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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】光ケーブル
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/44 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
G02B6/44 366
G02B6/44 381
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023522591
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 JP2022019022
(87)【国際公開番号】W WO2022244609
(87)【国際公開日】2022-11-24
【審査請求日】2023-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2021083454
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真之介
(72)【発明者】
【氏名】引間 大輔
(72)【発明者】
【氏名】竹田 大樹
(72)【発明者】
【氏名】大里 健
【審査官】林 祥恵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/124157(WO,A1)
【文献】特開2017-003762(JP,A)
【文献】特開2020-134597(JP,A)
【文献】特開2019-113617(JP,A)
【文献】特開2019-113619(JP,A)
【文献】特開平02-155122(JP,A)
【文献】米国特許第05509097(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバと、
前記光ファイバを収容する外被と、
前記光ファイバと外被との間に設けられた筒状の補強シートと、
を備え、
長手方向に垂直な断面において、
前記補強シートと前記外被とが接着された第1区間と、
前記補強シートと前記外被との接着強度が前記第1区間の前記接着強度よりも弱い第2区間と
が設けられており、
前記補強シートの全周に対する前記第2区間の割合をA(%)とし、前記外被を構成する樹脂の破断伸びをB(%)とするとき、AとBとの積が500以上であり、
前記補強シートの全周に対する前記第2区間の割合は、50%以下であり、
前記第2区間の前記接着強度は、0.5N/mm以下であることを特徴とする光ケーブル。
【請求項2】
請求項1に記載の光ケーブルであって、
前記第2区間は、筒状に巻かれた前記補強シートの外端を含む領域に設けられていることを特徴とする光ケーブル。
【請求項3】
請求項2に記載の光ケーブルであって、
前記第2区間は、前記外端から、筒状に巻かれた前記補強シートの両縁が重なり合うオーバーラップ部の側に設けられていることを特徴とする光ケーブル。
【請求項4】
請求項2に記載の光ケーブルであって、
前記第2区間は、前記外端を周方向に跨ぐように配置されていることを特徴とする光ケーブル。
【請求項5】
請求項1に記載の光ケーブルであって、
前記第2区間は、筒状に巻かれた前記補強シートの両縁が重なり合うオーバーラップ部以外の非オーバーラップ部に設けられており、
前記補強シートの外端と前記第2区間の端は一致していないことを特徴とする光ケーブル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の光ケーブルであって、
前記補強シートと前記外被との間には接着剤以外の部材は配置されていないことを特徴とする光ケーブル。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の光ケーブルであって、
前記外被に抗張力体が埋設されていないことを特徴とする光ケーブル。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の光ケーブルであって、
前記第1区間の径方向外側の前記外被を第1外被とし、前記第2区間の径方向外側の前記外被を第2外被としたとき、
前記第1外被に抗張力体が埋設されており、前記第2外被に抗張力体は埋設されていないことを特徴とする光ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ケーブルに関する。
本願は、2021年5月17日に日本に出願された特願2021-083454号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネズミ、リス等による噛害から光ファイバを保護するため、外被(外部シース)の内側に金属製の補強シートを配置することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-72801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外被と補強シートとを接着した光ケーブルが捻回されると、外被が割れるように損傷するおそれがある。
【0005】
本発明は、外被の損傷を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、光ファイバと、前記光ファイバを収容する外被と、前記光ファイバと外被との間に設けられた筒状の補強シートと、を備え、長手方向に垂直な断面において、前記補強シートと前記外被とが接着された第1区間と、前記補強シートと前記外被との接着強度が前記第1区間の前記接着強度よりも弱い第2区間とが設けられていることを特徴とする光ケーブルである。
【0007】
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外被の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態の光ケーブル1の断面図である。
図2図2は、本実施形態の光ケーブル1の説明図である。
図3図3Aは、第1変形例の光ケーブル1の説明図である。図3Bは、第2変形例の光ケーブル1の説明図である。
図4図4は、外皮20に抗張力体25を埋設した光ケーブル1の断面図である。
図5図5は、比較例の光ケーブル1を捻回した様子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の態様が明らかとなる。
【0011】
態様1は、光ファイバと、前記光ファイバを収容する外被と、前記光ファイバと外被との間に設けられた筒状の補強シートと、を備え、長手方向に垂直な断面において、前記補強シートと前記外被とが接着された第1区間と、前記補強シートと前記外被との接着強度が前記第1区間の前記接着強度よりも弱い第2区間とが設けられていることを特徴とする光ケーブルである。このような光ケーブルによれば、外被の損傷を抑制することができる。
【0012】
態様2は、態様1の光ケーブルであって、前記補強シートの全周に対する前記第2区間の割合をA(%)とし、前記外被を構成する樹脂の破断伸びをB(%)とするとき、AとBとの積が500以上である。これにより、外被の損傷を抑制することができる。
【0013】
態様3は、態様2の光ケーブルであって、前記補強シートの全周に対する前記第2区間の割合は、50%以下である。これにより、外被の損傷を抑制することができる。
【0014】
態様4は、態様1~3のいずれかの光ケーブルであって、前記第2区間の前記接着強度は、0.5N/mm以下である。これにより、捻回時に第2区間の外被が伸び変形し易くなり、外被の損傷を抑制することができる。
【0015】
態様5は、態様1~4のいずれかの光ケーブルであって、前記第2区間は、筒状に巻かれた前記補強シートの外端を含む領域に設けられている。これにより、外被の損傷を抑制し易くなる。
【0016】
態様6は、態様5の光ケーブルであって、前記第2区間は、前記外端から、筒状に巻かれた前記補強シートの両縁が重なり合うオーバーラップ部の側に設けられている。これにより、光ケーブルの作成が簡易になる。
【0017】
態様7は、態様5の光ケーブルであって、前記第2区間は、前記外端を周方向に跨ぐように配置されている。これにより、外被の損傷を抑制し易くなる。
【0018】
態様8は、態様1~4のいずれかの光ケーブルであって、前記第2区間は、筒状に巻かれた前記補強シートの両縁が重なり合うオーバーラップ部以外の非オーバーラップ部に設けられており、前記補強シートの外端と前記第2区間の端は一致していない。このような構造でも外被の損傷を抑制し易くなる。
【0019】
態様9は、態様1~8のいずれかの光ケーブルであって、前記補強シートと前記外被との間には接着剤以外の部材は配置されていない。これにより、接着強度の調整が容易な構成になる。
【0020】
態様10は、態様1~9のいずれかの光ケーブルであって、前記外被に抗張力体が埋設されていない。これにより、外被の損傷を抑制し易くなる。
【0021】
態様11は、態様1~9のいずれかの光ケーブルであって、前記外被に抗張力体が埋設されており、前記抗張力体は、前記外被のうちの前記第2区間の外側の領域に配置されている。これにより、外被の損傷を抑制し易くなる。
【0022】
===本実施形態===
図1は、本実施形態の光ケーブル1の断面図である。なお、断面は、光ケーブル1の長手方向に垂直な面である。
【0023】
光ケーブル1は、光ファイバ12を収容したケーブルである。本実施形態の光ケーブル1は、光ファイバ12と、外被20と、補強シート30とを有する。ここでは、光ケーブル1は、光ファイバ12を有する内部ケーブル10と、外被20及び補強シート30により構成された保護チューブ3とを有する。
【0024】
内部ケーブル10は、光ファイバ12を有し、外被20に収容されるケーブルである。図中の内部ケーブル10は、コア11と、内部シース14とを有する。コア11は、複数の光ファイバ12を備え、内部シース14に収容されている。コア11は、複数の光ファイバ12を集合させて構成されても良いし、1枚又は複数枚の光ファイバテープで構成されても良いし、光ファイバ1本で構成されてもよい。また、光ファイバ12をシート状部材(例えば押え巻きテープ13)で包んだり、紐状部材で束ねたりして、コア11を構成してもよい。内部シース14は、コア11を被覆する部材である。内部シース14には、抗張力体15が埋設されている。但し、内部シース14が抗張力体15を備えていなくても良い。図中の内部ケーブル10は、スロットレス構造のセンターチューブ型の光ケーブルである。但し、内部ケーブル10は、スロット型ケーブルや、ルースチューブケーブルでも良い。
【0025】
また、光ケーブル1は、内部シース14で被覆された内部ケーブル10を備えていなくても良い。例えば、内部ケーブル10の代わりに、コア11が保護チューブ3(外被20及び補強シート30)に直接収容されても良い。但し、内部シース14で被覆された内部ケーブル10が外被20(及び補強シート30)に収容されることによって、外被20(及び補強シート30)を工具で切り裂く際に、光ファイバ12の損傷を抑制することができる。
【0026】
外被20は、光ファイバ12を収容する部材(外部シース)である。図中の外被20は、外被20は、光ファイバ12を有する内部ケーブル10を収容する部材である。外被20は、円筒状に構成される。外被20は、補強シート30の外周に設けられている。外被20は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂によって構成される。外被20は、補強シート30の外周に溶融樹脂を押出成型することによって、形成される。なお、図中の外被20には、抗張力体などの他の部材は埋設されていない。但し、後述するように外被20の内部に抗張力体が埋設されていても良い。
【0027】
補強シート30は、光ファイバ12と外被20との間に配置されたシート状の部材である。補強シート30は、筒状にフォーミングされた状態で外被20の内側に沿って配置されている。補強シート30の外側には外被20が設けられている。補強シート30の内側には、光ファイバ12(ここでは内部ケーブル10)が収容されている。補強シート30の内側には、例えばリップコード23のような他の部材が収容されても良い。但し、補強シート30と外被20との間には、接着剤以外の部材(例えばリップコードなど)は挟まれていない。補強シート30と外被20との間に接着剤以外の部材(例えばリップコードなど)を配置しないことによって、補強シート30と外被20との接着強度(後述)の調整が容易になる。
【0028】
補強シート30は、例えば金属製のシートによって構成される。具体的には、補強シート30は、ステンレス鋼、銅、銅合金などの金属製のシートによって構成される。金属製の補強シート30が光ファイバ12と外被20との間に配置されることによって、ネズミ、リス等による噛害から光ファイバ12を保護することができる。但し、ネズミ、リス等による噛害から光ファイバ12を抑制できれば、補強シート30の材料は、金属に限られるものではない。例えば、補強シート30の材料は、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維から構成されたFRP(繊維強化プラスチック)でも良い。
【0029】
補強シート30は、シート状の部材を筒状に巻いて構成される。筒状に巻かれた補強シート30の側面は、コルゲート管のように蛇腹状に構成されても良い。図中には、補強シート30の全ての側面が外被20に接するように描かれているが、補強シート30の全ての側面が外被20に接していなくても良い。例えば、補強シート30がコルゲート管の場合には、蛇腹状の側面の谷の部位に外被20が入り込まないことがあるため、蛇腹状の側面の一部(谷の部位)が外被20の内周面と接触しないことがある。
【0030】
補強シート30は、幅方向の両縁を重ね合わせて渦巻き状(筒状)にフォーミングされている。補強シート30の周方向の両縁は、重なり合っている。以下の説明では、補強シート30の両縁の重なり合う部位を「オーバーラップ部31」と呼ぶ。また、オーバーラップ部31の外側の補強シート30の部位(領域)を「外領域31A」と呼び、オーバーラップ部31の内側の補強シート30の部位(領域)を「内領域31B」と呼ぶ。また、また、補強シート30の外側の端(つなぎ目)を「外端33」と呼ぶ。なお、外領域31Aには外端33が含まれている。また、補強シート30のオーバーラップ部31以外の部位(領域)を中央領域又は非オーバーラップ部と呼ぶ。
【0031】
なお、オーバーラップ部31では、補強シート30の両縁(外領域31Aの下側と内領域31Bの上側)が接着されていることが望ましい。これにより、補強シート30の形状を保ち易くなる。但し、オーバーラップ部31において補強シート30の両縁が接着されていなくても良い。オーバーラップ部31の両端(外領域31Aの下側と内領域31Bの上側)は、周方向に沿っている。オーバーラップ部31の両端が立っている(径方向に沿っている)場合と比べて、オーバーラップ部31の両端が周方向に沿うことによって、光ケーブル1内の狭い空間でもオーバーラップ部31の面積を広げることが可能になる。
【0032】
図5は、比較例の光ケーブル1を捻回した様子の説明図である。なお、「捻回」とは、光ケーブルを捻ることを意味し、長手方向に離れた2つの位置で光ケーブルを互いに相対的に逆方向に回すこと(若しくは、長手方向に離れた2つの位置の一方の位置で光ケーブルを固定した状態で、他方の位置で光ケーブルを回すこと)を意味する。ここでは、図面の簡略化のため、補強シート30の内側の構成の図示を省略している。
【0033】
比較例では、外被20と、補強シート30の外周の全区間との間が、所定の接着強度で接着されている。例えば、補強シート30の外周面の全区間に予め接着層(例えば熱溶融型の接着テープ)を設けておき、円筒状にフォーミングした補強シート30の外周に外被20(溶融樹脂)を押出成型することによって、補強シート30の外周の全区間と外被20との間において、補強シート30と外被20とが所定の接着強度で接着される。但し、補強シート30の外端33には接着層を設けることができないため、補強シート30の外端33と外被20との間は接着されない部位(非接着部)になる。
【0034】
比較例の光ケーブル1が捻回されると、外被20に発生した応力によって、外被20が周方向に伸びようとする。但し、比較例では、補強シート30の外周の全区間において補強シート30と外被20とが接着されているため(外被20が補強シート30に拘束されているため)、補強シート30の外端33付近の外被20(非接着部付近の外被20)だけが周方向に伸び変形する。つまり、比較例では、光ケーブル1が捻回されたときの伸び歪みは、図中の太線に示す部位(補強シート30の外端33付近の外被20;非接着部付近の外被20)に集中する。この結果、外被20の伸び歪みが許容値(後述する破断伸びに相当)を越え易くなり、補強シート30の外端33を起点として外被20が割れるおそれがある。
【0035】
図2は、本実施形態の光ケーブル1の説明図である。図面の簡略化のため、補強シート30の内側の構成の図示を省略している。
【0036】
本実施形態では、長手方向に垂直な断面において、補強シート30と外被20との間に、第1区間41と、第2区間42とが周方向に設けられている。図中には、第1区間41が細線で示され、第2区間42が太線で示されている。以下の説明では、第1区間41の外側(外周)の外被20のことを「第1外被21」と呼び、第2区間42に外側の外被のことを「第2外被22」と呼ぶことがある。つまり、補強シート30と第1外被との間に第1区間41が設けられており、補強シート30と第2外被との間に第2区間42が設けられている。図中には、第2外被22が網掛けのハッチングで示されている。
【0037】
第1区間41では、比較例と同様に、補強シート30と外被20(第1外被21)とが接着されている。第2区間42の補強シート30と外被20(第2外被)との接着強度は、第1区間41の補強シート30と外被20(第1外被)との接着強度よりも弱い。なお、第2区間42では、補強シート30と外被20(第2外被)とが接着されていなくても良い。
【0038】
既に説明したように、光ケーブル1が捻回されると、外被20に発生した応力によって、外被20が周方向に伸びることになる。本実施形態では、第2区間42の接着強度は比較的弱いため、第2外被22(第2区間42の外周の外被20;図中の網掛けハッチング参照)では、第1外被21(第1区間41の外周の外被20)と比べて、周方向における伸び変形が許容されている。本実施形態では、比較例と比べて、伸び変形することが可能な部位(第2外被22;図中の網掛けハッチングされた部位)が周方向に広いため、外被20の伸び歪みを分散させることができる。この結果、本実施形態では、比較例と比べて、外被20の損傷を抑制することができる。
【0039】
補強シート30と外被20との接着強度は、いわゆるピール強度として測定可能である。具体的には、接着強度は、次のように測定する。まず、光ケーブル1の外被20及び補強シート30を周方向に沿って切り取ることによって、短冊形状の試験片を作成する。試験片の一端(周方向の一端)において、補強シート30と外被20との接着接合部の破壊が周方向に相当する方向に進むように、接着接合部、補強シート30及び外被20がT字形になるように剥離応力を加える。そして、補強シート30と外被20との接着接合部が破壊されたときのピール強度(単位:N/mm)を測定し、このピール強度を接着強度とする。本実施形態では、第2外被22と補強シート30との接着接合部が破壊されたときのピール強度(単位:N/mm)が、第1外被21と補強シート30との接着接合部が破壊されたときのピール強度よりも弱くなる。
【0040】
なお、第2区間42の補強シート30と外被20(第2外被22)との接着強度は、0.5N/mm以下であることが望ましい(後述)。第2区間42の補強シート30と外被20との接着強度は、0.5N/mm以下であれば、光ケーブル1の捻回時に第2区間42において補強シート30と外被20とが剥離した状態になり、第2区間42の外被20が周方向に伸び変形すること可能な状態になる(この結果、外被20の損傷を抑制できる)。
【0041】
本実施形態の図2に示す断面は、光ケーブル1の長手方向の全てにわたって同様の構成になっている。なお、仮に光ケーブル1の長手方向の一部に第2区間42が設けられていない箇所があると、第2区間42が設けられていない箇所(特に図5の比較例の太線に示す部位)において、光ケーブル1が捻回されたときの伸び歪みが集中してしまい、外被20が割れるおそれがある。このため、図2に示す断面の構成は、光ケーブル1の長手方向にわたって連続していることが望ましい。但し、既に説明した通り、補強シート30がコルゲート管の場合には、蛇腹状の側面の一部(谷の部位)が外被20の内周面と接触しないことがあり、この場合、光ケーブル1の長手方向の一部において補強シート30の蛇腹状の側面の周方向の全区間が外被20に接着されないことがある(補強シート30の外周面に外被20と接着された部位が無いことがある)。このように補強シート30の外周面の周方向の全区間が外被20に接着されていないような部位(断面)では、光ケーブル1が捻回されたときに伸び歪が集中する部位が無いため、本実施形態の第1区間41及び第2区間42が設けられていなくても良い。このような場合であっても、補強シート30の外周面が外被20に接着されている部位(断面)に本実施形態の第1区間41及び第2区間42が設けられれば良い。これにより、補強シート30の外周面が外被20に接着されている部位(断面)において、外被20の損傷を抑制することができる。
【0042】
第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くする方法は、例えば次の通りである。まず、接着層が予め設けられた補強シート30を準備する。例えば、熱溶融型の接着テープを補強シート30に張り合わせることによって、補強シート30に接着層を設けることができる。なお、補強シート30の幅よりも狭い接着テープを補強シート30に張り合わせることによって、補強シート30の第2区間42に相当する領域には、接着層は設けられていない状態にする(例えば、第2区間42に相当する領域には、接着テープを貼り付けない状態にする)。次に、補強シート30を円筒状にフォーミングするとともに、円筒状の補強シート30の外周に外被20(溶融樹脂)を押出成型する。第1区間41には予め接着層が設けられているため、押出成形時の外被20(溶融樹脂)の熱によって、第1区間41では接着層を介して補強シート30と外被20(第1外被21)とが接着される。また、オーバーラップ部31の内領域31Bにも予め接着層が設けられているため、押出成形時の外被20(溶融樹脂)の熱によって、オーバーラップ部31において補強シート30の両端が接着される。一方、第2区間42には接着層が設けられていないため、第2区間42の接着強度は、第1区間41の接着強度よりも弱くなる。
なお、接着層を用いずに第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くすることも可能である。例えば、円筒状の補強シート30の外周に外被20(溶融樹脂)を押出成型する際に、第2区間42に相当する部位では、第1区間41に相当する部位と比べて、外被20(溶融樹脂)と補強シート30との間に空間を形成することによって、接着層を用いずに第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くすることが可能である。この場合、例えば、押出成型装置の成型ダイス(外被20の形状を決定する治具)の外被20の内周面の第2区間42に相当する部位を楕円形状又は外側に凸になる形状にすることによって、第2区間42に相当する部位の外被20(溶融樹脂)と補強シート30との間に空間を形成することができ、これにより、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くすることができる。
但し、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くする方法は、これらの方法に限られるものではない(後述)。
【0043】
図2に示す例では、筒状に巻かれた補強シート30の外側の縁部と外被20との間に第2区間42が設けられており、外端33を含む領域に第2区間42が設けられている。外端33を含む領域に第2区間42が設けられることによって、外端33を起点とする外被20の割れ(図5参照)を抑制し易くなる。
【0044】
図2に示す例では、補強シート30の外端33は第2区間42の周方向の端部に配置されており、第2区間42は、外端33からオーバーラップ部31の側の領域(外端33から外領域31A寄りの領域)に設けられている。このように、第2区間42が外端33からオーバーラップ部31寄りに設けられている場合には、補強シート30の第2区間42に相当する領域に接着層が設けられていない補強シート30を準備することによって(更には、このような補強シート30を円筒状にフォーミングし、円筒状の補強シート30の外周に外被20を押出成型することによって)、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くすることができる。このため、光ケーブル1を簡易に作成することができる。
【0045】
図3Aは、第1変形例の光ケーブル1の説明図である。図3Bは、第2変形例の光ケーブル1の説明図である。
【0046】
第1変形例及び第2変形例においても、長手方向に垂直な断面において、補強シート30と外被20との間に、第1区間41と、第2区間42とが設けられている。図3A及び図3Bでは、第1区間41が細線で示され、第2区間42が太線で示されている。また、図中には、第2外被22が網掛けのハッチングで示されている。第1変形例及び第2変形例においても、第2区間42の補強シート30と外被20(第2外被22)との接着強度は、第1区間41の補強シート30と外被20(第1外被21)との接着強度よりも弱い。
【0047】
図3Aに示す第1変形例では、第2区間42は、補強シート30の外端33を周方向に跨ぐように配置されている。言い換えると、第2区間42の周方向の中央部に補強シート30の外端33が配置されている。第1変形例では、外端33からオーバーラップ部31の側に第2区間42が設けられているだけでなく、外端33から中央領域(オーバーラップ部31以外の領域;非オーバーラップ部)の側にも第2区間42が設けられている。第1変形例においても、外端33を含む領域に第2区間42が設けられているため、外端33を起点とする外被20の割れ(図5参照)を抑制し易くなる。
【0048】
図3Aに示す第1変形例において、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くする方法は、例えば次の通りである。まず、補強シート30の外周面の全区間に予め接着層(例えば熱溶融型の接着テープ)が設けられた補強シート30を準備する。次に、補強シート30を円筒状にフォーミングするとともに、第2区間42の接着強度を弱めるために、第2区間42に相当する領域を加熱(プレヒート)する。次に、円筒状の補強シート30の外周に外被20(溶融樹脂)を押出成型する。第1区間41には予め接着層が設けられているため、押出成形時の外被20(溶融樹脂)の熱によって、第1区間41では接着層を介して補強シート30と外被20(第1外被21)とが接着される。一方、第2区間42では接着層がプレヒートされたことによって、第2区間42の接着強度は、第1区間41の接着強度よりも弱くなる。
【0049】
なお、第1変形例においても、補強シート30の第2区間42に相当する領域に接着層が設けられていない補強シート30を準備することによって(更には、このような補強シート30を円筒状にフォーミングし、円筒状の補強シート30の外周に外被20を押出成型することによって)、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くしても良い。但し、この方法では、オーバーラップ部31において補強シート30の両端を接着することと、外端33から中央領域の側に第2区間42を設けることとを両立することが難しくなる。このため、第1変形例では、補強シート30を円筒状にフォーミングした後に、接着層をプレヒートすることによって第2区間42の接着強度を弱めることが望ましい。
【0050】
図3Bに示す第2変形例では、第2区間42は、中央領域(オーバーラップ部31以外の領域;非オーバーラップ部)に配置されている。第2変形例では、補強シート30の外領域31Aには第2区間42は設けられていない。第2変形例では、第2区間42は、補強シート30の中央領域(オーバーラップ部31以外の領域;非オーバーラップ部)に配置されているとともに、補強シート30の外端33と第2区間42の端は一致していない。
【0051】
第2変形例の場合、第2区間42に相当する領域に接着層が設けられていない補強シート30を準備することによって(更には、このような補強シート30を円筒状にフォーミングし、円筒状の補強シート30の外周に外被20を押出成型することによって)、第2区間42の接着強度を第1区間41の接着強度よりも弱くすることができる。また、第2変形例の場合、第1変形例と同様に、補強シート30を円筒状にフォーミングした後に、接着層をプレヒートすることによって第2区間42の接着強度を弱めることも可能である。
【0052】
図3Bに示す第2変形例においても、第2区間42の補強シート30と外被20(第2外被22)との接着強度が、第1区間41の補強シート30と外被20(第1外被21)との接着強度よりも弱いため、光ケーブル1の捻回時に、第2外被22(第2区間42の外周の外被20;図3Bの網掛けハッチング参照)では、第1外被21(第1区間41の外周の外被20)と比べて、周方向における伸び変形が許容されている。このため、第2変形例においても、比較例と比べて、伸び変形することが可能な部位(第2外被22;図中の網掛けハッチングされた部位)が周方向に広いため、外被20の伸び歪みを分散させることができ、外被20の損傷を抑制することができる。
【0053】
図3Bに示す第2変形例の場合、図2及び図3Aに示す光ケーブル1と比べると、補強シート30の外端33を起点とする外被20の割れが発生し易くなるおそれがある。このため、第2区間42は、図2及び図3Aに示すように、補強シート30の外端33を含む領域に設けられることが望ましい。なお、図2に示す光ケーブル1は、図3Aに示す光ケーブル1と比べると、補強シート30を円筒状にフォーミングした後に第2区間42の接着強度を弱める工程(例えばプレヒート工程)を必要としないため、簡易に作成をすることができる。一方、図3Aに示す光ケーブル1は、第2区間42の周方向の中央部に補強シート30の外端33が配置されているため、図2に示す光ケーブル1と比べて、補強シート30の外端33を起点とする外被20の割れを抑制し易くなる。
【0054】
図4は、外皮20に抗張力体25を埋設した光ケーブル1の断面図である。
前述の図1図2図3A及び図3Bに示す光ケーブル1の外被20には抗張力体が埋設されていないが、図4に示すように外被20に抗張力体25が埋設されていても良い。外被20に抗張力体25を埋設した光ケーブル1が捻回されると、抗張力体25の付近では外被20が周方向に伸び変形し難くなり、抗張力体25から離れた部位では外被20が周方向に伸び変形し易くなる。このため、外被20に抗張力体を埋設する場合には、第1区間41の外側(外周)の外被20(第1外被21)に抗張力体25を埋設することによって、第2区間42の外側の外被20(第2外被22;図中の網掛けのハッチングの領域)に抗張力体25を埋設しないことが望ましい。言い換えると、外被20に埋設された抗張力体25の内側(抗張力体の近傍;抗張力体の直下)に第2区間42が配置されないことが望ましい。これにより、第2外被22が第1外被21と比べて周方向に伸び変形し易くなり、外被20の損傷を抑制することができる。なお、前述の光ケーブル1のように外被20に抗張力体25が埋設されていない場合には、抗張力体25によって外被20が周方向に伸び変形し難くなることは生じない。このため、前述の光ケーブル1のように、外被20に抗張力体25が埋設されていないことも望ましい。
【0055】
<実施例>
図1(及び図2)に示す構造の光ケーブル1を作成し、光ケーブル1に対して捻回試験を行った。具体的には、光ファイバ12の本数を864本とし、第2区間42の割合と、外被20を構成する樹脂の種類とをそれぞれ異ならせた光ケーブル1を複数種類作成し、それぞれの光ケーブル1に対してICEA S 87-640に準じた捻回試験を実施した。なお、捻回試験では、1メートル当たりに対してプラス方向及びマイナス方向に180度で光ケーブル1を捻回し、光ケーブル1の外観の異常(ここでは外被20の割れ)を確認した。光ケーブル1の外観に異常が無い場合には「可」と評価し、光ケーブル1の外観に異常がある場合には「不可」と評価した。
【0056】
【表1】
【0057】
表1に示すように、ここでは、補強シート30の全周に対する第2区間42の割合をA(%)とし、外被20を構成する樹脂の破断伸びをB(%)とする。既に説明した通り、本実施形態では第2区間42の外周の第2外被22(図2の網掛けハッチングの領域)が周方向に伸び変形することを想定していることから、第2区間42の割合A(%)と外被20(第2外被22)の破断伸びB(%)との積の値X(=A×B)を算出し、表1では、Xの値と、捻回試験の評価結果とを対応付けて示している。
【0058】
表1に示す通り、第2区間42の割合が0%の場合、捻回試験において外被20の割れが発生した。外被20の割れが発生した原因は、外被20の局所(図5の太線に示す部位;補強シート30の外端33付近の外被20)に集中した伸び歪みが、外被20の破断伸びを越えたためだと考えられる。
【0059】
第2区間42の割合が3%の場合には、破断伸びが50%及び100%の外被20には割れが発生し、破断伸びが200%以上の外被20では割れが発生しなかった。また、第2区間42の割合が5%の場合には、破断伸びが50%の外被20には割れが発生し、破断伸びが100%以上の外被20では割れが発生しなかった。このように、外被20を構成する樹脂の破断伸びが大きいほど、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できることが確認された。
一方、外被20の破断伸びが50%の場合には、第2区間42の割合が5%以下のときには外被20の割れが発生し、第2区間42の割合が10%以上のときには外被20の割れは発生しなかった。また、外被20の破断伸びが100%の場合には、第2区間42の割合が3%以下のときには外被20の割れが発生し、第2区間42の割合が5%以上のときには外被20の割れは発生しなかった。このように、第2区間42の割合が大きいほど、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できることが確認された。
上記の通り、外被20を構成する樹脂の破断伸びが大きいほど、また、第2区間42の割合が大きいほど、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できることが確認された。このことから、第2区間42の外周の外被20(図2の網掛けハッチングの領域)が周方向に伸び変形することが想定されるため、第2区間42の割合A(%)と外被20の破断伸びB(%)との積の値X(=A×B)が大きいほど、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できる。そして、表1に示すように、第2区間42の割合A(%)と外被20の破断伸びB(%)との積の値X(=A×B)が500以上の場合には、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できることが確認された。なお、図3Bに示す構造の光ケーブル1を作成し、光ケーブル1に対して捻回試験を行ったところ、表1と同様の結果が得られた。このため、第2区間42の割合A(%)と外被20の破断伸びB(%)との積は、500以上であることが望ましい。
【0060】
また、破断伸びが100%である樹脂で外被20を構成しつつ、第2区間42の割合をそれぞれ異ならせた光ケーブル1を複数種類作成し、それぞれの光ケーブル1に対してICEA S 87-640に準じた捻回試験及び引張試験を実施した。引張試験では、光ケーブル1に対して2700Nの引張荷重をかけた際の光ケーブル1の外観異常の有無を評価した。なお、引張試験においても、試験後の光ケーブル1の外観の異常(ここでは外被20の割れ)を確認し、光ケーブル1の外観に異常が無い場合には「可」と評価し、光ケーブル1の外観に異常がある場合には「不可」と評価した。
【0061】
【表2】
【0062】
表2に示す通り、第2区間42の割合が0%及び3%の場合には、捻回試験において外被20の割れが発生した。一方、第2区間42の割合が5%以上の場合には、捻回試験において外被20の割れは発生しなかった。ここでは破断伸びが100%であるため(B=100)、表1の捻回試験の結果と同様に、第2区間42の割合A(%)と外被20(第2外被)の破断伸びB(%)との積の値X(=A×B)が500以上の場合には、捻回試験における外被20の割れの発生を抑制できることが確認された。一方、第2区間42の割合が60%の場合には、引張試験において外被20の割れが発生した。このように、第2区間42が60%以上になると、接着強度の弱い区間が全周の半分を超えるため、引張試験において光ケーブル1の構造を健全に保てないことが確認された。このため、第2区間42の割合は、50%以下(60%未満)であることが望ましい。また、第2区間42の割合A(%)と外被20の破断伸びB(%)との積が500以上であるとともに、第2区間42の割合が50%以下であれば、捻回試験時及び引張試験時の両方において外被の割れを抑制できる。
【0063】
また、第2区間42の割合Aを10%にしつつ、第2区間42の接着強度(単位:N/mm)を異ならせた光ケーブル1を複数種類作成し、それぞれの光ケーブル1に対してICEA S 87-640に準じた捻回試験を実施した。
【0064】
【表3】
【0065】
表3に示す通り、第2区間42の接着強度が1.0N/mm以上の場合には、捻回試験において外被20の割れが発生した。この理由は、第2区間42の接着強度が第1区間41の接着強度より弱くても(例えば第2区間42の接着強度が第1区間41の接着強度の10%程度でも)、第2区間42の接着強度が所定値よりも強いと、捻回試験時に第2区間42において補強シート30と外被20との接着が保持された状態になり(第2区間42における補強シート30と外被20とが剥離しない状態になり)、捻回試験時に第2区間42の外被20が周方向に伸び変形し難い状態になり、補強シート30の外端33を起点として外被20が割れたためだと考えられる。一方、表3に示す通り、第2区間42の接着強度が0.5N/mm以下の場合には、捻回試験において外被20の割れは発生しなかった。この理由は、第2区間42の接着強度が0.5N/mm以下になると、捻回試験時に第2区間42において補強シート30と外被20(第2外被22)とが剥離した状態になり、第2外被22が周方向に伸び変形したためだと考えられる。このため、第2区間42における補強シート30と外被20(第2外被22)との接着強度は、0.5N/mm以下であることが望ましい。
【0066】
===その他の実施形態===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。また、上述の各実施形態が適宜組み合わせられてもよい。
例えば、上記の実施形態では補強シート30にオーバーラップ部31があるが、補強シート30にオーバーラップ部31が設けられていなくても良い。例えば、補強シート30の端部同士を溶接することによって、オーバーラップ部31を設けずに補強シート30を筒状に構成しても良い。このようにオーバーラップ部31が無い構成であっても、光ケーブル1が捻回されたときに伸び歪みが集中しやすい部位がある場合には(例えば、補強シート30の溶接部付近の外被20(非接着部付近の外被20)に応力が集中し易くなる場合には)、補強シート30と外被20との接着強度が第1区間41の接着強度よりも弱い第2区間42が設けられることが有効になる。
【符号の説明】
【0067】
1 光ケーブル、3 保護チューブ、
10 内部ケーブル、11 コア、
12 光ファイバ、13 押え巻きテープ、
14 内部シース、15 抗張力体、
20 外被、21 第1外被、22 第2外被、
23 リップコード、
30 補強シート、31 オーバーラップ部、
31A 外領域、31B 内領域、
33 外端、41 第1区間、42 第2区間
図1
図2
図3
図4
図5