IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 天津怡和嘉業医療科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図1
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図2
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図3
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図4
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図5
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図6
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図7
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図8
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図9
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図10
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図11
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図12
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図13
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図14
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図15
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図16
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図17
  • 特許-顔サイズ決定方法及び装置 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】顔サイズ決定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20240725BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20240725BHJP
【FI】
G06T7/00 660A
G06T7/60 150Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023531549
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2022073708
(87)【国際公開番号】W WO2022156810
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202110100112.4
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523191650
【氏名又は名称】天津怡和嘉業医療科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BMC (TIANJIN) MEDICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】3/F, Building No. 4, No. 1 Xinxing Road, Wuqing District Tianjin 301700, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】許 堅
(72)【発明者】
【氏名】王 慧泉
(72)【発明者】
【氏名】周 明▲ショウ▼
(72)【発明者】
【氏名】何 ▲ロン▼
(72)【発明者】
【氏名】庄 志
【審査官】稲垣 良一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109118426(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0169868(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0167934(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定対象の第1被測定顔画像を収集するステップであって、前記第1被測定顔画像に前記被測定対象の第1被測定顔及び虹彩を除く円形基準物が含まれるステップと、
前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するステップと、
前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するステップと、
前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するステップと、を含むことを特徴とする顔サイズ決定方法。
【請求項2】
前記真円度が所定の真円度閾値以下である場合、前記第1画素値、第2画素値、及び前記実際サイズに基づいて前記第1サイズを決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するステップは、
前記円形基準物の標準長軸を取得するステップであって、前記標準長軸は前記真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合に前記円形基準物の最も長い直径であるステップと、
前記円形基準物の第1方向の第1長軸及び第2方向の第2長軸を取得するステップであって、前記第1方向は第1顔画像における両眼の中心を結ぶ線が位置する直線であり、前記第2方向は前記第1顔画像における眉間と鼻先を結ぶ線が位置する直線であるステップと、
前記標準長軸及び第1長軸に基づいて前記円形基準物の水平傾斜角を決定するステップと、
前記標準長軸及び第2長軸に基づいて前記円形基準物の鉛直傾斜角を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するステップは、
前記第1画素値、第2画素値、前記水平傾斜角、前記鉛直傾斜角及び前記実際サイズに基づいて前記第1サイズを決定するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
請求項1-のいずれか1つ又は複数に記載の顔サイズ決定方法に従って対象の顔のサイズを得るステップと、
複数組の所定のマスク基準値及び前記対象の顔のサイズに基づいて前記被測定対象のマスク型番を決定するステップであって、前記複数組のマスク基準値は複数のマスク型番にそれぞれ対応するステップと、を含むことを特徴とするマスク型番決定方法。
【請求項6】
前記マスク基準値は、第1顔部位に対応する第1基準値、及び第2顔部位に対応する第2基準値を含み、前記対象の顔のサイズは第1顔部位及び第2顔部位にそれぞれ対応する複数の部位サイズを含み、
複数組のマスク基準値及び前記対象の顔のサイズに基づいて前記被測定対象のマスク型番を決定するステップは、
前記第1顔部位に対応する部位サイズが前記第1基準値にマッチングする場合、前記第1基準値に対応するマスク型番を決定するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
複数組のマスク基準値及び前記対象の顔のサイズに基づいて前記被測定対象のマスク型番を決定するステップは、
前記対象の顔のサイズのうちの複数の前記部位サイズが前記マスク基準値のうちの複数の部位基準値に完全にマッチングする場合、前記マスク基準値に対応するマスク型番を選択するステップ、又は、
前記対象の顔のサイズのうちの複数の前記部位サイズが前記マスク基準値のうちの複数の前記部位基準値に部分的にマッチングする場合、マッチングする前記部位基準値の数が所定の数量閾値以上であると、前記マスク基準値に対応するマスク型番を選択するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
被測定対象の第1被測定顔画像を収集するためのものであって、前記第1被測定顔画像に前記被測定対象の第1被測定顔及び虹彩を除く円形基準物が含まれる第1画像収集モジュールと、
前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するための第1取得モジュールと、
前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するための第2取得モジュールと、
前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するための第1決定モジュールと、を含むことを特徴とする顔サイズ決定装置。
【請求項9】
コンピュータ可読コードを記憶するメモリと、
1つ又は複数のプロセッサと、を含み、前記コンピュータ可読コードが前記1つ又は複数のプロセッサにより実行されると、請求項1-のいずれか1項に記載の顔サイズ決定方法、又は請求項のいずれか1項に記載のマスク型番決定方法を実行することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
コンピュータ可読コードを含み、前記コンピュータ可読コードが電子機器により実行されると、前記電子機器は請求項1-のいずれか1項に記載の顔サイズ決定方法、又は請求項のいずれか1項に記載のマスク型番決定方法を実行するコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本開示は、2021年01月25日に中国特許庁に提出された、出願番号が202110100112.4、名称が「顔サイズ決定方法及び装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全内容が引用により本開示に組み込まれている。
【0002】
本開示は画像処理の技術分野に関し、特に顔サイズ決定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
非侵襲的陽圧換気法は閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome、OSAと略称する)、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease 、COPDと略称する)などに広く使用されており、外科手術によってチューブを患者の気道に挿入する必要がなく、送風機を使用してチューブと患者インターフェース装置を介して患者の気道に持続圧力換気(CPAP)、又は、例えば、患者の呼吸サイクルに応じて変化するバイレベル圧力又は患者のモニタリング状況に応じて変化する自動圧力調整換気などの可変圧力換気を送る。この圧力支援療法はさらに、通常、例えば、閉塞性睡眠時低呼吸、上気道抵抗症候群(Upper Airway Resistance Syndrome、UARSと略称する)又はうっ血性心不全などに使用されている。
【0004】
非侵襲的換気療法は患者の顔に装着されるインターフェース装置を含み、このインターフェース装置とは、通常、患者の顔の鼻と口を囲んで密封されるマスクである。治療中、1つの外部送風機があり、例えば、人工呼吸器などの圧力支援機器であり、患者インターフェース装置は人工呼吸器から供給される空気圧力を患者の気道と接続し、呼吸気流を患者の気道に送る。
【0005】
様々な顔のサイズにマッチングするために、多くの場合、マスクは大、中、小などの様々な型番に設定されている。より効果的な治療を提供するために、患者の顔のサイズに適するマスクを選択する必要がある。顔のサイズにマッチングしないマスクを使用すると、空気漏れなどの現象を引き起こす可能性があり、装着感を損ない、治療効果を低下させてしまう。従って、患者の顔のサイズを簡単かつ迅速に測定して患者の顔のサイズに適するマスクを選択することは非常に重要である。顔が奇形な患者の場合、標準的な型番のマスクに適用できない。患者の顔の輪郭に応じて専用マスクをカスタマイズする必要がある。この場合、患者の顔の3D輪郭情報を簡単かつ迅速に取得する必要がある。
【0006】
医療用マスクの選択又は医療用マスクのパーソナライズ設計は、ほとんど図1に示す鼻測定カードを使用して鼻幅を測定し、従来技術では鼻幅を測定するための鼻測定カードは、ほとんど患者の鼻を収容可能な溝が設けられたカードである。図1に示す鼻測定カードでは、該鼻測定カードはマスクの適用型番に応じて、小(S)、中(M)、大(L)の3つの溝(10-12)が設けられ、溝の下方には対応する型番マーク2がある。使用時、患者は鼻測定カードの溝を鼻にかけ、鼻測定カードの型番マーク2と組み合わせて適切なマスク型番を選択する。
【0007】
従来技術では、医療用マスクの選択又は医療用マスクのパーソナライズ設計は、図2に示すスケールなどの測定ツールを使用して患者の顔の特定サイズ(例えば、図2における5つのサイズ)を直接測定してもよい。顔におけるこれらのサイズに応じてマスクの型番選択又はパーソナライズ設計を行う。
【0008】
従来技術では、鼻測定カードを使用して鼻幅を測定する方法は、一方では、患者の鼻幅の大まかな範囲を得るしかできず、マスクのパーソナライズされたカスタマイズに適用できず、他方では、鼻幅のみを利用してマスクの型番選択を行う場合、考慮する要素が単一で、鼻筋、顎などのほかの位置が不適切な現象は発生する可能性がある。
【0009】
従来技術では、スケールで患者の顔のサイズを直接測定する方法は、データ記録が煩瑣で、操作が面倒で、手動測定に依存して大きな誤差が生じやすい。
【0010】
上記問題に対して、現在、効果的な解決手段はまだ提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示の実施例は、顔サイズ決定方法及び装置を提供し、被測定対象の顔のサイズを正確に測定し、従来技術における顔のサイズの測定精度が低いという技術的問題を解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1態様によれば、本開示の実施例は、顔サイズ決定方法を提供し、被測定対象の第1被測定顔画像を収集するステップであって、前記第1被測定顔画像に前記被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれるステップと、前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するステップと、前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するステップと、前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するステップと、を含む。
【0013】
第2態様によれば、本開示の実施例は顔サイズ決定方法をさらに提供し、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するステップであって、前記第2被測定顔画像の画像収集距離と前記第3被測定顔画像の画像収集距離は異なるステップと、前記第2被測定顔画像における第2画素値、及び前記第3被測定顔画像の第3画素値を取得するステップと、前記第2被測定顔画像と前記第3被測定顔画像との画像収集距離差、前記第2画像収集機器の焦点距離、前記第2画素値及び前記第3画素値に基づいて、前記被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定するステップと、を含む。
【0014】
第3態様によれば、本開示の実施例は顔サイズ決定方法をさらに提供し、第3画像収集機器によって前記被測定対象の第4被測定顔画像を収集するステップであって、前記画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含むステップと、前記第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するステップであって、前記入射傾斜角は前記情報収集点によって拡散反射されて前記少なくとも2つのカメラに入射する時に前記第3画像収集機器に基づいて得られるステップと、前記少なくとも2組の入射傾斜角、及び前記少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、前記情報収集点の位置を決定するステップと、前記情報収集点の位置に基づいて前記第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定するステップと、を含む。
【0015】
第4態様によれば、本開示の実施例はマスク型番決定方法をさらに提供し、第1態様、第2態様、及び第3態様のいずれか1つに顔サイズ決定方法に従って対象の顔のサイズを得るステップと、複数組の所定のマスク基準値及び前記対象の顔のサイズに基づいて前記被測定対象のマスク型番を決定するステップであって、前記複数組のマスク基準値は複数のマスク型番にそれぞれ対応するステップと、を含む。
【0016】
第5態様によれば、本開示の実施例は顔サイズ決定装置をさらに提供し、被測定対象の第1被測定顔画像を収集するためのものであって、前記第1被測定顔画像に前記被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれる第1収集ユニットと、前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するための第1取得ユニットと、前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するための第2取得ユニットと、前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するための第1決定ユニットと、を含む。
【0017】
第6態様によれば、本開示の実施例は顔サイズ決定装置をさらに提供し、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するためのものであって、前記第2被測定顔画像の画像収集距離と前記第3被測定顔画像の画像収集距離は異なる第2収集ユニットと、前記第2被測定顔画像における第2画素値、及び前記第3被測定顔画像の第3画素値を取得するための第3取得ユニットと、前記第2被測定顔画像と前記第3被測定顔画像との画像収集距離差、前記第2画像収集機器の焦点距離、前記第2画素値及び前記第3画素値に基づいて、前記被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定するための第2決定ユニットと、を含む。
【0018】
第7態様によれば、本開示の実施例は顔サイズ決定装置をさらに提供し、第3画像収集機器によって前記被測定対象の第4被測定顔画像を収集するためのものであって、前記画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含む第3収集ユニットと、前記第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するためのものであって、前記入射傾斜角は前記情報収集点によって拡散反射されて前記少なくとも2つのカメラに入射する時に前記第3画像収集機器に基づいて得られる第4取得ユニットと、前記少なくとも2組の入射傾斜角、及び前記少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、前記情報収集点の位置を決定するための第3決定ユニットと、前記情報収集点の位置に基づいて前記第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定するための第4決定ユニットと、を含む。
【0019】
本開示の実施例は以下の利点を含む。
【0020】
本開示の実施例では、被測定対象の第1被測定顔画像を収集し、第1被測定顔画像に被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれ、第1被測定顔の第1画素値、及び円形基準物の第2画素値を取得し、円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物の傾斜角を取得し、第1画素値、第2画素値、傾斜角及び円形基準物の実際サイズに基づいて、第1被測定顔の第1サイズを決定する。円形基準物の実際サイズと第1被測定顔画像における画素値との比率関係によって、円形基準物の傾斜角に基づいて第1被測定顔の第1サイズを決定し、従来技術における測定操作ステップを簡素化するとともに、顔のサイズの測定精度を向上させる。
【0021】
また、本開示の別の実施例では、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集し、第2被測定顔画像の画像収集距離と第3被測定顔画像の画像収集距離は異なり、第2被測定顔画像における第2画素値、及び第3被測定顔画像の第3画素値を取得し、第2被測定顔画像と第3被測定顔画像との画像収集距離差、第2画像収集機器の焦点距離、第2画素値及び第3画素値に基づいて被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定する。異なる画像収集距離で複数の被測定対象の顔画像を撮影し、その後、画像収集距離差、異なる顔画像の画素値によって第2被測定顔の第2サイズを決定し、顔のサイズの測定精度をさらに向上させる。
【0022】
またさらに、本開示の別の実施例では、第3画像収集機器によって被測定対象の第4被測定顔画像を収集し、ここで、画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含み、第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得し、ここで、入射傾斜角は情報収集点によって拡散反射されて少なくとも2つのカメラに入射する時に第3画像収集機器に基づいて得られ、少なくとも2組の入射傾斜角、及び少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、情報収集点の位置を決定し、情報収集点の位置に基づいて第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定することで、スケールによる顔の手動測定を回避し、測定操作を簡素化し、また、複数のカメラで撮影された第4被測定顔画像に対して、カメラ間のカメラ距離に基づいて第3被測定顔の第3サイズを決定することができ、顔のサイズの測定精度を確保する。
【0023】
上記説明は単に本開示の技術的解決手段の概要であり、本開示の技術的手段をより明確に理解して明細書の内容に従って実施でき、そして、本開示の上記及びほかの目的、特徴や利点をより分かりやすくするために、以下、本開示の具体的な実施形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明に使用される必要がある図面を簡単に説明し、明らかなように、以下の説明における図面は単に本開示のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的な労働をせずに、これらの図面に基づいてほかの図面を得ることができる。
図1】関連技術における鼻測定カードの模式図を示す。
図2】関連技術におけるスケールなどの測定ツールで患者の顔の特定サイズを直接測定する模式図を示す。
図3】本開示における顔サイズ決定方法の実施例1のフローチャートを示す。
図4】本開示における標準角度の第1被測定顔画像の模式図を示す。
図5】本開示における非標準角度の第1被測定顔画像の模式図を示す。
図6】本開示における真円度が所定の閾値よりも大きい円形基準物を含む第1被測定顔画像の模式図を示す。
図7】本開示における真円度が所定の閾値よりも大きい円形基準物の模式図を示す。
図8】本開示における顔サイズ決定方法の実施例2のフローチャートを示す。
図9】本開示における第2画像収集機器が異なる画像収集距離で被測定顔画像を収集する模式図を示す。
図10】本開示における顔サイズ決定方法の実施例3のフローチャートを示す。
図11】本開示におけるデュアルカメラ付きの画像収集機器に基づいて情報収集点の入射傾斜角を取得する方法の模式図を示す。
図12】本開示におけるデュアルカメラ付きの画像収集機器に基づいて複数の情報収集点間の距離を取得する模式図を示す。
図13】本開示におけるトリプルカメラ付きの画像収集機器に基づいて顔サイズ決定方法の模式図を示す。
図14】本開示の実施例における被測定対象の顔モデルの模式図を示す。
図15】本開示における顔サイズ決定装置の実施例1の構造ブロック図を示す。
図16】本開示における顔サイズ決定装置の実施例2の構造ブロック図を示す。
図17】本開示における顔サイズ決定装置の実施例3の構造ブロック図を示す。
図18】本開示における電子機器の構造ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示の実施例の図面を参照しながら本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかなように、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得るほかの実施例はすべて本開示の保護範囲に属する。
【0026】
方法実施例1
図3に参照されるように、本開示における顔サイズ決定方法の実施例1のフローチャートを示し、具体的には、
被測定対象の第1被測定顔画像を収集するステップであって、第1被測定顔画像に被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれるステップ301と、
前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するステップ302と、
前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するステップ303と、
前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するステップ304と、を含んでもよい。
【0027】
本実施例では、被測定対象の第1被測定顔画像を収集し、第1被測定顔画像は人体の全体又は部分写真であってもよく、第1被測定顔画像には測定される必要がある第1被測定顔及び所定の基準物が含まれる。例えば、人体の全身写真、上半身の写真、頭部又は顔の写真などであり、本実施例では、これを特に限定しない。本実施例における第1画像収集機器が一般に収集することは被測定対象の平面画像であり、第1画像収集機器は、カメラ、ビデオカメラ、及び画像収集機能を有するほかの装置を含むがこれに限定されない。
【0028】
本実施例では、円形基準物は、コイン、円形のカップカバー、円形の皿などを含むがこれに限定されない。また、所定の基準物は既知のサイズの円形の紙シートなどをさらに含むがこれに限定されない。本実施例では、円形基準物の具体的な種類及び形状を特に限定しない。本実施例における真円度は、同一横断面の実際輪郭を包み且つ半径差が最小となる2つの同心円間の半径の差である。その数値が小さいほど、標準円形に近いことを示し、数値が大きいほど、標準円形からはずれることを示す。
【0029】
また、円形基準物が所定の真円度閾値以下である場合、現在の円形基準物の平面が画像収集機器の位置する平面に平行であると判断し、図4に参照されるように、額に置かれた円形基準物である。具体的な応用シーンでは、円形基準物は、コイン、円形紙シートなどを含むがこれに限定されない。収集機器が被測定対象の第1被測定顔画像を収集する時の画像収集角度が標準角度である場合、例えば、カメラのレンズ中心軸線が円形基準物の平面に鉛直であるか、又はカメラが顔の円形基準物の平面に平行である場合、円形基準物は第1被測定顔画像において標準円形である。
【0030】
一方、収集機器が被測定対象の第1被測定顔画像を収集する時の画像収集角度が非標準角度である場合、円形基準物の真円度は所定の真円度閾値よりも大きく、従って、円形基準物の傾斜角を取得する必要がある。図5に参照されるように、本開示における非標準角度の第1被測定顔画像の模式図を示し、画像収集角度が非標準角度である場合、円形基準物の真円度は大きくなり、円形基準物は楕円形であり、このとき、円形基準物の画素値及び実際サイズに基づいて第1顔の第1サイズを決定すると、計測偏差が生じてしまう。
【0031】
円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物を含む第1被測定顔が非標準角度で撮影されたと判定し、第1被測定顔画像が写真/ネガフィルムでの投影であると判断する。このとき、傾斜角偏差を補正するように円形基準物の傾斜角を決定する必要がある。従って、第1被測定顔画像における円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物の傾斜角を決定する必要があり、円形基準物の傾斜角を決定した後に、傾斜角に基づいて第1被測定顔の第1サイズを決定する。
【0032】
本実施例のほかの例では、上記をもとに被測定対象の額に密着したコインをクレジットカードに置き換え、勿論、サイズが容易に測定できる円形の非標準化された物品(円形の紙片などを含むがこれに限定されない)であってもよい。本実施例におけるほかの例の実施及び計算プロセスは、上記コインを所定の基準物とする原理と同じであり、ここで重複説明を省略する。
【0033】
なお、本実施例によって、被測定対象の第1被測定顔画像を収集し、第1被測定顔画像に被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれ、第1被測定顔の第1画素値、及び円形基準物の第2画素値を取得し、円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物の傾斜角を取得し、第1画素値、第2画素値、傾斜角及び円形基準物の実際サイズに基づいて、第1被測定顔の第1サイズを決定する。円形基準物の実際サイズと第1被測定顔画像における画素値との比率関係によって、円形基準物の傾斜角に基づいて第1被測定顔の第1サイズを決定し、従来技術における測定操作ステップを簡素化するとともに、顔のサイズの測定精度を向上させる。
【0034】
選択的に、本実施例では、真円度が所定の真円度閾値以下である場合、第1画素値、第2画素値、及び実際サイズに基づいて第1サイズを決定するステップをさらに含むがこれに限定されない。
【0035】
具体的には、一例では、図4に参照されるように、本開示における標準角度の第1被測定顔画像の模式図を示し、標準化されたコインを所定の基準物として使用し、標準角度で被測定対象の第1被測定顔画像を収集する時、コインを被測定対象の顔の額の中心部に押さえ、コインが額の中心部に密着するため、コインと顔が同一平面にあることは理解できる。既知の条件として、1元(CNY)のコインの直径が22.25mmである。標準角度で画像収集を行う場合、カメラが測定対象の顔の平面に平行であると判断できる。この場合、第1被測定顔画像におけるコインの直径の画素値fを測定する。実際サイズと第1被測定顔画像における画素値との比率関係に基づいて、式(3)を得ることができる。
【0036】
以上の式(4)によって、第1被測定顔における各特定の位置の実際サイズを得ることができる。
【0037】
上記例によって、円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも小さいことを取得できる場合、第1画素値、第2画素値、及び円形基準物の実際サイズに基づいて第1被測定顔の第1サイズを決定し、取得した顔のサイズの精度を向上させる。
【0038】
選択的に、本実施例では、真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物の傾斜角を決定するステップは、円形基準物の標準長軸を取得するステップであって、標準長軸は真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合に円形基準物の最も長い直径であるステップと、円形基準物の第1方向の第1長軸及び第2方向の第2長軸を取得するステップであって、第1方向は、第1顔画像における両眼の中心を結ぶ線が位置する直線であり、第2方向は第1顔画像における眉間と鼻先を結ぶ線が位置する直線であるステップと、標準長軸及び第1長軸に基づいて円形基準物の水平傾斜角を決定するステップと、標準長軸及び第2長軸に基づいて円形基準物の鉛直傾斜角を決定するステップと、を含むがこれに限定されない。
【0039】
具体的には、図5に参照されるように、所定の基準物がコインである第1被測定顔画像の模式図を示し、これは、被測定対象の第1被測定顔画像を収集する時、第1画像収集機器の配置と被測定対象の顔に一定の傾斜角度があることによって引き起こされたものである。このとき、写真は第1被測定顔の輪郭の紙平面(ネガフィルム、フィルムが位置する平面)での投影であると判断できる。投影方向において、上記傾斜角度は水平傾斜角αと鉛直傾斜角βとからなると判断できる。
【0040】
図6及び図7に参照されるように、図6は本開示における真円度が所定の閾値よりも大きい円形基準物を含む第1被測定顔画像の模式図を示し、図7は本開示における円形基準物の模式図を示し、写真における円形基準物の標準長軸(円形基準物の最長方向の直径)の画素値gを識別し、
【0041】
選択的に、本実施例では、第1画素値、第2画素値及び所定の基準物の実際サイズに基づいて被測定顔の第1サイズを決定するステップは、第1画素値、第2画素値、水平傾斜角、鉛直傾斜角及び実際サイズに基づいて第1サイズを決定するステップを含むがこれに限定されない。
【0042】
具体的には、円形基準物が1元のコインである場合、1元のコインの直径が22.25mmであり、
【0043】
【0044】
同様に、図5に基づいて式(9)を得ることができる。
【0045】
選択的に、本実施例では、被測定対象の第1被測定顔画像を収集する前に、第1被測定顔画像を収集するための第1画像収集機器の画像プレビューインターフェースに、補助線を表示するステップであって、補助線は第1画像収集機器の空間位置と画像収集角度を指示することに用いられるステップをさらに含むがこれに限定されない。
【0046】
具体的には、非標準角度の画像収集角度で被測定対象の顔画像を収集することに起因する誤差を効果的に低減させるために、第1画像収集機器に撮影補助措置を設定することができる。例えば、被測定対象の顔画像を収集する時、レンズの画像プレビュー画面に補助線を表示し、カメラ位置を調整するようにユーザーをガイドし、上記水平傾斜角と鉛直傾斜角を小さくする。上記補助線は水平線であってもよく、撮影時に目が前記水平線と面一になるようにユーザーをガイドし、類似する機能を有する矩形補助線、円形補助線であってもよく、それによって所定の基準物を補助線の範囲内に配置する。
【0047】
選択的に、本実施例では、円形基準物は前記第1被測定顔画像における虹彩を含むがこれに限定されない。
【0048】
本実施例によって、被測定対象の第1被測定顔画像を収集し、第1被測定顔画像に被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれ、第1被測定顔の第1画素値、及び円形基準物の第2画素値を取得し、円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、円形基準物の傾斜角を取得し、第1画素値、第2画素値、傾斜角及び円形基準物の実際サイズに基づいて、第1被測定顔の第1サイズを決定する。円形基準物の実際サイズと第1被測定顔画像における画素値との比率関係によって、円形基準物の傾斜角に基づいて第1被測定顔の第1サイズを決定し、従来技術における測定操作ステップを簡素化するとともに、顔のサイズの測定精度を向上させる。
【0049】
方法実施例2
図8に参照されるように、本開示における顔サイズ決定方法の実施例2のフローチャートを示し、具体的には、
第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するステップであって、第2被測定顔画像の画像収集距離と第3被測定顔画像の画像収集距離は異なるステップ801と、
第2被測定顔画像における第2画素値、及び第3被測定顔画像の第3画素値を取得するステップ802と、
第2被測定顔画像と第3被測定顔画像との画像収集距離差、第2画像収集機器の焦点距離、第2画素値及び第3画素値に基づいて被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定するステップ803と、を含んでもよい。
【0050】
本実施例では、被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像を収集し、人体の全体又は部分写真を含むがこれらに限定されず、第2被測定顔画像又は第3被測定顔画像には、例えば人体の全身写真、上半身の写真、頭部又は顔の写真など測定される必要がある第2被測定顔が含まれ、本実施例では、具体的な写真のタイプを特に限定しない。
【0051】
本実施例における第2画像収集機器が一般に収集するのは被測定対象の平面画像であり、第2画像収集機器は、カメラ、ビデオカメラ、及び画像収集機能を具備するほかの装置を含むがこれに限定されない。なお、第2画像収集機器が被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像を収集するプロセスでは、第2被測定顔画像と第3被測定顔画像の画像収集距離は異なるが、画像収集角度は同じである。取得した第2顔のサイズの精度を維持するために、カメラを第2被測定顔の顔平面と平行に維持する必要がある。
【0052】
また、選択的に、本実施例では、第2画像収集機器によって2回の異なる距離で収集された第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像を含むがこれらに限定されず、第2画像収集機器によって少なくとも2回の異なる距離で収集された少なくとも2つの顔画像をさらに含んでもよいがこれらに限定されず、例えば3つの異なる距離で収集された第2被測定顔画像、第3被測定顔画像及びほかの被測定顔画像を含み、複数の被測定顔画像を収集することによって実際に測定された第2被測定顔の精度を高め、誤差を低減させる。
【0053】
図9に参照されるように、本開示における第2画像収集機器が異なる画像収集距離で被測定顔画像を収集する模式図を示す。画像収集機器におけるカメラは本質的に1つの凸レンズである。1つの平行光線が凸レンズを通過した後に収束する点は焦点と呼ばれ、焦点から凸レンズ中心までの距離は焦点距離と呼ばれ、文字fで表される。カメラの焦点距離fは凸レンズ自体の曲率により決められ、異なる曲率の凸レンズの焦点距離fは異なる。一般に使用されるビデオカメラ又はカメラのレンズの焦点距離fは、製品の取扱い説明書又はメーカーから取得されるか、又は予め設定されてもよい。
【0054】
【0055】
図9において、直角三角形の相似原理から式(12)、(13)を得ることができる。
【0056】
【0057】
式(15)からわかるように、画像収集距離の差△X、及び異なる画像収集距離で収集された2枚の写真における同一物体のサイズnとn’を測定するだけで、第2被測定顔における指定された物体の実際サイズを推定することができる。理解できるように、物体のサイズhが患者の顔表面の複数の特徴サイズである場合、複数の特徴の実際サイズをそれぞれ推定することができる。
【0058】
【0059】
前記指定された物体が被測定対象のある細かい特徴である場合、該細かい特徴からカメラまでの距離を推定することができる。
【0060】
同様に、被測定対象の顔の各細かい特徴(例えば、点特徴、線特徴)からカメラまでの画像収集距離を推定することができる。上記被測定対象の顔の各点特徴、線特徴からカメラまでの画像距離離に対してデータ処理を行い、被測定対象の顔の3D輪郭図を得ることができ、それによって被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを得る。
【0061】
選択的に、本実施例では、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するステップは、第2画像収集機器における第1位置センサ、及び被測定対象における第2位置センサに基づいて画像収集距離差を決定するステップを含むがこれに限定されない。
【0062】
具体的には、第2画像収集機器及び被測定対象内に第1位置センサ及び第2位置センサをそれぞれ設置し、第1位置センサ及び第2位置センサによって第2被測定顔画像に対応する第1画像収集距離、及び第3被測定顔画像に対応する第2画像収集距離を決定し、その後、第1画像収集距離と第2画像収集距離との差を取得する。
【0063】
なお、本実施例における第1位置センサ及び第2位置センサは、測位センサ、及び赤外線センサなどを含むがこれに限定されない。第1位置センサ及び第2位置センサが測位センサである場合、第1位置センサ及び第2位置センサに基づいて画像収集機器及び被測定対象のリアルタイム位置をそれぞれ決定し、さらに画像収集距離差を決定することができる。第1位置センサ及び第2位置センサが赤外線センサである場合、第1位センサと第2位置センサとの距離を取得し、さらに画像収集距離差を決定することができる。本実施例では、第1位置センサ及び第2位置センサの具体的なタイプを特に限定しない。
【0064】
選択的に、本実施例では、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するステップは、第2画像収集機器によって第2被測定顔画像を収集した後に、第2画像収集機器を制御して第1距離移動させるステップであって、第1距離は画像収集距離差と同じであるステップ、又は、第2画像収集機器によって第2被測定顔画像を収集した後に、被測定対象を制御して第1距離移動させるステップを含むがこれに限定されない。
【0065】
具体的には、本実施例では、画像収集距離の変更には2つの方法がある。第1の方法は、被測定対象の位置を維持し、第2画像収集機器を被測定対象に対して第1距離移動させることであり、第2の方法は、第2画像収集機器の位置を維持し、被測定対象を制御して第2画像収集機器に対して第1距離移動させることである。なお、第2画像収集機器又は被測定対象が第1距離移動した後に、第2画像収集機器におけるカメラを被測定対象の顔平面と平行に維持する必要がある。
【0066】
本実施例では、第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集し、第2被測定顔画像の画像収集距離と第3被測定顔画像の画像収集距離は異なり、第2被測定顔画像における第2画素値、及び第3被測定顔画像の第3画素値を取得し、第2被測定顔画像と第3被測定顔画像との画像収集距離差、第2画像収集機器の焦点距離、第2画素値及び第3画素値に基づいて被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定する。異なる画像収集距離で複数の被測定対象の顔画像を撮影し、その後、画像収集距離差、及び異なる顔画像の画素値によって第2被測定顔の第2サイズを決定し、顔測定の精度さらに向上させる。
【0067】
方法実施例3
図10に参照されるように、本開示における顔サイズ決定方法の実施例3のフローチャートを示し、具体的には、
第3画像収集機器によって被測定対象の第4被測定顔画像を収集するステップであって、画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含むステップ1001と、
第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するステップであって、入射傾斜角は情報収集点によって拡散反射されて少なくとも2つのカメラに入射する時に第3画像収集機器に基づいて得られるステップ1002と、
少なくとも2組の入射傾斜角、及び少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、情報収集点の位置を決定するステップ1003と、
情報収集点の位置に基づいて第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定するステップ1004と、を含んでもよい。
【0068】
本実施例では、第4被測定顔画像には人体の全体又は部分写真が含まれるがこれらに限定されず、第4被測定顔画像には、例えば人体の全身写真、上半身の写真、頭部又は顔の写真など測定される必要がある第3被測定顔が含まれ、本実施例では、具体的な写真のタイプを特に限定しない。
【0069】
本実施例における第3画像収集機器は、カメラ、ビデオカメラ、及び画像収集機能を具備するほかの装置を含むがこれに限定されない。第3画像収集機器には少なくとも2つのカメラが含まれ、そのカメラはデータ処理機能を有し、光線の入射傾斜角を取得することができる。好ましくは、第3画像収集機器における少なくとも2つのカメラは所定のレイアウトに従って設置され、例えば、画像収集機器がデュアルカメラ付きの画像収集機器である場合、2つのカメラを結ぶ線が位置する直線は鉛直又は水平方向の直線であり、被測定対象の顔平面に平行である。画像収集機器が3つ以上のカメラ付きの画像収集機器である場合、3つ以上のカメラはすべて同一平面上に設置され、且つ多角形の頂点位置に配置され、多角形の辺数はカメラ数と同じであり、例えば3つのカメラ付きの画像収集機器において、3つのカメラはそれぞれ三角形の頂点位置に設置され、4つのカメラはそれぞれ正方形の頂点位置に設置される。
【0070】
本実施例における第3画像収集機器のカメラはデータ処理機能を有し、光線の入射傾斜角を取得することができ、実際には、第3画像収集機器におけるカメラの位置レイアウトによって複数のカメラ間の距離を取得することができ、その後、複数のカメラ間の距離及び被測定対象の顔における情報収集点に基づいて情報収集点の位置を決定することができる。
【0071】
具体的な応用シーンでは、被測定対象の顔において複数の情報収集点を予め設定し、複数の情報収集点の位置を取得することによって、被測定対象の顔の立体3Dモデルを構築する。情報収集点の数及び具体的な位置は実際の経験に基づいて設定でき、例えば、実際の応用における呼吸マスクの需要に基づいて、例えば、顔における両眼距離、鼻先から目までの距離、鼻筋の高さなどの情報収集点を設定し、本実施例ではこれを特に限定しない。
【0072】
選択的に、本実施例では、第3画像収集機器は第1カメラ及び第2カメラを含み、情報収集点は第4被測定顔画像の所定の結び線における第1端点及び第2端点を含み、第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するステップは、第1端点に対応する入射傾斜角及び第2端点に対応する入射傾斜角を取得するステップであって、所定の結び線は第1カメラと第2カメラを結ぶ線に平行であるステップを含むがこれに限定されない。
【0073】
具体的には、第3画像収集機器に2つのカメラのみが存在する場合、取得された情報収集点と第1カメラ及び第2カメラとの距離は実際に相対距離である。第1カメラと第2カメラを結ぶ線は所定の結び線に平行であり、所定の結び線における情報収集点は第1カメラ、第2カメラ、第1端点及び第2端点からなる平面にある。デュアルカメラ付きの第3画像収集機器によって所定の結び線における少なくとも2つの情報収集点を取得し、第1端点及び第2端点にそれぞれ対応する入射傾斜角によって第1端点と第2端点の相対位置を決定する。
【0074】
選択的に、本実施例では、第1端点に対応する入射傾斜角及び第2端点に対応する入射傾斜角を取得するステップは、第1端点が第1カメラに入射する第1入射傾斜角、及び第1端点が第2カメラに入射する第2入射傾斜角を取得するステップと、第2端点が第1カメラに入射する第3入射傾斜角、及び第2端点が第2カメラに入射する第4入射傾斜角を取得するステップと、を含むがこれに限定されない。
【0075】
具体的には、図11に参照されるように、本開示におけるデュアルカメラ付きの画像収集機器に基づいて情報収集点の入射傾斜角を取得する方法の模式図を示し、デュアルレンズ処理システムを使用して被測定対象のサイズ情報を取得する。前記デュアルカメラ付きの画像収集機器はカメラA、及びカメラBを含み、データ処理機能を有する。カメラAとカメラBとの距離は既知の条件として、文字dで表される。カメラAとカメラBは光線を捕捉し、光線の入射傾斜角を感知することができる。被測定対象の顔において所定の結び線における第1端点Mを選択し、第1端点Mによって拡散反射された光線はそれぞれカメラAとカメラBに入る。カメラAは第1端点Mからの光線MAを捕捉し、その入射傾斜角γを算出し、カメラBは第1端点Mからの光線MBを捕捉し、その入射傾斜角λを算出する。第1端点Mと同じ論理及び計算方式に基づいて、同様に所定の結び線における第2端点の入射傾斜角を得ることができ、ここで重複説明を省略する。
【0076】
選択的に、本実施例では、少なくとも2組の入射傾斜角、及び少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、情報収集点の位置を決定するステップは、第1入射傾斜角に基づいて第1端点と第1カメラとの第1距離を決定し、第1入射傾斜角に基づいて第1端点と第2カメラとの第2距離を決定するステップと、第2入射傾斜角に基づいて第2端点と第1カメラとの第3距離を決定し、第2入射傾斜角に基づいて第2端点と第2カメラとの第4距離を決定するステップと、第1カメラ及び第2カメラが位置する直線に基づいて、平面座標系を構築するステップと、平面座標系に基づいて、第1距離、第2距離、第1入射傾斜角、第2入射傾斜角及びカメラ距離に基づいて第1端点の平面座標位置を決定するステップと、平面座標系に基づいて、第3距離、第4距離、第3入射傾斜角、第4入射傾斜角及びカメラ距離に基づいて第2端点の平面座標位置を決定するステップと、を含むがこれに限定されない。
【0077】
具体的には、図12に参照されるように、本開示におけるデュアルカメラ付きの画像収集機器に基づいて第1端点と第2端点との距離を取得する模式図を示し、図11の例では、第1端点Mと第2端点Nの入射傾斜角の取得方法が与えられ、図12では、第1端点Mを例として、平面において三角形MABを構築し、三角形の正弦定理を使用して以下の(17)、(18)を得ることができる。
【0078】
第1端点Mの位置をさらに決定するために、本開示は好ましい論理計算方法を与える。カメラBを座標原点とし、カメラBとカメラAを結ぶ線の方向をY軸方向とし、カメラBとカメラAを結ぶ線の法線方向をX軸方向として、平面直交座標系XOYを構築する(図10)。カメラB点の座標が(0,0)、カメラA点の座標が(0、d)であることは理解できる。情報収集点Mの座標を(x,y)とすると、以下のベクトル関係を得ることができる。
【0079】
式(20)-(21)を連立させて式(22)、(23)を得ることができる。
【0080】
同様な論理計算方法によって、患者の顔の第2端点Nの位置座標を得ることができ、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0081】
選択的に、本実施例では、情報収集点の位置に基づいて第4被測定顔画像における第3被測定顔のサイズを決定するステップは、第4被測定顔画像における所定の結び線の画素値及び第2被測定顔の画素値を取得するステップと、第1端点の座標位置及び第2端点の座標位置に基づいて所定の結び線のサイズを決定するステップと、所定の結び線のサイズ、所定の結び線の画素値及び第3被測定顔の画素値に基づいて第3サイズを決定するステップと、を含むがこれに限定されない。
【0082】
具体的には、一例では、第2端点Nの座標を(m,n)とすると、第2端点Nの座標系XOYにおける位置座標を得ることができ、さらに被測定対象の顔における所定の結び線の第1端点Mと第2端点Nとの距離を得ることができる。
【0083】
即ち、上記デュアルレンズ処理システムを使用して、被測定対象の顔における任意の2つの情報収集点間の距離を得て、第3被測定顔の第3サイズを決定することができ、それによって被測定対象に適切なマスクを選択するように指導するか、又は、適切なマスクを作製する。
【0084】
選択的に、本実施例では、第3画像収集機器は少なくとも3つのカメラを含み、少なくとも3つのカメラは同一平面にあり、第4被測定顔画像に複数の情報収集点が含まれ、情報収集点は所定の密度閾値に従って第4被測定顔画像に割り当てられ、第4被測定顔画像における情報収集点によって拡散反射されて少なくとも2つのカメラに入射する時に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するステップは、情報収集点に対応する少なくとも3組の入射傾斜角を取得するステップを含むがこれに限定されない。
【0085】
具体的には、図13に参照されるように、本開示におけるトリプルカメラ付きの画像収集機器に基づいて顔サイズ決定方法の模式図を示し、第3画像収集機器はカメラA、カメラB、及びカメラCの3つのレンズを含み、データ処理機能を有する。上記カメラA、カメラB及びカメラCが位置する平面は、ギリシャ文字θで記される。前記カメラA、カメラB、及びカメラCは光線を捕捉し、平面θに対する光線の入射傾斜角を感知することができる。被測定対象の顔から任意の1つの情報収集点Mを選択し、情報収集点Mによって拡散反射された光線はそれぞれカメラA、カメラB及びカメラCに入る。カメラAは情報収集点Mからの光線MAを捕捉し、面θに対する入射傾斜角γを算出し、カメラBは情報収集点Mからの光線MBを捕捉し、面θに対する入射傾斜角γを算出し、カメラCは情報収集点Mからの光線MCを捕捉し、面θに対する入射傾斜角ξを算出する。
【0086】
選択的に、本実施例では、少なくとも2組の入射傾斜角、及び少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、情報収集点の位置を決定するステップは、各情報収集点と少なくとも3つのカメラとの少なくとも3組の距離を取得するステップと、少なくとも3つのカメラが位置する平面に基づいて空間座標系を構築するステップと、空間座標系に基づいて、少なくとも3つのカメラ間のカメラ距離、及び少なくとも3組の入射角に基づいて情報収集点の空間座標位置を決定するステップと、を含むがこれに限定されない。
【0087】
具体的には、引き続き上記図13における例を例として説明を行い、情報収集点Mの位置を容易に決定するために、本実施例は以下の好ましい論理計算方法を提供する。空間直交座標系を構築し、カメラA、カメラB、及びカメラCの座標位置をそれぞれA(0,-1,0)、B(0,1,0)、及びC(0,0,1)と定義する。情報収集点Mの座標を(x,y,z)とすると、情報収集点Mの面θにおける投影点がP(0,y,z)であることは容易にわかる。
【0088】
この場合、以下のベクトル関係を得ることができる。
【0089】
上記式(28)-(30)を連立させてx、y、zの値を得ることができ、即ち、情報収集点Mの空間座標位置を得る。
【0090】
選択的に、本実施例では、情報収集点の位置に基づいて第4被測定顔画像における第3被測定顔のサイズを決定するステップは、複数の情報収集点に対応する空間座標位置に基づいて、第3被測定顔の顔モデルを構築し、第3サイズを決定するステップを含むがこれに限定されない。
【0091】
具体的には、図14に参照されるように、本開示の実施例における被測定対象の顔モデルの模式図を示し、本実施例では、被測定対象の顔曲面は複数の情報収集点を組み合わせてなり、情報収集点の数は具体的に実際の経験に基づいて設定できる。すべての被測定対象の顔からの情報収集点のデータは、トリプルレンズ処理システム付きの第3画像収集機器により収集及び演算され、各情報収集点の空間座標位置をそれぞれ取得し、さらに被測定対象の顔の顔3Dモデルを形成することができる。具体的な応用シーンでは、顔3Dモデルは、コンピュータは特定のサイズ情報を自動で識別することに用いられてもよく、被測定対象の顔に適応するマスクを選択することに用いられ、勿論、被測定対象の顔の3Dモデルに基づいて、パーソナライズマスクを設計することに用いられてもよい。
【0092】
なお、具体的な応用シーンでは、特に顔が奇形な被測定対象の場合、被測定対象の顔情報に基づいてマッチングするマスクを設計することで、気密性を効果的に高め、装着感を向上させる。
【0093】
本実施例では、第3画像収集機器によって被測定対象の第4被測定顔画像を収集し、画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含み、第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得し、少なくとも2組の入射傾斜角、及び少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、情報収集点の位置を決定し、情報収集点の位置に基づいて第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定することで、スケールによる顔の手動測定を回避し、測定操作を簡素化し、また、複数のレンズによって撮影された第4被測定顔画像に対して、カメラ間のカメラ距離に基づいて第3被測定顔の第3サイズを決定することができ、顔測定の精度を確保する。
【0094】
方法実施例4
本実施例はマスクサイズ決定方法をさらに提供し、具体的には、
方法実施例1、方法実施例2又は方法実施例3のいずれか1つ又は複数に記載の顔サイズ決定方法に従って、対象の顔のサイズを得るステップS1と、
複数組の所定のマスク基準値及び対象の顔のサイズに基づいて被測定対象のマスク型番を決定するステップであって、複数組のマスク基準値は複数のマスク型番にそれぞれ対応するステップS2と、を含んでもよい。
【0095】
上記方法実施例1、方法実施例2又は方法実施例3における方法に基づいて対象の顔のサイズを得て、対象の顔のサイズを取得する具体的なプロセスについて、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0096】
その後、具体的な応用シーンでは、異なる型番のマスクは異なる顔のサイズ範囲に対応し、各顔のサイズ範囲は1組の所定のマスク基準値に対応し、対象の顔のサイズの関連パラメータが所定のマスク基準値に対応する顔のサイズ範囲内にあると、現在の所定のマスク基準値に対応するマスク型番が被測定対象にマッチングするマスク型番であると判定する。
【0097】
具体的には、本実施例では、マスク基準値には、鼻幅、顔の両内眼角間の第1距離、及び眉間と人中との第2距離などのパラメータが含まれるがこれに限定されない。顔部位のパラメータ種類は具体的に実際の経験に基づいて設定でき、本実施例ではこれを特に限定しない。
【0098】
選択的に、本実施例では、マスク基準値は第1顔部位に対応する第1基準値及び第2顔部位に対応する第2基準値を含み、対象の顔のサイズは第1顔部位及び第2顔部位にそれぞれ対応する複数の部位サイズを含み、複数組のマスク基準値及び対象の顔のサイズに基づいて被測定対象のマスク型番を決定するステップは、第1顔部位に対応する部位サイズが第1基準値にマッチングする場合、第1基準値に対応するマスク型番を決定するステップを含むがこれに限定されない。
【0099】
具体的な応用シーンでは、顔の顔部位は気密優先度に基づいて分類され、気密優先度が高く及び/又は快適重み値が高い顔部位は第1顔部位として分類され、気密優先度が低く及び/又は快適重み値が低い顔部位は第2顔部位として分類され、気密優先度が高いほど、マスクの気密性が高く、快適重み値が高いほど、ユーザーの快適性が高い。
【0100】
本実施例では、異なる部位に対応する基準値はいずれも異なり、対象の顔における顔部位が1つのマスク型番の基準値に完全にマッチングしないことがあり、この場合、第1顔部位にマッチングする第1基準値に基づいて対応するマスク型番を決定することで、マスクの気密性及び快適性を確保する。
【0101】
選択的に、本実施例では、複数組のマスク基準値及び対象の顔のサイズに基づいて被測定対象のマスク型番を決定するステップは、対象の顔のサイズのうちの複数の部位サイズがマスク基準値のうちの複数の部位基準値に完全にマッチングする場合、マスク基準値に対応するマスク型番を選択するステップ、又は、対象の顔のサイズのうちの複数の部位サイズがマスク基準値のうちの複数の部位基準値に部分的にマッチングする場合、マッチングする部位基準値の数が所定の数量閾値以上であると、マスク基準値に対応するマスク型番を選択するステップを含むがこれに限定されない。
【0102】
具体的には、本実施例では、複数組のマスク基準値及び対象の顔のサイズに基づいて被測定対象のマスク型番を決定することについて、対象の顔のサイズのうちの複数の部位サイズをマスク基準値のうちの複数の部位基準値とマッチングし、対象の顔のサイズのうちの複数の部位サイズがマスク基準値のうちの複数の部位基準値に完全にマッチングする場合、マスク基準値に対応するマスク型番を選択する。対象の顔のサイズのうちの複数の部位サイズがマスク基準値のうちの複数の部位基準値に部分的にマッチングする場合、マッチングする部位基準値の数が所定の数量閾値以上であると、マスク基準値に対応するマスク型番を選択する。
【0103】
一例では、対象の顔のサイズにおける鼻幅、顔の両内眼角間の第1距離、及び眉間と人中との第2距離をマスク基準値とマッチングし、鼻幅、第1距離及び第2距離がいずれもマスク型番Aの部位基準値にマッチングすると、対象者にマッチングするマスク型番が型番Aであると判定する。鼻幅がマスク型番Aに対応する部位基準値にマッチングし、第1距離及び第2距離がいずれもマスク型番Bの部位基準値にマッチングすると、対象者にマッチングするマスク型番が型番Bであると決定する。
【0104】
上記実施例によって、複数組の所定のマスク基準値及び対象の顔のサイズに基づいて被測定対象のマスク型番を決定することで、マスクの気密性及び快適性を確保する。
【0105】
装置実施例1
図15に参照されるように、本開示における顔サイズ決定装置の実施例1の構造ブロック図を示し、具体的には、
1)被測定対象の第1被測定顔画像を収集するためのものであって、前記第1被測定顔画像に前記被測定対象の第1被測定顔及び円形基準物が含まれる第1画像収集モジュール1501と、
2)前記第1被測定顔の第1画素値、及び前記円形基準物の第2画素値を取得するための第1取得モジュール1502と、
3)前記円形基準物の真円度が所定の真円度閾値よりも大きい場合、前記円形基準物の傾斜角を取得するための第2取得モジュール1503と、
4)前記第1画素値、第2画素値、前記傾斜角及び前記円形基準物の実際サイズに基づいて前記第1被測定顔の第1サイズを決定するための第1決定モジュール1504と、を含んでもよい。
【0106】
選択的に、本実施例における具体例は、上記方法実施例1で説明された例を参照すればよく、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0107】
装置実施例2
図16に参照されるように、本開示における顔サイズ決定装置の実施例2の構造ブロック図を示し、具体的には、
1)第2画像収集機器によって被測定対象の第2被測定顔画像及び第3被測定顔画像をそれぞれ収集するためのものであって、前記第2被測定顔画像の画像収集距離と前記第3被測定顔画像の画像収集距離は異なる第2画像収集モジュール1601と、
2)前記第2被測定顔画像における第2画素値、及び前記第3被測定顔画像の第3画素値を取得するための第3取得モジュール1602と、
3)前記第2被測定顔画像と前記第3被測定顔画像との画像収集距離差、前記第2画像収集機器の焦点距離、前記第2画素値及び前記第3画素値に基づいて、前記被測定対象の第2被測定顔の第2サイズを決定するための第2決定モジュール1603と、を含んでもよい。
【0108】
選択的に、本実施例における具体例は、上記方法実施例2で説明された例を参照すればよく、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0109】
装置実施例3
図17に参照されるように、本開示における顔サイズ決定装置の実施例3の構造ブロック図を示し、具体的には、
1)第3画像収集機器によって被測定対象の第4被測定顔画像を収集するためのものであって、前記画像収集機器は少なくとも2つのカメラを含む第3画像収集モジュール1701と、
2)前記第4被測定顔画像における情報収集点に対応する少なくとも2組の入射傾斜角を取得するためのものであって、前記入射傾斜角は前記情報収集点によって拡散反射されて前記少なくとも2つのカメラに入射する時に前記第3画像収集機器に基づいて得られる第4取得モジュール1702と、
3)前記少なくとも2組の入射傾斜角、及び前記少なくとも2つのカメラ間のカメラ距離に基づいて、前記情報収集点の位置を決定するための第3決定モジュール1703と、
4)前記情報収集点の位置に基づいて前記第4被測定顔画像における第3被測定顔の第3サイズを決定するための第4決定モジュール1704と、を含んでもよい。
【0110】
選択的に、本実施例における具体例は、上記方法実施例3で説明された例を参照すればよく、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0111】
装置実施例4
本実施例はマスク型番決定装置をさらに提供し、前記装置は、
1)装置実施例1、装置実施例2又は装置実施例3のいずれか1項に記載の顔サイズ決定装置によって、対象の顔のサイズを得るための取得ユニットと、
2)複数組の所定のマスク基準値及び前記対象の顔のサイズに基づいて前記被測定対象のマスク型番を決定することに用いられ、前記複数組のマスク基準値は複数のマスク型番にそれぞれ対応する決定ユニットと、を含む。
【0112】
選択的に、本実施例における具体例は、上記方法実施例4で説明された例を参照すればよく、本実施例はここで重複説明を省略する。
【0113】
装置実施例について、方法実施例とほぼ同様であるため、説明は簡単であり、関連部分は方法実施例の関連説明を参照すればよい。
【0114】
本明細書における各実施例は漸進的に説明されており、各実施例はほかの実施例との相違点を重点的に説明し、各実施例間の同様な部分は相互参照すればよい。
【0115】
上記実施例における装置について、各モジュールが操作を実行する具体的な形態は関連する該方法の実施例において詳細に説明されており、ここで詳細な説明を省略する。
【0116】
本願の実施例は電子機器をさらに提供し、図18に示すように、プロセッサ1801と、メモリ1802と、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラム18021とを含み、前記プロセッサは前記プログラムを実行すると、上記実施例における顔サイズ決定方法を実現する。
【0117】
本願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、前記記憶媒体における命令が電子機器のプロセッサにより実行されると、電子機器は上記実施例における顔サイズ決定方法を実行することができる。
【0118】
装置実施例について、方法実施例とほぼ同様であるため、説明は簡単であり、関連部分は方法実施例の関連説明を参照すればよい。
【0119】
ここで提供されるアルゴリズム及び表示はいかなる特定のコンピュータ、仮想システム又はほかの機器と固有に関連していない。様々な汎用システムはここでの示唆とともに使用してもよい。上記説明から、このようなシステムを構築するために必要な構造は明らかである。また、本願の実施例はいかなる特定のプログラミング言語にも固有ではない。様々なプログラミング言語を使用して、ここで説明された本願の実施例の内容を実現することができ、上記の特定言語についての説明は本願の実施例の最適な実施形態を開示するためのものであると理解すべきである。
【0120】
ここで提供される明細書において、大量の特定の詳細が説明されている。しかし、本願の実施例はこれらの特定の詳細がなくても実践できることが理解できる。いくつかの例では、本明細書の理解を曖昧にしないように、公知の方法、構造及び技術が詳細に示されていない。
【0121】
同様に、本願を簡素化し、発明の様々な態様のうちの1つ又は複数を理解することを助けるために、本願の実施例の例示的な実施例についての上記説明では、本願の実施例の各特徴は単一の実施例、図、又はその説明にまとめられることがあると理解すべきである。しかし、該開示の方法は、主張する本願の実施例が各請求項に明確に記載される特徴よりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。より正確には、以下の特許請求の範囲に反映されるように、発明の態様は以上開示された単一の実施例におけるすべての特徴よりも少ないものである。従って、それにより具体的な実施形態に従う特許請求の範囲は該具体的な実施形態に明確に組み込まれており、各請求項自体は本願の実施例の単独な実施例とする。
【0122】
当業者が理解できるように、実施例における機器のモジュールを適応的に変更し、該実施例とは異なる1つ又は複数の機器に設置することができる。実施例におけるモジュール又はユニット又はコンポーネントを組み合わせて1つのモジュール又はユニット又はコンポーネントを形成したり、それらを複数のサブモジュール又はサブユニット又はサブコンポーネントに分割したりすることができる。このような特徴及び/又はプロセス又はユニットの少なくとも一部が相互に排他的であることを除き、いかなる組合せによって本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示されているすべての特徴及びこのように開示されているいかなる方法又は機器のすべてのプロセス又はユニットを組み合わせることができる。特に明確な記載がない限り、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示されている各特徴は同様、同等又は類似の目的を提供する代替特徴で代替されてもよい。
【0123】
本願の実施例の各部材実施例はハードウェアにより実現されるか、又は1つ又は複数のプロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュールにより実現されるか、又はそれらの組合せによって実現されるようにしてもよい。当業者が理解できるように、実施ではマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して本願の実施例に係る並べ替え機器におけるいくつか又はすべての部材のいくつか又はすべての機能を実現することができる。本願の実施例はさらにここで説明される方法の一部又はすべてを実行するための機器又は装置のプログラムとして実現されてもよい。このように本願の実施例を実現するプログラムはコンピュータ可読媒体に記憶されてもよいか、又は1つ又は複数の信号の形態を有してもよい。このような信号はインターネットのウェブサイトからダウンロードされるか、又はキャリア信号で提供されるか、又はいかなるほかの形態で提供されるようにしてもよい。なお、上記実施例は本願の実施例を制限するものではなく、本願の実施例を説明するためのものであり、当業者は添付の特許請求の範囲を逸脱せずに代替実施例を設計することができる。
【0124】
請求項では、括弧間にあるいかなる参照記号は請求項を制限するものとするべきではない。単語「含む」は請求項にリストされていない素子又はステップの存在を排除しない。素子の前にある単語「一」又は「1つ」はこのような素子が複数存在することを排除しない。本願の実施例は、いくつかの異なる素子を含むハードウェア及び適切にプログラミングされたコンピュータによって実現できる。いくつかの装置を列挙しているユニット請求項において、これらの装置のいくつかは同一のハードウェアアイテムによって具現化されてもよい。第1、第2、及び第3などの単語の使用はいかなる順序を示すものではない。これらの単語を名称として解釈できる。
【0125】
当業者が明確に理解できるように、説明の便宜及び簡潔さのために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは上記方法実施例における対応するプロセスを参照することができ、ここで重複説明を省略する。
【0126】
以上、本願の実施例の好ましい実施例を説明したが、本願の実施例を限定するものではなく、本願の実施例の趣旨及び原則を逸脱せずに行われるいかなる変更、同等置換や改良などはすべて本願の実施例の保護範囲に含まれる。
【0127】
以上、本願の実施例の具体的な実施形態を説明したが、本願の実施例の保護範囲はこれに限定されず、当業者が本願の実施例に開示されている技術的範囲内で容易に想到できる変更や置換はすべて本願の実施例の保護範囲に属する。従って、本願の実施例の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18