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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】情報端末、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20240726BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
H04Q9/00 301C
H04M9/00 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020086354
(22)【出願日】2020-05-15
(65)【公開番号】P2021180467
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】吉川 彩衣
(72)【発明者】
【氏名】山口 剛史
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-174228(JP,A)
【文献】特開2005-217725(JP,A)
【文献】特開2012-124861(JP,A)
【文献】特開2011-182310(JP,A)
【文献】特開2019-050461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設置された情報端末であって、
対象者が前記施設に滞在中に前記情報端末を使用することによって生じた第一情報を記憶する記憶部と、
前記対象者が前記施設を退去した後に管理システムから第一コマンドを受信する通信部と、
受信された前記第一コマンドに基づいて前記記憶部から前記第一情報を削除する制御部とを備え
前記通信部は、さらに、受信された前記第一コマンドに基づいて、前記施設に設置された他の情報端末に記憶された第二情報であって前記対象者が前記施設に滞在中に前記他の情報端末を使用することによって生じた第二情報の削除を要求する第二コマンドを前記他の情報端末に送信する
情報端末。
【請求項2】
前記他の情報端末は、さらに、受信された第二コマンドに基づいて、前記施設に設置された機器に記憶された第三情報であって前記対象者が前記施設に滞在中に前記機器を使用することによって生じた第三情報の削除を要求する第三コマンドを前記機器に送信する
請求項に記載の情報端末。
【請求項3】
前記第一情報には、前記施設に設置された複数の機器を一括制御するための情報が含まれる
請求項1または2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記第一情報には、前記通信部に通信接続され、かつ、前記他の情報端末には通信接続されていない第一機器、及び、前記通信部には通信接続されておらず、かつ、前記他の情報端末には通信接続されている第二機器を一括制御するための情報が含まれる
請求項に記載の情報端末。
【請求項5】
前記情報端末は、インターホン装置、及び、EMS(Energy Management System)コントローラの一方であり、
前記他の情報端末は、前記インターホン装置、及び、前記EMSコントローラの他方である
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項6】
前記情報端末は、インターホン装置であり、
前記第一情報には、前記施設への来訪者の画像情報が含まれる
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項7】
前記情報端末は、前記施設内の第一空間に設置され、
前記管理システムは、前記施設内の前記第一空間と異なる第二空間に設置される
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項8】
前記施設は、集合住宅であり、
前記第一空間は、前記集合住宅の専有部であり、
前記第二空間は、前記集合住宅の共用部である
請求項に記載の情報端末。
【請求項9】
前記管理システムは、前記施設の外に設置される
請求項1~のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項10】
施設に設置された情報端末が実行する情報処理方法であって、
前記情報端末は、対象者が前記施設に滞在中に前記情報端末を使用することによって生じた第一情報を記憶する記憶部を備え、
前記情報処理方法は、
前記対象者が前記施設を退去した後に管理システムから第一コマンドを受信する受信ステップと、
受信された前記第一コマンドに基づいて前記記憶部から前記第一情報を削除する削除ステップと、
受信された前記第一コマンドに基づいて、前記施設に設置された他の情報端末に記憶された第二情報であって前記対象者が前記施設に滞在中に前記他の情報端末を使用することによって生じた第二情報の削除を要求する第二コマンドを前記他の情報端末に送信する送信ステップとを含む
情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個人情報を保護する法律が整備され、各企業には、個人の要求に応じて、個人情報の参照、変更、移転、及び削除などを行う義務が課されている。個人情報の保護に関連する技術として、特許文献1には、個人情報の隠蔽化の度合を調整可能な文書匿名化装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-269081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
集合住宅などの施設において、当該施設に設置された機器に退去者(当該施設の以前の利用者)に関する情報が残っていることは好ましくない。
【0005】
本発明は、退去者に関する情報の削除を支援することができる情報端末等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報端末は、施設に設置された情報端末であって、対象者が前記施設に滞在中に前記情報端末を使用することによって生じた第一情報を記憶する記憶部と、前記対象者が前記施設を退去した後に管理システムから第一コマンドを受信する通信部と、受信された前記第一コマンドに基づいて前記記憶部から前記第一情報を削除する制御部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、施設に設置された情報端末が実行する情報処理方法であって、前記情報端末は、対象者が前記施設に滞在中に前記情報端末を使用することによって生じた第一情報を記憶する記憶部を備え、前記情報処理方法は、前記対象者が前記施設を退去した後に管理システムから第一コマンドを受信する受信ステップと、受信された前記第一コマンドに基づいて前記記憶部から前記第一情報を削除する削除ステップとを含む。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報端末等は、退去者に関する情報の削除を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態1に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態1に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1に係る情報処理システムの動作例のシーケンス図である。
図4図4は、シーン制御を実行するための情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施の形態2に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
図6図6は、実施の形態2に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図7図7は、実施の形態2に係る情報処理システムの動作例のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0013】
(実施の形態1)
[概要]
まず、実施の形態1に係る情報処理システムの概要について説明する。図1は、実施の形態1に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
【0014】
図1に示される施設80は、例えば、集合住宅または戸建住宅などの住宅であり、複数の専有部81と、共用部82とを含む。専有部81は、施設80内の第一空間の一例であり、共用部82は、施設80内の第二空間の一例である。複数の専有部81のそれぞれは、居住者が居住するエリアであり、専有部81のそれぞれには、インターホン装置20と、制御装置30と、機器40とが設置されている。また、共用部82は、施設80内の専有部81以外のエリアであり、複数の居住者で共用されるエリアである。共用部82には、管理システム50が設置されている。管理システム50は、局所通信ネットワーク介して複数のインターホン装置20と通信接続されている。
【0015】
また、図1では、施設80外に設けられた管理システム60も図示されている。管理システム60は、インターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して複数のインターホン装置20と通信接続されている。
【0016】
居住者が専有部81に滞在しているときには、インターホン装置20には、専有部81への来訪者の映像などの居住者がインターホン装置20を使用することによって生じた第一個人設定情報(以下、第一情報とも記載される)が蓄積される。また、制御装置30には、機器40の動作ログ情報などの居住者の第二個人設定情報(以下、第二情報とも記載される)が蓄積される。賃貸契約の満了などにより居住者が専有部81から退去した場合、退去済みの居住者(以下、退去者とも記載される)の個人設定情報を削除する方法には検討の余地がある。
【0017】
情報処理システム10では、管理者が管理システム50または管理システム60を操作することにより、専有部81から離れた場所から退去者の個人設定情報を削除することができる。
【0018】
[構成]
次に、このような情報処理システム10の機能構成について、図1に加えて図2を参照しながら説明する。図2は、情報処理システム10の機能構成を示すブロック図である。なお、図2では、便宜上、専有部81が1つだけ図示されている。
【0019】
図1及び図2に示されるように、情報処理システム10は、インターホン装置20と、子機27と、電気錠28と、制御装置30と、複数の機器40と、管理システム50と、管理システム60とを備える。
【0020】
まず、インターホン装置20について説明する。インターホン装置20は、情報端末の一例であり、例えば、複数の専有部81に1台ずつ固定設置される。インターホン装置20は、子機27とともにインターホンシステムを構成する。インターホン装置20は、インターホンシステムにおける親機である。インターホン装置20は、表示部21と、通信部22と、制御部23と、記憶部24とを備える。
【0021】
表示部21は、画像の表示機能、及び、居住者の手動入力を受け付ける機能を有する表示デバイスである。表示部21は、タッチパネル、及び、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。タッチパネルは、例えば、静電容量方式のタッチパネルであるが、抵抗膜方式のタッチパネルであってもよい。なお、表示部21が居住者の手動入力を受け付ける機能を有することは必須ではなく、表示部21とは別にハードウェアボタンなどの入力受付部が設けられてもよい。
【0022】
通信部22は、インターホン装置20が、子機27、電気錠28、制御装置30、管理システム50、及び、管理システム60と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部22は、例えば、子機27、電気錠28、制御装置30、及び、管理システム50のそれぞれとは局所通信ネットワークを介した通信を行い、管理システム60とは広域通信ネットワーク70を介した通信を行う。通信部22によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信部22は、無線通信機能及び有線通信機能の両方を有していてもよい。通信部22によって行われる通信の通信規格は、特に限定されない。なお、局所通信ネットワークを介した通信は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)に準拠する。
【0023】
制御部23は、子機27によって撮影された来訪者の画像を表示部21に表示する制御、及び、電気錠28の制御などを行う。制御部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0024】
記憶部24は、第一個人設定情報(例えば、子機27によって撮影された来訪者の画像情報など)が記憶される記憶装置である。記憶部24には、制御部23によって実行されるコンピュータプログラムなども記憶される。記憶部24において、第一個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されている。記憶部24は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0025】
子機27は、専有部81の玄関に設置される、いわゆるドアホンである。詳細については図示されないが、子機27は、来訪者が押す呼出ボタン、呼出ボタンを押した来訪者の画像(例えば、動画像)を撮像する撮像部などを備える。
【0026】
電気錠28は、施設80が有するドア(または窓など)の開錠及び施錠を制御する装置である。電気錠28は、例えば、専有部81の玄関のドアに設けられる。電気錠28は、例えば、カードキーなどの認証媒体によって開錠及び施錠される。また、電気錠28は、インターホン装置20から送信される制御信号に基づいて解錠及び施錠される場合もある。
【0027】
次に、制御装置30について説明する。制御装置30は、例えば、エネルギーマネジメント機能を有するHEMS(Home Energy Management System)コントローラである。制御装置30は、例えば、複数の専有部81に1台ずつ固定設置される。制御装置30は、専有部81内に設置された機器40の消費電力を管理する。制御装置30は、他の情報端末の一例である。制御装置30は、専有部81内に、機器40とは別の装置として設置される(つまり、機器40に内蔵されていない)ローカルコントローラである。また、制御装置30は、機器40の状態の取得及び表示、並びに、専有部81内に設置された機器40の制御などを行う。制御装置30は、HEMSコントローラに限定されず、他のEMSコントローラ、エネルギーマネジメント機能を有しない他のホームコントローラ、または、ゲートウェイ装置などであってもよい。制御装置30は、具体的には、表示部31と、通信部32と、制御部33と、記憶部34とを備える。
【0028】
表示部31は、画像の表示機能、及び、ユーザの手動入力を受け付ける機能を有する表示デバイスである。表示部31は、タッチパネル、及び、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。タッチパネルは、例えば、静電容量方式のタッチパネルであるが、抵抗膜方式のタッチパネルであってもよい。
【0029】
通信部32は、制御装置30が、インターホン装置20、及び、機器40と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部32は、例えば、インターホン装置20、及び、機器40と局所通信ネットワークを介した通信を行う。通信部32によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信部32は、無線通信機能及び有線通信機能の両方を有していてもよい。通信部32によって行われる通信の通信規格は、特に限定されない。なお、局所通信ネットワークを介した通信は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)に準拠する。
【0030】
制御部33は、表示部31への画像の表示制御、及び、機器40の制御などを行う。制御部33は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0031】
記憶部34は、第二個人設定情報(具体的には、機器40の動作ログ情報など)が記憶される記憶装置である。記憶部34には、制御部33によって実行されるコンピュータプログラムなども記憶される。記憶部34において、第二個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されている。記憶部34は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0032】
次に、機器40について説明する。機器40は、制御装置30の制御対象の機器である。機器40は、例えば、制御装置30と通信を行うための通信モジュール(通信回路)を備え、制御装置30から受信した制御信号にしたがって動作する。機器40には、例えば、空調機器41、及び、照明機器42などが含まれる。
【0033】
空調機器41は、専有部81内(施設80内)の空間の空気を取り込み、温度及び湿度の少なくとも一方を調整して当該空間に放出する機器である。温度の調整には、熱交換器などが用いられる。空調機器41は、例えば、一般家庭用の空気調和機であるが、産業用の空気調和機であってもよい。
【0034】
照明機器42は、専有部81内(施設80の内)を照明する。照明機器42は、例えば、シーリングライトであるが、照明機器42の具体的態様は、特に限定されない。照明機器42は、ダウンライト、ペンダントライト、スポットライト、または、ブラケットライトなどであってもよい。
【0035】
なお、図示されないが、空調機器41及び照明機器42のそれぞれは、記憶部を備え、この記憶部には、第三個人設定情報(例えば、空調機器41の設定温度情報、照明機器42の照明設定情報)が記憶される。記憶部において、第三個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されている。記憶部は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0036】
次に、管理システム50及び管理システム60について説明する。管理システム50及び管理システム60のそれぞれは、退去者の個人設定情報を削除するために、管理者等が操作するコンピュータ装置(端末装置またはサーバ装置)である。上述のように、管理システム50は、施設80内の共用部82に設置され、管理システム60は、施設80外に設置される。
【0037】
[動作例]
次に、このような情報処理システム10の動作例について説明する。図3は、情報処理システム10の動作例のシーケンス図である。
【0038】
管理者等により、管理システム50に対して退去者(対象者とも記載される)の個人情報を削除するための所定の操作が行われると、管理システム50はこの所定の操作を受け付けるとともに(S11)、第一コマンドを送信する(S12)。第一コマンドは、インターホン装置20に退去者の第一個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0039】
第一個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときにインターホン装置20を使用することによって生じた情報である。第一個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、表示部21の画面設定情報、及び、呼び出し音の音量設定情報など)が含まれる。また、第一個人設定情報には、退去者が専有部81に居住していたときにインターホン装置20によって自動的に生成された情報(例えば、来訪者の画像情報など)も含まれる。インターホン装置20にスマートホンなどの携帯端末を通信接続できるような場合、第一個人設定情報には、携帯端末の接続設定情報が含まれてもよい。また、第一個人設定情報には、後述するシーン制御を行うための情報(複数の機器の組み合わせ方を示す情報など)が含まれてもよい。
【0040】
なお、第一コマンドには、削除の指示対象となるインターホン装置20の識別情報(例えば、MACアドレスなど)が含まれ、これにより、複数のインターホン装置20のうち特定のインターホン装置20に第一個人設定情報の削除を指示することができる。
【0041】
インターホン装置20の通信部22は、送信された第一コマンドを受信する(S12)。制御部23は、受信された第一コマンドに基づいて記憶部24から第一個人設定情報を削除する(S13)。上述のように、記憶部24において、第一個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、制御部23は、第一個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0042】
また、制御部23は、第一コマンドが受信されたことを契機に、通信部22に第二コマンドを制御装置30へ送信させる。つまり、通信部22は、受信された第一コマンドに基づいて、第二コマンドを制御装置30へ送信する(S14)。第二コマンドは、制御装置30に退去者の第二個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0043】
第二個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときに制御装置30を使用することによって生じた情報である。第二個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、表示部31の画面設定情報、専有部81内の部屋の名称設定情報、及び、退去者がインストールしたアプリケーションプログラムなど)が含まれる。また、第二個人設定情報には、機器40の動作ログ情報、及び、専有部81におけるエネルギー消費量の履歴情報など、退去者が専有部81に居住していたときに制御装置30によって自動的に生成された情報も含まれる。制御装置30にスマートホンなどの携帯端末を通信接続できるような場合、第二個人設定情報には、携帯端末の接続設定情報が含まれてもよい。また、第二個人設定情報には、後述するシーン制御を行うための情報(複数の機器の組み合わせ方を示す情報)が含まれてもよい。
【0044】
制御装置30の通信部32は、送信された第二コマンドを受信する(S14)。制御部33は、受信された第二コマンドに基づいて記憶部34から第二個人設定情報を削除する(S15)。上述のように、記憶部34において、第二個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、制御部33は、第二個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0045】
また、制御部33は、第二コマンドが受信されたことを契機に、通信部32に第三コマンドを複数の機器40のそれぞれへ送信させる。つまり、通信部32は、受信された第二コマンドに基づいて、第三コマンドを機器40へ送信する(S16)。第三コマンドは、機器40に退去者の第三個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0046】
第三個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときに機器40を使用することによって生じた情報である。第三個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、空調機器41の設定温度情報、及び、照明機器42の照明設定情報など)が含まれる。
【0047】
機器40は、送信された第三コマンドを受信し(S16)、受信された第三コマンドに基づいて機器40が備える記憶部から第三個人設定情報を削除する(S17)。上述のように、機器40が備える記憶部において、第三個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、機器40は、第三個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0048】
以上説明したように、インターホン装置20は、対象者が施設80に滞在中にインターホン装置20を使用することによって生じた第一個人設定情報を記憶する記憶部24と、対象者が施設80を退去した後に管理システム50から第一コマンドを受信する通信部22と、受信された第一コマンドに基づいて記憶部24から第一個人設定情報を削除する制御部23とを備える。
【0049】
これにより、管理者等は、インターホン装置20から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、インターホン装置20に記憶された、退去した対象者(つまり退去者)の第一個人設定情報を削除することができる。
【0050】
また、通信部22は、さらに、受信された第一コマンドに基づいて、施設80に設置された制御装置30に記憶された第二情報であって対象者が施設80に滞在中に制御装置30を使用することによって生じた第二情報の削除を要求する第二コマンドを制御装置30に送信する。
【0051】
これにより、管理者等は、制御装置30から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、制御装置30に記憶された、退去した対象者の第二個人設定情報を削除することができる。
【0052】
また、制御装置30は、受信された第二コマンドに基づいて、施設80に設置された機器40に記憶された第三個人設定情報であって対象者が施設80に滞在中に機器40を使用することによって生じた第三個人設定情報の削除を要求する第三コマンドを機器40に送信する。
【0053】
これにより、管理者等は、機器40から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、機器40に記憶された、退去した対象者の第三個人設定情報を削除することができる。
【0054】
なお、上記の動作例では、管理システム50が管理者等の操作に基づいて第一コマンドを送信したが、管理システム50に代えて、または、管理システム50に加えて管理システム60が第一コマンドを送信してもよい。つまり、上記の動作例において、管理システム50は、適宜、管理システム60に読み替えられてもよい。
【0055】
[変形例]
第一個人設定情報、及び、第二個人設定情報の少なくとも一方には、シーン制御を実行するための情報が含まれてもよい。シーン制御は、言い換えれば、施設80に設置された複数の機器の一括制御であり、原則として制御装置30によって実行される。図4は、シーン制御を実行するための情報の一例を示す図である。
【0056】
図4に示されるシーン制御を実行するための情報(以下、シーン制御の制御情報とも記載される)においては、起床、外出、及び、就寝などの生活シーン(シーン名称)のそれぞれに対して、複数の機器の制御内容が紐づけられている。シーン制御の制御情報は、記憶部34に第一個人設定情報の一つとして記憶されている。
【0057】
例えば、ユーザは、制御装置30の表示部31に対して「起床」のシーン制御の実行を指示する操作を行うと、制御部33は、記憶部34に記憶された図4の制御情報を参照して空調機器41及び照明機器42をあらかじめ登録された設定(明るさ、設定温度など)でオンする。なお、各シーン制御の実行が指示されたときに、どのような機器がどのような動作を行うかは、居住者が設定することができる。
【0058】
ところで、「就寝」のシーン制御には、電気錠28が制御対象として含まれているが図1及び図2に示されるように、制御装置30と電気錠28とは通信接続されていない。一方で、インターホン装置20については、電気錠28と通信接続されている。このような場合、シーン制御の制御情報は、制御装置30の記憶部34だけでなく、インターホン装置20の記憶部24にも記憶される。これにより、制御装置30は、シーン制御の実行が指示されたときにインターホン装置20に電気錠28の制御を依頼することができる。
【0059】
このように、インターホン装置20の記憶部24には、第一コマンドに基づいて削除される第一個人設定情報として、シーン制御の制御情報が含まれてもよい。このようなシーン制御の制御情報は、例えば、通信部22に通信接続され、かつ、制御装置30には通信接続されていない電気錠28(第一機器の一例)、及び、通信部22には通信接続されておらず、かつ、制御装置30には通信接続されている空調機器41及び照明機器42(第二機器の一例)を一括制御するための情報である。
【0060】
(実施の形態2)
[概要及び構成]
まず、実施の形態2に係る情報処理システムの概要について説明する。図5は、実施の形態2に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。なお、以下では実施の形態1との相違点を中心に説明が行われる。図6は、実施の形態2に係る情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。なお、図6では、便宜上、専有部81が1つだけ図示されている。
【0061】
図5及び図6に示される情報処理システム10aにおいては、管理システム50は、局所通信ネットワーク介して複数の制御装置30と通信接続されている。また、管理システム60は、インターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して複数の制御装置30と通信接続されている。実施の形態2において、制御装置30は、情報端末の一例であり、インターホン装置20は、他の情報端末の一例である。
【0062】
居住者が専有部81に滞在しているときには、制御装置30の記憶部34には、機器40の動作ログ情報などの居住者の第一個人設定情報(以下、第一情報とも記載される)が蓄積される。また、インターホン装置20の記憶部24には、専有部81への来訪者の映像などの居住者がインターホン装置20を使用することによって生じた第二個人設定情報(以下、第二情報とも記載される)が蓄積される。
【0063】
このように、実施の形態2では、第一個人設定情報及び第二個人設定情報の定義が実施の形態1と異なっており、実施の形態1で説明した第二個人設定情報は、実施の形態2における第一個人設定情報に相当し、実施の形態1で説明した第一個人設定情報は、実施の形態2における第二個人設定情報に相当する。なお、実施の形態2において、制御装置30は、情報端末の一例であり、インターホン装置20は、他の情報端末の一例である。
【0064】
[動作例]
次に、このような通知の設定後の情報処理システム10aの動作例について説明する。図7は、情報処理システム10aの動作例のシーケンス図である。
【0065】
管理者等により、管理システム50に対して退去者(対象者とも記載される)の個人情報を削除するための所定の操作が行われると、管理システム50はこの所定の操作を受け付けるとともに(S21)、第一コマンドを送信する(S22)。第一コマンドは、制御装置30に退去者の第一個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0066】
第一個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときに制御装置30を使用することによって生じた情報である。第一個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、表示部31の画面設定情報、及び、専有部81内の部屋の名称設定情報など)が含まれる。また、第一個人設定情報には、機器40の動作ログ情報など、退去者が専有部81に居住していたときに制御装置30によって自動的に生成された情報も含まれる。制御装置30にスマートホンなどの携帯端末を通信接続できるような場合、第一個人設定情報には、携帯端末の接続設定情報が含まれてもよい。また、第二個人設定情報には、後述するシーン制御を行うための情報(複数の機器の組み合わせ方を示す情報)が含まれてもよい。
【0067】
なお、第一コマンドには、削除の指示対象となる制御装置30の識別情報(例えば、MACアドレスなど)が含まれ、これにより、複数の制御装置30のうち特定の制御装置30に第一個人設定情報の削除を指示することができる。
【0068】
制御装置30の通信部32は、送信された第一コマンドを受信する(S22)。制御部33は、受信された第一コマンドに基づいて記憶部34から第一個人設定情報を削除する(S23)。記憶部34において、第一個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、制御部33は、第一個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0069】
また、制御部33は、第一コマンドが受信されたことを契機に、通信部32に第二コマンドをインターホン装置20へ送信させる。つまり、通信部32は、受信された第一コマンドに基づいて、第二コマンドをインターホン装置20へ送信する(S24)。第二コマンドは、制御装置30に退去者の第二個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0070】
第二個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときにインターホン装置20を使用することによって生じた情報である。第二個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、表示部21の画面設定情報、及び、呼び出し音の音量設定情報など)が含まれる。また、第二個人設定情報には、退去者が専有部81に居住していたときにインターホン装置20によって自動的に生成された情報(例えば、来訪者の画像情報など)も含まれる。インターホン装置20にスマートホンなどの携帯端末を通信接続できるような場合、第二個人設定情報には、携帯端末の接続設定情報が含まれてもよい。また、第二個人設定情報には、後述するシーン制御を行うための情報(複数の機器の組み合わせ方を示す情報)が含まれてもよい。
【0071】
インターホン装置20の通信部22は、送信された第二コマンドを受信する(S24)。制御部23は、受信された第二コマンドに基づいて記憶部24から第二個人設定情報を削除する(S25)。上述のように、記憶部24において、第二個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、制御部23は、第二個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0072】
また、制御装置30の制御部33は、第一コマンドが受信されたことを契機に、通信部32に第三コマンドを複数の機器40のそれぞれへ送信させる。つまり、通信部32は、受信された第一コマンドに基づいて、第三コマンドを機器40へ送信する(S26)。第三コマンドは、機器40に退去者の第三個人設定情報の削除を要求するコマンドである。
【0073】
第三個人設定情報は、退去者が専有部81に居住(言い換えれば、施設80に滞在)していたときに機器40を使用することによって生じた情報である。第三個人設定情報には、例えば、退去者が専有部81に居住していたときに退去者自身が意図的に設定した設定情報(例えば、空調機器41の設定温度情報、及び、照明機器42の照明設定情報など)が含まれる。
【0074】
機器40は、送信された第三コマンドを受信し(S26)、受信された第三コマンドに基づいて機器40が備える記憶部から第三個人設定情報を削除する(S27)。機器40が備える記憶部において、第三個人設定情報は、専用の領域に格納されるなど、他の情報と区別できるように記憶されているため、機器40は、第三個人設定情報を選択的に削除することができる。
【0075】
以上説明したように、制御装置30は、対象者が施設80に滞在中に制御装置30を使用することによって生じた第一個人設定情報を記憶する記憶部34と、対象者が施設80を退去した後に管理システム50から第一コマンドを受信する通信部32と、受信された第一コマンドに基づいて記憶部34から第一個人設定情報を削除する制御部33とを備える。
【0076】
これにより、管理者等は、制御装置30から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、制御装置30に記憶された、退去した対象者(つまり退去者)の第一個人設定情報を削除することができる。
【0077】
また、通信部32は、さらに、受信された第一コマンドに基づいて、施設80に設置されたインターホン装置20に記憶された第二情報であって対象者が施設80に滞在中にインターホン装置20を使用することによって生じた第二情報の削除を要求する第二コマンドをインターホン装置20に送信する。
【0078】
これにより、管理者等は、インターホン装置20から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、インターホン装置20に記憶された、退去した対象者の第二個人設定情報を削除することができる。
【0079】
また、制御装置30は、受信された第一コマンドに基づいて、施設80に設置された機器40に記憶された第三個人設定情報であって対象者が施設80に滞在中に機器40を使用することによって生じた第三個人設定情報の削除を要求する第三コマンドを機器40に送信する。
【0080】
これにより、管理者等は、機器40から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、機器40に記憶された、退去した対象者の第三個人設定情報を削除することができる。
【0081】
なお、上記の動作例では、管理システム50が管理者等の操作に基づいて第一コマンドを送信したが、管理システム50に代えて、または、管理システム50に加えて管理システム60が第一コマンドを送信してもよい。つまり、上記の動作例において、管理システム50は、適宜、管理システム60に読み替えられてもよい。
【0082】
なお、上記動作例において、インターホン装置20に個人設定情報が記憶されるような機器が通信接続される場合、インターホン装置20の制御部23は、第二コマンドが受信されたことを契機に、通信部32に第三コマンドを当該機器へ送信させてもよい。つまり、通信部32は、受信された第二コマンドに基づいて、第三コマンドを機器40へ送信してもよい。
【0083】
また、実施の形態1と同様に、実施の形態2においても、第一個人設定情報、及び、第二個人設定情報の少なくとも一方には、シーン制御を実行するための情報が含まれてもよい。
【0084】
(まとめ)
以上説明したように、情報端末は、施設80に設置された情報端末であって、対象者が施設80に滞在中に情報端末を使用することによって生じた第一個人設定情報を記憶する記憶部と、対象者が施設80を退去した後に管理システム50(または管理システム60)から第一コマンドを受信する通信部と、受信された第一コマンドに基づいて記憶部から第一個人設定情報を削除する制御部とを備える。第一個人設定情報は、第一情報の一例である。
【0085】
このような情報端末は、情報端末に記憶された退去者に関する情報の削除を支援することができる。管理者等は、情報端末から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、情報端末に記憶された、退去者の第一個人設定情報を削除することができる。
【0086】
また、例えば、通信部は、さらに、受信された第一コマンドに基づいて、施設80に設置された他の情報端末に記憶された第二個人設定情報であって対象者が施設80に滞在中に他の情報端末を使用することによって生じた第二個人設定情報の削除を要求する第二コマンドを他の情報端末に送信する。第二個人設定情報は、第二情報の一例である。
【0087】
このような情報端末は、他の情報端末に記憶された退去者に関する情報の削除を支援することができる。管理者等は、他の情報端末から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、他の情報端末に記憶された、退去者の第一個人設定情報を削除することができる。
【0088】
また、例えば、他の情報端末は、さらに、受信された第二コマンドに基づいて、施設80に設置された機器に記憶された第三個人設定情報であって対象者が施設80に滞在中に機器40を使用することによって生じた第三個人設定情報の削除を要求する第三コマンドを機器40に送信する。第三個人設定情報は、第三情報の一例である。
【0089】
このような情報端末は、機器40に記憶された退去者に関する情報の削除を支援することができる。管理者等は、機器40から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、機器40に記憶された、退去者の第一個人設定情報を削除することができる。
【0090】
また、通信部22は、さらに、受信された第一コマンドに基づいて、施設80に設置された制御装置30に記憶された第二情報であって対象者が施設80に滞在中に制御装置30を使用することによって生じた第二情報の削除を要求する第二コマンドを制御装置30に送信する。
【0091】
また、例えば、第一個人設定情報には、施設80に設置された複数の機器を一括制御するための情報が含まれる。
【0092】
このような情報端末は、退去者によって設定された、施設80に設置された複数の機器を一括制御するための情報を削除することを支援することができる。
【0093】
また、例えば、第一情報には、通信部に通信接続され、かつ、他の情報端末には通信接続されていない第一機器、及び、通信部には通信接続されておらず、かつ、他の情報端末には通信接続されている第二機器を一括制御するための情報が含まれる。
【0094】
このような情報端末は、退去者によって設定された、施設80に設置された複数の機器を一括制御するための情報を削除することを支援することができる。
【0095】
また、例えば、情報端末は、インターホン装置20、及び、制御装置30(具体的には、EMSコントローラ)の一方であり、他の情報端末は、インターホン装置20、及び、制御装置30の他方である。
【0096】
このように、情報端末としては、インターホン装置20または制御装置30が例示される。なお、情報端末は、インターホン装置20及び制御装置30以外の装置であってもよい。
【0097】
また、例えば、情報端末は、インターホン装置20であり、第一個人設定情報には、施設80への来訪者の画像情報が含まれる。
【0098】
このような情報端末は、来訪者の画像情報の削除を支援することができる。
【0099】
また、例えば、情報端末は、施設80内の第一空間に設置され、管理システム50は、施設80内の第一空間と異なる第二空間に設置される。
【0100】
このような情報端末は、情報端末に記憶された退去者に関する情報を施設80の中から削除することを支援することができる。
【0101】
また、例えば、施設80は、集合住宅であり、第一空間は、集合住宅の専有部81であり、第二空間は、集合住宅の共用部82である。
【0102】
このような情報端末は、情報端末に記憶された退去者に関する情報を共用部82から削除することを支援することができる。
【0103】
また、例えば、管理システム60は、施設80の外に設置される。
【0104】
このような情報端末は、情報端末に記憶された退去者に関する情報を施設80の外から削除することを支援することができる。
【0105】
また、施設80に設置された情報端末が実行する情報処理方法は、対象者が施設80を退去した後に管理システム50(または管理システム60)から第一コマンドを受信する受信ステップ(S12またはS22)と、受信された第一コマンドに基づいて記憶部から第一個人設定情報を削除する削除ステップ(S13またはS23)とを含む。
【0106】
このような情報処理方法は、情報端末に記憶された退去者に関する情報の削除を支援することができる。管理者等は、情報端末から離れた場所に位置する管理システム50を操作することにより、情報端末に記憶された、退去者の第一個人設定情報を削除することができる。
【0107】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0108】
例えば、上記実施の形態では、施設は、集合住宅または戸建住宅などの住宅であると説明されたが、介護施設、病院、またはオフィスなどであってもよく、施設が具体的にどのような施設であるかは特に限定されない。本発明は、適用対象の施設が、利用者が入れ替わるような施設である場合に特に有用である。
【0109】
また、上記実施の形態では、情報処理システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、情報処理システムは、制御装置に相当する単一の装置として実現されてもよいし、インターホン装置に相当する単一の装置として実現されてもよい。情報処理システムが複数の装置によって実現される場合、情報処理システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0110】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(サーバ装置など含む)が介在してもよい。
【0111】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、上記実施の形態において、各動作例は、任意に組み合わされてよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0113】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0114】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0115】
例えば、本発明は、情報端末が実行する情報処理方法として実現されてもよいし、このような情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0116】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0117】
20 インターホン装置(情報端末)
22 通信部
23 制御部
24 記憶部
28 電気錠(機器)
30 制御装置(情報端末)
32 通信部
33 制御部
34 記憶部
40 機器
41 空調機器(機器)
42 照明機器(機器)
50 管理システム
60 管理システム
81 専有部
82 共用部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7