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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】ヒートシンク及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20240726BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
H05K7/20 D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020129490
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2022026160
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫
(72)【発明者】
【氏名】桑原 涼
(72)【発明者】
【氏名】島村 基徳
(72)【発明者】
【氏名】西木 直巳
(72)【発明者】
【氏名】森 将人
【審査官】安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-080041(JP,A)
【文献】国際公開第2013/115285(WO,A1)
【文献】特開平11-067990(JP,A)
【文献】特開2007-019365(JP,A)
【文献】特開2004-303866(JP,A)
【文献】特開2020-072219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/34-23/473
H05K 7/20
C01B 32/20-32/23
F28F 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラファイトプレートと、
前記グラファイトプレートにそれぞれ隣接配置された第1のベース材及び第2のベース材と、
固定部材とを備え、
前記グラファイトプレートは、帯状であって、フィン部と、前記フィン部の一端に設けられるベース部と、を有し、
前記第1のベース材及び前記第2のベース材は、前記固定部材を挿入可能な孔部を有し、
前記第1のベース材及び前記第2のベース材が、前記固定部材が前第1のベース材の孔及び前記第2のベース材の孔部にそれぞれ挿入されて前記グラファイトプレートの前記ベース部の厚さ方向の両側に隣接するようにそれぞれ配置され、且つ、前記グラファイトプレートの前記ベース部は、前記厚さ方向の両側に隣接する前記第1のベース材及び前記第2のべース材との間で、前第1のベース材の対向面及び前記第2のベース材の対向面とそれぞれ互いに密着し、且つ、隣接する前記第1のベース材及び前記第2のベース材は、それぞれの対向面同士が互いに密着した状態で、前記固定部材により前記第1のベース材と前記第2のベース材と前記グラファイトプレートとがかしめ付けられて固定され、
前記グラファイトプレートの前記フィン部の表面粗さをRa1とし、前記第1のベース材及び前記第2のベース材の表面粗さをRa2とし、前記グラファイトプレートの前記ベース部の表面粗さをRa3とした場合、
Ra1>Ra2≧Ra3
の関係である、
ヒートシンク。
【請求項2】
前記グラファイトプレートの前記ベース部と前記第1のベース材との接触面は、前記ベース部が挿入された前記第1のベース材の凹部の側面であり、前記ベース部と前記凹部の面とが密着する、請求項1に記載のヒートシンク。
【請求項3】
前記Ra1が、2.0μm>Ra1≧1.0μmであり、
前記Ra2が、1.0μm>Ra2≧0.5μmであり、
前記Ra3が、0.5μm≧Ra3≧0.2μmである、
請求項1又は2に記載のヒートシンク。
【請求項4】
前記Ra1が、2.0μm>Ra1≧1.5μmであり、
前記Ra2が、0.7μm≧Ra2≧0.5μmであり、
前記Ra3が、0.5μm≧Ra3≧0.4μmである、
請求項1又は2に記載のヒートシンク。
【請求項5】
前記グラファイトプレートが有するノンベーサル面は、前記第1のベース材の熱源に対向する面及び前記第2のベース材の熱源に対向する面と面一であり、前記熱源に対向する面の対面にある熱源に接触可能に配置される、請求項1~のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項6】
前記固定部材は、銅パイプである、請求項1~のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項7】
前記フィン部と前記ベース部との境界には段差が設けられる、請求項1~のいずれか1つに記載のヒートシンク。
【請求項8】
前記グラファイトプレートは、高分子フィルムを複数枚積層して印加圧力を制御しながら焼成して形成し、かつ、前記グラファイトプレートの前記ベース部として形成する部分のグラファイトを前記グラファイトプレートの長さ方向の端部から所定寸法だけ部分的に剥離させて、前記関係Ra1>Ra3が成立する前記表面粗さRa3を有する前記ベース部としたのち、
前記グラファイトプレートの前記ベース部の厚さ方向の両側に設けられる平面と、前記関係Ra1>Ra2≧Ra3が成立する前記表面粗さRa2を有し且つ前記各平面に対向する前記第1のベース材の平面及び前記第2のベース材の平面とがそれぞれ隣接するように、前記グラファイトプレートを前第1のベース材及び前記第2のベース材で挟むように配置して、前記第1のベース材が有する孔及び前記第2のベース材が有する孔部に前記固定部材を挿入し、
前記第1のベース材と前記グラファイトプレートと前記第2のベース材との順に隣接配置した状態で前記固定部材の前記第1のベース材から突出する両端部を変形させ、前記ベース部と前記第1のベース材とが密着して前記第1のベース材に凹部を形成しつつかしめ付けて前記第1のベース材、前記第2のベース材、及び前記グラファイトプレートを一体に固定して、前記グラファイトプレートの前記ベース部の表面を隣接する前記第1のベース材の凹部の側面とそれぞれ互いに密着させ、且つ、隣接する前記第1のベース材及び前記第2のベース材を互いに密着させる、
請求項1~のいずれか1つに記載のヒートシンクの製造方法。
【請求項9】
前記高分子フィルムは、
ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリピロメリットイミド、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンベンゾイミタゾール、ポリフェニレンベンゾビスイミタゾール、ポリチアゾール、及びポリパラフェニレンビニレンからなるグループの少なくとも1種である、
請求項8に記載のヒートシンクの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置等の熱源から放出される熱を管理することができるヒートシンク及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
小型電子装置から熱を放散させる必要性が高まるに従い、電子製品の設計においては熱管理が益々重要な要素になっている。電子装置(例えば、デバイス)の性能(処理速度)、信頼性、及び期待される寿命が、デバイスの部品温度に逆比例する。例えば、典型的なデバイスであるシリコン半導体等の部品温度を減少させることにより、デバイスの処理速度、信頼性、及び期待される寿命を増加させることができる。中でも、デバイスの寿命又は信頼性を最大限に得るために最も重要なことは、デバイスの動作時の部品温度を、デバイスの設計者により設定される限度内に収まるように制御することである。
【0003】
このような熱管理において優れた材料として注目されているのが、例えば、グラファイトなどのカーボン材である。グラファイトは、一般的な高熱伝導材料であるアルミニウム、又は銅などと同等の熱伝導率を備え、尚且つ、銅よりも優れた熱輸送特性を備えている。そのため、グラファイトは、LSIチップのヒートスプレッダ、又は半導体パワーモジュールのヒートシンクなどに用いられる放熱フィン用の材料として注目されている。
【0004】
従来のグラファイトを用いたヒートシンクでは、例えば、特許文献1には、グラファイト製のフィンと金属製のベースとを接着剤で固定するヒートシンクが開示されている。
また、特許文献2には、図10に示すように、グラファイト製のフィン204を挟持するために、フィン204の厚さ方向よりも大きい幅の溝206を金属製のベース203に設け、溝206にフィン204を挿入したのち、この溝206の近傍にかしめ溝202を形成して、フィン204にベース203の一部を金属圧入部201として楔状に圧入するヒートシンクが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2009-505850号公報
【文献】特開2019-80041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のヒートシンクでは、フィンとベースとの間に接着剤が介在するため、フィン-ベース間での熱伝導性が低下するという課題を有する。
また、特許文献2のヒートシンクでは、図10に示すように、金属製のベース203の金属圧入部201をグラファイト製のフィン204に圧入させるが、金属圧入部201は、フィン204の溝挿入部分と溝206の側面との間の一部のみを閉塞し、閉塞されない部分には空洞205が生じてしまう。すなわち、金属圧入部201の圧入後の金属製のベース203とグラファイト製のフィン204とは、一部が接触して密着するものの、その他の部分が密着していないため、フィン204とベース203との接触面積にバラツキが生じてフィン-ベース間での熱伝導性が低下するという課題を有する。
【0007】
従って、本発明の目的は、前記従来の課題を解決することにあって、フィン-ベース間での熱伝導性の低下を防ぐことができるヒートシンク及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の1つの態様に係るヒートシンクは、
グラファイトプレートと、
前記グラファイトプレートにそれぞれ隣接配置された2つのベース材と、
固定部材とを備え、
前記グラファイトプレートは、帯状であって、フィン部と、前記フィン部の一端に設けられるベース部と、を有し、
前記各ベース材は、前記固定部材を挿入可能な孔部を有し、
前記2つのベース材が、前記固定部材が2つの前記ベース材の前記孔部にそれぞれ挿入されて前記グラファイトプレートの前記ベース部の厚さ方向の両側に隣接するようにそれぞれ配置され、且つ、前記グラファイトプレートの前記ベース部は、前記厚さ方向の両側に隣接する前記ベース材との間で、各前記ベース材の対向面とそれぞれ互いに密着し、且つ、隣接する前記2つのベース材は、それぞれの対向面同士が互いに密着した状態で、前記固定部材により前記2つのベース材と前記グラファイトプレートとがかしめ付けられて固定され、
前記グラファイトプレートの前記フィン部の表面粗さをRa1とし、前記ベース材の表面粗さをRa2とし、前記グラファイトプレートの前記ベース部の表面粗さをRa3とした場合、
Ra1>Ra2≧Ra3
の関係である。
本発明の別の態様に係るヒートシンクの製造方法は、
前記グラファイトプレートは、高分子フィルムを複数枚積層して印加圧力を制御しながら焼成して形成し、かつ、前記グラファイトプレートの前記ベース部として形成する部分のグラファイトを前記グラファイトプレートの長さ方向の端部から所定寸法だけ部分的に剥離させて、前記関係Ra1>Ra3が成立する前記表面粗さRa3を有する前記ベース部としたのち、
前記グラファイトプレートの前記ベース部の厚さ方向の両側に設けられる平面と、前記関係Ra1>Ra2≧Ra3が成立する前記表面粗さRa2を有し且つ前記各平面に対向する前記各ベース材の開口面とがそれぞれ隣接するように、前記グラファイトプレートを2つの前記ベース材で挟むように配置して、前記各ベース材が有する前記孔部に前記固定部材を挿入し、
前記ベース材と前記グラファイトプレートと前記ベース材との順に隣接配置した状態で前記固定部材の前記ベース材から突出する両端部を変形させ、前記ベース部と前記ベース材とが密着して前記ベース材に凹部を形成しつつかしめ付けて前記各ベース材、及び前記グラファイトプレートを一体に固定して、前記グラファイトプレートの前記ベース部の表面を隣接する前記ベース材の前記凹部の側面とそれぞれ互いに密着させ、且つ、隣接する前記ベース材を互いに密着させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の前記態様によれば、グラファイトプレートのベース部は、ベース部の厚さ方向の両側に隣接するベース材とそれぞれ互いに密着し且つ隣接するベース材は、互いに密着した状態で、固定部材によりかしめ付けられて固定される。このような構成により、グラファイトプレートとベース材とを固定するための接着剤が不要である。また、グラファイトプレートとベース材との接触部が密着するため空洞が生じにくい。
また、ベース材の表面粗さRa2の値が、グラファイトプレートのベース部の表面粗さRa3の値以上である。このような構成により、固定部材の両端部をかしめたとき、グラファイトプレートのベース部の表面のグラファイトが潰れにくい。そのため、ベース材の熱が、グラファイトプレートのベース部を介してグラファイトプレートに伝わりやすくなる。
また、グラファイトプレートのフィン部の表面粗さRa1の値が、ベース材の表面粗さRa2の値及びグラファイトプレートのベース部の表面粗さRa3の値よりも大きい。そのため、グラファイトプレートのフィン部の表面積がベース部の表面積よりも大きくなって放熱しやすくなる。
従って、熱源で発生した熱を放熱しやすいため、ヒートシンクの熱伝導性の低下を防ぐことができる。
また、グラファイトプレートのフィン部とベース部との間での前記した所定の表面粗さの関係を、グラファイトの部分的な剥離で簡単に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本発明の実施形態に係るヒートシンクの概略構成を示す正面視の断面図。
図1B】本発明の実施形態に係るヒートシンクの概略構成を示す側面視の断面図。
図1C】本発明の実施形態に係るヒートシンクが備えるグラファイトプレートの概略構成を示す正面視の断面図。
図2図1Aに示すヒートシンクの組立途中であって、グラファイトプレートと、2つのベース材とを配置した様子を部分的に拡大して示す部分拡大断面図。
図3図1Aに示すヒートシンクの組立途中であって、図2に示す段階に続いて固定部材を2つのベース材に挿入した様子を部分的に拡大して示す部分拡大断面図。
図4図1Aに示すヒートシンクの組立途中であって、図3に示す段階と図5に示す段階との間で固定部材をかしめ付ける直前の様子を部分的に拡大して示す部分拡大断面図。
図5図1Aに示すヒートシンクの概略構成を部分的に拡大し、固定部材によりかしめ付けられて固定され、グラファイトプレートのベース部とベース部の両側のベース材とがそれぞれ互いに密着し、ベース材同士も互いに密着する様子を部分的に拡大して示す部分拡大断面図。
図6】本発明の実施例1~3、及び比較例1~2に係るヒートシンクの概略構成を示す正面視の断面図。
図7A】本発明の実施例4に係るヒートシンクの概略構成を示す正面視の断面図。
図7B図7Aに示すヒートシンクの概略構成を示す側面視の断面図。
図8】本発明の実施例及び比較例における熱伝導性評価試験のTEG模式図。
図9】熱伝導性評価試験の結果を示す図。
図10】従来技術によるヒートシンクの概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
(実施形態)
発明の実施の形態に係るヒートシンク101は、少なくとも、1つのグラファイトプレート102と、2つのベース材103と、固定部材106と、を備える。一例として、図1A及び図1Bでは、ヒートシンク101が1つのグラファイトプレート102と、2つのベース材103と、3つの固定部材106と、を備える様子を示す。
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態の説明において、図1Aに示すヒートシンク101の紙面内の左右方向を厚さ方向とし、紙面内の上下方向を長さ方向とし、紙面に対して垂直な方向を幅方向とする。
【0014】
グラファイトプレート102は、帯状部材であり、図1Bで紙面内の左右方向である幅方向において、ベース材103の幅方向の長さと略同様の長さを有する。グラファイトプレート102は、自由端側に配置されて熱を放熱するためのフィン部104と、固定端側に配置されて、2つの隣接するベース材103の間で各ベース材103と密着して、各ベース材103から伝達された熱をフィン部104に伝達するベース部105とを有する。図1Bで紙面内の左右方向である幅方向において、フィン部104の幅方向の長さと、ベース部105の幅方向の長さは、同一である。
グラファイトプレート102の帯状部材は、複数枚の高分子フィルムを積層して印加圧力を制御しながら焼成してグラファイト化されて構成される。黒鉛粉を圧縮させてグラファイトプレート102を形成すると、グラファイトプレート102が脆くなり、後述する表面粗さの調整が困難になるため、グラファイトプレート102は、高分子フィルムにより形成されることが好ましい。
グラファイトプレート102を構成する高分子フィルムは、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリピロメリットイミド、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンベンゾイミタゾール、ポリフェニレンベンゾビスイミタゾール、ポリチアゾール、及びポリパラフェニレンビニレンからなるグループの少なくとも1種であってもよい。
【0015】
図1Cに示すように、複数枚の高分子フィルムによりグラファイト化されたものが有する面のうち、各ベース材103とそれぞれ互いに対向する面内において各ベース材103と接触する部分105Bを部分的に剥離し、ベース部105を形成する。すなわち、グラファイトプレート102のベース部105を形成するために剥離する面は、グラファイトプレート102の厚さ方向の両側に設けられる面である。
グラファイトプレート102のベース部105以外の部分は、フィン部104である。フィン部104とベース部105との境界には、フィン部104の厚さよりもベース部105の厚さを小さくして段差145が形成されている。厚さの小さいベース部105を2つのベース材103で挟み込み、厚さの大きいフィン部104は2つのベース材103で挟み込まずに露出させるようにすれば、段差145により、グラファイトプレート102とベース材103との位置決めを容易にすることができる。このように、フィン部104とベース部105とが一体となってグラファイトプレート102が形成されている。
【0016】
グラファイトプレート102のベース部105は、厚さ方向の両側にそれぞれ平面105Cを有する。また、グラファイトプレート102は、ベース部105の長さ方向の自由端部に、グラファイト結晶の六員環構造に垂直なノンベーサル面105Aを有する。ベース部105が後述するベース材103の長さ方向の長さと同じ長さを有するとき、ノンベーサル面105Aは、ベース材103が有する熱源に対向する面103Cと面一に配置される。なお、面一とは、略面一を含む。
【0017】
ベース材103は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス、又はダイキャスト用合金などの金属で構成される。図1Bに図示するように、ベース材103は、直方体の部材で構成され、ベース材103の厚さ方向に貫通している孔部103Aを一例として3つ有する。各孔部103Aは、後述する固定部材106を挿入可能に貫通している。図1Bで紙面内の左右方向である幅方向において、孔部103Aは、ベース材103の幅方向に間隔をあけて中央付近及び両端付近に配置されている。また、ベース材103は、孔部103Aの開口部を含む開口面103Bと、熱源に対向する面103Cとを有する。ベース材103の開口面103B及び熱源に対向する面103Cは、平面である。
【0018】
固定部材106は、例えば、銅、鉄、SUSなどの金属で構成されるパイプなどの棒状の部材であり、特に、熱伝導性の高い銅で構成されることが好ましい。固定部材106は、各ベース材103が有する孔部103Aに挿入可能である。図1Bでは、一例として、3つの固定部材106が3つの孔部103Aに挿入されている。固定部材106の軸方向の長さは、2つのベース材103の孔部103Aの軸方向の長さを足し合わせた長さを上回る長さである。
すなわち、2つのベース材103が接触した状態で固定部材106を挿入すると、固定部材106の両端部を2つのベース材103から突出させることができて、固定部材106の両端部をかしめることで、孔部103Aの開口縁よりも径方向外向きに広がったかしめ部106Aを設けて固定することができる。
【0019】
実施の形態に係るヒートシンク101は、図1A及び図1Bに示すように、グラファイトプレート102と、2つのベース材103と、固定部材106とを組み合わせることで構成される。また、ヒートシンク101は、グラファイトプレート102と、各ベース材103とが密着して構成される接触面123を有し、各ベース材103同士が密着して構成される接触面133を有する。本発明は、これらの接触面123と接触面133とにおける熱伝導性の低下を防止するために、以下の特徴を有するものである。
【0020】
また、グラファイトプレート102のフィン部104の表面粗さをRa1とし、ベース材103の表面粗さをRa2とし、グラファイトプレート102のベース部105の表面粗さをRa3とする。以下、本発明に係る実施の形態の説明において表面粗さとは、JIS(日本産業規格)B0601(2013)において定義される算術平均粗さ(Ra)のことである。
【0021】
ヒートシンク101が備えるグラファイトプレート102のフィン部104は、放熱のためにファン(図示せず)による風を受けるため、可能な限り表面積が広いことが望ましい。本発明に係る実施の形態において、グラファイトプレート102の製造における特性上、フィン部104の表面粗さRa1の値の範囲は、2.0μm>Ra1≧1.0μmが好ましく、2.0μm>Ra1≧1.5μmが特に好ましい。
【0022】
また、グラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値の範囲は、0.5μm≧Ra3≧0.2μmが好ましく、0.5μm≧Ra3≧0.4μmが特に好ましい。
【0023】
ベース材103は、ベース材103の表面粗さRa2の値が、グラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値に近く、かつ、グラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値を下回らないように形成する。
このような構成によれば、固定部材106の両端部をかしめたとき、グラファイトプレート102のベース部105と各ベース材103との接触面123において微小な空洞の生成を抑制し、熱伝導性の低下を防ぐことができる。また、固定部材106の両端部をかしめたとき、ベース材103の表面がベース部105の表面と同等以上に粗いため、ベース部105の表面のグラファイトが潰れることを抑制し、熱伝導性の低下を防ぐことができる。つまり、ベース材103の表面粗さRa2の値がグラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値以上であり、且つ、フィン部104の表面粗さRa1の値未満であるように形成する。従って、ベース材103の表面粗さRa2の値の範囲は、1.0μm>Ra2≧0.5μmが好ましく、特に0.7μm≧Ra2≧0.5μmが特に好ましい。
【0024】
このような3つの表面粗さRa1、Ra2、及びRa3の数値範囲をとることにより、ヒートシンク101のベース材103に伝達された熱が、グラファイトプレート102のベース部105を介してフィン部104に効率良く伝達される。従って、ヒートシンク101の熱伝導性の低下を防ぐことができる。
【0025】
以下では、ヒートシンク101の製造方法すなわち組み立て方法を、組み立ての順序に沿って説明する。
【0026】
まず、図1Cに示すステップでは、グラファイトプレート102は、高分子フィルムを複数枚積層して印加圧力を制御しながら焼成して形成し、且つ、グラファイトプレート102のベース部105として形成する部分のグラファイトをグラファイトプレート102の長さ方向の端部から所定寸法だけ部分的に剥離させて、Ra1>Ra3が成立する表面粗さRa3を有するベース部105とする。
続いて、図2に示すステップでは、グラファイトプレート102は、ベース部105の厚さ方向の両側に、式Ra1>Ra2≧Ra3が成立する表面粗さRa2を有する各ベース材103が隣接するように配置される。各ベース材103の長さ方向の長さは、後述するグラファイトプレート102のベース部105との接触を考慮して予め調整する。配置されたベース部105の厚さ方向の両側の平面105Cと、各ベース材103の開口面103Bとは、それぞれ互いに対向して配置されている。
すなわち、図2に示すステップでは、グラファイトプレート102のベース部105の厚さ方向の両側に設けられる平面105Cと、各ベース材103の開口面103Bとがそれぞれ隣接するように、グラファイトプレート102と各ベース材103とを配置する。
また、ベース部105が各ベース材103の孔部103Aを閉塞しないように、グラファイトプレート102を配置する。グラファイトプレート102のフィン部104とベース部105との境界に設けられた段差145を2つのベース材103の上面に接触させることにより、厚さの小さいベース部105を2つのベース材103で挟み込み、厚さの大きいフィン部104を2つのベース材103で挟み込まずに露出させるようにして、グラファイトプレート102とベース材103との位置決めをする。孔部103Aには、後のステップで固定部材106が挿入される。
【0027】
続いて、図3に示すステップでは、各ベース材103が有する孔部103Aに棒状の固定部材106を挿入する。固定部材106は、隣接するベース材103同士を、各孔部103Aを介して、各ベース材103の孔部103Aの軸方向を一列に揃えて整列させている。また、図4は、図3に示すステップと次の図5に示すステップとの間の状態を示している。図4では、グラファイトプレート102がベース材103に接しているが、各ベース材103同士は接していない。
【0028】
更に続いて、図5に示すステップでは、固定部材106の軸方向の両端部を変形させて各ベース材103、及びグラファイトプレート102を一体にかしめ付けて、ヒートシンク101を形成する。各ベース材103、及びグラファイトプレート102が一体にかしめ付けられるとき、グラファイトプレート102のベース部105の厚さ方向の両側の平面105Cと、隣接する各ベース材103の開口面103Bとが、それぞれ互いに密着し、固定部材106の両端部にかしめ部106Aが形成される。また、グラファイトプレート102のベース部105とベース材103とが密着してベース材103に凹部131を形成する。言い換えると、グラファイトプレート102のベース部105とベース材103との接触面123は、ベース部105が挿入されたベース材103の、グラファイトプレート102のベース部105により形成される凹部131の側面である。接触面123は、ベース部105の厚さ方向の両側の平面105Cと、ベース材103の開口面103Bとが密着している面でもある。また、接触面133は、各ベース材103の開口面103B同士が密着している面でもある。
また、グラファイトプレート102のフィン部104とベース部105との境界が各ベース材103の長さ方向の一端の端部と略面一である。つまり、グラファイトプレート102は、段差145により、ベース材103に対して位置決めされている。
【0029】
すなわち、本発明の実施の形態に係るヒートシンク101は、グラファイトプレート102のベース部105が、ベース部105の厚さ方向の両側に隣接するベース材103との間で、各ベース材103の対向面とそれぞれ互いに密着する。更に、隣接する2つのベース材103が、それぞれの対向面同士が互いに密着するように構成される。
また、本発明の実施の形態に係るヒートシンク101は、グラファイトプレート102のフィン部104の表面粗さRa1と、ベース材103の表面粗さRa2と、ベース部105の表面粗さRa3とが、Ra1>Ra2≧Ra3の関係であるように構成される。
【0030】
従って、本発明の実施の形態に係るヒートシンク101は、接着剤が不要で、且つ、金属製のベース材103とグラファイトプレート102との接触面123が密着して空洞が生じにくいため、接触面123における熱伝導性の低下を防ぐことができる。
また、ベース材103の表面粗さRa2の値が、グラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値以上であり、ベース部105とベース材103とが密着する接触面123において、ベース部105の表面のグラファイトが潰れにくいため、熱伝導性の低下を防ぐことができる。更に、グラファイトプレート102のフィン部104の表面粗さRa1の値が、ベース材103の表面粗さRa2の値よりも大きい。すなわち、熱の伝達経路の上流から下流に向けて熱が伝達されやすくなるため、本発明の実施の形態に係るヒートシンク101は、熱伝導性の低下を防ぐことができる。
また、前記した組立方法によれば、ベース材103にベース部105を収納するための凹部を予め形成する必要がなく、かつ、段差145でベース材103とグラファイトプレート102との位置決めも容易である。また、グラファイトプレート102のフィン部104とベース部105との間での前記した所定の表面粗さの関係を、グラファイトの部分的な剥離で簡単に形成することができる。
【0031】
以下、実施例及び比較例を示すことにより、本発明をさらに説明する。
【0032】
(実施例1)
本願発明に係るヒートシンク101の実施例1として、図6に示すように、縦50mm、横55mm、厚み0.2mmのグラファイトプレート102を8枚使用した。1枚あたりのグラファイトプレート102は、高分子フィルムとしてポリフェニレンベンゾビスイミタゾールからなるフィルムを複数枚積層して印加圧力を制御しながら焼成して形成した。グラファイトプレート102のベース部105を形成する部分のグラファイトをグラファイトプレート102の長さ方向の端部から5mm分だけ部分的に剥離した。フィン部104およびベース部105の表面粗さは、それぞれRa1=1.7μm、Ra3=0.5μmとした。
ベース材103は、アルミニウムで構成され、□50×4.8×(厚さt=5)mmの寸法である。ベース材103の表面粗さは、Ra2=0.6μmとした。ベース材103は、固定部材106としての外径1mmの銅パイプを挿入可能な孔部103Aを有する。ベース材103は、9枚使用した。
このようなグラファイトプレート102とベース材103とを銅パイプ106によってかしめ付けることでヒートシンク101を作製し、後述する熱伝導性試験によって性能評価を行った。
なお、実施例及び比較例における表面粗さの測定には、KEYENCE製のLK-G80を使用して、基準長さLは、1mmとした。
【0033】
(実施例2)
実施例1において、Ra1=1.9μmとし、それ以外の条件を実施例1と同じにしたヒートシンク101を作製した。
【0034】
(実施例3)
実施例1において、Ra2=Ra3=0.2μmとし、それ以外の条件を実施例1と同じにしたヒートシンク101を作製した。
【0035】
(実施例4)
実施例1において、図7A及び図7Bに示すように、ノンベーサル面105Aと熱源112に対向する面103Cとが面一になるようにベース材103の熱源に対向する面103Cまでグラファイトプレート102を貫通させたヒートシンク101を作成した。グラファイトプレート102には、一例として3つの孔部103Aに、3つの固定部材106がそれぞれ挿入されている。実施例4では、それ以外の条件を実施例1と同じにしたヒートシンク101を作製した。このような構成により、熱源112に対する接触面積を十分に有しつつ、ノンベーサル面105Aを介して熱を伝達し易くなる。なお、面一とは、略面一を含む。
【0036】
(比較例1)
比較例として、Ra2=2μmとし、それ以外の条件を実施例1と同じにしたヒートシンク101を作製した。
【0037】
(比較例2)
比較例として、Ra2=Ra3=1.9μmとし、それ以外の条件を実施例1と同じにしたヒートシンク101を作製した。
【0038】
(熱伝導性評価試験)
実施例および比較例で作製したサンプルに対して、強制冷却環境における熱伝導性評価試験を行った。熱伝導性評価TEGを図8に示す。上述の実施例及び比較例において作製したヒートシンク101の中央直下に測温部108(□10mm、(厚さt=5)mm、銅製)と、ヒータ110(□10mm、(厚さt=1)mm、セラミック製)とを、支え板111で支持しながら接着した。ベース材103と測温部108との間、測温部108とヒータ110との間、及びヒータ110と支え板111との間には、それぞれグリス107を0.3mm塗布した。また、ヒートシンク101の直上には□50mmサイズのファン109(型番UDQF56C11CET(Panasonic))を設置した。
このように構成される熱伝導性評価TEGにより、ヒータ及びファンを入力電圧11Vで稼動した際のヒータ-ヒートシンク間の温度を測定して評価した。
【0039】
(評価結果)
図9に、実施例1-4、及び比較例1-2の熱伝導性の評価結果を示す。熱伝導性評価は、従来のアルミヒートシンク、及び図10に示す金属圧入ヒートシンクに対して同様の評価試験を行って得られた結果との比較により判断する。従来のアルミヒートシンク、及び金属圧入ヒートシンクにおいて得られた熱伝導性評価は、それぞれ摂氏50.5度と43.6度であった。すなわち、金属圧入ヒートシンクにおいて得られた熱伝導性評価である摂氏43.6度を下回る熱伝導性評価を得た場合は、総合評価として、○(丸)で表し、最も低い温度であった場合には◎(二重丸)で表す。なお、金属圧入ヒートシンクにおいて得られた熱伝導性評価である摂氏43.6度を上回る熱伝導性評価を得た場合は、×(バツ)で表す。
【0040】
実施例1-3におけるヒートシンク101に対する総合評価は、熱伝導性評価がそれぞれ摂氏41.6度、41.1度、及び40.4度であり、いずれも○であった。実施例1-3におけるヒートシンク101は、いずれもグラファイトプレート102のフィン部104の表面粗さRa1が粗くて表面積が大きく、ベース材103の表面粗さRa2及びグラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値が近い。そのため、ファンからの風を効果的に受けることができ、且つ、ベース材103とグラファイトプレート102との間の熱伝導性が高くなるため、全体としてより熱伝導性の高いヒートシンク101を形成することができる。
【0041】
また、実施例4におけるヒートシンク101に対する総合評価は、熱伝導性評価が摂氏39.8度であり、◎であった。実施例4のように、ベース材103の熱源に対向する面103Cまでグラファイトプレート102が貫通して、ノンベーサル面105Aと熱源に対向する面103Cとが面一である場合、熱源からの熱をグラファイトが直接受け取り、フィン部104に流すことができるため、より効率良く熱を伝達することができると言える。
【0042】
一方、比較例1-2におけるヒートシンク101に対する総合評価は、熱伝導性評価がそれぞれ摂氏45.8度と46.1度であり、×であった。比較例1では、ベース材103における表面粗さRa2とグラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3とが大きく異なる。また、フィン部104の表面粗さRa1よりもベース材103の表面粗さRa2の方が粗いと、ベース材103からグラファイトプレート102への熱伝導性が低下するため、ヒートシンク101としての熱伝導性が低下する。
【0043】
また、比較例2では、ベース材103の表面粗さRa2とグラファイトプレート102のベース部105の表面粗さRa3の値が1.9μmで同じである。しかしながら、フィン部104の表面粗さRa1の値が1.7μmである。すなわち、グラファイトプレート102における熱伝達の出力部であるフィン部104の表面積よりも、入力部であるベース部105の表面積の方が広いため、グラファイトプレート102の熱伝導性が低下する。従って、ヒートシンク101としての熱伝導性が低下する。
【0044】
つまり、フィン部104の表面粗さRa1と、ベース材103の表面粗さRa2と、ベース部105の表面粗さRa3とが、それぞれの値が0.2μm以上2.0未満であり且つRa1>Ra2≧Ra3の関係を満たす場合、ヒートシンク101に係る熱伝導性評価の温度は、従来技術によるヒートシンクにおける熱伝導性評価の温度よりも低い温度であった。また、フィン部104の表面粗さRa1と、ベース材103の表面粗さRa2と、ベース部105の表面粗さRa3とが、Ra1>Ra2≧Ra3の関係を満たさない場合、ヒートシンク101に係る熱伝導性評価の温度は、従来技術によるヒートシンクにおける熱伝導性評価の温度よりも高い温度であった。
すなわち、ヒートシンク101において、フィン部104の表面粗さRa1の値と、ベース材103の表面粗さRa2の値と、ベース部105の表面粗さRa3の値とが、Ra1>Ra2≧Ra3の関係を満たすことで、熱を効率良く伝達することができる。言い換えると、ベース材103に入力された熱がベース部105を介してフィン部104に伝達され、最も表面積が大きいフィン部104から放熱しやすくなるため、熱の伝達がスムーズに行われる。従って、ヒートシンク101において、熱伝導性が低下することを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の前記態様に係るヒートシンク及びその製造方法は、例えば、産業機器及び車載分野における発熱部の放熱用途として適用可能である。
【符号の説明】
【0046】
101 ヒートシンク
102 グラファイトプレート
103 ベース材
103A 孔部
103B 開口面
103C 熱源に対向する面
104 フィン部
105 ベース部
105A ノンベーサル面
105B ベース材と接触する部分
105C 平面
106 固定部材
106A かしめ部
107 グリス
108 測温部
109 ファン
110 ヒータ
111 支え板
123 (グラファイトプレートのベース部とベース材との)接触面
131 凹部
133 (ベース材同士の)接触面
145 段差
201 金属圧入部
202 かしめ溝
203 ベース
204 フィン
205 空洞
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10