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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】ビジュアル穿刺装置付き医療機器
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20240726BHJP
   A61B 10/02 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
A61B17/34 510
A61B10/02 300D
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022093301
(22)【出願日】2022-06-08
(62)【分割の表示】P 2020537821の分割
【原出願日】2018-05-22
(65)【公開番号】P2022130442
(43)【公開日】2022-09-06
【審査請求日】2022-06-08
(31)【優先権主張番号】201710853548.4
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520152917
【氏名又は名称】藍綫▲はく▼立医療科技(上海)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】史 軍
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特許第4533615(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0278694(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0331343(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/34
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビジュアル穿刺装置付き医療機器であって、前記ビジュアル穿刺装置が穿刺アセンブリー、画像アセンブリー及び表示装置を備え、前記穿刺アセンブリーは、穿刺針及び穿刺チューブを含み、前記穿刺チューブは、前記穿刺針の外囲に着脱可能に被せられ、前記穿刺針の遠端は、穿刺ヘッドを有し、前記穿刺針の内部にワーキングチャネルを有し、前記ビジュアル穿刺装置は、マルチポート接続具及び診断又は治療を行う器具をさらに含み、前記マルチポート接続具は、マルチポートを含んで前記穿刺チューブの近端に配置され、且つ前記穿刺チューブに連通され、前記画像アセンブリーは、結像及び照明光ファイバーを含み、且つ画像の取得、転送及び処理を行うことができるように設置され、前記結像及び照明光ファイバーの少なくとも一部が前記ワーキングチャネル内に配置され、且つ前記表示装置は、前記画像アセンブリーからの画像を表示するためのものであり
前記穿刺針と前記穿刺チューブの外径は、0.35mm~3.2mmであり、
前記穿刺チューブは、湾曲することなく、全体が直線方向に沿って延在するように構成され、
前記穿刺針による生物の組織への穿刺を行う際に、前記結像及び照明光ファイバーは、遠端が前記穿刺チューブの遠端から突出するように前記穿刺針の前記ワーキングチャネル内に収容され、
前記穿刺針及び前記画像アセンブリーは、組み合わせた後に穿刺の過程が全体としてビジュアル可能なように配置され、前記穿刺針による生物の組織への穿刺が行われてから、前記穿刺針と前記結像及び照明光ファイバーとが前記穿刺チューブから前記マルチポート接続具に退出し、その後、前記結像及び照明光ファイバーは、前記マルチポート接続具の1つの前記ポートから前記穿刺チューブ進入するとともに、前記器具は前記マルチポート接続具の少なくとも他の1つのポートから前記穿刺チューブ進入することを特徴とするビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項2】
前記ワーキングチャネルは、内部に区切りがない単一のチャネルであることを特徴とする請求項1に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項3】
前記ビジュアル穿刺装置は、光源をさらに含み、前記結像及び照明光ファイバーは、前記穿刺針又は前記穿刺チューブに延びて前記穿刺針又は前記穿刺チューブを通過し、前記光源に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項4】
前記結像及び照明光ファイバーの外面は、消毒操作に耐えることができ、且つ再使用に影響しないように処理されていることを特徴とする請求項3に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項5】
前記ビジュアル穿刺装置は、位置移動器をさらに含み、前記位置移動器は、前記結像及び照明光ファイバーと前記穿刺針又は前記穿刺チューブとの間の相対な位置を調整することができるように設置されていることを特徴とする請求項3に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項6】
前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、透明保護カバーが覆われていることを特徴とする請求項3に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項7】
前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、レンズアセンブリーが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項8】
前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、モース硬さが7.5よりも高い宝石からなるレンズが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項9】
前記レンズが魚眼レンズであることを特徴とする請求項8に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項10】
前記ビジュアル穿刺装置は、接眼レンズをさらに含み、前記接眼レンズは、前記画像アセンブリーからの画像情報を受けることができるように前記画像アセンブリーに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項11】
前記画像アセンブリーは、レンズアセンブリーをさらに含み、前記レンズアセンブリーは、前記穿刺針の遠端の内部に位置し、又は、前記画像アセンブリーは、信号転送ケーブル及び画像センサを含み、前記画像センサは、前記穿刺針又は穿刺チューブの遠端に設置され、且つ前記穿刺針又は前記穿刺チューブの内部に延びて前記穿刺針又は前記穿刺チューブの内部を通過する前記信号転送ケーブルを介して前記表示装置に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項12】
前記医療機器は、結石、嚢腫、腫瘍、神経疾患、小関節疾患、脊柱疾患、正確な位置決めの細胞治療、整骨治療、神経剥離治療、及び正確な定点麻酔という病気或いは治療に用いることを特徴とする請求項1に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【請求項13】
前記ビジュアル穿刺装置と分離して設けられた超音波プローブをさらに含み、且つ前記表示装置は、さらに前記超音波プローブからの画像情報を表示することを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載のビジュアル穿刺装置付き医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器に関し、具体的には、穿刺機能を備える医療機器に関するものである。
【0002】
本出願は、2017年9月2日に出願された、出願番号が2017108535484であり、発明名称が「ビジュアル穿刺装置付き医療機器」である中国特許出願の優先権を主張し、当該出願の全文を参照するように本明細書に援用する。
【背景技術】
【0003】
現在、低侵襲手術では、基本的な手術過程は次のようになる。まず、穿刺針により穿刺を行う。穿刺が完成した後に、穿刺針を取り除き、傷口を拡張チューブで拡大する。その後、拡張チューブに沿って器具を差し込み、組織摘出などの手術等を行う。上記過程において、穿刺針により穿刺を行うときに、通常、超音波プローブの補助引導で行っている。しかしながら、超音波技術の特徴により、操作者が目的位置に一回で正確に穿刺し難い。従って、複数回の穿刺を行う必要がある可能性があり、傷口が拡大し、回復期が長くなり、ひいては感染を招く可能性がある。
【0004】
また、通常の穿刺は、穿刺の経路を直視することができないので、組織や血管が損なわれることが多く、患者に苦痛を与えている。
【0005】
このため、位置決めがより正確になり、操作がより簡便になり、生成した傷口がより小さい低侵襲手術器械が必要になっている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、穿刺を実現することができると共に他の診断及び治療機能を実現することができるビジュアル穿刺装置付き医療機器を提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、ビジュアル穿刺装置付き医療機器であって、前記ビジュアル穿刺装置が穿刺針、画像アセンブリー及び表示装置を備え、前記穿刺針の遠端は、穿刺ヘッドを有し、その内部にワーキングチャネルが設けられ、前記画像アセンブリーは、画像の取得、転送及び処理を行うことができるように設置され、その少なくとも一部が前記ワーキングチャネル内に配置され、且つ前記表示装置は、前記画像アセンブリーからの画像を表示するためのものであるビジュアル穿刺装置付き医療機器を提供する。
【0008】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、内部に区切りがない単一のチャネルである。
【0009】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部及び付加の器具を同時に配置することに適するように設置され、又は、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部を配置すると共に前記ワーキングチャネルを介して注入投薬、吸引又は洗浄を行うことに適するように設置されている。
【0010】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部及び付加の器具を同時に配置することに適するように設置され、前記器具は、レーザー、無線周波数装置、マイクロ波装置、超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム、振動装置、ドリル、ガイドワイヤ、周波数スペクトル、サンプル取得装置、及び洗浄装置という工具のうちの1つ又は複数種の少なくとも一部から選択される。
【0011】
1つの好ましい実施例において、前記穿刺針は、前記画像アセンブリーに着脱可能に接続されている。
【0012】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、コネクターをさらに含み、前記穿刺針は、前記コネクターを介して前記画像アセンブリーに着脱可能に接続されている。
【0013】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、マルチポート接続具をさらに含み、前記マルチポート接続具は、前記穿刺針の近端に配置され、且つ前記穿刺針に連通されている。
【0014】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、光源をさらに含み、前記医療機器の画像アセンブリーは、結像及び照明光ファイバーを含み、前記結像及び照明光ファイバーは、前記穿刺針に延びて前記穿刺針を通過し、前記光源に接続されている。
【0015】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの外面は、消毒操作に耐え、再使用に影響しないように処理されている。
【0016】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、位置移動器をさらに含み、前記位置移動器は、前記結像及び照明光ファイバーと前記穿刺針との間の相対な位置を調整することができるように設置されている。
【0017】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、透明保護カバーが覆われている。
【0018】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、レンズアセンブリーが設けられている。
【0019】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、モース硬さが7.5よりも高い宝石からなるレンズが設けられている。
【0020】
1つの好ましい実施例において、前記レンズが魚眼レンズである。
【0021】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、接眼レンズをさらに含み、前記接眼レンズは、前記画像アセンブリーからの画像情報を受けるように前記画像アセンブリーに接続されている。
【0022】
1つの好ましい実施例において、前記画像アセンブリーは、レンズアセンブリーをさらに含み、前記レンズアセンブリーは、前記穿刺針の遠端の内部に位置し、又は、前記画像アセンブリーは、信号転送ケーブル及び画像センサを含み、前記画像センサは、前記穿刺針の遠端に設置され、且つ前記穿刺針の内部に延びて前記穿刺針の内部を通過する前記信号転送ケーブルを介して前記表示装置に電気的に接続されている。
【0023】
1つの好ましい実施例において、前記穿刺針の外径は、0.35mm~3.2mmである。例えば、前記穿刺針の外径は、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.6mm、0.9mm、1.32mm、1.53mm、2.07mm又は2.55mmである。
【0024】
1つの好ましい実施例において、前記医療機器は、結石、嚢腫、腫瘍、神経疾患、小関節疾患、脊柱疾患、正確な位置決めの細胞治療、整骨治療、神経剥離治療、及び正確な定点麻酔という病気に適する。
【0025】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、超音波プローブをさらに含み、且つ前記表示装置は、さらに前記超音波プローブからの画像を表示するためのものである。
【0026】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、位置決め器をさらに含み、前記位置決め器は、前記超音波プローブにより検出されることができ、前記表示装置に関連の画像を表示させるように配置されている。
【0027】
1つの好ましい実施例において、前記位置決め器は、磁気センサである。
【0028】
本発明は、ビジュアル穿刺装置付き医療機器であって、前記ビジュアル穿刺装置が穿刺アセンブリー、画像アセンブリー及び表示装置を備え、前記穿刺アセンブリーは、穿刺針及び穿刺チューブを含み、前記穿刺チューブは、前記穿刺針の外囲に着脱可能に被せ、前記穿刺針の遠端は、穿刺ヘッドを有し、前記穿刺アセンブリーの内部にワーキングチャネルを有し、前記画像アセンブリーは、画像の取得、転送及び処理を行うことができるように設置され、その少なくとも一部が前記ワーキングチャネル内に配置され、且つ前記表示装置は、前記画像アセンブリーからの画像を表示するためのものであるビジュアル穿刺装置付き医療機器をさらに提供する。
【0029】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、前記穿刺針及び/又は前記穿刺チューブ内に設置され、且つ前記ワーキングチャネルは、内部に区切りがない単一のチャネルである。
【0030】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部及び付加の器具を同時に配置することに適するように設置され、又は、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部を配置すると共に前記ワーキングチャネルを介して注入投薬、吸引又は洗浄を行うことに適するように設置されている。
【0031】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部及び付加の器具を同時に配置することに適するように設置され、前記器具は、レーザー、無線周波数装置、マイクロ波装置、超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム、振動装置、ドリル、ガイドワイヤ、周波数スペクトル、サンプル取得装置、及び洗浄装置という工具のうちの1つ又は複数種の少なくとも一部から選択される。
【0032】
1つの好ましい実施例において、前記穿刺針は、前記画像アセンブリーに着脱可能に接続されている。
【0033】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、マルチポート接続具をさらに含み、前記マルチポート接続具は、前記穿刺針の近端に配置され、且つ前記穿刺針に連通されている。
【0034】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、光源をさらに含み、前記医療機器の画像アセンブリーは、結像及び照明光ファイバーを含み、前記結像及び照明光ファイバーは、前記穿刺針又は前記穿刺チューブに延びて前記穿刺針又は前記穿刺チューブを通過し、前記光源に接続されている。
【0035】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの外面は、消毒操作に耐え、再使用に影響しないように処理されている。
【0036】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、位置移動器をさらに含み、前記位置移動器は、前記結像及び照明光ファイバーと前記穿刺針又は前記穿刺チューブとの間の相対な位置を調整することができるように設置されている。
【0037】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、透明保護カバーが覆われている。
【0038】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、レンズアセンブリーが設けられている。
【0039】
1つの好ましい実施例において、前記結像及び照明光ファイバーの遠端に、モース硬さが7.5よりも高い宝石からなるレンズが設けられている。
【0040】
1つの好ましい実施例において、前記レンズが魚眼レンズである。
【0041】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、接眼レンズをさらに含み、前記接眼レンズは、前記画像アセンブリーからの画像情報を受けるように前記画像アセンブリーに接続されている。
【0042】
1つの好ましい実施例において、前記画像アセンブリーは、レンズアセンブリーをさらに含み、前記レンズアセンブリーは、前記穿刺針の遠端の内部に位置し、又は、前記画像アセンブリーは、信号転送ケーブル及び画像センサを含み、前記画像センサは、前記穿刺針又は穿刺チューブの遠端に設置され、且つ前記穿刺針又は前記穿刺チューブの内部に延びて前記穿刺針又は前記穿刺チューブの内部を通過する前記信号転送ケーブルを介して前記表示装置に電気的に接続されている。
【0043】
1つの好ましい実施例において、前記穿刺針の外径は、0.35mm~3.2mmである。例えば、前記穿刺チューブ又は前記穿刺針の外径は、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.6mm、0.9mm、1.32mm、1.53mm、2.07mm又は2.55mmである。
【0044】
1つの好ましい実施例において、前記医療機器は、結石、嚢腫、腫瘍、神経疾患、小関節疾患、脊柱疾患、正確な位置決めの細胞治療、整骨治療、神経剥離治療、及び正確な定点麻酔という病気に適する。
【0045】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、超音波プローブをさらに含み、且つ前記表示装置は、さらに前記超音波プローブからの画像を表示するためのものである。
【0046】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、位置決め器をさらに含み、前記位置決め器は、前記超音波プローブにより検出されることができ、前記表示装置に関連の画像を表示させるように配置されている。
【0047】
1つの好ましい実施例において、前記位置決め器は、磁気センサである。
【0048】
本発明は、ビジュアル穿刺装置付き医療機器であって、前記ビジュアル穿刺装置が穿刺アセンブリー、画像アセンブリー及び表示装置を備え、前記穿刺アセンブリーの内部にワーキングチャネルを有し穿刺針を含み、前記穿刺針の遠端は、穿刺ヘッドを有し、前記画像アセンブリーは、信号取得素子及び信号転送ケーブルを含み、前記信号取得素子は前記穿刺アセンブリーの遠端に設けられ、且つ前記ワーキングチャネルに延びて前記ワーキングチャネルを通過する前記信号転送ケーブルを介して前記表示装置に電気的に接続され、且つ前記表示装置は、前記画像アセンブリーからの画像を表示するためのものであるビジュアル穿刺装置付き医療機器をさらに提供する。
【0049】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、その内部に前記画像アセンブリーの少なくとも一部及び付加の器具を同時に配置することに適するように設置されている。
【0050】
1つの好ましい実施例において、前記器具は、レーザー、無線周波数装置、マイクロ波装置、超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム、振動装置、ドリル、ガイドワイヤ、周波数スペクトル、サンプル取得装置、及び洗浄装置という工具のうちの1つ又は複数種の少なくとも一部から選択される。
【0051】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、マルチポート接続具をさらに含み、前記マルチポート接続具は、前記穿刺針の近端に配置され、且つ前記穿刺アセンブリーに連通されている。
【0052】
1つの好ましい実施例において、前記信号取得素子は、CCDセンサ又はCMOSセンサである。
【0053】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、穿刺チューブをさらに含み、前記穿刺チューブは、前記穿刺針の外囲に着脱可能に被せる。
【0054】
1つの好ましい実施例において、前記穿刺針又は前記穿刺チューブの外径は、0.35mm~3.2mmである。
【0055】
1つの好ましい実施例において、前記ワーキングチャネルは、前記穿刺針の内部に設けられ、又は前記穿刺チューブの内部に設けられ、又は前記穿刺針と前記穿刺チューブとの間に設けられる。
【0056】
1つの好ましい実施例において、前記医療機器は、結石、嚢腫、腫瘍、神経疾患、小関節疾患、脊柱疾患、正確な位置決めの細胞治療、整骨治療、神経剥離治療、及び正確な定点麻酔という病気或いは治療方式に適する。
【0057】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、超音波プローブをさらに含み、且つ前記表示装置は、さらに前記超音波プローブからの画像を表示するためのものである。
【0058】
1つの好ましい実施例において、前記ビジュアル穿刺装置は、位置決め器をさらに含み、前記位置決め器は、前記超音波プローブにより検出されることができ、前記表示装置に関連の画像を表示させるように配置されている。
【0059】
1つの好ましい実施例において、前記位置決め器は、磁気センサである。
【0060】
本出願のビジュアル穿刺装置付き医療機器は、穿刺針内に撮像素子という画像アセンブリーが配置され、且つ超音波ガイドを組み合わせたので、ビジュアル穿刺を極めて直観かつ正確に行うことができ、且つ穿刺後に診断治療操作を直接に行うことができ、手術後に生成した傷口が小さい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明のビジュアル穿刺装置付き医療機器の構成システム図である。
図2】本発明の一実施例のビジュアル穿刺装置の一部の斜視図である。
図3】本発明の図2の一部の斜視図である。
図4図3の変形例を示す斜視図である。
図5図3の他の変形例を示す斜視図である。
図6】本発明の他の一実施例のビジュアル穿刺装置の一部の斜視図である。
図6A図6のA部の拡大断面図である。
図7図5に基づいて設計される器具が取り付けられる内視鏡のケースを示す図である。
図8図4の穿刺針6及び接続具4を有する診断内視鏡1の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、本発明の目的、特徴および利点をよりよく理解するために、図面を参照して本発明の好適な実施例について詳細に説明する。図面に示される実施例は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、単に本発明の技術方案の本質的な精神を説明することを理解するべきである。
【0063】
以下の説明では、開示された各実施例を説明する目的として、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。しかしながら、当業者は、これらの具体的な詳細の1つ或いは幾つかがない場合は、実施例を実施できることを認識するべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知の機器、構造、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0064】
文脈で特に必要とされない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える」という言葉とそのバリエーション、例えば「含む」や「有する」などの用語は、オープンであると理解されるべきであり、「含む」の意味は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきである。
【0065】
明細書全体にわたる「一つの実施例」または「一実施形態」への言及は、実施例に説明される特定の特点、構造、または特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、明細書全体の各箇所での「一つの実施例では」または「一実施形態では」の表現は、必ずしもすべてが同じ実施例を指しているわけではない。また、特定の特点、構造、または特徴が1つまたは複数の実施例で任意の方法で組み合わせることができる。
【0066】
本明細書及び添付の請求の範囲で使用されるように、単数形「一」及び「前記」は、文脈がそうでないことを明確に記載しない限り、複数の指示対象も含む。「または」という用語は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、「および/或いは」を含む意味で一般的に使用されることである。
【0067】
以下の説明では、本発明の構造及び動作方式をより明瞭に表現するために、多くの方向性言葉により説明するが、「前」、「後」、「左」、「右」、「外」、「内」、「外に向く」、「内に向く」、「上」、「下」等の言葉を説明の便宜上の言葉と理解するべきであり、限定性言葉と理解するべきではない。
【0068】
図1は、本発明の一実施例のビジュアル穿刺装置付き医療機器100の構成システム図である。図1に示すように、医療機器100は、穿刺針101、超音波プローブ102、光源103、超音波本体104及びモニター105を含み、穿刺針101内に画像アセンブリー(図1では未図示)の少なくとも一部が取り付けられ、画像アセンブリーは、ケーブルを介してモニター105に接続されることにより、モニター105に画像アセンブリーからの画像を表示させる。画像アセンブリーは、画像の取得、転送及び処理を行うためのものである。本実施例では、画像アセンブリーは、光学装置及び画像処理装置を含み、光学装置は、画像の取得及び画像情報の転送を行うためのものであり、画像処理装置は、光学装置からの画像情報を処理して、モニター105の表示に適する電気信号に変換することができる。光学装置は、結像及び照明光ファイバー9(図3に参照)、レンズアセンブリー及び接眼レンズ等を含む。結像及び照明光ファイバー9の遠端に、透明保護カバーが覆われていてもよい。透明保護カバーは、同時にレンズアセンブリーとして使用されることができる。好ましくは、結像及び照明光ファイバー9の遠端に、宝石からなるレンズが設けられている。好ましくは、当該レンズは、魚眼レンズである(広角レンズとも呼ばれる)。好ましくは、魚眼レンズは、モース硬さが7.5よりも高い宝石からなる。光源103は、結像及び照明光ファイバー9に光を提供する。画像アセンブリーは、他の類型の装置を採用してもよく、例えば、ビデオ技術に適用する画像センサ(CCDセンサ、CMOSセンサ等)又は他の信号取得素子を採用し、信号転送ケーブルを介してモニターに伝達すると理解するべきである。
【0069】
超音波プローブ102は、超音波本体104に接続されている。超音波プローブ102が取得するイメージ情報は、超音波本体104により処理された後、モニター105に転送して画像を表示させる。ここで、超音波プローブ及び超音波本体は、本分野に既知した又は開発しようとするいずれかの適切な超音波診断器、例えばGEのGELOGIQE9超音波診断器を採用してもよい。
【0070】
モニター105は、モニター105a及びモニター105bを含んでいてもよい。画像アセンブリー及び超音波プローブからの画像情報は、それぞれモニター105a及びモニター105bに表示させてもよい。モニター105a(又はモニター105b)のみを含み、画像アセンブリー及び超音波プローブからの画像情報は、ともにモニター105a(又はモニター105b)に表示させてもよいと理解するべきである。
【0071】
図2は、ビジュアル穿刺装置の画像アセンブリーの一部及び穿刺針からなるモジュール1の模式的な斜視図を示す。モジュール1は、基本的に、光学装置2からなる。当該光学装置2は、接続具4を介して穿刺針6に接続されている。当該光学装置2は、結像及び照明光ファイバーを含み、その少なくとも一部は、穿刺針6内に収容されている。当該光学装置が被検査領域を照明することにより、画像情報は、接眼レンズ又は接続された画像処理装置に発信され、当該画像処理装置は、画像情報を処理してモニターの表示に適する電気信号に変換するためのものである。当該光学装置2は、予期の用途に対して3000から50000までの間の画素、又はより高い解像度を有するように設計されてもよい。図2では、光学装置2の後部に保護管8が設けられ、保護管8は、当該部分を外界影響から保護する。光学装置2の後部は、接続具4から離れて延び、分離に適する例えばズーム接眼レンズに設計される接眼レンズに向ける。勿論、接眼レンズは、非ズーム接眼レンズであってもよい。光学装置2の観察しようとする領域に面する遠端部にレンズアセンブリーが設けられている。
【0072】
穿刺針の遠端は、穿刺ヘッド61を有し、その内部にワーキングチャネル62(第1のワーキングチャネル62とも呼ばれる)が設けられている(図6Aに参照)。好ましくは、ワーキングチャネル62は、内部に区切りがない単一のチャネルである。ワーキングチャネル62は、その内部に上記の画像アセンブリーの一部を配置することに適するように設置されている。一実施例では、画像アセンブリーの一部を収容した後に、ワーキングチャネル内には、洗浄又は投薬を行うように、例えば薬物、洗浄液体等が進入する空間がさらに残っている。好ましくは、ワーキングチャネル62は、付加の器具を同時に配置してもよい。付加の器具は、レーザー、無線周波数装置、マイクロ波装置、超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム、振動装置、ドリル、ガイドワイヤ、周波数スペクトル、サンプル取得装置、及び洗浄装置等という工具のうちの1つ又は複数種から選択されることにより、異なる治療目的を実現することができる。穿刺針6の直径は、対応する適用場合に適する。好ましくは、穿刺針の外径の範囲は、0.35mm~3.2mmである。より好ましくは、穿刺針の外径の範囲は、0.9mm~2.5mmである。穿刺針の外径は、例えば、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.6mm、0.9mm、1.32mm、1.53mm、2.07mm又は2.55mmである。穿刺針6は、ステンレス又は他の硬質材料からなる。穿刺針6は、予期の目的に応じて選択されることができる。
【0073】
図2を続けて参照すると、光学装置2と穿刺針6との間の接続は、接続具4により行われる。図2に示す実施例では、接続具4は、単端口接続に設計されている。接続具4は、より多くの端口を有するマルチポート接続具(図4及び図5に参照)であってもよいと理解するべきである。接続具4は、プラスチック材料からなる。異なる診断及び治療用途に応じて、複数の異なる穿刺針6及び接続具4は、単一の光学装置2に割り当てられている。光学装置の長さ及び導管の長さの基本的な調整は、保護管8の適切な横切断により行われるから、素人にとっても実施しやすい。その後、以下の説明で位置移動器10と呼ばれる調整装置により正確な長さの調整が実行される。位置移動器10は、接続具を介して光学装置2に接続され、より正確的には、保護管8に接続されている。位置移動器10は、光学装置2を囲む導引管を含む。穿刺針6に接続されているスライド16は、移動可能になるように導引管に沿って導引されている。位置移動器10は、光学装置2の遠端が穿刺針内における穿刺ヘッドに近づく適切な位置に位置するまで光学装置2の光ファイバーが穿刺針6内に対応して移動することに適するように、止めネジ18により導引管14に固定されることに適する。その後、当該相対な位置を固定するように止めネジ18を締める。示された実施例では、穿刺針6は、コネクター20を介して穿刺針接続部22に着脱可能に接続されている。接続具4は、適切な連結具23を介して位置移動器10に着脱可能に接続されている。連結具22、23は、例えばルアー連結具(Luer coupling)を採用してもよい。
【0074】
既に言及されたように、穿刺針6の直径、長さ及び材料は、予期の目的に応じて選択されることができる。以下、より具体的に説明する。穿刺針6及び接続具4のいずれも、無菌包装の方式で転送し、一回に使った後に捨てるように、使い捨ての部材に設計されていてもよい。従って、光学装置2のみに汚れを落とす必要がある。光学装置2の結像及び照明光ファイバーの外面は、消毒操作に耐え、再使用に影響しないように処理されている。例えば、結像及び照明光ファイバーの外面は、特定の材料のコーティングが塗布されてもよい。当該特定の材料は、テフロン等の材料であってもよい。あるいは、結像及び照明光ファイバーの外面は、一層の耐磨耗耐熱のフィルムが包まれてもよい。図3は、図2の光学装置2の一部視図を示す。光学装置2の屈曲保護接続部12、ガイド管14、位置移動器10及び突出した遠端部分は、図1における穿刺針6及び接続具4中に収容されている。
【0075】
本実施例では、敏感な画像光導体及びレンズアセンブリーを保護することにより、損傷を防止するように、保護管(未図示)がさらに設置されている。保護管は、貯蔵、輸送及び汚れの落としの過程では、光ファイバーに残し被せる。
【0076】
穿刺針6を消毒された光学装置2に接続するために、光学装置2の遠端部分は、穿刺針6に差し込まれている。図4は、ルアー連結具20を介して接続具4の穿刺針接続部22に接続される穿刺針6の実施例を示す。接続具4は、軸方向接続部又は出口26及び斜め接続部28が設けられる。連結具20(ルアー錠)の穿刺針側部分は、鋼からなる。好ましくは、光学装置2は、軸方向接続部26に差し込まれ、その後、穿刺針6に進入し、接続部28は、洗浄剤管を接続させるためのものである。
【0077】
図5は、図3の一変形例を示す。接続具4は、軸方向接続部26、斜め接続部28及びそれに対称に設置される他の斜め接続部30という3つの接続部が設計されている。当該変形では、光学装置2は、斜め接続部28、30のうちの1つに差し込まれる。例えば、中心軸を介して接続部26に例えば生検鉗子、石を取り除くためのバスケット又はマイクロドリル等の工具に接続させる。洗浄管は、残りの斜め接続部28、30に再度接続されていてもよい。
【0078】
図6-6Aは、本発明の他の一実施例のビジュアル穿刺装置の一部の斜視図を示す。図6-6Aに示すように、穿刺針6の外部に穿刺チューブ19が包囲されている。穿刺針6は、穿刺チューブ19とともに穿刺アセンブリーを形成する。穿刺チューブ19は、穿刺針の外囲に着脱可能に被せる。穿刺針6の穿刺ヘッドは、穿刺アセンブリーの先端に位置し穿刺チューブ19から突出する。穿刺アセンブリーの内部にワーキングチャネル(第2のワーキングチャネルとも呼ばれる)を有する。当該第2のワーキングチャネルは、内部に区切りがない単一のチャネルであってもよい。第2のワーキングチャネルは、穿刺チューブ19内及び/又は穿刺針6内に配置されてもよい。第2のワーキングチャネル内には、上記の画像アセンブリーの少なくとも一部及び医療器具の少なくとも一部が配置されてもよい。医療器具は、レーザー、無線周波数装置、マイクロ波装置、超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム、振動装置、ドリル、ガイドワイヤ、周波数スペクトル、サンプル取得装置、及び洗浄装置という工具のうちの1つ又は複数種から選択されてもよい。本実施例では、穿刺針6の構造は、上記実施例と同様なものであってもよく、又は、上記実施例と異なるものであってもよい。例えば、穿刺針6は、中実のものであってもよく、この時、画像アセンブリーの少なくとも一部は、穿刺チューブ19内に配置されてもよい。穿刺針6及び穿刺チューブ19のいずれも、無菌包装の方式で転送し、一回に使った後に捨てるように、使い捨ての部材に設計されていてもよい。
【0079】
穿刺チューブ19は、穿刺針6とともに接続具4に接続されている。接続具4は、異なる器具が進入するための3つの出口又は接続部26、28、30を有する。穿刺が完成した後に、穿刺針6及び光ファイバー等は、穿刺チューブ19と分離し、手術部位に穿刺チューブ19のみを残し、他の器具が穿刺チューブを介して人体内に進入して診断や治療を実施してもよい。穿刺チューブ19は、穿刺針の直径よりも大きい直径を有するので、より大きい器具を収容することができる。これにより、より多くの器具、又はより大きい器具は、穿刺チューブを介して人体内に進入して治療を実施する。
【0080】
図7は、本発明の構造を採用した内視鏡1の一部視図を示す。当該内視鏡1は、図2の光学装置、図5の穿刺針6及び接続具4が組み合わせられる。当該光学装置2は、斜め接続部28に接続されている。上記内視鏡では、光学装置2(例えば、光ファイバー)は、損われないで斜め接続部28を介して穿刺針6に差し込まれるように、半剛性又は柔軟性に設計される必要がある。そのために、当該接続具4は、光学装置2がスライド挿入に適するように、斜め接続部と次の軸方向領域の間の領域内に平滑面を有する。当該実施例では、ドリル32は、中心軸方向出口26に接続されている。洗浄管34は、他の斜め接続部30に接続されている。勿論、真っ直ぐな接続部26を介して進入すると、光学装置2は、半剛性又は柔軟性に設計されるのみではなく、剛性に設計されてもよい。
【0081】
図8は、図4の穿刺針6及び接続具4を有する内視鏡1の部分断面図を示す。光学装置2は、軸方向出口26に差し込まれ、且つ位置移動器10により穿刺針6の孔口に対してアラインメントを行う。上記のように、光学装置2における位置移動器10の後ろに穿刺針6から離れている領域に、保護管が覆われている。光学装置2における穿刺針6から離間する端部は、他の屈曲保護接続部12により接眼レンズ連結部36に接続されている。光学装置2の光導体のための照明接続部38は、接眼レンズ連結部36に設置されている。光学装置2は、接眼レンズ連結部36により、接眼レンズ(例えば、ズーム接眼レンズ)に接続されることに適する。当該ズーム接眼レンズは、光学装置2が11cmよりも大きい十分の直径の画像を有し、外径が0.53mmだけであるようにして、波紋効果は、適切なフィルタにより抑制されることができる。
【0082】
本発明のビジュアル穿刺装置付き医療機器の原理によれば、毎回の使用後に穿刺針6及び接続具4を捨てることができ、特に小直径を有する穿刺針の場合に、極めて小さい管空洞の直径により、通常の方式により汚れを落とすこと及び完全に滅菌することはほぼ不可能である。いくつかの適用にとっては、穿刺針6及び接続具4を繰り返し使うことができ、且つ高圧滅菌に適する材料で構成してもよい。
【0083】
他の実施例では、本願のビジュアル穿刺装置は、位置決め器をさらに含んでもよい。位置決め器は、上記超音波プローブにより検出されることができ、モニターに関連の画像を表示させるように配置されている。好ましくは、位置決め器は、磁気センサであり、穿刺針に配置されている。位置決め器を配置することにより、モニターに穿刺針の運動軌跡を表示させることができ、これにより操作者が穿刺をより正確且つ直観的に行うことができる。
【0084】
他の実施例では、本発明のビジュアル穿刺装置付き医療機器は、結石、嚢腫、腫瘍、神経疾患、小関節疾患、脊柱疾患、正確な位置決めの細胞治療、穿刺導引、生検、砕石、嚢腫穿刺治療、整骨治療、神経剥離治療、及び正確な定点麻酔という複数の病気及び治療方式に適する。例えば、腎結石の砕石手術では、まず、適応症及び穿刺部位に応じて、適切な穿刺針を選択し、穿刺部位の解剖に応じて、穿刺の刺入点を探す。光学装置2の結像及び照明光ファイバーは、軸方向接続部26、斜め接続部28及びそれに対称に設置される他の斜め接続部30に差し込まれ、穿刺針6に進入してもよい。
【0085】
手術の医者は、光学装置2の遠端が穿刺針内における穿刺ヘッドに近づく適切な位置に位置するまで、位置移動器10により、光学装置2の結像及び照明光ファイバーを穿刺針6内に対応して移動させることに適してもよい。その後、当該相対な位置を固定するように止めネジ18を締める。手術の医者は、画像アセンブリー及び超音波導引装置により適切な視野を取得し、モニター105に穿刺針の位置及び穿刺針周囲の組織の状況を直視することができる。従って、医者は、大血管及び主な神経と器官を避けて損傷を回避するように、穿刺針が結石部位に近づけるまで、刺入過程においていつでも穿刺針の位置を直視しながらリアルタイムに調整することができる。光学装置2に加えて、レーザー装置及び洗浄管等は、接続部26、28又は30のうちのいずれか1つの接続部により差し込まれることにより、砕石治療を行ってもよい。光学装置の結像及び照明光ファイバーは、極めて細い且つ脆弱なものであり、レーザ光を使用して砕石を行うときに、特に光ファイバーが結石に近づくときに、レーザ光エネルギーが高く光ファイバーを損いやすいので、光ファイバーの遠端に保護カバー又は硬質宝石からなる魚眼レンズが覆われていることにより、光ファイバーを保護することができるとともに、光ファイバーの滅菌及び汚れの落としを行いやすくなっている。必要に応じて洗浄液を充填し、血液又は組織液を採ることができることにより、明晰な視野が取得され、結石の砕石及び粉末等が取り出されている。
【0086】
接続部26、28及び30は、異なる手術に使用され診断及び治療を同時に行うように、例えば、生検鉗子、マイクロドリル、レーザー、無線周波数、マイクロ波、サンプル取得装置、及び超音波砕石除石システム、エア弾道砕石システム等のエネルギー工具という低侵襲手術器械に差し込まれてもよい。
【0087】
〈適用ケース1〉
前立腺腫瘍検出
上海のある有名な三甲病院において、医療研究を行うときには、本願の医療機器を採用して8名の70代の患者に前立腺腫瘍の原位置検査を行った。その後に行った病理検査の結果と比べて、正確さが95%以上に達する。そして、検査後、残った傷口は、2ミリメートルの程度のみであり、患者は、暫く休憩した後、当日に退院することができる。
【0088】
〈適用ケース2〉
腎結石治療
広州のある三甲病院において、医療研究を行うときには、本願の医療機器を採用して9名の患者に腎結石治療を行った。本願の医療機器自体は、穿刺針を備えるから、体の側面から孔をあけて穿刺針を筋肉層に通過し、腎内の病巣に到達する。その後、医者は、カメラにより、直視しながら結石をレーザーにより打ち砕き、結石の残留があるかどうかを観察する。打ち砕かれた結石は、管路を介して排出されることができる。本願の医療機器を採用して腎結石治療を行う時間がとても短く、傷口がとても小さく、手術後の回復期が90%短縮し、且つ結石の残留が殆どない。これと比べて、通常の腎結石治療方式を採用する場合に、回復期が少なくとも一週間以上であり、そして、結石の残留の程度を制御し難く、残留があることは多い。また、通常の腎結石治療方式を採用して治療を行うときに、患者が腎結石治療時に死亡したケースが複数回発生した。
【0089】
〈適用ケース3〉
腫瘍治療
上海のある腫瘍専門病院において、ある劉主任は、臨床科学研究に本医療機器の初期の試作機を協力して使用して7名の男性の前立腺腫瘍患者に医療研究を行った。本願の医療機器自体は、穿刺針を備えるから、肛門から巧妙に進入し最短穿刺経路で腫瘍の病巣に到達する。その後、医者は、カメラにより提供された視野を利用して腫瘍の拡張傾向を比較的に正確に判断した。無線周波数融除機器を利用して本医療機器を介して腫瘍を融除し、腫瘍寄りの組織の残留があるかどうかを観察する。本願の医療機器を採用して前立腺腫瘍治療を行う時間がとても短く、傷口がとても小さく隠れ、手術後の回復期が元の時間の10%に短縮し、腫瘍寄りの組織の処置が完全である。
【0090】
本発明のビジュアル穿刺装置付き医療機器は、内視鏡として使用されることができ、以下の利点がある。
一.手術前の穿刺の過程中、当該医療機器は、撮像及び穿刺の機能を備え、特に超音波ナビゲーションと組み合わせて、超音波ナビゲーションによる全体的なおおよその位置及び周辺の環境の全体の観察及び穿刺針による針ヘッドの周辺の微環境の細かい観察という二つの利点を組み合わせて、穿刺の過程中の詳細は、カメラのようにモニターに直感的に反映され、直視下で病巣に穿刺することができ、穿刺の過程は、全体としてビジュアルであり、誤って穿刺することを回避することができ、超音波又は放射等のみを使用する間接なイメージ位置決めの穿刺と異なっている。穿刺の過程は、直感性及びリアルタイム性という特点を有する。当該医療機器は、4.0 Frと小さな穿刺針を使用し、直視下で病巣に穿刺し到達でき、レーザー、無線周波数、マイクロ波等の器具が穿刺針の内部を介して進入する様々な介入治療を実施できる。ワンステップの穿刺後、4.0 Fr穿刺針を拡張チューブに交換して拡張する必要はなく、直接に治療モードに入る。
【0091】
二.手術的治療の過程中、介入治療の過程の全体は、当該システムのリアルタイムな監視下にあり、治療の範囲、程度、効果および適切な治療時間の長さは、当該システムを通じてリアルタイムでモニターに反映され、これにより直感的評価が得られ、介入治療手術の安全性が大幅に向上する。そして、その過程は安全でビジュアルであるため、元のマイクロ波、無線周波数などの通常のエネルギーツールを開拓し、レーザーというより正確で安全な治療ツールを増加し、且つ直視下で手術を行うので、造影剤を注入したり、病巣に直接に投薬したりすることができ、元の「ネズミに石をぶつけたいが,傍らの器物を壊してしまうのが心配である」ような治療方式は、ビジュアル穿刺による直感性により解放され、本来の介入手術の正確性と安全性が向上し、適応症範囲を拡大した。このような正確性と安全性を大幅に向上させる技術は、特に高齢者にとって非常に重要であり、高齢者の様々な石灰化、嚢腫及び変性病変は比較的一般的である。不必要な状況で大手術を行うことは適切ではないため、安全な位置決め及び正確な治療を有する介入手術は、高齢者にとって最も小さい代償な手術法の1つである。
【0092】
三.手術後の評価が直感的であり、再現性があり、手術後の回復時間は短くなり、当該機器の傷口面が1.9平方ミリメートルと小さいため、通常の低侵襲手術での傷口面が数十から数百平方ミリメートルに達することと比べて、傷口が小さく、直感的で再現性がある特徴を持つため、直感的かつ正確に元の手術治療ポイントに位置決めることができ、手術後の評価及び正確な修正治療に使用されている。上記要求を必要とする病例に対して、手術後の一定期間内にもほぼ非侵襲的な方法で元の治療ポイントを正確に「探し出して」直観的に観察を行うことができ、必要に応じてさらなる正確な修正治療を行うこともでき、このすべての実現は、従来では不可能である。
【0093】
四.適用範囲が広く、以下の治療を行うことができる。1.経皮的腎結石砕石術、2.IPA角度≦30°の部位の結石又は腎臓の直径≦2cmの結石、3.あらゆるインターベンション治療を護衛するためのビジュアル安全穿刺チャネルの設置、4.腎嚢腫穿刺、5.腎造瘻管穿刺ガイド、6.膀胱鏡検査/膀胱結石治療、 7.精嚢、陰嚢検査及び治療、8.小児腎結石治療、9.胎児巨大膀胱炎(先天性尿管嚢腫)、10.腎杯憩室結石、12.胎児顕微鏡検査、先天性疾患を治療するための他の手段との組み合わせ。
【0094】
以上、本発明の好適な実施例については詳しく説明したが、必要に応じて、実施例の態様を修正して、様々な特許、出願、および刊行物の態様、特徴、および概念を採用することによって、別の実施例を提供できることを理解するべきである。
【0095】
上記の詳細な説明を考慮して、これらおよび他の変更を実施例に加えることができる。一般的に、請求項では、使用される用語は明細書および請求の範囲に開示された特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、これらの請求の範囲が享受するすべての同等範囲とともにすべての可能な実施例を含むと理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図6A
図7
図8