(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】治療用アプリケーション管理システム、治療用アプリケーション管理方法、治療用アプリケーション管理プログラム、及び端末
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20240726BHJP
【FI】
G16H40/20
(21)【出願番号】P 2020071923
(22)【出願日】2020-04-13
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】516305053
【氏名又は名称】株式会社CureApp
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】小羽田 諭孝
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-037705(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0232334(US,A1)
【文献】特表2012-527041(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0055320(US,A1)
【文献】ニコチン依存にうつ病やがんまで、「スマホアプリ」は第3の治療法になるか [オンライン],日本,2019年09月22日,p.1-3,[2024年3月14日検索] インターネット<URL:https://newswitch.jp/p/19331>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、前記治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、前記治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得部と、
前記治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、前記患者IDと、前記使用期限情報とを対応付けて記憶部に登録する登録部と、
日時情報を計時する計時部と、
前記計時部が計時した日時情報が、前記使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている前記治療用アプリケーションの使用を制限する制限部と、を備える治療用アプリケーション管理システム。
【請求項2】
前記使用期限情報は、前記医療従事者による判断により定められた期限である
ことを特徴とする請求項1に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項3】
前記使用期限情報は、前記治療用アプリケーションが処方されてから使用できる日数を定めた情報である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項4】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
患者が自身の端末を用いてダウンロードし治療用アプリケーションを有効化するためのアクティベーションコードを要求する要求情報を受信する受信部と、
前記要求情報に基づいて、前記患者の前記治療用アプリケーションのアクティベーションコードを発行する発行部と、
前記発行部が発行したアクティベーションコードを前記患者の端末に送信するコード送信部と、を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項5】
前記制限部は、前記計時部が計時した日時情報に基づいて、前記治療用アプリケーションが処方された日時から前記使用期限情報で示される日数が経過した場合に、前記患者の端末に、前記治療用アプリケーションの起動を制限するための使用制限コードを送信し、前記治療用アプリケーションの使用を制限する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項6】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
患者の端末からの要求にしたがって、治療用アプリケーションを送信するアプリ送信部を備える
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項7】
前記制限部は、前記治療用アプリケーションに、前記使用期限情報により定まる使用期限が経過した場合に、起動不可とする使用制限コードを埋め込んで、前記患者の端末に送信することで、前記治療用アプリケーションの使用を制限する
ことを特徴とする請求項6に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項8】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
前記治療用アプリケーションの治療内容と、当該治療用アプリケーションが使用可能な使用期限と、の関係を学習した学習モデルを用いて、前記医療従事者から受け付けた治療内容に基づいて、患者に処方する治療用アプリケーションの使用期限を、前記医療従事者に提案する提案部を備える
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項9】
前記記憶部は、治療内容と、当該治療内容に関する治療用アプリケーションが使用可能な使用期限の基本日数とを対応付けて記憶し、
前記提案部は、前記医療従事者から受け付けた治療内容に基づいて、当該治療内容に対応する基本日数に、前記学習モデルを用いて特定される補正日数を加算した使用期限を提案する
ことを特徴とする請求項8に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項10】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
前記
使用期限情報により定まる使用期限を変更する変更部と、
変更後の使用期限と、使用期限を変更する治療用アプリケーションのアプリIDとを、前記患者の端末に送信する変更情報送信部と、を備える
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項11】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
前記
使用期限情報により定まる使用期限を変更する変更部を備え、
前記制限部は、変更後の使用期限に基づいて、前記治療用アプリケーションの使用を制限する
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項12】
前記治療用アプリケーション管理システムは、
使用期限で示される期日から、前記日時情報で示される日付けを引いた日数が、所定の日数以下である治療用アプリケーションを使用している患者の端末に、当該治療用アプリケーションの使用期限が迫っていることを示す情報を通知する通知部を備える
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項13】
使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信部と、
前記治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示部と、を備える
、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の治療用アプリケーション管理システム。
【請求項14】
治療用アプリケーション管理システムによる治療用アプリケーションの管理方法であって、
医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、前記治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、前記治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得ステップと、
前記治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、前記患者IDと、前記使用期限情報とを対応付けて記憶ステップに登録する登録ステップと、
日時情報を計時する計時ステップと、
前記計時ステップが計時した日時情報が、前記使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている前記治療用アプリケーションの使用を制限する制限ステップと、を含む治療用アプリケーションの管理方法。
【請求項15】
前記治療用アプリケーションの管理方法
は更に、
使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信ステップと、
前記治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示ステップと、を含む
、請求項14に記載の管理方法。
【請求項16】
コンピュータに、
医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、前記治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、前記治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得機能と、
前記治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、前記患者IDと、前記使用期限情報とを対応付けて記憶ステップに登録する登録機能と、
日時情報を計時する計時機能と、
前記計時機能が計時した日時情報が、前記使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている前記治療用アプリケーションの使用を制限する制限機能と、を実現させる管理プログラム。
【請求項17】
前記管理プログラムは更に、コンピュータに、
使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信機能と、
前記治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示機能と、を実現させる
、請求項16に記載の管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療用アプリケーションを管理する治療用アプリケーション管理システム、及びその管理方法、管理プログラム、ならびに、端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの健康に関する行動の改善や、疾病の治療、体調管理等を目的とした治療用アプリケーションが開発されている(例えば、特許文献1)。治療用アプリケーションとは、患者の日常の行動を記録したり、患者の行動に基づいて、患者の病状の改善を促すために患者が実行することが望まれる内容を示すメッセージを通知したりするアプリケーションである。特許文献1によれば、個人から収集したデータに基づき、健康に関する悪い行動を改善するためのメッセージを個人に提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような治療用アプリケーションは、患者の状況に応じて、適切な治療を行うものである。患者の状況把握は、治療用アプリケーションによる管理だけではなく、医師の介在があってはじめて、より完全なものになるといえる。しかし、医師の状況把握なしに治療用アプリケーションが使用された場合に、治療用アプリケーションは、患者に適切な治療を行うことができない可能性があるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、治療用アプリケーションによって患者に不適切な治療がなされる可能性を抑制する治療用アプリケーション管理システム、治療用アプリケーション管理方法、および、治療用アプリケーション管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る治療用アプリケーション管理システムは、医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得部と、治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、患者IDと、使用期限情報とを対応付けて記憶部に登録する登録部と、日時情報を計時する計時部と、計時部が計時した日時情報が、使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている治療用アプリケーションの使用を制限する制限部と、を備える。
【0007】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、使用期限情報は、医療従事者による判断により定められた期限であることとしてもよい。
【0008】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、使用期限情報は、治療用アプリケーションが処方されてから使用できる日数を定めた情報であることとしてもよい。
【0009】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、患者が自身の端末を用いてダウンロードし治療用アプリケーションを有効化するためのアクティベーションコードを要求する要求情報を受信する受信部と、要求情報に基づいて、患者の治療用アプリケーションのアクティベーションコードを発行する発行部と、発行部が発行したアクティベーションコードを患者の端末に送信するコード送信部と、を備えることとしてもよい。
【0010】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、制限部は、計時部が計時した日時情報に基づいて、治療用アプリケーションが処方された日時から使用期限情報で示される日数が経過した場合に、患者の端末に、治療用アプリケーションの起動を制限するための使用制限コードを送信し、治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。
【0011】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、患者の端末からの要求にしたがって、治療用アプリケーションを送信するアプリ送信部を備えることとしてもよい。
【0012】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、制限部は、治療用アプリケーションに、使用期限情報により定まる使用期限が経過した場合に、起動不可とする使用制限コードを埋め込んで、患者の端末に送信することで、治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。
【0013】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、治療用アプリケーションの治療内容と、当該治療用アプリケーションが使用可能な使用期限と、の関係を学習した学習モデルを用いて、医療従事者から受け付けた治療内容に基づいて、患者に処方する治療用アプリケーションの使用期限を、医療従事者に提案する提案部を備えることとしてもよい。
【0014】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、記憶部は、治療内容と、当該治療内容に関する治療用アプリケーションが使用可能な使用期限の基本日数とを対応付けて記憶し、提案部は、医療従事者から受け付けた治療内容に基づいて、当該治療内容に対応する基本日数に、学習モデルを用いて特定される補正日数を加算した使用期限を提案することとしてもよい。
【0015】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、使用期限を変更する変更部と、変更後の使用期限と、使用期限を変更する治療用アプリケーションのアプリIDとを、患者の端末に送信する変更情報送信部と、を備えることとしてもよい。
【0016】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、使用期限を変更する変更部を備え、制限部は、変更後の使用期限に基づいて、治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。
【0017】
上記治療用アプリケーション管理システムにおいて、治療用アプリケーション管理システムは、使用期限で示される期日から、日時情報で示される日付けを引いた日数が、所定の日数以下である治療用アプリケーションを使用している患者の端末に、当該治療用アプリケーションの使用期限が迫っていることを示す情報を通知する通知部を備えることとしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様に係る端末は、使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信部と、治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示部と、使用期限情報で示される使用期限を経過している場合に、治療用アプリケーションの使用を制限する制限部を備える。
【0019】
また、本発明の一態様に係る治療用アプリケーションの管理方法は、治療用アプリケーション管理システムによる治療用アプリケーションの管理方法であって、医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得ステップと、治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、患者IDと、使用期限情報とを対応付けて記憶ステップに登録する登録ステップと、日時情報を計時する計時ステップと、計時ステップが計時した日時情報が、使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている治療用アプリケーションの使用を制限する制限ステップと、を含む。
【0020】
また、本発明の一態様に係る端末の治療用アプリケーションの管理方法であって、端末の治療用アプリケーションの管理方法であって、使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信ステップと、治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示ステップと、使用期限情報で示される使用期限を経過している場合に、治療用アプリケーションの使用を制限する制限ステップとを含む。
【0021】
また、本発明の一態様に係る管理プログラムは、コンピュータに、医療従事者が患者に処方する治療用アプリケーションを示すアプリIDと、治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す使用期限情報とを、取得する取得機能と、治療用アプリケーションを識別するアプリIDと、患者IDと、使用期限情報とを対応付けて記憶ステップに登録する登録機能と、日時情報を計時する計時機能と、計時機能が計時した日時情報が、使用期限情報により定まる日時を経過している場合に、患者の端末に送信されている治療用アプリケーションの使用を制限する制限機能と、を実現させる。
【0022】
また、本発明の一態様に係る管理プログラムは、コンピュータに、使用期限を示す使用期限情報を含む治療用アプリケーションを受信する受信機能と、治療用アプリケーションにより定められる治療内容を示す治療情報を表示する表示機能と、使用期限情報で示される使用期限を経過している場合に、治療用アプリケーションの使用を制限する制限機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一態様に係る治療用アプリケーション管理システムは、予め指定された使用期限にしたがって治療用アプリケーションを管理することができるので、患者による治療用アプリケーションの無用の誤用を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】治療用アプリケーション管理システムの概要を示すシステム図である。
【
図2】管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
【
図4】配信サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図5】医療従事者端末の構成例を示すブロック図である。
【
図6】運用サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図7】管理情報のデータ構成例を示すデータ概念図である。
【
図8】治療用アプリケーション管理システムに係る各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【
図9】管理サーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図10】ユーザ端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図11】配信サーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図12】医療従事者端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図13】運用サーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図14】治療用アプリケーション管理システムの他の構成例を示すシステム図である。
【
図15】
図12に示す構成の場合の、治療用アプリケーション管理システムに係る各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【
図16】(a)は、使用期限の通知の例を示す画面図である。(b)は、治療用アプリケーションの表示例を示す画面図である。(c)は、治療用アプリケーションの他の表示例を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施態様に係る情報処理装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
<実施の形態>
図1は、実施の形態1に係る治療用アプリケーション管理システム1の概要を説明する概要図であって、そのシステム構成例を示すシステム図である。
図1に示すように、治療用アプリケーション管理システム1は、管理サーバ100と、配信サーバ300とを含み、ユーザ端末200、医療従事者端末500、運用サーバ600が含まれてよい。管理サーバ100と、ユーザ端末200と、配信サーバ300と、医療従事者端末500と、運用サーバ600とは、ネットワーク400を介して互いに通信可能に接続される。なお、
図1に示す各装置について1台ずつ示しているが、各端末、サーバは、1台に限定されるものではなく複数台あってよい。
【0027】
管理サーバ100は、ユーザ端末200を保持する患者が、ユーザ端末200を利用して使用する治療用アプリケーションを管理するサーバ装置である。また、配信サーバ300は、治療用アプリケーションをユーザ端末200に配信する機能を有するサーバ装置である。ユーザ端末200は、患者が保持する情報処理端末であり、所謂スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、PC等により実現される。また、医療従事者端末500は、医療従事者が使用する情報処理装置であり、ユーザ端末200同様に、所謂スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、PC等により実現される。運用サーバ600は、治療用アプリケーションの実行時に、患者のユーザ端末200に、患者の治療に関する治療情報を提供するサーバ装置である。
【0028】
ここで、治療用アプリケーションとは、患者の日々の状態を管理するとともに、各患者にパーソナライズした医学的知見を伴ったガイダンスを行うアプリケーションソフトである。
【0029】
また、医療従事者とは、医療に携わる人間であればよく、例えば、医師、看護師、メンター、薬剤師などである。
【0030】
本実施形態に係る治療用アプリケーション管理システム1では、医療従事者20により、医療従事者端末500に対して、治療用アプリケーションに対する使用期限を入力する。入力された使用期限は、使用期限情報51として管理サーバ100に送信され、管理サーバ100は、患者ごと、治療用アプリケーションごとに、その使用期限を登録、管理する。なお、使用期限情報51は、治療用アプリケーションごとに管理サーバ100に予め設定されていてもよい。
【0031】
一方、患者は、ユーザ端末200を用いて、配信サーバ300から配信された治療用アプリケーション31をダウンロードして使用する。管理サーバ100は、患者が治療用アプリケーションを使用することにより蓄積される各種のデータを収集、保存、管理する。ユーザ端末200が治療用アプリケーションを実行する際には、ユーザ端末200の患者の治療に関する情報として、管理サーバ100または運用サーバ600から提供される治療情報を表示することができる。そして、治療用アプリケーションの使用期限が到来した場合には、制限情報11をユーザ端末200に送信し、治療用アプリケーションの使用を制限する。
【0032】
以下、詳細に説明する。なお、ネットワーク400は、各種の機器との間を相互に接続させるためのネットワークであり、例えば、無線ネットワークや有線ネットワークである。具体的には、ネットワークは、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)、LTE-Advanced、第4世代(4G)、第5世代(5G)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(登録商標)、イーサネット(登録商標)などである。また、ネットワークは、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥースローエナジー(Bluetooth Low Energy)、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線、衛星通信網などであってもよく、どのようなネットワークであってもよい。ネットワークは、ユーザの住居に備えられる場合には、ホームネットワークと呼称されることもある。また、ネットワークは、例えば、NB-IoT(Narrow Band IoT)や、eMTC(enhanced Machine Type Communication)であってもよい。なお、NB-IoTやeMTCは、IoT向けの無線通信方式であり、低コスト、低消費電力で長距離通信が可能なネットワークである。また、ネットワークは、これらの組み合わせであってもよい。また、ネットワークは、これらの例を組み合わせた複数の異なるネットワークを含むものであってもよい。例えば、ネットワークは、LTEによる無線ネットワークと、閉域網であるイントラネットなどの有線ネットワークとを含むものであってもよい。
【0033】
<管理サーバ100の構成例>
図2は、管理サーバ100の構成例を示すブロック図である。
【0034】
図2に示すように、管理サーバ100は、通信部110と、入力部120と、制御部130と、記憶部140と、出力部150と、を備える。通信部110と、入力部120と、制御部130と、記憶部140と、出力部150とは、バス160を介して互いに通信可能に構成されてよい。
【0035】
通信部110は、他の装置と通信を実行するための機能を有する通信インターフェースである。通信部110は、他の装置と通信可能であれば、いずれの通信プロトコルにより通信を行ってもよく、有線、無線のいずれでの通信であってよい。通信部110は制御部130からの指示にしたがって、ユーザ端末200や、配信サーバ300、医療従事者端末500、あるいは、運用サーバ600と通信を行う。通信部110は、例えば、医療従事者端末500から、治療用アプリケーションを示す情報と、その治療用アプリケーションを使用する患者に関する情報、その治療用アプリケーションの使用期限に関する情報を受信して、制御部130に伝達する。また、通信部110は、例えば、ユーザ端末200からのアクティベーションコードを要求する要求情報を受信して、制御部130に伝達する。また、通信部110は、例えば、制御部130からの指示にしたがって、ユーザ端末200にアクティベーションコードや、治療用アプリケーションの使用を制限するための制限情報を送信する。
【0036】
入力部120は、管理サーバ100のオペレータ等からの入力を受け付けて、制御部130に伝達する機能を有する入力インターフェースである。入力部120は、タッチパネル等のソフトキーにより実現されてもよいし、ハードキーにより実現されてもよい。また、あるいは、入力部120は、音声入力を受け付けるためのマイクであってもよい。入力部120は、例えば、医療従事者や管理サーバ100のオペレータ等からの入力を受けて、入力された内容を、制御部130に伝達する。
【0037】
記憶部140は、管理サーバ100が動作上必要とする各種のプログラム及びデータを記憶する機能を有する。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができる。記憶部140は、管理情報141を記憶している。管理情報141は、各ユーザの各治療用アプリケーションを管理するための情報である。管理情報141の詳細については後述する。
【0038】
出力部150は、制御部130からの指示にしたがって、指定された情報を出力する機能を有する。出力部150による出力は、画像信号、音声信号のいずれでの出力であってもよい。画像信号による出力の場合、管理サーバ100に接続された(又は管理サーバ100が備える)モニタへの出力であってよい。また、音声信号による出力の場合、管理サーバ100に接続された(又は管理サーバ100が備える)スピーカーへの出力であってよい。
【0039】
制御部130は、管理サーバ100の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部130は、シングルコアにより実現されても、マルチコアにより実現されてもよい。
【0040】
制御部130は、制御部130が実現する機能として、取得部131と、登録部132と、計時部133と、制限部134と、と、発行部135と、提案部136と、変更部137とを備える。
【0041】
取得部131は、治療用アプリケーションを示す情報と、治療用アプリケーションの処方対象となる患者を識別する患者IDと、当該患者が使用する治療用アプリケーションを使用することができる期限を示す情報である使用期限情報を取得する。治療用アプリケーションを示す情報は、治療用アプリケーションを識別する識別情報であってもよいし、アプリケーション本体であってもよい。取得部131による取得は、通信部110が医療従事者端末500から送信された情報を受信したものを取得したり、入力部120に対して医療従事者が直接入力したものを取得したりすることとしてよい。また、これらの情報は、互いに対応づいていることを制御部130が認識できれば個別に取得することとしてもよい。
【0042】
登録部132は、取得部131が取得した各情報を対応付けて管理情報141に登録する。記憶部140には、登録部132により、更新後の管理情報141が記憶される。
【0043】
計時部133は、日時を計時する。計時部133は、自身で計時機能を保持して計時を行うこととしてもよいし、通信部110を介して外部の装置から現在の日時情報を取得することにより計時を行うこととしてもよい。
【0044】
制限部134は、逐次、管理情報141をモニタし、使用期限を経過する治療用アプリケーションがあるか否かを判定する。制限部134は、判定の結果使用期限を経過した治療用アプリケーションがある場合に、その治療用アプリケーションを使用している患者を、管理情報141を用いて特定する。そして、特定した患者のユーザ端末200で使用されている治療用アプリケーションを制限するための制限情報(コード)を生成し、通信部110を介して特定したユーザ端末200に送信する。これにより、患者のユーザ端末200で使用されていた治療用アプリケーションの使用が制限されることになる。
【0045】
発行部135は、各治療用アプリケーションをアクティベイト(有効化、即ち、起動可能にすること)するためのアクティベーションコードを発行する。発行部135は、発行したアクティベーションコードを、アクティベーションコードを要求したユーザ端末200に、通信部110を介して送信する。
【0046】
提案部136は、治療内容と、治療用アプリケーションが使用可能な使用期限と、の関係を学習した学習モデルを用いて、医療従事者から受け付けた治療内容に基づいて、患者に処方する治療用アプリケーションの使用期限を算出する。そして、提案部136は、算出した使用期限を医療従事者に提案する。医療従事者に対する提案は、医療従事者端末500に提案する使用期限情報を送信することにより実現されてもよいし、管理サーバ100を操作しているのが医療従事者であれば、管理サーバ100に接続されたモニタへの表示による提案であってもよい。
【0047】
変更部137は、所定の入力を受け付けて、管理情報141における治療用アプリケーションの使用期限を変更する。ここでいう所定の入力は、医療従事者の指示を受け付けた管理サーバ100のオペレータによる入力であってもよいし、医療従事者端末500からの医療従事者による変更指示を受信したことによる入力であってもよいし、医療従事者からの指示を受けた患者のユーザ端末200からの変更指示を受信したことによる入力であってもよい。
【0048】
通知部138は、管理情報141をモニタし、使用期限が迫っている治療用アプリケーションを特定する。例えば、通知部138は、使用期限まで、所定期間(一例として2週間)を切った治療用アプリケーションがあった場合に、治療用アプリケーションの使用期限が切れそうであることを示す情報(メッセージ)を、医療従事者端末500あるいはユーザ端末200に、通信部110を介して、送信する。ここで、治療用アプリケーションの使用期限が切れそうであることを示す情報には、使用期限の延長を提案するメッセージを含んでもよい。
【0049】
以上が、管理サーバ100の構成例の説明である。
【0050】
<ユーザ端末200の構成例>
図3は、ユーザ端末200の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、ユーザ端末200は、通信部210と、入力部220と、制御部230と、記憶部240と、出力部250と、を備える。通信部210と、入力部220と、制御部230と、記憶部240と、出力部250とは、バス260を介して互いに通信可能に構成されてよい。
【0051】
通信部210は、他の装置と通信を実行するための機能を有する通信インターフェースである。通信部210は、他の装置と通信可能であれば、いずれの通信プロトコルにより通信を行ってもよく、有線、無線のいずれでの通信であってよい。通信部210は制御部230からの指示にしたがって、管理サーバ100や配信サーバ300と通信を行う。
【0052】
入力部220は、ユーザ端末200の患者からの入力を受け付けて、制御部230に伝達する機能を有する入力インターフェースである。入力部220は、タッチパネル等のソフトキーにより実現されてもよいし、ハードキーにより実現されてもよい。また、あるいは、入力部220は、音声入力を受け付けるためのマイクであってもよい。入力部220は、患者から入力された入力内容を、制御部230に伝達する。
【0053】
制御部230は、ユーザ端末200の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部230は、シングルコアにより実現されても、マルチコアにより実現されてもよい。制御部230は、患者からの入力にしたがって、治療用アプリケーションを要求する要求情報を、通信部210を介して、配信サーバ300に要求する。
【0054】
また、制御部230は、制御部230が実現する機能として、アプリ実行部231と、アプリ制限部232と、を備える。
【0055】
アプリ実行部231は、配信サーバ300からダウンロードした治療用アプリケーションを実行する。アプリ実行部231は、治療用アプリケーションを実行して、患者からの入力にしたがって、各種の情報を治療用アプリケーションに登録するとともに、管理サーバ100または治療情報を保持する運用サーバ600から治療に関する情報を取得して表示する。
【0056】
アプリ制限部232は、管理サーバ100から、制限情報11を受信した場合に、制限情報11で示される治療用アプリケーションの使用を制限する。ここでいう治療用アプリケーションの使用の制限は、治療用アプリケーションの起動そのものを抑止したり、起動したとしても表示を制限したりすることにより実現することとしてよい。ここでいう表示の制限とは、治療用アプリケーションを利用することで閲覧可能なデータ全ての表示の制限であってもよいし、そのうちの一部のみの表示の制限であってもよい。
【0057】
記憶部240は、ユーザ端末200が動作上必要とする各種のプログラム及びデータを記憶する機能を有する。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができる。
図3には、記憶部240が、第1治療用アプリケーション241と、第2治療用アプリケーション242とを記憶している例を示している。
【0058】
出力部250は、制御部230からの指示にしたがって、指定された情報を出力する機能を有する。出力部250による出力は、画像信号、音声信号のいずれでの出力であってもよい。画像信号による出力の場合、ユーザ端末200が備える(又はユーザ端末200に接続された)モニタへの出力であってよい。また、音声信号による出力の場合、ユーザ端末200が備える(又はユーザ端末200に接続された)スピーカーへの出力であってよい。出力部250は、アプリ実行部231による治療用アプリケーションの実行に伴って、治療用アプリケーションが提供する情報を表示する。
【0059】
以上が、ユーザ端末200の構成例の説明である。
【0060】
<配信サーバ300の構成例>
図4は、配信サーバ300の構成例を示すブロック図である。配信サーバ300は、管理サーバ100から指定されている治療用アプリケーションを保持し、ユーザ端末200からの要求に応じて、治療用アプリケーションを配信するダウンロードサーバである。
【0061】
図4に示すように、配信サーバ300は、通信部310と、入力部320と、制御部330と、記憶部340と、出力部350と、を備える。通信部310と、入力部320と、制御部330と、記憶部340と、出力部350とは、バス360を介して互いに通信可能に構成されてよい。
【0062】
通信部310は、他の装置と通信を実行するための機能を有する通信インターフェースである。通信部310は、他の装置と通信可能であれば、いずれの通信プロトコルにより通信を行ってもよく、有線、無線のいずれでの通信であってよい。通信部310は制御部130からの指示にしたがって、管理サーバ100やユーザ端末200と通信を行う。
【0063】
入力部320は、配信サーバ300のオペレータ等からの入力を受け付けて、制御部330に伝達する機能を有する入力インターフェースである。入力部320は、タッチパネル等のソフトキーにより実現されてもよいし、ハードキーにより実現されてもよい。また、あるいは、入力部320は、音声入力を受け付けるためのマイクであってもよい。
【0064】
制御部330は、ユーザ端末200の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部330は、シングルコアにより実現されても、マルチコアにより実現されてもよい。
【0065】
制御部330は、制御部330が実現する機能として配信部331を備える。
【0066】
配信部331は、通信部310から伝達された要求情報で示される治療用アプリケーションのインストーラを特定し、記憶部340から読み出す。そして、読み出した治療用アプリケーションのインストーラを、要求情報を送信したユーザ端末200に対して、通信部310を介して送信する。
【0067】
記憶部340は、配信サーバ300が動作上必要とする各種のプログラム及びデータを記憶する機能を有する。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができる。記憶部340は、管理サーバ100から依頼された全ての治療用アプリケーション(のインストーラ)を記憶している。
図4には、第1治療用アプリケーションインストーラ341と、第2治療用アプリケーションインストーラ342とを保持している例を示している。
【0068】
出力部350は、制御部330からの指示にしたがって、指定された情報を出力する機能を有する。出力部350による出力は、画像信号、音声信号のいずれでの出力であってもよい。画像信号による出力の場合、配信サーバ300に接続された(又は配信サーバ300が備える)モニタへの出力であってよい。また、音声信号による出力の場合、配信サーバ300が備える(又は配信サーバ300に接続された)スピーカーへの出力であってよい。
【0069】
以上が配信サーバ300の構成例の説明である。
【0070】
<医療従事者端末500の構成例>
図5は、医療従事者端末500の構成例を示すブロック図である。医療従事者端末500は、医療従事者が使用する情報処理端末である。
図5に示すように、医療従事者端末500は、通信部510と、入力部520と、制御部530と、記憶部540と、出力部550とを備える。通信部510と、入力部520と、制御部530と、記憶部540と、出力部550とは、バス560を介して互いに通信可能に構成されてよい。
【0071】
通信部510は、他の装置と通信を実行するための機能を有する通信インターフェースである。通信部510は、他の装置と通信可能であれば、いずれの通信プロトコルにより通信を行ってもよく、有線、無線のいずれでの通信であってよい。通信部510は制御部530からの指示にしたがって、管理サーバ100や、配信サーバ300、運用サーバ600と通信を行う。
【0072】
入力部520は、ユーザ端末200の患者からの入力を受け付けて、制御部530に伝達する機能を有する入力インターフェースである。入力部520は、タッチパネル等のソフトキーにより実現されてもよいし、ハードキーにより実現されてもよい。また、あるいは、入力部520は、音声入力を受け付けるためのマイクであってもよい。入力部520は、患者から入力された入力内容を、制御部230に伝達する。
【0073】
入力部520は、医療従事者から、治療用アプリケーションの使用期限を示す情報の入力を受け付けて制御部530に伝達する。具体的には、入力部520は、使用期限を設定する治療用アプリケーションを指定するアプリIDと、当該アプリを使用する患者を示す患者IDとの指定を受け付けて、指定された治療用アプリケーションの使用期限を示す情報の入力を受け付け、制御部530に伝達する。患者IDの入力はなくてもよい。
【0074】
制御部530は、医療従事者端末500の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部530は、シングルコアにより実現されても、マルチコアにより実現されてもよい。
【0075】
制御部530は、制御部530が実現する機能として、使用期限情報送信部531を備える。
【0076】
使用期限情報送信部531は、入力部520を介して、医療従事者により入力されたアプリIDと、その使用期限とを対応付けた使用期限情報を生成する。使用期限情報には、更に、その治療用アプリケーションを使用する予定の患者を示す患者IDが含まれてもよい。そして、使用期限情報送信部531は、生成した使用期限情報を、通信部510を介して、管理サーバ100に送信する。
【0077】
記憶部540は、医療従事者端末500が動作上必要とする各種のプログラム及びデータを記憶する機能を有する。記憶部540は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができる。
【0078】
出力部550は、制御部530からの指示にしたがって、指定された情報を出力する機能を有する。出力部550による出力は、画像信号、音声信号のいずれでの出力であってもよい。画像信号による出力の場合、医療従事者端末500に接続された(又は医療従事者端末500が備える)モニタへの出力であってよい。また、音声信号による出力の場合、医療従事者端末500が備える(又は医療従事者端末500に接続された)スピーカーへの出力であってよい。出力部550は、例えば、医療従事者が入力した治療用アプリケーションの使用期限を示す情報を、画像データとして表示することとしてよい。
【0079】
以上が、医療従事者端末500の構成例の説明である。
【0080】
<運用サーバ600の構成例>
図6は、運用サーバ600の構成例を示すブロック図である。運用サーバ600は、治療用アプリケーションを利用する患者の治療に関する情報を管理運用する情報処理装置(サーバ)である。運用サーバ600は、運用サーバ600によって管理される患者の治療に関する情報として、患者の疾病ごと、あるいは、患者の診療を行う治療施設(病院や施療院など)ごとに設けられてもよいし、治療用アプリケーションを提供する運用会社それぞれで設けられてもよいし、一つのサーバにまとめて管理されることとしてもよい。
図6に示すように、運用サーバ600は、通信部610と、入力部620と、制御部630と、記憶部640と、出力部650とを備える。通信部610と、入力部620と、制御部630と、記憶部640と、出力部650とは、バス560を介して互いに通信可能に構成されてよい。
【0081】
通信部610は、他の装置と通信を実行するための機能を有する通信インターフェースである。通信部610は、他の装置と通信可能であれば、いずれの通信プロトコルにより通信を行ってもよく、有線、無線のいずれでの通信であってよい。通信部610は制御部630からの指示にしたがって、管理サーバ100や、ユーザ端末200と通信を行う。
【0082】
入力部620は、ユーザ端末200の患者からの入力を受け付けて、制御部630に伝達する機能を有する入力インターフェースである。入力部620は、タッチパネル等のソフトキーにより実現されてもよいし、ハードキーにより実現されてもよい。また、あるいは、入力部620は、音声入力を受け付けるためのマイクであってもよい。入力部620は、患者から入力された入力内容を、制御部230に伝達する。
【0083】
入力部620は、医療従事者(主に医師)から、診察対象の患者に関する情報の入力を受け付けて制御部630に伝達する。診察対象の患者に関する情報とは、患者に関する情報であればどのようなものであってもよく、また、医療従事者による患者の病状や、患者に対して処方した薬剤、治療経過など、の情報であってもよい。具体的には、入力部620は、入力する情報の対象である患者を示す患者IDと、その患者IDが示す患者に関する情報の入力を受け付けて、制御部630に伝達する。
【0084】
制御部630は、運用サーバ600の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部630は、シングルコアにより実現されても、マルチコアにより実現されてもよい。制御部630は、入力部620から、患者IDと、患者に関する情報を伝達されると、伝達された患者IDに対応付けて、患者に関する情報を、記憶部640の治療情報641として記録する。
【0085】
制御部630は、制御部630が実現する機能として、治療情報提供部631を備える。
【0086】
治療情報提供部631は、通信部610を介して、ユーザ端末200から、治療情報の送信要求を受信した場合に、当該治療情報の送信要求が示す患者IDに対応付けられている患者に関する情報を、治療情報641から特定する。治療情報提供部631は、特定した治療情報(患者に関する情報)を、通信部610を介して、ユーザ端末200に送信する。
【0087】
記憶部640は、運用サーバ600が動作上必要とする各種のプログラム及びデータを記憶する機能を有する。記憶部640は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができる。記憶部640は、患者の治療に関する治療情報641を記憶している。治療情報は、各患者の患者IDに対応付けて、当該患者に関する情報が対応付けられている。治療情報は、所謂、電子カルテであってもよい。
【0088】
出力部650は、制御部630からの指示にしたがって、指定された情報を出力する機能を有する。出力部650による出力は、画像信号、音声信号のいずれでの出力であってもよい。画像信号による出力の場合、運用サーバ600に接続された(又は運用サーバ600が備える)モニタへの出力であってよい。また、音声信号による出力の場合、運用サーバ600が備える(又は運用サーバ600に接続された)スピーカーへの出力であってよい。出力部650は、例えば、患者の治療情報を出力することとしてよい。
【0089】
以上が、運用サーバ600の構成例の説明である。
【0090】
<データ>
ここから、管理情報141について説明する。上述の通り、管理サーバ100が、各患者が使用している各治療用アプリケーションを管理するための情報である。
【0091】
図7は、管理情報141のデータ構成例を示すデータ概念図である。
図7に示すように、管理情報141は、管理ID701と、患者名602と、アプリID703と、使用期限704と、治療情報705と、が対応付けられた情報である。
【0092】
管理ID701は、管理情報141に含まれる各患者が使用している各治療用アプリケーションを管理するために管理サーバ100が便宜上付与する管理用の識別情報である。
【0093】
患者名602は、治療用アプリケーションを使用している患者の名称を示す情報である。患者名602は、患者の名称ではなく患者を一意に識別可能な識別子であってもよい。
【0094】
アプリID703は、対応する患者名602により示される患者により使用されている治療用アプリケーションを一意に識別可能な識別情報である。
【0095】
使用期限704は、対応するアプリID703で示される治療用アプリケーションの使用期限を示す情報である。使用期限704に示される使用期限は、医療従事者により定められた期限である。ここでは、使用期限が切れる日付の情報を示しているが、これは、対応する治療用アプリケーションを使用可能な日数により表現されてもよい。
【0096】
治療情報705は、対応する患者名602で示される患者が使用している、アプリID703で示される治療用アプリケーションとして、確認することができる治療に関する情報の実データ、または、当該実データを確認することができる装置のアドレスを示す情報である。ここでいう実データを確認することができる装置とは、実際に患者が治療を受けている医療機関等による診察情報等の情報を保持するサーバ装置であり、管理サーバ100と提携している医療機関等のサーバ装置である。なお、治療情報705について全て運用サーバ600で運用管理する場合には、管理情報141に登録されていなくともよい。また、治療情報705と運用サーバ600が保持する治療情報641とは、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。治療情報が互いに異なる一例として、例えば、管理サーバ100では、患者の禁煙に関する治療の情報が保持され、運用サーバ600では、糖尿の治療に関する情報が保持されるというような態様であってもよい。
【0097】
なお、管理情報141には、同一の患者が、異なる治療用アプリケーションを使用している場合には、それぞれ個別に登録される。また、管理情報141には、これらの情報の他、各患者のユーザ端末200のアドレスや、連絡先としての電話番号等の情報が記録されていてもよい。
【0098】
<動作>
図8は、治療用アプリケーション管理システム1に係る各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【0099】
図8に示すように、医療従事者端末500は、医療従事者により入力された治療用アプリケーションの使用期限情報を、管理サーバ100に送信する(ステップS801)。この使用期限情報には、使用期限の対象となる治療用アプリケーションの使用期限は、アプリケーションの種別ごとに設定されてもよいし、各患者の状態によって、一つ一つ個別に設定されてもよい。
【0100】
管理サーバ100は、医療従事者端末500から受信した使用期限情報に含まれるアプリIDで示される治療用アプリケーションに対して、使用期限情報に含まれる使用期限を登録する(ステップS802)。
【0101】
一方で、ユーザ端末200は、ユーザ端末200の患者からの入力にしたがって、配信サーバ300に対して治療用アプリケーションを要求する要求情報を送信する(ステップS803)。
【0102】
配信サーバ300は、ユーザ端末200からの要求情報を受信し、要求情報で指定されている治療用アプリケーションを、ユーザ端末200に送信する(ステップS804)。
【0103】
ユーザ端末200は、治療用アプリケーションを配信サーバ300から受信すると、患者からの指示にしたがって、治療用アプリケーションを実行する(ステップS805)。ユーザ端末200は、治療用アプリケーションを実行すると、管理サーバ100に対して、治療用アプリケーションを実行するためのアクティベーションコードを要求する(ステップS806)。
【0104】
管理サーバ100は、ユーザ端末200からのアクティベーションコードの要求を受けて、医療従事者からの許可が下りていることを確認したうえで、アクティベーションコードを送信する(ステップS807)。
【0105】
ユーザ端末200の患者は、管理サーバ100から送信されたアクティベーションコードを確認し、入力する。アクティベーションコードの入力を受けて、治療用アプリケーションは、治療に関するコンテンツを表示する(ステップS808)。ここで表示する治療に関するコンテンツは、管理サーバ100が保持する治療情報705から取得したものであってもよいし、予め定められた運用サーバ600から取得したものであってもよい。
【0106】
管理サーバ100は、逐次、各治療用アプリケーションの使用期限を確認し、使用期限を経過した治療用アプリケーションがある場合に、その治療用アプリケーションを使用している患者の、ユーザ端末200に、治療用アプリケーションを制限する制限情報(コード)を送信する(ステップS809)。ユーザ端末200は、制限情報を受信すると、以降において、制限情報が示される治療用アプリケーションを非表示(ディアクティベイト)にする(ステップS810)。これにより、ユーザ端末200における治療用アプリケーションの使用が制限され、治療用アプリケーションをこれ以上使用する必要がない患者による治療用アプリケーションの誤用を防止できる。
【0107】
図9は、
図8に示すやり取りを実現するための管理サーバ100の動作例を示すフローチャートである。
【0108】
管理サーバ100の通信部110は、信号を受信した場合に、その信号が使用期限情報であるか否かを確認する。通信部110は、使用期限情報を受信した場合には(ステップS901のYES)、受信した使用期限情報を、制御部130に伝達する。受信した信号が、使用期限情報ではない場合には(ステップS901のNO)、ステップS903の処理に移行する。
【0109】
制御部130は、使用期限情報を伝達されると、使用期限情報に含まれる治療用アプリケーションのアプリIDと、使用期限とを抽出する。このとき、患者IDが使用期限情報に含まれていた場合には、患者IDも抽出する。そして、登録部132は、抽出した、アプリIDと、患者IDとに対応付けて、使用期限を管理情報141に登録する(ステップS902)。これにより、管理サーバ100において、対応する治療用アプリケーションの使用期限が管理されることになる。
【0110】
通信部110は、信号を受信した場合に、その信号が、治療用アプリケーションのアクティベーションコードを要求する信号であるか否かを確認する。通信部110は、アクティベーションコードを要求する信号を受信した場合には(ステップS903のYES)、受信した信号を制御部130に伝達する。アクティベーションコードの要求を受信していない場合には(ステップS903のNO)、ステップS906の処理に移行する。
【0111】
制御部130は、アクティベーションコードの要求を受け付けると、当該要求に含まれる治療用アプリケーションを示すアプリIDと、患者IDとを特定する。そして、制御部130の発行部135は、特定した治療用アプリケーションに対するアクティベーションコードを発行(生成)する(ステップS904)。そして、発行部135は、発行したアクティベーションコードを、通信部110を介して特定した患者IDのユーザ端末200に送信する(ステップS905)。
【0112】
制御部130の制限部134は、常時(または適宜。一例として、一日一回)管理情報141をモニタし、計時部133が計時する日時と管理情報141に記憶されている各治療用アプリケーションの使用期限704とを比較する。即ち、制限部134は、管理情報141で管理されている各治療用アプリケーションについて、使用期限が到来しているか否かを判定する(ステップS906)。使用期限が到来している治療用アプリケーションがなかった場合には(ステップS906のNO)、ステップS901の処理に戻る。
【0113】
使用期限が到来している、即ち、計時部133が計時した日時が、使用期限704を超過している治療用アプリケーションがあった場合に(ステップS906のYES)、制限部134は、その治療用アプリケーションの起動(若しくは表示)を、制限する制限コードを生成する。そして、制限部134は、生成した制限コードを、通信部110を介して、特定した治療用アプリケーションを使用している患者のユーザ端末200に送信し(ステップS907)、ステップS901の処理に戻る。これにより、ユーザ端末200において、使用期限が到来した治療用アプリケーションの使用が制限される。
【0114】
なお、ステップS901、S902の処理と、ステップS903~S905の処理と、ステップS906、S907の処理とは、互いに並列に実行されてよい。
【0115】
図10は、
図8に示すやり取りを実現するためのユーザ端末200の動作例を示すフローチャートである。
【0116】
ユーザ端末200の入力部220は、患者から、治療用アプリケーションのダウンロードを指示する入力を受け付ける(ステップS1001)。入力部220は、受け付けた入力内容を、制御部230に伝達する。制御部230は、伝達された入力内容にしたがって、通信部210を介して、治療用アプリケーションを保持する配信サーバ300に、指定されている治療用アプリケーションを要求するアプリ要求情報を送信する(ステップS1002)。これを受けて、配信サーバ300から、指定した治療用アプリケーションのインストーラ(実行プログラムでもよい)が送信される。
【0117】
通信部210は、配信サーバ300から送信された治療用アプリケーションのインストーラを受信する(ステップS1003)。通信部210は、受信した治療用アプリケーションのインストーラを、制御部230に伝達する。制御部230は、治療用アプリケーションのインストーラを伝達されると、治療用アプリケーションのインストールを実行し、アプリ実行部231は、治療用アプリケーションを実行する(ステップS1004)。
【0118】
アプリ実行部231は、その治療用アプリケーションを実行するのが初回である場合にアクティベーションコードを、管理サーバ100に要求する。アクティベーションコードは実行する都度入力が要求されるコードであってもよい。アプリ実行部231は、アクティベーションコードを要求するコード要求情報を、通信部210を介して管理サーバ100に送信する(ステップS1005)。これを受けて、管理サーバ100は、アクティベーションコードをユーザ端末200に発行し、送信する。
【0119】
通信部210は、管理サーバ100から送信された治療用アプリケーションのアクティベーションコードを受信する(ステップS1006)。通信部210は、受信したアクティベーションコードを制御部230に伝達する。そして、制御部230は、伝達されたアクティベーションコードを、出力部250に出力させる。即ち、ユーザ端末200のモニタにアクティベーションコードを表示する。そして、患者は、表示されたアクティベーションコードを入力部220から入力することで、治療用アプリケーションが実行される。なお、アクティベーションコードの入力は、患者による入力ではなく、受信したタイミングで直接治療用アプリケーションに入力される仕様であってもよい。
【0120】
治療用アプリケーションは、アクティベーションコードの入力を受け付けてアクティベイトされ、アプリ実行部231は、患者からの入力にしたがって要求された治療情報を表示する(ステップS1007)。また、このとき、患者により治療用アプリケーションに入力された内容(例えば、治療に関する所感であったり、治療に関する行動内容であったりの情報等)は、管理サーバ100、または、治療用アプリケーションを発行し、患者の治療情報を保持するサーバにアップロードされてもよい。
【0121】
制御部230のアプリ制限部232は、管理サーバ100から、治療用アプリケーションの制限コードを受信しているか否かを確認する(ステップS1008)。通信部210は、管理サーバ100から、制限コードを受信すると、当該制限コードを制御部230に伝達する。制御部230のアプリ制限部232は、制限コードが伝達されると、当該制限コードに含まれるアプリIDを抽出する。そして、アプリ制限部232は、抽出したアプリIDに対応する治療用アプリケーションを制限する(ステップS1009)。これにより、医療従事者により定められた使用期限がきれた治療用アプリケーションの使用が制限される。
【0122】
図11は、
図8に示すやり取りを実現するための配信サーバ300の動作例を示すフローチャートである。
【0123】
図11に示すように、配信サーバ300の通信部310は、ユーザ端末200からの治療用アプリケーションを要求する要求信号を受信する(ステップS1101)。通信部310は、受信した要求信号を制御部330に伝達する。
【0124】
制御部330の配信部331は、要求信号を伝達されると、患者が所望している治療用アプリケーションであって、伝達された要求信号に含まれる治療用アプリケーションを示すアプリIDを、抽出する。そして、配信部331は、抽出したアプリIDを示す治療用アプリケーションのインストーラを記憶部340から取得する。配信部331は、取得した治療用アプリケーションのインストーラを、通信部310を介して、要求信号を送信したユーザ端末200に配信する(ステップS1102)。これにより、患者は、治療用アプリケーションを取得することができる。
【0125】
図12は、
図8に示すやり取りを実現するための医療従事者端末500の動作例を示すフローチャートである。
【0126】
図12に示すように、医療従事者端末500の入力部520は、医療従事者から、治療用アプリケーションを示すアプリIDの入力を受け付ける(ステップS1201)。入力部520は、受け付けたアプリIDを制御部530に伝達する。
【0127】
入力部520は、ステップS1201で受け付けたアプリIDで示される治療用アプリケーションを処方する対象の患者を示す患者IDの入力を医療従事者から受け付ける(ステップS1202)。入力部520は、受け付けた患者IDを制御部530に伝達する。なお、受け付けた使用期限の入力が、特定の患者のものではなく一つの治療用アプリケーションに対して均一に設定する場合には、患者IDの入力は省略することとしてよい。患者IDを省略する場合には、患者IDがないことを示す情報を制御部530に伝達する。
【0128】
入力部520は、ステップS1201で受け付けたアプリIDで示される治療用アプリケーションを使用可能な使用期限を医療従事者から受け付ける(ステップS1203)。この使用期限は、治療用アプリケーションを使用することができる末日を示す情報であってもよいし、治療用アプリケーションを使用することができる期間を示す情報であってもよい。この使用期限は、同種の治療用アプリケーションであっても患者によって、その日数が異なってもよい。入力部520は、受け付けた使用期限を制御部530に伝達する。
【0129】
制御部530の使用期限情報送信部531は、伝達されたアプリIDと、患者IDと(ない場合には省略する)、使用期限とを含む使用期限情報を生成する。そして、使用期限情報送信部531は、生成した使用期限情報を、通信部510を介して、管理サーバ100に送信して(ステップS1204)、処理を終了する。
【0130】
これにより、管理サーバ100は、医療従事者により指定された使用期限を用いて、各患者が使用する治療用アプリケーションを管理することができる。
【0131】
図13は、運用サーバ600の動作例を示すフローチャートである。
図13に示すように、運用サーバ600の通信部610は、ユーザ端末から送信された治療情報の送信要求を受け付ける(ステップS1301)。この送信要求には、少なくとも、ユーザを特定可能なユーザIDが含まれ、その他に、治療情報を閲覧するためのパスワードが含まれてもよい。津深部610は、治療情報の送信要求を受信すると、制御部630に伝達する。
【0132】
制御部630の治療情報提供部631は、伝達された治療情報の送信要求からユーザIDを特定する。そして、治療情報提供部631は、特定したユーザIDに対応する治療情報641を記憶部640から特定する(ステップS1302)。そして、治療情報提供部631は、特定した治療情報を、通信部610を介して、ユーザ端末200に送信する(ステップS1303)。
【0133】
これにより、運用サーバ100は、ユーザ端末200に対して、ユーザの治療に関する情報を提供することができる。なお、ユーザ端末200からの治療情報の送信要求にパスワードが含まれる場合に、ステップS1302において、先に、そのパスワードの認証を行い、パスワードが正しければ、治療情報の特定を行うようにすればよい。
【0134】
<まとめ>
上記実施形態に示したように、管理サーバ100は、治療用アプリケーションを使用可能な使用期限を用いて管理する。治療用アプリケーションは、患者の治療に係る情報を含み、その情報を閲覧可能なものであることから、患者がいつまでも自由に使用し続けることによる誤用を防止できるようにすることが好ましい。そこで、本実施形態のように、医療従事者が指定した使用期限にしたがって、治療用アプリケーションを管理することで、そのような誤用を防止することができる。また、医療従事者が設定した使用期限ということで、治療用アプリケーションの信頼度を向上させることができる。
【0135】
<補足>
上記実施の形態に係る治療用アプリケーション管理システムは、上記実施の形態に示す態様に限定されるものではない。以下、他の変形例や、詳細例について説明する。
【0136】
(1)上記実施の形態においては、管理サーバ100から、治療用アプリケーションを実行するユーザ端末200に対して、その治療用アプリケーションの使用を制限するための制限情報(コード)を送信することで、使用期限が過ぎた治療用アプリケーションの実行を制限することとしたが、これはその限りではない。治療用アプリケーションの使用の制限は、その他の手法により実現されてもよい。
【0137】
例えば、治療用アプリケーションは使用する際に都度、パスワードの入力を患者に要求するものであってもよく、そのパスワードが入力された日付が、その治療用アプリケーションの使用期限を過ぎていた場合には、治療用データへのアクセスを制限することで、治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。具体的には、ユーザ端末200は、患者からの入力にしたがって、治療用アプリケーションを実行する。治療アプリケーションは、起動にあたって、患者に、治療用アプリケーションを使用するためのパスワードの入力を要求する。即ち、ユーザ端末200は、治療用アプリケーションを起動するためのパスワードを入力するためのUI画面を表示する。患者は、UI画面に対して、通知されているパスワードを入力する。そして、ユーザ端末200は、患者により入力されたパスワードを、管理サーバ100に送信する。管理サーバ100は、受信したパスワードを認証する際に、管理情報141を参照して、その患者のその治療用アプリケーションの使用期限が経過していないかを確認する。そして、使用期限が経過していた場合には、管理サーバ100は、ユーザ端末200に、使用期限が経過していて治療用アプリケーションを実行できない旨を通知する。そして、ユーザ端末200は、その情報を表示することで、患者に、治療用アプリケーションが使用できないことと、その理由を通知する。このようにして、医療従事者により設定された使用期限を経過した治療用アプリケーションの使用を制限することとしてよい。
【0138】
また、パスワードは、ワンタイムパスワードであってもよく、使用する際に都度、ユーザ端末200に対して、管理サーバ100から通知されるパスワードであってもよい。この場合には、治療用アプリケーションを使用するための使用期限を経過していた場合には、管理サーバ100は、ワンタイムパスワードの発行をしないことで、患者による治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。
【0139】
また、治療用アプリケーションの使用の制限は、治療用アプリケーション自身により実行されてもよい。即ち、治療用アプリケーションには、予め、使用期限情報が埋め込まれた状態で配信サーバ300から、配信されることとしてもよい。ユーザ端末200は、配信サーバ300に治療用アプリケーションを、配信サーバ300に要求する。このとき、配信サーバ300は、医療従事者により設定された使用期限(予め医療従事者端末500の医療従事者により設定された使用期限でもよいし、要求があったタイミングで医療従事者により入力された使用期限でもよい)の情報が埋め込まれた治療用アプリケーションのインストーラをユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、患者が治療用アプリケーションを起動するたび(一日に一回でもよい)、起動された日の情報を取得し、取得した日付と、埋め込まれている使用期限と比較し、取得した日付が使用期限を経過している場合には、ユーザ端末200は、治療用アプリケーションを起動しない。このように、ユーザ端末200と治療用アプリケーションとにより、治療用アプリケーションの起動が制限されてもよい。
【0140】
また、あるいは、アクティベーションコードは、所謂電子証明書と同様の運用をされてもよい。即ち、アクティベーションコードに、使用期限が含まれ、治療用アプリケーションの実行時に、その使用期限を経過していなければ、管理サーバ100あるいは治療情報を保持するサーバへのアクセスを可能とし、使用期限を経過していれば、管理サーバ100あるいは治療情報を保持するサーバへのアクセスを不可能とすることで、治療用アプリケーションの使用を制限する態様としてもよい。
【0141】
また、あるいは、治療用アプリケーションの使用の制限は、運用サーバ600が行うこととしてもよい。運用サーバ600による治療用アプリケーションの使用の制限は上述したいずれの態様によって実現されてよく、例えば、運用サーバ600が、ユーザ端末200に対して制限情報を送信する態様であってもよいし、ユーザがユーザ端末200を介して治療情報641にアクセスする際に、パスワードを都度入力する場合には、治療用アプリケーションに対して設定された使用期限を経過していたら、治療情報を提供しないことで、治療用アプリケーションの使用を制限することとしてもよい。
【0142】
(2)上記実施の形態においては、管理サーバ100は、治療用アプリケーションの管理のみを行っていたが、さらに、配信サーバ300が保持する機能を保持していてもよい。即ち、管理サーバ100は、治療用アプリケーションの配信機能を保持していてもよい。この場合には、治療用アプリケーション管理システム1には、配信サーバ300を設ける必要はない。
【0143】
この場合のシステム構成例を
図14に示す。また、
図15は、
図8に示すやり取りを本変形例に変更した場合の、各装置間のやり取りの例を示している。
【0144】
図14に示すように、治療用アプリケーション管理システムは、管理サーバ100を含み、ユーザ端末200、医療従事者端末500、運用サーバ600が含まれてよい。各装置は、ネットワーク400を介して互いに通信可能なように接続される。
図14の場合、管理サーバ100は、上記実施の形態における配信サーバ300としての機能も有する。即ち、配信サーバ300の配信部311の機能を、管理サーバ100の制御部130が保持する。
【0145】
図15には、
図14に示す治療用アプリケーション管理システムにおける各装置間のやり取りの例を示している。
図15に示すシーケンス図においては、ユーザ端末200が、治療用アプリケーションを最初に要求する要求先が管理サーバ100となる点が異なる。ここでは、
図8に示すシーケンス図と異なる処理について説明し、
図8に示すシーケンス図と同じ処理については同じ符号を付して、説明を省略する。
【0146】
図15に示すように、ユーザ端末200は、管理サーバ100に対して、治療用アプリケーションを要求する(ステップS1501)。
【0147】
これを受けて、管理サーバ100は、指定されている治療用アプリケーションを特定する。そして、特定した治療用アプリケーションのアクティベーションコードを生成する。管理サーバ100は、生成したアクティベーションコードとともに、治療用アプリケーションを、ユーザ端末200に送信する(ステップS1502)。
【0148】
ユーザ端末200は、治療用アプリケーションを受信すると、ユーザ端末200の患者からの入力のもと、治療用アプリケーションを実行する(ステップS1503)。このとき、ユーザ端末200は、既にアクティベーションコードを受信していることから、すぐに治療用アプリケーションを実行することができる。このように、管理サーバ100から治療用アプリケーションを配信する場合には、ユーザ端末200からのアクティベーションコードの要求と、その要求に対する管理サーバ100からのアクティベーションコードの送信を省略することができる。なお、
図8に示した場合と同様に、管理サーバ100は、治療用アプリケーションをユーザ端末200に送信する際には、治療用アプリケーションのインストーラのみを送信し、ユーザ端末200は、治療用アプリケーションの実行時に、アクティベーションコードを要求するように構成してもよい。
【0149】
このように、管理サーバ100は、ユーザ端末200に対して、治療用アプリケーションの配信を行うこともできる。
【0150】
(3)上記実施の形態における提案部136の詳細についてここで説明する。提案部136は、上述の通り、治療用アプリケーションの使用期限を提案するものであり、特に、患者ごとに使用期限を設定する場合に有効となるが、使用する患者に関係なく治療用アプリケーションに対して使用期限を設定する場合にも適用可能である。
【0151】
提案部136は、一例として、病状と、その病状に対して過去に医療従事者が設定した使用期限の日数との関係を学習した学習モデルを用いて、使用期限を提案することとしてもよい。このとき、学習モデルは、更に、処方対象となった患者の属性(例えば、性別や年齢、性格などの情報)も併せて学習したモデルであってもよい。そして、提案部136は、使用期限を設定する対象となる治療用アプリケーションがある場合に、その治療用アプリケーションで治療の対象となる病状、治療対象となる患者の属性を入力して、使用期限を推定する。そして、提案部136は推定した使用期限を、通信部110を介して、医療従事者端末500に送信する。このようにして提案部136は、医療従事者に対して使用期限を提案することで、医療従事者は、それに対して承認を与えるか、変更を加えるだけで、使用期限の設定を行うことができるようになるので、医療従事者の負担を軽減することができる。
【0152】
また、提案部136は、予め定められた基準に従って、使用期限を提案するものであってもよい。即ち、治療用アプリケーションを使用可能な基本の日数の初期値を予め設定しておくとともに、病状ごと、患者の属性ごとに、初期値に対して加減算する日数を設定しておく。これらの設定は、記憶部140に記憶されていてよい。そして、提案部136は、医療従事者または管理サーバ100のオペレータ等から入力された病状や処方対象の患者の属性の情報にしたがって、それらの病状や属性に対応する加減算する日数を特定し、初期値に加算して、使用期限を算出する。提案部136は、このようにして算出した使用期限を、医療従事者(医療従事者端末500)に対して提案することとしてもよい。
【0153】
例えば、重篤な患者であれば、医療従事者の診療を細目に受けさせるため、治療用アプリケーションの使用期限を短めに設定することで、使用期限の日数を更新するために患者に医療従事者への連絡を取らせやすくすることができる。また、例えば、まめな性格の患者であれば、治療用アプリケーションへの日々の入力を怠らないと想定できるので、医療従事者もその患者の病状を管理しやすいことから、使用期限を長めに設定したりすることが考えられるが、そのような事例を学習することで、提案部136は、治療用アプリケーションの使用期限を提案することができる。
【0154】
(4)上記実施の形態における変更部137、通知部138について詳細に説明する。
【0155】
変更部137は、例えば、医療従事者端末500から、治療用アプリケーションの使用期限の変更を指示する変更情報を通信部110が受信したことにともなって、治療用アプリケーションの使用期限を変更する。治療用アプリケーションの使用期限の変更は、一患者の治療用アプリケーションの使用期限の変更であってもよいし、同種の治療用アプリケーション全てに対する使用期限の変更であってもよい。ここでいう使用期限の変更とは、使用期限を短縮するものであってもよいし、延長するものであってもよい。
【0156】
また、あるいは、変更部137は、ユーザ端末200から、使用期限を延長する申請情報を受け付けた場合に、通信部110を介して、医療従事者端末500に、申請情報で示される申請の可否、並びに、延長する場合に使用期限の指定を要請する要請情報を送信する。そして、医療従事者端末500から、医療従事者により許可が下りた場合に、指定された使用期限まで、対応する治療用アプリケーションの使用期限704を変更する。
【0157】
このような変更部137による変更を行うトリガとして、通知部138は、ユーザ端末200の患者、または、医療従事者端末500の医療従事者に対して、治療用アプリケーションの使用期限が迫っていることを通知する。
図16(a)に、ユーザ端末200に表示される通知の例を示す。
図16(a)に示すように、ユーザ端末200は、アプリ実行部231が治療用アプリケーションを実行した場合であって、管理サーバ100の通知部138から、使用期限が迫っていることを示す通知を受け付けていたときには、治療用アプリケーションの使用期限が迫っていることを通知するメッセージを表示する。このとき、メッセージには、
図16(a)に示されるように、使用期限の更新を要求する入力を受け付けるか否かを入力するためのボタン1611、1612も併せて表示してもよい。そして、その使用期限の更新を承諾するボタン1611に対する入力が患者からあった場合に、アプリ実行部231は、前述の申請情報を、通信部210を介して、管理サーバ100に送信する。
【0158】
なお、ここでは、通知部138がユーザ端末200に対して通知する例を示したが、ユーザ端末200で実行されている治療用アプリケーションが、使用期限の情報を保持している場合には、治療用アプリケーションが、その使用期限と現在の日時とを比較して、使用期限が迫っている場合に、その通知を行うように構成してもよい。
【0159】
また、通知部138は、使用期限まで所定の日数となったタイミングで、使用期限が迫っていることを通知するだけでなく、ユーザ端末200や運用サーバ600から、使用期限についての問い合わせがあった場合に、使用期限を通知することとしてもよい。具体的には、ユーザ端末200の入力部220に対して、患者から、治療用アプリケーションの使用期限の問合せ入力があった場合には、ユーザ端末200は、期限問合せ情報を管理サーバ100に送信する。期限問合せ情報には、どの治療用アプリケーションの使用期限を問い合わせているのかを示すアプリIDが含まれる。同様に、運用サーバ600の入力部620に対して、オペレータから、治療用アプリケーションの使用期限の問合せ入力があった場合には、運用サーバ600は、アプリIDを含む期限問合せ情報を、管理サーバ100に送信する。そして、期限問合せ情報を受信した場合に、管理サーバ100の通知部138は、期限問合せ情報で示されるアプリIDに対応付けられている使用期限704を特定し、問い合わせてきた装置に対して、特定した使用期限の情報を送信する。このように、通知部138は、ユーザ端末200や運用サーバ600からの問い合わせに応じて、使用期限を通知するものであってもよい。
【0160】
(5)上記実施の形態における治療用アプリケーションによる表示例を
図16に示す。
図16(a)は、前述の通り、使用期限が迫っていることを通知する例を示している。また、
図16(b)は、治療用アプリケーションの一例として、糖尿病治療のアプリケーションの表示例を示している。
【0161】
糖尿病の場合、患者の毎回の食事における接種カロリーの管理が一つの重要な項目となる。そこで、患者は、治療用アプリケーションを用いて、都度の食事の内容を記録することとしてよく、治療用アプリケーションはその食事内容を記録し、
図16(b)に示すように一覧表示することができる。また、治療用アプリケーションは、入力された内容から摂取カロリーを推定し、推定したカロリーを表示することとしてもよい。ここでは、テキストでの表示としているが、画像による表示であってもよい。また、治療用アプリケーションは、これらの摂取内容から、患者に対する治療のための提案を行ってもよい。
図16(c)は、その提案を行っている例の画面図を示している。
図16(c)に示すように、治療用アプリケーションは、入力されている内容や、これまでの患者の行動、治療記録等を参照して、患者に対する改善提案のメッセージ1613を表示することとしてもよい。
【0162】
なお、ここでは、糖尿病を一例として示したが、治療用アプリケーションは、どのような治療に関するものであってもよく、例えば、禁煙に関するアプリケーションであってもよいし、禁酒に関するアプリケーションであってもよいし、痴呆症対策のアプリケーションなどであってもよい。また、治療用アプリケーションは、各疾病ごとに異なる内容であってもよいし、共通する内容を含んでもよい。
【0163】
(6)上記実施の形態においては、管理サーバ100による治療用アプリケーションの管理の手法として、管理サーバ100のプロセッサが管理プログラム等を実行することにより、作成することとしているが、これは装置に集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、上記実施の形態に示した複数の機能部の機能は1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0164】
また、上記管理プログラムは、プロセッサが読み取り可能な記録媒体に記録されていてよく、記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記管理プログラムは、当該管理プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記プロセッサに供給されてもよい。つまり、例えば、スマートフォン等の情報処理機器を利用して、ネットワーク上から管理プログラムをダウンロードして実行する構成としてもよい。本発明は、上記管理プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0165】
なお、上記管理プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)、C++、Python、Rなどのオブジェクト指向プログラミング言語などを用いて実装できる。
【0166】
(7)上記実施の形態に示した各種の実施例や、<補足>に示した各種の例は適宜組み合わせることとしてもよい。また、各フローチャートに示した各動作は、結果として矛盾がなければその実行順序を入れ替えたり、並列に実行したりすることとしてもよい。
【符号の説明】
【0167】
100 管理サーバ
110、210、310、510 受信部
120、220、320、520 入力部
130、230、330、530 制御部
131 取得部
132 登録部
133 計時部
134 制限部
135 発行部
136 提案部
137 変更部
138 通知部
140、240、340、540 記憶部
141 管理情報
150、250、350、550 出力部
200 ユーザ端末
231 アプリ実行部
232 アプリ制限部
300 配信サーバ
331 配信部
341 第1治療用アプリケーションインストーラ
342 第2治療用アプリケーションインストーラ
400 ネットワーク
500 医療従事者端末
531 使用期限情報送信部