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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】医療装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/29 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
A61B17/29
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020114981
(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公開番号】P2022012853
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】504150461
【氏名又は名称】国立大学法人鳥取大学
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】松永 忠雄
(72)【発明者】
【氏名】植木 賢
(72)【発明者】
【氏名】森實 修一
(72)【発明者】
【氏名】上原 一剛
(72)【発明者】
【氏名】李 相錫
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-235936(JP,A)
【文献】特開2017-029214(JP,A)
【文献】実開平07-034305(JP,U)
【文献】特開2010-223725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-18/00
A61B 34/30
A61F 2/01
A61N 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状部材と、
前記管状部材の内側に挿通された、ワイヤ部材と、
前記管状部材の基端部に設けられており、前記ワイヤ部材の軸線方向における変位を操作する、操作部と、
前記管状部材の先端部に設けられており、前記ワイヤ部材に直接に接続されており、前記ワイヤ部材の前記変位に連動して動作する、処置部と、
前記ワイヤ部材のうち、軸線方向における前記処置部側に設けられており、前記ワイヤ部材の軸線方向における伸びが計測される、被計測部と、
前記被計測部の前記伸びを計測する、計測部と、
前記計測部によって計測された前記被計測部の前記伸びに基づいて、前記処置部における処置力を算出する、算出部と
前記管状部材と前記処置部との間に位置する関節部であって、当該関節部を介して、前記管状部材に対する前記処置部の姿勢を変更可能に構成された、関節部と
を有しており、
前記被計測部は、前記関節部よりも先端側に位置している、医療装置。
【請求項2】
前記計測部は、ワイヤ部材のうち、被計測部よりも先端側に位置する部分の変位と、被計測部より基端側に位置する部分の変位とを計測し、これらの変位の差を求めることによって、前記被計測部の前記伸びを計測する、
請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記計測部は、前記変位を光学的に計測する、
請求項2に記載の医療装置。
【請求項4】
前記計測部は、
前記ワイヤ部材の外周に固着されており、楔形のキャビティを構成する一対のミラーを含む、光干渉計と、
前記光干渉計に対して直角に光を入射すると共に、前記光干渉計からの反射光を直角に受光する、光ファイバと
を有している、
請求項3に記載の医療装置。
【請求項5】
前記光ファイバは、前記軸線方向に平行に延びており、軸線方向における先端部に、前記軸線方向に対して45°で傾斜して先端面を有し、
前記先端面には、端面ミラーが成膜されており、
前記端面ミラーは、前記光ファイバ内を通過する光が、当該端面ミラーで反射されて前記光干渉計に対して垂直に照射するように、前記光干渉計に対して前記ワイヤ部材の径方向に対向している、
請求項4に記載の医療装置。
【請求項6】
前記被計測部は、前記ワイヤ部材の残余の部分よりも、軸線方向における弾性係数が小さい部材によって構成されている、
請求項1~5のいずれか1つに記載の医療装置。
【請求項7】
前記被計測部は、弾性部材である、
請求項6に記載の医療装置。
【請求項8】
前記管状部材の内側には、第2ワイヤ部材がさらに挿通されており、
前記第2ワイヤ部材は、先端部が前記関節部に接続されており、基端部が前記操作部に接続されており、先端側に軸線方向における伸びが計測される第2被計測部を有しており、
前記操作部は、前記第2ワイヤ部材の軸線方向における変位をさらに操作し、
前記関節部を介した前記処置部の前記姿勢の変化は、前記第2ワイヤ部材の前記変位に連動して生じ、
前記第2被計測部における前記伸びを計測する、第2計測部と、
前記第2計測部によって計測された前記第2被計測部の伸びに基づいて、前記関節部を介した前記処置部の姿勢変化にかかる力を算出する、第2算出部と
をさらに有している、
請求項1~7のいずれか1つに記載の医療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腹腔鏡下手術などで利用される医療装置において、その装置で触れる臓器の硬さ情報などの力覚情報を医師にフィードバックする機能が望まれている。特に、ロボットアームに設けた内視鏡、メス、鉗子などを用いて外科医の操作により手術を行うロボット外科手術では、例えば生体内の組織等を把持する鉗子を、視覚情報に頼って操作することが強いられており、手応え等の感触すなわち力覚のセンシングが望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ワイヤ部材と、ワイヤ部材の基端を支持しこの軸線方向に移動可能なワイヤ支持部と、ワイヤ支持部を移動させる操作リンク部と、ワイヤ部材の先端に接続されて上記ワイヤ部材の進退に伴って作動する処置部とを有する、医療装置が開示されている。この医療装置では、操作リンク部からワイヤ支持部へのワイヤ部材を引く向きの作用力と、反力としてのワイヤ支持部にかかるワイヤ部材の張力とを受ける、圧力センサを備えており、圧力センサによる計測結果に基づいて、処置部における力覚が計測されるようになっている。
【0004】
また、特許文献2には、一対の把持部(処置部)の先端に力センサを設けて、把持部の先端に加わる応力を計測して演算する医療装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-176583号公報
【文献】特開2015-159840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の医療装置によれば、圧力センサは、ワイヤ部材の基端部に設けられているため、処置部の屈曲及び/又は回転等によって生じるワイヤ部材の撓み、捻れ等がノイズとして計測される場合がある。また、圧力センサは、ワイヤ部材の先端部に設けられた処置部に対して離れた基端部に設けられているので、計測の応答性が低下しやすい。
【0007】
特許文献2の医療装置によれば、処置部先端への歪ゲージの実装により、処置部の形状が変わってしまう。この結果、処置部の操作性が変わってしまうので、本装置を使用するには、新たな習熟作業を必要とする。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、処置部の構成を変えることなく、処置力を、ノイズを抑制しつつ応答性よく算出できる、医療装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
管状部材と、
前記管状部材の内側に挿通された、ワイヤ部材と、
前記管状部材の基端部に設けられており、前記ワイヤ部材の軸線方向における変位を操作する、操作部と、
前記管状部材の先端部に設けられており、前記ワイヤ部材に直接に接続されており、前記ワイヤ部材の前記変位に連動して動作する、処置部と、
前記ワイヤ部材のうち、軸線方向における前記処置部側に設けられており、前記ワイヤ部材の軸線方向における伸びが計測される、被計測部と、
前記被計測部の前記伸びを計測する、計測部と、
前記計測部によって計測された前記被計測部の前記伸びに基づいて、前記処置部における処置力を算出する、算出部と
前記管状部材と前記処置部との間に位置する関節部であって、当該関節部を介して、前記管状部材に対する前記処置部の姿勢を変更可能に構成された、関節部と
を有しており、
前記被計測部は、前記関節部よりも先端側に位置している、医療装置を提供する。
【0010】
本発明によれば、被計測部は、ワイヤ部材の軸線方向における処置部側に設けられているので、回転及び/屈曲によるワイヤ部材の撓み、捻れ等の影響を抑制しつつ、被計測部の伸びを高精度に計測できる。この結果、高精度に計測された被計測部における伸びと、被計測部の弾性係数とに基づいて、処置部における処置力が高精度に算出される。
【0011】
また、処置部側に被計測部が設けられているので、操作部側に被計測部が設けられている場合に比して、処置力が応答性よく算出される。
【0012】
さらに、被計測部はワイヤ部材に設けられているので、処置部において実際に生体組織等を処置する部分(例えば鉗子における把持部)そのものの形状を変える必要がない。よって、当該医療装置を使用する医者による装置の再習熟を必要としない。
【0014】
さらにまた、被計測部は関節部よりも先端側に位置しているので、関節部を介して、処置部の姿勢が変化したとしても、ワイヤ部材の撓み、捻れ等の影響が被計測部におよびにくい。
【0015】
前記計測部は、ワイヤ部材のうち、被計測部よりも先端側に位置する部分の変位と、被計測部より基端側に位置する部分の変位とを計測し、これらの変位の差を求めることによって、前記被計測部の前記伸びを計測してもよい。
【0016】
本構成によれば、被計測部の伸びを容易に高精度に計測できる。
【0017】
前記計測部は、前記変位を光学的に計測してもよい。
【0018】
本構成によれば、電磁ノイズによる影響を受けずに、被計測部の先端側に位置する部分と基端側に位置する部分の変位を計測できる。例えば、電気メスによる電磁ノイズにも影響を受けにくく、処置部による処置力を安定して算出できる。
【0019】
前記計測部は、
前記ワイヤ部材の外周に固着されており、楔形のキャビティを構成する一対のミラーを含む、光干渉計と、
前記光干渉計に対して直角に光を入射すると共に、前記光干渉計からの反射光を直角に受光する、光ファイバと
を有してもよい。
【0020】
本構成によれば、簡単な構成により、電磁ノイズの影響を受けずに変位を高精度に計測できる。
【0021】
前記光ファイバは、前記軸線方向に平行に延びており、軸線方向における先端部に、前記軸線方向に対して45°で傾斜して先端面を有し、
前記先端面には、端面ミラーが成膜されており、
前記端面ミラーは、前記光ファイバ内を通過する光が、当該端面ミラーで反射されて前記光干渉計に対して垂直に照射するように、前記光干渉計に対して前記ワイヤ部材の径方向に対向してもよい。
【0022】
本構成によれば、光ファイバは、ワイヤ部材と平行に延びているので、計測部を径方向にコンパクトに構成できる。しかも、光ファイバの先端面に45°傾斜した端面ミラーが成膜されているので、別体のミラーを反射光が光干渉計に直角に入射するようにアライメントを取りつつ配置する必要性がなく、簡単に構成できる。
【0023】
前記被計測部は、前記ワイヤ部材の残余の部分よりも、軸線方向における弾性係数が小さい部材によって構成されてもよい。例えば、前記被計測部は、弾性部材である。
【0024】
本構成によれば、被計測部の伸びを計測しやすく、微小な処置力を高精度に計測できる。被計測部をバネ部材で構成することによって、被計測部の弾性係数を容易に低減できる。
【0025】
前記管状部材の内側には、第2ワイヤ部材がさらに挿通されており、
前記第2ワイヤ部材は、先端部が前記関節部に接続されており、基端部が前記操作部に接続されており、先端側に軸線方向における伸びが計測される第2被計測部を有しており、
前記操作部は、前記第2ワイヤ部材の軸線方向における変位をさらに操作し、
前記関節部を介した前記処置部の前記姿勢の変化は、前記第2ワイヤ部材の前記変位に連動して生じ、
前記第2被計測部における前記伸びを計測する、第2計測部と、
前記第2計測部によって計測された前記第2被計測部の伸びに基づいて、前記関節部を介した前記処置部の姿勢変化にかかる力を算出する、第2算出部と
をさらに有してもよい。
【0026】
本構成によれば、処置力に加えて、処置部の姿勢変化に係る力をも算出できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明にかかる医療装置によれば、処置部の構成を変えることなく、処置力を、ノイズを抑制しつつ応答性よく算出できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係る医療装置を示す斜視図。
図2】処置部の周辺を示す斜視図。
図3】処置部の一部を透過して示す斜視図。
図4図3のIV部を拡大して示す図。
図5】光干渉計からの反射光の光スペクトルの一例を示すグラフ。
図6】光干渉計の周辺を拡大して示す図。
図7】処置部を模式的に示す図。
図8】把持ワイヤの変位の一例を示すグラフ。
図9】変形例に係る処置部を模式的に示す図。
図10】さらなる変形例に係る処置部を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
【0030】
図1は、発明の一実施形態に係る医療装置1を示す斜視図である。図1に示されるように、医療装置1は、長手方向の一端部に位置しており生体組織の把持等の医療処置をするための処置部10と、他端部に位置しており処置部10を操作する操作部20と、処置部10と操作部20とを連結するシャフト部30(管状部材)とを備えている。以降の説明では、医療装置1の長手方向に関して、処置部10が位置する方を先端側、操作部20が位置する方を基端側と称する。
【0031】
本実施形態に係る医療装置1は、腹腔鏡下手術で使用される医療用の鉗子装置であり、処置部10に一対の把持部11を備えている。鉗子装置1は、操作部20における操作が後述するワイヤ部材50を介して処置部10に伝達され、これによって処置部10が動作する。すなわち、鉗子装置1は、ワイヤ駆動によって動作するように構成されている。
【0032】
具体的には、処置部10は、ワイヤ駆動によって一対の把持部11が開閉可能に構成されている(図中矢印Z1,Z2)。さらに、鉗子装置1は、処置部10とシャフト部30との間に関節部40を備えており、ワイヤ駆動によって、処置部10全体が、関節部40を介して、シャフト部30に対してこの軸心O1周りに回転可能(図中矢印Z3)、且つ、屈曲可能(図中矢印Z4,Z5)に構成されている。したがって、処置部10は、関節部40を介して、シャフト部30に対して姿勢が変更可能に構成されている。
【0033】
図2は、処置部10の周辺を拡大して示している。図2において、関節部40と、後述するシャフト部30の外筒31とが透過した状態で示されている。図2に示されるように、処置部10は、一対の把持部11と、一対の把持部11を回動可能に支持する枢支ピン12と、枢支ピン12を支持する支持部13とを有している。一対の把持部11は、枢支ピン12周りに回動する回動部11aと、回動部11aから先端側に延びる把持爪11bとを有している。回動部11aには、ワイヤ部材50が巻き掛けられるプーリー部11cが同軸上に設けられている。
【0034】
支持部13は、基端側に位置する中空円柱状の本体部13aと、本体部13aから先端側に突出する一対の突出部13bとを有している。一対の突出部13bの間に枢支ピン12が支持されている。
【0035】
処置部10には、複数のワイヤ部材50が接続されている。複数のワイヤ部材50は、シャフト部30の内側を挿通されている。複数のワイヤ部材50は、例えばステンレス鋼ワイヤ、タングステンワイヤ等であり、一対の把持部11を開閉させる処置ワイヤ51と、処置部10全体をシャフト部30に対して軸心O1廻りに回転させ及び/又は屈曲させて、処置部10の姿勢を変化させる姿勢変更ワイヤ52とを含んでいる。
【0036】
処置ワイヤ51は、一対の把持部11それぞれに対応して一対に設けられている。一対の処置ワイヤ51はそれぞれ、本体部13aを基端側から先端側に貫通しており、対応する把持部11のプーリー部11cに巻き掛けられて180°向きを変え、本体部13aを先端側から基端側に貫通している。したがって、本体部13aの内側には、処置ワイヤ51の往復により構成される第1部分51aおよび第2部分51bが一対に配策されている。処置ワイヤ51を基端部側へ引っ張ることによりプーリー部11cが枢支ピン12周りを回動し、これによって、対応する把持爪11bが開閉する。
【0037】
姿勢変更ワイヤ52は、4本のワイヤを含み、それぞれの先端部が本体部13aの基端部に接続されている。具体的には、4本の姿勢変更ワイヤ52は、シャフト部30の軸心O1廻りに等角度(すなわち90°)ごとに設けられている。4本の姿勢変更ワイヤ52を全て、シャフト部30の軸心O1廻りに回転させることによって、処置部10は、シャフト部30に対して、関節部40を介して、軸心O1周りに回転する。
【0038】
また、4本の姿勢変更ワイヤ52の1つまたは複数を引っ張ることによって、処置部10は、シャフト部30に対して、関節部40を介して、軸方向に垂直な断面視において引っ張られた姿勢変更ワイヤ52が位置する方向に屈曲する。
【0039】
処置ワイヤ51および姿勢変更ワイヤ52は、シャフト部30の内側を通って、操作部20に接続されている。シャフト部30は、外筒31と、この径方向内側に位置する内筒32とを有する二重管に構成されている。内筒32の内側には、一対の処置ワイヤ51(往復を考慮して4本のワイヤ)が配策されている。外筒31の内側には、内筒32との間の空間に、4本の姿勢変更ワイヤ52が配策されている。
【0040】
内筒32は、屈曲可能な可撓性材料により構成されており、操作部20から処置部10まで延びている。外筒31は、屈曲しにくい剛性材料により構成されており、操作部20から処置部10に対して基端側に間隔を空けた位置まで延びている。外筒31と処置部10との間に関節部40が構成されている。関節部40は、外筒31と処置部10との間を接続しており、処置ワイヤ51、姿勢変更ワイヤ52および内筒32を外周から覆う、可撓性材料からなる蛇腹状のカバー41を有している。
【0041】
したがって、関節部40は、可撓性材料からなるカバー41から構成され、この内側には、いずれも可撓性を有する処置ワイヤ51、姿勢変更ワイヤ52、および内筒32が位置しているので、変形させやすい。よって、4本の姿勢変更ワイヤ52の1つまたは複数を基端側へ引っ張ったときに、剛性材料からなる外筒31は変形せず、関節部40を変形させることができる。よって、シャフト部30(外筒31)に対して、処置部10を、関節部40を介して、屈曲させることができる。
【0042】
ここで、本実施形態に係る鉗子装置1は、処置時に処置部10に作用する処置力を算出するように構成されている。図3は、処置部10の周辺の斜視図であり、支持部13が透過して示されている。図3を併せて参照して、鉗子装置1は、処置ワイヤ51に設けられており軸線方向における伸びが計測される被計測部61と、被計測部61の両側部における処置ワイヤ51の変位を計測する計測部62と、処置ワイヤ51の変位に基づいて処置部10に作用する処置力を算出する算出部63(図4参照)とを有している。
【0043】
被計測部61は、弾性部材により構成されており、本実施形態ではバネ部材(例えば、コイルスプリング)が採用されている。被計測部61は、処置ワイヤ51の軸線方向において処置部10側に設けられており、具体的には支持部13の本体部13aの内側に位置している。すなわち、被計測部61は、関節部40と把持部11との間に位置している。本実施形態では、被計測部61は、プーリー部11cに巻き掛けられ処置ワイヤ51の往復一対の第1部分51aおよび第2部分51bのうち、把持部11を閉じるときにより大きな張力が作用する方に設けられている。被計測部61と処置ワイヤ51との間の接続は、係止、カシメ、溶接、および接着剤による接合等、種々の接合方法を採用することができる。
【0044】
具体的には、一対の把持部11は、図3において、把持爪11bが上側に位置する第1把持部11Aと、把持爪11bが下側に位置する第2把持部11Bとを含む。一対の処置ワイヤ51の一方は、第1把持部11Aのプーリー部11cに巻き掛けられた第1処置ワイヤ51Aであり、他方は第2把持部11Bのプーリー部11cに巻き掛けられた第2処置ワイヤ51Bである。
【0045】
第1把持部11Aは、枢支ピン12周りに図3において反時計回りに回動するときに閉じられる。したがって、第1把持部11Aを閉じるとき、第1処置ワイヤ51Aは、図3において下側に位置する第2ワイヤ部分51Abにより大きな張力が発生するので、第2ワイヤ部分51Abに被計測部61が設けられている。
【0046】
一方、第2把持部11Bは、枢支ピン12周りに図3において時計回りに回動するときに閉じられる。したがって、第2把持部11Bを閉じるとき、第2処置ワイヤ51Bは、図3において上側に位置する第1ワイヤ部分51Baにより大きな張力が発生するので、第1ワイヤ部分51Baに被計測部61が設けられている。
【0047】
被計測部61は、処置ワイヤ51の残余の部分よりも弾性係数(バネ定数ともいう場合がある)が小さく設定されており、具体的には、把持部11で生体組織等の把持対象物を把持したときに、数mm延びる(例えば2mm)ように弾性係数が設定されている。例えば、想定把持圧力を30kPaとしたときの被計測部61の伸び量を2mmとし、把持部11が生体組織に当接する面積を10mm×5mmとすると、弾性係数は750N/mに設定されている。
【0048】
本実施形態では、被計測部61に使用される材料として、PEEK(Poly Ether Ether Ketone)やステンレス鋼が採用されている。PEEKは、医療用途における優れた特性を有しており、特に、治療における使用回数(例えば30回)、生体適合性、連続使用可能温度(180°)、耐熱性、耐摩耗性、難燃性、および対加水分解に優れている。また、ステンレス鋼についても、多くの医療ツールで使用実績があり、生体適合性もある。両材料のバネ定数は、微細加工により任意の値で作成可能である。
【0049】
計測部62は、被計測部61を挟んだ先端側Aおよび基端側Bの両側2箇所における処置ワイヤ51の変位を計測するように、一対に設けられている。各計測部62は、処置ワイヤ51の軸線方向における変位に基づいて変化するパラメータを光学的に計測する。
【0050】
図4は、図3のIV部の拡大図であり、第1処置ワイヤ51Aの第2ワイヤ部分51Abに設けられた被計測部61の基端側Bに位置する計測部62の周辺が示されている。図4に代表して示すように、各計測部62は、処置ワイヤ51の外周に例えば接着剤によって固着された光干渉計65と、光干渉計65に光を照射すると共に光干渉計65からの反射光を受光する光ファイバ66と、光ファイバ66の基端部にカプラー67を介して接続された光源68および分光器69とをそれぞれ含んでいる。
【0051】
光源68は白色光を光ファイバ66の基端部に供給する。分光器69は光ファイバ66を通過する反射光を分析して、例えば図5に示すような光スペクトルを作成する。
【0052】
光干渉計65は、厚み方向を処置ワイヤ51の径方向に向けた姿勢で楔形に配置された一対の第1ミラー65aおよび第2ミラー65bを有している。第1ミラー65aは、処置ワイヤ51の外周部に固着されている。第2ミラー65bは、先端側において第1ミラー65aに固着されており、基端側においてスペーサ65cを介して第1ミラー65aに固着されている。したがって、第1ミラー65aと第2ミラー65bとの間に、処置ワイヤ51の径方向における距離dが基端側に向かって増大するキャビティSが構成されている。以下、キャビティSの距離dをキャビティ長dと称する場合がある。
【0053】
第1ミラー65aは、ガラス製であって、第2ミラー65b側の表面に例えばアルミニウムが成膜されており、これによって全反射ミラーに構成されている。第2ミラー65bは、ガラス製であって、第1ミラー65a側の表面に例えばクロムが成膜されており、これによってハーフミラーに構成されている。すなわち、光干渉計65は、光ファイバ66から入射される光の一部が第2ミラー65bで反射された反射光と、一部が第2ミラー65bを通過して第1ミラー65aで反射されて第2ミラー65bを通過した反射光とによって、キャビティ長dに応じた特定の波長において干渉縞が生じる、いわゆるファブリ・ペロー型として構成されている。
【0054】
光ファイバ66は、光干渉計65に対して処置ワイヤ51の径方向外側に間隔を空けて、処置ワイヤ51と平行に配策されている。例えば、光ファイバ66は、コア径50μm、クラッド径125μmである。光ファイバ66は、先端に、軸線方向に対して斜め45°で切断された先端面66aを有している。先端面66aには、アルミニウムが成膜されており、これによって全反射ミラーに構成されている。
【0055】
光ファイバ66は、先端面66aが、光干渉計65に対して、処置ワイヤ51の径方向に対向しており、基端側に向かって処置ワイヤ51の径方向外側へ45°で傾斜するように配置されている。これによって、光源68から光ファイバ66に供給される光が、先端面66aにおいて処置ワイヤ51の径方向内側へ反射されて、光干渉計65に対して直角に入射される。また、光干渉計65からの処置ワイヤ51の径方向外側へ向かう反射光が、先端面66aにおいて光ファイバ66内の基端側へ反射されて、後端部において分光器69に至る。
【0056】
算出部63は、ハードディスク等の記憶部、演算処理部(CPU)、メモリ、および入出力装置を備えた周知のコンピュータと、コンピュータに実装されたソフトウエアとにより構成されている。算出部63は、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位量を算出する変位算出部63aと、被計測部61の伸びを算出する伸び算出部63bと、処置部10における処置力を算出する処置力算出部63cとを有している。
【0057】
変位算出部63aは、まず、各計測部62における光干渉計65のキャビティ長dの変化量Δdを算出し、キャビティ長dの変化量Δdに基づいて、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位xを算出する。
【0058】
図6は、キャビティ長の変化量Δdと、処置ワイヤ51の変位xとの関係を示す図である。図6において、把持部11が開いている特定の開度に位置するときの処置ワイヤ51の位置を基準位置として、処置ワイヤ51が基準位置に位置するときの光干渉計65を2点鎖線で示し、把持部11を閉じるように処置ワイヤ51を基準位置から基端側へ変位させたときの光干渉計65を実線で示している。
【0059】
図6に示されるように、処置ワイヤ51が基準位置に位置するときキャビティ長はdであり、処置ワイヤ51を基端側へ変位させることによってキャビティ長はdに減少する。変位算出部63aは、事前に処置ワイヤ51が基準位置するときのキャビティ長dを算出しておき、処置ワイヤ51を変位させたときに、キャビティ長dを算出すると共にキャビティ長dに対するキャビティ長dの差分としてキャビティ長の変化量Δdを算出する。
【0060】
次いで、変位算出部63aは、変化量ΔdとキャビティSの楔角度θとに基づいて、処置ワイヤ51を基準位置から変位させたときの、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位xを算出する。変位算出部63aは、被計測部61の両側部A,Bそれぞれにおいて、変位xおよびxを算出する。
【0061】
キャビティ長dの算出について説明する。キャビティ長dは、反射光の光スペクトルにおけるピークの波長の整数倍が第1ミラー65aおよび第2ミラー65b間の光路差2ndに等しくなることを利用して、算出される。例えば、図5に反射光の光スペクトルの一例を示すように、隣り合うピークの波長を、λおよびλとすると、数式(1)および(2)が成立する。
【0062】
【数1】
n:屈折率(空気中では略1とみなせる)
m:任意の整数
【0063】
【数2】
【0064】
数式(1)および(2)を整理すると、数式(3)が得られる。よって、変位算出部63aは、数式(3)に基づいてキャビティ長dを算出する。
【0065】
【数3】
【0066】
伸び算出部63bは、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位x,xの差分として、被計測部61の伸びΔxを算出する。
【0067】
処置力算出部63cは、被計測部61の伸びΔxと、被計測部61の弾性係数とに基づいて、処置力を算出する。
【0068】
図7(a)は、処置部10の構成を模式的に示しており、図7(b),(c)は、処置部10のうち一方の把持部11についての力学モデルを示している。ここで、把持部11は、把持対象物を把持するときに、処置ワイヤ51による引っ張り力に対して、把持対象物の硬さ(弾性)に応じて変位するバネとみなすことができる。よって、図7(b),(c)において、把持部11は、弾性係数Kのバネと等価であるとして置き換えられている。また、図7(b),(c)において、被計測部61は、弾性係数がKであるバネとして示されている。
【0069】
図7(b)は一対の把持部11によって把持対象物が把持された瞬間を示し、図7(c)はさらに把持部11を閉じ方向へ動作させた状態を示している。すなわち、図7(c)においては、被計測部61の先端側Aにおける変位はΔxであり、基端側Bにおける変位はΔxである。基端側Bにおける変位Δxは先端側Aにおける変位Δx1より大きく、被計測部61の伸びΔxはこれらの差分に相当する。
【0070】
図7(c)の力学モデルにおける力のつり合い関係から数式(4)が成立する。ここで、Fは、把持部11を閉じるために処置ワイヤ51を基端部側に引っ張る際に作用する張力である。よって、既知の、被計測部61の弾性係数Kおよび変位Δx,Δxに基づいて、処置ワイヤ51に作用する力Fを求めることができる。
【0071】
【数4】
【0072】
図8は、把持部11によって把持対象物を把持したときの変位x,xの関係の一例を示すグラフである。図8において、被計測部61の基端側Aに位置する計測部62の変位xを縦軸にとり,被計測部61の先端側Bに位置する計測部62の変位xを横軸にとっている。図8に示されるように、変位x、xは点P1まで等しく増加しており、点P1において屈曲して点P2まで変位xの増分に対して変位xの増分が減少しており、点P2以降では変位xが増大する一方で、変位xが略一定値となっている。
【0073】
すなわち、点P1までは、処置ワイヤ51を基端側に引っ張るものの、把持部11に把持対象物が把持されておらず、把持部11に拘束的な境界条件が無いため、把持部11、処置ワイヤ51および被計測部61が全体として移動することになる。よって、このときに、被計測部61に伸びΔxは発生しておらず、Fはゼロとなる。
【0074】
点P1~P2においては、被計測部61の両側部A,Bの変位x,xに差が出ており、把持部11において把持対象物が把持されており、把持力に応じた弾性力が生じている。点P1~P2間の任意の位置Pにおける力Fは、点P1からの変位Δx1,Δx2に基づいて、数式(4)により算出することができる。
【0075】
点P2以降では、被計測部61の先端側Bの変位xが略一定値となっており、把持部11をこれ以上閉じることができない状態であることが判る。すなわち、この状態では、弾性係数Kは無限大となる。
【0076】
なお、把持部11に作用する力と、被計測部61に作用する力のつり合いから、数式(5)が成立する。また、数式(5)を整理することによって数式(6)が得られる。
【0077】
【数5】
【0078】
【数6】
【0079】
数式(6)において、弾性係数K、変位ΔxおよびΔxは既知であるので、未知数である弾性係数Kを算出することができる。弾性係数Kに基づいて把持対象物の硬さを類推できる。例えば、把持対象物として各生体組織の限界応力、ヤング率等は既知であるので、弾性係数Kは、生体組織を破壊しない程度の力加減で治療を行うための有効な指標となり得る。
【0080】
以上説明した、実施形態に係る鉗子装置1によれば、次の効果を奏する。
【0081】
(1)被計測部61は、処置ワイヤ51の軸線方向における処置部10側に設けられているので、処置部10の関節部40を介した姿勢変更時における、処置ワイヤ51の撓み、捻れ等の影響を抑制しつつ、被計測部61の伸びΔxを高精度に計測できる。この結果、高精度に計測された被計測部61における伸びΔxと、被計測部61の弾性係数Kとに基づいて、処置部10における処置力が高精度に算出される。
【0082】
また、処置部10側に被計測部61が設けられているので、操作部20側に被計測部61が設けられている場合に比して、処置力が応答性よく算出される。
【0083】
さらに、被計測部61は処置ワイヤ51に設けられているので、処置部10において実際に生体組織等を処置する部分(把持部11)そのものの形状を変える必要がない。よって、当該医療装置1を使用する医者による装置の再習熟を必要としない。
【0084】
(2)被計測部61は関節部40よりも先端側に位置しているので、関節部40を介して、処置部10の姿勢が変化したとしても、処置ワイヤ51の撓み、捻れ等の影響が被計測部61におよびにくい。
【0085】
(3)被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位を計測し、これらの差分を算出することによって、被計測部61の伸びΔxを容易に高精度に計測できる。
【0086】
(4)被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位を、光学的に計測したパラメータに基づいて算出することによって、電磁ノイズによる影響を受けずに、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位を計測できる。例えば、電気メスによる電磁ノイズにも影響を受けにくく、処置部10による処置力を安定して算出できる。
【0087】
(5)計測部62を、光干渉計65と光ファイバ66とを組み合わせて構成することによって、簡単な構成により、電磁ノイズの影響を受けずに、被計測部61の両側部A,Bにおける処置ワイヤ51の変位を計測できる。
【0088】
(6)光ファイバ66は、処置ワイヤ51と平行に配置されているが、軸線方向に対して45°で傾斜した端面ミラーを有しているので、別体のミラーを設けることを要せずに、光ファイバ66から光を端面ミラーで反射させて光干渉計65に垂直に入射させることができ、光干渉計65からの反射光を垂直に受けつつ端面ミラーで反射させて光ファイバ66内に導くことができる。また、光ファイバは、把持ワイヤと平行に延びているので、計測部62を径方向にコンパクトに構成しやすく、処置部10の支持部13を大型化することなく内部に実装しやすい。
【0089】
(7)被計測部61が、コイルスプリングにより構成されているので、被計測部の弾性係数を容易に低減して、被計測部61の伸びを計測しやすく、微小な処置力を高精度に計測できる。
【0090】
本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0091】
上記実施形態では、一対の処置ワイヤ51を用いて、一対の把持部11をそれぞれ操作するように構成されているがこれに限らない。例えば、図9に示されるように、1本の処置ワイヤ51によって、一対の把持部11を開閉する場合にも本発明を適用することができる。この場合でも、被計測部61を、処置ワイヤ51のうち把持部11側に設ければよい。
【0092】
また、上記実施形態では、一対の処置ワイヤ51に被計測部61を設け処置ワイヤ51に係る張力を、一対の把持部11で把持対象物を把持するときの処置力として算出したが、これに加えて、4本の姿勢変更ワイヤ52(第2ワイヤ部材)それぞれに作用する張力を、姿勢変更時に処置部10にかかる処置力として算出してもよい。
【0093】
具体的には、図10に示されるように、4本の姿勢変更ワイヤ52それぞれに、第2被計測部71と、第2被計測部71の両側部A,Bにおける姿勢変更ワイヤ52の変位を計測する第2計測部72と、第2被計測部71の伸びに基づいて処置部10の姿勢変化に係る力を算出する第2算出部73を設けてもよい。第2被計測部71、第2計測部72および第2算出部73の構成は、被計測部61、計測部62および算出部63と同様であり、その説明を省略する。これによって、処置部10における処置力に加えて、処置部10の姿勢変化に係る力(例えば把持した生体組織を、処置部10を屈曲させることによって持ち上げたり、他の生体組織から剥離したりするときの力)をも算出できる。
【0094】
また、上記実施形態では、処置部10は一対の把持部11を備えている場合を例にとって説明したが、これに限らない。処置部10として様々な態様を採用することができる。例えば、内視鏡やアブレーションカテーテル等、ワイヤ牽引原理を用いた屈曲や回転の力や量の定量化を可能にする。
【0095】
また、上記実施形態では、被計測部61をコイルスプリングで構成した場合を例にとって説明したがこれに限らない。被計測部61を他の弾性部材によって構成してもよく、または処置ワイヤ51そのもので構成してもよい。ただし、被計測部61は、伸びを計測しやすいように、弾性係数が小さい部材で構成するのが好ましい。
【0096】
また、操作部20は手動操作および/または遠隔操作されるアクチュエータを用いて、処置ワイヤ51および姿勢変更ワイヤ52を操作する場合に本発明を好適に適用できる。特に、医療装置1を遠隔操作する操作者に、処置力の情報を提供できるので、有用である。このように、ワイヤ牽引によるデバイス駆動力を検知できる本発明の実施形態は、手術支援ロボットにも使用可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 医療装置
10 処置部
11 把持部
13 支持部
20 操作部
30 シャフト部
31 外筒
32 内筒
40 関節部
50 ワイヤ部材
51 処置ワイヤ
52 姿勢変更ワイヤ
61 被計測部
62 計測部
63 算出部
65 光干渉計
66 光ファイバ
66a 先端面
67 カプラー
68 光源
69 分光器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10