(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
E21B 4/16 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
E21B4/16
(21)【出願番号】P 2023515035
(86)(22)【出願日】2021-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2021114006
(87)【国際公開番号】W WO2022052796
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-03-06
(31)【優先権主張番号】202010934370.8
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523076634
【氏名又は名称】李新形
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】李晟
(72)【発明者】
【氏名】李新形
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110886579(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108104713(CN,A)
【文献】特開昭60-098016(JP,A)
【文献】特公昭51-016681(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 4/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機であって、
クレーン(1)と、ガイドフレーム(2)と、押し引き装置(3)と、クラスターダウンザホールハンマ(4)と、ガス捕集カバー(5)と、高圧媒体パイプ又はケーブル(6)と、スラリー排出管(7)と、を含み、前記クレーン(1)は前記ガイドフレーム(2)を吊り下げ、
前記クラスターダウンザホールハンマ(4)は前記押し引き装置(3)によって前記ガイドフレーム(2)の底部に接続され、前記
クラスターダウンザホールハンマ(4)は矩形であり、分離して配置され、前記クラスターダウンザホールハンマ(4)は、メインハンマ(4.1)とサブハンマ(4.2)を含み、複数の前記サブハンマ(4.2)は前記メインハンマ(4.1)に設けられ、前記サブハンマ(4.2)は高圧媒体又は電気により駆動されるダウンザホールハンマであり、
前記メインハンマ(4.1)の下部にガス捕集カバー(5)が設けられ、
前記高圧媒体パイプ又はケーブル(6)は前記ガイドフレーム(2)を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入り、前記サブハンマ(4.2)を駆動して打撃、削岩させ、
前記メインハンマ(4.1)内にスラリー通路(8)が設けられ、
前記スラリー排出管(7)は前記ガイドフレーム(2)を通り抜け、前記ガス捕集カバー(5)に連通
し、
前記サブハンマ(4.2)の中上部には排気口が設けられ、
前記排気口はガス捕集カバー(5)の下部開口よりも高く、
前記クラスターダウンザホールハンマ(4)の排気ガスは、前記ガス捕集カバー(5)内でスラリーと混合し、スラリー圧力の作用で、前記メインハンマ(4.1)の中央の前記スラリー通路(8)を通過して前記スラリー排出管(7)に排出され、エアリフト逆循環を形成してスライムを除去し、且つ上方へ前記スラリー排出管(7)を通過して地上スラリー処理システムに排出され、前記ガス捕集カバー(5)は、排気ガスが溝孔のスラリーに漏れて孔崩壊を引き起こすことを回避するために、前記クラスターダウンザホールハンマ(4)及び前記ガス捕集カバー(5)外の溝孔に排気ガスを排出しないことを保証するのに十分な高さを有し、
前記ガス捕集カバー(5)はスカート状構造を呈し、
前記サブハンマ(4.2)は、第1サブハンマ(4.21)と第2サブハンマ(4.22)を含み、
前記第1サブハンマ(4.21)は、前記メインハンマ(4.1)の外側辺及び隣接辺に位置し、前記第1サブハンマ(4.21)は矩形を呈し、且つ互いに近接することを特徴とする地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機。
【請求項2】
前記クラスターダウンザホールハンマ(4)は押し引き装置(3)によって前記ガイドフレーム(2)に可動に接続されることを特徴とする請求項
1に記載の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機。
【請求項3】
請求項1
または2に記載の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法であって、
ステップ1:取り付け
クレーン(1)をガイドフレーム(2)に接続し、
クラスターダウンザホールハンマ(4)を押し引き装置(3)によって前記ガイドフレーム(2)の底部に接続し、
高圧媒体パイプ又はケーブル(6)を前記ガイドフレーム(2)、前記押し引き装置(3)を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入れ、
スラリー排出管(7)を前記ガイドフレーム(2)を通り抜け、前記ガス捕集カバー(5)に連通する、
ステップ2:吊り上げ
前記クレーン(1)は前記ガイドフレーム(2)を動作点に吊り下げる吊り上げと、を備え、
ステップ3:地中連続壁用ダウンザホールハンマ
型溝掘り機による溝掘りすること
前記高圧媒体パイプ又はケーブル(6)は前記メインハンマ分配パイプに入った後、前記サブハンマ(4.2)を駆動して打撃、削岩させ、
前記押し引き装置(3)は前記メインハンマ(4.1)を押し引き、前記メインハンマ(4.1)を絶えずに対称に分離又は接近させ、
クラスターダウンザホールハンマ
(4)による全断面削岩を実現し、
クラスターダウンザホールハンマ
(4)の排気ガスは、前記ガス捕集カバー
(5)内でスラリーと混合し、スラリー圧力の作用で、前記メインハンマ(4.1)の中央のスラリー通路(8)を通過して前記スラリー排出管(7)に排出され、エアリフト逆循環を形成してスライムを除去し、且つ上方へ前記スラリー排出管(7)を通過して地上スラリー処理システムに排出される、
を含むことを特徴とする地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法。
【請求項4】
前記サブハンマ(4.2)は複数あり、
複数の前記サブハンマ(4.2)はランダムに打撃、削岩することを特徴とする請求項
3に記載の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は杭打ち機の技術分野に関し、より具体的には、地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機である。本発明は前記地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法をさらに開示する。
【背景技術】
【0002】
従来の地中連続壁用溝掘り・岩石掘削機械は主に油圧駆動型ミーリングマシンであり、設備が重くて複雑であり、製造難度が大きく、製造コストが高く、施工時に設備の摩耗が速く、メンテナンスコストが高く、岩石の掘削効果が高くなく、エネルギー消費が大きく、硬岩施工に用いることができず、施工壁の最大厚さが限られる。
【0003】
そのため、設備がシンプルで、製造コストが低く、使用のエネルギー消費が小さく、硬岩の掘削効率が高く、ドリルが耐摩耗で、メンテナンスしやすくコストが低く、壁肉がより大きく施工されやすい地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第1目的は、設備がシンプルであり、製造コストが低く、使用のエネルギー消費が小さく、硬岩の掘削効率が高く、ドリルが耐摩耗であり、メンテナンスしやすくコストが低く、壁肉がより大きく施工されやすく、従来技術のミーリングマシンを採用することによるコストが高く、メンテナンスが複雑でコストが高く、硬岩の掘削効率が低く、壁肉が小さいという欠点を克服する地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機を提供することである。
【0005】
本発明の第2目的は、施工効率が高い地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の第1目的を達成するために、本発明の技術的解決手段は以下のとおりである。地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機であって、
クレーンと、ガイドフレームと、押し引き装置と、クラスターダウンザホールハンマと、ガス捕集カバーと、高圧媒体パイプ又はケーブルと、スラリー排出管と、を含み、前記クレーンは前記ガイドフレームを吊り下げ、
前記クラスターダウンザホールハンマは押し引き装置によって前記ガイドフレームの底部に接続され、
前記クラスターダウンザホールハンマは矩形であり、分離して配置され、前記クラスターダウンザホールハンマはメインハンマとサブハンマを含み、複数の前記サブハンマは前記メインハンマに設けられ、前記サブハンマは高圧媒体又は電気により駆動されるダウンザホールハンマであり、
メインハンマの下部にガス捕集カバーが設けられ、
前記高圧媒体パイプ又はケーブルは前記ガイドフレーム、押し引き装置を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入り、前記サブハンマを駆動して打撃、削岩させ、
前記メインハンマ内にスラリー通路が設けられ、
前記スラリー排出管は前記ガイドフレームを通り抜け、前記ガス捕集カバーに連通することを特徴とする地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機である。
【0007】
上記技術的解決手段において、前記サブハンマの中上部には排気口が設けられ、
前記排気口はガス捕集カバーの下部開口よりも高い。
【0008】
上記技術的解決手段において、サブハンマは第1サブハンマと第2サブハンマを含み、
前記第1サブハンマは前記メインハンマの外側辺及び隣接辺に位置し、前記第1サブハンマは矩形を呈し、且つ互いに近接する。
【0009】
上記技術的解決手段において、前記ガス捕集カバーはスカート状構造を呈する。
【0010】
上記技術的解決手段において、前記クラスターダウンザホールハンマは押し引き装置によって前記ガイドフレームに可動に接続される。
【0011】
上述した本発明の第2目的を達成するために、本発明の技術的解決手段は以下のとおりである。前記地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法であって、
【0012】
ステップ1:クレーンをガイドフレームに接続し、
クラスターダウンザホールハンマを押し引き装置によって前記ガイドフレームの底部に接続し、
高圧媒体パイプ又はケーブルを前記ガイドフレーム、押し引き装置を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入れ、
スラリー排出管を前記ガイドフレームを通り抜け、前記ガス捕集カバーに連通する取り付けること、
【0013】
ステップ2:クレーンはガイドフレームを動作点に吊り下げる吊り上げること、
【0014】
ステップ3:高圧媒体パイプ又はケーブルはメインハンマ分配パイプに入った後、前記サブハンマを駆動して打撃、削岩させ、
前記押し引き装置は前記メインハンマを押し引き、前記メインハンマを絶えずに対称に分離又は接近させ、ダウンザホールハンマによる全断面削岩を実現し、
ダウンザホールハンマの排気ガスは、ガス捕集カバー内でスラリーと混合し、スラリー圧力の作用で、前記メインハンマの中央のスラリー通路を通過して前記スラリー排出管に排出され、エアリフト逆循環を形成してスライムを除去し、且つ上方へ前記スラリー排出管を通過して地上スラリー処理システムに排出され、
無水ドライホールを施工する時、サブハンマ底部から排気してスライムを吹き、又は空気が逆循環してスライムを除去する地中連続壁用ダウンザホールハンマの溝掘りすることと、を含むことを特徴とする地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法。
【0015】
上記技術的解決手段において、前記サブハンマは複数あり、
複数の前記サブハンマはランダムに打撃、削岩する。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以下の利点を有する。
(1)本発明では、設備がシンプルで、セットとなるクレーン、空気圧縮機はいずれも汎用設備であり、特殊な設計製造を必要とせず、製造コストがミーリングマシンより大幅に低く、ドリルが耐摩耗で、メンテナンスしやすくコストが低く、硬岩の掘削効率が高く、エネルギー消費が低い。
【0017】
(2)本発明では、地中連続壁用ミーリングマシンに比べて溝幅が大きく施工されやすく、地中連続壁工事構造の安全性を向上させ、鉄筋材料を大量に節約し、工事建造費を大幅に低減させる。
【0018】
(3)本発明では、セットとなるクレーン、空気圧縮機はいずれも汎用設備であり、他の工事分野にも用いることができ、設備の利用率を向上させる。
本発明では、設備がシンプルで、セットとなるクレーン、空気圧縮機はいずれも汎用設備であり、特別な製造を必要とせず、製造コストが地中連続壁用ミーリングマシンよりも大幅に低く、硬岩の施工効率が高く、ドリルが耐摩耗で、メンテナンスしやすくコストが低く、施工のエネルギー消費が低く、且つ溝幅がミーリングマシンより大きく、地中連続壁工事構造の安全性を向上させ、鉄筋材料を大量に節約し、設備の利用率がより高い。
【0019】
図2において、クラスターダウンザホールハンマ4は間隔を空けて設けられ、2つの隣接するクラスターダウンザホールハンマ4の辺に位置する第1サブハンマ4.21は矩形を呈し、且つ互いに近接する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1は本発明の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の構造概略図である。
図2は本発の2つのクラスターダウンザホールハンマの下面図である。
図3は本発明のクラスターダウンザホールハンマ、ガス捕集カバー及びスラリー通路の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではなく、例示にすぎない。また、説明することにより本発明の利点がより明確かつ容易に理解される。
【0022】
図面を参照すると、地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機は、クレーン1と、ガイドフレーム2と、押し引き装置3と、クラスターダウンザホールハンマ4と、ガス捕集カバー5と、高圧媒体パイプ又はケーブル6と、スラリー排出管7と、を含み、前記クレーン1は前記ガイドフレーム2を吊り下げる。
【0023】
前記クラスターダウンザホールハンマ4は押し引き装置3によって前記ガイドフレーム2の底部に接続される。
【0024】
前記クラスターダウンザホールハンマ4は矩形であり、分離して配置され、前記クラスターダウンザホールハンマ4はメインハンマ4.1とサブハンマ4.2を含み、複数の前記サブハンマ4.2は前記メインハンマ4.1に設けられ、前記サブハンマ4.2は高圧媒体又は電気により駆動されるダウンザホールハンマ(
図1、
図2に示す)であり、サブハンマの打撃・削岩はランダムに同期せずに行われ、このように溝孔への衝撃力を低減させ、過大な振動動力による孔崩壊を回避し、メインハンマは押し引き装置による押し引きを受けて、横方向に絶えずに対称に分離又は接近させ、溝孔の全断面削岩を実現する。
【0025】
メインハンマ4.1の下部にガス捕集カバー5が設けられる。
【0026】
前記高圧空気又は高圧媒体パイプ又はケーブル6は前記ガイドフレーム2、押し引き装置3を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入り、前記サブハンマ4.2を駆動して打撃、削岩させる。
【0027】
前記メインハンマ4.1内にスラリー通路8(
図1、
図3に示す)が設けられ、ダウンザホールハンマでは、中上部から排出された排気ガスがガス捕集カバー内でスラリーと混合し、スラリー圧力の作用で、エアリフト逆循環を形成してスライムを除去し、前記メインハンマ4.1の中央のスラリー通路8を通過して前記スラリー排出管7に排出され、上方へ前記スラリー排出管7を通過して地上スラリー処理システムに排出され、前記ガス捕集カバー5は、前記ダウンザホールハンマ4及び前記ガス捕集カバー
5外の溝孔に排気ガスを排出しないことを保証するのに十分な高さを有する。
【0028】
前記スラリー排出管7は前記ガイドフレーム2を通り抜け、前記ガス捕集カバー5に連通し(
図1に示す)、前記スラリー排出管は前記押し引き装置、ガイドフレームを通り抜けて地上スラリー処理システムに排出する。
【0029】
さらに、前記サブハンマ4.2の中上部には排気口が設けられる。
【0030】
前記排気口はガス捕集カバー5の下部開口よりも高く、前記サブハンマ4.2の排気口は中上部に設けられ、底部に排気孔がなく、排気口はガス捕集カバー5の下部開口よりも高く、このように、前記ガス捕集カバー5は、前記ダウンザホールハンマ4外の溝孔に排気ガスを排出しないことを保証するのに十分な高さを有し、ガスが溝孔のスラリーに漏れて孔崩壊を引き起こすことを回避する。
【0031】
さらに、サブハンマ4.2は第1サブハンマ4.21と第2サブハンマ4.22を含む。
【0032】
前記第1サブハンマ4.21は前記メインハンマ4.1の外側辺及び2つのメインハンマ4.1の隣接辺に位置し、前記第1サブハンマ4.21は矩形を呈し、且つ互いに近接し、全溝幅の削岩を実現する。第2サブハンマ4.22は円形を呈し、複数の第2サブハンマ4.22は千鳥状に配置される(
図2に示す)。
【0033】
さらに、前記ガス捕集カバー5はスカート状構造を呈する(
図1、
図3に示す)。
【0034】
さらに、前記クラスターダウンザホールハンマ4は押し引き装置3によって前記ガイドフレーム2に可動に接続され(
図1に示す)、施工時に、前記押し引き装置3は前記メインハンマ4.1を押し引き、前記メインハンマ4.1を絶えずに対称に分離又は接近させ、ダウンザホールハンマによる全断面削岩を実現する。
【0035】
図1に記載の押し引き装置3は例示に過ぎず、機能が同じの他の構造であってもよい。
【0036】
図面を参照すると、前記地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機の使用方法は、以下のステップを含む。
【0037】
ステップ1:取り付け
クレーン1をガイドフレーム2に接続する。2つのクラスターダウンザホールハンマ4を押し引き装置3によって前記ガイドフレーム2の底部に接続し、クラスターダウンザホールハンマ4は必要に応じて他の数であってもよい。高圧媒体パイプ又はケーブル6を前記ガイドフレーム2、押し引き装置3を通り抜けてメインハンマ分配パイプに入れられる。スラリー排出管7が前記ガイドフレーム2を通り抜け、前記ガス捕集カバー5に連通する。
【0038】
ステップ2:吊り上げ
クレーン1はガイドフレーム2を動作点に吊り下げる。
【0039】
ステップ3:地中連続壁用ダウンザホールハンマによる溝掘り。
【0040】
高圧媒体パイプ又はケーブル6はメインハンマ分配パイプに入った後、前記サブハンマ4.2を駆動して打撃、削岩させる。
【0041】
前記押し引き装置3は前記メインハンマ4.1を押し引き、前記メインハンマ4.1を絶えずに対称に分離又は接近させ、ダウンザホールハンマの全断面削岩を実現する。
【0042】
ダウンザホールハンマの排気ガスは、ガス捕集カバー内でスラリーと混合し、スラリー圧力の作用で、前記メインハンマ4.1の中央のスラリー通路8を通過して前記スラリー排出管7に排出され、エアリフト逆循環を形成してスライムを除去し、且つ上方へ前記スラリー排出管7を通過して地上スラリー処理システムに排出され(
図1、
図2、
図3に示す)、前記ガス捕集カバー5は、前記ダウンザホールハンマ4及び前記ガス捕集カバー
5外の溝孔に排気ガスを排出しないことを保証するのに十分な高さを有する。
【0043】
水無しでホールを乾式施工する場合、サブハンマ底部から排気してスライムを吹き、又は空気が逆循環してスライムを除去する。
【0044】
さらに、前記サブハンマ4.2は複数あり、前記メインハンマ4.1は複数ある。
【0045】
複数の前記サブハンマ4.2のサブハンマはランダムに打撃、削岩し(
図1、
図2に示す)、前記サブハンマ4.2はダウンザホールハンマであり、サブハンマの打撃・削岩はランダムに同期せずに行われ、このように溝孔への衝撃力を低減させ、過大な振動動力による孔崩壊を回避する。
【0046】
本発明に記載の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機及びその使用方法が従来技術に比べて有する利点をより明らかに説明するために、作業者はこの2種類の技術的解決手段を比較し、その比較結果は以下の表1のとおりである。
【0047】
【0048】
上記表1から分かるように、本発明に記載の地中連続壁用ダウンザホールハンマ型溝掘り機及びその使用方法は従来技術に比べ、設備がシンプルで軽く、製造コストが低く、使用のエネルギー消費が小さく、掘削効率が高く、メンテナンスしやすくコストが低く、壁肉がより大きく施工されやすい。
【0049】
他の説明しない部分はいずれも従来技術に属する。
【符号の説明】
【0050】
1 クレーン
2 ガイドフレーム
3 押し引き装置
4 クラスターダウンザホールハンマ
4.1 メインハンマ
4.21 第1サブハンマ
4.22 第2サブハンマ
4.2 サブハンマ
5 ガス捕集カバー
6 高圧媒体パイプ又はケーブル
7 スラリー排出管
8 スラリー通路