(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】加熱調理システム
(51)【国際特許分類】
F24C 7/02 20060101AFI20240726BHJP
F24C 15/00 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
F24C7/02 301G
F24C7/02 340Z
F24C15/00 D
(21)【出願番号】P 2020209367
(22)【出願日】2020-12-17
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 佑
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-219485(JP,A)
【文献】特開2019-002633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/02
F24C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1加熱調理器と、
前記第1加熱調理器と通信するサーバと
、
前記サーバと通信する第2加熱調理器と
を備え、
前記第1加熱調理器は、前記サーバと通信する第1通信部と、前記第1通信部を制御する第1制御部とを含み、
前記第1制御部は、前記第1加熱調理器に設定された基本設定情報を前記サーバに向けて送信するように、前記第1通信部を制御し、
前記基本設定情報は、料理のメニューに依存しない設定項目の情報であり、
前記サーバは、前記第1加熱調理器から前記基本設定情報を受信するサーバ通信部と、前記基本設定情報をバックアップデータとして記憶するサーバ記憶部と、
サーバ制御部とを含
み、
前記第2加熱調理器は、
前記バックアップデータを前記サーバから受信する第2通信部と、
前記バックアップデータに基づいて、前記第2加熱調理器の基本設定情報を更新する第2制御部と
を含み、
前記第1制御部は、前記第1加熱調理器の基本設定情報の変更に応じて、最新の前記基本設定情報を前記サーバに向けて送信するように、前記第1通信部を制御し、
前記サーバ通信部が前記最新の基本設定情報を受信したと前記サーバ制御部によって判定されると、前記サーバ通信部は、前記最新の基本設定情報を最新の前記バックアップデータとして前記第2加熱調理器に送信し、
前記第2制御部は、前記最新のバックアップデータを受信したと判定すると、前記最新のバックアップデータに基づいて、前記第2加熱調理器の基本設定情報を更新する、加熱調理システム。
【請求項2】
前記第2制御部は、最新の前記バックアップデータを要求するバックアップデータ要求信号を前記サーバに向けて送信するように、前記第2通信部を制御する、請求項
1に記載の加熱調理システム。
【請求項3】
前記第2加熱調理器を複数備え、
前記第2加熱調理器は、業務用の加熱調理器であり、
前記サーバ通信部は、最新の前記バックアップデータを前記複数の第2加熱調理器に送信する、請求項
1又は請求項
2に記載の加熱調理システム。
【請求項4】
前記基本設定情報は、第1設定情報、第2設定情報、第3設定情報、第4設定情報、第5設定情報、第6設定情報、第7設定情報、第8設定情報、第9設定情報、及び、第10設定情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1設定情報は、加熱出力に関する初期値を示す情報であり、
前記第2設定情報は、加熱出力値の候補の組み合わせを示す情報であり、
前記第3設定情報は、加熱を開始するためにユーザが行う操作内容を示す情報であり、
前記第4設定情報は、熱め加熱及びぬるめ加熱における、加熱の基準値に対する補正値を示す情報であり、
前記第5設定情報は、音量レベルの初期値を示す情報であり、
前記第6設定情報は、音高レベルを示す情報であり、
前記第7設定情報は、加熱時における加熱庫内の照明状態を示す情報であり、
前記第8設定情報は、前記基本設定情報のロック状態を示す情報であり、
前記第9設定情報は、ステップ加熱の加熱条件を示す情報であり、
前記第10設定情報は、接続機器に関する情報である、請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載の加熱調理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、加熱調理器は、多機能化する傾向にある。例えば特許文献1には、電子レンジと、端末と、サーバとを備えた料理データ供給システムが記載されている。特許文献1に記載された料理データ供給システムでは、料理名、作り方情報及び材料情報等を含む料理データが、サーバから端末に送信される。そして、料理データは、端末で記録媒体に書き込まれた後、加熱調理器で記録媒体から読み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、加熱調理器の多機能化に伴い、ユーザによって変更可能な基本設定の項目が増加している。
【0005】
しかしながら、例えば、ユーザによる誤操作又は装置のエラー等によって、基本設定が初期化される場合がある。この場合、ユーザが、基本設定を元の設定に戻そうとしても、元の設定内容を忘れていたり、設定する項目の数が多かったりするため、基本設定を元の設定に容易に戻すことは困難であった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱調理器の基本設定を元の設定に容易に戻すことが可能な加熱調理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面の加熱調理システムは、第1加熱調理器と、サーバとを備える。前記サーバは、前記第1加熱調理器と通信する。前記第1加熱調理器は、前記サーバと通信する第1通信部と、前記第1通信部を制御する第1制御部とを含む。前記第1制御部は、前記第1加熱調理器に設定された基本設定情報を前記サーバに向けて送信するように、前記第1通信部を制御する。前記基本設定情報は、料理のメニューに依存しない設定項目の情報である。前記サーバは、サーバ通信部と、サーバ記憶部とを含む。前記サーバ通信部は、前記第1加熱調理器から前記基本設定情報を受信する。前記サーバ記憶部は、前記基本設定情報をバックアップデータとして記憶する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱調理器の基本設定を元の設定に容易に戻すことが可能な加熱調理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態の加熱調理システムを示す模式図である。
【
図2】第1実施形態の加熱調理器の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態のサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態の加熱調理器の処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1実施形態のサーバの処理を示すフローチャートである。
【
図6】第2実施形態の加熱調理システムを示す模式図である。
【
図7】第3実施形態の加熱調理器の処理を示すフローチャートである。
【
図8】第3実施形態のサーバの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
<第1実施形態>
図1から
図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る加熱調理システム100について説明する。
【0012】
まず、本実施形態の加熱調理システム100の全体構成について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の加熱調理システム100を示す模式図である。
図1に示すように、加熱調理システム100は、加熱調理器10と、サーバ50とを備える。なお、加熱調理器10は、本発明の「第1加熱調理器」の一例である。
【0013】
加熱調理器10は、建造物1内に配置される。建造物1は、例えば家屋を含む。加熱調理器10は、通信ネットワーク200を介してサーバ50と通信する。また、本実施形態では、加熱調理器10は、ルータ30を介して通信ネットワーク200に接続される。なお、加熱調理器10は、ルータ30を介さずに通信ネットワーク200に接続されてもよい。通信ネットワーク200は、例えばインターネット及び公衆電話網を含む。
【0014】
加熱調理器10は、例えば、電子レンジ、オーブンレンジ、炊飯器又は無水調理鍋である。本実施形態では、加熱調理器10は、電子レンジ又はオーブンレンジであってもよい。
【0015】
次に、
図2を参照して、加熱調理器10の構成について説明する。
図2は、本実施形態の加熱調理器10の構成を示すブロック図である。加熱調理器10は、
図2に示すように、通信部11と、制御部19とを含む。また、本実施形態では、加熱調理器10は、記憶部12と、加熱部13と、検出部14と、音発生部15と、計時部16と、操作部17とをさらに含む。なお、加熱調理器10の通信部11は、本発明の「第1通信部」の一例である。また、加熱調理器10の制御部19は、本発明の「第1制御部」の一例である。
【0016】
通信部11は、無線通信するためのインターフェイス装置である。通信部11は、例えば、ネットワークインターフェイスコントローラーである。通信部11は、サーバ50と通信する。通信部11は、加熱調理器10に関連する関連情報をサーバ50に送信する。また、通信部11は、バックアップデータをサーバ50から受信する。
【0017】
記憶部12は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。記憶部12は、例えば、非一時的コンピューター読取可能記憶媒体の一例である。具体的には、記憶部12は、半導体メモリのような主記憶装置と、半導体メモリ、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部12は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。また、記憶部12は、加熱調理器10に関連する関連情報、及びサーバ50から受信したバックアップデータ等を記憶する。
【0018】
加熱調理器10に関連する関連情報は、例えば、設定情報及びメニュー情報を含む。設定情報は、ユーザにより加熱調理器10に設定される情報である。設定情報は、例えば、基本設定情報及び動作設定情報を含む。
【0019】
本実施形態では、基本設定情報は、料理のメニューに依存しない設定項目の情報である。言い換えると、基本設定情報は、料理のメニューに依存しないでユーザにより設定される項目の情報である。また、言い換えると、基本設定情報は、料理のメニューにかかわらずにユーザにより設定される項目の情報である。また、基本設定情報は、調理時以外のときにも設定可能な項目の情報である。以下、基本設定情報について具体的に説明する。
【0020】
基本設定情報は、以下に示す第1設定情報から第10設定情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
第1設定情報は、例えば、加熱部13の加熱出力に関する初期値を示す情報である。具体的には、第1設定情報は、例えば、手動での加熱時における加熱出力の初期値を示す情報である。言い換えると、第1設定情報は、例えば、手動での加熱時に表示部17aに最初に表示される加熱出力値を示す情報である。ユーザは、手動での加熱時に表示部17aに最初に表示される加熱出力値を、例えば、使用頻度の低い「1500W」から使用頻度の高い「1900W」に変更することができる。
【0022】
第2設定情報は、例えば、手動での加熱時に選択可能な加熱出力値の候補の組み合わせを示す情報である。具体的には、第2設定情報は、例えば、1900W、1500W、1000W、600W、500W及び200Wの6段階の出力値を示す情報と、1900W、1700W、1600W、1500W、1300W、1000W、800W、600W、500W、300W及び200Wの11段階の出力値を示す情報とを含む。よって、ユーザは、例えば、6段階ではなく11段階の出力値の中から加熱出力値を選択することが可能となる。
【0023】
第3設定情報は、例えば、加熱を開始するためにユーザが行う操作内容を示す情報である。具体的には、第3設定情報は、例えば、ユーザが扉又は蓋を閉じることにより加熱を開始することを示す情報、及び、ユーザが「加熱スタート」ボタンを押下することにより加熱を開始することを示す情報を含む。言い換えると、第3設定情報は、例えば、加熱を開始するタイミングを示す情報である。具体的には、第3設定情報は、例えば、加熱調理器10の扉又は蓋が閉じられたタイミングで加熱を開始することを示す情報、及び「加熱スタート」ボタンが押下されたタイミングで加熱を開始することを示す情報を含む。ユーザは、例えば、「加熱スタート」ボタンを押下したとき、又は、扉又は蓋を閉じたときに加熱を開始するように設定することができる。
【0024】
第4設定情報は、例えば、熱め加熱及びぬるめ加熱における、加熱の基準値に対する補正値を示す情報である。具体的には、第4設定情報は、例えば、「熱め」ボタンが押下されたときにおける加熱時間の基準値に対する補正値を示す情報を含む。ユーザは、「熱め」ボタンが押下されたときの加熱時間の補正値を、例えば1.10倍から1.08倍に変更することができる。
【0025】
第5設定情報は、例えば、音発生部15の音量レベルの初期値を示す情報である。ユーザは、音発生部15から発せられる音量レベルの初期値を、例えば2から3に変更することができる。
【0026】
第6設定情報は、例えば、音発生部15から発せられる音の音高レベルを示す情報である。ユーザは、音発生部15から発せられる音の音高レベルを、例えば4から3に変更することができる。なお、音高とは、音の高さを意味し、周波数が高くなるにつれて音高も高くなる。
【0027】
第7設定情報は、例えば、加熱時における加熱庫内の照明状態を示す情報である。具体的には、第7設定情報は、加熱時に照明装置を点灯するか消灯するかを示す情報である。
【0028】
第8設定情報は、例えば、基本設定情報のロック状態を示す情報である。具体的には、第8設定情報は、基本設定情報を変更する操作を制限するか否かを示す情報である。基本設定情報を変更する操作を制限することにより、他のユーザが基本設定情報を勝手に変更することを抑制できる。また、第8設定情報は、基本設定情報を変更する操作を禁止するか否かを示す情報であってもよい。基本設定情報を変更する操作を禁止することにより、他のユーザが基本設定情報を勝手に変更することを防止できる。
【0029】
第9設定情報は、例えば、加熱出力及び加熱時間を数段階に変更する所謂ステップ加熱の加熱条件を示す情報である。具体的には、第9設定情報は、例えば、500Wで120秒加熱した後、200Wで90秒加熱し、さらに1500Wで50秒加熱することを示す情報を含む。
【0030】
第10設定情報は、例えば、ルータ30等の接続機器に関する情報である。また、第10設定情報は、例えば、接続機器に接続する際の通信周波数の設定を示す情報を含む。加熱調理器10をルータ30に接続する際の通信周波数の設定を示す情報は、例えば、2.4GHz及び5GHzを示す情報を含む。
【0031】
なお、基本設定情報は、音に関する情報、照明に関する情報、基本設定情報の変更の制限に関する情報、及び、接続機器に関する情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。第5設定情報及び第6設定情報は、音に関する情報の一例である。第7設定情報は、照明に関する情報の一例である。第8設定情報は、基本設定情報の変更の制限に関する情報の一例である。第10設定情報は、接続機器に関する情報の一例である。また、基本設定情報は、第1設定情報から第10設定情報以外の情報を含んでもよい。
【0032】
動作設定情報は、加熱開始時にユーザにより設定される設定情報である。例えば、動作設定情報は、手動での加熱時に11段階の出力値の中からユーザにより選択される出力値を示す情報を含む。また、動作設定情報は、手動での加熱時に設定される加熱時間を示す情報を含む。動作設定情報は、基本設定情報とは異なり、料理のメニューに応じてユーザにより適宜設定される設定情報である。
【0033】
メニュー情報は、例えば、サーバ50からダウンロードしたメニューを示す情報を含む。また、メニュー情報は、例えば、お気に入りメニューとして登録されたメニューを示す情報を含む。また、メニュー情報は、例えば、よく利用するメニューとして記憶され、ユーザに対して優先的に知らせるメニューを示す情報を含む。メニュー情報は、例えば、ユーザによるオリジナルレシピを示す情報を含む。オリジナルレシピを示す情報は、例えば、料理のメニュー、材料、調理方法、加熱出力及び加熱時間を示す情報を含む。
【0034】
加熱部13は、食品等の被加熱物を加熱する。加熱部13は、例えばマイクロ波供給装置である。マイクロ波供給装置は、マイクロ波を加熱庫内に供給する。なお、加熱部13は、加熱庫内の被加熱物を加熱できるのであれば、マイクロ波供給装置でなくてもよい。例えば、加熱部13は、発熱するヒーターであってもよい。また、加熱部13は、高温の熱風又は高温の蒸気を加熱庫内に供給するものであってもよい。
【0035】
検出部14は、例えば、扉又は蓋の開閉を検出するセンサーを含む。また、検出部14は、例えば、加熱庫内の温度を検出するセンサーを含む。
【0036】
音発生部15は、例えば、スピーカを含む。音発生部15は、例えば、加熱部13による加熱の終了時に所定の音を発生することによって、加熱が終了したことをユーザに報知する。
【0037】
計時部16は、時間を計時する。
【0038】
操作部17は、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作部17は、加熱調理器10の基本設定を変更したり、加熱出力及び加熱時間を設定したり、メニューを選択したりするための複数のボタンを含む。また、操作部17は、例えば、「加熱スタート」ボタン、「熱め」ボタン、「ぬるめ」ボタン及び「加熱停止」ボタンを含んでもよい。「加熱スタート」ボタンは、加熱を開始するためのボタンである。「熱め」ボタンは、通常に比べて熱めに加熱するためのボタンである。「ぬるめ」ボタンは、通常に比べてぬるめに加熱するためのボタンである。「加熱停止」ボタンは、加熱を停止するためのボタンである。
【0039】
また、操作部17は、表示部17aを含んでもよい。表示部17aは、例えば液晶パネルを含んでもよい。表示部17aは、例えばタッチパネルを含んでもよい。表示部17aは、例えば、基本設定の項目、加熱出力、加熱時間、及びメニューを示す画像を表示してもよい。また、操作部17のボタンは、表示部17aに表示されるアイコンであってもよいし、物理的に設けられた物理キーであってもよい。
【0040】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部19のプロセッサーは、記憶部12の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、サーバ50と通信を行なったり、加熱部13及び音発生部15を制御したりする。
【0041】
また、制御部19は、通信部11を制御する。具体的には、制御部19は、加熱調理器10に関連する関連情報をサーバ50に向けて送信するように、通信部11を制御する。よって、通信部11は、加熱調理器10に関連する関連情報をサーバ50に送信する。例えば、制御部19は、加熱調理器10に設定された基本設定情報をサーバ50に向けて送信するように、通信部11を制御する。よって、通信部11は、加熱調理器10に設定された基本設定情報をサーバ50に送信する。
【0042】
また、本実施形態では、制御部19は、バックアップデータをサーバ50に要求する。具体的には、例えば、ユーザによる誤操作又は加熱調理器10のエラー等に起因して基本設定が初期化された場合、ユーザにより操作部17が操作されることによって、制御部19はバックアップデータ要求信号をサーバ50に送信する。なお、基本設定が初期化された場合に、ユーザが操作部17を操作しなくても、制御部19はバックアップデータ要求信号を自動的にサーバ50に送信してもよい。
【0043】
また、制御部19は、サーバ50から受信したバックアップデータに基づいて、加熱調理器10の基本設定情報を更新する。バックアップデータは、加熱調理器10の基本設定情報のバックアップデータを含む。なお、本明細書において、基本設定情報を更新するとは、基本設定情報を復元することを含む概念である。
【0044】
次に、
図3を参照して、サーバ50の構成について説明する。
図3は、本実施形態のサーバ50の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ50は、サーバ通信部51と、サーバ記憶部52と、サーバ制御部55とを含む。
【0045】
サーバ通信部51は、通信ネットワーク200に接続するためのインターフェイス装置である。サーバ通信部51は、加熱調理器10から、加熱調理器10に関連する関連情報を取得する。例えば、サーバ通信部51は、加熱調理器10から基本設定情報を受信する。また、サーバ通信部51は、加熱調理器10からバックアップデータ要求信号を受信する。
【0046】
サーバ記憶部52は、記憶装置を含み、データ及びコンピュータープログラムを記憶する。サーバ記憶部52は、例えば、非一時的コンピューター読取可能記憶媒体の一例である。具体的には、サーバ記憶部52は、半導体メモリのような主記憶装置と、半導体メモリ、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。サーバ記憶部52は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。サーバ記憶部52は、ユーザにより登録された加熱調理器10の登録情報、及び加熱調理器10から受信した情報を記憶する。加熱調理器10の登録情報は、例えば、加熱調理器10の機種名又は型番を含む。
【0047】
また、サーバ記憶部52は、加熱調理器10からの基本設定情報をバックアップデータとして記憶する。従って、例えば、ユーザによる誤操作又は加熱調理器10のエラー等によって基本設定が初期化された場合であっても、バックアップデータに基づいて、加熱調理器10の基本設定情報を更新することができる。その結果、加熱調理器10の基本設定を元の設定に容易に戻すことができる。また、加熱調理器10のバックアップデータに基づいて、他の加熱調理器の基本設定情報を更新することもできる。その結果、他の加熱調理器の基本設定を加熱調理器10の基本設定に合わせることができる。
【0048】
サーバ制御部55は、CPUのようなプロセッサーを含む。サーバ制御部55のプロセッサーは、サーバ記憶部52の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、加熱調理器10と通信を行なったり、加熱調理器10から受信した情報をサーバ記憶部52に記憶させたりする。
【0049】
次に、加熱調理システム100の処理を説明する。本実施形態では、基本設定情報に関する処理について説明する。まず、
図4を参照して、加熱調理器10の処理について説明する。
図4は、本実施形態の加熱調理器10の処理を示すフローチャートである。加熱調理器10の処理は、ステップS1~S7を含む。
【0050】
図4に示すように、ステップS1において、加熱調理器10の制御部19は、基本設定情報がユーザによって変更されたか否かを判定する。
【0051】
ステップS1で基本設定情報はユーザによって変更されたと制御部19が判定した場合、ステップS2に進む。
【0052】
次に、ステップS2において、制御部19は、基本設定情報をサーバ50に向けて送信するように、通信部11を制御する。よって、通信部11は、基本設定情報をサーバ50に送信する。そして、ステップS1に戻る。
【0053】
また、ステップS1で基本設定情報はユーザによって変更されていないと制御部19が判定した場合、ステップS3に進む。
【0054】
次に、ステップS3において、制御部19は、バックアップデータを要求するか否かを判定する。具体的には、制御部19は、バックアップデータを要求するように、ユーザにより操作部17に入力されたか否かを判定する。バックアップデータを要求するように、ユーザにより入力される場合としては、例えば、基本設定が初期化された場合、又は、加熱調理器10を買い替えて新品の加熱調理器10に対して初期設定を行う場合が挙げられる。
【0055】
ステップS3でバックアップデータを要求するように入力されていないと制御部19が判定した場合、ステップS1に戻る。
【0056】
一方、ステップS3でバックアップデータを要求するように入力されたと制御部19が判定した場合、ステップS4に進む。
【0057】
次に、ステップS4において、制御部19は、バックアップデータ要求信号をサーバ50に向けて送信するように、通信部11を制御する。よって、通信部11は、バックアップデータ要求信号をサーバ50に送信する。
【0058】
次に、ステップS5において、制御部19は、バックアップデータをサーバ50から受信したか否かを判定する。
【0059】
ステップS5でバックアップデータを受信していないと制御部19が判定した場合、ステップS5の判定が繰り返される。
【0060】
一方、ステップS5でバックアップデータを受信したと制御部19が判定した場合、ステップS6に進む。
【0061】
次に、ステップS6において、制御部19は、基本設定情報を更新するように、ユーザにより操作部17に入力されたか否かを判定する。すなわち、制御部19は、ユーザが基本設定情報を更新するように指示したか否かを判定する。
【0062】
ステップS6で基本設定情報を更新するように入力されていないと制御部19が判定した場合、ステップS6の判定が繰り返される。
【0063】
一方、ステップS6で基本設定情報を更新するように入力されたと制御部19が判定した場合、ステップS7に進む。
【0064】
なお、バックアップデータをサーバ50から受信した場合に、制御部19は自動的に加熱調理器10の基本設定情報を更新してもよい。すなわち、ステップS6がなくてもよい。
【0065】
次に、ステップS7において、制御部19は、受信したバックアップデータに基づいて、基本設定情報を更新する。そして、加熱調理器10の処理が終了する。
【0066】
次に、
図5を参照して、サーバ50の処理について説明する。
図5は、本実施形態のサーバ50の処理を示すフローチャートである。サーバ50の処理は、ステップS11~S14を含む。
【0067】
図5に示すように、ステップS11において、サーバ50のサーバ制御部55は、サーバ通信部51が加熱調理器10の基本設定情報を受信したか否かを判定する。
【0068】
ステップS11でサーバ通信部51は加熱調理器10の基本設定情報を受信したとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS12に進む。
【0069】
次に、ステップS12において、サーバ制御部55は、加熱調理器10の基本設定情報をバックアップデータとしてサーバ記憶部52に記憶する。そして、ステップS11に戻る。
【0070】
また、ステップS11でサーバ通信部51は加熱調理器10の基本設定情報を受信していないとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS13に進む。
【0071】
次に、ステップS13において、サーバ制御部55は、サーバ通信部51がバックアップデータ要求信号を受信したか否かを判定する。
【0072】
ステップS13でサーバ通信部51はバックアップデータ要求信号を受信していないとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS11に戻る。
【0073】
一方、ステップS13でサーバ通信部51はバックアップデータ要求信号を受信したとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS14に進む。
【0074】
次に、ステップS14において、サーバ制御部55は、バックアップデータを加熱調理器10に送信する。そして、サーバ50の処理が終了する。
【0075】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る加熱調理システム100について説明する。第2実施形態では、加熱調理器10のバックアップデータを用いて加熱調理器10A~10Cの基本設定情報を更新する例について詳細に説明する。
【0076】
まず、
図6を参照して、第2実施形態の加熱調理システム100の全体構成について説明する。
図6は、第2実施形態の加熱調理システム100を示す模式図である。
図6に示すように、加熱調理システム100は、加熱調理器10と、加熱調理器10A,10B及び10Cと、サーバ50とを備える。加熱調理器10は、本発明の「第1加熱調理器」の一例である。加熱調理器10A,10B及び10Cは、本発明の「第2加熱調理器」の一例である。なお、第2加熱調理器は、1つ又は2つあってもよいし、4つ以上あってもよい。
【0077】
次に、本実施形態の加熱調理器10,10A~10Cについて説明する。加熱調理器10は、建造物1内に配置され、加熱調理器10A~10Cは、建造物1a内に配置される。なお、加熱調理器10は、加熱調理器10A~10Cと同一の建造物1a内に配置されてもよい。建造物1aは、例えばコンビニエンスストア又はレストランである。すなわち、加熱調理器10A~10Cは、例えば業務用の加熱調理器である。一方、建造物1は、例えばコンビニエンスストア又はレストランであってもよいし、例えばオフィスであってもよい。すなわち、加熱調理器10は、業務用の加熱調理器として用いられてもよいし、基本設定情報をサーバ50に送信するために用いられてもよい。
【0078】
加熱調理器10A~10Cは、通信ネットワーク200を介してサーバ50と通信する。また、本実施形態では、加熱調理器10A~10Cは、ルータ30aを介して通信ネットワーク200に接続される。なお、加熱調理器10A~10Cは、ルータ30aを介さずに通信ネットワーク200に接続されてもよい。
【0079】
加熱調理器10,10A~10Cは、同じ種類の加熱調理器である。本実施形態では、加熱調理器10,10A~10Cは、例えば、電子レンジ、オーブンレンジ、炊飯器又は無水調理鍋である。加熱調理器10,10A~10Cは、電子レンジ又はオーブンレンジであってもよい。また、加熱調理器10,10A~10Cは、同じ機種又は同じ型番であることがより好ましい。
【0080】
加熱調理器10A~10Cは、加熱調理器10と同様、通信部11と、制御部19とを含む。また、本実施形態では、加熱調理器10A~10Cは、記憶部12と、加熱部13と、検出部14と、音発生部15と、計時部16と、操作部17とをさらに含む。加熱調理器10A~10Cの通信部11は、通信ネットワーク200を介してサーバ50と通信する。また、加熱調理器10A~10Cの通信部11は、加熱調理器10のバックアップデータをサーバ50から受信する。なお、加熱調理器10A~10Cの通信部11は、本発明の「第2通信部」の一例である。
【0081】
本実施形態では、加熱調理器10A~10Cの制御部19は、加熱調理器10のバックアップデータに基づいて、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報を更新する。従って、加熱調理器10A~10Cの基本設定を、加熱調理器10の基本設定に合わせることができる。なお、加熱調理器10A~10Cの制御部19は、本発明の「第2制御部」の一例である。
【0082】
また、加熱調理器10A~10Cの制御部19は、加熱調理器10の最新のバックアップデータを要求するバックアップデータ要求信号をサーバ50に向けて送信するように、加熱調理器10A~10Cの通信部11を制御する。従って、通信部11は、加熱調理器10の最新のバックアップデータを要求するバックアップデータ要求信号をサーバ50に送信する。よって、加熱調理器10A~10Cは、加熱調理器10の最新のバックアップデータを受信することができる。その結果、加熱調理器10A~10Cの基本設定を、加熱調理器10の最新の基本設定に合わせることができる。
【0083】
次に、本実施形態のサーバ50について説明する。サーバ50には、加熱調理器10,10A~10Cの機種名又は型番等がユーザによって予め登録される。また、本実施形態では、加熱調理器10は親機として登録され、加熱調理器10A~10Cは子機として登録される。また、加熱調理器10A~10Cは、例えば、同一の建造物1aに配置されることを示すようにグループ化された状態で登録されてもよい。
【0084】
サーバ記憶部52には、加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報のバックアップデータが記憶される。なお、本実施形態では、加熱調理器10A~10Cのバックアップデータは、サーバ記憶部52に記憶されなくてもよい。
【0085】
サーバ制御部55は、加熱調理器10からバックアップ要求信号を受信した場合、加熱調理器10の基本設定情報のバックアップデータを加熱調理器10に向けて送信するように、サーバ通信部51を制御する。一方、本実施形態では、サーバ制御部55は、加熱調理器10A~10Cからバックアップ要求信号を受信した場合、加熱調理器10の基本設定情報のバックアップデータを加熱調理器10A~10Cに向けて送信するように、サーバ通信部51を制御する。よって、サーバ通信部51は、加熱調理器10の最新のバックアップデータを加熱調理器10A~10Cに送信する。
【0086】
なお、加熱調理器10と加熱調理器10A~10Cとが異なる機種又は異なる型番である場合、例えば、音量レベル、加熱時の加熱出力及び加熱時間が同レベルになるように、バックアップデータを補正して送信してもよい。
【0087】
加熱調理器10,10A~10C、サーバ50、及び加熱調理システム100のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0088】
次に、加熱調理システム100の処理を説明する。加熱調理器10A~10Cの処理は、
図4に示した加熱調理器10の処理と基本的に同様である。ただし、本実施形態では、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報は、加熱調理器10のバックアップデータを用いて更新されるため、ステップS1及びS2はなくてもよい。
【0089】
加熱調理器10A~10Cでは、基本設定が初期化された場合だけでなく、例えば、新品の加熱調理器10A~10Cに対して初期設定を行う場合に、ユーザによって、バックアップデータ要求信号をサーバ50に送信するように入力される。そして、
図4のステップS3でバックアップデータを要求するように入力されたと加熱調理器10A~10Cの制御部19が判定し、ステップS4以降の処理が実行される。加熱調理器10A~10Cのその他の処理は、加熱調理器10と同様である。
【0090】
次に、
図5を参照して、本実施形態のサーバ50の処理について説明する。
図5に示すように、第1実施形態と同様、ステップS13でサーバ通信部51はバックアップデータ要求信号を受信したとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS14に進む。
【0091】
次に、ステップS14において、サーバ制御部55は、バックアップデータを加熱調理器10,10A~10Cに送信する。このとき、本実施形態では、ステップS13において加熱調理器10A~10Cからバックアップデータ要求信号を受信した場合であっても、サーバ50は加熱調理器10の基本設定情報の最新のバックアップデータを送信する。従って、加熱調理器10A~10Cの基本設定を、加熱調理器10の基本設定に合わせることができる。
【0092】
なお、加熱調理器10A~10Cのいずれか1つからバックアップデータ要求信号を受信した場合、サーバ50は、最新のバックアップデータを、1つの機器のみに送信してもよいし、加熱調理器10A~10Cの全てに送信してもよい。最新のバックアップデータを複数の加熱調理器10A~10Cに送信する場合、ユーザが加熱調理器10A~10Cの初期設定等を行う時間を短縮することができる。また、複数の加熱調理器10A~10Cの基本設定を合わせることで、ユーザが複数の加熱調理器10A~10Cを使用する際に作業効率が低下することを抑制できる。サーバ50のその他の処理及び効果は、第1実施形態と同様である。
【0093】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る加熱調理システム100について説明する。第3実施形態では、第2実施形態とは異なり、第1加熱調理器としての加熱調理器10の基本設定情報が変更されると、加熱調理器10の基本設定情報のバックアップデータが第2加熱調理器としての加熱調理器10A~10Cに送信される例について説明する。
【0094】
本実施形態では、加熱調理器10の制御部19は、加熱調理器10の基本設定情報の変更に応じて、最新の基本設定情報をサーバ50に向けて送信するように、加熱調理器10の通信部11を制御する。サーバ50のサーバ制御部55は、加熱調理器10から基本設定情報を受信した場合、加熱調理器10の最新のバックアップデータを加熱調理器10A~10Cに送信する。また、加熱調理器10A~10Cの制御部19は、加熱調理器10の最新のバックアップデータに基づいて、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報を更新する。従って、加熱調理器10の基本設定情報の変更に伴い、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報が更新されるため、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報を、加熱調理器10の最新の基本設定情報に容易に合わせることができる。
【0095】
第3実施形態の加熱調理器10,10A~10C、サーバ50、及び加熱調理システム100のその他の構成は、第2実施形態と同様である。
【0096】
次に、加熱調理システム100の処理を説明する。まず、
図7を参照して、加熱調理器10,10A~10Cの処理について説明する。
図7は、本実施形態の加熱調理器10,10A~10Cの処理を示すフローチャートである。加熱調理器10,10A~10Cの処理は、ステップS21~S24を含む。
【0097】
図7に示すように、ステップS21において、加熱調理器10,10A~10Cの制御部19は、基本設定情報がユーザによって変更されたか否かを判定する。なお、本実施形態では、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報は、ユーザによって変更されなくてもよい。
【0098】
ステップS21で基本設定情報はユーザによって変更されたと制御部19が判定した場合、ステップS22に進む。
【0099】
次に、ステップS22において、制御部19は、最新の基本設定情報をサーバ50に向けて送信するように、通信部11を制御する。よって、通信部11は、最新の基本設定情報をサーバ50に送信する。そして、ステップS21に戻る。
【0100】
また、ステップS21で基本設定情報はユーザによって変更されていないと制御部19が判定した場合、ステップS23に進む。
【0101】
次に、ステップS23において、制御部19は、バックアップデータをサーバ50から受信したか否かを判定する。
【0102】
ステップS23でバックアップデータをサーバ50から受信していないと制御部19が判定した場合、ステップS21の判定が繰り返される。
【0103】
一方、ステップS23でバックアップデータをサーバ50から受信したと制御部19が判定した場合、ステップS24に進む。
【0104】
次に、ステップS24において、制御部19は、受信したバックアップデータに基づいて、基本設定情報を更新する。そして、加熱調理器10,10A~10Cの処理が終了する。
【0105】
次に、
図8を参照して、サーバ50の処理について説明する。
図8は、本実施形態のサーバ50の処理を示すフローチャートである。サーバ50の処理は、ステップS31~S34を含む。
【0106】
図8に示すように、ステップS31において、サーバ50のサーバ制御部55は、サーバ通信部51が加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報を受信したか否かを判定する。
【0107】
ステップS31で、サーバ通信部51は加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報を受信していないとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS31の判定が繰り返される。
【0108】
一方、ステップS31で、サーバ通信部51は加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報を受信したとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS32に進む。
【0109】
次に、ステップS32において、サーバ制御部55は、加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報をバックアップデータとして記憶する。
【0110】
次に、ステップS33において、サーバ制御部55は、ステップS31における基本設定情報の送信元が加熱調理器10であるか否かを判定する。
【0111】
ステップS33で送信元が加熱調理器10ではないとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS31に戻る。
【0112】
一方、ステップS33で送信元が加熱調理器10であるとサーバ制御部55が判定した場合、ステップS34に進む。
【0113】
次に、ステップS34において、サーバ制御部55は、加熱調理器10の最新のバックアップデータを加熱調理器10A~10Cに送信する。そして、サーバ50の処理が終了する。
【0114】
本実施形態の加熱調理システム100のその他の処理及び効果は、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
【0115】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0116】
例えば第2実施形態では、ユーザの入力操作によって、加熱調理器10A~10Cがバックアップデータ要求信号をサーバ50に送信する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、定期的に、加熱調理器10A~10Cがバックアップデータ要求信号をサーバ50に送信してもよい。また、加熱調理器10A~10Cをサーバ50に登録した際に、サーバ50から加熱調理器10A~10Cに自動的に最新のバックアップデータを送信してもよい。この場合、加熱調理器10A~10Cの制御部19が自動的に最新のバックアップデータに基づいて基本設定情報を更新してもよい。
【0117】
また、例えば、第1実施形態では加熱調理器10のバックアップデータを用いて加熱調理器10の基本設定情報を更新する例について示し、第2実施形態では加熱調理器10のバックアップデータを用いて加熱調理器10,10A~10Cの基本設定情報を更新する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、加熱調理器10のバックアップデータを、加熱調理器10には用いず、加熱調理器10A~10Cの基本設定情報を更新するために用いてもよい。
【0118】
また、例えば、第1実施形態では、バックアップデータに基本設定情報のみが含まれる例について示したが、本発明はこれに限らない。バックアップデータに、基本設定情報以外の、例えばメニュー情報がさらに含まれてもよい。
【0119】
また、例えば第1実施形態及び第2実施形態では、ユーザが加熱調理器10A~10Cを操作することによって、加熱調理器10,10A~10Cとサーバ50との間で基本設定情報及びバックアップデータが送受信される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、スマートフォン又はタブレット端末等の端末を加熱調理器10,10A~10Cに接続し、ユーザが端末を操作することによって、加熱調理器10,10A~10Cとサーバ50との間で基本設定情報及びバックアップデータが送受信されてもよい。この場合、基本設定情報及びバックアップデータは、端末を介して送受信されてもよいし、端末を介さずに送受信されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、加熱調理システムの分野に有用である。
【符号の説明】
【0121】
10 加熱調理器(第1加熱調理器)
10A~10C 加熱調理器(第2加熱調理器)
11 通信部(第1通信部、第2通信部)
19 制御部(第1制御部、第2制御部)
50 サーバ
51 サーバ通信部
52 サーバ記憶部
100 加熱調理システム