(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】とろみ飲料供給装置
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240726BHJP
A47J 31/40 20060101ALI20240726BHJP
A47J 31/46 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
A47J31/40
A47J31/46
(21)【出願番号】P 2019079639
(22)【出願日】2019-04-18
【審査請求日】2022-03-14
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155099
【氏名又は名称】永井 裕輔
(72)【発明者】
【氏名】広沢 優
(72)【発明者】
【氏名】藤原 徹
【合議体】
【審判長】中屋 裕一郎
【審判官】鎌田 哲生
【審判官】尾崎 和寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-187936(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/00- 3/04
A47J31/00-31/60
A47J42/00-44/02
G07F13/00-15/12
A47G21/00-23/16
A61B 5/06- 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を載置する載置台と、
前記載置台に載置した容器に飲料を注出する飲料注出部から飲料を供給する飲料供給部と、
前記載置台に載置した容器にとろみ粘体を注出するとろみ粘体注出部からとろみ粘体を供給するとろみ粘体供給部とを備え、
前記載置台に載置した容器に前記飲料注出部から飲料と前記とろみ粘体注出部からとろみ粘体とを注出することによって前記容器内にとろみ飲料を供給するようにした
とろみ飲料供給装置であって、
前記とろみ粘体供給部を前記載置台に載置した容器の上側にて左右方向に同じ位置で上下方向に直線的に配置させたことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【請求項2】
請求項
1に記載のとろみ飲料供給装置において、
前記とろみ粘体供給部は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器と、とろみ粉体を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなるとろみ粉体溶解水を供給するとろみ用給水部と、前記とろみ粉体容器から供給されるとろみ粉体と前記とろみ用給水部から供給されるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器とを備え、前記とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体を前記とろみ粘体注出部から前記載置台に載置した容器に注出するようにしたことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【請求項3】
請求項
2に記載のとろみ飲料供給装置において、
前記とろみ粘体混合容器の下側にはとろみ粘体放出口から放出されるとろみ粘体を受けて前記とろみ粘体注出部から注出させるとろみ粘体ガイドが設けられ、前記とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体を前記とろみ粘体ガイドで受けて前記とろみ粘体注出部から前記載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、
前記とろみ粘体注出部を前記とろみ粘体放出口の鉛直方向の真下にて鉛直方向に延出させたことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【請求項4】
請求項
2に記載のとろみ飲料供給装置において、
前記とろみ粘体注出部を前記とろみ粘体混合容器の下部に一体的に設けたことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【請求項5】
請求項
2~4の何れか1項に記載のとろみ飲料供給装置において、
前記とろみ粉体容器からのとろみ粉体と前記とろみ用給水部からのとろみ粉体溶解水とを前記とろみ粘体混合容器内で混合して生成したとろみ粘体を前記とろみ粘体注出部から前記載置台に載置した容器に注出した後で、前記とろみ用給水部から前記とろみ粘体混合容器内にとろみ粉体溶解水を供給し、供給されたとろみ粉体溶解水を前記とろみ粘体注出部から前記載置台に載置した容器に注出するように制御したことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【請求項6】
請求項1に記載のとろみ飲料供給装置において、
前記とろみ粘体供給部は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器と、とろみ粉体を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなるとろみ粉体溶解水とを供給するとろみ用給水部と、前記とろみ粉体容器から供給されるとろみ粉体と前記とろみ用給水部から供給されるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器とを備え、前記とろみ粘体混合容器の下部には生成したとろみ粘体を放出するとろみ粘体放出口が形成され、前記とろみ粘体混合容器の下側には前記とろみ粘体放出口から放出されるとろみ粘体を受けて前記とろみ粘体注出部から注出させるとろみ粘体ガイドが設けられ、前記とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体を前記とろみ粘体ガイドで受けて前記とろみ粘体注出部から前記載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、
前記飲料供給部は、飲料の原料となる飲料原料を貯える飲料原料容器と、飲料原料を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなる飲料原料溶解水を供給する飲料用給水部と、前記飲料原料容器から供給される飲料と前記飲料用給水部から供給される飲料原料溶解水とを混合して飲料を生成する飲料混合容器とを備え、前記飲料混合容器の下部には生成した飲料を放出する飲料放出口が形成され、前記飲料混合容器の下側には前記飲料放出口から放出される飲料を受けて前記飲料注出部から注出させる飲料ガイドが設けられ、前記飲料混合容器内で生成した飲料を前記飲料ガイドで受けて前記飲料注出部から前記載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、
前記とろみ粘体放出口を前記飲料放出口よりも大きくしたことを特徴とするとろみ飲料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料が多少の粘度を有するとろみ飲料を供給するとろみ飲料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には飲料ディスペンサの発明が開示されている。この飲料ディスペンサは、ハウジングの前部に設けられた飲料生成注出室に、飲料の粉末原料を収容するキャニスタと、キャニスタ内の粉末原料を注出する注出部と、注出部によって注出された粉末原料を受け入れて水または湯と混合して飲料を生成するミキシングユニットと、ミキシングユニットで生成した飲料を受けるカップを載置する載置台とを備えている。この飲料ディスペンサでは、キャニスタ内の粉末原料は注出部によってミキシングユニットを構成するミキシングケース内に注出され、粉末原料はミキシングケース内で湯または水と撹拌混合されて飲料となり、飲料は載置台に載置されたカップで受けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、嚥下機能が低下した人向けに誤嚥防止を目的としたとろみ飲料が提供されるようになっている。上記の飲料ディスペンサで供給される飲料にとろみを付与するときには、カップに供給された飲料にとろみを付与するとろみ粉体を入れて混合する必要がある。この場合に、カップに供給された飲料に計量したとろみ粉体を入れて混合するため、多数杯のとろみ飲料を供給する際には、とろみ粉体を何度も計量してカップにいれて飲料に混合させなければならなく、多人数にとろみ飲料を提供するには特に面倒であった。本発明は、とろみ飲料を自動で供給できるとろみ飲料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するため、容器を載置する載置台と、載置台に載置した容器に飲料を注出する飲料注出部から飲料を供給する飲料供給部と、載置台に載置した容器にとろみ粘体を注出するとろみ粘体注出部からとろみ粘体を供給するとろみ粘体供給部とを備え、載置台に載置した容器に飲料注出部から飲料ととろみ粘体注出部からとろみ粘体とを注出することによって容器内にとろみ飲料を供給するようにしたとろみ飲料供給装置であって、とろみ粘体供給部を載置台に載置した容器の上側にて左右方向に同じ位置で上下方向に直線的に配置させたことを特徴とするとろみ飲料供給装置を供給するものである。
【0006】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、載置台に載置した容器に飲料注出部から飲料ととろみ粘体注出部からとろみ粘体とを注出することによって容器内にとろみ飲料を供給するようにしたので、計量したとろみ粉体を容器内の飲料に入れて溶かしてよく混ぜる必要がなくなり、とろみ飲料を手軽に提供できるようになる。また、とろみ粘体供給部を載置台に載置した容器の上側にて左右方向に同じ位置で上下方向に直線的に配置させたので、とろみ粘体がとろみ粘体供給部から容器に流れ落ちやすくなり、とろみ粘体供給部にとろみ粘体が残りにくくなる。
【0008】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、とろみ粘体供給部は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器と、とろみ粉体を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなるとろみ粉体溶解水を供給するとろみ用給水部と、とろみ粉体容器から供給されるとろみ粉体ととろみ用給水部から供給されるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器とを備え、とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体をとろみ粘体注出部から載置台に載置した容器に注出するのが好ましい。
【0009】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、とろみ粘体混合容器の下側にはとろみ粘体放出口から放出されるとろみ粘体を受けてとろみ粘体注出部から注出させるとろみ粘体ガイドが設けられ、とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体をとろみ粘体ガイドで受けてとろみ粘体注出部から載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、とろみ粘体注出部をとろみ粘体放出口の鉛直方向の真下にて鉛直方向に延出させるのが好ましい。このようにしたときには、とろみ粘体放出口から放出されたとろみ粘体がとろみ粘体注出部を通って容器に流れ落ちやすくなり、とろみ粘体がとろみ粘体ガイドやとろみ粘体注出部に残りにくくなる。
【0010】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、とろみ粘体注出部をとろみ粘体混合容器の下部に一体的に設けるのが好ましい。このようにしたときには、とろみ粘体がとろみ粘体混合容器ととろみ粘体注出部との間を滑らかに流れるようになり、とろみ粘体がとろみ粘体混合容器ととろみ粘体注出部との間で詰まりにくくなる。
【0011】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、とろみ粉体容器からのとろみ粉体ととろみ用給水部からのとろみ粉体溶解水とをとろみ粘体混合容器内で混合して生成したとろみ粘体をとろみ粘体注出部から載置台に載置した容器に注出した後で、とろみ用給水部からとろみ粘体混合容器内にとろみ粉体溶解水を供給し、供給されたとろみ粉体溶解水をとろみ粘体注出部から載置台に載置した容器に注出するように制御するのが好ましい。このようにしたときには、とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体を容器に注出した後で、とろみ粘体混合容器内は水または湯によって洗い流されるようになり、とろみ粘体混合容器内にはとろみ粘体が残りにくくなる。
【0012】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置においては、とろみ粘体供給部は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器と、とろみ粉体を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなるとろみ粉体溶解水を供給するとろみ用給水部と、とろみ粉体容器から供給されるとろみ粉体ととろみ用給水部から供給されるとろみ粉体溶解水を混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器とを備え、とろみ粘体混合容器の下部には生成したとろみ粘体を放出するとろみ粘体放出口が形成され、とろみ粘体混合容器の下側にはとろみ粘体放出口から放出されるとろみ粘体を受けてとろみ粘体注出部から注出させるとろみ粘体ガイドが設けられ、とろみ粘体混合容器内で生成したとろみ粘体をとろみ粘体ガイドで受けてとろみ粘体注出部から載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、飲料供給部は、飲料の原料となる飲料原料を貯える飲料原料容器と、飲料原料を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなる飲料原料溶解水を供給する飲料用給水部と、飲料原料容器から供給される飲料と飲料用給水部から供給される飲料原料溶解水とを混合して飲料を生成する飲料混合容器とを備え、飲料混合容器の下部には生成した飲料を放出する飲料放出口が形成され、飲料混合容器の下側には飲料放出口から放出される飲料を受けて飲料注出部から注出させる飲料ガイドが設けられ、飲料混合容器内で生成した飲料を飲料ガイドで受けて飲料注出部から載置台に載置した容器に注出するようにしたものであり、とろみ粘体放出口を飲料放出口よりも大きくするのが好ましい。このようにしたときには、とろみ粘体放出口から放出されるとろみ粘体の流れ落ちる速さを飲料放出口から放出される飲料の流れ落ちる速さに近づけることができ、とろみ粘体が飲料より遅く放出されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明のとろみ飲料供給装置の斜視図である。
【
図2】
図1のフロントパネルを取り外した状態の斜視図である。
【
図3】飲料供給部が配置されている位置(A-A線)での前後方向に沿った縦方向断面図である。
【
図4】飲料用給水部(とろみ粘体用給水部)の概略図である。
【
図5】
図2をさらに斜め上方から見た斜視図である。
【
図6】とろみ粘体供給部が配置されている位置(B-B線)での前後方向に沿った縦方向断面図である。
【
図7】飲料放出部ととろみ粘体放出部を斜め下方から見た一部拡大斜視図である。
【
図9】とろみ飲料供給プログラムを実行したときの各構成部品の作動を示すタイムチャートである。
【
図10】第1変形例のとろみ飲料供給装置であり、とろみ粘体注出部をとろみ粘体放出口の鉛直方向の真下にて鉛直方向に延出させたときの
図6に相当する縦方向断面図である。
【
図11】第2変形例のとろみ飲料供給装置であり、飲料混合容器ととろみ粘体容器の下部を示す一部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明によるとろみ飲料供給装置の一実施形態を図面を参照して説明する。本発明のとろみ飲料供給装置10は、カップ等の容器内に飲料と、とろみ飲料より粘度の高いとろみ粘体とを注出してとろみ飲料を供給するものである。
図1~
図3に示したように、とろみ飲料供給装置10は、略直方体形状のハウジング11の前部にとろみ飲料生成室12と、ハウジング11の後部に機械室13とを備え、とろみ飲料生成室12は仕切板14によって機械室13と仕切られている。機械室13には後述する飲料混合容器33、とろみ粘体混合容器43または容器に供給する水を冷却するための冷却水槽と、冷却水槽を冷却する冷凍装置と、飲料混合容器33、とろみ粘体混合容器43または容器に供給する湯を供給する給湯器等が配設されている。
【0015】
図2に示したように、とろみ飲料生成室12にはカップ等の容器を載置する載置台20と、容器内に飲料を供給する飲料供給部30と、容器内にとろみ粘体を供給するとろみ粘体供給部40とを備えている。この実施形態では、とろみ飲料生成室12には2種類の飲料を供給するために2つの飲料供給部30が設けられており、2つの飲料供給部30はとろみ飲料生成室12の左右方向の中央部に配置されるとろみ粘体供給部40の左右両側に配置されている。左右の飲料供給部30は左右対象に配置されているだけで同一の構成となっているので、以後の説明では主として一方の飲料供給部30のみを説明する。
【0016】
図1及び
図2に示したように、載置台20はとろみ飲料生成室12の下部にて左右方向の中央部に位置されている。載置台20は、カップ等の容器を載置する受台部21と、受台部21の上側を覆うカバー部22とを備えている。受台部21は簀の子状に形成され、カップ等の容器から溢出した飲料を下側に流すことができるようになっている。受台部21の前部にて左右方向の中央部で容器に飲料ととろみ粉体とを受けるようにするために、受台部21の前部で左右方向の中央部の上側に後述する飲料注出部37b(飲料注出口37c)ととろみ粘体注出部47a(とろみ粘体注出口47b)が配置されている(
図6に示した)。カバー部22は受台部21の上側で前方を除く左右両側方、後方及び上方を覆っている。
【0017】
図2及び
図3に示したように、飲料供給部30は載置台20に載置した容器にとろみ飲料の原料となる飲料を供給するものである。飲料供給部30は、飲料を生成する飲料生成部31と、飲料生成部31で生成した飲料を載置台20の容器に供給する飲料供給経路36とを備えている。
【0018】
図2及び
図3に示したように、飲料生成部31は、飲料の原料粉体と水及び/または湯(水と湯との少なくとも一方)とからなる飲料原料溶解水とを混合して飲料を生成するものである。飲料生成部31は、飲料の原料粉体(飲料原料)を貯える飲料原料容器32と、飲料の原料粉体と飲料原料溶解水とを混合する飲料混合容器33と、飲料混合容器33内に飲料原料溶解水を供給する飲料用給水部34と、飲料混合容器33内で原料粉体と飲料原料溶解水とを撹拌して混合させる飲料撹拌装置35とを備えている。飲料原料容器32は茶、紅茶等の粉末よりなる飲料の原料粉体を貯えるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に取り付けられている。飲料原料容器32の底部には原料粉体の搬出口32aが設けられており、原料粉体は搬出口32aから飲料混合容器33に搬出される。飲料原料容器32の下部にはスクリュー32bが設けられており、スクリュー32bはカップリング部材32cを介してモータ32dの駆動が伝達されるようになっている。モータ32dの回転によってスクリュー32bが回転すると、飲料原料容器32内の原料粉体は搬出口32aから飲料混合容器33内に搬出される。
【0019】
図3に示したように、飲料混合容器33は原料粉体と飲料原料溶解水とを撹拌して混合させるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に支持されている。飲料混合容器33は略筒形をしており、上側から大径部33aと中径部33bと小径部33cとを備えている。飲料混合容器33の大径部33aは飲料原料容器32の下側で開口しており、飲料原料容器32の搬出口32aから搬出される飲料の原料粉体は飲料混合容器33内に流入する。飲料混合容器33の小径部33cの下端には飲料放出口33dが形成されており、飲料混合容器33内で撹拌混合されて生成された飲料は飲料放出口33dから放出される。
【0020】
図4に示したように、飲料用給水部34は飲料混合容器33内に飲料の原料粉体を溶かして飲料を生成するための飲料原料溶解水を供給するものでる。飲料用給水部34はベース15の飲料混合容器33の上側に形成された給水口34aを備え、給水口34aには給水管34bが接続されている。給水管34bには給水弁34cが介装されており、給水源の水は給水弁34cの開放によって給水管34bを通って給水口34aから飲料混合容器33内に飲料原料溶解水として供給される。給水管34bにはさらに給湯管34dが接続されており、給湯管34dには給湯弁34eが介装されている。給湯管34dは機械室13内の給湯器等の給湯源に接続されており、給湯源の湯は給湯弁34eの開放によって給水管34b及び給湯管34dを通って給水口34aから飲料混合容器33内に飲料原料溶解水として供給される。
【0021】
図3に示したように、飲料混合容器33には飲料撹拌装置35が設けられており、飲料撹拌装置35は飲料混合容器33の後側のベース15に設けたモータ35aと、モータ35aによって回転する回転軸35dと、回転軸35dの先端に設けられた円板部35eとを備えている。モータ35aの出力軸にはカップリング用のマグネット35bが設けられ、回転軸35dのモータ35a側となる基端にはカップリング用のマグネット35cが設けられている。回転軸35dはカップリング用のマグネット35b,35cによってモータ35aに着脱可能に連結され、モータ35aはカップリング用のマグネット35b,35cを介して回転軸35dを回転させる。回転軸35dは飲料混合容器33の中径部33bの下端部に延出し、回転軸35dの先端には円板部35eが設けられている。回転軸35dの先端の円板部35eの下面には撹拌羽根が設けられており、飲料混合容器33内の原料粉体と飲料原料溶解水とは円板部35eの回転によって撹拌混合されて飲料となる。
【0022】
図2に示したように、飲料供給経路36は飲料生成部31で生成した飲料を載置台20に載置した容器Cに案内するものである。
図2、
図3及び
図5に示したように、飲料供給経路36は浅い箱形をした飲料ガイド37を備え、飲料ガイド37は飲料生成部31の下側から載置台20の前部で左右方向の中央部まで延びている。この実施形態では、左右両側に配置された飲料ガイド37はとろみ飲料生成室12の左右方向の中央部に配置される連結部37aによって互いに連結しており、左右両側の飲料ガイド37は左右方向の中央部の連結部37aで繋がった状態で一体的に形成されている。一体的に形成されている左右両側の飲料ガイド37は載置台20のカバー部22の上側に支持されている。
【0023】
図2及び
図6に示したように、飲料ガイド37には載置台20の前部で左右方向の中央部の上側で下方に延びる円筒形をした飲料注出部37bが設けられており、飲料注出部37bの下端には飲料の飲料注出口37cが形成されている。また、左右両側の飲料ガイド37の飲料注出部37bは載置台20の前部にて左右方向の中央部で互いに左右方向に隣接する位置に配置されている。
【0024】
図2及び
図6に示したように、とろみ粘体供給部40は載置台20に載置した容器Cにとろみ飲料の原料となるとろみ粘体を供給するものである。とろみ粘体供給部40は、とろみ粘体を生成するとろみ粘体生成部41と、とろみ粘体生成部41で生成したとろみ粘体を載置台20の容器Cに供給するとろみ粘体供給経路46とを備えている。
【0025】
図2及び
図6に示したように、とろみ粘体生成部41は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体と水及び/または湯(水と湯との少なくとも一方)よりなるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ飲料より粘度の高いとろみ粘体を生成するものである。とろみ粘体生成部41は、とろみ粉体(とろみ粉末)を貯えるとろみ粉体容器42と、とろみ粉体ととろみ粉体溶解水とを混合するとろみ粘体混合容器43と、とろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体溶解水を供給するとろみ用給水部44(
図4に示した)と、とろみ粘体混合容器43内でとろみ粉体ととろみ粉体溶解水とを撹拌して混合させるとろみ粘体撹拌装置45とを備えている。とろみ粉体容器42はとろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に取り付けられている。とろみ粉体容器42の底部にはとろみ粉体の搬出口42aが設けられており、とろみ粉体は搬出口42aからとろみ粘体混合容器43に搬出される。とろみ粉体容器42の下部にはスクリュー42bが設けられており、スクリュー42bはカップリング部材42cを介してモータ42dの駆動が伝達されるようになっている。モータ42dの回転によってスクリュー42bが回転すると、とろみ粉体容器42内のとろみ粉体は搬出口42aからとろみ粘体混合容器43内に搬出される。
【0026】
図6に示したように、とろみ粘体混合容器43はとろみ粉体ととろみ粉体溶解水とを撹拌して混合させるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に支持されている。とろみ粘体混合容器43は略筒形をしており、上側から大径部43aと中径部43bと小径部43cとを備えている。とろみ粘体混合容器43の大径部43aはとろみ粉体容器42の下側で開口しており、とろみ粉体容器42の搬出口42aから搬出されるとろみ粉体はとろみ粘体混合容器43内に流入する。とろみ粘体混合容器43の小径部43cの下端にはとろみ粘体放出口43dが形成されており、とろみ粘体混合容器43内で撹拌されて混合されたとろみ粘体はとろみ粘体放出口43dから放出される。
図7に示したように、とろみ粘体混合容器43はとろみ粘体放出口43dを除いて飲料混合容器33と同じ形状をしており、とろみ粘体放出口43dは飲料放出口33dよりも大きく形成されている。とろみ粘体放出口43dは飲料放出口33dよりも大きく形成されているので、とろみ粘体放出口43dから放出されるとろみ粘体の流れ落ちる速さを飲料放出口33dから放出される飲料の流れ落ちる速さに近づけることができ、とろみ粘体が飲料よりも遅く放出されるのを防ぐようにしている。
【0027】
図4に示したように、とろみ用給水部44はとろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体を溶かしてとろみ粘体を生成するための水及び/または湯よりなるとろみ粉体溶解水を供給するものでる。とろみ用給水部44はベース15のとろみ粘体混合容器43の上側に形成された給水口44aを備え、給水口44aには給水管44bが接続されている。給水管44bには給水弁44cが介装されており、給水源の水は給水弁44cの開放によって給水管44bを通って給水口44aからとろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体溶解水として供給される。給水管44bにはさらに給湯管44dが接続されており、給湯管44dには給湯弁44eが介装されている。給湯管44dは機械室13内の給湯器等の給湯源に接続されており、給湯源の湯は給湯弁44eの開放によって給水管44b及び給湯管44dを通って給水口44aからとろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体溶解水として供給される。
【0028】
図6に示したように、とろみ粘体混合容器43にはとろみ粘体撹拌装置45が設けられており、とろみ粘体撹拌装置45はとろみ粘体混合容器43の後側のベース15に設けたモータ45aと、モータ45aによって回転する回転軸45dと、回転軸45dの先端に設けられた円板部45eとを備えている。モータ45aの出力軸にはカップリング用のマグネット45bが設けられ、回転軸45dのモータ45a側となる基端にはカップリング用のマグネット45cが設けられている。回転軸45dはカップリング用のマグネット45b,45cによってモータ45aに着脱可能に連結され、モータ45aはカップリング用のマグネット45b,45cを介して回転軸45dを回転させる。回転軸45dはとろみ粘体混合容器43の中径部43bの下端部に延出し、回転軸45dの先端には円板部45eが設けられている。回転軸45dの先端の円板部45eの下面には撹拌羽根が設けられており、とろみ粘体混合容器43内のとろみ粉体ととろみ粉体溶解水とは円板部45eの回転によって撹拌混合されてとろみ粘体となる。
【0029】
図2及び
図5に示したように、とろみ粘体供給経路46はとろみ粘体生成部41で生成したとろみ粘体を載置台20に載置した容器Cに案内するものである。とろみ粘体供給経路46は浅い箱形をしたとろみ粘体ガイド47を備え、とろみ粘体ガイド47はとろみ粘体生成部41の下側かつ載置台20の前部で左右方向の中央部の上側に配置されている。この実施形態では、とろみ粘体ガイド47は載置台20の左右方向の中央部にて左右両側の飲料ガイド37の後側に連結されており、左右両側の飲料ガイド37と繋がった状態で一体的に形成されている。
【0030】
図6に示したように、とろみ粘体ガイド47には円筒形をしたとろみ粘体注出部47aが設けられている。とろみ粘体注出部47aは載置台20の前部にて左右方向の中央部の上側で下方に延びる筒形をし、とろみ粘体注出部47aの下端にはとろみ粘体注出口47bが形成されている。また、とろみ粘体ガイド47のとろみ粘体注出部47aは載置台20の前部にて左右方向の中央部で飲料注出部37bの後側に隣接する位置に配置されている。
【0031】
図8に示したように、とろみ飲料供給装置10は、載置台20に載置した容器Cにとろみ飲料の供給を制御する制御装置50を備えており、制御装置50は、フロントパネル16に設けた操作スイッチ17、飲料原料容器32のモータ32d、飲料用給水部34の給水弁34cと給湯弁34e、飲料撹拌装置35のモータ35a、とろみ粉体容器42のモータ42d、とろみ用給水部44の給水弁44cと給湯弁44e及びとろみ粘体撹拌装置45のモータ45aに接続されている。制御装置50はとろみ飲料の供給プログラムを有しており、とろみ飲料の供給プログラムは操作スイッチ17の操作に基づいて飲料用給水部34の給水弁34c及び/または給湯弁34eと、とろみ用給水部44の給水弁44c及び/または給湯弁44eとの開閉を制御するとともに、飲料原料容器32のモータ32dと飲料撹拌装置35のモータ35aととろみ粉体容器42のモータ42dととろみ粘体撹拌装置45のモータ45aの作動を制御することにより、載置台20に載置したカップ等の容器Cにとろみ飲料を供給するように制御している。なお、とろみ飲料の供給プログラムは、図示しない設定操作部の操作により、とろみ飲料の飲料の濃さに応じた飲料原料容器32のモータ32dの作動時間と、容器Cの容量ととろみ飲料の温度に応じた給水弁34c及び/または給湯弁34eと給水弁44c及び/または給湯弁44eとの開放時間と、とろみ飲料のとろみ粘度に応じたとろみ粉体容器42のモータ42dの作動時間とを設定可能としている。
【0032】
このとろみ飲料供給装置10でとろみ飲料を供給するときには、載置台20の受台部21の前部で左右の中央部にカップ等の容器Cを載置し、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50はとろみ飲料供給プログラムを実行する。
図9のaのタイミングに示したよう、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50は、とろみ粉体容器42のモータ42dをとろみ粘度に応じた時間で回転させ(
図9のbからcまでの時間)、とろみ粉体容器42内のとろみ粉体は搬出口42aからとろみ粘体混合容器43内に搬出される。
【0033】
とろみ粉体がとろみ粘体混合容器43内に搬出されると、制御装置50はとろみ用給水部44の給水弁44c及び/または給湯弁44eを容器Cの容量及びとろみ飲料の設定温度に応じた時間で開放させる(
図9のcからeまでの時間)とともに、とろみ粘体撹拌装置45のモータ45aを作動させる(
図9のcからdまでの時間)。とろみ粘体混合容器43内に搬出されたとろみ粉体は給水口44aから供給されるとろみ粉体溶解水に撹拌されることで混合されてとろみ粘体となり、とろみ粘体混合容器43内のとろみ粘体はとろみ粘体放出口43dからとろみ粘体ガイド47に放出される。とろみ粘体放出口43dから放出されたとろみ粘体はとろみ粘体ガイド47を通ってとろみ粘体注出口47bから容器Cに注出される。
【0034】
次に、制御装置50は、飲料原料容器32のモータ32dを飲料の濃さに応じた時間で回転させると(
図9のeからfまでの時間)、飲料原料容器32内の飲料原料は搬出口32aから飲料混合容器33内に搬出される。飲料の原料粉体が飲料混合容器33内に搬出されると、制御装置50は飲料用給水部34の給水弁34c及び/または給湯弁34eを容器Cの容量及びとろみ飲料の設定温度に応じた時間で開放させる(
図9のfからhまでの時間)とともに、飲料撹拌装置35のモータ35aを作動させる(
図9のfからgまでの時間)。飲料混合容器33内に搬出された飲料の原料粉体は給水口34aから供給される飲料原料溶解水に撹拌されることで混合されて飲料となり、飲料混合容器33内の飲料は飲料放出口33dから飲料ガイド37に放出される。飲料放出口33dから放出された飲料は飲料ガイド37を通って飲料注出口37cから容器Cに注出される。
【0035】
次に、制御装置50は、とろみ用給水部44の給水弁44c及び/または給湯弁44eを容器Cの容量及びとろみ飲料の設定温度に応じた時間で開放させる(
図9のhからiまでの時間)とともに、とろみ粘体撹拌装置45のモータ45aを作動させる(
図9のhからiまでの時間)。とろみ粘体混合容器43内に供給されたとろみ粉体溶解水はとろみ粘体放出口43dからとろみ粘体ガイド47に放出される。とろみ粘体放出口43dから放出されたとろみ粉体溶解水はとろみ粘体ガイド47を通ってとろみ粘体注出口47bから容器Cに注出される。
【0036】
上記のように構成したとろみ飲料供給装置10は、容器Cを載置する載置台20と、載置台20に載置した容器Cに飲料を注出する飲料注出部37bから飲料を供給する飲料供給部30と、載置台20に載置した容器Cにとろみ粘体を注出するとろみ粘体注出部47aからとろみ粘体を供給するとろみ粘体供給部40とを備え、載置台20に載置した容器Cに飲料注出部37bから飲料ととろみ粘体注出部47aからとろみ粘体とを注出することによって容器C内にとろみ飲料を供給するようにしている。また、とろみ粘体供給部40は、とろみ粘体の原料となるとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器42と、とろみ粉体を溶解させる水と湯との少なくとも一方よりなるとろみ粉体溶解水を供給するとろみ用給水部44と、とろみ粉体容器42から供給されるとろみ粉体ととろみ用給水部44から供給されるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器43とを備え、とろみ粘体混合容器43内で生成したとろみ粘体をとろみ粘体注出部47aから載置台20に載置した容器Cに注出するものである。これにより、計量したとろみ粉体を容器C内の飲料に入れて溶かしてよく混ぜる必要がなくなり、とろみ飲料を手軽に提供できるようになる。この実施形態のとろみ粘体供給部40は、とろみ粉体ととろみ粉体溶解水とを撹拌混合したとろみ粘体を供給するものであるが、これに限られるものでなく、予め調整されたとろみ粘体を供給するようにしたものであってもよい。
【0037】
とろみ飲料供給装置10においては、とろみ粘体供給部40を載置台20に載置した容器Cの上側にて左右方向に同じ位置で上下方向に直線的に配置させている。具体的には、飲料供給部30を載置台20に載置した容器Cの左右の両側に配置することで、とろみ粘体供給部40は載置台20に載置した容器Cの上側に配置され、特に、とろみ粘体供給部40を構成するとろみ粉体容器42と、とろみ粘体混合容器43と、とろみ粘体ガイド47は載置台20に載置した容器Cの上側にて左右方向に同じ位置で上下方向に直線的に配置されている。これによって、原料となるとろみ粉体がとろみ粘体混合容器43に流入しやすくなるとともに、とろみ粘体がとろみ粘体混合容器43及びとろみ粘体ガイド47のとろみ粘体注出部47aを通って容器Cに流れ落ちやすくなり、とろみ粘体混合容器43及びとろみ粘体ガイド47にとろみ粘体が残りにくくなる。
【0038】
とろみ飲料供給装置10においては、飲料供給部30は、飲料原料容器32から供給される飲料と飲料用給水部34から供給される飲料原料溶解水とを混合して飲料を生成する飲料混合容器33を備え、飲料混合容器33の下部には生成した飲料を放出する飲料放出口33dが形成され、とろみ粘体供給部40は、とろみ粉体容器42から供給されるとろみ粉体ととろみ用給水部44から供給されるとろみ粉体溶解水とを混合してとろみ粘体を生成するとろみ粘体混合容器43を備え、とろみ粘体混合容器43の下部には生成したとろみ粘体を放出するとろみ粘体放出口43dが形成され、とろみ粘体放出口43dを飲料放出口33dよりも大きくしている。これによって、とろみ粘体放出口43dからとろみ粘体ガイド47に放出されるとろみ粘体の流れ落ちる速さを飲料放出口33dから飲料ガイド37に放出される飲料の流れ落ちる速さに近づけることができ、とろみ粘体が飲料より遅く放出されるのを防ぐことができる。
【0039】
とろみ飲料供給装置10においては、とろみ粉体容器42からのとろみ粉体と、とろみ用給水部44からのとろみ粉体溶解水とをとろみ粘体混合容器43内で混合して生成したとろみ粘体をとろみ粘体注出部47aから載置台20に載置した容器Cに注出した後で、とろみ用給水部44からとろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体溶解水を供給し、供給されたとろみ粉体溶解水をとろみ粘体注出部47aから載置台20に載置した容器Cに注出するように制御している。具体的には、
図9のbからeのタイミングで、とろみ粉体容器42からのとろみ粉体と、とろみ用給水部44からのとろみ粉体溶解水とをとろみ粘体混合容器43内で混合してとろみ粘体を生成し、生成したとろみ粘体をとろみ粘体注出部47aから容器Cに注出させ、
図9のeからhのタイミングで、飲料原料容器32からの飲料の原料粉体と、飲料用給水部34からの飲料原料溶解水とを飲料混合容器33内で混合して飲料を生成し、生成した飲料を飲料注出部37bから容器Cに注出させ、
図9のhからiのタイミングで、とろみ用給水部44からとろみ粘体混合容器43内にとろみ粉体溶解水を供給し、とろみ粉体溶解水をとろみ粘体注出部47aから容器Cに注出させるように制御している。これによって、
図9のbからeのタイミングにてとろみ粘体混合容器43内で生成したとろみ粘体を容器Cに注出した後で、とろみ粘体混合容器43及びとろみ粘体注出部47aはとろみ粉体溶解水によって洗い流されるようになり、とろみ粘体混合容器43及びとろみ粘体注出部47aにはとろみ粘体が残りにくくなる。
【0040】
次に、とろみ飲料供給装置10の変形例について説明する。
図10に示したように、第1変形例のとろみ飲料供給装置10は、上述した実施形態において、とろみ粘体注出部47aをとろみ粘体放出口43dの鉛直方向の真下にて鉛直方向に延出させたものである。具体的には、とろみ粘体混合容器43の下側にはとろみ粘体放出口43dから放出されるとろみ粘体を受けてとろみ粘体注出部47aから注出させるとろみ粘体ガイド47が設けられており、とろみ粘体ガイド47に設けられたとろみ粘体注出部47aはとろみ粘体放出口43dの鉛直方向の真下にて鉛直方向に延出されている。これによって、とろみ粘体放出口43dから放出されたとろみ粘体がとろみ粘体注出部47aを通って容器Cに流れ落ちやすくなり、とろみ粘体がとろみ粘体ガイド47やとろみ粘体注出部47aに残りにくくなる。
【0041】
次に、とろみ飲料供給装置10の第2変形例について説明する。
図11に示したように、第2変形例のとろみ飲料供給装置10は、上述した実施形態において、とろみ粘体注出部47aをとろみ粘体混合容器43の下部に一体的に設けるようにしたものである。具体的には、とろみ粘体混合容器43の中径部43bは載置台20の容器Cの上側まで延出しており、中径部43bの下端部には小径部よりなるとろみ粘体注出部47aが一体的に形成されている。とろみ粘体注出部47aの下端には容器Cの上側で開口するとろみ粘体注出口47bが形成されており、とろみ粘体混合容器43内で撹拌混合されて生成されたとろみ粘体はとろみ粘体注出部47aから容器Cに注出される。これによって、とろみ粘体がとろみ粘体混合容器43ととろみ粘体注出部47aとの間を滑らかに流れるようになり、とろみ粘体がとろみ粘体混合容器43ととろみ粘体注出部47aとの間で詰まりにくくなる。
【0042】
このとろみ飲料供給装置10の飲料供給部30は容器C内に飲料を供給するものであり、この実施形態の飲料供給部30は、飲料原料である飲料の原料粉体と水及び/または湯よりなる飲料原料溶解水を混合して飲料を生成する飲料生成部31と、飲料生成部31により生成された飲料を容器Cに供給する飲料供給経路36とを備えているが、これに限られるものではなく、飲料生成部31は飲料の原料粉体に代えて濃縮飲料と飲料原水である水及び/または湯よりなる飲料希釈水とを混合して飲料を生成するものであってもよいし、飲料タンク等の飲料容器内に貯えた飲料をそのまま容器Cに直接供給するようにしたものであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
10…とろみ飲料供給装置、20…載置台、30…飲料供給部、32…飲料原料容器、33…飲料混合容器、33d…飲料放出口、37…飲料ガイド、37b…飲料注出部、40…とろみ粘体供給部、42…とろみ粉体容器、43…とろみ粘体混合容器、43d…とろみ粘体放出口、44…とろみ用給水部、47…とろみ粘体ガイド、47a…とろみ粘体注出部。