(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
A63F7/02 326G
(21)【出願番号】P 2020079191
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2023-01-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 優
【審査官】佐藤 嘉純
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-089921(JP,A)
【文献】特開2010-172570(JP,A)
【文献】特開2002-018070(JP,A)
【文献】特開2003-265804(JP,A)
【文献】特開2019-050894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が払い出される払出口と、
遊技球が取り込まれる取込口と、
前記払出口から払い出された遊技球を貯留しつつ、前記払出口から前記取込口に向かう下り傾斜に沿って遊技球を前記取込口に案内する球皿と、
前記球皿における遊技球が転動可能な領域を左右方向に略3等分して形成される3つの領域のうちの最上流側の領域内であって前記払出口から払い出される遊技球が通過する経路から外れた位置に設けられ、前記球皿に貯留された遊技球を外部に排出させる孔と前記孔を開放又は閉鎖する弁とを有し
ており、前記孔はボタンの押下により開放状態となり前記ボタンの再押下により閉鎖状態に戻る球抜き手段と
を備えた遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球を貯留可能な球皿を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機においては、遊技球を十分に貯留しながらも適切に発射装置に送り込むことができるよう、様々な工夫がなされている。例えば、球皿の手前側の壁をなす手前壁から球皿の奥側に向けて隆起し、手前壁に沿って案内されることで所定方向に整列された遊技球の転動を所定方向から逸らして案内する偏向案内体を備えた遊技機が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の先行技術によれば、偏向案内体によって遊技球の転動が所定方向から逸らされるため、最終的に案内面の奥行きが1列分に絞られる位置よりも上流側で所定方向だけに遊技球が整列することで生じる球詰まり(球噛み)を未然に防止することができると考えられる。
【0005】
ところで、上記の先行技術は、上皿及び下皿からなる2段構成の球皿のうち上皿に関するものである。球皿が1段構成である場合には、2段構成の球皿と単純比較すると、貯留可能な遊技球の量が1段分少ないことから、十分な量の遊技球を適切に貯留可能とするにはさらなる工夫が求められる。
【0006】
そこで、本発明は、遊技球を球皿に適切に貯留する技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため以下の解決手段を採用する。なお、以下の解決手段及び括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明は、以下の解決手段に示す各発明特定事項を少なくとも1つ含む発明とすることができる。さらに、以下の解決手段に示す各発明特定事項には、発明特定事項を限定する要素を追加して下位概念化することができ、発明特定事項を限定する要素を削除して上位概念化することもできる。
【0008】
解決手段1:本解決手段の遊技機は、遊技球が払い出される払出口と、遊技球が取り込まれる取込口と、前記払出口から払い出された遊技球を貯留しつつ、前記払出口から前記取込口に向かう下り傾斜に沿って遊技球を前記取込口に案内する球皿と、前記球皿における前記払出口から払い出される遊技球が通過する経路から外れた位置に設けられ、前記球皿に貯留された遊技球を外部に排出させる孔と前記孔を開放又は閉鎖する弁とを有した球抜き手段とを備えている。
【0009】
本解決手段の遊技機は、以下の特徴を有している。
(1)遊技球が発射されると、障害釘や風車、構造物等に案内されながら遊技領域内を流下し、その過程で何らかの領域を通過したり、各種の入球口に入球したりする。遊技領域内で発生するこれらの事象に応じて、遊技の進行が制御される。また、遊技の進行に伴って、様々な演出が実行される。
【0010】
(2)払出口から遊技球が払い出される。払出口から払い出される遊技球は、遊技中に獲得した遊技球(賞球)や貸し出された遊技球(貸球)である。
【0011】
(3)取込口に遊技球が取り込まれる。取り込み口に取り込まれた遊技球は、球送り装置に送られたのち、発射装置に供給される。
【0012】
(4)球皿が設けられている。球皿は、上記(2)の払出口から払い出された遊技球を貯留するとともに、払出口から上記(3)の取込口に向かう下り傾斜に沿って遊技球を取込口に案内する。
【0013】
(5)球抜き手段が上記(4)の球皿に設けられている。球抜き手段は、上記(2)の払出口から払い出される遊技球が通過する経路から外れた位置に設けられている。また、球抜き手段は、球皿に貯留された遊技球を外部に排出させるための孔(球抜き孔)とこの孔を開放又は閉鎖する弁(球抜き弁)とを有しており、球皿に貯留された遊技球は、弁が開放された状態の孔から遊技機の外部に排出される。すなわち、この球皿は、1段構成の球皿である。
【0014】
本解決手段によれば、球抜き手段が球皿における払出口から払い出される遊技球が通過する経路から外れた位置に設けられているため、球抜き弁を閉じ忘れられたまま遊技が継続された場合でも、新たに払い出される遊技球を球抜き孔から排出させることなく球皿の下流側(取込口が設けられている側)に向かわせることができ、遊技球を適切に貯留することができる。これにより、球皿における遊技球の減少速度を緩和させることが可能となる。
【0015】
解決手段2:本解決手段の遊技機は、解決手段1において、前記球抜き手段は、前記球皿の幅方向における中央よりも上流側の位置に設けられていることを特徴とする。
【0016】
本解決手段では、以下の特徴が追加される。
(6)上記(5)の球抜き手段は、上記(4)の球皿の幅方向における中央(例えば、幅方向の最大突出寸法を等分する仮想線の位置)よりも上流側の位置、すなわち、上記(2)の払出口寄りの位置に設けられている。
【0017】
本解決手段によれば、球抜き手段が球皿の幅方向における中央よりも上流側の位置に設けられているため、球皿を幅方向でみて概ね半分以上の領域を遊技球の貯留領域として確保することができ、球抜き弁を閉じ忘れられたまま遊技が継続された場合でも、ある程度の遊技球を貯留し続けることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技球を球皿に適切に貯留することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】一体扉ユニットの一部(球皿周辺)を拡大して示す水平断面図である。
【
図5】実施形態における球抜き手段の位置を示す図である。
【
図6】比較例1における球抜き手段の位置を示す図である。
【
図7】比較例2における球抜き手段の位置を示す図である。
【
図9】遊技盤ユニットの一部を拡大して示す正面図である。
【
図10】パチンコ機に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。
【
図11】演出制御装置内の機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔実施形態〕
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、
図2は、パチンコ機1の背面図である。以下、
図1及び
図2を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
ここで、本明細書では、パチンコ機1に相対するようにして着席した遊技者から見て左側を左とし、遊技者から見て右側を右とし、遊技者から見て上側を上とし、遊技者から見て下側を下とし、遊技者から見て手前側を前とし、遊技者から見て奥側を後として説明している。
【0021】
パチンコ機1は、遊技を実行する遊技機であって、遊技媒体としての遊技球を用いて遊技を行うものである。遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1にて遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。
【0022】
〔全体構成〕
パチンコ機1は、外枠ユニット2、一体扉ユニット4(開閉可能な扉部材)及び内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠、枠部材)を備えている。一体扉ユニット4は、パチンコ機1の最も前面側に配置されており、一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が配置されており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
【0023】
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定される。
【0024】
一体扉ユニット4には、その下部位置に受皿ユニット6が配置されている。受皿ユニット6は、一体扉ユニット4の前方に設けられ、遊技球を貯留可能なユニットである。一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の左側端部に沿って垂直方向に延びている。
【0025】
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部には、その内側に不図示の統一錠ユニットが設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。
図1に示すように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニットは施錠具とともに一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
【0026】
また、内枠アセンブリ7の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニットが作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
【0027】
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで(内枠アセンブリ7が外枠ユニット2に固定されたままで)、一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると図示しない遊技盤ユニットが露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。なお、一体扉ユニット4を開放すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ移動する。
【0028】
また、パチンコ機1は、遊技盤ユニット(遊技盤、遊技用ユニット)を備えており、遊技盤ユニットは、一体扉ユニット4の背後(内側)で内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニットは、一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、窓4aの形状をカバーできる大きさにカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。また、遊技盤ユニットの前面には遊技領域が形成されており、この遊技領域は窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
【0029】
遊技盤ユニットには、遊技に必要な要素が配置されており、例えば、普通図柄に対応する始動ゲートや特別図柄に対応する始動入賞口、一般入賞口(他穴入賞口)、電動役物(普通電動役物及び特別電動役物)、図柄表示装置(普通図柄表示装置及び特別図柄表示装置)、統合表示基板、演出表示装置(液晶表示器)等が配置されている。流下した遊技球が始動ゲートや始動入賞口に入球することにより、普通図柄抽選や特別図柄抽選が実行され、抽選結果に応じて特別遊技(大当り遊技、小当り遊技、普通図柄当り遊技等)が実行される。そして、特別遊技によって遊技者は多くの出球を獲得することができる。このような遊技の進行に関する内容は主制御装置が制御し、演出に関する内容は演出制御装置が主制御装置からのコマンドに基づいて制御する。
【0030】
受皿ユニット6は、一体扉ユニット4から前面側へ突出して配置されており、その上面に球皿6bが形成されている。この球皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の図示しない払出装置ユニットから受皿ユニット6(球皿6b)に払い出される。
【0031】
受皿ユニット6の上面には図示しない貸出操作部が設けられており、この貸出操作部には、球貸ボタン及び返却ボタンが配置されている。図示しないカードユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタンを遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。また、貸出操作部の上面には図示しない度数表示部が配置されており、この度数表示部には、カードユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタンを操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。
【0032】
また、受皿ユニット6の左方位置には、球抜きボタン6eが設置されている。球皿6bが満杯になった場合、球抜きボタン6eを押し込み操作することで、球抜き孔が開放状態になり、これにより遊技球をパチンコ機1の下方に落下させることができる。球抜きボタン6eを押し込み操作すると、球皿6bに貯留された遊技球は落下して球皿6bからパチンコ機1の外部に排出され、排出された遊技球は、図示しない球受け箱や遊技球計数装置等に受け止められる。
【0033】
受皿ユニット6の右下には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者がこのハンドルユニット16を操作すると、図示しない発射制御基板セットが作動し、遊技領域に向けて遊技球を発射することができる(発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニットの下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域内に放り込まれる。遊技領域内には多数の障害釘や風車(いずれも図示されていない)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域内を流下する。
【0034】
パチンコ機1には、上ランプ46、左ランプ48及び右ランプ50が設置されている。これらのランプは、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により光演出を実行する。
【0035】
〔スピーカ〕
パチンコ機1には、上ランプ46の左側に配置された左後スピーカ54aや、上ランプ46の右側に配置された右後スピーカ54b、左後スピーカ54aの下方に配置された左上スピーカ54c、右後スピーカ54bの下方に配置された右上スピーカ54d、受皿ユニット6の左側に配置された左中スピーカ54eや、受皿ユニット6の右側に配置された右中スピーカ54f、一体扉ユニット4の下部に配置された幕板スピーカ54gが組み込まれている。これらのスピーカは、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して音演出を実行する。
【0036】
このうち、左後スピーカ54a及び右後スピーカ54bは、図示しない駆動機構等により、前方側(遊技者の方向)に移動可能となっている。左後スピーカ54a及び右後スピーカ54bが前方側に移動すると、左後スピーカ54a及び右後スピーカ54bが遊技者の頭部(耳)付近に近づくことになり、通常の音響効果とは異なる特別な音響効果を発揮することができる。
【0037】
〔上部アタッチメント〕
一体扉ユニット4の上部には、上部アタッチメント400が取り付けられている。上部アタッチメント400は、上ランプ46、左後スピーカ54a、右後スピーカ54b、左上スピーカ54c、右上スピーカ54d、図示しない駆動機構、センサ及びこれらの部品を制御するIC等を含んでいる。上部アタッチメント400は、一体扉ユニット4に取り付け可能(取り外し可能、交換可能)であり、上部アタッチメント認証ID(所定の識別情報)を有する取付部材である。上部アタッチメント400は、演出制御装置と通信可能である。
【0038】
例えば、A機種にはA機種用の上部アタッチメントを取り付ける必要がある。A機種にB機種用の上部アタッチメントを取り付けても、B機種用の上部アタッチメントは正常に動作しない。この点は、下部アタッチメントにおいても同様である。正しい組み合わせであるか否か(アタッチメント認証IDが正常であるか否か)は、アタッチメントから取得するアタッチメント認証IDと、演出制御装置のROM等に記憶されているアタッチメントのID情報とを比較することにより判断することができる。アタッチメント認証IDは、各種センサ(可動体等のセンサ)からの入力信号のように読み込めるようになっている。なお、アタッチメント認証IDは、固定値である。
【0039】
〔下部アタッチメント〕
一体扉ユニット4の下部中央には、下部アタッチメント500が取り付けられている。下部アタッチメント500は、演出切替ボタン510、レバー部材520、図示しない駆動機構及びこれらの部品を制御するIC等を含んでいる。下部アタッチメント500は、一体扉ユニット4に取り付け可能(取り外し可能、交換可能)であり、下部アタッチメント認証ID(所定の識別情報)を有する取付部材である。
【0040】
演出切替ボタン510は、下部アタッチメント500の中央に配置されており、複数種類の操作入力(1回押下、複数回押下、連打、長押し等)を受付可能である。レバー部材520は、演出切替ボタン510の左右に配置され、上下方向に延びた棒状の2つの部材である。レバー部材520は、単なる装飾物であってもよく、複数種類の操作入力(1回押し込み、複数回押し込み、長押し等)を受付可能な部材であってもよい。
【0041】
そして、遊技者が演出切替ボタン510を操作することにより、入力信号が演出制御装置に入力される。これにより、演出制御装置は、演出内容(例えば液晶表示器に表示される演出の内容)を切り替えたり、図柄の変動中や大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、ボタン押下演出、レバー部材押し込み演出等)を発生させたりする。
【0042】
その他に、受皿ユニット6の上面には、貸出操作部に隣接して方向キー(不図示)が設置されている。方向キーは上下左右の方向を示す4つのキースイッチを十字形状に配列したものであり、各方向別のキースイッチは独立して押し込み操作可能である。遊技者は演出上の様々な場面で方向キーを押し込み操作することで、液晶表示器の画面上に表示されるカーソル等を任意に移動させることができる。
【0043】
〔裏側の構成〕
図2に示すように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、演出制御基板ユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。なお、電子機器類については別のブロック図を参照しながらさらに後述する。
【0044】
主制御基板ユニット170には、主制御装置が内蔵されており、主制御装置には、性能表示モニタ200が接続されている。性能表示モニタ200は、パチンコ機1を裏側から見て、主制御基板ユニット170の左上の領域に視認可能な態様で主制御装置に配置されており、4つの7セグメントLEDを備えている。4個の7セグメントLEDは左右方向に並べて配置されており、それぞれの7セグメントLEDは、10進数のアラビア数字を表示することができる7つのセグメントと、その右下に位置するドットセグメントとによって構成されている。性能表示モニタ200は、主制御基板ユニット170を覆っている透明ケースを通じて視認可能である。
【0045】
また、主制御装置には、RAMクリアスイッチ304及び設定キー用鍵穴306が設けられている。RAMクリアスイッチ304は、RAMクリア、すなわち主制御装置内に装備されているRAM(RWM)の初期化を行う際に用いられるスイッチであり、本実施形態においては、設定変更用のスイッチとしても兼用される。設定キー用鍵穴306は、パチンコ機1の遊技に関する設定を変更又は参照する上で必要とされる設定キーを差し込むための鍵穴である。
【0046】
RAMクリアスイッチ304は、主制御基板ユニット170を覆っている透明ケースに形成された貫通孔を通じて押下可能に設けられている。なお、RAMクリアスイッチ304は、透明ケース外に配置されていてもよい。また、設定キー用鍵穴306は、キーシリンダが透明ケースを貫通した状態(透明ケースがキーシリンダの周囲を囲んだ状態)で設けられている。したがって、透明ケースが封止されたままの状態で設定キーを差し込み、回転させることが可能である。
【0047】
なお、性能表示モニタ200やRAMクリアスイッチ304、設定キー用鍵穴306の配設位置は、あくまで一例であり、任意の位置に配置することができる。また、性能表示モニタ200やRAMクリアスイッチ304、設定キー用鍵穴306は、主制御装置の外側に設けられて主制御装置に接続される構成としてもよい。
【0048】
払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受皿ユニット6に向けて案内する。払出制御基板ユニット176には、払出制御装置が内蔵されており、演出制御基板ユニット178には、演出制御装置が内蔵されている。
【0049】
また、外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
【0050】
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
【0051】
図3は、一体扉ユニットを単独で示す図である。
一体扉ユニット4の上部には、上部アタッチメント400(
図1参照)を取り付け可能であり、一体扉ユニット4の下部中央には、下部アタッチメント500(
図1参照)を取り付け可能である。そして、一体扉ユニット4から、上部アタッチメント400及び下部アタッチメント500を取り外すと、
図3に示す状態となる。
【0052】
〔球皿の構成〕
図4は、一体扉ユニット4の一部をなす球皿6bの周辺を拡大して示す水平断面図(
図3中のIV-IV切断線に沿う断面図)である。
【0053】
球皿6bは、左中スピーカ54eの奥側に形成されており、ある程度の幅及び奥行きを有した形状をなしている。球皿6bの最上流に当たる位置には、払出口6fが設けられている。払出口6fは、前面側(前後方向)に開口しており、その奥(内枠アセンブリ7の内部)で図示しない球通路に通じている。図示しない払出装置ユニットから払い出された遊技球は、この球通路を通じて流下し、払出口6fから球皿6bに払い出される。
【0054】
また、球皿6bの最下流に当たる位置には、取込口6gが設けられている。取込口6gは、側面側(左右方向)に開口しており、その奥では図示しない球送り装置に通じている。球皿6bに貯留する遊技球は、1球ずつ取込口6gから内部に取り込まれて球送り装置に送られ、さらに球送り装置から図示しない発射装置に供給される。
【0055】
そして、球皿6bの底部には、貯留する遊技球をパチンコ機1の外部に排出させるための球抜き手段が設けられている。球抜き手段は、貯留する遊技球を落下させて球皿6bから排出させるための球抜き孔6cと、球抜き孔6cを開放又は閉鎖するための球抜き弁6dとを有している。球抜き孔6cは、通常時は球抜き弁6dに塞がれて閉鎖状態となっているが、球抜きボタン6eの押し込み操作がなされると、球抜き弁6dが開放されて開放状態となる。そして、再び球抜きボタン6eの押し込み操作がなされると、球抜き孔6cは、再び球抜き弁6dに塞がれて閉鎖状態に戻る。
【0056】
説明の便器のため、これ以降の説明においては、球皿6bを幅方向に概ね3等分(幅方向の最大突出寸法を概ね3等分)した場合に形成される3つの領域を、上流側から順にそれぞれ、上流部、中流部、下流部と称することとする。球皿6bは、
図4に示されるように、上流部から中流部にかけては手前側に突出してある程度の奥行きを有している一方、下流部においては奥行きが徐々に狭まっており、最下流に当たる取込口6gの位置における奥行きは、遊技球が1個通過できる程度の大きさとなっている。
【0057】
また、球皿6bの底部は、上流側から下流側に向かって、より具体的には払出口6fから取込口6gに向かって緩やかに下り傾斜している。そのため、球抜き弁6dが閉じられている(球抜き孔6cが閉鎖状態である)場合には、払出口6fから球皿6bに払い出された遊技球は、底部の傾斜に沿って転動しながら徐々に下流側へと案内されていき、最終的に取込口6gに取り込まれることとなる。
【0058】
〔球抜き手段の位置(実施形態)〕
図5は、本実施形態における球抜き手段(球抜き孔6c及び球抜き弁6d)の位置を示す図である。
【0059】
払出口6fから払い出された遊技球は、概ね、球皿6bの手前側の壁に沿うルート(図中に黒矢印で示されるルート)を通過して転動しながら下流側に向かい、取込口6gに取り込まれるか、或いは、球抜き孔6cから排出されるまでの間、球皿6bに貯留される。
【0060】
ここで、本実施形態においては、球抜き手段が、払出口6fから払い出された遊技球が通過するルートから外れた位置に設けられている。したがって、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま(球抜き孔6cが開放状態のまま)遊技が継続されたとしても、新たに払い出される遊技球の大半を、球抜き孔6cから落下させることなく球皿6bの下流側に向かわせることができる。
【0061】
また、本実施形態においては、球抜き手段が、球皿6bの上流部に設けられている。そのため、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま(球抜き孔6cが開放状態のまま)遊技が継続された場合には、上流部に遊技球を貯留することは困難となるものの、球抜き孔6cから落下することなく球抜き孔6cよりも下流側の領域(図中の灰色に染色された領域)に流入した遊技球については、適切に貯留し続けることができる。
【0062】
このように、本実施形態によれば、遊技球の貯留領域を広く確保してある程度の球容量を確保することができ、球皿6bに貯留する遊技球が減少する速度を緩和させることが可能となる。
【0063】
〔球抜き手段の位置(比較例1)〕
図6は、比較例1における球抜き手段(球抜き孔6c´及び球抜き弁6d´)の位置を示す図である。
【0064】
なお、比較例として示す
図6及び
図7については、上述した実施形態における球皿6bにおいて球抜き孔6c及び球抜き弁6dの配設位置のみを変更したものを図示している。これらの配設位置を変更するとした場合、現実的にはそれに伴って球皿6bの底面の形状等も適宜変更されることが予想されるが、ここでは説明の便宜のため、そのような変更に関する図示を省略している。
【0065】
比較例1の球抜き手段は、球皿6b´における払出口6f´から払い出される遊技球が通過するルート上に設けられている点において、上記の実施形態とは大きく異なっている。
【0066】
比較例1においては、球抜き手段が、球皿6b´の上流部に設けられているため、球抜き弁6d´を閉じ忘れたまま(球抜き孔6c´が開放状態のまま)遊技が継続された場合には、上流部に遊技球を貯留することは困難となるものの、球抜き孔6c´よりも下流側に遊技球を向かわせることができれば、それらの遊技球については貯留し続けることができる。
【0067】
しかしながら、比較例1においては、球抜き手段が、払出口6f´から払い出された遊技球が通過するルート上に設けられているため、遊技球が新たに払い出されてもその大半は球抜き孔6c´から落下することとなり、通常のルートから逸れた一部の遊技球を除いては、球皿6b´の下流側に向かわせることが困難である。したがって、新たに払い出される遊技球の大半は貯留されないため、球皿6b´における遊技球の貯留量は減少の一途を辿ることとなる。
【0068】
このように、比較例1によれば、球皿に貯留する遊技球の量は、実施形態における場合よりも速く減少することとなる。
【0069】
〔球抜き手段の位置(比較例2)〕
図7は、比較例2における球抜き手段(球抜き孔6c´及び球抜き弁6d´)の位置を示す図である。
【0070】
比較例2の球抜き手段は、球皿6b´の下流部に設けられている点において、上記の実施形態とは大きく異なっている。
【0071】
比較例2における球皿6b´の底部は、実施形態における場合と同様に、上流側から下流側に向かって下り傾斜を有している。したがって、比較例2によれば、払出口6f´から新たに払い出される遊技球を、ひとまず球皿6b´の下流側に向かわせることは可能である。
【0072】
しかしながら、比較例2においては、球抜き手段が球皿6b´の下流部に設けられているため、球抜き弁6d´を閉じ忘れたまま(球抜き孔6c´が開放状態のまま)遊技が継続されると、せっかく球皿6b´の下流部に到達しても、遊技球の大半は球抜き孔6c´から落下することとなる。したがって、遊技球の貯留量はもとより、最終的に取込口6g´まで到達させることができる遊技球の量についても、非常に少なくなる。
【0073】
このように、比較例2によれば、球皿に貯留する遊技球の量は、実施形態における場合よりも、さらには比較例1における場合よりも、急速に減少することとなる。
【0074】
〔実施形態の優位性〕
実施形態のような1段構成の球皿の場合には、2段構成の球皿と比較して遊技球の貯留可能量が少ないことから、多くの遊技球が払い出されることとなる大当り遊技中には、球抜き弁を開放したまま遊技を行うのが一般的である。
【0075】
このとき、大当り遊技の終了時に球抜き弁が閉じられれば、遊技球が各種の入賞口に入球したことにより獲得した遊技球が全て球皿に貯留されるようになる。これに対し、大当り遊技の終了時に球抜き弁が閉じられないまま放置される(閉じ忘れが生じる)と、球皿のうち球抜き孔よりも下流側の領域にしか遊技球を貯留できなくなり、球抜き手段の配設位置によっては、上記の比較例1,2のように、新たに払い出される遊技球を球皿に貯留することができず、遊技球の量が急速に減少する状況に陥る。
【0076】
これに対し、実施形態においては、球抜き手段(球抜き孔6c及び球抜き弁6d)が、球皿6bの上流部における払出口6fから払い出された遊技球が通過するルートから外れた位置に設けられている。したがって、実施形態によれば、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま遊技が継続された場合でも、新たに払い出される遊技球の大半を球抜き孔6cから落下させることなく球皿6bの下流側に向かわせることができるとともに、球皿6bの中流部及び下流部(球抜き孔6cより下流側の領域)にて遊技球を適切に貯留することができる。これにより、時短中や確変中に獲得した遊技球も球抜き孔6cから落下させることなく球皿6bに貯留可能となるため、球皿6bにおける遊技球の減少速度を緩和させることが可能となる。その結果として、遊技球の急速な減少により遊技者を動揺させることなく、遊技者にじっくりと遊技を楽しませることが可能となる。
【0077】
また、遊技球を借り受ける場合には、CRユニットを用いて遊技球(貸球)を払い出すケースに加え、別の装置から供給ノズルを経て球皿6bに払い出されるケースも想定される。そのような供給ノズルの先端部が着地する位置は、装置により多少異なるものの、球抜き弁6dより右側の位置であることが多いことが分かっている。したがって、実施形態によれば、別の装置から供給ノズルを経て払い出される遊技球についても、球皿6bで適切に貯留することができる。
【0078】
以上の観点から、実施形態の優位性は明らかである。
【0079】
なお、上述した実施形態においては、球抜き手段を球皿6bの上流部(球皿6bを幅方向に概ね3等分してなる3つの領域のうち最も上流側の領域)に設けているが、球抜き手段の配設位置は、これに限定されない。例えば、球抜き手段を、球皿6bを幅方向に概ね2等分(幅方向の最大突出寸法を概ね2等分)してなる2つの領域のうち上流側の領域に設けてもよい。このような位置であっても、払出口6fから払い出された遊技球が通過するルートから外れた位置であれば、ある程度の量の遊技球を貯留させつつ、新たに払い出された遊技球を球抜き孔6cから落下させることなく下流側に向かわせることができ、球皿6bにおける遊技球の減少速度を緩和することが可能となる。
【0080】
図8は、遊技盤ユニット8を単独で示す正面図である。遊技盤ユニット8は、ベースとなる遊技板8bを備えており、この遊技板8bの前面側に遊技領域8aが形成されている。遊技板8bは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技板8bの前面はガラスユニットに平行となる。遊技板8bの前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に遊技領域8aが形成されている。なお、発射レールは遊技板8bの左下隅位置から遊技板8bの右上隅位置まで時計回り方向に延びている。
【0081】
遊技領域8a内には、その中央位置に比較的大型の演出ユニット40が配置されており、この演出ユニット40を中心として遊技領域8aが左側部分、右側部分及び下部分に大きく分かれている。遊技領域8aの左側部分は、通常遊技状態(低確率非時間短縮状態)で使用される第1遊技領域(左打ち領域)であり、遊技領域8aの右側部分は、特殊遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態等)で使用される第2遊技領域(右打ち領域、特定の領域)である。なお、遊技領域8aの左側部分は、高確率非時間短縮状態(有利遊技状態)においても使用される。また、遊技領域8a内には、演出ユニット40の周辺に中始動入賞口26、始動ゲート20、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等が分布して設置されている。
【0082】
このうち、中始動入賞口26は、遊技領域8aの下部分の中央に配置されている。始動ゲート20、可変始動入賞装置28、第2可変入賞装置31及び第1可変入賞装置30は、遊技領域8aの右側部分に上からこの順番で配置されている。ここで、第1可変入賞装置30は、中始動入賞口26の右側に配置されており、第2可変入賞装置31は、第1可変入賞装置30の右上に配置されている。さらに、左側の3つの普通入賞口22は遊技領域8aの左側部分に配置されており、右側の1つの普通入賞口24(所定の入賞口)は可変始動入賞装置28の下方に配置されている。
【0083】
また、可変始動入賞装置28の上方には、4つの障害釘が配置されており、さらにその上方には入球口19a及び放出口19bが配置されている。入球口19aと放出口19bとは図示しない裏側の連絡通路によって連結されている。入球口19aに入球した遊技球は、この連絡通路を通って減速・整流され、放出口19bから放出される。
さらに、始動ゲート20の右側にはアウト口19c(所定の入球口)が配置されている。放出口19bから放出された遊技球は、基本的には真っ直ぐに落下して始動ゲート20を通過するが、障害釘によって右側に弾かれた場合にはアウト口19cに入球する。
【0084】
遊技領域8a内に放り込まれた遊技球は、その流下の過程で中始動入賞口26、普通入賞口22,24に入球したり、始動ゲート20を通過したり、作動時の可変始動入賞装置28や開放動作時の第1可変入賞装置30、開放動作時の第2可変入賞装置31に入球したりする。ここで、遊技領域8aの左側領域を流下する遊技球は、主に中始動入賞口26に入球するか、普通入賞口22に入球する可能性がある。一方、遊技領域8aの右側領域を流下する遊技球は、入球口19aに入球して放出口19bから放出され、主に始動ゲート20を通過するか、作動時の可変始動入賞装置28に入球するか、開放動作時の第1可変入賞装置30に入球するか、開放動作時の第2可変入賞装置31に入球するか、普通入賞口24に入球する可能性がある。始動ゲート20を通過した遊技球は続けて遊技領域8a内を流下するが、中始動入賞口26、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31、アウト口19cに入球した遊技球は遊技板(遊技盤ユニット8を構成する合板材、透明板等)に形成された貫通孔を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。
【0085】
ここで、本実施形態では、遊技領域8a(盤面)の構成上、中始動入賞口26や普通入賞口22に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の左側部分の領域(左打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「左打ち」を実行する)必要がある。
【0086】
一方、可変始動入賞装置28や、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31、普通入賞口24に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の右側部分の領域(右打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「右打ち」を実行する)必要がある。
【0087】
本実施形態において、可変始動入賞装置28は、所定の作動条件が満たされた場合(普通図柄が当りの態様で所定の停止表示時間にわたり停止表示された場合)に作動し、それに伴って右始動入賞口28a(所定の入球口)への入球を可能にする(普通電動役物)。可変始動入賞装置28には、舌片型(ベロタイプ)の開閉部材28bが設けられている。図示の状態にて、開閉部材28bは、盤面より奥に引っ込んだ位置(待避位置)にあり、遊技球が右始動入賞口28aに入球することを不能又は困難にしている。一方、開閉部材28bが盤面より手前側へ突出した位置(駆動位置)に移動すると、開閉部材28bは上方から流下してくる遊技球を受け止め、右始動入賞口28aに遊技球を案内する(右始動入賞口28aへの入球が可能又は容易となる)。なお、可変始動入賞装置28は、開閉部材がその下端縁部分をヒンジとして前方へ倒れ込むように変位して、右始動入賞口を開放する装置であってもよい。
【0088】
第1可変入賞装置30は、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が大当り又は小当りの態様で停止表示された場合)であって所定の第1条件(例えば大当り遊技の1ラウンド目から5ラウンド目、又は、7ラウンド目から16ラウンド目であるという条件、小当り遊技の開放状態であるという条件)が満たされた場合に作動し、第1大入賞口30bへの入球を可能にする(特別電動役物、第1特別入球事象発生手段)。
【0089】
第1可変入賞装置30は、中始動入賞口26の右側に配置された装置であり(いわゆる下アタッカ)、例えば1つの開閉部材30aを有している。第1可変入賞装置30は、開閉部材30aが盤面の内部にスライドするタイプの装置である(スライド式のアタッカ)。そして、この開閉部材30aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復動作する。開閉部材30aは、盤面から遊技者側に突出した状態で閉位置(閉鎖状態)にあり、このとき遊技球は開閉部材30aの上面を転動することになるため、第1大入賞口30bへの入球は不能又は困難(第1大入賞口30bは閉塞中)である。そして、第1可変入賞装置30が作動すると、開閉部材30aが盤面の内部に引き込まれ、第1大入賞口30bを開放する(開放状態)。この間に第1可変入賞装置30は遊技球の流入が不能ではない(可能又は容易な)状態となり、第1大入賞口30bへの入球という事象を発生させることができる。
【0090】
第2可変入賞装置31は、第1可変入賞装置30と同様に規定の条件が満たされた場合(特別図柄が大当りの態様で停止表示された場合)であって、所定の第2条件(例えば大当り遊技の6ラウンド目であるという条件)が満たされた場合に作動し、第2大入賞口31b(特定の入賞口)への入球を可能にする(特別電動役物、第2特別入球事象発生手段)。
【0091】
第2可変入賞装置31は、第1可変入賞装置30の右上に配置された装置であり(いわゆる上アタッカ)、例えば1つの開閉部材31aを有している。第2可変入賞装置31は、開閉部材31aが盤面の内部にスライドするタイプの装置である(スライド式のアタッカ)。そして、この開閉部材31aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往復動作する。開閉部材31aは、盤面から遊技者側に突出した状態で閉位置(閉鎖状態)にあり、このとき遊技球は開閉部材31aの上面を転動することになるため、第2大入賞口31bへの入球は不能又は困難(第2大入賞口31bは閉塞中)である。そして、第2可変入賞装置31が作動すると、開閉部材31aが盤面の内部に引き込まれ、第2大入賞口31bを開放する(開放状態)。この間に第2可変入賞装置31は遊技球の流入が不能ではない(可能又は容易な)状態となり、第2大入賞口31bへの入球という事象を発生させることができる。
【0092】
また、第2可変入賞装置31の内部には、第2可変入賞装置31に入球した遊技球を誘導するための誘導通路31cが配置されている。誘導通路31cは、第2大入賞口31bから下方に延び、そこから左に曲がって左下方に延びた後、再び下方に延びている。
【0093】
そして、誘導通路31cの上流には、第2カウントスイッチ85が配置されており、誘導通路31cの中流には、確変領域用羽根部材31d及び確変領域用孔31eが配置されており、誘導通路31cの下流には、排出口31fが配置されている。
【0094】
第2可変入賞装置31に入球した遊技球は、最初に第2カウントスイッチ85にて入球したことが検出される。ここで、確変領域用羽根部材31dを作動させる確変領域ソレノイドがONとなっている場合には、確変領域用羽根部材31dが起き上がって遊技球を確変領域用孔31eに導く。一方、確変領域用羽根部材31dを作動させる確変領域ソレノイドがOFFとなっている場合には、確変領域用羽根部材31dが起き上がらないため、遊技球は確変領域用羽根部材31dの上部を通り抜けて、排出口31fに導かれる。
【0095】
〔確変領域(特定領域)〕
また、確変領域用孔31eの内部には、確変領域(参照符号なし)が設けられている。確変領域は、第2可変入賞装置31が閉鎖状態である場合は遊技球が通過不能な領域であり、第2可変入賞装置31が開放状態である場合であって確変領域用羽根部材31dが作動している場合は遊技球が通過可能な領域である。
【0096】
確変領域用羽根部材31dは、大当り遊技中に第2可変入賞装置31が開放する際に作動する。確変領域用羽根部材31dの動作パターンは、ラウンドの開始と同時に短期間(例えば0.1秒)にわたり演出領域を開放し、その後に数秒(2~3秒程度)閉鎖した後に確変領域を長期間(例えば20秒程度)にわたってロング開放するパターンである。なお、ラウンドの開始と同時に実行される短期開放では遊技球は確変領域用羽根部材31dまで到達しないので、この作動によって遊技球が確変領域に導かれることはない。また、確変領域用羽根部材31dが動作しても、第2可変入賞装置31がショート開放する場合には、遊技球が確変領域を通過することはない。
【0097】
遊技盤ユニット8には、その中央位置から右側部分にかけて演出ユニット40が設置されている。演出ユニット40は、その上縁部40aが遊技球の流下方向を変化させる案内部材として機能する他、その内側に各種の装飾部品40b,40cを備えている。装飾部品40b,40cはその立体的な造形により遊技盤ユニット8の装飾性を高めるとともに、例えば内蔵された発光器(LED等)により透過光を発することで、演出的な動作をすることができる。また、演出ユニット40の内側には液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。このように遊技盤ユニット8は、その盤面の構成や演出ユニット40の装飾性に基づいて、遊技者にパチンコ機1の特徴を印象付けている。また、本実施形態のように遊技板8bが透明樹脂板(例えばアクリル板)である場合、前面側だけでなく遊技板8bの背後に配置された各種の装飾体(可動体や発光体を含む)による装飾性を付加することができる。
【0098】
その他に演出ユニット40の内部には、演出用の可動体40f(例えば女性キャラクターが搭乗している乗り物を模した装飾物)とともに駆動源(例えばモータ、ソレノイド等)が付属している。演出用の可動体40fは、液晶表示器42による画像を用いた演出や発光器による演出に加えて、有形物の動作を伴う演出を実行することができる。これら可動体40fを用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別の訴求力を発揮することができる。
【0099】
また、演出ユニット40の左側縁部には球案内通路40dが形成されており、その下縁部には転動ステージ40eが形成されている。球案内通路40dは遊技領域8a内にて左斜め上方に開口しており、遊技領域8a内を流下する遊技球が無作為に球案内通路40d内に流入すると、その内部を通過して転動ステージ40e上に放出される。転動ステージ40eの上面は滑らかな湾曲面を有しており、ここでは遊技球が左右方向に転動自在である。転動ステージ40e上で転動した遊技球は、やがて下方の遊技領域8a内に流下する。転動ステージ40eの中央位置には球放出路40kが形成されており、転動ステージ40eから球放出路40kに案内された遊技球は、その真下にある中始動入賞口26に流入しやすくなる。
【0100】
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、各種入賞口に入球(入賞)しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。また、普通入賞口22,24や中始動入賞口26、右始動入賞口28a、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31、アウト口19cに入球した遊技球も含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
【0101】
図9は、遊技盤ユニット8の一部(窓4a内の左下位置)を拡大して示す正面図である。図示されるように、遊技盤ユニット8には、例えば窓4a内の左下位置に普通図柄表示装置33及び普通図柄作動記憶ランプ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35及び遊技状態表示装置38が設けられている。
【0102】
このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて普通図柄を変動表示し、そしてランプの点灯又は消灯により普通図柄を停止表示する。普通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせによって0~4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。なお、ここでは2つのランプ(LED)を使用することとしているが、4つのランプ(LED)を使用して普通図柄作動記憶ランプ33aを構成してもよい。この場合、点灯するランプの個数で作動記憶数を表示することができる。
【0103】
普通図柄作動記憶ランプ33aは、始動ゲート20を遊技球が通過すると、その都度、作動抽選の契機となる通過が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その通過を契機として普通図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお、本実施形態では、普通図柄作動記憶ランプ33aが未点灯(記憶数が0個)の場合、普通図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で始動ゲート20を遊技球が通過しても表示態様は変化しない。すなわち、普通図柄作動記憶ランプ33aの表示態様によって表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ普通図柄の変動が開始されていない通過の回数を表している。
【0104】
また、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35は、例えばそれぞれ7セグメントLED(ドット付き)により、対応する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動状態と停止状態とを表示することができる(図柄表示手段)。なお、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35は、複数のドットLEDを幾何学的(例えば円形状)に配列した形態であってもよい。
【0105】
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、例えばそれぞれ2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせで構成される表示態様により、それぞれ0~4個の記憶数を表示する(記憶数表示手段)。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして、2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。
【0106】
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、中始動入賞口26に遊技球が入球するごとに、中始動入賞口26に遊技球が入球したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、可変始動入賞装置28に遊技球が入球するごとに、右始動入賞口28aに遊技球が入球したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化し(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化する。なお、本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で中始動入賞口26に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第2特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で可変始動入賞装置28に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。すなわち、各特別図柄作動記憶ランプ34a,35aの表示態様により表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始されていない入球の回数を表している。
【0107】
また、遊技状態表示装置38には、例えば大当り種別表示ランプ38a,38b,38c、確率変動状態表示ランプ38d、時短状態表示ランプ38e、発射位置指定ランプ38fにそれぞれ対応するLEDが含まれている。なお、本実施形態では、上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38が1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に取り付けられている。
【0108】
統合表示基板89に実装されたこれらのLEDランプは、その点灯又は消灯の切り替えを制御する目的で、異なる4つの制御領域(以下、「コモン」と称する)に区分けされている。見方を変えると、統合表示基板89には4つのコモンが存在し、個々のランプはいずれか1つのコモンに属している。本実施形態においてはダイナミック点灯方式が採用されており、ランプの駆動は割込周期(例えば4ms)の間隔をおいてコモン単位で順に行われる。したがって、統合表示基板89に実装された全てのランプが同時に駆動されることはない。
【0109】
〔制御上の構成〕
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。
図10は、パチンコ機1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢となる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に、パチンコ機1における遊技の進行を制御する機能を有している。なお、主制御装置70は、主制御基板ユニット170に内蔵されている。
【0110】
また、主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、主制御装置70には、乱数回路75や割込コントローラ(割込CTR)192、パラレルI/Oポート79、タイマ回路(PTC)194、シリアル通信回路(SCU)196が装備されている。このうち乱数回路75は、特別図柄抽選の大当り判定用や普通図柄抽選の当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0~65535)を発生させるものであり、ここで発生された乱数は主制御CPU72に入力される。また、割込コントローラ192は、パラレルI/Oポート79、タイマ回路194、シリアル通信回路196から各割込要求(XINT割込、PTC割込、SCU割込)を受け付け、これらの割込要求を優先順位に基づき制御する。その他にも主制御装置70には、図示しないクロック発生回路、様々な状態を監視し必要に応じてリセットを発生させるリセットコントローラ等の周辺ICが装備されており、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお、回路基板上(又は内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。なお、主制御装置70のI/Oポートはシリアル形式としてもよい。
【0111】
さらに、主制御装置70には、設定変更装置300、設定キースイッチ302、RAMクリアスイッチ304が設けられている。主制御装置70(主制御CPU72)は、設定変更装置300を動作させることにより設定を変更する。設定変更装置300は、設定(少なくとも特別図柄抽選の当選確率に関する複数段階の設定値)を切り替える装置であり(設定変更手段)、RAMクリアスイッチ304等の操作により作動する。また、設定とは、作動確率の組み合わせをいう。さらに、作動確率とは、条件装置が作動することとなる(大当り遊技が実行されることとなる)特別図柄の組み合わせが表示される確率をいう。設定キースイッチ302は、設定を切り替える上で必須となる設定キーの回転に伴い、その回転状態を示す信号(ON/OFF)を入力する入力装置である。設定の変更の手順は、様々な手法を採用することができるが、例えば、以下の手順で行うことができる。
【0112】
(1)まず、パチンコ機1の電源をOFFにする。
(2)次いで、専用キー(ドアキー)でパチンコ機1の扉を開ける。具体的には、専用キーをシリンダ錠6aの鍵穴に差し込んで右方向に回転し、内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4を開放する。
(3)パチンコ機1の裏側には、設定キーを挿入するための設定キー用鍵穴306と、RAMクリアスイッチ304とが設けられているため、設定キー用鍵穴306に設定キーを挿入し、設定キーを右方向に回転する。
(4)そして、パチンコ機1の電源をONにする。
【0113】
(5)これにより、設定キーが変更位置に回転されたことを示す信号(ON)が設定キースイッチ302により入力され、この入力信号に基づいて設定の変更が可能な状態となる。このとき、図示しないロック機構により安全ロックが掛けられる。したがって、設定キーは、元の位置に戻されない限りは抜き取ることが不可能となる。
【0114】
ここで、設定キーを右方向に回転した状態で、RAMクリアスイッチ304をONにしながら、電源をONにすると、設定の変更が可能な状態となる。一方、設定キーを右方向に回転した状態で、RAMクリアスイッチ304をONにせずに、電源をONにすると、設定の参照が可能な状態となる。
【0115】
(6)設定の変更が可能な状態において、RAMクリアスイッチ304を任意の回数だけ押下することにより、予め設けられた複数段階のうちいずれかの段階に設定を変更することができる。
設定値は、例えば、専用の7セグメントLED、遊技状態表示装置38(特別図柄表示装置等)、性能表示モニタ200に表示することができる。
【0116】
(7)スロット機の場合、目的の設定に達したら、レバーON処理が必要になるが、パチンコ機1にはレバーが存在しないため、レバーON処理の代わりの代替処理(例えば、設定キーを左方向に回転する処理、不図示の設定変更確定ボタンをONにする処理等)を実行したり、レバーON処理を省略したりしてもよい。本実施形態では、目的の設定に達したら、設定キーを反時計回りに回転させて元の位置に戻す。この操作により、設定キーが元の位置に戻されたことを示す信号(OFF)が設定キースイッチ302により入力され、この入力信号に基づいて設定の変更が確定する。
【0117】
(8)そして、設定の変更が確定すると、設定キー用鍵穴306から設定キーを抜き取ることができる状態となる。また、設定の変更が確定したことに伴い、専用の7セグメントLED、遊技状態表示装置38、性能表示モニタ200に設定値を表示している場合には、その表示が消える。
(9)最後に、パチンコ機1の扉を閉める。これにより、設定の変更が完了する。設定の変更が完了すると、通常の遊技が開始される。
【0118】
設定が変更された場合、主制御CPU72は、変更後の設定値をRAM76の設定値バッファに記憶する。設定値バッファは、バックアップの対象となるメモリ領域とすることができる。
【0119】
〔設定変更状態〕
「設定キーON」、「内枠開放状態」、かつ、「RAMクリアスイッチ押下状態」で電源が投入されると、RAMクリア後、設定変更中の状態(設定変更状態、設定変更モード)に移行する。
【0120】
設定変更中の状態では、メイン表示器(遊技状態表示装置38に含まれる各種ランプ)への表示はなされず、遊技球の発射や遊技球の賞球等は一切できない状態となる。また、性能表示モニタ200において、左側2つの7セグメントLED(識別セグ)に「rn.」が表示されるとともに、右側2つの7セグメントLED(比率セグ)に「-1」のように設定値が表示される。また、RAMクリアスイッチ304が押下されると、設定値が1~6の範囲で変化する。そして、「設定キーOFF」となると、設定が確定され、比率セグの表示は「空欄(非表示)1」のように「-」のセグが消灯する(非表示となる)。
【0121】
この状態で、「内枠閉鎖状態」となった場合(実際には閉鎖状態が100ms継続した場合)には、設定変更中の状態が終了し、一旦、電源断前の状態に移行してから、遊技可能状態に移行する。
【0122】
なお、本実施形態では、RAMクリアスイッチ304が設定変更スイッチを兼ねる構成としているが、RAMクリアスイッチ304を兼用せずに設定変更スイッチを別途設ける構成としてもよい。
【0123】
〔設定確認状態〕
一方、「設定キーON」、「内枠開放状態」、かつ、「RAMクリアスイッチ押下でない状態」で電源が投入されると、設定確認中の状態(設定確認状態、設定確認モード)に移行する。
【0124】
設定変更中の状態と同様に、設定確認中の状態では、メイン表示器への表示はなされず、遊技球の発射や遊技球の賞球等は一切できない状態となる。また、性能表示モニタにおいて、左側2つの7セグメントLED(識別セグ)に「rn.」が表示されるとともに、右側2つの7セグメントLED(比率セグ)に「空欄(非表示)1」のように設定値が表示される。なお、設定確認中の状態では、RAMクリアスイッチ304が押下されても設定値は変化しない。
【0125】
この状態で、「設定キーOFF」、かつ、「内枠閉鎖状態」となった場合(実際には閉鎖状態が100ms継続した場合)には、設定確認中の状態が終了し、一旦、電源断前の状態に移行してから、遊技可能状態に移行する。
【0126】
なお、本実施形態では、遊技可能状態で設定確認を行うことはできないが、遊技可能状態で設定確認を実行可能にしてもよい。
【0127】
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一体的に設けられている。また、遊技盤ユニット8には、中始動入賞口26、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31にそれぞれ対応して中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84及び第2カウントスイッチ85が装備されている。各始動入賞口スイッチ80,82は、中始動入賞口26、可変始動入賞装置28(右始動入賞口28a)への遊技球の入球を検出するためのものである。また、第1カウントスイッチ84は、第1可変入賞装置30(第1大入賞口)への遊技球の入球を検出し、その数をカウントするためのものである。さらに、第2カウントスイッチ85は、第2可変入賞装置31(第2大入賞口31b)への遊技球の入球を検出し、その数をカウントするためのものである。さらに、確変領域スイッチ95は、第2可変入賞装置31の内部に配置された確変領域を遊技球が通過したことを検出するためのスイッチである(検出手段)。
【0128】
同様に遊技盤ユニット8には、普通入賞口22への遊技球の入球を検出する第1入賞口スイッチ86と、普通入賞口24への遊技球の入球を検出する第2入賞口スイッチ81とが装備されている。なお、左側の3つの普通入賞口22については、共通の入賞口スイッチ86を用いる構成を例に挙げているが、例えば3つの入賞口スイッチを設置して、各普通入賞口22に対する遊技球の入球を個別に検出してもよい。
【0129】
いずれにしても、これらスイッチ類の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU72に入力される。なお、遊技盤ユニット8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ78、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81、確変領域スイッチ95からの入賞検出信号は、パネル中継端子板87を経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するための配線パターンや接続端子等が設けられている。
【0130】
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aに対する制御信号を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aは、上述したように1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に設置されており、この統合表示基板89にはパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
【0131】
また、主制御装置70には、パネル中継端子板87を介して、性能表示モニタ200が接続されている。性能表示モニタ200は、遊技球が各入賞口(始動入賞口、普通入賞口)に入球することによって払い出される賞球数を、遊技領域に発射した遊技球の数を示すアウト数(アウトスイッチ99で検出された遊技球の数)で除算して算出されるベースを表示するためのモニタである。ベースは、遊技を進行させる制御に用いられる使用領域とは別の領域(使用外領域)を用いて予め設定された区間ごとに算出され、現在の区間のベースと、前回の区間のベースとが、予め設定された間隔ごとに切り替わって表示される。性能表示モニタ200は、主制御CPU72からの制御信号に基づいてその表示動作が制御される。主制御CPU72は、ベースの算出状況に応じて性能表示モニタ200に対する制御信号を出力し、各7セグメントの点灯状態を制御する。
【0132】
なお、性能表示モニタ200は、パネル中継端子板87を介して主制御装置70に接続する例で説明しているが、パネル中継端子板87を介さずに主制御装置70に接続してもよく、主制御装置70の内部の構成として性能表示モニタ200を配置してもよい。
【0133】
また、遊技盤ユニット8には、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31及び確変領域の上流にそれぞれ対応して普通電動役物ソレノイド88、第1大入賞口ソレノイド90、第2大入賞口ソレノイド97及び確変領域用ソレノイド99が設けられている。これらソレノイド88,90,97,99は主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31を開閉動作(作動)させたり、確変領域用羽根部材31dを可動させたりする。なお、これらソレノイド88,90,97,99についてもパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
【0134】
その他に一体扉ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また、内枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。一体扉ユニット4が単独で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され、また、外枠ユニット2から内枠アセンブリ7が開放されると、プラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力される。主制御CPU72は、これら接点信号から一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出することができる。なお、主制御CPU72は、一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出すると、外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
【0135】
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている。この払出制御装置92(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備されており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、RAM98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお、主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、外部情報信号として賞球情報信号を生成する。
【0136】
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばステッピングモータ)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モータ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出させる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って受皿ユニット6に送られる。
【0137】
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ106からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また、賞球ケースの上流位置で球切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
【0138】
また、パチンコ機1には、例えば球皿6bの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は流路ユニット173を通じて球皿6bに放出され、球皿6bが遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御CPU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
【0139】
また、パチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が設置されている(球発射手段)。また、受皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111は上述した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送りソレノイド111は、受皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また、発射ソレノイド110は、発射位置に送り出された遊技球を打撃し、上述したように遊技領域8aに向けて遊技球を1個ずつ連続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお、遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度の間隔(1分間で100個以内)である。
【0140】
一方、パチンコ機1の表側に位置するハンドルユニット16には、発射レバーボリューム112、タッチセンサ114及び発射停止スイッチ116が設けられている。このうち発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストローク)に比例したアナログ信号を生成する。また、タッチセンサ114は、静電容量の変化から遊技者の身体がハンドルユニット16(発射ハンドル)に触れていることを検出し、その検出信号を出力する。そして、発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発射停止信号(接点信号)を生成する。
【0141】
受皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム112やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板118を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナログ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づいて発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打ち出す強さが調整されるものとなっている。なお、発射制御基板108の駆動回路は、タッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されており、この遊技球等貸出装置接続端子板120にCRユニットが接続されていない場合、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
【0142】
また、受皿ユニット6には度数表示基板122及び貸出及び返却スイッチ基板123が内蔵されている。このうち度数表示基板122には、度数表示部の表示器(3桁分の7セグメントLED)が設けられている。また、貸出及び返却スイッチ基板123には球貸ボタン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、球貸ボタン10又は返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出及び返却スイッチ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに送信される。また、CRユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を数値表示する。また、CRユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
【0143】
また、パチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュータ)を備えている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御CPU126が回路基板(複合サブ制御基板)上に装備されている。演出制御CPU126は、図示しないCPUコアとともにRAM(RWM)130やeDRAM131等の半導体メモリを内蔵したLSIとして構成されている。なお、演出制御装置124は、パチンコ機1の裏側に配置されている。
【0144】
その他にも演出制御装置124には、VDP152やドライバIC132、音声IC134等の演出を実現する上で必要となる様々な機能部品が搭載されている。このうちVDP152は、液晶表示器42の画面上で再生される演出画面を描画するためのプロセッサである。ドライバIC132は、上ランプ46、左ランプ48、右ランプ50や盤面ランプ53、可動体モータ57、ランプ61、ランプモータ62、ボタンモータ63等のデバイスを制御するICを搭載している。また、音声IC134は、スピーカ54a~54gの駆動を制御する。このような演出制御装置124の内部の機能構成については、次の図を参照しながら詳しく後述する。
【0145】
演出制御装置124と主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお、通信用ハーネスには、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種演出用のコマンド(以下、「演出コマンド」と称する。)のバス幅に応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバ(I/O)のハード構成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
【0146】
本実施形態では一体扉ユニット4の内面にサブ接続基板136が設置されており、ドライバIC132や音声IC134からの駆動信号はサブ接続基板136を経由して各種ランプに印加されている。また、サブ接続基板136には、方向キー66の他に図示しない音量調整スイッチが接続されており、遊技者がこれらの操作部材を操作すると、それらの接点信号がサブ接続基板136を通じて演出制御装置124に入力される。なお、方向キー66や音量調整スイッチは、下部アタッチメント500に接続するようにしてもよい。
【0147】
その他、遊技盤ユニット8にはドライバ部138が設置されている。ドライバ部138は1つの基板により構成されていてもよく、拡張性を持たせるために複数の基板により構成されていてもよい。ドライバ部138には盤面ランプ53の他に可動体モータ57が接続されている。可動体モータ57は、例えば図示しないリンク機構を介して可動体40fを駆動する。また、ドライバ部138には、上部アタッチメント400及び下部アタッチメント500が接続されている。ドライバIC132からの駆動信号は、ドライバ部138を経由して盤面ランプ53、可動体モータ57、ランプモータ62、上部アタッチメント400及び下部アタッチメント500に送信される。
【0148】
上部アタッチメント400には、上ランプ46、左後スピーカ54a、右後スピーカ54b、左上スピーカ54c、右上スピーカ54d、ランプモータ62が接続されている。ランプモータ62は、例えば図示しないリンク機構を介して左後スピーカ54a及び右後スピーカ54bを駆動する。なお、上部アタッチメント400には、左後スピーカ54a及び右後スピーカ54bの可動位置を検出するセンサを配置してもよい。
【0149】
また、下部アタッチメント500には、下部アタッチメント500に内蔵されたランプ61、ボタンモータ63、演出切替ボタン510が接続されている。ボタンモータ63は、演出切替ボタン510を昇降させるためのステッピングモータである。ボタンモータ63は、演出制御装置124から送信される駆動信号に基づいて駆動され、演出切替ボタン510を通常の状態(初期位置)又は突出した状態(最大可動位置)のいずれかに切り替えることができる。また、遊技者が演出切替ボタン510を操作すると、演出切替ボタン510の接点信号がドライバ部138を通じて演出制御装置124に入力される。
このように、演出制御装置124(演出制御CPU、演出制御部)は、上部アタッチメント400や下部アタッチメント500と通信可能である(制御手段)。
【0150】
液晶表示器42は遊技盤ユニット8の裏側に設置されており、遊技盤ユニット8に形成された略矩形の開口を通じてその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤ユニット8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液晶表示器42のバックライト(例えば冷陰極管)に印加される交流電源を生成している。
【0151】
その他、内枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162(電源制御手段)が装備されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また、上述したように電源制御ユニット162は、アース線166を通じて島設備にアース(接地)されている。
【0152】
外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CPU72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)及び払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、ここでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのまま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
【0153】
〔演出制御装置の内部構成〕
図11は、演出制御装置124の内部の機能構成を示すブロック図である。
上述したように、演出制御装置124は遊技の進行に伴い演出を制御する演出制御プロセッサとしての役割を有している。そのため演出制御装置124には、演出制御CPU126に加え、演出制御装置124が演出制御プロセッサとして機能する上で必要となる制御ROM180及びウォッチドッグタイマIC(WDTIC)188が装備されている。制御ROM180には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されている。演出制御CPU126は、図示しないCPUバスを介して制御ROM180にアクセスし、制御ROM180に格納されたプログラムを実行することにより演出を制御する。ウォッチドッグタイマIC188は、演出制御装置124で実行される制御が正常になされているか(想定時間内に処理が完了しているか)を監視するタイマであり、演出制御CPU126のリセット端子に接続されている。ウォッチドッグタイマIC188の監視タイマをクリアするための信号(クリアパルス)が所定時間内に入力されなかった場合、ウォッチドッグタイマIC188は演出制御CPU126に対しリセット起動させるための信号(リセットパルス)を出力する。これにより、演出制御装置124が強制的にリセット起動されることとなる。
【0154】
演出制御装置124にはこれらの他にも、演出に関わる機能として、バックアップデータ用の記憶領域であるSRAM182、所定周波数のクロック信号を生成する水晶発振器181、時刻管理を行うリアルタイムクロック(RTC)184、SRAM182及びリアルタイムクロック184に対しバックアップ電源を供給するリチウム電池186、図示しない入出力ドライバやカウンタ/タイマ回路等の周辺IC等が装備されている。リチウム電池186は、電源制御ユニット162から演出制御装置124に対し駆動電力が供給されている間に、この電力を蓄えて自身を充電する。SRAM182及びリアルタイムクロック184は、リチウム電池186に接続されており、電源制御ユニット162からの演出制御装置124への駆動電力の供給が断たれた場合にはリチウム電池186により駆動可能となる。したがって、SRAM182及びリアルタイムクロック184は、電源制御ユニット162からの電力供給が断たれた場合でも、リチウム電池186の充電が切れるまでの期間(例えば、約1か月半)は動作を継続するため、SRAM182は、電源断の状況下においても暫くは格納されている情報を保持することができる。
【0155】
なお、演出制御プログラムは、容易に消去されるべきではないセキュリティや監視、不具合等に関する情報をSRAM182に保存する構成となっている。これにより、例えば、演出制御装置124で何らかの不具合が発生した場合に、パチンコ機1を回収(又は設置状態で点検)し、SRAM182に保持されている情報を解析することにより不具合の要因調査を進めることが可能となる。
【0156】
通常、演出制御CPU126が制御ROM180に格納されたプログラムに沿って実行する演出の制御には、上述したように液晶表示器42、各種ランプ46~53やスピーカ54a~54g等のデバイスを用いた演出の制御が含まれる。この演出制御の流れは、大きくみると「全体制御(再生指示)」と「個別制御(再生制御)」の2つの段階に分けられる。演出制御CPU126は、先ず主制御装置70から送信される演出コマンドを受信し、演出コマンドの内容に応じた演出の再生を各デバイスに対して間接的に指示する(全体制御)。次に、演出制御CPU126は指示内容を各デバイスに適したより具体的な表現に変換した指示データを生成し、演出制御CPU126と各デバイスとの間を中継する各制御デバイス134,152,198,199に送信する(個別制御)。その結果として、各制御デバイス134,152,198,199により指示データに基づく各デバイスの制御がなされ、パチンコ機1における各デバイスを用いた演出再生(画面表示、音声出力、ランプ発光、可動体変位等)が実現される。
【0157】
このように、演出制御CPU126は、演出制御の段階に応じて異なる機能を有しており、これらの機能は演出制御CPU126のリソースを使い分けることにより実現されている。
図11では、演出制御CPU126の内部リソースをいくつかの機能ブロックに分けたものが演出制御部210、表示制御部220、音声制御部222、ランプ制御部224、モータ制御部226、入力制御部228等として示されている。以下の説明では、個々の機能ブロックを制御処理の動作主体として扱うものとする。
【0158】
先ず、全体制御の段階では、演出制御CPU126内の演出制御部210が動作主体となる。また、個別制御の段階では、制御対象とされるデバイスに応じて演出制御CPU126内の表示制御部220、音声制御部222、ランプ制御部224、モータ制御部226又は入力制御部228が各動作主体となる。なお、演出制御部210が各制御デバイス134,152,198,199等を直接的に制御する構成としてもよい。
【0159】
演出制御装置124は、全体制御の段階では演出制御プロセッサとして機能するのに対し、個別制御の段階では演出再生プロセッサとして機能する。そのため、演出制御装置124にはさらに、液晶表示器42に表示される演出画面を描画するVDP152、演出に伴う音声を生成してスピーカから出力させる音声IC134、演出に用いられる画像や音声を記憶するCGROM(画像・音声ROM)190、CGROM190に記憶されているデータのロード先として用いられるDRAM191の他、演出の再生に用いられる各種デバイスを制御するための音声IC134、LEDドライバ198、SMC(シリアル制御コントローラ)199及びドライバIC132が装備されている。このうち、VDP152、音声IC134、SMC199は、演出制御CPU126とワンチップに統合されている。これらの回路を統合するチップ128には、図示しないPLL回路(位相同期回路)が搭載されている。水晶発振器181により生成されたクロック信号は、PLL回路により逓倍/分周されてから、チップ128上の各回路に入力する。
【0160】
CGROM190は、演出画面を構成する描画素材(動画像データ)や演出の進行とともに出力される音声素材(音声データ)を所定の圧縮アルゴリズムにより圧縮された状態で格納している。CGROM190の最大容量は64Gビットであり、そのうちの60Gビットが描画素材用として割り当てられ、4Gビットが音声素材用として割り当てられている。CGROM190は、図示しないCGバスを介してVDP152や音声IC134に接続されている。
【0161】
ところで、本実施形態においては、CGROM190にはNAND型のSATA(Serial ATA)規格のROMが採用されている。NAND型ROMにおいては、データの読み出しはページ単位(例えば、1ページ=32Kバイト)で行われるが、CGROM190に記憶されている各種の描画素材や音声素材を演出に用いる際には、特定のアドレスから必要なデータだけをランダムアクセスにより読み出す必要がある。
【0162】
そこで、NAND型のCGROM190の採用に伴い、本実施形態においては、さらにDRAM191を装備し、CGROM190からページ単位で読み出されたデータのロード先(一時保存先)として用いる構成としている。これにより、VDP152や音声IC134は、DRAM191にロードされたデータの中からランダムアクセスにより必要な描画素材や音声素材を読み出すことが可能となる。なお、DRAM191には、DDR3(Double-Data-Rate3)規格のSDRAMが採用されている。DRAM191の最大容量は8Gビットであり、描画素材用、音声素材用として4Gビットずつ割り当てられている。また、DRAM191は、図示しないバスを介してVDP152や音声IC134に接続されている。
【0163】
なお、上述したCGROM190及びDRAM191の最大容量や割り当て比は飽くまで一例であり、状況に応じて適宜変更が可能である。また、CGROM190は、描画素材用と音声素材用とで別体として設けてもよい。
【0164】
VDP152は、演出画像の描画専用のプロセッサであり、演出制御CPU126とともに同一のチップ128に統合されている。また、VDP152は、プリロード回路154、描画回路155、VRAM156、描画素材デコーダ157、表示回路153を内蔵する。VDP152に表示制御部220からの指示(コマンド)が入力されると、プリロード回路154が必要な描画素材をCGROM190からDRAM191に事前に転送して保存(以下、「プリロード」と称する。)した上で、描画回路155がプリロードされた描画素材をデコーダ157により解凍(復号)しながらVRAM156上で演出画像の描画を行い、演出画像を1フレーム(単位時間あたりの静止画像)毎にフレームバッファに展開する。そして、フレームバッファに展開された内容に基づいて表示回路153が液晶表示器42の各画素(フルカラー画素)を個別に駆動することにより、演出画面の再生が実現される。
【0165】
なお、プリロード回路154によってなされる、NAND型のCGROM190からDRAM191へのデータのプリロード及びDRAM191内でのデータ転送の各態様については、別の図面を参照しながら詳しく後述する。
【0166】
音声IC134は、演出の実行中に再生される効果音やBGM等の音声を生成するサウンドジェネレータ(サウンド回路)であり、VDP152と同様に演出制御CPU126とともに同一のチップ128に統合されている。音声IC134は、図示しないアンプやDRAM191とは別の外部DRAMにも接続されている。また、音声IC134には、圧縮された状態の音声素材を解凍(復号)する音声素材デコーダ135が内蔵されている。音声IC134に音声制御部222からの指示が入力されると、音声IC134は、指示に沿ってDRAM191から必要な音声素材を読み出し、読み出した音声素材を外部DRAM上で音声素材デコーダ135を用いて復号しながら音声を生成し、アンプを経由してスピーカ54a~54g等に出力することにより、ステレオ2ch又はモノラル2chの音声再生を実現する(チャンネル数はこれに限定されない)。また、音声IC134は、音量調整スイッチが操作された場合に入力される接点信号に基づいて、各スピーカ54a~54gの出力音量を調整する。
【0167】
ところで、音声IC134は、上述したように必要な音声素材をDRAM191から読み出しているが、これは、音声IC134にはVDP152のプリロード回路154に相当する機能が搭載されていないことと関係している。音声素材が必要となった段階で、音声IC134が仮にCGROM190からデータを読み出すとした場合には、ページ単位での読み出ししかできないため、特定の音声素材を読み出すことができず、音声の制御が困難となる。そこで、NAND型のCGROM190の採用に伴い、本実施形態においては、電源投入時にCGROM190に記憶されている全ての音声素材をDRAM191に転送する構成としている。これにより、音声IC134は、CGROM190からデータを読み出すことなく、DRAM191にロードされたデータの中からランダムアクセスにより必要な音声素材を読み出すことが可能となる。
【0168】
LEDドライバ198は、パチンコ機1の前面側に設けられた各種ランプ46~53の演出の実行にともなう点灯パターン及び輝度パターンを制御する。LEDドライバ198においては、アドレス指定同期シリアル方式が採用されている。LEDドライバ198は、先ずランプ制御部224から送信された指示内容に基づいて点灯パターン及び輝度パターンの制御を行い、これに応じた駆動データをドライバIC132に転送する。
【0169】
SMC199は、演出ユニット40の内部に設けられた演出用の可動体40f等の駆動源となる可動体モータ57及びランプモータ62の駆動パターンを制御する。SMC199もまた、演出制御CPU126とともに同一のチップ128に統合されている。SMC199においては、クロック同期式シリアル方式が採用されている。SMC199は、先ずモータ制御部226から送信された指示内容に基づいて駆動パターンを生成し、これをドライバIC132に転送する。なお、ここではSMC199をモータの駆動パターン生成にのみ用いているが、SMC199はモータだけでなくランプの点灯パターンや輝度パターンを生成することもできるため、上述したLEDドライバ198に代えてSMC199を適用し、SMC199がランプ及びモータの両方のデータパターンを生成する構成とすることも可能である。
【0170】
ドライバIC132は、LEDドライバ198やSMC199から転送された駆動データに基づいてランプやモータに対し印加する駆動電圧の制御を行う。ドライバIC132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、各種ランプ46~53や可動体モータ57、ランプモータ62に印加する駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)して、その動作を管理することにより、ランプや可動体を用いた演出再生を実現する。なお、各種ランプには、上ランプ46、左ランプ48、右ランプ50及びランプ61の他に、上部アタッチメント400、下部アタッチメント500の各部位に内蔵されたその他のランプ等が含まれる。また、遊技盤ユニット8には、装飾・演出用の盤面ランプ53が配置されている。盤面ランプ53は、演出ユニット40に内蔵されるLEDや、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等に内蔵されるLEDに相当するものである。
【0171】
この他にドライバIC132は、演出切替ボタン510等の操作部材が遊技者により操作された場合に入力される接点信号を、入力制御部228を経由して演出制御部210に転送する。演出制御部210は、転送される接点信号の内容に基づいて、再生する演出内容を適宜変化させる。
【0172】
また、ドライバIC132は、上部アタッチメント400から演出制御装置に対して入力される上部アタッチメント認証IDや、下部アタッチメント500から演出制御装置に対して入力される下部アタッチメント認証IDを、入力制御部228を経由して演出制御部210に転送する。なお、上部アタッチメント400や下部アタッチメント500、又は、その他の箇所に可動体用のセンサ(例えば、上部アタッチメント400の上部可動体センサ)を設置している場合、ドライバIC132は、センサに関する情報を、入力制御部228を経由して演出制御部210に転送する。
【0173】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)本実施形態よれば、球抜き手段(球抜き孔6c及び球抜き弁6d)が払出口6fから払い出される遊技球が通過するルートから外れた位置に設けられているため、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま(開放したまま)遊技が継続された場合でも、新たに払い出された遊技球の大半を球抜き孔6cから落下させることなく球皿6bの下流側に向かわせることができる。
【0174】
(2)本実施形態よれば、球抜き手段(球抜き孔6c及び球抜き弁6d)が球皿6bの上流部(幅方向における中央よりも上流側)に設けられているため、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま(開放したまま)遊技が継続された場合でも、球皿6bの中流部及び下流部(球抜き孔6cよりも下流側の領域)にて遊技球を適切に貯留することができ、遊技球の貯留領域を広く確保してある程度の球容量を確保することができる。
【0175】
(3)本実施形態よれば、球抜き手段(球抜き孔6c及び球抜き弁6d)が球皿6bの上流部(幅方向における中央よりも上流側)における払出口6fから払い出される遊技球が通過するルートから外れた位置に設けられているため、球抜き弁6dを閉じ忘れたまま(開放したまま)遊技が継続された場合でも、遊技球をある程度まで貯留することができ、球皿6bにおける遊技球の減少速度を緩和させることができる。
【0176】
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態で挙げた演出の態様や各種数値はあくまで例示であり、上述した内容に限定されるものではない。本発明は、パチンコ機だけでなく、スロット機にも適用可能である。
【0177】
上述した実施形態では、確変領域を有する遊技機に本発明を適用する例で説明したが、確変領域を有しない遊技機に本発明を適用してもよい。また、いわゆる同時回し機に本発明を適用することも可能である。
【0178】
その他の演出例であげた画像はあくまで一例であり、これらは適宜に変形することができる。また、パチンコ機1の構造や盤面構成、具体的な数値等は図示のものも含めて好ましい例示であり、これらを適宜に変形可能である。
【符号の説明】
【0179】
1 パチンコ機
6 受皿ユニット
6b 球皿
6c 球抜き孔(球抜き手段)
6d 球抜き弁(球抜き手段)
6e 球抜きボタン
6f 払出口
6g 取込口
8 遊技盤ユニット
8a 遊技領域
20 始動ゲート
28 可変始動入賞装置
33 普通図柄表示装置
33a 普通図柄作動記憶ランプ
34 第1特別図柄表示装置
35 第2特別図柄表示装置
34a 第1特別図柄作動記憶ランプ
35a 第2特別図柄作動記憶ランプ
38 遊技状態表示装置
42 液晶表示器
70 主制御装置
72 主制御CPU
76 RAM
124 演出制御装置
126 演出制御CPU
130 RAM