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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】固体撮像素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240726BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240726BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240726BHJP
   H01L 27/00 20060101ALI20240726BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240726BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20240726BHJP
   H01L 27/06 20060101ALI20240726BHJP
   H04N 25/76 20230101ALI20240726BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20240726BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L29/78 301C
H01L27/00 301B
H01L29/78 613Z
H01L29/78 617N
H01L27/06 102A
H04N25/76
H04N25/70
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020546771
(86)(22)【出願日】2019-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2019031310
(87)【国際公開番号】W WO2020054282
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2018169725
(32)【優先日】2018-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】野本 和生
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-222649(JP,A)
【文献】特開2012-015400(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0104760(US,A1)
【文献】特開平09-097906(JP,A)
【文献】国際公開第2017/209221(WO,A1)
【文献】特開2007-251325(JP,A)
【文献】特開2017-034677(JP,A)
【文献】国際公開第2017/057277(WO,A1)
【文献】特開平08-046145(JP,A)
【文献】特開2017-028286(JP,A)
【文献】特開2018-041943(JP,A)
【文献】特開2018-026812(JP,A)
【文献】特開2012-084610(JP,A)
【文献】特開2016-009739(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 21/336
H01L 27/00
H01L 29/786
H01L 21/8234
H04N 25/76
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電変換部、前記光電変換部に接続された転送ゲート部、前記転送ゲート部に接続されたフローティングディフュージョン部並びに前記光電変換部、前記転送ゲート部及び前記フローティングディフュージョン部を覆う絶縁膜を有する第一基板と、
前記絶縁膜を介して前記フローティングディフュージョン部に接続された回路の一部を構成し且つバックゲートを有する第一トランジスタを有し、前記絶縁膜と隣り合わせて配置された第二基板と
を備え、
前記第一トランジスタは、前記バックゲートに接続されたフロントゲートを有し、
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、
前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、
前記バックゲート絶縁膜は、前記フロントゲート絶縁膜が有する膜種又は膜構造と比較して欠陥密度が高い膜種又は膜構造を有する
固体撮像素子。
【請求項2】
光電変換部、前記光電変換部に接続された転送ゲート部、前記転送ゲート部に接続されたフローティングディフュージョン部並びに前記光電変換部、前記転送ゲート部及び前記フローティングディフュージョン部を覆う絶縁膜を有する第一基板と、
前記絶縁膜を介して前記フローティングディフュージョン部に接続された回路の一部を構成し且つバックゲートを有する第一トランジスタを有し、前記絶縁膜と隣り合わせて配置された第二基板と
を備え、
前記第一トランジスタは、前記バックゲートに接続されたフロントゲートを有し、
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、
前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、
前記バックゲート絶縁膜は、前記フロントゲート絶縁膜が有する膜質と比較して欠陥密度が高い膜質を有する
固体撮像素子。
【請求項3】
前記第一トランジスタは、SOI構造を有する
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【請求項4】
前記第二基板は、前記バックゲートに接続されたスイッチ部を有する
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【請求項5】
前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しSOI構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備える
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【請求項6】
前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しバルクシリコン構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備える
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【請求項7】
前記第二基板は、
前記回路の一部を構成する第二トランジスタと、
前記第一トランジスタ及び前記第二トランジスタの間に形成された層間絶縁膜と
を有する
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【請求項8】
前記第二基板は、複数の前記第一トランジスタを有し、
前記複数の第一トランジスタには、フロントゲートが設けられている
請求項に記載の固体撮像素子。
【請求項9】
前記第一基板は、複数の前記光電変換部及び複数の前記転送ゲート部を有している
請求項1または2に記載の固体撮像素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、固体撮像素子に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、リーク電流に起因するノイズを低減することができる固体撮像素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-41972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているように、画素を構成するサンプリングトランジスタ及びアナログメモリリセットトランジスタのバックゲートの抑制によりメモリへのリーク(ノイズ)を低減しても、ノイズ制御の効果が十分に得られないという問題がある。
【0005】
本技術の目的は、撮像画像の表示むらを低減することができる固体撮像素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本技術の一態様による固体撮像素子は、光電変換部、前記光電変換部に接続された転送ゲート部、前記転送ゲート部に接続されたフローティングディフュージョン部並びに前記光電変換部、前記転送ゲート部及び前記フローティングディフュージョン部を覆う絶縁膜を有する第一基板と、前記絶縁膜を介して前記フローティングディフュージョン部に接続された回路の一部を構成し且つバックゲートを有する第一トランジスタを有し、前記絶縁膜と隣り合わせて配置された第二基板とを備える。
【0007】
前記第一トランジスタは、SOI構造を有していてもよい。
【0008】
前記第一トランジスタは、前記バックゲートに接続されたフロントゲートを有していてもよい。
【0009】
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、前記バックゲート絶縁膜と、前記フロントゲート絶縁膜とは、膜種又は膜構造が異なっていてもよい。
【0010】
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、前記バックゲート絶縁膜と、前記フロントゲート絶縁膜とは、膜質が異なっていてもよい。
【0011】
前記第二基板は、前記バックゲートに接続されたスイッチ部を有していてもよい。
【0012】
上記一態様による固体撮像素子は、前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しSOI構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備えていてもよい。
【0013】
上記一態様による固体撮像素子は、前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しバルクシリコン構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備えていてもよい。
【0014】
前記第二基板は、前記回路の一部を構成する第二トランジスタと、前記第一トランジスタ及び前記第二トランジスタの間に形成された層間絶縁膜とを有していてもよい。
【0015】
前記第二基板は、複数の前記第一トランジスタを有し、前記複数の第一トランジスタの少なくとも一部は、フロントゲートが互いに接続可能に設けられていてもよい。
【0016】
前記第一基板は、複数の前記光電変換部及び複数の前記転送ゲート部を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本技術に係る固体撮像素子の基板の構成例を示す図である。
図2】本技術の第1実施形態による固体撮像素子の1つの画素の概略構成を示す断面図である。
図3】本技術の第1実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図4】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた画素トランジスタの配線レイアウトの一例を示す図である。
図5】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの概略構成を示す断面図である。
図6】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その1)である。
図7】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その2)である。
図8】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その3)である。
図9】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その4)である。
図10】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その5)である。
図11】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その6)である。
図12】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その7)である。
図13】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その8)である。
図14】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その9)である。
図15】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その10)である。
図16】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その11)である。
図17】本技術の第1実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの製造工程断面図(その12)である。
図18】本技術の第1実施形態による固体撮像素子の効果を説明する図である。
図19】本技術の第2実施形態による固体撮像素子の1つの画素の概略構成を示す断面図である。
図20】本技術の第2実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図21】本技術の第2実施形態による固体撮像素子に設けられた画素トランジスタの配線レイアウトの一例を示す図である。
図22】本技術の第2実施形態による固体撮像素子に設けられた増幅トランジスタの概略構成を示す断面図である。
図23】本技術の第3実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図24】本技術の第3実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図25】本技術の第3実施形態による固体撮像素子に設けられた画素トランジスタの配線レイアウトの一例を示す図である。
図26】本技術の第3実施形態による固体撮像素子に設けられたスイッチ部の制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図27】本技術の第4実施形態による固体撮像素子の1つの画素の概略構成を示す断面図である。
図28】本技術の第4実施形態による固体撮像素子に設けられたコンパレータ回路の回路構成例を示す図である。
図29】本技術の第4実施形態による固体撮像素子に設けられたコンパレータ回路の配線レイアウトの一例を示す図である。
図30】本技術の第4実施形態による固体撮像素子に設けられたコンパレータ回路を構成するMOSFETの概略構成を示す断面図である。
図31】本技術の第4実施形態の変形例による固体撮像素子に設けられたコンパレータ回路の配線レイアウトの一例を示す図である。
図32】本技術の第7実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図33】本技術の第8実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
図34】本技術の第9実施形態による固体撮像素子の1つの画素の回路構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本技術による各実施形態に共通する固体撮像素子の基板の概略構成について図1を用いて説明する。
【0019】
図1に示すように、本技術に係る固体撮像素子ISは、第一基板1、第二基板2及び第3基板の3つの基板が積層された基板積層構造を有している。第一基板1は、入射光をその光量に応じた量の電荷(本技術では電子)に光電変換する複数の光電変換部(不図示)を有する光電変換基板である。第一基板1は、光電変換部が2次元アレイ状に配列された光電変換部形成領域1αを有している。光電変換部は、例えばフォトダイオードで構成されている。光電変換部の詳細な構成については後述する。
【0020】
第二基板2は、第一基板1に隣り合わせて配置されている。第二基板2は、第一基板1に設けられた光電変換部とともに画素を構成する画素トランジスタ(詳細は後述)を有している。第二基板2は、画素トランジスタが形成された画素トランジスタ形成領域2αを有している。画素トランジスタは、光電変換部に対応して複数設けられている。画素トランジスタは、光電変換部を制御する複数のトランジスタで構成されている。画素トランジスタの詳細な構成については後述する。
【0021】
第三基板3は、第二基板2に隣り合わせて配置されている。第三基板3は、第二基板2に設けられた画素トランジスタから送信されたアナログの電気信号を用いて所定の信号処理を実行するロジック回路(不図示)を有している。第三基板3は、ロジック回路が形成されたロジック回路形成領域3αを有している。ロジック回路は、当該所定の信号処理を実行する信号処理回路だけでなく、当該信号処理回路、第一基板1に設けられた光電変換部及び第二基板2に設けられた画素トランジスタなどを制御する制御回路も有している。また、第三基板3は、ロジック回路を制御する制御信号を固体撮像素子ISの外部から入力するための入力端子(不図示)を有している。また、第三基板3は、ロジック回路から出力される出力信号を固体撮像素子ISの外部に出力するための出力端子を有している。
【0022】
〔第1実施形態〕
本技術の第1実施形態による固体撮像素子について図2から図18を用いて説明する。図2は、本実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた複数の画素のうちの1つの画素の断面図である。なお、図2では、理解を容易にするため、光の入射側が下側に図示されている。
【0023】
図2に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS1は、光電変換部11、光電変換部11に接続された転送ゲート部12G、転送ゲート部12Gに接続されたフローティングディフュージョン(以下、「FD」と略記する)部13並びに光電変換部11、転送ゲート部12G及びFD部13を覆う層間絶縁膜(絶縁膜の一例)14を有する第一基板1を備えている。光電変換部11は、例えばN型のシリコンで形成されたフォトダイオードで構成されている。
【0024】
より具体的に、第一基板1に備えられた光電変換部11は、第1導電型(p型)のウェル領域111とウェル領域111の上にウェル領域111と接して設けられた第2導電型(n型)の電荷生成領域112とを有している。光電変換部11は、ウェル領域111と電荷生成領域112とでpn接合を構成している。光電変換部11は、電荷生成領域112の上に電荷生成領域112に接して設けられたp+型の底部ピニング層113と、電荷生成領域112の側壁を囲むp+型の側面ピニング層114とを有している。光電変換部11の電荷生成領域112が、電荷(電子)を生成するフォトダイオードの一部として機能する。つまり、光電変換部11は、電荷生成領域112の上面側の底部ピニング層113との界面、側面側の側面ピニング層114との界面、及びウェル領域111との界面において、暗電流の発生を抑制することができるようになっている。
【0025】
第一基板1の内部には、マトリクス状に配置された複数の画素のそれぞれの間を電気的に分離する画素分離部15が設けられている。画素分離部15で区画された複数の領域のそれぞれに、光電変換部11が設けられている。図2に示す固体撮像素子IS1を第一基板1側、すなわち光の入射側から見た場合、画素分離部15は、例えば複数の画素の間に介在するように格子状に形成されている。画素分離部15の形状は矩形格子に限定されず、六角形のハニカム格子等他のトポロジでも構わない。画素となる光電変換部11は、画素分離部15で格子状に区画されたそれぞれの領域内に配置されている。
【0026】
本実施形態による固体撮像素子IS1の各画素は、各画素の光電変換部11から信号電荷を転送する転送ゲート部12Gを有している。転送ゲート部12Gの一部は、ウェル領域111を貫通して電荷生成領域112に達するように設けられている。また、転送ゲート部12Gの残部は、ウェル領域111から飛び出して設けられている。
【0027】
転送ゲート部12Gの両側には、n+型のソース部12S及びn+型のドレイン部12Dが設けられている。転送ゲート部12G、ソース部12S及びドレイン部12Dによって転送トランジスタ12が構成されている。
【0028】
第一基板1には、転送ゲート部12Gの隣であってドレイン部12Dと一部が重なってFD部13が設けられている。FD部13は、光電変換部11から転送された信号電荷を一時蓄積するようになっている。FD部13の残部は、ウェル領域111に埋め込まれている。FD部13は、浮遊拡散領域等の電気的に浮遊状態となった半導体領域で構成されている。
【0029】
層間絶縁膜14は、FD部13、転送ゲート部12G、ソース部12S及びドレイン部12Dに接触して設けられている。層間絶縁膜14には、FD部13の一部を露出する開口部が形成されており、この開口部には接続配線131が埋め込まれている。接続配線131は、第二基板2に設けられた増幅トランジスタ21及びリセットトランジスタ22(詳細は後述)に接続されている。
【0030】
第一基板1には、底部ピニング層113に接して平坦化膜19が設けられている。本実施形態による固体撮像素子IS1は、裏面照射型の構造を有している。このため、平坦化膜19は、SiO等の光を透過する絶縁材料を用いて形成されている。画素分離部15は、掘り込んだ画素分離溝の内側を絶縁膜で被覆し、この絶縁膜を介して画素分離溝にタングステン(W)等の遮光性の金属を埋め込んで設けられている。なお、画素分離溝の内側を被覆する絶縁膜として、ハフニウム酸化膜(HfO膜)等の「固定電荷膜」を用い、画素分離溝に絶縁膜等を充填して画素分離部15を構成してもよい。画素分離部15を構成する固定電荷膜として、HfO以外にも、Hf、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、マグネシウム(Mg)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素等の酸化物の少なくとも1つを含む絶縁膜が使用可能である。固定電荷膜で画素分離部15を構成した場合、光電変換部11の電荷生成領域112との側面側の界面を構成する側面ピニング層114は省略してもよい。
【0031】
第一基板1は、光電変換部11の光の入射側に設けられた平坦化膜19、カラーフィルタ(CF)18及びマイクロレンズ17を有している。平坦化膜19、カラーフィルタ(CF)18及びマイクロレンズ17によって光入射部が構成されている。マイクロレンズ17、カラーフィルタ18及び平坦化膜19を順次介して入射した入射光は、光電変換部11で受光されて光電変換が行われる。
【0032】
固体撮像素子IS1は、層間絶縁膜14を介してFD部13に接続された画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成し且つバックゲート21BGを有する増幅トランジスタ(第一トランジスタの一例)21を有し層間絶縁膜14と隣り合わせて配置された第二基板2を備えている。増幅トランジスタ21は、例えばN型のMOSFETで構成されている。増幅トランジスタ21の詳細な構成は後述する。第一基板1と第二基板2とは、所定領域における電気的接続が確保された状態で例えば接着剤で貼り合わされている。
【0033】
第二基板2は、増幅トランジスタ21に接続されたリセットトランジスタ22と、増幅トランジスタ21に接続された選択トランジスタ23(図2では不図示、図3参照)を有している。さらに、第二基板2は、配線電極241、絶縁膜242及び接合電極243を有する積層部249を有している。配線電極241と絶縁膜242は交互に積層して形成されている。接合電極243は、積層部249の表面に一部を露出して形成されている。積層部249は、絶縁膜242に形成されたスルーホールに埋め込まれた接続電極244を有している。接続電極244は、所定箇所に設けられており、配線電極241同士を電気的に接続したり、配線電極241と接合電極243とを接続したりするようになっている。
【0034】
固体撮像素子IS1は、ロジック回路を有する第三基板3を備えている。図3では、ロジック回路の一部を構成するコンパレータ回路31が図示されている。コンパレータ回路31は、光電変換部11で光電変換されたアナログの電気信号をデジタル信号に変換するADC(アナログ-デジタル変換装置)に設けられている。本実施形態による固体撮像素子IS1は、ADCが画素ごとに設けられた構成を有している。また、第三基板3は、配線電極341、絶縁膜342及び接合電極343を有する積層部349を有している。配線電極341と絶縁膜342は交互に積層して形成されている。接合電極343は、積層部349の表面に一部を露出して形成されている。積層部349は、絶縁膜342に形成されたスルーホールに埋め込まれた接続電極344を有している。接続電極344は、所定箇所に設けられており、配線電極341同士を電気的に接続したり、配線電極341と接合電極343とを接続したりするようになっている。
【0035】
第二基板2及び第三基板3は、接合電極24及び接合電極34を向かい合わせて配置されている。第二基板2及び第三基板3は、固体撮像素子IS1の製造過程における熱処理工程において、接合電極24及び接合電極34同士、絶縁膜242及び絶縁膜342同士によって接合される。
【0036】
<画素の構成例>
次に、本実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた画素の回路構成について図2を参照しつつ図3を用いて説明する。固体撮像素子IS1に設けられた複数の画素は、互いに同一の回路構成を有している。このため、図3では、複数の画素のうちの1つの画素Pの回路構成が図示されている。また、図3では、各トランジスタのゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「G」、「S」及び「D」と表記されている。また、増幅トランジスタのフロントゲート部、バックゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「FG」、「BG」、「G」、「S」及び「D」と表記されている。
【0037】
図3に示すように、固体撮像素子IS1に設けられた画素Pは、例えばフォトダイオードで構成された光電変換部11を有している。画素Pは、光電変換部11に対して、転送トランジスタ12、増幅トランジスタ21、選択トランジスタ23及びリセットトランジスタ22の4つのトランジスタを能動素子として有している。転送トランジスタ12は、第一基板1に設けられ、増幅トランジスタ21、選択トランジスタ23及びリセットトランジスタ22は第二基板2に設けられている。このように、固体撮像素子IS1では、積層された基板に亘って1つの画素が構成されている。また、第二基板2に設けられた増幅トランジスタ21、選択トランジスタ23及びリセットトランジスタ22によって画素トランジスタが構成されている。なお、形成されている基板は異なるものの、画素トランジスタに転送トランジスタ12も含めてもよい。
【0038】
転送トランジスタ12は、光電変換部11とFD部13との間に接続されている。転送トランジスタ12のソース部12Sは光電変換部11を構成するフォトダイオードのカソードに接続されている。転送トランジスタ12の転送ゲート部12Gは、駆動信号TRGが入力される入力端子(不図示)に接続されている。転送トランジスタ12のドレイン部12Dは、FD部13に接続されている。転送トランジスタ12は、第三基板3に設けられたロジック回路を構成する垂直走査回路(不図示)から供給される駆動信号TRGによりオン状態になったとき、光電変換部11に蓄積されている電荷をFD部13に転送するようになっている。
【0039】
FD部13のカソードには、転送トランジスタ12及び接続配線131を介して増幅トランジスタ21のフロントゲート12FGが接続されている。FD部13のアノードは、グランドGNDに接続されている。
【0040】
増幅トランジスタ21のフロントゲートFG21は、接続配線241aを介してリセットトランジスタ22のソース部22Sに接続されている。増幅トランジスタ21のドレイン部21Dは、電源VDDに接続されている。増幅トランジスタ21のソース部21Sは、選択トランジスタ23のドレイン部23Dに接続されている。増幅トランジスタ21のソース部21S及び選択トランジスタ23のドレイン部23Dは、N型の不純物領域によって共有化されている。増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGには、バックゲート電圧VBGが入力される入力端子(不図示)に接続されている。当該入力端子は、第三基板3に設けられた入力端子部に配置されている。詳細は後述するが、増幅トランジスタ21は、バックゲート電圧VBGによってバックゲート部21BGに印加する電圧を制御することにより、画素Pに生じるノイズを制御するようになっている。
【0041】
選択トランジスタ23のソース部23Sは、信号線VSLに接続されている。選択トランジスタ23のゲート部23Gは、駆動信号SELが入力される入力端子(不図示)に接続されている。増幅トランジスタ21は、選択トランジスタ23を介して信号線VSLに接続されている。増幅トランジスタ21は、第三基板3に設けられた定電流源30とソースフォロアを構成している。第三基板3に設けられたロジック回路を構成する走査回路(不図示)から供給される駆動信号SELにより選択トランジスタ23がオン状態になると、増幅トランジスタ21は、FD部13の電位を増幅し、その電位に応じた電圧を示す画素信号Voutを信号線VSLに出力する。画素Pから出力された画素信号Voutは、信号線VSLを介して、画素Pに対応して設けられたADC(不図示)のコンパレータ回路31(図2参照)に供給される。
【0042】
リセットトランジスタ22は、電源VDDとFD部13との間に接続されている。リセットトランジスタ22のドレイン部22Dは電源VDDに接続されている。リセットトランジスタ22のソース部22Sは、FD部13に接続されている。リセットトランジスタ22のゲート部22Gは、駆動信号RSTが入力される入力端子(不図示)に接続されている。リセットトランジスタ22が走査回路(不図示)から供給される駆動信号RSTによりオン状態になると、FD部13の電位が電源VDDの電位にリセットされる。
【0043】
FD部13は、転送トランジスタ12、増幅トランジスタ21及びリセットトランジスタ22の電気的な接続点に形成されている。転送トランジスタ12、増幅トランジスタ21、リセットトランジスタ22及び選択トランジスタ23は、例えばN型の金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect TransIS1tor:MOSFET)で構成されている。
【0044】
(画素トランジスタの配線レイアウトの構成)
次に、第二基板2に設けられた画素トランジスタの配線レイアウトの構成例について図4を用いて説明する。図4には、図3に示す画素Pに設けられた画素トランジスタの配線レイアウトが図示されている。
【0045】
図4に示すように、増幅トランジスタ21のフロントゲート部21FGの両側の一方にドレイン部21Dが配置され、当該両側の他方に選択トランジスタ23のドレイン部23Dと共有化されたソース部21Sが配置されている。ドレイン部21D及びソース部21Sは、N型の不純物領域で構成されている。フロントゲート部21FGのフロントゲート電極211fは、例えばポリシリコンで形成されている。増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGは、素子分離領域25を介してドレイン部21Dの隣に配置されている。バックゲート部21BGを構成するバックゲート電極211bは、例えば高濃度不純物領域で形成されている。素子分離領域25は、例えばSTI(Shallow Trench IS1olation)技術を用いて形成されている。
【0046】
選択トランジスタ23のゲート部23Gの両側の一方にドレイン部23Dが配置され、当該両側の他方にソース部23Sが配置されている。選択トランジスタ23のゲート部23Gを構成するゲート電極231gは、例えばポリシリコンで形成されている。ソース部23Sは、例えばN型の不純物領域で構成されている。選択トランジスタ23と増幅トランジスタ21とは、ほぼ一直線上に配置されている。
【0047】
リセットトランジスタ22のゲート部22Gの両側の一方にソース部22Sが配置され、当該両側の他方にドレイン部22Dが配置されている。リセットトランジスタ22のゲート部22Gのゲート電極221gは、例えばポリシリコンで形成されている。ソース部22S及びドレイン部22Dは、例えばN型の不純物領域で構成されている。リセットトランジスタ22は、増幅トランジスタ21及び選択トランジスタ23と並列して配置されている。
【0048】
増幅トランジスタ21のフロントゲート部21FGのフロントゲート電極211fと、リセットトランジスタ22のドレイン部22Dとの間には、屈曲形状を有する接続配線241aが形成されている。接続配線241aの一端は、増幅トランジスタ21のフロントゲート部21FG上に形成されたコンタクト領域21Cfに接続されている。接続配線241aの他端は、リセットトランジスタ22のドレイン部22D上に形成されたコンタクト領域22Cdに接続されている。コンタクト領域21Cfは、増幅トランジスタ21のフロントゲート電極211f上の一部を露出させて層間絶縁膜26(図2参照)に形成された開口部に金属(例えば銅)電極が埋め込まれた構成を有している。コンタクト領域22Cdは、リセットトランジスタ22のドレイン部22D上の一部を露出させて層間絶縁膜26(図2参照)に形成された開口部に金属(例えば銅)電極が埋め込まれた構成を有している。接続配線241aの一端及び他端は、これらの金属電極に接続されている。
【0049】
接続配線241aの屈曲部には、第一基板1に形成されたFD部13に接続される接続配線131が形成されている。接続配線131は、層間絶縁膜26、第二基板2を構成するバルクシリコン及び第一基板1に形成された層間絶縁膜14を貫通し、且つFD部13上の一部を開口する開口部に埋め込まれて形成されている。
【0050】
増幅トランジスタ21のドレイン部21D上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域21Cdが形成されている。これにより、ドレイン部21Dは、電源VDDと接続され、電源電圧を印加されることができる。増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGのバックゲート電極211b上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域21Cbが形成されている。これにより、バックゲート部21BGは、バックゲート電圧VBGが入力される入力端子に接続され、バックゲート電圧VBGを印加されることができる。
【0051】
選択トランジスタ23のゲート部23G上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域23Cgが形成されている。これにより、選択トランジスタ23のゲート部23Gは、駆動信号SELが入力される入力端子に接続され、駆動信号SELでオン/オフ状態が制御されることができる。また、選択トランジスタ23のソース部23S上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域23Csが形成されている。これにより、選択トランジスタ23のソース部23Sは、信号線VSLに接続され、第三基板3に設けられたロジック回路に画素信号Voutを出力できる。
【0052】
リセットトランジスタ22のゲート部22G上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域22Cgが形成されている。これにより、リセットトランジスタ22のゲート部22Gは、駆動信号TRGが入力される入力端子に接続され、駆動信号TRGでオン/オフ状態が制御されることができる。また、リセットトランジスタ22のソース部22S上には、第一基板1に形成された側面ピニング層114に接続されたコンタクト領域22Csが形成されている。コンタクト領域22Csは、層間絶縁膜26、第二基板2を構成するバルクシリコン及び第一基板1に形成された層間絶縁膜14を貫通し、且つソース部22S上の一部を開口する開口部に金属(例えば銅)電極が埋め込まれて形成されている。これにより、リセットトランジスタ22のソース部22Sは、光電変換部11を構成するフォトダイオードのアノードに接続される。
【0053】
(増幅トランジスタの構成)
次に、本実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた増幅トランジスタ21の構成について図5を用いて説明する。
【0054】
図5に示すように、増幅トランジスタ21は、P型のシリコン基板214と、シリコン基板214上に形成されたバックゲート絶縁膜212bと、バックゲート絶縁膜212b上に形成されたシリコン層213とを有している。このように、増幅トランジスタ21は、バックゲート絶縁膜212b上にシリコン層213を有するSOI構造を有している。バックゲート絶縁膜212bは、例えば埋め込み酸化膜(BOX:Buried Oxide)で構成されている。シリコン層213は、不純物濃度が例えば5×1017から1×1020(/cm)のP型のシリコン膜で形成されている。
【0055】
また、増幅トランジスタ21は、シリコン層213上に形成されたフロントゲート部21FGを有している。増幅トランジスタ21は、フロントゲート部21FGの両側の一方のシリコン層213に形成されたソース部21Sと、当該両側の他方のシリコン層213に形成されたドレイン部21Dとを有している。フロントゲート部21FGは、シリコン層213上に形成されたフロントゲート絶縁膜212fと、フロントゲート絶縁膜212f上に形成されたフロントゲート電極211fとを有している。
【0056】
増幅トランジスタ21は、シリコン基板214に形成されたバックゲート電極211bを有している。バックゲート電極211bは、シリコン基板214に形成された高濃度不純物領域で構成されている。バックゲート電極211bは、素子分離領域25によってドレイン部21Dと分離されている。バックゲート電極211bとバックゲート絶縁膜212bによってバックゲート部21BGが構成されている。
【0057】
本実施形態による固体撮像素子IS1では、画素ごとに増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGに印加するバックゲート電圧VBGが調整できるようになっていてもよい。また、本実施形態による固体撮像素子IS1では、所定のエリアに含まれる画素ごとに増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGに印加するバックゲート電圧VBGが調整できるようになっていてもよい。
【0058】
(増幅トランジスタの製造方法)
次に、本実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた増幅トランジスタ21の製造方法について図6から図17を用いて説明する。本実施形態では、1つのウェハ上に複数の増幅トランジスタが同時に形成されるが、図6から図17では、この複数の増幅トランジスタのうちの1つの増幅トランジスタの製造工程が図示されている。また、図9から図17では、理解を容易にするため、第一基板1の図示が省略されている。
【0059】
詳細な説明は省略するが、図6に示すように、光電変換部11、転送ゲート部12G、FD部13及び層間絶縁膜14を備える第一基板1を形成する。
【0060】
次に、図7に示すように、ウェハ状のシリコン基板214の一方の面上に絶縁膜27を形成し、シリコン基板214の他方の面上に将来的にバックゲート絶縁膜212bとなる絶縁膜215を形成し、絶縁膜215上にシリコン層213を形成したSOI基板2aを形成する。
【0061】
次に、図8に示すように、絶縁膜27を第一基板1に形成された層間絶縁膜14に対面させた状態で、SOI基板2aと第一基板1とを例えば接着剤(不図示)を用いて接合する。
【0062】
次に、図9に示すように、SOI基板2aの所定領域に、STI技術を用いて素子分離領域25を形成する。
【0063】
次に、図10に示すように、SOI基板2a上に将来的にフロントゲート絶縁膜212fとなる酸化膜216を形成する。酸化膜216は、熱酸化処理又は所定の成膜技術を用いて製膜される。
【0064】
次に、酸化膜216上にレジストを塗布してパターニングし、バックゲート電極211bの形成領域を開口したレジストパターン(不図示)を形成する。次に、図11に示すように、このレジストパターンをマスクとして、レジストパターンによって開口される酸化膜216、シリコン層213及び絶縁膜215を順次エッチングして除去する。これにより、バックゲート電極211が形成される領域に開口部217が形成される。次に、当該レジストパターンを除去する。
【0065】
次に、絶縁膜215及び開口部217を含むSOI基板2a上にポリシリコンを形成する。次いで、当該ポリシリコン上にレジストを塗布してパターニングし、フロントゲート絶縁膜212fが形成される領域にレジストが残るレジストパターン(不図示)を形成する。次に、図12に示すように、このレジストパターンをマスクとして、レジストパターンで覆われていない領域のポリシリコンをエッチングして除去する。これにより、フロントゲート電極211fが形成される。次いで、当該レジストパターンを除去する。
【0066】
次に、図13に示すように、フロントゲート電極211fをマスクとして、フロントゲート電極211fで覆われていない領域の酸化膜216をエッチングして除去する。これにより、フロントゲート絶縁膜212fが形成されるとともに、フロントゲート部21FGが形成される。
【0067】
次に、図14に示すように、SOI基板2aに不純物を注入し、フロントゲート部21FGの両側に露出するシリコン層213及び開口部217に露出するシリコン基板214に高濃度不純物領域を形成する。必要に応じて当該高濃度不純物領域を熱処理して活性化する。これにより、フロントゲート部21FGの両側の一方にソース部21Sが形成され、当該両側の他方にドレイン部21Dが形成される。また、開口部217に露出するシリコン基板214にバックゲート電極211bが形成される。これにより、バックゲート部21BGが形成される。
【0068】
次に、図15に示すように、フロントゲート部21FG及びバックゲート電極211bを含むSOI基板2a上に層間絶縁膜26を形成する。
【0069】
次に、図16に示すように、フロントゲート電極211f、バックゲート電極211b及びFD部13(図2参照)の少なくとも一部を露出する開口部を形成し、この開口部に金属電極を形成する。これにより、フロントゲート電極211fに接続された接続配線231が形成され、バックゲート電極211bに接続された接続配線232aが形成され、FD部13に接続された接続配線131が形成される。図示は省略するが、ソース部21S及びドレイン部21Dの少なくとも一部を露出する開口部が形成され、この開口部に金属電極が形成される。これにより、ソース部21S及びドレイン部21Dの一方に所定の電圧を印加でき、他方から所定の電圧を出力できるようになる。
【0070】
次に、層間絶縁膜26及び接続配線131,231,232a上を含むSOI基板2a上に金属膜を形成してパターニングする。これにより、図17に示すように、接続配線131と接続配線231とを接続する接続配線234aが形成され、接続配線232aに接続された接続配線234bが形成される。なお、図17では図示が省略されているが、リセットトランジスタ22のドレイン部22D上にも接続配線231と同時に接続配線が形成されており、接続配線232aは当該接続配線にも接続される。これにより、増幅トランジスタ21が完成する。このように、増幅トランジスタ21は、特別な製造技術を用いずに形成することができる。
【0071】
(固体撮像素子の効果)
次に、本実施形態による固体撮像素子の効果について図5を参照しつつ図18を用いて説明する。図18中に示す「N×0」は、バックゲート電圧VBGがバックゲート部21BGに印加されていない場合の階調表示のシミュレーション画像を示している。図18中に示す「N×2」は、画素に生じるノイズが2倍となるようにバックゲート電圧VBGがバックゲート部21BGに印加された場合の階調表示のシミュレーション画像を示している。図18中に示す「N×3」は、画素に生じるノイズが3倍となるようにバックゲート電圧VBGがバックゲート部21BGに印加された場合の階調表示のシミュレーション画像を示している。図18中に示す「N×4」は、画素に生じるノイズが4倍となるようにバックゲート電圧VBGがバックゲート部21BGに印加された場合の階調表示のシミュレーション画像を示している。
【0072】
図5に示すように、バックゲート部21BGには、バックゲート電極211b上に設けられた接続配線232aを介してバックゲート電圧VBGが印加されるようになっている。バックゲート部21BGにバックゲート電圧VBGを印加することにより、増幅トランジスタ21の相互コンダクタンスを調整することができる。固体撮像素子IS1に設けられた画素に生じるノイズは、増幅トランジスタ21の相互コンダクタンスの関数として表すことができ、当該相互コンダクタンスの逆数に比例する。このため、ノイズが発生している画素に対し、増幅トランジスタ21の相互コンダクタンスが小さくなるように、バックゲート部21BGにバックゲート電圧VBGを印加することにより、画素に発生しているノイズを強調することができる。
【0073】
詳細な説明は省略するが、固体撮像素子IS1は、D相の信号レベルと、P相の信号レベルとの差分をとることにより、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)を行って画素に生じるノイズを除去するようになっている。ここで、D相の信号レベルは、光電変換部11の光電変換に基づく画素信号の信号レベルである。P相の信号レベルは、FD部13が電源VDDにリセットされた電圧における信号レベルである。このため、画素に生じるノイズを強調することによって、相関二重サンプリングにおけるノイズ感度が向上し、ノイズを除去し易くなる。
【0074】
図18の「N×0」で示すように、相関二重サンプリングを用いても、画素に生じるノイズが除去できず、階調表示の画像には、階段状の階調飛び(バンディング)が発生している。また、図18の「N×2」で示すように、画素に生じるノイズが2倍となるようにバックゲート部21BGにバックゲート電圧VBGが印加されたとしても、階調表示の画像には、階段状の階調飛び(バンディング)がわずかに発生している。
【0075】
これに対し、図18の「N×3」及び「N×4」に示すように、画素に生じるノイズが3倍又は4倍となるようにバックゲート部21BGにバックゲート電圧VBGが印加されると、階調表示の画像には、階段状の階調飛び(バンディング)が発生しなくなる。つまり、バックゲート電圧VBGによって画素に生じるノイズが強調され、相関二重サンプリングおけるノイズの感度が向上し、画素に生じるノイズを除去することができる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態による固体撮像素子IS1は、光電変換部11、光電変換部11に接続された転送ゲート部12G、転送ゲート部12Gに接続されたFD部13並びに光電変換部11、転送ゲート部12G及びFD部13を覆う層間絶縁膜14を有する第一基板1と、層間絶縁膜14を介してFD部13に接続された画素トランジスタの一部を構成し且つバックゲート部21BGを有する増幅トランジスタ21を有し、層間絶縁膜14と隣り合わせて配置された第二基板2とを備えている。
【0077】
当該構成を備えた固体撮像素子IS1は、バックゲート部21BGに印加されるバックゲート電圧VBGを調整することによって、画素で発生するノイズを調整し、撮像画像の表示むらを防止することができる。
【0078】
〔第2実施形態〕
本技術の第2実施形態による固体撮像素子について図19から図22を用いて説明する。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0079】
(固体撮像素子の1つの画素の概略構成)
まず、本実施形態による固体撮像素子IS2の1つの画素の概略構成について図19を用いて説明する。なお、図20では、複数の画素のうちの1つの画素Pの回路構成が図示されている。また、図20では、各トランジスタのゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「G」、「S」及び「D」と表記されている。また、増幅トランジスタのフロントゲート部、バックゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「FG」、「BG」、「G」、「S」及び「D」と表記されている。
【0080】
図19及び図20に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS2は、光電変換部11、光電変換部11に接続された転送ゲート部12G、転送ゲート部12Gに接続されたFD部13並びに光電変換部11、転送ゲート部12G及びFD部13を覆う層間絶縁膜(絶縁膜の一例)14を有する第一基板1と、層間絶縁膜14を介してFD部13に接続された画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成し且つバックゲート部21BGを有する増幅トランジスタ41を有し、層間絶縁膜14と隣り合わせて配置された第二基板4とを備えている。
【0081】
さらに、第二基板4に設けられた増幅トランジスタ41は、バックゲート部21BGに接続されたフロントゲート部21FGを有している。より具体的には、増幅トランジスタ41は、バックゲート部21BG及びフロントゲート部21FGを接続する接続配線411を有している。接続配線411は、接続配線131及びリセットトランジスタ22のソース部22Sにも接続されている。したがって、接続配線411は、接続配線131を介してFD部13に接続されている。
【0082】
(画素トランジスタの構成)
次に、第二基板4に設けられた画素トランジスタの構成について図21及び図22を用いて説明する。図21には、図20に示す画素Pに設けられた画素トランジスタの配線レイアウトが図示されている。図22には、図20に示す画素Pに設けられた増幅トランジスタ41の断面図が示されている。
【0083】
図21に示すように、固体撮像素子IS2では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様に、増幅トランジスタ41と選択トランジスタ23がほぼ一直線上に並んで配置されている。また、固体撮像素子IS2では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様に、増幅トランジスタ41及び選択トランジスタ23と、リセットトランジスタ22とは、並列して配置されている。
【0084】
図21に示すように、接続配線411は、増幅トランジスタ41のフロントゲート部21FGと、増幅トランジスタ41のバックゲート部21BGとの間に配置されている。接続配線411の一端はフロントゲート部21FGに接続され、接続配線411の他端はバックゲート部21BGに接続されている。
【0085】
より具体的には、図22に示すように、接続配線411の一端は、フロントゲート電極211f上に形成された接続配線231に接続されている。また、接続配線411の他端は、バックゲート電極211b上に形成された接続配線232aに接続されている。これにより、フロントゲート電極211f及びバックゲート電極211bは、接続配線231、接続配線411及び接続配線232aを介して互いに電気的に接続される。その結果、増幅トランジスタ41のフロントゲート部FGは、増幅トランジスタ41のバックゲート部21BGに電気的に接続される。
【0086】
以上説明したように、本実施形態による固体撮像素子IS2は、増幅トランジスタ41がバックゲート部21BGに接続されたフロントゲート部21FGを有している点を除いて、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の構成を有している。固体撮像素子IS2は、バックゲート部21BGにフロントゲート部21FGと同じ電圧のバックゲート電圧VBGを印加できる。これにより、固体撮像素子IS2は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0087】
〔第3実施形態〕
本技術の第3実施形態による固体撮像素子について図23から図26を用いて説明する。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0088】
(固体撮像素子の1つの画素の概略構成)
まず、本実施形態による固体撮像素子IS3の1つの画素の概略構成について図23から図25を用いて説明する。なお、図24では、複数の画素のうちの1つの画素Pの回路構成が図示されている。また、図24では、各トランジスタのゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「G」、「S」及び「D」と表記されている。また、増幅トランジスタのフロントゲート部、バックゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「FG」、「BG」、「G」、「S」及び「D」と表記されている。
【0089】
図23に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS3は、光電変換部11、光電変換部11に接続された転送ゲート部12G、転送ゲート部12Gに接続されたFD部13並びに光電変換部11、転送ゲート部12G及びFD部13を覆う層間絶縁膜(絶縁膜の一例)14を有する第一基板1と、層間絶縁膜14を介してFD部13に接続された画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成し且つバックゲート部21BGを有する増幅トランジスタ21を有し、層間絶縁膜14と隣り合わせて配置された第二基板5とを備えている。
【0090】
また、図24に示すように、第二基板5は、増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGに接続されたスイッチ部51を有している。スイッチ部51のソース部51Sは、バックゲート部21BGに接続されている。スイッチ部51のドレイン部51Dは、バックゲート電圧VBGが入力される入力端子(不図示)に接続されている。当該入力端子は、第三基板3に設けられた入力端子部に配置されている。スイッチ部51のゲート部51Gは、スイッチ部51のオン/オフ状態を制御する制御信号が入力される入力端子(不図示)に接続されている。当該制御信号は、第三基板3に設けられたロジック回路において生成される。スイッチ部51がオン状態になると、バックゲート部21BGとスイッチ部51のドレイン部51Dとが導通状態となる。これにより、バックゲート部21BGには、ドレイン部21Dに入力されるバックゲート電圧VBGが印加される。
【0091】
図25に示すように、固体撮像素子IS3では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様に、増幅トランジスタ21と選択トランジスタ23がほぼ一直線上に並んで配置されている。また、固体撮像素子IS3では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様に、増幅トランジスタ21及び選択トランジスタ23と、リセットトランジスタ22とは、並列して配置されている。さらに、固体撮像素子IS3では、増幅トランジスタ21及び選択トランジスタ23とスイッチ部51とがほぼ一直線上に並んで配置されている。
【0092】
図25に示すように、増幅トランジスタ21のバックゲート部21BGと、スイッチ部51のソース部51Sとは共有化されることによって、接続されている。より具体的には、バックゲート部21BGを構成するバックゲート電極211bと、ソース部51Sとが共有化されている。ソース部51Sは、スイッチ部51のゲート部51Gの両側の一方に配置されている。スイッチ部51のゲート部51Gの両側の他方には、ドレイン部51Dが配置されている。
【0093】
スイッチ部51のゲート部51Gを構成するゲート電極511g上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域51Cgが形成されている。これにより、ゲート部51Gには、スイッチ部51のオン/オフを制御する制御信号が入力される入力端子と接続され、当該制御信号の電圧を印加されることができる。スイッチ部51のドレイン部51D上には、コンタクト領域21Cfと同じ構成のコンタクト領域51Cdが形成されている。これにより、ドレイン部51Dは、バックゲート電圧VBGが入力される入力端子と接続され、バックゲート部21BGにはスイッチ部51を介してバックゲート電圧VBGを印加することができる。
【0094】
(スイッチ部の制御タイミング)
次に、本実施形態による固体撮像素子IS3に設けられたスイッチ部51の制御タイミングについて図26を用いて説明する。図26中に示す「SEL」は、駆動信号SELを示し、「RST」は、駆動信号RSTを示し、「TRG」は、駆動信号TRGを示している。図26中に示す「BGS1」は、スイッチ部51のゲート部51Gに入力される制御信号の第1例を示し、図26中に示す「BGS2」は、スイッチ部51のゲート部51Gに入力される制御信号の第2例を示している。図26中に示す「Vfd」は、FD部13の電圧を示している。図26中に示す「VSL」は、信号線VSLに出力される画素信号Voutを示している。図26中に示す「H」は信号レベルが高レベルであることを示し、図26中に示す「L」は信号レベルが低レベルであることを示す。図26中の左から右に向かって時の経過が表されている。
【0095】
図26に示すように、スイッチ部51のゲート部51Gに入力される制御信号は、転送トランジスタ12の転送ゲート部12Gに入力される駆動信号TGRと、同じタイミングでゲート部51Gに入力されてもよい(第1例)。あるいは、スイッチ部51のゲート部51Gに入力される制御信号は、転送トランジスタ12の転送ゲート部12Gに入力される駆動信号TGRよりもわずかに早く高レベルとなり、かつ駆動信号TGRよりもわずかに遅く低レベルとなるタイミングでゲート部51Gに入力されてもよい(第2例)。したがって、第1例及び第2例のいずれの制御タイミングであっても、スイッチ部51は、転送ゲート部12Gがオン状態の時にオン状態となる。
【0096】
以上説明したように、本実施形態による固体撮像素子IS3は、スイッチ部51を有している点を除いて、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の構成を有している。固体撮像素子IS3は、転送ゲート部12Gがオン状態の時にスイッチ部51もオン状態であってバックゲート部21BGにバックゲート電圧VBGを印加できる。これにより、固体撮像素子IS3は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0097】
〔第4実施形態〕
本技術の第4実施形態による固体撮像素子について図27から図30を用いて説明する。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0098】
(固体撮像素子の1つの画素の概略構成)
図27に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS4は、光電変換部11、光電変換部11に接続された転送ゲート部12G、転送ゲート部12Gに接続されたFD部13並びに光電変換部11、転送ゲート部12G及びFD部13を覆う層間絶縁膜(絶縁膜の一例)14を有する第一基板1と、層間絶縁膜14を介してFD部13に接続された画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成し且つバックゲート部21BGを有する増幅トランジスタ21を有し、層間絶縁膜14と隣り合わせて配置された第二基板2とを備えている。
【0099】
また、本実施形態による固体撮像素子IS4は、第二基板2に隣り合わせて配置され、バックゲート部61BG(バックゲートの一例)を有しSOI構造のMOSFET611a(トランジスタの一例)を有するコンパレータ回路61が形成された第三基板6を備えている。コンパレータ回路61は、第三基板6に設けられたロジック回路を構成する回路の一部である。コンパレータ回路61は、層間絶縁膜33を介して積層部349に対向して配置されている。
【0100】
(コンパレータ回路の構成)
次に、第三基板6に設けられたコンパレータ回路61の構成について図28及び図29を用いて説明する。図29では、コンパレータ回路61の一部の配線レイアウトが図示されている。図28では、コンパレータ回路61を構成する各トランジスタのゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「G」、「S」及び「D」と表記されている。また、増幅トランジスタのフロントゲート部、バックゲート部、ソース部及びドレイン部の参照符号は、「FG」、「BG」、「G」、「S」及び「D」と表記されている。
【0101】
図28に示すように、コンパレータ回路61は、差動入力回路611と、差動入力回路611に接続されたカレントミラー回路612と、テイル電流源615とを有している。差動入力回路611は、バックゲート部61BGを有するMOSFET611a,611cを有している。MOSFET611a,611cは、N型のMOSFETで構成されている。カレントミラー回路612は、P型のMOSFET612a,612cを有している。テイル電流源615は、N型のMOSFETで構成されている。
【0102】
差動入力回路611のMOSFET611aは、非反転入力端子(+)を構成し、MOSFET611cは、反転入力端子(-)を構成している。MOSFET611aのフロントゲート部61FGは、選択トランジスタ23のソース部22S(図27では不図示、図3参照)に接続された信号線VSLに接続されている。MOSFET611cのフロントゲート部61FGは、参照信号(例えばランプ信号)が入力される。コンパレータ回路61は、信号線VSLを介して入力される画素信号及び参照信号の信号レベルを比較し、画素信号の信号レベルが参照信号の信号レベルよりも高くなると、信号レベルが低レベルの出力信号Voutを出力するようになっている。コンパレータ回路61を有するADCは、出力信号Voutの信号レベルが低レベルになった時のカウンタ値に基づいて、アナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するようになっている。
【0103】
図29に示すように、差動入力回路611のMOSFET611aのフロントゲート部FG61の両側の一方にはソース部61Sが配置され、当該両側の他方にはドレイン部61Dが配置されている。MOSFET611aのソース部61Sのフロントゲート部61FGが設けられていない側の隣には、素子分離領域35を介してバックゲート部61BGが配置されている。フロントゲート部61FG上には、信号線VSLに接続するための接続配線631が形成されている。
【0104】
カレントミラー回路612を構成するMOSFET612aのゲート部61Gの両側の一方にはソース部61Sが配置され、当該両側の他方にはドレイン部61Dが配置されている。MOSFET612aのソース部61Sと、MOSFET611aのドレイン部61Dとは共有化されている。
【0105】
(差動入力回路611のMOSFETの構成)
次に、本実施形態による固体撮像素子IS4に設けられた差動入力回路611のMOSFET611aの構成について図30を用いて説明する。
【0106】
図30に示すように、MOSFET611aは、P型のシリコン基板614と、シリコン基板614上に形成されたバックゲート絶縁膜612bと、バックゲート絶縁膜612b上に形成されたシリコン層613とを有している。このように、MOSFET611aは、バックゲート絶縁膜612b上にシリコン層613を有するSOI構造を有している。バックゲート絶縁膜212bは、例えば埋め込み酸化膜(BOX:Buried Oxide)で構成されている。シリコン層613は、不純物濃度が例えば5×1017から1×1020(/cm)のP型のシリコン膜で形成されている。
【0107】
また、MOSFET611aは、シリコン層613上に形成されたフロントゲート部61FGを有している。MOSFET611aは、フロントゲート部61FGの両側の一方のシリコン層613に形成されたソース部61Sと、当該両側の他方のシリコン層613に形成されたドレイン部61Dとを有している。フロントゲート部61FGは、シリコン層613上に形成されたフロントゲート絶縁膜612fと、フロントゲート絶縁膜612f上に形成されたフロントゲート電極611fとを有している。
【0108】
MOSFET611aは、シリコン基板614に形成されたバックゲート電極611bを有している。バックゲート電極611bは、シリコン基板614に形成された高濃度不純物領域で構成されている。バックゲート電極611bは、素子分離領域35によってソース部61Sと分離されている。バックゲート電極611bとバックゲート絶縁膜612bによってバックゲート部61BGが構成されている。図示は省略するが、差動入力回路611のMOSFET611cは、MOSFET611aと同一の構成を有している。
【0109】
本実施形態による固体撮像素子IS4では、画素ごとに設けられたコンパレータ回路61の差動入力回路611の差動入力部を構成するMOSFET611a,611cのそれぞれのバックゲート部61BGに印加するバックゲート電圧VBGが調整できるようになっていてもよい。また、本実施形態による固体撮像素子IS4では、所定のエリアに含まれる画素ごとに差動入力回路611のMOSFET611a,611cのそれぞれのバックゲート部61BGに印加するバックゲート電圧VBGが調整できるようになっていてもよい。
【0110】
コンパレータ回路61の差動入力回路611の差動入力部を構成するMOSFET611a,611cのそれぞれのバックゲート部61BGに印加するバックゲート電圧VBGが調整されることによって、MOSFET611a,611cの相互コンダクタンスを調整できる。これにより、第三基板6に設けられたADCのノイズが調整される。その結果、固体撮像素子IS4は、撮像画像の表示むらを防止することができる。
【0111】
以上説明したように、本実施形態による固体撮像素子IS4は、コンパレータ回路61にバックゲート部61BGを有するMOSFET611a,611cが設けられている点を除いて、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の構成を有している。これにより、固体撮像素子IS4は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様に、画素に発生するノイズを調整することに加えて、ADCのノイズも調整できるので、撮像画像の表示むらをより有効に防止することができる。
【0112】
〔第4実施形態の変形例〕
本技術の第4実施形態の変形例による固体撮像素子について図2を再び用いて図31とともに説明する。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0113】
本変形例による固体撮像素子は、第二基板2に隣り合わせて配置され、バックゲート部61BG(バックゲートの一例)を有しバルクシリコン構造のMOSFET311a(トランジスタの一例)を有するコンパレータ回路31が形成された第三基板3を備えている。コンパレータ回路31は、第三基板3に設けられたロジック回路を構成する回路の一部である。コンパレータ回路31は、層間絶縁膜33を介して積層部349に対向して配置されている。
【0114】
また、コンパレータ回路31は、バックゲート部を有していない点を除いて、コンパレータ回路61と同様の構成を有していいてもよい。図2に示すように、コンパレータ回路31は、差動入力回路と、差動入力回路に接続されたカレントミラー回路と、テイル電流源とを有している。差動入力回路は、バックゲート部を有さない2つのMOSFETを有している。図2には、当該2つのMOSFETのうちの1つであるMOSFET311aが図示されている。当該2つのMOSFETは、N型のMOSFETで構成されている。カレントミラー回路は、P型の2つのMOSFETを有している。図2には、当該2つのMOSFETのうちの1つであるMOSFET312aが図示されている。テイル電流源は、N型のMOSFETで構成されている。
【0115】
(コンパレータ回路31の構成)
図31に示すように、本変形例におけるコンパレータ回路31に設けられた差動入力回路のMOSFET311aのゲート部31Gの両側の一方にはソース部31Sが配置され、当該両側の他方にはドレイン部31Dが配置されている。MOSFET311aのゲート部31G上には、信号線VSLに接続するための接続配線331が形成されている。
【0116】
本変形例におけるコンパレータ回路31に設けられたカレントミラー回路を構成するMOSFET312aのゲート部31Gの両側の一方にはソース部31Sが配置され、当該両側の他方にはドレイン部31Dが配置されている。MOSFET312aのソース部31Sと、MOSFET311aのドレイン部31Dとは共有化されている。
【0117】
以上説明したように、本変形例による固体撮像素子は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の構成を有しているので、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0118】
〔第5実施形態〕
本技術の第5実施形態による固体撮像素子について図5を再び用いて説明する。本実施形態による固体撮像素子は、増幅トランジスタのバックゲート部を構成するバックゲート絶縁膜と、当該増幅トランジスタのフロントゲート部を構成するフロントゲート絶縁膜との膜種又は膜構造が異なる点に特徴を有している。
【0119】
図5に示すように、本実施形態による固体撮像素子に設けられたバックゲート部21BGは、バックゲート電極211b及びバックゲート絶縁膜212bを有している。また、本実施形態による固体撮像素子に設けられたフロントゲート部21FGは、フロントゲート電極211f及びフロントゲート絶縁膜212fを有している。バックゲート絶縁膜212bと、フロントゲート絶縁膜212fとは、膜種又は膜構造が異なっている。
【0120】
本実施形態では、バックゲート絶縁膜212bは、フロントゲート絶縁膜212fの膜構造と異なり、欠陥密度の高いHK及びSiOの積層膜で形成されていてもよい。また、バックゲート絶縁膜212bは、フロントゲート絶縁膜212fの膜種類と異なり、欠陥密度の高いSiNで形成されていてもよい。
【0121】
増幅トランジスタ21のバックゲート絶縁膜212bの欠陥密度が高いほど、画素に発生するノイズが増加する。これにより、相関二重サンプリングにおけるノイズ感度が向上するので、本実施形態による固体撮像素子は、画素に発生するノイズを除去し易くなる。その結果、本実施形態による固体撮像素子は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0122】
〔第6実施形態〕
本技術の第6実施形態による固体撮像素子について図5を再び用いて説明する。本実施形態による固体撮像素子は、増幅トランジスタのバックゲート部を構成するバックゲート絶縁膜と、当該増幅トランジスタのフロントゲート部を構成するフロントゲート絶縁膜との膜質が異なる点に特徴を有している。
【0123】
図5に示すように、本実施形態による固体撮像素子に設けられたバックゲート部21BGは、バックゲート電極211b及びバックゲート絶縁膜212bを有している。また、本実施形態による固体撮像素子に設けられたフロントゲート部21FGは、フロントゲート電極211f及びフロントゲート絶縁膜212fを有している。バックゲート絶縁膜212bと、フロントゲート絶縁膜212fとは、膜質が異なっている。
【0124】
本実施形態では、フロントゲート絶縁膜212fは、バックゲート絶縁膜212bの膜質と異なり、水素供給アニールなどによって欠陥レベルの低いSiOで形成されていてもよい。
【0125】
増幅トランジスタ21のフロントゲート絶縁膜212fがバックゲート絶縁膜212bと比較して欠陥レベル低い膜質を有していることは、バックゲート絶縁膜212bがフロントゲート絶縁膜212fよりも欠陥レベルが高いことと等価である。このため、増幅トランジスタ21のフロントゲート絶縁膜212fがバックゲート絶縁膜212bと比較して欠陥レベル低い膜質を有していると、画素に発生するノイズが増加する。これにより、相関二重サンプリングにおけるノイズ感度が向上するので、本実施形態による固体撮像素子は、画素に発生するノイズを除去し易くなる。その結果、本実施形態による固体撮像素子は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0126】
本技術において、増幅トランジスタのバックゲート部を構成するバックゲート絶縁膜と、当該増幅トランジスタのフロントゲート部を構成するフロントゲート絶縁膜との膜種又は膜構造が異なり、且つ増幅トランジスタのバックゲート部を構成するバックゲート絶縁膜と、当該増幅トランジスタのフロントゲート部を構成するフロントゲート絶縁膜との膜質が異なっていてもよい。この場合、バックゲート絶縁膜の欠陥レベルがフロントゲート絶縁膜の欠陥レベルよりも高くなるように、当該膜種又は膜構造及び当該膜質を異ならせる必要がある。
【0127】
〔第7実施形態〕
本技術の第7実施形態による固体撮像素子について図32を用いて説明する。図32では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1に備えられた第一基板1と同一の構成を有する第一基板1の層間絶縁膜14以外の図示が省略されている。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0128】
図32に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS5に備えられた第二基板7は、画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成するリセットトランジスタ22(第二トランジスタの一例)及び選択トランジスタ23(第二トランジスタの一例)を有している。また、固体撮像素子IS5は、増幅トランジスタ21(第一トランジスタの一例)と、リセットトランジスタ22及び選択トランジスタ23との間に形成された層間絶縁膜71を有している。
【0129】
このように、固体撮像素子IS5は、増幅トランジスタ21と、リセットトランジスタ22及び選択トランジスタ23とを積層構造とすることにより、高ビット動作時のノイズレベルを下げることができる。また、固体撮像素子IS5は、増幅トランジスタ21と、リセットトランジスタ22及び選択トランジスタ23とを積層構造とすることにより、画素トランジスタの設計自由度の向上を図ることができる。
【0130】
また、固体撮像素子IS5は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた増幅トランジスタ21と同一の構成を有する増幅トランジスタ21を有しているので、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0131】
〔第8実施形態〕
本技術の8実施形態による固体撮像素子について図33を用いて説明する。図33では、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1に備えられた第一基板1と同一の構成を有する第一基板1の層間絶縁膜14以外の図示が省略されている。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0132】
図33に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS6に備えられた第二基板8は、画素トランジスタ(回路の一例)の一部を構成するリセットトランジスタ22(第二トランジスタの一例)及び選択トランジスタ23(第二トランジスタの一例)を有している。また、固体撮像素子IS6は、増幅トランジスタ21(第一トランジスタの一例)と、リセットトランジスタ22及び選択トランジスタ23との間に形成された層間絶縁膜71を有している。
【0133】
さらに、固体撮像素子IS6に備えられた第二基板8は、複数(本実施形態では2つ)の増幅トランジスタ21a,21bを有している。複数の増幅トランジスタ21a,21bの少なくとも一部(本実施形態では全部)は、フロントゲート部FG(フロントゲートの一例)が互いに接続可能に設けられている。図33に示す固体撮像素子IS6では、増幅トランジスタ21aのフロントゲート部21FGと、増幅トランジスタ21aのフロントゲート部21FGとは、接続配線81で接続されている。また、固体撮像素子IS6は、増幅トランジスタ21aのフロントゲート部21FGと、増幅トランジスタ21aのフロントゲート部21FGとが、スイッチ回路(例えばトランジスタ)によって、接続状態及び切断状態を切り替えることができるようになっていてもよい。
【0134】
このように、並列に接続された増幅トランジスタ21を複数設けることにより、増幅トランジスタ21の面積を増大させたことと等価になる。これにより、増幅トランジスタ21の駆動能力の向上を図ることができる。
【0135】
また、複数の増幅トランジスタ21の接続状態及び切断状態を切り替えることにより、アナログの画素信号をデジタルの画素信号に変換するダイナミックレンジを大きくすることができる。これにより、画素信号のAD変換の変換効率を切り替えることができる。
【0136】
また、本実施形態による固体撮像素子IS6は、上記第5実施形態による固体撮像素子IS5と同様に、画素トランジスタの積層構造を有しているので、上記第5実施形態による固体撮像素子IS5と同様の効果が得られる。さらに、固体撮像素子IS6は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1に設けられた増幅トランジスタ21と同一の構成を有する増幅トランジスタ21を有しているので、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0137】
〔第9実施形態〕
本技術の第9実施形態による固体撮像素子について図34を用いて説明する。なお、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同一の作用・機能を奏する構成要素には、同一の符号を付してその説明は省略する。
【0138】
図34に示すように、本実施形態による固体撮像素子IS7に設けられた第一基板9は、複数(本実施形態では2つ)の光電変換部11a,11b及び複数(本実施形態では2つ)の転送ゲート部12Ga,12Gbを有している。つまり、固体撮像素子IS7は、共有画素構造を有している。
【0139】
固体撮像素子IS7は、共有画素構造を有していても、上記第1実施形態における画素トランジスタと同じ構成の画素トランジスタを有している。つまり、固体撮像素子IS7は、バックゲート部BG21が設けられた増幅トランジスタ21を有している。これにより、固体撮像素子IS7は、上記第1実施形態による固体撮像素子IS1と同様の効果が得られる。
【0140】
本技術は、種々の変形が可能である。例えば、上記第1実施形態から上記第9実施形態による固体撮像素子では、増幅トランジスタがSOI構造を有しているが、バルクシリコン構造を有していてもよい。
【0141】
本開示に係る技術は、以上のような固体撮像素子に適用することができる。
【0142】
なお、本技術の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0143】
例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0144】
(1)
光電変換部、前記光電変換部に接続された転送ゲート部、前記転送ゲート部に接続されたフローティングディフュージョン部並びに前記光電変換部、前記転送ゲート部及び前記フローティングディフュージョン部を覆う絶縁膜を有する第一基板と、
前記絶縁膜を介して前記フローティングディフュージョン部に接続された回路の一部を構成し且つバックゲートを有する第一トランジスタを有し、前記絶縁膜と隣り合わせて配置された第二基板と
を備える固体撮像素子。
(2)
前記第一トランジスタは、SOI構造を有する
上記(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記第一トランジスタは、前記バックゲートに接続されたフロントゲートを有する
上記(1)又は(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、
前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、
前記バックゲート絶縁膜と、前記フロントゲート絶縁膜とは、膜種又は膜構造が異なる
上記(3)に記載の固体撮像素子。
(5)
前記バックゲートは、バックゲート電極及びバックゲート絶縁膜を有し、
前記フロントゲートは、フロントゲート電極及びフロントゲート絶縁膜を有し、
前記バックゲート絶縁膜と、前記フロントゲート絶縁膜とは、膜質が異なる
上記(3)に記載の固体撮像素子。
(6)
前記第二基板は、前記バックゲートに接続されたスイッチ部を有する
上記(1)から(5)までのいずれか一項に記載の固体撮像素子。
(7)
前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しSOI構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備える
上記(1)から(6)までのいずれか一項に記載の固体撮像素子。
(8)
前記第二基板に隣り合わせて配置され、バックゲートを有しバルクシリコン構造のトランジスタを有するコンパレータ回路が形成された第三基板を備える
上記(1)から(6)までのいずれか一項に記載の固体撮像素子。
(9)
前記第二基板は、
前記回路の一部を構成する第二トランジスタと、
前記第一トランジスタ及び前記第二トランジスタの間に形成された層間絶縁膜と
を有する
上記(1)から(8)までのいずれか一項に記載の固体撮像素子。
(10)
前記第二基板は、複数の前記第一トランジスタを有する
前記複数の第一トランジスタの少なくとも一部は、フロントゲートが互いに接続可能に設けられている
上記(9)に記載の固体撮像素子。
(11)
前記第一基板は、複数の前記光電変換部及び複数の前記転送ゲート部を有している
上記(1)から(10)までのいずれか一項に記載の固体撮像素子。
【符号の説明】
【0145】
1,9 第一基板1α 光電変換部形成領域
2 第二基板
2a SOI基板
2α 画素トランジスタ形成領域
3 第三基板
3α ロジック回路形成領域
4,5,7,8 第二基板
6 第三基板
11,11a,11b 光電変換部
11 光電変換部
12 転送トランジスタ
12D,21D,22D,23D,31D,51D,61D ドレイン部
12FG フロントゲート部
12G,12Ga,12Gb 転送ゲート部
12S,21S,22S,23S,31S,51S,61S ソース部
13 FD部
14,26,33,71 層間絶縁膜
15 画素分離部
17 マイクロレンズ
18 カラーフィルタ
19 平坦化膜
21,21a,21b,41 増幅トランジスタ
21BG,61BG バックゲート部
21Cb,21Cd,21Cf,21Cs,22Cd,22Cg,22Cs,23Cg,23Cs,51Cd,51Cg コンタクト領域
21FG,61FG フロントゲート部
22 リセットトランジスタ
22G,23G,31G,51G ゲート部
23 選択トランジスタ
24,34 接合電極
25,35 素子分離領域
27,215,242,342 絶縁膜
30 定電流源
31,61 コンパレータ回路
51 スイッチ部
249,349 積層部
81,131,231,232a,234a,234b,241a,331,411,631 接続配線
111 ウェル領域
112 電荷生成領域
113 底部ピニング層
114 側面ピニング層
211b,611b,612b バックゲート電極
211f,611f,612f フロントゲート電極
212b バックゲート絶縁膜
212f フロントゲート絶縁膜
213,613 シリコン層
214,614 シリコン基板
216 酸化膜
217 開口部221g,231g,511g ゲート電極
241,341 配線電極
243,343 接合電極
244,344 接続電極
311a,312a,611a,611c,612a,612b MOSFET
611 差動入力回路
612 カレントミラー回路
615 テイル電流源
BG バックゲート
FD 転送ゲート部
FD部13 転送ゲート部
FD部13 バックゲート電極
FG フロントゲート部
FG21 フロントゲート
FG61 フロントゲート部
IS,IS1,IS2,IS3,IS4,IS5,IS6,IS7 固体撮像素子
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