(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】衣類ハンガー
(51)【国際特許分類】
A47G 25/20 20060101AFI20240726BHJP
A47G 25/18 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
A47G25/20
A47G25/18
(21)【出願番号】P 2021524000
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 US2019059022
(87)【国際公開番号】W WO2020092685
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-09-14
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521186616
【氏名又は名称】ルー ハンセル,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,ティム
(72)【発明者】
【氏名】アストハイマー,カーステン
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第204908966(CN,U)
【文献】特開2005-160555(JP,A)
【文献】特開平08-024109(JP,A)
【文献】特開平10-174645(JP,A)
【文献】米国特許第02120436(US,A)
【文献】仏国特許発明第02667233(FR,A)
【文献】米国特許第05417352(US,A)
【文献】特開2005-034643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 25/00~25/92
D06F 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアームと、第2のアームと、第3のアームと、第1の取付構造と、第2の取付構造と、第3の取付構造と、を有するベース部材と、
フックと、
第1のアーム部材と、
第2のアーム部材と、を含み、
前記第1のアームは、第1の端と第2の端とを有し、
前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端に接続された第1の端と、第2の端とを有し、
前記第3のアームは、前記第1のアームの前記第2の端に接続された第1の端と、前記第2のアームの前記第2の端に接続された第2の端と、を有し、
前記第1の取付構造は、前記第1のアームの前記第1の端と前記第2のアームの前記第1の端とに隣接し、かつ、表面と、前記表面からのびる支柱と、を含み、
前記第2の取付構造は、前記第1のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第1の端とに隣接し、かつ、開口を含み、
前記第3の取付構造は、前記第2のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第2の端とに隣接し、かつ、開口を含み、
前記フックは、前記ベース部材の前記第1の取付構造に取り付けて前記ベース部材に対して複数の向きで前記フックを前記ベース部材に選択的に固定するための取付構造を有し、
前記フックの前記取付構造は、前記フックが前記第1の取付構造の前記支柱のまわりで回転可能なように前記支柱を受けるための開口を有する表面を含み、
前記第1のアーム部材は、前記第2の取付構造の前記開口に取り付けて前記第1のアーム部材を前記ベース部材に固定するための突起がのびた第1の端を有し、
前記第2のアーム部材は、前記第3の取付構造の前記開口に取り付けて前記第2のアーム部材を前記ベース部材に固定するための突起がのびた第1の端を有する、衣類ハンガー。
【請求項2】
前記第1のアーム部材に設けられた開口と、
第1の支持部材と、
前記第2のアーム部材に設けられた開口と、
第2の支持部材と、
前記第1の支持部材に設けられた開口と、
第1の支持カバー部材と、
前記第2の支持部材に設けられた開口と、
第2の支持カバー部材と、をさらに含み、
前記第1の支持部材は、前記第1のアーム部材の前記開口に取り付けて前記第1の支持部材を前記第1のアーム部材に固定するための突起を有し、
前記第2の支持部材は、前記第2のアーム部材の前記開口に取り付けて前記第2の支持部材を前記第2のアーム部材に固定するための突起を有し、
前記第1の支持カバー部材は、前記第1の支持部材の前記開口に取り付けて前記第1の支持カバー部材を前記第1の支持部材に固定するための突起を有し、
前記第2の支持カバー部材は、前記第2の支持部材の前記開口に取り付けて前記第2の支持カバー部材を前記第2の支持部材に固定するための突起を有する、請求項1に記載の衣類ハンガー。
【請求項3】
第1のアームと、第2のアームと、第3のアームと、第1の取付構造と、第2の取付構造と、第3の取付構造と、を有するベース部材と、
フックと、
第1のアーム部材と、
第2のアーム部材と、
棒と、を含み、
前記第1のアームは、第1の端と第2の端とを有し、
前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端に接続された第1の端と、第2の端とを有し、
前記第3のアームは、前記第1のアームの前記第2の端に接続された第1の端と、前記第2のアームの前記第2の端に接続された第2の端と、を有し、
前記第1の取付構造は、前記第1のアームの前記第1の端と前記第2のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第2の取付構造は、前記第1のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第3の取付構造は、前記第2のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第2の端とに隣接し、
前記フックは、前記ベース部材の前記第1の取付構造に取り付けて前記フックを前記ベース部材に固定するための取付構造を有し、
前記第1のアーム部材は、第1の端および第2の端を有し、前記第1のアーム部材の前記第1の端は、前記ベース部材の前記第2の取付構造に取り付けて前記第1のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記第2のアーム部材は、第1の端および第2の端を有し、前記第1の端は、前記ベース部材の前記第3の取付構造に取り付けて前記第2のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記棒は、開口を有する第1の端を有し、
前記第1のアーム部材の前記第2の端は、前記棒の前記第1の端の前記開口に取り付けて前記棒を前記第1のアーム部材に固定するように構成された突起を有する、
衣類ハンガー。
【請求項4】
前記第1の取付構造は、支柱がのびている表面を含む、請求項3に記載の衣類ハンガー。
【請求項5】
前記フックの前記取付構造は、前記第1の取付構造の前記支柱を受けるための開口を有する表面を含む、請求項4に記載の衣類ハンガー。
【請求項6】
前記支柱は保持部材を含む、請求項5に記載の衣類ハンガー。
【請求項7】
前記フックの前記取付構造の前記開口は、第1の直径を有する第1のセクションと、前記第1の直径とは異なる第2の直径を有する第2のセクションと、を有し、前記第2のセクションは、前記フックが前記ベース部材に接続されたときに前記保持部材を受ける、請求項6に記載の衣類ハンガー。
【請求項8】
前記フックは、前記支柱のまわりで回転可能である、請求項5に記載の衣類ハンガー。
【請求項9】
前記第1の取付構造の前記表面は突起を含み、前記フックの前記取付構造は、前記突起を受けて前記フックが前記支柱のまわりで回転するのを阻止するための凹部を含む、請求項8に記載の衣類ハンガー。
【請求項10】
前記第1の取付構造の前記表面は、複数の突起を含み、前記フックの前記取付構造は、前記複数の突起を受けて前記ベース部材に対して複数の向きで前記フックを選択的に位置決めするための複数の凹部を含む、請求項8に記載の衣類ハンガー。
【請求項11】
前記ベース部材の前記第2の取付構造は開口を含み、前記第1のアーム部材の前記第1の端は、前記開口に取り付けて前記第1のアーム部材を前記ベース部材に接続するための突起を含む、請求項3に記載の衣類ハンガー。
【請求項12】
前記第2の取付構造の前記開口と、前記第2の取付構造の前記開口に取り付けるための前記突起は、1つの向きにのみ前記第1のアーム部材を前記ベース部材に接続することができるように構成されている、請求項11に記載の衣類ハンガー。
【請求項13】
前記第2の取付構造の前記開口と、前記第2の取付構造の前記開口に取り付けるための前記突起は、前記第1のアーム部材が前記ベース部材に接続されたときに前記第1のアーム部材の回転を防ぐように構成されている、請求項12に記載の衣類ハンガー。
【請求項14】
前記棒の前記開口と、前記棒の前記開口に取り付けるための前記突起は、前記棒が前記第1のアーム部材に接続されたときに前記棒の回転を防ぐように構成されている、請求項3に記載の衣類ハンガー。
【請求項15】
前記第1のアーム部材に設けられた開口と、支持部材と、をさらに含み、前記支持部材は、前記第1のアーム部材の前記開口に取り付けて前記支持部材を前記第1のアーム部材に固定するための突起を有する、請求項3に記載の衣類ハンガー。
【請求項16】
前記支持部材に設けられた開口と、支持カバー部材と、をさらに含み、前記支持カバー部材は、前記支持部材の前記開口に取り付けて前記支持カバー部材を前記支持部材に固定するための突起を有する、請求項15に記載の衣類ハンガー。
【請求項17】
前記第1のアーム部材の前記第1の端と前記第2の端との間に位置する前記第1のアーム部材に設けられた開口と、支持部材と、をさらに含み、前記支持部材は、前記第1のアーム部材の前記第1の端と前記第2の端との間に位置する前記第1のアーム部材の前記開口に取り付けて前記支持部材を前記第1のアーム部材に固定するための突起を有する、請求項3に記載の衣類ハンガー。
【請求項18】
前記支持部材に設けられた開口と、支持カバー部材と、をさらに含み、前記支持カバー部材は、前記支持部材の前記開口に取り付けて前記支持カバー部材を前記支持部材に固定するための突起を有する、請求項17に記載の衣類ハンガー。
【請求項19】
ベース部材と、第1のアーム部材と、第2のアーム部材と、第1の支持部材と、第2の支持部材と、第1の支持カバー部材と、第2の支持カバー部材と、フックと、
前記第1のアーム部材を前記ベース部材に接続するための第1の手段と、
前記第2のアーム部材を前記ベース部材に接続するための第2の手段と、
前記第1の支持部材を前記第1のアーム部材に固定的に接続するための第3の手段と、
前記第2の支持部材を前記第2のアーム部材に固定的に接続するための第4の手段と、
前記第1の支持カバー部材を前記第1の支持部材に接続するための第5の手段と、
前記第2の支持カバー部材を前記第2の支持部材に接続するための第6の手段と、
前記フックを前記ベース部材に接続するための第7の手段と、
を含み
前記第7の手段は、
前記ベース部材に取り付けられた第1の取付構造と、前記フックに取り付けられた、前記フックの取付構造とを含み、
前記第1の取付構造は、支柱及び突起を含み、
前記フックの前記取付構造は、前記支柱を受けるための開口を含んでおり、前記フックは前記支柱のまわりで回転可能であり、
前記フックの前記取付構造は、前記突起を受けて前記フックが前記支柱のまわりで回転するのを阻止するための凹部を含む、
衣類ハンガー
【請求項20】
第1のアームと、第2のアームと、第3のアームと、第1の取付構造と、第2の取付構造と、第3の取付構造と、を有するベース部材と、
フックと、
第1のアーム部材と、
第2のアーム部材と、を含み、
前記第1のアームは、第1の端と第2の端とを有し、
前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端に接続された第1の端と、第2の端とを有し、
前記第3のアームは、前記第1のアームの前記第2の端に接続された第1の端と、前記第2のアームの前記第2の端に接続された第2の端と、を有し、
前記第1の取付構造は、前記第1のアームの前記第1の端と前記第2のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第2の取付構造は、前記第1のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第3の取付構造は、前記第2のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第2の端とに隣接し、
前記フックは、前記ベース部材の前記第1の取付構造に取り付けて前記フックを前記ベース部材に固定するための取付構造を有し、
前記第1のアーム部材は、第1の端および第2の端を有し、前記第1のアーム部材の前記第1の端は、前記ベース部材の前記第2の取付構造に取り付けて前記第1のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記第2のアーム部材は、第1の端および第2の端を有し、前記第1の端は、前記ベース部材の前記第3の取付構造に取り付けて前記第2のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記第1の取付構造は、支柱がのびている表面を含み、
前記フックの前記取付構造は、前記第1の取付構造の前記支柱を受けるための開口を有する表面を含み、前記
フックは前記支柱のまわりで回転可能であり、
前記第1の取付構造は突起を含み、前記フックの前記取付構造は、前記突起を受けて前記フックが前記支柱のまわりで回転するのを阻止するための凹部を含む衣類ハンガー。
【請求項21】
前記第1の取付構造は、複数の突起を含み、前記フックの取付け構造は、前記ベース部材に対して前記フックを複数の方向に選択的に位置決めするために、前記突起を受容するための複数の凹部を含む、請求項20に記載の衣類ハンガー。
【請求項22】
第1のアームと、第2のアームと、第3のアームと、第1の取付構造と、第2の取付構造と、第3の取付構造と、を有するベース部材と、
フックと、
第1のアーム部材と、
第2のアーム部材と、
支持部材と、を含み、
前記第1のアームは、第1の端と第2の端とを有し、
前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端に接続された第1の端と、第2の端とを有し、
前記第3のアームは、前記第1のアームの前記第2の端に接続された第1の端と、前記第2のアームの前記第2の端に接続された第2の端と、を有し、
前記第1の取付構造は、前記第1のアームの前記第1の端と前記第2のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第2の取付構造は、前記第1のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第1の端とに隣接し、
前記第3の取付構造は、前記第2のアームの前記第2の端と前記第3のアームの前記第2の端とに隣接し、
前記フックは、前記ベース部材の前記第1の取付構造に取り付けて前記フックを前記ベース部材に固定するための取付構造を有し、
前記第1のアーム部材は、開口、第1の端および第2の端を有し、前記第1のアーム部材の前記第1の端は、前記ベース部材の前記第2の取付構造に取り付けて前記第1のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記第2のアーム部材は、第1の端および第2の端を有し、前記第1の端は、前記ベース部材の前記第3の取付構造に取り付けて前記第2のアーム部材を前記ベース部材に固定するように構成され、
前記支持部材は、前記第1のアーム部材の前記開口に取り付けて前記支持部材を前記第1のアーム部材に固定するための突起を有する、
衣類ハンガー。
【請求項23】
前記支持部材の開口部と、支持カバー部材とをさらに含み、
前記支持カバー部材は、前記支持部材の開口部に取り付けて前記支持カバー部材を前記支持部材に固定するための突起を有する、請求項22に記載の衣類ハンガー。
【請求項24】
前記第3の手段は、前記第1のアーム部材に設けられた開口を含む、請求項19に記載の衣類ハンガー。
【請求項25】
前記第3の手段は、前記第1の支持部材上の突起を含む、請求項19に記載の衣類ハンガー。
【請求項26】
前記第5の手段は、前記第1の支持部材の開口を含む、請求項19に記載の衣類ハンガー。
【請求項27】
前記第5の手段は、前記第1の支持カバー部材上の突起を含む、請求項19に記載の衣類ハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類ハンガーと、個々のハンガーが異なるタイプの衣類で使用するように構成された衣類ハンガーのシステムに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明の一実施形態では、衣類ハンガーは、第1の端と、第2の端と、を有する第1のアームと;第1のアームの第1の端に接続された第1の端と、第2の端と、を有する第2のアームと;第1のアームの第2の端に接続された第1の端と、第2のアームの第2の端に接続された第2の端と、を有する第3のアームと;第1のアームの第1の端と第2のアームの第1の端とに隣接した第1の取付構造と;第1のアームの第2の端と第3のアームの第1の端とに隣接した第2の取付構造と;第2のアームの第2の端と第3のアームの第2の端とに隣接した第3の取付構造と、を有するベース部材を含む。第1の取付構造は、表面と、この表面からのびる支柱と、を含む。第2の取付構造および第3の取付構造は各々、開口を含む。ハンガーはさらに、フックを含み、フックは、ベース部材の第1の取付構造に取り付けてベース部材に対して複数の向きでフックをベース部材に選択的に固定するための取付構造を有する。フックの取付構造は、フックが第1の取付構造の支柱のまわりで回転可能なように支柱を受けるための開口を有する表面を含む。ハンガーはさらに、第2の取付構造の開口に取り付けて第1のアームをベース部材に固定するための突起がのびた第1の端を有する第1のアーム部材と、第3の取付構造の開口に取り付けて第2のアームをベース部材に固定するための突起がのびた第1の端を有する第2のアーム部材と、を含む。
【0003】
一実施形態では、ハンガーは、第1のアーム部材に設けられた開口と;第1の支持部材であって、第1のアーム部材の開口に取り付けて第1の支持部材を第1のアーム部材に固定するための突起を有する第1の支持部材と;第2のアーム部材に設けられた開口と;第2の支持部材であって、第2のアーム部材の開口に取り付けて第2の支持部材を第2のアーム部材に固定するための突起を有する第2の支持部材と;第1の支持部材に設けられた開口と;第1の支持カバー部材であって、第1の支持部材の開口に取り付けて第1の支持カバー部材を第1の支持部材に固定するための突起を有する第1の支持カバー部材と;第2の支持部材に設けられた開口と;第2の支持カバー部材であって、第2の支持部材の開口に取り付けて第2の支持カバー部材を第2の支持部材に固定するための突起を有する第2の支持カバー部材と、をさらに含む。
【0004】
本発明の別の実施形態では、衣類ハンガーは、第1の端と、第2の端と、を有する第1のアームと;第1のアームの第1の端に接続された第1の端と、第2の端と、を有する第2のアームと;第1のアームの第2の端に接続された第1の端と、第2のアームの第2の端に接続された第2の端と、を有する第3のアームと;第1のアームの第1の端と第2のアームの第1の端とに隣接した第1の取付構造と;第1のアームの第2の端と第3のアームの第1の端とに隣接した第2の取付構造と;第2のアームの第2の端と第3のアームの第2の端とに隣接した第3の取付構造と、を有するベース部材を含む。ハンガーはさらに、フックを含み、フックは、ベース部材の第1の取付構造に取り付けて当該フックをベース部材に固定するための取付構造を有する。ハンガーは、第1の端および第2の端を有する第1のアーム部材と、第1の端および第2の端を有する第2のアーム部材も含む。第1のアーム部材の第1の端は、ベース部材の第2の取付構造に取り付けて第1のアーム部材をベース部材に固定するように構成され、第2のアーム部材の第1の端は、ベース部材の第3の取付構造に取り付けて第2のアーム部材をベース部材に固定するように構成されている。
【0005】
一実施形態では、第1の取付構造は、支柱がのびている表面を含む。別の実施形態では、フックの取付構造は、第1の取付構造の支柱を受けるための開口を有する表面を含む。ある実施形態では、支柱は保持部材を含む。他の実施形態では、フックの取付構造は、第1の直径を有する第1のセクションと、第1の直径とは異なる第2の直径を有する第2のセクションと、を有し、第2のセクションは、フックがベース部材に接続されたときに保持部材を受ける。一実施形態では、フックは、支柱のまわりで回転可能である。ある実施形態では、第1の取付構造の表面は突起を含み、フックの取付構造は、その突起を受けてフックが支柱のまわりで回転するのを阻止するための凹部を含む。他の実施形態では、第1の取付構造の表面は、複数の突起を含み、フックの取付構造は、その複数の突起を受けてベース部材に対して複数の向きでフックを選択的に位置決めするための複数の凹部を含む。
【0006】
別の実施形態では、ベース部材の第2の取付構造は開口を含み、第1のアーム部材の第1の端は、開口に取り付けて第1のアーム部材をベース部材に接続するための突起を含む。いくつかの実施形態では、第2の取付構造と、第2の取付構造の開口に取り付けるための突起は、1つの向きにのみ第1のアーム部材をベース部材に接続することができるように構成されている。他の実施形態では、第2の取付構造の開口と、第2の取付構造の開口に取り付けるための突起は、第1のアーム部材がベース部材に接続されたときに第1のアーム部材の回転を防ぐように構成されている。
【0007】
別の実施形態では、ハンガーは、開口が設けられた第1の端を有する棒をさらに含み、第1のアーム部材の第2の端は、棒の第1の端の開口に取り付けて棒を第1のアーム部材に固定するように構成された突起を含む。いくつかの実施形態では、棒の開口と、棒の開口に取り付けるための突起は、棒が第1のアーム部材に接続されたときに棒の回転を防ぐように構成されている。
【0008】
別の実施形態では、ハンガーは、第1のアーム部材に設けられた開口と、支持部材と、をさらに含み、この支持部材は、第1のアーム部材の開口に取り付けて支持部材を第1のアーム部材に固定するための突起を有する。ある実施形態では、ハンガーは、支持部材に設けられた開口と、支持カバー部材と、をさらに含み、この支持カバー部材は、支持部材の開口に取り付けて支持カバー部材を支持部材に固定するための突起を有する。
【0009】
本発明の別の実施形態では、衣類ハンガーは、ベース部材と、第1のアーム部材と、第2のアーム部材と、第1の支持部材と、第2の支持部材と、第1の支持カバー部材と、第2の支持カバー部材と、フックと、を含む。ハンガーはさらに、第1のアーム部材をベース部材に接続するための第1の手段と、第2のアーム部材をベース部材に接続するための第2の手段と、第1の支持部材を第1のアーム部材に接続するための第3の手段と、第2の支持部材を第2のアーム部材に接続するための第4の手段と、第1の支持カバー部材を第1の支持部材に接続するための第5の手段と、第2の支持カバー部材を第2の支持部材に接続するための第6の手段と、フックをベース部材に接続するための第7の手段と、を含む。
【0010】
本発明の実施形態についての以下の詳細な説明および添付の図面から、本発明のこれらの特徴および他の特徴が当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の別の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の別の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の別の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の別の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の別の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
【
図18A】
図18Aは、本発明の他の実施形態による衣類ハンガーの構成要素であるスキン支持部材の斜視図である。
【
図19A】
図19Aは、本発明の他の実施形態による衣類ハンガーの構成要素であるスキン支持カバー部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1~
図6は、本発明の実施形態による衣類ハンガーの斜視図である。
図1~
図3に示す衣類ハンガーは、主に男性用衣類の様々なアイテムに用いることを意図したものである。
図4~
図6に示す衣類ハンガーは、主に女性用衣類の様々なアイテムに用いることを意図したものである。
【0013】
図7A~
図7Dは、
図1~
図3に示す衣類ハンガーの構成要素であるベース部材10の様々な図を示す。図示の実施形態では、ベース部材10は、ほぼ三角形の構成を有し、第1のアーム11、第2のアーム12および第3のアーム13を含む。詳細については後述するように、アーム11および12の一端同士が、ベース部材10にフックを接続するための取付構造14で接している。取付構造14には、おおまかに、上面14Aと、そこからのびる支柱14Bとが含まれる(
図8)。図示の実施形態では、支柱14Bには、支柱14Bの残りの部分よりも直径が広い保持部材14Cが含まれる。さらに、上面14には、そこからのびる複数の突起14Dも含まれる。図示の実施形態では、4つの突起14Dが設けられている。突起14Dは、動かない部材であってもよいし、ボールベアリングなどの可動部材であってもよい。
【0014】
詳細については後述するように、取付構造14とは反対側にある第1のアーム11および第2のアーム12の端は、各々、様々なアーム部材をベース部材10に接続するための取付構造15で第3のアーム13と接合する。それぞれの取付構造15には、様々なアーム部材の一端を受けるための開口または凹部16が設けられている。図示の実施形態では、開口または凹部16には、後述するように、様々なアーム部材をベース部材10に対して適切な向きにして、ベース部材10に対して様々なアーム部材が回転するのを防ぐように設計された構造体が、ピン止めされているか、他の方法で提供されている。
【0015】
図9A~
図9Cを参照すると、フック20は、取付面22を有する取付構造21を含む。取付面22には、ベース部材10の支柱14Bを受けるための開口または凹部23が形成されている。図示の実施形態では、開口または凹部23は、第2のセクション23Bとは直径が異なる第1のセクション23Aを含む。セクション23Aは、支柱14Bの保持部材14Cを受ける。また、取付面23には、ベース部材10の取付構造14の突起14Dを受けるための複数の開口または凹部24も設けられている。フック20は、このフック20をベース部材10に保持するように支柱14Bを開口または凹部23に挿入することで、ベース部材10に固定される。フック20は、支柱14Bのまわりで回転可能なようにベース部材10に固定される。フック20が回転すると、突起14Dはフック部材20が4分の1回転するまで開口または凹部24から外れ、4分の1回転した時点で突起14Dが再び開口または凹部24に取り付けられる。これによって、フックの向きをベース部材10に対して選択される4つの位置のうちのいずれにもできるように確実な停止がなされる。ベース部材10に対してフック20を必要に応じて位置決めできるようにするために、利用する突起14Dおよび開口または凹部24の数を増減することも可能である。
【0016】
図3および
図10A~
図12Dを参照すると、主に男性用スーツに用いることを意図した本発明の一実施形態による1つの衣類ハンガーが示されている。この実施形態は、パンツバー30と、アーム部材40と、スキン支持部材50と、スキン支持カバー部材60とを含む。アーム部材40の一端には、ベース部材10の取付構造15と噛み合うように構成されたピン止め突起41が設けられ、アーム部材40の他端には、パンツロッド30の両端に設けられた、対応するピン止め開口または凹部(図示せず)と噛み合うように構成されたピン止め突起42が設けられている。さらに、アーム部材40には、スキン支持部材50の突起(図示せず)を受けるための開口または凹部34が設けられた2つのボス33も含まれる。スキン支持部材50には、スキン支持カバー部材60の裏面にある突起61を受けるための複数の開口または凹部51が設けられている。ベース部材10、フック20、パンツバー30、アーム部材40、スキン支持部材50およびスキン支持カバー部材60を
図3に示すように組み立てて、図示の衣類ハンガーを製造することができる。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態による、主に男性用シャツに用いることを意図した衣類ハンガーを示す。本施形態では、スキン支持部材またはスキン支持部材カバーが使われていない。むしろ、本実施形態では、アーム部材70のみをベース部材10およびフック20とともに用いる。アーム部材70は、上述した方法でベース部材10に接続されている。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態による、主に男性用ズボンに用いることを意図した衣類ハンガーを示す。本実施形態では、スキン支持部材またはスキン支持部材カバーが使われていない。むしろ、本実施形態では、アーム部材80とパンツバー30を用いる。アーム部材80は、上述した方法でベース部材10およびパンツバー30に接続されている。図示の実施形態では、パンツバー30にクリップ31が付けられている。しかしながら、クリップ31は、
図2に示すハンガーのオプション機能である。
【0019】
図13A~
図13Dは、
図4~
図6に示す衣類ハンガーの構成要素であるベース部材110の様々な図を示す。図示の実施形態では、ベース部材110は、ほぼ三角形の構成を有し、第1のアーム111、第2のアーム112および第3のアーム113を含む。詳細については後述するように、アーム111および112の一端同士が、ベース部材110にフックを接続するための取付構造114で接している。取付構造114には、おおまかに、上面114Aと、そこからのびる支柱114Bとが含まれる(
図8)。図示の実施形態では、支柱114Bには、支柱114Bの残りの部分よりも直径が広い保持部材114Cが含まれる。さらに、上面114には、そこからのびる複数の突起114Dも含まれる。図示の実施形態では、4つの突起114Dが設けられている。突起114Dは、動かない部材であってもよいし、ボールベアリングなどの可動部材であってもよい。
【0020】
詳細については後述するように、取付構造114とは反対側にある第1のアーム111および第2のアーム112の端は、各々、様々なアーム部材をベース部材110に接続するための取付構造115で第3のアーム113と接合する。それぞれの取付構造115には、様々なアーム部材の一端を受けるための開口または凹部116が設けられている。図示の実施形態では、開口または凹部116には、様々なアーム部材をベース部材110に対して適切な向きにして、ベース部材110に対して様々なアーム部材が回転するのを防ぐように設計された構造体が、ピン止めされているか、他の方法で提供されている。
【0021】
図14A~
図14Dを参照すると、フック120は、取付面122を有する取付構造121を含む。取付面122には、ベース部材110の支柱114Bを受けるための開口または凹部123が形成されている。図示の実施形態では、開口または凹部123には、第2のセクション123Bとは直径が異なる第1のセクション123Aが含まれる。セクション123Aは、支柱114Bの保持部材114Cを受ける。また、取付面123には、ベース部材110の取付構造114の突起114Dを受けるための複数の開口または凹部124も設けられている。フック120は、このフック120をベース部材110に保持するように支柱114Bを開口または凹部123に挿入することで、ベース部材110に固定される。フック120は、支柱114Bのまわりで回転可能なようにベース部材110に固定される。フック120が回転すると、突起114Dはフック部材120が4分の1回転するまで開口または凹部124から外れ、4分の1回転した時点で突起114Dが再び開口または凹部124に取り付けられる。これによって、フックの向きをベース部材110に対して選択される4つの位置のうちのいずれにもできるように確実な停止がなされる。ベース部材110に対してフック120を必要に応じて位置決めできるようにするために、利用する突起114Dおよび開口または凹部124の数を増減することも可能である。
【0022】
図4は、本発明の一実施形態による、主に女性用シャツに用いることを意図した衣類ハンガーを示す。本実施形態は、アーム部材170を含む。アーム部材170は、上述した方法でベース部材110に接続されている。
【0023】
図5は、本発明の一実施形態による、主に女性用ズボンに用いることを意図した衣類ハンガーを示す。本実施形態は、アーム部材180とパンツバー130を含む。アーム部材180は、上述した方法でベース部材110およびパンツバー130に接続されている。図示の実施形態では、パンツバー130にクリップ131が付けられている。しかしながら、クリップ131は、
図5に示すハンガーのオプション機能である。
【0024】
図6および
図15A~
図17Cを参照すると、主に女性用シャツに用いることを意図した本発明の一実施形態による1つの衣類ハンガーが示されている。この実施形態は、アーム部材140と、スキン支持部材150と、スキン支持カバー部材160とを含む。アーム部材140の一端には、ベース部材110の取付構造115と噛み合うように構成されたピン止め突起141が設けられている。さらに、アーム部材140には、スキン支持部材150の突起(図示せず)を受けるための開口または凹部143が設けられた2つのボス142も含まれる。スキン支持部材150には、スキン支持カバー部材160にある突起161を受けるための複数の開口または凹部151が設けられている。ベース部材110、フック120、アーム部材140、スキン支持部材150およびスキン支持カバー部材160を
図6に示すように組み立てて、図示の衣類ハンガーを製造することができる。
【0025】
図18A~
図18Dおよび
図19A~
図19Eは、主に女性用ジャケットに用いることを意図した本発明の一実施形態による衣類ハンガーを製造するのに利用できるスキン支持部材およびスキン支持カバーの別の実施形態を示す。本実施形態でも、アーム部材140を用いる。しかしながら、本実施形態では、スキン支持部材150およびスキン支持部材160とは構成の異なるスキン支持部材190およびスキン支持カバー部材200を用いる。スキン支持部材190には、スキン支持カバー部材200の突起201を受けるための複数の開口または凹部191が設けられている。ベース部材110、フック120、アーム部材140、スキン支持部材190およびスキン支持カバー部材200についても、上述したように組み立てることができる。
【0026】
上述した本発明の様々な実施形態は、主に特定のタイプの衣類での使用を意図したものとして記載されている。それらのタイプの衣類アイテムに最もうまく合うように、ハンガーの構成要素の様々な寸法が選択されている。
【0027】
以上、本発明を詳細に図示し、説明してきたが、これは例示によるものであり、限定するものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、図示し、説明した実施形態に、多くの改変をほどこすことができる。