(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】被検者の生理学的現象および身体活動を測定するためのデバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
A61B5/00 G
(21)【出願番号】P 2021562381
(86)(22)【出願日】2020-04-20
(86)【国際出願番号】 EP2020060944
(87)【国際公開番号】W WO2020216694
(87)【国際公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-04-19
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】シァガラジャン スリク
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ミンウー
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-511378(JP,A)
【文献】特表2016-537037(JP,A)
【文献】特開2009-151617(JP,A)
【文献】特開2007-151617(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0213287(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/03
A61B 5/06-5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度計データを受け取る加速度計と、
ジャイロスコープデータを受け取るジャイロスコープと、
マイクロプロセッサとを備えるデバイスであって、
前記マイクロプロセッサは、
部分サイクル解析を実行して、前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに基づいて少なくとも上位3サイクルを決定し、前記部分サイクル解析は、
前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの前記少なくとも1つにおいて、波形のピーク、波形の谷、およびゼロ交差のうちの少なくとも1つを含む、1つまたは複数のフラクショナル・サイクル・マーカーを特定すること、
前記フラクショナル・サイクル・マーカーに基づいてデータ内に存在すると仮定される少なくとも3サイクルのサイクル長(CL)および振幅(A)を近似計算することに基づいて前記少なくとも上位3サイクルを決定すること、並びに、
前記3サイクルのそれぞれについて、前記サイクル長(CL)に基づいて前記3サイクルのそれぞれの予想周期性(P)を近似計算することを含み、
前記部分サイクル解析から観測された少なくとも1つの上位周期性の周期性変換ベース選択を実行し、前記周期性変換ベース選択は、前記3サイクルの前記予想周期性(P)のそれぞれについて、
それぞれの前記予想周期性(P)について、前記データを周期的部分空間上に射影すること、
前記射影が前記データに含まれる信号内の全エネルギーの少なくとも閾値(T)パーセントを含むかどうかを確認し、含む場合、前記データ内に存在する潜在的サイクルとして前記
予想周期性
(P)が対応するサイクルを受け入れること、並びに、
特定された前記潜在的サイクルの前記サイクル長および前記振幅に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することを含み、
ヒューリスティクスを使用して、前記少なくとも1つの上位周期性の最も可能性の高い活動を決定する、デバイス。
【請求項2】
前記最も可能性の高い活動は、突然の動き、持続的な動き、遅い胸壁の動き、深い胸壁の動き、および激しい振動のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記周期性変換ベース選択は、
(a)閾値(T)を仮定し、
(b)前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つを介して長さNの信号Xを取得し、
(c)前記少なくとも上位3サイクルのそれぞれについてフラクショナル・サイクル・マーカーを特定し、
(d)各サイクルのサイクル長(CL
i)および振幅(A
i)を近似計算し、ここでiはサイクルであり、
(e)各サイクルの予想周期性を近似計算し、
(f)各サイクルについて前記予想周期性を前記フラクショナル・サイクル・マーカーと関連付け、
(g)予想周期性を1とし、
(h)1である第1の予想周期性への射影を除去することによって線形DC成分を除去し、
(i)前記予想周期性をCL
1とし、
(j)A
1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含むか否かを判定し、
(k)A
1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含む場合、潜在的サイクルとしてA
1およびCL
1を承認し、
(l)各CL
iおよびA
iについてステップ(i)~(k)を繰り返し、
(m)各サイクル長(CL
i)および各サイクルの振幅(A
i)に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することによって実行される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
互いに隣接する周期性が、測定間隔内の変動性に起因する支配的な特性を示す場合、周期性バンドが形成され、バンド内の中央周期性が前記最も可能性の高いサイクル長として指定される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ヒューリスティクスは、特定の振幅範囲、特定のサイクル長、連続性を示すデータ、連続性の持続時間を示すデータ、周期的性質を示すデータ、センサのどのチャネル内で信号が支配的であるかを示すデータ、および、サイレント間隔中に取得された測定結果との相関の程度のうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記マイクロプロセッサはさらに、前記部分サイクル解析に関連する周期性情報の有無を使用して、前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに関連する入力信号の信号品質インデックス(SQI)を測定する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記加速度計および前記ジャイロスコープはウェアラブルデバイス内に収容されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ウェアラブルデバイスは患者の胸に装着される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記加速度計データはオンデマンドで受け取られる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ジャイロスコープデータはオンデマンドで受け取られる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
第1のSQI閾値よりも短い時間にかけてのSQIの突然の変化は姿勢の変化を示す、請求項6に記載のデバイス。
【請求項12】
前記マイクロプロセッサはさらに、前記最も可能性の高い活動に関連する信号品質インデックス(SQI)を求める、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ヒューリスティクスは、前記加速度計データに関連付けられた最大パワーサイクル長、前記ジャイロスコープデータに関連付けられた最大パワーサイクル長、前記加速度計データに関連付けられた平均パワーサイクル長、前記ジャイロスコープデータに関連付けられた平均パワーサイクル長、前記加速度計データに関連付けられた最大有意推定サイクル長、および前記ジャイロスコープデータに関連付けられた最大有意推定サイクル長のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記部分サイクル解析は、サイクルを、最大振幅の領域、最小振幅の領域、およびゼロ交差間隔の領域、並びにそれらの周期性の領域上に連続的にマッピングすることによって実行される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
サイクルは、振幅閾値と、周期性のリピータビリティとに基づいて少なくとも上位3サイクルとして選択される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
サイクルは、有効な信号品質インデックスに基づいて少なくとも上位3サイクルとして選択される、請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
ベースライン測定ノイズ振幅が、算出され、前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに関連付けられた振幅測定値から差し引かれる、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
ウェアラブルデバイスの加速度計を介して加速度計データを受け取るステップと、
前記ウェアラブルデバイスのジャイロスコープを介してジャイロスコープデータを受け取るステップと、
部分サイクル解析を実行して、前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに基づいて少なくとも上位3サイクルを決定するステップであって、前記部分サイクル解析は、
前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの前記少なくとも1つにおいて、波形のピーク、波形の谷、およびゼロ交差のうちの少なくとも1つを含む、1つまたは複数のフラクショナル・サイクル・マーカーを特定すること、
前記フラクショナル・サイクル・マーカーに基づいてデータ内に存在すると仮定される少なくとも3サイクルのサイクル長(CL)および振幅(A)を近似計算することに基づいて前記少なくとも上位3サイクルを決定すること、並びに、
前記3サイクルのそれぞれについて、前記サイクル長(CL)に基づいて前記3サイクルのそれぞれの予想周期性(P)を近似計算することを含む、ステップと、
前記部分サイクル解析から観測された少なくとも1つの上位周期性の周期性変換ベース選択を実行するステップであって、前記周期性変換ベース選択は、前記3サイクルの前記予想周期性(P)のそれぞれについて、
それぞれの前記予想周期性(P)について、前記データを周期的部分空間上に射影すること、
前記射影が前記データに含まれる信号内の全エネルギーの少なくとも閾値(T)パーセントを含むかどうかを確認し、含む場合、前記データ内に存在する潜在的サイクルとして前記
予想周期性
(P)が対応するサイクルを受け入れること、並びに、
特定された前記潜在的サイクルの前記サイクル長および前記振幅に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することを含む、ステップと、
と、
ヒューリスティクスを使用して、前記少なくとも1つの上位周期性の最も可能性の高い活動を決定するステップとを含む、方法。
【請求項19】
前記最も可能性の高い活動は呼吸であり、前記上位周期性は呼吸数である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記最も可能性の高い活動は、突然の動き、持続的な動き、遅い胸壁の動き、深い胸壁の動き、および激しい振動のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記周期性変換ベース選択は、
(a)閾値(T)を仮定し、
(b)前記加速度計データおよび前記ジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つを介して長さNの信号Xを取得し、
(c)前記少なくとも上位3サイクルのそれぞれについてフラクショナル・サイクル・マーカーを特定し、
(d)各サイクルのサイクル長(CL
i)および振幅(A
i)を近似計算し、ここでiはサイクルであり、
(e)各サイクルの予想周期性を近似計算し、
(f)各サイクルについて前記予想周期性を前記フラクショナル・サイクル・マーカーと関連付け、
(g)予想周期性を1とし、
(h)1である第1の予想周期性への射影を除去することによって線形DC成分を除去し、
(i)前記予想周期性をCL
1とし、
(j)A
1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含むか否かを判定し、
(k)A
1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含む場合、潜在的サイクルとしてA
1およびCL
1を承認し、
(l)各CL
iおよびA
iについてステップ(i)~(k)を繰り返し、
(m)各サイクル長(CL
i)および各サイクルの振幅(A
i)に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することによって実行される、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記最も可能性の高いサイクル長の振幅比が信号品質インデックスを示す、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記最も可能性の高いサイクル長の振幅と、関心領域に関する各振幅の存在とが各推定結果の信号品質インデックスを決定する、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定するためのデバイス、システム、および方法に関する。具体的には、本開示は、ウェアラブルセンサから観測された支配的な活動を決定し、その活動を正確に特徴づけることに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]ヘルスケア業界では、従来の健康管理デバイスをウェアラブルデバイスに置き換える可能性のあるワイヤレス技術が出現している。これらのウェアラブルデバイスは患者の健康に関連する生理学的データをモニタリングするものであり得る。それにより、これらのウェアラブルデバイスは疾患の予防、臨床ケア、および生活の質(QOL)を大幅に向上させ得る。
【0003】
[0003]しかし、これらのウェアラブルデバイスから臨床的に正確なデータを取得することは非常に困難である。例えば、ウェアラブル医療機器は、身体に装着されたデバイスを介して収集されたデータから有用な生理学的情報を分離しようとする場合がある。この目標を達成するために、デバイスは、例えば加速度計、ジャイロメーターまたはジャイロスコープ、磁力計、および/または気圧計等の様々な構成要素を使用することができる。生理学的情報は、例えば脈拍数、血圧、呼吸数、および/または体温を含み得る。これらの生理学的情報の中で、呼吸数は記録されていないか、または不正確であることが多いために有害なイベントの検出には使用できない。
【0004】
[0004]例えば、周期的および非周期的な胸壁の動きおよび振動に基づく場合、呼吸数の測定値には不正確さが含まれるおそれがある。周期的および非周期的な胸壁の動きおよび振動から見られる機械的動きは、特定の時間における支配的な視認可能な活動の検出として定められ得る。また、安静状態の患者の場合、センサは非周期的なセンサノイズとともにベースライン呼吸活動を示す可能性がある。患者が起き上がって立ったり座ったりするか、または他の形で姿勢を変えると、センサデータに突然の非周期的な変化が現れ得る。また、患者が移動しているとき、例えば患者が歩いているときには一群の周期的な振動が見られる場合がある。任意の時点において、他の活動に対する支配的な活動の比率が信号品質インデックス(SQI)の測定値を決定し得る。また、呼吸数やその他の活動タイプなどの測定結果を利用するには、確実に使用可能な測定結果を承認するために、品質インデックスによる品質の保証が必要となり得る。呼吸数のための現在のモデルは高品質のSQI測定値を提供せず、よって臨床的に正確な呼吸数測定値を提供しない。例えば、支配的な活動が適切に決定されていない場合、正確な呼吸数を計算することはできない。
【0005】
[0005]しかし、活動レベルが正確に決定されないことは少なくない。例えば、医療品質アルゴリズムは、信頼できる許容可能な測定結果を取得するために、保証または品質インデックスを必要とする測定結果および/またはコンテキスト情報を使用し得る。さらに、現在のモデルは各測定結果とともに使用される正確なまたはほぼ正確な信号品質インデックスを採用していない。
【0006】
[0006]既存の方法のさらなる難点として、例えば呼吸、遅い歩行サイクル、姿勢の変化、および/または他の動きに関連するアーチファクトに関連する、重なり合う活動に不随する問題が挙げられる。これらの難点は、周波数領域情報を特定の生理学的現象と関連付ける1対1の関係を提供できないという形で現れる。
【0007】
[0007]これらの問題に加えて、患者の主要な問題が呼吸状態である場合であっても、呼吸数が記録されないことが多いという事実がある。さらに、異常な呼吸数が、心停止や集中治療室(ICU)への入室などの深刻なイベントの重要な予測因子である可能性があるという事実にも関わらずである。実際、患者の高い呼吸数は高い死亡率と結び付けられ得る。上記および他の欠点が存在する。
【0008】
[0008]有利なことに、本発明は、被検者の身体の任意の部位で生じる生理学的現象および身体活動を測定することによってこれらの未解決の問題を解決しようとする。
【発明の概要】
【0009】
[0009]様々な実施形態によれば、本開示は、身体装着式センサから観測された支配的な活動を決定し、その活動を正確に特徴づけることに関する。様々な実施形態が、1つまたは複数のデータチャネルから、データ間隔に関連付けられた支配的な活動を検出するために、周期性変換(PT)計算および部分サイクル測定(PCM)計算を使用することを含み得る。
【0010】
[0010]例えば、ウェアラブルセンサ(例えば、胸部装着型、手足装着型など)において、時間、周波数、振幅などに関して重複する、矛盾する信号が存在する可能性があり、そのような重複データが混ざって特定の支配的な情報を伝える可能性がある。本明細書に記載の様々な実施形態は、フラクショナルサイクルおよび周期性変換を使用することによって任意のチャネルからの支配的な情報源を決定することを試みる。例えば、様々な実施形態に係る周期性変換は、リアルタイムで実装可能であって、高調波/サブ周期情報を除去するためにヒューリスティクスとともに使用することで支配的なサイクル周期を識別する具体的変換方法を提供し得る。したがって、本明細書に記載の様々な実施形態は、患者の内部で、または患者に関して生じる支配的な活動を、当該測定間隔の信頼度(例えば、信号品質インデックス)とともに決定することができる。
【0011】
[0011]例として、呼吸数の測定、例えば周期的/非周期的な胸壁の動き/振動から見られる様々な機械的動きの測定は、任意の時点における支配的な視認可能な活動の検出として定められ得る。安静状態の患者の場合、センサは非周期的なセンサノイズとともにベースライン呼吸活動を示す可能性がある。患者が起き上がったり、姿勢を変えたり、振り向いたりすると、センサデータに突然の非周期的な変化が現れる。上記したように、患者が規則的な遅いまたは速い歩行を行うと一連の周期的な振動が認められ得る。任意の時点において、他の活動に対する支配的な活動の比率が信号品質インデックス(SQI)の測定値を決定してもよい。
【0012】
[0012]本開示の様々な実施形態は、加速度計データを受け取る加速度計と、ジャイロスコープデータを受け取るジャイロスコープと、マイクロプロセッサであって、部分サイクル解析を実行して、加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに基づいて少なくとも上位3サイクルを決定し、部分サイクル解析から観測された少なくとも1つの上位周期性の周期性変換ベース選択を実行し、ヒューリスティクスを使用して、少なくとも1つの上位周期性の最も可能性の高い活動を決定する、マイクロプロセッサとを備えるデバイスを含み得る。様々な実施形態において、最も可能性の高い活動は、突然の動き、持続的な動き、遅い胸壁の動き、深い胸壁の動き、および激しい振動のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0013】
[0013]様々な実施形態によれば、周期性変換ベースの選択は、(a)閾値(T)を仮定し、(b)加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つを介して長さNの信号Xを取得し、(c)少なくとも上位3サイクルのそれぞれについてフラクショナル・サイクル・マーカーを特定し、(d)各サイクルのサイクル長(CLi)および振幅(Ai)を近似計算し、ここでiはサイクルであり、(e)各サイクルの予想周期性を近似計算し、(f)各サイクルについて予想周期性をフラクショナル・サイクル・マーカーと関連付け、(g)予想周期性を1とし、(h)1である第1の予想周期性への射影を除去することによって線形DC成分を除去し、(i)予想周期性をCL1とし、(j)A1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含むか否かを判定し、(k)A1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含む場合、潜在的サイクルとしてA1およびCL1を承認し、(l)各CLiおよびAiについてステップ(i)~(k)を繰り返し、(m)各サイクル長(CLi)および各サイクルの振幅(Ai)に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することによって実行され得る。
【0014】
[0014]様々な実施形態によれば、部分サイクル推定は、周期性変換推定と同時に、または周期性変換推定とは別に起こり得る。
【0015】
[0015]様々な実施形態において、互いに隣接する周期性が、測定間隔内の変動性に起因する支配的な特性を示す場合、周期性バンドが形成され、バンド内の中央周期性が最も可能性の高いサイクル長として指定される。様々な実施形態において、ヒューリスティクスは、特定の振幅範囲、特定のサイクル長、連続性を示すデータ、連続性の持続時間を示すデータ、周期的性質を示すデータ、センサのどのチャネル内で信号が支配的であるかを示すデータ、およびサイレント間隔中に取得された測定結果との相関の程度のうちの少なくとも1つに基づき得る。様々な実施形態によれば、ヒューリスティクスは、加速度計データに関連付けられた最大パワーサイクル長、ジャイロスコープデータに関連付けられた最大パワーサイクル長、加速度計データに関連付けられた平均パワーサイクル長、ジャイロスコープデータに関連付けられた平均パワーサイクル長、加速度計データに関連付けられた最大有意推定サイクル長、およびジャイロスコープデータに関連付けられた最大有意推定サイクル長のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0016】
[0016]また、様々な実施形態によれば、マイクロプロセッサはさらに、部分サイクル解析に関連する周期性情報の有無を使用して、加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに関連する入力信号の信号品質インデックス(SQI)を測定し得る。様々な実施形態によれば、第1のSQI閾値よりも短い時間にかけてのSQIの突然の変化は姿勢の変化を示し得る。
【0017】
[0017]様々な実施形態において、加速度計およびジャイロスコープはウェアラブルデバイス内に収容され、ウェアラブルデバイスは胸部(胸部の上側領域または下側領域のどちらでもよい)に装着され得る。ユーザは患者を含み得る。様々な実施形態において、加速度計データおよび/またはジャイロスコープデータはオンデマンドでおよび/または継続的に受け取られ得る。様々な実施形態において、センサデータはウェアラブルデバイスからプッシュされ、かつ/またはウェアラブルデバイスからプルされ得る。
【0018】
[0018]様々な実施形態によれば、マイクロプロセッサは、最も可能性の高い活動に関連付けられた信号品質インデックス(SQI)を決定し得る。
【0019】
[0019]様々な実施形態において、部分サイクル解析は、サイクルを、最大振幅の領域、最小振幅の領域、およびゼロ交差間隔の領域、並びにそれらの周期性の領域上にマッピングすることによって実行され得る。このマッピングは連続的であってもよい。様々な実施形態において、サイクルは、振幅閾値と、周期性のリピータビリティとに基づいて少なくとも上位3サイクルとして選択されてもよい。また、様々な実施形態において、ベースライン測定ノイズ振幅が算出され、加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに関連付けられた振幅測定値から差し引かれてもよい。
【0020】
[0020]様々な実施形態は、ウェアラブルデバイスの加速度計を介して加速度計データを受け取るステップと、ウェアラブルデバイスのジャイロスコープを介してジャイロスコープデータを受け取るステップと、部分サイクル解析を実行して、加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つに基づいて少なくとも上位3サイクルを決定するステップと、部分サイクル解析から観測された少なくとも1つの上位周期性の周期性変換ベース選択を実行するステップと、ヒューリスティクスを使用して、少なくとも1つの上位周期性の最も可能性の高い活動を決定するステップとを含み得る。様々な実施形態は、最も可能性の高い呼吸の活動および呼吸数の上位周期性を含み得る。また、様々な実施形態は、最も可能性の高い活動は、突然の動き、持続的な動き、遅い胸壁の動き、深い胸壁の動き、および激しい振動のうちの少なくとも1つを含むと結論付け得る。
【0021】
[0021]様々な実施形態は、周期性変換ベース選択を、(a)閾値(T)を仮定し、(b)加速度計データおよびジャイロスコープデータのうちの少なくとも1つを介して長さNの信号Xを取得し、(c)少なくとも上位3サイクルのそれぞれについてフラクショナル・サイクル・マーカーを特定し、(d)各サイクルのサイクル長(CLi)および振幅(Ai)を近似計算し、ここでiはサイクルであり、(e)各サイクルの予想周期性を近似計算し、(f)各サイクルについて予想周期性をフラクショナル・サイクル・マーカーと関連付け、(g)予想周期性を1とし、(h)1である第1の予想周期性への射影を除去することによって線形DC成分を除去し、(i)予想周期性をCL1とし、(j)A1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含むか否かを判定し、(k)A1がX内のエネルギーの少なくともTパーセントを含む場合、潜在的サイクルとしてA1およびCL1を承認し、(l)各CLiおよびAiについてステップ(i)~(k)を繰り返し、(m)各サイクル長(CLi)および各サイクルの振幅(Ai)に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することによって実行することを含み得る。
【0022】
[0022]様々な実施形態において、方法またはデバイスベースのアルゴリズムはハードウェアおよび/またはファームウェアの形態で実装され得る。例えば、特定の信号に関連付けられたローパスフィルタは、所定の閾値周波数よりも低い周波数を有する1つまたは複数の信号をフィルタリング除去または通過させてもよい。有利なことに、フィルタをハードウェアで配置することによりフィルタは頑強になり得る。
【0023】
[0023]本開示の様々な実施形態は、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定するためのデバイス、システム、および方法を提供する。様々な実施形態において、
【図面の簡単な説明】
【0024】
[0024]本開示の様々な実施形態、並びにさらなる目的および利点は、添付図面と併せて以下の説明を参照することによって最もよく理解され得る。一部の添付図面において、同様の参照番号は同様の要素を特定する。
【0025】
【
図1】[0025]
図1は、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定するデバイスを含むシステムの例示的な実施形態を示す。
【
図2】[0026]
図2は、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定するデバイスを含むシステムの例示的な実施形態を示す。
【
図3】[0027]
図3は、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定するデバイスを含むシステムの例示的な実施形態を示す。
【
図4】[0028]
図4は、本発明の実施形態に係る、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定する例示的な方法を示すフロー図を示す。
【
図5】[0029]
図5は、本発明の実施形態に係る、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定する技術を備えた例示的なデバイスを示す。
【
図6】[0030]
図6は、本発明の実施形態に係る、被検者に関連する生理学的現象および身体活動を測定する技術を備えた例示的なデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[0031]以下の説明は、被検者に関連付けられた生理学的現象および身体活動を測定するための、例えば、信号データを測定する、信号品質インデックスを決定する、および/またはセンサデータに関連する可能性が最も高い活動を決定するためのデバイス、システム、および方法に関する、複数の具体的かつ例示的な実施形態および詳細を提供することによって説明される実施形態の完全な理解を提供することを意図したものである。しかし、本開示は、例に過ぎないこれらの具体的な実施形態および詳細に限定されないことを理解されたい。また、既知のシステムおよび方法に鑑み、当業者は、具体的な設計および他の必要性に応じて、意図される目的および利益のための任意の数の他の実施形態における本発明の利用を理解するであろう。
【0027】
[0032]
図1は、被検者に関連付けられた生理学的現象および身体活動を測定するための、例えば、信号データを測定する、信号品質インデックスを決定する、および/またはセンサデータに関連する可能性が最も高い活動を決定するためのデバイス、システム、および方法とともに使用される例示的なシステム100を示す。
図1に示されるように、例示的なシステム100は、1つまたは複数のウェアラブルデバイス120、1つまたは複数のモニタリングシステム140、および/または1つまたは複数のモバイルデバイス150を含み、これらは1つまたは複数のネットワーク110を介して接続され得る。
【0028】
[0033]例えば、ネットワーク110は無線ネットワーク、有線ネットワーク、または無線ネットワークと有線ネットワークの任意の組み合わせのうちの1つまたは複数であり得る。例えば、ネットワーク110は光ファイバネットワーク、パッシブ光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インターネットネットワーク、衛星ネットワーク、無線LAN、GSM(Global System for Mobile Communication)、PCS(Personal Communication Service)、PAN(Personal Area Network)、WAP(Wireless Application Protocol)、MMS(Multimedia Messaging Service)、EMS(Enhanced Messaging Service)、SMS(Short Message Service)、TDM(Time Division Multiplexing)ベースのシステム、CDMA(Code Division Multiple Access)ベースのシステム、D-AMPS、Wi-Fi(登録商標)、固定無線データ、IEEE 802.11b、802.15.1、802.11n、および802.11g、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、またはデータ信号を送受信するためのその他の有線もしくは無線ネットワークのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0029】
[0034]さらに、ネットワーク110は、これらに限定されないが、電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット902.3、WAN(wide area network)、LAN(local area network)、WPAN(wireless personal area network)、WBAN(wireless body area network)、またはインターネットなどのグローバルネットワークを含み得る。また、ネットワーク110はインターネットネットワーク、無線通信ネットワーク、セルラーネットワークなど、またはこれらの任意の組み合わせをサポートし得る。ネットワーク110はさらに、スタンドアロンネットワークとして、または互いに協力して動作する、上記ネットワークタイプの例のうちの1つまたは任意の数のネットワークを含み得る。ネットワーク110は、ネットワーク110が通信可能に結合されている1つまたは複数のネットワーク要素の1つまたは複数のプロトコルを利用し得る。ネットワーク110はネットワークデバイスの1つまたは複数のプロトコルから/に他のプロトコルに/から変換し得る。ネットワーク110は単一のネットワークとして図示されているが、1つまたは複数の実施形態によれば、ネットワーク110は複数の相互接続されたネットワーク、例えばインターネット、サービスプロバイダのネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、企業ネットワーク、およびホームネットワークなどを含み得ることを理解されたい。
【0030】
[0035]ウェアラブルデバイス120は、例えば、1つまたは複数の加速度計122、1つまたは複数のジャイロスコープ123、1つまたは複数のフォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ124、1つまたは複数の心電図(ECG)センサ125、1つまたは複数の温度センサ126、1つまたは複数の湿度センサ127、位置検出技術128、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ129を含み得る。ウェアラブルデバイスはまた、磁力計または気圧計などの他のセンサ130を含み得る。
【0031】
[0036]ウェアラブルデバイス120は、例えば、バイタルサイン(例えば、心拍数、呼吸数、体温、血圧、血糖値、および/またはパルスオキシメトリなど)、痛みの測定値、ストレスの測定値(例えば、バイタルサインおよび/または皮膚コンダクタンスデータなどを介して)、活動測定値(例えば、歩数、登った階数、活動の種類、ユーザが移動した距離、歩行特性、および/または歩行速度など)を示す信号および/またはデータを受け取ってもよい。ウェアラブルデバイス120は四肢装着デバイス(例えば、手首、腕、足首、脚など)、胸部装着デバイス、および/または複数の部位に装着されるデバイスであり得る。様々な実施形態において、ECGデバイス110および/またはウェアラブルデバイス120は無線パッチ、有線パッチ、四肢装着デバイス、および/または埋め込み型デバイスを含み得る。例として、ウェアラブルデバイスは、
図5および6に示されるように胸部装着パッチであり得る。例えば、胸部装着パッチ502、602は図示のようにユーザ/患者500/600に装着されてもよい。胸部装着パッチ502、602は任意の形状を有し、かつ/または任意の形式で胸部に配置され得る。
【0032】
[0037]モニタリングシステム140は入出力インターフェース142、プロセッサ144、および/またはデータストレージ146を含み得る。モニタリングシステム140はスタンドアロンシステムとして図示されているが、モニタリングシステム140は、例えばウェアラブルデバイス120および/またはモバイルデバイス150に組み込まれてもよい。
【0033】
[0038]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は、例えば、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ、および/または電子リーダー(例えば、iPad(登録商標)、Kindle Fire(登録商標)、Playbook、Touchpadなど)などの1つまたは複数のモバイルデバイス、ウェアラブルデバイス(Google(登録商標)Glass、Apple Watch(登録商標)など)、電話デバイス、スマートフォン、カメラ、音楽再生デバイス(例えば、iPod(登録商標)など)、テレビ、患者モニタリングデバイス(例えば、Philips Intellivue(登録商標)、Philips Avalon(登録商標)、Philips IntelliSpace(登録商標)など)、およびセットトップボックスデバイスなどを含み得る。
【0034】
[0039]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150はまた、ネットワーク対応のコンピュータシステムおよび/またはデバイスを含み得る。本明細書で述べられるネットワーク対応コンピュータシステムおよび/またはデバイスは、限定はされないが、例えば、任意のコンピュータデバイスまたは通信デバイス、例えば、サーバ、ネットワークアプライアンス、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション、モバイルデバイス、電話、ハンドヘルドPC、携帯情報端末(PDA)、シンクライアント、ファットクライアント、インターネットブラウザ、またはその他のデバイスを含み得る。ネットワーク対応コンピュータシステムは、例えば、ネットワーク対応コンピュータシステムにアクセスするエンティティから入力としてデータを受け取る、受け取られたデータを処理する、ネットワークを介してデータを送る、およびネットワークを介してデータを受け取るために、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行し得る。
【0035】
[0040]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は、様々なプロセスおよび/または方法を実行するためにコンピュータプログラム命令を実行するように構成され得る少なくとも1つの中央処理装置(CPU)を含み得る。本明細書に記載のプロセスおよび/または方法は、コンピュータ実行可能ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、および/またはこれらの様々な組み合わせを指すと理解され得る。なお、プロセスおよび/または方法がソフトウェアおよび/またはファームウェアコンポーネントを含む場合、ソフトウェアおよび/またはファームウェアは、関連付けられたシステムのハードウェア要素に影響を及ぼすように構成される。また、本明細書において図示および記載されるプロセスおよび/または方法は例として意図されている。プロセスおよび/または方法は様々なアプリケーションをサポートするために組み合わされ、統合され、分離され、またはコピーされ得る。また、特定のプロセスおよび/または方法において実行されると本明細書で記載される機能は、記載のように実行される機能の代わりにまたはそれに加えて、1つまたは複数の他のプロセスおよび/または方法において、1つまたは複数の他のデバイスによって実行されてもよい。さらに、プロセスおよび/または方法は、互いにローカルまたはリモートである複数のデバイスまたは他のコンポーネントにわたって実装されてもよい。プロセスおよび/または方法は、あるデバイスから移されて別のデバイスに加えられてもよく、または両方のデバイスに含まれていてもよい。
【0036】
[0041]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は入出力インターフェース142、152を含み得る。入出力インターフェース142、152は、アンテナ、1つまたは複数のネットワーク接続を介して1つまたは複数のネットワーク(例えば、ネットワーク110)への無線および/または有線デジタルおよび/またはアナログインターフェースを提供または有効化し得るネットワークインターフェース、システム100の1つまたは複数のコンポーネントに電力を供給するための適切な交流(AC)または直流(DC)を提供する電源、およびシステム100の様々なコンポーネント間の通信を可能にするバスを含み得る。入出力インターフェース142、152はディスプレイを含み、ディスプレイは、例えばプリンタ、表示画面(例えば、モニター、テレビなど)、スピーカー、およびプロジェクタなどの出力デバイスを含み得る。図示されていないが、入出力インターフェース142、152は、1つまたは複数のエンコーダおよび/またはデコーダ、1つまたは複数のインターリーバ、1つまたは複数の循環バッファ、1つまたは複数のマルチプレクサおよび/またはデマルチプレクサ、1つまたは複数の置換ユニット(permuter)および/またはデパーミュータ(depermuter)、1つまたは複数の暗号化および/または復号ユニット、1つまたは複数の変調および/または復調ユニット、1つまたは複数の算術論理ユニット、および/またはこれらのコンポーネントの構成部分などを含み得る。
【0037】
[0042]入出力インターフェース142、152はBluetooth(登録商標)送受信機、チップ、およびアンテナを備えたBluetooth(登録商標)モジュールまたはチップセットを含み得る。送受信機はアンテナおよびインターフェースを介して情報を送受信し得る。チップは、ピコネットに固有の情報を保存および処理し、デバイス制御機能を提供するマイクロプロセッサを含み得る。デバイス制御機能には接続の作成、周波数ホッピングシーケンスの選択およびタイミング、電力制御、セキュリティ制御、ポーリング、およびパケット処理などが含まれ得る。デバイス制御機能および他のBluetooth(登録商標)関連機能は、モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150に関連付けられたプラットフォームによって提供されるBluetooth(登録商標) APIを使用してサポートされてもよい。モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150に保存されたアプリケーションは、Bluetooth(登録商標) APIを使用して、他のBluetooth(登録商標)デバイスを探す、ローカルBluetooth(登録商標)アダプタにペアリングされたBluetooth(登録商標)デバイスを問い合わせる、RFCOMMチャネルを確立する、サービスディスカバリを介して他のデバイスに接続する、他のデバイスとデータを送受信する、および複数の接続を管理することが可能であり得る。本明細書に記載の方法、システム、およびデバイスで使用されるBluetooth(登録商標) APIは、非常に低い電力消費を提供し、そしてモニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150が低電力要件を有するBLEデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス120)と通信することを可能にするBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)のためのAPIを含み得る。
【0038】
[0043]入出力インターフェース142、152はまた、NFCアンテナおよびセキュアエレメント(SE)を含み得る。一実施形態では、SEは機密データをデジタル的かつ物理的に安全に保存するために使用され得る。SEはコンピュータプロセッサまたは他の計算ハードウェアもしくはソフトウェアを含み得る。
【0039】
[0044]入出力インターフェース142、152は業界標準のNFC伝送を可能にし得る。例えば、入出力インターフェース142、152は、2つのループアンテナが互いの近くに配置されたときに磁気誘導を利用することによって空芯トランスを形成することを可能にし得る。入出力インターフェース142、152は13.56MHzまたは他の任意の許容可能な周波数で動作してもよい。また、入出力インターフェース142、152は、イニシエータデバイスがキャリアフィールドを提供し、既存フィールドの変更を介してターゲットデバイスによる応答を可能にするパッシブ通信モードを提供してもよい。さらに、入出力インターフェース142、152は、イニシエータデバイスおよびターゲットデバイスによる交互のフィールド生成を可能にすることによってアクティブ通信モードを提供してもよい。
【0040】
[0045]入出力インターフェース142、152は、特定の(例えば、事前に定められたおよび/または他の方法で指定された)間隔の間、無線ブロードキャストおよび/または通信のための電磁場を解除してもよい。例えば、入出力インターフェース142、152はデータを待つ間、RFフィールドを解除してもよい。この解除は、100%変調を含む、変化する変調を用いたMillerタイプの符号化を用いてもよい。解除はまた、10%の変調率を含む、変化する変調を用いたManchester符号化を用いてもよい。さらに、入出力インターフェース142、152は、データを同時に受信および送信可能であってもよく、また、送信信号の周波数と受信信号の周波数が異なる場合に潜在的な衝突をチェック可能であってもよい。
【0041】
[0046]入出力インターフェース142、152は標準化された送信プロトコルを利用可能であってもよい。また、入出力モジュール142、152は、他の送信周波数またはモードを使用する将来開発される送信プロトコルおよび方法を利用可能であり得る。入出力モジュール142、152はまた、既存の技術、例えばRFIDと後方互換性を有し得る。
【0042】
[0047]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は、例えば、データおよび情報、並びにコンピュータプログラム命令にアクセスするようにおよびこれらを保存するように構成され得るランダムアクセスメモリ(RAM)および読み取り専用メモリ(ROM)を含むデータストレージ146、156を含み得る。データストレージ146、156はまた、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム(例えば、ウェブブラウザアプリケーション、電子メールアプリケーション、および/または他のアプリケーション等)、およびデータファイル等のファイルが保存され得る記憶媒体または他の適切な種類のメモリ(例えば、RAM、ROM、PROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク(登録商標)、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブ、任意の種類の有形の非一時的記憶媒体)。データストレージ146、156は、様々な方法で保存された電子情報、ファイル、およびドキュメント、例えばフラットファイル、インデックスファイル、階層データベース、リレーショナルデータベース(例えば、Oracle社からのソフトウェアで作成および維持されるデータベース)、Microsoft(登録商標) Excelファイル、Microsoft(登録商標) Accessファイル、またはその他のストレージ機構を含み得る。
【0043】
[0048]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は、例えばプロセッサ144、154をさらに含み得る。プロセッサは複数のプロセッサ、単一のプロセッサ、または複数のプロセッサを有する単一のデバイスであり得る。プロセッサ144、154は任意の種類の処理、例えばワンチップマイクロプロセッサまたはマルチチップ処理ユニットを含み得る。様々な実施形態において、プロセッサ144および/またはプロセッサ154は様々な命令および/またはモジュールを実行することができる。
【0044】
[0049]モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150は、Apple(登録商標) iOSオペレーティングシステムを実行する任意のモバイルデバイス(例えば、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、Apple Watch)および/またはGoogleのAndroid(登録商標)オペレーティングシステムを実行する任意のデバイス(例えば、Android(登録商標)オペレーティングシステムを実行するスマートフォン)、Google(登録商標) GlassやSamsung Galaxy Gear(登録商標) Smartwatch等の他のウェアラブルモバイルデバイス、MicrosoftのWindows(登録商標) Mobileオペレーティングシステムを実行する任意のデバイス、および/またはその他の任意のスマートフォン等のデバイスを含み得る。
【0045】
[0050]図示されていないが、モバイルデバイス150、モニタリングシステム140、ECGデバイス110、および/またはウェアラブルデバイス120は、本明細書に記載のモニタリングに関連する受け取られたデータおよび/または測定値を送るために、ネットワーク110を介して、総合診療医および/または専門医に関連付けられたシステムに接続し得る。
【0046】
[0051]
図2は、本明細書に記載されるような患者モニタリングに使用され得る例示的なシステムを示す。
図2の例示的なシステム200は、例えば、医療施設が患者に対して、ネットワーク化されたサービスおよびソリューション、例えば本明細書に記載されるようなバイタルサインのモニタリングおよび分析を提供することを可能にし得る。
図2に示されるように、システム200は、ユーザデバイス202(例えば、本明細書に記載のウェアラブルデバイスおよび/または埋め込み型デバイスなど)、ネットワーク204、フロントエンド被制御ドメイン206、バックエンド被制御ドメイン212、およびバックエンド218を含み得る。フロントエンド被制御ドメイン206は、1つまたは複数のロードバランサ208および1つまたは複数のウェブサーバ210を含み得る。バックエンド被制御ドメイン212は、1つまたは複数のロードバランサ214および1つまたは複数のアプリケーションサーバ216を含み得る。
【0047】
[0052]ユーザデバイス202は、何らかの形態のネットワーク対応コンピューティングデバイスを含み得る。本明細書に記載されるように、ネットワーク対応コンピューティングデバイスは、限定はされないが、例えば任意のコンピュータデバイスまたは通信デバイス、例えばウェアラブルデバイス、埋め込み型デバイス、シンクライアント、ファットクライアント、インターネットブラウザ、またはその他のデバイスを含み得る。例示的なシステム200の1つまたは複数のネットワーク対応コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行して、例えばネットワーク通信を可能にしてもよい。
【0048】
[0053]コンピューティングデバイスは任意のコンピュータデバイスまたは通信デバイスを含み、例えば、サーバ、ネットワークアプライアンス、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション、モバイルデバイス、電話、ハンドヘルドPC、携帯情報端末(PDA)、シンクライアント、ファットクライアント、インターネットブラウザ、またはその他のデバイスを含み得る。これらのデバイスは、ウェアラブルおよび/または埋め込み型デバイスからデータを受け取るモニタリングデバイスを含み得る。例示的なシステム200の1つまたは複数のネットワーク対応コンピュータは、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行して、例えばネットワーク通信を可能にしてもよい。
【0049】
[0054]ユーザデバイス202もモバイルデバイスであり得る。例えば、モバイルデバイスはApple(登録商標)のiPhone(登録商標)、iPod(登録商標)、iPad(登録商標)、またはAppleのiOSオペレーティングシステムを実行するその他のモバイルデバイス、GoogleのAndroid(登録商標)オペレーティングシステムを実行する任意のデバイス(例えば、Googleのウェアラブルデバイス、Google Glass)、MicrosoftのWindows(登録商標) Mobileオペレーティングシステムを実行する任意のデバイス、および/またはその他の任意のスマートフォンもしくは同様のウェアラブルモバイルデバイスを含み得る。
【0050】
[0055]ネットワーク204は無線ネットワーク、有線ネットワーク、または無線ネットワークと有線ネットワークの任意の組み合わせのうちの1つまたは複数であり得る。例えば、ネットワーク204は光ファイバネットワーク、パッシブ光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インターネットネットワーク、衛星ネットワーク、無線LAN、BAN(Body Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GSM(Global System for Mobile Communication)、PCS(Personal Communication Service)、PAN(Personal Area Networks)、D-AMPS、Wi-Fi(登録商標)、固定無線データ、IEEE 802.11b、802.15.1、802.11n、および802.11g、またはデータ信号を送受信するためのその他の有線もしくは無線ネットワークのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0051】
[0056]さらに、ネットワーク204は、これらに限定されないが、電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット902.3、WAN(wide area network)、LAN(local area network)、BAN(body area network)、またはインターネットなどのグローバルネットワークを含み得る。また、ネットワーク204はインターネットネットワーク、無線通信ネットワーク、セルラーネットワークなど、またはこれらの任意の組み合わせをサポートし得る。ネットワーク204はさらに、スタンドアロンネットワークとして、または互いに協力して動作する、上記ネットワークタイプの例のうちの1つまたは任意の数のネットワークを含み得る。ネットワーク204は、ネットワーク204が通信可能に結合されている1つまたは複数のネットワーク要素の1つまたは複数のプロトコルを利用し得る。ネットワーク204はネットワークデバイスの1つまたは複数のプロトコルから/に他のプロトコルに/から変換し得る。ネットワーク204は単一のネットワークとして図示されているが、1つまたは複数の実施形態によれば、ネットワーク204は複数の相互接続されたネットワーク、例えばインターネット、サービスプロバイダのネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、企業ネットワーク、およびホームネットワークなどを含み得ることを理解されたい。
【0052】
[0057]フロントエンド被制御ドメイン206はバックエンド218のためのセキュリティを提供するように実装され得る。1つまたは複数のロードバランサ208は、例えばコンピュータ、コンピュータクラスタ、ネットワークリンク、中央処理装置、またはディスクドライブなどの複数の計算リソースにワークロードを分散させてもよい。様々な実施形態において、ロードバランサ210は、例えばウェブサーバ216および/またはバックエンド218システムにワークロードを分散させてもよい。ロードバランシングは、リソースの使用を最適化すること、スループットを最大化すること、応答時間を最小化すること、およびいずれかのリソースの過負荷を回避することを目的とする。単一のコンポーネントではなく、ロードバランシングとともに複数のコンポーネントを使用することで、冗長性によって信頼性が向上し得る。ロードバランシングは通常、マルチレイヤスイッチまたはDNS(Domain Name System)サーバプロセスなどの専用のソフトウェアまたはハードウェアによって提供される。
【0053】
[0058]ロードバランサ208は、例えば医療施設の様々なサービスおよび/またはデバイスにアクセスするために外部クライアント(例えば、ユーザデバイス202)が接続するポートをモニタリングするソフトウェアを含み得る。ロードバランサ208はリクエストをアプリケーションサーバ216および/またはバックエンド218サーバのうちの1つに転送し、その後、転送を受けたサーバはロードバランサ208に応答し得る。これにより、ロードバランサ208は、ユーザデバイス202が機能の内部分離について知ることなく、ユーザデバイス202に応答することができる。また、ユーザデバイスがバックエンドサーバに直接接続するのを防ぐことができる。例えば、内部ネットワークの構造を隠し、また、バックエンド218または他のポートで実行されている無関係のサービスへの攻撃を防ぐことにより、セキュリティ上の利益がもたらされ得る。
【0054】
[0059]リクエストの送信先のバックエンドサーバをロードバランサ208が決定する際に様々なスケジューリングアルゴリズムが使用され得る。単純なアルゴリズムの例として、ランダム選択またはラウンドロビン挙げられる。ロードバランサ208はまた、追加のファクタ、例えば報告されたサーバの報負荷、最近の応答時間、(何らかの監視ポーリングによって求められた)アップ/ダウンステータス、アクティブな接続の数、地理的位置、能力、または最近割り当てられたトラフィック量などを考慮し得る。
【0055】
[0060]ロードバランサ208はハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実装され得る。ロードバランサ208は多様な機能を実装し、限定はされないが、非対称負荷分散、プライオリティアクティベーション、SSLオフロードおよびアクセラレーション、DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃に対する保護、HTTP/HTTPS圧縮、TCPオフロード、TCPバッファリング、DSR(Direct Server Return)、ヘルスチェック; HTTP/HTTPSキャッシング、コンテンツフィルタリング、HTTP/HTTPSセキュリティ、プライオリティキューイング、レートシェーピング、コンテンツ・アウェア・スイッチング、クライアント認証、プログラムによるトラフィック操作、ファイアウォール、侵入防止システム等を実装し得る。
【0056】
[0061]ウェブサーバ210は、例えば、インターネットなどのネットワーク(例えば、ネットワーク204)を介してクライアントデバイス(例えば、ユーザデバイス202)によってアクセス可能なウェブコンテンツを配信するハードウェア(例えば、1つまたは複数のコンピュータ)および/またはソフトウェア(例えば、1つまたは複数のアプリケーション)を含み得る。ウェブサーバ210は、例えばハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP/HTTPSまたはsHTTP)を使用してユーザデバイス202と通信し得る。クライアントデバイスに配信されるWebページは例えばHTMLドキュメントを含み、これはテキストコンテンツに加えて画像、スタイルシート、およびスクリプトを含む場合がある。
【0057】
[0062]例えばウェブブラウザ、ウェブクローラ、またはネイティブモバイルアプリケーションなどのユーザエージェントは、HTTP/HTTPSを使用して特定のリソースをリクエストすることによって通信を開始し、ウェブサーバ210はそのリソースのコンテンツで応答するか、またはそれができない場合はエラーメッセージで応答し得る。リソースは、例えばバックエンド218上に保存されたファイルであり得る。ウェブサーバ210はまた、カードホルダーデバイス202が例えばウェブフォームを送信すること(ファイルのアップロードを含む)を可能にするために、カードホルダーデバイス202からのコンテンツの受け取りを可能にするまたは補助し得る。
【0058】
[0063]ウェブサーバは、例えばASP(Active Server Pages)、PHP、またはその他のスクリプト言語を用いたサーバスクリプトをサポートし得る。したがって、実際のサーバソフトウェアは変更されないまま、ウェブサーバ210の挙動を別々のファイルにスクリプト化することができる。
【0059】
[0064]ロードバランサ214は上記ロードバランサ208と同様であり得る。
【0060】
[0065]アプリケーションサーバ216は、適用されるアプリケーションをサポートするための手順(例えば、プログラム、ルーチン、スクリプト)の効率的な実行専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。アプリケーションサーバ216は1つまたは複数のアプリケーションサーバフレームワークを含み、例えばJavaアプリケーションサーバ(例えば、Javaプラットフォーム、エンタープライズ版(Java EE)、Microsoft(登録商標)のNETフレームワーク、およびPHPアプリケーションサーバ等が含まれ得る。様々なアプリケーションサーバフレームワークは包括的なサービスレイヤモデルを備え得る。また、アプリケーションサーバ216は、例えば、プラットフォーム自体によって定められたAPIを介して、システム200を実装するエンティティがアクセス可能な複数のコンポーネントのセットとして機能し得る。ウェブアプリケーションについては、これらのコンポーネントは、例えばウェブサーバ210と同じ実行環境で実行され、アプリケーションサーバ216は動的ページの構築をサポートし得る。アプリケーションサーバ216はまた、例えばクラスタリング、フェイルオーバー、およびロードバランシングなどのサービスを実装してもよい。アプリケーションサーバ216がJavaアプリケーションサーバである様々な実施形態では、ウェブサーバ216は、アプリケーションを実行するための拡張仮想マシンのように振る舞い、一方ではバックエンド218に関連するデータベースへの接続を透明な形で処理し、他方ではウェブクライアント(例えば、クライアントデバイス202など)への接続を処理する。
【0061】
[0066]バックエンド218は、例えば医療施設および/または医療提供者、またはシステム200と同様の分散システムを維持する他のエンティティのバックエンドサービスをイネーブルするハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。バックエンド218は、例えば医療情報(例えば、患者データ、バイタルサインデータ、および/または分類器データなど)を維持するデータベースを含む様々なデータベースに関連付けられ得る。バックエンド218はまた、システム200によって提供される様々なサービスをイネーブルする1つまたは複数のサーバに関連付けられ得る。バックエンド218は、医療施設および/または医療提供者が、本明細書で図示および記載される様々な機能を実施することを可能にし得る。
【0062】
[0067]
図3を参照すると、モニタリングシステム140および/またはモバイルデバイス150と(全体的または部分的に)類似し得るモニタリングシステムおよび/またはモバイルデバイス300が提供され得る。例えば、
図3は、モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300の例のアーキテクチャ(例えば、ハードウェアおよびソフトウェア)の例を示す。本開示に関する分野の当業者は、
図3に示されるモバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300のアーキテクチャは一例に過ぎず、一部の実施形態では、同様のおよび/または追加の機能を達成するために追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、および/または異なるコンポーネントが使用され得ることを理解するであろう。モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300はスマートフォン、タブレット、モバイルコンピューティングデバイス、および/または患者モニタリングシステムとして具現化され得る。一部の実施形態ではワークステーション、ラップトップ、ノートブックなどの他のタイプのデバイスが使用されてもよい。一部の実施形態では、モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300は、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス120)からデータを受け取るために、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス120)から受け取られたデータをさらに処理するために、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス120)から受け取られたデータに基づいて警告および/または報告データを生成するために、および/またはウェアラブルデバイスデータおよび/またはウェアラブルデバイスデータに基づく警告/レポートを伝送するために使用され得る。
【0063】
[0068]モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300は少なくとも2つの異なるプロセッサ、例えばベースバンドプロセッサ(BBP)304およびアプリケーションプロセッサ(APP)308を含み得る。ベースバンドプロセッサ304は主にベースバンド通信に関連するタスクを処理し得る。アプリケーションプロセッサ308は入力および出力、および/またはベースバンド処理に直接関連するもの以外の全てのアプリケーションを処理し得る。ベースバンドプロセッサ304は、限定はされないが、GSM(Global System for Mobile communications)プロトコルスタック等のプロトコルスタックに関連する機能を含む機能をデプロイするための専用プロセッサを含み得る。アプリケーションプロセッサ308は、アプリケーションソフトウェアの全部または一部を含め、アプリケーションを実行するためのマルチコアプロセッサを含み得る。ベースバンドプロセッサ304およびアプリケーションプロセッサ308はそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびフラッシュメモリなどの関連付けられたメモリ、周辺機器、およびクロックを有し得る。本明細書ではメモリは非一時的コンピュータ可読媒体と称される場合がある。なお、アプリケーションソフトウェアはメモリ310に常駐するように示されているが、アプリケーションソフトウェアの全部または一部がメモリ310に保存されてもよく、メモリ間で分散されてもよく、または他のメモリに常駐してもよい。
【0064】
[0069]ベースバンドプロセッサ304は、プロトコルスタックの機能をデプロイすることで、モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300が1つまたは複数の無線ネットワーク技術、例えばWCDMA(登録商標)、CDMA、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)、GPRS(General Packet Radio Service)、(例えば、IEEE802.15.4に基づく)Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、(例えば、IEEE802.11に基づく)Wi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)、LTE(Long Term Evolution)、これらのバリエーション、および/または他の通信プロトコル、規格、および/または仕様にアクセスすることを可能にし得る。ベースバンドプロセッサ304は無線通信および制御機能、例えば信号変調、無線周波数シフト、および符号化などを管理してもよい。ベースバンドプロセッサ304は、無線(例えば、RFフロントエンド)302および/またはGSM(または他の通信規格)モデム、ならびにアナログおよびデジタルベースバンド回路(それぞれABB、DBB)を含む、またはこれらに結合され得る。無線302は、複数の異なる周波数の信号の受信および送信を可能にすることでセルラー(および/または無線)ネットワークへのアクセスを可能にするために1つまたは複数のアンテナ、送受信機、およびパワーアンプを含み得る。GSMモデムのアナログドメインとデジタルドメインとの間のインターフェースを提供するためにアナログベースバンド回路が無線302に結合されてもよい。アナログベースバンド回路は、アプリケーションプロセッサ308を介して間接的に、またはユーザインターフェース(UI)318(例えば、マイクロフォン、イヤピース、通知音、バイブレータ回路、タッチスクリーンなど)から直接的に受信されたアナログおよび/またはデジタル信号を処理するために、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)およびデジタル-アナログコンバータ(DAC)、制御および電力管理/分配コンポーネント、並びにオーディオコーデックを含む回路を含み得る。ADCは、デジタルベースバンド回路によって処理するためにアナログ信号をデジタル化することができる。
【0065】
[0070]デジタルベースバンド回路はGSMプロトコルスタックの1つまたは複数のレベル(例えば、レイヤ1、レイヤ2など)の機能をデプロイし得る。デジタルベースバンド回路は、共有メモリインターフェース(メモリは、アプリケーションプロセッサ308によって処理されたデータに対して取られるべきアクションを指示するデータ並びに制御情報およびパラメータを含む)を介して通信する マイクロコントローラ(例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、本明細書ではプロセッサとも称される)およびデジタル信号プロセッサ(DSP、本明細書ではプロセッサとも呼ばれる)を含み得る。MCUは、RTIOS(real-time operating system)を実行するRISC(reduced instruction set computer)マシンとして具現化され得る。コアは複数の周辺機器を有し(例えば、集積回路としてパッケージされた回路)、例えばRTC(real-time clock)、SPI(serial peripheral interface)、I2C(inter-integrated circuit)、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)、IrDA(Infrared Data Association)に基づくデバイス、SD/MMC(Secure Digital/Multimedia Cards)カードコントローラ、キーパッドスキャンコントローラ、USBデバイス、GPRS暗号モジュール、TDMA、スマートカードリーダーインターフェイス(例えば、1つまたは複数のSIM(Subscriber Identity Module)カード用)、およびタイマーなどの周辺機器を有する。受信側機能について、MCUはDSPに対して、例えば、アナログベースバンド回路から同相/直交(I/Q)サンプルを受け取り、検出、復調、およびデコードを実行した後にMCUに報告を戻すように指示し得る。送信側機能について、MCUはDSPに送信可能データおよび補助情報を提示し、DSPはデータを符号化してアナログベースバンド回路に提供する(例えば、DACによってアナログ信号に変換される)。
【0066】
[0071]アプリケーションプロセッサ308は、複数のユーザアプリケーション、例えばバイタルサインの計算、警告、および/または報告をサポートするアプリケーションソフトウェア等の実装を可能にするオペレーティングシステム(OS)の制御下で動作し得る。アプリケーションプロセッサ308はSOC(System on a Chip)として実現されてもよく、複数のマルチメディア関連機能をサポートし、例えば、インターネットに接続された、1つまたは複数のクラウドの1つまたは複数のコンピューティングデバイスにアクセスするためのインターネット/クラウドベースのアクセス機能をサポートする。例えば、アプリケーションプロセッサ308は、アプリケーションソフトウェア(例えば、1つまたは複数のアプリケーションプログラムインターフェース(API)を備えた、またはAPIに関連して動作可能なブラウザを含み得るミドルウェア)の通信機能を実行することで、クラウドコンピューティングフレームワークまたは他のネットワークへのアクセスを可能にして、リモートデータアクセス/ストレージ/処理を提供し、さらに組み込みオペレーティングシステムとの連携を通じて、カレンダー、位置情報サービス、ユーザデータ、公開データ、バイタルサインデータ、連絡先データなどへのアクセスを提供し得る。
【0067】
[0072]例えば、一部の実施形態では、バイタルサインの計算、警告、および/または報告はクラウドコンピューティングサービスを使用して動作し得る。モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300において間接的に、またはウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス120)から直接的に受け取られたは生のパラメータデータおよび/または導出されたパラメータデータの処理は、クラウドの1つまたは複数のデバイスによって達成され得る。(フィードバックをトリガーするための)トリガー信号がクラウド(または他のデバイス)からモバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300に送られ、モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300は内部フィードバックを作動するか、またはトリガー信号を他のデバイスに中継し得る。
【0068】
[0073]アプリケーションプロセッサ308はプロセッサコア(ARM(Advanced RISC Machine))を含み、さらに、マルチメディアモジュール(画像、動画、および/または音声を復号/符号化するためのモジュール)、GPU(graphics processing unit)、通信インターフェース328、およびデバイスインターフェースを含むか、またはこれらに結合され得る。通信インターフェース328は無線インターフェースを含み、例えば任意のシステムコンポーネントとの無線通信を可能にするBluetooth(登録商標)(BT)(および/または、一部の実施形態ではZigbee(登録商標)等)モジュールを含み得る。
【0069】
[0074]通信インターフェース328は、アプリケーションソフトウェア内の対応する通信ソフトウェアに従ってローカル802.11ネットワークとインターフェースするためのWi‐Fi(登録商標)モジュールを含み得る。アプリケーションプロセッサ308は、例えば位置座標を提供するために衛星ネットワークへのアクセスを可能にするためのGNSS(global navigation satellite systems)受信機330を含むか、またはGNSS受信機に結合されてもよい。一部の実施形態では、GNSS受信機330は、アプリケーションソフトウェア内のGNSS機能に関連して、コンテキストデータ(時間および位置データ(位置座標および高度を含む))を収集して、モバイルデバイスおよび/またはモニタリングシステム300に関連する位置データを決定し得る。なお、GNSS受信機330として記載されているが、セルラーネットワーク信号および/またはWi‐Fi(登録商標)の三角測量に基づく測位システム等、他の屋内/屋外測位システムが使用されてもよい。
【0070】
[0075]アプリケーションプロセッサ308に結合されるデバイスインターフェースはディスプレイ画面などのユーザインターフェース318を含み得る。ディスプレイ画面は複数の利用可能な技術のうちのいずれか、例えば液晶ディスプレイ(LCD)(またはTFT(Thin Film Transistor) LCDやIPS(In Plane Switching) LCDなどのバリエーション)、有機LED(OLED)やアクティブマトリックスOLED(AMOLED)などの発光ダイオード(LED)ベースの技術、網膜または触覚ベースの技術、または仮想/拡張現実技術で実現され得る。例えば、ユーザインターフェース318はメッセージ(例えば、英数字)および/または記号/グラフィックス(例えば、警報または警告アイコンや画面の点滅など)、および/またはライト(LED)の点滅といった形で視覚的フィードバックを提示することができる。一部の実施形態では、ユーザインターフェース318は、ディスプレイ画面に加えてまたはディスプレイ画面の代わりに、キーパッド、マイクロフォン、スピーカー、イヤピースコネクタ、I/Oインターフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus))、およびSD/MMCカード等の周辺機器として構成され得る。例えば、聴覚的にフィードバックを提供するためにスピーカーが使用されてもよく、かつ/または、ユーザインターフェース318は、ユーザに振動フィードバックを提供する振動モーターを含んでもよい。視覚的、聴覚的、または触覚的フィードバックの1つまたは任意の組み合わせを使用することができ、また前述のように、フィードバックのフォーマットの強度の変化が利用されてもよい。
【0071】
[0076]また、画像キャプチャデバイス(IMAGE CAPTURE)326がアプリケーションプロセッサ308に結合されてもよい。画像キャプチャデバイス326は光学センサ(例えば、CCD(charged coupled device)またはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)光学センサ)を含み得る。画像キャプチャデバイス326は医用画像(例えば、超音波および/または他のスキャン)を取り込むおよび/または受け取るように構成され得る。
【0072】
[0077]電力管理デバイス322はバッテリ324および/または他の電源の動作を制御および管理し得る。上記されるおよび/または
図3に示されるコンポーネントは、1つまたは複数のバスを介して(例えば、データバス332を介して)データを共有してもよい。本開示に関する分野の当業者は、一部の実施形態では、同様の機能を達成するために上記例のバリエーションが展開され得ることを理解するであろう。
【0073】
[0078]アプリケーションプロセッサ308はアプリケーションソフトウェア314を実行し得る。また、アプリケーションプロセッサはバイタルサインアプリケーション315、言語処理アプリケーション316、および/またはフィードバックアプリケーション317を含み得る。
【0074】
[0079]本明細書に記載のシステムコンポーネントを利用する方法を
図4を参照しながら説明する。例えば、方法はブロック402で開始し得る。ブロック404において、ウェアラブルデバイス120などのウェアラブルデバイスがウェアラブルデバイス上の1つまたは複数のセンサを介して生のセンサデータ、例えば加速度計データ、ジャイロスコープデータ、磁力計データ、気圧計データ、PPGデータ、および/またはECGデータ等を受け取り得る。
【0075】
[0080]ブロック406において初期処理が行われ、部分サイクル解析によって任意の時点での少なくとも上位3サイクルが決定され得る。例として、初期処理は、生のセンサデータ(例えば、入力信号または測定値の時系列)を平滑化およびダウンサンプリングすることを含み得る。部分サイクル解析は、フラクショナル・サイクル・マーカー(例えば、波形のピーク-1~3スケール、波形の谷-1~3スケール、および/またはゼロ交差セクション)の特定を含み得る。部分サイクル解析は、少なくとも3サイクルのサイクル長および振幅の近似計算を含み得る(例えばA1、CL1、A2、CL2、A3、CL3)。部分サイクル解析はウェアラブルセンサにおける3つの最大周期性(periodicity)を仮定し得る。部分サイクル解析は予想される周期性(例えばP1、P2、P3)を近似計算し、それらを基礎となる数学的モデルに関連付け得る。
【0076】
[0081]胸部装着センサの基礎となる数学モデルは次のように表され得る。
{y(n)}={xr(n)}+{xg(n)}+{xa(n)}+{w(n)} (1)
ここで
{y(n)}=観測された胸部センサ信号
{xr(n)}=測定された呼吸信号
{xg(n)}=測定された歩行信号
{xa(n)}=測定されたアーチファクト信号
{w(n)}=ホワイトノイズ信号
【0077】
[0082]ブロック408において、システムコンポーネント、例えば、ウェアラブルデバイスおよび/または埋め込み型デバイス、および/または、ウェアラブルおよび/または埋め込み型デバイスと通信するデバイスは、呼吸サイクル解析から特定された少なくとも1つの上位周期性の周期性変換ベース選択を実行し得る。周期性変換ベース選択を使用して、デジタル信号および/または生理学的データの時系列が検出され得る。例えば、周期性変換は、周期的部分空間の集合Pp上に射影することにより、シーケンスを複数の周期的シーケンスの和に分解し得る。結果として、周期性が除去された残差が残り得る。その場合、得られるデータの表現は、周波数線形またはスケール線形ではなく周期線形であり得る。
【0078】
[0083]例として、周期性変換ベース選択は、振幅(例えば、A1、A2、A3)および利用可能なサイクル長(例えば、CL1、CL2、CL3)に基づいて最も可能性の高いサイクル長を推定することを含み得る。このように、周期性変換ベース選択は、隣接する周期性が測定間隔内の変動性に起因する支配的な特性を示すか否かを決定し、示す場合、周期性バンドが形成されていると判定し、バンド内の中央周期性を最も可能性が高いサイクル長として指定することを含み得る。
【0079】
[0084]例として、予想される周期性が3つである場合、周期性は1に設定され得る(例えば、P1=1)。周期性(例えば、P1=1)への射影を除去することによって線形DC成分が除去され得る。次に、周期性がサイクル長(例えば、P1=CL1)に設定され、デバイスは、射影(例えば、A1)が信号内のエネルギー(例えば、X)の少なくとも閾値(例えば、T)パーセントを含むかどうかを確認し得る。含む場合、デバイスは存在する可能性のある潜在的サイクルとして射影(例えば、A1)およびサイクル長(例えば、CL1)を受け入れ得る。特定された各サイクル(例えば、CL2、CL3)についてこれが繰り返され得る。その後、求められたデータ、測定間隔内の変動性、および周期性バンドを使用して、利用可能な振幅およびサイクル長に基づいて最も可能性の高いサイクル長が推定され得る。
【0080】
[0085]さらに、フィルタ処理されたセンサデータ時系列の最大パワーサイクル長、フィルタ処理されたセンサデータ時系列の平均パワーサイクル長、およびフィルタ処理されたデータ時系列の最大有意(significant)推定サイクル長を使用して、特定の時間について最も可能性の高い活動が計算され得る。
【0081】
[0086]ブロック410において、システムコンポーネント、例えば、ウェアラブルデバイスおよび/または埋め込み型デバイス、および/または、ウェアラブルおよび/または埋め込み型デバイスと通信するデバイスは、ヒューリスティクスを使用して部分サイクル解析から観測された少なくとも1つの上位周期性の最も可能性の高い活動を決定し得る。ヒューリスティクスは、呼吸信号の特性、歩行信号の特性、モーションアーチファクト信号の特性、および/またはベースライン電子ノイズの特性に関するデータおよび/またはデータ特徴を含み得る。例として、呼吸信号の特性を表し得るデータおよび/またはデータ特徴は、連続性、特定の振幅範囲、1つまたは複数の特定のサイクル長(周期性)、疑似周期的性質、センサの(全てではないとしても)いくつかのチャネルにおける優位性、およびサイレント間隔で取得された測定結果との相関を含み得る。例として、歩行信号の特性を表し得るデータおよび/またはデータ特徴は、短時間の連続性、特定の振幅範囲、1つまたは複数の特定のサイクル長(周期性)、疑似周期的性質、およびサイレント間隔で取得された測定結果との差異を含み得る。例として、モーションアーチファクト信号の特性を表し得るデータおよび/またはデータ特徴は、連続性の欠如、特定の振幅範囲、1つまたは複数の特定のサイクル長(周期性)(非周期的)、センサの(全てではないとしても)いくつかのチャネルにおける優位性、およびサイレント間隔で取得された測定結果との非相関を含み得る。例として、ベースライン電子ノイズの特性を表し得るデータおよび/またはデータ特徴は、任意の時間の周期性の欠如、セグメント間の非相関、および限られた振幅を含み得る。
【0082】
[0087]ブロック412において、システムコンポーネント、例えば、ウェアラブルデバイスおよび/または埋め込み型デバイス、および/または、ウェアラブルおよび/または埋め込み型デバイスと通信するデバイスは、部分サイクル解析に関連付けられた周期性情報の有無を用いて信号の信号品質インデックスを測定してもよい。例として、ヒューリスティクスに含まれるデータ特徴を使用して信号品質インデックスが決定されてもよい。あるいは、情報の連続性、バンドの制限性、および/またはノイズの有無によって各活動バンド内のデータ特徴が定められてもよい。信号品質インデックスは、時間および/または周波数領域において関心領域外のコンテンツをサンプリングすることによって定められた非重要性を識別してもよい。例として、歩行および/または階段を上るなどの活動は高い周波数コンテンツを生じさせる可能性があり、呼吸活動のバンド外である可能性がある(例えば、エピソード1)。同様に、センサの付着および/または接触の不足に起因する完全な非活動状態はDCコンテンツをもたらす可能性がある(例えば、エピソード2)。これらのタイプのエピソードはどちらも関心領域外であり得る。
【0083】
[0088]ブロック414において、システムコンポーネント、例えば、ウェアラブルデバイスおよび/または埋め込み型デバイス、および/または、ウェアラブルおよび/または埋め込み型デバイスと通信するデバイスは、信号品質インデックスを使用してユーザ特性および/またはデバイスのステータス情報を決定し得る。例えば、信号品質インデックスの突然の変化は姿勢の変化の可能性を示している可能性がある。別の例として、DCの突然の増加は信号品質インデックスを低下させ、デバイスの取り外しやセンサエラーを示す。
【0084】
[0089]方法はブロック416で終了し得る。
【0085】
[0090]これらの例は例示に過ぎず、トランザクションカードは、本明細書に記載されている任意のデータに応じて再プログラムされ得る。
【0086】
[0091]なお、本明細書に記載のシステムおよび方法は、限定はされないが、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク(登録商標)、ハードドライブ、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、およびソフトウェアを保存可能な他の物理メディア、またはこれらの組み合わせ等の1つまたは複数の物理メディアとして有体的に実装されてもよい。さらに、図面は様々なコンポーネント(例えば、サーバ、コンピュータ、プロセッサ等)を別々に示している。様々なコンポーネントにおいて実行されると記載されている機能は他のコンポーネントで実行されてもよく、様々なコンポーネントは結合または分離されてもよい。他の変更も可能である。
【0087】
[0092]本開示は、本願に記載されている具体的実施形態に関して限定されるべきではなく、これらの実施形態は様々な側面の例示として意図されている。本開示の趣旨および技術的範囲から逸脱することなく多くの変形および変更を行うことができることは明らかであろう。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等の方法および装置は上記における代表的な記述から明らかである可能性がある。そのような変形および変更は添付の代表的な請求項の範囲に含まれることが意図されている。本開示は、添付の代表的な請求項、および代表的な請求項の均等物の全範囲によってのみ限定されるべきである。また、本明細書で使用する用語は具体的実施形態を説明するためのものに過ぎず、限定を意図するものではないことを理解されたい。
【0088】
[0093]本明細書における実質的にあらゆる複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者はコンテキストおよび/または用途に応じて適宜、複数形から単数形へ、および/または単数形から複数形へと変換することができる。明確さのために、本明細書では様々な単数形/複数形の入れ替えが明示的に記載されている場合がある。
【0089】
[0094]一般に、当業者は、本明細書で、特に添付の請求項で使用される用語(例えば、添付の請求項のボディ部)は、一般に「非制限的」用語として意図されていることを理解するであろう(例えば、「含む」という用語は「含むが限定はされない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は「少なくとも~を有する」と解釈されるべきである)。また、特定の数の導入された請求項の記載が意図される場合、そのような意図は請求項中に明示的に記載され、そのような記載がない場合にはそのような意図は存在しないことが当業者によって理解されよう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項には、請求項の記載事項を導入するための「少なくとも1つ」や「1つまたは複数」といった導入句の使用が含まれ得る。しかし、そのような表現の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載事項の導入が、そのような導入された請求項の記載事項を含む請求項を、そのような記載事項を1つのみ含む実施形態に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同一の請求項が「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」といった導入句と、「a」または「an」などの不定冠詞とを含む場合であっても同様であり(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである)、また、請求項の記載事項を導入するために定冠詞が使用される場合も同様である。さらに、導入された請求項の記載事項の特定の数が明示的に記載されている場合であっても、少なくとも指定された数を意味すると解釈されるべきである(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載事項」との記載は、少なくとも2つの記載事項または2つ以上の記載事項を意味する)。また、「A、B、およびC等のうちの少なくとも1つ」に類似した規定が用いられる場合、そのような構成は一般に、当業者がそのような規定を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」とは、限定はされないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを併せて、AおよびCを併せて、BおよびCを併せて、並びに/またはA、B、およびCを併せて有するシステム等を含む)。「A、B、またはC等のうちの少なくとも1つ」に類似した規定が用いられる場合、そのような構成は一般に、当業者がそのような規定を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」とは、限定はされないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを併せて、AおよびCを併せて、BおよびCを併せて、並びに/またはA、B、およびCを併せて有するシステム等を含む)。明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の選択的用語を提示する、実質的にあらゆる選言的な単語および/または表現は、それらの用語を1つ、いずれも、または両方含む可能性を考慮しているものと当業者によって理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という表現は「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解され得る。
【0090】
[0095]本明細書の記載および関連付けられた実施形態は例示のみを目的として提示された。記載は網羅的ではなく、本発明を開示された厳密な形態に限定するものではない。当業者は、上記の説明から、上記の教示に照らして変形および変更が可能であること、または開示された実施形態を実施することにより変形および変更が得られることを理解し得る。例えば、記載されたステップは、記載されたものと同じ順序で、または同じ分離の度合で実行する必要はない。同様に、同じまたは同様の目的を達成するために、必要に応じて様々なステップを省略したり、繰り返したり、または組み合わせることができる。したがって、本発明は上記実施形態に限定されず、均等物の全範囲にを考慮して添付の特許請求の範囲によって定められる。
【0091】
[0096]本明細書では添付の図面を参照しながら様々な好ましい実施形態を説明した。しかし、以下の特許請求の範囲に規定される本発明のより広い範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に対して様々な変形および変更を加えられること、および他の実施形態が実施され得ることは明らかであり得る。したがって、明細書および図面は制限的ではなく例示的なものであると解されるべきである。