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特許7527327真空排気システムおよびクリーニング方法
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  • 特許-真空排気システムおよびクリーニング方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】真空排気システムおよびクリーニング方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240726BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240726BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240726BHJP
【FI】
H01L21/31 B
H01L21/302 101G
C23C16/44 E
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022114110
(22)【出願日】2022-07-15
(65)【公開番号】P2024011837
(43)【公開日】2024-01-25
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】508275939
【氏名又は名称】エドワーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004244
【氏名又は名称】弁理士法人仲野・川井国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091225
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 均
(74)【代理人】
【識別番号】100096655
【弁理士】
【氏名又は名称】川井 隆
(72)【発明者】
【氏名】高橋 克典
(72)【発明者】
【氏名】田中 正宏
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168534(JP,A)
【文献】特開2002-256436(JP,A)
【文献】特開2009-88308(JP,A)
【文献】特開平7-94487(JP,A)
【文献】特開平10-55992(JP,A)
【文献】特開2002-8991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/3065
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造装置に接続され、真空ポンプを介して除害装置に排気する排気配管を含む真空排気システムであって、
前記排気配管で用いるシール部材をメタル製で構成し、
前記排気配管の前記真空ポンプから前記除害装置に到る箇所に、前記排気配管を加熱する加熱手段を備え、
ClF系ガスまたはNF系ガスを含むクリーニングガスを導入する時に、前記加熱手段により、前記排気配管の温度を180℃を超える温度に加熱することを特徴とする真空排気システム。
【請求項2】
前記シール部材が、前記クリーニングガスに対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1記載の真空排気システム。
【請求項3】
前記排気配管が、前記クリーニングガスに対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真空排気システム。
【請求項4】
半導体製造装置に接続され、真空ポンプを介して除害装置に排気する排気配管を含む真空排気システムにおいて、前記排気配管に付着した生成物をClF系ガスまたはNF系ガスを含むクリーニングガスで除去するクリーニング方法であって、
前記クリーニングガスを導入する時に、前記排気配管の前記真空ポンプから前記除害装置に到る箇所の温度を180℃を超える温度に加熱することを特徴とするクリーニング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置における真空排気システムおよびクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体製造処理プロセスでは、半導体や絶縁体、金属膜等を、半導体ウェーハ上に堆積させ、化学気相反応を利用して成膜するCVD(Chemical Vapor Deposition)やドライエッチング処理が行われ、プロセスチャンバにおいて、例えばシラン(SiH4)(4は下付き文字であるが、文字コードの誤変換を防ぐために、以下上下付き文字を通常の文字で表す)ガス等、各種のガスが使用されている。そして、プロセスチャンバから排出された使用済みのガス(排気ガス)は、ドライポンプ等で吸引して、更にガス排気配管を介して除害装置に導入され、その除害装置で除害処理が行われている。
【0003】
そのような、半導体製造処理プロセスでは、上記使用済みのガスが冷却されたりすると、プロセスチャンバ以外の排気配管や、ドライポンプおよび除害装置の内部に、膜や粉として固形化されて付着し、それが堆積して配管閉塞が発生する。そのため、頻繁にメンテナンスを必要としていた。
特に、ドライポンプの排気側の配管は、大気圧付近まで加圧された状態で排気ガスが流れてくるため、配管内で排気ガス中に含まれるガス成分による反応生成物(以下、生成物と呼ぶ)の堆積が著しかった。
そこで、生成物の堆積防止、堆積した生成物の除去のため、配管をガスを用いてクリーニングを行っている。用いられるガスとしては、特許文献1や特許文献2に記載されているように、ClF系のガス例えばClF3(三フッ化塩素)があげられる。
【0004】
ところで、従来のドライポンプの排気配管には、エラストマーのガスケット(構造に機密性を保持させるための固定用シール部材)が、用いられていたため、配管の温度が180℃以下になってからクリーニング用のガスを流すことが必須とされていた。これは、ClF系のガスが、180℃以上であると著しく活性化し、エラストマーのガスケットが、ダメージを受ける恐れがあるためである。特に、ClF3ガスは、毒性が強く、シール材のダメージを防ぐことは、安全確保上極めて重要である。
このClF3ガスは、純粋であればガラス容器中で180℃まで安定であるが、それ以上の温度となるとフリーラジカル機構で分解されることが知られている。
そのため、処理中に高温となっていた配管の温度が180℃以下になるまでクリーニングを待たなければならず、処理に余計な時間がかかっていた。特に、配管には断熱材が設けられているため、放熱での冷却は、時間がかかっていた。
また、配管の温度が180℃以下になるとClF系のガスの活性が低下し、生成物との反応性が低下するため、より多くのガスを使用しなければならなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平2-77579号公報
【文献】特許第2776700号公報
【文献】特許第3047248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の発明は、堆積膜を形成する堆積膜形成装置において、反応容器内に付着した反応生成物を除去するためにClF3ガスを用いて除去するクリーニング(洗浄)方法に関する。
特許文献2記載の発明は、生成する珪フッ化アンモニウムを主成分とする化合物とClF3ガスあるいはF2ガスとを接触反応させることを特徴とする該化合物のクリーニング方法に関する。
特許文献3記載の発明は、処理容器内を、450℃以上の処理温度に保った状態で、該処理容器内に希釈されたClF3を含むクリーニングガスを供給し該処理容器内に付着したポリシリコン被膜を除去することを特徴とするクリーニング方法に関する。また、(発明が解決しようとする課題)の欄に、「特にClF3を用いるとプラズマ状態にしなくてもクリーニングを行えることが報告されている。しかしながら、ClF3は反応性が高いため、400℃以上で使用することは考えられておらず、通常クリーニングは400℃以下で行われている。従って、400℃以上特に600℃以上で成膜を行う工程においては、ClF3クリーニングを行うためには装置内の温度を400℃以下まで降温しなければならず、長期間のクリーニングとなっていた。」と記載されている。
【0007】
ところで、上述の処理容器の排気配管(特にドライポンプから除害装置間)は、排気効率の点からコンダクタンスを良くする必要があり、径を大きくしなければならず、それに対応するメタル(金属製)のガスケットは、開発や製造が困難なため、知り得る限り、あまり市場に供給されていなかった。
また、コンフラットフランジのようなフランジ形状ではなく、一般的なISO規格やKF規格(NW規格)のフランジに対応し、繰り返しの使用が可能なメタル系ガスケットについては、その傾向が顕著であった。
近年、メタル(金属製)ガスケットは上記のような、一般的なISO規格やKF規格(NW規格)のフランジの配管に用いることが可能なものが開発されている。そのため、そのようなメタルガスケットを使用することにより、上述のフランジを持つ排気配管の温度が180℃を超えても十分なシール特性をキープすることが可能となった。よって、ClF系のガス例えばClF3を活性化させて使用することができ、その消費量を減少させたり、クリーニングの時間を短縮することができる。
そこで、本発明の目的は、排気配管の温度を180℃を超える温度に加熱することで、ClF系のガスの消費量を減少させたり、クリーニングの時間を短縮することができる真空排気システムおよびクリーニング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明では、半導体製造装置に接続され、真空ポンプを介して除害装置に排気する排気配管を含む真空排気システムであって、前記排気配管で用いるシール部材をメタル製で構成し、前記排気配管の前記真空ポンプから前記除害装置に到る箇所に、前記排気配管を加熱する加熱手段を備え、ClF系ガスまたはNF系ガスを含むクリーニングガスを導入する時に、前記加熱手段により、前記排気配管の温度を180℃を超える温度に加熱することを特徴とする真空排気システムを提供する。
請求項2に記載の発明では、前記シール部材が、前記クリーニングガスに対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1記載の真空排気システムを提供する。
請求項3に記載の発明では、前記排気配管が、前記クリーニングガスに対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真空排気システムを提供する。
請求項4に記載の発明では、半導体製造装置に接続され、真空ポンプを介して除害装置に排気する排気配管を含む真空排気システムにおいて、前記排気配管に付着した生成物をClF系ガスまたはNF系ガスを含むクリーニングガスで除去するクリーニング方法であって、前記クリーニングガスを導入する時に、前記排気配管の前記真空ポンプから前記除害装置に到る箇所の温度を180℃を超える温度に加熱することを特徴とするクリーニング方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る真空排気システムによれば、排気配管および排気配管で用いるシール部材がメタル製であり、高温でClF系のガスまたはNF系のガスを使用できるため、その消費量を減少させ、クリーニングの時間を短縮することができる。
本発明に係るクリーニング方法によれば、排気配管の冷却時間が不要なためクリーニングの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る半導体製造装置における真空排気システムの半導体製造処理プロセスにおける排ガス処理装置の概略全体構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係るドライポンプの内部構造を模式的に示す概略側面断面図である。
図3】本実施形態に係る半導体製造装置における真空排気システムのクリーニングガスの導入を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1から図3を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
図3において、ドライポンプ100から除害装置19への排気配管18にヒータ400(加熱手段)を設けて加熱する。そして排気配管18の温度を180℃を超える温度、例えば300℃とする。この排気配管18は、配管およびシール部材であるガスケットもメタル製である。
そして、生成物を除去するためのクリーニングを行うため、ClF3ガスをプロセスチャンバから導入する。このClF3ガスは、180℃を超える温度となると活性化し、クリーニング効率が著しく上昇する。一方、排気配管18は、メタル製のガスケットを用いているため、ClF3ガスが活性化してもシール性能に問題は生じ難い。
そのため、排気配管18が、180℃以下になるまで待つ必要がなく、クリーニングにかかる時間を短縮することができる。また、活性化したClF3ガスを用いることができるので、安全性を確保しつつ、使用量を節約することもできる。
なお、本実施形態では、クリーニング前から排気配管18を180℃を超える温度、例えば300℃としておいて、クリーニング時もその温度に加熱し続け維持することも含む。
【0012】
(2)実施形態の詳細
図1は、本発明の実施形態に係る半導体製造装置における真空排気システムにおける排ガス処理装置の概略全体構成を示すブロック図である。
この図1を参照して、排ガス処理装置における全体構成の概略を説明する。
この排ガス処理装置は、制御装置10内のプログラムにより予め決められた手順に従って制御される。プロセスチャンバ11の内部には、半導体ウェーハ12が収納され、ガス供給配管13を通じてプロセス処理のためのプロセスガス、および、クリーニング処理のためのクリーニングガス(例えば、ClF3ガスまたはNF系ガス(三フッ化窒素)を含むガス)がそれぞれ供給されるようになっている。
そして、プロセスチャンバ11よりガス排気配管14を介してドライポンプ100が接続されており、プロセスチャンバ11はドライポンプ100の駆動により高真空にまで減圧されるようになっている。
【0013】
すなわち、プロセスチャンバ11の内部で処理済みとなった例えばシラン(SiH4)ガス等のプロセスガスおよびClF3(三フッ化塩素)、NF3(三フッ化窒素)、HCl(塩化水素)等のクリーニングガス(以下、これらプロセスガスおよびクリーニングガスを総称して「使用済みのガスG1」という)は、ガス排気配管14を通って下流のドライポンプ100に導入される。
そのドライポンプ100では、プロセスチャンバ11からの使用済みのガスG1を、ガス導入口117aよりドライポンプ100内部に吸引して取り入れ、その使用済みのガスG1を内部で例えば6段階に徐々に加圧するようになっている。
また、そのドライポンプ100内で大気圧付近まで加圧された使用済みのガスG1は、ガス排出口117bより排気配管18内に排出され、その排気配管18から除害装置19に送られ、その除害装置19で無害化された後に大気中に排出されるようになっている。
したがって、その排気配管18の一端側はドライポンプ100のガス排出口117bに接続され、他端側は除害装置19のガス導入口19aに接続されている。
なお、不活性ガス(例えばHot N2)は、導入管17から導入され、MFC(マスフローコントローラ)200により流れを適宜制御されている。
【0014】
図2は、本実施形態に係るドライポンプ100の内部構造を模式的に示した概略側面断面図である。
この図2に示すドライポンプ100は、複数個(本実施形態では6個)のポンプ室122a、122b、122c、122d、122e、および122fを有するポンプケーシング123と、該ポンプ室122a~122f内にそれぞれ配設されるロータ124a、124b、124c、124d、124e、124fと、これらのロータ124a~124fが各々一体的に固設され、これらのロータ124a~124fを各々一体に回転させる1対の回転軸125a、125bと、この1対の回転軸125a、125bを同期回転させるための1対のギア126a、126bと、この1対のギア126a、126bを介して回転軸125a、125bを回転させるための回転駆動機構としてのモータ127と、ポンプケーシング123に回転軸125a、125bをそれぞれ保持する軸受128a、128a、128b、128bと、を備えている。
【0015】
次に、このように構成された排ガス処理装置の作用を説明する。
まず、制御装置10の制御によりドライポンプ100が作動されると、モータ127も駆動されて、モータ127により回転軸125aが回転する。このとき、回転軸125aと平行に配置されている回転軸125bは、ギア126a、126bの噛み合わせにより同期回転するようになっており、回転軸125aとは反対向きに回転軸125bが回転する。
【0016】
また、それら回転軸125a、125bの回転により、回転軸125aに一体的に固設されたロータ124a~124fと、回転軸125bに一体的に固設されたロータ124a~124fとが、ポンプ室122a~122f内において、互いに逆回転する。なお、図示していないが、本実施形態における回転軸125a、125bにそれぞれ取り付けられているロータ124a~124fは、繭型のルーツロータであり、互いに非接触にて微小な隙間を維持しつつ90°の位相差をもって同期回転する。
【0017】
これにより、真空対象空間に連通されるガス導入口117aから、第一段目ポンプ室122aに使用済みのガスG1が吸引される。この後、第一段目ポンプ室122aから第二段目ポンプ室122b、第三段目ポンプ室122c、第四段目ポンプ室122d、第五段目ポンプ室122eへと順番に使用済みのガスG1が吸引されて、最終的に第六段目ポンプ室122fのガス排出口117bと連通する排気配管18(図1参照)を介してドライポンプ100から排出されて、真空対象空間が真空状態となる。
【0018】
このとき、使用済みのガスG1はそれぞれのポンプ室122a、122b、122c、122d、122e、122fにおいて圧縮されながら排出されていくので、使用済みのガスG1の温度が上昇するとともに、ポンプケーシング123の温度も上昇する。なお、ポンプ室122a、122b、122c、122d、122e、122fのうち、吸入側と吐出側における使用済みのガスG1の圧力の差が大きい第六段目ポンプ室122fの吐出側において、最も使用済みのガスG1の温度が高くなる。ここでの使用済みのガスG1の温度は、例えば150~200℃程度の比較的高い温度とされる。
また、第六段目ポンプ室122fより排出された使用済みのガスG1は、排気配管18を通って数m先にある除害装置19に送られる。そして、この除害装置19で、所定の処理が行われる。
【0019】
図3は、本実施形態に係る半導体製造装置における真空排気システムのクリーニングガスの導入を説明するための図である。
ドライポンプ100と除害装置19を繋ぐ排気配管18には、ヒータ400が設けられており、排気配管18を加熱できるようになっている。この排気配管18は、配管およびシール部材であるガスケットもメタル製(金属製)であり、例えばClF3ガスが高温で活性化しても十分にシール性能を保持することができる。
【0020】
図1の真空排気システムにおける排ガス処理装置に示したように、導入されたクリーニングガスは、プロセスチャンバ11からドライポンプ100に吸引され、その後除害装置19において所定の処理が行われ、無害化される。なお、除害装置19は、バイパスライン300を介して設置工場の緊急用排気装置500とも接続されている。
ここで、シール部材は、導入するクリーニングガスに含まれるClF系ガスやNF系ガス(特に腐食性の高いClF3ガス)に対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されている。具体的には、ニッケル、チタン、SUS316、SUS316Lなどである。
また、排気配管18も、一般的なステンレス材(例えば、SUS304)よりも、導入するクリーニングガスに含まれるClF系ガスやNF系ガスに対し、耐腐食性の高いメタル材料を用いて構成されることが望ましい。具体的には、SUS316、SUS316Lおよびインコネルなどである。
【0021】
そして、クリーニングを行う際、ドライポンプ100と除害装置19を繋ぐ排気配管18をヒータ400により加熱する。目標とする温度は、180℃を超える温度、例えば300℃である。
このClF3ガスは、180℃までは、安定しており、180℃を超える温度となると活性化するという性質がある。活性化したClF3ガスは、生成物を除去する能力が向上し、クリーニング効率が上昇する。
【0022】
一方、排気配管18は、メタル製(樹脂性でない)のガスケットを用いているため、ClF3ガスが活性化してもシール性能に問題は生じ難い。
そのため、排気配管18が、180℃以下になるまで、クリーニングを待つ必要がなく、半導体製造工程が終了後直ぐに、クリーニングを開始でき、クリーニングにかかる時間を短縮することができる。また、温度に関する時間制御も不要となる。
さらに、180℃を超える温度で活性化したClF3ガスを用いることができるので、安全性を確保しつつ、ClF3ガスの使用量を節約することもできる。
【符号の説明】
【0023】
10 制御装置
11 プロセスチャンバ
12 半導体ウェーハ
13 ガス供給配管
14 ガス排気配管
17 導入管
18 排気配管
19 除害装置
19a ガス導入口
100 ドライポンプ
117a ガス導入口
117b ガス排出口
122a~122f ポンプ室
123 ポンプケーシング
124a~124f ロータ
125a、125b 回転軸
126a、126b ギア
127 モータ(回転駆動機構)
128a、128b 軸受
200 MFC
300 バイパスライン
400 ヒータ
500 緊急用排気装置
G1 使用済みのガス
図1
図2
図3