IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッドの特許一覧

特許7527445胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム
<>
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図1
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図2
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図3
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図4
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図5
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図6
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図7
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図8
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図9
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図10A
  • 特許-胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム 図10B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-25
(45)【発行日】2024-08-02
(54)【発明の名称】胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20240726BHJP
【FI】
A61B18/14
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023124360
(22)【出願日】2023-07-31
(62)【分割の表示】P 2022525288の分割
【原出願日】2019-11-01
(65)【公開番号】P2023139266
(43)【公開日】2023-10-03
【審査請求日】2023-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】521442637
【氏名又は名称】バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】アディソン,ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】グラスピー,コルティン
(72)【発明者】
【氏名】ストーム,ヘザー
【審査官】宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-534037(JP,A)
【文献】特開2015-066143(JP,A)
【文献】特開平11-056860(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0324570(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムであって、
封止流体を送達するように構成された流体源であって、前記封止流体は熱活性化される、流体源と、
電気エネルギ源と、
前記電気エネルギ源に電気的に結合された接地パッドと、
前記電気エネルギ源に電気的に結合された単極電気焼灼プローブであって、前記単極電気焼灼プローブおよび前記接地パッドは、協働して熱を生成するように構成される、単極電気焼灼プローブと、を含み、
前記単極電気焼灼プローブは、カニューレシャフト部分と、遠位貫入先端部と、前記カニューレシャフト部分と前記遠位貫入先端部との間に配置された拡張可能部分とを有し、前記カニューレシャフト部分は、前記流体源と流体連通して結合されたカニューレ内腔を有し、
前記拡張可能部分は、前記カニューレ内腔を介して前記流体源と流体連通して結合されており、
前記拡張可能部分は、複数の開口を規定するように構成されており、前記流体源によって供給された前記封止流体は、前記拡張可能部分から前記複数の開口を通って、前記単極電気焼灼プローブの外部の位置へ出
前記拡張可能部分は、収縮状態を規定する延伸位置と、拡張状態を規定する後退位置とを有し、前記拡張可能部分は、複数の拡張部材を含み、前記複数の開口のそれぞれの開口は、前記複数の拡張部材の隣接する拡張部材の各対の間に位置しており、
前記複数の拡張部材の各拡張部材は、前記カニューレシャフト部分に接続された近位端部と、前記遠位貫入先端部に接続された遠位端部とを有し、
前記複数の拡張部材の各拡張部材は、前記近位端部と前記遠位端部との間に位置したアーティキュレーションジョイントをさらに含み、前記拡張状態は、前記拡張可能部分の外部の位置への、前記複数の拡張部材の間の前記封止流体の流れを容易にする、システム。
【請求項2】
前記カニューレシャフト部分は第1の直径を有し、前記拡張可能部分は第2の直径を有し、前記収縮状態において、前記第1の直径および前記第2の直径は、実質的に等しい、請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記拡張状態において、前記カニューレシャフト部分は第1の直径を有し、前記拡張可能部分は、第2の直径を有する最大円周を有し、前記第2の直径は前記第1の直径よりも大きい、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記拡張可能部分は、生体適合性金属から形成されている、請求項1からまでのいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記流体源は、シリンジである、請求項1からまでのいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記カニューレシャフト部分の近位端部に接続されたルアーフィッティングをさらに含み、前記ルアーフィッティングは、前記カニューレ内腔と流体連通しており、前記シリンジは前記ルアーフィッティングに接続されている、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記封止流体は、タンパク質を含む、請求項1からまでのいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記拡張可能部分および前記遠位貫入先端部のうちの少なくとも一方の上に形成されたコーティングを含み、前記コーティングは、二次タンパク質を含む熱活性化される材料である、請求項1からまでのいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0002]本発明は、肺生検などの肺アクセス処置、より詳細には、胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]気胸は、壁側胸膜および臓側胸膜の穿刺の結果として空気または流体が胸膜腔に入ることが可能になる肺生検処置の問題のある合併症である。気胸、特に、胸腔チューブ配置を必要とする気胸は、経皮的肺生検を行う臨床医および経皮的肺生検を受ける患者にとって著しい懸念事項である。経皮的肺生検を受ける患者における気胸の発生率は、9~54%の範囲で、平均して約15%であることが報告されている。平均すると、全ての経皮的肺生検の6.6%が、胸腔チューブを配置することを必要とする気胸を生じ、これは、平均して2.7日の入院を生じる。
【0003】
[0004]気胸のリスクを高める要因は、患者の高齢、閉塞性肺病、病変の深さの増大、複数の胸膜通過、アクセス針が胸膜を横切って位置する時間の増大、および亀裂の横断を含む。気胸は、処置の間または直後に生じる場合があり、このことが、針の除去後に一般的に領域のCTスキャンが行われる理由である。その他に、あまり一般的ではないが、経皮的肺生検の合併症は、喀血(咳をして血液を吐き出す)、血胸(血液が胸腔に蓄積する胸水の1つのタイプ)、感染、および空気塞栓症を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0005]技術分野において必要とされているのは、胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0006]本発明は、胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムを提供する。
[0007]本発明は、1つの形態において、胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムに関する。システムは、電気エネルギ源と、電気エネルギ源に電気的に結合された電気焼灼プローブとを含む。電気焼灼プローブは、カニューレシャフト部分と、遠位貫入先端部と、カニューレシャフト部分と遠位貫入先端部との間に配置された中間部分とを有する。電気焼灼プローブは、熱を生成するように構成されている。タンパク質源は、電気焼灼プローブの中間部分に結合されており、タンパク質源は、熱によって変性させられるタンパク質を有する。
【0006】
[0008]本発明は、別の形態において、胸膜層の一部分を封止する際に使用するためのシステムに関する。システムは、流体源と、電気エネルギ源と、接地パッドと、単極電気焼灼プローブとを含む場合がある。流体源は、封止流体を送達するように構成されており、封止流体は熱活性化される。接地パッドは、電気エネルギ源に電気的に結合されている。単極電気焼灼プローブは、電気エネルギ源に電気的に結合されている。単極電気焼灼プローブおよび接地パッドは、熱を生成するように協働する。単極電気焼灼プローブは、カニューレシャフト部分と、遠位貫入先端部と、カニューレシャフト部分と遠位貫入先端部との間に配置された拡張可能部分とを有する。カニューレシャフト部分は、流体源と流体連通して結合されたカニューレ内腔を有する。拡張可能部分は、カニューレ内腔を介して流体源と流体連通して結合されている。拡張可能部分は、複数の開口を規定するように構成されており、流体源によって供給された封止流体が拡張可能部分から複数の開口を通って
、単極電気焼灼プローブの外部の位置へ出るように構成されている。
【0007】
[0009]本発明の利点は、システムにより医師が、肺生検などの肺処置を行う前に胸膜層の気密シールを生成することができ、これにより、処置の間の気胸のリスクを低減するということである。
【0008】
[0010]本発明の上述のおよびその他の特徴および利点、ならびにそれらを実現する形式は、添付の図面に関連した本発明の実施形態の以下の説明を参照することによって、より明らかになり、発明がより理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0011]本発明の1つの態様による、患者の胸膜層の一部分を封止するためのシステムの概略図である。
図2】[0012]図1のシステムの単極電気焼灼装置の斜視図である。
図3】[0013]図1のシステムのブロック図である。
図4】[0014]単極電気焼灼プローブのカニューレ内腔に封止流体を送達するための流体源を示す、図2の単極電気焼灼装置の一部分の概略的な側面図である。
図5】[0015]拡張可能部分が収縮状態にある、図2の単極電気焼灼プローブの一部分の斜視図である。
図6】[0016]拡張可能部分が拡張状態にある、図2の単極電気焼灼プローブの一部分の斜視図である。
図7】[0017]拡張可能部分の複数の拡張部材のそれぞれを表す拡張部材を示し、複数の拡張部材の個々の部材の残りは分かりやすくするために省略されている、図6の単極電気焼灼プローブの一部分の側面図である。
図8】[0018]単極電気焼灼プローブの中間部分上にコーティングを含む、図1図7の実施形態の変形の斜視図である。
図9】[0019]患者の胸壁および肺の一部分の断面図を示し、胸膜層を引き寄せるのを助けるために拡張状態にある単極電気焼灼プローブの拡張可能部分を示す。
図10A】[0020]気胸を防止するのを助けるために肺アクセス処置において使用するための図1のシステムを使用する方法のフローチャートを示す。
図10B】[0020]気胸を防止するのを助けるために肺アクセス処置において使用するための図1のシステムを使用する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0021]対応する参照符号は、複数の図面を通じて対応する部材を示す。本明細書に提示された例示は、本発明の少なくとも1つの実施形態を示しており、このような例示は、いかなる方法によっても発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0011】
[0022]ここで、図面、より具体的には図1を参照すると、患者12に対して行われる肺処置において胸膜層の一部分を封止するためのシステム10の一例の概略図が示されている。本実施形態では、システム10は、概して、電気エネルギ源14と、単極電気焼灼装置16と、接地パッド18とを含む。単極電気焼灼装置16は、単極電気焼灼プローブ22に接続されたハンドピース20を含む。
【0012】
[0023]本実施形態では、電気エネルギ源14は、例えば、電気外科的無線周波数(RF)発生器である場合がある。本実施形態では、電気エネルギ源14は、第1のRF出力部14-1および第2のRF出力部14-2を含む。
【0013】
[0024]電気エネルギ源14の第1のRF出力部14-1は、コネクタケーブル24を介して単極電気焼灼装置16に電気的に結合されている。コネクタケーブル24は、例えば
、電気エネルギ源14の電力出力を制御するために制御信号をハンドピース20から電気エネルギ源14に供給する電気導体を含む多導体ケーブルである場合があり、単極電気焼灼装置16の単極電気焼灼プローブ22に電気的なRF電力信号を供給するために導体(例えば、電気的同軸ケーブルなどのシールドされたケーブル)を含む。したがって、単極電気焼灼プローブ22は、コネクタケーブル24を介して電気エネルギ源14の第1のRF出力部14-1に電気的に結合されている。
【0014】
[0025]電気エネルギ源14の第2のRF出力部14-2は、接地経路26を介して接地パッド18に電気的に結合されている。接地パッド18は、技術分野において公知のように、患者12と接触するように構成されている。電気エネルギ源14と接地パッド18との間の接地経路26は、電気的同軸ケーブルなどのシールドされたケーブルの形態である場合があると考えられる。
【0015】
[0026]単極電気焼灼プローブ22および接地パッド18は、RF回路28を形成しており、単極電気焼灼プローブ22は一次電気外科的電極として機能し、接地パッド18は対極として機能する。単極電気焼灼プローブ22は、カニューレシャフト部分30と、遠位貫入先端部32と、カニューレシャフト部分30と遠位貫入先端部32との間に配置された中間部分34とを含む。
【0016】
[0027]単極電気焼灼プローブ22および接地パッド18は、RFエネルギを与えられると熱を生成するように協働する。より具体的には、電気エネルギ源14は、例えば、1.0メガヘルツ(MHz)~10.0MHzの範囲である場合があるRF周波数を有するRF出力信号を生成するために、技術分野において公知のような回路を含む。電気エネルギ源14によって生成されたRF出力信号は、単極電気焼灼プローブ22および接地パッド18へ送達され、単極電気焼灼プローブ22において加熱効果を生成する。選択的に、単極電気焼灼プローブ22のカニューレシャフト部分30は、カニューレシャフト部分30の外周部から周囲の組織への熱の移動を減じるために、断熱および電気絶縁外部層、例えば、プラスチックまたはセラミックを含む場合がある。
【0017】
[0028]図2は、長手方向軸線38に沿って単極電気焼灼プローブ22と同軸に取り付けられる場合がある導入カニューレ36を選択的に含む場合がある、単極電気焼灼装置16のより詳細な図を示す。図3は、電気エネルギ源14と、ハンドピース20および単極電気焼灼プローブ22を有する単極電気焼灼装置16とを含むシステム10の機能的なブロック図を示す。導入カニューレ36は、ステンレス鋼などの生体適合性金属から形成される場合があり、カニューレシャフト部分30の外周部から導入カニューレ36への熱の移動を減じるのを助けるために導入カニューレ36の内側壁に絶縁層、例えば、プラスチックまたはセラミックを含む場合がある。代替的に、導入カニューレ36は、プラスチックまたはセラミックなどの非伝導性材料から形成される場合がある。
【0018】
[0029]図2および図3を参照すると、ハンドピース20は、選択的に拡張ドライバ(換言すれば、駆動部)42および流体源44を収容する場合があるハウジング40を含む。ハンドピース20は、以下でさらに説明するように、単極電気焼灼プローブ22を展開させるように拡張ドライバ42を作動させるためのボタン46を含む。ハンドピース20は、単極電気焼灼プローブ22に封止流体を供給するために流体源44を作動させるためのボタン48も含む。ハンドピース20は、単極電気焼灼プローブ22にRF出力信号を供給する際に電気エネルギ源14を作動させかつその動作を制御するためのボタン50をさらに含む。
【0019】
[0030]本実施形態では、ボタン46は、ハンドピース20のハウジング40に形成されたスロット40-1に沿って摺動可能なスライダ部材の形態である場合がある。ボタン4
6は、拡張ドライバ42に接続されている。拡張ドライバ42は、ボタン46と、単極電気焼灼プローブ22の遠位貫入先端部32とのそれぞれに機械的に接続されかつそれらの間に配置された、プッシュロッドまたはケーブルなどのドライバ部材42-1を含む場合がある。
【0020】
[0031]代替的に、拡張ドライバ42は、ドライバ部材42-1に機械的に接続された線形に可動な構成要素を有する、モータまたはソレノイドなどの電気機械的な装置である場合があり、ボタン46は、拡張ドライバ42のモータまたはソレノイドを電気的に作動させるためのスイッチとして機能する。
【0021】
[0032]ボタン48は、熱活性化させられるタイプの封止流体を送る流体源44に接続されている。流体源44は、単極電気焼灼プローブ22と流体連通して結合されており、特に、カニューレシャフト部分30は、流体源44と流体連通して結合されたカニューレ内腔30-1を有する。言い換えれば、流体源44は、カニューレシャフト部分30のカニューレ内腔30-1を通って単極電気焼灼プローブ22の中間部分34へ封止流体を送達するように構成されており、封止流体は、単極電気焼灼プローブ22によって供給される熱の適用によって熱活性化させられる場合がある。
【0022】
[0033]図4も参照すると、本実施形態では、例えば、流体源44は、流体形態でタンパク質を送るタンパク質源であり、タンパク質は、単極電気焼灼プローブ22を加熱することによって変性および熱活性化させられる。言い換えれば、タンパク質源は、変性させられていないまたは熱活性化されていない状態のタンパク質を特徴とする物質を収容している。本実施形態では、流体源44は、リザーバ44-2と、リザーバ44-2内に摺動可能に存在するピストン44-3とを有する、シリンジ(換言すれば、シリンダ)44-1の形態である場合がある。リザーバ44-2は、タンパク質を含む封止流体52(熱活性化される)を含んだチャンバとして構成されており、ボタン48は、シリンジ44-1のピストン44-3に接続されたプランジャである場合がある。ルアーフィッティング(換言すれば、ルアーコネクタ)54は、カニューレシャフト部分30の近位端部30-2に接続されており、ルアーフィッティング54は、カニューレ内腔30-1と流体連通している。流体源44、例えば、シリンジ44-1は、ルアーフィッティング54に接続された出口ポート44-4を含む。
【0023】
[0034]また、本実施形態では、封止流体52は、例えば、熱によって変性させられるタンパク質を含む溶液である場合がある。より具体的には、封止流体52は、例えば、例えば10~50重量%のタンパク質を含むタンパク質含有溶液である場合があり、選択的に、例えば0.1~5.0重量%の架橋剤を含む場合がある。溶液中のタンパク質は、例えば、アルブミンである場合がある。架橋剤を含む選択的な実施形態では、溶液中の架橋剤は、例えば、ゲニピンである場合がある。
【0024】
[0035]シリンジの形態の流体源44を提供する代わりに、流体源44のピストン44-3が、電気または空気圧によって動力を与えられるポンプに置き換えられる場合があり、ボタン48は、電気信号または空気圧信号を送信して、ポンプを作動させ、カニューレシャフト部分30のカニューレ内腔30-1を通じて単極電気焼灼プローブ22の中間部分34へ封止流体52を供給することが考えられる。
【0025】
[0036]図5および図6も参照すると、単極電気焼灼プローブ22の中間部分34は、収縮状態58(図5)および拡張状態60(図6)を有する拡張可能部分56として構成されている。特に、拡張可能部分56の収縮状態58は、カニューレシャフト部分30に対する遠位貫入先端部32の伸長した位置(図5参照)によって規定され、拡張可能部分56の拡張状態60は、カニューレシャフト部分30に対する遠位貫入先端部32の後退位
置(図6参照)によって規定される。図2も参照すると、本実施形態では、収縮状態58から拡張状態60への、または拡張状態60から収縮状態58への拡張可能部分56の状態の移行は、ハンドピース20のハウジング40のスロット40-1に沿ってボタン46を摺動させることによって行われる場合がある。例えば、ハウジング40のスロット40-1に沿って近位方向にボタン46を摺動させると、遠位貫入先端部32に取り付けられたドライバ部材42-1が近位方向に引っ張られ、中間部分34における遠位貫入先端部32とカニューレシャフト部分30との間の距離が減じられ、これにより、拡張可能部分56を拡張させる。選択的に、拡張可能部分56の複数の拡張部材62は、収縮状態58(図5)から拡張状態60(図6)への移行を助けるために、ニチノールなどの記憶材料から形成される場合がある。
【0026】
[0037]幾つかの実施形態では、導入カニューレ36と組み合わされた、拡張可能部分56の複数の拡張部材62のための記憶材料、例えば、ニチノールの使用が、拡張ドライバ42、ボタン46および遠位貫入先端部32に接続されたドライバ部材42-1を提供する代替として使用される場合があると考えられる。このような代替的な実施形態では、拡張可能部分56を収縮状態58に収縮させるために、導入カニューレ36が拡張可能部分56上を遠位に摺動させられ、拡張可能部分56を露出させるように導入カニューレ36が近位に摺動させられることにより、拡張可能部分56が自己拡張形式で拡張状態60に拡張する。
【0027】
[0038]拡張可能部分56は、中間部分34に複数の拡張部材62を含む。1つの実施形態では、例えば、中間部分34を規定するように単極電気焼灼プローブ22の管状部分の周囲に沿って形成された複数の長手方向切り込みまたはスロットによって、複数の拡張部材62が形成される場合がある。このような場合、中間部分34は、例えば、ステンレス鋼などの生体適合性金属などの、単極電気焼灼プローブ22のカニューレシャフト部分30のものと同じ材料から形成される場合がある。
【0028】
[0039]代替的に、中間部分34は、中間部分34の管状部分の周囲に沿って形成された複数の長手方向切り込みまたはスロットを有する別個の管状構成部材である場合があり、中間部分34は、カニューレシャフト部分30と遠位貫入先端部32との間に挿入され、これらのそれぞれに取り付けられる。このような場合、中間部分34は、例えば、ニチノールなどの、カニューレシャフト部分30のものとは異なる材料、例えば、異なる生体適合性金属から形成される場合がある。
【0029】
[0040]複数の拡張部材62は、カニューレシャフト部分30と遠位貫入先端部32との間に長手方向に延びている。また、複数の拡張部材62は、カニューレシャフト部分30と遠位貫入先端部32との間の中間部分34の環状の周囲を形成している。
【0030】
[0041]中間部分34における拡張可能部分56は、カニューレ内腔30-1を介して流体源44と流体連通して結合されている。図6を参照すると、拡張可能部分56は、複数の開口64を規定するように構成されており、複数の開口64のそれぞれの個々の開口は、中間部分34の周囲に沿って複数の拡張部材62の2つの隣接する部材の間に位置する。言い換えれば、複数の開口64のそれぞれの開口は、複数の拡張部材62の隣接する拡張部材のそれぞれの対の間に配置されている。したがって、流体源44(図3および図4も参照)によって供給される封止流体52は、拡張可能部分56から複数の開口64を通って、例えば、単極電気焼灼プローブ22の外部の、胸膜層における位置へ出る。
【0031】
[0042]図7は、複数の拡張部材62のそれぞれを表す拡張部材62-1の一例を示し、複数の拡張部材62の個々の部材の残りは分かりやすくするために省略(排除)されている。複数の拡張部材62の各拡張部材は、近位端部66、遠位端部68およびアーティキ
ュレーションジョイント(換言すれば、関節部または関節式連結部)70を含む。近位端部66はカニューレシャフト部分30に接続されており、遠位端部68は遠位貫入先端部32に接続されている。アーティキュレーションジョイント70は、例えば、近位端部66と遠位端部68との間の半分に配置されている。アーティキュレーションジョイント70は、例えば、中間部分34における折り線72(図5参照)として形成される場合がある。
【0032】
[0043]再び図5も参照すると、収縮状態58において、カニューレシャフト部分30の直径と、拡張可能部分56の直径とは実質的に等しい。しかしながら、図6を参照すると、拡張状態60において、その最大円周、すなわちアーティキュレーションジョイント70における拡張可能部分56の直径は、カニューレシャフト部分30の直径より大きく、例えば、2~4倍大きい。
【0033】
[0044]図8を参照すると、前述の実施形態の変形として、タンパク質を含むコーティング74が、中間部分34および遠位貫入先端部32のうちの少なくとも一方の上に塗布および形成、例えば、成層される場合がある。コーティング74は、熱活性化させられるように構成されており、流体源44の代替または流体源44に対する追加である場合があるタンパク質源として機能する。コーティング74は、全体または一部が、例えば、コラーゲンを含有する材料などの、タンパク質含有材料から形成される場合がある。コーティング74は、一次タンパク質源として機能する場合があり、または代替的に、二次タンパク質源として機能する場合がある。二次タンパク質源として、コラーゲンは、一次タンパク質源、例えば、封止流体52に対する二次タンパク質として機能する場合がある。
【0034】
[0045]本実施形態では、コーティング74は、複数の拡張部材62を含む拡張可能部分56を有する中間部分34上に提供されているが、代替的に、コーティング74は、拡張可能部分56を含まない中間部分に提供される場合があると考えられる。
【0035】
[0046]図9を参照すると、患者の胸壁80および肺82の一部分が示されている。再び図2を参照すると、単極電気焼灼プローブ22が、単独でまたは導入カニューレ36と組み合わせて、肺82の内部にアクセス開口84を形成するために使用される場合がある。特に、アクセス開口84は、胸壁80の胸郭における隣接する肋骨86-1,86-2の間に形成され、壁側胸膜88、胸膜腔90および臓側胸膜92を通って延び、肺82の内部へのアクセスを提供する。集合的に、壁側胸膜88および臓側胸膜92は、本明細書では胸膜層88,92と呼ばれる。
【0036】
[0047]単極電気焼灼プローブ22がアクセス開口84に位置決めされて示されており、中間部分34の拡張可能部分56は、臓側胸膜92の遠位に(隣接して)、すなわち下側に配置されており、拡張状態60にある(図6も参照)。単極電気焼灼プローブ22の拡張可能部分56の位置は、例えば、超音波イメージングまたはX線イメージングなどのイメージングシステムを使用して決定および/または確認される場合がある。図9は、単極電気焼灼プローブ22が使用者に向かって近位方向に引っ張られたときに胸膜層88,92を圧縮することを助けるために、拡張状態60(図6)にある拡張可能部分56を示す。
【0037】
[0048]図10Aおよび図10Bは、気胸を防止することを助けるための肺アクセス処置において使用するための方法のフローチャートを示す。この方法は、さらに図1図6を参照して説明され、最も良く理解される。
【0038】
[0049]ステップS100において、中間部分34の拡張可能部分56が収縮状態58(図2および図5も参照)で、単独でまたは導入カニューレ36と組み合わせて、患者の胸
膜層88,92を通って(図9も参照)、中間部分34の拡張可能部分56が臓側胸膜92の遠位に位置決めされるように、単極電気焼灼プローブ22がアクセス開口84に沿って挿入される。
【0039】
[0050]ステップS102において、単極電気焼灼プローブ22の拡張可能部分56は、例えば、ボタン46(図2参照)を摺動させることによって、拡張状態60(図6も参照)に拡張させられる。
【0040】
[0051]ステップS104において、単極電気焼灼プローブ22は、ユーザによって近位方向に移動させられ、すなわち引っ張られ、これにより、単極電気焼灼プローブ22の拡張可能部分56(拡張状態60にある、図6も参照)が、臓側胸膜92に接触し、臓側胸膜92を引っ張り、図9に示したように壁側胸膜88にしっかりと接触させる。
【0041】
[0052]ステップS106において、電気エネルギ源14は、例えば、ボタン50(図2参照)を押下することによって作動させられ、単極電気焼灼プローブ22の遠位貫入先端部32および拡張可能部分56の加熱を生じさせる。
【0042】
[0053]ステップS108において、流体源44が、例えば、ボタン48(図2参照)を押下することによって作動させられ、熱活性化される封止流体52(図4参照)を、拡張可能部分56の複数の開口64を通って(図6参照)、胸膜層88,92(図9参照)を含む、ステップS104における拡張可能部分56を包囲する組織領域へ供給する。この時、胸膜層88,92は、拡張可能部分56の以前の近位移動によって圧縮されており、胸膜層88,92は、封止流体52の熱活性化によってアクセス開口84の周囲で封止される。
【0043】
[0054]ステップS106およびS108は、上記で紹介した順序で順次に行われる場合があり、または代替的に、同時に行われる場合があると考えられる。さらなる代替として、ステップS106およびS108を行う順序は逆転させられる場合があると考えられる。
【0044】
[0055]ステップS110において、ステップS100において導入カニューレ36を含む実施形態において、導入カニューレ36は、次いで、アクセス開口84に沿って遠位に、胸膜層88,92の封止された部分を通って前進させられる場合がある。
【0045】
[0056]ステップS112において、単極電気焼灼プローブ22の拡張可能部分56は、例えば、ボタン46(図2参照)を摺動させることによって、収縮状態58(図5も参照)へ収縮させられ、単極電気焼灼プローブ22は、アクセス開口84から引き出される場合がある。
【0046】
[0057]代替的なステップS114において、ステップS100において導入カニューレ36を含まない実施形態において、アクセス開口84からの単極電気焼灼プローブ22の引出しの後、肺82へのアクセス通路を維持するために、次いで、導入カニューレ36が、アクセス開口84内へ、胸膜層88,92の封止された部分を通って挿入される場合がある。
【0047】
[0058]胸膜層88,92の封止された部分を通って導入カニューレ36を位置決めした後、肺処置、例えば、肺生検が、導入カニューレ36を通じて行われる場合がある。
[0059]上記の一次実施形態は、単極電気焼灼プローブ22と、接地パッド18と、無線周波数(RF)発生器の形態の電気エネルギ源14とを利用するが、システムは、代替的に、熱活性化されるタンパク質材料の局所化された送達を容易にするために、単極電気焼
灼プローブ22のような構造的特徴を有する双極電気焼灼プローブを利用するように構成される場合があると考えられる。また、電気焼灼プローブは、熱活性化されるタンパク質材料の局所化された送達を容易にするために、単極電気焼灼プローブ22のような構造的特徴を有する、電気加熱素子(DCまたはAC)を有する電気焼灼プローブなどの、その他の形態を採用する場合がある。
【0048】
[0060]以下の項目も、本発明に関する。
[0061]1つの形態において、本発明は、胸膜層の一部分を封止する(際に使用する)ためのシステムに関する。システムは、電気エネルギ源と、電気焼灼プローブと、タンパク質源とを含む場合がある。電気焼灼プローブは、電気エネルギ源に電気的に結合されている。電気焼灼プローブは、カニューレシャフト部分と、遠位貫入先端部と、カニューレシャフト部分と遠位貫入先端部との間に配置された中間部分とを有する場合があり、電気焼灼プローブは、熱を生成するように構成されている。タンパク質源は、電気焼灼プローブの中間部分に結合されている。タンパク質源は、熱によって変性させられるまたは変性可能であるように構成されたタンパク質を有する。特に、タンパク質源は、このようなタンパク質を含むことによって特徴づけられる物質を含む。
【0049】
[0062]幾つかの実施形態では、タンパク質源は、タンパク質を含む封止流体を供給するように構成された流体源である場合があり、カニューレシャフト部分は、流体源と流体連通して結合されたカニューレ内腔を有する。中間部分は、カニューレ内腔を介して流体源と流体連通して結合された拡張可能部分である場合があり、拡張可能部分は、流体源によって供給される封止流体が、拡張可能部分から複数の開口を通って、電気焼灼プローブの外部の位置へ出るように構成された複数の開口を規定するように構成されている。
【0050】
[0063]拡張可能部分を含む実施形態では、拡張可能部分は、収縮状態を規定する延伸位置および拡張状態を規定する後退位置を有する(にある)ように構成される場合がある。拡張可能部分は、複数の拡張部材を含む場合があり、複数の開口のそれぞれの開口は、複数の拡張部材の隣接する拡張部材の各対の間に位置している。
【0051】
[0064]直前の段落による実施形態では、複数の拡張部材の各拡張部材は、近位端部と、遠位端部と、アーティキュレーションジョイントとを含む場合があり、近位端部はカニューレシャフト部分に接続されており、遠位端部は遠位貫入先端部に接続されており、アーティキュレーションジョイントは近位端部と遠位端部との間に位置している。
【0052】
[0065]拡張可能部分を含む実施形態では、カニューレシャフト部分は第1の直径を有す
る場合があり、拡張可能部分は第2の直径を有する場合があり、収縮状態において、第1の直径と第2の直径とは実質的に等しい。
【0053】
[0066]拡張可能部分を含む実施形態では、拡張状態において、カニューレシャフト部分は第1の直径を有する場合があり、拡張可能部分は、第2の直径を有する最大円周を有するように構成される場合があり、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0054】
[0067]封止流体を含む実施形態では、流体源はシリンジである場合があり、かつ/または封止流体はアルブミンを含む場合がある。
[0068]選択的に、実施形態のいずれかにおいて、タンパク質源は、コラーゲンを含有するコーティングを含む場合があり、かつ/またはコーティングは、中間部分および遠位貫入先端部のうちの少なくとも一方の上に位置する、例えば、形成される場合がある。
【0055】
[0069]1つの実施形態では、例えば、中間部分は、複数の拡張部材を含む拡張可能部分である場合があり、かつ/または複数の拡張部材は、タンパク質源としてのコーティング
を有する。コーティングは、タンパク質を含む熱活性化される材料である場合があり、かつ/または複数の拡張部材は、収縮状態および拡張状態を有するように構成される場合がある。
【0056】
[0070]直前の段落による実施形態では、コーティングは、コラーゲンを含む場合がある。
[0071]別の形式では、本発明は、封止流体を送達するように構成された流体源を有し、封止流体は熱活性化可能である、胸膜層の一部分を封止する(際に使用する)ためのシステムに関する。この実施形態によるシステムは、電気エネルギ源と、電気エネルギ源に電気的に結合された接地パッドと、電気エネルギ源に電気的に結合された単極電気焼灼プローブとを含む場合があり、単極電気焼灼プローブおよび接地パッドは、協働して熱を生成するように構成されている。単極電気焼灼プローブは、カニューレシャフト部分と、遠位貫入先端部と、カニューレシャフト部分と遠位貫入先端部との間に配置された拡張可能部分とを有する場合がある。カニューレシャフト部分は、流体源と流体連通して結合されたカニューレ内腔を有する。拡張可能部分は、カニューレ内腔を介して流体源と流体連通して結合されている。拡張可能部分は、複数の開口を画定するように構成されており、流体源によって供給された封止流体が、拡張可能部分から複数の開口を通って、単極電気焼灼プローブの外部の位置へ出るように構成されている。
【0057】
[0072]直前の段落による実施形態では、拡張可能部分は、収縮状態を規定する延伸位置と、拡張状態を規定する後退位置とを有する(にある)ように構成される場合がある。拡張可能部分は、複数の拡張部材を含む場合があり、複数の開口のそれぞれの開口は、複数の拡張部材の隣接する拡張部材の各対の間に位置している。
【0058】
[0073]複数の拡張部材を有する拡張可能部分を含む幾つかの実施形態では、複数の拡張部材の各拡張部材は、カニューレシャフト部分に接続された近位端部と、遠位貫入先端部に接続された遠位端部とを有する場合がある。
【0059】
[0074]複数の拡張部材を有する拡張可能部分を含む幾つかの実施形態では、複数の拡張部材の各拡張部材は、近位端部と遠位端部との間に位置したアーティキュレーションジョイントをさらに含む場合があり、拡張状態は、拡張可能部分の外部の位置への、複数の流体拡張部材の間の封止流体の流れを容易にする。
【0060】
[0075]拡張可能部分を含む実施形態のいずれかにおいて、カニューレシャフト部分は第1の直径を有する場合があり、拡張可能部材は第2の直径を有する場合があり、収縮状態において、第1の直径および第2の直径は実質的に等しい。
【0061】
[0076]拡張可能部分を含む実施形態のいずれかにおいて、拡張状態において、カニューレシャフト部分は第1の直径を有する場合があり、拡張可能部材は、第2の直径を有する最大円周を有する場合があり、第2の直径は第1の直径よりも大きい。
【0062】
[0077]拡張可能部分を含む実施形態のいずれかにおいて、拡張可能部分は、生体適合性金属から形成される場合がある。
[0078]流体源を含む実施形態のいずれかにおいて、流体源は、シリンジである場合がある。
【0063】
[0079]選択的に、直前の段落による実施形態において、システムは、カニューレシャフト部分の近位端部に接続されたルアーフィッティングをさらに含む場合があり、ルアーフィッティングは、カニューレ内腔と流体連通しており、シリンジは、ルアーフィッティングに接続されている。
【0064】
[0080]封止流体を含む実施形態のいずれかにおいて、封止流体は、タンパク質を含む場合がある。
[0081]選択的に、拡張可能部分を有する実施形態のいずれかにおいて、システムは、拡張可能部分および遠位貫入先端部のうちの少なくとも一方の上に位置する、例えば、形成される場合があるコーティングを含む場合があり、かつ/またはコーティングは、二次タンパク質を含む熱活性化される材料である。
【0065】
[0082]本明細書において使用される場合、「実質的に」という用語、および程度を表すその他の語句は、そのように修飾される特性からの許容変動を示すことが意図された相対的な修飾語である。このような用語は、それが修飾する特性の絶対値に限定されることは意図されておらず、むしろその逆であるよりも物理的または機能的特性を有するものである。
【0066】
[0083]本発明は、少なくとも1つの実施形態に関して説明されているが、本発明は、本開示の思想および範囲内でさらに修正することができる。したがって、本願は、その一般的原理を使用する発明のあらゆる変更、使用または適応をカバーすることが意図されている。さらに、本願は、本発明が属する、添付の請求の範囲の限定に含まれる技術における公知のまたは慣用的な実用に当てはまる本開示からのこのような逸脱をカバーすることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B