(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】電気冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240729BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240729BHJP
D06F 33/30 20200101ALI20240729BHJP
【FI】
F25D23/00 301L
G06Q50/10
D06F33/30
(21)【出願番号】P 2021111465
(22)【出願日】2021-07-05
【審査請求日】2023-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】591195994
【氏名又は名称】株式会社ミヤデン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 英司
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-224486(JP,A)
【文献】特開2002-081848(JP,A)
【文献】特開2003-004368(JP,A)
【文献】特開2015-205121(JP,A)
【文献】特開2003-228653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 17/04-17/08
F25D 23/00
G06Q 50/10
D06F 33/00-34/34
D06F 58/30-58/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状の庫本体内に貯蔵する食品の情報を読み取り可能な読取手段と、該読取手段で読み取った情報と予め設定手段で設定した情報とを比較し、その比較結果に基づき前記食品の状態を判定して報知手段で報知可能な制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記読取手段で読み取った少なくとも前記食品の賞味期限と前記食品のアレルギー性材料とからなる情報に基づいて前記報知手段から所定の報知を行うことを特徴とする電気冷蔵庫。
【請求項2】
前記読取手段、設定手段、報知手段及び制御手段は、一つの筐体に設けられて前記
庫本体とは別体で形成されるかもしくは少なくとも前記制御手段が前記
庫本体に内蔵されていることを特徴とする請求項1に記載の
電気冷蔵庫。
【請求項3】
前記報知手段からの報知が
複数種設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
電気冷蔵庫。
【請求項4】
前記制御手段に外部の端末装置が所定の方式で通信可能に接続可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
電気冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活家電(白物家電)としての電気冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生活家電としての冷蔵庫(電気冷蔵庫)は、例えば特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は、庫本体の前面開口部に配設されるドアに設けた液晶パネルと、この液晶パネルの表示状態を制御可能な液晶制御手段を備え、液晶制御手段の制御で、例えば液晶パネルを庫内透視状態と庫内非透視状態に設定したり液晶パネルに各種情報を所定の形態で表示するようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような冷蔵庫にあっては、液晶パネルを介して庫内の状況を把握したりドアに各種情報等を表示できるものの、庫内に収容される食品の各種情報を管理することはできず、例えば、賞味期限や消費期限等(以下、賞味期限等という)の期限が過ぎた食品を知らずに庫内に貯蔵(収容)している場合があり、食品自体の的確な管理を行うことが難しい。特に近年、食品の賞味期限等や産地、原材料等を明示したラベルを食品自体に貼付することが義務付けられているが、消費者がその情報を有効活用することが現実的に難しく、その改善が望まれているのが実情である。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、使用される食品の各種情報を使用時に簡単に把握できて、消費者が最適に使用可能な電気冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、箱状の庫本体内に貯蔵する食品の情報を読み取り可能な読取手段と、該読取手段で読み取った情報と予め設定手段で設定した情報とを比較し、その比較結果に基づき前記食品の状態を判定して報知手段で報知可能な制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記読取手段で読み取った少なくとも前記食品の賞味期限と前記食品のアレルギー性材料とからなる情報に基づいて前記報知手段から所定の報知を行うことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、前記読取手段、設定手段、報知手段及び制御手段が、一つの筐体に設けられて前記庫本体とは別体で形成されるかもしくは少なくとも前記制御手段が前記庫本体に内蔵されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、前記報知手段からの報知が複数種設定されていることを特徴とする。さらに、請求項4に記載の発明は、前記制御手段に外部の端末装置が所定の方式で通信可能に接続可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、食品の各種情報を読み取り可能な読取手段と、この読取手段で読み取った情報と設定手段で設定した管理情報とを比較し、その比較結果に基づき食品の状態を判定して報知手段で報知可能な制御手段を備えるため、消費者が冷蔵庫で使用される食品の各種情報を冷蔵庫の使用時に簡単かつ確実に把握できて、消費者が冷蔵庫を最適な状態で使用することができる。
【0010】
また、食品を貯蔵する冷蔵庫の管理情報が少なくとも賞味期限とアレルギー性材料であるため、食品の賞味期限を効果的に管理できて、賞味期限切れの食品の廃棄等を抑制できる等、食品の管理を的確に行うことができると共に、アレルギー性材料の情報も管理できて、冷蔵庫の使用者にアレルギー性原材料に過敏な人がいる場合等への対策としても効果的に利用することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、読取手段、設定手段、報知手段及び制御手段が、一つの筐体に設けられて庫本体とは別体で形成されるかもしくは少なくとも制御手段が予め庫本体に内蔵されているため、例えば別体とすることで、既存の冷蔵庫に対しリモコン的な使用が可能になり、各種冷蔵庫に簡単に適用できる等使い勝手が向上し、また冷蔵庫に内蔵することで、冷蔵庫の意匠的価値を損なうことなく安価に形成すること等ができる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、報知手段からの報知が複数種設定されているため、例えば食品の賞味期限の設定値を所定日数早くすることで予告報知をし、賞味期限を過ぎた場合に警報報知とする等、消費者の状況に応じて最適な情報管理を行うことができる。
【0013】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、制御手段に外部の端末装置が所定の方式で通信可能に接続可能であるため、例えばスマホやタブレット等の端末装置を制御手段に無線接続することで、報知信号を端末装置で発信できる等、冷蔵庫の使い勝手を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係わる
電気冷蔵庫の一実施形態を示す概略正面図
【
図5】
(a)が冷蔵庫で使用される食品用のラベルを示す図、(b)が参考例としての洗濯機で使用される衣料品用のラベルを示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる生活家電としての冷蔵庫の一実施形態を示している。
図1に示すように、冷蔵庫11は、例えば箱状の庫本体12の下部に例えば物品としての野菜等を貯蔵(保存)するための野菜冷蔵室13が設けられ、この野菜冷蔵室13の上部に図示しない冷凍室を有して物品としての各種食品を冷蔵したり冷凍するための冷蔵室14が設けられることで、2ドア形式で構成されている。
【0016】
また、冷蔵庫11の冷蔵室ドアの表面で取っ手15の近傍には、物品情報管理装置1(以下、情報管理装置1という)が配設されている。この情報管理装置1は、
図2に示すように、筐体2を有し、この筐体2内に、例えばカレンダー機能や比較機能を有するCPU3a及びこのCPU3aに接続されたRAM3b、ROM3c等を有する制御部3と、この制御部3にそれぞれ接続された読取機4、記憶部5、入力部6、表示器7及び警報器8等を有している。
【0017】
前記読取機4は、例えば食品に貼付されている後述するラベル16のバーコード16aを読み取り可能なバーコードリーダが使用され、その読取部が筐体2の前面に露出状態で設けられている。また、前記記憶部5は、読取機4で読み取った情報を記憶させたり、後述する如く入力部6から入力されるデータを記憶するようになっている。
【0018】
前記入力部6は、例えばテンキーやリセットキー、電源キー(電源スイッチ)等を有するタッチパネル式の液晶入力装置で構成され、前記表示器7は、例えば液晶表示器が使用されて後述する賞味期限等の状態を所定の形態で表示(報知)するようになっている。なお、この表示器7と入力部6は、一つの液晶パネルに一体化して設けることも可能である。また、前記警報器8は、例えばスピーカや複数のLEDが使用され、音や光(色)で警報を発信(報知)するようになっている。
【0019】
そして、
図1に拡大して示すように、前記警報器8と共に報知手段を構成する表示器7や入力部6は、冷蔵庫11を使用する消費者が視認できるように筐体2の前面に設けられ、また、前記読取機4も、消費者が冷蔵庫11内に食品を収容する前にそのラベル16を読み取りできるように例えば筐体2の前面に設けられている。なお、前記情報管理装置1は、例えばその設置面(背面)に配設した図示しない磁石や吸着盤等により、冷蔵庫11の所定のドア表面に吸着状態で設置されるようになっている。
【0020】
図3は、前記情報管理装置1を前記冷蔵庫11に適用した場合の動作の一例を示すフローチャートである。以下、これについて説明する。なお、説明の便宜上、冷蔵庫11に貯蔵される食品のラベル16が、
図5(a)に示すもので、このラベル16の各情報のうち管理しようとする情報(以下、管理情報という)が賞味期限16bであるとする。
【0021】
先ず、情報管理装置1の前記電源スイッチをオンするとプログラムがスタート(S100)し、複数の食品情報のうちの賞味期限16bが管理情報である旨を入力部6で、例えばパネル上の表示を利用して選択方式等で設定(S101)する。
【0022】
そして、読取機4で情報が読み取りされたか否かが判断(S102)され、この判断S102は、読み取りが完了するまで繰り返される。消費者が食品に貼付されているラベル16のバーコード16aを情報管理装置1の読取機4に近づけることで、バーコード16aが読み取られると、判断S102で「YES」となり、読み取ったデータが記憶部5に記憶(S103)される。
【0023】
次に、この記憶されたデータ(賞味期限)とCPU3a内蔵もしくは別途設けたカレンダーの年月日とが比較(S104)され、この判断S104は「YES」になるまで繰り返される。そして、判断S104で「YES」となって時点で、表示器7に「賞味期限切れ」である旨と該当する食品の名称16c等が表示(S105)されると共に、表示と略同時に警報器8からアラーム(S106)が発せられる。
【0024】
なお、表示器7への「賞味期限切れ」の表示は、文字や絵柄を表示させたりこれらを点滅させる等、消費者が視認され易い表示方法を採用することが好ましいし、警報器8からのアラームも、女性の声を予め複数種設定して消費者の好みに応じて適宜選択設定した音声アラームや複数色のLEDの点灯や点滅による光アラームを使用してもよい。また、「賞味期限切れ」の報知は、アラームを省略して表示器7のみで報知するように設定することも勿論可能である。
【0025】
このステップS105及びステップS106で冷蔵庫11内に「賞味期限切れ」の食品が貯蔵されていることが報知されると、入力部6の前記リセットキーがオンか否か(リセットか否か)が判断(S107)され、この判断S107で「NO」の場合は、判断S104に戻る。一方、消費者が表示やアラームで「賞味期限切れ」の食品が冷蔵庫11内に貯蔵されていることを認識し、該当する食品を冷蔵庫11内から取り出し、入力部6のタッチパネルのリセットキーをオンすると判断S107で「YES」となり、記憶部5に記憶されている取り出した食品に関する各種データが消去(S108)されて、一連のプログラムがエンド(S109)となる。
【0026】
つまり、前記情報管理装置1の場合、消費者が管理する情報が「賞味期間切れ」等であることを設定した状態で、購入した食品のバーコード16aを情報管理装置1の読取機4に読み取らせ、この食品を冷蔵庫11内の所定の位置に収容(貯蔵)するだけで、賞味期限の管理がスタートし、賞味期限が切れた際に所定の報知が自動的に行われる。そして、この報知を消費者が認識して、該当する食品に対して所定の処理(例えば直ちに使用するかもしくは廃棄等)することで「賞味期限切れ」の食品が冷蔵庫11内に消費者の意に反して長時間貯蔵されている状態等を解消できることになる。
【0027】
なお、以上のフローチャートにおいては、冷蔵庫11による食品の「賞味期限切れ」の判定基準日を賞味期限日としたが、例えば判定基準日を期限日の1~2日前としたり、あるいは判定基準日を「期限日」と該期限日の例えば二日前の「予告日」の二種類設定し、「予告日」に予告報知を行い「期限日」に期限切れ報知を行うようにしてもよい。このうち二段階(複数段階)で報知する場合は、「予告日」と「期限日」とで異なる報知とすることが好ましく、これにより「賞味期限切れ」となる前に該当食品の使用が促進されて、「賞味期限切れ」食品の廃棄が抑えられことになる。
【0028】
また、この冷蔵庫11の場合、例えば消費者の家族にアレルギー性の材料に過敏な人がいた場合、対応するアレルギー性の原材料を管理情報としてステップS101で設定することで、食品を購入する際に万一ラベル16の原材料を見逃した場合等に、冷蔵庫に貯蔵する際の読取機4による読み取りで報知できて、情報管理装置1をアレルギー性食品への対策としても効果的に利用できることになる。また、
図1~
図3に示す冷蔵庫11の情報管理装置1の構成は、例えば電子レンジ等の各種レンジ、電気圧力鍋等の各種調理家電にも適用でき、これらの場合は、管理情報として各生活家電の出力ワット数や加熱時間等を使用することができる。
【0029】
さらに、
図3のフローチャートにおいては、「賞味期限切れ」が報知された食品のプログラム上の処理をリセットキーの操作で行ったが、例えば報知後に当該食品を読取機4で再び読み取ることで行う、すなわち同一の食品が2回読取機4で読み取られた場合に自動的にリセットとすることもでき、この場合は、「賞味期限切れ」食品の解除操作が簡単に行えることになる。
【0030】
このように、前記電気冷蔵庫11の情報管理装置1によれば、制御部3が、読取機4で読み取った情報と入力部6で設定した管理情報とを比較して、その比較結果に基づいて食品の賞味期限の状態を表示器7や警報器8で報知する如く制御するため、消費者が冷蔵庫11で使用(貯蔵・保存)される食品の賞味期限情報を冷蔵庫11の使用時に簡単に把握できて、「賞味期限切れ」食品の冷蔵保存を防止できる等、冷蔵庫11を最適な状態で使用することができる。
【0031】
また、制御部3、読取機4、記憶部5、入力部6、表示器7及び警報器8等が一つの筐体2に設けられて冷蔵庫11とは別体で構成されているため、例えば情報管理装置1を冷蔵庫11のドアの所定位置に取り付けるだけでリモコン的な使用が可能になり、既存の各種冷蔵庫11に簡単に適用できる等、情報管理装置1や冷蔵庫11自体の使い勝手を向上させることができる。また、表示器7や警報器8からの報知が管理情報の状態に応じて例えば「予告日」と「期限日」等の複数種類に設定すれば、食品の賞味期限等の月日を期限日より所定日数早く認識できて、「賞味期限切れ」の食品の発生自体を極力抑制することができ、情報管理装置1で一層的確な情報管理を行うことができる。
【0032】
図4は、前記情報管理装置1を
参考例としての洗濯機に適用した場合の動作の一例を示すフローチャートである。以下、これについて説明する。なお、説明の便宜上、前記冷蔵庫11と同じステップの説明は簡略化し、洗濯機で洗濯される衣服(衣料品)のラベル17は、
図5(b)に示すもので、このラベル17の情報のうち管理情報が洗濯条件(桶マーク17a)であり、前記読取機4が画像を読取可能な画像読取機であるとする。
【0033】
先ず、情報管理装置1の電源スイッチをオンするとプログラムがスタート(S200)し、洗濯しようとする衣料品の複数の衣料品情報のうちの洗濯情報(桶マーク17a)を、例えば入力部6の表示部に予め記憶してあるマークの中から選ぶ等して設定(S201)する。そして、画像読取機で読み取りがされたか否かが判断(S202)され、この判断S202は、読み取りが完了するまで繰り返される。消費者が洗濯をしようとする衣料品のラベルやタグ等に表示されている桶マーク17aを画像読取機に近づけることで、桶マーク17aが読み取られると、判断S202で「YES」となり、読み取ったデータが記憶部5に記憶(S203)される。
【0034】
次に、この記憶されたデータ(桶マーク17a)と、ステップS201で選択設定された桶マークとが一致しているか否かが判断(S204)される。なお、この読み取った桶マーク17aと設定してある桶マークの一致判断は、各桶マーク17a等を画像処理してデシタル化しておくことで簡単に行うことが可能になる。
【0035】
そして、判断S204で「YES」の場合、すなわち選択設定された桶マークと洗濯をしようとして読み取った衣料品の桶マーク17aが一致した場合は、「OK」表示(S205)され、両マークが一致せず判断S204で「NO」の場合は、「NG」表示(S206)される。このステップS206で「NG」表示された場合は、条件(桶マーク)変更が可能である否かが判断(S207)され、この判断S207で「YES」の場合は、ステップS201に戻り設定条件を新たな条件(例えば他の桶マーク)に変更設定する。
【0036】
また、前記ステップS205で「OK」表示した後は、リセットキーがオンしたか否かが判断(S208)され、この判断S208で「NO」の場合は、ステップS204に戻る。また、判断S208で「YES」の場合、すなわち洗濯が終了してリセットキーがオンされた場合は、前記記憶部5に記憶されている当該衣料品に対する洗濯情報(洗濯条件等)の各種データが消去(S209)されて、一連のプログラムがエンド(S210)となる。
【0037】
なお、以上のフローチャートにおいては、判断S204で読み取ったマーク17aと設定してあるマークが一致するか否かを判断したが、例えば基準となるマークに許容範囲を持たせ、この許容範囲内の場合は「OK」と判断するようにしてもよい。また、衣料品のラベルやタグ等にバーコード等のコードが設けられている場合は、食品用のラベル16と同様に、バーコードリーダーで読み取るようにすればよい。さらに、
図4のフローチャートにおいて、ステップS205,S206の表示(報知)は、同時にアラームを発信(報知)することも可能であるし、管理情報は、桶マーク17aと共に漂白剤マーク17b等の洗濯情報を適用してもよい。
【0038】
つまり、この洗濯機の情報管理装置1の場合、消費者が管理する情報として、桶マーク17aや漂白剤マーク17b等を使用でき、予め設定したこれらのマークと、消費者が洗濯をしようとする衣料品から読み取ったマークとが一致したり許容範囲内の場合はそのまま洗濯を行う。一方、両マークが不一致だったり許容範囲外の場合は、マーク変更が可能な場合には変更して洗濯を行い、マーク変更が不可能な場合には、洗濯を中止することになる。
【0039】
このように、前記洗濯機の情報管理装置1によれば、前記冷蔵庫11の情報管理装置1と略同様の作用効果が得られる他に、洗濯機で管理する情報が桶マーク17a等の洗濯情報であり、制御部3が比較結果に基づき表示器7や警報器8で所定の表示をしたり所定の警報を発するため、洗濯槽内に収容される衣料品の洗濯条件等の情報を消費者に報知して簡単かつ確実に把握させることができ、洗濯時の衣料品の縮みや損傷等の不具合発生を確実に抑制することができ、消費者が洗濯を安心して行うことが可能になる。
【0040】
特に、例えば桶マーク17a等が一致したり所定の範囲内のみに洗濯を行うことができることから、桶マーク17a等が一致しなかったり範囲外の衣料品を消費者が濯槽内に入れること自体がなくなり、これらの衣料品の洗濯による損傷等を確実に防止できて、各種衣料品の長期の使用が可能になると共に、消費者が一層的確かつ安全な洗濯を行うことが等が可能になる。
【0041】
なお、前記実施形態においては、情報管理装置1を冷蔵庫11や洗濯機の外壁面の所定位置に磁石や吸着盤で吸着設置可能としているが、本発明はこれに限定されず、例えば情報管理装置1全体あるいは読取機4や入力部6、表示器7を生活家電の外表面に露出状態でその他を生活家電に内蔵してもよい。このように構成すれば、生活家電の意匠的価値の低下を抑えつつ安価に形成すること等ができると共に、例えば情報管理装置1で得られる信号を利用して、生活家電自体の運転条件を対応する物品自体の特性に応じて最適に制御すること等も可能になる。
【0042】
また、
図2の二点鎖線で示すように、情報管理装置1内にCPU3a等に接続された送受信部18を設け、この送受信部18にスマホやタブレット等の外部の端末装置19を無線接続可能に構成してもよく、この場合は端末装置19に情報管理装置1の各種信号を送信することで、端末装置19から各種表示や警報を発すること等ができ、情報管理装置1の使い勝手を一層向上させることができる。
【0043】
さらに、前記実施形態においては、物品としての食品や衣料品のバーコードやマーク等を読み取るようにしたが、本発明はこれに限定されず、例えば他の各種コードや文字等を読み取る構成としてもよい。また、前記実施形態におけるブロック図や動作を示すフローチャート等は一例であって、各生活家電の特性(動作)に対応したブロック図やフローチャートを採用できる等、本発明の各発明に係わる要旨を逸脱しない範囲において適宜の構成を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、冷蔵庫や洗濯機に限らず、他の全ての生活家電や生活家電以外の他の家電にも利用できる。
【符号の説明】
【0045】
1・・・情報管理装置、2・・・筐体、3・・・制御部、3a・・・CPU、4・・・読取機、5・・・記憶部、6・・・入力部、7・・・表示器、8・・・警報器、11・・・冷蔵庫、12・・・庫本体、13・・野菜冷蔵室、14・・・冷蔵室、15・・・取っ手、16・・・ラベル、16a・・・バーコード、16b・・・賞味期限、16c・・・名称、17・・・マーク、17a・・・桶マーク、17b・・・漂白剤マーク、18・・・送受信部、19・・・端末装置。