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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】潅水育苗システム
(51)【国際特許分類】
   A01G 27/00 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
A01G27/00 504Z
A01G27/00 502L
A01G27/00 502W
A01G27/00 504C
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019220776
(22)【出願日】2019-12-05
(65)【公開番号】P2021087409
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】599105470
【氏名又は名称】株式会社エバーウィングス
(74)【代理人】
【識別番号】100140866
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】大垣 恵一
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-197871(JP,A)
【文献】特開2007-330211(JP,A)
【文献】特開2007-110944(JP,A)
【文献】特開2009-183233(JP,A)
【文献】特開2009-100703(JP,A)
【文献】特開平05-176642(JP,A)
【文献】登録実用新案第3117983(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第106993520(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 23/00 - 23/04
A01G 25/00 - 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向において配列された苗に潅水する潅水育苗システムであって、
上流から下流に向かって、少なくとも水を含む供給水が流通する給水管と、
前記給水管に接続され、前記供給水が流通し、前記所定方向に延び、苗の根元に配置され、筒形状に形成され、外面に貫通孔が設けられているチューブと、を備え、
前記貫通孔から出た供給水が前記チューブの外面を伝って下方に落下することで、苗の根元にのみ潅水し、
前記給水管に設けられ、前記給水管を挿通する前記供給水の水量を調整する電磁弁と、
前記電磁弁の開閉により、苗に潅水する前記供給水の水量を制御する制御手段と、を更に備え、
前記制御手段は、
管理者の操作により、苗1株当り1日に潅水する前記供給水の量に関する情報、1日に潅水する回数に関する情報、苗の株数に関する情報を受け付ける受付手段と、
受付手段で受け付けた情報に基づき、苗の1株当り1日に潅水する前記供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する前記供給水の水量である所定量を算出する算出手段と、を備え、
予め設定された時間に、前記所定量の前記供給水を潅水するように、前記電磁弁を開閉する制御を行う潅水育苗システム。
【請求項2】
前記給水管の前記電磁弁より上流側に接続され、水に液肥を混入する液肥混入手段を更に備え、
前記制御手段は、前記液肥混入手段による、水に混入する液肥の量を調整し、前記供給水を生成する請求項に記載の潅水育苗システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潅水育苗システムに関し、特に、所定方向において配列された苗に潅水する潅水育苗システムに関する。
【背景技術】
【0002】
イチゴの苗は、株毎に栽培ポットに植えられ、この栽培ポットが地表から離間された位置において、所定方向に配列された状態で、潅水され育苗される。
【0003】
イチゴの苗への潅水は、育成者が所定方向に移動しながら、苗の上から散水する頭上潅水により行われていたが、一日に複数回に亘って行われるため、育成者の負担となっていた。
【0004】
このため、特許文献1には、点滴チューブを栽培ポットが配列された方向に延ばして、点滴チューブに散水孔を形成し、この散水孔から葉水潅水を行うことが示されている。このような特許文献1の技術によれば、育成者の潅水の労力を軽減することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-106176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、イチゴの育苗において、苗に炭疽病が発生した場合、完治することは困難であり、炭疽病が発生した苗は廃棄するしかない。また、1つの株に炭疽病が発生すると、周囲の株にも広がる。このため、イチゴの苗の育苗において、炭疽病の拡散を防止することは非常に重要である。
【0007】
また、炭疽病は、土を介して、他の苗に感染していく。このため、頭上潅水すると、上方から土に落下した水滴が撥ね、他の苗に付着するだけで、この苗に炭疽病が発生してしまう。
【0008】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、イチゴの苗の育苗において、育成者の潅水の労力を軽減するとともに、炭疽病の拡散を抑えることが可能な潅水育苗システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 所定方向において配列された苗に潅水する潅水育苗システムであって、
上流から下流に向かって、少なくとも水を含む供給水が流通する給水管と、
前記給水管に接続され、前記供給水が流通し、前記所定方向に延び、苗の根元に配置され、筒形状に形成され、外面に貫通孔が設けられているチューブと、を備え、
苗の根元にのみ潅水する潅水育苗システム。
【0010】
(1)の構成によれば、所定方向において配列された苗に潅水する潅水育苗システムは、給水管と、チューブと、を備える。
給水管は、上流から下流に向かって、少なくとも水を含む供給水が流通する。
チューブは、給水管に接続され、供給水が流通し、所定方向に延び、苗の根元に配置され、筒形状に形成され、外面に貫通孔が設けられている。
そして、潅水育苗システムは、苗の根元にのみ潅水する。
【0011】
これにより、少なくとも水を含む供給水を、所定方向において配列された苗に、チューブの貫通孔から潅水することが可能となり、しかも、苗の根元にのみ潅水することが可能となる。
したがって、育成者の潅水の労力を軽減するとともに、炭疽病の拡散を抑えることが可能な潅水育苗システムを提供できる。
【0012】
(2) 前記給水管に設けられ、前記給水管を挿通する前記供給水の水量を調整する電磁弁と、
前記電磁弁の開閉により、苗に潅水する前記供給水の水量を制御する制御手段と、を更に備え、
前記制御手段は、
苗の1株当り1日に潅水する前記供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する前記供給水の水量である所定量を算出し、
予め設定された時間に、前記所定量の前記供給水を潅水するように、前記電磁弁を開閉する制御を行う(1)に記載の潅水育苗システム。
【0013】
(2)の構成によれば、潅水育苗システムは、電磁弁と、更に、制御手段と、を更に備える。
電磁弁は、給水管に設けられ、給水管を挿通する供給水の水量を調整する。
制御手段は、電磁弁の開閉により、苗に潅水する供給水の水量を制御する。
そして、制御手段は、苗の1株当り1日に潅水する供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する供給水の水量である所定量を算出し、予め設定された時間に、所定量の供給水を潅水するように、電磁弁を開閉する制御を行う。
【0014】
これにより、苗の1株当り1日に潅水する供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する供給水の水量である所定量を算出できる。そして、この算出した所定量の供給水を、予め設定された時間に、潅水することが可能となる。
よって、苗の生長状況や天候や気温等に応じた量の供給水を潅水できるので、適切な量の供給水を潅水することが可能となる。
【0015】
(3) 前記給水管の前記電磁弁より上流側に接続され、水に液肥を混入する液肥混入手段を更に備え、
前記制御手段は、前記液肥混入手段による、水に混入する液肥の量を調整し、前記供給水を生成する(2)に記載の潅水育苗システム。
【0016】
(3)の構成によれば、潅水育苗システムは、液肥混入手段を更に備える。
液肥混入手段は、給水管の電磁弁より上流側に接続され、水に液肥を混入する。
そして、制御手段は、液肥混入手段による、水に混入する液肥の量を調整し、供給水を生成する。
【0017】
これにより、水に液肥を混入させた供給水を潅水できる。
そして、供給水における液肥の量を調整することができるので、苗の生長状況等に応じた量の液肥を混入した供給水を潅水できるので、適切な量の液肥を混入した供給水を潅水することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、イチゴの苗の育苗において、育成者の潅水の労力を軽減するとともに、炭疽病の拡散を抑えることが可能な潅水育苗システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施の形態における潅水育苗システムの概要を説明する図である。
図2】本発明の一実施の形態における潅水育苗システムにおける苗とチューブの位置関係を示す図である。
図3】本発明の一実施の形態における潅水育苗システムの機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施の形態における潅水育苗システムによる潅水制御処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
[潅水育苗システムの構成]
まず、本発明の一実施の形態における潅水育苗システムの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における潅水育苗システムの概要を説明する図である。
【0022】
図1に示す本実施の形態の潅水育苗システム1は、イチゴの苗の育苗において用いられる。イチゴの苗の育苗では、図1に示すように、イチゴの苗が植えられたポットPが所定方向に複数配列された列が、所定方向に直交する方向に、複数配列されるトレイTを用いて行われる。
【0023】
潅水育苗システム1は、給水管2と、チューブ3と、給水管2の上流側から、液肥混入機10と、1次電磁弁20と、2次第1系統電磁弁30と、2次第2系統電磁弁40と、制御部50と、を備える。
【0024】
給水管2は、水源(例えば、井戸や水道等)に接続された上流から、チューブ3が接続されている下流に向かって、少なくとも水を含む供給水が流通する。
【0025】
図2は、本発明の一実施の形態における潅水育苗システムにおける苗とチューブの位置関係を示す図である。
チューブ3は、図1に示すように、給水管2の下流側に接続され、供給水が流通し、所定方向(イチゴの苗が植えられたポットPが複数配列された列が延びる方向)に延び、図2に示すように、苗の根元に配置され、筒形状に形成され、外面に貫通孔3aが任意の所定間隔(例えば、5cm間隔)で複数設けられている。貫通孔3aの所定間隔は、トレイTにおけるポットP(苗)のピッチと同じ間隔でもよい。
【0026】
チューブ3の貫通孔3aは、図2に示す例では、下方に向けて形成されている。これにより、潅水した供給水が土面で撥ねるのを抑えることができるとともに、仮に撥ねても、撥ねた供給水をチューブ3で遮ることができる。このため、潅水した供給水が土面で撥ね、この撥ねた供給水が苗の葉等に付着し、炭疽病が広がるのを防止できる。
なお、チューブ3の貫通孔3aは、例えば、横向き、上向きのように外面の任意の位置に形成してもよい。この場合、チューブ3内における供給水の水圧は、貫通孔3aから出た供給水がチューブ3の外面を伝って、下方に落下する程度の水圧であることが望ましい。このようにすることで、苗の根元にのみ潅水することができる。
【0027】
図1に戻って、液肥混入機10は、液肥混入手段の一例であり、給水管2に連結されており、液肥を貯留する液肥貯留部101と、制御部50に制御されるポンプ部102と、を備える。
液肥混入機10は、制御部50の制御により、液肥貯留部101に貯留された液肥(原液)を、ポンプ部102により、給水管2に供給する。これにより、給水管2を流通する供給水は、水源からの水に、液肥が混入されたものとなる。
【0028】
給水管2には、液肥混入機10が接続された部分より下流にストレーナSを設けてもよい。例えば、水源が井戸水であった場合、井戸水の塵が給水管2内に入ってしまうおそれがある。また、例えば、液肥貯留部101に液肥を入れるときに、液肥貯留部101内に塵が入ってしまうおそれもある。しかしながら、ストレーナSを設けることで、給水管2において、供給水と共に流通していた塵をストレーナSにより取り除くことができる。
【0029】
1次電磁弁20、2次第1系統電磁弁30及び2次第2系統電磁弁40は、給水管2に設けられ、制御部50の制御により弁を開閉することで、給水管2を挿通する供給水の水量を調整する。
【0030】
1次電磁弁20は、給水管2において、液肥混入機10やストレーナSの下流に設けられる。
給水管2は、1次電磁弁20より下流側において、苗の栽培計画等に応じて、複数の系統(図1に示す例では、第1系統、第2系統)に枝分かれされている。また、給水管2は、複数の系統毎に、更に複数の枝管に分かれている。
【0031】
2次第1系統電磁弁30は、第1系統の複数の枝管にそれぞれ設けられている。
2次第2系統電磁弁40は、第2系統の複数の枝管にそれぞれ設けられている。
各枝管には、それぞれ、2次第1系統電磁弁30や2次第2系統電磁弁40を介して、チューブ3が接続されている。
【0032】
このように電磁弁を設けることで、1次電磁弁20を閉じると、第1系統及び第2系統の供給水の供給を止めることができ、1次電磁弁20を開くと、第1系統及び第2系統の供給水の供給をすることができ。
また、2次第1系統電磁弁30を閉じると、第1系統のみの供給水の供給を止めることができ、2次第1系統電磁弁30を開くと、第1系統のみの供給水の供給をすることができ。
また、2次第2系統電磁弁40を閉じると、第2系統のみの供給水の供給を止めることができ、2次第2系統電磁弁40を開くと、第2系統のみの供給水の供給をすることができ。
【0033】
これにより、第1系統と第2系統とで、互いに潅水する水量を異ならせることができる。例えば、第1系統のチューブ3が配置されている部分と、第2系統のチューブ3が配置されている部分とで、陽当たり等の環境が異なる場合等、第1系統と第2系統とで潅水する水量を、それぞれ適正値に調整することが可能となる。また、第1系統のチューブ3を親木の根元に配置し、第2系統のチューブ3を親木から伸びる子株の根元に配置し、親木と子株への潅水を適正に管理することも可能となる。
【0034】
なお、系統の数は、2系統に限らず、苗の栽培計画等に応じて、1系統でもよいし、3系統以上でもよい。また、本実施形態では、各系統における複数の枝管にそれぞれ電磁弁を設けているが、系統毎に電磁弁を設けてもよい。
【0035】
図3は、本発明の一実施の形態における潅水育苗システムの機能ブロック図である。
制御部50は、液肥混入調整手段51と、受付手段52と、算出手段53と、電磁弁制御手段54と、を備える。
【0036】
液肥混入調整手段51は、受付手段52で受け付けた液肥の必要量を示す液肥情報に基づき、液肥混入機10による、水に混入する液肥の量を調整し、供給水を生成する。詳細には、液肥混入調整手段51は、液肥情報に基づき、液肥貯留部101に貯留された液肥(原液)を、希釈する倍数(全体量を液肥(原液)の量で除算した値)を設定する。そして、液肥混入調整手段51は、設定に基づく量の液肥(原液)を、潅水時に、ポンプ部102を制御して、給水管2に供給させる。
【0037】
受付手段52は、潅水育苗システム1の管理者(例えば、イチゴの苗を育苗する者等)の操作を受け付ける。受付手段52は、例えば、液肥の必要量を示す液肥情報、1回の潅水時に供給する液肥の量に関する情報、苗1株当り1日に潅水する供給水の量に関する情報、1日に潅水する回数に関する情報、潅水をする時間に関する情報、苗の株数に関する情報等を受け付ける。
【0038】
算出手段53は、受付手段52で受け付けた情報に基づき、苗の1株当り1日に潅水する供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する供給水の水量である所定量を算出する。
【0039】
なお、算出手段53は、気候や気温に関する情報や、苗の成長状況に関する情報を取得し、ある日における苗1株当り1日に潅水する供給水の量を算出し、1日に潅水する回数を決定してもよい。
【0040】
電磁弁制御手段54は、受付手段52で受け付けた情報や、算出手段53の算出結果に基づき、予め設定された時間に、所定量の供給水を潅水するように、1次電磁弁20、2次第1系統電磁弁30及び2次第2系統電磁弁40を開閉し、苗に潅水する供給水の水量を制御する。
【0041】
電磁弁制御手段54は、1次電磁弁20、2次第1系統電磁弁30及び2次第2系統電磁弁40を、全体的に制御してもよいし、それぞれ個別に制御してもよい。また、電磁弁制御手段54は、2次第1系統電磁弁30及び2次第2系統電磁弁40を、系統毎に制御してもよいし、各系統におけるそれぞれの電磁弁毎に制御してもよい。各系統における電磁弁毎に制御することで、系統毎に潅水する水量を制御し、更に、各系統における枝管毎に潅水する水量を制御することができるので、大量の苗を同時に育苗していても、苗が配置された場所に応じた、より適正な潅水が可能となる。
【0042】
制御部50は、図示しないプロセッサ、メモリ、ストレージ、通信部を備え、これらはバスにより接続されている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成され、メモリに記憶された各種プログラムを読み出して実行することで、各種処理を行う。メモリは、CPUにより実行されるプログラムを記憶するものであり、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。
【0043】
次に、潅水育苗システム1の制御部50における潅水制御処理について説明する。
図4は、本発明の一実施の形態における潅水育苗システムによる潅水制御処理のフロー図である。
【0044】
ステップS1において、受付手段52は、潅水育苗システム1の管理者の操作に基づき、1回の潅水時に供給する液肥の量に関する情報、苗1株当り1日に潅水する供給水の量に関する情報、1日に潅水する回数に関する情報、潅水をする時間に関する情報、苗の株数に関する情報等を受け付ける。
【0045】
ステップS2において、算出手段53は、ステップS1で、受付手段52で受け付けた情報に基づき、苗の1株当り1日に潅水する供給水の水量である単位水量と、1日に潅水する回数と、苗の株数と、から1回当りの潅水する供給水の水量である所定量を算出する。
【0046】
ステップS3において、電磁弁制御手段54は、ステップS1で、受付手段52で受け付けた情報や、ステップS2における算出手段53の算出結果に基づき、予め設定された時間に、所定量の供給水を潅水するように、1次電磁弁20、2次第1系統電磁弁30及び2次第2系統電磁弁40を開閉し、苗に潅水する供給水の水量を制御する。また、液肥混入調整手段51は、ステップS1で、受付手段52で受け付けた情報に基づく量の液肥(原液)を、ポンプ部102を制御して、給水管2に供給させる。
【0047】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0048】
1 潅水育苗システム
2 給水管
3 チューブ
3a 貫通孔
10 液肥混入機
20 1次電磁弁
30 2次第1系統電磁弁
40 2次第2系統電磁弁
50 制御部
51 液肥混入調整手段
52 受付手段
53 算出手段
54 電磁弁制御手段
101 液肥貯留部
102 ポンプ部


図1
図2
図3
図4