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特許7527675学習済モデル生成プログラム、画像生成プログラム、学習済モデル生成装置、画像生成装置、学習済モデル生成方法及び画像生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】学習済モデル生成プログラム、画像生成プログラム、学習済モデル生成装置、画像生成装置、学習済モデル生成方法及び画像生成方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
A61B6/03 550U
A61B6/03 550T
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022505900
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(86)【国際出願番号】 JP2021006833
(87)【国際公開番号】W WO2021182103
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-09-19
(31)【優先権主張番号】P 2020042154
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和元年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、戦略的創造研究推進事業「位相画像解析研究」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】504171134
【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】工藤 博幸
(72)【発明者】
【氏名】森 和希
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0353741(US,A1)
【文献】国際公開第2016/033458(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/58
A61B 5/055
G01T 1/161 - 1/166
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行機能と、
前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得機能と、
を実現させる学習済モデル生成プログラム。
【請求項2】
前記学習実行機能は、次の式(1)により表される平均二乗誤差を出来る限り小さくする前記第一再構成法の平滑化パラメータ、前記学習済モデルとして使用される畳み込みニューラルネットワークで使用される重み及び前記畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスを探索することにより前記機械学習装置に前記学習済モデルを生成させる、
請求項1に記載の学習済モデル生成プログラム。
【数1】
w:畳み込みニューラルネットワークで使用される重みを一列に並べたベクトル
b:畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスを一列に並べたベクトル
β:第一再構成法の平滑化パラメータ
:出力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
:第二入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
:第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
【請求項3】
前記学習実行機能は、第一平滑化パラメータが設定された前記圧縮センシングを使用する前記第一再構成法により生成された前記第一入力画像を示す前記第一入力画像データと、前記第一平滑化パラメータと値が異なる第二平滑化パラメータが設定された前記圧縮センシングを使用する前記第一再構成法により生成された前記第一入力画像を示す前記第一入力画像データとを少なくとも前記機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に前記学習済モデルを生成させる、
請求項1に記載の学習済モデル生成プログラム。
【請求項4】
前記学習実行機能は、前記第一入力画像データに加え、前記第一再構成法と異なる第三再構成法により生成された出力画像を示す出力画像データを前記機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に前記学習済モデルを生成させる、
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の学習済モデル生成プログラム。
【請求項5】
コンピュータに、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の学習済モデル生成プログラムにより生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成機能を実現させる画像生成プログラム。
【請求項6】
圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行部と、
前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得部と、
を備える学習済モデル生成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の学習済モデル生成装置により生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成部を備える画像生成装置。
【請求項8】
圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行ステップと、
前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得ステップと、
を含む学習済モデル生成方法。
【請求項9】
請求項8に記載の学習済モデル生成方法により生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成ステップを備える画像生成方法。
【請求項10】
コンピュータに、
圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像であって、互いに異なる平滑化パラメータが設定された複数の前記第一入力画像を含む第一入力画像データと、前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を含む第二入力画像データとを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行機能と、
前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得機能と、
を実現させる学習済モデル生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習済モデル生成プログラム、画像生成プログラム、学習済モデル生成装置、画像生成装置、学習済モデル生成方法及び画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被検体の被曝量を低減させるために、例えば、投影方向の数を削減させて被検体をスキャンするスパースビューCT(Computed Tomography)、X線管に流す電流を抑制した状態で被検体をスキャンする低線量CTを実行するX線CT装置が使用されている。これらのスキャンが実行された場合に高い画質の再構成画像を生成する主な再構成法として、圧縮センシングを使用する再構成法が使用されている。この再構成法は、再構成画像の濃度変化が区分的一様というモデルを使用して再構成画像を生成するものである。また、このような再構成法の中でも、トータルバリエーション(TV:Total Variation)と呼ばれる再構成法が医療用のX線CT装置において頻繁に使用されている。
【0003】
このような技術の一例として、特許文献1に開示されている医用撮像装置が挙げられる。この医用撮像装置は、圧縮センシングの繰り返し最適化演算を行って画像を再構成する画像再構成部と、繰り返し毎に、最適化に用いる基底変換を選択する基底選択部とを備える。基底選択部は、予め定めた基底の順番に従って基底を選択する。或いは、基底選択部は、予め基底に設定した重み係数を用いて基底を選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-134199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した医用撮像装置は、圧縮センシングを採用しているため、例えば、スパースビューCT又は低線量CTが実行される場合、階段状アーティファクト、滑らかな濃度変化の消失、テクスチャーの消失等が再構成画像に現れてしまう。この画質劣化は、スパースビューCT又は低線量CTの測定条件によっては顕著に現れることが知られている。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮センシングを使用する再構成法により生成される再構成画像に現れる画質劣化を緩和することができる学習済モデル生成プログラム、画像生成プログラム、学習済モデル生成装置、画像生成装置、学習済モデル生成方法及び画像生成方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、コンピュータに、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行機能と、前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得機能と、を実現させる学習済モデル生成プログラム。
【0008】
本発明の一態様は、上述した学習済モデル生成プログラムであって、次の式(1)により表される平均二乗誤差を出来る限り小さくする前記第一再構成法の平滑化パラメータ、前記学習済モデルとして使用される畳み込みニューラルネットワークで使用される重み及び前記畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスを探索することにより前記機械学習装置に前記学習済モデルを生成させてもよい。
【0009】
【数1】
w:畳み込みニューラルネットワークで使用される重みを一列に並べたベクトル
b:畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスを一列に並べたベクトル
β:第一再構成法の平滑化パラメータ
:出力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
:第二入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
:第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトル
【0010】
本発明の一態様は、上述した学習済モデル生成プログラムであって、前記学習実行機能が、第一平滑化パラメータが設定された前記圧縮センシングを使用する前記第一再構成法により生成された前記第一入力画像を示す前記第一入力画像データと、前記第一平滑化パラメータと値が異なる第二平滑化パラメータが設定された前記圧縮センシングを使用する前記第一再構成法により生成された前記第一入力画像を示す前記第一入力画像データとを少なくとも前記機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に前記学習済モデルを生成させてもよい。
【0011】
本発明の一態様は、上述した学習済モデル生成プログラムであって、前記学習実行機能が、前記第一入力画像データに加え、前記第一再構成法と異なる第三再構成法により生成された出力画像を示す出力画像データを前記機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記学習済モデルを生成させてもよい。
【0012】
本発明の一態様は、コンピュータに、上述した学習済モデル生成プログラムのいずれか一つにより生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成機能を実現させる画像生成プログラム。
【0013】
本発明の一態様は、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行部と、前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得部と、を備える学習済モデル生成装置である。
【0014】
本発明の一態様は、上述した学習済モデル生成装置により生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成部を備える画像生成装置である。
【0015】
本発明の一態様は、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データ及び前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行ステップと、前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得ステップと、を含む学習済モデル生成方法である。
【0016】
本発明の一態様は、上述した学習済モデル生成方法により生成された前記学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する画像生成ステップを備える画像生成方法である。
本発明の一態様は、コンピュータに、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像であって、互いに異なる平滑化パラメータが設定された複数の前記第一入力画像を含む第一入力画像データと、前記第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法であるフィルタ補正逆投影法により生成された第二入力画像を含む第二入力画像データとを機械学習装置に入力して機械学習を実行させ、前記機械学習装置に学習済モデルを生成させる学習実行機能と、前記学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する学習済モデル取得機能と、を実現させる学習済モデル生成プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、圧縮センシングを使用する再構成法により生成される再構成画像に現れる画質劣化を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態に係る画像生成システムの一例を示す図である。
図2】実施形態に係るX線CT装置の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る学習済モデル生成プログラムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図7】通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図8】トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図9】従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図10】実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図11】実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図12】通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図13】トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図14】従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図15】実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図16】実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図17】通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図18】トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図19】従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図20】実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
図21】実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に複数入力し、第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施形態]
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る画像生成システムの一例を示す図である。図1に示すように、画像生成システム1は、X線CT装置10と、記憶装置20と、学習済モデル生成装置30と、画像生成装置40と、機械学習装置50とを備える。X線CT装置10、記憶装置20、学習済モデル生成装置30、画像生成装置40及び機械学習装置50は、いずれもネットワークNWに接続されている。ネットワークNWは、例えば、インターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)である。
【0020】
図2は、実施形態に係るX線CT装置の一例を示す図である。図2に示すように、X線CT装置10は、天板111と、天板駆動部112と、X線管121と、X線高電圧部122と、X線検出器123と、スキャン実行部124と、CT画像生成部130とを備える。
【0021】
天板111は、被検体が載置される板状の部材である。天板駆動部112は、天板111をX線管121及びX線検出器123に対して移動させる。X線管121は、被検体に照射されるX線を発生させる。X線高電圧部122は、X線管121に高電圧を印加する。X線検出器123は、X線管121により照射されたX線を検出する検出素子を備える。
【0022】
スキャン実行部124は、天板駆動部112、X線管121、X線高電圧部122及びX線検出器123を制御することにより被検体をスキャンし、複数の投影データを取得する。X線管121及びX線検出器123は、被検体のスキャンが実行される際、互いに対向した状態で被検体の周りを周回する。また、複数の投影データ各々が取得される場合におけるX線管121位置は、ビューと呼ばれる。CT画像生成部130は、被検体をスキャンすることにより生成された複数の投影データを再構成することによりCT画像を生成し、当該CT画像を示すCT画像データを記憶装置20に記憶させる。
【0023】
なお、X線CT装置10は、通常のCT撮影だけではなく、投影方向の数を削減させて被検体をスキャンするスパースビューCT撮影、X線管に流す電流を抑制した状態で被検体をスキャンする低線量CT撮影も実行可能である。
【0024】
図1に示した学習済モデル生成装置30及び画像生成装置40は、いずれも、例えば、記憶媒体及びハードウェアプロセッサを備えるコンピュータである。
【0025】
記憶媒体は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ROM(Read Only Memory)である。学習済モデル生成装置30が備える記憶媒体は、図1に示した学習済モデル生成プログラム300を記憶している。画像生成装置40が備える記憶媒体は、図1に示した画像生成プログラム400を記憶している。
【0026】
ハードウェアプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。学習済モデル生成装置30が備えるハードウェアプロセッサは、学習済モデル生成プログラム300を読み出して実行することにより、図1に示した学習実行機能310と、学習済モデル取得機能320とを実現させる。また、画像生成装置40が備えるハードウェアプロセッサは、画像生成プログラム400を読み出して実行することにより、図1に示した画像生成機能410を記憶している。学習済モデル生成プログラム300及び画像生成プログラム400は、次に説明する第一処理、第二処理又は第三処理を実行する。
【0027】
[第一処理]
学習実行機能310は、第一入力画像データと出力画像データの組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。第一入力画像データは、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示すデータである。出力画像データは、第一入力画像に対応しており、第一入力画像よりも画質劣化が少なく、機械学習装置50が実行する機械学習の正解である出力画像を示すデータである。具体的には、出力画像は、第一再構成法と異なる第三再構成法により生成される。また、出力画像が生成される条件は、通常の線量及び投影方向数の条件である。
【0028】
この場合、複数の第一入力画像と複数の出力画像とは、全てが互いに一対一に対応付けられていてもよいし、全てが互いに多対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが一対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが多対一に対応付けられていてもよいし、対応付けられていなくてもよい。また、第一入力画像の数と出力画像の数とは、一致していてもよいし、一致していなくてもよい。
【0029】
第一再構成法において使用される圧縮センシングは、例えば、トータルバリエーションである。トータルバリエーションを使用して第一入力画像を生成する処理は、ベクトルp、行列A、ベクトルz及び第一再構成法の平滑化パラメータβを含む次の式(2)により表される値を出来る限り小さくするベクトルzを探索する処理である。ベクトルpは、各ビューで取得される投影データの各画素により表されているX線の強度を示す値を一列に並べたベクトルである。行列Aは、各要素がスキャンされる領域に含まれる各微小領域をX線が通過する長さを表す行列である。ベクトルzは、第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。第一再構成法の平滑化パラメータβは、第一入力画像を平滑化する強度を示すパラメータである。||z||TVは、ベクトルzのトータルバリエーションノルムである。
【0030】
【数2】
【0031】
第一入力画像は、X線CT装置10が通常のCT撮影、スパースビューCT撮影又は低線量CT撮影を実行して生成された投影データを第一再構成することにより生成されるCT画像である。或いは、第一入力画像は、他のX線CT装置により生成された投影データを第一再構成することにより生成されるCT画像である。
【0032】
機械学習装置50は、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)を使用する学習済モデルを生成する。図3は、実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。図3に示すように、機械学習装置50は、第一入力画像データに関するベクトルz及び出力画像データに関するベクトルxの入力を受け付けて機械学習を実行する。この機械学習を実行し、学習済モデルを生成する処理は、機械学習に使用する第一入力画像と当該第一入力画像に対応する出力画像の組のサンプル数N、ベクトルw、ベクトルb、第一再構成法の平滑化パラメータβ、ベクトルx及びベクトルzを含む次の式(3)により表される平均二乗誤差(MSE:Mean Square Error)を出来る限り小さくするベクトルw、ベクトルb、第一再構成法の平滑化パラメータβを探索する処理である。ベクトルwは、上述した畳み込みニューラルネットワークで使用される重みを一列に並べたベクトルである。ベクトルbは、上述した畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスを一列に並べたベクトルである。ベクトルxは、出力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。ベクトルzは、第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。なお、第一再構成法の平滑化パラメータβは、いずれも上述したものと同様である。また、式(3)に含まれる「CNN」は、畳み込みニューラルネットワークを表している。
【0033】
【数3】
【0034】
学習済モデル取得機能320は、学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する。そして、学習済モデル取得機能320は、学習済モデルデータを記憶装置20に記憶させる。
【0035】
画像生成機能410は、記憶装置20により記憶されている学習済モデルデータにより示されている学習済モデルに入力画像データを入力して再構成画像を生成する。入力画像データは、入力画像を示すデータである。入力画像は、上述した学習に使用した第一入力画像と同じ圧縮センシングにより生成された画像である。
【0036】
画像生成機能410が再構成画像を生成する処理は、ベクトルx、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルz及び第一再構成法の平滑化パラメータβを含む次の式(4)により表される。なお、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルz及び第一再構成法の平滑化パラメータβは、いずれも上述したものと同様である。また、式(4)に含まれる「CNN」は、畳み込みニューラルネットワークを表している。ベクトルw、ベクトルb及び第一再構成法の平滑化パラメータβは、学習済モデルを生成する学習の過程で自動的に決められる。
【0037】
【数4】
【0038】
[第二処理]
学習実行機能310は、第一入力画像データ、第二入力画像データと出力画像データの組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。第一入力画像データ及び出力画像データは、上述した第一処理の場合と同様である。
【0039】
この場合、複数の第一入力画像と複数の第二入力画像と複数の出力画像とは、全てが互いに一対一に対応付けられていてもよいし、全てが互いに多対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが一対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが多対一に対応付けられていてもよいし、対応付けられていなくてもよい。また、第一入力画像の数と、第二入力画像の数と、出力画像の数とは、互いに一致していてもよいし、互いに一致していなくてもよい。
【0040】
また、この場合、複数の第一入力画像と複数の第二入力画像とは、全てが互いに一対一に対応付けられていてもよいし、全てが互いに多対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが一対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが多対一に対応付けられていてもよいし、対応付けられていなくてもよい。また、第一入力画像の数と、第二入力画像の数とは、互いに一致していてもよいし、互いに一致していなくてもよい。さらに、これらは、第一入力画像と出力画像との関係及び第二入力画像と出力画像との関係についても当てはまる。
【0041】
第二入力画像データは、解析的な再構成法である第二再構成法により生成された第二入力画像を示すデータである。第二再構成法は、例えば、フィルタ補正逆投影法(FBP:Filtered Back-projection)である。第二入力画像は、X線CT装置10が通常のCT撮影、スパースビューCT撮影又は低線量CT撮影を実行して生成された投影データを第二再構成することにより生成されるCT画像である。或いは、第二入力画像は、他のX線CT装置により生成された投影データを第二再構成することにより生成されるCT画像である。
【0042】
機械学習装置50は、例えば、畳み込みニューラルネットワークを使用する学習済モデルを生成する。図4は、実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。図4に示すように、機械学習装置50は、第一入力画像データに関するベクトルz、第二入力画像データに関するベクトルy及び出力画像データに関するベクトルxの入力を受け付けて機械学習を実行する。この機械学習を実行し、学習済モデルを生成する処理は、第一入力画像、第二入力画像及び出力画像の組のサンプル数N、ベクトルw、ベクトルb、第一再構成法の平滑化パラメータβ、ベクトルx、ベクトルy及びベクトルzを含む次の式(5)により表される平均二乗誤差を出来る限り小さくするベクトルw、ベクトルb及び第一再構成法の平滑化パラメータβを探索する処理である。ベクトルyは、第二入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。なお、ベクトルw、ベクトルb、第一再構成法の平滑化パラメータβ、ベクトルx及びベクトルzは、第一処理の場合と同様である。
【0043】
【数5】
【0044】
学習済モデル取得機能320は、学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する。そして、学習済モデル取得機能320は、学習済モデルデータを記憶装置20に記憶させる。
【0045】
画像生成機能410は、記憶装置20により記憶されている学習済モデルデータにより示されている学習済モデルに入力画像データを入力して再構成画像を生成する。入力画像データは、入力画像を示すデータである。入力画像は、例えば、上述した第一入力画像と同じ圧縮センシング又は上述した第二入力画像と同じ解析的再構成法により生成された画像である。
【0046】
画像生成機能410が再構成画像を生成する処理は、ベクトルx、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルy、ベクトルz及び第一再構成法の平滑化パラメータβを含む次の式(6)により表される。ベクトルyは、第二入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。なお、ベクトルx、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルz及び第一再構成法の平滑化パラメータβは、第一処理の場合と同様である。また、式(6)に含まれる「CNN」は、畳み込みニューラルネットワークを表している。
【0047】
【数6】
【0048】
[第三処理]
学習実行機能310は、互いに異なる平滑化パラメータが設定された第一再構成法により生成された少なくとも二種類の第一入力画像データと出力画像データの組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。第一の種類の第一入力画像データは、第一平滑化パラメータが設定された圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データである。第二の種類の第一入力画像データは、第一平滑化パラメータと値が異なる第二平滑化パラメータが設定された圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データである。
【0049】
また、同様に、学習実行機能310は、第一の種類の第一入力画像データ及び第二の種類の第一入力画像データに加えて、第三の種類の第一入力画像データから第M(M:三以上の自然数)の種類の第一入力画像データを含む組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させてもよい。この場合、学習実行機能310は、三種類以上の第一入力画像データを含む組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させることとなる。第Mの種類の第一入力画像データは、他の平滑化パラメータと値が異なる第M平滑化パラメータが設定された圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データである。
【0050】
つまり、学習実行機能310は、平滑化パラメータが互いに異なる圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された複数の第一入力画像と出力画像の組を機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。
【0051】
この場合、複数種類の第一入力画像が含まれている第一入力画像群と複数の出力画像とは、全てが互いに一対一に対応付けられていてもよいし、全てが互いに多対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが一対一に対応付けられていてもよいし、一部のみが多対一に対応付けられていてもよいし、対応付けられていなくてもよい。また、第一入力画像群の数と出力画像の数とは、一致していてもよいし、一致していなくてもよい。
【0052】
機械学習装置50は、例えば、畳み込みニューラルネットワークを使用する学習済モデルを生成する。図5は、実施形態に係る機械学習装置が実行する機械学習の一例を示す図である。図5に示すように、機械学習装置50は、複数の第一入力画像データ各々に関するベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M)と出力画像データに関するベクトルxの入力を受け付けて機械学習を実行する。この機械学習を実行し、学習済モデルを生成する処理は、学習に使用する第一入力画像及び対応する出力画像の組のサンプル数N、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルx、ベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M)(M:2以上の自然数)を含む次の式(7)により表される平均二乗誤差を出来る限り小さくするベクトルw及びベクトルbを探索する処理である。ベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M)は、いずれも第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。なお、ベクトルw、ベクトルb及びベクトルxは、第一処理の場合と同様である。
【0053】
【数7】
【0054】
学習済モデル取得機能320は、学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する。そして、学習済モデル取得機能320は、学習済モデルデータを記憶装置20に記憶させる。
【0055】
画像生成機能410は、記憶装置20により記憶されている学習済モデルデータにより示されている学習済モデルに入力画像データを入力して再構成画像を生成する。入力画像データは、M´(M´:二以上の自然数)個の入力画像を示すベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M´)である。入力画像は、上述した複数種類の第一入力画像と同じ方法、すなわち互いに異なる平滑化パラメータが設定された圧縮センシングにより生成された画像である。なお、M´は、上述したMと等しくてもよいし、上述したMと異なっていてもよい。
【0056】
画像生成機能410が再構成画像を生成する処理は、ベクトルx、ベクトルw、ベクトルb、ベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M)を含む次の式(8)により表される。ベクトルz(1)、ベクトルz(2)、…及びベクトルz(M)は、いずれも第一入力画像の各画素により表されている濃度を示す値を一列に並べたベクトルである。なお、ベクトルx、ベクトルw及びベクトルbは、第一処理の場合と同様である。また、式(8)に含まれる「CNN」は、畳み込みニューラルネットワークを表している。
【0057】
【数8】
【0058】
次に、図6を参照しながら実施形態に係る学習済モデル生成プログラム300が実行する処理の一例を説明する。図6は、実施形態に係る学習済モデル生成プログラムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0059】
ステップS10において、学習実行機能310は、少なくとも第一入力画像データを機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。
【0060】
ステップS20において、学習済モデル取得機能320は、ステップS10で生成された学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する。
【0061】
以上、実施形態に係る学習済モデル生成プログラム300及び画像生成プログラム400について説明した。
【0062】
学習済モデル生成プログラム300は、圧縮センシングを使用する第一再構成法により生成された第一入力画像を示す第一入力画像データを機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。そして、学習済モデル生成プログラム300は、学習済モデルを示す学習済モデルデータを取得する。
【0063】
これにより、学習済モデル生成プログラム300は、圧縮センシングに起因して第一入力画像に現れる階段状アーティファクト、滑らかな濃度変化の消失、テクスチャーの消失等が緩和された再構成画像を生成し得る学習済モデルを生成することができる。また、学習済モデル生成プログラム300は、第一再構成法の平滑化パラメータβの好適な値が不明な場合であっても、第一入力画像データを機械学習装置50に入力するだけで当該効果を奏することができる。
【0064】
学習済モデル生成プログラム300は、第一入力画像データに加え、第一再構成法と異なる再構成法であり、解析的な再構成法である第二再構成法により生成された第二入力画像を示す第二入力画像データを機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。また、解析的な再構成法は、滑らかな濃度変化を比較的高い精度で再現した再構成画像を生成し得るという長所を有する。
【0065】
これにより、学習済モデル生成プログラム300は、圧縮センシングに起因して第一入力画像に現れる階段状アーティファクト、滑らかな濃度変化の消失、テクスチャーの消失等を当該長所で補い得る学習済モデルを生成することができる。また、学習済モデル生成プログラム300は、第一再構成法の平滑化パラメータβの好適な値が不明な場合であっても、第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置50に入力するだけで当該効果を奏することができる。
【0066】
学習済モデル生成プログラム300は、上述した式(5)により表される平均二乗誤差を出来る限り小さくする第一再構成法の平滑化パラメータβ、学習済モデルとして使用される畳み込みニューラルネットワークで使用される重みw及び畳み込みニューラルネットワークで使用されるバイアスbを探索することにより機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。
【0067】
これにより、学習済モデル生成プログラム300は、学習の過程で第一再構成法の平滑化パラメータβの好適な値を探索して学習済モデルを生成するため、画像生成プログラム400に再構成画像を生成させようとする者が第一再構成法の平滑化パラメータβの具体的な値を試行錯誤しながら決める労力を省くことができる。また、第一再構成法の平滑化パラメータβの好適な値を経験的に決定することが困難である場合が多いため、この効果は、特に有効である。
【0068】
学習済モデル生成プログラム300は、互いに異なる平滑化パラメータが設定された第一再構成法により生成された少なくとも二種類の第一入力画像データを機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。
【0069】
これにより、学習済モデル生成プログラム300は、平滑化の強度が互いに異なる複数の再構成画像の特徴を取り入れることにより、圧縮センシングに起因して第一入力画像に現れる階段状アーティファクト、滑らかな濃度変化の消失、テクスチャーの消失等が緩和された再構成画像を生成し得る学習済モデルを生成することができる。また、学習済モデル生成プログラム300は、第一再構成法の平滑化パラメータβの好適な値が不明な場合であっても、少なくとも二種類の第一入力画像データを機械学習装置50に入力するだけで当該効果を奏することができる。
【0070】
学習済モデル生成プログラム300は、第一入力画像データに加え、通常の線量及び投影方向数の条件で生成された出力画像を示す出力画像データを機械学習装置50に入力して機械学習を実行させ、機械学習装置50に学習済モデルを生成させる。
【0071】
これにより、学習済モデル生成プログラム300は、機械学習装置50に教師有り学習を実行させ、機械学習装置50に更に精度が高い学習済モデルを生成させることができる。
【0072】
画像生成プログラム400は、学習済モデル生成プログラム300により生成された学習済モデルに入力画像を示す入力画像データを入力して再構成画像を生成する。
【0073】
これにより、画像生成プログラム400は、圧縮センシングを使用する再構成法により生成される再構成画像に現れる画質劣化を緩和することができる。
【0074】
次に、図7から図11を参照しながら、上述した効果の第一具体例を説明する。図7は、通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図7に示した再構成画像P7に近い再構成画像である程、圧縮センシングに起因する画質劣化が少ない再構成画像である。
【0075】
図8は、トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図8に示した再構成画像P8は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図8の左下に示すように、再構成画像P8は、平均二乗誤差が82.19であり、画像評価指標(SSIM:Structural similarity)が0.89である。
【0076】
ここで、平均二乗誤差は、通常の線量及び投影方向数の再構成画像P7を表す関数g(i,j)と、対象となる再構成画像を表す関数f(i,j)と、これら二つの再構成画像各々の全画素数Lとを含む次の式(9)により算出される。インデックスi及びインデックスjは、これら二つの再構成画像各々の画素の位置を示すインデックスである。
【0077】
【数9】
【0078】
また、画像評価指標は、次の式(10)により算出され、再構成画像P7に近い再構成画像である程、大きな値となる。なお、式(10)は、その詳細が投稿論文「Z. Wang, A. C. Bovik, H. R. Sheikh and E. P. Simoncelli, "Image quality assessment: From error visibility to structural similarity," IEEE Transactions on Image Processing, vol. 13, no. 4, pp. 600-612, Apr. 2004.」に記載されている。
【0079】
【数10】
【0080】
図8に示した再構成画像P8は、血管等、コントラストが比較的低い構造物を図7に示した再構成画像P7と同程度に白色で描出している。しかし、再構成画像P8は、トータルバリエーションにより平滑化されているため、再構成画像P7に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーが全体に亘って消失している。
【0081】
図9は、従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。ここで言う従来の学習済モデルは、フィルタ補正逆投影法により生成された再構成画像及び通常の線量と投影方向数の条件で生成された出力画像のみを畳み込みニューラルネットワークを使用する機械学習装置に入力して当該機械学習装置を学習させることにより生成された学習済モデルである。図9に示した再構成画像P9は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図9の左下に示すように、再構成画像P9は、平均二乗誤差が79.06であり、画像評価指標が0.88である。
【0082】
図9に示した再構成画像P9は、図7に示した再構成画像P7に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って一定以上再現している。しかし、再構成画像P9は、再構成画像P7に白色で描出されているコントラストが比較的低い構造物の一部を描出できていない。
【0083】
図10は、実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図10に示した再構成画像P10は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図10の左下に示すように、再構成画像P10は、平均二乗誤差が34.96であり、画像評価指標が0.91である。
【0084】
図10に示した再構成画像P10は、図7に示した再構成画像P7に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って高い精度で再現している。また、再構成画像P10は、コントラストが比較的低い構造物を図7に示した再構成画像P7と同程度に白色で描出している。再構成画像P10は、図8から図11に示した再構成画像の中で図7に示した再構成画像に最も近い再構成画像である。
【0085】
図11は、実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図11に示した再構成画像P11は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図11の左下に示すように、再構成画像P11は、平均二乗誤差が37.15であり、画像評価指標が0.91である。
【0086】
図11に示した再構成画像P11は、図7に示した再構成画像P7に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って一定以上再現している。また、再構成画像P11は、コントラストが比較的低い構造物を図7に示した再構成画像P7と同程度に白色で描出している。ただし、再構成画像P11は、滑らかな濃度変化を比較的高い精度で再現した再構成画像を生成し得るという解析的な再構成法の長所を取り込んでいないため、幾分図8に示した再構成画像P8のように平滑化され、再構成画像P7に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーが再構成画像P10よりも全体に亘って消失している。再構成画像P11は、図8から図11に示した再構成画像の中で図7に示した再構成画像に二番目に近い再構成画像である。
【0087】
次に、図12から図16を参照しながら、上述した効果の第二具体例を説明する。図12は、通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図12に示した再構成画像P12に近い再構成画像である程、画質劣化が少ない再構成画像である。
【0088】
図13は、トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図13に示した再構成画像P13は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図13の左下に示すように、再構成画像P13は、平均二乗誤差が98.56であり、画像評価指標が0.86である。
【0089】
図13に示した再構成画像P13は、血管等、コントラストが比較的低い構造物を図12に示した再構成画像P12と同程度に薄い灰色で描出している。しかし、再構成画像P13は、トータルバリエーションにより平滑化されているため、再構成画像P12に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーが全体に亘って消失している。
【0090】
図14は、従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図14に示した再構成画像P14は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図14の左下に示すように、再構成画像P14は、平均二乗誤差が76.25であり、画像評価指標が0.84である。
【0091】
図14に示した再構成画像P14は、図12に示した再構成画像P12に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って一定以上再現している。しかし、再構成画像P14は、再構成画像P12に薄い灰色で描出されているコントラストが比較的低い構造物の一部を描出できていない。
【0092】
図15は、実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図15に示した再構成画像P15は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図15の左下に示すように、再構成画像P15は、平均二乗誤差が43.55であり、画像評価指標が0.88である。
【0093】
図15に示した再構成画像P15は、図12に示した再構成画像P12に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って高い精度で再現している。また、再構成画像P15は、コントラストが比較的低い構造物を図12に示した再構成画像P12と同程度に薄い灰色で描出している。再構成画像P15は、図13から図16に示した再構成画像の中で図12に示した再構成画像に最も近い再構成画像である。
【0094】
図16は、実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図16に示した再構成画像P16は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図16の左下に示すように、再構成画像P16は、平均二乗誤差が59.01であり、画像評価指標が0.87である。
【0095】
図16に示した再構成画像P16は、図12に示した再構成画像P12に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って一定以上再現している。また、再構成画像P16は、コントラストが比較的低い構造物を図12に示した再構成画像P12と同程度に薄い灰色で描出している。ただし、再構成画像P16は、滑らかな濃度変化を比較的高い精度で再現した再構成画像を生成し得るという解析的な再構成法の長所を取り込んでいないため、幾分図13に示した再構成画像P13のように平滑化され、再構成画像P12に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーが再構成画像P15よりも全体に亘って消失している。再構成画像P16は、図13から図16に示した再構成画像の中で図12に示した再構成画像に二番目に近い再構成画像である。
【0096】
次に、図17から図21を参照しながら、上述した効果の第三具体例を説明する。図17は、通常の線量及び投影データ方向数が設定されたスキャンにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図17に示した再構成画像P17に近い再構成画像である程、画質劣化が少ない再構成画像である。
【0097】
図18は、トータルバリエーションを使用した再構成法によりスパースビューCTにより取得された投影データを再構成して生成された再構成画像の一例を示す図である。図18に示した再構成画像P18は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図18の左下に示すように、再構成画像P18は、画像評価指標が0.586である。なお、この画像評価指標は、機械学習装置50に生成させた学習済モデルを使用して100の症例について生成されており、主に肝臓を描出している再構成画像の画像評価指標の平均である。また、図19から図21の左下に示されている画像評価指標も同様である。
【0098】
図18に示した再構成画像P18は、血管等、コントラストが比較的低い構造物を図17に示した再構成画像P12と同程度に薄い灰色で描出している。しかし、再構成画像P18は、トータルバリエーションにより平滑化されているため、再構成画像P17に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーが全体に亘って消失している。
【0099】
図19は、従来の学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図19に示した再構成画像P19は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図19の左下に示すように、再構成画像P19は、画像評価指標が0.823である。
【0100】
図19に示した再構成画像P19は、図17に示した再構成画像P17に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って一定以上再現している。しかし、再構成画像P19は、再構成画像P17に薄い灰色で描出されているコントラストが比較的低い構造物の一部を描出できていない。
【0101】
図20は、実施形態に係る第一入力画像データ及び第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図20に示した再構成画像P20は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図20の左下に示すように、再構成画像P20は、画像評価指標が0.902である。
【0102】
図20に示した再構成画像P20は、図17に示した再構成画像P17に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って高い精度で再現している。また、再構成画像P20は、コントラストが比較的低い構造物を図17に示した再構成画像P17と同程度に薄い灰色で描出している。再構成画像P20は、図18から図21に示した再構成画像の中で図17に示した再構成画像P17に二番目に近い再構成画像である。
【0103】
図21は、実施形態に係る第一入力画像データを機械学習装置に複数入力し、第二入力画像データを機械学習装置に入力することにより生成された学習済モデルを使用して生成された再構成画像の一例を示す図である。図21に示した再構成画像P21は、スパースビューCT撮影により取得された64方向の投影データから生成されている。また、図21の左下に示すように、再構成画像P21は、画像評価指標が0.910である。
【0104】
図21に示した再構成画像P21は、図17に示した再構成画像P17に描出されている滑らかな濃度変化や微細なテクスチャーを全体に亘って高い精度で再現している。また、再構成画像P21は、コントラストが比較的低い構造物を図17に示した再構成画像P17と同程度に薄い灰色で描出している。再構成画像P21は、図18から図21に示した再構成画像の中で図17に示した再構成画像P17に最も近い再構成画像である。
【0105】
また、再構成画像P21は、再構成画像P20よりも図17に示した再構成画像P17に近い再構成画像である。この理由は、平滑化パラメータβの好適な値が再構成画像の場所ことに異なっており、学習済モデルが生成する再構成画像の場所ごとに好適な平滑化パラメータβを有する第一入力画像データが選択され、これらの平滑化パラメータβを組み合わせて再構成画像が生成されているからである。つまり、再構成画像P21は、再構成画像P20と異なり、互いに異なる平滑化パラメータβが設定されている複数の第一入力画像データを入力して生成された学習済モデルを使用して生成されているため、再構成画像P20よりも図17に示した再構成画像P17に近い再構成画像となっている。
【0106】
なお、上述した実施形態では、学習済モデル生成装置30と画像生成装置40とが別になっている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。すなわち、学習済モデル生成装置30と画像生成装置40とは、一体の装置として形成されていてもよい。
【0107】
また、上述した実施形態では、機械学習装置50が畳み込みニューラルネットワークを使用する学習済モデルを生成する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。機械学習装置50は、例えば、リカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)を使用する学習済モデルを生成してもよい。
【0108】
また、上述した実施形態では、学習済モデル生成プログラム300が第三処理において機械学習装置50に第二入力画像データを入力しない場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。学習済モデル生成プログラム300は、第三処理において少なくとも二種類の第一入力画像データ及び出力画像データと共に機械学習装置50に第二入力画像データを入力してもよい。
【0109】
また、上述した実施形態では、学習済モデル生成プログラム300が第一処理、第二処理及び第三処理のいずれを実行する場合であっても、機械学習装置50に出力画像データを入力し、機械学習装置50に教師有り学習を実行させる場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。すなわち、学習済モデル生成プログラム300が第一処理、第二処理又は第三処理を実行する場合に、機械学習装置50に出力画像データを入力せず、機械学習装置50に教師無し学習を実行させてもよい。
【0110】
また、上述した実施形態では、図1に示した各機能が学習済モデル生成プログラム300を読み出して実行するハードウェアプロセッサにより実現される場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図1に示した機能の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等の回路部(circuitry)を含むハードウェアにより実現されてもよい。或いは、図1に示した機能の少なくとも一部は、ソフトウェアとハードウェアの協働により実現されてもよい。また、これらのハードウェアは、一つに統合されていてもよいし、複数に分かれていてもよい。
【0111】
また、上述した実施形態では、学習済モデル生成プログラム300及び画像生成プログラム400がX線CT装置により生成された再構成画像に適用される場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。学習済モデル生成プログラム300及び画像生成プログラム400は、例えば、ポジトロン断層撮影(PET:Positron Emission Tomography)装置、単一光子放射断層撮影(SPECT:Single Photon Emission Computed Tomography)装置又は磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置により生成された再構成画像にも適用され得る。
【0112】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳述した。ただし、本発明の実施形態の具体的な構成は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の組み合わせ、変形、置換及び設計変更の少なくとも一つを上述した実施形態に加えたものであってもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…画像生成システム、10…X線CT装置、20…記憶装置、30…学習済モデル生成装置、300…学習済モデル生成プログラム、310…学習実行機能、320…学習済モデル取得機能、40…画像生成装置、400…画像生成プログラム、410…画像生成機能、50…機械学習装置
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