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特許7527701情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240729BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20240729BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/00 300
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024078475
(22)【出願日】2024-05-14
(62)【分割の表示】P 2024034771の分割
【原出願日】2024-03-07
【審査請求日】2024-05-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年4月28日に株式会社スナップ新潟のウェブサイトのhttps://snap-coin-production.web.app/にて発表 〔刊行物等〕 令和5年9月13日に株式会社スナップ新潟のウェブサイトのhttps://snap-niigata.co.jp/にて発表
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524088375
【氏名又は名称】株式会社スナップ新潟
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】逸見 覚
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/151134(WO,A1)
【文献】特許第6635567(JP,B1)
【文献】特開2012-113493(JP,A)
【文献】特開2023-145848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザが第2のユーザから支援を受けるコミュニティシステムを提供するための情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行するように構成され、
受付ステップでは、特定情報に対する評価を示す評価情報を前記第2のユーザから受け付け、ここで、
前記特定情報は、前記第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つであり、
前記投稿された情報は、前記情報処理システムにより管理されており、
付与ステップでは、前記第2のユーザが保持する消費媒体から所定の数の消費媒体が消費されることに応じて、前記評価情報に基づいて、前記特定情報を投稿した前記第1のユーザに対して前記所定の数の消費媒体を付与し、ここで、
前記消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対して前記コミュニティシステムにおいて消費可能であり、さらに、前記コミュニティシステムにおいてその流通量を制限され、ここで、
前記流通量は、前記コミュニティシステムに加入しているユーザそれぞれに対して蓄積されている前記消費媒体の総数である、システム。
【請求項2】
第1のユーザが第2のユーザから支援を受けるコミュニティシステムを提供するための情報処理システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行するように構成され、
受付ステップでは、特定情報に対する評価を示す評価情報を前記第2のユーザから受け付け、ここで、
前記特定情報は、前記第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つであり、
前記投稿された情報は、前記情報処理システムにより管理されており、
付与ステップでは、前記評価情報に基づいて、前記特定情報を投稿した前記第1のユーザに対して消費媒体を付与し、ここで、
前記消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対して前記コミュニティシステムにおいて消費可能であり、
表示制御ステップでは、前記第1のユーザに関する情報を表示させ、ここで、前記第1のユーザに関する情報は、前記コミュニティシステムにおけるユーザの役割ごとに定められた条件に従って付与されたラベルを含む、システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記ラベルは、前記条件と前記第1のユーザの状況とに基づいて、異なる役割に対応する他のラベルに変更可能な態様である、システム
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記特定情報は、前記第1のユーザの活動を報告する内容を含む、システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2のユーザによって付与された前記消費媒体は、第1の消費媒体であり、
前記消費媒体は、前記第2のユーザによる付与とは異なるルートによって取得された第2の消費媒体を含み
さらに、表示制御ステップでは、前記第1の消費媒体と前記第2の消費媒体とを識別可能に表示させる、システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、特定ステップでは、前記コミュニティシステムにおける特定ユーザを特定し、ここで、前記特定ユーザは、前記特定ユーザに係る前記消費媒体の付与数又は消費数が所定以上のユーザである、システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2のユーザは、前記第1のユーザのうちの少なくとも1人である、システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1のユーザは、起業中である又は起業を目指しているユーザであり、
前記第2のユーザは、前記第1のユーザを支援するユーザである、システム。
【請求項9】
情報処理方法であって、
請求項1~8の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~8の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特許文献1には、「起業のための仲間集めと資金集めを促進することが可能な起業支援システム」が開示されている。起業支援システムでは、利用者を管理する利用者管理部と、プロジェクトを管理するプロジェクト管理部と、ウェブサービス内で使用されるトークンを管理するトークン管理部と、利用者がプロジェクトに投入したトークンを使用して、プロジェクト内での役割、責任、および報酬を決定する決定部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-145848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記公知技術に係る機能には、未だ改善の余地がある。とりわけ、コミュニティシステム上でのユーザ同士の交流の活性化をよりいっそう高めるための技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、コミュニティシステム上でのユーザ同士の交流の活性化をよりいっそう高めることを可能とする情報処理システム等を提供することにした。
【0006】
本発明の一態様によれば、第1のユーザが第2のユーザから支援を受けるコミュニティシステムを提供するための情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行するように構成される。受付ステップでは、特定情報に対する評価を示す評価情報を第2のユーザから受け付ける。特定情報は、第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つである。投稿された情報は、情報処理システムにより管理されており、付与ステップでは、評価情報に基づいて、特定情報を投稿した第1のユーザに対して消費媒体を付与する。消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対してコミュニティシステムにおいて消費可能である。
【0007】
このような態様によれば、コミュニティシステム上でのユーザ同士の交流の活性化をよりいっそう高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1を表す構成図である。
図2】情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。
図5】情報処理システム1によって実行される処理の概要を示すフローチャートである。
図6】情報処理システム1によって実現されるコミュニティシステム1aの概要図である。
図7】情報処理システム1によって実行される処理の具体例を示すアクティビティ図である。
図8】ユーザ端末3の表示部34に表示される、メッセージの投稿及び閲覧が可能な投稿画面5である。
図9】ユーザテーブルT1の概要図である。
図10】コイン履歴テーブルT2の概要図である。
図11】ユーザ端末3の表示部34に表示されるショップ画面6の一例である。
図12】ラベルテーブルT3の概要図である。
図13】ユーザ端末3の表示部34に表示されるラベル画面7の一例である。
図14】管理テーブルT4の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、一実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、一実施形態に係る種々の情報処理において、入力と、入力に応じた出力とが実現されうる。ここで、入力の結果として出力が得られれば、かかる情報処理において参照される情報(以下、参照情報と称する。)の態様は、限定されない。参照情報は、例えば、データベース、ルックアップテーブル、所定の関数(統計学的手法によって構築された、回帰式等の判定式を含む。)等のルールベースの情報でもよいし、入力と出力との相関を予め学習させた学習済みモデルでもよいし、プロンプトを入力することで所望の結果を出力可能な大規模言語モデルでもよい。
【0012】
また、一実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、一実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
さらに、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
[実施形態]
1.ハードウェア構成
本節では、一実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0015】
1.1 情報処理システム1
図1は、情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、情報処理装置2と、ユーザ端末3とを備える。情報処理装置2と、ユーザ端末3とは、これらがネットワーク11を通じて接続されている。一実施形態において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。仮に例えば、情報処理装置2のみからなる場合であれば、情報処理システム1は、情報処理装置2となりうる。以下、これらの構成要素について説明する。
【0016】
1.2 情報処理装置2
図2は、情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置2は、通信バス20と、通信部21と、記憶部22と、プロセッサ23とを備える。通信部21、記憶部22、及びプロセッサ23は、情報処理装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。
【0017】
<通信部21>
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、情報処理装置2は、通信部21及びネットワーク11を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0018】
<記憶部22>
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、プロセッサ23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、プロセッサ23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0019】
<プロセッサ23>
プロセッサ23は、情報処理装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。プロセッサ23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。プロセッサ23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例であるプロセッサ23によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、プロセッサ23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数のプロセッサ23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0020】
1.3 ユーザ端末3
ユーザ端末3は、ユーザが所持する端末である。本実施形態では、ユーザ端末3がコミュニティにサービスに参加するユーザによって操作される端末である場合について説明する。ユーザ端末3は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0021】
図3は、ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。以下、ユーザ端末3を例に説明する。ユーザ端末3は、通信バス30と、通信部31と、記憶部32と、プロセッサ33と、表示部34と、入力部35と、を備える。通信部31、記憶部32、プロセッサ33、表示部34、及び入力部35は、ユーザ端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及びプロセッサ33の説明は、情報処理装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0022】
<表示部34>
表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。表示部34は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、表示部34は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施され得る。これらの表示デバイスは、ユーザ端末3の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0023】
<入力部35>
入力部35は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス30を介してプロセッサ33に転送される。プロセッサ33は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部35は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部35がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部35に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部35としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0024】
2.機能構成
本節では、機能構成について説明する。図4は、情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、プロセッサ23)によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。換言すると、情報処理システム1は、プログラムにおける各機能部を備える。
【0025】
具体的には、プロセッサ23は、各機能部として、受付部231と、更新部232と、特定部233と、付与部234と、表示制御部235とを備える。
【0026】
受付部231は、受付ステップとして、種々の情報を受け付けるように構成される。例えば、受付部231は、通信部21又は記憶部22を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。好ましくは、受付部231は、ユーザ端末3を介してユーザから投稿を受け付ける。また例えば、受付部231は、ユーザ端末3を介して投稿に対する評価をユーザから受け付ける。
【0027】
更新部232は、更新ステップとして、種々の情報を更新するように構成される。具体的には、更新部232は、受付部231によって受け付けた投稿のログを更新する。又は、更新部232は、受付部231によって受け付けたコインに関する情報を更新する。詳細は後述する。
【0028】
特定部233は、特定ステップとして、種々の情報を特定するように構成される。具体的には、特定部233は、受付部231で受け付けた種々の情報に基づき、コミュニティにおいて所定の条件を満たす特定ユーザを特定する。詳細は後述する。
【0029】
付与部234は、付与ステップとして、ユーザに対して消費媒体を付与するように構成される。具体的には、付与部234は、受付部231で受け付けた種々の情報に基づき、ユーザに対して消費媒体を付与する。詳細は後述する。
【0030】
表示制御部235は、表示制御ステップとして、記憶部22に記憶された種々の情報をユーザに視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部235は、種々の情報を含む画面等をユーザ端末3等の端末において視認可能な態様で表示させてもよい。これにより、ユーザ端末3等の端末を操作する各種のユーザに対して種々の情報が提示される。また、表示制御部235は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、上記の端末のディスプレイに表示させるように制御する。表示制御部235は、視覚情報を上記の端末に表示させるためのレンダリング情報だけを生成するものであってもよい。
【0031】
3.情報処理システム1の動作
本節では、図を参照しながら、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、一部の処理が省略されてもよい。
【0032】
3.1 概要
図5は、情報処理システム1によって実行される処理の概要を示すフローチャートである。かかる処理では、まず、受付部231は特定情報IF1に対する評価を示す評価情報IF2を第2のユーザから受け付ける(ステップS011)。続いて、付与部234は特定情報IF1を投稿した第1のユーザに対して消費媒体を付与する(ステップS012)。
【0033】
以上をまとめると、一実施形態に係る情報処理システム1は、第1のユーザが第2のユーザから支援を受けるコミュニティシステムを提供するための情報処理システムである。また、情報処理システム1は、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、次の各部がなされるようにプログラムを備える。受付部231は、受付ステップとして、特定情報IF1に対する評価を示す評価情報IF2を第2のユーザから受け付ける。ここで、特定情報IF1は、第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つであり、投稿された情報は、情報処理システムにより管理されている。さらに、付与部234は、付与ステップとして、評価情報IF2に基づいて、特定情報IF1を投稿した第1のユーザに対して消費媒体を付与する。ここで、消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対してコミュニティシステムにおいて消費可能である。このような態様によれば、第1のユーザはコミュニティにおける活動に応じてコインが付与され、コインを使用することにより商品の購入やサービスの利用が可能となる。したがって、コミュニティ内の交流の活性化に繋げることができる。
【0034】
3.2 コミュニティシステム1aの概要
本実施形態では、情報処理システム1によって実現されるコミュニティシステム1aの一例として、支援家SUが起業家ENを支援するためのコミュニティシステムである場合について説明する。本実施形態において、起業家EN(第1のユーザの一例)は、起業中である又は起業を目指しているユーザであるものとして説明する。支援家SU(第2のユーザの一例)は、起業家ENを支援するユーザであるものとして説明する。支援家SUは、例えば、企業の経営者と、専門家とを含んでもよい。専門家は、例えば、弁護士、弁理士、又は司法書士などの士業に従事する者であってもよい。運営者OPは、コミュニティシステム1aを運営するユーザである。運営者OPは、例えば、コミュニティシステム1a上で使用するコインCO(消費媒体の一例)を発行するユーザである。本実施形態では、消費媒体がコインCOであるものとして説明するが、この限りでない。
【0035】
また、本実施形態において、ユーザは、起業家ENと、支援家SUと、運営者OPとを含むものとする。図6は、情報処理システム1によって実現されるコミュニティシステム1aの概要図である。
【0036】
図6に示すコミュニティシステム1aは、一例として、起業家ENと、支援家SUと、運営者OPと、コインCOと、チケットTIとが関わりを有するシステムである。
【0037】
コミュニティシステム1aにおいて、支援家SUは、コインCOを保持することができる。ここで例えば、支援家SUの保持するコインCOは、支援家SU自身が購入したコインであってもよい。また例えば、支援家SUが使用可能なコインCOの数は、運営者OPによって設定可能な態様であってもよい。
【0038】
また、支援家SUは、自身の保持するコインCOのうちの一部を起業家ENに対して付与する権利を有する。好ましくは、支援家SUは、自身の応援している起業家ENに対してコインCOを付与する。具体的には、まず、支援家SUが、起業家ENに対してコインを付与するための権利を消費する。続いて、運営者OPが、当該起業家ENに対して所定の数のコインCOを発行する。
【0039】
起業家ENは、運営者OPによって発行されたコインCO、すなわち支援家SUから受け取ったコインCOをコミュニティシステム1aにおいて消費することができる。起業家ENは、例えば、コインCOを消費することにより、コミュニティシステム1aにおいて販売されるチケットTIを購入することができる。ここで、チケットTIは、例えば、起業に関する支援を受ける権利を示す媒体である。チケットTIが購入されると、運営者OPは当該チケットTIにかかる所定の支援家SUに対してコインCOを発行する。ここで、所定の支援家SUは、チケットTIの消費によって受けられるサービスを提供する者である。サービスは、例えば、専門家への相談、合宿への参加、又はツールの利用などを含む。
【0040】
情報処理システム1によって実現されるコミュニティシステム1aは、これに限られない。
【0041】
3.3 情報処理の具体例
図7は、情報処理システム1によって実行される処理の具体例を示すアクティビティ図である。具体例は、前述した概要に既定される範囲に包含されうる。また、具体例では、上述の通り、第1のユーザである起業家EN(以下、起業家ENとする)が、第2のユーザである支援家SU(以下、支援家SUとする)から起業支援を受ける場合について説明する。
【0042】
はじめに、情報処理装置2の処理の流れについて説明する。情報処理装置2の受付部231は、ユーザから投稿を受け付ける(アクティビティA101)。受付部231は、例えば、起業家ENのユーザ端末3又は支援家SUのユーザ端末3を介して投稿を受け付ける。続いて、投稿が受け付けられたことに応じて、更新部232は、記憶部22に記憶されている投稿ログを更新する(アクティビティA102)。以上の処理を繰り返す。
【0043】
ここで、投稿は、起業家EN自身が起業に向けて活動した報告を含むものであってもよい。また、投稿は、起業家ENの報告に対する支援家SUのコメントを含むものであってもよい。
【0044】
上記アクティビティA101~A102に係る処理とは独立に、情報処理装置2の表示制御部235は、支援家SUのユーザ端末3の表示部34にコミュニティに係る情報を表示させる(アクティビティA103)。ここで、コミュニティに係る情報は、アクティビティA101及びA102において更新された投稿を含む。
【0045】
続いて、ユーザ端末3のプロセッサ33は、支援家SUから投稿の選択を受け付ける(アクティビティA104)。プロセッサ33は、更には、選択を受け付けた投稿に基づき特定情報IF1を特定する。ここで、選択を受け付けた投稿は、起業家ENによる複数の投稿の中から選択されたものであってもよい。つまり、特定情報IF1は、複数の投稿の中から選択された投稿に基づき特定される情報である。さらに、特定情報IF1は、起業家EN(第1のユーザの一例)の活動を報告する内容を含む。特定情報IF1は、例えば、起業家ENが起業に向けた活動報告を含むことが好ましい。
【0046】
続いて、ユーザ端末3のプロセッサ33は、アクティビティA104において支援家SUから選択を受け付けた投稿に対する評価を情報処理装置2へ送信する(アクティビティA105)。具体的には、プロセッサ33は、支援家SUから入力を受け付けた評価を情報処理装置2へ送信する。つまり、プロセッサ33は、特定情報IF1に対する評価を示す評価情報IF2を情報処理装置2へ送信する。詳細は後述する。
【0047】
上記アクティビティA101~A102、及びA103~A105に係る処理とはさらに独立に、情報処理装置2の表示制御部235は、起業家ENのユーザ端末3の表示部34にコミュニティに係る情報を表示させる(アクティビティA106)。ここで、コミュニティに係る情報は、チケットTIの購入に関する情報を含む。
【0048】
続いて、ユーザ端末3のプロセッサ33は、起業家ENからチケットTIの選択を受け付ける(アクティビティA107)。さらに、ユーザ端末3のプロセッサ33は、選択を受け付けたチケットTIを購入するための要求を起業家ENから更に受け付け、情報処理装置2へ送信する(アクティビティA108)。
【0049】
続いて、支援家SUのユーザ端末3及び起業家ENのユーザ端末3を介して受け付けた情報に基づいて、付与部234がコインCOに関する情報を更新する処理について説明する。まず、付与部234が、評価情報IF2に係るコインの情報を更新する処理について説明する。情報処理装置2の受付部231は、受付ステップとして、アクティビティA105において送信された評価情報IF2を受け付ける(アクティビティA109)。続いて、付与部234は、付与ステップとして、評価情報IF2に基づき、コインに関する情報を更新する(アクティビティA110)。以上の処理を繰り返す。
【0050】
まず、付与部234は、評価を送信した支援家SUが保持するコインCOから、所定の数のコインCOを消費させる。次に、付与部234は、起業家ENに対して所定の数のコインCOを付与する。以上を換言すると、付与部234は、支援家SU(第2のユーザの一例)に対して蓄積されているコインCO(消費媒体の一例)の少なくとも一部を起業家EN(第1のユーザの一例)に付与する。ここで、起業家ENは、アクティビティA104において支援家SUによって選択された投稿を行った起業家ENである。換言すると、支援家SUは、自身が応援している起業家ENに対して、保持するコインCOの少なくとも一部を提供することができる。このような態様によれば、支援家SUから受け取るコインの価値が高まることにより、起業家ENは自身の行動に対するモチベーションを高めることができる。
【0051】
続いて、付与部234がチケットTIの購入におけるコインの情報を更新する処理について説明する。情報処理装置2の受付部231は、アクティビティA108において送信された要求を受け付ける(アクティビティA109)。続いて、付与部234は、付与ステップとして、要求に基づき、コインに関する情報を更新する(アクティビティA110)。かかる処理を繰り返す。
【0052】
具体的には、付与部234は、チケットTIを購入した起業家ENが保持するコインCOから、所定の数のコインCOを消費させる。次に、付与部234は、支援家SUに対して所定の数のコインCOを付与する。ここで、コインCOが付与される支援家SUは、チケットTIの対象であるサービスを提供する支援家SUである。このような態様によれば、起業家ENはコミュニティにおいて獲得したコインCOを使用することにより、サービスの提供を受けることができる。また、支援家SUは、サービスを提供する対価としてコインCOを受け取ることができ、応援する起業家ENに対して当該コインをさらに付与することができる。このように、コミュニティにおけるコインCOの循環が形成されることにより、コミュニティの活性化につなげることができる。
【0053】
以上が、具体例に係る処理の流れである。
【0054】
4.関連する技術事項
続いて、図7で説明した情報処理に関する技術事項について、図8図14を参照しながら説明する。
【0055】
(投稿画面5)
図8は、ユーザ端末3の表示部34に表示される、メッセージの投稿及び閲覧が可能な投稿画面5である。投稿画面5は、図7のアクティビティA103において表示される画面の一例である。投稿画面5は領域51~領域52、領域55と、オブジェクト54a、54bとを含む。
【0056】
領域51は、メッセージを投稿する投稿者を識別可能な情報が表示される領域である。領域52は、投稿者によって投稿された情報、すなわち特定情報IF1が表示される領域である。領域52には、投稿者である起業家ENの活動報告が特定情報IF1として表示されている。換言すると、特定情報IF1は、起業家EN(第1のユーザの一例)の活動を報告する内容を含む。このような態様によれば、起業家ENは自身の活動に対するモチベーションを高めることができる。
【0057】
オブジェクト54aとオブジェクト54bは、領域52に表示されている特定情報IF1に対する評価の入力をユーザから受け付けるためのオブジェクトである。受付部231がオブジェクト54a又は54bに対する入力をユーザから受け付けることに応じて、特定情報IF1に対する評価情報IF2が特定される。図8において、起業家EN「〇〇△太」の投稿に係る評価情報IF2が特定されている。具体的には、「付与コイン5が2つ」と、「付与コイン1が7つ」との評価情報IF2がユーザによって入力され、特定されている。かかる場合において、評価情報IF2は、投稿者に対して合計17コインが発行されることを示している。さらに領域55は、領域52に表示される特定情報IF1に対する返信(評価情報IF2の一例)が表示されている。このように、評価情報IF2はコインの発行に関する情報に限られない。このような態様によれば、起業家ENは、活動のモチベーションを更に向上させることができる。
【0058】
このように、情報処理システム1は、起業家ENと、支援家SUと、運営者OPとがそれぞれ自由にコメントを投稿でき、又、投稿されたコメントを閲覧可能な構成である。さらに、起業家ENと、支援家SUと、運営者OPとがそれぞれ他のユーザの投稿に対する評価を行うことができる。このような態様によれば、コミュニティ内におけるユーザ同士の交流の活性化を図ることができる。
【0059】
(ユーザテーブルT1)
図9は、ユーザテーブルT1の概要図である。ユーザテーブルT1は、コミュニティに参加しているユーザの情報を示すルックアップテーブルである。例えば、コミュニティに新たなユーザが参加すると、ユーザテーブルT1のレコードが更新されてもよい。また例えば、図7のアクティビティA110においてコインに関する情報が更新されると、ユーザテーブルT1に含まれるレコードが更新されてもよい。ユーザテーブルT1は、例えば、情報処理装置2の記憶部22に記憶されてもよい。
【0060】
例えば、ユーザテーブルT1は、ID(T11)、名前(T12)、加入日(T13)、属性(T14)、ラベル(T15)、評価コイン数(T16)、購入コイン数(T17)、及び総評価コイン数(T18)等の情報を含んでよい。ID(T11)は、ユーザを識別するための情報である。名前(T12)は、ユーザの名前である。加入日(T13)は、ユーザがコミュニティに加入した日である。属性(T14)は、コミュニティにおけるユーザの属性を示す。本実施形態において、属性(T14)は、起業家ENと支援家SUとを含む。ラベル(T15)は、ユーザに対して付与される情報を示す。なお、属性(T14)はラベル(T15)の一部であってもよい。詳細については後述する。
【0061】
さらに、評価コイン数(T16)は、ユーザが保有しているコイン数のうち、他のユーザから受け取ったコイン(以下、評価コインCO1)の数を示す。また、購入コイン数(T17)は、ユーザが保有しているコイン数のうち、ユーザ自身が購入して獲得したコイン(以下、購入コインCO2)の数を示す。例えば、図9において、ユーザID「E001」の起業家ENは、評価コインCO1の保有数が50、購入コインCO2の保有数が50である。これらを換言すると、コインCOは、評価コインCO1と購入コインCO2とを含む。具体的には、支援家SU(第2のユーザの一例)によって付与されたコイン(消費媒体の一例)は、評価コインCO1(第1の消費媒体の一例)である。ここで、コインCOは、支援家SUによる付与とは異なるルートによって取得された購入コインCO2(第2の消費媒体の一例)を含む。さらに、表示制御部235は、表示制御ステップとして、評価コインCO1と購入コインCO2とをユーザに対して識別可能に表示させる。このような態様によれば、ユーザは、自身の保有コイン数に関して、コミュニティにおいて応援又は信用を獲得することにより得られたコイン数と、購入することにより得られたコイン数とを区別して把握することができる。したがって、ユーザは、コミュニティにおいて蓄積された応援又は信用を定量的に把握することができる。
【0062】
また、総評価コイン数(T18)は、ユーザがコミュニティに加入してから受け取った評価コインCO1の累積数を示す。総評価コイン数(T18)は、コミュニティにおける、ユーザの信用度を示す指標であるとも言える。したがって、ユーザは、コミュニティにおける自身の信用度合いを定量的に把握することができる。
【0063】
ここで、情報処理装置2の特定部233は、特定ステップとして、ユーザテーブルT1に基づいて、コミュニティシステムにおける特定ユーザを特定することができる。ここで、特定ユーザは、特定ユーザに係るコインCO(消費媒体の一例)付与数又は消費数が所定以上のユーザである。例えば、運営者OPが特定ユーザに関する情報を閲覧可能であってもよい。このような態様によれば、運営者OPはコミュニティにおける重要人物であるユーザを把握することができる。具体的には、運営者OPは、特定ユーザに対して投資家又は協業先を紹介することができる。また例えば、運営者OPは、特定ユーザに対して補助金又は助成金に関する提案を行うことができる。さらに、支援家SUが特定ユーザに関する情報を閲覧可能であってもよい。
【0064】
(コイン履歴テーブルT2)
図10は、コイン履歴テーブルT2の概要図である。コイン履歴テーブルT2は、コインCOの発行と消費とを示すルックアップテーブルである。図7のアクティビティA105における評価の受け付けに応じて、コイン履歴テーブルT2のレコードが追加されてもよい。また、アクティビティA108におけるチケットTIの購入要求の受け付けに応じて、コイン履歴テーブルT2のレコードが追加されてもよい。コイン履歴テーブルT2は、例えば、情報処理装置2の記憶部22に記憶されてもよい。
【0065】
例えば、コイン履歴テーブルT2には、日時(T21)、消費者ID(T22)、発行先ID(T23)、コイン数(T24)、項目(T25)、等の情報を含んでもよい。消費者ID(T22)は、自身の保有するコインCOの少なくとも一部を消費するユーザのIDである。発行先ID(T23)は、運営者OPがコインCOを発行する対象であるユーザのIDである。換言すると、発行先ID(T23)は、運営者OPからコインCOを受け取るユーザのIDである。図10に示すように、コインCOの流通は、コミュニティへの投稿に対する、支援家SUから起業家ENへの評価コインCO1の付与を含んでもよい。また、コインCOの流通は、チケットTIの購入の対価とする、支援家SUへの評価コインCO1の付与を含んでもよい。さらに、コインCOの流通は、運営者OPからコインCOを購入したユーザへの購入コインCO2の付与を含んでもよい。なお、支援家SUと起業家ENとがコインCOを購入可能であることが好ましい。
【0066】
さらに、投稿への評価に対するコインの付与は、支援家SUから起業家ENに対する付与に限定されない。例えば、起業家ENは、他の起業家ENの投稿への評価として、他の起業家ENへコインを付与する操作を行ってもよい。換言すると、起業家ENを支援するユーザ(第2のユーザの一例)は、起業家EN(第1のユーザの一例)のうちの少なくとも1人であってもよい。このような態様によれば、起業家ENである第1のユーザ同士の交流を活性化することができる。なお、投稿への評価に対するコインの付与は、支援家SUから支援家SUに対する付与を含んでもよいし、起業家ENから支援家SUに対する付与を含んでもよい。
【0067】
同様に、チケットTIを購入する購入者は起業家ENに限られない。受付部231は、支援家SUのユーザ端末3を介して支援家SUから購入要求を受け付けてもよい。さらに、チケットTIに係るサービスを提供する者についても、支援家SUに限られない。サービスを提供する者は起業家ENであってもよい。かかる場合において、コインCOの発行先ID(T23)は起業家ENであってもよい。さらに、チケットTIに係るサービスを提供する者は運営者OPであってもよい。
【0068】
(ショップ画面6)
図11は、ユーザ端末3の表示部34に表示されるショップ画面6の一例である。ショップ画面6は、図7のアクティビティA107で表示される画面の一例である。ショップ画面6は、オブジェクト62を含む。さらに、オブジェクト62は、領域621と622とを含む。
【0069】
領域621は、チケットTIの購入に必要なコインCOの数を示す領域である。また、領域622は、チケットTIを購入することにより提供を受けることができるサービスの内容を示す領域である。オブジェクト62が押下されることにより、表示制御部235は、表示部34に表示されているショップ画面6を、チケットTIの購入操作を受け付けるための画面(不図示)に遷移させてもよい。このような態様によれば、ユーザは、自身の保持しているコインCOを消費することにより、起業に必要なサービスの提供を受けることができる。
【0070】
(ラベルテーブルT3)
図12は、ラベルテーブルT3の概要図である。ラベルテーブルT3は、ラベルの付与条件を示すルックアップテーブルである。ユーザは、ラベルテーブルT3に含まれる所定の条件に従って付与されたラベルがそれぞれ付与されている。ユーザごとに付与されたラベルは、図9のユーザテーブルT1の属性(T15)に対応している。ここで、所定の条件は、第1のユーザの属性、活動の進捗、又は消費媒体の獲得数を含む。
【0071】
本実施形態において、起業中である又は起業を目指しているユーザには「起業家EN」(T31)のラベルが付与される。また、起業家ENを支援するユーザには「支援家SU」(T32)のラベルが付与される。図12に示すように、ラベルテーブルT3は、さらに細分化された複数のラベルを含んでもよい。各ラベルに対して設けられている条件(T34)を満たすラベルがユーザに対して付与される。ここで、1のユーザに対して複数のラベルが付与されてもよい。ここで、情報処理装置2の付与部234は、ユーザから受け付けた情報に基づいてユーザに対して付与するラベルを決定してもよい。例えば、コミュニティに加入する際に入力するユーザの情報に基づいて、ユーザに対して付与するラベルを付与部234が決定してもよい。ラベルの決定方法は、これに限られない。
【0072】
また、ラベルはユーザの状況によって変更されることが好ましい。例えば、起業家(T31)のラベルを付与されているユーザがいずれ経営者になった場合において、付与部234は、当該ユーザに対するラベルを支援家(T32)に変更してもよい。具体的には、当該ユーザが支援家SUとしてコミュニティに参加するために、当該ユーザと運営者OPとが契約を締結することを契機に、ラベルを変更してもよい。このように、コミュニティにおいてかつて起業支援を受けたユーザが、起業家を支援する支援家側に役割を変更することが可能である。このような態様によれば、コミュニティにおける人材の循環が形成され、コミュニティにおける交流をさらに活性化することが可能である。
【0073】
(ラベル画面7)
図13は、ユーザ端末3の表示部34に表示されるラベル画面7の一例である。ラベル画面7は例えば、図8の投稿画面5において領域51に対する入力操作をユーザから受け付けることにより、投稿画面5から遷移されて表示される画面であってもよい。ラベル画面7は、領域72および73を含む。さらに、領域73は、領域731~733を含む。
【0074】
領域72は、ユーザを識別可能な情報が表示される領域である。領域72は、図8の領域51と対応している。領域73は、ユーザに関する情報が表示される領域である。領域731及び732は、ユーザに対して所定の条件に従って付与されているラベルである。ラベルは例えば、図12のラベルテーブルT3に従ってユーザに対して付与される。
【0075】
以上を換言すると、表示制御部235は、表示制御ステップとして、起業家EN(第1のユーザの一例)に関する情報をユーザ端末3の表示部34に表示させる。起業家ENに関する情報は、所定の条件に従って付与された、起業家ENに関連するラベルを含む。このような態様によれば、支援家SUである第2のユーザは第1のユーザに関する情報を把握した上で、コインを付与する起業家ENを決定することができる。
【0076】
さらに、ラベルの詳細について説明する。図13に示すように、領域731は、「ステータス(起業家予備軍)」のラベルを示す領域である。かかるラベルは、図12のラベルテーブルT3の条件「起業するための準備を始めている」に合致するユーザに対して付与される。領域732は、例えば、「活動エリア(新潟)」のラベルを示す領域である。
【0077】
また、領域733は、ユーザがこれまでに獲得した評価コインCO1の総数を示す領域である。領域733に表示される情報は、図9のユーザテーブルT1の総評価コイン数(T18)に対応する。総評価コイン数は、当該起業家ENがコミュニティに加入して以来、支援家SUと他の起業家ENから受け取ったコインの総数を示す。すなわち、総評価コイン数は、コミュニティにおいて当該起業家ENが受けた応援の度合いを示す指標であると言える。さらには、総評価コイン数は、コミュニティにおける当該起業家ENの信用度を示す指標であるとも言える。このような態様によれば、起業家ENがこれまでに他のユーザから受けた応援の度合い又はコミュニティにおける信用度を示す指標が他のユーザに視認可能な態様であることにより、起業家ENは起業に対するモチベーションをよりいっそう高めることができる。
【0078】
(管理テーブルT4)
図14は、管理テーブルT4の概要図である。管理テーブルT4は、コミュニティにおけるコインCOの流通量を管理するルックアップテーブルである。本実施形態において、管理テーブルT4は、運営者OPのユーザ端末3の表示部34に表示されてもよい。また、管理テーブルT4は、情報処理装置2の記憶部22に管理されていてもよい。
【0079】
例えば、管理テーブルT4は、発行コイン数(T41)、消費コイン数(T42)、合計(T43)等の情報を含んでもよい。図14に示すように、管理テーブルT4は、例えば、これらの情報が月ごとに集計された態様で格納される構成であってもよく、この限りでない。
【0080】
発行コイン数(T41)について説明する。「評価コイン数」は、ユーザに対して発行された評価コインCO1の総数である。「購入コイン数」は、ユーザに対して発行された購入コインCO2の総数である。
【0081】
続いて、消費コイン数(T42)について説明する。「評価消費」は、ユーザが他のユーザに対して評価することにより消費されるコインの総数である。具体的には、「評価消費」は、図7のアクティビティA105において情報処理装置2の受付部231が評価情報IF2を受け付けることに応じて消費されるコインの総数である。「チケット消費」は、ユーザがチケットTIを購入することにより消費されるコインの総数である。具体的には、「チケット消費」は、図7のアクティビティA108において情報処理装置2の受付部231がチケットTIの購入要求を受け付けることに応じて消費されるコインの総数である。「有効期限切れ」は、コインCOの有効期限を超過したことにより消滅するコインの総数である。本実施形態において、コインCOは、有効期限が設定されてもよい。有効期限は、例えば、コインCOが運営者OPによって発行されてから任意の期間が経過するタイミングであってもよい。任意の期間とは、例えば、1~12ヶ月であり、好ましくは、4~9ヶ月であり、さらに好ましくは、5~7ヶ月であり、具体的には例えば、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12ヶ月であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0082】
ここで、ユーザの保有するコインの消費は、有効期限の短いコインCOから順に消費する態様であってもよい。または、ユーザの保有するコインの消費は、購入コインから優先的に消費する態様であってもよい。コインが消費される態様については、これに限られない。
【0083】
続いて、合計(T43)について説明する。「月初残高」は、月初めにコミュニティにおいて存在するコインの総数である。「発行合計」は、発行コイン数(T41)の総数である。「消費合計」は、消費コイン数T42の総数である。「月末残高」は、「月初残高」に「発行合計」を加算し、かつ「消費合計」を減算して得られたコインの総数である。
【0084】
付与部234は、コミュニティにおけるコインCOの流通量を制限可能である。換言すると、コインCO(消費媒体の一例)は、コミュニティシステムにおいてその流通量を制限される。ここで、流通量は、コミュニティシステムに加入しているユーザそれぞれに対して蓄積されているコインCOの総数である。流通量を制限する一例として、付与部234は、コインCOの有効期限を再設定してもよい。また例えば、付与部234は、チケットTIの発行数を増加してもよい。さらには、付与部234は、購入可能なコインCOの数を再設定してもよい。このような態様によれば、コミュニティにおいて流通しているコインCOの量が適切になるように調整することが可能である。
【0085】
5.その他
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0086】
上記の実施形態では、コインに関する情報の更新として、ユーザの保有するコインCOを消費する、又は運営者OPによって発行されたコインを付与する例を説明したが、この限りでない。例えば、ユーザの保有するコインCOの一部を他のユーザに対して直接的に付与する態様であってもよい。
【0087】
また、上記の実施形態では、コミュニティシステム1aの一例として、支援家SUが起業家ENを支援するためのコミュニティシステムである場合について説明したが、この限りでない。例えば、クリエイターを育成するためのコミュニティシステムであってもよい。具体的には、クリエイターを育成する者が、クリエイターの投稿に対してコインを付与する。クリエイターは受け取ったコインを使用することにより、コミュニティにおけるサービスの提供を受けることができる。これにより、コミュニティにおいてクリエイターを育成することができる。
【0088】
さらに、コミュニティシステムは、資格取得又はスキル獲得を支援するためのコミュニティを形成するものであってもよい。具体的には、コミュニティシステムが、教育者が学習者を支援する態様であってもよい。また、コミュニティシステムは、競技者を育成するためのコミュニティを形成するものであってもよい。コミュニティシステムは、これに限られない。
【0089】
また、上記の実施形態を、頒布可能なプログラムとして実施してもよい。このプログラムは、コンピュータに、情報処理システムにおける各ステップを実行させる。また、情報処理システム1における各ステップを備える情報処理方法が実施されてもよい。
【0090】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0091】
(1)第1のユーザが第2のユーザから支援を受けるコミュニティシステムを提供するための情報処理システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行するように構成され、受付ステップでは、特定情報に対する評価を示す評価情報を前記第2のユーザから受け付け、ここで、前記特定情報は、前記第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つであり、前記投稿された情報は、前記情報処理システムにより管理されており、付与ステップでは、前記評価情報に基づいて、前記特定情報を投稿した前記第1のユーザに対して消費媒体を付与し、ここで、前記消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対して前記コミュニティシステムにおいて消費可能である、システム。
【0092】
このような態様によれば、第1のユーザはコミュニティにおける活動に応じてコインが付与され、コインを使用することにより商品の購入やサービスの利用が可能となる。したがって、コミュニティ内の交流の活性化に繋げることができる。
【0093】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記付与ステップでは、前記第2のユーザに対して蓄積されている前記消費媒体の少なくとも一部を前記第1のユーザに付与する、システム。
【0094】
このような態様によれば、第1のユーザは第2のユーザから受けるコインの価値が高まることにより、第1のユーザは自身の行動に対するモチベーションをさらに高めることができる。
【0095】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記特定情報は、前記第1のユーザの活動を報告する内容を含む、システム。
【0096】
このような態様によれば、第1のユーザは自身の活動に対するモチベーションをよりいっそう高めることができる。
【0097】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第2のユーザによって付与された前記消費媒体は、第1の消費媒体であり、前記消費媒体は、前記第2のユーザによる付与とは異なるルートによって取得された第2の消費媒体を含みさらに、表示制御ステップでは、前記第1の消費媒体と前記第2の消費媒体とを識別可能に表示させる、システム。
【0098】
このような態様によれば、コミュニティにおいて応援又は信用を獲得することにより得られたコイン数と、購入することにより得られたコイン数とを区別して把握することができる。
【0099】
(5)上記(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに表示制御ステップでは、前記第1のユーザに関する情報を表示させ、ここで、前記第1のユーザに関する情報は、所定の条件に従って付与された、前記第1のユーザに関連するラベルを含む、システム。
【0100】
このような態様によれば、第2のユーザは第1のユーザに関する情報を把握した上で、コインを付与する第1のユーザを決定することができる。
【0101】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記所定の条件は、前記第1のユーザの属性、活動の進捗、又は前記消費媒体の獲得数を含む、システム。
【0102】
このような態様によれば、第2のユーザは第1のユーザの状況を把握した上で、コインを付与する第1のユーザを決定することができる
【0103】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、前記消費媒体は、前記コミュニティシステムにおいてその流通量を制限され、ここで、前記流通量は、前記コミュニティシステムに加入しているユーザそれぞれに対して蓄積されている前記消費媒体の総数である、システム。
【0104】
このような態様によれば、コミュニティにおいて流通している消費媒体の量を適切になるように調整することが可能である。
【0105】
(8)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、特定ステップでは、前記コミュニティシステムにおける特定ユーザを特定し、ここで、前記特定ユーザは、前記特定ユーザに係る前記消費媒体の付与数又は消費数が所定以上のユーザである、システム。
【0106】
このような態様によれば、運営者はコミュニティ内における重要人物であるユーザを把握することができる。
【0107】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第2のユーザは、前記第1のユーザのうちの少なくとも1人である、システム。
【0108】
このような態様によれば、第1のユーザ同士の交流を活性化することができる。
【0109】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記第1のユーザは、起業中である又は起業を目指しているユーザであり、前記第2のユーザは、前記第1のユーザを支援するユーザである、システム。
【0110】
このような態様によれば、起業家ユーザはコミュニティにおいて支援家から支援を受けることにより、起業に向けた活動に対するモチベーションをよりいっそう高めることができる。
【0111】
(11)情報処理方法であって、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【0112】
(12)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0113】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0114】
1 :情報処理システム
1a :コミュニティシステム
11 :ネットワーク
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :プロセッサ
231 :受付部
232 :更新部
233 :特定部
234 :付与部
235 :表示制御部
3 :ユーザ端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :プロセッサ
34 :表示部
35 :入力部
5 :投稿画面
51 :領域
52 :領域
54a :オブジェクト
54b :オブジェクト
55 :領域
6 :ショップ画面
62 :オブジェクト
621 :領域
622 :領域
7 :ラベル画面
72 :領域
73 :領域
731 :領域
732 :領域
733 :領域
CO :コイン
CO1 :評価コイン
CO2 :購入コイン
EN :起業家
IF1 :特定情報
IF2 :評価情報
OP :運営者
SU :支援家
T1 :ユーザテーブル
T2 :コイン履歴テーブル
T3 :ラベルテーブル
T4 :管理テーブル
TI :チケット
【要約】      (修正有)
【課題】コミュニティシステム上でのユーザ同士の交流の活性化をよりいっそう高める情報処理システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】この情報処理システム1において、情報処理装置は、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行する。受付ステップでは、特定情報に対する評価を示す評価情報を第2のユーザから受け付ける。特定情報は、第1のユーザによって投稿された情報のうちの少なくとも1つである。投稿された情報は、情報処理システムにより管理されており、付与ステップでは、評価情報に基づいて、特定情報を投稿した第1のユーザに対して消費媒体を付与する。消費媒体は、商品の購入又はサービスの利用に対してコミュニティシステムにおいて消費可能である。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14