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特許7527713電池モジュールおよびそれを含む電池パック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびそれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/613 20140101AFI20240729BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 10/653 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 10/6555 20140101ALI20240729BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 50/233 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 50/227 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240729BHJP
   H01M 50/591 20210101ALI20240729BHJP
【FI】
H01M10/613
H01M50/211
H01M50/204 401H
H01M10/647
H01M10/653
H01M10/6554
H01M10/6556
H01M10/625
H01M50/262 S
H01M50/262 E
H01M10/6555
H01M50/289 101
H01M50/233
H01M50/227
H01M50/588
H01M50/591 101
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023503480
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-15
(86)【国際出願番号】 KR2021019683
(87)【国際公開番号】W WO2022149768
(87)【国際公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】10-2021-0003181
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0066459
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スビン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジュンヨブ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン・キョン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ホング・ハン
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-060595(JP,A)
【文献】特表2013-543239(JP,A)
【文献】特開2008-159440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/613
H01M 50/211
H01M 50/204
H01M 10/647
H01M 10/653
H01M 10/6554
H01M 10/6556
H01M 10/625
H01M 50/262
H01M 10/6555
H01M 50/289
H01M 50/233
H01M 50/227
H01M 50/588
H01M 50/591
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って積層された複数の電池セルを含む電池セル積層体;
前記電池セル積層体の下部に位置する第1ヒートシンク;
前記電池セル積層体と前記第1ヒートシンクの間に位置する第1熱伝導性樹脂層;および
前記電池セル積層体の外面を包む外装部材を含み、
前記電池セル積層体は、前記複数の電池セルのうち互いに隣り合う電池セルの間に位置する少なくとも一つの冷却ピンを含み、
前記外装部材と前記電池セル積層体の下面との間に、前記第1熱伝導性樹脂層および前記第1ヒートシンクが位置
前記外装部材は、前記電池セル積層体の上下面を第2方向に加圧し、
前記第2方向は、前記第1方向に垂直である、電池モジュール。
【請求項2】
前記電池モジュールの前記外装部材の外面が露出している、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記第2方向は、前記複数の電池セルの幅方向である、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記外装部材は、弾性素材からなる、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記外装部材は、前記弾性素材のフィルムが前記電池セル積層体の外面をラップして形成される、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記外装部材は、熱収縮チューブからなり、
前記熱収縮チューブの前後面が開放されている、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記冷却ピンの下側面は、前記第1熱伝導性樹脂層と接する、請求項3~6のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記冷却ピンと前記電池セルとの間に、第1接着層が位置する、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記電池セル積層体の両側面に位置する圧縮パッドをさらに含み、
前記外装部材と前記電池セル積層体の外側面との間に、前記圧縮パッドが位置する、請求項3~8のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記圧縮パッドと前記電池セルとの間に、第2接着層が位置する、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記第1ヒートシンクは、冷媒が流動する冷却流路を含み、
第1冷却流路と前記第1熱伝導性樹脂層とが互いに接する、請求項1~10のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記電池セル積層体の上部に位置する第2ヒートシンクおよび前記電池セル積層体と前記第2ヒートシンクの間に位置する第2熱伝導性樹脂層をさらに含み、
前記外装部材と前記電池セル積層体の上面との間に、前記第2熱伝導性樹脂層および前記第2ヒートシンクが位置する、請求項1~11のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記冷却ピンの上側面は、前記第2熱伝導性樹脂層と接する、請求項12に記載の電池モジュール。
【請求項14】
池モジュールがパックフレームに取り付けられ、
前記電池モジュールは、
第1方向に沿って積層された複数の電池セルを含む電池セル積層体;
前記電池セル積層体の下部に位置する第1ヒートシンク;
前記電池セル積層体と前記第1ヒートシンクの間に位置する第1熱伝導性樹脂層;および
前記電池セル積層体の外面を包む外装部材を含み、
前記電池セル積層体は、前記複数の電池セルのうち互いに隣り合う電池セルの間に位置する少なくとも一つの冷却ピンを含み、
前記外装部材と前記電池セル積層体の下面との間に、前記第1熱伝導性樹脂層および前記第1ヒートシンクが位置し、
前記外装部材の外面と前記パックフレームとが接する、電池パック。
【請求項15】
前記パックフレームは、少なくとも二つの前記電池モジュールが取り付けられる下部パックフレームおよび前記少なくとも二つの電池モジュールの上部を覆う上部パックフレームを含み、
前記下部パックフレームの一側面で他側面に向かって延びる複数の第1ビームを含む、請求項14に記載の電池パック。
【請求項16】
前記電池モジュールは、前記複数の第1ビームのうち互いに隣り合う第1ビームの間に取り付けられる、請求項15に記載の電池パック。
【請求項17】
前記下部パックフレームは、前記第1ビームに垂直な複数の第2ビームをさらに含み、
前記複数の第2ビームは、前記電池モジュールの一面と前記下部パックフレームの側面との間にそれぞれ位置する、請求項16に記載の電池パック。
【請求項18】
前記第2ビームの一面は、前記電池モジュールの一面に突出している電極リードと接する、請求項17に記載の電池パック。
【請求項19】
前記第2ビームの一面に、絶縁コート層が形成されている、請求項18に記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は2021年1月11日付韓国特許出願第10-2021-0003181号および2021年5月24日付韓国特許出願第10-2021-0066459号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関し、より具体的には電池セルの冷却性能を向上させて、電池セル間の冷却偏差を減少させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器に対する技術開発と需要の増加によりエネルギ源としての二次電池の需要が急激に増加している。特に、二次電池は携帯電話、デジタルカメラ、ノートパソコン、ウェアラブルデバイスなどのモバイル機器だけでなく、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの動力装置に対するエネルギ源としても多くの関心を集めている。
【0004】
小型モバイル機器にはデバイス1台当り一つまたは複数の電池セルが使用されることに対して自動車などのように中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に連結した中大型電池モジュールが使用される。
【0005】
中大型電池モジュールはできる限り小型で軽量となるように製造されることが好ましいので、高い集積度で積層されることができ、容量に対して重量が小さい角型電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。一方、電池モジュールは、電池セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するモジュールフレームを含むことができる。
【0006】
電池セルの温度はバッテリの出力を制限する要因の一つであることを考慮すると、電池セル内で発生する局部的な温度上昇はバッテリの出力を早期に制限する可能性が高く、これを改善する必要性がある。これと共に、最近では電池モジュールが大型化されるにつれ、モジュール内に積層される電池セルの個数が増加して、電池セル間の冷却偏差がより深化されている。
【0007】
そのため、電池セル積層体内で発生する熱に対する冷却性能を向上させて、電池セル間の冷却偏差を減少させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックを開発する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、電池セルの冷却性能を向上させて、電池セル間の冷却偏差を減少させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供することにある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態による電池モジュールは、第1方向に沿って積層された複数の電池セルを含む電池セル積層体;前記電池セル積層体の下部に位置する第1ヒートシンク;前記電池セル積層体と前記第1ヒートシンクの間に位置する第1熱伝導性樹脂層;および前記電池セル積層体の外面を包む外装部材を含み、前記電池セル積層体は、前記複数の電池セルのうち互いに隣り合う電池セルの間に位置する少なくとも一つの冷却ピンを含み、前記外装部材と前記電池セル積層体の下面との間に、前記第1熱伝導性樹脂層および前記第1ヒートシンクが位置する。
【0011】
前記電池モジュールの前記外装部材の外面が露出していてもよい。
【0012】
前記外装部材は、前記電池セル積層体の上下面を第2方向に加圧し、前記第2方向は、前記第1方向に垂直であり得る。
【0013】
前記第2方向は、前記複数の電池セルの幅方向であり得る。
【0014】
前記外装部材は、弾性素材からなってもよい。
【0015】
前記外装部材は、前記弾性素材のフィルムが前記電池セル積層体の外面をラップして形成され得る。
【0016】
前記外装部材は、熱収縮チューブからなり、前記熱収縮チューブの前後面が開放されていてもよい。
【0017】
前記冷却ピンの下側面は、前記第1熱伝導性樹脂層と接し得る。
【0018】
前記冷却ピンと前記電池セルとの間に、第1接着層が位置し得る。
【0019】
前記電池セル積層体の両側面に位置する圧縮パッドをさらに含み、前記外装部材と前記電池セル積層体の外側面との間に、前記圧縮パッドが位置し得る。
【0020】
前記圧縮パッドと前記電池セルとの間に、第2接着層が位置し得る。
【0021】
前記第1ヒートシンクは、冷媒が流動する冷却流路を含み、前記冷却流路と前記第1熱伝導性樹脂層とが互いに接し得る。
【0022】
前記電池セル積層体の上部に位置する第2ヒートシンクおよび前記電池セル積層体と前記第2ヒートシンクの間に位置する第2熱伝導性樹脂層をさらに含み、前記外装部材と前記電池セル積層体の上面との間に、前記第2熱伝導性樹脂層および前記第2ヒートシンクが位置し得る。
【0023】
前記冷却ピンの上側面は、前記第2熱伝導性樹脂層と接し得る。
【0024】
本発明の他の一実施形態による電池パックにおいて前記で説明した電池モジュールがパックフレームに取り付けられ、前記外装部材の外面と前記パックフレームとが接する。
【0025】
前記パックフレームは、少なくとも二つの前記電池モジュールが取り付けられる下部パックフレームおよび前記少なくとも二つの電池モジュールの上部を覆う上部パックフレームを含み、前記下部パックフレームの一側面で他側面に向かって延びる複数の第1ビームを含み得る。
【0026】
前記電池モジュールは、前記複数の第1ビームのうち互いに隣り合う第1ビームの間に取り付けられ得る。
【0027】
前記下部パックフレームは、前記第1ビームに垂直な複数の第2ビームをさらに含み、前記複数の第2ビームは、前記電池モジュールの一面と前記下部パックフレームの側面との間にそれぞれ位置し得る。
【0028】
前記第2ビームの一面は、前記電池モジュールの一面に突出している電極リードと接し得る。
【0029】
前記第2ビームの一面に、絶縁コート層が形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0030】
実施形態によれば、本発明は、電池セル積層体の下部に熱伝導性樹脂層およびヒートシンクが位置した構造の外面を包む外装部材を含み、電池セルの冷却性能を向上させて、電池セル間の冷却偏差を減少させる電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供することができる。
【0031】
本発明の効果は上述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は本明細書および添付する図面から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。
図2図1の電池モジュールの分解斜視図である。
図3図1の電池モジュールに含まれた電池セル積層体の分解斜視図である。
図4図1の切断線A-Aに沿って切断した断面を示す図である。
図5図4の断面の下側部を拡大して示す図である。
図6図1の電池モジュールが取り付けられている電池パックの斜視図である。
図7図6の電池パックの分解斜視図である。
図8図6の上部パックフレームが除去された状態のA領域に対する上面図である。
図9】本発明の他の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。
図10図9の電池モジュールの分解斜視図である。
図11図9の切断線B-Bに沿って切断した断面を示す図である。
図12図9の電池モジュールが取り付けられている電池パックの分解斜視図である。
図13】比較例による電池モジュールの斜視図である。
図14図13の電池モジュールが取り付けられる電池パックの分解斜視図である。
図15図14の電池パックの構成要素が組み立てられた状態を示す斜視図である。
図16図15の切断線a-aに沿って切断した断面の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付する図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0034】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付ける。
【0035】
また、図面に示す各構成の大きさおよび厚さは説明の便宜上任意に示したので、本発明は必ずしも示されたところに限定されない。図面で複数の層および領域を明確に表現するために厚さを誇張して示した。そして図面で、説明の便宜上、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0036】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0037】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0038】
以下では、本発明の実施形態による電池モジュールについて説明する。ただし、ここで電池モジュールの前後面のうち前面を基準として説明するが、必ずしもこれに限定されるものではなく、後面である場合にも同一または類似の内容により説明されることができる。
【0039】
図1は本発明の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。図2図1の電池モジュールの分解斜視図である。
【0040】
図1および図2を参照すると、本発明の一実施形態による電池モジュール100は、第1方向に沿って積層された複数の電池セル110が積層されている電池セル積層体120;電池セル積層体120の下部に位置するヒートシンク160;電池セル積層体120とヒートシンク160の間に位置する熱伝導性樹脂層140;および電池セル積層体120の外面を包む外装部材150を含む。また、電池モジュール100は電池セル積層体120の前後面をカバーするセンシング部材(図示せず)を含む。
【0041】
また、熱伝導性樹脂層140およびヒートシンク160は外装部材150と電池セル積層体120の下面の間に位置する。ここで、電池セル積層体120の下面は熱伝導性樹脂層140と直接接し、かつ熱伝導性樹脂層140はヒートシンク160と接することができる。すなわち、電池セル積層体120で発生した熱は熱伝導性樹脂層140に直接伝達されることができ、伝達された熱はヒートシンク160に伝達されて冷却されることができる。
【0042】
そのため、電池セル110で発生する熱は電池セル積層体120の下面と直接接する熱伝導性樹脂層140に伝達され、ヒートシンク160により冷却されて、電池モジュール100の冷却性能が向上し、電池セル110間の冷却偏差もまた減少することができる。また、電池モジュール100の寿命もより改善されることができる。
【0043】
ヒートシンク160は冷媒が流動する冷却流路を含み、冷却流路はヒートシンク160の一側に形成されているアウトレット、インレット、および前記アウトレットと前記インレットを連結して冷媒が流動する経路である陥没部を含むことができる。前記アウトレットは前記冷却流路に含まれた冷媒が外部に排出されるようにし、前記インレットは前記冷却流路内に冷媒を供給することができる。
【0044】
そのため、本実施形態による電池モジュール100はヒートシンク160を含んで、ヒートシンク160の重量を節減することができ、電池モジュール100間の温度偏差も減少することができる。また、電池モジュール100の構造的剛性が高くなり、後述するパックフレーム1200,1300内に取り付けられる前に電池モジュール100のハンドリング機能が向上することができる。
【0045】
一例として、熱伝導性樹脂層140は電池セル積層体120の下面またはヒートシンク160の上面に熱伝導性樹脂が塗布されて形成されることができる。すなわち、あらかじめ塗布されている前記熱伝導性樹脂が硬化するに伴い熱伝導性樹脂層140が形成されることができる。そのため、熱伝導性樹脂が硬化する伴い、電池セル積層体120の下面とヒートシンク160が互いに安定して固定されることができる。
【0046】
一例として、熱伝導性樹脂層140は熱伝導性物質を含む熱伝達部材からなり、熱伝導性樹脂層140はヒートシンク160の上部カバーで構成されることができる。そのため、ヒートシンク160は冷媒が流動する前記冷却流路と熱伝導性樹脂層140が互いに直接接することができる。
【0047】
これにより、電池セル110で発生する熱は熱伝導性樹脂層140およびヒートシンク160により直接冷却され、電池モジュール100の冷却性能がより向上し、電池セル110間の冷却偏差もより減少することができる。
【0048】
図5および図6を参照すると、外装部材150は熱伝導性樹脂層140およびヒートシンク160とともに電池セル積層体120の外面を包むことができる。ここで、外装部材150は両側面および上下面からなる部材であって、前後面が開放されている。そのため、電池セル積層体120は外装部材150により両側面および上下面が包まれ、前後面が開放されている。
【0049】
また、外装部材150の両側面および上下面はそれぞれ電池セル積層体の外面の大きさと対応する大きさを有することができる。一例として、外装部材150の両側面は電池セル積層体120の側面と同じ大きさを有するかそれより小さな大きさを有することができる。また、外装部材150の上下面は電池セル積層体120の上下面と同じ大きさを有するかそれより小さな大きさを有することができる。
【0050】
また、外装部材150は電池セル積層体120を一定の方向に加圧し、電池セル積層体120を包むことができる。すなわち、外装部材150は電池セル積層体120に含まれた電池セル110を電池モジュール100内部に向かう方向に加圧することができる。より具体的には、外装部材150は電池セル積層体120を第1方向に加圧し、前記第1方向は電池モジュール100の幅方向であり得、これは電池セル積層体120で複数の電池セル110の積層方向と同一であり得る。また、外装部材300は電池セル積層体の上下面を第2方向に加圧し、前記第2方向は前記第1方向に垂直であり得、これは複数の電池セル110の幅方向と同一であり得る。
【0051】
そのため、電池セルのスウェリング現象を防止して、電池モジュールの寸法安定性を向上させることができる。また、電池セル積層体120が外装部材150に包まれる工程により、電池セル積層体120が同時に加圧され、別に電池セル積層体120を加圧する工程が必要ないので、工程および生産ラインが簡易になる。
【0052】
また、外装部材150は電池セル積層体120を包んだ状態で、外装部材150の外面が露出している。すなわち、後述する工程で電池モジュール100が電池パックのパックフレーム1200,1300に取り付けられる場合、外装部材150がパックフレーム1200,1300と接することができる。
【0053】
一例として、外装部材150は弾性素材からなる。前記弾性素材はポリエチレン(PE,Polyethylene)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE,Polytetrafluoroethylene)のような物質のうち少なくともいずれか一つからなる。ここで、外装部材150は前記弾性素材のフィルムあるいは熱収縮チューブが前記電池セル積層体の外面をラップ(wrapping)して形成されることができる。ここで、前記熱収縮チューブは前後面が開放されている。ただし、これに限定されるものではなく、外部衝撃を効果的に吸収しながらも、電池セル積層体120に含まれた電池セル110を十分に加圧できる弾性を有する物質であれば制限なく適用することができる。
【0054】
そのため、本実施形態で、外装部材150は電池セルのスウェリング現象を防止して、電池モジュールの寸法安定性を向上させることができる。これと共に、外装部材150自体は弾性を有しており、電池セル110の体積変化に応じて変形することを最小化できる利点がある。
【0055】
また、外装部材150の内面に電池セル積層体120の外面がそれぞれ付着している。ここで、外装部材150に含まれた弾性素材自体が接着力を有することができる。また、外装部材150と電池セル積層体120は外装部材150の内面と電池セル積層体120の外面の間の摩擦力により固定されている。
【0056】
また、外装部材150と電池セル積層体120の間に別途の接着層が形成されている。一例として、前記接着層はそれぞれテープからなるか、接着性バインダがコートされて形成される。より好ましくは、前記接着層は接着性バインダでコートされるか両面テープからなり、電池セル積層体120と外装部材150が容易に固定されることができる。ただし、これに限定されるものではなく、電池セル110間あるいは電池セル110と外装部材150の間を互いに固定させ得る接着性能を有する物質であれば制限なく適用することができる。そのため、電池セル積層体120は外装部材150内に安定して収容されていることができる。
【0057】
図3図1の電池モジュールに含まれた電池セル積層体の分解斜視図である。
【0058】
図4図1の切断線A-Aに沿って切断した断面を示す図である。
【0059】
図3および図4を参照すると、電池セル積層体120は第1方向に沿って積層された複数の電池セル110が積層されている。ここで、電池セル110はパウチ型電池セルであることが好ましい。電池セル110は電極組立体を樹脂層と金属層を含むラミネートシートのパウチケースに収納した後に前記パウチケースのシーリング部を熱融着して製造することができる。このような電池セル110は複数で構成されることができ、複数の電池セル110は相互電気的に接続されるように積層された電池セル積層体120を形成する。
【0060】
また、電池セル積層体120は複数の電池セル110のうち互いに隣り合う電池セルの間に位置する少なくとも一つの冷却ピン117を含み、冷却ピン117の下側面は熱伝導性樹脂層140と接することができる。
【0061】
ここで、電池セル110で発生した熱は冷却ピン117に直接伝達され、熱伝導性樹脂層140に冷却ピン117および/または電池セル110の熱が即刻に伝達されることができる。そのため、本実施形態における電池モジュール100はより効率よく電池セル110で発生した熱を早く外部に伝達することができる。また、電池セル110の位置による冷却偏差が減少することができる。
【0062】
これと共に、冷却ピン117は複数の電池セル110のうち互いに隣り合う電池セル110の間に位置し、電池セル110の厚さ方向で発生する電池セル110のスウェリング現象を防止して、電池モジュール100の寸法安定性を向上させることができる。
【0063】
また、外装部材150で電池セル積層体120の外面をラップ(wrapping)する過程で、外装部材150は電池セル積層体120に前記第2方向である電池セル110の幅方向に加圧するようになる。ここで、冷却ピン117は電池セル積層体120に前記第2方向に加えられる圧力をサポートすることができ、外装部材150による電池セル110の損傷を最小化できる利点がある。すなわち、本実施形態による電池モジュール100に含まれた電池セル110の幅方向で発生する損傷を防止することができる。
【0064】
また、冷却ピン117と互いに隣り合う電池セル110は外装部材150から加えられる面圧によって固定されることができる。そのため、冷却ピン117と互いに隣り合う電池セル110は別途の接着層がなくとも互いに安定して固定されていることができる。
【0065】
また、冷却ピン117と互いに隣り合う電池セル110の間に第1接着層がさらに含まれ得る。そのため、冷却ピン117の両側面は互いに隣り合う少なくとも二つの電池セル110の間により安定して固定されることができる。
【0066】
一例として、前記第1接着層は両面テープまたは接着剤のような接着部材によって形成されることができる。ここで、前記接着部材は熱伝導性物質を含むことがより好ましい。ただし、前記第1接着層は上述した内容に限定されず、電池セル110および冷却ピン117を互いに固定させ得る接着性能を有する物質であれば制限されない。
【0067】
そのため、本実施形態の電池モジュール100は電池セル110と冷却ピン117の間が相互接着されることができ、電池セル積層体120の前記第1方向(積層方向)への剛性およびエネルギ密度が向上することができる。
【0068】
図2ないし図4を参照すると、本実施形態による電池モジュール100は、外装部材150と電池セル積層体120の外側面の間に圧縮パッド115が位置することができる。ここで、圧縮パッド115は電池セル積層体120の外側面に沿って延びている。また、圧縮パッド115は電池セル積層体120の外側面に比べて同一であるか小さな大きさを有することができる。
【0069】
一例として、圧縮パッド115はポリウレタン素材のパッドであり得る。ただし、これに限定されるものではなく、電池セル110の膨張時の体積変化を吸収できるほどの素材であれば適用することが可能である。
【0070】
そのため、圧縮パッド115は電池セル積層体120に含まれた電池セル110で発生する膨張を容易に吸収して、外装部材150が電池セル積層体120の外面を加圧することを補助することができる。
【0071】
また、圧縮パッド115と電池セル110は外装部材150から加えられる面圧によって固定されることができる。そのため、圧縮パッド115と電池セル110は別途の接着層がなくとも互いに安定して固定されていることができる。
【0072】
また、圧縮パッド115と電池セル110の間に第2接着層が位置することができる。一例として、前記第2接着層は両面テープまたは接着剤のような接着部材によって形成されることができる。ただし、前記第2接着層は上述した内容に限定されず、電池セル110および圧縮パッド115を互いに固定させ得る接着性能を有する物質であれば制限されない。
【0073】
そのため、本実施形態の電池モジュール100は電池セル110と圧縮パッド115の間が相互接着されることができ、電池セル積層体120の前記第1方向(積層方向)への剛性およびエネルギ密度がより向上することができる。
【0074】
図5図4の断面の下側部を拡大して示す図である。
【0075】
図4および図5を参照すると、本実施形態による電池モジュール100は、電池セル110で発生した熱が電池セル110の下部と接する熱伝導性樹脂層140に直接伝達されることができる。また、熱伝導性樹脂層140に伝達された熱は熱伝導性樹脂層140の下部と接するヒートシンク160に直接伝達されることができ、ヒートシンク160に伝達された熱は外部に伝達されることができる。そのため、本実施形態による電池モジュール100は、従来に比べて熱伝達経路が縮小され、外装部材150が熱伝達経路に含まれず冷却性能が向上することができる。
【0076】
これと共に、本実施形態における電池モジュール100は、電池セル110内に冷却ピン117が位置し、電池セル110で発生した熱が電池セル110の一面と接する冷却ピン170に伝達されるが、熱伝導性樹脂層140に伝達されることができる。そのため、本実施形態による電池モジュール100は、より効率よく電池セル110で発生した熱を早く外部に伝達することができ、冷却性能がより向上することができる。
【0077】
図6は本発明の一実施形態による電池パックの斜視図である。図7図6の電池パックの分解斜視図である。
【0078】
図6および図7を参照すると、本発明の他の一実施形態による電池パック1000は前記で説明した電池モジュール100を含む。一方、電池モジュール100は一つまたはそれ以上がパックフレーム1200,1300内にパッケージングされ、電池パック1000を形成することができる。
【0079】
より具体的には、本実施形態の電池パック1000は、電池モジュール100がパックフレーム1200,1300に取り付けられ、外装部材150の外面とパックフレーム1200,1300が接する。ここで、パックフレーム1200,1300は少なくとも二つの電池モジュール100が取り付けられる下部パックフレーム1200および少なくとも二つの電池モジュール100の上部を覆う上部パックフレーム1200を含む。
【0080】
そのため、本実施形態の電池パック1000は、別途の熱伝導性樹脂層およびヒートシンクが含まれていないので、電池パック1000の重量を節減することができる。また、電池パック1000に含まれた電池モジュール100は個別に冷却システムが行われることができ、温度分散が集約化できる利点がある。
【0081】
図8図6の上部パックフレームが除去された状態のA領域に対する上面図である。
【0082】
図8を参照すると、本発明の他の実施形態による電池パック1000は、下部パックフレーム1300の一側面で他側面に向かって延びる複数の第1ビーム1310を含むことができる。また、下部パックフレーム1300に取り付けられる電池モジュール100は複数の第1ビーム1310のうち互いに隣り合う第1ビーム1310の間に取り付けられる。この時、電池モジュール100は下部パックフレーム1300で電池モジュール100の両側面が第1ビーム1310と接することができる。
【0083】
そのため、本実施形態による電池パック1000は、電池モジュール100の両側面を第1ビーム1310により電池モジュール100の幅方向に発生する電池セルのスウェリング現象を防止して、電池モジュールの寸法安定性を向上させることができる。
【0084】
また、下部パックフレーム1300は第1ビーム1310に垂直な複数の第2ビーム1350をさらに含み、複数の第2ビーム1350は電池モジュール100の一面と下部パックフレーム1300の側面の間にそれぞれ位置することができる。ここで、第2ビーム1350は電池モジュール100の一面と下部パックフレーム1300の側面の間の距離dより小さいか、これと同一であり得る。ここで、第2ビーム1350と隣接する電池モジュール100の一面はヒートシンク160の前記インレットおよび前記アウトレットが突出している面の反対面であり得る。
【0085】
また、第2ビーム1350の一面は電池モジュール100の一面に突出している電極リードと接することができる。
【0086】
一例として、第2ビーム1350は絶縁性材質からなるが、所定の剛性を有するプラスチック素材であり得る。
【0087】
他の例として、第2ビーム1350は第1ビーム1310と同じ素材であるが、第2ビーム1350の一面に絶縁コート層が形成されていてもよい。ここで、前記絶縁コート層は絶縁性物質を第2ビーム1350の少なくとも一面に粉体塗装(Powder coating)して形成されることができる。ただし、前記絶縁コート層のコーティング方式はこれに限定されず、多様な方式が適用されることができる。また、前記絶縁性物質はゴムやウレタンフォームのような物質からなる。ただし、前記絶縁性物質はこれに限定されず、所定の絶縁性を有する物質であれば適用することができる。
【0088】
そのため、本実施形態による電池パック1000は、第2ビーム1350により電池モジュール100の電極リードに対する外部絶縁が行われることができる。すなわち、電池モジュール100は電池セル積層体の前後面に結合される別途のエンドプレートがなくとも、第2ビーム1350により前記電極リードが十分に外部から絶縁されることができる。
【0089】
そのため、電池モジュール100はエンドプレートを省略することができ、外装部材150の組み立ての際にエンドプレートと電極リードの間に発生する損傷を防止することができる。すなわち、本実施形態による電池パック1000は、電池モジュール100に含まれた電池セル110の長手方向で発生する損傷を防止することができる。
【0090】
以下では、本発明の他の一実施形態による電池モジュールおよびそれを含む電池パックについて説明する。
【0091】
図9は本発明の他の一実施形態による電池モジュールの斜視図である。図10図9の電池モジュールの分解斜視図である。図11図9の切断線B-Bに沿って切断した断面を示す図である。
【0092】
図9ないし図11を参照すると、本発明の他の一実施形態による電池モジュール200は、第1方向に沿って積層された複数の電池セル210が積層されている電池セル積層体220;電池セル積層体220の上部および下部にそれぞれ位置するヒートシンク260;電池セル積層体220とヒートシンク260の間にそれぞれ位置する熱伝導性樹脂層240;および電池セル積層体220の外面を包む外装部材250を含む。また、電池モジュール200は電池セル積層体220の前後面をカバーするセンシング部材(図示せず)を含む。
【0093】
ここで、電池モジュール200の各構成要素は図1ないし図8のように上述した電池モジュール100と同様に説明されることができ、ヒートシンク260および熱伝導性樹脂層240についてのみ追加して説明する。
【0094】
本実施形態の電池モジュール200で、ヒートシンク260は第1ヒートシンク261および第2ヒートシンク265を含むことができる。ここで、第1ヒートシンク261は電池セル積層体220の上部に位置することができ、第2ヒートシンク265は電池セル積層体220の下部に位置することができる。
【0095】
そのため、本実施形態による電池モジュール200は、電池セル積層体220の下部だけでなく電池セル積層体220の上部にもヒートシンク260が位置して、電池モジュール200の冷却性能がより向上することができ、電池モジュール200間の温度偏差もまた、より減少することができる。
【0096】
また、本実施形態の電池モジュール200で、熱伝導性樹脂層240は第1熱伝導性樹脂層241および第2熱伝導性樹脂層245を含むことができる。ここで、第1熱伝導性樹脂層241は第1ヒートシンク261と電池セル積層体120の上部の間に位置することができ、第2熱伝導性樹脂層245は第2ヒートシンク265は電池セル積層体120の下部に位置することができる。
【0097】
すなわち、本実施形態の電池モジュール200で、電池セル積層体220で発生した熱は第1熱伝導性樹脂層241および第1ヒートシンク261に伝達されて冷却されることができ、第2熱伝導性樹脂層245および第2ヒートシンク265に伝達されて冷却されることができる。言い換えると、電池セル積層体220で発生した熱は第1熱伝導性樹脂層241および第1ヒートシンク261により上部方向に冷却されることができ、第2熱伝導性樹脂層245および第2ヒートシンク265により下部方向に冷却されることができる。
【0098】
そのため、本実施形態によれば、電池セル110で発生する熱は電池セル積層体120の上下部方向に冷却され、電池モジュール100の冷却性能がより向上して、電池セル110間の冷却偏差もまた、より減少することができる。また、電池モジュール100の寿命もより改善されることができる。
【0099】
図12図9の電池モジュールが取り付けられている電池パックの分解斜視図である。
【0100】
図12を参照すると、本発明の他の一実施形態による電池パック2000は前記で説明した電池モジュール200を含み、電池モジュール200は一つまたはそれ以上がパックフレーム2200,2300内にパッケージングされ、電池パック2000を形成することができる。ただし、本実施形態の場合、電池モジュール200が取り付けられるもの以外の他の部分は図6ないし図8のように上述した電池パック1000と同様に説明されることができる。
【0101】
図13は比較例による電池モジュールの斜視図である。図14図13の電池モジュールが取り付けられる電池パックの分解斜視図である。図15図14の電池パックの構成要素が組み立てられた状態を示す斜視図である。
【0102】
図13を参照すると、比較例による電池モジュール10は複数の電池セルが一方向に積層された積層されている電池セル積層体12、および電池セル積層体12を収容する外装部材15を含む。ここで、外装部材15は前後面が開放されており、外装部材15に収容された電池セル積層体12の前後面が開放されている。
【0103】
図14および図15を参照すると、電池モジュール10はパックフレーム部材21に取り付けられる。ここで、パックフレーム部材21は上部パックフレーム22と上面が開放されている下部パックフレーム23を含み、下部パックフレーム23上には熱伝導性樹脂層24およびヒートシンク26が付着している。また、電池モジュール10は熱伝導性樹脂層24上に取り付けられる。
【0104】
図16図15の切断線A-Aに沿って切断した断面の一部を示す図である。
【0105】
図16を参照すると、従来の電池モジュール10は電池セル積層体12と熱伝導性樹脂層24の間に外装部材15が位置する。すなわち、電池モジュール10は熱伝導性樹脂層24およびヒートシンク26を介して電池セル積層体12の下部を間接的に冷却する構造であり、電池セルで発生した熱は外装部材15を経て熱伝導性樹脂層14、そしてヒートシンク26に流れる構造である。ここで、比較例による電池モジュール10は、外装部材15と電池セル積層体12の間あるいは外装部材15と熱伝導性樹脂層24の間に形成される空気層により熱伝達が阻害される問題がある。
【0106】
これとは異なり、図1ないし図12を参照すると、本発明の一実施形態による電池モジュール100,200は電池セル110,210で発生する熱が電池セル積層体120,220の下面または上面と直接接する熱伝導性樹脂層140,240に伝達され、ヒートシンク160,260により冷却されて、電池モジュール100,200の冷却性能が向上し、電池セル110,210間の冷却偏差もまた減少することができる。また、電池モジュール100,200の寿命もより改善されることができる。
【0107】
前述した電池モジュールおよびそれを含む電池パックは多様なデバイスに適用することができる。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用できるが、本発明はこれに制限されず、電池モジュールおよびそれを含む電池パックを使用できる多様なデバイスに適用することが可能であり、これもまた本発明の権利範囲に属する。
【0108】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0109】
100,200 電池モジュール
110,210 電池セル
115,215 圧縮パッド
117,217 冷却ピン
120,220 電池セル積層体
140,240 熱伝導性樹脂層
160,260 ヒートシンク
1000,2000 電池パック
1200,2200 上部パックフレーム
1300,2300 下部パックフレーム
1310,2310 第1ビーム
1350,2350 第2ビーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16