IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-電極組立体 図1
  • 特許-電極組立体 図2
  • 特許-電極組立体 図3
  • 特許-電極組立体 図4
  • 特許-電極組立体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】電極組立体
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0583 20100101AFI20240729BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240729BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20240729BHJP
【FI】
H01M10/0583
H01M10/04 Z
H01M50/531
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023505758
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2022010701
(87)【国際公開番号】W WO2023018054
(87)【国際公開日】2023-02-16
【審査請求日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0105389
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・ギュ・ハン
【審査官】梅野 太朗
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112467230(CN,A)
【文献】特開2019-079711(JP,A)
【文献】特開2019-053819(JP,A)
【文献】特表2018-532240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M10/05-10/0587;10/36-10/39
H01M50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極;負極;および分離膜を含み、
前記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し、
前記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し、
負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の、一方の前記側面からの離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離と10μm~2mmの偏差を有する、電極組立体。
【請求項2】
負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離と10μm~500μmの偏差を有する、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項3】
負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離と500μm~2,000μmの偏差を有する、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項4】
正極は分離膜の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体の同一側面を基準として50μm~150μmの離隔距離を有する、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項5】
正極は分離膜の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体の同一側面を基準として400μm~2,000μmの離隔距離を有する、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項6】
負極の平均厚さは50μm~500μmである、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項7】
分離膜の平均厚さは5μm~100μmである、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項8】
正極の平均厚さは50μm~500μmである、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項9】
負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状に20回~60回折り曲げられた積層構造を有する、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項10】
正極;負極;および分離膜を含み;上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し;前記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し;負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の、一方の前記側面からの離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の、前記一方の前記側面からの離隔距離と10μm~2mmの偏差を有する電極組立体、および
前記電極組立体と電解液を内蔵するケースを含む、二次電池。
【請求項11】
前記電極組立体の正極と負極にそれぞれ連結されて前記ケースの外部に引き出される正極タブと負極タブを含み、
前記正極タブおよび負極タブは負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面と隣接した側面に位置する、請求項10に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電極組立体に関するものである。
【0002】
本出願は2021年8月10日付の大韓民国特許出願第10-2021-0105389号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
現在、電気自動車の開発に使われるエネルギー源はほとんど中大型リチウム二次電池を適用しているため、これに対する開発が主をなしており、今後、新再生エネルギーおよびスマートグリッド(Smart Grid)と連係された電力貯蔵分野でエネルギー貯蔵媒体として中大型リチウム二次電池に対する研究が持続的に進行されるものと見られる。
【0004】
このようなリチウム二次電池は正極、負極および分離膜の積層またはワインディングからなる電極組立体および電極組立体と電解液を内蔵する金属ケースまたはパウチを含む。
【0005】
ここで、負極および正極のサイズが小さい小型二次電池では電極の取り扱いが容易であり、積層およびワインディング工程に対する生産性が比較的容易に確保され得る。しかし、中大型二次電池用として正極、分離膜および負極を積層およびワインディングする工程では、生産性向上はもちろん、電池の安全性の確保が主な課題として残る。
【0006】
具体的には、正極、分離膜および負極を積層するスタック形態の電極組立体において、正極が負極の最外郭を外れることになると、充放電が進行されながら、電極組立体の最外郭でリチウムイオンが析出され得る。すなわち正極と負極の整列不良が発生し得る。
【0007】
また、スタック形態の電極組立体で折り畳まれる方向が切り替わる側面端部で分離膜が単一の重なりで積層されるため、外部の衝撃によって電極組立体の側面が容易に損傷し得、活物質の微細脱離や正極および負極の折り畳みが発生し得る。
【0008】
また、正極、分離膜および負極をワインディングするゼリーロール形態の電極組立体は、ワインディングおよび加圧工程を経ながら正極と負極のコーナー部分で活物質が脱離するか、クラックが発生し得る。脱離した活物質は二次電池の内部を飛び回りながらショートを起こしたり分離膜を損傷させ得る。
【0009】
このため、ジグザグに折り曲げられた分離膜を挟んで、正極と負極が組み立てられた電極組立体が開発されたことがある。しかし、従来開発されたジグザグ型電極組立体は折り曲げ部分が分離膜でのみ構成されるため電極組立体の剛性を確保することが難しく、組み立てられた正極の単位面積当たり容量が少ないためエネルギー密度が低いという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の目的は、電池の製造時に生産性が高いだけでなく、電池の高い安全性とエネルギー密度を具現できる電極組立体およびこれを含む二次電池を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述された問題を解決するために、
本発明は一実施例において、
正極;負極;および分離膜を含み;上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し;上記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し;負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と10μm~2mmの偏差を有する電極組立体を提供する。
【0012】
このとき、負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と10μm~500μmの偏差を有することができる。
【0013】
また、負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と500μm~2,000μmの偏差を有することができる。
【0014】
また、上記正極は分離膜の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体の同一側面を基準として50μm~150μmの離隔距離を有するか;または400μm~2,000μmの離隔距離を有することができる。
【0015】
また、上記負極の平均厚さは50μm~500μmであり得る。
【0016】
これと共に、上記分離膜の平均厚さは5μm~100μmであり得る。
【0017】
また、上記正極の平均厚さは50μm~500μmであり得る。
【0018】
また、上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状に20回~60回折り曲げられた積層構造を有することができる。
【0019】
さらに、本発明は一実施例において、
【0020】
正極;負極;および分離膜を含み;上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し;上記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し;負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と10μm~2mmの偏差を有する電極組立体、および上記電極組立体と電解液を内蔵するケースを含む二次電池を提供する。
【0021】
ここで、上記電極組立体の正極と負極にそれぞれ連結されて上記ケースの外部に引き出される正極タブと負極タブを含み、上記正極タブおよび負極タブは負極の折り曲げ構造を含む電極組立体の側面と隣接した側面に位置することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る電極組立体は、両面に分離膜が配置された負極をジグザグ状に折り曲げ、負極と共に折り曲げられた分離膜の内側に複数の正極が個別的に挿入された構造を有することによって電極組立体の剛性を向上させることができるため、電池の高い安全性を具現できる。
【0023】
また、本発明の電極組立体は、負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として任意の正極端部と上記正極と隣接した正極の端部が有する隔離距離の偏差を一定比率で具現することによって、挿入された正極端部が露出することを防止できるため電池の安全性がより改善されるだけでなく、挿入された正極の単位面積を増加させることができるため電気のエネルギー密度を向上させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】従来の電極組立体の構造を図示した断面図である。
図2】本発明に係る電極組立体の一例を図示した断面図である。
図3】本発明に係る電極組立体の他の一例を図示した断面図である。
図4】本発明に係る電極組立体の負極を折り曲げる前の構造を示した斜視図である。
図5図4による負極を折り曲げて製造される電極組立体の構造を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を示して詳細に説明する。
【0026】
しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0027】
本発明で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0028】
また、本発明で、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あると記載された場合、これは他の部分の「真上に」ある場合だけでなくその中間にさらに他の部分がある場合も含む。反対に層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あると記載された場合、これは他の部分の「真下に」ある場合だけでなくその中間にさらに他の部分がある場合も含む。また、本出願で「上に」配置されるとは、上部だけでなく下部に配置される場合も含むものであり得る。
【0029】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0030】
<電極組立体>
本発明は一実施例において、
正極;負極;および分離膜を含み、
上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し、
上記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し、
負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と10μm~2mmの偏差を有する電極組立体を提供する。
【0031】
図2および図3は本発明に係る電極組立体20および30の構造を示した断面図であり、以下で、上記図2を中心に本発明に係る電極組立体20の構成を説明する。
【0032】
本発明に係る電極組立体20は正極24aおよび24b、負極21および分離膜22および23を含む構成を有する。ここで、上記負極21は帯(band)の形態を有し、上記分離膜22および23は負極21の両面に配置されて互いに接着され得る。具体的には、上記分離膜22および23は接着剤などの接着手段を使用するか熱と圧力を利用したラミネーション方式によって負極21の両面に接触または接着され得る。これに伴い、電池の充放電時に分離膜22および23の収縮を防止する一方、分離膜22および23が薄く大面積を有する負極21を支持して大型の負極21に機械的な強度を提供して負極21の損傷や破損を防止することができる。
【0033】
また、上記負極21は帯の形態からなるので、電極組立体20に一枚の負極21が備えられ得る。したがって、負極21は板の形態で構成する場合と対比して、一枚ずつ切断される時に発生し得る負極活物質の脱離および異物の発生を最小化でき、製造工程時に洗浄段階を簡素化することができる。
【0034】
また、分離膜22および23が両面に配置された負極21は互いに重なった状態で互いに反対方向に交互にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられて折り畳まれたジグザグ構造で積層され得、負極21に沿って折り曲げられた分離膜22および23の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)の正極24aおよび24bが個別的に挿入された構造を有することができる。
【0035】
このとき、上記正極24aおよび24bは分離膜22および23と負極21が折り曲げられた内側に完全に挿入され得るように切断された板の形態からなり、折り曲げられた分離膜22および23の内側に挿入される複数の正極24aおよび24bは長さ、厚さおよび幅が同一のものであり得る。
【0036】
また、上記負極21の両面に配置された分離膜22および23はm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられ、折り曲げられた分離膜22および23の内側に正極24aおよび24bがn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入されるが、これに伴い、製造される電極組立体20の最外郭には両面に分離膜22および23を有する負極21が配置され得る。
【0037】
また、上記ジグザグ構造は分離膜22および23と負極21が曲がって折り畳まれた「折り曲げ部21aおよび21b」を含むが、上記「折り曲げ部21aおよび21b」は分離膜22および23と負極21が折り曲げられる回数だけ並んで形成されて、内側に挿入された正極24aおよび24bが整列するようにするとともに、正極にストレスが加えられたり正極24aおよび24bにコーティングされた正極活物質が脱離することを防止することができる。また、上記ジグザグ構造は分離膜22および23を境界として正極24aおよび24bを負極21で完全に囲む構造を具現できるので、正極21が外部に露出して電池の充放電時に電極組立体の最外郭でリチウムイオンが析出することを予防することができる。
【0038】
これと共に、上記分離膜22および23と負極21が折り曲げられて積層される回数(m)は2回~100回であり得、より具体的には2回~80回;2回~60回;2回~40回;2回~20回;2回~50回;5回~30回;10回~50回;20回~30回;10回~15回;10回~70回;20回~60回;30回~60回;10回~70回;20~40回;40回~60回;2回~15回;2回~13回;2回~11回;2回~9回;2回~7回;または2回~5回であり得る。本発明は分離膜22および23と負極21が折り曲げられる回数を上記のように制御することによって、電極組立体20の過度な体積の増加なしに正極24aおよび24bと負極21が積層される数量を容易に増加させることができるので、電極組立体20のエネルギー密度を向上させることができる。
【0039】
さらに、負極21に沿って折り曲げられた分離膜22および23の内側に挿入される任意の正極24aは、隣接した正極24bと両端部がずれるように挿入されて積層され得る。これに伴い、上記正極21の折り曲げ構造、すなわち折り曲げ部を含む電極組立体20の側面を基準として同一側面に位置する任意の正極24aの端部が有する隔離距離は、隣り合った正極24bの端部が有する隔離距離と一定範囲の偏差Aを有することができる。具体的には10μm~2mmの偏差A、より具体的には10μm~1,500μm;10μm~1,200μm;10μm~1,000μm;10μm~500μm;100μm~2,000μm;200μm~1,500μm;400μm~1,800μm;200μm~1,200μm;200μm~800μm;または700μm~1,500μmの偏差Aを有することができる。
【0040】
一つの例として、図2に示した通り、負極21の折り曲げ構造を含む電極組立体20の側面を基準として、n番目(ただし、nは1≦n≦19である整数)に挿入された正極24a端部の離隔距離Bは、n+1番目に挿入された正極24b端部の隔離距離A+Bと10μm~500μmの偏差Aを有することができ、具体的には10μm~450μm;10μm~400μm;50μm~400μm;80μm~380μm;80μm~350μm;100μm~400μm;120μm~380μm;120μm~350μm;140μm~290μm;または210μm~290μmの偏差Aを有することができる。
【0041】
他の一つの例として、図3に示した通り、負極31の折り曲げ構造を含む電極組立体30の側面を基準として、n番目(ただし、nは1≦n≦19である整数)に挿入された正極34a端部の離隔距離A+Bはn+1番目に挿入された正極34b端部の離隔距離Bと500μm~2,000μmの偏差Aを有することができ、具体的には500μm~1,900μm;500μm~1,700μm;500μm~1,500μm;500μm~1,000μm;500μm~800μm;750μm~1,800μm;750μm~1,300μm;1,000μm~1,900μm;1,200μm~1,700μm;または900μm~1,400μmの偏差Aを有することができる。
【0042】
本発明は複数の正極24a、24b、34aおよび34bが上記範囲を満足するように両端部がずれるように折り曲げ部21a、21b、31aおよび31bの内側に挿入されるようにすることによって、図1のように正極14の両端部がずれずに並んで積層された場合と対比して高い工程効率で製造することができる。また、図2のような構造で正極24aおよび24bの両端部がずれる場合に電極組立体20のエネルギー密度を最大化することができ、図3のような構造で正極34aおよび34bの両端部がずれる場合に正極34aおよび34bの両端部が負極31で完全に囲まれる構造を具現できるので、電極組立体の安全性をより向上させることができる。
【0043】
また、上記正極24aおよび24bは分離膜22および23の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体20の同一側面を基準として一定範囲の隔離距離を有することができる。
【0044】
一つの例として、図2に示した通り、上記正極24aおよび24bは分離膜22および23の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体20の同一側面を基準として50μm~150μmの離隔距離Bを有することができ、具体的には80μm~120μm;100μm~140μm;50μm~120μm;50μm~100μm;90μm~115μm;50μm~80μm;または60μm~90μmの離隔距離Bを有することができる。
【0045】
他の一つの例として、図3に示した通り、上記正極34aおよび34bは分離膜32および33の内側に挿入された端部の他側端部が、電極組立体30の同一側面を基準として400μm~2,000μmの離隔距離A+Bを有することができ、具体的には400μm~1,200μm;600μm~1,200μm;400μm~1,000μm;600μm~1,000μm;400μm~800μm;800μm~1,200μm;800μm~1,000μm;1,000μm~1,500μm;1,000μm~1,200μm;1,200μm~2,000μm;1,500μm~2,000μm;または1,400μm~1,700μmの隔離距離A+Bを有することができる。
【0046】
本発明は正極24a、24b、34aおよび34bが分離膜22、23、32および33の内側に挿入された端部の他側端部が有する、電極組立体20および30の同一側面からの離隔距離(BまたはA+B)を上記のような範囲で制御することによって、上記電極組立体20および30を含む電池のエネルギー密度と安全性を同時に向上させることができる。
【0047】
さらに、本発明に係る電極組立体は折り曲げ部を含む電極組立体の側面を基準として、同一側面に位置する正極の端部が有する隔離距離(BまたはA+B)と、任意の正極と上記正極の隣接した正極が有する隔離距離の偏差Aを前述された範囲を満足する構成を有し、このような構成は電極組立体の製造過程で折り曲げられる方向への負極長さ;正極長さ;正極挿入時の挿入速度;正極、負極および分離膜の平均厚さなどによって制御され得るが、これに制限されるものではない。
【0048】
一方、上記負極21は炭素系、ハードカーボン、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛系炭素コークス系炭素、ケイ素(Si)および酸化ケイ素(SiOx、ただし、0.8≦x≦2.5)のうち1種以上を含む負極活物質をバインダーと混合して耐酸化性を有する帯の形態の銅集電体の少なくとも一面に塗布し乾燥することによって、集電体上に負極合材層が形成された構造で製作され得る。このとき、上記負極活物質とバインダーの混合物は導電材、充填材などをさらに含むことができる。
【0049】
また、上記正極24aおよび24bはリチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.6Co0.2Mn0.2、LiNi0.8Co0.1Mn0.1、LiNi0.9Co0.05Mn0.05、LiNi0.8Co0.1Mn0.05Al0.05およびLiNi0.7Co0.1Mn0.1Al0.1)のうち1種以上を含む正極活物質をバインダーと混合してアルミニウム集電体の少なくとも一面に塗布し乾燥することによって、アルミニウム集電体上に正極合材層が形成された構造で製作され得る。このとき、上記正極合材層は負極合材層と比較して塗布厚さが高くてもよく、負極21と同様に正極活物質とバインダーの混合物は導電材、充填材などをさらに含むことができる。また、上記正極24aおよび24bは正極合材層が形成された後に板の形態で切断され得、切断された正極24aおよび24bは電極組立体に挿入される方向への長さ、すなわち、折り曲げられた分離膜22および23の内側に挿入される方向への長さが正極24aおよび24bに含まれたアルミニウム集電体と正極合材層の長さと同一であってもよい。
【0050】
また、上記正極24aおよび24bと負極21はそれぞれ独立的に平均厚さが50μm~500μmであり得、具体的には50μm~400μm;50μm~300μm;50μm~200μm;50μm~150μm;80μm~140μm;100μm~500μm;250μm~500μm;100μm~300μm;150μm~250μm;180μm~290μm;140μm~260μm;または80μm~170μmであり得る。
【0051】
さらに、上記分離膜22および23はリチウムイオンを通過させるポリマー固体電解質フィルムで形成されるか、耐化学性および疎水性のポリプロピレン;ガラス繊維;またはポリエチレン等で作られたシートや不織布などが使われ得、場合によっては、上記シートや不織布のような多孔性高分子基材に無機物粒子/有機物粒子が有機バインダー高分子によってコーティングされた複合分離膜が使われてもよい。また、上記分離膜22および23の気孔の直径は平均0.01~10μmであり、厚さは平均5μm~100μm、具体的には5μm~80μm;5μm~60μm;5μm~30μm;5μm~20μm;10μm~50μm;10μm~30μm;8μm~20μm;または8μm~15μmであり得る。
【0052】
さらに、本発明に係る電極組立体20は場合により、負極21に沿って折り曲げられた分離膜22および23の内側に複数の正極24aおよび24bが個別的に挿入された後に積層された電極組立体20がよじれて挿入された正極24aおよび24bの隔離距離が変化したり正極24aおよび24bの端部が外部に露出することを防止するために、最外郭がテーピングされた形態を有することができる。このとき、上記テーピングは当業界で通常的に使われる絶縁テープを利用して遂行され得る。
【0053】
本発明に係る電極組立体は前述されたような構成を有することによって、両面に分離膜22および23が配置された負極21をジグザグ状に折り曲げ、負極21と共に折り曲げられた分離膜22および23の内側に複数の正極24aおよび24bが個別的に挿入された構造を有することによって電極組立体20の剛性を向上させることができるため、電池の高い安全性を具現できる。また、本発明の電極組立体20は負極21の折り曲げ構造を含む側面を基準として、任意の正極24a端部と上記正極24aと隣接した正極24bの端部が有する隔離距離の偏差Aを一定比率で具現することによって、挿入された正極24aおよび24bの端部が露出することを防止できるため、電池の安全性がより改善されるだけでなく、挿入された正極24aおよび24bの単位面積を増加させることができるため電気のエネルギー密度を向上させることができる利点がある。
【0054】
<二次電池>
また、本発明は一実施例において、
上述された本発明の電極組立体を含む二次電池を提供する。
【0055】
本発明に係る二次電池は、正極;負極;および分離膜を含み;上記負極は両面に分離膜が配置されてジグザグ状にm回(ただし、mは2≦m≦100である整数)折り曲げられた積層構造を有し;上記正極は負極に沿って折り曲げられた分離膜の内側にn+1個(ただし、nは1≦n≦99である整数であり、m=n+1である)が個別的に挿入された構造を有し;負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として、n番目に挿入された正極端部の離隔距離はn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離と10μm~2mmの偏差を有する電極組立体、および上記電極組立体と電解液を内蔵するケースを含む構成を有する。
【0056】
本発明に係る二次電池は前述された本発明の電極組立体を具備することにより、電池の安全性が高いだけでなく、エネルギー密度が優秀な利点がある。
【0057】
ここで、上記電極組立体に含まれた正極と負極は、それぞれ集電体上に活物質を含む混合物が塗布されたコーティング部と上記混合物が塗布されなかった無地部を含むことができ、各無地部は折り曲げ部を含む電極組立体の側面に隣接した側面に設けられ得る。
【0058】
具体的には、図4および図5は本発明に係る電極組立体40および50の折り曲げ前・後の構造を示したものであり、本発明の電極組立体40および50は折り曲げ部を含む側面と隣接した側面に正極44の無地部442および負極41の無地部412をそれぞれ具備することができる。
【0059】
具体的には、上記正極無地部442および負極無地部412はそれぞれ正極タブ56および負極タブ55が溶接で連結される部分であり、電極組立体40の同一の側面で設けられ得、場合によっては図4および5に示した通り、互いに反対の側面に配置されるように電極組立体40の両側面に設けられ得る。
【0060】
また、正極無地部442および542と負極無地部412および512が同一側面に設けられる場合、正極無地部442および542と負極無地部412および512は互いに離隔するように設けられ得る。
【0061】
また、上記負極無地部412および512は負極41と分離膜42および43の折り曲げ後に同一線上で積層されて接合され得るように、負極41の長さ方向に沿って一定の間隔で配置され得る。
【0062】
さらに、上記負極無地部412および512は二次電池の出力に応じて適切に変形可能であり、例えば、正極44の個数に対応して形成されるか正極44の個数と異なるように形成され得る。
【0063】
一つの例として、上記負極無地部412および512は電極組立体40の折り曲げ部45を含む側面に隣接した側面の中央に配置され、このとき、上記負極無地部412および512の幅は無地部412および512が配置された側面の幅の1/3~2/3の倍数を有することができる。
【0064】
一方、本発明に係る二次電池は、電解液として当業界で通常的に使われるものであれば特に制限されずに適用することができる。
【0065】
具体的には、上記電解液は電解液とリチウム塩からなり得、上記電解液としては非水系有機溶媒、有機固体電解質、無機固体電解質などが使われ得る。
【0066】
上記非水系有機溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリジノン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ガンマ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン(franc)、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3-ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非プロトン性有機溶媒が使われ得る。
【0067】
上記有機固体電解質としては、例えば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロピレンオキサイド誘導体、リン酸エステルポリマー、ポリアジテーションリシン(agitation lysine)、ポリエステルスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、イオン性解離基を含む重合材などが使われ得る。
【0068】
上記無機固体電解質としては、例えば、Li3N、LiI、Li5Ni2、Li3N-LiI-LiOH、LiSiO4、LiSiO4-LiI-LiOH、Li2SiS3、Li4SiO4、Li4SiO4-LiI-LiOH、Li3PO4-Li2S-SiS2等のLiの窒化物、ハロゲン化物、硫酸塩などが使われ得る。
【0069】
上記リチウム塩は非水系電解質に溶解しやすい物質であり、例えば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、4-フェニルボロン酸リチウム、イミドなどが使われ得る。
【0070】
さらに、本発明に係る二次電池は電池ケースとして、当業界で通常的に使われるものを適用することができ、具体的には円筒形ケース、パウチ型ケース、角型ケースなどを含むことができる。
【0071】
一つの例として、上記電池ケースはパウチ型ケースであり得、この場合、上記パウチは電極組立体の外部を囲む多層シートの構造で形成され得る。例えば、パウチは絶縁および熱融着作用するポリマーシート、外面を形成して保護作用する複合ナイロンシート、およびこれらの間に提供されて機械的な強度を付与する金属シートを含むことができる。
【0072】
以下、本発明を実施例および実験例によってより詳細に説明する。
【0073】
ただし、下記の実施例および実験例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容は下記の実施例および実験例に限定されるものではない。
【0074】
<実施例1>
銅集電体の両面に活物質として黒鉛を含有する負極合材層を具備する帯状の負極;ポリプロピレン分離膜;およびアルミニウム集電体の両面に活物質としてリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物を含有する正極合材層を含む板状の正極をそれぞれ準備した。
【0075】
その後、負極の両面にポリプロピレン分離膜を配置し、これらを折り曲げながら形成された折り曲げ部の内側に正極を一つずつ挿入して電極を積層させた後、積層体の周りを絶縁テープでテーピングして図2のような断面構造を有する電極組立体を製作した。
【0076】
このとき、正極、負極および分離膜の平均厚さはそれぞれ180μm、140μmおよび12μmであり、両面に分離膜が配置された負極が折り曲げられた回数は50回であった。
【0077】
また、電極組立体は折り曲げ部を含む電極組立体の側面を基準として、挿入された各正極の端部が有する離隔距離Bは90±5μmに調節された。また、n番目に挿入された正極端部とn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離の偏差Aは110±5μmであった。
【0078】
<実施例2>
銅集電体の両面に活物質として黒鉛を含有する負極合材層を具備する帯状の負極;ポリプロピレン分離膜;およびアルミニウム集電体の両面に活物質としてリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物を含有する正極合材層を含む板状の正極をそれぞれ準備した。
【0079】
その後、負極の両面にポリプロピレン分離膜を配置し、これらを折り曲げながら形成された折り曲げ部の内側に正極を一つずつ挿入して電極を積層させることによって図3のような断面構造を有する電極組立体を製作した。
【0080】
このとき、正極、負極および分離膜の平均厚さはそれぞれ180μm、140μmおよび12μmであり、両面に分離膜が配置された負極が折り曲げられた回数は50回であった。
【0081】
また、電極組立体は折り曲げ部を含む電極組立体の側面を基準として、挿入された各正極の端部が有する離隔距離A+Bは1,200±10μmに調節された。また、n番目に挿入された正極端部とn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離の偏差Aは1,000±5μmであった。
【0082】
<比較例1>
銅集電体の両面に活物質として黒鉛を含有する負極合材層を具備する帯状の負極;ポリプロピレン分離膜;およびアルミニウム集電体の両面に活物質としてリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物を含有する正極合材層を含む板状の正極をそれぞれ準備した。
【0083】
その後、負極の両面にポリプロピレン分離膜を配置し、これらを折り曲げながら形成された折り曲げ部の内側に正極を一つずつ挿入して電極を積層させることによって図1のような断面構造を有する電極組立体を製作した。
【0084】
このとき、正極、負極および分離膜の平均厚さはそれぞれ180μm、140μmおよび12μmであり、両面に分離膜が配置された負極が折り曲げられた回数は50回であった。
【0085】
また、電極組立体は折り曲げ部を含む電極組立体の側面を基準として、挿入された各正極の端部が有する離隔距離Sは200±10μmに調節された。また、n番目に挿入された正極端部とn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離の偏差Aは0μmであった。
【0086】
<実験例>
本発明に係る電極組立体の電池安全性およびエネルギー密度を評価するために、実施例および比較例で製作された電極組立体をパウチに挿入し、電解液を注入した後にシーリングして二次電池を製造し、下記のような実験を遂行した。
【0087】
イ)釘貫通実験
実施例および比較例で製作された電極組立体を含む各二次電池を4.2~4.25V条件で完全充電した。その後、釘貫通試験機を利用して鉄で作られた直径1~3mmの釘を、上記で作られた電池の中央に貫通させて発火の有無および未発火電池の最高温度を測定した。このとき、釘の貫通速度は0.1~80m/minと一定にし、その結果を下記の表1に示した。
【0088】
ロ)電池のエネルギー密度評価
実施例および比較例の電極組立体を含む各二次電池の充放電を遂行して単位体積当たりエネルギーを分析した。このとき、上記充放電は2.5V~4.2Vの間で進行させ、充電はCC/CV、放電はCCで測定した。C-rate測定基準は1Cを60Aとした時に3Cのエネルギーを確認し、実施例1のエネルギー密度を基準として測定された各エネルギー密度の相対比較を遂行して表1に示した。
【0089】
ハ)リチウム金属の析出の有無評価
充放電が遂行された各二次電池を分解して負極表面でリチウム金属が析出されたかどうかを確認した。分解された負極表面でリチウム金属が析出した場合は「〇」で表示し、リチウム金属が析出されなかった場合には「×」で表示した。
【0090】
【表1】
【0091】
上記表1に示した通り、本発明に係る電極組立体を含む電池の場合、電池の安定性とエネルギー密度がすべて優秀であることが分かる。
【0092】
このような結果から、本発明に係る電極組立体は、両面に分離膜が配置された負極をジグザグ状に折り曲げ、負極と共に折り曲げられた分離膜の内側に複数の正極が個別的に挿入された構造を有することによって電極組立体の剛性を向上させることができるため、電池の高い安全性を具現できる。また、上記電極組立体は負極の折り曲げ構造を含む側面を基準として任意の正極端部と上記正極と隣接した正極の端部が有する隔離距離の偏差を一定比率で具現することによって、挿入された正極端部が露出することを防止できるため電池の安全性がより改善されるだけでなく、挿入された正極の単位面積を増加させることができるため電気のエネルギー密度が向上することが分かる。
【0093】
以上では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者または当該技術分野に通常の知識を有する者であれば、後述される特許請求の範囲に記載された本発明の思想および技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【0094】
したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0095】
10:従来電極組立体
20、30、40および50:本発明に係る電極組立体
11,21,31および41:負極
11a、21aおよび31a:負極のm番目の折り曲げ部
11b、21bおよび31b:負極のm+1番目の折り曲げ部
12、22、32および42:第1分離膜
13、23、33および43:第2分離膜
14:正極
24aおよび34a:n番目に挿入された正極
24bおよび34b:n+1番目に挿入された正極
41:負極
411:負極のコーティング部
412および512:負極の無地部
42および43:分離膜
44:正極
441:正極のコーティング部
442および542:正極の無地部
45:電極組立体の折り曲げ部位置
55:負極タブ
56:正極タブ
A:n番目に挿入された正極端部とn+1番目に挿入された正極端部の隔離距離の偏差
L:折り曲げられた分離膜の内側
S:電極組立体の外側と正極端部の隔離距離
D:折り曲げ部を含む電極組立体の側面
図1
図2
図3
図4
図5