(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】行動支援プログラム、行動支援装置及び行動支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/14 20120101AFI20240729BHJP
【FI】
G06Q50/14
(21)【出願番号】P 2020018448
(22)【出願日】2020-02-06
【審査請求日】2022-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥田 結香
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-038086(JP,A)
【文献】国際公開第2016/075835(WO,A1)
【文献】特開2002-024340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置を、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段、
として機能させ
、
前記行動プラン作成手段は、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成する行動支援プログラム。
【請求項2】
サーバ装置を、
複数のバスツアーに含まれる行程を
、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段、
前記行動プラン作成手段によって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出手段、
として機能させる行動支援プログラム。
【請求項3】
前記サーバ装置を、
前記ユーザによって予約を希望するものとして選択された前記行動プランにおいて使用された前記バスツアー分割データの数に応じて、前記バスツアーに含まれる行程を再度複数に分割したデータであるバスツアー再分割データを取得する第3取得手段
としてさらに機能させる請求項1
又は2に記載の行動支援プログラム。
【請求項4】
前記サーバ装置を、
前記バスツアー分割データにつき設定された価格のデータである価格設定データを取得する第4取得手段、
前記価格設定データに基づき、前記行動プランに要する費用を算出する費用算出手段、
としてさらに機能させる請求項1から
3のいずれか一項に記載の行動支援プログラム。
【請求項5】
前記サーバ装置を、
前記ユーザによって予約を希望するものとして選択された前記行動プランにおいて使用された前記バスツアー分割データの数に応じて、前記バスツアー分割データにつき再度設定された価格のデータである価格再設定データを取得する第5取得手段、
としてさらに機能させる請求項
4に記載の行動支援プログラム。
【請求項6】
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段と、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段と、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段と、
を備え
、
前記行動プラン作成手段は、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成する行動支援装置。
【請求項7】
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段と、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段と、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段と、
前記行動プラン作成手段によって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出手段と、
を備える行動支援装置。
【請求項8】
行動支援装置が実行する行動支援方法において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得ステップと、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
を含
み、
前記行動プラン作成ステップは、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成する行動支援方法。
【請求項9】
行動支援装置が実行する行動支援方法において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得ステップと、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
前記行動プラン作成ステップによって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出ステップと、
を含む行動支援方法。
【請求項10】
ユーザが使用する端末装置を、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを、送信手段によってサーバ装置へと送信させる送信制御手段、
前記サーバ装置から、複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを前記希望条件データに従って組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより作成された行動プランに係るデータである行動プランデータを取得する取得手段、
として機能させる行動支援プログラム。
【請求項11】
ユーザが使用する端末装置を、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを、送信手段によってサーバ装置へと送信させる送信制御手段、
前記サーバ装置から、複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものが抽出されたデータである行動プランデータを取得する取得手段、
として機能させる行動支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、行動支援プログラム、行動支援装置及び行動支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、娯楽目的の旅行やビジネス目的の出張等、何らかの目的のために他の土地へと赴くことを要する行動を取る際に、使用する交通機関や訪れる施設等につき個別に検索等を行い、行動プランを作成の上行動するのは手間が掛かる。そこで、従来、システムのユーザに行動プランを提示し、ユーザの行動を支援することを目的とするシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシステムにおいては通常、使用する交通機関は、電車等の既存の公共交通機関に限定される。しかしながら、公共交通機関は、例えば都市部であれば充実しているが、電車等の本数の少ない過疎地を訪れる必要がある場合等には、公共交通機関だけを用いるのでは、電車等を待つ時間が長くなり、効果的な行動プランの提示ができない可能性がある。
【0005】
この点、各旅行会社が、バスによって複数の観光地、飲食施設等を巡るバスツアーを企画、運営しており、このようなバスツアーに用いられるバスは、各地の観光地、飲食施設等を幅広く巡っている。しかしながら、このようなバスツアーは、出発地、到着地、経由する観光地等、全ての行程が固定的であることが通常であり、ユーザ毎に行動プランを作成し、提示する際に活用することは困難であった。
【0006】
本発明の課題は、既成のバスツアーを、ユーザに対する行動プランの提示に活用し易くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、行動支援プログラムにおいて、
サーバ装置を、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段、
として機能させ、
前記行動プラン作成手段は、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、行動支援プログラムにおいて、
サーバ装置を、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段、
前記行動プラン作成手段によって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出手段、として機能させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の行動支援プログラムにおいて、
前記サーバ装置を、
前記ユーザによって予約を希望するものとして選択された前記行動プランにおいて使用された前記バスツアー分割データの数に応じて、前記バスツアーに含まれる行程を再度複数に分割したデータであるバスツアー再分割データを取得する第3取得手段
としてさらに機能させることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3に記載の行動支援プログラムにおいて、
前記サーバ装置を、
前記バスツアー分割データにつき設定された価格のデータである価格設定データを取得する第4取得手段、
前記価格設定データに基づき、前記行動プランに要する費用を算出する費用算出手段、
としてさらに機能させることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の行動支援プログラムにおいて、
前記サーバ装置を、
前記ユーザによって予約を希望するものとして選択された前記行動プランにおいて使用された前記バスツアー分割データの数に応じて、前記バスツアー分割データにつき再度設定された価格のデータである価格再設定データを取得する第5取得手段、
としてさらに機能させることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、行動支援装置において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段と、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段と、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段と、
を備え、
前記行動プラン作成手段は、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、行動支援装置において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得手段と、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成手段と、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得手段と、
前記行動プラン作成手段によって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、行動支援装置が実行する行動支援方法において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得ステップと、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
を含み、
前記行動プラン作成ステップは、前記希望条件データに従って前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより、前記ユーザに提示する行動プランを作成することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、行動支援装置が実行する行動支援方法において、
複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを取得する第1取得ステップと、
前記バスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより、ユーザに提示する行動プランを作成する行動プラン作成ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを取得する第2取得ステップと、
前記行動プラン作成ステップによって作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものを抽出する抽出ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、行動支援プログラムにおいて、
ユーザが使用する端末装置を、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを、送信手段によってサーバ装置へと送信させる送信制御手段、
前記サーバ装置から、複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを前記希望条件データに従って組み合わせて、又は前記希望条件データに合致する単一の前記バスツアー分割データにより作成された行動プランに係るデータである行動プランデータを取得する取得手段、
として機能させることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、行動支援プログラムにおいて、
ユーザが使用する端末装置を、
前記ユーザが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データを、送信手段によってサーバ装置へと送信させる送信制御手段、
前記サーバ装置から、複数のバスツアーに含まれる行程を、バスツアー毎に複数に分割したデータであるバスツアー分割データを組み合わせて、又は単一の前記バスツアー分割データにより作成された行動プランから、前記希望条件データに合致するものが抽出されたデータである行動プランデータを取得する取得手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既成のバスツアーを、ユーザに対する行動プランの提示に活用し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態に係る行動支援システムの構成の概略を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る行動支援システムにおける行動プラン提示サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る行動支援システムにおけるバスツアー分割サーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係る行動支援システムにおける価格設定サーバの構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態に係る行動支援システムにおける予約・決済サーバの構成を示すブロック図である。
【
図6】実施形態に係る行動支援システムにおける管理者端末の構成を示すブロック図である。
【
図7】実施形態に係る行動支援システムにおけるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図8】実施形態に係る行動支援システムにおける動作の流れの概略を示すフローチャートである。
【
図9】実施形態に係る行動支援システムにおける動作時のデータの流れの概略を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、
図1から
図9に基づいて、本発明の実施形態である行動支援システム100について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
なお、本発明において行動とは、例えば、娯楽目的の旅行やビジネス目的の出張等、何らかの目的のためにシステムのユーザが他の土地へと赴く必要がある場合を広く含むものとする。また、バスツアーとは、バスを利用して所定の観光地、飲食施設等を巡るものとして予め企画の上販売される旅行を広く含むものとする。
【0020】
[第1 構成の説明]
行動支援システム100は、システムを利用するユーザUに行動プランを提示し、ユーザUの行動を支援するためのシステムであり、
図1に示すように、行動支援システム100を管理・運営する企業等である管理者Mが管理する各種サーバ、すなわち、行動プランを作成の上ユーザUに提示する行動プラン提示サーバ1、バスツアーの分割を行うバスツアー分割サーバ2、分割されたバスツアーにつき価格の設定を行う価格設定サーバ3及びユーザUが選択した行動プランに係る予約及び決済を行う予約・決済サーバ4と、管理者Mが購入したバスツアーの空席の登録を行う際等に使用する管理者端末5と、システムを利用するユーザUが行動プランの提示を受ける際等に使用するユーザ端末6と、を備えて構成されている。
また、各サーバ、管理者端末5及びユーザ端末6の間は、
図1に示すように、通信ネットワークNを介して接続されている。
【0021】
なお、上記各サーバは、必ずしも別個に設けられていることを要せず、単一のPC(Personal Computer)、WS(Work Station)等の情報機器が、これら複数のサーバとしての機能を兼ねていてもよい。例えば、行動プラン提示サーバ1が、全てのサーバの機能を兼ねる構成とすることも可能であり、この場合、行動プラン提示サーバ1が、後述のバスツアー分割データD2、価格設定データD3、バスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12等のデータを自ら作成することにより、これらデータを取得することとなる。
また、反対に、上記各サーバは、必ずしもそれぞれ単一の機器であることを要せず、複数のPC、WS等の情報機器により、各サーバの機能が実現されていてもよい。
また、上記各サーバは、必ずしも行動支援システム100を提供する管理者M自らが保有することを要せず、例えば、クラウドサービスを提供する企業等が保有するPC、WS等の情報機器を利用してもよい。
【0022】
[1 行動プラン提示サーバ]
行動プラン提示サーバ1は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、分割されたバスツアーを組み合わせてユーザUに提示する行動プランを作成すると共に、これをユーザ端末6へと送信する。
行動プラン提示サーバ1は、
図2に示すように、例えば、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、を備えて構成されている。
【0023】
制御部11は、行動プラン提示サーバ1の動作を制御する部分であり、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部12に記憶されたプログラムとCPUとの協働により、行動プラン提示サーバ1の各部を統括制御する。
【0024】
記憶部12は、行動プラン提示サーバ1の運用に必要となる各種情報が記憶される部分であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、プログラムデータ等の行動プラン提示サーバ1の運用に必要となるデータを、制御部11から読み書き可能に記憶する。
【0025】
記憶部12には、後述のように行動プランの作成及びユーザUへの提示を行う際の行動プラン提示サーバ1への指令内容が組み合わされたプログラムである行動プラン提示プログラム121と、後述のように管理者Mによって入力されたバスツアーの空席に係るデータであるバスツアーデータD1、バスツアーデータD1に係るバスツアーが分割されて作成データであるバスツアー分割データD2、バスツアー分割データD2につき価格が設定されたデータである価格設定データD3、バスツアーデータD1に係るバスツアーが再分割されて作成データであるバスツアー再分割データD11、及びバスツアー分割データD2又はバスツアー再分割データD11につき価格が再設定されたデータである価格再設定データD12が記憶されるバスツアーデータベース122と、ユーザUに係るデータであるユーザデータD4及びユーザUが複数の行動プランから予約を希望するものとして選択した行動プランに係るデータである選択行動プランデータD8が記憶されるユーザデータベース123と、経路検索を行う所定のWEBサイトのURL及びパスワード等の当該WEBサイトを使用して経路検索を行う際に必要となるデータからなる経路検索WEBサイトデータ124と、が備えられている。
【0026】
通信部13は、行動プラン提示サーバ1と、行動支援システム100を構成する他のサーバ、管理者端末5及びユーザ端末6との間の通信に用いられる部分であり、例えば、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部11の制御の元、所定の通信プロトコルを用いて、通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0027】
[2 バスツアー分割サーバ]
バスツアー分割サーバ2は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、バスツアー分割データD2及びバスツアー再分割データD11の作成等を行う。
バスツアー分割サーバ2は、
図3に示すように、行動プラン提示サーバ1と同様、例えば、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、を備えて構成されている。
【0028】
記憶部22には、後述のようにバスツアー分割データD2を作成する際のバスツアー分割サーバ2への指令内容が組み合わされたプログラムであるバスツアー分割プログラム221と、後述のようにバスツアー再分割データD11を作成する際のバスツアー分割サーバ2への指令内容が組み合わされたプログラムであるバスツアー再分割プログラム222と、バスツアー分割サーバ2から取得したバスツアーデータD1並びにバスツアー分割サーバ2において作成されたバスツアー分割データD2及びバスツアー再分割データD11が記憶されるバスツアーデータベース223が備えられている。
【0029】
なお、これらプログラムは、それぞれ別個のプログラムとして記憶されていることを必ずしも要せず、単一のプログラムが、これら複数のプログラムとしての指令内容を含むものであってもよい。また、反対に、これらのプログラムは、必ずしもそれぞれ単一のプログラムであることを要せず、複数のプログラムにより、各プログラムの内容が実現されていてもよい。
この点は、本実施形態における他の装置において記憶されているプログラムについても同様である。
【0030】
また、バスツアー分割サーバ2は、
図1に示すように、通信部23により、行動支援システム100を構成する他のサーバ及び管理者端末5と通信ネットワークNを介して接続され、これらとの間でデータの送受信が可能とされている。
【0031】
[3 価格設定サーバ]
価格設定サーバ3は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、価格設定データD3及び価格再設定データD12の作成等を行う。
価格設定サーバ3は、
図4に示すように、行動プラン提示サーバ1等と同様、例えば、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、を備えて構成されている。
【0032】
記憶部32には、後述のように価格設定データD3を作成する際の価格設定サーバ3への指令内容が組み合わされたプログラムである価格設定プログラム321と、後述のように価格再設定データD12を作成する際の価格設定サーバ3への指令内容が組み合わされたプログラムである価格再設定プログラム322と、バスツアー分割サーバ2から取得したバスツアーデータD1、バスツアー分割データD2及びバスツアー再分割データD11並びに価格設定サーバ3において作成された価格設定データD3及び価格再設定データD12が記憶されるバスツアーデータベース323と、が備えられている。
【0033】
また、価格設定サーバ3は、
図1に示すように、通信部33により、行動支援システム100を構成する他のサーバ及び管理者端末5と通信ネットワークNを介して接続され、これらとの間でデータの送受信が可能とされている。
【0034】
[4 予約・決済サーバ]
予約・決済サーバ4は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、ユーザUが複数の行動プランから予約を希望するものとして選択した行動プランに係るデータである選択行動プランデータD8に従ったバスツアーの予約及び決済等を行う。
予約・決済サーバ4は、
図5に示すように、行動プラン提示サーバ1等と同様、例えば、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、を備えて構成されている。
【0035】
記憶部42には、後述のように選択行動プランデータD8に従ったバスツアーの予約及び決済を行う際の予約・決済サーバ4への指令内容が組み合わされたプログラムであるバスツアー予約・決済プログラム421が備えられている。
【0036】
また、予約・決済サーバ4は、
図1に示すように、通信部43により、行動支援システム100を構成する他のサーバ及び管理者端末5と通信ネットワークNを介して接続され、これらとの間でデータの送受信が可能とされている。
【0037】
[5 管理者端末]
管理者端末5は、例えば、管理者Mが保有するPC、WS等の情報機器であり、後述のように、管理者Mによる、購入したバスツアーの空席に係るデータであるバスツアーデータD1の入力及び当該データのバスツアー分割サーバ2への送信等に用いられる。
管理者端末5は、
図6に示すように、例えば、行動プラン提示サーバ1等と同様に、制御部51と、記憶部52と、通信部53と、を備えると共に、更に、表示部54と、操作部55と、を備えて構成されている。
【0038】
記憶部52には、後述のようにバスツアーデータD1等のデータの入力を行う際の管理者端末5への指令内容が組み合わされたプログラムであるデータ登録プログラム521が備えられている。
【0039】
また、管理者端末5は、
図1に示すように、通信部53から、通信ネットワークNを介して、行動支援システム100を構成する各サーバと接続され、これらサーバとの間でデータを送受信可能に構成されている。
【0040】
表示部54は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを備え、制御部51から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
【0041】
操作部55は、例えば、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーを有するキーボード等を備え、管理者Mからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部51へと出力する。操作部55は、例えば、表示部54と一体的に形成されたタッチパネル等であってもよい。
なお、操作部55は、上記のキーボード、タッチパネル等に限定されず、音声入力、テキスト入力等によって管理者Mの意思を反映できるものであれば、種々の手段を用いることができる。
【0042】
[6 ユーザ端末]
ユーザ端末6は、例えば、スマートフォン、タブレット等の通信端末であり、後述のように、ユーザUによる希望条件データD5の入力や、行動プラン提示サーバ1から受信した行動プラン提示画面データD7に基づくユーザUへの行動プランの提示等に用いられる。
ユーザ端末6は、
図7に示すように、例えば、管理者端末5と同様に、制御部61と、記憶部62と、通信部63と、表示部64と、操作部65と、を備えて構成されている。
【0043】
記憶部62には、行動支援システム100使用時のユーザ端末6への指令内容が組み合わされたプログラムであるユーザ端末用アプリケーション621が備えられている。
【0044】
また、ユーザ端末6は、
図1に示すように、通信部63から、通信ネットワークNを介して行動プラン提示サーバ1と接続され、当該サーバとの間でデータを送受信可能に構成されている。
【0045】
[7 通信ネットワーク]
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、電話回線網、携帯電話通信網、無線LAN通信網等であり、
図1に示すように、各サーバ、管理者端末5及びユーザ端末6の間を接続する。
通信ネットワークNとしては、上記のように各装置間を繋ぎ、これらの間でデータの送受信を行うことが可能なものであれば特に限定されない。
【0046】
[第2 動作の説明]
以下、実施形態に係る行動支援システム100の使用時の流れについて説明する。行動支援システム100の動作は、
図8に示すように、大きく分けて、ステップS1からS4の4つのステップからなり、
図9に示すように各サーバ、端末間でデータの送受信が行われる。
【0047】
[1 ステップS1:バスツアーの分割・価格設定]
行動支援システム100を提供する管理者Mは、バスツアーの空席を購入する度に、管理者端末5を用いて、購入したバスツアーの空席に係るデータであるバスツアーデータD1の入力を行い、これを基にバスツアー分割データD2及び価格設定データD3が作成される。具体的には、以下のとおりである。
【0048】
[(1) ステップS1-1:バスツアーデータの入力]
管理者M(法人である場合には、その担当従業員)は、バスツアーの空席を購入した後に、管理者端末5の操作部55を用いて、当該バスツアーに含まれる各行程の名称に係るデータである行程名データD1-1と、各行程の種別に係るデータである行程種別データD1-2と、各行程が実施される場所に係るデータである行程位置データD1-3と、各行程の実施時刻に係るデータである行程時刻データD1-4と、当該バスツアーが実施される日付に係るデータである実施日付データD1-5と、当該バスツアーの空席の購入価格に係るデータである購入価格データD1-6と、当該バスツアーの空席の購入数に係るデータである購入数データD1-7と、を含むバスツアーデータD1を入力する。
【0049】
行程名データD1-1としては、例えば、バスツアーに含まれる各行程が実施される場所の名称が入力される。
行程種別データD1-2としては、例えば、飲食、歴史、芸術、娯楽等、予め設定された複数種類の種別から選択された各行程において実施される内容の分類が入力される。また、単なる出発地(バスツアーの集合場所)又は到着地(バスツアーの解散場所)であり、何らの予定も組み込まれていない地点については、出発地又は到着地と入力されることとなる。
行程位置データD1-3としては、例えば、当該行程が実施される場所の住所が入力される。
行程時刻データD1-4としては、当該行程が実施される場所への到着予定時刻及び当該行程が実施される場所からの出発予定時刻が入力される。なお、出発地については出発予定時刻のみが入力され、到着地については到着予定時刻のみが入力されることとなる。
実施日付データD1-5としては、当該バスツアーが実施される日付が入力される。
購入価格データD1-6としては、管理者Mが当該バスツアーの空席の購入に要した一席あたりの価格が入力される。
購入数データD1-7としては、管理者Mがバスツアーの同一内容の空席につき購入した数が入力される。
なお、行程種別データD1-2、行程位置データD1-3及び行程時刻データD1-4については、各行程に係る行程名データD1-1と紐付けて入力されることとなる。
【0050】
具体的には、A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着というバスツアー(以下、「バスツアー1」という。)の空席を1席1500円で9席購入したのであれば、管理者Mは、以下のように入力することとなる。
まず、行程名データD1-1として、A駅、Bレストラン、C神社、D美術館及びE駅をそれぞれ入力し、これらと紐付けて、行程種別データD1-2として、A駅については出発地、Bレストランについては飲食、C神社については歴史、D美術館について芸術、E駅については到着地といった内容を入力し、行程位置データD1-3として、A駅、Bレストラン、C神社、D美術館及びE駅の住所をそれぞれ入力し、行程時刻データD1-4として、例えば、A駅出発:11時00分、Bレストラン到着:12時00分、Bレストラン出発:13時00分、C神社到着:14時00分、C神社出発:15時00分、D美術館到着:16時00分、D美術間出発:17時00分、E駅到着:18時00分といった内容を入力する。
また、実施日付データD1-5として、例えば、2020年2月1日といった具体的日付を入力する。
また、購入価格データD1-6として、上記のようにバスツアー1の空席を1席1500円で購入したのであれば1500円と入力する。
また、購入数データD1-7として、上記のようにバスツアー1の空席につき9席購入したのであれば9席と入力する。
【0051】
また、F駅出発-G神社経由-Bレストラン経由-H駅到着というバスツアー(以下、「バスツアー2」という。)の空席を1席1000円で5席購入したのであれば、管理者Mは、以下のように入力することとなる。
まず、行程名データD1-1として、F駅、G神社、Bレストラン及びH駅をそれぞれ入力し、これらと紐付けて、行程種別データD1-2として、F駅については出発地、G神社については歴史、Bレストランについては飲食、H駅については到着地といった内容を入力し、行程時刻データD1-4として、例えば、F駅出発:9時00分、G神社到着:10時00分、G神社出発:11時00分、Bレストラン到着:12時00分、Bレストラン出発:13時00分、H駅到着:14時00分といった内容を入力する。
また、実施日付データD1-5として、2020年2月1日といった具体的日付を入力する。
また、購入価格データD1-6として、上記のようにバスツアー2の空席を1席1000円で購入したのであれば1000円と入力する。
また、購入数データD1-7としては、例えば、上記のようにバスツアー2の空席につき5席購入したのであれば、5席と入力する。
【0052】
管理者Mは、バスツアーの空席を購入する度に、上記のようにしてバスツアーデータD1につき入力することとなる。
【0053】
バスツアーデータD1の入力は、例えば、管理者端末5の記憶部52に備えられたデータ登録プログラム521に従って、制御部51が、必要項目の入力欄が設けられた所定の入力フォームを表示部54に表示するようにし、管理者Mが当該入力フォームに入力することによって行われるようにすればよい。
【0054】
これらのデータが入力されると、管理者端末5においては、制御部51が、データ登録プログラム521に従って、入力されたバスツアーデータD1を、通信部53から通信ネットワークNを介して、
図9に示すようにバスツアー分割サーバ2に送信する。
【0055】
なお、バスツアーデータD1としては、上記の他に、例えば、乗降位置データ、販売開始時期データ、販売終了時期データ、注意事項データ等を含むようにしてもよい。
乗降位置データは、出発地における具体的なバスの乗車位置や到着地における具体的なバスの降車位置等に係るデータである。
販売開始時期データは、後述のように当該バスツアーデータD1に係るバスツアーを分割して作成されたバスツアー分割データD2につき、ステップS3の行動プランの提示の行程において利用可能とする時期に係るデータである。
販売終了時期データは、後述のように当該バスツアーデータD1に係るバスツアーを分割して作成されたバスツアー分割データD2につき、ステップS3の行動プランの提示の行程において一度利用可能とした後に、利用不可能とする時期に係るデータである。
注意事項データは、当該バスツアーデータD1に係るバスツアーにおける注意事項に係るデータである。
【0056】
また、管理者Mは、バスツアーの空席を購入することなく、バスツアーを実施する旅行会社から、販売の委託を請け負うようにしてもよい。
この場合、管理者Mは、購入価格データD1-6に代えて、販売を委託した旅行会社が設定した当該バスツアーの希望販売価格に係るデータである希望販売価格データを入力し、また、購入数データD1-7に代えて、旅行会社から販売の委託を受けたバスツアーの席の数に係るデータである販売委託数データを入力することとなり、この先の行程においても、購入価格データD1-6及び購入数データD1-7に代えて、これらデータを用いることとなる。
【0057】
また、バスツアーデータD1の入力は、必ずしも管理者端末5を用いて管理者Mが行う必要はなく、例えば、バスツアーを実施する旅行会社自身が、当該旅行会社が有する端末を利用してバスツアーデータD1を入力し、入力されたデータが、当該端末からバスツアー分割サーバ2へと送信されるようにしてもよい。
また、バスツアーを実施する旅行会社のシステムと、バスツアー分割サーバ2とが、例えばAPI(Application Programming Interface)等を利用して連携するようにし、バスツアー分割サーバ2が、バスツアーを実施する旅行会社のシステムから、自動的にバスツアーデータD1を取得するようにしてもよい。
【0058】
[(2) ステップS1-2:バスツアーの分割]
バスツアー分割サーバ2においては、記憶部22に記憶されたバスツアー分割プログラム221に従い、通信部23によってバスツアーデータD1を受信した後、制御部21が、受信したバスツアーデータD1に係るバスツアーを分割し、バスツアー分割データD2を作成する。
バスツアー分割データD2は、バスツアーデータD1を分割して作成されることから、バスツアーデータD1と同様に、含まれる各行程の名称に係るデータである行程名データD2-1と、含まれる各行程の種別に係るデータである行程種別データD2-2と、各行程が実施される場所に係るデータである行程位置データD2-3と、各行程の実施時刻に係るデータである行程時刻データD2-4と、当該バスツアー分割データD2に係るバスツアーが実施される日付に係るデータである実施日付データD2-5と、を含むこととなる。
【0059】
例えば、バスツアー1(A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着)であれば、A駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するという分割方法や、A駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割するという分割方法や、A駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の3つに分割するという分割方法や、A駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割するという分割方法等が考えられる。
なお、この場合、例えばA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅と分割された場合であれば、A駅-Bレストランに、A駅の出発からBレストランでの飲食終了までが含まれ、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅に、Bレストランの出発からE駅到着までが含まれることとなる。
【0060】
制御部21は、例えばバスツアー1であれば、最大4つに分割することができるが、バスツアー分割データD2としては、このように最大限分割して1回のバス移動のみを含むもの(A駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅)を作成してもよいし、例えば、1か所でのみ分割して、複数回のバス移動を含むもの(例えば、A駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅)を作成してもよく、分割の方法は特に限定されない。
バスツアー分割プログラム221は、予め所定の単位でバスツアーを分割するように設定されたプログラムであり、制御部21は、このようなバスツアー分割プログラム221に従い、バスツアーデータD1に係るバスツアーを分割の上、バスツアー分割データD2を作成する。
【0061】
また、例えば、同時に複数の空席につき購入し、購入数データD1-7として、複数の座席数が入力されたのであれば、全ての空席につき同様に分割するようにしてもよいが、所定の数ずつ複数のパターンで分割されるようにすることが好ましい。
例えば、バスツアー1の空席につき9席購入したのであれば、そのうち3席をA駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するといった形で分割する。
また、例えば、バスツアー2(F駅出発-G神社経由-Bレストラン経由-H駅到着)の空席につき5席購入したのであれば、そのうち3席をF駅-G神社、G神社-Bレストラン及びBレストラン-H駅の3つに分割し、そのうち2席をF駅-G神社-Bレストラン及びBレストラン-H駅の2つに分割するといった形で分割する。
【0062】
バスツアー分割データD2が作成されると、バスツアー分割サーバ2においては、制御部21が、バスツアー分割プログラム221に従って、作成されたバスツアー分割データD2を、対応するバスツアーデータD1と紐付けて、記憶部22のバスツアーデータベース223に記憶した上で、通信部23から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように価格設定サーバ3へと送信する。
【0063】
なお、上記においては、バスツアー分割サーバ2においてバスツアー分割データD2が作成される場合につき説明したが、管理者Mが直接バスツアー分割データD2を入力する構成とすることも可能である。
この場合、管理者Mは、購入したバスツアーにつき適宜分割してバスツアー分割データD2を作成の上、バスツアーデータD1の入力時に、同時に作成したバスツアー分割データD2についても、管理者端末5の操作部55を用いて入力する。これらのデータが入力されると、管理者端末5の制御部51が、データ登録プログラム521に従って、入力されたバスツアーデータD1及びバスツアー分割データD2を、通信部53から通信ネットワークNを介して、価格設定サーバ3に送信することとなる。
【0064】
[(3) ステップS1-3:価格設定]
価格設定サーバ3においては、記憶部32に記憶された価格設定プログラム321に従い、通信部33によってバスツアーデータD1及びバスツアー分割データD2を受信すると、制御部31が、受信したバスツアーデータD1及びバスツアー分割データD2を紐付けて、記憶部32のバスツアーデータベース323に記憶する。
【0065】
続いて、制御部31は、価格設定プログラム321に従い、バスツアー分割データD2それぞれの価格を設定し、価格設定データD3を作成する。
具体的には、制御部31は、例えば、バスツアーデータD1に含まれる購入価格データD1-6、実施日付データD1-5に係るバスツアーの実施日までの日数、バスツアー分割データD2に含まれる行程の数のバスツアーデータD1に含まれる行程の数に対する割合、バスツアー分割データD2に含まれる行程の種別、同一内容のバスツアー分割データD2の残席数等にもとづき、バスツアー分割データD2それぞれの価格を設定する。
【0066】
すなわち、例えば、元となったバスツアーデータD1の購入価格データD1-6に係る価格が高ければ、それを分割したバスツアー分割データD2についても価格は高く設定され、反対に、購入価格データD1-6に係る価格が安ければ、それを分割したバスツアー分割データD2についても価格は低く設定される。
【0067】
また、例えば、元となったバスツアーデータD1の実施日付データD1-5に係るバスツアーの実施日までの日数が長ければ、販売可能な期間が長いことから、バスツアー分割データD2について価格は高く設定され、反対に、元となったバスツアーデータD1の実施日付データD1-5に係るバスツアーの実施日までの日数が短ければ、販売可能な期間が短いことから、バスツアー分割データD2について価格は低く設定される。
なお、反対に、ユーザUに対して早期の予約を促すため、元となったバスツアーデータD1の実施日付データD1-5に係るバスツアーの実施日までの日数が長ければ、バスツアー分割データD2について価格が低く設定され、反対に、元となったバスツアーデータD1の実施日付データD1-5に係るバスツアーの実施日までの日数が短ければ、バスツアー分割データD2について価格が高く設定されるようにすることも可能である。
【0068】
また、例えば、元となったバスツアーデータD1に含まれる行程の数に対するバスツアー分割データD2に含まれる行程の数の割合が大きければ、バスツアー分割データD2について価格は高く設定され、反対に、元となったバスツアーデータD1に含まれる行程の数に対するバスツアー分割データD2に含まれる行程の数の割合が小さければ、バスツアー分割データD2について価格は低く設定される。
【0069】
また、例えば、バスツアー分割データD2が、行程種別データD2-2が飲食や娯楽等となっている一般に費用の掛かる行程を含む場合には、このような費用の掛かる行程の数に応じて価格は高く設定され、反対に、例えば、バスツアー分割データD2が、移動のみで費用の掛かる行程を含まない場合(例えば上記のD美術館-E駅やBレストラン-H駅)等には、価格は低く設定される。
【0070】
また、例えば、同一内容のバスツアー分割データD2の残席数が少なければ、販売しなければならない数が少ないことから、バスツアー分割データD2について価格は高く設定され、反対に、同一内容のバスツアー分割データD2の残席数が多ければ、販売しなければならない数が多いことから、バスツアー分割データD2について価格は低く設定される。
【0071】
また、例えば、バスツアー分割データD2毎の過去の販売実績(後述の選択行動プランデータD8に係るユーザUが選択した行動プランに使用された実績)に係るデータベースを記憶部32に設けておき、これを参照するようにしてもよい。すなわち、過去の販売実績の多いバスツアー分割データD2については、人気があり販売が容易であると推認されることから、価格は高く設定され、反対に、過去の販売実績の少ないバスツアー分割データD2については、人気がないか未知数であり、販売が困難であると推認されることから、価格は低く設定される。
【0072】
また、例えば、過去に販売実績のあるバスツアー分割データD2については、これに含まれるバス移動についての代替移動手段の有無に係るデータが記憶されたデータベースや、バスツアー以外の移動手段を用いた場合との所要時間の差に係るデータが記憶されたデータベースを記憶部32に設けておき、これを参照するようにしてもよい。すなわち、代替移動手段のないバス移動を含むバスツアー分割データD2や、バスツアー以外の移動手段を用いた場合との所要時間の差が大きいバスツアー分割データD2については、他の移動手段を用いるのが困難であることから、価格は高く設定される。
【0073】
価格設定プログラム321は、例えば上記のような各要素を所定の重み付けに応じて考慮して、バスツアー分割データD2のそれぞれにつき価格を設定するように作成されたプログラムであり、制御部31は、このような価格設定プログラム321に従い、上記のような各要素を基に、バスツアー分割データD2のそれぞれにつき価格を設定し、価格設定データD3を作成する。
【0074】
具体的には、上記のように、バスツアー1(A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着)の空席につき9席購入し、そのうち3席をA駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するといった形で分割した場合であれば、例えば、6席のA駅-Bレストランにつき各600円、3席のBレストラン-C神社につき各400円、3席のC神社-D美術館につき各500円、3席のD美術館-E駅につき各300円、3席のA駅-Bレストラン-C神社につき各1000円、3席のC神社-D美術館-E駅につき各800円、3席のBレストラン-C神社-D美術館-E駅につき1200円といった形で、価格が設定されることとなる。
【0075】
また、上記のように、バスツアー2(F駅出発-G神社経由-Bレストラン経由-H駅到着)の空席につき5席購入し、そのうち3席をF駅-G神社、G神社-Bレストラン及びBレストラン-H駅の3つに分割し、そのうち2席をF駅-G神社-Bレストラン及びBレストラン-H駅の2つに分割するといった形で分割した場合であれば、例えば、3席のF駅-G神社につき各400円、3席のG神社-Bレストランにつき各600円、5席のBレストラン-H駅につき各300円、2席のF駅-G神社-Bレストランにつき各1000円といった形で、価格が設定されることとなる。
【0076】
価格設定データD3が作成されると、価格設定サーバ3においては、制御部31が、記憶部32に記憶された価格設定プログラム321に従い、作成された価格設定データD3を、対応するバスツアーデータD1及びバスツアー分割データD2と紐付けて、記憶部32のバスツアーデータベース323に記憶の上、バスツアーデータD1、バスツアー分割データD2及び価格設定データD3を、通信部33から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように行動プラン提示サーバ1へと送信する。
行動プラン提示サーバ1においては、行動プラン提示プログラム121に従い、通信部13によってバスツアーデータD1、バスツアー分割データD2及び価格設定データD3を受信すると、制御部11が、受信したバスツアーデータD1、バスツアー分割データD2及び価格設定データD3を紐付けて、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶する。
【0077】
このようにして、管理者Mがバスツアーの空席を購入し、バスツアーデータD1につき入力する度に、これを基にバスツアー分割データD2及び価格設定データD3が作成され、これらデータが行動プラン提示サーバ1のバスツアーデータベース122に蓄積されていくこととなる。
【0078】
なお、上記においては、価格設定サーバ3において価格設定データD3が作成される場合につき説明したが、管理者Mが、バスツアー分割データD2に加え、価格設定データD3についても直接入力する構成とすることも可能である。
この場合、管理者Mは、購入したバスツアーにつき適宜分割してバスツアー分割データD2を作成し、併せて、上記のような各要素を考慮してバスツアー分割データD2のそれぞれにつき適宜価格を設定して価格設定データD3を作成の上、管理者端末5の操作部55を用いて、バスツアーデータD1の入力時に同時に入力する。これらのデータが入力されると、管理者端末5の制御部51が、データ登録プログラム521に従って、入力されたバスツアーデータD1、バスツアー分割データD2及び価格設定データD3を、通信部53から通信ネットワークNを介して、行動プラン提示サーバ1へと送信することとなる。
また、バスツアー分割データD2をバスツアー分割サーバ2において作成の上、価格設定データD3の入力のみを管理者Mが管理者端末5を用いて直接行う構成とすることも可能である。
【0079】
[2 ステップS2:ユーザ登録]
行動支援システム100の利用を希望するユーザUは、システムの利用開始前に、ユーザ登録を行う。なお、説明の便宜ためステップS1をバスツアーの分割・価格設定とし、ステップS2をユーザ登録としたが、これらの順序はこの順に限られるものではなく、ユーザUは、システムの利用の開始を希望する任意の時点においてユーザ登録を行えばよく、また管理者Mも、バスツアーの空席を購入した任意の時点で、バスツアーデータD1の入力を行えばよい。
【0080】
ユーザUは、まず、ユーザ端末6から、所定のWEBサイト等にアクセスの上、ユーザ端末用アプリケーション621のダウンロードを行う。ダウンロードされたユーザ端末用アプリケーション621は、制御部61によって、記憶部62に記憶される。
【0081】
ユーザ端末用アプリケーション621のダウンロードが完了した後、ユーザUは、続いて、ユーザデータD4の登録を行う。
具体的には、ユーザUは、まず、ユーザ端末6の操作部65を用いて、氏名、住所、連絡先、システム使用時のID、パスワード、クレジットカード等の決済方法に係る情報等を含む所定の情報からなるユーザデータD4を入力する。ユーザデータD4の入力は、例えば、ユーザ端末用アプリケーション621に従って、制御部61が、必要項目の入力欄が設けられた所定の入力フォームを表示部64に表示し、ユーザUがこれに入力することによって行われるようにすればよい。
【0082】
ユーザデータD4が入力されると、ユーザ端末6においては、制御部61が、ユーザ端末用アプリケーション621に従って、入力されたユーザデータD4を、通信部63から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように行動プラン提示サーバ1に送信し、通信部13によってこれを受信した行動プラン提示サーバ1においては、制御部11が、受信したユーザデータD4を、記憶部12のユーザデータベース123に記憶する。
【0083】
なお、ユーザUによるユーザ端末用アプリケーション621のダウンロード及びユーザデータD4の入力を要するのは、ユーザUが行動支援システム100の利用を開始する前の一度のみであり、それ以降ユーザUは、連絡先や決済方法等、ユーザデータD4に含まれる情報に変更があった場合にのみ、変更部分につき入力すればよい。
【0084】
なお、ユーザデータD4については、例えば、ユーザUが有する他のサービスのアカウントと連携して、行動プラン提示サーバ1が自動的に取得することで、ユーザUによる入力を要しない構成とすることも可能である。
【0085】
また、後述のユーザ端末6がユーザ端末用アプリケーション621に従って行うものとされている処理を、適宜行動プラン提示サーバ1からの指示に従って行うようにすることで、ユーザUが、ユーザ端末用アプリケーション621のダウンロードを行うことなく利用できるようにシステムを構成することも可能である。この場合、行動支援システム100に係るサービスを、アプリケーションのダウンロードを要しないWEBサイト上で提供することが可能となる。
また、この場合、ユーザデータD4について、行動プラン提示サーバ1に登録することなく、行動プランの提示を受けることを希望する場合に、ユーザUが逐一必要な情報を入力するようにしてもよい。
【0086】
[3 ステップS3:行動プランの提示]
ユーザ登録を行ったユーザUは、行動プランの提示を受けることを希望する場合、ユーザ端末6から行動プラン提示サーバ1にアクセスし、行動プラン提示サーバ1においてバスツアー分割データD2を用いて作成された行動プランの提示を受けることができる。具体的には、以下の通りである。
【0087】
[(1) ステップS3-1:希望条件データの入力]
ユーザUは、まず、ユーザ端末6の操作部65を用いて、ユーザUが提示を受ける行動プランにおいて希望する条件に係るデータである希望条件データD5を入力する。
希望条件データD5は、例えば、飲食、芸術、歴史、娯楽等から選択した、ユーザUが行動プランに含むことを希望する行程の種別に係るデータである希望行程種別データD5-1と、ユーザUが行動を希望する日付に係るデータである希望日付データD5-2と、ユーザUが行動を希望する時間帯に係るデータである希望時間帯データD5-3と、ユーザUが行動を希望する地域に係るデータである希望地域データD5-4と、ユーザUが希望する当該行動プランに要する費用に係るデータである希望価格データD5-5と、を含むデータである。
【0088】
例えば、ユーザUは、希望行程種別データD5-1として歴史、希望日付データD5-2として2020年2月1日、希望時間帯データD5-3として8時から18時、希望地域データD5-4として宮城県、希望価格データD5-5として1000円から3000円といった内容を入力することとなる。
なお、希望条件データD5として、ユーザUが入力可能な全ての条件を入力することは必須ではなく、ユーザUは自らが希望を有する条件のみを、適宜選択の上入力すればよい。この場合、入力しなかった条件については、ユーザUが特に限定しないことを希望したものとして扱われることとなる。
また、上記の5種類の他に、適宜の他の条件を入力可能としてもよい。
【0089】
希望条件データD5の入力は、例えば、行動プラン提示サーバ1の制御部11が、行動プラン提示プログラム121に従い、通信部13から通信ネットワークNを介して、ユーザUが希望する条件を選択できるように構成された所定の選択画面に係るデータをユーザ端末6へと送信させ、これを受信したユーザ端末6において、制御部61が当該画面を表示部64に表示させ、当該画面を確認したユーザUが、操作部65を用いて、提示を受ける行動プランにおいて希望する条件を選択することにより行えばよい。
【0090】
希望条件データD5が入力されると、ユーザ端末6においては、制御部61が、ユーザ端末用アプリケーション621に従い、入力された希望条件データD5を、通信部63から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように行動プラン提示サーバ1に送信する。
【0091】
[(2) ステップS3-2:バスツアー分割データの抽出]
通信部13によって希望条件データD5を受信した行動プラン提示サーバ1においては、制御部11が、行動プラン提示プログラム121に従い、バスツアーデータベース122に記憶されたバスツアー分割データD2から、希望条件データD5に合致するものを抽出する。具体的な抽出方法の一例は、以下の通りである。
【0092】
まず制御部11は、バスツアー分割データD2から、実施日付データD2-5に係る日付が、希望条件データD5に含まれる希望日付データD5-2に係る日付と一致するものを抽出する。
【0093】
続いて、制御部11は、上記のように日付に基づいて抽出されたバスツアー分割データD2から、さらに、含有する全ての行程に係る行程時刻データD2-4が、希望条件データD5に含まれる希望時間帯データD5-3に含まれる時間帯であるものを抽出する。
【0094】
続いて、制御部11は、上記のように日付及び時間帯に基づいて抽出されたバスツアー分割データD2から、さらに、含有する全ての行程に係る行程位置データD2-3が、希望条件データD5に含まれる希望地域データD5-4に係る地域内に位置するものを抽出する。
【0095】
続いて、制御部11は、上記のように日付、時間帯及び地域に基づいて抽出されたバスツアー分割データD2から、さらに、含有するいずれかの行程に係る行程種別データD2-2が、希望条件データD5に含まれる希望行程種別データD5-1と一致するものを抽出する。
【0096】
このようにして、日付、時間帯、地域及び行程の種別に基づいて抽出されたバスツアー分割データD2が、本ステップにおいて抽出されるバスツアー分割データD2となる。
なお、抽出の具体的な過程は上記のものに限られず、希望条件データD5としてユーザUが入力した内容に応じて、これに合致するバスツアー分割データD2が、行動プラン提示プログラム121に従って、制御部11により抽出されることとなる。
【0097】
[(3) ステップS3-3:バスツアー分割データの結合]
上記のようにして、希望条件データD5と合致するバスツアー分割データD2が抽出されると、行動プラン提示サーバ1の制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、抽出されたバスツアー分割データD2のうち結合可能なもの同士を結合させたデータを作成する。具体的は作成方法の一例は、以下のとおりである。
【0098】
まず、制御部11は、ステップS3-2において抽出されたバスツアー分割データD2に、いずれかのバスツアー分割データD2の最後の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置と、他のバスツアー分割データD2の最初の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置とが一致する組み合わせがあるかにつき判定の上、一致する組み合わせが存在した場合、さらに、上記の最後の行程の行程時刻データD2-4に係る出発時刻と、上記最初の行程の行程時刻データD2-4に係る出発時刻とを比較し、後者の方が後であり、かつこれらの時間間隔が所定の間隔内(例えば、1時間以内等)であるか、又は同時刻である場合に該当するかにつき判定を行う。
これらを満たすバスツアー分割データD2の組み合わせが存在した場合、制御部11は、これらを結合したデータを作成する。
【0099】
また、制御部11は、抽出されたバスツアー分割データD2のうち、いずれかのバスツアー分割データD2の最後の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置と、他のバスツアー分割データD2の最初の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置とが一致しない組み合わせについては、記憶部22に記憶された経路検索WEBサイトデータ124を用いて、上記の最後の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置と、上記の最初の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置との間の移動手段につき、通信部13から通信ネットワークNを介して経路検索を行う所定のWEBサイトにアクセスの上検索を行う。
そして、上記の最後の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置と、上記の最初の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置との間を、上記の最後の行程に係る行程時刻データD2-4に係る出発時刻と、上記最初の行程に係る行程時刻データD2-4に係る出発時刻との間の時間で、公共交通機関を用いて移動可能であり、かつ、上記の最後の行程に係る行程時刻データD2-4に係る出発時刻と、上記最初の行程に係る行程時刻データD2-4に係る出発時刻との時間間隔が所定の間隔内(例えば、1時間以内等)である場合に該当するかにつき判定を行う。
そして、公共交通機関を用いて移動可能であり、かつ上記の時間間隔が所定の間隔内であるバスツアー分割データD2の組み合わせが存在した場合、制御部11は、これらを結合したデータを作成する。なお、この場合、使用する公共交通機関に係るデータを間に挟む形で、バスツアー分割データD2が結合されることとなる。
【0100】
なお、いずれかのバスツアー分割データD2の最後の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置と、他のバスツアー分割データD2の最初の行程に係る行程位置データD2-3に係る位置との間の移動手段は、公共交通機関には限られない。
例えば、ホテル等の所定の施設の送迎バスやシャトルバス等について、出発地、到着地、出発時刻及び到着時刻等に係るデータが記憶されたデータベースを、行動プラン提示サーバ1の記憶部12に備えておき、制御部11が、上記二つの位置の間の移動が可能であるかを判定するに際して、経路検索WEBサイトデータ124を用いて公共交通機関を検索することに加えて、又は経路検索WEBサイトデータ124を用いて公共交通機関を検索することに代えて、当該データベースを検索し、このような施設の送迎バスやシャトルバス等による移動可能性について判定するようにしてもよい。
【0101】
制御部11は、ステップS3-2において抽出されたバスツアー分割データD2に、上記のような関係にある組み合わせが複数存在した場合、その全てのパターンのデータを作成することとなる。
なお、結合されるバスツアー分割データD2の数は2個に限られず、3個以上のバスツアー分割データD2が上記の関係を満たす場合、これらを全て結合したもの及びこれらの一部のみを結合したものの全てのパターンが作成される。
例えばバスツアー分割データD2A、D2B及びD2Cの3つが上記の関係を満たし、この順で結合可能である場合、D2A、D2B及びD2Cを全て結合したものと、D2A及びD2Bのみを結合したものと、D2B及びD2Cのみを結合したものの3種類のデータが作成されることとなる。
【0102】
なお、上記においては、ステップS3-2においてバスツアー分割データD2から、希望条件データD5に合致するものを抽出の上、抽出されたバスツアー分割データD2同士を、ステップS3-3において結合する場合につき説明したが、この順序はこれに限られない。
すなわち、予め、行動プラン提示サーバ1において、制御部11が行動プラン提示プログラム121に従い、上記のような関係にあるバスツアー分割データD2を結合したデータを、結合可能な全てパターンにつき作成の上、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶しておき、ユーザUから希望条件データD5を受信した場合に、制御部11が行動プラン提示プログラム121に従い、このように事前に作成の上記憶されているデータから、希望条件データD5と合致するデータ、すなわち、実施日付データD2-5に係る日付が希望日付データD5-2に係る日付と一致し、含有する全ての行程に係る行程時刻データD2-4が希望時間帯データD5-3に含まれる時間帯であり、含有する全ての行程に係る行程位置データD2-3が希望地域データD5-4に係る地域内であり、かつ、含有するいずれかの行程に係る行程種別データD2-2が希望行程種別データD5-1と一致するものを抽出するようにしてもよい。
【0103】
[(4) ステップS3-4:希望価格外プランの除外]
続いて、行動プラン提示サーバ1の制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、ステップS3-3においてバスツアー分割データD2を結合して作成されたそれぞれのデータにつき、必要となる費用を算出する。すなわち、制御部11は、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された価格設定データD3を参照の上、結合されたバスツアー分割データD2の価格を合算する。また、上記のように間に公共交通機関が挟まれている場合には、記憶部12に記憶された経路検索WEBサイトデータ124を用いて、公共交通機関の利用に要する費用に係るデータを取得の上、当該費用も合算する。
【0104】
また、行動プラン提示サーバ1の制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、ステップS3-2において希望条件データD5に合致するものとして抽出されたバスツアー分割データD2のそれぞれにつき、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された価格設定データD3から対応するデータを抽出する。
【0105】
上記のような処理が完了すると、続いて制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、希望条件データD5に含まれる希望価格データD5-5と、上記合算価格及び単一のバスツアー分割データD2の価格と、を対比し、ステップS3-3においてバスツアー分割データD2が結合されて作成されたデータ及び単一のバスツアー分割データD2から、価格が希望価格データD5-5に係る価格の範囲外であるものを除外する。
ステップS3-3においてバスツアー分割データD2が結合されて作成されたデータ及び単一のバスツアー分割データD2のうち、本ステップにおいて除外されずに残ったものが、ユーザに対して提示される行動プランに係るデータである行動プランデータD6である。
【0106】
行動プランデータD6の一例につき、上記バスツアー1及びバスツアー2の例において、ユーザUが希望条件データD5につき、希望行程種別データD5-1として歴史、希望日付データD5-2として2020年2月1日、希望時間帯データD5-3として8時から18時、希望地域データD5-4として宮城県、希望価格データD5-5として1000円から3000円と入力した場合を例として説明する。
【0107】
例えば、バスツアー1を分割して作成されたBレストラン-C神社-D美術館-E駅というバスツアー分割データD2と、バスツアー2を分割して作成されたF駅-G神社-Bレストランというバスツアー分割データD2とは、共に行程種別データD2-2が歴史に該当する行程(C神社又はG神社)を含み、行程時刻データD2-4が全ての行程につき8時から18時の間であり、実施日付データD2-5が2020年2月1日であることから、全ての行程位置データD2-3が宮城県内であれば、共にステップS3-2において抽出されることとなる。
【0108】
また、バスツアー1を分割して作成されたBレストラン-C神社-D美術館-E駅というバスツアー分割データD2の最初の行程の行程位置データD2-3に係る位置と、バスツアー2を分割して作成されたF駅-G神社-Bレストランというバスツアー分割データD2の最後の行程の行程位置データD2-3に係る位置とは、共にBレストランの位置であることから一致し、かつ、バスツアー1を分割して作成されたBレストラン-C神社-D美術館-E駅というバスツアー分割データD2の最初の行程の行程時刻データD2-4に係るBレストランの出発時刻と、バスツアー2を分割して作成されたF駅-G神社-Bレストランというバスツアー分割データD2の最後の行程の行程時刻データD2-4に係るBレストランの出発時刻とは、共に13時00分であり同時刻である。したがって、これらはステップS3-3において結合されることとなる。
【0109】
また、バスツアー1を分割して作成されたBレストラン-C神社-D美術館-E駅というバスツアー分割データD2については、ステップS1-3において1200円と価格が設定され、バスツアー2を分割して作成されたF駅-G神社-Bレストランというバスツアー分割データD2については、ステップS1-3において1000円と価格が設定されていることから、これらを合算すると2200円となり、間の移動に公共交通機関を要することもないことから、合算価格は希望価格データD5-5の1000円から3000円の範囲内となり、ステップS3-4において除外されることもない。
【0110】
したがって、バスツアー1を分割して作成されたBレストラン-C神社-D美術館-E駅というバスツアー分割データD2と、バスツアー2を分割して作成されたF駅-G神社-Bレストランというバスツアー分割データD2とが結合された、F駅-G神社-Bレストラン-C神社-D美術館-E駅という行動プランが、行動プランデータD6のうちの一つに該当することとなる。
【0111】
[(5) ステップS3-5:ユーザ端末への送信]
続いて、制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、行動プランデータD6に係る行動プランにつきユーザUへ通知する画面である行動プラン提示画面を作成する。
行動プラン提示画面は、行動プランデータD6としてステップS3-4までで作成された複数の行動プランにつき、価格、所要時間の長短、希望行程種別データD5-1と一致する行程の数等に基いて判断されるユーザの希望との合致度等の所定の順序に従って並べた上で、一覧的に表示される画面である。
また、行動プラン提示画面は、表示された複数の行動プランから、ユーザUが予約を希望する行動プランを選択するための選択欄を表示するように構成される。
なお、行動プラン提示画面に表示される複数の行動プランは、ユーザUが、ユーザ端末6の操作部65を用いた所定の操作により、価格の安い順、所要時間の短い順等、自らの希望する順序に並び替えることができるようにしてもよい。
【0112】
続いて、制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従って、
図9に示すように、行動プラン提示画面に係るデータ(行動プラン提示画面データD7)を、当該画面を表示部64に表示させる旨のユーザ端末6への所定の指令を付して、
図9に示すように、ステップS3-1において希望条件データD5を送信したユーザUのユーザ端末6へと、通信部13から通信ネットワークNを介して送信する。すなわち制御部11は、行動プラン提示画面データD7という画面のデータに含む形で、行動プランデータD6をユーザ端末6へと送信することとなる。
【0113】
通信部53によって行動プラン提示画面データD7を受信したユーザ端末6においては、制御部61が、ユーザ端末用アプリケーション621に従って、行動プラン提示画面を、表示部64に表示する。
【0114】
行動プラン提示画面が表示部64に表示されると、ユーザUは、行動プラン提示画面に表示された行動プランデータD6に係る複数の行動プランにつき確認の上、操作部65を用いて、行動プラン提示画面に表示された選択欄を操作することにより、予約を希望する行動プランを選択する。
【0115】
ユーザUにより予約を希望する行動プランが選択された後、操作部65を用いて、所定の選択完了を示す操作がなされると、ユーザ端末6の制御部61は、ユーザ端末用アプリケーション621に従って、ユーザUによって予約を希望するものとして行動プラン提示画面に表示された行動プランデータD6から選択された行動プランに係るデータである選択行動プランデータD8を、通信部63から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように行動プラン提示サーバ1へと送信する。
【0116】
ユーザ端末6から選択行動プランデータD8が送信されると、行動プラン提示サーバ1においては、行動プラン提示プログラム121に従い、通信部13によって選択行動プランデータD8を受信の上、制御部11が、受信した選択行動プランデータD8を、記憶部12のユーザデータベース123に、当該データを行動プラン提示サーバ1に送信したユーザUに係るユーザデータD4と紐付けて記憶する。
【0117】
また、行動プラン提示サーバ1の制御部11は、行動プラン提示プログラム121に従い、受信した選択行動プランデータD8に係る行動プランにおいて使用されたバスツアー分割データD2に係るデータ(使用バスツアー分割データD9)を、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶する。すなわち、行動プラン提示サーバ1には、ユーザUによって予約を希望する行動プランの選択がなされて選択行動プランデータD8を受信する度に、選択行動プランデータD8においてどのバスツアー分割データD2が使用されたかに係る記録が蓄積されていくこととなる。
【0118】
[(6) ステップS3-6:予約・決済]
続いて、制御部11は、選択行動プランデータD8を、これを行動プラン提示サーバ1に送信したユーザUに係るユーザデータD4と共に、通信部13から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように、予約・決済サーバ4へと送信する。
【0119】
通信部43によってユーザデータD4及び選択行動プランデータD8を受信した予約・決済サーバ4においては、制御部41が、記憶部42に備えられたバスツアー予約・決済プログラム421に従い、選択行動プランデータD8に係る行動プランに含まれる行程を提供するバスツアー会社へのユーザUの氏名等の情報の通知や、ユーザデータD4に含まれる決済方法に係る情報を用いての選択行動プランデータD8に係る行動プランに要する費用の請求等を含む所定の予約・決済処理を行う。
【0120】
なお、予約・決済処理については、予約・決済サーバ4において行うことなく、各種決済代行会社等に行わせるようにしてもよい。この場合、行動支援システム100は、予約・決済サーバ4を備えることを要しない。
【0121】
[4 ステップS4:バスツアーの再分割・再価格設定]
行動支援システム100においては、ステップS1におけるバスツアーの分割及び価格設定後、所定の時点に至ったバスツアー分割データD2及び価格設定データD3につき、再分割及び再価格設定がなされる。具体的には以下のとおりである。
【0122】
[(1) ステップS4-1:バスツアーの再分割]
バスツアー分割サーバ2においては、制御部21が、ステップS2におけるバスツアーデータD1の分割及び価格設定後所定の時点、例えば、分割及び価格設定から所定の日数が経過した時点や、分割したバスツアーデータD1に係るバスツアーの出発まで所定の日数となった時点等において、バスツアー再分割プログラム222に従い、通信部23から通信ネットワークNを介して、行動プラン提示サーバ1へと、行動プラン提示サーバ1の記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9のうち、ステップS1における当該バスツアーデータD1の分割及び価格設定後に作成されたものに係るデータを一括して送信する旨の所定の指示に係るデータである使用データ送信指示データD10を、
図9に示すように送信する。
【0123】
使用データ送信指示データD10を受信した行動プラン提示サーバ1においては、制御部11が、これに従い、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9のうち、ステップS1における当該バスツアーデータD1の分割及び価格設定後に作成されたものを一括して、通信部13から通信ネットワークNを介して、
図9に示すようにバスツアー分割サーバ2に送信する。
【0124】
バスツアー分割サーバ2においては、バスツアー再分割プログラム222に従い、制御部21が、通信部23によって行動プラン提示サーバ1から受信した使用バスツアー分割データD9につき解析し、ステップS1-2における当該バスツアーデータD1の分割によって作成されたものと一致するバスツアー分割データD2の、受信した使用バスツアー分割データD9における使用数に係るデータを取得する。
【0125】
例えば、ステップS2において例示したように、バスツアー1(A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着)の空席につき9席購入し、そのうち3席をA駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するといった形で分割し、バスツアー分割データD2とした場合において、受領した使用バスツアー分割データD9において、A駅-Bレストランが6個全て使用され、C神社-D美術館-E駅が2個使用され、その他は使用されていなかったとすると、制御部21は、このような使用数に係るデータを取得することとなる。
【0126】
上記データを取得すると、制御部21は、バスツアー再分割プログラム222に従い、バスツアー分割データD2のうち使用数の多いものを追加し、使用数の少ないもの減少させるようにして、バスツアーデータD1の再分割を行い、バスツアー再分割データD11を作成する。
【0127】
すなわち、上記の例であれば、使用されていないバスツアー分割データD2は、Bレストラン-C神社が3個、C神社-D美術館が3個、D美術館-E駅が3個、A駅-Bレストラン-C神社が3個、C神社-D美術館-E駅が1個、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅が3個ということとなる。
そこで、例えば、制御部21は、3個のA駅-Bレストラン-C神社をさらに分割し、全て使用されたA駅-Bレストランを3つ、Bレストラン-C神社を3個追加し、かつ、3つのC神社-D美術館と、3個のD美術館-E駅を結合して、既に2つ使用されたC神社-D美術館-E駅を3個追加するようにしてバスツアーデータD1の再分割を行う。
この場合、バスツアー再分割データD11として、A駅-Bレストランが3個、Bレストラン-C神社が6個、C神社-D美術館-E駅が4個、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅が3個作成されることとなる。なお、この場合、バスツアー分割データD2として作成されていたC神社-D美術館、D美術館-E駅、A駅-Bレストラン-C神社については、バスツアー再分割データD11としては作成されないこととなる。
【0128】
バスツアー再分割データD11が作成されると、バスツアー分割サーバ2においては、制御部21が、バスツアー再分割プログラム222に従って、作成されたバスツアー再分割データD11を、対応するバスツアーデータD1と紐付けて、記憶部22のバスツアーデータベース223に記憶した上で、通信部23から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように価格設定サーバ3へと送信する。
【0129】
なお、上記においては、既に登録済みであったバスツアー分割データD2に係るバスツアーデータD1につき再分割を行う場合につき説明したが、管理者Mが既登録のバスツアーと同内容のバスツアーに係る空席を追加購入し、当該バスツアーに係るバスツアーデータD1を追加入力した場合には、当該入力の時点において、追加分に係るバスツアーデータD1も含めて再分割がなされることとなる。
この場合、追加購入分に係るバスツアーデータD1は、使用バスツアー分割データD9
において使用された数の多いバスツアー分割データD2が多く作成されるように分割されることとなる。
【0130】
すなわち、例えば、上記のように、バスツアー1(A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着)の空席につき9席購入し、そのうち3席をA駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するといった形で分割し、バスツアー分割データD2とした場合において、受領した使用バスツアー分割データD9において、A駅-Bレストランが6個全て使用され、C神社-D美術館-E駅が2個使用され、その他は使用されていなかったとする。
【0131】
当該時点で、管理者Mがバスツアー1の空席につき、例えば、追加で5席購入し、当該バスツアーに係るバスツアーデータD1が入力されたとすると、追加の5席は、使用された数の多いバスツアー分割データD2が多く作成されるように、全てA駅-Bレストラン及びC神社-D美術館-E駅に分割される。
この場合、上記の既登録分の再分割と併せて、バスツアー再分割データD11として、A駅-Bレストランが8個、Bレストラン-C神社が6個、C神社-D美術館-E駅が9個、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅が3個作成されることとなる。なお、この場合も、バスツアー分割データD2として作成されていたC神社-D美術館、D美術館-E駅、A駅-Bレストラン-C神社については、バスツアー再分割データD11としては作成されないこととなる。
【0132】
また、上記においては、バスツアー分割サーバ2においてバスツアー再分割データD11が作成される場合につき説明したが、ステップS1-2におけるバスツアーの分割と同様、管理者Mが直接バスツアー再分割データD11を入力する構成とすることも可能である。
この場合、管理者Mは、ステップS1におけるバスツアーデータD1の分割及び価格設定後所定の時点、例えば、分割及び価格設定から所定の日数が経過した時点や、分割したバスツアーデータD1に係るバスツアーの出発まで所定の日数となった時点等において、管理者端末5から行動プラン提示サーバ1にアクセスの上、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9を確認し、これに基づいて、バスツアーデータD1の再分割を行ってバスツアー再分割データD11を作成し、これを操作部55を用いて入力する。
バスツアー再分割データD11が入力されると、管理者端末5の制御部51が、データ登録プログラム521に従って、入力されたバスツアー再分割データD11を、通信部53から通信ネットワークNを介して、価格設定サーバ3に送信することとなる。
【0133】
[(2) ステップS4-2:再価格設定]
価格設定サーバ3においては、記憶部32に記憶された価格再設定プログラム322に従い、通信部33によってバスツアー再分割データD11を受信すると、制御部31が、受信したバスツアー再分割データD11を、元となったバスツアーデータD1と紐付けて、記憶部32のバスツアーデータベース323に記憶する。
【0134】
続いて、制御部31は、価格再設定プログラム322に従い、バスツアー再分割データD11それぞれの価格を再設定し、価格再設定データD12を作成する。
具体的には、まず、制御部31は、価格再設定プログラム322に従い、通信部23から通信ネットワークNを介して、行動プラン提示サーバ1へと、行動プラン提示サーバ1の記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9のうち、ステップS1における当該バスツアーデータD1の分割及び価格設定後に作成されたものに係るデータを一括して送信する旨の所定の指示に係るデータである使用データ送信指示データD10を、
図9に示すように送信する。
【0135】
使用データ送信指示データD10を受信した行動プラン提示サーバ1においては、制御部11が、これに従い、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9のうち、ステップS1における当該バスツアーデータD1の分割及び価格設定後に作成されたものを一括して、通信部13から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように価格設定サーバ3に送信する。
【0136】
価格設定サーバ3においては、価格再設定プログラム322に従い、制御部31が、通信部33によって行動プラン提示サーバ1から受信した使用バスツアー分割データD9につき解析し、ステップS1-2における当該バスツアーデータD1の分割によって作成されたものと一致するバスツアー分割データD2の、受信した使用バスツアー分割データD9における使用数に係るデータを取得する。
【0137】
上記データを取得すると、制御部31は、価格再設定プログラム322に従い、バスツアー分割データD2のうち使用数が多いものについては価格をステップS1-3における価格設定よりも高くし、使用数が少ないものについては価格をステップS1-3における価格設定よりも低くするようにして、バスツアー再分割データD11それぞれにつき価格を設定する。
【0138】
すなわち、例えば、ステップS4-1において例示したように、バスツアー1(A駅出発-Bレストラン経由-C神社経由-D美術館経由-E駅到着)の空席につき9席購入し、そのうち3席をA駅-Bレストラン、Bレストラン-C神社、C神社-D美術館及びD美術館-E駅の4つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン-C神社及びC神社-D美術館-E駅の2つに分割し、そのうち3席をA駅-Bレストラン及びBレストラン-C神社-D美術館-E駅の2つに分割するといった形で分割し、バスツアー分割データD2とした場合において、受領した使用バスツアー分割データD9において、A駅-Bレストランが6つ全て使用され、C神社-D美術館-E駅が2つ使用され、その他は使用されていなかったとすると、制御部31は、このような使用数に係るデータを取得することとなる。
【0139】
その上で、ステップS1-3において説明したように、価格設定データD3として、当初A駅-Bレストランにつき各600円、Bレストラン-C神社につき各400円、C神社-D美術館につき各500円、D美術館-E駅につき各300円、A駅-Bレストラン-C神社につき各1000円、C神社-D美術館-E駅につき各800円、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅につき1200円と価格が設定されていた場合においては、例えば、6つ全て使用されたA駅-Bレストラン及び2つ使用されたC神社-D美術館-E駅については価格が増額され、その他については、使用されないままバスツアーの実施日が近づいたため、減額されることとなる。また、6つ全て使用されたA駅-Bレストランの方が、2つのみ使用されたC神社-D美術館-E駅よりも大きく増額されることとなる。
【0140】
これによって、ステップS4-1において説明したようにバスツアー再分割データD11として、A駅-Bレストランが3個、Bレストラン-C神社が6個、C神社-D美術館-E駅が4個、Bレストラン-C神社-D美術館-E駅が3個作成された場合であれば、例えば、3個のA駅-BレストランにつきステップS1-3よりも増額され各1000円、6個のBレストラン-C神社につきステップS1-3よりも減額され各200円、4個のC神社-D美術館-E駅につきステップS1-3よりも増額され各1000円、3個のBレストラン-C神社-D美術館-E駅につきステップS1-3よりも減額され各1000円等と価格が再設定されることとなる。
また、上記のように追加分の5席も併せてバスツアー再分割データD11が作成された場合であれば、例えば、8個のA駅-BレストランにつきステップS1-3よりも増額され各1000円、6個のBレストラン-C神社につきステップS1-3よりも減額され各200円、9個のC神社-D美術館-E駅につきステップS1-3よりも増額され各1000円、3個のBレストラン-C神社-D美術館-E駅につきステップS1-3よりも減額され各1000円等と価格が再設定されることとなる。
【0141】
価格再設定データD12が作成されると、価格設定サーバ3においては、制御部31が、記憶部32に記憶された価格再設定プログラム322に従い、作成された価格再設定データD12を、対応するバスツアー再分割データD11と紐付けて、記憶部32のバスツアーデータベース323に記憶の上、バスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を、通信部33から通信ネットワークNを介して、
図9に示すように行動プラン提示サーバ1へと送信する。
行動プラン提示サーバ1においては、行動プラン提示プログラム121に従い、通信部13によってバスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を受信すると、制御部11が、受信したバスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を紐付けて、記憶部12のバスツアーデータベース122に、当該バスツアーデータD1に係る以前作成されたバスツアー分割データD2及び価格設定データD3に替えて記憶する。
【0142】
これによって、以後、ユーザUに行動プランの提示を行う際には、上記の再分割及び再価格設定がなされたバスツアーデータD1については、バスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を使用して、行動プランデータD6が作成されることとなる。
【0143】
なお、上記においては、価格設定サーバ3において価格再設定データD12が作成される場合につき説明したが、ステップS1-3における価格設定と同様、管理者Mが、バスツアー再分割データD11に加え、価格再設定データD12についても直接入力する構成とすることも可能である。
この場合、管理者Mは、ステップS1におけるバスツアーデータD1の分割及び価格設定後所定の時点、例えば、分割及び価格設定から所定の日数が経過した時点や、分割したバスツアーデータD1に係るバスツアーの出発まで所定の日数となった時点等において、管理者端末5から行動プラン提示サーバ1にアクセスの上、記憶部12のバスツアーデータベース122に記憶された使用バスツアー分割データD9を確認し、これに基づいて、バスツアーデータD1の再分割を行ってバスツアー再分割データD11を作成し、同時に、使用バスツアー分割データD9に基づいて、バスツアー再分割データD11のそれぞれにつき価格を設定して価格再設定データD12を作成し、これらデータを操作部55を用いて入力する。
バスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12が入力されると、管理者端末5の制御部51が、データ登録プログラム521に従って、入力されたバスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を、通信部53から通信ネットワークNを介して、行動プラン提示サーバ1へと送信することとなる。
また、バスツアー再分割データD11をバスツアー分割サーバ2において作成の上、価格再設定データD12の入力のみを管理者Mが直接行う構成とすることも可能である。
【0144】
また、上記においては、ステップS4-1においてバスツアーデータD1の再分割を行いバスツアー再分割データD11を作成の上、バスツアー再分割データD11につき、ステップS4-2において再価格設定を行う場合につき説明したが、ステップS4-1におけるバスツアーデータD1の再分割を行わず、ステップS1-2において作成されたバスツアー分割データD2をそのまま用いて、再価格設定のみを行うようにすることも可能である。
【0145】
なお、上記においては、説明の便宜ため、ステップS3を行動プランの提示とし、ステップS4をバスツアーの再分割・再価格設定としたが、当然、これらは必ずしもこの順序に従ってなされるものではなく、特定のバスツアーデータD1につきバスツアーの再分割・再価格設定がなされた後には、作成されたバスツアー再分割データD11及び価格再設定データD12を用いて、ステップS3において説明したように、ユーザUに提示される行動プランデータD6が作成され、行動プランの提示がなされることとなる。
【0146】
[第3 効果の説明]
本実施形態に係る行動支援システム100によれば、行動プラン提示サーバ1において、バスツアーデータD1を分割して作成されたバスツアー分割データD2を取得し、これを組み合わせて、ユーザUに提示する行動プランに係るデータである行動プランデータD6が作成されることから、既存のバスツアーを、ユーザUに対する行動プランの提示に活用することが容易となる。
【0147】
また、行動プラン提示サーバ1において、ユーザUが希望する行動プランの条件に係るデータである希望条件データD5を取得し、希望条件データD5に従って行動プランデータD6が作成され、又は希望条件データD5に合致する行動プランデータD6が抽出されることから、ユーザUの希望に合致する行動プランを提示することが可能となる。
【0148】
また、行動プラン提示サーバ1において、ユーザUが実際に予約を希望するものとして選択した行動プランに係るデータである選択行動プランデータD8において使用されたバスツアー分割データD2に係るデータ(使用バスツアー分割データD9)に応じて、バスツアーデータD1につき再分割したデータであるバスツアー再分割データD11を取得して、これを用いて行動プランデータD6が作成されることで、ユーザUによる需要の多い分割方法でバスツアーデータD1を分割することが可能となり、管理者Mが購入したバスツアーの空席が売れ残るリスクを低減することができる。
【0149】
また、行動プラン提示サーバ1において、バスツアー分割データD2のそれぞれに設定された価格のデータである価格設定データD3を取得し、これを用いて行動プランデータD6に係る行動プランに要する費用を算出することで、ユーザUの希望する価格の範囲内の行動プランのみをユーザUに提示することが可能となる。
【0150】
また、行動プラン提示サーバ1において、ユーザUが実際に選択した行動プランに係るデータである選択行動プランデータD8において使用されたバスツアー分割データD2に係るデータ(使用バスツアー分割データD9)に応じて、バスツアー分割データD2又はバスツアー再分割データD11のそれぞれにつき再度設定された価格のデータである価格再設定データD12を取得することで、ユーザUの需要に応じて価格が再設定されることから、管理者Mが購入したバスツアーの座席が売れ残るリスクを低減できると共に、システムによる売上も向上することができる。
【符号の説明】
【0151】
100 行動支援システム
1 行動プラン提示サーバ(行動支援装置、サーバ装置)
11 制御部(行動プラン作成手段、抽出手段、費用算出手段)
12 記憶部
121 行動プラン提示プログラム(行動支援プログラム)
13 通信部(第1取得手段、第2取得手段、第3取得手段、第4取得手段、第5取得手段)
2 バスツアー分割サーバ
3 価格設定サーバ
4 予約・決済サーバ
5 管理者端末
6 ユーザ端末(端末装置)
61 制御部(送信制御手段)
62 記憶部
621 ユーザ端末用アプリケーション(行動支援プログラム)
63 通信部(送信手段、取得手段)
64 表示部
65 操作部
U ユーザ
D2 バスツアー分割データ
D3 価格設定データ
D5 希望条件データ
D6 行動プランデータ
D8 選択行動プランデータ
D9 使用バスツアー分割データ
D11 バスツアー再分割データ
D12 価格再設定データ