(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】部品載置装置および部品搬送装置
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20240729BHJP
H05K 13/08 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H05K13/02 C
H05K13/08 Q
(21)【出願番号】P 2020063555
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2022-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】久保田 宏太
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/058562(WO,A1)
【文献】特開2016-031959(JP,A)
【文献】特開2005-184031(JP,A)
【文献】特開2007-073632(JP,A)
【文献】国際公開第2017/109840(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/02
H05K 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を保持して基板に載置する載置ヘッドと、
所定のピッチ間隔ごとに前記部品を収納する凹部が形成され前記所定のピッチ間隔が異なっている第1部品供給テープまたは第2部品供給テープが取り付けられるとともに、取り付けられた前記第1部品供給テープまたは前記第2部品供給テープとしての部品供給テープにより前記部品を前記載置ヘッドに供給するフィーダと、
制御部と、
を備え、
前記フィーダは、
前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品を前記載置ヘッドにより前記部品を保持する部品保持位置に送るスプロケットと、
前記スプロケットを回転させる駆動部と、
前記スプロケットの回転角度位置を検出する角度検出部と、
を含み、
前記制御部は、
前記フィーダに前記部品供給テープを取り付ける作業から前記フィーダを部品載置装置本体に装着する作業までの間に、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置が前記部品保持位置からずれた場合
の位置ずれを修正するように、前記フィーダを前記部品載置装置本体に装着した際に初期位置決め処理を行い、
前記第1部品供給テープまたは前記第2部品供給テープのうち、前記初期位置決め処理により位置ずれが解消されない前記部品供給テープが前記フィーダに取り付けられている場合、前記フィーダに取り付けられた前記部品供給テープの前記凹部のピッチを示す設定ピッチ情報と、前記角度検出部により検出された前記スプロケットの回転角度位置とに基づいて、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを検出し、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、前記駆動部により前記スプロケットを回転させる制御を行う、部品載置装置。
【請求項2】
前記角度検出部は、磁気により前記スプロケットの回転角度位置を検出可能である、請求項1に記載の部品載置装置。
【請求項3】
前記角度検出部は、永久磁石と、前記永久磁石からの磁気を検出する磁気検出部と、を含み、
前記永久磁石は、前記駆動部により前記スプロケットを回転させることに伴って、前記磁気検出部に対して相対的な回転が可能である、請求項2に記載の部品載置装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記設定ピッチ情報と、前記角度検出部により検出された前記スプロケットの回転角度位置とに基づいて、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置が前記部品保持位置からずれているか否かを検出する制御を行う、請求項1~3のいずれか1項に記載の部品載置装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記基板の品種に関連付けられた部品情報から前記設定ピッチ情報を取得する制御を行う、請求項4に記載の部品載置装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記スプロケットの正回転または逆回転によって、前記部品供給テープの送り方向または前記送り方向とは反対方向に前記部品供給テープを移動させることにより、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う、請求項1~5のいずれか1項に記載の部品載置装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれ量の分、前記スプロケットの正回転により前記部品供給テープを前記送り方向に移動させることにより、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う、請求項6に記載の部品載置装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記スプロケットの逆回転により前記部品供給テープを前記送り方向とは反対方向に移動させた後、前記スプロケットの正回転により前記部品供給テープを前記送り方向に移動させることにより、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う、請求項6に記載の部品載置装置。
【請求項9】
前記部品供給テープを撮像する撮像部をさらに備え、
前記制御部は、前記撮像部による前記部品供給テープの撮像結果に基づいて、前記部品供給テープの前記凹部における前記部品の有無を取得するとともに、取得した前記部品の有無に基づいて、位置ずれの修正時に前記スプロケットの正回転により前記部品供給テープを前記送り方向に移動させるか、または、位置ずれの修正時に前記スプロケットの逆回転により前記部品供給テープを前記送り方向とは反対方向に移動させるかを選択する制御を行う、請求項6に記載の部品載置装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記撮像部による前記部品供給テープの撮像結果に基づいて前記部品保持位置から前記送り方向に離れた位置の複数の前記凹部に前記部品が有ることを検出した場合、前記複数の凹部のうちの最も前記送り方向側の凹部に収納された部品が前記部品保持位置に位置するように、前記スプロケットの逆回転により前記部品供給テープを前記送り方向とは反対方向に移動させる制御を行う、請求項9に記載の部品載置装置。
【請求項11】
基板に部品を載置する載置ヘッドを備える部品載置装置に用いられるとともに、所定のピッチ間隔ごとに前記部品を収納する凹部が形成され前記所定のピッチ間隔が異なっている第1部品供給テープまたは第2部品供給テープが取り付けられるとともに、取り付けられた前記第1部品供給テープまたは前記第2部品供給テープとしての部品供給テープにより前記部品を前記載置ヘッドに供給する部品搬送装置であって、
前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品を前記載置ヘッドにより前記部品を保持する部品保持位置に送るスプロケットと、
前記スプロケットを回転させる駆動部と、
前記スプロケットの回転角度位置を検出する角度検出部と、
前記部品搬送装置に前記部品供給テープを取り付ける作業から前記部品搬送装置を部品載置装置本体に装着する作業までの間に、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置が前記部品保持位置からずれた場合
の位置ずれを修正するように、前記部品搬送装置を前記部品載置装置本体に装着した際に初期位置決め処理を行い、
前記第1部品供給テープまたは前記第2部品供給テープのうち、前記初期位置決め処理により位置ずれが解消されない前記部品供給テープが前記部品搬送装置に取り付けられている場合、前記部品搬送装置に取り付けられた前記部品供給テープの前記凹部のピッチを示す設定ピッチ情報と、前記角度検出部により検出された前記スプロケットの回転角度位置とに基づいて、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを検出し、前記部品供給テープの前記凹部に収納された前記部品の位置と前記部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、前記駆動部により前記スプロケットを回転させる制御を行う制御部と、を備える、部品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品載置装置および部品搬送装置に関する。本発明は、特に、部品供給テープにより部品を供給するフィーダを備える部品載置装置および部品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部品供給テープにより部品を供給するフィーダを備える部品載置装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、部品供給テープにより部品を供給するフィーダと、フィーダの部品吸着位置で部品供給テープ内の部品を吸着する吸着ノズルとを備える部品載置機(部品載置装置)が開示されている。この部品載置機のフィーダは、部品供給テープを送るスプロケットを有している。
【0004】
フィーダ(部品載置装置)においては、スプロケットの停止位置が正常な停止位置からずれている場合、部品供給テープ内の部品の位置と部品吸着位置との間に位置ずれが発生することに起因して吸着ノズルによる部品吸着ミスなどのエラーが発生することがある。このため、フィーダは、スプロケットの停止位置が正常な停止位置からずれていないか否かを判定可能に構成されている。このようなフィーダは、スプロケットの停止位置が正常な停止位置からずれている場合、表示装置への表示や音声により、スプロケットの点検が必要であることを作業者に通知するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載された部品載置機では、部品供給テープ内の部品の位置と部品吸着位置との間に位置ずれが生じた場合、この位置ずれを手動で修正する必要があると考えられる。このため、作業者の手間が増加するという問題点があると考えられる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の1つの目的は、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれ(オフセット)が発生した場合に、作業者の手間を省くことが可能な部品載置装置および部品搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の局面による部品載置装置は、部品を保持して基板に載置する載置ヘッドと、所定のピッチ間隔ごとに部品を収納する凹部が形成され所定のピッチ間隔が異なっている第1部品供給テープまたは第2部品供給テープが取り付けられるとともに、取り付けられた第1部品供給テープまたは第2部品供給テープとしての部品供給テープにより部品を載置ヘッドに供給するフィーダと、制御部と、を備え、フィーダは、部品供給テープの凹部に収納された部品を載置ヘッドにより部品を保持する部品保持位置に送るスプロケットと、スプロケットを回転させる駆動部と、スプロケットの回転角度位置を検出する角度検出部と、を含み、制御部は、フィーダに部品供給テープを取り付ける作業からフィーダを部品載置装置本体に装着する作業までの間に、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれた場合の位置ずれを修正するように、フィーダを部品載置装置本体に装着した際に初期位置決め処理を行い、第1部品供給テープまたは第2部品供給テープのうち、初期位置決め処理により位置ずれが解消されない部品供給テープがフィーダに取り付けられている場合、フィーダに取り付けられた部品供給テープの凹部のピッチを示す設定ピッチ情報と、角度検出部により検出されたスプロケットの回転角度位置とに基づいて、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを検出し、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、駆動部によりスプロケットを回転させる制御を行う。
【0009】
本発明の第1の局面による部品載置装置では、上記のように、制御部は、角度検出部により検出されたスプロケットの回転角度位置に基づいて部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれていることを検出した場合、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、駆動部によりスプロケットを回転させる制御を行う。これにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正を制御部により自動的に行うことができるので、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正を作業者が手動で行う必要がない。その結果、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれが発生した場合に、作業者の手間を省くことが可能な部品載置装置を提供することができる。
【0010】
上記第1の局面による部品載置装置において、好ましくは、角度検出部は、磁気によりスプロケットの回転角度位置を検出可能である。このように構成すれば、光検出部を用いて光によりスプロケットの回転角度位置を検出する場合と異なり、光を遮ってしまう汚れ(例えば、グリス)がスプロケットに付着していても磁気によりスプロケットの回転角度位置を正確に検出することができる。
【0011】
この場合、好ましくは、角度検出部は、永久磁石と、永久磁石からの磁気を検出する磁気検出部と、を含み、永久磁石は、駆動部によりスプロケットを回転させることに伴って、磁気検出部に対して相対的な回転が可能である。このように構成すれば、永久磁石からの磁気の大きさを変化させ、その大きさごとにスプロケットの回転角度位置を定めることができる。結果、スプロケットの回転角度位置を容易に検出することができる。
【0012】
上記第1の局面による部品載置装置において、好ましくは、制御部は、設定ピッチ情報と、角度検出部により検出されたスプロケットの回転角度位置とに基づいて、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれているか否かを検出する制御を行う。このような制御により、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれているか否かを容易かつ確実に検出することができる。
【0013】
この場合、好ましくは、制御部は、基板の品種に関連付けられた部品情報から設定ピッチ情報を取得する制御を行う。これにより、基板の品種に関連付けられた部品情報から正しい設定ピッチ情報を容易に取得することができる。その結果、正しい設定ピッチ情報に基づいて、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれているか否かを容易に検出することができる。
【0014】
上記第1の局面による部品載置装置において、好ましくは、制御部は、スプロケットの正回転または逆回転によって、部品供給テープの送り方向または送り方向とは反対方向に部品供給テープを移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う。これにより、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させるか、または、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを簡単に修正することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、制御部は、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれ量の分、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う。これにより、単に部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれ量の分スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させるという簡単な方法によって、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正することができる。
【0016】
上記部品供給テープを送り方向または送り方向とは反対方向に移動させることにより位置ずれを修正する構成において、好ましくは、制御部は、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行う。ここで、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させる場合、スプロケットとスプロケットを駆動する機械要素(ギヤなど)との間のバックラッシュ(隙間)、および、スプロケットと部品供給テープのスプロケット孔との間のあそび(隙間)などによって、所望の移動量が得られないこともある。この場合、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを正確に修正することができないという不都合が発生する。そこで、上記のように、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する。このような位置ずれの修正によって、上記バックラッシュ、および、上記あそびなどの影響を除くことができる。結果、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを正確に修正することができる。また、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品が部品保持位置よりも送り方向側(前側)に存在する場合に、部品保持位置よりも送り方向側に存在する部品を部品保持位置に移動させることができる。その結果、部品保持位置よりも送り方向側に存在する部品が使用されないこと(部品のロス)が発生することを抑制することができる。
【0017】
上記部品供給テープを送り方向または送り方向とは反対方向に移動させることにより位置ずれを修正する構成において、好ましくは、部品供給テープを撮像する撮像部をさらに備え、制御部は、撮像部による部品供給テープの撮像結果に基づいて、部品供給テープの凹部における部品の有無を取得するとともに、取得した部品の有無に基づいて、位置ずれの修正時にスプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させるか、または、位置ずれの修正時にスプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させるかを選択する制御を行う。これにより例えば、部品供給テープの凹部に収納された部品が部品保持位置よりも送り方向側(前側)に存在しない場合、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを簡単に修正することができる。また、例えば、部品供給テープの凹部に収納された部品が部品保持位置よりも送り方向側(前側)に存在する場合、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向と反対方向に移動させることにより、部品保持位置よりも送り方向側に存在する部品が使用されないこと(部品のロス)が発生することを抑制しつつ、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正することができる。これらの結果、撮像部による部品供給テープの撮像結果を利用して、部品供給テープの凹部における部品の有無の検出および部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正を自動的に行うことができる。
【0018】
この場合、好ましくは、制御部は、撮像部による部品供給テープの撮像結果に基づいて部品保持位置から送り方向に離れた位置の複数の凹部に部品が有ることを検出した場合、複数の凹部のうちの最も送り方向側の凹部に収納された部品が部品保持位置に位置するように、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させる制御を行う。これにより、部品供給テープの凹部に収納された部品が部品保持位置よりも送り方向側(前側)に複数存在する場合、部品保持位置よりも送り方向側に存在する複数の部品が使用されないこと(複数の部品のロス)が発生することを抑制しつつ、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正することができる。その結果、撮像部による部品供給テープの撮像結果を利用して、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正をより効果的に行うことができる。
【0019】
本発明の第2の局面による部品搬送装置は、基板に部品を載置する載置ヘッドを備える部品載置装置に用いられるとともに、所定のピッチ間隔ごとに部品を収納する凹部が形成され所定のピッチ間隔が異なっている第1部品供給テープまたは第2部品供給テープが取り付けられるとともに、取り付けられた第1部品供給テープまたは第2部品供給テープとしての部品供給テープにより部品を載置ヘッドに供給する部品搬送装置であって、部品供給テープの凹部に収納された部品を載置ヘッドにより部品を保持する部品保持位置に送るスプロケットと、スプロケットを回転させる駆動部と、スプロケットの回転角度位置を検出する角度検出部と、部品搬送装置に部品供給テープを取り付ける作業から部品搬送装置を部品載置装置本体に装着する作業までの間に、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれた場合の位置ずれを修正するように、部品搬送装置を部品載置装置本体に装着した際に初期位置決め処理を行い、第1部品供給テープまたは第2部品供給テープのうち、初期位置決め処理により位置ずれが解消されない部品供給テープが部品搬送装置に取り付けられている場合、部品搬送装置に取り付けられた部品供給テープの凹部のピッチを示す設定ピッチ情報と、角度検出部により検出されたスプロケットの回転角度位置とに基づいて、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを検出し、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、駆動部によりスプロケットを回転させる制御を行う制御部と、を備える。
【0020】
本発明の第2の局面による部品搬送装置では、上記のように、角度検出部により検出されたスプロケットの回転角度位置に基づいて部品供給テープの凹部に収納された部品の位置が部品保持位置からずれていることを検出した場合、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正するように、駆動部によりスプロケットを回転させる制御を行う制御部を設ける。これにより、上記第1の局面による部品載置装置と同様に、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれが発生した場合に、作業者の手間を省くことが可能な部品搬送装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、上記のように、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれが発生した場合に、作業者の手間を省くことが可能な部品載置装置および部品搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1実施形態による部品載置装置を示す模式的な平面図である。
【
図2】第1実施形態による部品載置装置の制御的な構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態によるフィーダの制御を説明するためのブロック図である。
【
図4】第1実施形態によるフィーダを示す模式的な側面図である。
【
図5】第1実施形態による部品供給テープを示す模式的な斜視図である。
【
図6】第1実施形態によるフィーダのスプロケットおよび角度検出部を示す模式的な側面図である。
【
図7】第1実施形態による角度検出部による磁気の検出信号を示す模式的なグラフである。
【
図8】
図8(A)は、第1実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前のフィーダの状態を説明するための模式的な平面図である。
図8(B)は、第1実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図9】
図9(A)は、第1実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正後のフィーダの状態を説明するための模式的な平面図である。
図9(B)は、第1実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正後の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図10】第1実施形態による部品載置装置の第1タイプの運用を説明するためのフローチャートである。
【
図11】第1実施形態による部品載置装置の第2タイプの運用を説明するためのフローチャートである。
【
図12】第1実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれのない2mmピッチの部品供給テープを説明するための模式的な側面図である。
【
図13】第1実施形態によるフィーダの位置決めの修正処理を説明するためのフローチャートである。
【
図14】第2実施形態によるフィーダの制御を説明するためのブロック図である。
【
図15】
図15(A)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前のフィーダの状態を説明するための模式的な平面図である。
図15(B)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図16】
図16(A)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正途中のフィーダの状態を説明するための模式的な平面図である。
図16(B)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正途中の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図17】
図17(A)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正後のフィーダの状態を説明するための模式的な平面図である。
図17(B)は、第2実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正後の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図18】第2実施形態によるフィーダの位置決め修正処理を説明するためのフローチャートである。
【
図19】第3実施形態によるフィーダの制御を説明するためのブロック図である。
【
図20】第3実施形態による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【
図21】第3実施形態によるフィーダの位置決め修正処理を説明するためのフローチャートである。
【
図22】第3実施形態の変形例による部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれの修正前の部品供給テープおよびスプロケットの状態を説明するための模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
[第1実施形態]
図1~
図9を参照して、本発明の第1実施形態による部品載置装置100の構成について説明する。なお、以下の説明では、基板搬送方向に沿った方向をX方向とし、水平面内でX方向と直交する方向をY方向とし、X方向およびY方向に直交する上下方向をZ方向とする。
【0025】
(部品載置装置の構成)
図1を参照する。部品載置装置100は、部品E(電子部品)をプリント基板などの基板PBに載置する装置である。部品Eは、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などである。
【0026】
図1および
図2を参照する。部品載置装置100は、基台1と、基板搬送部2と、ヘッドユニット3と、ヘッド水平移動機構部4と、部品撮像部5と、基板撮像部6と、制御部7と、記憶部8とを備えている。
【0027】
基台1は、部品載置装置100の各構成要素(基台1を除く)を配置する基礎となる台である。基台1上には、基板搬送部2、レール部42および部品撮像部5が設けられている。また、基台1内には、制御部7が設けられている。更に、基台1には、Y方向の両側(Y1方向側およびY2方向側)に、複数のフィーダ9がそれぞれフィーダバンク9aを介して配置されている。フィーダ9は、部品供給テープT(
図5参照)を介して部品Eをヘッドユニット3(具体的には、後述する載置ヘッド31)に供給するテープフィーダである。なお、フィーダ9の詳細な構成は、後述する。フィーダ9は、特許請求の範囲の「部品搬送装置」の一例である。
【0028】
基板搬送部2には、部品Eが載置される前の基板PBが搬入される。基板搬送部2は、搬入された載置前の基板PBを基板搬送方向(X方向)に搬送し、部品Eが載置された基板PBを外部に搬出可能な構造となっている。また、基板搬送部2は、搬入された基板PBを載置停止位置Paまで搬送し、載置停止位置Paに位置する基板PBをクランプ機構などの基板固定機構(図示せず)により固定可能な構造となっている。また、基板搬送部2は、一対の搬送ベルト21を含んでいる。基板搬送部2は、一対の搬送ベルト21により、基板PBの幅方向(Y方向)の両端をそれぞれ下側(Z2方向側)から支持した状態で、基板搬送方向に基板PBを搬送可能な構造となっている。
【0029】
ヘッドユニット3は、部品載置用のヘッドユニットである。ヘッドユニット3は、載置停止位置Paに固定された基板PBに部品Eを載置可能である。ヘッドユニット3は、複数(例えば、5つ)の載置ヘッド31を含んでいる。載置ヘッド31の先端には、部品Eを保持(吸着)するための吸着ノズル(図示せず)が着脱可能に設けられている。載置ヘッド31は、負圧供給部(図示せず)から供給された負圧により、吸着ノズルに部品Eを保持(吸着)することが可能である。載置ヘッド31に保持された部品Eは、載置停止位置Paで固定された基板PBの上方に移動させられ、基板PBに載置される。
【0030】
また、ヘッドユニット3は、載置ヘッド31を上下方向(Z方向)に移動させるZ軸モータ32と、載置ヘッド31をZ方向に延びる回転軸線回りに回転させるR軸モータ33とを含んでいる。載置ヘッド31は、Z軸モータ32により、上下方向に移動可能となっている。載置ヘッド31は、部品Eを保持する際かまたは保持された部品Eを載置する際の下降位置、および、保持された部品Eを基板PBに搬送する際の上昇位置の間で移動可能である。また、載置ヘッド31は、部品Eを保持した状態でR軸モータ33により回転されることにより、保持している部品Eの向きを調整可能に構成されている。
【0031】
ヘッド水平移動機構部4は、ヘッドユニット3を水平方向(X方向およびY方向)に移動させることが可能である。ヘッド水平移動機構部4は、ヘッドユニット3を基板搬送方向(X方向)に移動可能に支持する支持部41と、支持部41をY方向に移動可能に支持するレール部42とを含んでいる。支持部41は、基板搬送方向に延びるボールねじ軸41aと、ボールねじ軸41aを回転させるX軸モータ41bとを有している。ヘッドユニット3には、支持部41のボールねじ軸41aと係合するボールナット(図示せず)が設けられている。ヘッドユニット3は、X軸モータ41bによりボールねじ軸41aが回転することにより、ボールねじ軸41aと係合するボールナットとともに、支持部41に沿って基板搬送方向に移動可能に構成されている。
【0032】
レール部42は、支持部41のX方向の両端部をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール42aと、Y方向に延びるボールねじ軸42bと、ボールねじ軸42bを回転させるY軸モータ42cとを有している。支持部41には、レール部42のボールねじ軸42bと係合するボールナット(図示せず)が設けられている。支持部41は、Y軸モータ42cによりボールねじ軸42bが回転することにより、ボールねじ軸42bと係合するボールナットとともに、レール部42の一対のガイドレール42aに沿ってY方向に移動可能に構成されている。
【0033】
ヘッド水平移動機構部4の支持部41およびレール部42により、ヘッドユニット3は、基台1上を水平方向に移動可能である。ヘッドユニット3の載置ヘッド31は、フィーダ9の上方に移動して、フィーダ9から供給される部品Eを保持(吸着)可能である。また、繰り返しになるが、ヘッドユニット3の載置ヘッド31は、載置停止位置Paにおいて固定された基板PBの上方に移動して、保持(吸着)された部品Eを基板PBに載置可能である。
【0034】
部品撮像部5は、部品認識用のカメラである。部品撮像部5は、ヘッドユニット3の載置ヘッド31による部品Eの基板PBへの搬送中に、載置ヘッド31の吸着ノズルに保持(吸着)された部品Eを撮像する。部品撮像部5は、基台1の上面上に固定されている。部品撮像部5は、部品Eの下側(Z2方向側)から、載置ヘッド31の吸着ノズルに保持(吸着)された部品Eを撮像する。部品撮像部5による部品Eの撮像結果は、制御部7に入力される。これにより、制御部7は、部品Eの保持状態(回転姿勢および載置ヘッド31に対する保持位置)を取得(認識)する。
【0035】
基板撮像部6は、基板認識用のカメラである。基板撮像部6は、基板PBへの部品Eの載置開始前において、載置停止位置Paに固定された基板PBの上面に付された位置認識マーク(フィデューシャルマーク)Fを撮像する。撮像された位置認識マークFの結果は、制御部7に入力される。これにより、制御部7は、載置停止位置Paにおいて固定された基板PBの正確な位置および姿勢を取得(認識)できる。なお、位置認識マークFは、基板PBの位置を認識するためのマークである。
【0036】
図2を参照する。制御部7は、部品載置装置100の動作を制御する制御回路である。制御部7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)を含んでいる。制御部7は、基板搬送部2、フィーダ9、X軸モータ41bおよびY軸モータ42cなどを生産プログラムに従って制御する。これにより、制御部7は、ヘッドユニット3を介し基板PBへの部品Eの載置の制御を行う。
【0037】
記憶部8は、例えば、フラッシュメモリを含む記憶媒体であり、情報を記憶可能である。記憶部8には、基板PBの品種(種類)に関連付けられた部品情報8aが記憶されている。部品情報8aは、所定の品種の基板PBに載置される部品Eに関する情報を含んでいる。具体的には、部品情報8aは、部品Eのサイズなどの部品E自体に関する情報と、部品Eを収納する部品供給テープTに関する情報とを含んでいる。部品情報8aは、部品供給テープTに関する情報として、後述する設定ピッチ情報8bを含んでいる。
【0038】
(フィーダの詳細な構成)
次に、
図3~
図9を参照して、フィーダ9の詳細な構成について説明する。 なお、以下の説明では、フィーダ9により部品供給テープTを送る送り方向に沿った方向をA方向とし、A方向のうちの送り方向をA1方向(
図4参照)とし、A方向のうちの送り方向とは反対方向をA2方向(
図4参照)とする。なお、A方向は、フィーダ9が部品載置装置100に装着された状態で、Y方向に沿った方向である。
【0039】
図3および
図4を参照する。フィーダ9は、フィーダ9を配置するためのフィーダバンク9aを介して、部品載置装置100の本体に電気的に接続されている。なお、フィーダバンク9aには、1つのフィーダ9のみが配置されてもよいし、複数のフィーダ9が配置されてもよい。フィーダバンク9aに配置されるフィーダ9の数は任意である。
【0040】
フィーダ9は、スプロケット91と、駆動部92と、角度検出部93と、制御部94とを含んでいる。
図1および
図4を参照する。
図4に示すように、スプロケット91は、回転により部品供給テープTを送る略円板状の回転部材である。スプロケット91は、ヘッドユニット3の載置ヘッド31により部品Eを保持(吸着)する部品保持位置(部品吸着位置)POの近傍に設けられている。具体的には、スプロケット91は、平面視において、部品保持位置POに重なる位置に設けられている。そして、スプロケット91は、部品供給テープTの後述するスプロケット孔T1bに係合する複数の歯91aを有している。複数の歯91aは、スプロケット91の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。スプロケット91は、歯91aと部品供給テープTのスプロケット孔T1bとが係合した状態で回転する。これにより、スプロケット91は、部品供給テープTの後述する凹部T1aに収納された部品Eを部品保持位置POに送ることができる。
【0041】
図5を参照する。部品供給テープTは、キャリアテープT1と、カバーテープT2とを備えている。キャリアテープT1には、部品Eを収容(収納)する凹部T1aと、スプロケット91の歯91aと係合するスプロケット孔T1bとが形成されている。凹部T1aは、キャリアテープT1(部品供給テープT)が延びる方向に沿って所定のピッチPで形成されている。また、スプロケット孔T1bは、キャリアテープT1(部品供給テープT)が延びる方向に沿ってキャリアテープT1に所定のピッチで形成されている。カバーテープT2は、圧着および熱融着などにより、キャリアテープT1の上面に貼り付けられている。これにより、カバーテープT2は、キャリアテープT1の複数の凹部T1aを上側から被覆している。なお、詳細な説明は省略するが、カバーテープT2は、部品保持位置POの手前で、フィーダ9(
図4参照)の部品露出機構(図示せず)により開かれる。
【0042】
図4および
図5を参照する。本実施形態のフィーダ9には、所定のピッチP(凹部T1aと凹部T1aとの距離)が異なる複数種類の部品供給テープTを使用可能(取り付け可能)である。以下、発明の理解を容易にするために、フィーダ9が、所定のピッチPが2mmである2mmピッチの部品供給テープTと、所定のピッチPが4mmである4mmピッチの部品供給テープTとの2種類の部品供給テープTを使用可能に構成されている例について説明する。但し、フィーダ9に使用可能な部品供給テープTは、2mmピッチの部品供給テープTおよび4mmピッチの部品供給テープTのみに限定されない。すなわち、フィーダ9に使用可能な部品供給テープTの所定のピッチPは任意に設定される。このため、フィーダ9は、任意に変更される部品供給テープTの所定のピッチPに合わせて、その構造を任意に変更可能である。
【0043】
スプロケット91は、駆動部92を介して、所定のピッチPずつ部品供給テープTを移動させるピッチ送り動作(回転)を行う。例えば、2mmピッチの部品供給テープTを使用する場合には、スプロケット91は、2mmずつ部品供給テープTを移動させるピッチ送り動作を行う。例えば、4mmピッチの部品供給テープTを使用する場合には、スプロケット91は、4mmずつ部品供給テープTを移動させるピッチ送り動作を行う。
【0044】
図4を参照する。駆動部92は、その駆動によりスプロケット91を回転させることが可能である。具体的には、駆動部92は、モータを含み、このモータにより発生した駆動力を介してスプロケット91をB1方向またはB1方向とは反対のB2方向に回転させることが可能である。ここで、B1方向は、部品供給テープTを送り方向(A1方向)に移動させる場合の回転方向である。一方、B2方向は、部品供給テープTを送り方向とは反対方向(A2方向)に移動させる場合の回転方向である。駆動部92は、制御部94からの指令に基づいて、スプロケット91を回転させ部品供給テープTを移動させる。
【0045】
図4に示すように、駆動部92は、駆動伝達部95を介してスプロケット91に接続されている。但し、駆動部92は、そのモータのモータ軸がスプロケット91の回転軸に接続されていてもよい。駆動伝達部95は、駆動部92からスプロケット91に駆動力を伝達する機能を有している。
図4に示すように、駆動伝達部95は、複数のギヤ95a、95bおよび95cを有している。複数のギヤ95a、95bおよび95cは、駆動部92のモータからの駆動力により回転されることにより、駆動部92からスプロケット91に駆動力を伝達可能である。
【0046】
図6を参照する。角度検出部93は、スプロケット91の回転角度位置を検出可能な、フィーダ9の部位である。具体的には、角度検出部93は、磁気によりスプロケット91の回転角度位置を検出可能な磁気センサである。より具体的には、角度検出部93は、後述する永久磁石93aからの磁気を検出して検出信号を送信する複数(2つ)の磁気検出部93b、93cを含んでいると共に、スプロケット91の回転に伴って、永久磁石93aが磁気検出部93b、93cに対して相対的に回転をする磁気センサである。なお、角度検出部93においては、磁気検出部93b、93cのそれぞれが磁気センサである、ということもできる。
【0047】
永久磁石93aは、例えば、円環状を呈している。永久磁石93aは、スプロケット91の回転軸まわりを周方向に亘って、スプロケット91に着磁された磁石である。但し、永久磁石93aは、スプロケット91に固定され、スプロケット91の回転軸まわりを周方向に亘って形成された磁石であってもよい。また、複数の磁気検出部93b、93cは、永久磁石93a(スプロケット91)と共に回転しないようにフィーダ9の筐体に固定されている。また、複数の磁気検出部93b、93cは、それぞれスプロケット91の周方向に沿って90度離間した位置に配置されている。複数の磁気検出部93b、93cは、スプロケット91の回転軸を正面に見て、それぞれスプロケット91の回転軸からの距離が等しい位置に配置されている。なお、
図6では、理解の容易化のために、永久磁石93aのN極にハッチングを付しており、永久磁石93aのS極にハッチングを付さずS極を白抜きで示している。なお、永久磁石93aは、必ずしもS極およびN極から構成されない。例えば、永久磁石93aは、S極のみから構成されてもよいし、N極のみから構成されてもよい。
【0048】
図6および
図7を参照する。
図7は、スプロケット91の回転角度位置に対する磁気検出部93b、93cの検出信号の信号強度の変化を示した模式的なグラフである。
図7のグラフでは、縦軸は信号強度(V:電圧)、横軸はスプロケットの回転角度(度)を示している。また、
図7のグラフでは、磁気検出部93cの検出信号の信号強度を実線により示し、磁気検出部93bの検出信号の信号強度を破線により示している。
図7に示すように、磁気検出部93cの検出信号は、正弦波状になっている。一方、磁気検出部93bの検出信号は、正弦波状の磁気検出部93cの検出信号とは90度位相がずれた余弦波状になっている。磁気検出部93bの検出信号の値、および、磁気検出部93cの検出信号の値により、スプロケット91の回転角度位置を一意に決めることができる。よって、部品載置装置100(フィーダ9)においては、磁気検出部93bの検出信号と、磁気検出部93cの検出信号とに基づいて、スプロケット91の回転角度位置を検出可能である。
【0049】
図3を参照する。制御部94は、フィーダ9の動作を制御する制御回路である。制御部94は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)を含んでいる。
【0050】
図3および
図8を参照する。制御部94は、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれているか否かを検出する。別の観点では、制御部94は、部品供給テープTの凹部T1aのピッチPを示す設定ピッチ情報8bと、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置とに基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれているか否かを検出する。この際、制御部94は、フィーダ9に装着された部品供給テープTに関する情報(設定ピッチ情報8b(
図2参照))を記憶部8(
図2参照)から取得可能である。なお、設定ピッチ情報8bは、フィーダ9に装着された部品供給テープTに対応している。
【0051】
図3および
図9を参照する。制御部94は、設定ピッチ情報8bとスプロケット91の回転角度位置とに基づいて、現在のスプロケット91の回転角度位置が、フィーダ9に装着された部品供給テープTの凹部T1aのピッチPに対応する正常な位置であるか否かを検出する制御を行う。更に、制御部94は、現在のスプロケット91の回転角度位置が正常な位置であることを検出した場合、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置(凹部T1aの位置)が部品保持位置POからずれていないことを検出する制御を行う。
【0052】
図3、
図8および
図9を参照する。制御部94は、現在のスプロケット91の回転角度位置が正常な位置ではないことを検出した場合、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれていると判定する。すなわち、制御部94は、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれていることを検出可能である、ということができる。
ここで、制御部94は、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置に基づいて部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置(凹部T1aの位置)が部品保持位置POからずれていることを検出した場合、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正するように、駆動部92を介しスプロケット91を回転させる制御を行う。
具体的には、制御部94は、スプロケット91の正回転(B1方向への回転)により部品供給テープTを送り方向(A1方向)に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。より具体的には、制御部94は、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量の分、スプロケット91の正回転(B1方向への回転)により部品供給テープTを送り方向(A1方向)に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。
【0053】
(部品載置装置の運用方法)
図10および
図11を参照する。
図10および
図11には、それぞれ部品E(
図9参照)の位置と部品保持位置PO(
図9参照)との位置ずれを修正する運用がフローチャートで示されている。
図10に示される運用を第1タイプの運用とし、
図11に示される運用を第2タイプの運用とする。以下、第1タイプの運用および第2タイプの運用に基づいて、いずれのタイミングで部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが生じ、この位置ずれをいずれのタイミングで修正するかについて説明する。
【0054】
(第1タイプの運用)
図3、
図4および
図10を参照する。第1タイプの運用は、例えば、生産する基板PB(
図1参照)の品種が多い場合に行われる運用である。なお、
図10のフローチャートでは、理解の容易化のために、作業者による作業を示すステップの枠線を破線で示している。
【0055】
ステップS1では、部品載置装置100において生産を開始する基板データの読み込みが行われる。
【0056】
次に、ステップS2では、作業者により部品載置装置100への装着前のフィーダ9に部品供給テープTを取り付ける作業が行われる。例えば、部品供給テープTを取り付ける作業は、部品載置装置100から離れた箇所で行われる。ここで、取り付け作業において、部品供給テープTのフィーダ9への取り付け作業のミスが生じることがある。取り付け作業のミスとして、部品供給テープTの凹部T1a(
図5参照)に収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが発生することが挙げられる。
【0057】
次に、ステップS3では、作業者により部品供給テープTが取り付けられたフィーダ9を部品載置装置100に装着する作業が行われる。ここで、部品供給テープTのフィーダ9への取り付け作業からフィーダ9の部品載置装置100への装着する作業までの間に、部品供給テープTが意図せず引っ張られて移動することがある。この時にも、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが発生することがある。
【0058】
また、ステップS3では、部品載置装置100の本体からフィーダ9に電力が供給されることにより、フィーダ9が部品載置装置100の本体に対し通電する。加えて、ステップS3では、フィーダ9のスプロケット91の初期位置決め処理(原点復帰)が行われる。スプロケット91の初期位置決め処理では、スプロケット91が、現在の回転角度位置から最も近い2mmピッチのピッチ送りの回転角度位置になるように回転される。
【0059】
ここで、スプロケット91の初期位置決め処理は、フィーダ9に2mmピッチの部品供給テープTが取り付けられている場合と、フィーダ9に4mmピッチの部品供給テープTが取り付けられている場合とのいずれの場合においても、同じである。
【0060】
図12を併せて参照する。2mmピッチの部品供給テープTにおいては、フィーダ9の部品載置装置100への装着前に位置ずれが発生していたとしても、初期位置決め処理により位置ずれが解消される。すなわち、スプロケット91の初期位置決め処理により、2mmピッチの部品供給テープTにおける凹部T1aに収納された部品Eの位置(凹部T1aの位置)と部品保持位置POとの間の位置ずれが解消される。
【0061】
図3、
図4および
図10を参照する。一方、4mmピッチの部品供給テープTにおいては、フィーダ9の部品載置装置100への装着前に位置ずれが発生しても、初期位置決め処理を行うことにより位置ずれを解消することが困難である。
図8(A)および
図8(B)を参照する。例えば、4mmピッチの部品供給テープTが2mmずれた状態でフィーダ9に取り付けられていることがある。この時、スプロケット91の初期位置決め処理は、凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間に2mmの位置ずれがある状態で行われる。この場合、4mmずつ部品移動させても部品保持位置POに部品を配置することが困難となる。従って、このような位置ずれは、後述するステップS5にて修正する必要がある。
【0062】
図2および
図10を参照する。次に、ステップS4では、部品載置装置100に装着されたフィーダ9を初期化する処理が行われる。フィーダ9を初期化する処理では、フィーダ9に設定ピッチ情報8bを含む部品情報8aが通知される。これにより、フィーダ9において設定ピッチ情報8bが取得される。
【0063】
次に、ステップS5では、部品供給テープTの凹部T1a(
図5参照)に収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する処理が行われる。この処理の詳細については、後述する。
【0064】
次に、ステップS6では、部品載置装置100において未セットの部品Eがあるか否かが検出される。未セットの部品Eがあることが検出された場合、未セットの部品Eがあることが作業者に通知される。この場合、ステップS2に進み、作業者により未セットの部品Eを準備する作業が行われる。また、未セットの部品Eが無いことが検出された場合、ステップS7に進む。
【0065】
次に、ステップS7では、部品載置装置100において運転が開始されて、基板PBの生産が開始される。
【0066】
次に、ステップS8では、部品載置装置100において運転が終了されて、基板PBの生産が終了される。
【0067】
(第2タイプの運用)
次に、
図11を参照して、第2タイプの運用についてフローチャートに基づいて説明する。第2タイプの運用は、生産する基板PB(
図1参照)の品種が少ない場合に行われる運用の例である。なお、
図11のフローチャートでは、理解の容易化のために、作業者による作業を示すステップの枠線を破線により図示している。
【0068】
図4を併せて参照する。
図11に示すように、まず、ステップS11では、作業者により部品載置装置100の外において部品載置装置100への装着前のフィーダ9に部品供給テープTを取り付ける作業が行われる。この際、上記した通り、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが発生する場合がある。
【0069】
次に、ステップS12では、作業者により部品供給テープTを取り付けたフィーダ9を部品載置装置100に装着する作業が行われる。ここで、部品供給テープTのフィーダ9への取り付け作業からフィーダ9の部品載置装置100への装着する作業までの間にも、上記した通り、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが発生する場合がある。
【0070】
また、ステップS12では、部品載置装置100の本体からフィーダ9に電力が供給されることにより、フィーダ9が通電される。また、ステップS12では、フィーダ9のスプロケット91の初期位置決め処理(原点復帰)が行われる。スプロケット91の初期位置決め処理は、上記した通りである。このため、スプロケット91の初期位置決め処理において、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間に位置ずれがある状態で、スプロケット91の初期位置決めが行われる場合がある。
【0071】
次に、ステップS13では、部品載置装置100において未セットの部品Eがあるか否かが検出される。未セットの部品Eがあることが検出された場合、未セットの部品Eがあることが作業者に通知される。この場合、ステップS11に進み、作業者により未セットの部品Eを準備する作業が行われる。また、未セットの部品Eが無いことが検出された場合、ステップS14に進む。
【0072】
次に、ステップS14では、部品載置装置100において生産を開始する基板データの読み込みが行われる。
【0073】
次に、ステップS15では、部品載置装置100において部品載置装置100に装着されたフィーダ9を初期化する処理が行われる。フィーダ9を初期化する処理では、フィーダ9に設定ピッチ情報8b(
図2参照)を含む部品情報8a(
図2参照)が通知される。これにより、フィーダ9において設定ピッチ情報8bが取得される。
【0074】
次に、ステップS16では、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する処理が行われる。この処理の詳細については、後述する。
【0075】
次に、ステップS17では、部品載置装置100において運転が開始されて、基板PBの生産が開始される。
【0076】
次に、ステップS18では、部品載置装置100において運転が終了されて、基板PBの生産が終了される。
【0077】
(位置ずれ修正処理)
次に、
図13を参照して、本実施形態のフィーダ9による位置決め修正処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの各処理は、フィーダ9の制御部94により行われる。
【0078】
なお、上記の通り、2mmピッチの部品供給テープTにおいては、上記した初期位置決め処理により、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが解消される。このため、基本的に位置決め修正処理を行う必要がない。一方、4mmピッチの部品供給テープTにおいては、上記した初期位置決め処理により、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが解消することが困難である。従って、位置決め修正処理は、フィーダ9に4mmピッチの部品供給テープTが取り付けられている場合に行われる。
【0079】
図3および
図8を併せて参照する。
図13に示すように、まず、ステップS21では、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置に基づいて、スプロケット91の回転角度位置が取得される。
【0080】
次に、ステップS22では、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれがあるか否かが検出される。すなわち、ステップS22では、設定ピッチ情報8bと、スプロケット91の回転角度位置とに基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間に位置ずれがあるか否かが検出される。
【0081】
ステップS22において、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間に位置ずれがないことが検出された場合、位置決め修正処理が終了される。また、ステップS22において、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間に位置ずれがあること(すなわち、2mmの位置ずれがあること)が検出された場合、ステップS23に進む。
【0082】
次に、ステップS23では、駆動部92によりスプロケット91が正回転されることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量の分(すなわち、2mm分)、部品供給テープTが送り方向に移動される。これにより、ステップS23では、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが修正される。そして、位置決め修正処理が終了される。
【0083】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0084】
図3および
図8を参照する。制御部94は、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置に基づいて部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれていることを検出した場合、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正するように、駆動部92によりスプロケット91を回転させる制御を行う。これにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれの修正を制御部94により自動的に行うことができる。すなわち、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれの修正を作業者が手動で行う必要がない。結果、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが発生した場合に、作業者の手間を省くことができる。
【0085】
図6を参照する。また、角度検出部93は、磁気によりスプロケット91の回転角度位置を検出可能である。これにより、光検出部を用いて光によりスプロケット91の回転角度位置を検出する場合と異なり、光を遮ってしまう汚れ(例えば、グリス)がスプロケット91に付着していても磁気によりスプロケット91の回転角度位置を正確に検出することができる。
【0086】
また、角度検出部93は、永久磁石93aと、永久磁石93aからの磁気を検出する磁気検出部93b、93cと、を含んでいる。更に、永久磁石93aは、駆動部92によりスプロケット91を回転させることに伴って、磁気検出部93b、93cに対して相対的な回転が可能である。これにより、永久磁石93aからの磁気の大きさを変化させ、その大きさごとにスプロケット91の回転角度位置を定めることができる。結果、スプロケット91の回転角度位置を容易に検出することができる。
【0087】
図8を併せて参照する。また、部品供給テープTには、所定のピッチPで凹部T1aが形成されている。また、制御部94は、部品供給テープTの凹部T1aのピッチPを示す設定ピッチ情報8bと、角度検出部93により検出されたスプロケット91の回転角度位置とに基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれているか否かを検出する制御を行う。これにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれているか否かを容易かつ確実に検出することができる。
【0088】
図2、
図3および
図8を参照する。また、制御部94は、基板PB(
図1参照)の品種に関連付けられた部品情報8aから設定ピッチ情報8bを取得する制御を行う。これにより、基板PBの品種に関連付けられた部品情報8aから正しい設定ピッチ情報8bを容易に取得することができる。結果、正しい設定ピッチ情報8bに基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置が部品保持位置POからずれているか否かを容易に検出することができる。
【0089】
また、制御部94は、スプロケット91の正回転によって、部品供給テープTを部品供給テープTの送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。スプロケット91を正回転させるという簡単な制御によって、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正することができる。結果、より簡単な制御によって位置ずれを解消する技術の提供ができる。
【0090】
また、制御部94は、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量の分、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。これにより、単に部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量の分スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させるという簡単な方法によって、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正することができる。
【0091】
[第2実施形態]
次に、
図14~
図18を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、部品供給テープを送り方向に移動させることにより位置ずれを修正する上記第1実施形態とは異なり、部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させることにより位置ずれを修正する。なお、上記第1実施形態と共通する部分については、符号を流用するとともに詳細な説明を省略する。
【0092】
(部品載置装置の構成)
図14には、第2実施形態における部品載置装置200が上記
図3に対応した状態で示されている。部品載置装置200は、フィーダ209を備える点で、上記第1実施形態の部品載置装置100と相違する。また、フィーダ209は、制御部294を備える点で、上記第1実施形態のフィーダ9と相違する。なお、フィーダ209は、特許請求の範囲の「部品搬送装置」の一例である。
【0093】
図15(A)および
図15(B)に示すように、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれがある状態で、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側(前側、A1方向側)に存在する場合がある。 ここで、制御部294は、
図15(A)および
図15(B)に示すように、スプロケット91の逆回転(B2方向への回転)により部品供給テープTを送り方向(A1方向)とは反対方向(A2方向)に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。具体的には、制御部294は、
図15(A)および
図15(B)に示すように、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。
【0094】
この際、制御部294(
図14参照)は、
図15(A)および
図15(B)に示すように、部品保持位置POよりも送り方向側(前側、A1方向側)に存在する部品Eが、部品保持位置POを超えて部品保持位置POよりも送り方向とは反対方向側(後側、A2方向側)まで移動するように、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させる制御を行う。具体的には、制御部294は、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量(すなわち、2mm)に、予め求められたあそびを加えた移動量の分、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させる制御を行う。予め求められたあそびは、スプロケット91とスプロケット91を駆動する機械要素(ギヤ95a、95bおよび95cなど)との間のバックラッシュ(隙間)、スプロケット91と部品供給テープTのスプロケット孔T1bとの間のあそび(隙間)などを含んでいる。予め求められたあそびは、フィーダ209によって異なるが、例えば、数mm程度であり得る。
【0095】
そして、制御部294は、
図16(A)~
図17(B)に示すように、予め求められたあそびの分、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させる制御を行う。
【0096】
次に、
図14および
図18を参照して、本実施形態のフィーダ209による位置決め修正処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの各処理は、フィーダ209の制御部294により行われる。なお、上記第1実施形態と同一の処理については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
【0097】
図18に示すように、ステップS21および22では、上記第1実施形態と同一の処理が行われる。
【0098】
次に、ステップS223では、駆動部92によりスプロケット91が逆回転されることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれ量(すなわち、2mm)に、あそびYb(例えば、2mm)を加えた移動量(この場合、4mm)の分、部品供給テープTが送り方向とは反対方向に移動される。
【0099】
次に、ステップS224では、駆動部92によりスプロケット91が正回転されることにより、あそびYbの分、部品供給テープTが送り方向に移動される。これにより、ステップS224では、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれが修正される。そして、位置決め修正処理が終了される。
【0100】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0101】
上記のように、制御部294は、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。結果、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを簡単に修正することができる。
【0102】
また、上記のように、制御部294は、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。ここで、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させる場合、スプロケット91とスプロケット91を駆動する機械要素(ギヤ95a、95bおよび95cなど)との間のバックラッシュ(隙間)、および、スプロケット91と部品供給テープTのスプロケット孔T1bとの間のあそび(隙間)などによって、所望の移動量が得られないこともある。この場合、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを正確に修正することができないという不都合が発生する。そこで、上記のように、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する。このような位置ずれの修正によって、上記バックラッシュ、および、上記あそびなどの影響を除くことができる。結果、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを正確に修正することができる。また部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側(前側)に存在する場合、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品保持位置POよりも送り方向側に存在する部品Eを部品保持位置POに移動させることができる。これにより、部品保持位置POよりも送り方向側に存在する部品Eを部品保持位置POに移動させることができる。結果、送り方向側に存在する部品Eをヘッドユニット3に吸着させることができる。これにより、部品Eのロスが発生することを抑制できる。
【0103】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同一である。
【0104】
[第3実施形態]
次に、
図19~
図21を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、上記第1および第2実施形態とは異なり、部品供給テープの撮像結果に基づいて、部品供給テープを送り方向に移動させるか、または、部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させるかを選択する例について説明する。なお、上記第1および第2実施形態と共通する部分については、符号を流用すると共に詳細な説明を省略する。
【0105】
(部品載置装置の構成)
部品載置装置300は、制御部307と、フィーダ309とを備える点で、上記第1実施形態の部品載置装置100と相違する。また、フィーダ309は、制御部394を備える点で、上記第1実施形態のフィーダ9と相違する。なお、フィーダ309は、特許請求の範囲の「部品搬送装置」の一例である。
【0106】
ここで、部品載置装置300の制御部307は、基板撮像部6により部品供給テープTを撮像させる制御を行う。また、フィーダ9の制御部394は、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aにおける部品Eの有無を取得するとともに、取得した部品Eの有無に基づいて、位置ずれの修正時にスプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向(A1方向)に移動させるか、または、位置ずれの修正時にスプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向(A2方向)に移動させるかを選択する制御を行う。なお、基板撮像部6は、特許請求の範囲の「撮像部」の一例である。
【0107】
具体的には、制御部394は、基板撮像部6による撮像結果に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが、部品保持位置POよりも送り方向側(前側、A1方向側)に存在しないことを検出した場合、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向(A1方向)に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。この際の具体的な制御内容は、上記第1実施形態と同一又は類似であるため、詳細な説明は省略する。
【0108】
また、制御部394は、基板撮像部6による撮像結果に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが、部品保持位置POよりも送り方向側(前側、A1方向側)に存在することを検出した場合、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向(A2方向)に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正する制御を行う。この際の具体的な制御内容は、上記第2実施形態と同一又は類似であるため、詳細な説明は省略する。
【0109】
次に、
図21を参照して、本実施形態のフィーダ309による位置決め修正処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの各処理は、フィーダ309の制御部394により行われる。なお、上記第1および第2実施形態と同一の処理については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
【0110】
図21に示すように、ステップS21および22では、上記第1実施形態と同一の処理が行われる。
【0111】
次に、ステップS323では、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが、部品保持位置POよりも送り方向側に存在するか否かが検出される。ステップS323において、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが、部品保持位置POよりも送り方向側に存在しないことが検出された場合、ステップS23に進む。そして、ステップS23において、上記第1実施形態と同一の処理が行われて、位置決め修正処理が終了される。また、ステップS323において、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが、部品保持位置POよりも送り方向側に存在することが検出された場合、ステップS223に進む。そして、ステップS223およびS224において、上記第2実施形態と同一の処理が行われて、位置決め修正処理が終了される。
【0112】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同一である。
【0113】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0114】
図19~
図21を参照する。上記のように、部品載置装置300は、部品供給テープTを撮像する基板撮像部6を有している。また、制御部394は、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果に基づいて、部品供給テープTの凹部T1aにおける部品Eの有無を取得するとともに、取得した部品Eの有無に基づいて、位置ずれの修正時にスプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させるか、または、位置ずれの修正時にスプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させるかを選択する制御を行う。これにより、例えば、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側(前側)に存在しない場合、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させることにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを簡単に修正することができる。また、例えば、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側(前側)に存在する場合、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向と反対方向に移動させることにより、部品保持位置POよりも送り方向側に存在する部品Eが使用されないこと(部品Eのロス)が発生することを抑制しつつ、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正することができる。これらの結果、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果を利用して、部品供給テープTの凹部T1aにおける部品Eの有無の検出および部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれの修正を自動的に行うことができる。
【0115】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態の効果と同一である。
【0116】
[第3実施形態の変形例]
次に、
図22を参照して、第3実施形態の変形例について説明する。
【0117】
部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれがある状態で、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側(前側、A1方向側)に複数存在する場合がある。
【0118】
そこで、第3実施形態の変形例では、制御部394は、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果に基づいて部品保持位置POから送り方向(A1方向)に離れた位置の複数の凹部T1aに部品Eが有ることを検出した場合、複数の凹部T1aのうちの最も送り方向側(A1方向側)の凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POに位置するように、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向(A2方向)に移動させる制御を行うように構成されている。これにより、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eが部品保持位置POよりも送り方向側に複数存在する場合、部品保持位置POよりも送り方向側に存在する複数の部品Eが使用されないこと(複数の部品Eのロス)が発生することを抑制しつつ、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれを修正することができる。その結果、基板撮像部6による部品供給テープTの撮像結果を利用して、部品供給テープTの凹部T1aに収納された部品Eの位置と部品保持位置POとの間の位置ずれの修正をより効果的に行うことができる。
【0119】
なお、第3実施形態の変形例では、基板撮像部6は、部品保持位置POから送り方向(A1方向)に離れた位置の複数の凹部T1aを撮像する。この際、基板撮像部6が一度に複数の凹部T1aを撮像できる場合には、一度に複数の凹部T1aを撮像してもよいし、基板撮像部6が一度に複数の凹部T1aを撮像できない場合には、複数回に分けて複数の凹部T1aを撮像してもよい。
【0120】
また、制御部394は、上記第2実施形態と同様に、部品保持位置POよりも最も送り方向側(前側、A1方向側)に存在する部品Eが、部品保持位置POを超えて部品保持位置POよりも送り方向とは反対方向側(後側、A2方向側)まで移動するように、スプロケット91の逆回転により部品供給テープTを送り方向とは反対方向に移動させる制御を行うように構成されている。そして、制御部394は、スプロケット91の正回転により部品供給テープTを送り方向に移動させる制御を行うように構成されている。
【0121】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0122】
例えば、上記第1~第3実施形態では、角度検出部が、磁気によりスプロケットの回転角度位置を検出するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、スプロケットの回転角度位置を検出であれば、角度検出部が、磁気以外のパラメータによりスプロケットの回転角度位置を検出するように構成されていてもよい。例えば、角度検出部が、光によりスプロケットの回転角度位置を検出するように構成されていてもよい。
【0123】
また、上記第1~第3実施形態では、角度検出部が、1つの永久磁石と、2つの磁気検出部とを含んでいる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、スプロケットの回転角度位置を検出可能であれば、角度検出部が含む永久磁石の数と磁気検出部の数とは特に限られない。角度検出部が、2つ以上の永久磁石を含んでいてもよい。また、角度検出部が、1つまたは3つ以上の磁気検出部を含んでいてもよい。
【0124】
また、上記第1~第3実施形態では、フィーダが、2mmピッチの部品供給テープと、4mmピッチの部品供給テープとの2種類の部品供給テープを使用可能な例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、フィーダが、1mmピッチの部品供給テープと、2mmピッチの部品供給テープとの2種類の部品供給テープを使用可能であってもよい。また、フィーダが、3種類以上の部品供給テープを使用可能であってもよい。また、フィーダが、1種類の部品供給テープのみを使用可能であってもよい。
【0125】
また、上記第1~第3実施形態では、フィーダのスプロケットの初期位置決め処理が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、スプロケットの初期位置決め処理が行われないフィーダにも適用可能である。
【0126】
また、上記第1~第3実施形態では、フィーダの制御部が、本発明の制御部とし機能する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、フィーダの制御部以外の制御部(部品載置装置の制御部、フィーダバンクの制御部など)が、本発明の制御部として機能してもよい。
【0127】
また、上記第2および第3実施形態では、制御部が、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させた後、スプロケットの正回転により部品供給テープを送り方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行うように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれ量の分、スプロケットの逆回転により部品供給テープを送り方向とは反対方向に移動させることにより、部品供給テープの凹部に収納された部品の位置と部品保持位置との間の位置ずれを修正する制御を行うように構成されていてもよい。
【0128】
また、上記第3実施形態では、基板撮像部が、本発明の撮像部として機能する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板撮像部以外の撮像部(例えば、専用の撮像部)が、本発明の撮像部として機能してもよい。
【0129】
また、上記第1~第3実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0130】
6 基板撮像部(撮像部)
8a 部品情報
8b 設定ピッチ情報
9、209、309 フィーダ(部品搬送装置)
31 載置ヘッド
91 スプロケット
92 駆動部
93 角度検出部
93a 永久磁石
93b、93c 磁気検出部
94、294、394 制御部
100、200、300 部品載置装置
E 部品
P 所定のピッチ
PB 基板
PO 部品保持位置
T 部品供給テープ
T1a 凹部