(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】廃棄物処理装置
(51)【国際特許分類】
B09B 3/00 20220101AFI20240729BHJP
C02F 11/00 20060101ALI20240729BHJP
C02F 11/02 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
B09B3/00
C02F11/00 A
C02F11/02
(21)【出願番号】P 2020087688
(22)【出願日】2020-05-19
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】597150795
【氏名又は名称】中部エコテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174090
【氏名又は名称】和気 光
(74)【代理人】
【識別番号】100205383
【氏名又は名称】寺本 諭史
(74)【代理人】
【識別番号】100100251
【氏名又は名称】和気 操
(72)【発明者】
【氏名】吉田 達宏
(72)【発明者】
【氏名】荒川 友子
【審査官】井上 莉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-156491(JP,A)
【文献】特開2006-112341(JP,A)
【文献】特開2005-211890(JP,A)
【文献】特開2002-096047(JP,A)
【文献】特開平10-192825(JP,A)
【文献】国際公開第01/005729(WO,A1)
【文献】特開平11-165157(JP,A)
【文献】特開2011-068525(JP,A)
【文献】特開2009-167063(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B
C02F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒縦型の容器
と、該容器内に縦方向に設けられた回転軸と、該回転軸周りに固定された複数枚の撹拌翼とを備え、前記容器の上部の投入口から該容器内に有機性廃棄物を投入し、該有機性廃棄物を
前記撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて、有機性廃棄物の堆肥化を行なう廃棄物処理装置であって、
前記廃棄物処理装置
において、前記容器の上部に、前記有機性廃棄物を圧送する圧送手段
が設置されており、前記圧送手段は、ハウジング内を軸方向にスライドするピストンを有し、該ピストンの駆動によって前記有機性廃棄物を圧送する手段であり、前記投入口の開口に対して前記有機性廃棄物の圧送方向が交差しており、
前記圧送手段は、圧送経路の途中にフィルタ部を有し、前記ピストンによって圧送され、前記フィルタ部を通過した前記有機性廃棄物が前記投入口から投入されることを特徴とする廃棄物処理装置。
【請求項2】
前記圧送手段は、略円筒状のハウジング内で前記有機性廃棄物を圧送し、前記ハウジングの内径部の少なくとも一部に、前記有機性廃棄物に含まれる水分を前記ハウジングの外部へ排出する排出構造を有することを特徴とする請求項1記載の廃棄物処理装置。
【請求項3】
前記フィルタ部が金網フィルタで構成されることを特徴とする請求項1
または請求項2記載の廃棄物処理装置。
【請求項4】
前記有機性廃棄物が汚泥であることを特徴とする請求項1から請求項
3までのいずれか1記載の廃棄物処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜排泄物や食品残渣などの有機性廃棄物を処理する廃棄物処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家畜排泄物や食品残渣などの有機性廃棄物を堆肥化して、循環資源としてリサイクルすることが行われている。堆肥化方法は、敷地に有機性廃棄物を堆積し、切り替えしを行なって堆肥化を行なう「開放型」と、容器内に投入してその中で堆肥化を行なう「密閉型」に大きく分類される。密閉型としては、例えば、微生物の発酵作用を利用した密閉型発酵乾燥処理装置(「コンポ」とも呼ぶ)を用いて堆肥化する方法が知られている。このコンポは、円筒縦型の容器を有し、投入された廃棄物が外気と接触しにくい密閉縦型構造の堆肥化処理機である。
【0003】
コンポとして、例えば特許文献1には、容器内を通気撹拌しながら好気性微生物の作用により食品残渣を発酵させる処理装置が提案されている。この処理装置では、縦型容器内に立設された回転軸周りに上下複数段の撹拌翼が放射状に延在されている。最下段の撹拌翼の下部には、複数の通気孔が設けられ、この通気孔から容器内に通気がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の処理装置では、容器に隣接して設けられた投入手段によって有機性廃棄物が投入されている。この投入手段は、バケットとバケット昇降台からなり、投入の度に、バケットを上昇させて、容器の上部に設けられた投入口から有機性廃棄物を投入する。このように従来の処理装置では、有機性廃棄物は間欠的に落下投入されていたが、有機性廃棄物はかたまりとなって投入されるため、有機性廃棄物の管理や投入作業の効率化の面で改善の余地がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、容器に投入前の有機性廃棄物の管理を行いやすく、投入作業の効率化が図れる廃棄物処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の廃棄物処理装置は、縦型の容器の上部の投入口から該容器内に有機性廃棄物を投入し、該有機性廃棄物を撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて、有機性廃棄物の堆肥化を行なう廃棄物処理装置であって、上記廃棄物処理装置は、上記有機性廃棄物を圧送する圧送手段を有しており、該圧送手段によって圧送された上記有機性廃棄物が上記投入口から投入されることを特徴とする。
【0008】
上記圧送手段は、圧送経路の途中にフィルタ部を有し、上記フィルタ部を通過した有機性廃棄物が上記投入口から投入されることを特徴とする。
【0009】
上記圧送手段は、上記投入口の開口に対して上記有機性廃棄物の圧送方向が交差するように、上記容器の上方に設けられることを特徴とする。
【0010】
上記圧送手段は、略円筒状のハウジング内で上記有機性廃棄物を圧送し、上記ハウジングの内径部の少なくとも一部に、上記有機性廃棄物に含まれる水分を上記ハウジングの外部へ排出する排出構造を有することを特徴とする。
【0011】
上記フィルタ部が金網フィルタで構成されることを特徴とする。
【0012】
上記有機性廃棄物が汚泥であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の廃棄物処理装置は、縦型の容器の上部の投入口から該容器内に有機性廃棄物を投入し、該有機性廃棄物を撹拌翼で撹拌しながら発酵および乾燥させて、有機性廃棄物の堆肥化を行なう廃棄物処理装置であって、廃棄物処理装置は、有機性廃棄物を圧送する圧送手段を有しており、該圧送手段によって圧送された有機性廃棄物が投入口から投入されるので、有機性廃棄物を順次投入させることができ、容器に投入前の有機性廃棄物の管理が行いやすく、投入作業の効率化を図ることができる。
【0014】
圧送手段は、圧送経路の途中にフィルタ部を有し、フィルタ部を通過した有機性廃棄物が投入口から投入されるので、フィルタ部によって有機性廃棄物中に含まれるゴミなどの不要物を除去することができ、容器に投入前の有機性廃棄物の品質などの管理がより行いやすくなるとともに、作業者による不要物の除去作業などを省略できることで投入作業の効率化を一層図ることができる。
【0015】
圧送手段は、投入口の開口に対して有機性廃棄物の圧送方向が交差するように、容器の上方に設けられるので、例えば、圧送手段を容器に隣接して設ける場合に比べて圧送の負荷を軽減できるとともに、省スペースとすることができる。
【0016】
圧送手段は、略円筒状のハウジング内で有機性廃棄物を圧送し、ハウジングの内径部の少なくとも一部に、有機性廃棄物に含まれる水分をハウジングの外部へ排出する排出部を有するので、有機性廃棄物の含水率を低減できる。その結果、容器内に投入される有機性廃棄物の含水率が過剰になることを抑えることができ、ひいては堆肥化を適切に行うことができる。
【0017】
フィルタ部が金網フィルタで構成されるので、簡易な構造としながら、不要物を捕捉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の廃棄物処理装置の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の廃棄物処理装置の一例を
図1に基づいて説明する。
図1は廃棄物処理装置の構成を示す縦断面図である。
図1に示すように、廃棄物処理装置1は、円筒縦型の容器2と、容器2内に縦方向に設けられた回転軸3と、回転軸3周りに固定された複数枚の撹拌翼4と、容器2内への送気手段である送風ブロワ6と、容器2外への排気手段である排気ブロワ(図示省略)とを備えてなる密閉型発酵乾燥装置(コンポ)である。特に、この容器2の内容積が15m
3以上である業務用の大型の装置である。容器2の内径寸法は、例えば200~600cmである。最下段の撹拌翼の下部に通気孔4aを有し、送風ブロワ6から送られる外気(送風)を回転軸内に設けられた配管6aを介して該通気孔より容器内に導入している。
【0020】
発酵槽である容器2は、金属製外層と断熱層とを有する断熱容器である。また、容器2は、通気孔から導入される以外の外気とは接触しにくい気密性容器である。容器2は、上部に有機性廃棄物の投入口2aと排気口2cを有し、底部に堆肥(処理後の有機性廃棄物)の取出口2bを有する。投入口2aは、後述する圧送手段10に接続されている。排気口2cは排気ブロワ(図示省略)に連結されている。また、取出口2bには、容器の気密性を確保するための開閉可能な蓋などが設けられている。
【0021】
図1に示す形態では、容器2の下方に機械室5が設けられ、この機械室内に回転軸3の駆動手段8と、上述の送風ブロワ6が設けられている。回転軸3は、機械室5内に貫通しており、駆動手段8により所定回転数で回転させられる。また、排気ブロワを機械室5に設ける態様としてもよい。この場合、排気口2cに接続された配管を容器上部から容器下部の機械室5まで伸ばし、機械室5内でその配管経路中に排気ブロワを設置すればよい。
【0022】
また、
図1に示す形態では、送風ブロワ6から送られる外気を加温するためのヒータ7が設けられている。ヒータ7は必須ではなく、例えば、排気ブロワからの排気の熱を利用して送風ブロワ6から容器内に導入される外気を加温する熱交換手段(図示省略)を設けてもよい。
【0023】
容器2内で発生した排ガスは、排気ブロワから脱臭装置(図示省略)などを介して外気へ排気される。脱臭装置としては、水洗スクラバーなどが用いられる。水洗スクラバーは、洗浄液としての水を排ガスに接触させて臭気成分を捕捉する脱臭装置である。臭気成分としては、プロピオン酸、ノルマル酢酸、イソ吉草酸などの低級脂肪酸やアンモニアなどが挙げられる。
【0024】
本発明の廃棄物処理装置において、処理する有機性廃棄物(以下、単に「廃棄物」または「処理物」ともいう)としては、有機質成分を多く含む、家畜排泄物、食品廃棄物、汚泥、またはこれらの混合物が挙げられる。具体的には、家畜排泄物として、鶏糞、豚糞、牛糞、馬糞などが挙げられ、食品廃棄物として生ごみ、食品製造副産物などが挙げられ、汚泥として、家庭用浄化槽、食品工場の余剰汚泥浄化槽などから抜き取られる浄化槽汚泥や、下水汚泥などが挙げられる。本発明の廃棄物処理装置は、後述する圧送手段を有しており、バケットを介さずにダイレクトに容器内に有機性廃棄物を投入することができるため、特に、有機性廃棄物として汚泥の処理に適している。
【0025】
廃棄物の堆肥化は、容器内において、好気性発酵菌の存在下で送風により通気しながら好気発酵させて行なう。好気性発酵菌としては、30~90℃程度で活性化する発酵菌が好ましく、例えば、ジオバチスル属やバチルス属などが挙げられる。
【0026】
この装置において、投入口2aから処理物を容器2の内部に投入し、該処理物を容器内で発酵・堆肥化後に容器下部の取出口2bより取り出す。好気発酵は、最下段の撹拌翼の通気孔4aから外気を導入しつつ、各撹拌翼4を低速で回転させて廃棄物を通気撹拌して行なう。この通気撹拌により、廃棄物は発酵とともに乾燥される。そして、発酵・乾燥され堆肥化された廃棄物(堆肥)は、容器下部の取出口2bより取り出される。
【0027】
図1に示すように、廃棄物処理装置1は、容器2の上方に、有機性廃棄物を圧送する圧送手段10を有している。
図1では、台座9の上に圧送手段10が設置されている。圧送手段10は、投入口2aと接続されており、圧送手段10によって圧送された有機性廃棄物が投入口2aから投入される構成となっている。
図1の形態では、圧送手段10は、投入口2aの開口に対して有機性廃棄物の圧送方向(方向X)が交差するように設けられている。容器2の上方に交差して設けることで、空間を有効利用でき、省スペース化を図ることができる。なお、
図1では、投入口2aの開口に対して有機性廃棄物の圧送方向が直交しているが、例えば、圧送の負荷を軽減するため、圧送方向を水平方向から鉛直方向下向きに10°~30°傾斜させてもよい。
【0028】
圧送手段10は、圧送経路の途中にフィルタ部11を有しており、フィルタ部11を通過した有機性廃棄物が投入口2aから投入される。フィルタ部11は、必ずしも必須でないが、フィルタ部11によって有機性廃棄物中の不要物を容易に取り除くことができ、作業者の作業負担を軽減できることから設置されることが好ましい。
【0029】
フィルタ部11は、複数の孔が形成された部材で構成され、例えば、金網フィルタや、スリット形状が施された板材などが用いられる。
図2には、フィルタ部11の一形態として金網フィルタの平面図を示す。
図2に示すように、金網フィルタ11は、円形のフィルタ本体部11a内に金属線が格子状に配設されている。各格子は、一方向に平行に配設された複数の線部11bと、線部11bと直交する方向に平行に配設された複数の線部11cによって形成されている。なお、線部11bと線部11cは、一体に形成されていてもよく、別々に形成されていてもよい。各格子の内部に四角形状の孔11dが形成される。なお、フィルタ本体部11aの外径は、フィルタ部11が装着される圧送経路の内径と略同一である。
【0030】
フィルタ部11において、孔の開口率(フィルタ本体部11の面積に対する複数の孔11dの開口面積の合計の比率)は、例えば30%~80%である。圧送負荷の上昇を抑制するため、上記開口率は50%~80%が好ましく、60%~80%がより好ましい。
【0031】
フィルタ部11における孔の形状としては、
図2の四角形以外にも、三角形、五画形などの多角形や、円形、楕円形などを採用できる。また、孔の大きさは、例えば、外径(多角形の場合は外接円の直径、楕円形の場合は長径)が50mm~300mmの範囲内であり、好ましくは100mm~300mmの範囲内である。
【0032】
図3には、
図1の圧送手段の拡大図を示す。
図3に示すように、圧送手段10は、フィルタ部11と、略円筒状の金属製のハウジング12と、ハウジング12内を軸方向にスライドするピストン13と、ピストン13を駆動させる駆動部14とを備える。ハウジング12の上部には、有機性廃棄物を供給する供給口12aが設けられている。ベルトコンベヤなどの搬送手段によって搬送された有機性廃棄物は、供給口12aから供給される。供給口12aには、気密性を確保するための開閉可能な蓋などが設けられている。供給口12aからハウジング12内へ供給された有機性廃棄物は、ピストン13の駆動により、フィルタ部11に向かって圧送される。
【0033】
フィルタ部11は圧送経路から着脱可能になっていることが好ましい。例えば、フィルタ部11はハウジング12の径方向外側へスライド可能に構成され、スライドされたフィルタ部11を取り外して洗浄可能であることが好ましい。これにより、フィルタ部11に捕捉された不要物を除去でき、有機性廃棄物が圧送しにくくなる不具合を回避できる。
【0034】
圧送手段において、ハウジングの内径部の少なくとも一部には、有機性廃棄物に含まれる水分をハウジングの外部へ排出する排出構造が設けられることが好ましい。例えば、
図3に示すように、ハウジング12の円柱状の内径部の下部(例えば下半分)を微細な多孔構造15とすることができる。この多孔構造15が濾過膜として作用することで、重力やフィルタ部11との間の圧縮により、有機性廃棄物から水分を除去することができる。多孔構造15における孔の形状は、例えば円形であり、その円形孔の外径は1mm~30mm、好ましくは1mm~10mmである。なお、ハウジング12の円柱状の内径部の下部に限らず、全周を多孔構造としてもよい。
【0035】
上記排出構造を設ける場合、ハウジング12の下方には、排出された水分を誘導する誘導路16が設けられる。
図3の構成では、多孔構造15がフィルタ部11まで形成されており、多孔構造15の形成箇所に対応して誘導路16が設けられている。
【0036】
処理物である有機性廃棄物は、固形物や、液状物、半液状物など性状が様々である。そのため、圧送手段に供給される有機性廃棄物の含水率は大きく異なる。
図3に示すように、圧送手段10によって有機性廃棄物を圧送するとともに、有機性廃棄物柱の水分を除去可能な構成とすることで、容器2に投入する前の有機性廃棄物の含水率が過剰になることを抑制できる。容器2に投入する前の有機性廃棄物の含水率は80%以下であることが好ましく、含水率は70%以下であることがより好ましい。含水率を所望の範囲とするべく、多孔構造15の形状や径サイズなどは適宜設定することができる。
【0037】
圧送手段の構成は、
図1~
図3の構成に限定されない。例えば、圧送経路においてフィルタ部が複数設けられてもよい。
図4では、ハウジング12内にフィルタ部11a、11b、11cが離間して3つ設けられている。フィルタ部を複数設けることで、不要物の捕捉性能を向上できるとともに、有機性廃棄物を適度にほぐすことができる。これらフィルタ部11a~11cは、互いに同じ構成であってもよく、孔の形状や開口率などが異なる構成であってもよい。例えば、開口率が異なる複数の金網フィルタを用いる場合、圧送方向下流側のフィルタ部の開口率が、それよりも上流側のフィルタ部の開口率に比べて小さくなるように配置することが好ましい。それによって、大きさの異なる不要物を開口率に応じたフィルタ部で捕捉しながら、圧送を円滑に行うことができる。
【0038】
また、
図3では、駆動部14によってピストン13を駆動させることで有機性廃棄物を圧送する構成としたが、圧送手段の構成はこれに限定されない。例えば、
図5に示すように、圧送手段18を、送気ポンプ19による送気によって有機性廃棄物を圧送する構成としてもよい。送気ポンプ19は送気管20によってハウジング12と接続されてもよく、ハウジング12内に設置されてもよい。有機性廃棄物に対して空気を送り込むことで、有機性廃棄物を適度にほぐすことができる。また、ハウジング12の内径部の形状を圧送方向に向かって縮径するテーパ形状としてもよい。
【0039】
また、圧送手段のその他の構成として、圧送手段を、吸気ポンプによる吸気によって有機性廃棄物を圧送する構成としてもよい。この場合、吸気ポンプは、フィルタ部と容器の投入口との間の圧送経路に設けられる。
【0040】
図1の構成では、圧送手段10を容器2の上方に設置したが、圧送手段10の設置場所はこれに限定されない。例えば、圧送手段10を容器2に隣接して設け、圧送手段10と接続口2aを配管で接続する構成としてもよい。
【0041】
上述のように、本発明の廃棄物処理装置は、有機性廃棄物を圧送する圧送手段を設けることで有機性廃棄物を順次投入することができ、有機性廃棄物の管理を行いやすく、投入作業の効率化が図れる。また、圧送経路の途中にフィルタ部を設けることで、投入作業の更なる効率化などが図れる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の廃棄物処理装置は、容器に投入前の有機性廃棄物の管理を行いやすく、投入作業の効率化が図れるので、家畜排泄物、食品廃棄物、汚泥などを堆肥化する処理装置として広く利用でき、特に、バケットを介さずにダイレクトに有機性廃棄物を投入できることから、汚泥の処理装置として好適である。
【符号の説明】
【0043】
1 廃棄物処理装置
2 容器
3 回転軸
4 撹拌翼
5 機械室
6 送風ブロワ
7 ヒータ
8 駆動手段
9 台座
10 圧送手段
11 フィルタ部
12 ハウジング
13 ピストン
14 駆動部
15 多孔構造
16 誘導路
17 圧送手段
18 圧送手段
19 送気ポンプ
20 送気管