(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】真空遮断器
(51)【国際特許分類】
H01H 33/662 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
H01H33/662 J
(21)【出願番号】P 2020108868
(22)【出願日】2020-06-24
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野田 岳志
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 芳充
(72)【発明者】
【氏名】加藤 健二
【審査官】荒木 崇志
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-211871(JP,A)
【文献】実開昭52-085151(JP,U)
【文献】特開2018-188679(JP,A)
【文献】特開2013-016392(JP,A)
【文献】実開昭56-095039(JP,U)
【文献】特開2010-282917(JP,A)
【文献】特開平08-222090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/60 - 33/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定電極、及び、前記固定電極に対して切離可能に配置され
、かつ、可動軸を備えた可動電極を有する真空バルブと、
前記可動電極に接続され、通電性と柔軟性を有する可撓導体と、
前記可動電極と前記可撓導体との接続部分に設けられ、前記可動電極を前記可撓導体に面状に接触させる面状接触構造と、を具備し、
前記面状接触構造は、前記可撓導体にダイレクトに接触している
接触面を備え、
前記接触面は、2つの領域を含んで構成され、
一方の前記領域は、前記可動軸の延出端のうち前記可撓導体に対向する面に構成され、
他方の前記領域は、一方の前記領域を囲むように延在して構成されている真空遮断器。
【請求項2】
前記可動電極は、
両端部を有し、一端部から他端部に向かって延出した
前記可動軸と、
前記可動軸の前記一端部に設けられ、前記固定電極に対して切離可能な可動接点と、を備え、
前記面状接触構造は、前記可動軸の前記他端部に設けられ、前記可動電極の可動方向に直交する径方向に延在し、かつ、前記可撓導体に面状に接触する
前記接触面を備えている請求項1に記載の真空遮断器。
【請求項3】
前記接触面は、前記径方向において、前記可動軸の外側輪郭を越えて拡がっている請求項2に記載の真空遮断器。
【請求項4】
前記接触面は、凹凸の無い平滑な表面を成している請求項2に記載の真空遮断器。
【請求項5】
前記接触面は、
前記可動軸の前記他端部に構成され、かつ、前記可撓導体に面状に接触する軸端領域と、
前記軸端領域の外側を連続的に囲むように延在し、かつ、前記可撓導体に面状に接触する外側領域と、を含み、
通電時において、前記固定電極から前記可動電極に流れた電気は、その一部が前記軸端領域から前記可撓導体に流れると同時に、残りが前記外側領域から前記可撓導体に流れる請求項3に記載の真空遮断器。
【請求項6】
前記面状接触構造は、
前記可動軸の前記他端部と、
前記可撓導体を支持するように、前記他端部の外側に着脱可能に取り付けられたカップリング導体と、を備え、
前記可動軸には、前記可動電極を前記固定電極に対して切離させる操作ロッドが連結され、
前記可撓導体は、前記面状接触構造の前記接触面と前記操作ロッドとの間で挟持され、この状態において、前記接触面は、前記可動軸の前記他端部に構成された前記軸端領域と、前記カップリング導体に構成された前記外側領域と、を含む請求項5に記載の真空遮断
器。
【請求項7】
前記面状接触構造は、
前記可動軸の前記他端部と、
前記可撓導体を支持するように、前記他端部の外側に一体的に成形されたカップリング部と、を備え、
前記可動軸には、前記可動電極を前記固定電極に対して切離させる操作ロッドが連結され、
前記可撓導体は、前記面状接触構造の前記接触面と前記操作ロッドとの間で挟持され、この状態において、前記接触面は、前記可動軸の前記他端部に構成された前記軸端領域と、前記カップリング部に構成された前記外側領域と、を含む請求項5に記載の真空遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、真空遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
真空遮断器として、例えば、切離可能な一対の電極(可動電極、固定電極)を有する真空バルブを搭載したものが知られている。通常時では、可動電極を固定電極に接触させることで、既存の送電網に電気を流し続ける。異常時では、可動電極を固定電極から離間させることで、送電網の電気の流れを一時的に遮断する。これにより、事故電流の遮断や負荷電流の開閉などが行われ、送電網に対して電力が安定して供給される。
【0003】
更に、真空バルブの可動電極には、通電性と柔軟性を有する可撓導体が連結されている。可撓導体は、電流を流しながら真空バルブの開閉動作(可動電極の切離動作)に追従しつつ変形する。通電時において、電気は、固定電極から可動電極、可撓導体を通って送電網に流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-273383号公報
【文献】特開2012-221650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、送電網に電気を流す通電時において、真空遮断器には、温度上昇の抑制が求められる。これに応える方法としては、例えば、可動電極と可撓導体との間の電気抵抗を小さくすることで発熱量を減らす方法や、可動電極と可撓導体との間の熱伝導を大きくすることで放熱量を増やす方法が想定される。
【0006】
いずれの方法においても、可動電極と可撓導体との接触面積を増大させることが不可欠となる。しかし、従来では、可動電極と可撓導体とを連結させる構造上の問題により、接触面積の増大には一定の制限があるため、通電時における温度上昇の抑制には限界があった。
【0007】
本発明の目的は、可動電極と可撓導体との接触面積を増大させることで、通電時における温度上昇を抑制することが可能な真空遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、固定電極、及び、固定電極に対して切離可能に配置され、かつ、可動軸を備えた可動電極を有する真空バルブと、可動電極に接続され、通電性と柔軟性を有する可撓導体と、可動電極と可撓導体との接続部分に設けられ、可動電極を可撓導体に面状に接触させる面状接触構造と、を具備し、面状接触構造は、可撓導体にダイレクトに接触している接触面を備え、接触面は、2つの領域を含んで構成され、一方の領域は、可動軸の延出端のうち可撓導体に対向する面に構成され、他方の領域は、一方の領域を囲むように延在して構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る真空遮断器の内部構造を示す断面図。
【
図2】一実施形態において、可動電極と可撓導体との連結部分の部分断面図。
【
図3】変形例において、可動電極と可撓導体との連結部分の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
「一実施形態」
図1は、真空遮断器1の配置構成図である。真空遮断器1は、遮断部1a(開閉部とも言う)と、操作機構部1bとに分かれて構成されている。
図1の例において、遮断部1aには、絶縁バーリヤ2(insulation barrier)に収納された真空バルブ3が設けられている。
【0011】
図1に示すように、絶縁バーリヤ2は、隔壁部2aと、固定側フランジ部2bと、可動側フランジ部2cと、を有している。隔壁部2aは、垂直方向に延在し、この隔壁部2aによって、真空遮断器1の内部が遮断部1aと操作機構部1bとに区画されている。固定側フランジ部2bと可動側フランジ部2cとは、垂直方向に互いに平行に対向配置され、それぞれ水平方向に延在している。
【0012】
固定側フランジ部2bには、固定側主回路導体4が固定され、可動側フランジ部2cには、可動側主回路導体5が固定されている。双方の主回路導体4,5は、既存の送電網(図示しない)に接続され、通電時には、固定側主回路導体4から真空バルブ3を介して可動側主回路導体5に電気が流れる。
【0013】
真空バルブ3は、遮断部1aにおいて、双方のフランジ部2b,2cの間に配置され、固定電極E1と、固定電極E1に対して切離可能に配置された可動電極E2と、を有している。なお、可動電極E2を固定電極E1に切離する際、真空バルブ3の内部を常に気密状態に維持する気密維持機構(例えば、ベローズ)は、
図1から省略されている。
【0014】
固定電極E1は、固定軸6と、固定接点7と、を備えている。固定軸6は、両端部を有し、一端部から他端部に向かって真っ直ぐに延出している。固定接点7は、固定軸6の一端部に設けられ、可動電極E2が切離可能に構成されている。固定軸6の他端部は、上記した固定側主回路導体4に連結されている。
【0015】
可動電極E2は、可動軸8と、可動接点9と、を備えている。可動軸8は、両端部を有し、一端部から他端部に向かって真っ直ぐに延出している。可動接点9は、可動軸8の一端部に設けられ、固定電極E1に対して切離可能に構成されている。可動軸8の他端部は、後述する面状接触構造16及び可撓導体17を介して、上記した可動側主回路導体5に連結されている。
【0016】
更に、可動軸8の他端部には、垂直方向に延在した操作ロッド10の一端が連結され、当該操作ロッド10の他端は、操作レバー11に連結されている。操作レバー11は、両端を有し、その中央が支持ピン12によって支持された状態で、水平方向に延在している。支持ピン12は、上記した絶縁バーリヤ2の隔壁部2aに固定されている。かくして、操作レバー11は、支持ピン12を中心に、その両端が揺動自在に構成されている。
【0017】
操作レバー11の一端には、操作ロッド10の他端が連結ピン13を介して連結されている。操作レバー11の他端は、絶縁バーリヤ2の隔壁部2aを越えて操作機構部1bに延在している。操作機構部1bには、操作機構14が配置され、この操作機構14に操作レバー11の他端が操作ピン15を介して連結されている。
【0018】
ここで、操作機構14によって操作レバー11を操作して、当該操作レバー11の一端を垂直上方に揺動させる。このとき、操作ロッド10が垂直上方に移動することで、真空バルブ3の可動軸8が垂直上方に変位する。これにより、可動接点9が固定接点7に当接し、可動電極E2と固定電極E1とが電気的に接触する。この結果、例えば通電時において、固定側主回路導体4から真空バルブ3、並びに、後述する面状接触構造16及び可撓導体17を介して、可動側主回路導体5に電気が流れる。かくして、既存の送電網に電気が流れる。
【0019】
一方、操作機構14によって操作レバー11を操作して、当該操作レバー11の一端を垂直下方に揺動させる。このとき、操作ロッド10が垂直下方に移動することで、真空バルブ3の可動軸8が垂直下方に変位する。これにより、可動接点9が固定接点7から離間し、可動電極E2と固定電極E1とが電気的に非接触となる。この結果、例えば異常時において、送電網への電気の流れが一時的に遮断される。
【0020】
図2は、本実施形態に係る真空遮断器1の温度上昇抑制構造図である。
図2の例において、真空バルブ3の可動軸8の他端部8pは、面状接触構造16及び可撓導体17を介して、可動側主回路導体5に連結されている。面状接触構造16は、可動電極E2と可撓導体17との接続部分に設けられ、可動電極E2を可撓導体17に面状に接触させる。可撓導体17は、可動電極E2に直接接続され、通電性と柔軟性を有している。可撓導体17は、固定電極E1に対する可動電極E2の切離動作に追従して変形する。以下、具体的に説明する。
【0021】
図2に示すように、面状接触構造16は、可動軸8の他端部8pに設けられ、可撓導体17に面状にダイレクトに接触する接触面16sを備えている。他端部8pとは、可動軸8の延出端(即ち、後述する軸端領域8s)を含み、かつ、後述するカップリング導体19で囲まれた部分を指す。
【0022】
接触面16sは、可動電極E2の可動方向Yに直交する径方向Xに延在している。接触面16sは、径方向Xにおいて、可動軸8の外側輪郭を越えて拡がっている。換言すると、接触面16sは、可動軸8の延出端(即ち、後述する軸端領域8s)よりも径方向Xに拡大されて構成されている。
【0023】
なお、可動方向Yは垂直方向に一致し、径方向Xは水平方向に一致する。また、接触面16sの形状は、例えば、円形、楕円形、矩形、多角形など各種の形状を適用することが可能である。更に、接触面16sの大きさ(拡がり)は、例えば、接触相手となる可撓導体17の形状や大きさに応じて設定されるため、ここでは特に限定しない。
【0024】
別の捉え方をすると、接触面16sは、軸端領域8sと、外側領域18sと、を含んで構成されている。軸端領域8sは、可動軸8の他端部8p(具体的には、他端部8pのうち可撓導体17に対向する面)に構成されている。外側領域18sは、軸端領域8sの外側を連続的に囲むように延在している。
【0025】
軸端領域8sと外側領域18sとは、同一平面上に互いに隙間無く隣接させて配置されている。このため、接触面16sは、凹凸の無い平滑な表面を成している。この場合、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)に、鏡面仕上げを施すことが好ましい。これにより、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)を、可撓導体17に対して隙間無く面状に接触させることが可能となる。
【0026】
図2の例において、軸端領域8sの外側に隣接した外側領域18sを構成するために、可動軸8の他端部8pの外側にカップリング導体19が適用されている。このため、面状接触構造16は、可動軸8の他端部8pと、カップリング導体19と、を備えて構成されている。カップリング導体19は、他端部8p(可動軸8)の外側に着脱可能に取り付けられている。
【0027】
この場合、他端部8p(可動軸8)には、可撓導体17に対向する面に、軸端領域8sが構成されている。カップリング導体19には、可撓導体17に対向する面に、外側領域18sが構成されている。更に、カップリング導体19には、予め、可撓導体17が取り付けられている。取付方法としては、例えば、ねじ止め、接着など既存の方法を適用することができる。
【0028】
このような構成において、カップリング導体19を他端部8p(可動軸8)の外側に取り付ける。そうすると、他端部8pの軸端領域8sの外側に隙間無く隣接して、カップリング導体19の外側領域18sが配置される。このとき、可撓導体17が、カップリング導体19を介して、他端部8p(可動軸8)に支持される。
【0029】
続いて、可動軸8(他端部8p)の延出端(即ち、可撓導体17に対向する軸端領域8s)に、操作ロッド10の一端を連結する。連結方法としては、操作ロッド10の一端から可動軸8(他端部8p)に向けて突出したねじ部20を、可動軸8(他端部8p)に形成されたねじ穴(図示しない)に締結する。
【0030】
これにより、可撓導体17は、面状接触構造16の接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)と、操作ロッド10との相互間で挟持される。このとき、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)は、可撓導体17に対して隙間無く接触した状態に維持される。
【0031】
ここで、真空遮断器1の通電時を想定すると、面状接触構造16によって、可動電極E2と可撓導体17との接続部分には、2系統の通電経路F1,F2が同時に構成される。即ち、一方の通電経路F1において、固定電極E1から可動電極E2に流れた電気の一部が、軸端領域8sから可撓導体17に流れる。同時に、他方の通電経路F2において、固定電極E1から可動電極E2に流れた電気の残りが、外側領域18sから可撓導体17に流れる。
【0032】
以上、本実施形態によれば、可動電極E2を可撓導体17に面状にダイレクトに接触させる面状接触構造16を備える。これにより、可動電極E2と可撓導体17との間の電気抵抗を小さくすることが可能となり、通電時における真空遮断器1の発熱量を減らすことができる。更に、可動電極E2と可撓導体17との間の熱伝導を大きくすることが可能となり、通電時における真空遮断器1の放熱量を増やすことができる。この結果、通電時において、真空遮断器1の温度上昇を効率的に抑制することができる。
【0033】
本実施形態によれば、面状接触構造16の接触面16sを、可動電極E2の可動方向Yに直交する径方向Xにおいて、可動軸8の外側輪郭を越えて拡げる。このとき、可動軸8の延出端(軸端領域8s)の外側に外側領域18sが隣接して延在する。これにより、可動電極E2と可撓導体17との接触面積を増大させることができる。この結果、可動電極E2と可撓導体17との間の通電性を格段に向上させることができる。
【0034】
本実施形態によれば、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)に、鏡面仕上げを施す。これにより、接触面16sを凹凸の無い平滑な表面に構成することができる。この結果、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)を、可撓導体17に対して隙間無く面状に接触させることができる。
【0035】
「変形例」
図3は、本変形例に係る真空遮断器1の温度上昇抑制構造図である。上記した実施形態では、軸端領域8sの外側に隣接した外側領域18sを構成するために、可動軸8の他端部8pの外側にカップリング導体19を適用したが、本変形例では、カップリング導体19に代えて、当該カップリング導体19と同一の構造(形状)及び機能を有するカップリング部21が適用されている。
【0036】
カップリング部21は、可動軸8の他端部8pの外側に一体的に成形されている。カップリング部21には、予め、可撓導体17が支持されている。この場合、上記した外側領域18sは、カップリング部21の可撓導体17に対向する面に構成されている。なお、その他の構成は、上記した実施形態と同一であるため、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0037】
この構成において、上記した実施形態と同様に、可動軸8(他端部8p)の延出端(即ち、軸端領域8s)に、操作ロッド10の一端を連結する。これにより、可撓導体17は、面状接触構造16の接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)と、操作ロッド10との相互間で挟持される。このとき、接触面16s(軸端領域8s、外側領域18s)は、可撓導体17に対して隙間無く接触した状態に維持される。なお、本変形例の効果は、上記した実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0038】
「変形例」
図1~
図2では、カップリング導体19を可動軸8の他端部8pの外側に配置させた場合、また、
図3では、カップリング部21を可動軸8の他端部8pの外側に配置させた場合をそれぞれ想定した。しかし、カップリング導体19及びカップリング部21は、本発明に必須の構成要件ではない。
【0039】
特に図示しないが、本変形例では、可動軸8(他端部8p)の延出端(即ち、軸端領域8s)を、可動電極E2の可動方向Yに直交する径方向Xに延在させただけの面状接触構造16を想定する。これによれば、可動軸8(他端部8p)の延出端に操作ロッド10を連結することで、可動電極E2を可撓導体17に面状にダイレクトに接触させることができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及び変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1…真空遮断器、1a…遮断部、1b…操作機構部、2…絶縁バーリヤ、2a…隔壁部、2b…固定側フランジ部、2c…可動側フランジ部、3…真空バルブ、4…固定側主回路導体、5…可動側主回路導体、E1…固定電極、6…固定軸、7…固定接点、E2…可動電極、8…可動軸、8p…他端部、9…可動接点、10…操作ロッド、11…操作レバー、12…支持ピン、13…連結ピン、14…操作機構、15…操作ピン、16…面状接触構造、16s…接触面、8s…軸端領域、18s…外側領域、17…可撓導体、F1…通電経路、F2…通電経路、19…カップリング導体、21…カップリング部。