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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】妨害磁界発生装置およびカードリーダ
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/08 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
G06K7/08 040
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020112500
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011383
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】坂牧 弘孝
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-175529(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0303627(US,A1)
【文献】特開平04-177711(JP,A)
【文献】実開平03-023908(JP,U)
【文献】特開2001-334530(JP,A)
【文献】特開2013-197250(JP,A)
【文献】登録実用新案第3072261(JP,U)
【文献】特開2008-235807(JP,A)
【文献】実開昭58-022781(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、
前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、を備え、
前記筒状胴部と前記コアとの間には、第1隙間が設けられていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の妨害磁界発生装置において、
前記筒状胴部と前記コアとは、前記第1隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の妨害磁界発生装置において、
前記コイルに重なるように配置された回路基板を備え、
前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、
前記ボビンには複数の凸部が形成され、
前記回路基板は、前記複数の凸部を介して前記ボビンと固定されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項4】
請求項3に記載の妨害磁界発生装置において、
前記回路基板は、前記回路基板と前記複数の凸部との間に設けられた軟質の接着剤によって前記ボビンと接着されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の妨害磁界発生装置において、
前記コイルに重なるように配置された回路基板を備え、
前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、
前記回路基板と前記コイルとの間には、第2隙間が設けられていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項6】
請求項5に記載の妨害磁界発生装置において、
前記回路基板と前記コイルとは、前記第2隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項7】
請求項1から6までの何れか一項に記載の妨害磁界発生装置を備えたカードリーダであって、
前記カードが挿入される挿入口が設けられたカード挿入部を備え、
前記妨害磁界発生装置は、前記コイル、前記ボビンおよび前記コアが内側に収容されたケースを備え、
前記カード挿入部は、前記ケースが内側に収容されるケース収容部を備え、
前記ケースは、前記コアの延在方向において前記ケースの外壁と前記ケース収容部の内壁とが第3隙間を介して対向するように前記ケース収容部に収容されていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項8】
請求項7に記載のカードリーダであって、
前記ケースと前記ケース収容部の内壁とは、前記第3隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項9】
カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、
前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、前記コイルに重なるように配置された回路基板と、を備え、
前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、
前記ボビンには複数の凸部が形成され、
前記回路基板は、前記複数の凸部を介して前記ボビンと固定されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項10】
請求項9に記載の妨害磁界発生装置において、
前記回路基板は、前記回路基板と前記複数の凸部との間に設けられた軟質の接着剤によって前記ボビンと接着されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項11】
カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、
前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、前記コイルに重なるように配置された回路基板と、を備え、
前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、
前記回路基板と前記コイルとの間には、第2隙間が設けられていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項12】
請求項11に記載の妨害磁界発生装置において、
前記回路基板と前記コイルとは、前記第2隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されていることを特徴とする妨害磁界発生装置。
【請求項13】
カードが挿入される挿入口が設けられたカード挿入部と、
前記カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置と、
を備えたカードリーダであって、
前記妨害磁界発生装置は、前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルおよびコアが内側に収容されたケースと、を備え、
前記カード挿入部は、前記ケースが内側に収容されるケース収容部を備え、
前記ケースは、前記コアの延在方向において前記ケースの外壁と前記ケース収容部の内壁とが第3隙間を介して対向するように前記ケース収容部に収容されていることを特徴とするカードリーダ。
【請求項14】
請求項13に記載のカードリーダにおいて、
前記ケースと前記ケース収容部の内壁とは、前記第3隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されていることを特徴とするカードリーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気データの不正な読取りを妨害することのできる妨害磁界発生装置、およびカードリーダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カードに記録された磁気データを不正に読み取るスキミングを阻止するために、カードリーダに妨害磁界発生装置を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の妨害磁界発生装置は、コアと、ボビンを介してコアに巻回されるコイルとを備えており、カードリーダのカード挿入部の内部に配置される。また、特許文献1には、妨害磁界発生装置の取り扱いを容易にするために、コアおよびコイルをケースに収容することが提案されている。
【0003】
かかる妨害磁界発生装置において、比較的強い妨害磁界を発生させようとして比較的大きな交流信号をコイルに供給すると、コアが振動するとともにコアの振動がケースに伝達されて、妨害磁界発生装置から比較的大きな騒音が発生する。また、妨害磁界発生装置は、カードリーダにおいてカード挿入口の内部に配置されるため、妨害磁界発生装置から比較的大きな騒音が発生すると、カードリーダのユーザに不快感を与えてしまう。そこで、特許文献1では、ケースの内部を樹脂によって封止した構造が提案されている。また、コアおよびコイルについてはケースの内側面に接触しないようにケースの内側面から離間させ、コアとケースとの間、およびコイルとケースとの間もケースの内部を樹脂によって封止した構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-175529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ケースの内部を樹脂によって封止した場合でも、振動の発生源からカード挿入部までが樹脂等を介して剛的に結合していると、コアの振動がカード挿入部まで伝達されてしまい、カード挿入部から比較的大きな騒音が発生するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することのできる妨害磁界発生装置、およびカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、を備え、前記筒状胴部と前記コアとの間には、第1隙間が設けられていることを特徴とする。本発明では、ボビンの筒状胴部とコアとの間に第1隙間が設けられているため、コアからボビンへの振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0007】
本発明において、前記筒状胴部と前記コアとは、前記第1隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、ボビンの筒状胴部とコアとを固定しても、コアからボビンへの振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0008】
本発明において、前記コイルに重なるように配置された回路基板を備え、前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、前記ボビンには複数の凸部が形成され、前記回路基板は、前記複数の凸部を介して前記ボビンと固定されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、ボビンと回路基板との連結箇所が凸部に限定されているため、ボビンから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0009】
本発明において、前記回路基板は、前記回路基板と前記複数の凸部との間に設けられた軟質の接着剤によって前記ボビンと接着されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、ボビンと回路基板とを固定しても、ボビンから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0010】
本発明において、前記コイルに重なるように配置された回路基板を備え、前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、前記回路基板と前記コイルとの間には、第2隙間が設けられている態様を採用することができる。かかる態様によれば、コイルと回路基板との間に第2隙間が設けられているため、コイルから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0011】
本発明において、前記回路基板と前記コイルとは、前記第2隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、コイルと回路基板とを固定しても、コイルから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0012】
本発明において、前記カードが挿入される挿入口が設けられたカード挿入部を備え、前記妨害磁界発生装置は、前記コイル、前記ボビンおよび前記コアが内側に収容されたケースを備え、前記カード挿入部は、前記ケースが内側に収容されるケース収容部を備え、前記ケースは、前記コアの延在方向において前記ケースの外壁と前記ケース収容部の内壁とが第3隙間を介して対向するように前記ケース収容部に収容されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、振動が伝達されやすいコアの延在方向では、ケースとケース収容部の内壁との間に第3隙間が設けられているため、ケースからケース収容部の内壁への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0013】
本発明において、前記ケースと前記ケース収容部の内壁とは、前記第3隙間に設けられた軟質の接着剤によって接着されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、ケースと前記ケース収容部の内壁とを固定しても、ケースからケース収容部の内壁への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0014】
本発明の別の態様は、カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、前記コイルに重なるように配置された回路基板と、を備え、前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、前記ボビンには複数の凸部が形成され、前記回路基板は、前記複数の凸部を介して前記ボビンと固定されていることを特徴とする。本発明では、ボビンと回路基板との連結箇所が凸部に限定されているため、ボビンから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置であって、前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルが外周側に巻回された筒状胴部を有するボビンと、前記筒状胴部の内側に配置されたコアと、前記コイルに重なるように配置された回路基板と、を備え、前記回路基板には、前記コイルに給電する回路が構成され、前記回路基板と前記コイルとの間には、第2隙間が設けられていることを特徴とする。本発明では、コイルと回路基板との間に第2隙間が設けられているため、コイルから回路基板への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0016】
本発明のさらに別の態様は、カードが挿入される挿入口が設けられたカード挿入部と、前記カードに記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置と、を備えたカードリーダであって、前記妨害磁界発生装置は、前記妨害磁界を発生させるコイルと、前記コイルおよびコアが内側に収容されたケースと、を備え、前記カード挿入部は、前記ケースが内側に収容されるケース収容部を備え、前記ケースは、前記コアの延在方向において前記ケースの外壁と前記ケース収容部の内壁とが第3隙間を介して対向するように前記ケース収容部に収容されていることを特徴とする。本発明は、振動が伝達されやすいコアの延在方向では、ケースとケース収容部の内壁との間に第3隙間が設けられているため、ケースからケース収容部の内壁への振動の伝達が抑制される。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、コアからボビンへの振動の伝達、ボビンから回路基板への振動の伝達、コイルから回路基板への振動の伝達、およびケースからケース収容部の内壁への振動の伝達のうちの少なくとも1つが抑制されている。従って、コアの振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係るカードリーダのカード挿入部側の構成を示す概略側面図。
図2図1に示す妨害磁界発生装置をカード挿入部のケース収容部に配置した様子を示す斜視図。
図3図2に示す妨害磁界発生装置等の断面図。
図4図2に示す妨害磁界発生装置の斜視図。
図5図2に示す妨害磁界発生装置の分解斜視図。
図6図5に示すボビンの回路基板との結合用の凸部等を示す分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照して、本発明を適用したカードリーダおよび妨害磁界発生装置を説明する。なお、以下に説明する軟質の接着剤および封止樹脂とは、例えば、ショアーAが50°以下の弾性を有する接着剤および封止樹脂を意味する。
【0020】
(カードリーダの概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係るカードリーダ1のカード挿入部4側の構成を示す概略側面図である。図2は、図1に示す妨害磁界発生装置10をカード挿入部4のケース収容部40に配置した様子を示す斜視図である。図3は、図2に示す妨害磁界発生装置10等の断面図であり、図2に示す妨害磁界発生装置10等のXZ断面図に相当する。
【0021】
図1に示すカードリーダ1は、カード2に記録された磁気データの読取りやカード2への磁気データの記録を行うための装置であり、たとえば、ATM(Automated Teller Machine)等の所定の上位装置で使用される。カードリーダ1は、
カード2が挿入されるカード挿入口3が形成されるカード挿入部4と、本体部5とを備えている。カードリーダ1の内部には、カード挿入口3から挿入されたカード2が移動するカード移動路6が形成されている。
【0022】
カードリーダ1は、カード2に記録された磁気データの読取り、およびカード2への磁気データの記録の少なくとも一方を行う磁気ヘッド7を備えている。また、カードリーダ1は、カード2を搬送するための駆動ローラ8およびパッドローラ9を備えている。さらに、カードリーダ1は、カード2に記録された磁気データの不正な読取りを妨害するための妨害磁界を発生させる妨害磁界発生装置10を備えている。
【0023】
カードリーダ1において、カード2は、カード移動路6に沿って、図1に示すX方向に移動する。また、カード挿入口3から挿入されたカード2は、X1方向側に移動してカードリーダ1の内部に取り込まれ、カード挿入口3から排出されるカード2は、X2方向側に移動する。また、X方向に直交する図1等のZ方向は、カードリーダ1に取り込まれたカード2の厚さ方向であり、X方向とZ方向とに直交する図1等のY方向は、カードリーダ1に取り込まれたカード2の幅方向である。
【0024】
以下の説明では、X方向を「前後方向」とし、Y方向を左右方向とし、Z方向を上下方向とする。また、前後方向の一方側(図1等のX1方向側)を後側とし、その反対側である図1等のX2方向側を前側とし、上下方向の一方側(図1等のZ1方向側)を上側とし、その反対側である図1等のZ2方向側を下側とする。
【0025】
カード2は、たとえば、厚さが0.7~0.8mm程の略長方形状の塩化ビニル製のカードである。カード2の裏面には、磁気データが記録される磁気ストライプが形成されている。磁気ストライプは、略長方形状に形成されるカード2の長手方向に沿って形成されている。カード2は、カード2の裏面が下側を向いた状態で、かつ、カード2の長手方向が前後方向と略一致した状態で、カードリーダ1に挿入されて、カード移動路6で搬送される。なお、カード2には、ICチップが内蔵されても良い。また、カード2は、厚さが0.18~0.36mm程度のポリエチレンテレフタレート製のカードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【0026】
カード挿入部4は、本体部5の前端面に取り付けられている。カード挿入部4は、中空状に形成されており、妨害磁界発生装置10はカード挿入部4の内部に配置されている。本形態の妨害磁界発生装置10は、カード移動路6の上側に配置されている。但し、妨害磁界発生装置10は、カード移動路6の下側に配置されていても良い。妨害磁界発生装置10の具体的な構成については後述する。
【0027】
磁気ヘッド7、駆動ローラ8およびパッドローラ9は、本体部5の内部に配置されている。磁気ヘッド7は、カード移動路6に下側から臨むように配置されている。また、磁気ヘッド7は、左右方向において、カード2の磁気ストライプが通過する位置に配置されている。駆動ローラ8には、ベルトやプーリ等の動力伝達機構を介してモータが連結されている。駆動ローラ8とパッドローラ9とは、上下方向で対向している。パッドローラ9は、駆動ローラ8に向かって付勢されている。カード2は、駆動ローラ8とパッドローラ9との間に挟まれた状態で搬送される。
【0028】
図2および図3に示すように、妨害磁界発生装置10をカードリーダ1に配置するにあたっては、カードリーダ1のカード挿入部4の内側に設けられる中空のホルダ46の内部に妨害磁界発生装置10を収容する。ホルダ46の内部はケース収容部40になっており、ケース収容部40は、左右方向の寸法が前後方向の寸法より長い略直方体形状になっている。より具体的には、ホルダ46は、底板部45と、底板部45の後側端部から上方に
突出した後板部41と、底板部45の前側端部から上方に突出した前板部42とを有しており、後板部41と前板部42とは前後方向で対向している。また、ホルダ46は、底板部45の左側端部から上方に突出した右板部43と、底板部45の右側端部から上方に突出した左板部44とを有しており、右板部43と左板部44とは左右方向で対向している。従って、ケース収容部40は、底板部45、後板部41、前板部42、右板部43、および左板部44によって囲まれており、後板部41、前板部42、右板部43、および左板部44によって、ケース収容部40の内壁48が構成されている。
【0029】
このように構成したカードリーダ1では、カード挿入口3にカード2が挿入されてカードリーダ1の内部にカード2が取り込まれる際に、例えば、カード挿入口3に挿入されたカード2の全体がカード挿入部4の内部に取り込まれるまで、妨害磁界発生装置10が妨害磁界を発生させる。また、カードリーダ1では、カード挿入口3からカード2が排出される際に、例えば、ユーザによるカード2の引抜きが可能となる位置まで搬送されたカード2がユーザによって引き抜かれるまで、妨害磁界発生装置10が妨害磁界を発生させる。すなわち、磁気ヘッド7による磁気データの読取時や記録時には、妨害磁界発生装置10は妨害磁界を発生させていない。
【0030】
(妨害磁界発生装置10の全体構成)
図4は、図2に示す妨害磁界発生装置10の斜視図である。図5は、図2に示す妨害磁界発生装置10の分解斜視図である。図6は、図5に示すボビン15の回路基板13との結合用の凸部等を示す分解斜視図である。なお、図4および図5では、回路基板13に設けたリード線145の図示を省略し、図6では、回路基板13に設けたリード線145、電子部品141、142、およびランドの図示を省略してある。
【0031】
図3図4図5および図6に示すように、妨害磁界発生装置10は、妨害磁界を発生させるコイル12と、コイル12が外周側に巻回された筒状胴部150を有するボビン15と、筒状胴部150の内側に配置されたコア11と、コイル12が電気的に接続された回路基板13とを備えている。また、妨害磁界発生装置10は、コア11、コイル12および回路基板13が内側に収容されたケース16を備えている。ケース16は、上面が開口する略直方体の箱状に形成されるケース本体18と、ケース本体18の上面の開口を塞ぐカバー17(図1参照)とから構成されている。
【0032】
コア11は、薄い磁性板が積層された積層コアである。本形態において、コア11は、別体で形成される複数のコア分割体21~25を備えており、5個のコア分割体21~25は、一体化されている。コア11は、薄い磁性板が積層されて形成された積層コアであるため、コア分割体21~25も、薄い磁性板が積層されて形成された積層コアである。
【0033】
コア分割体21~25は各々、直線状に延在する棒状に形成されている。より具体的には、コア分割体21~25は、細長い略四角柱状に形成されている。コア分割体21~24は、長手方向が前後方向と一致するように配置されている。また、コア分割体21~24は、左右方向に一定の間隔をあけた状態で互いに平行に配置されている。コア分割体21~24は、左右方向の一方から他方に向かってこの順番で配置されている。コア分割体21~24の上下方向の厚さは等しく、コア分割体21~24の左右方向の幅は等しい。
【0034】
コア分割体25は、長手方向が左右方向と一致するように配置されている。コア分割体21~24の後端部21a~24aは、コア分割体25に固定されている。より具体的には、コア分割体25の上下方向の厚さは、コア分割体21~24の厚さよりも厚くなっており、コア分割体25には、後端部21a~24aが各々、上側から嵌る4個の凹部25aが形成されている。コア分割体21~24は、後端部21a~24aが凹部25aに嵌っている状態でコア分割体25に固定されている。また、コア分割体21~24は、例え
ば、凹部25aに塗布される接着剤によってコア分割体25に固定され、5個のコア分割体21~25は、接着剤によって一体化されている。ここで、コア分割体21~24の後端部21a~24aの左右方向の幅は、コア分割体21~24の後端部21a~24a以外の部分の左右方向の幅よりも狭い。コア分割体21とコア分割体24とは、同一形状に形成され、コア分割体22とコア分割体23とは、同一形状に形成されている。コア分割体21、24の長さは、コア分割体22、23の長さよりも長くなっている。
【0035】
このように構成したコア11において、コア分割体21~24は各々、ボビン15の筒状胴部150の内側に配置され、コイル12は、ボビン15の筒状胴部150を介してコア11に巻回される。より具体的には、妨害磁界発生装置10は、4個のコイル12を備えており、4個のコイル12は各々、コア分割体21~24にボビン15を介して巻回されている。ボビン15は、筒状胴部150の両端にフランジ部151、152を備えており、コイル12はフランジ部151、152の間に巻回されている。
【0036】
ここで、コア分割体21、24の長さはコア分割体22、23の長さよりも長い。このため、コア分割体21、24に取り付けられるボビン15の筒状胴部150の長さは、コア分割体22、23に取り付けられるボビン15の筒状胴部150の長さよりも長くなっている。従って、コア分割体21、24に巻回されるコイル12の長さは、コア分割体22、23に巻回されるコイル12の長さよりも長くなっている。
【0037】
本形態において、4つの筒状胴部150のうち、左右方向の内側でコア分割体22、23に取り付けられる筒状胴部150では、フランジ部151、152に、上方に突出した凸部156、157が設けられている。本形態において、凸部156、157は、上下方向の途中位置に上向きの段部156a、157aを備えた段付きの凸部である。
【0038】
(筒状胴部150の内部の構成)
図3に示すように、本形態の妨害磁界発生装置10では、コア分割体21~24を各々、ボビン15の筒状胴部150の内側に挿入した状態で、筒状胴部150とコア分割体21~24との間には第1隙間G1が形成されている。本形態において、第1隙間G1には、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、塩化ビニル系接着剤等の軟質の接着剤R1が設けられ、筒状胴部150とコア分割体21~24とは、接着剤R1によって接着されている。なお、図3では、第1隙間G1を周方向および軸線方向で同一の寸法で模式的に示してあるが、第1隙間G1の寸法は、周方向および軸線方向で均一でなくてもよい。
【0039】
(回路基板13の構成)
再び、図3図4図5、および図6において、回路基板13は、ガラスエポキシ基板等のリジッド基板である。回路基板13は、回路基板13の厚さ方向が上下方向に向くように配置されている。回路基板13は、4個のコイル12に上側から重なるように配置されており、回路基板13の下側には、コイル12に加えて、コア11およびボビン15も位置する。本形態の回路基板13は、左右方向に延在する長方形の基板の前縁の中央に四角形の切り欠き130を設けた形状を有している。回路基板13の上面には、コイル12に交流を供給する給電回路14を構成する複数の電子部品141、142、およびリード線145が設けられ、回路基板13には、コイル12から延在するコイル線の端部を上方に引き出すための穴13cが設けられている。
【0040】
給電回路14からコイル12に交流が供給されると、磁力線の向きがコア分割体21の前端面21bおよびコア分割体23の前端面23bのいずれか一方から前端面21bおよび前端面23bのいずれか他方に向かう妨害磁界と、磁力線の向きがコア分割体22の前端面22bおよびコア分割体24の前端面24bのいずれか一方から前端面22bおよび前端面24bのいずれか他方に向かう妨害磁界とが発生する。
【0041】
具体的には、コイル12に交流が供給されると、磁力線の向きが前端面21bから前端面23bに向かう方向と前端面23bから前端面21bに向かう方向とに周期的に変動する妨害磁界と、磁力線の向きが前端面22bから前端面24bに向かう方向と前端面24bから前端面22bに向かう方向とに周期的に変動する妨害磁界とが発生する。
【0042】
なお、コイル12は、コイル12が接続される直流電源と、この直流電源に対してコイル12と並列に接続されるコンデンサとを備える給電回路に接続されても良い。この場合には、コンデンサとコイル12とによって共振回路が構成される。また、コイル12は、直流を交流へ変換するインバータ等の回路を介して直流電源に接続されても良い。また、コイル12に交流電源が接続される場合および直流電源が接続される場合のいずれの場合であっても、磁力線の向きを変動させるタイミングは周期的でなくても良い。
【0043】
なお、図1に示すように、カード2に記録された磁気データを不正に読み取るためのスキミング用磁気ヘッド80は、カード挿入口3の前方であって、かつ、カード移動路6よりも下側に配置されると想定される。従って、妨害磁界発生装置10が発生させる妨害磁界の影響をスキミング用磁気ヘッド80に対して効果的に与えるために、図3に示すように、コア分割体21~24は、前側に向かうにしたがって、わずかに下側に向かうように傾斜している。また、コア分割体21~24がこのように傾斜しているために、回路基板13の前端は、回路基板13の後端よりもわずかに下側に配置されており、回路基板13は、前後方向に対してわずかに傾いている。
【0044】
(回路基板13の固定構造)
再び図3図4図5、および図6において、回路基板13には、コア分割体22、23に取り付けられる2つの筒状胴部150のフランジ部151と重なる位置に、フランジ部151の凸部156が嵌る穴13aが形成されている。また、回路基板13には、フランジ部152と重なる位置には、凸部157が嵌る切り欠き13bが形成されている。従って、回路基板13の穴13aおよび切り欠き13bにボビン15の凸部156、157を嵌めることにより、回路基板13とボビン15とを位置決めし、回路基板13とボビン15とを凸部156、157を介して固定することができる。
【0045】
本形態では、図6に示すように、凸部156、157の左右両側に接着剤R4を点状に塗布しておき、接着剤R4によって、回路基板13とボビン15とを接着する。その際、接着剤R4としては、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、塩化ビニル系接着剤等の軟質の接着剤を用いる。
【0046】
この状態で、回路基板13はコイル12に上方から重なる。但し、凸部156、157は各々、上下方向の途中位置が上向きの段部156a、157aになっているため、図3に示すように、回路基板13とコイル12との間には第2隙間G2が形成される。本形態において、第2隙間G2には、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、塩化ビニル系接着剤等の軟質の接着剤R2が設けられ、回路基板13とコイル12とは接着剤R2によって接着されている。なお、図3では、第2隙間G2を軸線方向で同一の寸法で模式的に示してあるが、第2隙間G2の寸法は軸線方向で均一でなくてもよい。
【0047】
(ケース16の構成)
再び図3図4図5、および図6において、ケース本体18は、底板部185と、底板部185の後側端部から上方に突出した第1側板部181と、底板部185の前側端部から上方に突出した第2側板部182とを有しており、第1側板部181と第2側板部182とは前後方向で対向している。また、ケース本体18は、底板部185の左側端部から上方に突出した第3側板部183と、底板部185の右側端部から上方に突出した第4
側板部184とを有しており、第3側板部183と第4側板部184とは左右方向で対向している。
【0048】
図3に示すように、ケース16において、ケース本体18には、後側の2つの隅部で回路基板13を支持する左右一対の第1基板支持部16aと、前側の2つの隅部で回路基板13を支持する左右一対の第2基板支持部16bが形成されている。第1基板支持部16a、および第2基板支持部16bの上端面は平面となっており、第1基板支持部16a、および第2基板支持部16bは、回路基板13の下面に接触して回路基板13を下側から支持する。この状態で、回路基板13の前後の端部とケース本体18の内面との間には隙間が形成されている。同様に、回路基板13の左右の端部とケース本体18の内面との間には隙間が形成されている。
【0049】
(ケース16内の封止構造)
このように構成した妨害磁界発生装置10において、ケース16の内部は、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の軟性の封止樹脂R0によって封止されている。かかる構成は、ケース16の内部にコア11、コイル12、回路基板13、およびボビン15を配置した後、ケース16の内部に封止樹脂R0を充填することによって実現できる。本形態では、回路基板13の縁に形成された切り欠き13e、13f(図6参照)を介してノズルから封止樹脂R0を回路基板13の下方に充填する。
【0050】
(ケース収容部40でのケース16の固定構造)
図5に示すように、ケース本体18において、第3側板部183の外面および第4側板部184の外面には上向きの段部183a、184aが形成されている。図2に示すように、ホルダ46の右板部43の内側、および左板部44の内側の各々には、段部183a、184aの上方から係合する係合部47が形成されている。従って、ケース16をケース収容部40の内側に上方から押し込むと、ケース16は、図3に示すホルダ46の底板部45の内面に形成された凸部45aに支持されるとともに、図2に示す2つの係合部47は各々、第3側板部183の外面、および第4側板部184の外面に形成された段部183a、184aに上方から係合する。その結果、ケース16は、ホルダ46の内側に固定される。
【0051】
この状態で、図3に示すように、コア11が延在方向する方向である前後方向では、ケース本体18の第1側板部181とホルダ46の後板部41との間には、第3隙間G31が形成され、ケース本体18の第2側板部182とホルダ46の前板部42との間には第3隙間G32が形成される。本形態において、第3隙間G31、G32には、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、塩化ビニル系接着剤等の軟質の接着剤R3が設けられており、ケース本体18は、ケース収容部40の内壁48に接着剤R3によって接着される。なお、図3では、第3隙間G31、G32は各々、同一の寸法で模式的に示してあるが、第3隙間G31、G32の寸法は各々、均一でなくてもよい。
【0052】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ボビン15の筒状胴部150とコア11との間に第1隙間G1が設けられているため、コア11からボビン15への振動の伝達が抑制される。また、筒状胴部150とコア11とは、第1隙間G1に設けられた軟質の接着剤R1によって接着されているため、ボビン15の筒状胴部150とコア11とを固定しても、コア11からボビン15への振動の伝達が抑制される。従って、コア11の振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0053】
また、ボビン15と回路基板13との連結箇所が凸部156、157に限定されているため、ボビン15から回路基板13への振動の伝達が抑制される。また、回路基板13は
、回路基板13と複数の凸部156、157との間に設けられた軟質の接着剤R4によってボビン15と接着されているため、ボビン15と回路基板13とを固定しても、ボビン15から回路基板13への振動の伝達が抑制される。従って、コア11の振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0054】
また、コイル12と回路基板13との間に第2隙間G2が設けられているため、コイル12から回路基板13への振動の伝達が抑制される。また、回路基板13とコイル12とは、第2隙間G2に設けられた軟質の接着剤R2によって接着されているため、コイル12と回路基板13とを固定しても、コイル12から回路基板13への振動の伝達が抑制される。従って、コア11の振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0055】
また、振動が伝達されやすいコア11の延在方向(前後方向)では、ケース16とケース収容部40の内壁48との間に第3隙間G31、G32が設けられているため、ケース16からケース収容部40の内壁48への振動の伝達が抑制される。また、ケース16とケース収容部40の内壁48とは、第3隙間G31、G32に設けられた軟質の接着剤R3によって接着されているため、ケース16とケース収容部40の内壁48とを固定しても、ケース16からケース収容部40の内壁48への振動の伝達が抑制される。従って、コア11の振動を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
【0056】
また、ケース16に収容されるコア11、コイル12およびボビン15は、ケース16の内側面に接触しないようにケース16の内側面から離れている。従って、コア11の振動がケース16に伝達されるのを抑制することができる。
【0057】
また、コア11は、別体で形成される5個のコア分割体21~25によって構成されている。そのため、個々のコア分割体21~25の固有振動数を高くして、個々のコア分割体21~25の固有振動数を人間の可聴周波数帯域からずらすことが可能になる。また、本形態では、人間の可聴周波数帯域から固有振動数をずらすことが可能になる5個のコア分割体21~25が一体化されてコア11が形成されているため、コイル12を小型化しても、妨害磁界発生装置10から発生する騒音を抑制することが可能になる。
【0058】
また、コア11、コイル12およびボビン15と、ケース16の内側面との間に、封止樹脂R0が配置されている。そのため、封止樹脂R0によって、コア11、コイル12およびボビン15がケース16の内側面に接触していない状態を確実に維持することができる。また、封止樹脂R0軟性を有するため、コア11の振動がケース16に伝達されるのを抑制することができる。
【0059】
(コア11の変形例)
上述した形態において、コア11は、コイル12が巻回される4個のコア分割体21~24を備えているが、コア11は、コイル12が巻回される2個または3個のコア分割体を備えていても良いし、コイル12が巻回される5個以上のコア分割体を備えていても良い。また、上述した形態では、コア11は、別体で形成される5個のコア分割体21~25によって構成されているが、コア11は、一体で形成されていても良い。すなわち、上述した形態では、コア11は、コア分割体21~25に分割されているが、コア11は、コア分割体に分割されていなくても良い。また、上述した形態において、カードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を移動させながら、磁気データの読取りや記録を行う手動式のカードリーダであっても良い。
【符号の説明】
【0060】
1…カードリーダ、2…カード、3…カード挿入口、4…カード挿入部、5…本体部、10…妨害磁界発生装置、11…コア、12…コイル、13…回路基板、14…給電回路、
15…ボビン、16…ケース、16a…第1基板支持部、16b…第2基板支持部、17…カバー、18…ケース本体、40…ケース収容部、41…後板部、42…前板部、42、43…右板部、44…左板部、156、157…凸部、46…ホルダ、47…係合部、48…内壁、80…スキミング用磁気ヘッド、1150…筒状胴部、151、152…フランジ部、156a、157a、183a、184a…段部、181…第1側板部、182…第2側板部、183…第3側板部、184…第4側板部、G1…第1隙間、G2…第2隙間、G31、G32…第3隙間、R0…封止樹脂、R1、R2、R3、R4…接着剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6