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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】空気清浄装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 17/02 20060101AFI20240729BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20240729BHJP
   A61L 9/013 20060101ALI20240729BHJP
   A61L 9/00 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
A47K17/02 Z
A61L9/01 F
A61L9/013
A61L9/00 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020146593
(22)【出願日】2020-09-01
(65)【公開番号】P2022041416
(43)【公開日】2022-03-11
【審査請求日】2023-08-18
(73)【特許権者】
【識別番号】598112279
【氏名又は名称】佐伯 午郎
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 午郎
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】実開昭60-140496(JP,U)
【文献】特開昭60-119951(JP,A)
【文献】特開2015-160745(JP,A)
【文献】特開2014-104066(JP,A)
【文献】実開昭55-040800(JP,U)
【文献】実開昭54-027189(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/00 -17/02
A47K 10/16
A61L 9/01
A61L 9/013
A61L 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状のトイレットペーパーを紙管に巻き付けたトイレットロールが装着されたトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を挿入可能な開口を両端に備え、前記紙管の内側に挿入される第1の筒状部材と、
空気を清浄可能な成分を含み、前記紙管の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置された空気清浄媒体と、
を有し、
前記空気清浄媒体は、前記空気を清浄可能な成分を含むシート状の布又は紙であり、
前記空気清浄媒体は、前記第1の筒状部材の外側表面に巻き付けられたことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項2】
帯状のトイレットペーパーを紙管に巻き付けたトイレットロールが装着されたトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を挿入可能な開口を両端に備え、前記紙管の内側に挿入される第1の筒状部材と、
空気を清浄可能な成分を含み、前記紙管の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置された空気清浄媒体と、
を有し、
開口を両端に備え、前記紙管の内側且つ前記第1の筒状部材の外側に配置され、一方の端側で前記第1の筒状部材を支持する第2の筒状部材を更に有し、
前記第1の筒状部材は、可撓性を有し、
前記第1の筒状部材は、前記外側表面から内側表面に貫通する孔を備え
前記空気清浄媒体は、前記第2の筒状部材の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置されたことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項3】
前記第2の筒状部材の他方の端側に配置され、前記第2の筒状部材の開口側と反対側に延びる枠状部材を更に有することを特徴とする請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記空気清浄媒体は、前記空気を清浄可能な成分を含むシート状の布又は紙、又は前記空気を清浄可能な成分を封入した布袋又は紙袋であことを特徴とする請求項2又は3に記載の空気清浄装置。
【請求項5】
帯状のトイレットペーパーを紙管に巻き付けたトイレットロールが装着されたトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を挿入可能な開口を両端に備え、前記紙管の内側に挿入される第1の筒状部材と、
空気を清浄可能な成分を含み、前記紙管の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置された空気清浄媒体と、
を有し、
開口を両端に備え、前記紙管の内側且つ前記第1の筒状部材の外側に配置され、一方の端側で前記第1の筒状部材を支持する第2の筒状部材と、
前記第2の筒状部材の他方の端側に配置され、前記第2の筒状部材の開口側と反対側に延びる枠状部材と、
を更に有し、
前記第1の筒状部材は、可撓性を有し、
前記空気清浄媒体は、前記第2の筒状部材の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置されたことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項6】
帯状のトイレットペーパーを紙管に巻き付けたトイレットロールが装着されたトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を挿入可能な開口を両端に備え、前記紙管の内側に挿入される第1の筒状部材と、
空気を清浄可能な成分を含み、前記紙管の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置された空気清浄媒体と、
を有し、
開口を両端に備え、前記紙管の内側且つ前記第1の筒状部材の外側に配置され、一方の端側で前記第1の筒状部材を支持する第2の筒状部材を更に有し、
前記第1の筒状部材は、可撓性を有し、
前記空気清浄媒体は、前記空気を清浄可能な成分を含むシート状の布又は紙、又は前記空気を清浄可能な成分を封入した布袋又は紙袋であり、
前記空気清浄媒体は、前記第2の筒状部材の内側表面と前記第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置されたことを特徴とする空気清浄装置。
【請求項7】
前記空気を清浄可能な成分は、二酸化塩素、トドマツに含まれる成分、又は酸化触媒機能を有する成分を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の空気清浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気清浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットロールの紙管の内面側から外周面側に向かって厚み方向に消臭剤を含浸させる技術が開示されている(例えば、特許文献1)。消臭剤の消臭成分にトイレットルーム内の悪臭成分が接触することで、トイレットルーム内が消臭される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-104066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述したようなトイレットロールでは、消臭成分と悪臭成分との接触は、主に紙管の内側表面となる。また、このようなトイレットロールがトイレットロールホルダに装着されたときに、紙管の内側表面から消臭成分が揮発して放散するものの、放散した消臭成分は、主に紙管の内側空間や、紙管の外側の空間ではあるものの紙管の両端の開口近傍と限られた空間に留まる可能性がある。更にまた、装着後ユーザによってトイレットペーパーが引き出されたときに、紙管が動かされることによって消臭成分の拡散が促されるものの、消臭成分がトイレットルーム内に十分に行き渡るには多くの時間がかかってしまう。
【0005】
本開示は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、トイレットルーム内に消臭成分等の空気を清浄可能な成分をより効率良く拡散することができる空気清浄装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0007】
すなわち、本開示の一側面に係る空気清浄装置は、帯状のトイレットペーパーを紙管に巻き付けたトイレットロールが装着されたトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を挿入可能な開口を両端に備え、紙管の内側に挿入される第1の筒状部材と、空気を清浄可能な成分を含み、紙管の内側表面と第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置された空気清浄媒体とを有する。
【0008】
ここで、空気を清浄可能な成分とは、空気を清らかにすることが可能な成分のことであり、例えば、空気中の悪臭(例えば、アンモニア臭)を消臭したり、空気中の有害物質(例えば、二酸化窒素)を無害化したり、又は空気中の菌やウィルスの活動を抑制したりするものを挙げることができる。
【0009】
当該構成によれば、トイレットロール支持部に装着されたトイレットロールのトイレットペーパーが引き出されて、トイレットロールの紙管が、トイレットペーパーが引き出される方向に動かされたときに、紙管と第1の筒状部材との間の空間のうちの、トイレットペーパーが引き出される側と反対側の部分では、紙管がその内側にある第1の筒状部材に接近して、紙管と第1の筒状部材との間の間隔が狭まり、当該部分の空気が第1の筒状部材の両端側からトイレットロールの外側に強制的に排気される。これにより、空気清浄媒
体から紙管と第1の筒状部材との間の空間に放散された空気を清浄可能な成分をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【0010】
また、当該構成によれば、空気を清浄可能な成分の拡散に、ファン等の電力を必要する装置を使用せずに済む。これにより、省エネルギ性に優れた空気清浄装置を低コストで提供することができる。
【0011】
更にまた、当該構成によれば、トイレットロールを交換する場合には、トイレットペーパーが無くなった紙管内から本装置(筒状部材及び空気清浄媒体)を取り出し、本装置を新しいトイレットロールの紙管内に挿入すればよい。また、空気を清浄可能な成分の放散に伴い、空気清浄媒体の空気を清浄する機能が弱くなった場合には、トイレットロールの紙管内から本装置を取り出し、新しい本装置をその紙管内に挿入すればよい。このように、本装置の交換を容易に行うことができる。
【0012】
上記一側面に係る空気清浄装置において、空気清浄媒体は、空気を清浄可能な成分を含むシート状の布又は紙であり、当該空気清浄媒体は、第1の筒状部材の外側表面に巻き付けられてもよい。
【0013】
当該構成によれば、空気清浄媒体はシート状で薄いので、紙管と第1の筒状部材との間の空間が十分に確保される。これにより、空気清浄媒体から空気を清浄可能な成分を紙管と第1の筒状部材との間の空間に十分に放散させることができると共に、紙管の接近による強制的な排気を行うことができる。
【0014】
上記一側面に係る空気清浄装置において、開口を両端に備え、紙管の内側且つ第1の筒状部材の外側に配置され、一方の端側で第1の筒状部材を支持する第2の筒状部材を更に有し、第1の筒状部材は、可撓性を有し、空気清浄媒体は、第2の筒状部材の内側表面と第1の筒状部材の外側表面との間の空間の一部に配置されてもよい。
【0015】
当該構成によれば、トイレットペーパーが引き出されて、トイレットロールの紙管が、トイレットペーパーが引き出される方向に動かされたときに、紙管が、その内側にある第2の筒状部材に当たり、更に第2の筒状部材に支持され、可撓性を有する第1の筒状部材が、その内側にあるトイレットロール支持部に当たって、トイレットペーパーが引き出される方向と反対の方向に撓む。この結果、第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間のうちの、トイレットペーパーが引き出される側と反対側の部分では、第1の筒状部材の撓みによって第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の間隔が狭まり、当該部分の空気が第1の筒状部材の少なくとも一方の端側からトイレットロールの外側に強制的に排気される。これにより、空気清浄媒体から第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間に放散された空気を清浄可能な成分をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【0016】
上記一側面に係る空気清浄装置において、第1の筒状部材は、その外側表面から内側表面に貫通する孔を備えてもよい。
【0017】
当該構成によれば、トイレットペーパーが引き出されたときに、トイレットペーパーが引き出される側と反対側の部分の空気が、第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間を通って、第1の筒状部材の一方の端側から強制的に排気されるだけでなく、孔と第1の筒状部材の内側の空間とを通って、第1の筒状部材の両端側からもトイレットロールの外側に強制的に排気される。これにより、空気を清浄可能な成分をより一層効率良く拡散することができる。
【0018】
上記一側面に係る空気清浄装置において、第2の筒状部材の他方の端側に配置され、第2の筒状部材の開口側と反対側に延びる枠状部材を更に有してもよい。
【0019】
当該構成によれば、トイレットロールの交換の際に、外側から枠状部材を摘まんで、トイレットペーパーが無くなった紙管内から本装置(第1の筒状部材、第2の筒状部材及び空気清浄媒体)を取り出し、本装置を第2の筒状部材の一方の端部側から新しいトイレットロールの紙管内に挿入すればよい。これにより、本装置の交換をより一層容易に行うことができる。
【0020】
また、当該構成によれば、本装置を紙管内に挿入した際に、枠状部材がトイレットロールの端面に当たることで停止部材として機能する。これにより、紙管から本装置が落下するのを防止することができる。
【0021】
上記一側面に係る空気清浄装置において、空気清浄媒体は、空気を清浄可能な成分を含むシート状の布又は紙、又は空気を清浄可能な成分を封入した布袋又は紙袋であり、当該空気清浄媒体は、第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間の一部に配置されてもよい。
【0022】
当該構成によれば、第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間が確保される。これにより、空気清浄媒体から空気を清浄可能な成分を第2の筒状部材と第1の筒状部材との間の空間に十分に放散させることができると共に、第1の筒状部材の撓みによる強制的な排気を十分に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、空気清浄媒体からトイレットロールの紙管内の空間に放散された空気を清浄可能な成分をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、第1の実施形態に係る空気清浄装置の構成を示す斜視図である。
図2図2(A)は空気清浄装置のトイレットロールへの装着方法を説明する図であり、図2(B)は空気清浄装置及びトイレットロールのトイレットロールホルダへの装着方法を説明する図である。
図3図3は、空気清浄装置及びトイレットロールがトイレットロールホルダに装着された後にトイレットロールのトイレットペーパーが引き出されるときの空気清浄装置及びトイレットロールの動作を説明する断面図である。
図4図4は、空気清浄装置を作成する方法を説明する図である。
図5図5は、第2の実施形態に係る空気清浄装置の構成を示す斜視図である。
図6図6(A)は本実施形態の筒状部材の構造を説明する左側斜視図であり、図6(B)は同じくその右側斜視図であり、図6(C)は同じくその内部構造図である。
図7図7(A),(B)は、空気清浄装置及びトイレットロールがトイレットロールホルダに装着された後にトイレットロールのトイレットペーパーが引き出されるときの空気清浄装置及びトイレットロールの動作を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面を参照しながら説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本開示の例示に過ぎない。本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本開示の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0026】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る空気清浄装置の構成を示す斜視図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の空気清浄装置1は、筒状部材2(本開示の「第1の筒状部材」の一例)と、筒状部材2の外側表面(外周面)を覆う空気清浄媒体3とを備える。
【0028】
筒状部材2は、紙又はプラスチックで形成され、開口4を両端に備えた円筒形状を有している。なお、図1では、筒状部材2の左端の開口4のみを示している。筒状部材2は、後述するトイレットロールの紙管と同程度の長さを有すると共に、紙管の内径よりも小さい外径を有していて、紙管内に挿入し、且つ紙管内から取り出し可能となっている。また、筒状部材2は、後述するトイレットロールホルダのトイレットロール支持部を開口4を通して挿入可能な内径を有している。
【0029】
空気清浄媒体3は、例えば不織布のシートから形成され、そのシート内に二酸化塩素(本開示の「空気を清浄可能な成分」の一例)の顆粒5を含んでいる。このような空気清浄媒体3によれば、除菌、消臭、またはウィルスの活動の抑制などの清浄効果を奏する。また、このシート状の空気清浄媒体3は、筒状部材2の外側表面に巻き付けられるように設けられている。
【0030】
図2(A)は空気清浄装置1のトイレットロールへの装着方法を説明する図であり、図2(B)は空気清浄装置1及びトイレットロールのトイレットロールホルダへの装着方法を説明する図である。
【0031】
図2(A)に示すように、まず、トイレットロール6を用意する。トイレットロール6は、開口7を両端に備えた円筒形状の紙管8と、紙管8の外側表面に何重に巻き付けられた帯状のトイレットペーパー9とからなる。なお、図2(A)では、紙管8の左端の開口7のみを示している。
【0032】
続いて、図2(A)において矢印で示すように、空気清浄装置1を、筒状部材2の一方の端から、紙管8の一方の端の開口7(図2(A)では、紙管8の左端の開口7a)を通してトイレットロール6の紙管8内に挿入する。筒状部材2の外径は紙管8の内径よりも小さいので、空気清浄装置1が紙管8内に挿入可能であると共に、空気清浄装置1を紙管8内に挿入したときに紙管8の内側表面(内周面)と筒状部材2の外側表面との間に空間が形成される。また、空気清浄媒体3はシート状で薄いので、紙管8と、筒状部材2の外側表面を覆う空気清浄媒体3との間の空間が十分に確保される。
【0033】
次に、図2(B)に示すように、空気清浄装置1が挿入されたトイレットロール6を、トイレットルーム内に設置されたトイレットロールホルダ10に装着する。
【0034】
トイレットロールホルダ10は、ベース11と、ベース11の両側部に互いに向き合うように配置された一対のブラケット12a,12bとを備えている。ブラケット12a,12bのそれぞれは、ブラケット12aとブラケット12bとの間の空間側に開口13を1つずつ備え、開口13のそれぞれには、トイレットロール支持部14が1つずつ設けられている。なお、図2(B)では、右側部のブラケット12に設けられた開口13及びトイレットロール支持部14のみを示している。トイレットロール支持部14のそれぞれは、互いに向き合っていて、通常状態では横方向(ブラケット12a,12bの上記空間側の面に対して垂直な方向)に倒れて、ブラケット12aとブラケット12bとの間の空間側に突出している。また、トイレットロール支持部14は、上方向(ブラケット12a,12bの上記空間側の面と平行な方向)の力が加えられたときに上方向に持ち上げられて
、開口13内に収納することが可能となっていて、且つその力がなくなったときにばね等の弾性部材(図示せず)によって横方向に倒れることが可能となっている。トイレットロール支持部14のそれぞれを、両端の開口7を通してトイレットロール6の紙管8内に挿入することで、トイレットロール6を両側から支持することができる。
【0035】
また、トイレットロールホルダ10は、カバー15を備えている。カバー15は、ベース11側の端部の両側に設けられた突起のそれぞれ(図示せず)がブラケット12aの上部とブラケット12bの上部とに挟み込まれるように設けられていて、ベース11側の端部を軸にしてブラケット12aとブラケット12bとの間で回転可能となっている。
【0036】
トイレットロール6をトイレットロールホルダ10に装着するときには、図2(B)において矢印で示すようにトイレットロール6をベース11側に近づけて、ブラケット12aとブラケット12bとの間のトイレットロール支持部14の下方から持ち上げる。このとき、ブラケット12aとブラケット12bとの間の空間側に突出していたトイレットロール支持部14のそれぞれが、トイレットロール6のトイレットペーパー9の端面に当接しながら上方向に持ち上げられ、トイレットロール6の紙管8内に挿入された空気清浄装置1の筒状部材2の開口4に達したときに横方向に倒れて、両端の開口4を通して筒状部材2内に挿入される。これにより、トイレットロール支持部14によってトイレットロール6と共に空気清浄装置1が両側から支持される。
【0037】
図3は、空気清浄装置1及びトイレットロール6がトイレットロールホルダ10に装着された後にトイレットロール6のトイレットペーパー9が引き出されるときの空気清浄装置1及びトイレットロール6の動作を説明する断面図である。なお、図3では、説明を容易にするためにトイレットロールホルダ10のベース11、ブラケット12a,12b及びカバー15の図示を省略している。
【0038】
図3に示すように、空気清浄装置1及びトイレットロール6がトイレットロールホルダ10に装着された後では、トイレットロール6の紙管8内に空気清浄装置1が配置され、空気清浄装置1の筒状部材2内にトイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14が配置されていて、トイレットロール支持部14によってトイレットロール6及び空気清浄装置1が支持されている。そして、上述したように、筒状部材2の外径は紙管8の内径よりも小さいので、紙管8の内側表面と筒状部材2の外側表面との間に空間が形成されている。また、空気清浄媒体3はシート状で薄いので、紙管8と空気清浄媒体3(筒状部材2)との間の空間が十分に確保されている。これにより、空気清浄媒体3から二酸化塩素を紙管8と筒状部材2との間の空間に十分に放散させることができる。
【0039】
図3において矢印で示すようにトイレットロール6のトイレットペーパー9の先端が右方向に引き出されると、トイレットペーパー9及び紙管8がトイレットロール支持部14に対して偏心して時計回りに回転する。更に、紙管8が筒状部材2に接触することにより、筒状部材2もまたトイレットロール支持部14に対して偏心して時計回りに回転する。また、トイレットペーパー9の先端が右方向に引き出されると、トイレットペーパー9及び紙管8も右方向に動かされる。これにより、紙管8と筒状部材2との間の空間のうちの、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分(図3では、左側の破線で囲まれた部分)では、紙管8がその内側にある筒状部材2に接近して、紙管8と筒状部材2との間の間隔が狭まり、当該部分の空気が紙管8と筒状部材2との間の空間を通って、筒状部材2の両端側からトイレットロール6の外側に強制的に排気される。なお、トイレットペーパー9が引き出される側の部分(図3では、右側の破線で囲まれた部分)では、紙管8が筒状部材2から離れて、紙管8と筒状部材2との間の間隔が広がり、トイレットロール6の外側の空気が、筒状部材2の両端側から紙管8と筒状部材2との間の空間を通って、当該部分に強制的に吸気される。上述したように空気清浄媒体3はシート状で薄く、紙
管8と空気清浄媒体3(筒状部材2)との間の空間が十分に確保されているので、紙管8の接近及び離隔による強制的な排気及び吸気を十分に行うことができる。そして、このような強制的な排気及び吸気は、トイレットペーパー9が引き出される度に繰り返される。
【0040】
このようにして強制的な排気が繰り返されることにより、空気清浄媒体3から紙管8と筒状部材2との間の空間に放散された二酸化塩素をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【0041】
本実施形態の空気清浄装置1は、以下のようにして容易に作成することができる。
【0042】
図4は、空気清浄装置1を作成する方法を説明する図である。
【0043】
図4に示すように、まず、空気清浄媒体3を用意し、空気清浄媒体3の一方の面に接着剤(図示せず)を塗布又は印刷する。次に、筒状部材2を用意し、空気清浄媒体3の接着剤を塗布又は印刷した面に筒状部材2を置く。続いて、筒状部材2を空気清浄媒体3上で転がすことにより、筒状部材2の外側表面の全体を覆うように空気清浄媒体3を筒状部材2に巻き付ける。空気清浄媒体3を巻き付ける回数は特に限定されない。本実施形態では、紙管8と空気清浄媒体3(筒状部材2)との間の空間を十分に確保するために、空気清浄媒体3を巻き付ける回数は1回とする。
【0044】
このように、本実施形態の空気清浄装置1は、筒状部材2の外側表面に空気清浄媒体3を巻き付けることにより、容易に作成することができる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態では、空気清浄装置1がトイレットロール6の紙管8内に挿入され、空気清浄装置1が挿入されたトイレットロール6がトイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14に装着されている。このとき、空気清浄装置1のうち、開口4を両端に備えた筒状部材2が、トイレットロール支持部14の外側、且つ紙管8の内側に配置され、二酸化塩素を含む空気清浄媒体3が筒状部材2の外側表面に巻き付けられて、紙管8の内側表面と筒状部材2の外側表面との間に配置されている。
【0046】
このような空気清浄装置1の構成によれば、トイレットロール6のトイレットペーパー9が引き出されて、紙管8が、トイレットペーパー9が引き出される方向に動かされると、紙管8と筒状部材2との間の空間のうちの、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分では、紙管8がその内側にある筒状部材2に接近して、紙管8と筒状部材2との間の間隔が狭まり、当該部分の空気が筒状部材2の両端側からトイレットロール6の外側に強制的に排気される。これにより、空気清浄媒体3から紙管8と筒状部材2との間の空間に放散された二酸化塩素をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【0047】
また、空気清浄装置1の構成によれば、二酸化塩素の拡散に、ファン等の電力を必要する装置を使用せずに済む。これにより、省エネルギ性に優れた空気清浄装置1を低コストで提供することができる。また、ファンのような動作時に音を発生する装置を使用していないので、空気清浄装置1は静粛性にも優れている。
【0048】
更にまた、空気清浄装置1の構成によれば、トイレットロール6を交換する場合には、トイレットペーパー9が無くなった紙管8内から空気清浄装置1を取り出し、その空気清浄装置1を新しいトイレットロール6の紙管8内に挿入すればよい。また、二酸化塩素の放散に伴い空気清浄媒体3の空気を清浄する機能が弱くなった場合には、トイレットロール6の紙管8内から空気清浄装置1を取り出し、新しい空気清浄装置1をその紙管8内に挿入すればよい。このように、空気清浄装置1の交換を容易に行うことができる。
【0049】
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係る空気清浄装置の構成を示す斜視図である。また、図6(A)は本実施形態の筒状部材の構造を説明する左側斜視図であり、図6(B)は同じくその右側斜視図であり、図6(C)は同じくその内部構造図である。
【0050】
図5に示すように、本実施形態の空気清浄装置16は、内側筒状部材17(本開示の「第1の筒状部材」の一例)と、内側筒状部材17を囲むように内側筒状部材17の外側に配置された外側筒状部材18(本開示の「第2の筒状部材」の一例)と、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間に挿入された空気清浄媒体19とを備える。
【0051】
内側筒状部材17は、可撓性を有する材料、例えば、紙又はプラスチックで形成され、図6に示すように開口20a,20bを両端に備えた円筒形状を有している。内側筒状部材17は、上述したトイレットロール6の紙管8と同程度の長さを有している。また、内側筒状部材17は、上述したトイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14を両端の開口20a,20bを通して挿入可能な内径を有している。
【0052】
また、図5及び図6に示すように、内側筒状部材17には、外側表面から内側表面に貫通する複数の孔21が設けられていて、孔21を通して内側筒状部材17の外側から内側への空気の通流、及び内側筒状部材17の内側から外側への空気の通流が可能となっている。
【0053】
外側筒状部材18は、紙又はプラスチックで形成され、図6に示すように開口22a,22bを両端に備えた円筒形状を有している。更に、外側筒状部材18は、内側筒状部材17の外径よりも大きい内径を有している。また、外側筒状部材18は、一方の端(図6では、右端)が内側(開口22b側)に延びて、内側筒状部材17の一方の端(図6では、右端)に接合されている。これにより、内側筒状部材17は外側筒状部材18によって支持されていると共に、内側筒状部材17の右端の開口20bが外側筒状部材18の右端の開口22bと共通の開口となっている。更にまた、外側筒状部材18は、トイレットロール6の紙管8と同程度の長さを有すると共に、紙管8の内径よりも小さい外径を有していて、内側筒状部材17と共に紙管8内に挿入し、且つ紙管8内から取り出し可能となっている。
【0054】
また、外側筒状部材18は、他方の端側(図5及び図6では、左端側)に配置され、外側(開口22a側と反対側)に延びる環状のフランジ23(本開示の「枠状部材」の一例)を備えている。フランジ23は、空気清浄装置16をトイレットロール6の紙管8内に挿入した際にトイレットロール6の端面に当たることで停止部材として機能する。これにより、紙管8から空気清浄装置16が落下するのを防止することができる。また、外側からフランジ23を摘まんで、空気清浄装置16を一方の端側(図5及び図6では、右端側)からトイレットロール6の紙管8内に挿入したり、紙管8内から空気清浄装置16を取り出したりすることにより、空気清浄装置16の交換を容易に行うことができる。
【0055】
空気清浄媒体19は、例えば不織布のシートから形成され、そのシート内に二酸化塩素(本開示の「空気を清浄可能な成分」の一例)の顆粒24を含んでいる。このような空気清浄媒体19によれば、除菌、消臭、またはウィルスの活動の抑制などの清浄効果を奏する。また、図5に示すように、空気清浄媒体19は、シート状で薄いので、外側筒状部材18の内側表面と内側筒状部材17の外側表面との間に形成された空間の一部に配置されている。
【0056】
このような構成の空気清浄装置16を、図2(A)で説明した空気清浄装置1のトイレ
ットロール6への装着方法と同様に、外側筒状部材18の一方の端側(図5及び図6では、右端側)から、紙管8の一方の端の開口7を通してトイレットロール6の紙管8内に挿入することにより、空気清浄装置16をトイレットロール6に装着する。
【0057】
次に、図2(B)で説明した空気清浄装置1及びトイレットロール6のトイレットロールホルダ10への装着方法と同様に、トイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14のそれぞれを、両端の開口20a,20bを通して空気清浄装置16の内側筒状部材17内に挿入して、トイレットロール支持部14によってトイレットロール6と共に空気清浄装置16を両側から支持することにより、空気清浄装置16が挿入されたトイレットロール6をトイレットロールホルダ10に装着する。
【0058】
図7(A),(B)は、空気清浄装置16及びトイレットロール6がトイレットロールホルダ10に装着された後にトイレットロール6のトイレットペーパー9が引き出されるときの空気清浄装置16及びトイレットロール6の動作を説明する断面図である。なお、図7では、説明を容易にするためにトイレットロールホルダ10のベース及びカバー15の図示を省略している。
【0059】
図7に示すように、空気清浄装置16及びトイレットロール6がトイレットロールホルダ10に装着された後では、トイレットロール6の紙管8内に空気清浄装置16の外側筒状部材18が配置され、外側筒状部材18の内側の内側筒状部材17内にトイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14が配置されていて、トイレットロール支持部14によってトイレットロール6及び空気清浄装置16が両側から支持されている。そして、上述したように、外側筒状部材18の内径は内側筒状部材17の外径よりも大きいので、外側筒状部材18の内側表面と内側筒状部材17の外側表面との間に空間が形成されている。また、空気清浄媒体19はシート状で薄いので、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間が十分に確保されている。これにより、空気清浄媒体19から二酸化塩素を外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間に十分に放散させることができる。
【0060】
トイレットロール6のトイレットペーパー9の先端が引き出されると、トイレットペーパー9及び紙管8が動かされる。これにより、紙管8が、その内側にある外側筒状部材18に当たり、更に外側筒状部材18に支持され、可撓性を有する内側筒状部材17が、その内側にあるトイレットロール支持部14に当たって、トイレットペーパー9が引き出される方向と反対の方向に凹む。この結果、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間のうちの、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分(図7では、上側の破線で囲まれた部分)では、内側筒状部材17の凹み(撓み)によって外側筒状部材18と内側筒状部材17との間隔が狭まり、当該部分の空気が外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間を通って、内側筒状部材17及び外側筒状部材18の一方の端側(図7では、左端側)からトイレットロール6の外側に強制的に排気される。更に、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分の空気が、孔21と内側筒状部材17の内側の空間とを通って、内側筒状部材17の両端側からもトイレットロール6の外側に強制的に排気される。なお、トイレットペーパー9が引き出される側の部分(図7では、下側の破線で囲まれた部分)では、内側筒状部材17の凹み(撓み)からの戻りによって外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の間隔が広がり、トイレットロール6の外側の空気が、内側筒状部材17及び外側筒状部材18の一方の端側(図7では、左端側)から外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間を通って、当該部分に強制的に吸気される。更に、トイレットロール6の外側の空気が、内側筒状部材17の内側の空間と孔21とを通って、トイレットペーパー9が引き出される側の部分に強制的に吸気される。上述したように空気清浄媒体19はシート状で薄く、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間が十分に確保されているので、内側筒状部材17の撓み及び撓みからの戻り
による強制的な排気及び吸気を十分に行うことができる。そして、このような強制的な排気及び吸気は、トイレットペーパー9が引き出される度に繰り返される。
【0061】
このようにして強制的な排気が繰り返されることにより、空気清浄媒体19から外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間に放散された二酸化塩素をトイレットルーム内により一層効率良く拡散することができる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態では、空気清浄装置16がトイレットロール6の紙管8内に挿入され、空気清浄装置16が挿入されたトイレットロール6がトイレットロールホルダ10のトイレットロール支持部14に装着されている。このとき、空気清浄装置16のうち、開口20を両端に備えた内側筒状部材17と、開口22を両端に備えた外側筒状部材18が、トイレットロール支持部14の外側、且つ紙管8の内側に配置され、二酸化塩素を含む空気清浄媒体19が、外側筒状部材18の内側表面と内側筒状部材17の外側表面との間の一部に配置されている。
【0063】
このような空気清浄装置16の構成によれば、トイレットロール6のトイレットペーパー9が引き出されて、紙管8が、トイレットペーパー9が引き出される方向に動かされると、紙管8が、その内側にある外側筒状部材18に当たり、更に外側筒状部材18に支持され、可撓性を有する内側筒状部材17が、その内側にあるトイレットロール支持部14に当たって、トイレットペーパー9が引き出される方向と反対の方向に撓む。これにより、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間のうちの、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分では、内側筒状部材17の撓みによって外側筒状部材18と内側筒状部材17との間隔が狭まり、当該部分の空気が内側筒状部材17及び外側筒状部材18の一方の端側からトイレットロール6の外側に強制的に排気される。これにより、空気清浄媒体19から外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間に放散された二酸化塩素をトイレットルーム内により効率良く拡散することができる。
【0064】
更に、空気清浄装置16の構成によれば、内側筒状部材17は外側表面から内側表面に貫通する複数の孔21を備えているので、トイレットペーパー9が引き出される側と反対側の部分の空気が、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間を通って、内側筒状部材17の一方の端側から強制的に排気されるだけでなく、孔21と内側筒状部材17の内側の空間とを通って、内側筒状部材17の両端側からも強制的に排気される。これにより、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間に放散された二酸化塩素をトイレットルーム内により一層効率良く拡散することができる。
【0065】
また、空気清浄装置16の構成によれば、空気清浄装置1と同じく、二酸化塩素の拡散に、ファン等の電力を必要する装置を使用せずに済む。これにより、省エネルギ性に優れた空気清浄装置16を低コストで提供することができる。また、ファンのような動作時に音を発生する装置を使用していないので、空気清浄装置16は静粛性にも優れている。
【0066】
更にまた、空気清浄装置16の構成によれば、空気清浄装置1と同じく、トイレットロール6を交換する場合には、トイレットペーパー9が無くなった紙管8内から空気清浄装置16を取り出し、その空気清浄装置16を新しいトイレットロール6の紙管8内に挿入すればよい。また、二酸化塩素の放散に伴い空気清浄媒体19の空気を清浄する機能が弱くなった場合には、トイレットロール6の紙管8内から空気清浄装置16を取り出し、空気清浄装置16の空気清浄媒体19を新しい空気清浄媒体19に交換し、新しい空気清浄媒体19を有する空気清浄装置16をその紙管8内に挿入すればよい。このように、空気清浄装置16の交換を容易に行うことができる。しかも、外側筒状部材18はフランジ23を備えているので、外側からフランジ23を摘まんで、紙管8内から空気清浄装置16を取り出したり、空気清浄装置16を紙管8内に挿入したりすることにより、空気清浄装
置16の交換をより一層容易に行うことができる。なお、空気清浄装置16の構成によれば、トイレットロール6の紙管8内に空気清浄装置16が挿入されたままの状態で、空気清浄媒体19だけを新しい空気清浄媒体19に交換することもできる。
【0067】
[変形例]
上述した第1及び第2の実施形態では、空気清浄媒体3,19として、二酸化塩素の顆粒5,24を含む不織布のシートを使用しているが、空気清浄媒体の形態はこれに限定されない。
【0068】
例えば、空気清浄媒体として、トドマツの粉体(本開示の「空気を清浄可能な成分」の一例)を含む不織布のシートを使用してもよい。このような空気清浄媒体によれば、二酸化窒素及びVOC(Volatile Organic Compounds)の無害化、アンモニア臭の除去などの清浄効果を奏する。
【0069】
また、空気清浄媒体として、酸化触媒機能を有する成分(本開示の「空気を清浄可能な成分」の一例)を含む不織布のシートを使用してもよい。このような空気清浄媒体によれば、防カビ、抗菌、またはアンモニア消臭などの清浄効果を奏する。
【0070】
更にまた、ミネルパ(登録商標、本開示の「空気を清浄可能な成分」の一例)を含む不織布のシートを使用してもよい。このような空気清浄媒体によれば、消臭、抗菌、またはウィルスの活動の抑制などの清浄効果を奏する。
【0071】
また、第2の実施形態では、空気清浄媒体として、二酸化塩素の顆粒、トドマツの粉体、酸化触媒機能を有する成分、又はミネルパのような空気を清浄する成分を封入した不織布の袋を使用してもよい。なお、このような袋状の空気清浄媒体では、外側筒状部材18と内側筒状部材17との間の空間の一部に配置されるような厚さを有することが必要である。
【0072】
なお、不織布のシート又は袋に含有又は封入される成分は、上記以外の空気を清浄する成分であってもよく、空気を清浄する成分以外の成分、例えば、芳香成分であってもよい。また、不織布のシート又は袋は、可燃性であっても、不燃性であってもよい。更にまた、シート又は袋の素材は不織布に限定されず、織ったり編んだりして形成された布や紙であってもよい。
【0073】
また、上述した実施形態では、両端の開口7を通してトイレットロール6の紙管8内に2つのトイレットロール支持部14を挿入することによってトイレットロール6を両側から支持するタイプのトイレットロールホルダ10に適用した場合について説明したが、一方の開口を通して1つのトイレットロール支持部を挿入することによってトイレットロール6を片側から支持するタイプのトイレットロールホルダにも適用することができる。また、紙管8を有するタイプのトイレットロール6に適用した場合について説明したが、紙管がないタイプのトイレットロールにも適用できる。
【0074】
上述した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
【符号の説明】
【0075】
1 空気清浄装置
2 筒状部材
3 空気清浄媒体
4 筒状部材の開口
5 二酸化塩素の顆粒
6 トイレットロール
7 トイレットロールの開口
8 紙管
9 トイレットペーパー
10 トイレットロールホルダ
11 ベース
12a,12b ブラケット
13 ブラケットの開口
14 トイレットロール支持部
15 カバー
16 空気清浄装置
17 内側筒状部材
18 外側筒状部材
19 空気清浄媒体
20a,20b 内側筒状部材の開口
21 孔
22a,22b 外側筒状部材の開口
23 フランジ
24 二酸化塩素の顆粒
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7