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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】梱包箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/54 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
B65D5/54 301J
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020170442
(22)【出願日】2020-10-08
(65)【公開番号】P2022062433
(43)【公開日】2022-04-20
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】305006624
【氏名又は名称】ダイナパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山邊 哲久
(72)【発明者】
【氏名】緒形 聖和
(72)【発明者】
【氏名】浅野 建史
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-137275(JP,A)
【文献】特開2018-203277(JP,A)
【文献】特開2017-226446(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0194012(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1側板、並びに、前記第1側板の両側に配置された第2側板及び第3側板を含む複数の側板により角筒が構成される梱包箱であって、
前記第1側板における、上側又は下側の辺である第1辺から延出する第1フラップと、
前記第1側板における、前記第1辺と対向する辺である第2辺から延出する第2フラップと、
を備え、
前記第1側板は、易開封線により複数の領域に区画され、
前記複数の領域は、それぞれ、前記易開封線が破断したとき、前記第1側板の辺を中心に回動して開くことが可能であり、
少なくとも1つの前記領域は、前記第1辺の中央部を含
前記第2フラップの端面のうち、前記第2辺と交差し、前記第3側板の側にある端面である第1端面上の点Aから、前記第2フラップを通り、前記第1側板における前記第2辺の側の点Bに延びる易開封線ABを備え、
前記複数の領域のうち、前記第1側板と前記第3側板との間の前記辺を中心に回動して開くことが可能な領域は、前記第2フラップのうち、前記易開封線AB、前記第1端面、及び前記第2辺で囲まれた領域を含む、
梱包箱。
【請求項2】
請求項1に記載の梱包箱であって、
前記易開封線は、
前記第1側板における前記第2辺の側の第1点から、前記第1側板を通って、前記第1辺の側の第2点に延びる第1易開封線と、
前記第2点から、前記第2側板の方向へ進み、第3点に延びる第2易開封線と、
前記第3点から、前記第1側板を通って、前記第2辺の側の第4点に延びる第3易開封線と、
前記第1辺の側の第5点から、前記第3易開封線の上の第6点に延びる第4易開封線と、
前記易開封線ABと、
前記第2フラップの端面のうち、前記第2辺と交差し、前記第2側板の側にある端面である第2端面上、又は、前記第2辺における前記第2側板の側の端部上の第8点から、前記第4点に延びる第6易開封線と、
前記第1フラップの端面のうち、前記第1辺と交差し、前記第3側板の側にある端面である第3端面上、又は、前記第1辺における前記第3側板の側の端部上の第9点から、前記第2点に延びる第7易開封線と、
前記第1フラップの端面のうち、前記第1辺と交差し、前記第2側板の側にある端面である第4端面上、又は、前記第1辺における前記第2側板の側の端部上の第10点から、前記第5点に延びる第8易開封線と、
を備え、
前記第3点は、前記第1辺の中央よりも前記第3側板の側にあり、
前記第4点は、前記第1点よりも、前記第2側板の側にあり、
前記第5点は、前記第1辺の中央よりも前記第2側板の側にある、
梱包箱。
【請求項3】
請求項2に記載の梱包箱であって、
開封線ABは、前記第2辺と前記第1端面との交点を中心とする円弧の形状を有し、
前記第8点は、前記第2端面上にあり、
前記第6易開封線は、前記第2辺と前記第2端面との交点を中心とする円弧の形状を有する、
梱包箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は梱包箱に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に梱包箱が開示されている。梱包箱の1つの側板に開封部が設けられている。開封部は、2本の易開封線により挟まれる部分である。開封部は側板の中央に位置する。梱包箱を開封するとき、最初に、開封部を、梱包箱の他の部分から分離させる。次に、側板のうち、残った部分を外側に開く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-100425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
梱包箱の天板から側板にかけてテープを貼ることがある。テープの一部が開封部に貼られている場合、開封部を分離させる前に、テープを剥がす必要がある。本開示の1つの局面は、必ずしもテープを剥がさなくても側板を開口できる梱包箱を提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの局面は、第1側板、並びに、前記第1側板の両側に配置された第2側板及び第3側板を含む複数の側板により角筒が構成される梱包箱である。梱包箱は、前記第1側板における、上側又は下側の辺である第1辺から延出する第1フラップと、前記第1側板における、前記第1辺と対向する辺である第2辺から延出する第2フラップと、を備える。
【0006】
前記第1側板は、易開封線により複数の領域に区画されている。前記複数の領域は、それぞれ、前記易開封線が破断したとき、前記第1側板の辺を中心に回動して開くことが可能である。少なくとも1つの前記領域は、前記第1辺の中央部を含む。
【0007】
本開示の1つの局面である梱包箱は、必ずしもテープを剥がさなくても、第1側板を開口することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】梱包箱の構成を表す展開図である。
図2】組み立てられ、開口していない状態の梱包箱の構成を表す斜視図である。
図3】窓部の構成を表す説明図である。
図4】第1領域が開いた状態の梱包箱の構成を表す斜視図である。
図5】第1領域及び第2領域が開いた状態の梱包箱の構成を表す斜視図である。
図6】第1領域、第2領域、及び第3領域が開いた状態の梱包箱の構成を表す斜視図である。
図7】第1領域、第2領域、第3領域、及び第4領域が開いた状態の梱包箱の構成を表す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
1.梱包箱1の構成
梱包箱1の構成を、図1図3に基づき説明する。梱包箱1の材質は、例えば、紙である。紙として、例えば、段ボール、厚紙等が挙げられる。
【0010】
図1に示すように、梱包箱1は、展開した状態において、第1側板11、第2側板12、第3側板13、第4側板14、及び糊代15を備える。第2側板12及び第3側板13は、第1側板11の両側に配置されている。
【0011】
第1側板11と第2側板12との間には折り目16が形成されている。第1側板11と第3側板13との間には折り目17が形成されている。折り目16及び折り目17は第1側板11の辺に対応する。第3側板13と第4側板14との間には折り目18が形成されている。図2に示すように、梱包箱1を組み立てた状態において、第1側板11、第2側板12、第3側板13、及び第4側板14は角筒を構成する。糊代15は第4側板14に接着される。
【0012】
図1に示すように、梱包箱1は、展開した状態において、第1フラップ21、第2フラップ22、第3フラップ23、第4フラップ24、第5フラップ25、第6フラップ26、第7フラップ27、及び第8フラップ28を備える。
【0013】
第1側板11における上側の辺を第1辺31とする。なお、上側とは、図2に示すように、組み立てられた梱包箱1を、第1フラップ21、第3フラップ23、第5フラップ25、及び第7フラップ27が上側になるように置いたときの上側である。第1フラップ21は、第1辺31から延出する。第1辺31は第1側板11と第1フラップ21との境界である。第1辺31は、後述する第2易開封線62の部分を除き、折り目である。
【0014】
第1フラップ21は開口部41を備える。開口部41は切り欠かれた部分である。第1フラップ21は折り目42を備える。折り目42は第1辺31と平行に延びている。折り目42と第1辺31との距離L1は、第1側板11の上下方向における長さL2より小さい。
【0015】
第1側板11における下側の辺を第2辺32とする。第2フラップ22は、第2辺32から延出する。第2辺32は第2側板12と第2フラップ22との境界である。第2辺32は折り目である。第2フラップ22は開口部43を備える。開口部43は切り欠かれた部分である。
【0016】
第2側板12における上側の辺を第3辺33とする。第3フラップ23は、第3辺33から延出する。第3辺33は第2側板12と第3フラップ23との境界である。第3辺33は折り目である。
【0017】
第2側板12における下側の辺を第4辺34とする。第4フラップ24は、第4辺34から延出する。第4辺34は第2側板12と第4フラップ24との境界である。第4辺34は折り目である。
【0018】
第3側板13における上側の辺を第5辺35とする。第5フラップ25は、第5辺35から延出する。第5辺35は第3側板13と第5フラップ25との境界である。第5辺35は折り目である。第5フラップ25は易開封線44を備える。易開封線44は第5辺35と直交する方向に延びている。易開封線とは、易開封線以外の部分に比べて引き裂き易いように加工された線である。易開封線として、例えば、複数の切り込みが、所定の間隔をおいて1つの線上に並ぶもの等が挙げられる。
【0019】
第3側板13における下側の辺を第6辺36とする。第6フラップ26は、第6辺36から延出する。第6辺36は第3側板13と第6フラップ26との境界である。第6辺36は折り目である。第6フラップ26は易開封線45を備える。易開封線45は第6辺36と直交する方向に延びている。
【0020】
第4側板14における上側の辺を第7辺37とする。第7フラップ27は、第7辺37から延出する。第7辺37は第4側板14と第7フラップ27との境界である。第7辺37は折り目である。
【0021】
第4側板14における下側の辺を第8辺38とする。第8フラップ28は、第8辺38から延出する。第8辺38は第4側板14と第8フラップ28との境界である。第8辺38は折り目である。
【0022】
第1側板11における第2辺32の側の点を第1点51とする。第1点51は、例えば、第2辺32の上にある。第1点51は、例えば、横方向において、第2辺32の中央よりも、第3側板13の側にある。なお、横方向とは、第1辺31及び第2辺32と平行な方向である。
【0023】
第1側板11における第1辺31の側の点を第2点52とする。第2点52は、例えば、第1辺31の上にある。第2点52は、横方向において、第1辺31の中央よりも、第3側板13の側にある。梱包箱1は、第1点51から、第1側板11を通って、第2点52に延びる第1易開封線61を備える。第1易開封線61は、例えば、上下方向に延びている。
【0024】
第1側板11における第1辺31の側の点を第3点53とする。第3点53は、例えば、第1辺31の上にある。第3点53は、横方向において、第1辺31の中央よりも、第3側板13の側にある。第3点53は、例えば、横方向において、第2点52よりも、第2側板12の側にある。梱包箱1は、第2点52から、第2側板12の方向へ進み、第3点53に延びる第2易開封線62を備える。第2易開封線62は、例えば、横方向に延びている。第2易開封線62の一部又は全部は、例えば、第1辺31の上にある。
【0025】
第1側板11における第2辺32の側の点を第4点54とする。第4点54は、例えば、第2辺32の上にある。第4点54は、例えば、横方向において、第2辺32の中央よりも、第2側板12の側にある。第4点54は、横方向において、第1点51よりも、第2側板12の側にある。梱包箱1は、第3点53から、第1側板11を通って、第4点54に延びる第3易開封線63を備える。第3易開封線63は、例えば、第1辺31の付近では、上下方向に延びている。第3易開封線63は、例えば、その他の部分では、上下方向及び横方向に対し傾斜している。
【0026】
第1側板11における第1辺31の側の点を第5点55とする。第5点55は、例えば、第1辺31の上にある。第5点55は、横方向において、第1辺31の中央よりも第2側板12の側にある。第3易開封線63上の点を第6点56とする。第6点56は、例えば、横方向において、第3点53と第5点55との間にある。第6点56は、上下方向において、第4点54よりも上側にある。第6点56は、上下方向において、第3点53及び第5点55よりも下側にある。梱包箱1は、第5点55から第6点56に延びる第4易開封線64を備える。第4易開封線64は、例えば、上下方向及び横方向に対し傾斜している。
【0027】
第2フラップ22の端面のうち、第2辺32と交差し、第3側板13の側にある端面を、第1端面71とする。第1端面71の上の点を第7点57とする。第7点57は、第2辺32における第3側板13の側の端部81から離れている。梱包箱1は、第7点57から、第1点51に延びる第5易開封線65を備える。第5易開封線65は第2フラップ22を通る。第5易開封線65は、端部81を中心とする円弧の形状を有する。端部81は第2辺32と第1端面71との交点である。
【0028】
第2フラップ22の端面のうち、第2辺32と交差し、第2側板12の側にある端面を、第2端面72とする。第2端面72の上の点を第8点58とする。第8点58は、第2辺32における第2側板12の側の端部82から離れている。梱包箱1は、第8点58から、第4点54に延びる第6易開封線66を備える。第6易開封線66は第2フラップ22を通る。第6易開封線66は、端部82を中心とする円弧の形状を有する。端部82は第2辺32と第2端面72との交点である。
【0029】
第1辺31における第3側板13の側の端部83を、第9点59とする。梱包箱1は、第9点59から、第2点52に延びる第7易開封線67を備える。第7易開封線67は、例えば、第1辺31の上にある。
【0030】
第1辺31における第2側板12の側の端部84を、第10点60とする。梱包箱1は、第10点60から、第5点55に延びる第8易開封線68を備える。第8易開封線68は、例えば、第1辺31の上にある。
【0031】
第1側板11は、図1図2に示すように、第1易開封線61、第2易開封線62、第3易開封線63、第4易開封線64、第5易開封線65、第6易開封線66、第7易開封線67、及び第8易開封線68により、第1領域111、第2領域112、第3領域113、及び第4領域114に区画される。第1領域111、第2領域112、第3領域113、及び第4領域114は複数の領域に対応する。
【0032】
第1領域111は、第1易開封線61、第5易開封線65、第7易開封線67、及び折り目17により囲まれた領域である。第2領域112は、第1易開封線61、第5易開封線65、第7易開封線67、及び折り目17により囲まれた領域である。第3領域113は、第3易開封線63の一部、第4易開封線64、及び第1辺31により囲まれた領域である。第4領域114は、第3易開封線63の一部、第4易開封線64、第6易開封線66、第8易開封線68、及び折り目16により囲まれた領域である。第1領域111は、第1辺31の横方向における中央部を含む。
【0033】
梱包箱1は、第1側板11のうち、第1易開封線61、第2易開封線62、及び第3易開封線63で囲まれた部分に、窓部91を備える。
図3に示すように、窓部91は、切れ目93、95、97と、折り目99、101とにより構成される。切れ目93、95、97は、H字状に配置されている。折り目99は、切れ目93の上端と切れ目95の上端とを結んでいる。折り目101は、切れ目93の下端と切れ目95の下端とを結んでいる。ユーザが切れ目97の付近を指で押すと、切れ目97と折り目99とに挟まれた部分は、折り目99を中心として回動し、梱包箱1の内側に移動する。また、切れ目97と折り目101とに挟まれた部分は、折り目101を中心として回動し、梱包箱1の内側に移動する。その結果、窓部91は開口する。
【0034】
第4側板14は、梱包箱1を組み立てたとき、第1側板11と対向する側板である。第4側板14は、窓部102を備える。窓部102は、基本的には窓部91と同様の形態を有する。ただし、窓部102の向きは、窓部91を90度回転させた向きである。
【0035】
2.梱包箱1の開封方法
梱包箱1の開封方法を図2図4図7に基づき説明する。図2に示す梱包箱1は、組み立てられた状態である。梱包箱1の内部には、図4図7に示すように、物品201が収容されている。図2に示す梱包箱1は未開封の状態である。梱包箱1は、テープ103により封止されている。テープ103は、第3フラップ23と第5フラップ25とに跨るように貼り付けられている。テープ103の端部は、第1側板11のうち、第3領域113に貼り付けられている。
【0036】
なお、上述したとおり、第3点53は、横方向において、第1辺31の中央よりも、第3側板13の側にある。また、第5点55は、横方向において、第1辺31の中央よりも第2側板12の側にある。そのため、テープ103の端部が、第1辺31の中央付近にある場合、テープ103の端部は、第3点53と第5点55との間の部分、すなわち、第3領域113に貼り付けられる。
【0037】
梱包箱1を開封するとき、まず、窓部91を指で押し、窓部91を開口させる。次に、窓部91に指を差し込む。次に、差し込んだ指により、第1側板11のうち、第1領域111を外側に引っ張る。図4に示すように、第1易開封線61、第2易開封線62、及び第3易開封線63が破断する。第1領域111は第2辺32を中心に回動し、外側に開く。
【0038】
次に、第1領域111が開いたことで生じた穴に指を差し込む。差し込んだ指により、第1側板11のうち、第2領域112を外側に引っ張る。図5に示すように、第5易開封線65、及び第7易開封線67が破断する。第2領域112は折り目17を中心に回動し、外側に開く。
【0039】
次に、第1領域111及び第2領域112が開いたことで生じた穴に指を差し込む。差し込んだ指により、第3領域113を外側に引っ張る。図6に示すように、第4易開封線64が破断する。第3領域113は第1辺31を中心に回動し、外側に開く。
【0040】
次に、第1領域111、第2領域112、及び第3領域113が開いたことで生じた穴に指を差し込む。差し込んだ指により、第1側板11のうち、第4領域114を外側に引っ張る。図7に示すように、第4領域114は折り目16を中心に回動し、外側に開く。以上の工程により、第1側板11の全体が開口する。
【0041】
次に、第3領域113をつかみ、外側に引く。第3領域113と第1フラップ21とから成る部材を、第1側板11の開口により生じた開口部から、梱包箱1の外側に引き出すことができる。例えば、予め、図1に示す折り目42において第1フラップ21を折り曲げておくことができる。上述したとおり、折り目42と第1辺31との距離L1は、第1側板11の上下方向における長さL2より小さい。そのため、折り目42において第1フラップ21を折り曲げておけば、第1辺31を中心として第1フラップ21を回動させる方法により、第1フラップ21を容易に取り出すことができる。
【0042】
第1側板11の全体が開口した後、図1に示す窓部102から指や棒状の治具等を差し込むことにより、梱包箱1に収容された物品201を、第1側板11の方向に押し出すことができる。この場合、物品201の取り出しが一層容易になる。
【0043】
3.梱包箱1が奏する効果
(1A)梱包箱1は、必ずしもテープ103を剥がさなくても、第1側板11を開口することができる。
【0044】
(1B)第5易開封線65は、端部81を中心とする円弧の形状を有する。そのため、図5に示すように第2領域112を外側に開いた後、第2領域112が元の位置に戻ろうとした場合、第2領域112のうち、第5易開封線65の周辺の部分が、梱包箱1における他の部分や物品201に当接する。そのため、第2領域112は、外側に開いた状態を維持する。
【0045】
また、第5易開封線65は、図2に示すような未開封の状態では、図1に示す第6フラップ26に覆われている。そのため、第5易開封線65は、輸送時等に破断し難い。
第6易開封線66は、端部82を中心とする円弧の形状を有する。そのため、図7に示すように第4領域114を外側に開いた後、第4領域114が元の位置に戻ろうとした場合、第4領域114のうち、第6易開封線66の周辺の部分が、梱包箱1における他の部分や物品201に当接する。そのため、第4領域114は、外側に開いた状態を維持する。
【0046】
また、第6易開封線66は、図2に示すような未開封の状態では、図1に示す第4フラップ24に覆われている。そのため、第6易開封線66は、輸送時等に破断し難い。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0047】
(1)第1点51及び第4点54の位置は、第2辺32の上でなくてもよい。第1点51及び第4点54の位置は、例えば、第1側板11のうち、第2辺32から離れた位置、第2フラップ22の上であってもよい。
【0048】
(2)第2点52、第3点53、及び第5点55の位置は、第1辺31の上でなくてもよい。第2点52、第3点53、及び第5点55の位置は、例えば、第1側板11のうち、第1辺31から離れた位置、第1フラップ21の上であってもよい。
【0049】
(3)第2易開封線62の位置は、第1辺31の上でなくてもよい。第2易開封線62の位置は、例えば、例えば、第1側板11のうち、第1辺31から離れた位置、第1フラップ21の上であってもよい。
【0050】
(4)第5易開封線65は、端部81から第1点51に延びるものであってもよい。第6易開封線66は、端部82から第4点54に延びるものであってもよい。
(5)第7易開封線67及び第8易開封線68は、第1実施形態における第5易開封線65及び第6易開封線66と同様の形態を有していてもよい。
【0051】
(6)第1実施形態における上下は反対であってもよい。すなわち、第1辺31の側が下側であり、第2辺32の側が上側であってもよい。
(7)梱包箱1は、第1側板11の横方向における中央を基準として、第1実施形態とは左右反転したものであってもよい。
【0052】
(8)第1フラップ21の縦方向における長さはL2より小さくてもよい。この場合、折り目42を設けなくてもよい。縦方向とは、第1辺31に直交する方向である。
(9)第2点52と第3点53とは同一の点であってもよい。
【0053】
(10)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0054】
(11)上述した梱包箱1の他、当該梱包箱1を構成要素とするシステム、梱包箱の製造方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0055】
1…梱包箱、11…第1側板、12…第2側板、13…第3側板、14…第4側板、15…糊代、16、17、18…折り目、21…第1フラップ、22…第2フラップ、23…第3フラップ、24…第4フラップ、25…第5フラップ、26…第6フラップ、27…第7フラップ、28…第8フラップ、31…第1辺、32…第2辺、33…第3辺、34…第4辺、35…第5辺、36…第6辺、37…第7辺、38…第8辺、41、43…開口部、42…折り目、44、45…易開封線、51…第1点、52…第2点、53…第3点、54…第4点、55…第5点、56…第6点、57…第7点、58…第8点、59…第9点、60…第10点、61…第1易開封線、62…第2易開封線、63…第3易開封線、64…第4易開封線、65…第5易開封線、66…第6易開封線、67…第7易開封線、68…第8易開封線、71…第1端面、72…第2端面、81、82、83、84…端部、91、102…窓部、93、95、97…切れ目、99、101…折り目、103…テープ、111…第1領域、112…第2領域、113…第3領域、114…第4領域、201…物品
図1
図2
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図4
図5
図6
図7