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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】光検出器
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0232 20140101AFI20240729BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20240729BHJP
   H01L 27/148 20060101ALI20240729BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H01L31/02 D
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H01L27/148 B
G02B5/20 101
G02B5/20
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021541088
(86)(22)【出願日】2020-02-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 GB2020050358
(87)【国際公開番号】W WO2020165607
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】1902046.0
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】521312248
【氏名又は名称】テレダイン ユーケー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TELEDYNE UK LIMITED
【住所又は居所原語表記】106 Waterhouse Lane, Chelmsford Essex CM1 2QU United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ハリス
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ケルト
【審査官】桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-009025(JP,A)
【文献】特開2015-022279(JP,A)
【文献】特開2018-197184(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0273958(US,A1)
【文献】特開昭63-097905(JP,A)
【文献】特開2005-045098(JP,A)
【文献】特開2017-161897(JP,A)
【文献】特開2011-043681(JP,A)
【文献】特表2017-526945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00-31/0392
H01L 31/08-31/119
H01L 31/18-31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出器であって、
照射を受けるための放射入力面を有する半導体基板と、
前記半導体基板内の光生成電荷を制御するための制御電極と、
前記半導体基板の前記放射入力面上のフィルタであって、前記フィルタは、金属層と、前記半導体基板の前記放射入力面と前記金属層との間に1個の誘電体層を有する1つまたは複数の誘電体層と、を有する誘電体-金属バンドパスフィルタを備える、前記フィルタと、
記金属層と前記半導体基板との間にバイアス電圧を提供するための接続部と、
を備える、光検出器。
【請求項2】
前記誘電体-金属バンドパスフィルタは、2つの前記誘電体層の間に前記金属層を備える、請求項1に記載の光検出器。
【請求項3】
前記誘電体-金属バンドパスフィルタは、誘導透過フィルタである、請求項1又は2に記載の光検出器。
【請求項4】
前記光検出器が裏面照射型デバイスであるように、前記半導体基板の前記放射入力面が裏面にあり、前記制御電極が前面にある、請求項1から3のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項5】
前記1つまたは複数の誘電体層は、前記検出器の面全体にわたって不均一な厚さを有し、それによって、異なる波長の前記誘電体-金属バンドパスフィルタを提供する、請求項1からのいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項6】
前記金属層は、非導電性材料によって分離された複数のセクションを備え、
前記セクションの各々は、独立してバイアスされるように配置される、請求項に記載の光検出器。
【請求項7】
前記金属層は、アルミニウム、アルミニウム合金又は銀のうちの1つである、請求項1からのいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項8】
前記誘電体層のうちの少なくとも1つは、二酸化シリコンを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項9】
前記バイアス電圧の極性は、キャリア電荷が前記放射入力面から離れて、電荷収集配置に向かってバイアスされるような極性である、請求項1からのいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項10】
前記光検出器は、nチャネル裏面照射型デバイスであり、
前記バイアスは、前記半導体基板に対する前記金属層の負のバイアスである、請求項に記載の光検出器。
【請求項11】
前記光検出器は、pチャネル裏面照射型デバイスであり、
前記バイアスは、前記半導体基板に対する前記金属層の正のバイアスである、請求項に記載の光検出器。
【請求項12】
前記接続部は、前記金属層を電圧供給部に接続するための1つまたは複数の頂部接点を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項13】
前記接続部は、前記金属層を電圧供給部に接続するための1つまたは複数のボンドパッドを備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項14】
前記光検出器は、CCDセンサを備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項15】
前記光検出器は、CMOSセンサを備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項16】
前記光検出器は、CCDイメージセンサである、請求項1から15のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項17】
前記フィルタは、複数の帯域通過範囲を有する、請求項1から16のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項18】
前記誘電体-金属バンドパスフィルタは、110nmから400nmの波長範囲の少なくとも一部における放射の透過を可能にする、請求項1から17のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項19】
前記半導体基板は、前記フィルタの下に高ドープ領域を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項20】
前記半導体基板は、前記フィルタの下に高ドープ領域を含まない、請求項1から18のいずれか一項に記載の光検出器。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の光検出器を備える装置。
【請求項22】
前記装置は、分光装置である、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
請求項21に記載の装置を含むカメラ。
【請求項24】
半導体光検出器を動作させる方法であって、
照射を受けるための放射入力面を有する半導体基板を提供するステップと、
前記半導体基板内の光生成電荷を制御するための複数の電極を提供するステップと、
前記半導体基板の前記放射入力面上にフィルタを設けるステップであって、前記フィルタは、金属層と、1個以上の誘電体層と、を有する誘電体-金属バンドパスフィルタを含む、前記フィルタを設けるステップと、
記金属層と前記半導体基板との間にバイアス電圧を提供するステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光検出器であって、例えば、イメージセンサ、電荷増倍イメージセンサ、フォトダイオード、フォトトランジスタ、CCD及びCMOSデバイスを含む、光検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なCCDイメージセンサでは、入射放射を表す信号電荷が、イメージ領域内のピクセルのアレイ内に蓄積される。蓄積期間に続いて、信号電荷は、適切なクロックパルス又は駆動パルスを制御電極に印加することによって記憶部に転送され、次いで、出力レジスタに転送される。照射がパルス状又はシャッタ処理されたものであれば、記憶部を使用せずに、非照射期間中にイメージ領域から出力レジスタへ信号電荷を直接転送することができる。次いで、信号電荷が出力レジスタから読み出され、電荷検出回路に印加されて、信号電荷量を表す電圧が生成される。このようなデバイスの感度は、検出器の量子効率(QE)、すなわち、検出された信号電子と入射光子との間の比、及び電荷-電圧変換プロセスのノイズによって制限され、後続のビデオチェーンエレクトロニクス(video chain electronics)によって導入されるものである。
【0003】
CCDイメージセンサは、図1に示されるように、我々の以前に公開された英国特許出願GB-A-2,371,403号に開示されている。CCDイメージセンサ1は、感光素子からなるイメージ領域2と、記憶部3と、出力又は読出しレジスタ4とを備え、これらの構成要素の各々は、従来のCCDイメージセンサに見られる。出力レジスタ4は、電荷検出回路6に接続されている。
【0004】
デバイスの動作中、入射光は、イメージ領域2において、画像アレイを構成するピクセルのアレイに衝突する放射の強度を表す信号電荷に変換される。イメージ取得期間に続いて、駆動パルスが制御入力7に印加されて、イメージ領域2のピクセルに蓄積された電荷を記憶部3に転送する。これと同時に、矢印で示すように、電荷を行から行へ転送させるために、記憶部3の制御入力8にも駆動パルスが印加され、行3の素子に保持された電荷の最後の行が並列に出力レジスタ4へ転送される。
【0005】
信号電荷の行が出力レジスタ4に転送されると、適切な駆動パルスが入力9に印加され、電荷を出力レジスタの素子から電荷検出回路6に順次転送する。
【0006】
光検出器設計における課題の1つは、量子効率を最大化することである。光検出器の量子効率は、放射の所与の強度及び波長の結果として収集される有用な電荷の量の尺度である。これには、検出器への光の高い透過率と、基板材料に吸収される光によって生成される電荷の効率的な収集の両方が必要である。これらの態様の両方は、入射光がシリコン表面に非常に近接して吸収される紫外線波長において特に困難である。1つの解決策は、光検出器のために裏面照射型配置を使用することである。量子効率はまた、シリコンへの光の透過率を最大にするために反射防止コーティングを使用することによって、また電荷収集効率を改善するために、例えば注入及びアニーリングにより入力面を不動態化することによって、改善され得る。
【0007】
紫外線波長に影響を受けやすい検出器に関するさらなる公知の問題は、湿度の高い環境又は高レベルの紫外線へ晒された時に、量子効率が安定せず、その初期値からドリフトし得ることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、参照される独立請求項において定義される。いくつかの実施形態は、従属請求項において定義される。
【0009】
我々は、広範囲の波長にわたって高い量子効率を有する検出器を生成することが一般には望ましいが、狭帯域の波長でしか感度が要求されず、他の波長における高い応答が不要であったり、あるいは望ましくない場合さえある用途があることを認識した。
【0010】
また、我々は、光検出器の良好な量子効率を提供し、また、特定の波長の選択を提供する必要性も認識した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、光検出器は、検出器の放射受信表面上のバンドパスフィルタとして作用する金属-誘電体フィルタを含み、コネクタと組み合わされて、検出器の基板とフィルタの金属層との間にバイアス電圧を印加して、信号電荷収集の効率を高める。
【0012】
本発明を実施することができるいくつかの方法を、添付の図面を参照し例としてより詳細に説明する:
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】公知のCCDイメージセンサの概略図である。
図2A】裏面照射型配置を用いて本発明を実施するCCDセンサの概略図である。
図2B図2Aの本発明を具体化するCCDセンサ内の電位の概略図である。
図3A】不動態化を伴わない装置内の裏面電位の概略図である。
図3B】P+ドーピングで不動態化されたデバイス内の裏面電位の概略図である。
図3C】P+ドーピングにより不動態化され、かつ、バイアスされた金属誘電体フィルタを備えたデバイス内の裏面電位の概略図である。
図3D】P+ドーピングなしで、かつ、バイアスされた金属誘電体フィルタを備えた装置内の裏面電位の概略図である。
図3E】ITFゲートの電気的バイアスに対する有用な動作ウィンドウを示す図である。
図4A】バイアス用の単一の金属電極を用いた可変波長バンドパスフィルタリングのための、厚さが変化する誘電体を有する金属誘電体フィルタを備えたセンサの概略図である。
図4B】バイアス用の複数の金属電極を用いた可変波長バンドパスフィルタリングのための、厚さが変化する誘電体を有する金属誘電体フィルタを備えたセンサの概略図である。
図4C】様々な波長最適化を有するITFフィルタの波長に対する透過率の概略図である。
図4D】オフセットバイアスを有するアレイの概略図である。
図5A】頂部接点を用いてITF構造内の金属層に電気的に接続するための配置を示す図である。
図5B】ボンドパッドを用いてITF構造内の金属層に電気的に接続するための配置を示す図である。
図6】本発明を具体化するCMOSセンサの概略図である。
図7A】本発明によるデバイスに使用されるITF構造の性能を示す概略図である。
図7B】本発明によるデバイスに使用されるITF構造の性能を示す概略図である。
図7C】本発明によるデバイスに使用されるITF構造の性能を示す概略図である。
図8】本発明によるデバイスにおいて使用される別のITF構造の性能を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、一般に光検出器と呼ばれる様々なデバイス、例えば、図1に示されるようなCCDセンサを含むイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、フォトダイオード、フォトトランジスタ、半導体ベースの撮像デバイス、半導体イメージセンサモジュール、カメラ、及び他の光学デバイスで具体化され得る。
【0015】
本明細書に記載される実施形態は、センサに到達し得る照射の波長の帯域を選択するためのフィルタを提供することと組み合わせて、光検出器の量子効率を高めるという利点を提供する。本実施形態のフィルタは、誘導透過フィルタ(ITF)としても知られるバンドパスフィルタを形成する誘電体-金属-誘電体配置である。
【0016】
図2Aに示す光検出器は、シリコンの基板20が、照射を受けるように配置された裏面32と、複数の電極24が配置された前面34とを有する裏面照射型のCCDセンサ(この例ではp型シリコン上にnチャネルがある)である。記載される概念は、CCD又はCMOS技術を使用するか否かにかかわらず、光検出器及びフォトダイオードのような他のタイプのデバイスにも同様に適用され得る。シリコン基板20は、P+ドーピングによって形成された空乏領域28と、基板の前面34及び空乏領域28にあるn-チャネル26と、を含む。電荷は、電極24の制御下で、チャネル内で移動可能である。電極24は、基板20の前面34上のゲート誘電絶縁層22上に形成される。
【0017】
電極24は、光検出器のタイプに応じて異なる方法で電荷を制御する。CCDイメージセンサの場合、電極は、照射電荷蓄積フェーズの後に、個々のピクセル要素からの電荷のクロッキングを提供する。CCD電子増倍配置では、電極は、衝突イオン化を引き起こすための適切な駆動電圧を選択することによって、利得を付加的に提供する。フォトダイオード又は他のデバイスの場合、電極の数及び配置は変化し得る。
【0018】
図2Bは、シリコン基板20内の電位プロファイルを示す。VSSは基板20の電圧であり、Vgateはゲート電極の正電位である。空乏領域28及びチャネル26に対応する破線によって示されるように、チャネル26及び空乏領域28内の電位プロファイルは、基板20内の深さによって変化する。チャネル26及び空乏領域28の外側では、基板20は電位VSSを有する。
【0019】
フィルタ40は、基板20の裏面上の第1の誘電体層42と、第1の誘電体層42上の金属層44と、金属層44上の第2の誘電体層46と、を備える。誘電体-金属-誘電体配置は、誘導透過フィルタ(ITF)としても知られるバンドパスフィルタである。ITF構造は当業者に知られており、特定の波長で良好な透過率を提供し、他の波長を排除する。選択された波長は、光学積層体を構成する層42、44、46の屈折率及び厚さに依存する。誘電体-金属バンドパスフィルタ又は誘導透過フィルタ40は、誘電体材料として二酸化シリコンを含んでもよく、というのも、これは好ましい波長、この場合紫外線放射において透明であり、絶縁破壊に耐性があり、ITFフィルタ40の一部を形成するのに必要な厚さを提供するからである。二酸化シリコンも、低欠陥で製造することができる。第1の誘電体層42は、シリコン基板20の改質によって、あるいは追加の二酸化シリコン層の堆積によって、又はこれら2つの技術の組合せによって製造され得る。第1の誘電体層42は、電気的スタンドオフが設けられ、必要な波長で透明である場合、他の材料又は材料であってもよい。例えば、フッ化マグネシウムは、非常に短い波長で透明であり、これらの波長で必要な破壊特性を有する。他の材料も適切であり得る。
【0020】
金属層44は、様々な種類の金属から選択され、一例はアルミニウム又はアルミニウム合金であり、適切なアルミニウム合金は改良された物理的特性を有する。金属層のための金属の選択は、関心対象の波長を考慮に入れるべきであり、例えば、銀は可視光線のために有用であり、アルミニウムは紫外線のために有用である。また、金属は、関心対象の波長における屈折率の実数部が小さい金属の必要性に加えて、物理的な堅牢性の必要性に基づいて選ばれてもよい。このような低屈折率を有するように金属を選択することによって、照射の位相は、金属を通過するときにほとんど変化しないので、選択された波長において良好なバンドパス特性を有する誘導透過フィルタを形成するのに役立つ。また、第2の誘電体層46は、二酸化シリコン又は他の誘電体材料であってもよい。
【0021】
二酸化シリコン誘電体層42及び46は、バンドパスフィルタを通過する波長に適した厚さを有することに留意されたい。フィルタは、100nm~400nmの範囲、すなわち紫外線範囲のバンドパスフィルタであるように選択されることが好ましい。改善されたフィルタ配置は、フィルタが基板上に直接取り付けられるので、これらの波長において特に有益である。
【0022】
改善されたフィルタ装置40は、一実施形態では、シリコン基板20の追加のP+裏面層上に配置される。この追加のP+層32は必要ではないが、設けることができる。バイアスされたITFを有し、かつ、P+ドーピングを有する及び有さないデバイスの電位プロファイルについては後述する。「+」記号は、それが高度にドープされていることを示す。
【0023】
改良されたフィルタ40は、金属層44と基板20との間にバイアス電圧を提供するための接続部を有する。従って、金属層44は、バイアスされた電極の機能を提供する。バイアスされたITF電極は、例えば、固定電位、又は、標準的なクロッキング電極であってもよい。この例では、バイアス電圧は、基板20に対して、ITF金属層44に負のバイアスを印加する。この負のバイアスを印加することにより、裏面における正孔の蓄積が増大し、これにより、半導体の裏面近傍で生成される少数電荷キャリアに対する電荷収集効率が増大する。事実上、バンドパスフィルタの金属層は、2つの機能を提供する。第1の機能は、デバイスに望まれる波長を選択するITFフィルタの一部としての機能である。第2の機能は、基板20と金属層44との間にバイアスが提供されることを可能にする導電層としてのものであり、それによって、フィルタが適用される基板の表面内に電界を生成する。図2Aの例では、デバイスは裏面照射型デバイスであり、したがって、バイアス電圧によって提供される電界は、デバイスの裏面にある。図2Bは、裏面32における負電圧を示す。この例において負のバイアスを与える理由は、CCDのポテンシャルウェルに向かって電子を裏面から押し離すためである。あるいは、デバイスは、n型シリコンにおけるpチャネルデバイスであってもよく、その場合、ITF金属層のバイアス基板に対して正であってもよく、正孔を裏面から遠ざけ、信号穴の収集を改善する。より一般的に、バイアス電圧の極性は、キャリア電荷(電子又は正孔)が裏面から離れて、CCD収集構成の電極ウェルの方へ向けられるようになっている。
【0024】
誘電体金属バンドパスフィルタの配置、及び照射を受けるための入力面におけるバイアスの印加の組合せの幾つかの利点が見出される。金属層44は、ITFフィルタ内の中心成分として作用すると共に、照射を受けるためのバイアス電圧を入力面32に供給する手段としても作用する。バイアスの印加は、シリコン基板の不動態化を改善し、デバイスの量子効率を改善する。バイアスを印加するためのコネクタを含むことによるこのような不動態化は、当技術分野で典型的に使用されるようなアニーリングを伴うホウ素注入の代わりに使用され得る。ホウ素注入及びアニーリング、又は、他の化学的アプローチ又は層の堆積の利用は良好な不動態化を提供するが、このようなアプローチは、特に紫外線などの波長に対して劣化しやすい。さらに、温度の変化は、化学的変化をもたらし得る。対照的に、不動態化を提供するためにバイアス電圧を印加しても、そのような変化は生じない。さらに、バイアス電圧に加えて、誘電体サンドイッチの一部としてのバンドパスフィルタの二つの目的を提供する金属層を使用することは、選択された波長での透過と、バイアスの印加による不動態化と、の二重の利点を提供し、例えば安定性が改善される。
【0025】
本発明はまた、別個の外部フィルタを有することによって付加的な構成要素が必要となり、体積が増え、より複雑になることに対する代替手段を提供する。この配置は、100nm~400nmの紫外線範囲で特に有用である。シリコン基板は、2~300μmの厚さを有することができる。誘電体層42及び46は、5~200nmの範囲の厚さを有する。選択されるバイアス電圧は、この例では5~50Vの範囲であり、後述するように、p+ドーピングが提供されるのか否かに応じて、適切な深さまで基板20内に電界を提供する。
【0026】
誘電体-金属-誘電体配置は、光検出器の一部として表面上に堆積される単純な金属層と対比されてもよく、単純な金属層は、誘導透過フィルタを形成するために選択される特定の波長の定常波を金属内に発生(set up)させるように選択される誘電体を有さないので、バンドパス配置を提供しない。したがって、CCD電極24又は他のそのような層のような他の金属層は、誘電体金属バンドパスフィルタとして作用しない。好ましい波長範囲は、100nmから400nmの範囲であるが、他の範囲を使用することもできる。しかしながら、誘電体-金属バンドパスフィルタの使用は、400nmを超える波長ではあまり望ましくなくなる。これは、従来の化学技術は、紫外線スペクトルとは対照的に可視スペクトルの波長に対してより堅牢であるため、不動態化技術としての電圧バイアスの利用の必要性が少ないためである。加えて、誘電体層42、46の厚さは、基板20内にバイアス電界を与えるために必要な電圧を増加させるために、絶えず厚くする必要があるであろう。電圧を用いたバイアスの使用は、光応答による不均一性を生じさせ得るレーザアニーリングのような技術とは対照的に、より高い均一性を提供する。
【0027】
二酸化シリコンは、誘電体層42、46に使用することができ、シリコン基板20の改質によって、又は追加の層の堆積によって生成することができる。層46の厚さは、シリコン基板に対する電気的バイアスを電気的破壊なしに印加できるように選択される。二酸化シリコン層は、単に、適切な厚さよりもはるかに薄い任意の自然表面酸化物に依存するのではなく、意図的に設けられる。
【0028】
誘電体層、金属層、誘電体層からなる単一の積層体が示されているが、多重積層体を用いてもよい。各バンドパスフィルタ積層体を追加することは、全体的な透過率が低減するという代償を払って、フィルタリングを追加し、より明確なバンドパス選択を与える。多重積層体フィルタ配置では、最下層のフィルタのみが、そのフィルタの金属層とシリコン基板20との間のバイアスを必要とする。例えば、金属間誘電体層を通した破壊のリスクを回避するために、多重積層体内の他の金属層をバイアスすることも有益であり得る。
【0029】
図3A~3Dは、改良の利益を実証するために、不動態化層がある場合とない場合、及び、バイアスされたITFフィルタがある場合とない場合のデバイス内の電位を示す。
【0030】
図3Aは、不動態化がなく、バイアスされたITFの改良がない、従来の薄型デバイス内の電位を示す。図に示されるように、シリコンの表面の自然酸化物層50は、シリコン上で典型的には正である固有の酸化物電荷及び表面電荷に起因するバンド曲がりを引き起こす。裏面付近で生成された信号電子は、それらが再結合する(そして、信号電荷として失われる)裏面に引き寄せられる傾向がある。破線は、いかなる物理的変化も表さず、以下の図と対比するために含まれる。
【0031】
図3Bは、10~50nmの厚さへの注入及びアニーリングによるP+ドーピングによって提供される不動態化された従来の薄型デバイス内の電位を示す。前述のように、表面上の自然酸化物層50は、バンド曲がりを引き起こす。しかしながら、破線と表面との間のp+52の追加ドーピングは、ある程度バンド曲がりを打ち消す。図に示されるように、表面から離れたドープされた部分の領域53に設けられた有益な電場が存在し、酸化物層から表面へのより短い距離でのみ、不利な電場54が存在する。
【0032】
図3Cは、バイアスされたITFを有し、p+ドーピングによって不動態化された薄型デバイスの改善を示す。図2と同様の構成要素は、同じ番号を共有する。前述したように、基板20は自然酸化物表面50を有し、その上に第1の誘電体層42、金属層44、及び、第2の誘電体層46を備えるITFが設けられる。層の厚さは、所望の波長に調整された金属-誘電体フィルタを生成するように選択される。p+ドーピングは、領域52に提供される。金属層44は、シリコン基板に対して負にバイアスされる。図に示されるように、外部バイアスは、信号電子を裏面から押し離すように電場を増強し、シリコン表面での正孔の蓄積を増強し、それによって前面電極での電子の収集を改善する。
【0033】
図3Dは、p+ドーピングによる追加の不動態化なしでの改善を示す。この配置では、基板20は自然酸化物表面50を有し、その上に第1の誘電体層42、金属層44、及び、第2の誘電体層46を備えるITFが設けられる。追加のp+ドーピングは提供されない。図に示されるように、外部バイアスが強いため、正孔が裏面に蓄積され、信号電子が裏面から収集電極に向かって押し出される。
【0034】
シリコン表面にすぐ隣接する不利なバンド曲がりのレベルは、界面電荷、自然酸化物電荷及び下部誘電体層46に存在し得る電荷に依存する。この電荷のレベルは、製造方法、環境、及び以前の放射への露出及び動作条件に依存する。
【0035】
図3Eを参照すると、層44に印加される電気バイアスは、これらの不利な酸化物電荷を補償することができ、固有の正の酸化物電荷が十分に低いならば、低い裏面暗電流の印加電圧VAで、デバイスをQE固定状態にすることができるはずである。固有の正の酸化物電荷及び界面電荷を増やすためには、VAの値を上昇させる必要がある。
【0036】
バイアスは、下部誘電層を介して伝導が起こり始めるレベルVBまで印加され、これによりデバイスへの電荷注入が起こり、これが画質の劣化、又は、バイアスが印加されたデバイスの動作不能を引き起こす。
【0037】
印加されたバイアスに対して、VAとVBとの間に有用な動作ウィンドウが存在することが予想され、その下限は、QEが固定され、暗電流が最低となる点によって決定され、上限は絶縁破壊により電荷注入が起こるところである。
【0038】
本発明の所与の適用に関しては、VAを十分に上回り、かつVB未満であり使用中に発生し得る誘電体電荷のあらゆる変化を補償するための十分な安全マージンを有する固定バイアスでデバイスを動作させることが好ましい。又は、QE固定を達成し、環境又は放射の露出に誘因される酸化物電荷のあらゆる変化に応じて電圧を徐々に増加させるために、VAを上回る最小電圧でデバイスを動作させることが好ましい場合がある。放射光反応の詳細は、印加されるバイアスのレベルに依存する。
【0039】
図4A及び図4Bは、金属誘電体フィルタが、基板全体にわたって不均一な厚さの誘電体を有するセンサの概略図を示す。この実施形態では、厚さは、センサの一方から他方へ直線的に増加する。このような配置は、センサの異なる部分を照射するために選択される波長が変化し得る分光タイプの用途に特に有益であり得る。フィルタ全体にわたって誘電体の厚さが変化することによって、光検出器の表面全体にわたって波長の選択が連続的に変化する。このようにして、分光を目的としてセンサのどの部分にどの波長が提供されるかを制御するように、センサの入力面上に提供されたスペクトルを、面全体にわたって連続的にフィルタリングすることができる。このような配置では、フィルタ40は、基本的に前述したように、基板20の表面上の誘電体42と、金属層44を覆う誘電体46と、の両方の厚さが変化する。誘電体の厚さが変化する結果、金属層と基板との間のバイアス電圧も変化する必要がある場合がある。これは、電界強度が、誘電体の厚さによって規定される金属層と基板との間の距離によって変化するからである。検出器の面にわたって印加される電圧を変化させるために、金属層は、ストライプ間に非導電性材料を有する別個の複数の電極又は複数のストライプに分離されてもよく、異なる電圧を金属層の異なる部分に独立して印加することが可能になる。
【0040】
図4Aは、可変波長配置の一例である。この配置では、誘電体層42、46又はフィルタ40は、狭い端部70から広い端部72までのデバイス全体にわたって、厚さが可変である。これにより、フィルタは、狭い端部70ではより短い波長に、広い端部72ではより長い波長になる。接続部60,62は、電圧バイアスを印加するために、金属層44及び基板20に設けられる。電界強度は、誘電体46の厚さによって変化する。
【0041】
図4Bは、可変波長配置の別の例である。この配置では、誘電体層42、46又はフィルタ40は、狭い端部70から広い端部72までのデバイス全体にわたって、厚さが可変である。これにより、フィルタは、狭い端部70ではより短い波長に、広い端部72ではより長い波長になる。接続部60,62は、電圧バイアスを印加するために、金属層44及び基板20に設けられる。デバイスの反対側の端部におけるさらなる接続部64、66は、誘電体層が厚くなるところで接続される。第1のバイアスが一端70に与えられ、異なるバイアスが他端72に与えられる。このようにして、誘電体内の電界強度を適切に選択することができる。例えば、印加される電圧は、電界強度が一定であるような、又は、面全体にわたってほぼ一定となるような強さであってもよい。この構造は、金属電極44内にギャップ80を有し、その結果、一端70に近い方の電極の部分は、1つのバイアス電圧で動作させることができ、他端72に近い方の部分は、異なるバイアスで動作させることができる。概念は、2つ以上の電極部分を有し、それぞれが別個のバイアス電圧を受け取るように配置されるように拡張されてもよい。
【0042】
図4Cは、フィルタによって選択される波長が、誘電体層の厚さに基づいてどのように変化し得るかを示す。この原理により、図4Bに単純な形態で示される配置は、図4Dに示されるような、より複雑な方法で実施されることが可能になる。図4Dは検出器の照射された面の全体にわたって複数のITF電極セグメントを含むアレイ検出器の概略平面図を示し、それぞれはギャップによって分離され、それぞれが個別に制御可能なバイアス電圧でバイアスされている。この配置は、分析対象のスペクトルが、各別個の電極部分に対応する各波長でデバイスの面全体にわたって配置されるように使用されてもよい。しかしながら、ハイパースペクトル形式のアレイ検出器を用いたスペクトル出力におけるいかなるギャップも回避するために、異なるバイアスを印加する分離されたセグメントは、図示されるように、わずかな角度のオフセットを有して分散方向を変化させることができる。
【0043】
図5A及び図5Bは、バイアス電圧を印加するための接続部を示す、本発明を具体化する光検出器の概略図である。金属層への接続部は、様々な方法で提供することができるが、図5A及び図5Bには、2つの例が概略的に示されている。
【0044】
図5Aは、頂部接点を使用する配置を示す。前述したように、第1の誘電体層42、金属層44、及び、第2の誘電体層46は、感光領域90内の基板20上に設けられる。感光領域の外側の第2の領域では、金属層44との電気接点94を提供するために、上部誘電体にビアが開かれる。金属は、この接触領域において厚くなっていてもよい。下部誘電体層もこの接触領域において厚くされてもよい。
【0045】
図5Bは、ボンドパッドを使用する配置を示す。前述したように、第1の誘電体層42、金属層44、及び、第2の誘電体層46は、感光領域90内の基板20上に設けられる。感光領域の外側の第2の領域では、ビアは、半導体感知層20内で、電界誘電体(96)の高さまで開かれる。
【0046】
次いで、誘電体層(46)が形成又は堆積される。パッド接触領域において、この層は、電気的スタンドオフを改善するために追加された厚さを有してもよい。
【0047】
次いで、ボンドパッド(98)の金属を露出させるために、ボンドパッド領域内で、層46及びフィールド誘電体がエッチング除去され得る。
【0048】
次いで、薄い金属層(44)が堆積され得る。この堆積は、ボンドパッドに接続される。電気的接続を確実とするのを助けるために、層44の堆積の前又は後に、ボンドパッド内に追加の金属厚さが加えられ得る。
【0049】
次いで、層42の誘電体が堆積される。次いで、層42は、ボンドパッド領域からエッチング除去され、層44に電気的接続を提供するために、ボンドパッドに対して従来のワイヤボンドが行われる。
【0050】
図6は、裏側不動態化層102を有する基板100を有するCMOSデバイスを概略的に示す。前面は、ピクセルpウェル104と、センサノードn+領域106と、を含み、それらの間にn型固定フォトダイオード108と、p+固定注入108と、が配置されている。ゲート誘電体112上の転送ゲート110は、電荷を制御するために使用される。バイアスされたITF構造114は、裏面上に位置し、CCDデバイスを参照して前述したものと類似の構造を有する。裏面領域における電荷収集は、例えば、図3A図3Eに記載されているようなCMOSデバイス及びCCDデバイスについて同様である。
【0051】
多くの用途において、1つの波長範囲でフィルタリングすることが望ましい。ITF構造の材料と寸法を適切に選択することにより、バイアスされたITF構造に対して1つまたは複数の通過帯域を有することが可能である。図7Aは、半導体画像装置に含まれるITFフィルタの透過率を示す図であり、193nmにおける単一通過帯域が適用される。誘電体層の厚さを0.5波長の光学的厚さだけ増加させることによって、図7Bに示されるように、付加的なピークがより長い波長で出現する。波長350nmをちょうど超える透過率ピークは、一次ピークであり、193nmにおけるピークは、ここでは二次ピークである。さらに0.5波長の光学的厚さを増やすと、図7Cに示されるように、より多くのピークが出現する結果となる。193nmでのピーク透過率は減少しないが、各追加ピークは、193nmでのピーク透過率を狭める。
【0052】
本発明による別の実施形態では、ITF構造は、わずかに最適でない応答を提供するように設計され、より広い非ピーク応答と引き換えに、単一波長におけるピークの一部を放棄する。図8は、165nmで最適化された狭い応答を有するITF構造のものと比較した、150nmから180nmまでのより広い応答ITF構造の性能を示す。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
光検出器であって、
照射を受けるための入力面を有する半導体基板と、
前記基板内の光生成電荷を制御するための制御電極と、
前記基板の放射入力面上のフィルタであって、前記フィルタは、金属層と、前記基板の表面と前記金属層との間に1個の誘電体層を有する1つまたは複数の誘電体層と、を有する誘電体-金属バンドパスフィルタを備える、前記フィルタと、
前記基板に対して前記金属層にバイアス電圧を印加するためのコネクタと、
を備える、光検出器。
(項目2)
前記バンドパスフィルタは、2つの誘電体層の間に金属層を備える、項目1に記載の光検出器。
(項目3)
前記バンドパスフィルタは、誘導透過フィルタである、項目1又は2に記載の光検出器。
(項目4)
前記光検出器が裏面照射型デバイスであるように、前記基板の前記入力面が裏面にあり、
前記制御電極が前面にある、項目1から3のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目5)
前記入力面及び前記制御電極は、前記光検出器が前面照射型デバイスとなるように、前記基板の同じ側に設けられている、項目1から3のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目6)
前記1つまたは複数の誘電体層は、前記検出器の面全体にわたって不均一な厚さを有し、それによって、異なる波長のバンドパスフィルタを提供する、項目1から5のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目7)
前記金属層は、非導電性材料によって分離された複数のセクションを備え、
各セクションは、独立してバイアスされるように配置される、項目6に記載の光検出器。
(項目8)
前記金属層は、アルミニウム、アルミニウム合金又は銀のうちの1つである、項目1から7のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目9)
前記誘電体層のうちの少なくとも1つは、二酸化シリコンを含む、項目1から8のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目10)
前記バイアス電圧の極性は、キャリア電荷が前記入力面から離れて、電荷収集配置に向かってバイアスされるような極性である、項目1から9のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目11)
前記光検出器は、nチャネル裏面照射型デバイスであり、
前記バイアスは、前記基板に対する前記金属層の負のバイアスである、項目10に記載の光検出器。
(項目12)
前記光検出器は、pチャネル裏面照射型デバイスであり、
前記バイアスは、前記基板に対する前記金属層の正のバイアスである、項目10に記載の光検出器。
(項目13)
前記接続部は、前記金属層を電圧供給部に接続するための1つまたは複数の頂部接点を備える、項目1から12のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目14)
前記接続部は、前記金属層を電圧供給部に接続するための1つまたは複数のボンドパッドを備える、項目1から13のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目15)
前記光検出器は、CCDセンサを備える、項目1から14のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目16)
前記光検出器は、CMOSセンサを備える、項目1から15のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目17)
前記光検出器は、CCDイメージセンサである、項目1から16のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目18)
前記フィルタは、複数の帯域通過範囲を有する、項目1から17のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目19)
前記フィルタは、広帯域通過フィルタである、項目1から18のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目20)
前記バンドパスフィルタは、110nmから400nmの波長範囲の少なくとも一部における放射の透過を可能にする、項目1から19のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目21)
前記基板は、前記フィルタの下に高ドープ領域を含む、項目1から20のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目22)
前記フィルタの下の前記基板が、前記基板の本来のドーピング密度のみを有し、追加のドーピングを有さない、項目1から20のいずれか一項に記載の光検出器。
(項目23)
項目1から22のいずれか一項に記載の光検出器を備える装置。
(項目24)
前記装置は、分光装置である、項目23に記載の装置。
(項目25)
項目23に記載の装置を含むカメラ。
(項目26)
半導体光検出器を動作させる方法であって、
照射を受けるための入力面を有する基板を提供するステップと、
前記基板内の光生成電荷を制御するための複数の電極を提供するステップと、
前記基板の前記入力面上にフィルタを設けるステップであって、前記フィルタは、金属層と、1個以上の誘電体層と、を有する誘電体-金属バンドパスフィルタを含む、前記フィルタを設けるステップと、
前記基板に対して前記金属層にバイアス電圧を印加するステップと、
を備える、方法。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8