IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エシコン・インコーポレイテッドの特許一覧

特許7528201ともに反応する2種又は3種以上の流体を分配するための、目詰まり防止スプレー先端部を有する分配システム及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】ともに反応する2種又は3種以上の流体を分配するための、目詰まり防止スプレー先端部を有する分配システム及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20240729BHJP
【FI】
A61B17/00 400
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022520466
(86)(22)【出願日】2020-10-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 IB2020059226
(87)【国際公開番号】W WO2021064643
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-09-26
(31)【優先権主張番号】16/593,783
(32)【優先日】2019-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512080321
【氏名又は名称】エシコン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Ethicon, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】トレッツァ・ザ・セカンド・マイケル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゴドベイン・サリム・エイ
(72)【発明者】
【氏名】グオ・ジャンシン
【審査官】段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-506739(JP,A)
【文献】米国特許第06835186(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
それぞれの前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置し、かつ前記スプレー先端部の遠位端を画定する、分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記分配キャップの閉鎖端を画定する遠位端壁であって、前記スプレー先端部の長手方向軸に垂直である外面を有する、遠位端壁と、
前記第1の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁から遠位に突出しており、かつ、前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備え、
前記第1のスプレーオリフィスは、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドと、前記第1の隆起したマウンドに形成された第1のスプレー開口部と、を含み、
前記第2のスプレーオリフィスは、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドと、前記第2の隆起したマウンドに形成された第2のスプレー開口部と、を含む、スプレー先端部。
【請求項2】
記外部分割壁が、前記遠位端壁の前記外面に固定される近位端と、前記分配キャップの最遠位端を画定するための、前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する、請求項1に記載のスプレー先端部。
【請求項3】
それぞれの前記第1のスプレーオリフィス及び前記第2のスプレーオリフィスの前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドが、流体をはじくように適合された疎水性表面を備える、請求項2に記載のスプレー先端部。
【請求項4】
前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の前記遠位端と結合するために開放されている近位端と、前記遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体と、
前記分配キャップの内部領域を前記第1の管腔と流体連通する第1のチャンバ及び前記第2の管腔と流体連通する第2のチャンバに分割するために、前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁との間に延在する、前記円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁と、を更に備える、請求項1に記載のスプレー先端部。
【請求項5】
前記分配キャップの前記遠位端壁が、内面を有し、前記内部分割壁が、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面を前記第1のチャンバ内に配置される第1の領域及び前記第2のチャンバ内に配置される第2の領域に分割するために、前記遠位端壁の前記内面に固定される、遠位端を有する、請求項4に記載のスプレー先端部。
【請求項6】
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1の領域に形成された第1の流体経路であって、前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2の領域に形成された第2の流体経路であって、前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する、第2の流体経路と、を更に備える、請求項5に記載のスプレー先端部。
【請求項7】
前記第1の流体経路が、
前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する第1のスワールチャンバと、
前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備える、請求項6に記載のスプレー先端部。
【請求項8】
前記第2の流体経路が、
前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する第2のスワールチャンバと、
前記第2のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備える、請求項7に記載のスプレー先端部。
【請求項9】
前記分配キャップの前記第1の流体経路内に方向付けられる第1の流体を含む、前記第1の管腔であって、前記第1のスワールチャンバが、前記第1のスプレーオリフィスから前記第1の流体を分配する前に、前記第1の流体を回転させるように構成されている、前記第1の管腔と、
前記分配キャップの前記第2の流体経路内に方向付けられる第2の流体を含む、前記第2の管腔であって、前記第2のスワールチャンバが、前記第1のスプレーオリフィスから前記第2の流体を分配する前に、前記第2の流体を回転させるように構成されている、前記第2の管腔と、を更に備え、前記第1の流体及び前記第2の流体が、それぞれの前記第1のスプレーオリフィス及び前記第2のスプレーオリフィスから分配された後に、ともに化学的に反応する、請求項8に記載のスプレー先端部。
【請求項10】
前記第1の流体を含む第1の注射器と、
前記第2の流体を含む第2の注射器と、
前記第1の注射器の下流に位置し、かつ前記第1の管腔と流体連通する、第1の一方向逆止弁と、
前記第2の注射器の下流に位置し、かつ前記第2の管腔と流体連通する、第2の一方向逆止弁と、を更に備える、請求項9に記載のスプレー先端部。
【請求項11】
前記第1のフルートが、前記第1のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在し、前記第2のフルートが、前記第2のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在する、請求項8に記載のスプレー先端部。
【請求項12】
ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
それぞれの前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の前記遠位端を受容するために開放されている近位端と、遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体であって、前記遠位端壁が、前記スプレー先端部の長手方向軸に垂直である外面を有する、円筒形状の本体と、
前記第1の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドと、前記第1の隆起したマウンドに形成された第1のスプレー開口部と、を含む、第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドと、前記第2の隆起したマウンドに形成された第2のスプレー開口部と、を含む、第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する外部分割壁であって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面で前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備える、スプレー先端部。
【請求項13】
前記分配キャップが、
前記分配キャップの内部領域を前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する第1のチャンバ及び前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する第2のチャンバに分割するために、前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁の内面との間に延在する、前記円筒形状の本体の内側に位置する、内部分割壁を更に備える、請求項12に記載のスプレー先端部。
【請求項14】
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1のチャンバに形成された第1の流体経路であって、前記第1の管腔の前記遠位端及び前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2のチャンバに形成された第2の流体経路であって、前記第2の管腔の前記遠位端及び前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する、第2の流体経路と、を更に備える、請求項13に記載のスプレー先端部。
【請求項15】
前記第1の流体経路が、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1のスワールチャンバと、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備え、前記第1のフルートの各々が、幅を有する、請求項14に記載のスプレー先端部。
【請求項16】
前記第2の流体経路が、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する、第2のスワールチャンバと、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第2のスワールチャンバから前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備え、前記第2のフルートの各々が、幅を有する、請求項15に記載のスプレー先端部。
【請求項17】
前記外部分割壁が、前記遠位端壁の前記外面に固定される近位端と、前記分配キャップの最遠位端を画定するための、前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する、請求項12に記載のスプレー先端部。
【請求項18】
ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の前記遠位端と結合されるために開放されている近位端と、内面及び外面を有する遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体であって、前記外面が、前記スプレー先端部の長手方向軸に垂直である、円筒形状の本体と、
前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドと、前記第1の隆起したマウンドに形成された第1のスプレー開口部と、を含む、第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドと、前記第2の隆起したマウンドに形成された第2のスプレー開口部と、を含む、第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する外部分割壁であって、前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面を横断し、かつ前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備える、スプレー先端部。
【請求項19】
前記分配キャップが、
前記円筒形状の本体の前記近位端から前記遠位端まで延在する円筒形状の壁を含む、前記円筒形状の本体と、
前記円筒形状の本体を2つの部品に分割する、前記円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁であって、前記遠位端壁の前記内面を前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する第1の領域及び前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する第2の領域に分割するために前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁の前記内面との間に延在する、内部分割壁と、を更に備える、請求項18に記載のスプレー先端部。
【請求項20】
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1の領域に形成された第1の流体経路であって、前記第1の管腔の前記遠位端と前記第1のスプレーオリフィスとの間に位置する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2の領域に形成された第2の流体経路であって、前記第2の管腔の前記遠位端と前記第2のスプレーオリフィスとの間に位置する、第2の流体経路と、を更に備える、請求項19に記載のスプレー先端部。
【請求項21】
前記第1の流体経路が、前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する前記遠位端壁の前記内面に形成された第1のスワールチャンバと、前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備え、前記第2の流体経路が、前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する前記遠位端壁の前記内面に形成された第2のスワールチャンバと、前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備える、請求項20に記載のスプレー先端部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、概して、流体を分配するための医療装置に関するものであり、より具体的には、医療処置及び外科処置で使用される流体を分配するスプレー先端部を有する流体分配システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近では、最小侵襲手術(minimally invasive surgery、MIS)技術が、広範囲にわたる外科処置を行うための、従来の外科技術に代わるものとして出現している。MIS処置は、複数の装置及び/又は外科用ツールが、小さい切開部に挿入されるカニューレ及びトロカールを通して身体に導入され得るという点で、従来の外科処置とは異なる。その結果、身体への外傷が大幅に低減され、それによって、患者の回復時間が短縮される。
【0003】
ある種類の最小侵襲手術は、ヘルニア、結腸機能不全、胃食道逆流症、胆嚢疾患などを治療するために使用される、腹腔鏡外科処置を含む。典型的には、腹腔鏡外科処置を受けている患者は、手術を受けた数時間後に帰宅することが可能である。
【0004】
小侵襲外科処置を行う場合に提示される1つの課題は、手術部位における出血を制御することに関する。従来の開放外科処置とは対照的に、腹腔鏡処置中は、手術部位又は外科的空洞への外科医のアクセスが大幅に低減される。
【0005】
それに応じて、組織シーラント及び他の生物学的接着材料の使用が、手術部位の切開部を閉じるための技術として出現している。組織シーラントは、トロンビン及びフィブリノゲン材料で構成されるフィブリンシーラントを含み得るが、他の配合も利用可能である。典型的には、組織シーラントの個々の成分は、別々に単離されたリザーバ内に貯蔵される。これらの成分は、組織に塗布される直前に初めてともに混合される。混合されると、これらの成分は、非常に迅速に凝固し、短時間で(例えば、10~20秒以内に)接着剤ゲルをもたらす。塗布部位への相当なアクセスが可能である場合は、この組織シーラントの急速な凝固特性が有利である。しかしながら、組織シーラントの速効性は、しばしば、成分を分配するために使用されるスプレー先端部を目詰まりさせる。
【0006】
加えて、生体内の位置に2種の成分材料を送達するための可撓性アクセサリを製造することは困難である。材料の構成要素は、二重注射器内に別々に貯蔵され、二重注射器から搾り出され、このことは、二重注射器の出口オリフィス間の最小距離を必要とする。機能的であるために、可撓性カニューレは、二重注射器の出口オリフィス間の最小距離よりも著しく小さくなければならず、その結果、2つの物理的に分離された流体経路が一緒になってカニューレ又はトロカールを通って嵌合する。
【0007】
流体を噴霧するための様々な装置は、米国特許第7,694,944号、米国特許第5,152,460号、米国特許第6,547,161号、米国特許第6,612,506号、米国特許第5,526,981号、及び米国特許第7,163,160号で開示されている。
【0008】
急速にともに反応する少なくとも2種の流体成分を噴霧するための医療装置は、米国特許第6,432,084号、及び米国特許出願公開第2009/0108091号で開示されている。しかしながら、上で確認した文書は、噴霧が標的位置に近接して実施される場合の医療装置の性能に関しては言及していない。
【0009】
組織シーラントを噴霧化するために使用される市販のスプレー先端部は、典型的には、スプレー先端部の内側で組織シーラントの成分を混合することによって、かつ噴霧する前に動作する。生物製剤の即効性のため、スプレー先端部は、典型的には、スプレー先端部を通る流体の流れが止まるとすぐに(例えば、典型的には1~2秒以内に)目詰まりする。スプレー先端部は、目詰まりすると、もはや生物製剤を噴霧化するために使用することができなくなり、新しいスプレー先端部と交換しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の欠点の観点から、生物製剤及び即効組織シーラントを噴霧し、スプレーの結果(例えば、止血が生じたか?)を評価し、次いで、スプレー先端部を交換することを必要とすることなく噴霧を続ける能力を外科医に提供するスプレー先端部を有する分配装置に対する必要性が存在する。この必要性を満たすことは、装置を取り出してスプレー先端部を交換し、噴霧するための装置を再位置付けすることがより時間のかかる手順である、最小侵襲/ロボット手術において特に有益である。
【0011】
更に、組織シーラントを組織の上へ分配するための、改善された目詰まり防止スプレー先端部に対する必要性が存在する。
【0012】
加えて、急速にともに反応する2種の成分を標的表面に近接して噴霧するための医療装置に対する必要が存在する。
【0013】
また、装置が容易かつ再現的に製造され得、複数の成分組織シーラントを遠隔位置から生体内の位置に効果的に送達することが可能な装置に対する必要性も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
一実施形態では、ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部は、好ましくは、第1の流体のための第1の管腔と、第2の流体のための第2の管腔と、それぞれの第1の管腔及び第2の管腔の遠位端に位置し、望ましくはスプレー先端部の遠位端を画定する、分配キャップと、を含む。一実施形態では、第1の管腔及び第2の管腔は、組織シーラント及び/又は他の生物学的接着材料の成分(例えば、第1の流体及び第2の流体)を受容するように適合されている。一実施形態では、組織シーラント及び/又は他の生物学的接着材料は、好ましくは、手術部位での出血を制御するために使用される。一実施形態では、組織シーラントは、トロンビン及びフィブリノゲン材料で構成されるフィブリンシーラントを含み得るが、他の配合も使用され得る。
【0015】
一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、分配キャップの閉鎖端を画定する遠位端壁と、第1の管腔と流体連通する遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスと、第2の管腔と流体連通する遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスと、を含む。一実施形態では、分配キャップは、望ましくは、分配キャップの遠位端壁の遠位面から遠位に突出しており、かつ、第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁を含む。外部分割壁は、好ましくは、組織シーラントの成分(例えば、フィブリノゲン及びトロンビン)が、分配キャップの外面で互いに接触し、その結果、第1のスプレーオリフィス及び第2のスプレーオリフィスのうちの1つ又は1つを目詰まりさせ得ることを防止する。一実施形態では、第1のスプレーオリフィス及び第2のスプレーオリフィスから噴霧されて、外部分割壁の遠位端を越えて遠位に流れた後にだけ、組織シーラントの成分が初めてともに混合される。
【0016】
一実施形態では、第1のスプレーオリフィスは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の遠位面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む。第1のスプレー開口部は、第1の隆起したマウンドに提供され得る。一実施形態では、第2のスプレーオリフィスは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の遠位面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む。第2のスプレー開口部は、第2の隆起したマウンドに提供され得る。一実施形態では、外部分割壁は、分配キャップの最遠位端部を画定するための、遠位端壁の遠位面に固定される近位端と、第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する。
【0017】
一実施形態では、それぞれの第1のスプレーオリフィス及び第2のスプレーオリフィスの第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドは、第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドに接触する流体をはじくように適合される疎水性表面を含み得、好ましくは、スプレーオリフィスの目詰まりを防止するためのスプレーオリフィスの外面の上に流体が溜まる可能性を最小にする。
【0018】
一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、第1の管腔及び第2の管腔の遠位端と結合するように開放されている近位端と、遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体を含む。
【0019】
一実施形態では、分配キャップは、分配キャップの内部領域を第1の管腔と流体連通する第1のチャンバ及び第2の管腔と流体連通する第2のチャンバに分割するために円筒形状の本体の近位端と遠位端壁との間に延在する、円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁を含み得る。
【0020】
一実施形態では、分配キャップの遠位端壁は、望ましくは、内面を有し、内部分割壁は、分配キャップの遠位端壁の内面を第1のチャンバ内に配置される第1の領域及び第2のチャンバ内に配置される第2の領域に分割するために遠位端壁の内面に固定される、遠位端を有する。
【0021】
一実施形態では、スプレー先端部は、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の内面の第1の領域に形成された第1の流体経路を含む。第1の流体経路は、望ましくは、第1のスプレーオリフィスと流体連通する。
【0022】
一実施形態では、スプレー先端部は、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の内面の第2の領域に形成された第2の流体経路を含む。第2の流体経路は、望ましくは、第2のスプレーオリフィスと流体連通する。
【0023】
一実施形態では、第1の流体経路は、第1のスプレーオリフィスと流体連通する第1のスワールチャンバと、第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を含み得る。一実施形態では、第1のフルートの各々は、その外端と内端との間で狭くなり得る幅を有する。
【0024】
一実施形態では、第2の流体経路は、第2のスプレーオリフィスと流体連通する第2のスワールチャンバと、第2のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を含み得る。一実施形態では、第2のフルートの各々は、その外端と内端との間で狭くなり得る幅を有する。
【0025】
一実施形態では、第1の管腔は、分配キャップの第1の流体経路の中へ方向付けられる第1の流体を収容し得る。一実施形態では、第1の流体経路の第1のスワールチャンバは、第1のスプレーオリフィスから第1の流体を分配する(例えば、噴霧する)前に、第1の流体を回転させるように構成されている。
【0026】
一実施形態では、第2の管腔は、分配キャップの第2の流体経路の中へ方向付けられる第2の流体を収容し得る。一実施形態では、第2の流体経路の第2のスワールチャンバは、第2の流体を第1のスプレーオリフィスから分配する(例えば、噴霧する)前に、第2の流体を回転させるように構成されている。
【0027】
一実施形態では、第1の流体及び第2の流体は、それぞれの第1のスプレーオリフィス及び第2のスプレーオリフィスから分配された(例えば、噴霧された)後に、ともに化学的に反応する。一実施形態では、遠位に延在する外部分割壁は、好ましくは、流体が分割壁の遠位端を越えて遠位に移動するまで、第1の流体及び第2の流体を互いに分離するバリアとしての役割を果たす。
【0028】
一実施形態では、第1のフルートは、第1のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在し、第2のフルートは、第2のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在する。
【0029】
一実施形態では、組織シーラントを噴霧するためのスプレー先端部は、好ましくは、組織シーラントの成分を噴霧するための複数のオリフィス(例えば、2つのスプレー開口部)を有する。一実施形態では、各生物学的/反応物質成分は、好ましくは、流体がそれぞれのスプレーオリフィスを通して分配される前に凝塊が生じることを防止するために、スプレーオリフィスの一方だけを通して分配され、それによって、スプレー先端部での障害物及び/又は妨害物の形成を防止する。
【0030】
一実施形態では、組織シーラントを噴霧するためのスプレー先端部は、好ましくは、スプレーオリフィスの間に位置付けられる分割壁を含む。分割壁は、好ましくは、スプレー先端部の表面にある生物製剤/反応物質が、互いに接触及び反応して、スプレー先端部を目詰まりさせ得ることを防止する。分割壁は、好ましくは、スプレー先端部の遠位端から遠位に延在する外部分割壁である。
【0031】
一実施形態では、スプレーオリフィスは、好ましくは、隆起した開口部(例えば、隆起したマウンド)を含み、これは、スプレーオリフィスの表面の生物製剤/反応物質が、任意の潜在的表面凝塊及び/又は障害物がスプレー開口部の上に形成することを防止するためのスプレーオリフィスの表面から流れ出ることを可能にする。
【0032】
一実施形態では、スプレー先端部のための分配装置は、好ましくは、各生物学的/反応物質成分のための、各管腔と関連付けられた一方向/逆止弁を含む。一方向逆止弁は、好ましくは組織シーラントの成分の逆流を防止する。例えば、逆流中に、スプレー先端部に存在する生物製剤/反応物質は、スプレー開口部の中へ逆に吸入され得、その結果、スプレー開口部を目詰まりさせ得る。
【0033】
一実施形態では、スプレー先端部は、好ましくは、1つ又は2つ以上の疎水性表面を含み、これは、生物製剤/反応物質が臨界面(例えば、スプレーオリフィス)上に残る可能性を最小にし、それによって、スプレーオリフィスの表面凝塊及び/又は詰まりの発生を低減させる。
【0034】
一実施形態では、ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部は、好ましくは、第1の流体のための第1の管腔と、第2の流体のための第2の管腔と、それぞれの第1の管腔及び第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップと、を含む。一実施形態では、分配キャップは、望ましくは、第1の管腔及び第2の管腔の遠位端を受容するように開放されている近位端と、遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体を含む。
【0035】
一実施形態では、分配キャップは、第1の管腔と流体連通する遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスを含み得、それによって、第1のスプレーオリフィスは、分配キャップの遠位端壁の外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む。
【0036】
一実施形態では、分配キャップは、第2の管腔と流体連通する遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスを含み得、それによって、第2のスプレーオリフィスは、分配キャップの遠位端壁の外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む。
【0037】
一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の外面から遠位に突出する外部分割壁を有する。一実施形態では、外部分割壁は、好ましくは、第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間に分配キャップの遠位端壁の外面にバリアを形成するために、第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間に延在する。
【0038】
一実施形態では、分配キャップは、分配キャップの内部領域を、第1の管腔の遠位端と流体連通する第1のチャンバ及び第2の管腔の遠位端と流体連通する第2のチャンバに分割するために円筒形状の本体の近位端と遠位端壁の内面との間に延在する、円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁を含み得る。
【0039】
一実施形態では、スプレー先端部は、分配キャップの遠位端壁の内面の第1の領域に形成された第1の流体経路を含み得る。一実施形態では、第1の流体経路は、第1の管腔の遠位端及び第1のスプレー開口部と流体連通する。
【0040】
一実施形態では、スプレー先端部は、分配キャップの遠位端壁の内面の第2の領域に形成された第2の流体経路を含み得る。一実施形態では、第2の流体経路は、第2の管腔の遠位端及び第2のスプレー開口部と流体連通する。
【0041】
一実施形態では、第1の流体経路は、望ましくは、遠位端壁の内面に形成され、かつ第1のスプレー開口部と流体連通する第1のスワールチャンバと、遠位端壁の内面に形成され、かつ第1のスワールチャンバから分配キャップの遠位端壁の内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を含む。一実施形態では、第1のフルートの各々は、幅を有する。一実施形態では、第1のフルートの幅は、それらのそれぞれの外端と内端との間で狭くなり得る。
【0042】
一実施形態では、第2の流体経路は、望ましくは、遠位端壁の内面に形成され、かつ第2のスプレー開口部と流体連通する第2のスワールチャンバと、遠位端壁の内面に形成され、かつ第2のスワールチャンバから分配キャップの遠位端壁の内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を含む。一実施形態では、第2のフルートの各々は、幅を有する。一実施形態では、第2のフルートの幅は、それらのそれぞれの外端と内端との間で狭くなり得る。
【0043】
一実施形態では、外部分割壁は、分配キャップの最遠位端を画定するための、遠位端壁の遠位面又は外面に固定される近位端と、第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する。
【0044】
一実施形態では、ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部は、好ましくは、第1の流体のための第1の管腔と、第2の流体のための第2の管腔と、第1の管腔及び第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップと、を含む。
【0045】
一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、第1の管腔及び第2の管腔の遠位端と結合するように開放されている近位端と、内面及び外面/遠位面を有する遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、有する、円筒形状の本体を含む。
【0046】
一実施形態では、分配キャップは、第1の管腔の遠位端と流体連通する遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスを含み得る。一実施形態では、第1のスプレーオリフィスは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む。
【0047】
一実施形態では、分配キャップは、第2の管腔の遠位端と流体連通する遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスを含み得る。一実施形態では、第2のスプレーオリフィスは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む。
【0048】
一実施形態では、分配キャップは、望ましくは、分配キャップの遠位端壁の外面/遠位面から遠位に突出する外部分割壁を含む。一実施形態では、分割壁は、好ましくは、第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために、分配キャップの遠位端壁の外面/遠位面を横断し、かつ第1のスプレーオリフィスと第2のスプレーオリフィスとの間に延在する。
【0049】
一実施形態では、分配キャップは、望ましくは、円筒形状の本体の近位端から遠位端まで延在する円筒形状の壁を有する円筒形状の本体を含む。一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、円筒形状の本体を2つの部品に分割する、円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁を含む。一実施形態では、内部分割壁は、好ましくは、遠位端壁の内面を第1の管腔の遠位端と流体連通する第1の領域及び第2の管腔の遠位端と流体連通する第2の領域に分割するために、円筒形状の本体の近位端と遠位端壁の内面との間に延在する。
【0050】
一実施形態では、分配キャップは、好ましくは、分配キャップの遠位端壁の内面の第1の領域に形成された第1の流体経路を含む。一実施形態では、第1の流体経路は、望ましくは、第1の管腔の遠位端と第1のスプレーオリフィスとの間に位置する。
【0051】
一実施形態では、分配キャップは、望ましくは、分配キャップの遠位端壁の内面の第2の領域に形成された第2の流体経路を含む。一実施形態では、第2の流体経路は、望ましくは、第2の管腔の遠位端と第2のスプレーオリフィスとの間に位置する。
【0052】
一実施形態では、第1の流体経路は、好ましくは、第1のスプレーオリフィスと流体連通する遠位端壁の内面に形成された第1のスワールチャンバと、遠位端壁の内面に形成され、かつ第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートを含む。
【0053】
一実施形態では、第2の流体経路は、望ましくは、第2のスプレーオリフィスと流体連通する遠位端壁の内面に形成された第2のスワールチャンバと、遠位端壁の内面に形成され、かつ第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を含む。
【0054】
本発明のこれら及びその他の好ましい実施形態は、下記でより詳しく記述される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本特許出願の一実施形態による、ともに反応する2種の流体を噴霧するために使用される目詰まり防止スプレー先端部を有する分配装置の斜視図である。
図2】本特許出願の一実施形態による、ガスケット、先端部ハウジング、内部マニホールド、及び分配キャップを含む、ともに反応する2種の流体を噴霧するために使用される目詰まり防止スプレー先端部、並びに目詰まり防止スプレー先端部を分配装置のシャフトの遠位端に固定するために使用されるコネクタの分解図である。
図3A図2に示されるコネクタの斜視図である。
図3B図3Aに示されるコネクタの断面図である。
図3C図3Aに示されるコネクタの遠位端面図である。
図3D図3Aに示されるコネクタの近位端面図である。
図4A図2に示されるガスケットの斜視図である。
図4B図4Aに示されるガスケットの遠位端面図である。
図4C図4Aに示されるガスケットの近位側の斜視図である。
図4D図4Aに示されるガスケットの近位端面図である。
図5A図2に示されるハウジングの斜視図である。
図5B図5Aに示されるハウジングの断面図である。
図6A図2に示される内部マニホールドの斜視図である。
図6B図6Aに示される内部マニホールドの別の斜視図である。
図6C図6A及び図6Bに示される内部マニホールドの遠位端の斜視図である。
図6D図6A図6Cに示される内部マニホールドの遠位端の別の斜視図である。
図6E図6A図6Dに示される内部マニホールドの断面図である。
図6F図6Eの線6F-6Fに沿った、図6A図6Eに示される内部マニホールドの断面図である。
図7A図2に示される分配キャップの遠位端の斜視図である。
図7B図7Aに示される分配キャップの近位端の斜視図である。
図7C図7A及び図7Bに示される分配キャップの断面図である。
図8A】第1の流体経路を有する第1のD字形状のチャンバと、第2の流体経路を有する第2のD字形状のチャンバと、を含む、図7A図7Cに示される分配キャップの近位端面図である。
図8B-1】図8Aに示される第1の流体経路の拡大図である。
図8B-2】図8Aに示される第1の流体経路の斜視図である。
図8B-3】図8Aに示される第1の流体経路の断面図である。
図8B-4】図8Aに示される第1の流体経路の斜視断面図である。
図9】本特許出願の一実施形態による、分配装置の分配キャップの第1の流体経路の概略図である。
図10A】本特許出願の一実施形態による、図2に示されるガスケット及び先端部ハウジングをともに組み立てる方法の斜視図である。
図10B】本特許出願の一実施形態による、図2に示されるガスケット及び先端部ハウジングをともに組み立てる方法の別の斜視図である。
図11A】本特許出願の一実施形態による、図2に示される先端部ハウジング、内部マニホールド、及び分配キャップをともに組み立てる方法の斜視図である。
図11B】本特許出願の一実施形態による、図2に示される先端部ハウジング、内部マニホールド、及び分配キャップをともに組み立てる方法の別の斜視図である。
図12A】本特許出願の一実施形態による、目詰まり防止スプレー先端部がコネクタに固定されている、ともに反応する2つの流体を噴霧するために使用される目詰まり防止スプレー先端部の側面図である。
図12B図12Aに示される目詰まり防止スプレー先端部の遠位端の斜視図である。
図13図12A及び図12Bに示される目詰まり防止スプレー先端部の断面図である。
図14図13に示される目詰まり防止スプレー先端部の中間部の拡大断面図である。
図15図14の線15-15に沿った、図14の目詰まり防止スプレー先端部の断面図である。
図16図14の線16-16に沿った、図14に示される目詰まり防止スプレー先端部の断面図である。
図17図13に示される目詰まり防止スプレー先端部の遠位端の断面図である。
図18】本特許出願の一実施形態による、ともに反応する2つの流体を噴霧する目詰まり防止スプレー先端部を有する分配装置の平面図である。
図19】本特許出願の一実施形態による、ともに反応する2つの流体を噴霧する目詰まり防止スプレー先端部を有する分配装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1を参照すると、一実施形態では、流体を噴霧するための分配装置100は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Ethicon LLCに割り当てられた、Spiveyらに対する米国特許出願公開第2018/0177978号の1つ又は2つ以上の実施形態に開示される特徴のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。一実施形態では、分配装置100は、好ましくは、マニホールド(図示せず)を収容する装置ハウジング102と、装置ハウジングから近位に延在する2つのルアー型接続部104、106と、を含む。一実施形態では、2つのルアー型コネクタ104、106は、互いに反応するそれぞれの流体を収容する2つの注射器に接続され得る。分配装置100は、望ましくは、装置ハウジング102を2つの注射器を含む構造体と接続するように構成されるブレース108を含む。第1の注射器は、第1の流体を収容し得、第2の注射器は、分配装置100から噴霧された時点で第1の流体と反応する第2の流体を含み得る。
【0057】
一実施形態では、分配装置100は、好ましくは、装置ハウジング102に接続される近位端を有する細長いシャフト110(例えば、細長い可撓性管又は剛性管)を含む。細長いシャフト110は、好ましくは、装置ハウジングから遠位に延在する。一実施形態では、細長いシャフト110は、望ましくは、横並びであり、かつ細長いシャフト110の遠位端112に固定されたコネクタ116に2種の流体を送達するために使用される、2つのカニューレを収容する。第1の流体は、第1のカニューレを通して送達され得、第2の流体は、第2のカニューレを通して送達され得る。一実施形態では、分配装置100は、好ましくは、コネクタ116(図2)を介して細長いシャフト110の遠位端112に固定される目詰まり防止スプレー先端部114を含む。2つの流体は、目詰まり防止スプレー先端部114から噴霧された時点で、好ましくは、互いに反応する。
【0058】
一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114は、細長いシャフト110の遠位端112に恒久的に固定され得る。一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114は、細長いシャフト110の遠位端112に着脱可能に固定され得、それにより、第1のスプレー先端部(例えば、使用済みのスプレー先端部)を取り外して、シャフトの遠位端に着脱可能に固定され得る第2のスプレー先端部(例えば、新しいスプレー先端部)と交換され得る。
【0059】
図2を参照すると、一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114(図1)は、好ましくは、分配装置100(図1)の遠位端から2種の流体を噴霧する際に使用するための、ともに組み立てられる様々な構成要素を含む。一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114は、好ましくは、ガスケット118と、先端部ハウジング120と、内部マニホールド122と、分配キャップ124と、を含む。一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114(図1)の上で列挙した構成要素は、ともに組み立てられて、完全に組み立てられた目詰まり防止スプレー先端部114が、コネクタ116を介して、分配装置100(図1)の管状シャフト110の遠位端112に固定される。一実施形態では、コネクタ116は、目詰まり防止スプレー先端部114の一部ではなく、スプレー先端部を分配装置のシャフトの遠位端に接続するために使用される。一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部は、スプレー先端部を分配装置のシャフトの遠位端に固定するために使用されるコネクタを含み得る。
【0060】
図3A及び図3Bを参照すると、一実施形態では、コネクタ116は、好ましくは、分配装置(図1)の細長いシャフト110の遠位端112に固定される管形状本体126を含む。一実施形態では、コネクタ166は、好ましくは、近位端128と、遠位端130と、分配装置100(図1)の細長いシャフト110の遠位端112を受容するように適合される近位端128の入口開口部132と、コネクタ流れチャンバ134の端部を画定する入口開口部132と端壁136の間に延在するコネクタフローチャンバ134と、を含む。
【0061】
一実施形態では、コネクタ116は、好ましくは、コネクタフローチャンバ134とコネクタの遠位端130との間に延在する第1の管腔138を含む。第1の管腔138は、第1の流体のための第1のカニューレを受容するように適合される。コネクタ116は、好ましくは、コネクタフローチャンバ134とコネクタの遠位端130との間に延在する第2の管腔140を含む。第2の管腔140は、第1の流体と反応する第2の流体のための第2のカニューレを受容するように適合される。一実施形態では、第1の流体及び第2の流体は、好ましくは、それらがコネクタ116を通過するときに、互いに分離される。第1の管腔138及び第2の管腔140は、好ましくは、横並びであり、かつ分配装置100の管状シャフト110(図1)を通って延在するそれぞれの第1のカニューレ及び第2のカニューレを受容して着座させるよう適合される。
【0062】
一実施形態では、本明細書でより詳細に説明されるように、コネクタ116の遠位端130は、好ましくは、先端部ハウジングの近位端をコネクタ116と組み立てるための、先端部ハウジング120(図2)の内側に提供された雌ねじにねじ込むように適合される雄ねじ142を有する。
【0063】
図3B及び図3Cを参照すると、一実施形態では、コネクタ116の遠位端130は、好ましくは、第1の管腔138の遠位端と整列する第1のD字形状の出口ポート144と、第2の管腔140の遠位端と整列する第2のD字形状の出口ポート146と、を含む。コネクタ116は、望ましくは、第1のD字形状の出口ポート138及び第2のD字形状の出口ポート140を互いに分割して離間するコネクタ分割壁141を含む。本明細書でより詳細に説明されるように、第1のD字形状の出口ポート144及び第2のD字形状の出口ポート146は、ガスケット118をコネクタ116の遠位端130と組み立てるために、ガスケット118(図2)の近位面から突出する第1のD字形状の取り付けプラグ及び第2のD字形状の取り付けプラグを受容するように適合される。一実施形態では、2種の流体は、好ましくは、それらが目詰まり防止スプレー先端部114(図1)の遠位端に位置する分配キャップ124(図2)から噴霧され、その後に、2種の流体がともに混合されて互いに反応するまで、互いに別々にかつ離れた状態で維持される。
【0064】
図3Dを参照すると、一実施形態では、コネクタ116の入口開口部132は、コネクタ116の管状部材126の近位端に位置するコネクタフローチャンバ134の近位端128(図3A)へのアクセスを提供する。コネクタフローチャンバ134は、望ましくは、遠位端壁136で終端する。第1の管腔138及び第2の管腔140は、好ましくは、遠位端壁136に形成され、コネクタ116の遠位端130に位置するそれぞれのD字形状の出口ポート144、146に向かって遠位に延在する。第1の管腔138は、複数の成分材料のうちの第1の流体を収容する第1のカニューレを受容するように適合され、第2の管腔140は、複数の成分材料のうちの第2の流体を収容する第2のカニューレを受容するように適合される。
【0065】
図4A図4Dを参照すると、一実施形態では、ガスケット118は、好ましくは、目詰まり防止スプレー先端部114(図2)の近位端に面する近位面150と、目詰まり防止スプレー先端部の遠位端に向かって延在する遠位面152と、を有する、環状プレート148を含む。ガスケット118は、望ましくは、コネクタ116の遠位端130の第1のD字形状の出口ポート144(図3B)に挿入されるように構成される、第1のD字形状の取り付けプラグ154を含む。ガスケット118は、望ましくは、コネクタ116の遠位端130に位置する第2のD字形状の出口ポート146(図3B)に挿入されるように適合される、第2のD字形状の取り付けプラグ156を含む。第1のD字形状の取り付けプラグ154及び第2のD字形状の取り付けプラグ156は、好ましくは、ガスケット118とコネクタ116の遠位端との間にプレス嵌めを形成するための、コネクタ116の遠位端130に位置するそれぞれのD字形状の出口ポート144、146の形状に密に一致する外側寸法及び構成を有する。
【0066】
一実施形態では、ガスケット118は、好ましくは、第1のD字形状のプラグ154を通って環状プレート148の遠位端面152まで延在する第1の管腔138’を含む。ガスケット118は、望ましくは、第2のD字形状のプラグ156を通って環状プレート148の遠位端面152まで延在する第2の管腔140’を含む。
【0067】
一実施形態では、ガスケット118がコネクタ116の遠位端130(図3B)とともに組み立てられるときに、第1のD字形状の取り付けプラグ154が、好ましくは、コネクタの第1のD字形状の出口ポート144に挿入され、第2のD字形状の取り付けプラグ156が、コネクタの第2のD字形状の出口ポート146に挿入される。ガスケット118がコネクタ116の遠位端とともに組み立てられた後、コネクタを通って延在する第1の管腔138は、好ましくは、ガスケット118の第1の管腔138’と整列し、コネクタ116を通って延在する第2の管腔140は、好ましくは、ガスケット118の第2の管腔140’と整列する。
【0068】
図4Bを参照すると、一実施形態では、ガスケット118は、望ましくは、第1の管腔138’を横断して延在する第1の一対の横支柱160A、160Bを含む。横支柱160A、160Bは、好ましくは、D字形状の取り付けプラグ154の近位端と環状プレート148の遠位面152との間に位置付けられる。ガスケット118は、望ましくは、ガスケット118の第2の管腔140’を横断して延在する第2の一対の横方向に延在する支柱162A、162Bを含む。第2の一対の横方向に延在する支柱162A、162Bは、好ましくは、第2のD字形状の取り付けプラグ156の近位端と環状プラグ148の遠位面152との間に位置付けられる。本明細書でより詳細に説明されるように、横方向に延在する支柱160A~160B及び162A~162Bは、好ましくは、内部マニホールド122(図6A)の近位端から近位に延在する蝶形状のコネクタの自由端に着座する。
【0069】
一実施形態では、ガスケット118の環状プレート148の遠位面152は、第1の管腔138’と整列する第1の蝶形状の開口部161を含む。第1の蝶形状の開口部161は、内部マニホールド122(図2)から近位に延在する第1の蝶形状のコネクタを受容するように構成されている。一実施形態では、ガスケット118の環状プレート148の遠位面152は、第2の管腔140’と整列する第2の蝶形状の開口部163を含む。第2の蝶形状の開口部163は、内部マニホールド122(図2)から近位に延在する第2の蝶形状のコネクタを受容するように構成されている。
【0070】
図5A及び図5Bを参照すると、一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部の先端部ハウジング120(図2)は、好ましくは、近位端166と、遠位端168と、を有する、管形状の本体164を含む。先端部ハウジング120の管形状の本体164は、望ましくは、管状部材164の近位端166に位置する第1の開口部172及び管状部材164の遠位端168に位置する第2の開口部174から延在する細長い導管170を含む。
【0071】
図5Bを参照すると、一実施形態では、管状部材164は、細長い導管170を取り囲み、かつ近位端166から管状部材164の遠位端168まで延在する内面176を有する。一実施形態では、先端部ハウジング120は、好ましくは、管状部材164の内面176に形成される雌ねじ178を有する。一実施形態では、雌ねじ178は、好ましくは、管状部材164の近位端166に隣接する。雌ねじ168は、コネクタ116(図3A)の遠位端で雄ねじ142を受容して、コネクタ116の遠位端を先端部ハウジング120の近位端と固定するように適合され、ガスケット118(図2)が、コネクタ116の遠位端と先端部ハウジング120との間に位置付けられる。
【0072】
図6A図6Dを参照すると、一実施形態では、内部マニホールド122(図2)は、好ましくは、近位端182と、遠位端184と、を有する、管状部材180を含む。内部マニホールド122は、望ましくは、管状部材180の近位端182に固定される環状シーリングフランジ186を含む。一実施形態では、環状シーリングフランジ186は、望ましくは、目詰まり防止スプレー先端部の構成要素がともに組み立てられるときに、ガスケット118の遠位面152(図4A)に当接するように適合される近位面188を含む。一実施形態では、内部マニホールド122は、望ましくは、環状シーリングフランジ186の近位面188から近位に突出する第1の蝶形状のコネクタ190を含む。内部マニホールド122は、望ましくは、同じく内部マニホールド122の環状シーリングフランジ186の近位面188から近位に突出する第2の蝶形状のコネクタ192を含む。一実施形態では、第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192は、ガスケット118の環状プレート148(図4B)の遠位面152に形成されたそれぞれの蝶形状の開口部161、163に挿入されるように適合される。
【0073】
一実施形態では、第1の蝶形状のコネクタ190は、望ましくは、ガスケット118の第1の管腔138’(図4B)及びコネクタ116の第1の管腔138(図3B)と整列するように適合された第1の管腔138’’を含む。一実施形態では、第2の蝶形状のコネクタ192は、望ましくは、ガスケット118の第2の管腔140’(図4B)及びコネクタの第2の管腔140(図3B)と整列するように適合された第2の管腔140’’を含む。コネクタ、ガスケット、先端部ハウジング、及び内部マニホールドがともに組み立てられるときに、第1の流体のための第1のカニューレが、好ましくは、コネクタ116の第1の管腔138(図3B)、ガスケット118の第1の管腔138’(図4B)、及び第1の蝶形状のコネクタ190の第1の管腔138’’(図6B)を通過し、第2の流体のための第2のカニューレが、好ましくは、コネクタ116の第2の管腔140(図3B)、ガスケット118の第2の管腔140’(図4B)、及び第2の蝶形状のコネクタ192の第2の管腔140’’(図6B)を通過する。
【0074】
一実施形態では、内部マニホールド122の管状部材180の遠位端184は、複数の成分材料のうちの第1の流体のための第1の端子チャンバ194及び複数の成分材料のうちの第2の流体のための第2の端子チャンバ196に分岐される。管状部材180の遠位端184は、好ましくは、第1の端子チャンバ及び第2の端子チャンバを互いに離間するための、第1の端子チャンバ194と第2の端子チャンバ196との間に延在する空間198を含む。一実施形態では、複数の成分材料のうちの第1の流体は、第1の端子チャンバ194に方向付けるための第1の管腔138’’を通過し、複数の成分材料のうちの第2の流体は、第2の端子チャンバ196に方向付けられるための第2の管腔140’’を通過する。一実施形態では、第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196は、第1の流体及び第2の流体を互いに離れた状態に維持する。
【0075】
一実施形態では、第1の端子チャンバ194は、望ましくは、複数の成分材料のうちの第1の流体が第1の端子チャンバから半径方向に出ることを可能にする、半径方向開口部200A、200Bがその中に形成された外壁を有する。一実施形態では、第2の端子チャンバ196は、望ましくは、複数の成分材料のうちの第2の流体が第2の端子チャンバから半径方向に出ることを可能にする、半径方向開口部202A、202Bがその中に形成された外壁を有する。
【0076】
図6Eを参照すると、一実施形態では、内部マニホールド122は、好ましくは、第1の蝶形状のコネクタ190及び環状シール186を通って第1の端子チャンバ194の遠位端の端壁まで延在する第1の管腔138を含む。一実施形態では、内部マニホールド122は、好ましくは、第1の管腔138’’を通って流れる複数の成分材料のうちの第1の流体が第1の端子チャンバ194の遠位端から半径方向に出ることを可能にするための、第1の端子チャンバ194の外壁に形成された第1の半径方向開口部200A、200B(図6C)を含む。
【0077】
内部マニホールド122は、好ましくは、第2の蝶形状のコネクタ192及び環状シール186を通って第2の端子チャンバ196の遠位端の端壁まで延在する第2の管腔140’’を含む。一実施形態では、内部マニホールド122は、好ましくは、第2の管腔140’’を通って流れる複数の成分材料のうちの第2の流体が第2の端子チャンバ196の遠位端から半径方向に出ることを可能にするための、第2の端子チャンバ196の外壁に形成された第2の半径方向開口部202A、202B(図6C)を含む。
【0078】
図6Fを参照すると、一実施形態では、第1の管腔138’’は、第1の端子チャンバ194の端壁で終端する。第1の端子チャンバ194は、好ましくは、第1の端子チャンバ194の外壁に形成された第1の半径方向開口部200A、200Bを含む。内部マニホールド122は、好ましくは、第1の管腔138’’からそれぞれの第1の半径方向開口部200A、200Bまで外向きに延在する第1の半径方向に延在するフルート204、206を含む。一実施形態では、複数の成分材料のうちの第1の流体は、第1の管腔138’’の遠位端に到達すると、第1の半径方向に延在するフルート204、206を通して半径方向外向きに方向付けられ、その後に、第1の半径方向開口部200A、200Bを介して第1の端子チャンバ194の遠位端を出る。
【0079】
一実施形態では、第2の管腔140’’は、第2の端子チャンバ199の端壁で終端する。第2の端子チャンバ196は、好ましくは、第2の端子チャンバ196の外壁に形成された第2の半径方向開口部202A、202Bを含む。内部マニホールド122は、好ましくは、第2の管腔140’’からそれぞれの第2の半径方向開口部202A、202Bまで外向きに延在する第2の半径方向に延在するフルート208、210を含む。一実施形態では、複数の成分材料のうちの第2の流体は、第2の管腔140’’の遠位端に到達すると、第2の半径方向に延在するフルート208、210を通して半径方向外向きに方向付けられ、その後に、第2の半径方向開口部202A、202Bを介して第2の端子チャンバ196の遠位端を出る。
【0080】
一実施形態では、第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196は、それらの間に延在する空間198を介して互いに離間される。一実施形態では、第1の端子チャンバ及び第2の端子チャンバの対向壁は、空間198を画定する。本明細書でより詳細に説明されるように、第1の端子チャンバ194と第2の端子チャンバ196との間に延在する空間198は、分配キャップ124(図2)の近位側に提供された固定用フランジを受容して、分配キャップを内部マニホールド122の遠位端に固定し得る。
【0081】
図7Aを参照すると、一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部の分配キャップ124は、好ましくは、近位端214と、遠位端216と、を有する、管形状の本体212を含む。分配キャップ124の遠位端216は、好ましくは、外面219を有する遠位端壁218を有する。一実施形態では、分配キャップ124は、好ましくは、第1の隆起したマウンド222と、第1の隆起したマウンド222に形成された第1のスプレー開口部224と、を有する、第1の隆起したオリフィス220を含む。一実施形態では、分配キャップ124は、好ましくは、第2の隆起したマウンド228と、第2の隆起したマウンド228に形成された第2のスプレー開口部230と、を有する、第2の隆起したオリフィス226を含む。一実施形態では、第1の隆起したオリフィス220及び第2の隆起したオリフィス226は、好ましくは、遠位端壁218の外面219から遠位に突出する。
【0082】
一実施形態では、複数の成分材料のうちの第1の流体は、第1の端子チャンバ194の第1の半径方向開口部200A、200B(図6F)を通して吐出され、その後に、第1の流体は、分配キャップ124の第1の隆起したオリフィス220を通して更に方向付けられる。一実施形態では、第2の端子チャンバ96の半径方向開口部202A、202B(図6F)から流出する複数の成分材料のうちの第2の流体は、分配キャップ124の第2の隆起したオリフィス226を通して更に方向付けられる。
【0083】
一実施形態では、分配キャップ124は、望ましくは、分配キャップの遠位端壁218の外面219から遠位に突出する外部分割壁232を含む。一実施形態では、外部分割壁232は、分配キャップ124の遠位端壁218の外面219を越えて突出する高さHを有する。一実施形態では、外部分割壁232は、第1の隆起したオリフィス220と第2の隆起したオリフィス226との間のバリアとして機能して、それぞれの第1の隆起したオリフィス及び第2の隆起したオリフィスから噴霧される第1の流体及び第2の流体が、互いに接触して、エンドキャップの遠位端壁218の外面219の上でともに反応することを防止する。したがって、外部分割壁232は、それぞれの第1の隆起したオリフィス220及び第2の隆起したオリフィス226の第1のスプレー開口部224及び第2のスプレー開口部230のうちの1つ又は2つ以上の目詰まりを最小にする役割を果たす。
【0084】
図7Bを参照すると、一実施形態では、分配キャップ124の管状本体212の近位端214は、好ましくは、内部マニホールド122の遠位端184(図6D)に位置する第1の端子チャンバ194を受容するように構成される第1のD字形状のチャンバ234を含む。一実施形態では、分配キャップ124は、望ましくは、内部マニホールド122の遠位端184に位置する第2の端子チャンバ196を受容するように構成される第2のD字形状のチャンバ236を含む。分配キャップ124は、望ましくは、内部マニホールド122の第2のD字形状のチャンバ236から内部マニホールド122の第1のD字形状のチャンバ234を分離する内部分割壁238を含む。一実施形態では、分配キャップ124が内部マニホールド122の遠位端と組み立てられるときに、管状部材212の近位端214でアクセス可能な内部分割壁238は、好ましくは、内部マニホールド122(図6B)の第1の端子チャンバ194と第2の端子チャンバ196との間に延在する空間198に挿入されて、分配キャップ124を内部マニホールド122(図2)の遠位端に固定する。
【0085】
図7Cを参照すると、一実施形態では、分配キャップ124は、好ましくは、近位端214と、遠位端216と、を有する、管状本体212を含む。分配キャップ124は、好ましくは、第1の隆起したマウンド222を有する第1の隆起したオリフィス220と、分配キャップの第1のD字形状のチャンバ234と流体連通する、第1の隆起したマウンド222に形成された第1のスプレー開口部224と、を含む。分配キャップ124は、望ましくは、第2の隆起したマウンド228を有する第2の隆起したオリフィス226を含み、分配キャップの第2のD字形状のチャンバ236と流体連通する第2のスプレー開口部230が、第2の隆起したマウンド228に形成される。内部分割壁238は、第2のD字形状のチャンバ236から第1のD字形状のチャンバ234を分割して、複数の成分材料のうちの第1の流体及び第2の流体が、それぞれの第1の隆起したオリフィス220及び第2の隆起したオリフィス226の第1のスプレー開口部224及び第2のスプレー開口部230を介して吐出されるまで、互いに分離された状態を維持することを確実にする。
【0086】
分配キャップ124の外部分割壁232は、好ましくは、分配キャップ124の遠位端壁218の外面219から遠位に突出する。外部分割壁232は、第1の隆起したオリフィス220及び第2の隆起したオリフィス226を互いに分割する。外部分割壁232は、好ましくは、分配キャップ124の遠位端壁218の外面219の上に及び/又はそれを越えて延在する高さHを画定する。
【0087】
一実施形態では、第1のD字形状のチャンバ234は、第1の隆起したオリフィス220の第1のスプレー開口部224と流体連通する第1の流体経路240がその中に形成された、遠位端壁218の第1の内面239を含む。一実施形態では、第1のD字形状のチャンバ234に方向付けられる複数の成分材料のうちの第1の流体は、分配キャップ124の第1の隆起したオリフィス220の第1のスプレー開口部224から分配される前に、第1のスワールチャンバ248内で急速に回転するために、第1の流体経路240の中へ前進される。
【0088】
一実施形態では、第2のD字形状のチャンバ236は、第2の隆起したオリフィス226の第2のスプレー開口部230と流体連通する第2の流体経路242がその中に形成された、遠位端壁の第2の内面241を含む。一実施形態では、第2のD字形状のチャンバ236に方向付けられる複数の成分材料のうちの第2の流体は、分配キャップ124の第2の隆起したオリフィス226の第2のスプレー開口部230から分配される前に、第2のスワールチャンバ256内で急速に回転するために、第2の流体経路242の中へ前進される。
【0089】
図8Aを参照すると、一実施形態では、分配キャップ124は、好ましくは、第1のD字形状のチャンバ234及び第2のD字形状のチャンバ236を互いに分割する内部分割壁238を含む。第1のD字形状のチャンバ234は、好ましくは、内部分割壁238から離間される内面246を有する外側周辺の壁244を含む。第1の流体経路240は、好ましくは、第1のスプレー開口部224を取り囲む第1のスワールチャンバ248と、外周壁244の内面246から第1のスワールチャンバ248に向かって内向きに延在する一対の第1のフルート250A、250Bと、を含む。一実施形態では、第1のフルート250A、250Bは、第1の流体が第1のスワールチャンバ248に向かって第1のフルート250A、250Bを通過するときにその速度を高めるために、内面246と第1のスワールチャンバ248との間で狭くなるそれぞれの幅を有し得る。一実施形態では、第1のスワールチャンバ248に対する第1のフルート250A、250Bの構成は、好ましくは、第1の流体が第1のスワールチャンバ248に入るときに、R1で示される反時計回り方向に第1の流体を回転させる。一実施形態では、第1の流体は、第1のスプレー開口部224を通して分配/噴霧される前に、反時計回り方向R1に回転する。
【0090】
一実施形態では、第2のD字形状のチャンバ236は、好ましくは、内部分割壁238から離間される内面254を有する外周壁252を含む。第2の流体経路242は、好ましくは、第2のスプレー開口部224を取り囲む第2のスワールチャンバ256と、外周壁252の内面254から第2のスワールチャンバ256に向かって内向きに延在する一対の第2のフルート258A、258Bと、を含む。一実施形態では、第2のフルート258A、258Bは、第1の流体が第2のスワールチャンバ252に向かって第2のフルート258A、258Bを通過するときにその速度を高めるために、外周壁252の内面254と第2のスワールチャンバ256との間で狭くなる幅を有し得る。第2のスワールチャンバ256に対する第2のフルート258A、258Bの構成は、好ましくは、第2の流体が第2のスワールチャンバ252に入るときに、R2で示される時計回り方向に第2の流体を回転させる。一実施形態では、第2の流体は、第2のスプレー開口部230を通して分配される前に、時計回り方向R2に回転する。
【0091】
一実施形態では、複数の成分材料のうちの第1の流体が分配キャップ124の第1のD字形状のチャンバ234に入るときに、第1の流体は、好ましくは、第1のフルート250A、250Bの外端に流れ込み、その後に、第1のフルートが、第1の流体を第1のスワールチャンバ248の外周に方向付け、第1の流体が第1のスプレー開口部224から噴霧されるときに、反時計回り方向R1に第1の流体を回転させる。同様に、複数の成分材料のうちの第2の流体が分配キャップ124の第2のD字形状のチャンバ236に入るときに、第2の流体は、好ましくは、第2のフルート258A、258Bの外端に流れ込み、その後に、第2のフルートが、第2の流体を第2のスワールチャンバ256の外周に方向付け、第2の流体が第2のスプレー開口部230から噴霧されるときに、時計回り方向R2に第2の流体を回転させる。
【0092】
図8B-1及び図8B-2を参照すると、一実施形態では、第1の流体経路240の第1のスプレー開口部224は、好ましくは、第1の直径Dを画定し、第1のスワールチャンバ248は、好ましくは、第1のスプレー開口部224の第1の直径Dよりも大きい第2の直径Dを画定する。一実施形態では、第1のスプレー開口部224は、第1のスワールチャンバ248の中央に位置し得る。一実施形態では、第1のフルートの第1のもの250Aは、望ましくは、外周壁244の内面246に隣接して位置する外端260Aと、第1のスワールチャンバ248の外周に隣接して位置する内端260Bと、を有する。一実施形態では、第1のフルートの第1のもの250Aは、好ましくは、外端260Aとその内端260Bとの間で狭くなる、約0.005~0.010インチの幅Wを有する。一実施形態では、第1のフルートの第1のもの250Aの狭まりは、好ましくは、第1の流体が外端260Aから第1のフルートの第1のもの250Aの内端260Bに向かって通過するときにその速度を高める。
【0093】
一実施形態では、第1のフルートの第2のもの250Bは、望ましくは、外周壁244の内面246に隣接して位置する外端262Aと、第1のスワールチャンバ248の外周に隣接して位置する内端262Bと、を有する。一実施形態では、第1のフルートの第1のもの250Bは、好ましくは、外端262Aとその内端262Bの間で狭くなる幅Wを有する。一実施形態では、第1のフルートの第2のもの250Bの狭まりは、好ましくは、第1の流体が外端262Aから第1のフルートの第2のもの250Bの内端262Bに向かって通過するときにその速度を高める。
【0094】
図8B-2~図8B-4を参照すると、一実施形態では、第1の流体経路240は、分配キャップ124の第1のD字形状のチャンバ234の遠位端壁218の内面239に形成される。一実施形態では、第1のスワールチャンバ248及び第1のフルート250A、250B(図8B-1)を含む第1の流体経路240は、約0.005~0.010インチの高さH1を画定する。
【0095】
一実施形態では、第1のスプレー開口部224は、好ましくは、第1のスワールチャンバ248の直径D2よりも小さい直径D1を有する。一実施形態では、第1のスプレー開口部は、好ましくは約______の長さL1を有する。
【0096】
図9を参照すると、一実施形態では、第1の流体経路240の寸法は、第1の流体経路240を通って流れる第1の流体の速度及び/又は回転速度を制御するように変更され得る。したがって、第1のフルート250A、250Bの幅及び高さのうちの1つ又は2つ以上は、第1のフルートを通って流れる第1の流体の速度を制御するように変更され得る。更に、第1のフルート250A、250Bをそれぞれの外側と内端との間で狭める程度は、第1のフルートを通って流れる第1の流体の速度を制御するように変更され得る。加えて、第1のスワールチャンバ248の直径D1、高さH1、及び/又はチャンバは、第1のスプレー開口部224に方向付けられる第1の流体の速度及び/又は回転速度を制御するように変更され得る。一実施形態では、第1のスプレー開口部224の直径D1及び長さL1は、第1の流体が第1のスプレー開口部から分配されるときに、その速度及び/又は分配角度を制御するように変更され得る。
【0097】
図10A及び図10Bを参照すると、一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114は、ガスケット118を内部マニホールド122の近位端の上へオーバーモールドすることによってともに組み立てられ得る。一実施形態では、ガスケット118が内部マニホールド122の近位端に組み立てられた後に、ガスケット116/内部マニホールド122/先端部ハウジング120のサブアセンブリを組み立てるために、ガスケット118/内部マニホールド122のサブアセンブリの遠位端が、先端部ハウジング120の近位端166で第1の開口部172に挿入され得る。
【0098】
一実施形態では、コネクタ116の遠位端130の雄ねじ142は、好ましくは、先端部ハウジング120の近位端の内側に位置する雌ねじ178にねじ込まれて、コネクタ116を先端部ハウジング120と固定する。
【0099】
一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114をコネクタ116に組み立てるために、ガスケット118の第1のD字形状の取り付けプラグ154及び第2のD字形状の取り付けプラグ156は、望ましくは、コネクタ114の遠位端130において、それぞれのD字形状の出口チャンバ144、146に挿入される。一実施形態では、D字形状の取り付けプラグ154、156の外面は、好ましくは、それぞれのD字形状の出口チャンバ144、146の内面と摩擦嵌合を形成する。
【0100】
図11A及び図11Bを参照すると、一実施形態では、内部マニホールド122は、内部マニホールド122の近位端182に位置する第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192並びに環状シーリングフランジ186を、先端部ハウジング120の遠位端168の第2の開口部174に挿入することによって、先端部ハウジング120とともに組み立てられ得る。一実施形態では、内部マニホールド122は、第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192が、ガスケット118(図4B)の遠位端面152に形成されたそれぞれの蝶形状の開口部161、163に挿入されるまで、DIR1で示される近位方向に前進される。一実施形態では、第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192の外面は、好ましくは、ガスケット118のそれぞれの蝶形状の開口部161、163(図4B)と摩擦嵌合を形成して、内部マニホールド122の近位端をコネクタ116/ガスケット118/先端部ハウジング120サブアセンブリ(図10B)と固定する。
【0101】
一実施形態では、分配キャップ124は、好ましくは、分配キャップ124の内部分割壁238を、内部マニホールド122の第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196の対向内壁の間に延在する空間198と並置及び/又は整列させることによって、内部マニホールド122の遠位端184とともに組み立てられる。
【0102】
一実施形態では、分配キャップ124を内部マニホールド122と組み立てるために、分配キャップ124の近位側にアクセス可能な第1のD字形状のチャンバ234及び第2のD字形状の236は、内部マニホールド122の遠位端184に位置するそれぞれの第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196と並置される。一実施形態では、分配キャップ124は、近位方向DIR1に前進され、それにより、分配キャップ124の内部分割壁238が内部マニホールド122の第1の端子チャンバ194と第2の端子チャンバ196との間の空間198の中へ前進される。分配キャップ124は、好ましくは、分配キャップのそれぞれのD字形状のチャンバ234、236(図8A)の端壁239、241が内部マニホールド122の遠位面205(図11B)に当接するまで、近位に前進される。
【0103】
一実施形態では、分配キャップ124が第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196の上に固定されると、第1の端子チャンバ194(図6F)の第1の半径方向開口部200A、200B(図6F)は、好ましくは、分配キャップ124の第1のフルート250A、250B(図8A)の外端と整列し、第2の端子チャンバ196(図6F)の第2の半径方向開口部202A、202Bは、好ましくは、分配キャップ124の第2のフルート256A、256B(図8A)の外端と整列する。一実施形態では、複数の成分材料のうちの第1の流体は、第1の半径方向開口部200A、200B(図6F)を介して第1の端子チャンバから出て、その後に、第1のフルート250A、250B(図8A)の外端に方向付けられる。一実施形態では、複数の成分材料のうちの第2の流体は、第2の半径方向開口部202A、202B(図6F)を介して第2の端子チャンバから出て、その後に、第2のフルート254A、254B(図8A)の外端に方向付けられる。
【0104】
図12A図12Bを参照すると、一実施形態では、完全に組み立てられた目詰まり防止スプレー先端部114は、好ましくは、先端部ハウジング120の近位端に位置する雌ねじと噛合する雄ねじを有する遠位端を有する、コネクタ116を含む。ガスケット118(図2)は、好ましくは、コネクタ116の遠位端と先端部ハウジング120との間に配置される。一実施形態では、先端部ハウジング120の近位端166は、好ましくは、ガスケットを取り囲む。目詰まり防止スプレー先端部114は、望ましくは、目詰まり防止スプレー先端部114の最遠位端でアクセス可能である、分配キャップ124を含む。内部マニホールド122(図2)は、好ましくは、先端部ハウジング120内に配置され、かつコネクタ116の遠位端と分配キャップ124との間に延在する。分配キャップ124の遠位端面218から遠位に突出する、分配キャップ124の外部分割壁232は、第2の隆起したマウンド226から第1の隆起したマウンド220を分離するバリアを提供し、それにより、それぞれの第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドから噴霧される第1の流体及び第2の流体は、遠位端面218の上で互いに混合せず、これは、第1の隆起したマウンド及び第2の隆起したマウンドが噴霧動作中に目詰まりを起こす可能性を最小にする。
【0105】
図13及び図14を参照すると、一実施形態では、目詰まり防止スプレー先端部114は、好ましくは、先端部ハウジング120の近位端166の開口部に挿入される、コネクタ116の遠位端130を含む。コネクタ116の遠位端130の雄ねじ142(図3A)は、望ましくは、先端部ハウジング120の近位端166の内側に位置する雌ねじ178にねじ込まれて、コネクタ116及び先端部ハウジング120を互いに固定する。ガスケット118は、望ましくは、コネクタ116の遠位端130と内部マニホールド122の環状シーリングフランジ186との間に並置される。好ましくはガスケット118の環状プレート148の近位端面から近位に突出する、ガスケット118のD字形状の取り付けプラグ154、156は、コネクタ116の遠位端130に位置するそれぞれのD字形状の出口チャンバ144、146(図3C)に挿入されて、ガスケット118をコネクタの遠位端に固定する。一実施形態では、ガスケット118の環状プレート148は、好ましくは、コネクタ116の遠位端130と、内部マニホールド122の近位端182に位置する環状シーリングフランジ186との間に並置される。内部マニホールド122の近位端から近位に突出する第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192は、好ましくは、内部マニホールド122の近位端をガスケット118と組み立てるために、ガスケット118の遠位端面152(図4B)に形成された蝶形状の開口部に挿入される。
【0106】
図15を参照すると、一実施形態では、ガスケット118(図2)をコネクタ116と固定するために、ガスケット118(図11A)のD字形状の取り付けプラグ154、156は、好ましくは、コネクタ116(図11B)のそれぞれのD字形状の出口チャンバ144、146に挿入され、その後に、ガスケット118のD字形状の取り付けプラグ154、156の外面は、好ましくは、コネクタ116のそれぞれのD字形状の出口チャンバ144、146の内面と摩擦嵌合を形成する。内部マニホールド122(図2)の第1の蝶形状のコネクタ190は、好ましくは、複数の成分材料のうちの第1の流体を収容する第1のカニューレを受容するように適合される第1の管腔138’’を含む。内部マニホールド122(図2)の第2の蝶形状のコネクタ192は、好ましくは、複数の成分材料のうちの第2の流体を収容する第2のカニューレを受容するように適合された第2の管腔140’’を含む。
【0107】
図16を参照すると、一実施形態では、内部マニホールド122の近位端をガスケット118(図2)と固定するために、内部マニホールドの第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192の外面は、好ましくは、ガスケット118の遠位面に形成された蝶形状の開口部161、163(図4B)に挿入され、その後に、第1の蝶形状のコネクタ190及び第2の蝶形状のコネクタ192の外面は、ガスケット118のそれぞれの蝶形状の開口部と摩擦嵌合を形成する。第1の蝶形状のコネクタ190は、好ましくは、複数の成分材料のうちの第1の流体を収容する第1のカニューレを受容するように適合される第1の管腔138’’を含む。第2の蝶形状のコネクタ192は、好ましくは、複数の成分材料のうちの第2の流体を収容する第2のカニューレを受容するように適合された第2の管腔140’’を含む。
【0108】
図13及び図17を参照すると、一実施形態では、分配キャップ124の内部分割壁238は、好ましくは、内部マニホールド122の第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196を互いに分割する空間198に挿入される。一実施形態では、内部分割壁238は、好ましくは、内部マニホールド122の遠位端184と摩擦嵌合を形成して、分配キャップ124及び内部マニホールド122をともに固定する。一実施形態では、分配キャップのそれぞれの第1のD字形状のチャンバ234及び第2のD字形状のチャンバ236(図7C)の遠位端壁218の内面239、241(図7C)は、好ましくは、内部マニホールド122の遠位端壁205(図11B)に係合する。分配キャップ124の管状部材212は、好ましくは、内部マニホールド122のそれぞれの第1の端子チャンバ194及び第2の端子チャンバ196の外面を取り囲む。分配キャップ124の外部分割壁232は、好ましくは、分配キャップ124の遠位端壁218の遠位面219から遠位に突出して、それぞれの第1の隆起したオリフィス220及び第2の隆起したオリフィス226を互いに分離するバリアとして作用する。
【0109】
図17を参照すると、一実施形態では、内部マニホールド122の第1の端子チャンバ194は、好ましくは、第1の半径方向開口部200A、200B(図6F)を含み、これらは、多成分材料のうちの第1の流体を第1の端子チャンバ194の外へ、かつ分配キャップ124の第1の流体経路240(図8A)の中へ方向付け、その後に、第1の流体は、分配キャップ124の第1の隆起したオリフィス220の第1のスプレー開口部224から噴霧される前に、第1の流体経路内で渦を巻く。内部マニホールド122の第2の端子チャンバ196は、好ましくは、第2の半径方向開口部202A、202B(図6F)を含み、これらは、多成分材料のうちの第2の流体を第2の端子チャンバ196の外へ、かつ分配キャップ124の第2の流体経路242(図8A)の中へ方向付け、その後に、第2の流体は、分配キャップ124の第2の隆起したオリフィス226の第2のスプレー開口部230から噴霧される前に、第2の流体経路内で渦を巻く。
【0110】
分配キャップ124の外部分割壁232は、分配キャップ124の遠位端壁218の遠位面219から遠位に突出して、多成分材料のうちの第1の流体及び第2の流体が遠位端壁218の遠位面219上で、第1の隆起したオリフィス220の第1のスプレー開口部224及び/又は第2の隆起したオリフィス226の第2のスプレー開口部230の目詰まりをもたらし得る混合が起こらないことを確実にする。
【0111】
図18を参照すると、一実施形態では、分配装置300は、好ましくは、多成分材料のうちの第1の流体及び第2の流体を、第1のカニューレ317及び第2のカニューレ319を通して、本明細書に開示するように構築される目詰まり防止スプレー先端部324に向かってそれぞれ方向付ける、マニホールド315を含む。目詰まり防止スプレー先端部324は、好ましくは、第1の隆起したマウンド320及び第2の隆起したマウンド326を互いに分割及び分離する、遠位に延在する外部分割壁332を有する。第1の流体及び第2の流体は、それぞれの第1の隆起したオリフィス320及び第2の隆起したオリフィス326から噴霧され得、その後に、第1の流体及び第2の流体は、互いに反応するために、ともに混合する。
【0112】
図19を参照すると、一実施形態では、分配装置400は、本明細書において図示及び説明されるものと同様であり得、好ましくは、目詰まり防止スプレー先端部424の目詰まりをもたらし得る、複数の成分材料のうちの第1の流体及び第2の流体の各々の逆流を防止するために、第1の流体及び第2の流体と関連付けられた第1の一方向逆止弁425及び第2の一方向逆止弁435を含む。
【0113】
一実施形態では、本明細書に開示されるスプレー先端部は、好ましくは、組織シーラント及び/又は他の生物学的接着材料の成分(例えば、第1の流体及び第2の流体)を受容するように適合される、第1の流体及び第2の流体経路を含む。一実施形態では、組織シーラント及び/又は他の生物学的接着材料は、好ましくは、手術部位の切開部を閉じるために使用される。一実施形態では、組織シーラントは、トロンビン及びフィブリノゲン材料で構成されるフィブリンを含み得るが、他の組織シーリング及び組織接着剤の配合も使用され得る。
【0114】
上記の説明は本発明の実施形態に関するものであるが、本発明の他の及び更なる実施形態を本発明の基本的な範囲から逸脱することなく行うことが可能であり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。例えば、本発明では、本明細書で説明される又は本明細書に参照により組み込まれる任意の実施形態に示される任意の特徴は、本明細書で説明される又は本明細書に参照により組み込まれる任意の実施形態に示される任意の特徴とともに組み込まれ得、かつ本発明の範囲内に依然として含まれることが意図されている。
【0115】
〔実施の態様〕
(1) ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
それぞれの前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置し、かつ前記スプレー先端部の遠位端を画定する、分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記分配キャップの閉鎖端を画定する遠位端壁と、
前記第1の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁から遠位に突出しており、かつ、前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備える、スプレー先端部。
(2) 前記分配キャップの前記遠位端壁の外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む、前記第1のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む、前記第2のスプレーオリフィスと、を更に備え、前記外部分割壁が、前記遠位端壁の前記外面に固定される近位端と、前記分配キャップの最遠位端を画定するための、前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する、実施態様1に記載のスプレー先端部。
(3) それぞれの前記第1のスプレーオリフィス及び前記第2のスプレーオリフィスの前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドが、流体をはじくように適合された疎水性表面を備える、実施態様2に記載のスプレー先端部。
(4) 前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の前記遠位端と結合するために開放されている近位端と、前記遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体と、
前記分配キャップの内部領域を前記第1の管腔と流体連通する第1のチャンバ及び前記第2の管腔と流体連通する第2のチャンバに分割するために、前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁との間に延在する、前記円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁と、を更に備える、実施態様1に記載のスプレー先端部。
(5) 前記分配キャップの前記遠位端壁が、内面を有し、前記内部分割壁が、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面を前記第1のチャンバ内に配置される第1の領域及び前記第2のチャンバ内に配置される第2の領域に分割するために、前記遠位端壁の前記内面に固定される、遠位端を有する、実施態様4に記載のスプレー先端部。
【0116】
(6) 前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1の領域に形成された第1の流体経路であって、前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2の領域に形成された第2の流体経路であって、前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する、第2の流体経路と、を更に備える、実施態様5に記載のスプレー先端部。
(7) 前記第1の流体経路が、
前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する第1のスワールチャンバと、
前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備える、実施態様6に記載のスプレー先端部。
(8) 前記第2の流体経路が、
前記第2のスプレー開口部と流体連通する第2のスワールチャンバと、
前記第2のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備える、実施態様7に記載のスプレー先端部。
(9) 前記分配キャップの前記第1の流体経路内に方向付けられる第1の流体を含む、前記第1の管腔であって、前記第1のスワールチャンバが、前記第1のスプレーオリフィスから前記第1の流体を分配する前に、前記第1の流体を回転させるように構成されている、前記第1の管腔と、
前記分配キャップの前記第2の流体経路内に方向付けられる第2の流体を含む、前記第2の管腔であって、前記第2のスワールチャンバが、前記第1のスプレーオリフィスから前記第2の流体を分配する前に、前記第2の流体を回転させるように構成されている、前記第2の管腔と、を更に備え、前記第1の流体及び前記第2の流体が、それぞれの前記第1のスプレーオリフィス及び前記第2のスプレーオリフィスから分配された後に、ともに化学的に反応する、実施態様8に記載のスプレー先端部。
(10) 前記第1の流体を含む第1の注射器と、
前記第2の流体を含む第2の注射器と、
前記第1の注射器の下流に位置し、かつ前記第1の管腔と流体連通する、第1の一方向逆止弁と、
前記第2の注射器の下流に位置し、かつ前記第2の管腔と流体連通する、第2の一方向逆止弁と、を更に備える、実施態様9に記載のスプレー先端部。
【0117】
(11) 前記第1のフルートが、前記第1のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在し、前記第2のフルートが、前記第2のスワールチャンバの両側に互いに離れて延在する、実施態様8に記載のスプレー先端部。
(12) ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
それぞれの前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端を受容するために開放されている近位端と、遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体と、
前記第1の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む、第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む、第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する外部分割壁であって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面で前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備える、スプレー先端部。
(13) 前記分配キャップが、
前記分配キャップの内部領域を前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する第1のチャンバ及び前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する第2のチャンバに分割するために、前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁の内面との間に延在する、前記円筒形状の本体の内側に位置する、内部分割壁を更に備える、実施態様12に記載のスプレー先端部。
(14) 前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1の領域に形成された第1の流体経路であって、前記第1の管腔の前記遠位端及び前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2の領域に形成された第2の流体経路であって、前記第2の管腔の前記遠位端及び前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する、第2の流体経路と、を更に備える、実施態様13に記載のスプレー先端部。
(15) 前記第1の流体経路が、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する、第1のスワールチャンバと、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備え、前記第1のフルートの各々が、幅を有する、実施態様14に記載のスプレー先端部。
【0118】
(16) 前記第2の流体経路が、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第2のスプレー開口部と流体連通する、第2のスワールチャンバと、
前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第2のスワールチャンバから前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の外周へと半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備え、前記第2のフルートの各々が、幅を有する、実施態様15に記載のスプレー先端部。
(17) 前記外部分割壁が、前記遠位端壁の前記外面に固定される近位端と、前記分配キャップの最遠位端を画定するための、前記第1の隆起したマウンド及び前記第2の隆起したマウンドのそれぞれの頂点の遠位にある遠位自由端と、を有する、実施態様12に記載のスプレー先端部。
(18) ともに反応する流体を分配するためのスプレー先端部であって、
第1の管腔と、
第2の管腔と、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の遠位端に位置する分配キャップであって、前記分配キャップが、
前記第1の管腔及び前記第2の管腔の前記遠位端と結合されるために開放されている近位端と、内面及び外面を有する遠位端壁によって閉鎖されている遠位端と、を有する、円筒形状の本体と、
前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する前記遠位端壁に形成された第1のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第1の隆起したマウンドを含む、第1のスプレーオリフィスと、
前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する前記遠位端壁に形成された第2のスプレーオリフィスであって、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する第2の隆起したマウンドを含む、第2のスプレーオリフィスと、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面から遠位に突出する外部分割壁であって、前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間にバリアを形成するために、前記分配キャップの前記遠位端壁の前記外面を横断し、かつ前記第1のスプレーオリフィスと前記第2のスプレーオリフィスとの間に延在する、外部分割壁と、を備える、分配キャップと、を備える、スプレー先端部。
(19) 前記分配キャップが、
前記円筒形状の本体の前記近位端から前記遠位端まで延在する円筒形状の壁を含む、前記円筒形状の本体と、
前記円筒形状の本体を2つの部品に分割する、前記円筒形状の本体の内側に位置する内部分割壁であって、前記遠位端壁の前記内面を前記第1の管腔の前記遠位端と流体連通する第1の領域及び前記第2の管腔の前記遠位端と流体連通する第2の領域に分割するために前記円筒形状の本体の前記近位端と前記遠位端壁の前記内面との間に延在する、内部分割壁と、を更に備える、実施態様18に記載のスプレー先端部。
(20) 前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第1の領域に形成された第1の流体経路であって、前記第1の管腔の前記遠位端と前記第1のスプレーオリフィスとの間に位置する、第1の流体経路と、
前記分配キャップの前記遠位端壁の前記内面の前記第2の領域に形成された第2の流体経路であって、前記第2の管腔の前記遠位端と前記第2のスプレーオリフィスとの間に位置する、第2の流体経路と、を更に備える、実施態様19に記載のスプレー先端部。
【0119】
(21) 前記第1の流体経路が、前記第1のスプレーオリフィスと流体連通する前記遠位端壁の前記内面に形成された第1のスワールチャンバと、前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第1のフルートと、を備え、前記第2の流体経路が、前記第2のスプレーオリフィスと流体連通する前記遠位端壁の前記内面に形成された第2のスワールチャンバと、前記遠位端壁の前記内面に形成され、かつ前記第1のスワールチャンバから半径方向外向きに延在する一対の第2のフルートと、を備える、実施態様20に記載のスプレー先端部。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B-1】
図8B-2】
図8B-3】
図8B-4】
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19