(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】人が停止あるいは通行するための場所における利用可能なスペースを通知するためのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240729BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20240729BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20240729BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20240729BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20240729BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/06
G08B25/00 510M
G08B25/04 F
G08G1/01 F
H04N7/18 D
(21)【出願番号】P 2022528157
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(86)【国際出願番号】 IB2020060740
(87)【国際公開番号】W WO2021095019
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2023-06-16
(31)【優先権主張番号】102019000021276
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】505252296
【氏名又は名称】イタルデザイン-ジュジアーロ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】ITALDESIGN-GIUGIARO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】マルティノッティ,マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】レシェ,ピエルパオロ
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/122258(WO,A1)
【文献】特開2018-173985(JP,A)
【文献】特開2019-197372(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02270761(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G08B 25/00
G08B 25/04
G08G 1/01
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の領域における人の停止または通行場所(P)において利用可能なスペースを通知するためのシステムであって、前記停止または通行場所(P)は、外部領域からのそれぞれのアクセスゲート(G)に関連付けられた複数の所定の人々のミーティングエリア(A1、An)を含み、ミーティングエリア(A1、…、An)は、多数の人々を収容する、および、隣接領域間の人々の移動の流れを受け入れるために適応されていることを特徴とする、システムであって、
前記複数のミーティングエリア(A1、…、An)の各々における人の数をリアルタイムで検出するようになっており、各停止または通行場所(P)に設置された第1センサ手段(S1)であって、前記複数のミーティングエリア(A1、…、An)の各々の空間占有信号またはデータを、検出された人の数の関数として送信するようになっている前記第1センサ手段(S1)と、
前記停止または通行場所(P)に隣接する複数の所定の待機領域(W)に設置された第2センサ手段(S2)及び/又は、前記停止または通行場所(P)に隣接する複数の所定の流出領域(F)に設置された第3センサ手段(S3)であって、前記待機及び/又は流出
領域それぞれにおける人数をリアルタイムで検出するようになっており、検出された人数にしたがって、対応する待機及び/又は流出領域のそれぞれの混雑信号又はデータを発信するようになっている前記第2センサ手段及び/又は第3センサ手段(S2,S3)と、
複数の所定の監視時間における、前記所定のミーティングエリア(A1、…、An)の人数に関するデータ、および前記所定の待機および/または流出領域(W、F)の混雑データを含むデータ履歴を格納するように適合されている、学習データベース(DB)と、
所定の停止または通行場所(P)において人が利用可能なスペースを推定するように構成された処理手段(ECU)であって、前記第1センサ手段(S1)から前記停止または通行場所(P)の前記ミーティングエリア(A1、…、An)における前記
空間占有信号を受信するように配置され、前記第2及び/又は第3センサ手段(S2,S3)から前記停止または通過場所(P)への入口又は出口に対する待機及び/又は流出領域(W,F)に対する前記混雑信号を受信するように配置され、前記空間占有信号、前記混雑信号、および対応するまたは相関する監視時間におけ
る履歴データの関数として、前記ミーティングエリア(A1、…、An)の各々に対する人の出口流及び入口流を推定し、前記推定された出口の流れおよび入口の流れに基づいて人が利用可能な推定空間を示す信号またはデータを送信するように配置されている、処理手段(ECU)と、
停止または通行場所(P)における人のための空間の利用可能性を表示するための手段(D)であって、人が利用可能な推定空間を示す前記信号またはデータを前記処理手段(ECU)から受信するように手配され、前記ミーティングエリアの各々において人のための空間の利用可能性の信号または人のための空間の利用不可能性の信号を提供する手段(D)と、
前記第1センサ手段(S1)と、前記第2センサ手段(S2)及び/又は第3センサ手段(S3)とに結合され、前記第1センサ手段(S1)により検出された停止または通行場所(P)のミーティングエリア(A1、An)の人数データ、及び前記第2センサ手段及び/又は第3センサ手段(S2、S3)により発せられた待機領域又は流出領域(W、F)の混雑データを前記データベースに格納するように配置され、該停止または通行場所の監視時間において学習データベースを更新する手段(DB)と
を備えたシステム。
【請求項2】
前記第1、第2及び第3センサ手段(S1,S2,S3)は、アクセスゲート(G)における人の数を検出するように適合された監視カメラを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記処理手段(ECU)は、前記待機領域(W)の混雑度データに応じて停止または通行場所(P)への人の入口流れを推定し、前記流出領域(F)の混雑度データに応じて停止または通行場所(P)からの人の出口流れを推定するように構成されている、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項4】
前記停止または通行場所(P)からの流出領域(F)は、前記アクセスゲート(G)に関連する出口経路を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理手段(ECU)は、所定の数の過去の監視時間を参照する履歴データに従って、停止または通行場所(P)からの人の出口流れを推定するように構成されている、前記請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停止あるいは通行場所における人が利用可能なスペースを通知するためのシステムに関し、より詳しくは、請求項1の前文による、所定の領域において人が停止あるいは通行する場所における利用可能なスペースを通知するためのシステムである。
【0002】
人が停止あるいは通行する場所は、私的または公共の場所、例えば、空港やショッピングセンターなどの大きな建物などの閉鎖された場所、または広場や市街地全体などの開放的な場所である。
【0003】
一般に、人間が停止あるいは通行する場所は、所定の人数を収容するように設計または整備されている。そのような場所は、所定の座席数と、人が足を止める又は通行するための所定量の自由空間とがあり得る。この説明で、「自由空間」とは、人の平均的な大きさおよび人と人との間の最適な距離に応じて、立っている人を収容するのに適していると考えられる、予め定められた基準に従って所定の空間を意味することを意図している。
【0004】
公共施設や都市空間など、人が停止または通過する場所では、自由空間が、必要時や緊急時に支障なく避難できる可能性を確保するように、人を安全に収容できず、混雑しやすい(通常は場所の入口付近や集客の中心地付近)人のミーティングエリアと、人を収容するための自由空間が広く、混雑していない人のミーティングエリアと、があることが珍しくない。
【0005】
停止場所、例えばイベントが開催される場所に行く人、または通過場所を通過する人にとって、その場所の混雑していないエリア、または他の占有エリアよりも停止や通過に利用できるスペースが広いエリアに直接アクセスできることが望ましい。しかし、混雑したエリアに入った後、そのエリアが相互に連絡されていない場合、スペースが確保されたエリアに到達できないことがしばしばあり、また、混雑したエリアを横断しなければならない場合、スペースが確保されたエリアに到達することが非常に困難である。
【0006】
その場所へのアクセスゲートに関連する場所の異なるミーティングエリアの人数の知識のみに基づいて、人々が停止または通過する場所の利用可能なスペースを通知するシステムは、時間の経過とともに出入りする人の流れに基づいて利用可能なスペースを正確に予測する要件を満たしていない。
【0007】
そこで本発明は、人が停止する場所や通過する場所の利用可能なスペースを可能な限り正確に判定及び通知し、そのような場所の人数を監視および予測する機能を統合したシステムを実現することを目的とするものである。
【0008】
この発明によれば、この目的は、請求項1に言及される特徴を有する、人が停止するかまたは通過するための場所において利用可能なスペースを通知するためのシステムによって達成される。
【0009】
特定の実施形態は、従属請求項の主題を形成し、その内容は、本明細書の不可欠な部分として理解されるものとする。
【0010】
要約すると、本発明は、人の入口および出口の流れの推定に従って、人が停止または通過する場所において利用可能なスペースを決定し、合図するシステムを実施する原理に基づいており、前記推定は、停止または通過場所が分割され得る種々のミーティングエリアに存在する人の数の検出、停止または通過場所への待機領域または停止または通過場所からの流出領域に存在する人の数の検出、ならびに、例えば同じ時間帯に、または同じイベントまたは条件、例えば天候の機会に、予め定められた対応するまたは相関する複数の監視時間における、停止または通過場所の前記ミーティングエリアの人数に関するデータおよび前記待機領域および/または前記流出領域の混雑データを含むデータ履歴に基づいて行われる。
【0011】
データ履歴は、監視時間に対して予め定められた間隔に従って常に更新され、その場所に出入りする人の流れを推定するために設けられた機械学習手段の学習に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明のさらなる特徴および利点は、純粋に非限定的な例として、添付の図面を参照しながら与えられる以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【
図1】街の広場など、人が停止または通行する場所の概略図。
【
図2】本発明の主題である利用可能スペース通知システムの例示的なブロック図。
【
図3】本発明の主題である通知システムのプログラミング構造の一実施形態を表すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、停止または通過場所において人が利用可能なスペースを通知するための本発明の主題であるシステムを単純な概略的な方法で示している。
【0014】
停止または通行場所には、関連するアクセスゲートに関連付けられた、複数の所定の人のミーティングエリアが含まれる。この図は、都市の広場などの場所Pを示し、この場所には、対応するゲートGを介して外部からアクセスでき、相互に通行可能なA1,…,Anとマークされた複数の人のミーティングエリアが設けられている。一般的に、人のミーティングエリアには、複数の席及び/または人が足を止めたり通り過ぎたりする所定の自由空間が含まれることがある。以下の説明は、単純に例示的なものとして理解されるべきであり、停止または通行する場所は、建物、その境界内に複数の別個の建物を含む拡張領域などの建物領域、または輸送手段であってもよい。
【0015】
所定の領域内の各停止または通行場所は、そこで停止または通行する人を収容するように配置され、
図1には、当該停止または通行場所の外の空間に属する、隣接する待機領域Wと隣接する流出領域Fとが示されている。待機および流出領域は、同じ空間である場合があり得る。つまり、両方の目的のために構成されていてもよいし、
図1に示すように、オペレーターの監督によって、または物理的な障壁によって自動的に制御されて、待機領域または流出領域として選択的かつ交互に使用できるように制御されていてもよい。
【0016】
停止または通行場所Pにおいて、第1センサ手段S1は、前記複数の人のミーティングエリアA1,…,Anのそれぞれにおける人の数をリアルタイムで検出するように適合されて設置され、前記第1のセンサ手段は、検出された人の数に基づいて、前記複数の人のミーティングエリアのそれぞれにおける空間占有を表すそれぞれの信号またはデータを送るようになっている。
【0017】
前記センサ手段S1は、例えば、前記場所の空間の占有および使用を監視するために停車場所または通過場所を撮影する手段、例えば複数のビデオカメラ、例えば監視カメラ、好ましくはミーティングエリアごとに1つ、関連するミーティングエリアの場面を撮影するようになっており、そこから統合または外部の画像認識システムが場面内の人の数を決定することができるように構成されている。
【0018】
第2のセンサ手段S2は、停止または通行場所Pの外で、予め定められた隣接する複数の待機領域Wに設置されており、前記待機領域のそれぞれにおける人の数をリアルタイムで検出し、検出した人の数に応じて待機領域に対するそれぞれの混雑信号またはデータを送信するように適応されている。混雑信号又はデータは、停止または通行場所にアクセスするために待機している人の数を示し、停止または通行場所からの流出を示すものであってもよい。
【0019】
センサ手段S2もまた、例えば、待機領域の空間の占有および使用を監視するために設けられた撮影手段、例えば複数のビデオカメラ、例えば監視カメラ、好ましくは所定の待機領域ごとに1つ、待機領域の場面を撮影するようになっており、そこから統合または外部の画像認識システムが場面内の人の数を決定することができるように構成されている。
【0020】
停止または通行場所からの流出領域Fにも、センサ手段S3が、例えば、必須の流出通路に沿って設置され、それぞれの前記流出領域における人の数および流れの方向をリアルタイムで検出し、検出された人の数に応じて関連した信号または通過データを送信するようになっている。センサ手段S1およびS2と同様に、センサ手段S3も、撮影手段として有効に実行され得る。
【0021】
図2のブロック図を参照すると、システムはさらに、例えば、停止または通行場所に分散されたプロセッサのネットワークと、機械学習アルゴリズム及び高度な統計モデルを通じて、停止または通行場所の人が利用できるスペースを推定するように構成された少なくとも1つの中央制御ユニット(ケーブルまたは無線で接続された)を含む処理手段ECUから構成されている。処理手段ECUは、第1センサ手段S1からミーティングエリアA1,…Anのスペースの占有信号を受信し、第2センサ手段S2から停止または通行場所Pに隣接する待機領域Wの混雑信号を受信するようになっている。処理手段は、全ての停止または通行場所に分散して配置され、相互にネットワークで接続されて、検出した信号または処理結果を、隣接する監視対象の停止または通行場所に送信する。
【0022】
有利には、停止または通行場所における人が利用できるスペースの推定は、人々に可能な限り最新の信号を提供するように、経時的な所定の周期で実行される。
【0023】
学習データベースDBは、処理手段ECUに結合され、ミーティングエリアA1,…,Anの人数に関するデータと、待機領域及び/または流出領域の混雑データとを含むデータ履歴を格納するようになっている。
【0024】
処理手段ECUは、対応するまたは相関する監視時間における空間占有信号、混雑信号、およびデータ履歴の関数として、各ミーティングエリアに対する人の出口及び入口の流れを推定し、当該推定された出口の流れと入口の流れの関数として、人が利用できる推定されたスペースを示す信号またはデータを送信するように配置されている。対応する監視時間とは、例えば、別の曜日の対応する監視時間、別の週の対応する監視時間、または同じイベントの状況が含まれる。
【0025】
処理手段ECUは、待機領域Wの混雑データの関数として、停止または通行場所に入る人の流れを推定し、流出領域Fの混雑データの関数として、停止または通行場所から出ていく人の流れを推定するように構成されている。
【0026】
処理手段は、さらに、所定の数の過去の監視時間を参照する履歴データの関数として、停止または通行場所から出る人の流れを推定するように構成されている。
【0027】
有利なことには、学習データベースDBに、停止または通行場所の混雑に相関し、ある停止または通行場所から別の停止または通行場所への移動と相関し、時間および/またはイベントを監視するだけでなく、ミーティングエリアで利用できる歩行可能領域の変動、気象条件、および、停止または通行場所の占有レベルと相関し得る一般的なデータを格納してもよい。
【0028】
停止または通行場所のミーティングエリアにおいて人が利用できる推定スペースを示す信号またはデータは、停止または通行場所の各ミーティングエリアの人のための自由空間の利用可能または利用不可能の信号を提供するために、人のための空間の利用可能性を表示する手段Dによって使用され、例えば、停止または通行エリアへのアクセスゲートG、少なくとも好ましくは待機領域Wからのアクセスゲートの位置に配置された光源によるものである。
【0029】
便宜上、本実施形態では、人が利用できる推定スペースを示す信号またはデータは、占有の3つの状態を表すように処理され、関連する人々のミーティングエリアが空いているか、まばらに混雑している第1状態(これにより、ディスプレイ手段の光源が緑色に点灯する。)、関連する人々のミーティングエリアが部分的に占有されている第2状態(これにより、ディスプレイ手段の光源は黄色またはオレンジ色に点灯する。)、及び、関連する人々のミーティングエリアが完全にまたはほぼ完全に占有されている第3状態(これにより、ディスプレイ手段の光源は赤く点灯する。)をそれぞれ有する。
【0030】
有利には、停止または通行エリアの監視時間における、ミーティングエリアの人数または人のためのスペースの占有に関する現在のデータ、および、隣接する待ち合わせエリアおよび/または流出領域の混雑データをデータベースに格納するように配置されているので、処理手段は学習データベースDBを更新する手段も提供する。
【0031】
一実施形態では、停止または通行場所へのアクセスゲートで人数を検出し、アクセスゲートの前に立っている人数に、ゲートから離れて立っている人数に対して異なる重みを与えることによって、人のためのスペースの占有状況の推定を実施することも可能である。
【0032】
図3は、本発明の主題である通知システムのプログラミング構造の実施形態を示すブロック図であり、モジュール構造を有する。
【0033】
中央ユニットに配置された処理手段ECUによって実行される信号システムのメインモジュールを100で示す。一組の構成ファイルは、メインモジュール100への入力として提供される。これらには、センサ手段S1,S2,S3を作動するため、および、一般に外部環境と相互作用するために必要な全ての情報を含んでいる。構成ファイルはまた、監視対象の停止または通行場所の集合体、例えば、場所のリスト、地理的位置、各待機または流出領域内のセンサ手段S2,S3の位置、監視対象の待機および/または流出領域のリストの概略図が含まれている。
【0034】
メインモジュール100が初期化されると、本発明によるシステムが動作するために必要な複数の所定の従属ソフトウェアモジュールを生成し、すなわち、以下のような一連のプロセス及びサービス、
図中120で集合的に示されるセンサ手段S1,S2,S3、および図中130で集合的に示される他の任意のセンサ(例えば、レーザー走査センサ、歩行可能なプラットフォーム上の重量センサなど)から信号またはデータを受信するように適合される通信サービスモジュール110と、
外部インフラのサービスおよびAPIs145にアクセスするように適合されたメタデータ生成モジュール140と、
例えば、停止または通行場所を表示するための手段Dなどの制御される外部要素160に無線通信システムを介して接続されるように適合された外部要素制御モジュール150と、
学習データベースDBに接続するように適合されたデータベース管理モジュール170と、
機械学習統計分析アルゴリズムに基づき、所定の監視時間または監視イベントもしくは監視条件に際しての人々180の行動を予測するためのモジュール、停止又は通行場所190の占有状況を予測するためのモジュール、および待機場所および/または流出場所の混雑状況を予測するためのモジュール200を含む複数の予測器モジュールと、スーパーバイザモジュール210とを開始する。
【0035】
全ての事前のソフトウェアモジュールが作成されると、メインモジュール100は、スタンバイに切り替わり、特定のイベント、例えば、非アクティブ化、リセット、および表示システムのチェックチェックなどの外部システムからのコマンドが発生するのを待つ。
【0036】
スーパーバイザモジュール210は、データ処理機能を強化した、停止または通行場所の集合体の実要素に対応するコピーである仮想要素を作成し、すなわち、システムの特定の実要素を監視するために使用される一連の処理を生成させる。
図3の例では、スーパーバイザモジュール210は、場所の仮想要素を生成する場所モジュール300と、待機領域の仮想要素を生成する待機領域モジュール310と、流出領域の仮想要素を生成する流出領域モジュール320と関連付けられている。スーパーバイザモジュール210は、生成した仮想要素に関係するイベントを経時的に追跡する。
【0037】
それぞれの動作モジュールは、例えば、センサ手段S1を表す動作モジュール400、混雑の程度を決定するための動作モジュール410、および決定された混雑の程度を起点として停止または通行場所の占有を推定するための動作モジュール420など、場所モジュール300と関連付けられている。
【0038】
待機領域モジュール310及び流出領域モジュール320は、それぞれの動作モジュール、例えば異常な無人物体を検出するように適合された物体検出器動作モジュール500、センサ手段S2及びS3をそれぞれ表す動作モジュール510、イベント及び人々の行動(例えば、異なる監視時間における停止または通行エリアからの出口及び流出領域の通過の数)を検出する動作モジュール520、待機領域の混雑度と流出領域の混雑度をそれぞれ求める動作モジュール530に関連している。
【0039】
説明されたモジュールのいくつかは、外部環境とコマンド及び/又は情報を交換するために互いに相互作用してもよく、例えば、場所モジュール300は、外部要素150の制御モジュールを利用して、例えば、信号手段の光源をオン/オフするように制御要素160に命令することができる。
【0040】
停止または通行場所のセンサS1および待機領域のセンサS2(または流出領域のセンサS3)を表す撮影手段が使用できない場合、機械学習モデルを用いて、停止または通行場所の占有率または隣接する待機領域の混雑度を履歴データに基づいて推定し、したがって予測器モジュール180,190,200を用いて自律的に動作することが可能である。
【0041】
通信サービスモジュール110とメタデータ生成モジュール140は、センサ手段S1,S2,S3,インフラストラクチャ145のウェブサービスとAPI、一般的にすべての外部サービスと通信し、例えばセンサ手段S1,S2を構成するビデオカメラからのビデオストリームなど、システムの動作に必要なすべてのデータをリアルタイムで受信するために提供される。
【0042】
データベースマネージャモジュール170は、蓄積された履歴データを取得し、新たな履歴データを蓄積するためのデータベースDBを備えた処理手段ECUのインタフェースを表す。
【0043】
有利には、本発明のシステムにより、停止または通行場所、例えば都市の公共の場所に向けられた人々が、隣接する待機領域でそれにアクセスするのを待っている場合、その場所のミーティングエリアの占有レベルの視覚的な信号に従って、より混雑していないミーティングエリアに関連付けられたアクセスゲートに自分自身を配置するように、その場所へのアクセスゲートに自分自身を配置してもよい。