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特許7528233リソース再選択及びプリエンプションの方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】リソース再選択及びプリエンプションの方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/566 20230101AFI20240729BHJP
   H04W 72/25 20230101ALI20240729BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240729BHJP
   H04W 72/542 20230101ALI20240729BHJP
【FI】
H04W72/566
H04W72/25
H04W72/0446
H04W72/542
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022549054
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 CN2020074911
(87)【国際公開番号】W WO2021159321
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】イェ チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】キム ユチョル
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】オテリ オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】タン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ ジエ
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】vivo,Discussion on mode 2 resource allocation mechanism[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #99 R1-1912022,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912022.zip>,2019年11月09日
【文献】Panasonic,Discussion on sidelink resource allocation in mode 2 for NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #99 R1-1912753,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912753.zip>,2019年11月08日
【文献】Huawei,Presentation of Specification/Report to TSG: TR 37.985 v1.0.0 Overall description of Radio Access Network (RAN) aspects for Vehicle-to-everything (V2X) based on LTE and NR; for information[online],3GPP TSG RAN Meeting #86 RP-192876,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/TSG_RAN/TSGR_86/Docs/RP-192876.zip>,2019年12月02日
【文献】OPPO,Discussions on resource reservation, sensing and selection in Mode 2[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #99 R1-1912794,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912794.zip>,2019年11月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ーザ機器(UE)であって、
無線周波数回路と、
前記無線周波数回路に結合された1以上のプロセッサであって、
リソース選択ウィンドウから、複数の候補リソースを含む候補リソースセットを選択し、
前記複数の候補リソースが、1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含むことを決定し、
前記UEの送信リソースのデータ優先度PTXと前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度PRXとの間のギャップが事前定義された閾値ギャップよりも大きいときに、前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、前記1つ以上の予約済みリソースから候補リソースのサブセットを選択することを含むプリエンプション手順をトリガし、
前記UEに、候補リソースの前記サブセットを使用して、サイドリンクを介してトランスポートブロック(TB)を前記1つ以上の他のUEに送信させるように構成された1つ以上のプロセッサと、を備えた、
UE
【請求項2】
前記1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(RSRP)レベルを有するリソースを含む、請求項1に記載のUE
【請求項3】
前記1つ以上のプロセッサは、他のUEによって予約されており、かつ前記事前定義された上限除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのセットを選択するように構成され、前記候補リソースセットを形成するために、前記リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数よりも小さいとき、前記1つ以上の予約済みリソースが、前記リソース選択ウィンドウから選択される、請求項2に記載のUE
【請求項4】
前記1つ以上の予約済みリソースが前記リソース選択ウィンドウ内で予約済みリソースの1つ以上のセットから選択され、前記予約済みリソースの1つ以上のセットが、前記リソース選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、前記候補リソースセットを形成するために、前記リソース選択ウィンドウから選択された前記候補リソースの数が、前記事前定義された必要な候補リソース数以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによって、前記リソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択され、前記予約済みリソースの前記1つ以上のセット内の予約済みリソースが、前記事前定義された上限除外RSRP閾値以上のRSRPレベルを含む、請求項3に記載のUE
【請求項5】
各データ優先度レベルの前記予約済みリソースのセットを選択することが、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、前記事前定義されたRSRP閾値を増加させることによって、予約済みリソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む、請求項4に記載のUE
【請求項6】
前記1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有し、かつ前記1つ以上の予約済みリソースを選択する前記UEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する予約済みリソースのセットを前記リソース選択ウィンドウ内で選択することに基づいて、前記リソース選択ウィンドウから選択される、請求項1に記載のUE
【請求項7】
前記事前定義された除外RSRP閾値が、前記データ優先度レベルPTX及び前記データ優先度レベルPRXに基づいて定義される、請求項6に記載のUE
【請求項8】
前記候補リソースセット内の前記複数の候補リソースが、前記複数の候補リソース内の前記候補リソースが予約済みリソースを含むかどうかに基づいて、前記候補リソースが予約済みリソースを含む場合は前記候補リソースの前記データ優先度レベルに基づいて、ランク付けされる、請求項1に記載のUE
【請求項9】
前記1つ以上のプロセッサが、前記データ優先度PTXが、事前定義された送信閾値ThTXよりも大きいとき、又は前記データ優先度PRXが、事前定義された受信閾値ThRXよりも小さいとき、前記1つ以上の予約済みリソースを含む前記候補リソースセットを選択することを含む前記プリエンプション手順をトリガするように構成されている、請求項1に記載のUE
【請求項10】
新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法であって、
複数の候補リソースを含む候補リソースセットを、リソース選択ウィンドウから選択することと、
前記複数の候補リソースが、1つ以上の他のUEにより予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソース含むこと決定することと、
前記UEの送信リソースのデータ優先度PTXと前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度PRXとの間のギャップが事前定義された閾値ギャップよりも大きいときに、前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、前記1つ以上の予約済みリソースから候補リソースのサブセットを選択することを含むプリエンプション手順をトリガすることと、
候補リソースの前記サブセットを使用してサイドリンクを介してトランスポートブロック(TB)を前記1つ以上の他のUEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(RSRP)レベルを有するリソースを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
他のUEによって予約されており、かつ前記事前定義された上限除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有するリソースのセットを選択することを更に含み、前記候補リソースセットを形成するために、前記リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数よりも小さいとき、前記1つ以上の予約済みリソースが、前記リソース選択ウィンドウから、選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の予約済みリソースが前記リソース選択ウィンドウ内で予約済みリソースの1つ以上のセットから選択され、前記予約済みリソースの1つ以上のセットが、前記リソース選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、前記リソース選択ウィンドウから選択された前記候補リソースの数が、前記事前定義された必要な候補リソース数以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによって、前記リソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択され、前記予約済みリソースの前記1つ以上のセット内の予約済みリソースが、前記事前定義された上限除外RSRP閾値以上のRSRPレベルを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記各データ優先度レベルの予約済みリソースのセットを選択することが、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、前記事前定義されたRSRP閾値を増加させることによって、プリエンプト対象リソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有し、かつ前記1つ以上の予約済みリソースを選択する前記UEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する予約済みリソースのセットを前記リソース選択ウィンドウ内で選択することに基づいて、前記リソース選択ウィンドウから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記事前定義された除外RSRP閾値が、前記データ優先度レベルPTX及び前記データ優先度レベルPRXに基づいて定義される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記データ優先度PTXが、事前定義された送信閾値ThTXよりも大きいとき、及び/又は、前記データ優先度PRXが、事前定義された受信閾値ThRXよりも小さいとき、前記1つ以上の他のUEと関連付けられた前記1つ以上の予約済みリソースを含む前記候補リソースセットを選択することを含む前記プリエンプション手順がトリガされる、
請求項10に記載の方法。
【請求項18】
動作を実行するように構成されたユーザ機器(UE)のためのベースバンド(BB)プロセッサであって、前記動作は、
リソース選択ウィンドウから、複数の候補リソースを含む候補リソースを選択することと、
前記複数の候補リソースが、1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含むことを決定することと、
前記UEの送信リソースのデータ優先度PTXと前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度PRXとの間のギャップが事前定義された閾値ギャップよりも大きいときに、前記1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、前記1つ以上の予約済みリソースから候補リソースのサブセットを選択することを含むプリエンプション手順をトリガすることと、
候補リソースの前記サブセットを使用してサイドリンクを介して前記1つ以上の他のUEに送信するためのトランスポートブロック(TB)を生成することと、
を含む、
ベースバンドプロセッサ。
【請求項19】
前記1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(RSRP)レベルを有するリソースを含む、
請求項18に記載のベースバンドプロセッサ。
【請求項20】
前記データ優先度PTXが、事前定義された送信閾値ThTXよりも大きいとき、及び/又は、データ優先度PRXが、事前定義された受信閾値ThRXよりも小さいとき、前記候補リソースセットを選択することがトリガされる、
請求項18に記載のベースバンドプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、第5世代(fifth generation、5G)新無線(new radio、NR)ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything、V2X)通信システムの分野に関し、特に、5G NR V2X通信システムにおけるリソース再選択及びプリエンプションのためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車車間(Vehicle-to-Vehicle、V2V)、歩車間(Vehicle-to-Pedestrian、V2P)、及び路車間(Vehicle-to-Infrastructure、V2I)の通信を指すビークルツーエブリシング(V2X)は、車両とその周囲との間のデータ交換を可能にすることを目的とした無線技術である。新無線(NR)ビークルツーエブリシングV2Xは、サイドリンクを介したユニキャスト通信、グループキャスト通信、及びブロードキャスト通信をサポートすることを目的としている。いくつかの実施形態では、サイドリンクは、基地局(例えば、gNodeB)を通さない、2つのデバイス(例えば、2つのV2X UE)間の通信メカニズム(例えば、通信チャネル)を指す。V2Xは、車両が互いに通信して安全アプリケーション及び自律運転/走行アプリケーション等の様々なV2Xアプリケーションをサポートすることを可能にする。V2Xアプリケーションは、典型的には、事前定義された目標通信範囲内での信頼性の高いパケット送達を必要とし、典型的には、非常に低いレイテンシのパケット送達を必要とする。
【図面の簡単な説明】
【0003】
回路、装置、及び/又は方法のいくつかの例を、単なる例として以下に説明する。ここでは、添付の図面を参照しながら説明する。
図1】本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムの簡略ブロック図である。
図2】本開示の一実施形態に係る、TB(transport block)の第1の送信と関連付けられた最大でNmax個のリソースが複数のリソース選択ウィンドウ内で選択されるリソース選択手順を示す図である。
図3】本開示の一実施形態に係る、TBの第1の送信と関連付けられた最大でNmax個のリソースが単一のリソース選択ウィンドウ内で選択されるリソース選択手順の別の実施形態を示す図である。
図4】本開示の一実施形態に係る、単一のリソース選択/再選択ウィンドウ内で候補リソースセットから複数のリソースを決定するために利用されるアルゴリズムのフロー図である。
図5A】本開示の一実施形態に係る、フォワードのみのブーキングスキームを含むリソース予約スキームであって、TBの各送信/再送信は、(事前)構成済み最大再送信回数に基づく、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースの情報を含む、リソース予約スキームの図である。
図5B】本開示の一実施形態に係る、フォワードブーキングプラスバックワードポインティングスキームを含む代替のリソース予約スキームであって、TBの各送信/再送信は、(事前)構成済み最大再送信回数に基づく、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースの情報を含む、代替のリソース予約スキームの図である。
図6-1】本開示の一実施形態に係る、プリエンプションに基づいて、候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズムのフロー図である。
図6-2】本開示の一実施形態に係る、プリエンプションに基づいて、候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズムのフロー図である。
図7-1】本開示の別の実施形態に係る、プリエンプションに基づいて、候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズムのフロー図である。
図7-2】本開示の別の実施形態に係る、プリエンプションに基づいて、候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズムのフロー図である。
図8】本開示の一実施形態に係る、プリエンプト対象UE(user equipment、ユーザ機器)においてプリエンプションメッセージを受信するためのプリエンプト対象UEタイムラインを示す図である。
図9】本明細書に記載の様々な態様に係る、基地局(Base Station、BS)、eNodeB、gNodeB、又は他のネットワークデバイスで使用可能な装置のブロック図である。
図10】本明細書に記載の様々な態様に係る、ユーザ機器(UE)又は他のネットワークデバイス(例えば、IoT(internet of things)デバイス)で使用可能な装置のブロック図である。
図11】本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるユーザ機器(UE)のリソース再選択のための方法のフローチャートである。
図12】本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるユーザ機器(UE)のリソースプリエンプションのための方法のフローチャートである。
図13】本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるプリエンプト対象ユーザ機器(UE)のための方法のフローチャートである。
図14】様々な実施形態に係る、コアネットワーク(Core Network、CN)、例えば、第5世代(5G)CN(5GC)を含むシステムのアーキテクチャを示す図である。
図15】いくつかの実施形態に係る、デバイスの例示的な構成要素を示す図である。
図16】いくつかの実施形態に係る、ベースバンド回路の例示的なインタフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置が開示される。装置は、第1のリソース選択ウィンドウ内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから、第1のリソースを選択するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。いくつかの実施形態では、第1のリソースは、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の第1の送信のためにUEによって利用される。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウのサイズは、TBの(事前)構成済み最大再送信回数に基づいて導出される。いくつかの実施形態では、1つ以上のプロセッサは、選択された第1のリソースを使用してサイドリンクを介して送信される、TBの第1の送信を含む第1の送信信号を生成するように更に構成される。
【0005】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置が開示される。装置は、複数のリソースを含むリソース選択ウィンドウから、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用した、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにUEによって利用される、複数の候補リソースを含む候補リソースセットを選択するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。いくつかの実施形態では、候補リソースセット内の複数の候補リソースは、1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の予約済みリソースは、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから選択される。
【0006】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置が開示される。装置は、プリエンプティングUEとしての別のUEからプリエンプションメッセージを受信するように構成された1つ以上のプロセッサを備える。いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージは、UEと関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示し、予約済みリソースは、プリエンプティングUEによってデータ送信のために選択されたプリエンプト対象リソースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のプロセッサは、UEにおけるプリエンプションメッセージの受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を選択的に継続するように更に構成される。
【0007】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法が開示される。方法は、第1のリソース選択ウィンドウ内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから、第1のリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することを含む。いくつかの実施形態では、第1のリソースは、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の第1の送信のためにUEによって利用される。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウのサイズは、TBの(事前)構成済み最大再送信回数に基づいて導出される。いくつかの実施形態では、方法は、TBの第1の送信を含む第1の送信信号を、1つ以上のプロセッサを使用して生成することを更に含み、第1の送信信号は、選択された第1のリソースを使用してサイドリンクを介して送信される。
【0008】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法が開示される。方法は、複数のリソースを含むリソース選択ウィンドウから、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用した、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにUEによって利用される、複数の候補リソースを含む候補リソースセットを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することを含む。いくつかの実施形態では、候補リソースセット内の複数の候補リソースは、1つ以上のプリエンプト対象UEとしての1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上のプリエンプト対象リソースを含む。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから1つ以上の予約済みリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することを更に含む。
【0009】
本開示の一実施形態では、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法が開示される。方法は、プリエンプティングUEとしての別のUEからプリエンプションメッセージを、1つ以上のプロセッサを使用して受信することを含む。いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージは、UEと関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示し、予約済みリソースは、プリエンプティングUEによってデータ送信のために選択されたプリエンプト対象リソースを含む。いくつかの実施形態では、方法は、UEにおけるプリエンプションメッセージの受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を、1つ以上のプロセッサを使用して選択的に継続することを更に含む。
【0010】
ここで、本開示を添付の図面を参照して説明するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指すために使用され、そして図示される構造及びデバイスは必ずしも縮尺通りに描かれていない。本明細書で利用される場合、「構成要素」、「システム」、「インタフェース」、「回路」等の用語は、コンピュータ関連のエンティティ、ハードウェア、(例えば、実行中の)ソフトウェア、及び/又はファームウェアを指すことが意図されている。例えば、構成要素は、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、又は他の処理デバイス)、プロセッサ上で実行されているプロセス、コントローラ、オブジェクト、実行可能ファイル、プログラム、記憶デバイス、コンピュータ、タブレットPC、及び/又は処理デバイスを備えたユーザ機器(例えば、携帯電話等)であり得る。実例として、サーバ上で実行されているアプリケーション及びそのサーバもまた、構成要素であり得る。1つ以上の構成要素は、プロセス内に常駐することができ、1つの構成要素は、1つのコンピュータに局在してもよい、かつ/又は2つ以上のコンピュータ間に分散してもよい。本明細書では、要素のセット又は他の構成要素のセットを説明することがあり、ここで、「セット」という用語は、「1つ以上」として解釈することができる。
【0011】
更に、これらの構成要素は、記憶されている様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読記憶媒体から、例えばモジュール等で実行することができる。構成要素は、例えば、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システムにおいて、及び/又はネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、又は他のシステムを有する同様のネットワークをわたって、信号を経由して別の構成要素と対話する構成要素からのデータ)を有する信号に従って、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。
【0012】
別の例として、構成要素は、電気回路又は電子回路によって動作される機械部品によって提供される特定の機能性を有する装置であり得、電気回路又は電子回路は、1つ以上のプロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作され得る。1つ以上のプロセッサは、装置の内部又は外部にあることができ、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。更に別の例として、構成要素は、機械部品なしの電子構成要素を通して特定の機能性を提供する装置であり得、電子部品は、少なくとも部分的に電子部品の機能性を付与するソフトウェア及び/又はファームウェアを実行するための1つ以上のプロセッサを備え得る。
【0013】
「例示的」という単語の使用は、概念を具体的に表すことが意図されている。本願で使用される「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することが意図されている。すなわち、特に明記しない限り、又は文脈から明らかでない限り、「XはA又はBを用いる」は、全てのあり得る順列のいずれかを意味することが意図される。すなわち、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、又は、XがAとBの両方を使用する場合、前述の各場合はいずれも「XはA又はBを用いる」を満たす。加えて、本願及び添付の特許請求の範囲で使用される冠詞「a」及び「an」は、特に明記しない限り、又は文脈から単数形を指すことが明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると一般に解釈されるべきである。更に、「including」、「includes」、「having」、「has」、「with」、又はそれらの変化形が、発明を実施するための形態及び特許請求の範囲のいずれかで使用される場合、これらの用語は、「comprising」という用語と同様に包括的であることが意図される。
【0014】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。同じ参照番号が、同じ又は類似の要素を識別するために、異なる図面において使用される場合がある。以下の記載において、限定するためではなく説明の目的上、様々な実施形態の様々な態様の完全な理解を提供するために、特定の構造、アーキテクチャ、インタフェース、技法等の具体的な詳細を説明する。しかし、様々な実施形態の様々な態様が、これらの具体的な詳細から逸脱した他の例において実施され得ることは、本開示の利益を有する技術分野の当業者には明らかであろう。場合によっては、様々な実施形態の説明を不必要な詳細によって不明瞭にしないように、周知のデバイス、回路、及び方法の説明は省略される。
【0015】
個人を特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人を特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理され取り扱われるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0016】
上述のように、V2Xアプリケーションは、典型的には、事前定義された目標通信範囲内での信頼性の高いパケット送達を必要とし、そして典型的には、非常に低いレイテンシのパケット送達を必要とする。NR V2Xサイドリンクは、ユニキャスト、グループキャスト、及びブロードキャストによる送信をサポートする。サイドリンクを介したV2X通信の効率を改善するために、NR V2Xは、単一のトランスポートブロック(TB)の事前定義された数の送信(例えば、最大32回の送信)をサポートする。いくつかの実施形態では、TBは、データの単一のブロックを指す。いくつかの実施形態では、TBを複数回再送信することにより、レシーバUEにおけるTBの成功的な受信を確実にすることができる。いくつかの実施形態では、再送信は、UEがTBを事前定義された回数再送信するように構成されている、ブラインド再送信であり得る。あるいは、再送信は、UEがサイドリンクを介した別のUE(例えば、レシーバUE)からの肯定応答(acknowledgement、ACK)/否定応答(negative acknowledgement、NACK)の受信に基づいて再送信するように構成されている、ハイブリッド自動反復要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)ベースの再送信であり得る。いくつかの実施形態では、TBの最大再送信回数は、各送信リソースプールにつき、チャネルビジー率(channel busy ratio、CBR)範囲ごとに、優先度ごとに構成される。いくつかの実施形態では、TBの優先度は、レシーバUEから受信したサイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)でシグナリングされる。本開示全体を通して説明される実施形態では、送信(transmit、Tx)UEは、サイドリンクを介してTBを送信/再送信するUEを指し、受信(receive、Rx)UEは、サイドリンクを介してTBを受信するUEを指す。
【0017】
いくつかの実施形態では、TBを送信するより前に、Tx UEは、TBの送信/再送信に利用される1つ以上のリソース(例えば、無線リソース)を決定する必要がある。NR V2X通信では、2つのリソース選択モードが定義されている。第1のモードでは、セルラネットワーク(例えば、gNodeB)は、車両(例えば、ユーザ機器又はUE)によって直接V2X通信に使用される無線リソースを選択及び管理する。第2のモードでは、車両(例えば、UE)は、直接V2V通信のための無線リソースを自律的に選択する。安全アプリケーションは、セルラカバレッジの利用可能性に依存することができないため、第2のモードでは、UEは、セルラカバレッジなしで動作することができ、したがって、このモードはベースラインV2Xモードと見なされる。無線リソースを自律的に選択するUEの典型的な手順は、センシング手順及びリソース選択手順を含む。センシング手順は、センシングウィンドウ内で行われ、Tx UEは、1つ以上の他のUEからのSCIを復号し、また、サイドリンク基準信号受信電力(sidelink reference signal receive power、SL-RSRP)測定を実行する。
【0018】
いくつかの実施形態では、1つ以上の他のUEからのSCIは、1つ以上の他のUEによって予約されている1つ以上のリソースの情報を提供し、1つ以上のリソースのSL-RSRP測定は、他のUEとTx UEとの距離の指標、又は他のUEからの信号の強度の指標を提供する。いくつかの実施形態では、センシング手順は、Tx UEが、Tx UEからのTBの送信/再送信に利用され得る1つ以上の候補リソースを識別できるようにする情報を提供する。例えば、リソースが受信されたSCIに示され、それと関連付けられたL1 SL-RSRP測定値がSL-RSRP閾値を超えている場合、このリソースは候補リソースと見なされない。リソース選択手順は、センシングウィンドウに続くリソース選択ウィンドウ内で1つ以上の候補リソースを識別することと、リソース選択ウィンドウ内で識別された候補リソースから、送信/再送信のためのリソースを選択することと、を含む。いくつかの実施形態では、リソース選択/再選択処理時間を確保するために、センシングウィンドウは、リソース選択ウィンドウのいくつかの時間スロット前に終了するように設計され、これにより、Tx UEがリソース選択ウィンドウ内の1つ以上の候補リソースを識別することを可能にする。
【0019】
本明細書の実施形態は、再送信のためのリソースを自律的に選択するためのシステム及び方法に関する。特に、第1の実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウから単一のリソースを選択する方法が開示される。更に、第2の実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウから、複数のリソースを選択する方法が開示される。例示的な実施形態は、リソース選択ウィンドウのサイズ/持続時間を決定する方法、単一のリソース選択ウィンドウから、複数のリソースを選択するための方法、及びリソース予約スキームのための方法を更に含む。更に、例示的な実施形態は、プリエンプションに基づいてリソース選択ウィンドウから候補リソースのセットを識別するための方法、及びプリエンプト対象UEのための方法を含む。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システム100の簡略ブロック図を示す。いくつかの実施形態では、NRシステム100は、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信又は再送信に利用される1つ以上のリソースを決定することを容易にする。NRシステム100は、gNodeB102、第1のユーザ機器(UE)104及び第2のUE106を備える。しかしながら、他の実施形態では、NRシステム100は、複数のUE、例えば、2つ以上のUEを含み得るが、明確にするために、図示していない。いくつかの実施形態では、gNodeB102は、基地局、例えば、LTEシステムのeNodeBに相当する。いくつかの実施形態では、第1のUE104及び第2のUE106は、ビークルツーエブリシング(V2X)UEを含み得る。しかしながら、他の実施形態では、第1のUE104及び第2のUE106は、携帯電話、タブレットコンピュータ、モノのインターネット(IoT)デバイス等を含み得る。第1のUE104及び第2のUE106は、通信媒体(例えば、無線通信)を介してgNodeB102と通信するように構成される。同様に、第1のUE104と第2のUE106は、通信媒体(例えば、無線通信)を介して互いに通信するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1のUE104は、サイドリンク108(サイドリンク108とも呼ばれる)を介して、トランスポートブロック(TB)を第2のUE106に送信するように構成される。この実施形態では、参照の便宜上、第1のUE104は、TBを送信するように構成されている、送信(Tx)UE104と呼ばれ、第2のUE106は、TBを受信するように構成されている、受信(Rx)UE106と呼ばれる。しかしながら、いくつかの実施形態では、第1のUE104は、Rx UEを含み得、第2のUE106は、Tx UEを含み得る。また、いくつかの場合では、第1のUE104は、Tx UEとしてもRx UEとしても構成され得る。更に、場合によっては、第2のUE106は、TX UEとしてもRx UEとしても構成され得る。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、ユニキャスト、グループキャスト、又はブロードキャストによる送信をサポートし得る。したがって、いくつかの実施形態では、第1のUE104は、TBを複数のRx UE(参照の便宜上、図示せず)に送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、Rx UE106におけるTBの成功的な受信を可能にするために、Tx UE104は、TBの再送信をサポートするように構成される。いくつかの実施形態では、再送信は、Tx UE104がTBを(事前)構成済み最大再送信回数、Tmax回再送信するように構成されている、ブラインド再送信を含み得る。いくつかの実施形態では、(事前)構成済み最大再送信回数Tmaxは、TBが送信(再送信を含む)され得る最大回数を含む。いくつかの実施形態では、「(事前)構成済み」という用語は、構成済みと事前構成済みの両方を指す。あるいは、他の実施形態では、再送信は、Tx UE104がサイドリンク108を介して別のUE(例えば、Rx UE106)から否定応答(NACK)を受信すると、(事前)構成済み最大再送信回数、Tmaxに達するまで、TBを再送信するように構成されている、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)ベースの再送信を含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、TBを送信するより前に、Tx UE104は、サイドリンク108を介したTBの送信又は再送信に利用される1つ以上のリソースを決定するように構成される。本開示全体を通して説明される実施形態は、Tx UE104が、(例えば、Tx UE104がgNodeB102のカバレッジ範囲外にあるシナリオで)gNodeB102からのシグナリングなしの、サイドリンク108を介したTBの送信又は再送信に利用される1つ以上のリソースを選択/決定するように構成されているUE自律的選択を開示する。いくつかの実施形態では、サイドリンクを介した再送信を容易にするために、NR V2Xは、TBの各送信の前に、最大でNmax個のリソース(いくつかの実施形態ではNmax-indと呼ばれる)を予約するのをサポートする。いくつかの実施形態では、Nmaxは、TBの各送信の前に予約されたリソースの最大数を含む。いくつかの実施形態では、Nmax=3である。しかしながら、他の実施形態では、Nmaxは異なり得る。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、1つ以上のリソース選択ウィンドウから、TBの送信に利用される1つ以上のリソースを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、それぞれのリソース選択ウィンドウと関連付けられた候補リソースセット内から1つ以上のリソースを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、候補リソースセットは、TBの送信のためにTx UE104によって利用され得る候補リソースのセットを含む。いくつかの実施形態では、リソース選択ウィンドウは、時間ドメインにおける複数のスロットを含む。更に、1つ以上のリソースは、時間周波数リソースを含む。例えば、いくつかの実施形態では、TBの送信のためのリソースは、時間ドメインにおける1つのスロット及び周波数ドメインにおける1つ以上のサブチャネルを含み得、各サブチャネルは、1つ以上のリソースブロックを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、リソース選択ウィンドウから1つ以上のリソースを決定するより前に、Tx UE104は、リソース選択ウィンドウ内で候補リソースのセットを含む候補リソースセットを決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、候補リソースセットは、リソース選択ウィンドウに先行するセンシングウィンドウ中に受信された情報に基づいて、Tx UE104において決定される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ中に、Tx UE104は、1つ以上の他のUEによって予約されている、リソース選択ウィンドウ内の1つ以上のリソースに関する情報を決定するために、1つ以上の他のUEから受信したサイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)を復号するように構成される。更に、いくつかの実施形態では、Tx UE104は、リソース選択ウィンドウ内の1つ以上の予約済みリソースにおける、1つ以上の他のUEからの信号の強度を判定するために、サイドリンク基準信号受信電力(SL-RSRP)測定を実行するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ中に取得された情報は、リソース選択ウィンドウ内で候補リソースセットを識別するためにTx UE104によって利用される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウと関連付けられた期間は、リソース選択ウィンドウが開始する前に、リソース選択/再選択処理時間が保証されるように定義される。
【0024】
いくつかの実施形態では、上述のように、Tx UE104は、TBの各送信/再送信の前に最大でNmax個のリソースを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、1つ以上のリソース選択ウィンドウを使用して、TBの送信と関連付けられたNmax個のリソースを決定するように構成され得る。図2は、本開示の一実施形態に係る、TBの第1の送信と関連付けられた最大でNmax個のリソースが複数のリソース選択ウィンドウ内で選択されるリソース選択手順200を示す。いくつかの実施形態では、リソース選択手順は、Tx UE104と関連付けられたトランスポートブロック(TB)を、1つ以上の他のUE、例えば、Rx UE106に送信/再送信するために利用される1つ以上のリソースを決定するために、図1のTx UE104において実行され得る。したがって、リソース選択手順200を、図1のNRシステム100を参照して説明する。
【0025】
図2を参照すると、Tx UE、例えば、図1のTx UE104から送信すべきTBがあることがスロットnで決定されると、Tx UE104は、サイドリンク108を介したTBの第1の送信に利用される第1のリソースを決定するために、複数のリソースを含む第1のリソース選択ウィンドウ202を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ202は、第1のリソース選択ウィンドウ202が時間nの事前定義された時間後に開始するようにする、時間n+T1で開始するように構成され、T1は任意の事前定義された数である。いくつかの実施形態では、T1はTproc,1以下であり、Tproc,1は、リソース選択処理時間を構成する。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ202のサイズは、TBの(事前)構成済み最大再送信回数、Tmaxに基づいて導出される。例えば、より大きい再送信回数に対し、より小さいリソース選択ウィンドウサイズが構成される。逆もまた同様である。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ202のサイズは、TBと関連付けられたパケット遅延バジェット(packet delay budget、PDB)を超えないことを更に考慮して導出される。言い換えれば、第1のリソース選択ウィンドウ202のサイズは、n+PDB205内に収まるように選択される。いくつかの実施形態では、PDBは、TBがアクティブであり続けられる最大時間を構成する。したがって、いくつかの実施形態では、T2,1は、T2,min<=T2,1<=PDBの関係を満たす。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ202のサイズは、時間ドメインにおけるウィンドウ持続時間を指す。いくつかの実施形態では、TBの(事前)構成済み最大再送信回数は、Tx UE104には既知である。例えば、いくつかの実施形態では、TBの(事前)構成済み最大再送信回数は、上位レイヤシグナリングによってTx UE104に示される。
【0026】
第1のリソース選択ウィンドウ202を決定すると、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ202内のスロットm1に第1のリソース206を決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ202内で候補リソースのセットを含む候補リソースセットから、第1のリソース206を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ202内で候補リソースセットから、1つのリソースをランダムに選択することによって、第1のリソース206を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ202に先行するセンシングウィンドウ204中に、1つ以上の他のUEから受信した情報に基づいて、候補リソースセットを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウと関連付けられたウィンドウ持続時間T0-Tproc,0は、事前定義されている。いくつかの実施形態では、Tproc,0は、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間を構成する。更に、センシングウィンドウ204は、第1のリソース選択ウィンドウ202内で候補リソースセットを決定するための処理時間が十分であるように、時間nの事前定義された時間前に(すなわち、時間n-Tproc,0に)終了するように構成される。
【0027】
スロットm1に第1のリソース206を決定すると、Tx UE104は、TBの第1の送信より前に、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースを決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、図1に関して上に説明したように、Nmaxは、TBの各送信の前に予約されたリソースの最大数を含む。この実施形態では、Nmax=3である。しかしながら、異なる実施形態ではNmaxは異なり得る。いくつかの実施形態では、例えば、TBの(事前)構成済み最大再送信回数がNmaxよりも小さいとき、又はNmax個のリソースが選択される前にTBと関連付けられたPDBに達したとき、Tx UE104は、TBの第1の送信より前に、Nmax-1個よりも少ない予約済みリソースを決定するように構成され得る。そうでなければ、Tx UE104は、TBの第1の送信の前にNmax-1個の予約済みリソースを選択するように構成される。
【0028】
Nmax-1個の予約済みリソースを決定するために、Tx UE104は、第1のリソース206と関連付けられたスロットm1の後に開始するように構成される第1のリソース再選択ウィンドウ208を決定するように更に構成される。特に、いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ208は、m+P1スロットで開始するように構成され、mは、最後に選択されたリソースのスロットであり(この実施形態ではm=m1)、P1のスロットの数は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、HARQフィードバックが無効になっているとき、P1は1に等しい。あるいは、他の実施形態では、HARQフィードバックが有効になっているとき、P1は、HARQフィードバック時間、物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel、PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel、PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel、PSSCH)と関連付けられた処理時間のうちの1つ以上に基づいて導出される。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1のリソース再選択ウィンドウ208のウィンドウ持続時間は、TBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)を超えないように選択される。言い換えれば、第1のリソース再選択ウィンドウ208のウィンドウ持続時間は、n+PDB205内に収められる。いくつかの実施形態では、PDBは、TBがアクティブであり続けられる最大時間を構成する。更に、第1のリソース再選択ウィンドウ208のウィンドウ持続時間は、第1のリソース206として選択されたスロットから、事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズWを超えないように選択される。いくつかの実施形態では、リソース予約ウィンドウは、TBの送信のために選択されたリソースから開始し、TBのための全てのNmax個のリソースが選択される事前定義された数のスロットを含むウィンドウを含む。したがって、この実施形態では、P1+T2,2は、W-1よりも小さい。いくつかの実施形態では、Wは32個のスロットを含む。しかしながら、Wは、他の実施形態では異なるように定義され得る。
【0030】
第1のリソース再選択ウィンドウ208を決定すると、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ208内でNmax-1個の予約済みリソースを選択するように構成される。この実施形態ではNmax=3であるため、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ208から2つの予約済みリソース210及び212を選択するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ208内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから2つの予約済みリソース210及び212をランダムに選択するように構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ208に先行するセンシングウィンドウ214中に、1つ以上の他のUEから受信した情報に基づいて、候補リソースセットを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ214と関連付けられたウィンドウ持続時間、T0-Tproc,0は、事前定義されている。更に、センシングウィンドウ214は、第1のリソース再選択ウィンドウ208内で候補リソースセットを決定するための処理時間が十分であるように、スロットm1の事前定義された時間T3前に(すなわち、時間m1-T3に)終了するように構成される。一般に、再送信のためのセンシングウィンドウは、TBの現在の再送信のために選択されたリソースの事前定義された時間T3前に終了するように構成される。いくつかの実施形態では、T3は、リソース再選択処理時間を構成する。この実施形態では、2つの予約済みリソース210及び212は、単一のリソース再選択ウィンドウ内で選択されるが、他の実施形態では、2つの予約済みリソース210及び212は、2つの後続のリソース再選択ウィンドウを使用して選択され得る。
【0031】
TBの第1の送信と関連付けられたNmax個の予約済みリソースを決定すると、Tx UE104は、スロットm1に選択された第1のリソース206を使用してTBの第1の送信を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、選択された第1のリソースm1を使用してサイドリンク108を介して送信される、TBの第1の送信を含む第1の送信信号110を生成するように構成される。TBの第1の送信が完了すると、Tx UE104は、TBに定義された(事前)構成済み最大再送信回数、Tmaxに基づいて、TBの1つ以上の再送信を実行するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、予約済みリソース、例えば、TBの以前の送信と関連付けられた予約済みリソース210を使用して、TBの再送信を実行するように構成される。TBの各後続の再送信より前に、Tx UE104は、対応する再送信の前に最大でNmax個の予約済みリソースを予約するために、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを選択するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、各後続の送信より前に、TBの送信のために選択されたリソースの総数(TBが送信されるリソース及び予約済みリソースを含む)が(事前)構成済み最大再送信回数Tmaxに達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを選択するように構成される。
【0032】
したがって、予約済みリソース210を使用してTBの再送信を実行するために、Tx UE104は、Nmax個のリソース(すなわち、210、212、及び216の3つのリソース)が、予約済みリソース210を使用したTBの再送信の前に予約されるように、スロットm4で1つのリソース216を選択するように構成される。1つのリソース216を選択するより前に、Tx UE104は、リソース216を決定するために、第2のリソース再選択ウィンドウ218を決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、第2のリソース再選択ウィンドウ218は、m+P1スロットで開始するように構成され、mは、最後に選択されたリソースのスロットであり(この実施形態ではm=m3)、P1のスロットの数は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて選択される。更に、上に説明したように、第2のリソース選択ウィンドウ218の持続時間は、TBと関連付けられたPDBを超えず、かつ事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズWを超えないように選択される。
【0033】
いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第2のリソース再選択ウィンドウ218内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから予約済みリソース216を選択するように構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、Tx UE104は、第2のリソース再選択ウィンドウ218に先行するセンシングウィンドウ220中に、1つ以上の他のUEから受信した情報に基づいて、候補リソースセットを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ220と関連付けられたウィンドウ持続時間、T0-Tproc,0は、事前定義されている。更に、センシングウィンドウ220は、第2のリソース再選択ウィンドウ218内で候補リソースセットを決定するための処理時間が十分であるように、スロットm2の事前定義された時間T3前に(すなわち、時間m2-T3に)終了するように構成される。TBの第1の再送信と関連付けられたNmax個のリソースを決定すると、Tx UE104は、スロットm2に選択されたリソース210を使用してTBの第1の再送信を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、後続のリソースが各後続の再送信の前に予約される上記のリソース再選択手順は、TBの送信のために選択されたリソースの総数が(事前)構成済み最大再送信回数に達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで繰り返すように構成される。
【0034】
例えば、スロットm2に選択されたリソース210を使用したTBの第1の再送信の後、Tx UE104は、予約済みリソース212を使用してTBの第2の再送信(すなわち、後続の再送信)を実行するように更に構成される。リソース212を使用してTBの第2の再送信を実行するより前に、Tx UE104は、リソース再選択ウィンドウ224中にリソース222を予約するように構成される。いくつかの実施形態では、リソース222は、センシングウィンドウ226内の1つ以上の他のUEと関連付けられたセンシング情報に基づいて、リソース再選択ウィンドウ224内で選択される。TBの後続の再送信と関連付けられたリソース222を決定すると、Tx UE104は、スロットm3に選択されたリソース212を使用してTBの第2の再送信を送信するように構成される。図2に示すように、リソース再選択ウィンドウ224内でのリソース222の選択後、TBと関連付けられたPDBは、n+PDB205に達する。したがって、リソース222が選択された後、TBのためのリソースの更なる再選択は停止される。よって、スロットm4でリソース216を使用する、及びスロットm5でリソース222を使用するTBの後続の再送信のために、更なるリソースは予約されない。一般に、いくつかの実施形態では、TBの送信の前に選択されたリソースの数がNmaxよりも小さく、かつ(事前)構成済み最大再送信回数に達していないとき、後続のリソースの再選択はTx UE104においてトリガされる。あるいは、いくつかの実施形態では、PSFCHを介してNACKが受信され、かつ既存の選択されたリソースで(事前)構成済み最大再送信回数に達していないとき、後続のリソースの再選択はTx UE104においてトリガされる。
【0035】
図3は、本開示の一実施形態に係る、TBの第1の送信と関連付けられた最大でNmax個のリソースが単一のリソース選択ウィンドウ内で選択されるリソース選択手順300の別の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、リソース選択手順300は、Tx UE104と関連付けられたトランスポートブロック(TB)を、1つ以上の他のUE、例えば、Rx UE106に送信/再送信するために利用される1つ以上のリソースを決定するために、図1のTx UE104において実行され得る。したがって、リソース選択手順300は、図1のNRシステム100を参照して説明される。Tx UE104から送信すべきTBがあることがスロットnで決定されると、Tx UE104は、サイドリンク108を介したTBの第1の送信に利用される第1のリソースを決定するために、複数のリソースを含む第1のリソース選択ウィンドウ302を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ302は、時間n+T1で開始するように構成され、T1は第1のリソース選択ウィンドウ302が、時間nの事前定義された時間後に開始するようにする、任意の事前定義された数である。
【0036】
いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ302のサイズは、TBの(事前)構成済み最大再送信回数、Tmaxに基づいて導出される。例えば、より大きい再送信回数に対し、より小さいウィンドウサイズが構成される。逆もまた同様である。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ302のサイズは、TBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)を超えないことを更に考慮して導出される。言い換えれば、第1のリソース選択ウィンドウ302のサイズは、n+PDB305内に収まるように選択される。いくつかの実施形態では、PDBは、TBがアクティブであり続けられる最大時間を構成する。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウ302のサイズは、時間ドメインにおけるウィンドウ持続時間を指す。いくつかの実施形態では、TBの(事前)構成済み最大再送信回数は、Tx UE104には既知である。例えば、いくつかの実施形態では、TBの(事前)構成済み最大再送信回数は、上位レイヤシグナリングによってTx UE104に示される。
【0037】
第1のリソース選択ウィンドウ302を決定すると、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ302内でスロットm1に第1のリソース306を決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ302内で候補リソースのセットを含む候補リソースセットから第1のリソース306を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ302に先行するセンシングウィンドウ304中に、1つ以上の他のUEから受信した情報に基づいて、候補リソースセットを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ304と関連付けられたウィンドウ持続時間、T0-Tproc,0は、事前定義されている。更に、センシングウィンドウ304は、第1のリソース選択ウィンドウ302内で候補リソースセットを決定するための処理時間が十分であるように、時間nの事前定義された時間前に(すなわち、時間n-Tproc,0に)終了するように構成される。
【0038】
スロットm1に第1のリソース306を決定すると、Tx UE104は、TBの第1の送信より前に、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースを決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、図1に関して上に説明したように、Nmaxは、TBの各送信の前に予約されたリソースの最大数を含む。この実施形態では、Nmax=3である。しかしながら、Nmaxは異なる実施形態では異なり得る。いくつかの実施形態では、例えば、TBの(事前)構成済み最大再送信回数がNmaxよりも小さいとき、又はNmax個のリソースが選択される前にTBと関連付けられたPDBに達したとき、Tx UE104は、TBの第1の送信より前に、Nmax-1個よりも少ない予約済みリソースを決定するように構成され得る。そうでなければ、Tx UE104は、TBの第1の送信の前にNmax-1個の予約済みリソースを選択するように構成される。
【0039】
いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ302内でNmax-1個の予約済みリソースを決定するように構成される。このような実施形態では、Nmax-1個の予約済みリソースはまた、第1のリソース選択ウィンドウ302内で候補リソースセットから決定される。この実施形態ではNmax=3であるため、Tx UE104は、第1のリソース選択ウィンドウ302から2つの予約済みリソース310及び312を選択するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ308内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから2つの予約済みリソース310及び312をランダムに選択するように構成される。
【0040】
TBの第1の送信と関連付けられたNmax-1個の予約済みリソース310及び312を決定すると、Tx UE104は、スロットm1に選択された第1のリソース306を使用してTBの第1の送信を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、TBの第1の送信は、図1の第1の送信信号110に含まれ得る。TBの第1の送信が完了すると、Tx UE104は、TBに定義された(事前)構成済み最大再送信回数、Tmaxに基づいて、TBの1つ以上の再送信を実行するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、予約済みリソース、例えば、TBの以前の送信と関連付けられた予約済みリソース310を使用して、TBの再送信を実行するように構成される。TBの各後続の再送信より前に、Tx UE104は、対応するTBの再送信の前に最大でNmax個のリソースを予約するために、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを選択するように更に構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、TBの各後続の送信より前に、TBの送信のために選択されたリソースの総数(TBが送信されるリソース及び予約済みリソースを含む)が(事前)構成済み最大再送信回数Tmaxに達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを選択するように構成される。
【0041】
したがって、予約済みリソース310を使用してTBの再送信を実行するために、Tx UE104は、Nmax個のリソース(すなわち、310、312、及び316の3つのリソース)が、予約済みリソース310を使用したTBの再送信の前に予約されるように、スロットm4で1つのリソース316を選択するように構成される。1つのリソース316を選択するより前に、Tx UE104は、リソース316を決定するために、第1のリソース再選択ウィンドウ308を決定するように更に構成される。いくつかの実施形態では、第1のリソース再選択ウィンドウ308は、m+P1スロットで開始するように構成され、mは、最後に選択されたリソースのスロットであり(この実施形態ではm=m3)、P1のスロットの数は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、HARQフィードバックが無効になっているとき、P1は1に等しい。あるいは、他の実施形態では、HARQフィードバックが有効になっているとき、P1は、HARQフィードバック時間、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と関連付けられた処理時間のうちの1つ以上に基づいて導出される。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1のリソース再選択ウィンドウ308のウィンドウ持続時間は、TBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)を超えないように選択される。言い換えれば、第1のリソース選択ウィンドウ202のサイズは、n+PDB205内に収まるように選択される。いくつかの実施形態では、PDBは、TBがアクティブであり続けられる最大時間を構成する。更に、図2に関して上に説明したように、第1のリソース再選択ウィンドウ308のウィンドウ持続時間は、TBの現在の送信のために選択されたリソースのスロット、すなわち、リソース310から、事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズWを超えないように選択される。いくつかの実施形態では、リソース予約ウィンドウは、TBの現在の送信のために選択されたリソースから開始し、TBのための全てのNmax個のリソースが選択される事前定義された数のスロットを含むウィンドウを含む。したがって、この実施形態では、P1+T2,2+m3-m2は、W-1よりも小さい。いくつかの実施形態では、Wは32個のスロットを含む。しかしながら、Wは、他の実施形態では異なるように定義され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ308内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから予約済みリソース316を選択するように構成される。いくつかの実施形態では、上に説明したように、Tx UE104は、第1のリソース再選択ウィンドウ308に先行するセンシングウィンドウ314中に、1つ以上の他のUEから受信した情報に基づいて、候補リソースセットを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センシングウィンドウ220と関連付けられたウィンドウ持続時間、T0-Tproc,0は、事前定義されている。更に、センシングウィンドウ314は、第1のリソース再選択ウィンドウ308内で候補リソースセットを決定するための処理時間が十分であるように、スロットm2の事前定義された時間T3前に(すなわち、時間m2-T3に)終了するように構成される。一般に、再送信のためのセンシングウィンドウは、TBの現在の再送信のために選択されたリソースの事前定義された時間T3前に終了するように構成される。いくつかの実施形態では、T3は再選択処理時間を構成する。TBの第1の再送信と関連付けられたNmax個のリソースを決定すると、Tx UE104は、スロットm2に選択されたリソース310を使用してTBの第1の再送信を送信するように構成される。
【0044】
いくつかの実施形態では、後続のリソースが各後続の再送信の前に予約される上記のリソース再選択手順は、TBの送信のために選択されたリソースの総数が(事前)構成済み最大再送信回数に達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで繰り返すように構成される。例えば、スロットm2に選択されたリソース310を使用したTBの第1の再送信の後、Tx UE104は、予約済みリソース312を使用してTBの第2の再送信(すなわち、後続の再送信)を実行するように更に構成される。リソース312を使用してTBの第2の再送信を実行するより前に、Tx UE104は、リソース再選択ウィンドウ318中にリソース322を予約するように構成される。いくつかの実施形態では、リソース322は、センシングウィンドウ320内の1つ以上の他のUEと関連付けられたセンシング情報に基づいて、リソース再選択ウィンドウ318内で選択される。
【0045】
リソース322を決定すると、Tx UE104は、スロットm3に選択されたリソース312を使用して、TBの第2の再送信を送信するように構成される。図3に示すように、リソース再選択ウィンドウ318内でのリソース322の選択後、TBと関連付けられたPDBに達する。したがって、リソース322が選択された後、TBのためのリソースの更なる再選択は停止される。よって、スロットm4でリソース316を使用する、及びスロットm5でリソース322を使用するTBの後続の再送信のために、更なるリソースは予約されない。一般に、いくつかの実施形態では、TBの送信の前に選択されたリソースの数がNmaxよりも小さく、かつ(事前)構成済み最大再送信回数に達していないとき、後続のリソースの再選択はTx UE104においてトリガされる。あるいは、いくつかの実施形態では、PSFCHを介してNACKが受信され、かつ既存の選択されたリソースで(事前)構成済み最大再送信回数に達していないとき、後続のリソースの再選択はTx UE104においてトリガされる。
【0046】
図4は、本開示の一実施形態に係る、単一のリソース選択/再選択ウィンドウ内で候補リソースセットから複数のリソースを決定するために利用されるアルゴリズム400のフロー図を示す。いくつかの実施形態では、アルゴリズム400は、上記の図2の第1のリソース再選択ウィンドウ208内でリソース210及び212を決定するために適用され得る。更に、アルゴリズム400は、上記の図3の第1のリソース選択ウィンドウ302内でリソース306、310、及び312を決定するために適用され得る。402で、単一のリソース選択/再選択ウィンドウ内で、候補リソースのセットを含む候補リソースセット、例えば、対応するタイムスロットのセットTsにおける候補リソースSが識別される。404で、選択されたリソースの数jがゼロに初期化される。406で、候補リソースセットが空であるかどうかの判定が行われる。候補リソースセットが空である場合、アルゴリズムは、アルゴリズム400が終了する407に進む。候補リソースセットが空でない場合、アルゴリズムは、選択されたリソースの数jが、候補リソースセットから選択されるリソースの総数であるMよりも小さいかどうかの判定が行われる408に進む。
【0047】
408で判定結果が「いいえ」である場合、アルゴリズム400は、アルゴリズム400が終了する407に進む。408で判定結果が「はい」である場合、アルゴリズム400は、1つのリソースが候補リソースセットからランダムに選択される410に進む。410で候補リソースセットから1つのリソースを選択すると、アルゴリズム400は、選択されたリソースの数jが1だけインクリメントされる412に進む。次いで、アルゴリズム400は、再送信スキームに応じて、候補リソースセットが更新/縮小される414に進む。候補リソースセットを更新すると、アルゴリズム400は、アルゴリズム400が、候補リソースセットが空になるまで、又は選択されたリソースの数jがM以上になるまで、1つ以上のリソースを選択するためにそれ自身を繰り返す406に進む。
【0048】
いくつかの実施形態では、候補リソースセットは、必要な数のリソースが選択されるまで、候補リソースセットからの各リソースの選択後に、新たに選択されたリソースのタイムスロットに従って、更新/縮小される。特に、いくつかの実施形態では、候補リソースセットは、以下の関係に従って、対応する時間スロットT’sとして更新される:
T’S=TS∩[t-W,t-V]∩[t+V,t+W] (1)
式中、tは、新たに選択されたリソースのタイムスロットであり、T’Sは、候補リソースセットの更新された時間スロットであり、TSは、候補リソースセットの以前の時間スロットであり、Wは、リソース予約ウィンドウサイズ-1であり、Vは、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて定義される時間スロット数である。例えば、HARQフィードバックが無効になっている場合、Vは1に等しい。あるいは、HARQフィードバックが有効になっているとき、Vは、HARQフィードバック時間、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と関連付けられた処理時間のうちの1つ以上に基づいて導出される。いくつかの実施形態では、式(1)は、既に選択されたリソースを候補リソースセットから削除/除外することにより、候補リソースセットと関連付けられた時間スロットを更新する。更に、式(1)は、時間が、選択されたリソースのリソース予約ウィンドウを超える時間を有する全てのリソースを除外することにより、候補リソースセットと関連付けられた時間スロットを更新する。更に、式(1)は、時間が、選択されたリソース時間と、その対応するPSFCH時間との間の時間を有する全てのリソースを除外することにより、候補リソースセットと関連付けられた時間スロットを更新する。
【0049】
図2及び図3に戻って参照すると、TBの各送信/再送信の前に、最大でNmax個のリソースがTx UE104によって予約されていることが分かる。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、サイドリンク制御情報(SCI)の一部として、トランスポートブロック(TB)の各送信/再送信中に、最大でNmax-1個の後続の予約済みリソースに関する情報を提供するように更に構成され得る。図5Aは、フォワードのみのブーキングスキーム500を含むリソース予約スキームを示し、このスキームでは、TBの各送信/再送信は、(事前)構成済み最大再送信回数に基づく、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースの情報を含む。いくつかの実施形態では、図5Aは、(事前)構成済み最大再送信回数が5であり、Nmaxが3である再送信シナリオを示す。特に、図5Aは、TB502、504、506、508、及び510の5回の送信/再送信、並びにそれらの対応するリソース512、514、516、518、及び520を示す。
【0050】
図5Aに示すように、TBの第1の送信502は、TBの第2の送信504及び第3の送信506に利用される2つのリソース(すなわち、Nmax-1個の後続の予約済みリソース)514及び516を予約する(又はそれらの情報を含む)。更に、TBの第2の送信504は、TBの第3の送信506及び第4の送信508に利用される2つのリソース516及び518の情報を含む。TBの第3の送信506は、TBの第4の送信508及び第5の送信510に利用される2つのリソース518及び520の情報を含む。しかしながら、TBの第4の送信508は、(事前)構成済み最大再送信回数に第5の送信510で達するので、第5の送信510に利用される1つのリソース520のみの情報を含む。同様に、TBの第5の送信510は、(事前)構成済み最大再送信回数に第5の送信510で達するので、リソースの情報を含まない。フォワードのみのブーキングスキーム500を使用している間、SCIには再送信インデックスが含まれない。
【0051】
図5Bは、フォワードブーキングプラスバックワードポインティングスキーム550を含む代替のリソース予約スキームを示し、このスキームでは、TBの各送信/再送信は、(事前)構成済み最大再送信回数に基づく、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースの情報を含む。更に、TBの1つ以上の再送信は、Nmax-1個よりも少ないリソースが後続の再送信のために予約されているとき、1つ以上の以前の送信の送信に利用されたリソースに関する情報を更に含む。いくつかの実施形態では、図5Aは、(事前)構成済み最大再送信回数が5であり、Nmaxが3である再送信シナリオを示す。特に、図5Bは、TB552、554、556、558、及び560、及びそれらの対応するリソース562、564、566、568及び570の5回の送信/再送信を示す。
【0052】
図5Bに示すように、TBの第1の送信552は、TBの第2の送信554及び第3の送信556に利用される2つのリソース(すなわち、Nmax-1個の後続の予約済みリソース)564及び566を予約する(又はそれらの情報を含む)。更に、TBの第2の送信554は、TBの第3の送信556及び第4の送信558に利用される2つのリソース566及び568の情報を含む。TBの第3の送信556は、TBの第4の送信558及び第5の送信560に利用される2つのリソース568及び570の情報を含む。しかしながら、TBの第4の送信558は、第5の送信560に利用される1つのリソース570の情報を含むと同時に、第3の送信556のリソース566を指し示す。同様に、TBの第5の送信510は、第4の送信558及び第3の送信556のそれぞれのリソース568及び566を指し示す。フォワードブーキングプラスバックワードポインティングスキーム550を使用している間、SCIには再送信インデックスが含まれる。特に、第5の送信560は、2の再送信インデックスを有し、第4の送信は、1の再送信インデックスを有し、他の送信は、0の再送信インデックスを有する。
【0053】
図1図3に戻って参照すると、Tx UE104が、それぞれのリソース選択ウィンドウと関連付けられた候補リソースセットからTBの送信/再送信のための1つ以上のリソースを決定するように構成されていることが示されている。したがって、いくつかの実施形態では、候補リソースセットからのTBの送信/再送信のための1つ以上のリソースを決定するより前に、Tx UE104は、候補リソースのセットを含む候補リソースセットを決定/選択するように構成される。特に、いくつかの実施形態では、Tx UE104は、複数のリソースを含むリソース選択/再選択ウィンドウ(例えば、図2第1のリソース選択ウィンドウ202)から複数の候補リソースを含む候補リソースセットを選択するように構成される。いくつかの実施形態では、候補リソースセットは、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用した、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにTx UE104によって利用される。いくつかの実施形態では、候補リソースのサブセットは、1つ以上の候補リソースを含み得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、Tx UE104は、プリエンプションに基づいて候補リソースセットを選択するように構成される。このような実施形態では、候補リソースセットは、1つ以上の他のUE(例えば、図1のRx UE106)によって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含む。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから1つ以上の予約済みリソースを選択するように構成される。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、Tx UE104のデータ優先度PTXが、事前定義された送信閾値ThTXよりも大きいとき、及び/又は他のUEのデータ優先度PRXが、事前定義された受信閾値ThRXよりも小さいとき、及び/又はPTXとPRXとの間のギャップが事前定義された閾値ギャップよりも大きいとき、1つ以上の予約済みリソースを含む候補リソースセットを選択することを含むプリエンプション手順をトリガするように構成される。
【0055】
図6は、本開示の一実施形態に係る、プリエンプションに基づいて候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズム600のフロー図を示す。いくつかの実施形態では、アルゴリズム600は、図1のTx UE104内に実装され得る。したがって、本明細書では、アルゴリズム600は、図1のNRシステム100を参照して説明される。602で、リソース選択のための上位レイヤパラメータがTx UE104において受信される。いくつかの実施形態では、上位レイヤパラメータは、トランスポートブロック(TB)のための事前定義された最大再送信回数、TBのパケット遅延バジェット(PDB)、リソース予約ウィンドウサイズ等を含み得る。604で、リソース選択ウィンドウ(例えば、図2の第1のリソース選択ウィンドウ202)が決定される。いくつかの実施形態では、リソース選択ウィンドウは、複数のリソースSMを含む。606で、リソース除外RSRP閾値、TEXがTx UE104において取得される。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXは事前定義され、Tx UE104内に(例えば、それと関連付けられたメモリ回路内に)記憶される。あるいは、リソース除外RSRP閾値TEXは、上位レイヤシグナリングを経由してTx UE104において取得される。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXは、候補リソースセットを選択する間、リソース選択ウィンドウ内の、他のUEによって予約されており、かつリソース除外RSRP閾値TEXよりも大きいRSRPレベルを有するリソースを除外するためにTx UE104によって利用される。
【0056】
608で、サンプル候補リソースセットSAが、複数のリソースSMに等しくなるように初期化される。610で、サンプル候補リソースセットSAが、Tx UE104(すなわち、ソースUE)と関連付けられた他のデータと衝突するリソースを除外することに基づいて、更新/縮小される。612で、サンプル候補リソースセットSAが、適切なRSRPを有する他のUEによって予約されているリソースを除外することに基づいて、更新/縮小される。いくつかの実施形態では、適切なRSRPは、リソース除外RSRP閾値TEXよりも大きいRSRPレベルに対応する。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXよりも大きいRSRPレベルは、リソースがTx UE104に近接している他のUEによって利用されることを示す。いくつかの実施形態では、リソースのRSRPは、それと関連付けられた1つ以上の基準信号に基づいて測定される。612の終わりに、サンプル候補リソースセットSAは、1つ以上の候補リソースを含む。
【0057】
614で、(更新された)サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数B1|SM|よりも小さいかどうかの判定が行われ、B1は、事前定義された必要な候補リソースの閾値である。614で判定結果が「いいえ」である場合、アルゴリズム600は、リソースが別のUEによって予約されているかどうかに基づく、及び予約されている場合はデータの優先度に基づくランク付けに従って、サンプル候補リソースセットSAから第1のB2|SM|個のリソースから選択することに基づいて候補リソースセットSが選択される622に進む。いくつかの実施形態では、B2は、事前定義された最大候補リソース閾値(典型的には20%)を含む。614で判定結果が「はい」である場合、アルゴリズムは、リソース除外RSRP閾値TEXが増加される616に進む。次いで、アルゴリズム600は、リソース除外RSRP閾値TEXが、事前定義された上限除外閾値Tupperboundを超えているかどうかの判定が行われる618に進む。618で判定結果が「いいえ」である場合、アルゴリズムは、サンプル候補リソースセットSAの選択が、増加されたリソース除外RSRP閾値TEXに基づいて繰り返される608に進む。いくつかの実施形態では、事前定義されたリソース除外RSRP閾値TEXを、事前定義された量(例えば、3dB)で増加させる。いくつかの実施形態では、上限除外閾値Tupperboundは、事前定義されている。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXと上限除外閾値Tupperboundの別個のセットが、異なるデータ優先度の対PTXとPRXに対して定義され、PTXは、Tx UE(例えば、Tx UE104)と関連付けられたデータ優先度を含み、PRXは、プリエンプト対象UE(例えば、図1のRx UE106)と関連付けられたデータ優先度を含む。
【0058】
618で判定結果が「はい」である場合、アルゴリズム600は、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|以上になるように、他のUEによって予約されている、SA内にない、SM内の予約済みリソースの1つ以上のセットが、SAの一部としてTx UE104によって選択される620に進む。いくつかの実施形態では、予約済みリソースのセットは、1つ以上の予約済みリソースを含む。いくつかの実施形態では、他のUEによって予約されている、SA内にない、SM内の予約済みリソースは、事前定義された上限除外閾値Tupperboundよりも大きいRSRPレベルを有する。いくつかの実施形態では、他のUEによって予約されている、SA内にない、SM内の予約済みリソースの1つ以上のセットは、予約済みリソースの1つ以上のセットと関連付けられたリソースのデータ優先度PRX及び/又は予約済みリソースの1つ以上のセットと関連付けられたリソースのRSRPレベルに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、候補リソースセットSを形成するために、1つ以上の予約済みリソースセットは、選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数(言い換えれば、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数)が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによってリソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択される。したがって、いくつかの実施形態では、予約済みリソースの1つ以上のセットと関連付けられた予約済みリソースのセットは、異なるデータの優先度レベルを含む。更に、いくつかの実施形態では、各データ優先度レベルの予約済みリソースのセットを選択することは、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、RSRP閾値を増加させることによって、予約済みリソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む。
【0059】
特に、1つの例示的な実施形態では、SMからの予約済みリソースの1つ以上のセットを選択することは、まず、データ優先度PRXが最も低い予約を持つリソース(例えば、全てのリソース)のセットを選択することと、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数(すなわち、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数)が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|よりも小さい場合、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|よりも大きくなるまで、データ優先度をインクリメントすることによって後続の予約を持つリソースのセット(例えば、優先度が2番目に低い、優先度が3番目に低い、等の予約を持つリソースのセット)を選択することと、を含む。
【0060】
あるいは、別の例示的な実施形態では、予約済みリソースの1つ以上のセットを選択することは、まず、事前定義されたRSRP閾値R1よりも小さいRSRPレベルを有し、かつデータ優先度PRXが最も低い予約を持つリソース(又は全てのリソース)のセットを選択することと、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数(すなわち、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数)が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|よりも小さい場合、最も高いRSRP閾値Rmaxに達するまで、又はサンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|よりも大きくなるまで、RSRP閾値R1をインクリメントすることによって後続のデータ優先度PRXが最も低い予約を持つリソースのセットを選択することと、を含む。最も高いRSRP閾値Rmaxに達した後でも、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|よりも小さい場合、サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|以上になるまで、データ優先度を繰り返しインクリメントすることによって、上記の手順を繰り返す。
【0061】
サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数B1|SM|以上であるとき、アルゴリズムは、サンプル候補リソースセットSAから第1のB2|SM|個のリソースを選択することに基づいて、Tx UE104によって候補リソースセットSが選択される622に進む。したがって、いくつかの実施形態では、候補リソースセットSは、事前定義された上限除外閾値Tupperboundよりも大きいRSRPレベルを有する1つ以上の予約済みリソースを含む。いくつかの実施形態では、候補リソースセットS内の1つ以上の予約済みリソースは、サンプル候補リソースセットSA内の、事前定義された上限除外閾値Tupperboundよりも大きいRSRPレベルを有する予約済みリソースの1つ以上のセットのサブセットを構成する。いくつかの実施形態では、第1のB2|SM|個のリソースは、リソースが別のUEによって予約されているかどうかに基づく、及びリソースが予約されている場合はリソースのデータ優先度PRXに基づくランク付けに従って、サンプル候補リソースセットSAから選択される。特に、いくつかの実施形態では、Tx UE104は、リソースが別のUEによって予約されているかどうかに基づいて、予約されている場合はデータ優先度PRXに基づいて、サンプル候補リソースセットSA内の全てのリソースをランク付けするように構成される。
【0062】
例えば、サンプル候補リソースセットSA内の他のUEによる予約のないリソースは全て、ランク1を有し、サンプル候補リソースセットSA内の優先度PRXが最も低い予約を持つリソースは全て、ランク2を有し、サンプル候補リソースセットSA内の優先度PRXが2番目に低い予約を持つリソースは全て、ランク3を有する等。いくつかの実施形態では、Tx UE104は、サンプル候補リソースセットSA内でランク1を有するリソース(例えば、全てのリソース)のセットを選択することに基づいて候補リソースセットSを選択し、候補リソースセットS内の候補リソースの数がB2|SM|よりも小さい場合は候補リソースセットS内の候補リソースの数がB2|SM|以上になるまで、サンプル候補リソースセットSA内でランク2、ランク3等を有するリソースの1つ以上のセットを繰り返し選択するように構成される。候補リソースセットS内の候補リソースの数がB2|SM|よりも大きくなっている場合、候補リソースセットS内の候補リソースの数がB2|SM|に等しくなるように、現在のランク内の1つ以上のリソースが候補リソースセットSからランダムに選択/削除される。
【0063】
図7は、本開示の別の実施形態による、プリエンプションに基づいて候補リソースセットSを決定するためのアルゴリズム700のフロー図を示す。いくつかの実施形態では、アルゴリズム700は、図1のTx UE104内に実装され得る。したがって、本明細書では、アルゴリズム700は、図1のNRシステム100を参照して説明される。702で、リソース選択のための上位レイヤパラメータが、Tx UE104において受信される。いくつかの実施形態では、上位レイヤパラメータは、トランスポートブロック(TB)のための事前定義された最大再送信回数、TBのパケット遅延バジェット(PDB)、リソース予約ウィンドウサイズ等を含み得る。704で、リソース選択/再選択ウィンドウ(例えば、図2の第1のリソース選択ウィンドウ202)が決定される。いくつかの実施形態では、リソース選択ウィンドウは、複数のリソースSMを含む。706で、リソース除外RSRP閾値、TEXがTx UE104において取得される。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXは事前定義され、Tx UE104内に(例えば、それと関連付けられたメモリ回路内に)記憶される。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXは、上位レイヤシグナリングを経由してTx UE104において取得される。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXは、候補リソースセットを選択する間、リソース選択ウィンドウ内の、他のUEによって予約されており、かつリソース除外RSRP閾値TEXよりも大きいRSRPレベルを有するリソースを除外するためにTx UE104によって利用される。
【0064】
708で、サンプル候補リソースセットSAが、複数のリソースSMに等しくなるように初期化される。710で、サンプル候補リソースセットSAが、Tx UE104(すなわち、ソースUE)と関連付けられた他のデータと衝突するリソースを除外することに基づいて、更新/縮小される。712で、サンプル候補リソースセットSAが、適切なRSRPを有する他のUEによって予約されており、かつデータ優先度PTXよりも高いデータ優先度PRXを有するリソースを除外することに基づいて、更新/縮小される。いくつかの実施形態では、PTXは、Tx UE(例えば、サンプル候補リソースセットSAを選択するUE)と関連付けられたデータ優先度を含み、PRXは、他のUE(例えば、1つ以上のリソースを予約したUE)と関連付けられたデータ優先度を含む。いくつかの実施形態では、適切なRSRPは、リソース除外RSRP閾値TEX以上のRSRPレベルに対応する。いくつかの実施形態では、リソース除外RSRP閾値TEXよりも大きいRSRPレベルは、リソースがTx UE104に近接している他のUEによって利用されることを示す。いくつかの実施形態では、リソースのRSRPは、それと関連付けられた1つ以上の基準信号に基づいて測定される。712の終わりに、サンプル候補リソースセットSAは、1つ以上の候補リソースを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の候補リソースは、リソース選択ウィンドウ内の予約済みリソースのセットを含む。いくつかの実施形態では、予約済みリソースのセットは、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを含み、かつ予約済みリソースのセットを選択するUEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する。
【0065】
714で、(更新された)サンプル候補リソースセットSA内の候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数B1|SM|よりも小さいかどうかの判定が行われ、B1は、事前定義された必要な候補リソースの閾値である。714で判定結果が「いいえ」である場合、アルゴリズム700は、サンプル候補リソースセットSAから、第1のB2|SM|個のリソースを選択することに基づいて、候補リソースセットSが選択される718に進み、B2は、事前定義された最大候補リソース閾値である。したがって、いくつかの実施形態では、候補リソースセットSは、サンプル候補リソースセットSA内の予約済みリソースのセットのサブセットを構成する1つ以上の予約済みリソースを含む。したがって、いくつかの実施形態では、候補リソースセットS内の1つ以上の予約済みリソースは、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを含み、かつ1つ以上の予約済みリソースを選択するUEのデータ優先度レベルPTXよりも低いデータ優先度レベルPRXを有する。いくつかの実施形態では、図6のアルゴリズム600に関して上に説明したように、第1のB2|SM|個のリソースは、リソースが別のUEによって予約されているかどうかに基づく、及び予約されている場合はデータの優先度に基づくランク付けに従って、サンプル候補リソースセットSAから選択される。714で判定結果が「はい」である場合、アルゴリズムは、リソース除外RSRP閾値TEXが増加される716に進む。次いで、アルゴリズムは、サンプル候補リソースセットSAの選択が、増加されたリソース除外RSRP閾値TEXに基づいて繰り返される708に進む。
【0066】
いくつかの実施形態では、図6図7に示すように、Tx UE104は、プリエンプションに基づいて候補リソースセットを選択するように構成される。言い換えれば、いくつかの実施形態では、Tx UE104は、1つ以上の他のUEによって予約されている予約済みリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含む候補リソースセットを選択するように構成される。図1に戻って参照すると、いくつかの実施形態では、Tx UE104は、Rx UE106によって予約されている1つ以上の予約済みリソースを含む候補リソースセットを選択するように構成され得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、Tx UE104が、候補リソースセット内のRx UE106と関連付けられた予約済みリソースを使用して送信すべきデータ(例えば、高優先度データ)を有するとき、Tx UE104は、Rx UE106と関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示すプリエンプションメッセージ112を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージ112は、Tx UE104からのサイドリンク制御情報(SCI)を含む。このような実施形態では、Tx UE104は、プリエンプティングUEを含み、Rx UE106は、プリエンプト対象UEを含む。したがって、このような実施形態では、Tx UE104は、プリエンプティングUE104と称され得、Rx UE106は、プリエンプト対象UE106と称され得る。いくつかの実施形態では、データ送信のためにTx UE104(すなわち、プリエンプティングUE)によって選択される候補リソースセット内の予約済みリソースは、プリエンプト対象リソースを含む。このような実施形態では、プリエンプト対象UE106は、プリエンプションメッセージ112を受信し、そしてRx UE106におけるプリエンプションメッセージ112の受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータの送信を選択的に継続するように構成される。特に、図8は、本開示の一実施形態に係る、プリエンプト対象UE106においてプリエンプションメッセージ(例えば、プリエンプションメッセージ112)を受信するためのプリエンプト対象UEタイムライン800を示す。したがって、本明細書では、図8は、図1のプリエンプティングUE104及び図1のプリエンプト対象UE106を参照して説明される。この実施形態では、プリエンプト対象リソース802は、時間スロットmにある。いくつかの実施形態では、プリエンプティングUE104からのプリエンプションメッセージ112は、スロットtでプリエンプト対象UE106において受信され、ここでt<mであり、いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージ112は、プリエンプティングUE104と関連付けられたデータ812にプリエンプト対象リソース802を利用する意図を示す。
【0068】
いくつかの実施形態では、時間ドメインでプリエンプト対象リソース802のスロットmに先行する非プリエンプション期間[m-Tproc,0,m]804中に、プリエンプションメッセージ112がプリエンプト対象UE106において受信されると、プリエンプト対象UE106は、プリエンプト対象リソース802を使用して、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810の送信を継続するように構成される。いくつかの実施形態では、非プリエンプション期間804は、プリエンプションメッセージ112を復号/処理するために、プリエンプト対象UE106に必要な時間Tproc,0よりも小さい期間を定義する。具体的には、Tproc,0は、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間と見なされる。あるいは、他の実施形態では、非プリエンプション期間804に先行する部分プリエンプション期間[m-T3,m-Tproc,0]806中に、プリエンプションメッセージ112がプリエンプト対象UE106において受信されると、プリエンプト対象UE106は、プリエンプト対象リソース802を使用して、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810を送信しないように構成される。いくつかの実施形態では、T3は、リソース再選択を実行するための、プリエンプト対象リソース802と関連付けられたリソース再選択処理時間に対応する。いくつかの実施形態では、部分プリエンプション期間806は、プリエンプト対象リソース802のためのリソースの再選択のために定義されたセンシングウィンドウの後から、非プリエンプション期間804の前までの期間を定義する。いくつかの実施形態では、部分プリエンプション期間806は、リソース再選択処理時間よりも短く、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間よりも長い期間を定義する。
【0069】
更に、いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージ112が、部分プリエンプション期間806に先行する全プリエンプション期間[m-T0,m-T3]808中に、プリエンプト対象UE106において受信されると、プリエンプト対象UE106は、プリエンプト対象リソース802を使用して、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810を送信しないように構成される。いくつかの実施形態では、プリエンプト対象UE106は、全プリエンプション期間[m-T0,m-T3]808中に、プリエンプションメッセージ112がプリエンプト対象UE106において受信されると、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810を送信するためのリソースを再選択するように更に構成される。いくつかの実施形態では、T0は、プリエンプト対象リソース802と関連付けられたセンシングウィンドウサイズに対応する。いくつかの実施形態では、全プリエンプション期間808は、プリエンプト対象リソース802のためのリソースの再選択のために定義されたセンシングウィンドウと関連付けられた期間中にあり、かつリソース再選択処理時間T3よりも大きい期間を定義する。
【0070】
いくつかの実施形態では、プリエンプト対象UE106は、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810のデータ優先度レベルに従って、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810を送信するためのリソースを再選択するように構成される。例えば、優先度の最も低いデータの場合、リソース再選択は実行されなくてもよい。いくつかの実施形態では、プリエンプト対象UE106は、プリエンプト対象UE106の最後の予約済みリソースと関連付けられたスロットの後に開始するリソース再選択ウィンドウから、プリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810を送信するためのリソースを再選択するように構成される。いくつかの実施形態では、再選択ウィンドウの幅は、[n+S1,n+S2]として定義され得、nは最後の予約済みリソースのスロットであり、S1及びS2はプリエンプト対象UE106と関連付けられたデータ810のデータ優先度レベルに従って定義される。
【0071】
図9を参照すると、本明細書に記載の様々な態様に係る、基地局(BS)、eNodeB、gNodeB、又は他のネットワークデバイスで使用可能な装置900のブロック図が示されている。いくつかの実施形態では、装置900は、図1のgNodeB102内に含まれ得る。しかしながら、他の実施形態では、装置900は、新無線(NR)システムと関連付けられたgNodeB内に含まれ得る。装置900は、処理回路910及び(例えば、図16に関連して論述した1つ以上のインタフェース等の)関連付けられたインタフェースを含む1つ以上のプロセッサ910(例えば、図15及び/又は図16に関連して記載したベースバンドプロセッサのうちの1つ以上等の、1つ以上のベースバンドプロセッサ)と、(例えば、1つ以上の有線(例えば、X2等)接続のための回路及び/又は(例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられた)1つ以上のトランスミッタ回路、又は(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられた)レシーバ回路を備え得る、(トランスミッタ回路とレシーバ回路が共通回路素子、個別回路素子、又はそれらの組み合わせを使用し得る)RF回路1506の一部分若しくは全体から構成され得る)トランシーバ回路920と、(様々な記憶媒体のいずれかを含み得、1つ以上のプロセッサ910又はトランシーバ回路920と関連付けられた命令及び/又はデータを記憶し得る)メモリ930と、を含み得る。
【0072】
特に、用語「メモリ」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイス等のインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAM等のコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ等の不揮発性メモリ、ハードドライブ等の磁気媒体若しくは光学ストレージ、レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素等を含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプのメモリ、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。様々な態様では、装置900は、無線通信ネットワーク内の進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、E-UTRAN)ノードB(進化型ノードB(Evolved Node B)、eNodeB、又はeNB)、次世代ノードB(next generation Node B、gNodeB又はgNB)、又は他の基地局若しくは送信/受信ポイント(Transmit/Receive Point、TRP)内に含まれ得る。いくつかの態様では、プロセッサ910、トランシーバ回路920、及びメモリ930は、単一のデバイスに含まれ得るが、他の態様では、それらは、分散アーキテクチャの一部等の異なるデバイスに含まれ得る。
【0073】
図10を参照すると、本明細書に記載の様々な態様に係る、ユーザ機器(UE)又は他のネットワークデバイス(例えば、IoTデバイス)で使用可能な装置1000のブロック図が示されている。いくつかの実施形態では、装置1000は、図1のUE104及び図1のUE106内に含まれ得る。しかしながら、他の実施形態では、装置1000は、新無線(NR)システムと関連付けられたUE内に含まれ得る。装置1000は、処理回路及び(例えば、図16に関連して記載した1つ以上のインタフェース等の)それらと関連付けられたインタフェースを含む1つ以上のプロセッサ1010(例えば、図15及び/又は図16に関連して論述したベースバンドプロセッサのうちの1つ以上等の、1つ以上のベースバンドプロセッサ)と、((例えば、1つ以上の送信チェーンに関連付けられた)トランスミッタ回路、及び/又は(例えば、1つ以上の受信チェーンに関連付けられた)レシーバ回路を備え得、トランスミッタ回路とレシーバ回路が共通回路素子、個別回路素子、又はそれらの組み合わせを使用し得るRF回路1506の一部分若しくは全体を含む)トランシーバ回路1020と、(様々な記憶媒体のいずれかを含み得、1つ以上のプロセッサ1010又はトランシーバ回路1020と関連付けられた命令及び/又はデータを記憶し得る)メモリ1030と、を含み得る。特に、用語「メモリ」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイス等のインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAM等のコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ等の不揮発性メモリ、ハードドライブ等の磁気媒体若しくは光学ストレージ、レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素等を含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプのメモリ、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。様々な態様では、装置1000は、ユーザ機器(UE)内に含まれ得る。
【0074】
本明細書に記載の様々な態様では、信号及び/又はメッセージは送信のために生成及び出力され得、かつ/又は送信されたメッセージは受信及び処理され得る。生成される信号又はメッセージのタイプに応じて、(例えば、プロセッサ1010による)送信のための出力は、以下のうちの1つ以上を含み得る:信号又はメッセージの内容を示す関連付けられたビットのセットの生成、(例えば、巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)の追加、及び/又はターボコード、低密度パリティ検査(low density parity-check、LDPC)コード、テールバイティング畳み込みコード(tailbiting convolution code、TBCC)等のうちの1つ以上を経由した符号化を含み得る)符号化、(例えば、スクランブルシードに基づく)スクランブル化、(例えば、2値位相シフトキーイング(binary phase shift keying、BPSK)、4位相シフトキーイング(quadrature phase shift keying、QPSK)のうちの1つ、又は直交振幅変調(quadrature amplitude modulation、QAM)のいくつかの形式を経由した)変調、及び/又は(例えば、スケジュールされたリソースのセットへのマッピング、アップリンク送信用に許可された時間と周波数リソースのセットへのマッピング等の)リソースマッピング。受信した信号又はメッセージのタイプに応じて、(例えば、プロセッサ1010による)処理は、以下のうちの1つ以上を含み得る:信号/メッセージと関連付けられた物理リソースの識別、信号/メッセージの検出、リソース要素グループのデインターリーブ化、復調、スクランブル解析、及び/又は復号化。
【0075】
図11は、本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるユーザ機器(UE)のリソース再選択のための方法1100のフローチャートを示す。本明細書では、方法1100は、図10の装置1000、並びに図2及び図3のリソース選択手順200及び300をそれぞれ参照して説明される。いくつかの実施形態では、装置1000は、図1のUE104内に含まれ得る。したがって、方法1100は、図1のNRシステム100に関連して更に説明される。1102で、サイドリンク(例えば、図1のサイドリンク108)を介したトランスポートブロック(TB)の第1の送信のためにUE(例えば、図1のUE104)によって利用される第1のリソースが、第1のリソース選択ウィンドウ内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから、1つ以上のプロセッサ1010を使用して選択される。いくつかの実施形態では、第1のリソース選択ウィンドウのサイズは、TBの(事前)構成済み最大再送信回数に基づいて導出される。1104で、TBの第1の送信を含む第1の送信信号(例えば、図1の第1の送信信号110)が、1つ以上のプロセッサ1010を使用して生成される。いくつかの実施形態では、第1の送信信号は、選択された第1のリソースを使用してサイドリンクを介して送信される。
【0076】
1106で、第1の送信信号を生成するより前に、第1のリソース選択ウィンドウから、又は第1のリソースと関連付けられたスロットの後に開始するように構成される第1のリソース再選択ウィンドウ(例えば、図2の第1のリソース再選択ウィンドウ208)から、TBの後続の送信のために予約されるべき最大でNmax-1個の予約済みリソースが、1つ以上のプロセッサ1010を使用して選択される。例えば、いくつかの実施形態では、図3に上に説明したように、TBの後続の送信のために予約されるべき最大でNmax-1個の予約済みリソースは、第1のリソース選択ウィンドウから選択される。あるいは、いくつかの実施形態では、図2に上に説明したように、TBの後続の送信のために予約されるべき最大でNmax-1個の予約済みリソースは、第1のリソースと関連付けられたスロットの後に開始するように構成される第1のリソース再選択ウィンドウから選択される。
【0077】
1108で、TBの各後続の再送信より前に、TBの送信のために選択されたリソースの総数が(事前)構成済み最大再送信回数に達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースが、1つ以上のプロセッサを使用して選択される。いくつかの実施形態では、リソース再選択ウィンドウの各々は、m+P1スロットで開始し、mは、TBのために最後に選択されたリソースのスロットであり、P1のスロットの数は、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて、HARQフィードバックが有効にされている場合はHARQフィードバック時間に基づいて、選択される。いくつかの実施形態では、リソース再選択ウィンドウの各々のウィンドウ持続時間は、TBと関連付けられたPDBを超えず、かつ事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズを超えないように選択される。いくつかの実施形態では、HARQフィードバックが無効になっているとき、P1は1に等しい。あるいは、他の実施形態では、P1は、HARQフィードバックが有効になっているとき、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と関連付けられた処理時間に基づいて導出される。
【0078】
図12は、本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるユーザ機器(UE)のリソースプリエンプションのための方法1200のフローチャートを示す。本明細書では、方法1200は、図10の装置1000、並びに図6及び図7のプリエンプションに基づいて候補リソースセットを決定するためのアルゴリズム600及び700をそれぞれ参照して説明される。いくつかの実施形態では、装置1000は、図1のUE104内に含まれ得る。したがって、方法1200は、図1のNRシステム100に関連して更に説明される。1202で、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用して、サイドリンク(例えば、図1のサイドリンク108)を介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにUE(例えば、図1のUE104)によって利用される複数のリソースを含むリソース選択ウィンドウから、複数の候補リソースを含む候補リソースセットが、1つ以上のプロセッサ1010を使用して選択される。いくつかの実施形態では、候補リソースセット内の複数の候補リソースは、1つ以上の他のUE(例えば、図1のUE106)によって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含む。
【0079】
1204で、1つ以上の予約済みリソースが、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから、1つ以上のプロセッサ1010を使用して選択される。一実施形態では、図6のアルゴリズム600に関して上に説明したように、候補リソースセットを形成するために、他のUEによって予約されており、かつ事前定義された上限除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有するリソースのセットを選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数よりも小さいとき、1つ以上の予約済みリソースは、リソース選択ウィンドウから、1つ以上のプロセッサ1010を使用して選択される。このような実施形態では、1つ以上の予約済みリソースは、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(reference signal receive power、RSRP)レベルを含む。
【0080】
このような実施形態では、1つ以上の予約済みリソースはリソース選択ウィンドウ内で予約済みリソースの1つ以上のセットから選択され、予約済みリソースの1つ以上のセットは、リソース選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、候補リソースセットを形成するために、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによって、リソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択される。いくつかの実施形態では、予約済みリソースの1つ以上のセット内の予約済みリソースは、事前定義された上限除外RSRP閾値以上のRSRPレベルを含む。いくつかの実施形態では、各データ優先度レベルの予約済みリソースのセットを選択することは、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、RSRP閾値を増加させることによって、予約済みリソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む。
【0081】
あるいは、別の実施形態では、図7のアルゴリズム700に関して上に説明したように、1つ以上の予約済みリソースは、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有し、かつ1つ以上の予約済みリソースを選択するUEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する予約済みリソースのセットをリソース選択ウィンドウ内で選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択される。このような実施形態では、予約済みリソースのセットは、1つ以上の予約済みリソースを含む。いくつかの実施形態では、事前定義された除外RSRP閾値は、データ優先度レベルPTX及びデータ優先度レベルPRXに基づいて定義される。
【0082】
図13は、本開示の一実施形態に係る、新無線(NR)システムにおけるプリエンプト対象ユーザ機器(UE)のための方法1300のフローチャートを示す。本明細書では、方法1300は、図10の装置1000及び図8のプリエンプト対象UEタイムライン800を参照して説明される。いくつかの実施形態では、装置1000は、図1のRx UE106内に含まれ得る。したがって、方法1300は、図1のNRシステム100に関連して更に説明される。1302で、プリエンプティングUE(例えば、図1のTx UE104)としての、別のUEからのプリエンプションメッセージ(例えば、図1のプリエンプションメッセージ112)が、1つ以上のプロセッサ1010を使用してUE(例えば、図1のRx UE106)において受信される。いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージを受信するUEは、プリエンプト対象UE(例えば、図1のRx UE106)を構成する。いくつかの実施形態では、プリエンプションメッセージは、プリエンプト対象UE(例えば、図1のRx UE106)と関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示す。いくつかの実施形態では、予約済みリソースは、プリエンプティングUEによってデータ送信するために選択されたプリエンプト対象リソース(例えば、図8のプリエンプト対象リソース802)を含む。
【0083】
1304で、プリエンプト対象UE(例えば、図1のRx UE106)と関連付けられたデータ(例えば、図8のデータ810)の送信が、プリエンプト対象UEにおけるプリエンプションメッセージの受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、1つ以上のプロセッサを使用して選択的に継続される。特に、時間ドメインでプリエンプト対象リソースに先行する非プリエンプション期間(例えば、図8の非プリエンプション期間804)中に、プリエンプションメッセージがプリエンプト対象UEにおいて受信されると、1つ以上のプロセッサ1010は、プリエンプト対象リソースを使用して、プリエンプト対象UEと関連付けられたデータの送信を継続するように構成される。いくつかの実施形態では、非プリエンプション期間は、プリエンプションメッセージを復号するためにプリエンプト対象UEに必要なUE処理時間よりも短い期間を定義する。
【0084】
あるいは、非プリエンプション期間に先行する部分プリエンプション期間(例えば、図8の部分プリエンプション期間806)中に、プリエンプションメッセージがプリエンプト対象UEにおいて受信されると、1つ以上のプロセッサ1010は、プリエンプト対象リソースを使用して、プリエンプト対象UEと関連付けられたデータを送信しないように構成される。いくつかの実施形態では、部分プリエンプション期間は、プリエンプト対象リソースのリソースを再選択するためのリソース再選択処理時間よりも短く、UE処理時間よりも長い期間を定義する。更に、いくつかの実施形態では、部分プリエンプション期間に先行する全プリエンプション期間(例えば、図8の全プリエンプション期間808)中に、プリエンプションメッセージがプリエンプト対象UEにおいて受信されると、1つ以上のプロセッサ1010は、プリエンプト対象リソースを使用して、プリエンプト対象UEと関連付けられたデータを送信しないように構成される。いくつかの実施形態では、全プリエンプション期間は、UEのセンシングウィンドウと関連付けられた期間中にあり、かつリソース再選択処理時間よりも長い期間を定義する。更に、全プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがプリエンプト対象UEにおいて受信されると、1つ以上のプロセッサは、プリエンプト対象UEと関連付けられたデータを送信するためのリソースを再選択するように構成される。
【0085】
本方法は、一連の動作又はイベントとして上記に例示及び説明されているが、このような動作又はイベントの図示された順序は、限定的な意味で解釈されるべきではないことが理解される。例えば、いくつかの動作は、異なる順序で、及び/又は本明細書に図示及び/又は説明されるものとは別の他の動作又はイベントと同時に発生し得る。加えて、本開示の1つ以上の態様又は実施形態を実装するために、全ての図示された動作が必要とされるわけではない。また、本明細書に示す動作のうちの1つ以上は、1つ以上の別個の動作及び/又は段階で実行され得る。
【0086】
本明細書に記載の実施形態は、任意の好適に構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアを使用してシステムに実装することができる。図14は、様々な実施形態に係る、コアネットワーク(CN)1420、例えば、第5世代(5G)CN(5GC)を含むシステム1400のアーキテクチャを示す。システム1400は、図に示すように、本明細書に記載の1つ以上の他のUEと同じ又は同様であり得るUE1401と、第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP)無線アクセスネットワーク(無線AN若しくはRAN)又は他の(例えば、非3GPP)ANであり、1つ以上のRANノード(例えば、進化型ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB、及び/又は他のノード)若しくは他のノード若しくはアクセスポイントを含み得る(R)AN210と、例えば、オペレータサービス、インターネットアクセス、又はサードパーティサービスであり得る、データネットワーク(Data Network、DN)203と、第5世代コアネットワーク(Fifth Generation Core Network、5GC)とを含む。5GC1420は、以下の機能及びネットワーク構成要素のうちの1つ以上を含み得る:認証サーバ機能(Authentication Server Function、AUSF)1422、アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function、AMF)1421、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)1424、ネットワーク公開機能(Network Exposure Function、NEF)1423、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)1426、ネットワークリポジトリ機能(Network Repository Function、NRF)1425、統合データ管理機能(Unified Data Management、UDM)1427、アプリケーション機能(Application Function、AF)1428、ユーザプレーン(User Plane、UP)機能(UPF)1402、及びネットワークスライス選択機能(Network Slice Selection Function、NSSF)1429。
【0087】
UPF1402は、RAT内及びRAT間のモビリティのためのアンカーポイント、DN1403との相互接続の外部プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)セッションポイント、及びマルチホームPDUセッションをサポートするための分岐ポイントとして機能することができる。UPF1402はまた、パケットのルーティング及び転送を実行することができ、パケット検査を実行することができ、ポリシールールのユーザプレーン部を強制することができ、パケットを合法的に傍受すること(UP収集)ができ、トラフィック使用レポートを実行することができ、ユーザプレーンに対するQoS処理を実行すること(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、アップリンク(Uplink、UL)/ダウンリンク(Downlink、DL)レート強制)ができ、アップリンクトラフィック検証を実行すること(例えば、サービスデータフロー(Service Data Flow、SDF)からサービス品質(Quality of Service、QoS)フローへのマッピング)ができ、アップリンク及びダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングを実施することができ、ダウンリンクパケットバッファリング及びダウンリンクデータ通知トリガーリングを実行することができる。UPF1402は、データネットワークへのルーティングトラフィックフローをサポートするためのアップリンク分類子を含み得る。DN1403は、様々なネットワークオペレータサービス、インターネットアクセス、又はサードパーティサービスを提示することができる。DN1403は、アプリケーションサーバを含むか、又はそれと同様であり得る。UPF1402は、SMF1424とUPF1402との間のN4リファレンスポイントを経由してSMF1424と相互作用することができる。
【0088】
AUSF1422は、UE1401の認証のためのデータを記憶することができ、認証関連機能性を取り扱うことができる。AUSF1422は、様々なアクセスタイプのための共通認証フレームワークを容易にすることができる。AUSF1422は、AMF1421とAUSF1422との間のN12リファレンスポイントを経由してAMF1421と通信することができ、UDM1427とAUSF1422との間のN13リファレンスポイントを経由してUDM1427と通信することができる。加えて、AUSF1422は、Nausfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0089】
AMF1421は、(例えば、UE1401等を登録するための)登録管理、接続管理、到達性管理、モビリティ管理、及びAMF関連イベントの合法的傍受やアクセス認証及び認可に関与することができる。AMF1421は、AMF1421とSMF1424との間のN11リファレンスポイントに対するターミネーションポイントであり得る。AMF1421は、UE1401とSMF1424との間のSMメッセージのトランスポートを提供することができ、SMメッセージをルーティングするための透過プロキシとして機能することができる。AMF1421はまた、UE1401とショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS)機能(SMSF)(図14に示さず)との間のSMSメッセージのトランスポートを提供することができる。AMF1421は、AUSF1422及びUE1401との相互作用を含むこと、及び/又はUE1401の認証プロセスの結果として確立された中間鍵の受信することができる、セキュリティアンカー機能(Security Anchor Function、SEAF)として機能することができる。ユニバーサル加入者識別モジュール(Universal Subscriber Identity Module、USIM)ベースの認証が使用される場合、AMF1421は、AUSF1422からセキュリティ資料を取得することができる。AMF1421はまた、アクセスネットワーク固有の鍵を導出するために使用する鍵をSEAから受信する、単一接続モード(Single-Connection Mode、SCM)機能を含み得る。更に、AMF1421は、(R)AN1410とAMF1421との間のN2リファレンスポイントであるか、又はそれを含み得るRAN制御プレーン(Control Plane、CP)インタフェースのターミネーションポイントであり得、AMF1421はまた、非アクセス層(Non Access Stratum、NAS)(N1)シグナリングのターミネーションポイントであることができ、NAS暗号化及び完全性保護を実行することができる。
【0090】
AMF1421はまた、非3GPP(Non-3GPP、N3)インターワーキング機能(Inter Working Function、IWF)インタフェースを介した、UE1401とのNASシグナリングをサポートすることができる。N3IWFを使用して、信頼できないエンティティへのアクセスを提供することができる。N3IWFは、制御プレーンに対し、(R)AN1410とAMF1421との間のN2インタフェースのターミネーションポイントであることができ、ユーザプレーンに対し、(R)AN1410とUPF1402との間のN3リファレンスポイントに対するターミネーションポイントであることができる。したがって、AMF1421は、PDUセッション及びQoSのためにSMF1424及びAMF1421からのN2シグナリングを取り扱うことができ、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)セキュリティ(IPSec)及びN3トンネリングのためにパケットをカプセル化/カプセル化解除することができ、アップリンク中のN3ユーザプレーンパケットをマーキングすることができ、N2を介して受信したこのようなマーキングに関連付けられたQoS要件を加味してN3パケットマーキングに対応するQoSを強制することができる。N3IWFはまた、UE1401とAMF1421との間のN1リファレンスポイントを経由して、UE1401とAMF1421との間のアップリンク及びダウンリンク制御プレーンNASシグナリングを中継することができ、UE1401とUPF1402との間のアップリンク及びダウンリンクユーザプレーンパケットを中継することができる。N3IWFはまた、UE1401とのIPsecトンネル確立のためのメカニズムを提供する。AMF1421は、Namfサービスベースのインタフェースを呈示することができ、2つのAMF1421間のN14リファレンスポイント、及びAMF1421と5G機器IDレジストリ(5G Equipment Identity Register、5G-EIR)(図14に示せず)との間のN17リファレンスポイントに対するターミネーションポイントであり得る。
【0091】
UE1401は、ネットワークサービスを受信するためにAMF1421に登録することができる。登録管理(Registration Management、RM)は、UE1401をネットワーク(例えば、AMF1421)に登録又は登録解除し、ネットワーク(例えば、AMF1421)内にUEコンテキストを確立するために用いられる。UE1401は、RM-REGISTERED状態又はRM-DEREGISTERED状態で動作することができる。RM-DEREGISTERED状態では、UE1401はネットワークに登録されておらず、AMF1421内のUEコンテキストは、UE1401がAMF1421によって到達できないように、UE1401に関する有効な位置又はルーティングの情報を保持しない。RM-REGISTERED状態では、UE1401はネットワークに登録されており、AMF1421内のUEコンテキストは、UE1401がAMF1421によって到達可能であるように、UE1401に対する有効な位置又はルーティング情報を保持することができる。RM-REGISTERED状態では、とりわけ、UE1401は、モビリティ登録更新手順を実行することができ、(例えば、UE1401が依然としてアクティブであることをネットワークに通知するために)周期的更新タイマの満了によってトリガされる周期的登録更新手順を実行することができ、UE能力情報を更新するか、又はネットワークとプロトコルパラメータを再ネゴシエートするために登録更新手順を実行することができる。
【0092】
AMF1421は、UE1401のための1つ以上のRMコンテキストを記憶することができ、各RMコンテキストは、ネットワークへの特定のアクセスと関連付けられる。RMコンテキストは、とりわけ、アクセスタイプごとの登録状態及び周期的更新タイマを示すか又は記憶するデータ構造、データベースオブジェクト等であり得る。AMF1421はまた、(拡張パケットシステム(Enhanced Packet System、EPS))MM(Enterprise Mobility Management、(E)MM)コンテキストと同じ又は同様であり得る5GCモビリティ管理(Mobility Management、MM)コンテキストを記憶することができる。様々な実施形態では、AMF1421は、関連付けられたMMコンテキスト又はRMコンテキストに、UE1401のカバレッジ拡張(Coverage Enhancement、CE)モードB規制パラメータを記憶することができる。AMF1421はまた、必要に応じて、UEコンテキスト(及び/又はMM/RMコンテキスト)に既に記憶されているUEの使用設定パラメータから値を導出することができる。
【0093】
接続管理(CM)は、UE1401とAMF1421との間のN1インタフェースを介したシグナリング接続の確立及び解放のために使用され得る。シグナリング接続は、UE1401とCN1420との間のNASシグナリング交換を可能にするために使用され、UEとAN(例えば、非3GPPアクセスのための無線リソース制御(radio resource control、RRC)接続又はUE-N3IWF接続)との間のシグナリング接続と、AN(例えば、RAN1410)とAMF1421との間のUE1401のためのN2接続との両方を備える。UE1401は、CM-IDLEモード又はCM-CONNECTEDモードの2つのCM状態のいずれかで動作することができる。UE1401がCM-IDLE状態/モードで動作しているとき、UE1401には、AMF1421とのN1インタフェースを介した確立されたNASシグナリング接続があり得なくても、UE1401のための(R)AN1410シグナリング接続(例えば、N2及び/又はN3接続)はあり得る。UE1401がCM-CONNECTED状態/モードで動作しているとき、UE1401は、AMF1421とのN1インタフェースを介した、確立されたNASシグナリング接続を有することができ、UE1401のための(R)AN1410シグナリング接続(例えば、N2及び/又はN3接続)があり得る。(R)AN1410とAMF1421との間のN2接続の確立により、UE1401は、CM-IDLEモードからCM-CONNECTEDモードに移行することができ、(R)AN1410とAMF1421との間のN2シグナリングが解放されると、UE1401は、CM-CONNECTEDモードからCM-IDLEモードに移行することができる。
【0094】
SMF1424は、以下に関与することができる:セッション管理(Session Management、SM)(例えば、UPFとANノードとの間のトンネル維持を含む、セッションの確立、変更、及び解放)、UE IPアドレス割り当て及び管理(任意選択的な認可を含む)、UP機能の選択及び制御、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPFにおけるトラフィックステアリングの構成、ポリシー制御機能とのインタフェースの終了、ポリシー強制及びQoSの一部の制御、(SMイベント、及び合法的傍受(Lawful Interception、LI)システムとのインタフェースの)合法的傍受、NASメッセージのSM部分の終了、ダウンリンクデータ通知、N2を介してAMF経由でANに送信されるAN固有のSM情報の開始、セッションのセッション及びサービス連続性(Session and Service Continuity、SSC)モードの決定。SMは、PDUセッションの管理を指すことができ、PDUセッション又は「セッション」は、UE1401と、データネットワーク名(Data Network Name、DNN)によって識別されるデータネットワーク(DN)1403との間のPDUの交換を提供又は可能にするPDU接続性サービスを指すことができる。PDUセッションは、UE1401とSMF1424との間でN1リファレンスポイントを介して交換されるNAS SMシグナリングを使用して、UE1401からの要求に応じて確立され、UE1401及び5GC1420の要求に応じて変更され、UE1401及び5GC1420の要求に応じて解放されることができる。5GC1420は、アプリケーションサーバから要求されると、UE1401における特定のアプリケーションをトリガすることができる。トリガメッセージの受信に応じて、UE1401は、トリガメッセージ(又はトリガメッセージの関連部分/情報)をUE1401内の1つ以上の識別されたアプリケーションに渡すことができる。UE1401内の識別されたアプリケーションは、特定のDNNへのPDUセッションを確立することができる。SMF1424は、UE1401の要求がUE1401と関連付けられたユーザサブスクリプション情報に準拠しているかどうかをチェックすることができる。その際に、SMF1424は、UDM1427からSMF1424レベルサブスクリプションデータに関する更新通知を取得すること、及び/又はそれを受信するように要求することができる。
【0095】
SMF1424は、以下のローミング機能を含み得る:QoSサービスレベル合意(Service Level Agreement、SLA)を適用するためのローカル強制の処理(訪問先公衆地上移動体通信網(Visited Public Land Mobile Network、VPLMN))、課金データの収集及び課金インタフェース(VPLMN)、(VPLMN内でのSMイベント及びLIシステムへのインタフェースの)合法的傍受、外部DNによるPDUセッションの認可/認証のためのシグナリングの伝送のための外部DNとの相互作用のためのサポートを含み得る。2つのSMF1424間のN16リファレンスポイントは、システム1400に含まれ得、ローミングシナリオでは、これは訪問先ネットワーク内の別のSMF1424とホームネットワーク内のSMF1424との間にあり得る。加えて、SMF1424は、Nsmfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0096】
NEF1423は、サードパーティ、内部公開/再公開、アプリケーション機能(例えば、AF1428)、エッジコンピューティング又はフォッグコンピューティングシステム等に、3GPPネットワーク機能によって提供されるサービス及び能力を安全に公開するための手段を提供することができる。このような実施形態では、NEF1423は、AFを認証、認可、及び/又は絞り込むことができる。NEF1423はまた、AF1428と交換される情報、及び内部ネットワーク機能と交換される情報を変換することができる。例えば、NEF1423は、AFサービス識別子と内部5GC情報との間で変換を行うことができる。NEF1423はまた、他のネットワーク機能の公開した能力に基づいて、他のネットワーク機能(NF)から情報を受信することができる。この情報を、構造化されたデータとしてNEF1423に、又は標準化されたインタフェースを使用してデータストレージNFに記憶され得る。次いで、記憶されている情報はNEF1423によって他のNF及びAFに再公開されること、及び/又は分析等の他の目的に使用されることができる。更に、NEF1423は、Nnefサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0097】
NRF1425は、サービス発見機能をサポートすることができ、NFインスタンスからNF発見要求を受信することができ、発見されたNFインスタンスの情報をNFインスタンスに提供することができる。NRF1425はまた、利用可能なNFインスタンス及びそれらのサポートされるサービスの情報を維持する。本明細書で使用するとき、用語「インスタンス化する」、「インスタンス化」等は、インスタンスの作成を指すことができ、「インスタンス」は、例えば、プログラムコードの実行中に発生し得る、オブジェクトの具体的な発生を指すことができる。加えて、NRF1425は、Nnrfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0098】
PCF1426は、制御プレーン機能にポリシールールを提供して、それらを強制することができ、また、統合ポリシーフレームワークをサポートして、ネットワーク挙動を統制することができる。PCF1426はまた、UDM1427の統合データレポジトリ(Unified Data Repository、UDR)におけるポリシー決定に関連するサブスクリプション情報にアクセスするために、機能エンティティ(Functional Entity、FE)を実行することができる。PCF1426は、PCF1426とAMF1421との間のN15リファレンスポイントを経由してAMF1421と通信することができ、ローミングシナリオの場合、これは訪問先ネットワーク内のPCF1426及びAMF1421を含み得る。PCF1426は、PCF1426とAF1428との間のN5リファレンスポイントを経由してAF1428と通信することができ、PCF1426とSMF1424との間のN7リファレンスポイントを介してSMF1424と通信することができる。システム1400及び/又はCN1420はまた、(ホームネットワーク内の)PCF1426と訪問先ネットワーク内のPCF1426との間にN24リファレンスポイントを含み得る。更に、PCF1426は、Npcfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0099】
UDM1427は、サブスクリプション関連情報を取り扱ってネットワークエンティティによる通信セッションの処理をサポートすることができ、UE1401のサブスクリプションデータを記憶することができる。例えば、サブスクリプションデータは、UDM1427とAMF1421との間のN8リファレンスポイントを経由してUDM1427とAMFとの間で通信されることができる。UDM1427は、2つの部分、アプリケーション機能エンティティ(FE)及び統合データレポジトリ(UDR)を含み得る(FE及びUDRは図1に示さず)。UDRは、UDM1427及びPCF1426のサブスクリプションデータ及びポリシーデータ、並びに/又はNEF1423の公開及びアプリケーションデータのための、(アプリケーション検出のためのパケットフロー説明(Packet Flow Description、PFD)、複数のUE1401のためのアプリケーション要求情報を含む)構造化データを記憶することができる。UDR221によって呈示されることのできるNudrサービスベースのインタフェースは、UDM1427、PCF1426、及びNEF1423が記憶されているデータの特定のセットにアクセスすることと、UDRの関連するデータ変更の通知の読み取り、更新(例えば、追加、修正)、削除、及び加入を行うことと、を可能にする。UDMは、クレデンシャル、位置管理、加入管理等の処理を担当するUDM FEを含み得る。いくつかの異なるFEは、異なるトランザクションにおいて同じユーザにサービスを提供することができる。UDM-FEは、UDRに記憶されたサブスクリプション情報にアクセスし、認証クレデンシャル処理、ユーザ識別処理、アクセス許可、登録/モビリティ管理、及びサブスクリプション管理を実行する。UDRは、UDM1427とSMF1424との間のN10リファレンスポイントを経由してSMF1424と相互作用することができる。UDM1427はまた、SMS-FEが、本明細書の他の箇所に記載されているものと同様のアプリケーションロジックを実装するSMS管理をサポートすることができる。加えて、UDM1427は、Nudmサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0100】
AF1428は、トラフィックルーティングにアプリケーション影響を与えることができ、NEF1423へのアクセスを提供することができ、ポリシー制御のためにポリシーフレームワークと相互作用することができる。5GC1420とAF1428は、NEF1423を経由して、エッジコンピューティング実装に使用できる情報を互いに提供することができる。このような実装形態では、トランスポートネットワークの低減されたエンドツーエンドレイテンシ及び負荷を通して効率的なサービス配信を達成するように、ネットワークオペレータ及びサードパーティのサービスを、UE1401のアタッチメントのアクセスポイントに近接してホストすることができる。エッジコンピューティング実装については、5GCは、UE1401に近接しているUPF1402を選択し、N6インタフェースを経由してUPF1402からDN1403へのトラフィックステアリングを実行することができる。これは、UEサブスクリプションデータ、UE位置、及びAF1428によって提供される情報に基づくことができる。このようにして、AF1428は、UPF(再)選択及びトラフィックルーティングに影響を及ぼし得る。オペレータ配置に基づいて、AF1428が信頼できるエンティティであると見なされるとき、ネットワークオペレータは、AF1428が関連するNFと直接相互作用することを許可することができる。加えて、AF1428は、Nafサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0101】
NSSF1429は、UE1401にサービスを提供するネットワークスライスインスタンスのセットを選択することができる。NSSF1429はまた、必要に応じて、許可されたネットワークスライス選択支援情報(Network Slice Selection Assistance Information、NSSAI)及び加入済みシングルNSSAI(subscribed Single NSSAI、S-NSSAI)へのマッピングを決定することができる。NSSF1429はまた、好適な構成に基づいて、場合によってはNRF1425にクエリすることによって、UE1401にサービス提供するために使用されるAMFセットを、又は候補AMF1421のリストを決定することができる。UE1401のためのネットワークスライスインスタンスのセットの選択は、NSSF1429と対話することによってUE1401が登録されているAMF1421によってトリガされ得、これはAMF1421の変更をもたらすことができる。NSSF1429は、AMF1421とNSSF1429との間のN22リファレンスポイントを経由してAMF1421と相互作用することができ、N31リファレンスポイント(図14に示せず)を経由して訪問先ネットワーク内の別のNSSF1429と通信することができる。加えて、NSSF1429は、Nnssfサービスベースのインタフェースを呈示することができる。
【0102】
前述したように、CN1420は、SMSサブスクリプションチェック及び検証、並びにUE1401と、例えば、SMS-移動サービス交換機(SMS-Gateway Mobile services Switching Center、SMS-GMSC)/インターワーキングMSC(Inter-Working MSC、IWMSC)/SMSルータ等の他のエンティティとの間で送受信されるSMメッセージの中継に関与するSMSFを含み得る。SMSFはまた、UE1401がSMS転送に利用可能であることを通知する手順のために、AMF1421及びUDM1427と相互作用することができる(例えば、UE到達不能フラグを設定し、UE1401がSMSを利用可能であるときにUDM1427に通知する)。
【0103】
CN1420はまた、データ記憶システム/アーキテクチャ、5G-EIR、セキュリティエッジ保護プロキシ(Security Edge Protection Proxy、SEPP)等の、図14に示されていない他の要素を含み得る。データ記憶システムは、構造化データ記憶機能(Structured Data Storage Function、SDSF)、非構造化データ記憶機能(Unstructured Data Storage Function、UDSF)、及び/又はそれらと同様のものを含み得る。NFは全て、あらゆるNFとUDSFとの間のN18リファレンスポイント(図1に示せず)を経由して、非構造化データ(例えば、UEコンテキスト)をUDSFに記憶すること/UDSFから取得することができる。個々のNFは、各非構造化データを記憶するためにUDSFを共有することができ、又は個々のNFはそれぞれ、個々のNFにおいて又はその近くにおいて、独自のUDSFを有することができる。加えて、UDSFは、Nudsfサービスベースのインタフェース(図1に示せず)を呈示することができる。5G-EIRは、特定の機器/エンティティがネットワークのブラックリストに記載されているかどうかを判定するために永久設備識別子(Permanent Equipment Identifier、PEI)のステータスをチェックするNFであり得、SEPPは、PLMN間制御プレーンインタフェース上でトポロジ隠蔽、メッセージフィルタリング、及びポリシングを実行する非透過プロキシであり得る。
【0104】
加えて、NF内のNFサービス間には、多くの更なるリファレンスポイント及び/又はサービスベースインタフェースがあり得るが、図14では、明確にするために、これらのインタフェース及びリファレンスポイントは省略されている。一例では、CN1420は、CN1420と非5G CNとの間のインターワーキングを可能にするための、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)(例えば、非5G MME)とAMF1421との間のCN間インタフェースである、Nxインタフェースを含み得る。他の例示的なインタフェース/リファレンスポイントは、5G-EIRによって呈示されるN5g-EIRサービスベースのインタフェースと、訪問先ネットワーク内のネットワークリポジトリ機能(NRF)とホームネットワーク内のNRFとの間のN27リファレンスポイントと、訪問先ネットワーク内のNSSFとホームネットワーク内のNSSFとの間のN31リファレンスポイントとを含み得る。
【0105】
図15は、いくつかの実施形態に係るデバイス1500の例示的な構成要素を示す。いくつかの実施形態では、デバイス1500は、少なくとも図に示すように、一体に結合されたアプリケーション回路1502と、ベースバンド回路1504と、無線周波数(RF)回路1506と、フロントエンドモジュール(front-end module、FEM)回路1508と、1つ以上のアンテナ1510と、電力管理回路(power management circuitry、PMC)1512と、を含み得る。図に示すデバイス1500の構成要素は、UE又はRANノードに含まれ得る。いくつかの実施形態では、デバイス1500は、より少ない要素を含んでもよい(例えば、RANノードは、アプリケーション回路1502を利用せず、代わりに、5GC 1420又は進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)等のCNから受信したIPデータを処理するためのプロセッサ/コントローラを含んでもよい)。いくつかの実施形態では、デバイス1500は、例えば、メモリ/記憶装置、ディスプレイ、カメラ、センサ、又は入力/出力(input/output、I/O)インタフェース等の追加の要素を含んでもよい。他の実施形態では、以下に説明する構成要素は、2つ以上のデバイスに含まれてもよい(例えば、上記の回路は、クラウド-RAN(Cloud-RAN、C-RAN)実装のための2つ以上のデバイスに別個に含まれてもよい)。
【0106】
アプリケーション回路1502は、1つ以上のアプリケーションプロセッサを含み得る。例えば、アプリケーション回路1502は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ等を含み得るが、これらに限定されない。プロセッサは、汎用プロセッサと専用プロセッサ(例えば、グラフィックプロセッサ、アプリケーションプロセッサ等)の任意の組み合わせを含み得る。プロセッサは、メモリ/記憶装置に結合されてもよく、又はメモリ/記憶装置を含んでもよく、様々なアプリケーション又はオペレーティングシステムをデバイス1500上で実行することを可能にするために、メモリ/記憶装置に記憶されている命令を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーション回路1502のプロセッサは、EPCから受信したIPデータパケットを処理することができる。
【0107】
ベースバンド回路1504は、1つ以上のシングルコアプロセッサ又はマルチコアプロセッサ等を含み得るが、これらに限定されない。ベースバンド回路1504は、RF回路1506の受信信号経路から受信したベースバンド信号を処理し、RF回路1506の送信信号経路のためのベースバンド信号を生成するために、1つ以上のベースバンドプロセッサ又は制御ロジックを含み得る。ベースバンド回路1504は、ベースバンド信号を生成及び処理するために、かつRF回路1506の動作を制御するために、アプリケーション回路1502とインタフェースすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504は、第3世代(third generation、3G)ベースバンドプロセッサ1504A、第4世代(fourth generation、4G)ベースバンドプロセッサ1504B、第5世代(5G)ベースバンドプロセッサ1504C、又は他の既存世代、開発中若しくは将来開発される世代(例えば、第2世代(second generation、2G)、第6世代(sixth generation、6G)等)の他のベースバンドプロセッサ1504Dを備え得る。ベースバンド回路1504(例えば、ベースバンドプロセッサ1504A~1504Dのうちの1つ以上)は、RF回路1506を経由した1つ以上の無線ネットワークとの通信を可能にする様々な無線制御機能を取り扱うことができる。他の実施形態では、ベースバンドプロセッサ1504A~1504Dの機能性の一部又は全部は、メモリ1504Gに記憶されているモジュールに含まれ、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)1504Eを経由して実行されてもよい。無線制御機能は、信号変調/復調、符号化/復号化、無線周波数シフト等を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504の変調/復調回路は、高速フーリエ変換(Fast-Fourier Transform、FFT)、プリコーディング、又はコンスタレーションマッピング/デマッピング機能を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504の符号化/復号化回路は、畳み込み、テールバイティング畳み込み、ターボ、ビタビ、又は低密度パリティ検査(LDPC)エンコーダ/デコーダ機能性を含み得る。変調/復調及びエンコーダ/デコーダ機能の実施形態は、これらの例に限定されず、他の実施形態では他の好適な機能を含み得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504は、1つ以上のオーディオデジタル信号プロセッサ(audio digital signal processor、DSP)1504Fを含み得る。オーディDSP1504Fは、圧縮/解凍及びエコー除去のための要素を含み得、他の実施形態では、他の好適な処理要素を含み得る。ベースバンド回路の構成要素は、単一のチップ、単一のチップセット内に好適に組み合わされてもよく、又は、いくつかの実施形態では、同じ回路基板上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504及びアプリケーション回路1502の組成構成要素の一部又は全部は、例えば、システムオンチップ(system on a chip、SOC)上に一体に実装されてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504は、1つ以上の無線技術と互換性のある通信を提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路1504は、次世代(Next Generation、NG)-無線アクセスネットワーク(RAN)、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(evolved universal terrestrial radio access network、EUTRAN)又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(wireless metropolitan area network、WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)等との通信をサポートすることができる。ベースバンド回路1504が2つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成されている実施形態は、マルチモードベースバンド回路と呼ぶことができる。
【0110】
RF回路1506は、非固体媒体を通した変調電磁放射線を用いて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。様々な実施形態では、RF回路1506は、無線ネットワークとの通信を容易にするために、スイッチ、フィルタ、増幅器等を含み得る。RF回路1506は、FEM回路1508から受信したRF信号をダウンコンバートし、かつベースバンド信号をベースバンド回路1504に提供するための回路を含む受信信号経路を含み得る。RF回路1506はまた、ベースバンド回路1504によって提供されるベースバンド信号をアップコンバートし、かつ送信のためにRF出力信号をFEM回路1508に提供するための回路を含む送信信号経路を含み得る。
【0111】
いくつかの実施形態では、RF回路1506の受信信号経路は、ミキサ回路1506a、増幅回路1506b及びフィルタ回路1506cを含み得る。いくつかの実施形態では、RF回路1506の送信信号経路は、フィルタ回路1506c及びミキサ回路1506aを含み得る。RF回路1506はまた、受信信号経路及び送信信号経路のミキサ回路1506aによって使用される周波数を合成するための合成回路1506dを含み得る。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506aは、合成回路1506dによって提供される合成済み周波数に基づいて、FEM回路1508から受信したRF信号をダウンコンバートするように構成され得る。増幅回路1506bは、ダウンコンバートされた信号を増幅するように構成され得、フィルタ回路1506cは、ダウンコンバートされた信号から不要な信号を除去して出力ベースバンド信号を生成するように構成されているローパスフィルタ(low-pass filter、LPF)又はバンドパスフィルタ(band-pass filter、BPF)であり得る。出力ベースバンド信号は、更に処理するためにベースバンド回路1504に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号は、ゼロ周波数ベースバンド信号であり得るが、これは必要条件ではない。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506aは、受動ミキサを含み得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。
【0112】
いくつかの実施形態では、送信信号経路のミキサ回路1506aは、合成回路1506dによって提供される合成済み周波数に基づいて、入力ベースバンド信号をアップコンバートして、FEM回路1508のためのRF出力信号を生成するように構成され得る。ベースバンド信号は、ベースバンド回路1504によって提供され得、フィルタ回路1506cによってフィルタリングされ得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506a及び送信信号経路のミキサ回路1506aは、2つ以上のミキサを含み得、それぞれ直交ダウンコンバージョン及び直交アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506a及び送信信号経路のミキサ回路1506aは、2つ以上のミキサを含み得、イメージ除去(例えば、ハートレー方式イメージ除去)のために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506a及びミキサ回路1506aは、それぞれ直接ダウンコンバージョン及び直接アップコンバージョンのために配置されてもよい。いくつかの実施形態では、受信信号経路のミキサ回路1506a及び送信信号経路のミキサ回路1506aは、スーパーヘテロダイン動作のために構成され得る。
【0114】
いくつかの実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号はアナログベースバンド信号であり得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。いくつかの代替実施形態では、出力ベースバンド信号及び入力ベースバンド信号は、デジタルベースバンド信号であり得る。これらの代替実施形態では、RF回路1506は、アナログデジタル変換器(analog-to-digital converter、ADC)及びデジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter、DAC)回路を含み得、ベースバンド回路1504は、RF回路1506と通信するためのデジタルベースバンドインタフェースを含み得る。
【0115】
いくつかのデュアルモード実施形態では、各スペクトルの信号を処理するために別個の無線IC回路が提供され得るが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。
【0116】
いくつかの実施形態では、合成回路1506dは、フラクショナルN合成器又はフラクショナルN/N+1合成器であり得るが、他の種類の周波数合成器が好適である場合があるため、本実施形態の範囲はこの点に限定されない。例えば、合成回路1506dは、デルタシグマ合成器、周波数乗算器、又は周波数分割器を有する位相ロックループを備える合成器であり得る。
【0117】
合成回路1506dは、周波数入力及び分割器制御入力に基づいて、RF回路1506のミキサ回路1506aによって使用される出力周波数を合成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、合成回路1506dは、フラクショナルN/N+1合成器であり得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、周波数入力は、電圧制御型発振器(voltage controlled oscillator、VCO)によって提供され得るが、これは必要条件ではない。分割器制御入力は、所望の出力周波数に応じて、ベースバンド回路1504又はアプリケーション回路1502のいずれかによって提供され得る。いくつかの実施形態では、分割器制御入力(例えば、N)は、アプリケーション回路1502によって指示されるチャネルに基づくルックアップテーブルから決定され得る。
【0119】
RF回路1506の合成回路1506dは、分割器、遅延ロックループ(delay-locked loop、DLL)、マルチプレクサ、及び位相アキュムレータを含み得る。いくつかの実施形態では、分割器は、デュアルモジュラス分割器(dual modulus divider、DMD)であり得、位相アキュムレータは、デジタル位相アキュムレータ(digital phase accumulator、DPA)であり得る。いくつかの実施形態では、DMDは、入力信号を(例えば、実行に基づいて)N又はN+1のいずれかに分割して、フラクショナル分割比を提供するように構成され得る。いくつかの例示的実施形態では、DLLは、カスケード式同調可能な遅延素子、位相検出器、チャージポンプ、及びD型フリップフロップのセットを含み得る。これらの実施形態では、遅延素子は、VCO周期を、Ndの等しい位相のパケットに分割するように構成することができ、ここでNdは遅延線内の遅延素子の数である。このようにして、DLLは、遅延線を通した合計遅延が1つのVCOサイクルであることを保証することに寄与すべく、負のフィードバックを提供する。
【0120】
いくつかの実施形態では、合成回路1506dは、出力周波数としてキャリア周波数を生成するように構成され得、他の実施形態では、出力周波数は、キャリア周波数の倍数(例えば、キャリア周波数の2倍、キャリア周波数の4倍)であり得、直交発生器及び分割器回路と併せて使用して、互いに対して複数の異なる位相を有するキャリア周波数で複数の信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、出力周波数はLO周波数(fLO)であり得る。いくつかの実施形態では、RF回路1506は、IQ/極性変換器を含み得る。
【0121】
FEM回路1508は、1つ以上のアンテナ1510から受信したRF信号上で動作し、受信信号を増幅し、更に処理するために受信信号の増幅バージョンをRF回路1506に提供するように構成されている回路を含み得る受信信号経路を含み得る。FEM回路1508はまた、1つ以上のアンテナ1510のうちの1つ以上により送信されるための、RF回路1506によって提供される送信のための信号を増幅するように構成されている回路を含み得る送信信号経路を含み得る。様々な実施形態では、送信信号経路又は受信信号経路を通じた増幅は、RF回路1506のみにおいて、FEM1508のみにおいて、又はRF回路1506とFEM1508の両方において行われることができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、FEM回路1508は、送信モードと受信モード動作との間で切り替えるためのTX/RXスイッチを含み得る。FEM回路は、受信信号経路及び送信信号経路を含み得る。FEM回路の受信信号経路は、受信したRF信号を増幅し、増幅した受信RF信号を出力として(例えば、RF回路1506に)提供するための低雑音増幅器(Low Noise Amplifier、LNA)を含み得る。FEM回路1508の送信信号経路は、(例えば、RF回路1506によって提供される)入力RF信号を増幅するための電力増幅器(power amplifier、PA)と、(例えば、1つ以上のアンテナ1510のうちの1つ以上による)後続の送信のためにRF信号を生成する1つ以上のフィルタとを含み得る。
【0123】
いくつかの実施形態では、PMC1512は、ベースバンド回路1504に供給される電力を管理することができる。具体的には、PMC1512は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、又はDC-DC変換を制御することができる。デバイス1500がバッテリによって給電可能であるとき、例えば、このデバイスがUEに含まれているとき、多くの場合、PMC1512が含まれることができる。PMC1512は、望ましい実装サイズ及び放熱特性を付与すると同時に、電力変換効率を高めることができる。
【0124】
図15は、ベースバンド回路1504のみと結合されたPMC1512を示す。しかし、他の実施形態では、PMC1512は、アプリケーション回路1502、RF回路1506又はFEM1508等を含むが、これらに限定されない他の構成要素と追加的に、又は代替的に結合されて、同様の電力管理動作を実行することができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、PMC1512は、デバイス1500の様々な省電力機構を制御するか、又はさもなければその一部になることができる。例えば、デバイス1500が、トラフィックを間もなく受信することが予想されるのでRANノードに依然として接続されているRRC_Connected状態である場合、一定の非アクティブ期間後、デバイスは、間欠受信モード(Discontinuous Reception Mode、DRX)として知られる状態に入ることができる。この状態の間は、デバイス1500は、短い間隔でパワーダウンすることにより節電することができる。
【0126】
長期間にわたってデータトラフィックアクティビティがない場合、デバイス1500は、ネットワークとの接続を切断し、かつチャネル品質フィードバック、ハンドオーバ等の動作を実行しない、RRC_Idle状態に移行することができる。デバイス1500は、非常に低い電力状態に入り、そして周期的にウェイクアップして、ネットワークをリッスンし、次いで再びパワーダウンするページングを実行する。デバイス1500は、この状態ではデータを受信することができない。データを受信するために、RRC_Connected状態に戻るよう移行することができる。
【0127】
追加の省電力モードでは、デバイスは、ページング間隔(数秒から数時間に及ぶ)より長期間、ネットワークから利用できなくなることが許容され得る。この間、デバイスは、ネットワークにとって全く到達できず、完全にパワーダウンすることがある。この間に送信されたデータがあれば大幅な遅延が生じるが、遅延は許容できるものと見なされる。
【0128】
アプリケーション回路1502のプロセッサ及びベースバンド回路1504のプロセッサを使用して、プロトコルスタックの1つ以上のインスタンスの要素を実行することができる。例えば、ベースバンド回路1504のプロセッサを単独で又は組み合わせて使用し、レイヤ3、レイヤ2、又はレイヤ1の機能性を実行することができ、その間、アプリケーション回路1502のプロセッサは、これらのレイヤから受信したデータ(例えば、パケットデータ)を利用して、レイヤ4の機能性(例えば、送信通信プロトコル(transmission communication protocol、TCP)レイヤ及びユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)レイヤ)を更に実行することができる。本明細書に上述したように、レイヤ3は、以下に更に詳細に記載する、無線リソース制御(RRC)レイヤを含み得る。本明細書に上述したように、レイヤ2は、以下に更に詳細に記載する、メディアアクセス制御(medium access control、MAC)レイヤ、無線リンク制御(radio link control、RLC)レイヤ、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)レイヤを含み得る。本明細書に上述したように、レイヤ1は、以下に更に詳細に記載する、UE/RANノードの物理(Physical、PHY)レイヤを含み得る。
【0129】
図16は、いくつかの実施形態に係る、ベースバンド回路の例示的なインタフェースを示す。前述したように、図2のベースバンド回路1504は、プロセッサ1504A~1504Eと、それらのプロセッサによって利用されるメモリ1504Gと、を備え得る。プロセッサ1504A~1504Eの各々は、メモリ1504Gとの間でデータを送受信するための、メモリインタフェース1604A~1604Eをそれぞれ含み得る。
【0130】
ベースバンド回路1504は、メモリインタフェース1612(例えば、ベースバンド回路1504の外部のメモリとの間でデータを送受信するためインタフェース)、アプリケーション回路インタフェース1614(例えば、図2のアプリケーション回路1502との間でデータを送受信するためインタフェース)、RF回路インタフェース1616(例えば、図2のRF回路1506との間でデータを送受信するためインタフェース)、無線ハードウェア接続性インタフェース1618(例えば、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)構成要素、Bluetooth(登録商標)構成要素(例えば、Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)構成要素、及び他の通信構成要素との間でデータを送受信するためインタフェース)、及び、電力管理インタフェース1620(例えば、PMC1512との間で電力又は制御信号を送受信するためインタフェース)等の、他の回路/デバイスに通信可能に結合するための1つ以上のインタフェースを更に含み得る。
【0131】
様々な態様では、本明細書に記載の実施形態は、第1のセットの技法及び/又は第2のセットの技法の1つ以上の変形を通じて、L1(レイヤ1)を経由してセル間ビーム管理(Beam Management、BM)の技法を容易にすることができる。本明細書に記載の第1のセットの技法は、同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)を経由して、L1セル間BMを容易にすることができる。本明細書に記載の第2のセットの技法は、同期チャネル状態情報(Channel State Information、CSI)-基準信号(Reference Signal、RS)を経由して、L1セル間BMを容易にすることができる。
【0132】
実施例は、方法、その方法の動作又はブロックを実行するための手段、機械によって実行されると、本明細書に記載の実施形態及び実施例による多重通信技術を使用して、同時通信のために方法又は装置若しくはシステムの動作をその機械に実行させる命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体等の主題を含み得る。
【0133】
実施例1は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置であって、第1のリソース選択ウィンドウ内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから、第1のリソースを選択し、ここで、第1のリソースが、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の第1の送信のためにUEによって利用され、第1のリソース選択ウィンドウのサイズが、TBの(事前)構成済み最大再送信回数に基づいて導出され、選択された第1のリソースを使用してサイドリンクを介して送信される、TBの第1の送信を含む第1の送信信号を生成するように構成された、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0134】
実施例2は、1つ以上のプロセッサが、第1の送信信号を生成するより前に、第1のリソース選択ウィンドウから、又は第1のリソースと関連付けられたスロットの後に開始するように構成されている第1のリソース再選択ウィンドウから、TBの後続の送信のために予約されるべき最大でNmax-1個の予約済みリソースを選択するように更に構成されており、Nmaxが、TBの各送信の前に予約されたリソースの最大数を含む事前定義された予約済みリソース数である、実施例1の主題を含む装置である。
【0135】
実施例3は、1つ以上のプロセッサが、第1のリソース選択ウィンドウ中に、第1の選択ウィンドウ内で候補リソースセットからNmax-1個の予約済みリソースを選択するように構成されている、要素を含む又は省略した実施例1又は2の主題を含む装置である。
【0136】
実施例4は、1つ以上のプロセッサが、第1のリソース再選択ウィンドウ内で候補リソースセットからNmax-1個の予約済みリソースを選択するように構成されている、要素を含む又は省略した実施例1から3の主題を含む装置である。
【0137】
実施例5は、1つ以上のプロセッサが、TBの各後続の再送信より前に、TBの送信のために選択されたリソースの総数が(事前)構成済み最大再送信回数に達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを選択するように更に構成されている、要素を含む又は省略した実施例1から4の主題を含む装置である。
【0138】
実施例6は、リソース再選択ウィンドウの各々が、m+P1スロットで開始し、mが、TBのために最後に選択されたリソースのスロットであり、P1のスロットの数が、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて、HARQフィードバックが有効にされている場合はHARQフィードバック時間に基づいて、選択される、要素を含む又は省略した実施例1から5の主題を含む装置である。
【0139】
実施例7は、リソース再選択ウィンドウの各々のウィンドウ持続時間が、TBと関連付けられたPDBを超えず、かつ事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズを超えないように選択される、要素を含む又は省略した実施例1から6の主題を含む装置である。
【0140】
実施例8は、HARQフィードバックが無効になっているとき、P1が1に等しい、要素を含む又は省略した実施例1から7の主題を含む装置である。
【0141】
実施例9は、P1が、HARQフィードバックが有効になっているとき、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と関連付けられた処理時間に基づいて導出される、要素を含む又は省略した実施例1から8の主題を含む装置である。
【0142】
実施例10は、第1のリソース選択ウィンドウ又は第1のリソース再選択ウィンドウを含む単一のリソース選択ウィンドウから、最大でNmax-1個のリソースを選択するために、1つ以上のプロセッサが、必要な数のリソースが選択されるまで、候補リソースセットからの各リソースの選択後に、新たに選択されたリソースのタイムスロットに従って、候補リソースセットを更新しながら、単一のリソース選択ウィンドウに関連付けられた候補リソースセットから、1つ以上のリソースをランダムに選択するように構成されている、要素を含む又は省略した実施例1から9の主題を含む装置である。
【0143】
実施例11は、候補リソースセットが、以下の関係:
T’S=TS∩[t-W,t-V]∩[t+V,t+W]
(式中、tは、新たに選択されたリソースの時間スロットであり、
T’Sは、候補リソースセットの更新された時間スロットであり、
Tsは、候補リソースセットの以前の時間スロットであり、
Wは、リソース予約ウィンドウサイズ-1であり、
Vは、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて、HARQフィードバックが有効にされている場合はHARQフィードバック時間に基づいて、定義されるタイムスロット数である)に従って更新される、要素を含む又は省略した実施例1から10の主題を含む装置である。
【0144】
実施例12は、TBの各送信又は再送信が、(事前)構成済み最大再送信回数に基づく、TBのための最大でNmax-1個の予約済みリソースの情報を含む、要素を含む又は省略した実施例1から11の主題を含む装置である。
【0145】
実施例13は、TBの1つ以上の再送信が、Nmax-1個よりも少ない予約済みリソースが対応する再送信のために予約されているとき、1つ以上の以前の送信の送信に利用されたリソースに関する情報を更に含む、要素を含む又は省略した実施例1から12の主題を含む装置である。
【0146】
実施例14は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置であって、複数の候補リソースを含む候補リソースセットを、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用した、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにUEによって利用される複数のリソースを含むリソース選択ウィンドウから選択するように構成された1つ以上のプロセッサを備え、候補リソースセット内の複数の候補リソースが、1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含み、1つ以上の予約済みリソースが、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから選択される、装置である。
【0147】
実施例15は、1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(RSRP)レベルを含む、実施例14の主題を含む装置である。
【0148】
実施例16は、候補リソースセットを形成するために、他のUEによって予約されており、かつ事前定義された上限除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのセットを選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数よりも小さいとき、1つ以上の予約済みリソースが、リソース選択ウィンドウから選択される、要素を含む又は省略した実施例14又は15の主題を含む装置である。
【0149】
実施例17は、1つ以上の予約済みリソースがリソース選択ウィンドウ内で予約済みリソースの1つ以上のセットから選択され、予約済みリソースの1つ以上のセットが、リソース選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、候補リソースセットを形成するために、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによって、リソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択され、予約済みリソースの1つ以上のセット内の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上のRSRPレベルを含む、要素を含む又は省略した実施例14から16の主題を含む装置である。
【0150】
実施例18は、各データ優先度レベルの予約済みリソースのセットを選択することが、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、RSRP閾値を増加させることによって、予約済みリソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む、要素を含む又は省略した実施例14から17の主題を含む装置である。
【0151】
実施例19は、1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有し、かつ1つ以上の予約済みリソースを選択するUEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する予約済みリソースのセットをリソース選択ウィンドウ内で選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択される、要素を含む又は省略した実施例14から18の主題を含む装置である。
【0152】
実施例20は、事前定義された除外RSRP閾値が、データ優先度レベルPTX及びデータ優先度レベルPRXに基づいて定義される、要素を含む又は省略した実施例14から19の主題を含む装置である。
【0153】
実施例21は、候補リソースセット内の複数の候補リソースが、複数の候補リソース内の候補リソースが予約済みリソースを含むかどうかに基づいて、候補リソースが予約済みリソースを含む場合は候補リソースのデータ優先度レベルに基づいて、ランク付けされる、要素を含む又は省略した実施例14から20の主題を含む装置である。
【0154】
実施例22は、1つ以上のプロセッサが、UEのデータ優先度 TX が、事前定義された送信閾値Th TX よりも大きいとき、又は1つ以上のUEのデータ優先度 RX が、事前定義された受信閾値Th RX よりも小さいとき、又はデータ優先度TXデータ優先度RXとの間のギャップが事前定義された閾値ギャップよりも大きいとき、1つ以上のUEと関連付けられた1つ以上の予約済みリソースを含む候補リソースセットを選択することを含むプリエンプション手順をトリガするように構成されている、要素を含む又は省略した実施例14から21の主題を含む装置である。
【0155】
実施例23は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)に使用されるように構成された装置であって、プリエンプティングUEとしての別のUEからプリエンプションメッセージを受信し、ここで、プリエンプションメッセージが、UEと関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示し、予約済みリソースが、プリエンプティングUEによってデータ送信のために選択されたプリエンプト対象リソースを含み、UEにおけるプリエンプションメッセージの受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を選択的に継続するように構成された、1つ以上のプロセッサを備える、装置である。
【0156】
実施例24は、1つ以上のプロセッサが、時間ドメインでプリエンプト対象リソースに先行する非プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を継続するように構成されており、非プリエンプション期間が、プリエンプションメッセージを復号するためにUEに必要とされるUE処理時間よりも短い期間を定義する、実施例23の主題を含む装置である。
【0157】
実施例25は、1つ以上のプロセッサが、非プリエンプション期間に先行する部分プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用してUEと関連付けられたデータを送信しないように構成されており、部分プリエンプション期間が、プリエンプト対象リソースのリソースを再選択するためのリソース再選択処理時間よりも短く、UE処理時間よりも長い期間を定義する、要素を含む又は省略した実施例23から24の主題を含む装置である。
【0158】
実施例26は、1つ以上のプロセッサが、部分プリエンプション期間に先行する全プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用してUEと関連付けられたデータを送信しないように構成されており、全プリエンプション期間が、UEのセンシングウィンドウと関連付けられた期間中にあり、かつリソース再選択処理時間よりも長い期間を定義する、要素を含む又は省略した実施例23から25の主題を含む装置である。
【0159】
実施例27は、1つ以上のプロセッサが、全プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、UEと関連付けられたデータを送信するためのリソースを再選択するように更に構成されている、要素を含む又は省略した実施例23から26の主題を含む装置である。
【0160】
実施例28は、1つ以上のプロセッサが、UEと関連付けられたデータのデータ優先度レベルに従って、UEと関連付けられたデータを送信するためのリソースを再選択するように構成されている、要素を含む又は省略した実施例23から27の主題を含む装置である。
【0161】
実施例29は、1つ以上のプロセッサが、UEの最後の予約済みリソースと関連付けられたスロットの後に開始するリソース再選択ウィンドウから、UEと関連付けられたデータを送信するためのリソースを再選択するように構成されており、再選択ウィンドウの幅がUEと関連付けられたデータのデータ優先度レベルに従って定義される、要素を含む又は省略した実施例23から28の主題を含む装置である。
【0162】
実施例30は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法であって、第1のリソース選択ウィンドウ内で複数の候補リソースを含む候補リソースセットから、第1のリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することであって、第1のリソースが、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の第1の送信のためにUEによって利用され、第1のリソース選択ウィンドウのサイズが、TBの(事前)構成済み最大再送信回数に基づいて導出される、選択することと、TBの第1の送信を含む第1の送信信号を、1つ以上のプロセッサを使用して生成することであって、第1の送信信号が、選択された第1のリソースを使用してサイドリンクを介して送信される、生成することと、を含む、方法である。
【0163】
実施例31は、第1の送信信号を生成するより前に、第1のリソース選択ウィンドウから、又は第1のリソースと関連付けられたスロットの後に開始するように構成される第1のリソース再選択ウィンドウから、TBの後続の送信のために予約されるべき最大でNmax-1個の予約済みリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することを更に含み、Nmaxが、TBの各送信の前に予約されたリソースの最大数を含む事前定義された予約済みリソース数である、実施例30の主題を含む方法である。
【0164】
実施例32は、Nmax-1個の予約済みリソースが、第1のリソース選択ウィンドウ内で候補リソースセットから選択される、要素を含む又は省略した実施例30又は31の主題を含む方法である。
【0165】
実施例33は、Nmax-1個の予約済みリソースが、第1のリソース選択ウィンドウに続く第1のリソース再選択ウィンドウ内で候補リソースセットから選択される、要素を含む又は省略した実施例30から32の主題を含む方法である。
【0166】
実施例34は、TBの各後続の再送信より前に、TBの送信のために選択されたリソースの総数が(事前)構成済み最大再送信回数に達するまで、又はTBと関連付けられたパケット遅延バジェット(PDB)に達するまで、対応する後続のリソース再選択ウィンドウから1つのリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することを更に含む、要素を含む又は省略した実施例30から33の主題を含む方法である。
【0167】
実施例35は、リソース再選択ウィンドウの各々が、m+P1スロットで開始し、mが、TBのために最後に選択されたリソースのスロットであり、P1のスロットの数が、ハイブリッド自動反復要求(HARQ)フィードバックが有効になっているか否かに基づいて、HARQフィードバックが有効にされている場合はHARQフィードバック時間に基づいて、選択される、要素を含む又は省略した実施例30から34の主題を含む方法である。
【0168】
実施例36は、リソース再選択ウィンドウの各々のウィンドウ持続時間が、TBと関連付けられたPDBを超えず、かつ事前定義されたリソース予約ウィンドウサイズを超えないように選択される、要素を含む又は省略した実施例30から35の主題を含む方法である。
【0169】
実施例37は、HARQフィードバックが無効になっているとき、P1が1に等しい、要素を含む又は省略した実施例30から36の主題を含む方法である。
【0170】
実施例38は、P1が、HARQフィードバックが有効になっているとき、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)周期性、及び物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と関連付けられた処理時間に基づいて導出される、要素を含む又は省略した実施例30から37の主題を含む方法である。
【0171】
実施例39は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法であって、複数の候補リソースを含む候補リソースセットを、候補リソースセット内の候補リソースのサブセットを使用した、サイドリンクを介したトランスポートブロック(TB)の送信のためにUEによって利用される複数のリソースを含むリソース選択ウィンドウから、1つ以上のプロセッサを使用して選択することであって、候補リソースセット内の複数の候補リソースが、1つ以上の他のUEによって予約されているリソースを含む1つ以上の予約済みリソースを含む、選択することと、1つ以上の予約済みリソースのデータ優先度レベルに従って、リソース選択ウィンドウから1つ以上の予約済みリソースを、1つ以上のプロセッサを使用して選択することと、を含む、方法である。
【0172】
実施例40は、1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上の基準信号受信電力(RSRP)レベルを含む、実施例39の主題を含む方法である。
【0173】
実施例41は、候補リソースセットを形成するために、他のUEによって予約されており、かつ事前定義された上限除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有するリソースのセットを選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソースの数よりも小さいとき、1つ以上の予約済みリソースが、リソース選択ウィンドウから、1つ以上のプロセッサを使用して選択される、要素を含む又は省略した実施例39又は40の主題を含む方法である。
【0174】
実施例42は、1つ以上の予約済みリソースがリソース選択ウィンドウ内で予約済みリソースの1つ以上のセットから選択され、予約済みリソースの1つ以上のセットが、リソース選択ウィンドウ内で最も低いデータ優先度レベルを有する予約済みリソースのセットを選択することと、候補リソースセットを形成するために、リソース選択ウィンドウから選択された候補リソースの数が、事前定義された必要な候補リソース数以上になるまで、データ優先度レベルを増加させることによって、リソース選択ウィンドウ内で後続の予約済みリソースのセットを繰り返し選択することと、に基づいて選択され、予約済みリソースの1つ以上のセット内の予約済みリソースが、事前定義された上限除外RSRP閾値以上のRSRPレベルを含む、要素を含む又は省略した実施例39から41の主題を含む方法である。
【0175】
実施例43は、各データ優先度レベルの予約済みリソースのセットを選択することが、事前定義されたRSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有する予約済みリソースのグループを選択することと、事前定義された最大RSRP閾値に達するまで、RSRP閾値を増加させることによって、プリエンプト対象リソースの後続のグループを繰り返し選択することと、を含む、要素を含む又は省略した実施例39から42の主題を含む方法である。
【0176】
実施例44は、1つ以上の予約済みリソースが、事前定義された除外RSRP閾値よりも小さいRSRPレベルを有し、かつ1つ以上の予約済みリソースを選択するUEのデータ優先度レベルPTXよりも小さいデータ優先度レベルPRXを有する予約済みリソースのセットをリソース選択ウィンドウ内で選択することに基づいて、リソース選択ウィンドウから選択される、要素を含む又は省略した実施例39から43の主題を含む方法である。
【0177】
実施例45は、事前定義された除外RSRP閾値が、データ優先度レベルPTX及びデータ優先度レベルPRXに基づいて定義される、要素を含む又は省略した実施例39から44の主題を含む方法である。
【0178】
実施例46は、新無線(NR)システムと関連付けられたユーザ機器(UE)のための方法であって、プリエンプティングUEとしての別のUEからプリエンプションメッセージを、1つ以上のプロセッサを使用して受信することであって、プリエンプションメッセージが、UEと関連付けられた予約済みリソースを利用する意図を示し、予約済みリソースが、プリエンプティングUEによってデータ送信のために選択されたプリエンプト対象リソースを含む、受信することと、UEにおけるプリエンプションメッセージの受信時間に基づいて、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を、1つ以上のプロセッサを使用して選択的に継続することと、を含む、方法である。
【0179】
実施例47は、1つ以上のプロセッサを、時間ドメインでプリエンプト対象リソースに先行する非プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用して、UEと関連付けられたデータの送信を継続するように構成することを更に含み、非プリエンプション期間が、プリエンプションメッセージを復号するためにUEに必要とされるUE処理時間よりも短い期間を定義する、実施例46の主題を含む方法である。
【0180】
実施例48は、1つ以上のプロセッサを、非プリエンプション期間に先行する部分プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用してUEと関連付けられたデータを送信しないように構成することを更に含み、部分プリエンプション期間が、プリエンプト対象リソースのリソースを再選択するためのリソース再選択処理時間よりも短く、UE処理時間よりも長い期間を定義する、要素を含む又は省略した実施例46又は47の主題を含む方法である。
【0181】
実施例49は、1つ以上のプロセッサを、部分プリエンプション期間に先行する全プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、プリエンプト対象リソースを使用してUEと関連付けられたデータを送信しないように構成することを更に含み、全プリエンプション期間が、UEのセンシングウィンドウと関連付けられた期間中にあり、かつリソース再選択処理時間よりも長い期間を定義する、要素を含む又は省略した実施例46から48の主題を含む方法である。
【0182】
実施例50は、1つ以上のプロセッサを、全プリエンプション期間中に、プリエンプションメッセージがUEにおいて受信されると、UEと関連付けられたデータを送信するためのリソースを再選択するように構成することを更に含む、要素を含む又は省略した実施例46から49の主題を含む方法である。
【0183】
本発明を例示し、そして1つ以上の実装形態に関して説明したが、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、図示の実施例に対して改変及び/又は変更を行うことができる。特に、上述の構成要素又は構造(アセンブリ、デバイス、回路、システム等)によって実行される様々な機能に関して、このような構成要素を説明するために使用される用語(「手段」への参照を含む)は、特に明記しない限り、たとえ本明細書に例示される本発明の例示的な実装形態の機能を実行する開示された構造と構造的に同等でなくても、記載の構成要素の特定の機能を実行する(例えば、機能的に同等である)任意の構成要素又は構造に対応することが意図される。
【0184】
要約書に記載の内容も含めて、開示されている主題の例示的な実施形態の上記説明は、網羅的であることも、開示されている実施形態を、開示されている正確な形態に限定することも意図するものではない。具体的な実施形態及び実施例が、説明の目的で本明細書に記載されているが、当業者であれば認識できるように、これらの具体的な実施形態及び実施例の範囲内で考えられる、様々な同等の変更が可能である。
付録A
序論
リリース-16NR V2X仕様は、2019年12月に承認された。NR V2Xには依然としていくつかの特定されたタスクが残っている。
この寄稿では、センシングウィンドウ及びリソース選択ウィンドウ、識別された候補リソースからのリソース選択、リソース再選択、及びリソースプリエンプションを含む、特定された残りのタスクのうちのいくつかの詳細な内容について説明する。
考察
センシングウィンドウ及びリソース選択ウィンドウ
ここで、センシングウィンドウ及びリソース選択ウィンドウを考察する。
●リソース(再)選択及び再評価手順がトリガされるときの所与の時間インスタンスnについては、
○リソース選択ウィンドウが時間インスタンス(n+T1)で開始し、T1≧0であり、時間インスタンス(n+T2)で終了する。
■選択ウィンドウの開始T1はUE実装形態に依存し、T1≦Tproc,1を前提とする
§T2は、作業仮定として以下の詳細な内容を持つUE実装形態に依存する:
・T2≧T2min
・T2min>残りのPDBの場合、T2minは残りのPDBに等しくなるように修正される
・次の研究課題:最小ウィンドウ持続時間T2min-T1が優先度の関数であるかどうかを含むT2minのその他の詳細
§UEによるT2の選択は、レイテンシ要件、すなわち、T2≦残りのPDB、を満たすものとする。
○センシングウィンドウは、時間間隔[n-T0,n-Tproc,0)によって定義される。
■T0は(事前)構成されており、T0>Tproc,0である。次の研究課題:更なる詳細
○次の研究課題:Tproc,0及びTproc,1が別々に定義されているか、又は合計として定義されている場合
○次の研究課題:T3、Tproc,0、Tproc,1の関係
○時間インスタンスn,T0,T1,T2,T2minはスロットで計測され、次の研究課題:Tproc,0とTproc,1
proc,0は、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間と見なされる。この値は、センシングウィンドウを定義するために使用される。Tproc,1は、リソース選択処理時間と見なされ、この値は、リソース選択ウィンドウの境界値として使用される。Tproc,0及びTproc,1は、センシングウィンドウとリソース選択ウィンドウを別々に明確にするために別々に定義される。
いくつかの実施形態では、Tproc,0及びTproc,1は、シンボルで定義される。一般に、SCI復号化は、いくつかのシンボルで行うことができる。Tproc,0をスロットで測定する場合、センシングウィンドウ持続時間は、[n-T0,n-Tproc,0)というその定義のために1スロットが減少される。これはセンシング結果に影響を及ぼす。同様に、リソース選択ウィンドウ開始時間T1の上限は、Tproc,1によって制限される。Tproc,1をスロットで測定する場合、リソース選択ウィンドウは1スロット遅延される。
提案1:Tproc,0及びTproc,1の処理時間パラメータは別々に定義され、シンボルで測定される。
シグナリングされたリソース予約が、「m-T3」の後に受信される場合、リソース再選択手順はトリガされる必要がない。ここで、「m」は他のUEによって予約されているリソースが選択された瞬間である。ここで、ギャップT3は、リソース再選択処理時間と見なされる。更新されたセンシング結果は、リソース再選択手順において重要であることに留意されたい。ゆえに、処理時間T3は、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間を含む。言い換えれば、値T3は、Tproc,0とTproc,1の合計として設定される。Tproc,0とTproc,1と同様に、T3の単位はシンボルである。
提案2:リソース再選択手順において、T3は、Tproc,0とTproc,1の合計として設定される。
複数のリソースの選択
リソース選択のステップ2で、選択ウィンドウ内で識別された候補リソースからのランダム化されたリソース選択がサポートされる。ブラインド再送信又はフィードバックベースのHARQ再送信のいずれかに対し、複数のリソースをステップ2で同時に選択することは可能である。
複数のリソースが独立してランダムに選択される場合、選択されたリソースには時間衝突が存在し得る。例えば、2つの選択されたリソースが、同じスロットにあるか、又は2つの選択されたリソース間の時間ギャップが、リソース予約ウィンドウよりも大きい。更に、フィードバックベースのHARQ再送信の場合、1つの選択されたリソーススロットが、別の選択されたリソーススロットと、その対応するPSFCHスロットとの間にある。これは、HARQ-NACKフィードバックが前の送信から受信された場合にのみ、再送信が起こるため、望ましくない。
したがって、複数のリソースを順次かつ依存的に選択することを提案する。識別された候補リソースセットから第1のリソースをランダムに選択することができる。次いで、識別された候補リソースセットは、選択されたリソースに基づいて更新される。具体的には、以下のリソースは、候補リソースセットから除外される。
1.選択されたリソースと同じ時間を有するリソース
2.選択されたリソースのリソース予約ウィンドウを超える時間を有するリソース
3.選択されたリソース時間と、フィードバックベースのHARQ再送信のための対応するPSFCH時間との間の時間を有するリソース
これらのステップは、全ての必要なリソースが選択されるまで繰り返される。
提案3:リソース選択のステップ2で、複数のリソースが識別された候補リソースから選択されるべきである場合、1つのリソースは、以下の2つのサブステップの各繰り返しで選択される:1).残りの候補リソースから1つのリソースをランダムに選択する。2).選択されたリソースに基づいて、選択されたリソースと同じ時間を有する全てのリソース、選択されたリソースのリソース予約ウィンドウを超える時間を有する全てのリソース、及び選択されたリソース時間と、対応するPSFCH時間との間の時間を有する全てのリソースが除外されるように、候補リソースを更新する。
リソース再選択及び再評価
最大で32個のTBのHARQ再送信を構成することができる。ここで、最大数Nmax-txは、各送信リソースプールにつき、CBR範囲ごとに、優先度ごとに(事前)構成される。一方、現在の送信を含めて、1つの送信で予約されたTBのためのリソースの最大数Nmax-tx(又はNmax)は、3である。
1つのリソース選択メカニズムは、単一のリソース選択手順で、TBの全ての潜在的な再送信のためのリソース、すなわち、Nmax-txを選択することである。これらリソースを全てワンショットで選択するのは非効率的で不必要である。例えば、HARQACKフィードバックの受信によって、残りの全ての選択されたリソースは無用になる。更に、選択されたリソースの一部は、一定の期間後に古くなったり又は使用不可になったりして、送信前のこれらのリソースの再評価が必要になる。
第2のリソース選択メカニズムは、各リソース(再)選択手順で、TBの次の(再)送信によって予約されるべき残りの数のリソースを選択することである。1つの送信によって予約されるべき全てのリソースを、この送信が発生する前に決定するべきであるため、各リソース選択手順で、TBの次の送信によって予約されるべき数のリソースのみを選択することは妥当である。
提案4:ブラインド再送信とフィードバックベースのHARQ再送信の両方については、各リソース(再)選択手順で、TBの次の送信によって予約されるべき残りのリソースの数に等しい数のリソースを選択する。
フィードバックベースのHARQ再送信については、リソース再選択をトリガするオプションは2つある。第1のオプションでは、各送信についてのNACKを受信すると、リソース再選択がトリガされる。Nmax-indが2に構成されている図2の例を考察する。初期リソース選択手順では、2つのリソースが選択される。初期送信が発生し、NACKが受信されると、リソース再選択手順がトリガされる。ここで、初期リソース選択手順では、他のリソースがすでに選択されているため、新しいリソースは1つのみ選択される。再選択されたリソース(例えば、図2のm3)は、次の送信時間(例えば、図2のm2)のリソース予約ウィンドウ(すなわち、32個のスロット)内にあるべきであり、最後に選択されたリソース(例えば、図2のm2)に対応するPSFCH時間の後であるべきである。したがって、リソース再選択ウィンドウは適切に定義されるべきである。
第2のオプションでは、最後の予約された送信のNACKを受信すると、リソース再選択がトリガされる。Nmax-indが2に構成されている図3の例を考察する。初期リソース選択手順では、2つのリソースが選択される。両方の送信が発生し、第2の送信後にNACKが受信されると、リソース再選択手順がトリガされる。ここで、残りの予約済みリソースがもうないため、2つの新しいリソースが選択される。この場合、初期リソース選択手順におけるリソースと、リソース再選択手順におけるリソースとの間の時間関係は強制されない。このオプションは、再送信のレイテンシを潜在的に増加させるコストを伴うが、より少ない数のリソース再選択手順という結果をもたらす。
提案5:フィードバックベースのHARQ再送信については、リソース再選択手順のトリガは、各送信のNACKの受信、又は最後の予約された送信のNACKの受信である。
リソースプリエンプション
前述したように、Tproc,0は、SCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間と見なされ、T3は、リソース再選択処理時間と見なされる。
時間mでのリソースがUEによって予約されていると仮定する。このUEがプリエンプションメッセージ(すなわち、重複した予約及びより高い優先度を有するSCI)を(m-T3)前に受信したならば、このUEは、リソース再選択動作を実行して、プリエンプト対象リソース上で送信しないようにすることができる。このUEが(m-T3)と(m-Tproc,0)との間でプリエンプションメッセージを受信したならば、このUEは、それがSCI復号化及びサイドリンク測定のUE処理時間よりも長いので、プリエンプションメッセージを復号することができる。しかしながら、このUEは、リソース再選択手順を実行できないため、単にプリエンプト対象リソースで送信することができない。このUEが(m-Tproc,0)後にプリエンプションメッセージを受信したならば、このUEは、スケジュールされた送信の前にプリエンプションメッセージを復号することができず、したがって、プリエンプティングされる必要がない。
提案6:UEが、プリエンプト対象リソースのT3前にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、リソースを再選択する。UEが、プリエンプト対象リソース前のTproc,0とT3との間にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、単にプリエンプト対象リソースで送信することができない。UEが、プリエンプト対象リソースのTproc,0内にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、プリエンプティングされる必要がない。
結論
この寄稿では、NRサイドリンクのためのモード2リソース割り当ての詳細について説明する。提案は以下の通りである:
提案1:Tproc,0及びTproc,1の処理時間パラメータは別々に定義され、シンボルで測定される。
提案2:リソース再選択手順において、T3は、Tproc,0とTproc,1の合計として設定される。
提案3:リソース選択のステップ2で、複数のリソースが識別された候補リソースから選択されるべきである場合、1つのリソースが、以下の2つのサブステップの各繰り返しで選択される:1).残りの候補リソースから1つのリソースをランダムに選択する。2)選択されたリソースに基づいて、選択されたリソースと同じ時間を有する全てのリソース、選択されたリソースのリソース予約ウィンドウを超える時間を有する全てのリソース、及び選択されたリソース時間と、対応するPSFCH時間との間の時間を有する全てのリソースが除外されるように、候補リソースを更新する。
提案4:ブラインド再送信とフィードバックベースのHARQ再送信の両方については、各リソース(再)選択手順で、TBの次の送信によって予約されるべき残りのリソースの数に等しい数のリソースを選択する。
提案5:フィードバックベースのHARQ再送信については、リソース再選択手順のトリガは、各送信のNACKの受信、又は最後の予約された送信のNACKの受信である。
提案6:UEが、プリエンプト対象リソースのT3前にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、リソースを再選択する。UEが、プリエンプト対象リソース前のTproc,0とT3との間にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、単にプリエンプト対象リソースで送信することができない。UEが、プリエンプト対象リソースのTproc,0内にプリエンプションメッセージを受信したならば、UEは、プリエンプティングされる必要がない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6-1】
図6-2】
図7-1】
図7-2】
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16