IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヤフー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図1
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図2
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図3
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図4
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図5
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図6
  • 特許-配信装置、配信方法及び配信プログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】配信装置、配信方法及び配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/235 20110101AFI20240729BHJP
【FI】
H04N21/235
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023043605
(22)【出願日】2023-03-17
(62)【分割の表示】P 2020103398の分割
【原出願日】2020-06-15
(65)【公開番号】P2023063614
(43)【公開日】2023-05-09
【審査請求日】2023-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 賢一
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-047366(JP,A)
【文献】特開2006-333420(JP,A)
【文献】特開2004-192632(JP,A)
【文献】特開2018-191159(JP,A)
【文献】特開2012-231241(JP,A)
【文献】特開2012-155397(JP,A)
【文献】特開2017-162006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する取得部と、
前記対象情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させる広告コンテンツを抽出する第1抽出部と、
前記取得部により取得された対象情報に基づく情報であって、前記第1抽出部により抽出された広告コンテンツを含み、前記配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、前記配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する配信部と
を有することを特徴とする配信装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記対象情報として、センサにより検知された情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記対象情報として、前記配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを取得し、
前記配信部は、
前記配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを示す前記表示情報を配信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配信装置。
【請求項4】
前記第1抽出部は、
前記対象情報に基づいて推定される前記対象の高揚度に基づいて、前記配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項5】
前記表示情報の配信先である視聴者に関する情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する第2抽出部
をさらに有し、
前記配信部は、
前記第2抽出部により抽出されたコンテンツを含む前記表示情報を配信する
ことを特徴とする請求項1からのうちいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項6】
前記第2抽出部は、
前記表示情報の配信先である視聴者の位置情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項に記載の配信装置。
【請求項7】
前記第2抽出部は、
前記表示情報の配信先である視聴者の属性情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する
ことを特徴とする請求項またはに記載の配信装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記対象情報として、前記配信コンテンツに含まれる広告コンテンツが表示される間の前記対象に関する情報を取得し、
前記配信部は、
前記広告コンテンツに替えて表示される前記表示情報を配信する
ことを特徴とする請求項1からのうちいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項9】
前記配信部は、
前記広告コンテンツに対応するコンテンツを含む前記表示情報を配信する
ことを特徴とする請求項に記載の配信装置。
【請求項10】
前記配信部は、
前記表示情報として、対応する前記対象情報が取得された前記配信コンテンツの時間位置で表示される情報を配信する
ことを特徴とする請求項1からのうちいずれか1つに記載の配信装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する配信方法であって、
ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する取得工程と、
前記対象情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させる広告コンテンツを抽出する第1抽出工程と、
前記取得工程により取得された対象情報に基づく情報であって、前記第1抽出工程により抽出された広告コンテンツを含み、前記配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、前記配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する配信工程と
を含むことを特徴とする配信方法。
【請求項12】
ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する取得手順と、
前記対象情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させる広告コンテンツを抽出する第1抽出手順と、
前記取得手順により取得された対象情報に基づく情報であって、前記第1抽出手順により抽出された広告コンテンツを含み、前記配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、前記配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する配信手順と
をコンピュータに実行させるための配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信装置、配信方法及び配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介した情報配信に関する技術が提供されている。このような技術の一例として、ビデオコンテンツを視聴中のユーザの動きを表す動き情報に基づいて求められるユーザの盛り上がり度を視覚的に表す情報を、ビデオコンテンツの映像の撮影が行われている空間に設置された表示装置に表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-126101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信しているとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した技術では、ビデオコンテンツを視聴中のユーザ群が、表示装置に表示される盛り上がり度に基づいて自分たちの盛り上がりを確認することができるに過ぎず、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信しているとは言えない場合がある
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る配信装置は、ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する取得部と、前記対象情報に基づいて、前記配信コンテンツに表示させる広告コンテンツを抽出する第1抽出部と、前記取得部により取得された対象情報に基づく情報であって、前記第1抽出部により抽出された広告コンテンツを含み、前記配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、前記配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する配信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る配信処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る対象情報データベースの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る広告コンテンツデータベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る配信処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る配信装置、配信方法及び配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、配信方法及び配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の配信装置等により実現される配信処理を説明する。図1は、実施形態に係る配信処理の一例を示す図である。なお、図1では、本願に係る配信装置の一例である情報提供装置10によって、実施形態に係る配信処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る配信システム1は、情報提供装置10と、端末装置100と、コンテンツ配信サーバ200とを含む。情報提供装置10、端末装置100及びコンテンツ配信サーバ200は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図2に示した配信システム1には、複数台の情報提供装置10、複数台の端末装置100及び複数台のコンテンツ配信サーバ200が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報提供装置10は、配信処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1の例において、情報提供装置10は、利用者に動画像の配信サービスを提供する情報処理装置であり、例えば、テレビ局が放送(配信)するコンテンツのIP(Internet Protocol)リニア配信を行う。
【0014】
なお、情報提供装置10は、端末装置100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、情報提供装置10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0015】
図1に示す端末装置100は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、図1に示す例において、端末装置100は、利用者によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0016】
また、端末装置100は、情報提供装置10によって提供される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、端末装置100は、情報の表示処理を実現する制御情報を情報提供装置10から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。
【0017】
図1に示すコンテンツ配信サーバ200は、コンテンツ(動画像)の配信サービスを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1の例において、コンテンツ配信サーバ200は、テレビ局によって管理されるサーバ装置であり、テレビ番組などのコンテンツを、電波を介してテレビ受信機に配信する。
【0018】
以下、図1を用いて、情報提供装置10が行う配信処理について説明する。なお、以下の説明では、テレビ受信機TV1が利用者U1により利用される例を示す。また、以下の説明では、端末装置100が利用者U2により利用される例を示す。
【0019】
また、以下の説明では、コンテンツ配信サーバ200がテレビ局Aによって管理される例を示す。また、以下の説明において、テレビ局Aにおいて撮像装置D1を用いて撮影されるテレビ番組(以下、「配信コンテンツSC」と記載する場合がある)の出演者P1及びP2が、コンテンツ配信サーバ200と通信可能なウェアラブルデバイスを身につけているものとする。ここで、出演者P1及びP2が身につけるウェアラブルデバイスは生体センサであり、出演者P1及びP2の心拍や体温などを検知し、コンテンツ配信サーバ200に送信する。
【0020】
まず、コンテンツ配信サーバ200は、配信コンテンツSCをライブ配信する(ステップS1)。例えば、コンテンツ配信サーバ200は、撮像装置D1を用いて撮影される出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像を示す配信コンテンツSCを、電波を介してテレビ受信機に配信する。
【0021】
続いて、テレビ受信機TV1は、受信した配信コンテンツSCを示す画面を表示する(ステップS2)。例えば、テレビ受信機TV1は、出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像を示す画面C11を表示する。
【0022】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、配信コンテンツSCが示す対象に関する対象情報とを取得する(ステップS3)。例えば、情報提供装置10は、ステップS1においてテレビ受信機に配信された動画像と、当該動画像が撮影された際の出演者P1及びP2のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する。具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、対象情報として、出演者P1及びP2それぞれの心拍数と、出演者P1及びP2の動画像(例えば、撮像装置D1や他の撮像装置により撮影された動画像)であって、テレビ受信機に配信されない動画像(以下、「対象動画像」と記載する場合がある)とを取得したものとする。
【0023】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、対象情報に基づく表示情報とを端末装置100に配信する(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、出演者P1及びP2のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクトを表示情報として生成し、配信コンテンツSCと共に端末装置100に配信する。
【0024】
続いて、端末装置100は、表示情報を表示する(ステップS5)。例えば、端末装置100は、配信コンテンツSCと共に、表示情報を表示する。具体的な例を挙げると、端末装置100は、テレビ受信機TV1が表示する画面C11が示す配信コンテンツSCの内容に加え、出演者P1のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクトOb1と、出演者P2のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクトOb2とを表示する画面C21を表示する。
【0025】
続いて、コンテンツ配信サーバ200は、継続して配信コンテンツSCをライブ配信する(ステップS6)。例えば、コンテンツ配信サーバ200は、配信コンテンツSCに含まれる広告(動画像)を配信する。具体的な例を挙げると、コンテンツ配信サーバ200は、予め設定された配信コンテンツSCの広告枠に挿入された広告や、テレビ局Aの運営者等によるコンテンツ配信サーバ200への操作により配信コンテンツSCに挿入された広告などを配信する。なお。図1の例において、コンテンツ配信サーバ200は、商品Bに関する広告(以下、「広告#B」と記載する場合がある)を配信したものとする。
【0026】
続いて、テレビ受信機TV1は、受信した配信コンテンツSCを示す画面を表示する(ステップS7)。例えば、テレビ受信機TV1は、広告#Bを示す画面C12を表示する。
【0027】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、配信コンテンツSCが示す対象に関する対象情報とを取得する(ステップS8)。例えば、情報提供装置10は、ステップS6においてテレビ受信機に配信された動画像(広告#B)を配信コンテンツSCとして取得する。また、情報提供装置10は、広告#Bがテレビ受信機に表示される間の出演者P1及びP2のリアルタイムな情報を示す対象情報を取得する。
【0028】
続いて、情報提供装置10は、広告が配信される場合、配信コンテンツSCに表示させるコンテンツを抽出する(ステップS9)。例えば、情報提供装置10は、端末装置100に配信されている配信コンテンツSC中の時間位置が予め設定された広告枠の時間位置となった場合に、広告が配信されると判定する。若しくは、情報提供装置10は、配信コンテンツSCに広告を挿入するための操作が行われたことを示す情報をコンテンツ配信サーバ200から受信した場合に、広告が配信されると判定する。そして、広告が配信されると判定した場合、情報提供装置10は、広告#Bに対応するコンテンツを抽出する。具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、テレビ局Aの運営者等により配信コンテンツSCの広告枠に紐付けられたコンテンツを自装置の記憶部から抽出する。なお、図1の例において、情報提供装置10は、商品Bを示すバナー広告Ad1を抽出したものとする。
【0029】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、対象情報に基づく表示情報とを配信する(ステップS10)。例えば、情報提供装置10は、表示情報として、出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像(対象動画像)、出演者P1及びP2のリアルタイムな心拍数の変化を反映したオブジェクトOb1及びOb2、並びに、バナー広告Ad1を端末装置100に配信する。なお、情報提供装置10は、バナー広告Ad1として、広告#Bを配信してもよい。
【0030】
続いて、端末装置100は、表示情報を表示する(ステップS11)。例えば、端末装置100は、広告#Bに替えて、表示情報を表示する。具体的な例を挙げると、端末装置100は、テレビ受信機TV1が表示する画面C12(広告#B)に替えて、対象動画像、オブジェクトOb1及びOb2、並びに、バナー広告Ad1を示す画面C22を表示する。
【0031】
続いて、コンテンツ配信サーバ200は、継続して配信コンテンツSCをライブ配信する(ステップS12)。例えば、コンテンツ配信サーバ200は、広告#Bの再生が終了した後、撮像装置D1を用いて撮影される出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像を示す配信コンテンツSCを、電波を介してテレビ受信機に配信する。
【0032】
続いて、テレビ受信機TV1は、受信した配信コンテンツSCを示す画面を表示する(ステップS13)。例えば、テレビ受信機TV1は、出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像を示す画面C13を表示する。
【0033】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、配信コンテンツSCが示す対象に関する対象情報とを取得する(ステップS14)。例えば、情報提供装置10は、ステップS12においてテレビ受信機に配信された動画像と、当該動画像が撮影された際の出演者P1及びP2のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する。
【0034】
続いて、情報提供装置10は、配信コンテンツSCと、対象情報に基づく表示情報とを端末装置100に配信する(ステップS15)。例えば、情報提供装置10は、出演者P1及びP2のリアルタイムな心拍数の変化を反映したオブジェクトOb1及びOb2を、配信コンテンツSCと共に端末装置100に配信する。
【0035】
続いて、端末装置100は、表示情報を表示する(ステップS16)。例えば、端末装置100は、配信コンテンツSCと共に、表示情報を表示する。具体的な例を挙げると、端末装置100は、テレビ受信機TV1が表示する画面C13が示す配信コンテンツSCの内容に加え、オブジェクトOb1及びOb2を表示する画面C23を表示する。
【0036】
以上のように、実施形態に係る情報提供装置10は、テレビ受信機に表示される配信コンテンツと共に、当該配信コンテンツの出演者の心拍数を示す情報を端末装置100に配信する。これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、例えば、ライブ配信される配信コンテンツと共に、心拍数等によって示される出演者のリアルタイムな心情を視聴者に提供することで、配信コンテンツの娯楽性を高めることができる。また、実施形態に係る情報提供装置10は、テレビ受信機に広告が表示されている間には、当該広告に対応するコンテンツと共に、出演者のリアルタイムな動画像を配信することにより、配信コンテンツへの誘引力を低下させることなく広告を視聴者に提供できる。すなわち、実施形態に係る情報提供装置10は、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信することができる。
【0037】
〔2.情報提供装置の構成〕
次に、図2を用いて、情報提供装置10の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0038】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や、コンテンツ配信サーバ200等との間で情報の送受信を行う。
【0039】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部30は、対象情報データベース31と、利用者情報データベース32と、広告コンテンツデータベース33とを有する。
【0040】
(対象情報データベース31について)
対象情報データベース31は、配信コンテンツが示す対象に関する対象情報を記憶する。ここで、図3を用いて、対象情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図3は、実施形態に係る対象情報データベースの一例を示す図である。図3の例において、対象情報データベース31は、「配信コンテンツID」、「配信コンテンツ情報」、「時間位置」、「心拍数」、「脳波」、「温度」、「音声」、「動画像」といった項目を有する。
【0041】
「配信コンテンツID」は、配信コンテンツを識別するための識別情報を示す。「配信コンテンツ情報」、配信コンテンツを示す情報(動画像や、静止画像、音声など)や、配信コンテンツに設定された広告枠に関する情報を示す、「時間位置」は、配信コンテンツ中の時間位置を示す。「心拍数」は、配信コンテンツが示す対象の心拍数を示す。「脳波」は、配信コンテンツが示す対象の脳波を示す。「温度」は、配信コンテンツが示す対象の温度を示す。「音声」は、配信コンテンツが示す対象の音声を示す。「動画像」は、配信コンテンツが示す対象の動画像を示す。
【0042】
すなわち、図3では、配信コンテンツID「CID#1」によって識別される配信コンテンツの情報が「配信コンテンツ#1」であり、時間位置「時間位置#1」において配信コンテンツが示す対象の心拍数「心拍数#1」、脳波「脳波#1」、温度「温度#1」、音声「音声#1」、動画像「動画像#1」である例を示す。
【0043】
(利用者情報データベース32について)
利用者情報データベース32は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図4を用いて、利用者情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図4は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図4の例において、利用者情報データベース32は、「利用者ID」、「視聴履歴」、「属性情報」といった項目を有する。
【0044】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「視聴履歴」は、情報提供装置10が配信するコンテンツの視聴の履歴を示す。「属性情報」は、情報提供装置10が提供する配信サービスや、その他の各種サービスにおける行動に基づく利用者の属性を示し、例えば、利用者のデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性などを示す情報が格納される。
【0045】
すなわち、図4では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の視聴履歴が「視聴履歴#1」、属性情報が「属性情報#1」である例を示す。
【0046】
(広告コンテンツデータベース33について)
広告コンテンツデータベース33は、広告主から入稿された広告コンテンツに関する各種の情報を記憶する。ここで、図5を用いて、広告コンテンツデータベース33が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る広告コンテンツデータベースの一例を示す図である。図5の例において、広告コンテンツデータベース33は、「広告ID」、「広告主情報」、「広告情報」といった項目を有する。
【0047】
「広告ID」は、広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。「広告主情報」は、広告主に関する情報を示す。「広告情報」は、広告主から入稿された広告コンテンツを示す情報(例えば、広告コンテンツに含まれるテキスト情報、静止画像や動画像等若しくはこれらの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)、格納場所を示すファイルパス名)や、入札額、配信条件(例えば、配信先となるエリア、配信先となる利用者の属性情報、配信コンテンツの盛り上がりの度合い(高揚度)など)などを示す。
【0048】
すなわち、図5では、広告ID「AID#1」によって識別される広告の広告主に関する情報が「広告主情報#1」、当該広告の情報が「広告情報#1」である例を示す。
【0049】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図3に示すように、取得部41と、抽出部42と、配信部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0050】
(取得部41について)
取得部41は、ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する。例えば、図1の例において、取得部41は、ライブ配信される配信コンテンツSCと、配信コンテンツSCが撮影された際の出演者P1及びP2のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得し、対象情報データベース31に格納する。
【0051】
また、取得部41は、対象情報として、センサにより検知された情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、撮像装置D1や他の撮像装置により撮影された動画像であって、テレビ受信機に配信されない動画像や、出演者P1及びP2が身につけるウェアラブルデバイスにより検知された情報などを対象情報として取得する。
【0052】
また、取得部41は、対象情報として、配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを取得してもよい。例えば、取得部41は、配信コンテンツが示す対象(例えば、出演者、観客、観覧者)の心拍や、脳波、温度(体温)、音声、動画像などの情報を対象情報として取得する。また、取得部41は、配信コンテンツが示す対象全体(例えば、出演者全体)の心拍や、脳波、温度(体温)、音声、動画像などの情報を対象情報として取得する。また、取得部41は、配信コンテンツが示す空間(例えば、スタジオや、イベント会場など)の温度や、音声(例えば、歓声、ブーイング、クラウドノイズなど)、動画像などの情報を対象情報として取得する。
【0053】
また、取得部41は、対象情報として、配信コンテンツに含まれる広告コンテンツが表示される間の対象に関する情報を取得してもよい。例えば、図1の例において、取得部41は、広告#Bがテレビ受信機に表示される間の出演者P1及びP2のリアルタイムな情報を示す対象情報を取得する。
【0054】
(抽出部42について)
ここで、配信コンテンツと共に表示させるコンテンツ(例えば、広告コンテンツ)を、配信コンテンツが示す対象の状況に応じて配信したいといった要望が考えられる。したがって、抽出部42は、対象情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。例えば、抽出部42は、広告コンテンツデータベース33を参照し、対象情報に対応する広告コンテンツを抽出する。具体的な例を挙げると、対象情報が示す情報が、対象が高揚していることを示す場合(例えば、心拍数や、温度、声量などが所定の閾値以上である場合)、抽出部42は、視聴者に肯定的な感情(例えば、「明るい」、「楽しい」など)を惹起させると推定される広告コンテンツを抽出する。また、対象情報が示す情報が、対象が沈滞していることを示す場合(例えば、心拍数や、温度、声量などが所定の閾値以下である場合)、抽出部42は、視聴者に肯定的な感情を惹起させないと推定される広告コンテンツを抽出する。
【0055】
また、抽出部42は、対象情報に基づいて推定される対象の高揚度に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部42は、対象の心拍数や温度、声量などが高いほど高く推定される高揚度と、広告コンテンツの配信に関して広告主が設定した入札額とに基づいて、配信コンテンツに表示させる広告コンテンツを抽出する。具体的な例を挙げると、抽出部42は、入札額に基づいて広告コンテンツの配信優先度を決定し、対象の高揚度が高いほど配信優先度の高い(言い換えると、入札額が高い)広告コンテンツを優先的に抽出する。
【0056】
なお、配信コンテンツの一の広告枠に配信される複数の広告コンテンツを抽出する場合、抽出部42は、複数の広告コンテンツを高揚度に基づいて並べ替えてよい。例えば、対象の高揚度が所定の閾値以上である場合、抽出部42は、配信優先度の高い順に広告コンテンツを抽出して広告枠に配信させる。また、対象の高揚度が所定の閾値以下である場合、抽出部42は、配信優先度の低い順に広告コンテンツを抽出して広告枠に配信させる。
【0057】
また、抽出部42は、コンテンツの配信条件を対象の高揚度が満たしている場合に、当該コンテンツを配信コンテンツに表示させるコンテンツとして抽出してもよい。例えば、コンテンツの配信条件が「配信コンテンツが盛り上がっているとき」と広告主により設定されている場合、抽出部42は、高揚度が所定の閾値以上である場合に当該コンテンツを抽出する。また、コンテンツの配信条件が「配信コンテンツが沈滞しているときには配信不可」と広告主により設定されている場合、抽出部42は、高揚度が所定の閾値以下である場合には当該コンテンツを抽出しない。
【0058】
ここで、配信コンテンツと共に表示させるコンテンツを、配信先の視聴者に応じて配信したいといった要望が考えられる。したがって、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者に関する情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部42は、利用者情報データベース32及び広告コンテンツデータベース33を参照し、配信先である視聴者(利用者)に対応する広告コンテンツを抽出する。具体的な例を挙げると、抽出部42は、視聴者の視聴履歴に対応する広告コンテンツを抽出する。
【0059】
また、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者の位置情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部42は、端末装置100から取得される視聴者の位置情報に対応するエリアが配信先として設定された広告コンテンツを抽出する。
【0060】
また、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者の属性情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部42は、配信先である視聴者の属性情報に紐付けられた広告コンテンツを抽出する。具体的な例を挙げると、抽出部42は、同一の広告主から提供された複数の広告コンテンツから、視聴者の属性情報(例えば、女性、男性)に対応する広告コンテンツを抽出する。
【0061】
(配信部43について)
配信部43は、取得部41により取得された対象情報に基づく情報であって、配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する。例えば、図1の例において、配信部43は、出演者P1及びP2のリアルタイムな情報に基づく表示情報を、配信コンテンツSCと共に端末装置100に配信する。
【0062】
また、配信部43は、配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを示す表示情報を配信してもよい。例えば、配信部43は、対象の心拍、脳波、温度、音声などの各情報のリアルタイムな変化を示す情報を表示情報として配信する。具体的な例を挙げると、図1の例において配信部43は、出演者P1のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクトOb1と、出演者P2のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクトOb2とを表示情報として配信する。また、図1の例において、配信部43は、広告#Bがテレビ受信機に表示される間の出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像や、オブジェクトOb1及びOb2、バナー広告Ad1を表示情報として配信する。
【0063】
また、配信部43は、抽出部42により抽出されたコンテンツを含む表示情報を配信してもよい。例えば、配信部43は、対象が高揚しているか否かに応じて抽出された広告コンテンツを配信する。
【0064】
また、配信部43は、広告コンテンツに替えて表示される表示情報を配信してもよい。例えば、図1の例において、配信部43は、広告#Bに替えて表示される表示情報として、出演者P1及びP2のリアルタイムな動画像(対象動画像)、オブジェクトOb1及びOb2、並びに、バナー広告Ad1を配信する。
【0065】
また、配信部43は、広告コンテンツに対応するコンテンツを含む表示情報を配信してもよい。例えば、図1の例において、配信部43は、広告#Bに対応するバナー広告Ad1を配信する。なお、配信部43は、広告コンテンツと共に表示されるコンテンツであって、当該広告コンテンツに対応するコンテンツを含む表示情報を配信してもよい。
【0066】
また、配信部43は、表示情報として、対応する対象情報が取得された配信コンテンツの時間位置で表示される情報を配信してもよい。例えば、配信部43は、配信コンテンツが示す対象のリアルタイムな状態と、表示情報が示す当該対象の状態とが一致するように表示情報を配信する。
【0067】
〔3.配信処理のフロー〕
図6を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の配信処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る配信処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0068】
図6に示すように、情報提供装置10は、ライブ配信される配信コンテンツと、配信コンテンツが示す対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する(ステップS101)。続いて、情報提供装置10は、対象情報や視聴者に関する情報に基づいてコンテンツを抽出する(ステップS102)。続いて、情報提供装置10は、抽出されたコンテンツと対象情報とに基づく表示情報を配信コンテンツと共にライブ配信し(ステップS103)、処理を終了する。
【0069】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0070】
〔4-1.配信コンテンツについて〕
上述の実施形態において、配信コンテンツが電波を介して配信されるコンテンツ(テレビ番組)である例を示したが、配信コンテンツはこのような例に限定されない。例えば、配信コンテンツは、ラジオ番組であってもよい。また、配信コンテンツは、電波を介して配信されるものに限定されず、インターネットを介してライブ配信されるコンテンツであってもよい。また、配信コンテンツの内容は、スポーツや、ライブなどといった、視聴者にライブ配信されるものであればどのようなものであってもよい。
【0071】
〔4-2.対象情報について〕
上述の実施形態において、取得部41が、配信コンテンツが示す対象の心拍や、脳波、温度、音声、動画像などを対象情報として取得する例を示したが、取得部41の機能はこのような例に限定されず、各種のセンサにより取得可能な情報であればどのような情報を取得してもよい。例えば、取得部41は、配信コンテンツが示す対象の脈拍や発汗、呼吸、姿勢などといった各種の情報を対照情報として取得してもよい。
【0072】
〔4-3.抽出するコンテンツについて〕
上述の実施形態において、抽出部42が、広告主から入稿された広告コンテンツを抽出する例を示したが、抽出部42の機能はこのような例に限定されず、広告以外の各種の情報を示すコンテンツを抽出してもよい。例えば、抽出部42は、配信コンテンツの配信元(例えば、図1の例におけるテレビ局A)により作成されたコンテンツを抽出してもよい。
【0073】
〔4-4.表示情報について〕
上述の実施形態において、配信部43が、表示情報として、対象のリアルタイムな心拍数の変化を示すオブジェクト(図1の例におけるオブジェクトOb1及びOb2)を配信する例を示したが、配信部43の機能はこのような例に限定されず、取得部41により取得された対象情報に応じた様々な態様の表示情報を提供してもよい。例えば、配信コンテンツが示す対象のリアルタイムな温度(出演者の体温や、スタジオの温度、イベント会場の温度など)の変化を表示情報として配信する場合、配信部43は、サーモグラフィによって示される表示情報を配信してもよい。
【0074】
〔4-5.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0075】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0076】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0077】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置10は、取得部41と、抽出部42と、配信部43とを有する。取得部41は、ライブ配信される配信コンテンツと、当該配信コンテンツが示す対象に関する情報であって、当該対象のリアルタイムな情報を示す対象情報とを取得する。抽出部42は、対象情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。配信部43は、取得部41により取得された対象情報に基づく情報であって、配信コンテンツと共に視聴者に表示される情報である表示情報を、配信コンテンツと共にインターネットを介してライブ配信する。また、配信部43は、抽出部42により抽出されたコンテンツを含む表示情報を配信する。
【0078】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、ライブ配信される配信コンテンツと共に、心拍数等によって示される出演者のリアルタイムな心情を視聴者に提供することで配信コンテンツの娯楽性を高めるため、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信することができる。
【0079】
また、実施形態に係る情報提供装置10において、例えば、取得部41は、対象情報として、センサにより検知された情報を取得する。また、取得部41は、対象情報として、配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを取得する。そして、配信部43は、配信コンテンツが示す対象の心拍、脳波、温度、音声、または、動画像の少なくとも一つを示す表示情報を配信する。
【0080】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、ライブ配信される配信コンテンツと共に、心拍数等によって示される出演者のリアルタイムな心情を視聴者に提供することで配信コンテンツの娯楽性を高めるため、視聴者に対して付加価値のあるコンテンツを配信することができる。
【0081】
また、実施形態に係る情報提供装置10において、例えば、抽出部42は、対象情報に基づいて推定される対象の高揚度に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。また、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者に関する情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。また、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者の位置情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。また、抽出部42は、表示情報の配信先である視聴者の属性情報に基づいて、配信コンテンツに表示させるコンテンツを抽出する。そして、配信部43は、抽出部42により抽出されたコンテンツを含む表示情報を配信してもよい。
【0082】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、配信コンテンツや視聴者に応じたコンテンツを抽出し、配信できるため、コンテンツの訴求効果を向上させることができる。
【0083】
また、実施形態に係る情報提供装置10において、例えば、取得部41は、対象情報として、配信コンテンツに含まれる広告コンテンツが表示される間の対象に関する情報を取得する。そして、配信部43は、広告コンテンツに替えて表示される表示情報を配信する。また、配信部43は、広告コンテンツに対応するコンテンツを含む表示情報を配信する。
【0084】
これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、広告コンテンツが表示されている間には、当該広告に対応するコンテンツと共に、出演者のリアルタイムな動画像を配信することができるため、配信コンテンツへの誘引力を低下させることなく広告コンテンツを視聴者に提供できる。
【0085】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報提供装置10は、例えば、図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置10を例に挙げて説明する。図7は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0086】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0087】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0088】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0089】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0090】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報提供装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0091】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0092】
また、上述した情報提供装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0093】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0094】
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 対象情報データベース
32 利用者情報データベース
33 広告コンテンツデータベース
40 制御部
41 取得部
42 抽出部
43 配信部
100 端末装置
200 コンテンツ配信サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7