(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】セラミックサセプター
(51)【国際特許分類】
H05B 3/02 20060101AFI20240729BHJP
H05B 3/68 20060101ALI20240729BHJP
【FI】
H05B3/02 B
H05B3/68
(21)【出願番号】P 2023217982
(22)【出願日】2023-12-25
【審査請求日】2023-12-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0146632
(32)【優先日】2023-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520139620
【氏名又は名称】ミコ セラミックス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ヒョン-チョン
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-133195(JP,A)
【文献】国際公開第2020/153071(WO,A1)
【文献】特開2021-174703(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/02
H05B 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された複数の発熱体レイヤが配置された絶縁プレートを含み、
前記複数の発熱体レイヤは、第1端子対の間で連結された第1抵抗部と第1連結部を含む第1パターンを有する第1発熱体レイヤ、及び第2端子対の間で連結された第2抵抗部と第2連結部を含む第2パターンを有する第2発熱体レイヤを含み、
前記第1連結部は、前記第1抵抗部の端部と、前記第1端子対のいずれか一つの端子とを連結し、前記第2連結部は、前記第2抵抗部の端部と、前記第2端子対のいずれか一つの端子とを連結
し、
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部のそれぞれが、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含み、
前記第1抵抗部の円弧部及び前記第2抵抗部の円弧部を前記絶縁プレートの平面に投影したとき、前記第2抵抗部の円弧部は、前記第1抵抗部の円弧部の間に配置される、サセプター。
【請求項2】
積層された複数の発熱体レイヤが配置された絶縁プレートを含み、
前記複数の発熱体レイヤは、第1端子対の間で連結された第1抵抗部と第1連結部を含む第1パターンを有する第1発熱体レイヤ、及び第2端子対の間で連結された第2抵抗部と第2連結部を含む第2パターンを有する第2発熱体レイヤを含み、
前記第1連結部は、前記第1抵抗部の端部と、前記第1端子対のいずれか一つの端子とを連結し、前記第2連結部は、前記第2抵抗部の端部と、前記第2端子対のいずれか一つの端子とを連結し、
前記第1連結部と前記第2連結部は中心に対して直径方向に延長され、前記第1連結部と前記第2連結部のそれぞれは、隣接する抵抗部パターンとの間に1つずつ配置された、サセプター。
【請求項3】
前記第1連結部と前記第2連結部は、前記絶縁プレートの中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項4】
前記複数の発熱体レイヤは、第3端子対の間で連結された第3抵抗部と第3連結部を含む第3パターンを有する第3発熱体レイヤをさらに含み、
前記第3連結部は、第3抵抗部の端部と、前記第3端子対のいずれか一つの端子とを連結し、前記第3抵抗部は、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含む、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項5】
前記第1抵抗部の円弧部、前記第2抵抗部の円弧部、及び前記第3抵抗部の円弧部を前記絶縁プレートの平面に投影したとき、前記第3抵抗部の円弧部は、前記第1抵抗部の円弧部と第2抵抗部の円弧部との間に配置される、請求項4に記載のサセプター。
【請求項6】
前記第1連結部、前記第2連結部、及び前記第3連結部は、前記絶縁プレートの中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される、請求項4に記載のサセプター。
【請求項7】
前記第1パターン及び前記第2パターンのそれぞれは、同一個数の、一つ以上の分割された配置領域のそれぞれに配置される、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項8】
前記第1パターン及び前記第2パターンのそれぞれは、互いに異なる個数の、一つ以上の分割された配置領域のそれぞれに配置される、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項9】
前記第1連結部及び前記第2連結部のそれぞれが、ウェーブ形状の連結線を含む、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項10】
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部のそれぞれが、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含み、一つ以上の前記第1パターンと一つ以上の前記第2パターンのそれぞれは、層間に重ならない互いに異なる配置領域に配置され、中心に対して
点対称である前記円弧部と、中心に対して
点対称である前記折曲げ部を含み、
前記第1連結部と前記第2連結部が前記中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される、請求項1
又は2に記載のサセプター。
【請求項11】
前記第1発熱体レイヤの2個の連結部が、直径外側方向に互いに180°方向に配置され、前記第2発熱体レイヤの2個の連結部が、直径外側方向に互いに180°方向に配置
され、前記第1発熱体レイヤの2個の連結部の延長線と前記第2発熱体レイヤの2個の連結部の延長線とが互いに垂直である、請求項10に記載のサセプター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックサセプターに関し、特に、温度均一度を向上させるためのヒーターパターンが適用されたセラミックサセプターに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体装置又はディスプレイ装置は、誘電体層及び金属層を含む複数の薄膜層を、ガラス基板、フレキシブル基板又は半導体ウエハー基板上に順次に積層した後、パターニングする方式で製造される。それらの薄膜層は、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition,CVD)工程又は物理気相蒸着(Physical Vapor Deposition,PVD)工程によって基板上に順次に蒸着される。前記CVD工程には、低圧化学気相蒸着(Low Pressure CVD,LPCVD)工程、プラズマ強化化学気相蒸着(Plasma Enhanced CVD,PECVD)工程、有機金属化学気相蒸着(Metal Organic CVD,MOCVD)工程などがある。このようなCVD装置及びPVD装置には、ガラス基板、フレキシブル基板、半導体ウエハー基板などを支持し、所定の熱を発生したり高周波(RF)電極によってプラズマを発生させたりするためのセラミックサセプターが配置される。前記セラミックサセプターは、半導体素子の配線微細化などの精密な工程のために、プラズマ蒸着工程などにおいて正確な温度制御と熱処理の要求などによって広く用いられており、また、半導体ウエハー基板上に形成された薄膜層のエッチング工程(etching process)、又はフォトレジスト(photoresist)の焼成工程などにおいてプラズマ生成又は基板加熱のために用いられる。
【0003】
一般のセラミックサセプターは、セラミック材質の間に配置されたヒーター機能用の発熱体を含む。セラミックサセプター構造において、発熱体が電力の供給を受けて熱を発生させて半導体ウエハー基板などを加熱する際に、安定した半導体工程による収率の向上のためには基板の温度均一度が重要である。
【0004】
図1Aは、従来のセラミックサセプターの発熱体パターンの平面図である。
【0005】
図1Aを参照すると、従来のセラミックサセプターは、一般に、同一平面上に、直径方向に内側の発熱体パターン10及び直径方向に外側の発熱体パターン20を有し、内側の発熱体パターン10は、中心部の第1端子対10a,10bの間で円弧を描きながら延長されたパターンであり、外側の発熱体パターン20は、中心部の第2端子対20a,20bの間で円弧を描きながら延長されたパターンである。
【0006】
しかしながら、従来のセラミックサセプターは、同一層内の同一平面上に形成された、内側の発熱体パターン10及び外側の発熱体パターン20を有するので、基板が置かれるサセプターの上面の温度が全体領域において均一でない場合に、発熱体の配置ピッチ(pitch)を調整して当該部分の温度を上げたり下げたりして温度均一度を向上させる方法を試みる。
【0007】
また、従来のセラミックサセプターは、直線区間21a,21bの一側が第2端子対20a,20bに連結され、抵抗パターンを有する外側の発熱体パターン20の2個の連結点まで延長されることにより、第2端子対20a,20bに連結されて延長された外側の発熱体パターン20をなしている。これによって、従来のセラミックサセプターにおいて狭い間隔で離隔している発熱体直線区間21a,21bが、
図1Bのように、酸化などによってクラックなどの欠陥が発生して抵抗値が変わったり短絡が発生したりすることがあり、これは温度均一度に影響を及ぼすという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、多層構造の発熱体パターンを、円弧部分が重ならないように配置するか、発熱体直線区間を互いに異なる層において中心に対して互いに異なる角度に配置させ、又は、1層構造の発熱体パターンにおいても発熱体直線区間を中心に対して互いに異なる角度に配置させることにより、サセプターの上面の全領域において温度均一度を向上させることができるセラミックサセプターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
まず、本発明の特徴を要約すれば、上記の目的を達成するための本発明の一面に係るセラミックサセプターは、複数の発熱体レイヤが配置された絶縁プレートを含み、前記複数の発熱体レイヤは、第1端子対の間で連結された第1抵抗部と第1連結部を含む第1パターンを有する第1発熱体レイヤ、及び第2端子対の間で連結された第2抵抗部と第2連結部を含む第2パターンを有する第2発熱体レイヤを含み、前記第1連結部は、前記第1抵抗部の端部と、前記第1端子対のいずれか一つの端子とを連結し、前記第2連結部は、前記第2抵抗部の端部と、前記第2端子対のいずれか一つの端子とを連結する。
【0010】
前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部のそれぞれが、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含み、前記第1抵抗部の円弧部及び前記第2抵抗部の円弧部を前記絶縁プレートの平面に投影したとき、前記第2抵抗部の円弧部は、前記第1抵抗部の円弧部の間に配置されてよい。
【0011】
ここで、前記第1連結部と前記第2連結部は、前記絶縁プレートの中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されてよい。
【0012】
前記複数の発熱体レイヤは、第3端子対の間で連結された第3抵抗部と第3連結部を含む第3パターンを有する第3発熱体レイヤをさらに含み、前記第3連結部は、第3抵抗部の端部と、前記第3端子対のいずれか一つの端子とを連結し、前記第3抵抗部は、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含んでよい。
【0013】
前記第1抵抗部の円弧部、前記第2抵抗部の円弧部、及び前記第3抵抗部の円弧部を前記絶縁プレートの平面に投影したとき、前記第3抵抗部の円弧部は、前記第1抵抗部の円弧部と第2抵抗部の円弧部との間に配置されてよい。
【0014】
前記第1連結部、前記第2連結部、及び前記第3連結部は、前記絶縁プレートの中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されてよい。
【0015】
前記第1パターン及び前記第2パターンのそれぞれは、同一個数の、一つ以上の分割された配置領域のそれぞれに配置されてよい。
【0016】
前記第1パターン及び前記第2パターンのそれぞれは、互いに異なる個数の、一つ以上の分割された配置領域のそれぞれに配置されてよい。
【0017】
前記第1連結部及び前記第2連結部のそれぞれが、ウェーブ形状の連結線を含んでよい。
【0018】
また、他の例として、前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部のそれぞれが、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含み、一つ以上の前記第1パターンと一つ以上の前記第2パターンのそれぞれは、層間に重ならない互いに異なる配置領域に配置され、中心に対して対称である前記円弧部と、中心に対して対称である前記折曲げ部を含み、前記第1連結部と前記第2連結部が前記中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されてよい。
【0019】
前記第1発熱体レイヤの2個の連結部が直径外側方向に互いに180°方向に配置され、前記第2発熱体レイヤの2個の連結部が直径外側方向に互いに180°方向に配置され、前記第1発熱体レイヤの2個の連結部の延長線と前記第2発熱体レイヤの2個の連結部の延長線とが垂直であることが好ましい。
【0020】
そして、本発明のもう一つの一面に係るサセプターは、発熱体が配置された絶縁プレートを含み、前記発熱体は、同一平面上において、複数に分割された配置領域ごとに配置されたそれぞれのパターンを含み、それぞれの前記パターンは、端子対の間で連結された抵抗部と連結部を含み、それぞれの前記連結部は、第1端子に連結された当該抵抗部の端部と第2端子とを連結する。
【0021】
それぞれの抵抗部は、円周方向に続く複数の円弧部と、円弧部同士を繋ぐ複数の折曲げ部を含んでよい。
【0022】
それぞれの前記パターンの連結部が、前記絶縁プレートの中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されてよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るセラミックサセプターによれば、多層構造の発熱体パターンを円弧部分が重ならないように配置することによって、各領域に均一に発熱体が分布して発熱するので温度均一度が向上し、多層構造の発熱体パターンにおいて複数個の層間直線区間連結線が互いに重なったり並んで配置されず、又は1層構造の発熱体パターンにおいても直線区間連結線の2個以上を中心に対して互いに異なる角度に配置させることによって、サセプターの上面の全領域において温度均一度を向上させることができる。また、このような構造によれば、直線区間連結線の酸化などによるクラックなどの欠陥発生を低減でき、かつ、多層構造の発熱体パターンは各層における配置領域別に自由に温度を調節でき、温度均一度のための温度制御の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本発明に関する実施例を提供し、詳細な説明と一緒に本発明の技術的思想を説明する。
【0025】
【
図1A】従来のセラミックサセプターの発熱体パターンの平面図である。
【
図1B】従来のセラミックサセプターの発熱体直線区間での例示的な欠陥を示す。
【
図2】本発明の一実施例に係るセラミックサセプターを示す概略断面図である。
【
図3A-3D】本発明のセラミックサセプターの発熱体パターンの例示的な1層構造の様々なパターンを説明するための図である。
【
図4】本発明のセラミックサセプターの発熱体パターンのうち、端子と抵抗部との間の連結部を示す。
【
図5A-5D】本発明のセラミックサセプターの発熱体パターンの例示的な2層構造を説明するための図である。
【
図6A-6D】本発明のセラミックサセプターの発熱体パターンの例示的な2層構造の他のパターンを説明するための図である。
【
図7】本発明のセラミックサセプターの発熱体パターンの例示的な3層構造のパターンを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下では添付の図面を参照して本発明について詳しく説明する。ここで、各図において同一の構成要素には可能な限り同一の符号を付する。また、既に公知の機能及び/又は構成に関する詳細な説明は省略する。以下に開示する内容は、様々な実施例に係る動作を理解する上で必要な部分を重点的に説明し、その説明の要旨を曖昧にし得る要素に関する説明は省略する。また、図面の一部の構成要素は、誇張して、省略して、又は概略して図示可能である。各構成要素の大きさは実の大きさを全的に反映するものではなく、したがって、各図に描かれている構成要素の相対的な大きさや間隔によってここに記載の内容が限定されることはない。
【0027】
本発明の実施例を説明するとき、本発明と関連している公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を却って曖昧にさせ得ると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は本発明における機能を考慮して定義された用語であり、それらは使用者、運用者の意図又は慣例などによって変更可能である。したがって、その定義は本明細書全般にわたる内容に基づいて下されるべきであろう。詳細な説明で使われる用語は、単に本発明の実施例を記述するためのものであり、決して制限的であってはならない。特に断らない限り、単数形態の表現は複数形態の意味を含む。本説明において、「含む」又は「備える」のような表現は、ある特性、数字、段階、動作、要素、それらの一部又は組合せを示すためのものであり、記述された以外の一つ又はそれ以上の特性、数字、段階、動作、要素、それらの一部又は組合せの存在又は可能性を排除するように解釈されてはならない。
【0028】
なお、第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するために使われてよいが、これらの用語によって前記様々な構成要素が限定されるものではなく、これらの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われるだけである。
【0029】
図2は、本発明の一実施例に係るセラミックサセプター100を示す概略断面図である。
【0030】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る(セラミック)サセプター100は、絶縁プレート110及びシャフト(shaft)120を含む。
【0031】
本発明の一実施例に係るセラミックサセプター100は、半導体ウエハー、ガラス基板、フレキシブル基板などの様々な目的の加工対象基板を支持し、当該加工対象基板を所定の温度に加熱する半導体装置である。セラミックサセプター100は、プラズマ強化化学気相蒸着又はドライエッチングなどのプラズマを用いる半導体工程に用いられてもよい。
【0032】
絶縁プレート110は、セラミック材質中に、プラズマ発生用の高周波電極112及び(又は)基板加熱用の発熱体114が所定の間隔で離隔して配置(埋設)されるように構成されてよい。絶縁プレート110は、加工対象基板を安定して支持しながら発熱体114を用いた基板の加熱、及び(又は)高周波電極112によるプラズマを用いた半導体工程が可能となるように構成される。
【0033】
本発明のセラミックサセプター100において、図示してはいないが、絶縁プレート110上に置かれる基板11を保持するために静電チャック機能のチャック電極がさらに配置されることも可能である。例えば、チャック電極が高周波電極112又は発熱体114の上側又は下側に所定の間隔で離隔して配置(埋設)されるようにさらに構成されてよい。
【0034】
絶縁プレート110は、所定の形状を有する板状構造物で形成されてよい。例えば、絶縁プレート110は、円形の板状構造物で形成されてよく、必ずしもそれに限定されない。ここで、セラミック材質は、Al2O3、Y2O3、Al2O3/Y2O3、ZrO2、AlC(Autoclaved lightweight concrete)、TiN、AlN、TiC、MgO、CaO、CeO2、TiO2、BxCy、BN、SiO2、SiC、YAG、ムライト(Mullite)、AlF3のうち少なくとも一つの物質であってよく、好ましくは、窒化アルミニウム(AlN)であってよい。さらに、それぞれのセラミック粉末は、選択的に0.1~10%程度、好ましくは約1~5%程度の酸化イットリウム粉末を含んでよい。
【0035】
シャフト120は、貫通孔を有する管(pipe)形であり、絶縁プレート110の下面に接合又は結合される。シャフト120は、絶縁プレート110と同じセラミック材質で形成されて接合又は結合されてよい。
【0036】
高周波電極112又はチャック電極は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、金(Au)、ニオビウム(Nb)、チタニウム(Ti)、窒化アルミニウム(AlN)又はそれらの合金からなってよく、好ましくはモリブデン(Mo)からなってよい。高周波電極112は、中空型シャフト120に内在された連結ロッド121を通じてRF(Radio)電源に連結されたり接地(ground)に連結されてよく、チャック電極は、中空型シャフト120に内在された他の連結ロッドを通じてチャック電極駆動用電源(直流又は交流電源)に連結されてよい。高周波電極112は、ワイヤータイプ(wire type)又はシートタイプ(sheet typ)のメッシュ(mesh)構造を有する。ここで、メッシュ構造は、第1方向に配列された複数の金属と第2方向に配列された複数の金属とが互いにずれて交差して形成された網状の構造である。
【0037】
発熱体114は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、又はそれらの合金又は炭化物などからなり、高融点及び高い抵抗性を有する。発熱体114は、発熱線(又は、抵抗線や発熱電極)による板状コイル形態などで形成されてよい。また、発熱体114は、精密な温度制御のために多層構造で形成されてもよい。このような発熱体114は、半導体製造工程において、シャフト120に内在された連結ロッド123を通じて電源に連結され、円滑な蒸着工程及びエッチング工程などを行うために、絶縁プレート110上の加工対象基板を所定の一定の温度に加熱する機能を果たし得る。
【0038】
本発明の一実施例に係るセラミックサセプター100は、発熱線(又は、抵抗線)からなる発熱体114が、
図3A~
図7のように、多層構造の発熱体パターンを円弧部分が重ならないように配置することによって、各領域に均一に発熱体が分布して発熱し、温度均一度を向上させる。また、多層構造の発熱体114のパターンにおいて層間直線区間(端子と抵抗部とを連結する連結部)の複数個が互いに重なったり並んで配置されないように多層構造の発熱体114のパターンを配置することによって、温度均一度をさらに向上させ得るようにした。また、
図3A~
図3Dのような1層構造の発熱体114のパターンにおいても、直線区間(端子と抵抗部とを連結する連結部)の2個以上を中心に対して互いに異なる角度に配置させることによって、サセプターの上面の全領域で温度均一度を向上させ得るようにした。
【0039】
以下、
図3A~
図7を参照して、本発明の上記のような構成について具体的に説明する。
【0040】
図3A~
図3Dは、本発明のセラミックサセプター100における発熱体114のパターンの例示的な発熱体レイヤ(heater layer)が1層構造である様々な発熱体114のパターンを説明するための図である。
図3Aは、セラミックサセプター100の平面図において2等分された配置領域311,312のそれぞれに、1層構造の発熱体114のパターン90を配置した構造を示す。
図3Bは、セラミックサセプター100の平面図において3等分された配置領域321,322,323のそれぞれに1層構造の発熱体114のパターン90を配置した構造を示す。
図3Cは、セラミックサセプター100の平面図において4等分された配置領域331,332,333のそれぞれに1層構造の発熱体114のパターン90を配置した構造を示す。
図3Dは、セラミックサセプター100の平面図において多数個に等分された配置領域のそれぞれに1層構造の発熱体114のパターン90の配置が可能である構造を示す。
【0041】
図3A~
図3Dを参照すると、発熱体114は、絶縁プレート110の内側に、同一平面上に2以上の均等(equal parts)又は不均等(not equal parts)に分割された配置領域に配置されたそれぞれのパターンを含んでよい。
【0042】
すなわち、発熱体114は、絶縁プレート110の内側に同一平面上に、複数に分割された配置領域ごとに配置されたそれぞれのパターン90を含む。それぞれのパターン90は、端子対81a,81bの間で連結された抵抗部91と連結部92を含む。
【0043】
ここで、それぞれの連結部92は、第1端子81aに連結された当該抵抗部91の端部と第2端子81bとを連結し、それぞれの抵抗部91は、円周方向に続く複数の円弧部85と、円弧部85同士を繋ぐ複数の折曲げ部86を含む。
【0044】
また、それぞれのパターン90の連結部92は、いかなる2個も互いに平行な連結部は存在しないように配置されており、それぞれのパターン90の連結部92は、中心に対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されている。すなわち、隣接したパターン90の連結部92が互いに隣接するように配置されない。
【0045】
図4は、本発明のセラミックサセプター100における発熱体114のパターンのうち、端子81bと抵抗部91との間の連結部92を示す。
【0046】
図4を参照すると、複数に分割された配置領域ごとに配置されたそれぞれのパターン90は、端子対81a,81bの間で連結された抵抗部91と連結部92を含み、連結部92はサインウエーブ(sine wave)などのウェーブ形状の連結線を含む。
【0047】
すなわち、ここで、前記ウェーブ形状は、下に膨らんだ部分と上に膨らんだ部分とが連結された部分を1回以上有する形状であり、各膨らんだ部分における曲率は、R400~R500程度に設計されることが好ましい。これは、曲率を高めて緩やかな曲線にすることで、酸化などによる欠陥を低減可能にするためである。
【0048】
上にも述べたように、発熱体114の抵抗部91と連結部92は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、又はそれらの合金又は炭化物などからなっている。抵抗部91は、上のような発熱体114の素材をコイル形状(場合によって、鋸歯状のジグザグ形状なども可能)に加工して電子の移動距離を大きくすることによって抵抗性を高めた部分であり、連結部92は、電気的に連結するための連結線の部分である。
【0049】
以下、同様に、上述した発熱体114のパターン90、端子対81a,81b、円弧部85、折曲げ部86、抵抗部91、連結部92などの概念は、発熱体レイヤ(heater layer)が2層以上である多層構造においてもそのまま適用する。
【0050】
図5A~
図5Dは、本発明のセラミックサセプター100における発熱体114のパターンの例示的な発熱体レイヤ(heater layer)の2層構造を説明するための図である。
図5Aは、セラミックサセプター100の内側において互いに異なる平面に2層構造で発熱体114のパターン90を配置した平面図である。
図5Bは、
図5Aの断面構造において、上部第1発熱体レイヤ511と下部第2発熱体レイヤ512の模式的な積層構造を示す。
図5Cは、
図5Aの第1発熱体レイヤ511を示す平面図である。
図5Dは、
図5Aの第2発熱体レイヤ512を示す平面図である。
【0051】
図5A~
図5Dを参照すると、本発明のセラミックサセプター100の2層積層構造の発熱体114は、セラミック材質を挟んで所定の距離離隔して形成された第1発熱体レイヤ511及び第2発熱体レイヤ512を含む。
【0052】
第1発熱体レイヤ511は、端子対81a-1,81b-1の間で連結された第1抵抗部91-1と第1連結部92-1を含む第1パターン90-1を含む。また、第2発熱体レイヤ512は、他の層の端子対81a-2,81b-2の間で連結された第2抵抗部91-2と第2連結部92-2を含む第2パターン90-2を含む。
【0053】
また、第1連結部92-1と第2連結部92-2はそれぞれが、第1端子81a-1/81a-2に連結された当該抵抗部91-1/91-2の端部と、第2端子81b-1/81b-2とを連結する。また、第1抵抗部91-1と第2抵抗部91-2はそれぞれが、円周方向に続く複数の円弧部85-1/85-2、及び円弧部85-1/85-2同士を繋ぐ折曲げ部86-1/86-2を含む。
【0054】
ここで、第1抵抗部91-1の円弧部85-1と第2抵抗部91-2の円弧部85-2は、
図5Aのように、層間に重なる配置領域に配置されてよい。すなわち、第1パターン90-1と第2パターン90-2を絶縁プレート110の平面に投影したとき、すなわち、第1抵抗部91-1の円弧部85-1及び第2抵抗部91-2の円弧部85-2を絶縁プレート110の平面に投影したとき、第2抵抗部91-2の円弧部85-2は、第1抵抗部91-1の円弧部85-1同士の間に配置されてよい。このとき、第1抵抗部91-1の円弧部85-1及び第2抵抗部91-2の円弧部85-2が中心Oに対して互いに異なる半径の位置に配置されることにより、パターンの各間の発熱(heating)温度を補完して温度均一性を高めることができる。
【0055】
また、第1連結部92-1と第2連結部92-2が中心Oに対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される。
図5Aのように、各層に1つずつのパターン90-1/90-2が配置された構造において、第1連結部92-1と第2連結部92-2が中心Oに対して直径外側方向に互いに180°方向に配置されることが好ましい。
【0056】
図5Aで、例えば、第1発熱体レイヤ511の第1パターン90-1の代わりに、
図3A~
図3Dのように、2以上の多重分割された配置領域に発熱体114のパターンを有する発熱体レイヤを構成することもできる。このとき、第2パターン90-2はそのまま適用されてよい。
【0057】
その他にも、本発明は、
図5Aにおける第2発熱体レイヤ512の第2パターン90-2の代わりに、
図3A~
図3Dのように、2以上の多重分割された配置領域に発熱体114のパターンを有する発熱体レイヤを構成することができる。このとき、第1パターン90-1はそのまま適用されてよい。
【0058】
すなわち、本発明は、第1発熱体レイヤ511及び第2発熱体レイヤ512の2層積層構造において、各発熱体レイヤが、1つのパターン又は2つ以上の多重分割された配置領域に発熱体114のパターンを有する如何なる組合せのパターン構造においても(各層ごとに分割された配置領域が同一であっても異なってもよい。)、上のような方法で実施可能である。さらに、このような原理は、発熱体レイヤ(heater layer)が3層以上である発熱体114の積層構造(
図7参照)におけるそれぞれの発熱体レイヤが、1つのパターン又は2つ以上の多重分割された配置領域に発熱体114のパターンを有するあらゆる組合せのパターン構造(各層ごとに分割された配置領域が同一であっても異なってもよい。)で構成されるとき、いずれも、上のような方法で実施可能である。
【0059】
図6A~
図6Dは、本発明のセラミックサセプター100における発熱体114のパターンの例示的な2層構造の他のパターンを説明するための図である。
図6A~
図6Dは、第1発熱体レイヤ511及び第2発熱体レイヤ512の2層積層構造において、それぞれの発熱体レイヤが、2分割、3分割、4分割、及びその他の多重分割で分割された配置領域に同一の発熱体114のパターンを有する構造を例示する。
【0060】
まず、
図6B~
図6Dにおいても、
図5Aと同様に、第1発熱体レイヤ511の第1パターン90-1に含まれた第1抵抗部91-1の円弧部85-1と、第2発熱体レイヤ512の第2パターン90-2に含まれた第2抵抗部91-2の円弧部85-2は、層間に重なる配置領域に配置されてよい。すなわち、第1パターン90-1と第2パターン90-2を絶縁プレート110の平面に投影したとき、すなわち、第1抵抗部91-1の円弧部85-1及び第2抵抗部91-2の円弧部85-2を絶縁プレート110の平面に投影したとき、第2抵抗部91-2の円弧部85-2は、第1抵抗部91-1の円弧部85-1の間に配置されてよい(
図5A参照)。このとき、第1抵抗部91-1の円弧部85-1及び第2抵抗部91-2の円弧部85-2が中心Oに対して互いに異なる半径の位置に配置されることにより、パターンの各間の発熱温度を補完して温度均一性を高めることができる。また、第1発熱体レイヤ511の第1連結部92-1と第2発熱体レイヤ512の第2連結部92-2が中心Oに対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される。
【0061】
また、
図6Aを参照すると、
図5Aにおけると同様に、第1発熱体レイヤ511と第2発熱体レイヤ512が、端子対81a,81b、円弧部85、折曲げ部86、抵抗部91、連結部92などを備える。
【0062】
ただし、ここで、発熱体114は、端子対81a-1,81b-1の間で連結された第1抵抗部91-1と第1連結部92-1を含む1つ又は2つ以上の第1パターン90-1を有する第1発熱体レイヤ511、及び他の端子対81a-2,81b-2の間で連結された第2抵抗部91-2と第2連結部92-2を含む1つ又は2つ以上の第2パターン90-2を有する第2発熱体レイヤ512を含んでよい。
【0063】
また、ここで、1つ又は2つ以上の第1パターン90-1と第2パターン90-2は、層間に重ならない(配置領域が重ならない)互いに異なる配置領域に配置される。すなわち、1つ又は2つ以上の第1パターン90-1は、中心Oに対して点対称である円弧部85と中心Oに対して点対称である折曲げ部86を含んでよく、また、1つ又は2つ以上の第2パターン90-2は、中心Oに対して点対称である円弧部85と中心Oに対して点対称である折曲げ部86を含んでよい。
【0064】
また、第1発熱体レイヤ511の第1連結部92-1と第2発熱体レイヤ512の第2連結部92-2が中心Oに対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置されるが、特に、第1発熱体レイヤ511の2個の連結部92-1が直径外側方向に互いに180°方向に配置され、第2発熱体レイヤ512の2個の連結部92-2が直径外側方向に互いに180°方向に配置され、第1発熱体レイヤ511の2個の連結部92-1の延長線と第2発熱体レイヤ512の2個の連結部92-2の延長線とが互いに垂直であることが好ましい。
【0065】
図7は、本発明のセラミックサセプター100における発熱体114のパターンの例示的な発熱体レイヤ(heater layer)が3層構造である発熱体114のパターンを説明するための図である。
【0066】
図7を参照すると、本発明のセラミックサセプター100の発熱体114は、
図5A又は
図6A~
図6Dのような実施例における、第1発熱体レイヤ511と第2発熱体レイヤ512の上記のような構造を同一又は類似に含みながら、第2発熱体レイヤ512からセラミック材質を挟んで離隔した第3発熱体レイヤ513をさらに含んでよい。
【0067】
上にも述べたように、第1発熱体レイヤ511、第2発熱体レイヤ512及び第3発熱体レイヤ513の各発熱体レイヤが、上述したような1つのパターン又は2つ以上の多重分割された配置領域に発熱体114のパターンを有する如何なる組合せのパターン構造(各層ごとに分割された配置領域が同一であって異なってもよい。)も可能である。
【0068】
第1発熱体レイヤ511と第2発熱体レイヤ512の構成は、
図5Aの説明で述べた通りであり、第3発熱体レイヤ513は、第3端子対81a-3,81b-3の間で連結された第3抵抗部91-3と第3連結部92-3を含む第3パターン90-3を含んでよい。
【0069】
第3連結部92-3は、第3端子対81a-3,81b-3の第1端子81a-3に連結された当該抵抗部91-3の端部と、第3端子対81a-3,81b-3の第2端子81b-3とを連結する上記のようなウェーブ形状の連結線を含む。
【0070】
第3抵抗部91-3は、円周方向に続く円弧部85-3と、円弧部85-3同士を繋ぐ折曲げ部86-3を含む。
【0071】
図5Aの2層積層構造と類似に、第1発熱体レイヤ511、第2発熱体レイヤ512、及び第3発熱体レイヤ513の抵抗部91-1,91-2,91-3の円弧部85-1,85-2,85-3は、層間に重なる配置領域に配置されてよく、このとき、中心Oに対して互いに異なる半径の位置に配置されてよい。すなわち、第1パターン90-1、第2パターン90-2、及び第3パターン90-3を絶縁プレート110の平面に投影したとき、すなわち、第1抵抗部91-1の円弧部85-1、第2抵抗部91-2の円弧部85-2、及び第3抵抗部91-3の円弧部85-3を絶縁プレート110の平面に投影したとき、第3抵抗部91-3の円弧部85-3は、第2抵抗部91-2の円弧部85-2と第1抵抗部91-1の円弧部85-1との間に配置されてよい(3層の円弧部が互いに重ならないように配置される)。これは、第1発熱体レイヤ511、第2発熱体レイヤ512、及び第3発熱体レイヤ513のいずれか2個の層に存在する円弧部も互いに重ならないようにするものである。これにより、パターンの各間の発熱温度を補完して温度均一性を高めることができる。
【0072】
また、第1発熱体レイヤ511、第2発熱体レイヤ512、及び第3発熱体レイヤ513の連結部92-1,92-2,92-3が中心Oに対して放射状に互いに異なる角度の位置に配置される。これも同様に、第1発熱体レイヤ511、第2発熱体レイヤ512、及び第3発熱体レイヤ513のうち隣接する層間に対して成立できるものである。
【0073】
上述したように、本発明のセラミックサセプター100は、多層構造の発熱体114のパターンを円弧部分が重ならないように配置することによって、各領域に均一に発熱体114が分布して発熱するので温度均一度が向上し、また、多層構造の発熱体114のパターンにおいて層間直線区間である複数個の連結部92が互いに重なったり並んで配置されず、又は1層構造の発熱体114のパターンにおいても直線区間連結部92の2個以上を、中心に対して互いに異なる角度に配置させることにより、サセプターの上面の全領域において温度均一度を向上させることができる。また、このような構造によれば、連結部92の酸化などによるクラックなどの欠陥の発生を低減でき、かつ、多層構造の発熱体114のパターンは、各層における配置領域別に温度を自由に調節でき、温度均一度のための温度制御の自由度を向上させることができる。
【0074】
以上、本発明を具体的な構成要素などのような特定事項、限定された実施例及び図面によって説明してきたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されているだけで、本発明はこれらの実施例に限定されず、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明の思想は、説明された実施例に限定して定められてはならず、添付する特許請求の範囲の他、この特許請求の範囲と均等又は等価の変形があるいかなる技術思想も、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきであろう。
【符号の説明】
【0075】
110 絶縁プレート
114 発熱体
90 パターン
81a,81b 端子対
85 円弧部
86 折曲げ部
91 抵抗部
92 連結部
511 第1発熱体レイヤ
512 第2発熱体レイヤ
513 第3発熱体レイヤ
【要約】
【課題】セラミックサセプターを提供する。
【解決手段】本発明のセラミックサセプターは、多層構造の発熱体パターンを、円弧部分が重ならないように配置するか、発熱体直線区間が互いに異なる層において中心に対して互いに異なる角度に配置されるようにし、又は1層構造の発熱体パターンにおいても発熱体直線区間を中心に対して互いに異なる角度に配置させることにより、サセプターの上面の全領域において温度均一度を向上させることができる。
【選択図】
図5A