(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】サイドリンク不連続受信の制御方法、装置、機器及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20240729BHJP
H04W 72/40 20230101ALI20240729BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240729BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240729BHJP
H04W 72/566 20230101ALI20240729BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/40
H04W92/18
H04W72/231
H04W72/566
(21)【出願番号】P 2023511618
(86)(22)【出願日】2021-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2021114077
(87)【国際公開番号】W WO2022042486
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】202010880352.6
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁 敬
(72)【発明者】
【氏名】劉 思▲キ▼
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-525607(JP,A)
【文献】特表2015-524181(JP,A)
【文献】3GPP; Technical Specification Group Radio Access Network,Medium Access Control (MAC) protocol specification (Release 16),3GPP TS 38.321 V16.0.0 (2020-03),2020年04月09日,128-131頁
【文献】Ericsson,MAC left issues,3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2003110,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2003110.zip>,2020年04月09日
【文献】Huawei, HiSilicon,Draft CR on TS 38.321 on the remaining MAC Open issues for 5G V2X with NR SL,3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-203556,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2003556.zip>,2020年04月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドリンク不連続受信Sidelink DRXの制御方法であって、
端末は、Uu及び/又はPC5のSidelink DRX制御のために用いられる制御シグナリングを受信するステップと、
前記端末は、前記制御シグナリングにより、Sidelink DRX制御を行うステップと、
を含み、
前記制御シグナリングが新たなPC5のMAC CEを含む場合、前記新たなPC5のMAC CEは、MACサブヘッダーを含み、前記MACサブヘッダーは、前記新たなPC5のMAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCID及び/又はeLCIDを含
み、前記方法は、さらに、
予約値のindex=20~61のうちの1つの値をLCIDとして用いて前記新たなPC5のMAC CEを定義することによりsidelink DRXを制御するステップを含む、サイドリンク不連続受信Sidelink DRXの制御方法。
【請求項2】
前記制御シグナリング
がDRX command MAC CEを含
む場合、
前記DRX command MAC CEは、前記DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用い
るように指示するためのLCIDである第1の情報を含み、
或いは、
前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記DRX command MAC CEをSidelink DRX及びUu DRXの制御に用い
る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DRX command MAC CEは、
前記DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のDRXコマンドであるように指示するための第2の情報
をさらに含み、
前記第2の情報は、DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御シグナリング
がLong DRX command MAC CEを含
む場合、
前記Long DRX command MAC CEは、前記Long DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するための第3の情報であって、LCIDである前記第3の情報を含み、
或いは、
前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記Long DRX command MAC CEは、Sidelink DRX及びUu DRXを制御するために用いられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記Long DRX command MAC CEは、
前記Long DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のLONG DRXコマンドであるように指示するための第4の情報
をさらに含み、
前記第4の情報は、Long DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制御シグナリング
が新たなUuのMAC CEを含
む場合、
前記LCID又はeLCIDの数は、少なくとも2つであり、第1のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、第2のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがLong DRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、
及び/又は、
前記新たなUuのMAC CEは、
前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第5の情報
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記新たなUuのMAC CEは、第6の情報をさらに含み、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるlinkに対応するDRX設定を指示するためのリンク識別子link IDが保持されており、
或いは、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるdestinationに対応するDRX設定を指示するための目的地識別子destination IDが保持されており、
或いは、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるpoolに対応するDRX設定を指示するためのプール識別子pool IDが保持されている、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記制御シグナリングが新たなPC5のMAC CEを含む場合、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、
プロトコルによる約束と、
ネットワーク側の設定と
、
サービスに関する優先度
であって、前記サービスは、前記端末と他の端末との間でのものである、サービスに関する優先度と、
前記端末が受信したダウンリンク制御情報又はサイドリンク制御情報における指示と、
の少なくとも1つの方式により決定され、
前
記サービスに関する前記優先度は、
前記端末と他の端末との間での複数の論理チャネルの優先度のうちの一番高い、又は一番低い優先度を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記制御シグナリングが前記新たなPC5のMAC CEを含む場合、
前記LCID又はeLCIDの数は、少なくとも2つであり、第1のLCID又はeLCIDは、前記新たなPC5のMAC CEがDRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、第2のLCID又はeLCIDは、前記新たなPC5のMAC CEがLong DRX command MAC CEであるように指示するためのものであり
、及び/又は、
前記新たなPC5のMAC CEには、第8の情報がさらに保持されており、前記第8の情報は、対応するpoolにSidelink DRX制御を行うことを示すpool IDを指示し、
或いは、
前記第8の情報は、オフセット値であって、前記オフセット値の後にSidelink DRX制御を行うオフセット値を指示
し、前記オフセット値は、drx-onduration Timerの開始時点のサブフレームの開始点に対するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記制御シグナリングが前記新たなPC5のMAC CEを含む場合、前記MACサブヘッダーは、
前記新たなPC5のMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第7の情報であって、LCIDである前記第7の情報
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
Sidelink DRX制御を行うステップは、
サイドリンク不連続受信継続時間タイマーSidelink drx-onDurationTimerを停止させるステップ、
又は、
サイドリンク不連続受信無活動タイマーsidelink drx-InactivityTimerを停止させるステップ、
を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記制御シグナリングがDRX command MAC CEを
含む場合、
前記端末には、短周期のDRXが設定された場合、前記端末は、短周期継続時間を制御するためのサイドリンク不連続受信短周期タイマーsidelink drx-ShortCycleTimerを起動又は再起動するステップ
をさらに含み、
前記方法は、
前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトする前に短DRX周期を使用するステップ、
又は、
前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトした後に長DRX周期を使用するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記制御シグナリングがLONG DRX command MAC CEを
含む場合、
前記端末がsidelink drx-ShortCycleTimerを停止させ、長DRX周期を使用するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサ、メモリ及び前記メモリに記憶され前記プロセッサにおいて実行可能なプログラムを含む端末であって、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法のステップを実現する、端末。
【請求項15】
プログラム又はコマンドを記憶する可読記憶媒体であって、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年8月27日に中国で出願された出願番号No.202010880352.6の中国特許の優先権を主張し、その全ての内容は、引用によりここに含まれる。
【0002】
本出願は、通信の技術分野に属し、具体的には、サイドリンク(Sidelink,SL)不連続受信(Discontinuous Reception,DRX)の制御方法、装置、機器及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、Uu DRXに基づいた関連設計により、端末は、不要なダウンリンク制御チャネルモニタリングをできるだけ減少させることができるが、Sidelinkについては、sidelink制御チャネルに対するモニタリング又は送信の制御を実現するために、PC5にもSidelink DRXを取り入れるとすれば、節電という目的を達成することもできる。
【0004】
Uuインタフェース又はPC5インタフェースのシグナリングによりsidelink DRXを制御することは、早急に解決すべき課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、Uuインタフェース又はPC5インタフェースのシグナリングによりsidelink DRXを制御するという課題を解決する、サイドリンク不連続受信の制御方法、装置、機器及び可読記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1側面において、Sidelink DRXの制御方法であって、
端末は、Uu及び/又はPC5のSidelink DRX制御のために用いられる制御シグナリングを受信するステップと、
前記端末は、前記制御シグナリングにより、Sidelink DRX制御を行うステップと、
を含み、
前記制御シグナリングは、MACシグナリングである、Sidelink DRXの制御方法を提供する。
【0007】
第2側面において、端末に応用されるSidelink DRXの制御装置であって、
Uu及び/又はPC5のSidelink DRX制御のために用いられる制御シグナリングを受信するための受信モジュールと、
前記制御シグナリングにより、Sidelink DRX制御を行うための制御モジュールと、
を備え、
前記制御シグナリングは、MACシグナリングである、Sidelink DRXの制御装置を提供する。
【0008】
第3側面において、プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され前記プロセッサにおいて実行可能なプログラムを含む端末であって、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法のステップを実現する、端末を提供する。
【0009】
第4側面において、プログラム又はコマンドを記憶する可読記憶媒体であって、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0010】
第5側面において、プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され前記プロセッサにおいて実行可能なプログラムを含む端末であって、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法のステップを実現する、端末を提供する。
【0011】
第6側面において、プログラム又はコマンドを記憶する可読記憶媒体であって、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0012】
第7側面において、不揮発性記憶媒体に記憶されるプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサにより実行され、第1側面に記載の処理の方法のステップを実現する、プログラム製品を提供する。
【0013】
第8側面において、プロセッサと通信インタフェースとを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサとは結合され、前記プロセッサは、プログラム又はコマンドを実行し、第1側面に記載の処理の方法を実現するために用いられる、チップを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本出願の実施例において、sidelink DRXに対するMACシグナリングの制御により、sidelink DRXを効率的に、かつ柔軟に制御することを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】CDRXオン継続時間の前におけるウェイクアップ信号のタイムラインフローの模式図である。
【
図3】LTE Uplink、Downlink及びSidelinkの模式図である。
【
図6】8ビットLフィールドを有するR/F/LCID/L MACサブヘッダーの模式図である。
【
図7】16ビットLフィールドを有するR/F/LCID/L MACサブヘッダーの模式図である。
【
図8】R/LCID MACサブヘッダーの模式図である。
【
図9】E/T/R/R/BI MACサブヘッダーの模式図である。
【
図10】E/T/RAPID MACサブヘッダーの模式図である。
【
図11】MACヘッダー、MAC SDU及びパディング(padding)を含むMAC PDUの模式図である。
【
図12】R/R/E/LCID/F/L MACサブヘッダーの模式
図1である。
【
図13】R/R/E/LCID/F/L MACサブヘッダーの模式
図2である。
【
図14】R/R/E/LCID MACサブヘッダーの模式図である。
【
図15】V=「0001」及び「0010」であるSL-SCH MACサブヘッダーの模式図である。
【
図16】V=「0011」であるSL-SCH MACサブヘッダーの模式図である。
【
図17】本出願の実施例に応用可能な無線通信システムのブロック図である。
【
図18】本出願の実施例のサイドリンク不連続受信の制御方法の模式図である。
【
図19】本出願の実施例におけるDRX Command MAC CEを多重化する模式図である。
【
図20】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図1である。
【
図21】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図2である。
【
図22】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図3である。
【
図23】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図4である。
【
図24】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図5である。
【
図25】本出願の実施例において新規に設計されたMAC CEの模式
図6である。
【
図26】本出願の実施例における新たなPC5のMAC CEの模式図である。
【
図27】本出願の実施例におけるMAC CEの模式図である。
【
図28】本出願の実施例のサイドリンク不連続受信の制御装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本出願の実施例を容易に理解するために、以下の技術ポイントを説明する。
【0017】
(1)無線リソース制御のアイドル状態(RRC_IDLE)という状態におけるDRXについて
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)、又は第5世代移動通信技術(5th generation,5G)の通信システムにおいて、RRC_IDLE状態にあるUEは、事前設定された時間に基地局から送信されたページング信号を検出する必要があり、ページング信号を検出する工程は、以下の通りである。
【0018】
ページング無線ネットワーク一時識別子(Paging-RNTI,P-RNTI)に対応する物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel,PDCCH)をブラインド検出する。当該PDCCHが検出されなかった場合、今回の検出の終了に進み、PDCCHの存在が検出された場合、当該PDCCHにより指示された物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel,PDSCH)をさらに検出し、検出されたPDSCHが該当端末のページング信号ではない場合、検出を終了し、さもなければ、検出されたPDSCHは、該当端末のページング信号である。
【0019】
RRC_IDLE状態にある端末は、定期的にページング信号を検出し、該当UEに属するページング信号を受信する確率が比較的低く、毎回のPDCCH及びPDSCHの検出のための電力消費が比較的大きく、端末の節電に不利である。
【0020】
(2)無線リソース制御接続状態(RRC connected)という状態におけるDRXについて
不連続受信(Discontinuous Reception,DRX)は、節電のために、DRX状態にある端末が、制御チャネルに接続され前記制御チャネルをモニタリングすることを必要としないことを目的とする。しかし、端末は、制御チャネルを長時間にモニタリングしない場合、データが一旦到達すると、データ伝送の遅延を増加させる。節電と伝送の遅延とを両立するために、端末がチャネルをモニタリングする時間の長さに応じて、5Gメディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)は、DRX長周期及びDRX短周期との二種類のDRX周期をサポートする。端末のデータ量が比較的頻繁に到達すること、又はサービスが遅延に比較的敏感であると予測した場合、ネットワークは、端末をDRX短周期を使用するように設定することができる。端末のデータ量が比較的疎らで遅延に敏感でないと予測した場合、ネットワークは、端末をDRX長周期のみを使用するように設定することができる。端末がDRX長周期/DRX短周期の切り替えを容易に行うために、DRX長周期がDRX短周期の整数倍であることが要求され、このようにして、双方のモニタリング継続時間(onduration)が揃うことが確保される。
【0021】
DRXメカニズムをサポートするために、基地局は、端末に、DRXに関するタイマー及びパラメータを設定する。具体的には、以下のことを含む。
【0022】
- drx-LongCycleStartOffset:長DRX周期の周期及びオフセットを設定するためのものであり、周期及びオフセットの単位はミリセカンドである。
【0023】
- drx-ShortCycle:短DRX周期の周期及びオフセットを設定するためのものであり、周期及びオフセットの単位はミリセカンドである。
【0024】
- drx-ShortCycleTimer:端末が短DRX周期を使用する時間の長さを制御するためのものであり、単位は整数であり、端末が一旦短DRX周期に入ると、前記整数倍の短周期を維持する必要があることを示す。
【0025】
- drx-onduration Timer:DRX継続モニタリングタイマーであり、当該タイマーが動作している間、端末は、ネットワークのPDCCH制御チャネルをモニタリングし続ける必要がある。当該タイマーの単位はミリセカンドである。
【0026】
- drx-SlotOffset:端末がdrx-onduration Timerを起動する遅延であり、当該パラメータによりサブフレームの開始点に対するDRX ondurationの開始時点のオフセット量を設定し、オフセット量は1/32ミリセカンドの整数倍である。
【0027】
- drx-InactivityTimer:DRX無活動タイマーである。当該タイマーは、端末がアップ/ダウンリンク新規データに対するスケジューリングPDCCHシグナリングを受信した後の1つ目のシンボルで起動し、当該タイマーが動作している間、端末は、制御チャネルをモニタリングし続ける必要があり、当該タイマーの単位はミリセカンドである。
【0028】
- drx-HARQ-RTT-TimerDL:ダウンリンクハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest,HARQ)往復遅延時間(Round-Trip Time,RTT)タイマーであり、各ダウンリンクプロセスに基づいてメンテナンスされ、タイマーの時間の長さは、HARQフィードバック時点から当該プロセスに対するHARQ再送を受信するまでの間の最小時間間隔である。端末は、ダウンリンクプロセスに対応するデータが成功にデコードされない場合にのみ、当該プロセスのHARQ否定応答(Negative-Acknowledgment,NACK)がフィードバックされた後の1つ目のシンボルで当該タイマーを起動する。現在の端末にdrx-HARQ-RTT-TimerDL及び/又はdrx-HARQ-RTT-TimerULのみが動作していると、端末はPDCCH制御チャネルをモニタリングする必要がなく、当該タイマーの単位はシンボルである。
【0029】
- drx-HARQ-RTT-TimerUL:アップリンクHARQ RTTタイマーであり、各アップリンクプロセスに基づいてメンテナンスされ、当該タイマーの時間の長さは、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)伝送時点から当該プロセスに対するHARQ再送を受信するまでの間の最小時間間隔である。アップリンクPUSCH伝送の後、端末は、当該アップリンクプロセスに対するアップリンクHARQ RTTタイマーを起動し、PUSCH伝送がPUSCH繰り返し(PUSCH repetition)を使用した場合、アップリンクHARQ RTTタイマーは、PUSCHの一回目の繰り返しの後に起動し、これにより、基地局が早めにPUSCHを解析した後、タイムリーにPUSCHの繰り返し伝送を終了できることを確保することができる。当該タイマーの単位はシンボルである。
【0030】
- drx-RetransmissionTimerDL:ダウンリンク再送タイマーであり、drx-HARQ-RTT-TimerDLがタイムアウトした後の次のシンボルで当該タイマーを起動する。当該タイマーが動作している間、端末は、ネットワークの制御チャネルをモニタリングし、当該プロセスに対するダウンリンクスケジューリング情報又はダウンリンク設定グラント(configured grant)を受信すると、当該タイマーを停止させる。当該タイマーの単位はタイムスロット(time slot)である。
【0031】
- drx-RetransmissionTimerUL:アップリンク再送タイマーであり、drx-HARQ-RTT-TimerULがタイムアウトした後の次のシンボルで当該タイマーを起動する。当該タイマーが動作している間、端末は、ネットワークの制御チャネルをモニタリングし、当該プロセスに対するアップリンクスケジューリング情報又はアップリンクconfigured grantを受信すると、動作を停止させる。当該タイマーの単位はタイムスロット(time slot)である。
【0032】
以上は、既存のDRXの基本メカニズム及びこれに関するパラメータであり、これらのパラメータの全てが1セットのDRX設定を構成し、UEは、当該設定に従って対応する不連続受信操作を行う。
【0033】
図1を参照し、時間領域において、時間が一つ一つの連続したDRX周期に画成される。
【0034】
前記2種類のDRX周期においてPaging信号又はPDCCHをブラインド検出するための電力消費をさらに削減するために、ウェイクアップ信号(wake-up signal,WUS)及びスリーピング信号(パワーセービング信号(power saving signal)として総称される)という概念が提案されている。
【0035】
(3)RRC_IDLE又は無線リソース制御無活動(RRC_inactive)状態におけるパワーセービング信号について
アイドル(idle)状態における各ページングpaging周期において、ページング時点(Paging Occasion,PO)の前に、基地局は、パワーセービング信号を端末に伝送し、端末は、対応する時点で当該パワーセービング信号を検出する。
【0036】
当該パワーセービング信号は、端末にPO時でのPDCCHを検出するように指示すると、端末は、前記PDCCHを検出する。
【0037】
当該パワーセービング信号は、端末にPO時点でのPDCCHを検出するように指示しないと、端末は、前記PDCCHを検出しない。
【0038】
任意に、ウェイクアップ信号を検出することは、Paging信号又はPDCCHをブラインド検出することよりも複雑度が低く、より節電する。
【0039】
(4)RRC_接続状態におけるパワーセービング信号について
図2を参照し、RRC_接続状態のぞれぞれにおける不連続受信(connected discontinuous reception,CDRX)周期において、ondurationの前に、或いは、ondurationにおける開始時点で、基地局は、パワーセービング信号を端末に伝送し、端末は、対応する時点で当該パワーセービング信号を検出する。
【0040】
当該パワーセービング信号は、端末にondurationのPDCCHを検出するように指示すると、端末は、PDCCHを検出する。
【0041】
当該パワーセービング信号は、端末にondurationのPDCCHを検出するように指示しないと、端末は、PDCCHを検出しない。
【0042】
任意に、ウェイクアップ信号を検出することは、Paging信号又はPDCCHをブラインド検出することよりも複雑度が低く、節電する。
【0043】
前記パワーセービング信号は、PDCCHに類似する信号であってもよく、チャネル状態情報参照信号(Channel-state information RS,CSI-RS)、又は、オンオフ変調(on-off keying,OOK)信号のようなシーケンスに関する信号であってもよい。
【0044】
(5)Sidelinkについての説明
図3を参照し、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)システムは、12個目の発行バージョンから、端末(User Equipment,UE)の間でネットワーク機器を介することなく直接なデータ伝送を行うためのサイドリンク(Sidelink)をサポートするようになった。
【0045】
LTE Sidelinkの設計は、特定の公共安全作業(例えば、火事現場又は地震などの災害の現場で緊急通信を行う)、又は、車車間・路車間(vehicle to everything,V2X)通信などに適用される。車車間・路車間通信は、例えば、基本安全類の通信、高級(自動)運転、隊列編成、センサ拡張などの種々のサービスを含む。LTE Sidelinkは、ブロードキャスト通信のみをサポートするため、主に基本安全類の通信に用いられ、遅延、信頼性などの点で厳しいサービス品質(Quality of Service,QoS)需要を有する他の高級V2Xサービスは、新無線(New Radio,NR)Sidelinkによりサポートされる。
【0046】
5G NRシステムは、LTEによりサポートされない6GHz以上の作業周波数帯域に利用でき、より大きな作業帯域幅をサポートするが、現在のバージョンのNRシステムは、基地局と端末との間のインタフェースのみをサポートし、端末の間で直接に通信するSidelinkインタフェースをサポートしていない。
【0047】
(6)Sidelinkの伝送形式について
現在のSidelink伝送も、主にブロードキャスト(broadcast)、グループキャスト(groupcast)、ユニキャスト(unicast)の幾つかの種類の伝送形式に分けられる。ユニキャストは、文字通り、one to one伝送である。グループキャストは、one to many伝送である。ブロードキャストもone to many伝送であるが、ブロードキャストには、UEが同一のグループに属するという概念がない。
【0048】
現在、Sidelinkユニキャスト及びグループキャスト通信は、物理層ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest,HARQ)フィードバックメカニズムをサポートする。
【0049】
1、リソース割り当てモードMode 1及びMode 2
Sidelink UEのリソース割り当てモードは、2種類に分けられる。
1)基地局スケジューリングモード(Mode 1):ネットワーク側機器(基地局)により制御され、各UEにリソースを割り当てる。
2)UE自律モード(Mode 2):各UEが自律的にリソースを選択する。
【0050】
(7)NR MAC PDUについて
NRは、LTEと異なり、メディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)ヘッダー及びMACサブヘッダーを全てMACプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit,PDU)の先頭に配置されるものではなく、MACサブヘッダー及びMACサービスデータユニット(service Data Unit,SDU)又はMAC制御ユニット(Control Element,CE)によりMACサブプロトコルデータユニット(subPDU)を構成するものであり、
図4及び
図5を参照されたい。
【0051】
各subPDUは、以下の幾つかの種類が可能である。
- MACサブヘッダーのみ(パディングが含まれる)、
- MACサブヘッダー及びMAC SDU、
- MACサブヘッダー及びMAC CE、
- MACサブヘッダー及びパディング。
【0052】
なお、各MACサブヘッダー(ダウンリンク共有チャネル及びアップリンク共有チャネルを例とする)には、以下の幾つかの種類の場合が可能である。そのうちの2種類は、可変サイズ(size)MAC CEに対するものであり、
図6及び
図7を参照されたい。別の1種類については、サブヘッダーのみがある場合は固定size MAC CEであり、
図8を参照されたい。
【0053】
図9及び
図10を参照し、他の用途に用いられるMACサブヘッダーを専らに設計することができ、例えば、ランダムアクセスに対して、MACサブヘッダーは、以下の通りである。
【0054】
(8)LTEにおいてsidelinkに用いられるMAC PDUについて
図11を参照し、MAC PDUは、MACヘッダー(可変サイズ)、MAC SDU(可変サイズ)及びpaddingにより構成され、paddingが選択可能なものである。MACヘッダーは、一つのSL-SCHサブヘッダーと1つ又は複数のMAC PDUサブヘッダーとにより構成され、各サブヘッダーは、一つのMAC SDUに対応している。
【0055】
SL-SCHサブヘッダーには、V/R/R/R/R/SRC/DSTの7つのフィールドがある。
【0056】
MAC PDUサブヘッダーには、R/R/E/LCID/F/Lの6つのフィールド、又はR/R/E/LCIDの4つのフィールドがある可能性がある。
【0057】
図12及び
図13を参照し、図には、SL-SCHサブヘッダーが示されている。
図14、
図15及び
図16を参照し、図には、MAC PDUサブヘッダーが示されている。
【0058】
以下は、各フィールド(field)の具体的な意味である。
【0059】
- V:MAC PDUフォーマットバージョン番号フィールドは、いずれのバージョンのSL-SCHサブヘッダーを使用するかを指示する。当該規範の当該バージョンにおいて、3種類のフォーマットバージョンが定義されているので、当該フィールドを「0001」、「0010」及び「0011」に設定すべきである。DSTフィールドが24ビットであると、当該フィールドを「0011」に設定すべきである。Vフィールドのサイズは4ビットである。
【0060】
- SRC:Source Layer-2 IDフィールドに、ソースのアイデンティティが保持されている。ProSe UE IDに設定される。SRCフィールドのサイズは24ビットである。
【0061】
- DST:DSTフィールドは、16ビット又は24ビットであってもよい。16ビットの場合、目標第2層IDの16個の最上位ビットが保持されている。24ビットの場合、それを「目標第2層ID」に設定する。サイドリンク通信について、目標第2層IDをProSe第2層グループID又はProse UE IDに設定する。V2Xサイドリンク通信について、目標第2層IDをプロトコルで定義された上層により提供される識別子に設定する。Vフィールドが「0001」に設定されると、当該識別子はグループキャスト識別子である。Vフィールドが「0010」に設定されると、この識別子はユニキャスト識別子である。
【0062】
- LCID:論理チャネルIDフィールドは、表1に示された対応するMAC SDU又はパディングの1つのソース層2 ID及び目標層2 IDペアの範囲で論理チャネルのケースを唯一に識別する。MAC PDUに含まれる各MAC SDU又はパディングに対して、一つのLCIDフィールドがある。加えて、1バイトパディング又は2バイトパディングが必要とされるが、MAC PDUの末尾でのパディングによりパディングを実現できない場合、MAC PDUには、さらに1つ又は2つの付加LCIDフィールドが含まれている。「01011」から「10100」までのLCIDの値は、論理チャネルから繰り返したRLC SDUを送信するための論理チャネルを識別し、当該論理チャネルのLCIDの値は、それぞれ「00001」から「01010」へと順に並べられる。LCIDフィールドのサイズは、5ビットである。
【0063】
【0064】
- L:長さフィールドは、対応するMAC SDUの長さ(バイトを単位とする)を指示する。1つのMAC PDUサブヘッダー毎に1つのLフィールドしかないが、最後の1つのサブヘッダーが除外される。Lフィールドのサイズは、Fフィールドにより指示される。
【0065】
- F:フォーマットフィールドは、表2に示されたように、長さフィールドのサイズを指示する。1つのMAC PDUサブヘッダー毎に1つのFフィールドしかないが、最後の1つのサブヘッダーが除外される。Fフィールドのサイズは、1ビットである。MAC SDUのサイズが128バイトよりも小さい場合、Fフィールドの値を0に設定し、さもなければ、1に設定する。
【0066】
【0067】
- E:拡張フィールドは、MACヘッダーにより多くのフィールドが存在するか否かを指示するマークである。Eフィールドは、少なくともR/R/E/LCIDフィールドのもう一つのグループを指示するように「1」に設定される。Eフィールドは、MAC SDU又はパディングが次のバイトから開始することを指示するように「0」に設定される。
【0068】
- R: Reserved bit, set to “0”。
【0069】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0070】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」などの技術用語は、特定の順序又は前後の順番を記述するものではなく、類似した対象を区別するためのものである。なお、このように使用されるデータは、本出願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよく、且つ、「第1」、「第2」により区別される対象は、通常、一種類であり、その数が限定されず、例えば、第1対象は、1つでもよいし、複数であってもよい。また、明細書及び請求項において、「及び」は、接続される対象のうちの少なくとも1つを表し、符号の「/」は、一般的に、前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0071】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に説明される技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution,LTE)/LTEアドバンスト(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限られず、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)、及び他のシステムのような、他の無線通信システムに用いられてもよい。本出願の実施例における技術用語「システム」と「ネットワーク」は、互換可能に使用されることが多く、説明される技術は、以上に言及されたシステム及び無線技術に用いられてもよく、他のシステム及び無線技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の説明では、示例の目的で、新無線(New Radio,NR)システムが説明され、以下の説明では、NR技術用語を使用することが多いが、これらの技術は、第6世代(6th Generation,6G)通信システムのようなNRシステムアプリケーション以外のアプリケーションに応用されてもよい。
【0072】
図17には、本出願の実施例に応用可能な無線通信システムのブロック図が示されている。無線通信システムは、端末171とネットワーク側機器172とを含む。端末171は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と称されてもよく、端末171は、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(或いは、ノートパソコンと称される)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、眼鏡などを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例では、端末171の具体的なタイプが限定されない。ネットワーク側機器172は、基地局又はコアネットワークであってもよく、基地局は、ノードB、発展型ノードB(eNB)、アクセスポイント、基地局トランシーバ(Base TransceiverStation,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(BasicServiceSet,BSS)、拡張サービスセット(ExtendedServiceSet,ESS)、ホームノードB、ホーム発展型ノードB、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)又は前記分野において他のある適切な技術用語と称されてもよく、前記基地局は、同じ技術効果を達成できる限り、特定の技術語彙に限られない。説明すべきこととして、本出願の実施例において、NRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的なタイプが限定されない。
【0073】
以下において、図面を参照しながら、本出願の実施例によって提供されるSidelink DRXの制御方法及び装置を、具体的な実施例及びその応用シーンにより詳しく説明する。
【0074】
図18を参照し、本出願の実施例は、Sidelink DRXの制御方法を提供し、具体的なステップは、ステップ1801とステップ1802とを含む。
【0075】
ステップ1801:端末は、Uu及び/又はPC5のSidelink DRX制御のために用いられる制御シグナリングを受信し、前記制御シグナリングは、MACシグナリングである。
【0076】
任意に、前記制御シグナリングは、DRX command MAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、Long DRX command MAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、新たなUuのMAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、新たなPC5のMAC CEを含む。
【0077】
ステップ1802:端末は、前記制御シグナリングにより、Sidelink DRX制御を行う。
【0078】
例えば、端末は、前記制御シグナリングにより、Sidelink drx-onDurationTimerを停止させ、或いは、sidelink drx-InactivityTimerを停止させる。
【0079】
本出願の実施例において、前記制御シグナリングは、DRX command MAC CEを含み、前記DRX command MAC CEは、前記DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCIDである第1の情報を含み、或いは、前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記DRX command MAC CEをSidelink DRX及びUu DRXの制御に用いる。
【0080】
任意に、DRX command MAC CEは、前記DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のDRXコマンドであるように指示するための第2の情報をさらに含んでもよい。任意に、前記第2の情報は、DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである。
【0081】
本出願の実施例において、前記制御シグナリングは、Long DRX command MAC CEを含み、前記Long DRX command MAC CEは、前記Long DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCIDである第3の情報を含み、或いは、前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記Long DRX command MAC CEをSidelink DRX及びUu DRXの制御に用いる。
【0082】
任意に、Long DRX command MAC CEは、前記Long DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のLONG DRXコマンドであるように指示するための第4の情報をさらに含んでもよい。任意に、前記第4の情報は、Long DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである。
【0083】
本出願の実施例において、前記制御シグナリングは、新たなUuのMAC CEを含み、
前記新たなUuのMAC CEは、論理チャネル識別子(Logical Channel Identifier,LCID)及び/又は拡張論理チャネル識別子(eLCID)を含み、前記LCID及び/又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのものである。
【0084】
任意に、前記LCID又はeLCIDの数は、少なくとも2つであり、第1のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、第2のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがLong DRX command MAC CEであるように指示するためのものである。
【0085】
任意に、前記新たなUuのMAC CEは、前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第5の情報をさらに含む。
【0086】
一部の実施形態において、前記新たなUuのMAC CEは、第6の情報をさらに含み、
前記第6の情報には、
(1)前記新たなUuのMAC CEにより制御されるlinkに対応するDRX設定を指示するためのリンク識別子(link ID)と、
(2)前記新たなUuのMAC CEにより制御されるdestinationに対応するDRX設定を指示するための目的地識別子(destination ID)と、
(3)前記新たなUuのMAC CEにより制御されるpoolに対応するDRX設定を指示するためのプール識別子(pool ID)と、
のうちの1つ又は複数が保持されている。
【0087】
本出願の実施例において、前記制御シグナリングは、新たなPC5のMAC CEを含み、前記新たなPC5のMAC CEは、MACサブヘッダーと、サイズが0である、又は、0ではないMAC CEとを含む。
【0088】
本出願の実施例において、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、以下の少なくとも1つの方式により決定される。
(1)プロトコルによる約束。
例えば、新たなPC5のMAC CEの優先度は、常に1に等しく、或いは、他のMAC CEとは一定の優先度順位を有する。
(2)ネットワーク側の設定。
例えば、基地局により設定される。
(3)他の伝送の優先度の参照。
例えば、端末(UE1)と他の端末(UE2)との間でのサービスに関する優先度を参照する。任意に、前記端末と他の端末との間での複数の論理チャネルの優先度のうちの一番高い、又は一番低い優先度を参照する。
(4)前記端末が受信したダウンリンク制御情報又はサイドリンク制御情報における指示。
【0089】
本出願の実施例において、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、サイドリンク設定グラント確認MAC CEの優先度よりも高く、或いは、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、キャリアセンス(Listen Before Talk)に失敗したMAC CEの優先度よりも高く、或いは、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、サイドリンクバッファステータスレポートBSRに用いられるMAC CEの優先度よりも高く、或いは、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、パディングに用いられるBSRを除いた、BSRに用いられるMAC CEの優先度よりも高く、或いは、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、アップリンク共通制御チャネルのデータを除いた、任意の論理チャネルからのデータの優先度よりも高い。
【0090】
任意に、前記MACサブヘッダーは、前記新たなPC5のMAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCID及び/又はeLCIDを含む。
【0091】
任意に、前記LCID又はeLCIDの数は、少なくとも2つであり、第1のLCID又はeLCIDは、前記新たなPC5のMAC CEがDRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、第2のLCID又はeLCIDは、前記新たなPC5のMAC CEがLong DRX command MAC CEであるように指示するためのものである。
【0092】
任意に、前記MACサブヘッダーは、
前記新たなPC5のMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第7の情報であって、LCIDである前記第7の情報
をさらに含む。
【0093】
任意に、前記新たなPC5のMAC CEには、第8の情報が保持されており、前記第8の情報は、
(1)対応するpoolにSidelink DRX制御を行うことを示すpool IDと、
(2)オフセット値であって、前記オフセット値の後にSidelink DRX制御を行うオフセット値と、
のうちの1つ又は複数を指示する。
【0094】
本出願の実施例において、前記端末がDRX command MAC CEを受信した場合、前記方法は、
前記端末には、短周期のDRXが設定された場合、前記端末は、短周期継続時間を制御するためのサイドリンク不連続受信短周期タイマー(sidelink drx-ShortCycleTimer)を起動又は再起動するステップ
をさらに含む。
【0095】
本出願の実施例において、前記方法は、前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトする前に短DRX周期を使用するステップ、又は、前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトした後に長DRX周期を使用するステップをさらに含む。
【0096】
本出願の実施例において、前記端末がLONG DRX command MAC CEを受信した場合、前記方法は、前記端末がsidelink drx-ShortCycleTimerを停止させ、長DRX周期を使用するステップをさらに含む。
【0097】
以下において、方式1、方式2、方式3及び方式4により制御シグナリングを説明する。方式1:DRX command MAC CEを多重化してsidelink DRXを制御する。
【0098】
【0099】
(1)2つの予約ビット(「R」)において、一方の予約ビットは、PC5であるかUuであるかを指示するためのものであり、他方の予約ビットは、依然として予約ビットとされる場合について
【0100】
例えば、「R+0」は、PC5のDRXコマンドを受信したことを意味し、「R+1」は、UuのDRXコマンドを受信したことを示す。このように、基地局がPC5に対するDRXコマンドと、Uuに対するDRXコマンドとを1つずつ送信した場合、受信したDRX command MAC CEによりPC5に対するDRXコマンドであるかUuに対するDRXコマンドであるかを判断することができる。
【0101】
(2)2つの予約ビットは、ともにPC5であるかUuであるかを指示するためのものである場合について
【0102】
例えば、「01」は、UuのDRXコマンドを受信したことを意味し、「10」は、PC5のDRXコマンドを受信したことを意味し、「11」は、受信したDRXコマンドがUuにもPC5にも作用することを意味する。
【0103】
或いは、R bitを使用しなくても、DRX Command MAC CEを多重化してsidelink DRXを制御することを実現することができる。例えば、DRX commondを受信した後、ユーザによってSL DRX及びUu DRXが設定された場合、SL DRX及びUu DRXは、いずれも当該コマンドを応用することをデフォルトとする。
【0104】
方式2:Long DRX command MAC CEを多重化してsidelink DRXを制御する。
【0105】
【0106】
(1)2つの予約ビットにおいて、PC5であるかUuであるかを指示するために一方の予約ビットを使用し、他方の予約ビットは、依然として予約ビットとされる場合について
【0107】
例えば、「R+0」は、PC5のLONG DRXコマンドを受信したことを意味し、「R+1」は、UuのLONG DRXコマンドを受信したことを示す。このように、基地局がPC5に対するLONG DRXコマンドと、Uuに対するLONG DRXコマンドとを1つずつ送信した場合、受信したLONG DRX command MAC CEによりPC5に対するLONG DRXコマンドであるかUuに対するLONG DRXコマンドであるかを判断することができる。
【0108】
(2)2つの予約ビットは、ともにPC5であるかUuであるかを指示するためのものである場合について
【0109】
例えば、「01」は、UuのLONG DRXコマンドを受信したことを意味し、「10」は、PC5のLONG DRXコマンドを受信したことを意味し、「11」は、受信したLONG DRXコマンドがUuにもPC5にも作用することを意味する。
【0110】
R bitを使用しなくても、DRX Command MAC CEを多重化してsidelink DRXを制御することを実現することができる。例えば、DRX commondを受信した後、ユーザによってSL DRX及びUu DRXが設定された場合、SL DRX及びUu DRXは、いずれも当該コマンドを応用することをデフォルトとする。
【0111】
方式3:新たなUuのMAC CEを設計してsidelink DRXを制御する。
【0112】
場合1:固定サイズ(size)のMAC CEを使用する。
【0113】
図19及び
図20を参照し、予約値index=35~46のうちの1つの値をLCIDとして用いてこのMAC CEを定義することによりsidelink DRXを制御してもよく、予約値index=64~308のうちの1つの値をeLCIDとして用いてこのMAC CEを定義することによりsidelink DRXを制御してもよい。
【0114】
UuのSL DRXの制御に用いられるDRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEは、いずれも新たな予約値のLCID/eLCIDを使用してもよく、同一の予約値のLCID/eLCIDを使用してもよく、R bitによりDRX command MAC CEであるかLONG DRX command MAC CEであるかを区別する。
【0115】
場合2:可変sizeのMAC CEを使用する。
【0116】
LCID/eLCIDの選択は、場合1と同様である。
【0117】
Lフィールドについて、このMAC CEがいずれのlink/destination/poolに対応するDRX設定を制御しているかを指示するために、link ID又はdestination ID又はpool IDを保持することを考慮してもよい。
【0118】
【0119】
方式4:新たなPC5のMAC CEを設計してsidelink DRXを制御する。
【0120】
場合1:sidelink MAC PDU=SL-SCH MAC subheader(
図26を参照)+1つ又は複数のMAC subPDUsである。
【0121】
一つのMAC subPDUsは、
図19を参照し、SL DRX制御のために用いられる一つのMAC subheader(including padding)のみを含む。
【0122】
予約値index=20~61のうちの1つの値をLCIDとして用いてこのMAC CEを定義することによりsidelink DRXを制御してもよい。
【0123】
PC5上でsidelink DRXを制御するDRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEは、いずれも新たな予約値のLCIDを使用してもよく、同一の予約値のLCIDを使用してもよく、例えば、R bitによりDRX command MAC CEであるかLONG DRX command MAC CEであるかを区別する。
【0124】
場合2:SL MAC PDU=SL-SCH MAC subheader(
図26を参照)+1つ又は複数のMAC subPDUsである。
【0125】
一つのMAC subPDUsは、SL DRX制御のために用いられる、一つのMAC subheader(
図19を参照)と一つのMAC CE(
図27を参照)とを含む。
【0126】
MAC CEには、いずれのpoolのDRX設定に対するかを指示するためのpool IDが保持されていてもよく、或いは、UEは、オフセットしてからどのくらい対応する操作を行う必要があるかを指示するためのオフセット指示が保持されていてもよく、或いは、他の必要とする内容が保持されていてもよい。
【0127】
以下において、本出願の実施形態1から本出願の実施形態4により説明する。
【0128】
本出願の実施形態1:
ステップ1:基地局は、UEにDRX command MAC CEを送信し、当該MAC CEは、第2のbitが1であり、第3~第8のbitがLCID=60であるように指示し、SL DRXの制御のために用いられるように指示する。
【0129】
ステップ2:UEは、当該DRX command MAC CEを受信し、
(1)サイドリンク不連続受信(Sidelink Discontinuous Reception,DRX)の継続時間タイマー(onDurationTimer)を停止させる操作と、
(2)サイドリンク不連続受信-無活動タイマー(sidelink drx-InactivityTimer)を停止させる操作と、
のうちの少なくとも1つを実行する。
【0130】
ステップ3:UEには、短周期のDRXが設定された場合、UEは、短周期継続時間を制御するためのサイドリンク不連続受信短周期タイマー(sidelink drx-ShortCycleTimer)を起動又は再起動し、当該timerがタイムアウトする前に短DRX周期を使用し、timerがタイムアウトした後に長DRX周期を使用する。
【0131】
本出願の実施形態2:
ステップ1:基地局は、UEにLONG DRX command MAC CEを送信し、当該MAC CEは、第2のbitが1であり、第3~第8のbitがLCID=59であるように指示し、SL DRXの制御のために用いられるように指示する。
【0132】
ステップ2:UEは、当該LONG DRX command MAC CEを受信し、
(1)Sidelink drx-onDurationTimerを停止させる操作と、
(2)sidelink drx-InactivityTimerを停止させる操作と、
のうちの少なくとも1つを実行する。
【0133】
ステップ3:UEは、sidelink drx-ShortCycleTimerを停止させ、長DRX周期を使用する。
【0134】
本出願の実施形態3:
場合1:
ステップ1:基地局は、UEにDRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEを送信し、LCID/eLCIDの選択は、方式3の場合1での記述を参照する。
【0135】
ステップ2:UEは、当該MAC CEを受信した後、
(1)Sidelink drx-onDurationTimerを停止させる操作と、
(2)sidelink drx-InactivityTimerを停止させる操作と、
のうちの少なくとも1つを実行する。
【0136】
ステップ3:受信されたのがDRX command MAC CEであるかLONG DRX command MAC CEであるかに基づいて、本出願の実施形態1又は本出願の実施形態2におけるステップ3に類似するステップを実行する。
【0137】
場合2:
ステップ1:基地局は、UEにDRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEを送信し、LCID/eLCIDの選択は、方式3の場合1での記述を参照する。
【0138】
MAC CEには、Lフィールドが含まれ、Lフィールドは、例えば、プール識別子(pool ID)又は目的地識別子(destination ID)又はリンク識別子(link ID)などの他の情報をさらに指示してもよい。
【0139】
ステップ2:UEは、当該MAC CEを受信した後、
(1)指示されたpool又はdestination又はlinkに対応するSidelink drx-onDurationTimerを停止させる操作と、
(2)指示されたpool又はdestination又はlinkに対応するsidelink drx-InactivityTimerを停止させる操作と、
のうちの少なくとも1つを実行する。
【0140】
ステップ3:受信されたのがDRX command MAC CEであるかLONG DRX command MAC CEであるかに基づいて、本出願の実施形態1又は本出願の実施形態2におけるステップ3に類似するステップを実行する。
【0141】
本出願の実施形態4:
ステップ1:UE1は、UE2にDRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEを送信し、LCIDの選択は、方式4を参照する。任意に、固定sizeが0であるMAC CE(方式4の場合1)であってもよく、sizeが0ではないMAC CE(方式4の場合2)であってもよい。
【0142】
ステップ2:UE2は、当該DRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEを受信した後、
(1)Sidelink drx-onDurationTimerを停止させる操作と、
(2)sidelink drx-InactivityTimerを停止させる操作と、
のうちの少なくとも1つを実行する。
【0143】
任意に、DRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEには、Pool IDがさらに保持されていると、poolに対応するDRXに関するtimerのみを操作してもよい。
【0144】
任意に、DRX command MAC CE又はLONG DRX command MAC CEには、オフセット値がさらに保持されていると、オフセット値の後にDRXに関するtimerを操作してもよい。
【0145】
ステップ3:受信されたのがDRX command MAC CEであるかLONG DRX command MAC CEであるかに基づいて、実施形態1又は実施形態2におけるステップ3に類似するステップを実行する。
【0146】
図28を参照し、本出願の実施例は、Sidelink DRXの制御装置を提供し、当該装置2800は、
Uu及び/又はPC5のSidelink DRX制御のために用いられる制御シグナリングであって、MACシグナリングである前記制御シグナリングを受信するための受信モジュール2801と、
前記制御シグナリングにより、Sidelink DRX制御を行うための制御モジュール2802と、
を備える。
【0147】
本出願の実施例において、前記制御シグナリングは、DRX command MAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、Long DRX command MAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、新たなUuのMAC CEを含み、或いは、前記制御シグナリングは、新たなPC5のMAC CEを含む。
【0148】
任意に、前記制御シグナリングは、DRX command MAC CEを含み、前記DRX command MAC CEは、前記DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCIDである第1の情報を含み、或いは、前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記DRX command MAC CEをSidelink DRX及びUu DRXの制御に用いる。
【0149】
任意に、DRX command MAC CEは、前記DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のDRXコマンドであるように指示するための第2の情報をさらに含む。
【0150】
任意に、前記第2の情報は、DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである。
【0151】
任意に、前記制御シグナリングは、Long DRX command MAC CEを含み、前記Long DRX command MAC CEは、前記Long DRX command MAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCIDである第3の情報を含み、或いは、前記端末には、Sidelink DRX及びUu DRXが設定されている場合、前記Long DRX command MAC CEをSidelink DRX及びUu DRXの制御に用いる。
【0152】
任意に、前記Long DRX command MAC CEは、前記Long DRX command MAC CEがUu及び/又はPC5のLONG DRXコマンドであるように指示するための第4の情報をさらに含む。
【0153】
任意に、前記第4の情報は、Long DRX command MAC CEにおける1つ又は複数の予約フィールドである。
【0154】
任意に、前記制御シグナリングは、新たなUuのMAC CEを含み、
前記新たなUuのMAC CEは、LCID及び/又はeLCIDを含み、前記LCID及び/又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのものである。
【0155】
任意に、前記LCID又はeLCIDの数は、少なくとも2つであり、第1のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CEであるように指示するためのものであり、第2のLCID又はeLCIDは、前記新たなUuのMAC CEがLong DRX command MAC CEであるように指示するためのものである。
【0156】
任意に、前記新たなUuのMAC CEは、
前記新たなUuのMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第5の情報
をさらに含む。
【0157】
任意に、前記新たなUuのMAC CEは、第6の情報をさらに含み、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるlinkに対応するDRX設定を指示するためのlink IDが保持されており、
或いは、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるdestinationに対応するDRX設定を指示するためのdestination IDが保持されており、
或いは、
前記第6の情報には、前記新たなUuのMAC CEにより制御されるpoolに対応するDRX設定を指示するためのpool IDが保持されている。
【0158】
任意に、前記制御シグナリングは、新たなPC5のMAC CEを含み、前記新たなPC5のMAC CEは、MACサブヘッダーと、サイズが0である、又は、0ではないMAC CEとを含む。
【0159】
任意に、前記新たなPC5のMAC CEの優先度は、以下の少なくとも1つの方式により決定される。
(1)プロトコルによる約束。
(2)ネットワーク側の設定。
(3)前記端末と他の端末との間でのサービスに関する優先度。
例えば、前記端末と他の端末との間での複数の論理チャネルの優先度のうちの一番高い、又は一番低い優先度。
(4)前記端末が受信したダウンリンク制御情報又はサイドリンク制御情報における指示。
【0160】
任意に、前記MACサブヘッダーは、前記新たなPC5のMAC CEをSidelink DRXの制御に用いるように指示するためのLCID及び/又はeLCIDを含む。
【0161】
任意に、前記MACサブヘッダーは、
前記新たなPC5のMAC CEがDRX command MAC CE又はLong DRX command MAC CEであるように指示する第7の情報
をさらに含む。
【0162】
任意に、前記新たなPC5のMAC CEには、第8の情報が保持されており、前記第8の情報は、対応するpoolにSidelink DRX制御を行うことを示すpool IDを指示し、
或いは、
前記第8の情報は、オフセット値であって、前記オフセット値の後にSidelink DRX制御を行うオフセット値を指示する。
【0163】
任意に、Sidelink DRX制御を行うステップは、
Sidelink drx-onDurationTimerを停止させるステップ、
又は、
sidelink drx-InactivityTimerを停止させるステップ、
を含む。
【0164】
本出願の実施例において、装置は、
前記端末には、短周期のDRXが設定された場合、短周期継続時間を制御するためのsidelink drx-ShortCycleTimerを起動又は再起動するための第1の処理モジュール
をさらに備える。
【0165】
本出願の実施例において、装置は、
前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトする前に短DRX周期を使用し、又は、前記sidelink drx-ShortCycleTimerがタイムアウトした後に長DRX周期を使用するための第2の処理モジュール
をさらに備える。
【0166】
本出願の実施例において、装置は、
前記端末がsidelink drx-ShortCycleTimerを停止させ、長DRX周期を使用するための第3の処理モジュール
をさらに備える。
【0167】
本出願の実施例によって提供される制御装置は、
図18に示す方法の実施例による各工程を実現し、同じ技術効果を達成でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0168】
図29は、本出願の実施例を実現するための端末のハードウェア構成図である。
【0169】
当該端末2900は、高周波ユニット2901、ネットワークモジュール2902、オーディオ出力ユニット2903、入力ユニット2904、センサ2905、表示ユニット2906、ユーザ入力ユニット2907、インタフェースユニット2908、メモリ2909、及びプロセッサ2910などの部材を含むが、それらに限定されない。
【0170】
当業者であれば、端末2900は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ2910に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理などの機能を実現することができることが理解可能である。
図29に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0171】
本出願の実施例において、入力ユニット2904は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)29041、及びマイクロホン29042を含んでもよいことが理解されるべきである。表示ユニット2906は表示パネル29061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形態で表示パネル29061を構成することができる。ユーザ入力ユニット2907は、タッチパネル29071及び他の入力機器29072を含む。タッチパネル29071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル29071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器29072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0172】
本出願の実施例において、高周波ユニット2901は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ2910で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット2901は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限定されない。
【0173】
メモリ2909は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ2909は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶可能なプログラム又はコマンド記憶領域と、データ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ2909は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0174】
プロセッサ2910は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、任意に、プロセッサ2910に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンドなどを主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ2910に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0175】
本出願の実施例によって提供される端末は、
図18に示す方法の実施例による各工程を実現し、同じ技術効果を達成でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0176】
本出願の実施例は、不揮発性記憶媒体に記憶されるプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサにより実行され、
図18に記載の制御方法のステップを実現する、プログラム製品をさらに提供する。
【0177】
本出願の実施例は、プログラム又はコマンドを記憶する可読記憶媒体であって、当該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、上記の
図18に示す方法の実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できる、可読記憶媒体をさらに提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0178】
前記プロセッサは、前記実施例に記載された端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えば、コンピュータ読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク或いは光ディスクなどのコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0179】
本出願の実施例は、なお、プロセッサと通信インタフェースとを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサとは結合され、前記プロセッサは、ネットワーク側機器のプログラム又はコマンドを実行し、上記の
図2に示す方法の実施例の各工程を実現するために用いられ、且つ同様な技術効果を達成できる、チップを提供し、繰り返して説明することを回避するために、ここで省略する。
【0180】
なお、本出願の実施例に記載されたチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム又はSoCなどとも呼ばれる。
【0181】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの…を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、ここで示された又は説明された順番で機能を実行することに限定されず、関連する機能によって、ほぼ同時に、或いは反対の順番で機能を実行することをさらに含んでもよい。例えば、説明された順番と異なる順番で上記の方法を実行してもよく、さらに、種々のステップを追加し、省略し、又は組み合わせてもよい。また、一部の例示を参照して説明した特徴を、他の例示に組み合わせてもよい。
【0182】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0183】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。