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特許7528373パケット送信方法、対応関係取得方法、装置、およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-26
(45)【発行日】2024-08-05
(54)【発明の名称】パケット送信方法、対応関係取得方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 49/201 20220101AFI20240729BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20240729BHJP
【FI】
H04L49/201
H04L41/0895
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023533759
(86)(22)【出願日】2021-09-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(86)【国際出願番号】 CN2021116686
(87)【国際公開番号】W WO2022116615
(87)【国際公開日】2022-06-09
【審査請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】202011393626.5
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110343220.4
(32)【優先日】2021-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】段 方▲紅▼
(72)【発明者】
【氏名】▲謝▼ ▲經▼▲榮▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 智丹
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0078378(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3734906(EP,A1)
【文献】国際公開第2019/214589(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 49/00
H04L 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット送信方法であって、前記方法は第1のプロバイダエッジPEに適用され、前記方法は、
前記第1のPEによって、第1のカスタマエッジCEによって送信された第1のビットインデックス明示的複製BIERパケットを受信するステップと、
前記第1のPEによって、前記受信された第1のBIERパケットに基づいて、前記第1のCEが属する第1の仮想プライベートネットワークVPNを決定するステップと、
前記第1のPEによって、前記第1のVPNに基づいて前記第1のBIERパケットを送信するステップと
を含む、パケット送信方法。
【請求項2】
前記第1のPEによって、前記第1のVPNに基づいて前記第1のBIERパケットを送信する前記ステップは、
前記第1のPEによって、前記第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、前記第1の転送ビットマスクに基づいて前記第1のBIERパケットを送信するステップであって、前記第1の関係が、前記第1のVPNの識別子と前記第1の転送ビットマスクとの間の対応関係を含み、前記第1の転送ビットマスクが、前記第1のBIERパケットを受信する第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、前記第2のCEが、前記第1のVPN内のデバイスである、ステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のPEによって、前記第1のVPNに基づいて前記第1のBIERパケットを送信する前記ステップは、
前記第1のPEによって、前記第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクおよび第2の識別子を決定し、前記第2の転送ビットマスクに基づいて前記第1のBIERパケットを送信するステップであって、前記第2の関係が、前記第2の転送ビットマスクと前記第1のVPNの識別子と前記第2の識別子との間の対応関係を含み、前記第2の転送ビットマスクが、前記第1のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、前記第2の識別子が、第2のPEによって、前記第1のBIERパケットが属する前記第1のVPNを識別するために使用され、前記第3のCEが、前記第2のPEを介して前記第1のBIERパケットを受信する、ステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の関係は、第1のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含み、
前記第1の転送ビットマスクに基づいて前記第1のBIERパケットを送信する前記ステップは、
前記第1のPEによって、第2のBIERパケットを取得するために、前記第1の関係において前記第1のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第1のカプセル化タイプに基づいて前記第1のBIERパケットをカプセル化するステップと、
前記第1のPEによって、前記第1の転送ビットマスクに基づいて前記第2のBIERパケットを前記第2のCEに送信するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の関係は、第2のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含み、
前記第2の転送ビットマスクに基づいて前記第1のBIERパケットを送信する前記ステップは、
前記第1のPEによって、第3のBIERパケットを取得するために、前記第2の関係において前記第2のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて前記第1のBIERパケットをカプセル化するステップであって、前記第3のBIERパケットが前記第2の識別子を含む、ステップと、
前記第1のPEによって、前記第2の転送ビットマスクに基づいて前記第3のBIERパケットを前記第2のPEに送信するステップと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
対応関係取得装置であって、前記装置は第1のプロバイダエッジPEで使用され、前記装置は、
ビットインデックス明示的複製BIER情報を取得するように構成された取得モジュールであって、前記BIER情報が、第1のBIER情報および第2のBIER情報の少なくとも一方を含み、前記第1のBIER情報が、第2のカスタマエッジCEのBIER情報を含み、前記第2のBIER情報が、第2のPEのBIER情報および前記第2のPEによって送信される第3のCEのBIER情報を含み、前記第2のCEおよび前記第3のCEが第1の仮想プライベートネットワークVPN内のデバイスである、取得モジュールと、
前記BIER情報に基づいて対応関係を決定するように構成された決定モジュールであって、前記対応関係が、前記第1のPEによって、BIERパケットを送信するために使用される、決定モジュールと
を含む、対応関係取得装置。
【請求項9】
前記対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含み、
前記第1の関係は、第1の転送ビットマスクおよび前記第1のVPNの識別子を含み、前記第1の転送ビットマスクは、前記第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、前記第1のVPNの前記識別子は、前記第1のPEによって、前記第2のCEが属する前記第1のVPNを識別するために使用され、
前記第2の関係は、第2の転送ビットマスク、前記第1のVPNの前記識別子、および第2の識別子を含み、前記第2の転送ビットマスクは、前記第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、前記第2の識別子は、前記第2のPEによって、前記BIERパケットが属するVPNを識別するために使用され、前記第3のCEは、前記第2のPEを介して前記BIERパケットを受信する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2のCEの前記BIER情報は前記第2のCEの前記BFR IDを含み、
前記決定モジュールは、前記第2のCEの前記BFR IDに基づいて前記第1の転送ビットマスクを決定し、前記第1のPEと前記第2のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて前記第1のVPNの前記識別子を決定し、前記第1の転送ビットマスクおよび前記第1のVPNの前記識別子に基づいて前記第1の関係を決定する、ように構成される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2のPEの前記BIER情報は前記第2の識別子を含み、前記第2のPEの前記BIER情報は、ルート識別子RDおよびルートターゲットRTの少なくとも一方をさらに含み、前記RDおよび前記RTはVPNを識別し、前記第3のCEの前記BIER情報は前記第3のCEの前記BFR IDを含み、
前記決定モジュールは、前記第3のCEの前記BFR IDに基づいて前記第2の転送ビットマスクを決定し、前記RDまたは前記RTに基づいて前記第1のVPNの前記識別子を決定し、前記第2のPEの前記BIER情報に基づいて前記第2の識別子を決定し、前記第2の転送ビットマスク、前記第1のVPNの前記識別子、および前記第2の識別子に基づいて前記第2の関係を決定する、ように構成される、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のPEの前記BIER情報は、前記第2のPEの発信元ルータIPアドレスをさらに含み、
前記決定モジュールは、前記第2のPEの前記BIER情報内の前記発信元ルータIPアドレスに基づいて、前記第2のPEが前記第1のPEのリモートネイバとして使用されると決定し、前記第2のPEが、前記第3のCEの発信元ルータIPアドレスと同じである前記発信元ルータIPアドレスを含み、前記第2のPEの前記BIER情報に基づいて前記第2の識別子を決定する、ように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記BIER情報を取得した後、前記取得モジュールは、前記第3のCEの前記BIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成し、前記リンク状態データベースを第1のCEに告知し、前記第1のCEが前記第1のVPN内のデバイスである、ようにさらに構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記取得モジュールは、前記第3のCEの前記BFR IDが有効であることに基づいて前記リンク状態データベースを生成するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記取得モジュールは、前記第1のCEに第1のシグナリングを送信し、前記第1のシグナリングが前記リンク状態データベースを搬送し、前記第1のシグナリングが、ボーダゲートウェイプロトコルBGPによるBIERシグナリング、中間システム間ISISによるBIERシグナリング、またはオープンショーテストパスファーストOSPFによるBIERシグナリングを含む、ように構成される、請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0002】
本出願の実施形態は、通信技術分野に関し、特に、パケット送信方法、対応関係取得方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ビットインデックス明示的複製(bit indexed explicit replication、BIER)技術は、近年通信分野において提案されており、マルチキャストパケット転送パスを構築するために使用される技術である。この技術では、マルチキャスト配信ツリーが構築される必要がなく、ネットワーク内の効率的なポイントツーマルチポイントデータ送信が実施される。これは、ネットワーク帯域幅を効果的に低減し、ネットワーク負荷を低減する。
【0004】
関連技術では、BIER技術はプロバイダネットワークに展開され、プロトコル独立マルチキャスト(protocol independent multicast、PIM)プロトコルが顧客ネットワークに展開されるので、顧客ネットワーク内の異なる顧客側間のパケットは、BIER技術を使用することによってプロバイダネットワーク内で送信されることができる。しかしながら、現在、BIER技術はプロバイダネットワークに適用されるだけに制限されており、顧客ネットワーク内のサイトは、BIER技術を使用することによって互いに通信するようにサポートされることができない。加えて、プロバイダネットワークは多数のパケットを維持する必要がある。その結果、ネットワークに過負荷がかけられ、拡張性は強くない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、プロバイダネットワークを介してユーザ機器間でBIERパケットを送信するための、パケット送信方法、対応関係取得方法、装置、およびシステムを提供する。これは、ネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0006】
第1の態様によれば、パケット送信方法が提供される。方法は、第1のプロバイダエッジ(provider edge、PE)に適用され、第1のPEが、第1のカスタマエッジ(customer edge、CE)によって送信された第1のBIERパケットを受信するステップと、第1のPEが、受信された第1のBIERパケットに基づいて、第1のCEが属する第1の仮想プライベートネットワーク(virtual private network、VPN)を決定するステップと、第1のPEが、第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップと、を含む。第1のPEは、第1のBIERパケットを受信するためのインターフェースにバインドされたVPNに基づいて、第1のCEが第1のVPNに属すると決定してもよく、また、第1のBIERパケット内の指示情報に基づいて、第1のCEが第1のVPNに属すると決定してもよい。
【0007】
本出願で提供される技術的解決策によれば、異なる顧客ネットワークがVPNを使用することによって区別され、BIERパケットがVPNネットワーク内で転送される。このようにして、BIERパケットはプロバイダネットワークを介して送信され、それによってネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0008】
可能な一実施態様では、第1のPEが第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する実施態様は、第1のPEが、第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップ、を含む。第1の関係は、第1のVPNの識別子と第1の転送ビットマスクとの間の対応関係を含み、第1の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第2のCEのビット転送ルータ識別子(bit-forwarding router identifier、BFR ID)に基づいて取得され、第2のCEは、第1のVPN内のデバイスである。例えば、第2のCEは、第1のCEと同じサイトに位置されるデバイスであり、第2のCEは第1のPEに、直接接続方式で接続されても、間接接続方式で接続されてもよい。第1の関係は、第2のCEのBFR IDに基づいて取得された第1の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子との間の対応関係を含み、第2のCEは、第1のVPN内のデバイスである。したがって、第1のPEは、第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1の転送ビットマスクに基づいて第1のCEから第2のCEに第1のBIERパケットを送信してもよい。
【0009】
可能な一実施態様では、第1のPEが第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する実施態様は、第1のPEが、第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクおよび第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップであって、第2の関係が、第2の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子と第2の識別子との間の対応関係を含み、第2の転送ビットマスクが、第1のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子が、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEが、第2のPEを介して第1のBIERパケットを受信する、ステップ、を含む。第2のPEは、第1のPEのリモートデバイスであり、第3のCEは第2のPEに、直接接続方式または間接接続方式で接続されることが理解されよう。第1のPEは、第1のVPNに基づいて第2の関係を決定することができ、第2の関係は、第2の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子と第2の識別子との間の対応関係を含み、第2のPEは、第2の識別子に基づいて、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別することができる。したがって、第3のCEは、第2のPEを介して第1のBIERパケットを受信し、第1のBIERパケットを第1のCEから第3のCEに送信することができる。
【0010】
可能な一実施態様では、第1の関係は、第1のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。第1のPEは、第2のBIERパケットを取得するために、第1の関係において第1のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第1のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第1の転送ビットマスクに基づいて第2のBIERパケットを第2のCEに送信する。パケットカプセル化タイプフィールドが第1の関係において搬送されるので、第1のPEは、カプセル化タイプを迅速に決定して、第1のBIERパケットの送信効率をさらに向上させることができる。
【0011】
可能な一実施態様では、第2の関係は、第2のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。第1のPEは、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係において第2のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第2の転送ビットマスクに基づいて第3のBIERパケットを第2のPEに送信し、第3のBIERパケットは第2の識別子を含む。パケットカプセル化タイプフィールドが第2の関係において搬送されるので、第1のPEは、カプセル化タイプを迅速に決定して、第1のBIERパケットの送信効率をさらに向上させることができる。
【0012】
可能な一実施態様では、第1のカプセル化タイプは、BIERオーバインターネットプロトコルバージョン6(internet protocol version 6、IPv6)ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバインターネットプロトコルバージョン4(internet protocol version 4、IPv4)ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチング(multi protocol label switching、MPLS)マルチキャスト、を含む。
【0013】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む。
【0014】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプがBIERオーバIPv6ユニキャストを含む場合、第3のBIERパケットの宛先アドレスフィールドが第2の識別子を含むか、または第2のカプセル化タイプがBIERオーバMPLSマルチキャストを含む場合、第3のBIERパケットのMPLSラベルが第2の識別子を含む。
【0015】
可能な一実施態様では、第1のPEは、第1のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置され、プロバイダネットワークは、第1のネットワークおよび第2のネットワークに接続されており、第1のCEは第1のネットワーク内に位置される。
【0016】
可能な一実施態様では、第2のPEは、第2のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置される。
【0017】
第2の態様によれば、パケット送信方法が提供される。方法は、第2のPEに適用され、第2のPEが、第1のPEによって送信された第3のBIERパケットを受信するステップであって、第3のBIERパケットが第2の識別子を含み、第2の識別子が、第2のPEによって、第3のBIERパケットが属するVPNを識別するために使用される、ステップ、を含む。したがって、第2のPEは、第2の識別子に基づいて、第3のBIERパケットが属するVPNが第1のVPNであると決定することができる。第2のPEは、第1のVPNに基づいて第3の関係を決定し、次いで、第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信することができる。第3のBIERパケットは第2の識別子を含み、第2のPEは、第2の識別子を使用することによって、第3のBIERパケットが属するVPNを区別することができる。したがって、使用されるべき第3の関係がさらに決定されることができ、BIERパケットは、第3の関係に基づいてVPN内で転送されることができる。このようにして、BIER技術がCE上に直接展開され、BIERパケットはプロバイダネットワークを介して送信されることができ、それによってネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0018】
可能な一実施態様では、第3の関係は、第3の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、およびパケットカプセル化タイプフィールドを含む。第3の転送ビットマスクは、第3のBIERパケットを受信する第3のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得される。第1のVPNの識別子は、第2のPEによって、第1のVPNを識別するために使用される。第3のCEは、第2のPEを介して第3のBIERパケットを受信する。第2のPEが第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信する実施態様は、第2のPEが、第4のBIERパケットを取得するために、第3の関係においてパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化するステップ、を含む。第2のPEは、第3の転送ビットマスクに基づいて第4のBIERパケットを第3のCEに送信する。
【0019】
可能な一実施態様では、第3のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャスト、を含む。
【0020】
第3の態様によれば、パケット送信装置が提供される。装置は、第1のPEで使用される。装置は、第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信するように構成された、受信モジュールと、受信された第1のBIERパケットに基づいて、第1のCEが属する第1のVPNを決定するように構成された、決定モジュールと、第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するように構成された、送信モジュールと、を含む。
【0021】
可能な一実施態様では、送信モジュールは、第1のVPNに基づいて対応関係を決定し、対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信し、対応関係が、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む、ように構成され、第1の関係は、第1のVPNの識別子と第1の転送ビットマスクとの間の対応関係を含み、第1の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第2のCEは、第1のVPN内のデバイスであり、第2の関係は、第2の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子と第2の識別子との間の対応関係を含み、第2の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEは、第2のPEを介して第1のBIERパケットを受信する。
【0022】
可能な一実施態様では、送信モジュールは、第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信する、ように構成される。
【0023】
可能な一実施態様では、送信モジュールは、第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクおよび第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信する、ように構成される。
【0024】
可能な一実施態様では、第1の関係は、第1のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。送信モジュールは、第2のBIERパケットを取得するために、第1の関係において第1のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第1のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第1の転送ビットマスクに基づいて第2のBIERパケットを第2のCEに送信する、ように構成される。
【0025】
可能な一実施態様では、第2の関係は、第2のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。送信モジュールは、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係において第2のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第2の転送ビットマスクに基づいて第3のBIERパケットを第2のPEに送信し、第3のBIERパケットが第2の識別子を含む、ように構成される。
【0026】
可能な一実施態様では、第1のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む。
【0027】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む。
【0028】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプがBIERオーバIPv6ユニキャストを含む場合、第3のBIERパケットの宛先アドレスフィールドが第2の識別子を含むか、または第2のカプセル化タイプがBIERオーバMPLSマルチキャストを含む場合、第3のBIERパケットのMPLSラベルが第2の識別子を含む。
【0029】
可能な一実施態様では、第1のPEは、第1のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置され、プロバイダネットワークは、第1のネットワークおよび第2のネットワークに接続されており、第1のCEは第1のネットワーク内に位置される。
【0030】
可能な一実施態様では、第2のPEは、第2のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置される。
【0031】
第4の態様によれば、パケット送信装置が提供される。装置は、第2のPEで使用される。装置は、第1のPEによって送信された第3のBIERパケットを受信するように構成された受信モジュールであって、第3のBIERパケットが第2の識別子を含み、第2の識別子が、第2のPEによって、第3のBIERパケットが属するVPNを識別するために使用される、受信モジュールと、第2の識別子に基づいて、第3のBIERパケットが属するVPNが第1のVPNであると決定し、第1のVPNに基づいて第3の関係を決定する、ように構成された、決定モジュールと、第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信するように構成された、送信モジュールと、を含む。
【0032】
可能な一実施態様では、第3の関係は、第3の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、およびパケットカプセル化タイプフィールドを含み、第3の転送ビットマスクは、第3のBIERパケットを受信する第3のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第2のPEによって、第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEは、第2のPEを介して第3のBIERパケットを受信し、送信モジュールは、第4のBIERパケットを取得するために、第3の関係においてパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化し、第3の転送ビットマスクに基づいて第4のBIERパケットを第3のCEに送信する、ように構成される。
【0033】
可能な一実施態様では、第3のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャスト、を含む。
【0034】
第5の態様によれば、パケット送信デバイスが提供される。パケット送信デバイスはプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合されており、メモリは少なくとも1つの命令を記憶し、少なくとも1つの命令は、パケット送信デバイスが、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を実施することを可能にするために、プロセッサによってロードされて実行される。
【0035】
第6の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は少なくとも1つの命令を記憶し、命令は、コンピュータが、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を実施することを可能にするために、プロセッサによってロードされて実行される。
【0036】
第7の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムまたはコードを含む。コンピュータプログラムまたはコードがコンピュータによって実行されると、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法が実施される。
【0037】
第8の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含む。トランシーバと、メモリと、プロセッサとは、内部接続パスを介して互いに通信する。メモリは、命令を記憶するように構成されている。プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するようトランシーバを制御し、信号を送信するようトランシーバを制御するように構成される。プロセッサがメモリに記憶された命令を実行すると、プロセッサは、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を行うことを可能にされる。
【0038】
一例示的実施形態では、1つまたは複数のプロセッサがあり、1つまたは複数のメモリがある。
【0039】
一例示的実施形態では、メモリとプロセッサとは一体化されていてもよく、またはメモリとプロセッサとは別々に配置される。
【0040】
具体的な実施プロセスにおいて、メモリは、非一時的(non-transitory)メモリ、例えば、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)であってもよく、メモリとプロセッサとは、同じチップ上に統合されてもよいし、異なるチップ上に別々に配置されてもよい。メモリのタイプおよびメモリとプロセッサとを配置する方式は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0041】
第9の態様によれば、チップが提供され、チップはプロセッサを含み、プロセッサは、メモリから、メモリに記憶された命令を呼び出し、命令を実行して、チップがインストールされている通信デバイスが、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を行うことを可能にする、ように構成される。
【0042】
第10の態様によれば、別のチップが提供され、チップは、入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとを含む。入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとは、内部接続パスを介して互いに接続されている。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成されており、コードが実行されると、プロセッサは、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を行うように構成される。
【0043】
第11の態様によれば、パケット送信システムが提供される。パケット送信システムは、第1のプロバイダエッジPEと、第2のPEとを含む。第1のPEは、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を行う。第2のPEは、第1の態様および第2の態様のいずれか一方または第1の態様および第2の態様の可能な実施態様のうちのいずれか1つによるパケット送信方法を行う。第2のPEは、第1のPEによって送信されたパケットを受信する。
【0044】
本出願は、プロバイダネットワークを介してユーザ機器間でBIERパケットを送信するための、対応関係取得方法、装置、およびシステムをさらに提供する。これは、ネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0045】
第12の態様によれば、対応関係取得方法が提供される。方法は、第1のPEに適用され、第1のPEがBIER情報を取得するステップであって、BIER情報が、第1のBIER情報および第2のBIER情報の少なくとも一方を含み、第1のBIER情報が、第2のCEのBIER情報を含み、第2のBIER情報が、第2のPEによって送信される第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を含み、第2のCEおよび第3のCEが第1のVPN内のデバイスである、ステップと、第1のPEが、BIER情報に基づいて対応関係を決定するステップであって、対応関係が、第1のPEによって、BIERパケットを送信するために使用される、ステップと、を含む。
【0046】
本出願で提供される技術的解決策によれば、異なる顧客ネットワークがVPNを使用することによって区別され、BIERパケットをVPN内で転送し、プロバイダネットワークを介してBIERパケットを送信するために、BIERパケットを送信するための対応関係がBIER情報に基づいて決定される。これは、ネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0047】
可能な一実施態様では、対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む。
【0048】
第1の関係は、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子を含み、第1の転送ビットマスクは、第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第1のPEによって、第2のCEが属する第1のVPNを識別するために使用される。
【0049】
第2の関係は、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子を含み、第2の転送ビットマスクは、第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、BIERパケットが属するVPNを識別するために使用される。BIERパケットは、第1の関係を使用することによって第1のCEから第2のCEに送信されてもよく、BIERパケットは、第2の関係を使用することによって第1のCEから第3のCEに送信されてもよい。
【0050】
可能な一実施態様では、第2のCEのBIER情報は第2のCEのBFR IDを含み、第1のPEがBIER情報に基づいて対応関係を決定する実施態様は、第1のPEが、第2のCEのBFR IDに基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1のPEと第2のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定するステップ、を含む。
【0051】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は第2の識別子を含み、第2のPEのBIER情報は、ルート識別子(route distinguisher、RD)およびルートターゲット(route target、RT)の少なくとも一方をさらに含み、RDおよびRTはVPNを識別し、第3のCEのBIER情報は第3のCEのBFR IDを含み、第1のPEがBIER情報に基づいて対応関係を決定する実施態様は、第1のPEが、第3のCEのBFR IDに基づいて第2の転送ビットマスクを決定し、RDまたはRTに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子に基づいて第2の関係を決定するステップ、を含む。
【0052】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は、第2のPEの発信元ルータIPアドレスをさらに含み、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定するステップは、第2のPEのBIER情報内の発信元ルータIPアドレスに基づいて、第2のPEが第1のPEのリモートネイバとして使用されると決定するステップであって、第2のPEが、第3のCEの発信元ルータIPアドレスと同じである発信元ルータIPアドレスを含む、ステップと、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定するステップと、を含む。
【0053】
可能な一実施態様では、第1のPEがビットインデックス明示的複製BIER情報を取得した後、方法は、第1のPEが、第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成するステップと、第1のPEが、リンク状態データベースを第1のCEに告知するステップであって、第1のCEが第1のVPN内のデバイスである、ステップと、をさらに含む。第1のPEが第1のCEに、第3のCEのBIER情報に基づいて生成されたリンク状態データベースを告知するので、第1のCEは、第3のCEのBIER情報を適時に取得することができる。
【0054】
可能な一実施態様では、第1のPEが、第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成する実施態様は、第1のPEが、第3のCEのBFR IDが有効であることに基づいてリンク状態データベースを生成するステップ、を含む。第1のPEは、第3のCEのBFR IDが有効である場合にのみリンク状態データベースを生成するので、告知されるべきBIER情報の数が低減されることができ、リソースが節約されることができる。
【0055】
可能な一実施態様では、リンク状態データベースを第1のCEに告知するステップは、第1のCEに第1のシグナリングを送信するステップであって、第1のシグナリングがリンク状態データベースを搬送する、ステップ、を含む。第1のシグナリングは、ボーダゲートウェイプロトコルBGPによるBIERシグナリング、中間システム間プロトコルISISによるBIERシグナリング、またはオープンショーテストパスファーストプロトコルOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0056】
可能な一実施態様では、第1のPEがビットインデックス明示的複製BIER情報を取得するステップは、第1のPEが、第2のPEによって送信された第2のシグナリングを受信するステップであって、第2のシグナリングが第2のBIER情報を搬送する、ステップ、を含む。第2のシグナリングは、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0057】
可能な一実施態様では、第2のシグナリングがBGPによるBIERシグナリングを含む場合、第2の識別子は、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービス識別子属性で搬送され、第3のCEのBFR IDは、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービスカプセル化属性で搬送され、RTは、BGPによるBIERシグナリングにおいて拡張コミュニティ属性で搬送される。
【0058】
第13の態様によれば、対応関係取得装置が提供される。装置は第1のPEで使用され、装置は、ビットインデックス明示的複製BIER情報を取得するように構成された取得モジュールであって、BIER情報が、第1のBIER情報および第2のBIER情報の少なくとも一方を含み、第1のBIER情報が、第2のカスタマエッジCEのBIER情報を含み、第2のBIER情報が、第2のPEによって送信される第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を含み、第2のCEおよび第3のCEが第1のVPN内のデバイスである、取得モジュールと、BIER情報に基づいて対応関係を決定するように構成された決定モジュールであって、対応関係が、第1のPEによって、BIERパケットを送信するために使用される、決定モジュールと、を含む。
【0059】
可能な一実施態様では、対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む。
【0060】
第1の関係は、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子を含み、第1の転送ビットマスクは、第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第1のPEによって、第2のCEが属する第1の仮想プライベートネットワークVPNを識別するために使用される。
【0061】
第2の関係は、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子を含み、第2の転送ビットマスクは、第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用される。
【0062】
可能な一実施態様では、第2のCEのBIER情報は第2のCEのBFR IDを含む。決定モジュールは、第2のCEのBFR IDに基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1のPEと第2のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定する、ように構成される。
【0063】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は第2の識別子を含み、第2のPEのBIER情報は、ルート識別子RDおよびルートターゲットRTの少なくとも一方をさらに含み、RDおよびRTはVPNを識別し、第3のCEのBIER情報は第3のCEのBFR IDを含み、決定モジュールは、第3のCEのBFR IDに基づいて第2の転送ビットマスクを決定し、RDまたはRTに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子に基づいて第2の関係を決定する、ように構成される。
【0064】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は、第2のPEの発信元ルータIPアドレスをさらに含む。決定モジュールは、第2のPEのBIER情報内の発信元ルータIPアドレスに基づいて、第2のPEが第1のPEのリモートネイバとして使用されると決定し、第2のPEが、第3のCEの発信元ルータIPアドレスと同じである発信元ルータIPアドレスを含み、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定する、ように構成される。
【0065】
可能な一実施態様では、ビットインデックス明示的複製BIER情報を取得した後、取得モジュールは、第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成し、リンク状態データベースを第1のCEに告知し、第1のCEが第1のVPN内のデバイスである、ようにさらに構成される。
【0066】
可能な一実施態様では、取得モジュールは、第3のCEのBFR IDが有効であることに基づいてリンク状態データベースを生成するように構成される。
【0067】
可能な一実施態様では、取得モジュールは、第1のCEに第1のシグナリングを送信し、第1のシグナリングがリンク状態データベースを搬送する、ように構成される。第1のシグナリングは、ボーダゲートウェイプロトコルBGPによるBIERシグナリング、中間システム間プロトコルISISによるBIERシグナリング、またはオープンショーテストパスファーストプロトコルOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0068】
可能な一実施態様では、取得モジュールは、第2のPEによって送信された第2のシグナリングを受信し、第2のシグナリングが第2のBIER情報を搬送する、ように構成される。第2のシグナリングは、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0069】
可能な一実施態様では、第2のシグナリングがBGPによるBIERシグナリングを含む場合、第2の識別子は、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービス識別子属性で搬送される。第3のCEのBFR IDは、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービスカプセル化属性で搬送される。RTは、BGPによるBIERシグナリングにおいて拡張コミュニティ属性で搬送される。
【0070】
第14の態様によれば、対応関係取得デバイスが提供され、対応関係取得デバイスはプロセッサを含む。プロセッサはメモリに結合されており、メモリは少なくとも1つの命令を記憶し、少なくとも1つの命令は、対応関係取得デバイスが、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を実施することを可能にするために、プロセッサによってロードされて実行される。
【0071】
第15の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は少なくとも1つの命令を記憶し、命令は、コンピュータが、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を実施することを可能にするために、プロセッサによってロードされて実行される。
【0072】
第16の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法が実施される。
【0073】
第17の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含む。トランシーバと、メモリと、プロセッサとは、内部接続パスを介して互いに通信する。メモリは、命令を記憶するように構成されている。プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するようトランシーバを制御し、信号を送信するようトランシーバを制御するように構成される。プロセッサがメモリに記憶された命令を実行すると、プロセッサは、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を行うことを可能にされる。
【0074】
一例示的実施形態では、1つまたは複数のプロセッサがあり、1つまたは複数のメモリがある。
【0075】
一例示的実施形態では、メモリとプロセッサとは一体化されていてもよく、またはメモリとプロセッサとは別々に配置される。
【0076】
具体的な実施プロセスにおいて、メモリは、非一時的(non-transitory)メモリ、例えば、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)であってもよく、メモリとプロセッサとは、同じチップ上に統合されてもよいし、異なるチップ上に別々に配置されてもよい。メモリのタイプおよびメモリとプロセッサとを配置する方式は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0077】
第18の態様によれば、チップが提供され、チップは、プロセッサを含み、プロセッサは、メモリから、メモリに記憶された命令を呼び出し、命令を実行して、チップがインストールされている通信デバイスが、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を行うことを可能にする、ように構成される。
【0078】
第19の態様によれば、別のチップが提供され、チップは、入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとを含む。入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとは、内部接続パスを介して互いに接続されている。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成されている。コードが実行されると、プロセッサは、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を行うように構成される。
【0079】
第20の態様によれば、対応関係取得システムが提供される。対応関係取得システムは、第1のPEと第2のPEとを含む。第2のPEは、第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を送信し、第3のCEは、第1の仮想プライベートネットワークVPN内のデバイスである。第1のPEは、第12の態様または第12の態様の可能な実施態様のいずれか1つによる対応関係取得方法を行う。
【図面の簡単な説明】
【0080】
図1】本出願の一実施形態によるパケット送信方法のネットワークシナリオを示す。
図2】本出願の一実施形態によるパケット送信方法のフローチャートである。
図3】本出願の一実施形態によるパケット送信方法のフローチャートである。
図4】本出願の一実施形態によるBIERパケット送信パスの概略図である。
図5】本出願の一実施形態による対応関係の概略図である。
図6】本出願の一実施形態によるBIERサービス識別子の搬送方式の概略図である。
図7】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図8】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図9】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図10】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図11】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図12】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図13】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図14】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図15】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図16】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図17】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図18】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図19】本出願の一実施形態による、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化方式の概略図である。
図20】本出願の一実施形態による対応関係取得方法のフローチャートである。
図21】本出願の一実施形態によるBIERサービスカプセル化属性の搬送方式の概略図である。
図22】本出願の一実施形態によるsub-sub-tlvフィールドの概略図である。
図23】本出願の一実施形態によるsub-sub-tlvフィールドの概略図である。
図24】本出願の一実施形態による第2のシグナリングに含まれるいくつかのフィールドを示す。
図25】本出願の一実施形態によるパケット送信の実施シナリオの概略図である。
図26】本出願の一実施形態によるパケット送信装置の構造の概略図である。
図27】本出願の一実施形態によるパケット送信装置の構造の概略図である。
図28】本出願の一実施形態による対応関係取得装置の構造の概略図である。
図29】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
図30】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
以下は、添付の図面を参照して本出願の実施態様を詳細にさらに説明する。
【0082】
BIER技術の継続的な発展に伴い、BIERネットワークに基づくパケット送信のための適用シナリオがますます増えている。BIERネットワークは、中間ノードおよびエッジノードを含む。中間ノードは、BIERパケットを転送するように構成される。エッジノードは、BIERネットワーク内の別のノードと通信することができるだけでなく、BIERネットワークと別の通信ネットワークとの間の通信を実施することもできる。BIERネットワーク内の各エッジノードは、ビット転送ルータ識別子(bit-forwarding router identifier、BFR ID)で構成される。例えば、BFR IDは1~256の範囲の値に設定される。BIERネットワーク内の各エッジノードの構成情報は、ネットワーク内でフラッディングされてもよく、そのようなフラッディングされた情報は、BIER情報と呼ばれる。フラッディングにより、ネットワーク内の各ノードは、BFR IDおよび対応するノードを決定することができる。本出願では、BIERネットワーク内のノードはBIERネットワーク内のネットワークデバイスであり、ルータやスイッチなどのデータ通信デバイスであってもよい。
【0083】
現在、BIER技術は、図1に示されるネットワークシナリオの概略図に示されるように、プロバイダネットワークに主に適用される。図1に示されるように、このネットワークシナリオは、プロバイダエッジ(provider edge、PE)1、PE2、PE3、カスタマエッジ(customer edge、CE)1、CE2、CE3、CE4、CE5、CE6などのデバイスを含む。このネットワークシナリオは2つのパケット送信パスを含む。第1のパケット送信パスは、図1に実線を使用することによって示されており、CE1をパケットの送信元として使用し、CE2、CE3、およびCE4をパケットの最終受信者として使用する送信パスである。第2のパケット送信パスは、図1に破線を使用することによって示されており、CE5をパケットの送信元として使用し、CE6をパケットの最終受信者として使用する送信パスである。
【0084】
第1のパケット送信パスは一例として使用されている。関連技術において、BIER技術は、プロバイダネットワーク(すなわち、P1、P2、PE1、PE2、およびPE3を含むネットワーク)でのみ使用される。PIMプロトコルは、CE1とPE1との間、CE2とPE1との間、CE3とPE2との間、およびCE4とPE3との間でそれぞれ展開される。具体的には、関連技術において、CE1によって送信されたパケットは、まず、PIMプロトコルに基づいてPE1に送信され、PE1でBIERパケットにカプセル化され、プロバイダネットワークを介してPE2およびPE3に送信される。PE2およびPE3でパケットがカプセル化解除された後、PE2およびPE3は次いで、PIMプロトコルに基づいてパケットをCE3デバイスおよびCE4デバイスにそれぞれ送信する。
【0085】
しかしながら、BIER技術におけるエッジノードの数の制限により、関連技術においてBIER技術がプロバイダネットワークで使用されるときにアクセスされることができるCEの数も制限され、拡張性は強くない。加えて、プロバイダネットワークは多数のパケットを維持する必要があり、その結果、プロバイダネットワークに過負荷がかけられる。
【0086】
これに関して、本出願の実施形態は、パケット送信方法を提供する。方法では、異なる顧客ネットワークが仮想プライベートネットワーク(virtual private networks、VPN)を使用することによって区別され、BIERパケットがVPN内で転送されるので、BIER技術がCEに直接展開される。このようにして、プロバイダの異なるサイトの顧客が、BIER技術を使用することによって互いに通信し、BIERパケットはプロバイダネットワークを介して送信され、それによってネットワーク拡張性を向上させ、プロバイダネットワークの負荷を低減する。
【0087】
理解を容易にするために、以下は、図1に示されるネットワークシナリオに基づいて、本出願の実施形態で使用されうる概念を説明する。
【0088】
本出願の実施形態では、プロバイダネットワークに加えて、異なる顧客に基づく1つまたは複数の顧客ネットワークが存在してもよい。例えば、BIERパケット送信パスが通るPEおよびCEが位置されるネットワークは顧客ネットワークと呼ばれる。異なる顧客ネットワークを区別するために、1つの顧客ネットワークに対して1つのVPNが構成されてもよい。加えて、1つの顧客ネットワークが1つまたは複数のサイト(site)に分割されてもよく、各サイトは顧客ネットワークの一部である。各サイトは、同じVPN内の同じPEに接続された1つまたは複数のCEを含む。PEはCEに、直接接続方式で接続されても、間接接続方式で接続されてもよい。図1に示されるように、PE1、PE2、PE3、CE1、CE2、CE3、およびCE4は顧客ネットワーク1に位置され、PE1、PE3、CE5、およびCE6は顧客ネットワーク2に位置される。顧客ネットワーク1は、3つのサイトに分割されている。PE1に接続されたCE1およびCE2が1つのサイトに属し、PE2に接続されたCE3が1つのサイトに属し、PE3に接続されたCE4が1つのサイトに属する。顧客ネットワーク2は、2つのサイトに分割されている。PE1に接続されたCE5が1つのサイトに属し、PE3に接続されたCE6が1つのサイトに属する。
【0089】
図1では、PE1、PE2、PE3、CE1、CE2、CE3、およびCE4が位置されるネットワークが1つの顧客ネットワーク1として使用され、1つのVPNで構成されている例のみを使用することによって説明が提供されていることに留意されたい。しかしながら、顧客ネットワークの分割は限定されない。一例示的実施形態では、PE1、PE2、PE3、CE1、CE2、CE3、およびCE4が位置されるネットワークは、3つの異なる顧客ネットワークに代替的に分割されてもよい。例えば、PE1、CE1、およびCE2が位置されるネットワークが1つの顧客ネットワークであり、PE2およびCE3が位置されるネットワークが1つの顧客ネットワークであり、PE3およびCE4が位置されるネットワークが1つの顧客ネットワークである。
【0090】
本出願の実施形態で提供される方法では、異なる顧客ネットワークを区別するためにVPNがプロバイダPEノード上に構成され、異なる顧客ネットワークがBIERを実行するためにサービスが独立して提供される。このようにして、異なるsiteの顧客が、BIER技術を使用することによって互いに通信する。例えば、各PEで、VPN1と呼ばれるVPNが顧客ネットワーク1に対して構成され、VPN2と呼ばれる別のVPNが顧客ネットワーク2に対して構成される。
【0091】
加えて、このネットワークシナリオでは、PEおよびCEのBIER情報をフラッディングすることによって、PEは、デバイスのBIER情報に基づいて、PEとCEとの間の対応関係またはPEと別のPEとの間の対応関係を確立してもよい。各PEは、対応関係にVPN情報をさらに付加する。例えば、対応関係は、転送ビットマスクを含むだけでなく、VPNを識別するために使用される第1のVPNの識別子およびVPNを識別するために使用される第2の識別子も含む。対応関係取得プロセスについては、以下の図20の関連する内容を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。対応関係が確立された後、PEおよびCEは、対応関係に基づいて、プロバイダネットワークを介したパケット送信を実施してもよい。例えば、図1に示されるように、PE1に接続されたサイト内のCE1は、PE2に接続されたサイト内のCE3にBIERパケットを送信してもよい。PE1に接続されたサイト内のCE1は、代替的に、PE1に接続されたサイト内の別のCE、例えばCE2にBIERパケットを送信してもよい。
【0092】
図1に示されるネットワークシナリオに基づいて、本出願の実施形態はパケット送信方法を提供する。図2は、本出願の一実施形態によるパケット送信方法のフローチャートである。方法は、第1のPEに適用される。加えて、本出願のこの実施形態では、顧客ネットワーク内にあり、第1のPEを介してBIERパケットを送信する必要があるCEは、第1のCEと呼ばれ、第1のCEが属するサイトと第1のPEとが位置されるネットワークは、第1のネットワークと呼ばれ、BIERパケットが到達されるべき宛先CE、すなわちBIERパケットを受信するCEは、第2のCEまたは第3のCEと呼ばれる。第2のCEは、プロバイダネットワークを介して第1のPEによって送信されたBIERパケットを受信するCEであり、第3のCEは、プロバイダネットワークを横断することなく第1のネットワーク内の第1のPEによって送信されたBIERパケットを受信するCEである。第2のCEは、第1のCEと同じサイトにあるデバイスであることが理解されよう。第2のCEが属するサイトと第2のPEとが位置されるネットワークは、第2のネットワークと呼ばれ、第2のPEは第1のPEのリモートデバイスである。任意選択で、第2のネットワークは、顧客ネットワークの1つのサイトを含んでもよいし、顧客ネットワークの複数のサイトを含んでもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。第1のネットワークと第2のネットワークとは、第3のネットワークを介して接続されている。第3のネットワークは、プロバイダネットワークであってもよい。言い換えれば、本出願のこの実施形態で提供される方法は、プロバイダネットワークを介して第1のネットワークのBIERパケットを第2のネットワークに送信するプロセスを実施し、第1のネットワークにおいて第1のネットワークのBIERパケットを送信するプロセスも実施しうる。
【0093】
図2に示されるように、本出願のこの実施形態で提供されるパケット送信方法は、以下の複数のステップを含む。
【0094】
ステップ201:第1のPEが、第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0095】
第1のPEは1つまたは複数の顧客ネットワークに接続されており、異なる顧客ネットワークは第1のPE上でVPNを使用することによって区別され、異なる顧客ネットワークがBIERを実行するためにサービスが提供される。第1のPE(例えば、図1のPE1)と第1のCE(例えば、図1のCE1)との間の接続方式は、直接接続方式および間接接続方式を含む。図1の前述の実施環境の説明に関連して、CE1は、第1のネットワーク(例えば、図1の顧客ネットワーク1)に位置される。第1のネットワークはBIERネットワークであり、CE1はBIERパケットをPE1に送信する。
【0096】
可能な一実施態様では、第1のPEが第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信する前に、第1のPEは、第1のネットワークおよび第2のネットワークに対してVPNを構成する。第1のネットワークと第2のネットワークとが同じVPNに属することが一例として使用される。第1のPEは、第1のネットワークおよび第2のネットワークが属する同じ顧客ネットワークのための第1のVPNを構成し、第1のVPNは、顧客ネットワーク内で送信されたBIERパケットを、別の顧客ネットワーク内で送信されたパケットから分離するために使用される。
【0097】
任意選択で、第1のPEは、別の顧客ネットワークのための対応するVPNをさらに構成してもよい。本出願のこの実施形態では、第1のVPNでBIERパケットを送信するための方法のみが、説明のための例として使用されている。別のVPNでBIERパケットを送信する方法については、第1のVPNでBIERパケットを送信する方法を参照されたい。本出願のこの実施形態では、詳細は説明されない。
【0098】
異なるVPNにおけるBIERサブドメイン識別子(sub-domain id)およびBFR IDは、プロバイダパブリックネットワークによって選択されるシグナリングおよび転送技術に影響を与えることなく、独立して計画されうる。例えば、図1の顧客ネットワーク1および顧客ネットワーク2は、プロバイダPE上の2つの独立したVPN(それぞれ、例えばVPN1およびVPN2である)にそれぞれ属する。sub-domain 0およびsub-domain 1が、顧客ネットワーク1で構成されてもよい。sub-domain 0およびsub-domain 1は、顧客ネットワーク2で構成されてもよい。VPN1およびVPN2の各々において、PEは、互いに対する制限を構成することも影響を与えることもなく、sub-domain 0またはsub-domain 1についての対応関係、すなわち転送エントリを独立して生成する。
【0099】
VPNが第1のPE上の第1のネットワークおよび第2のネットワークに対して構成された後、第1のPEは、対応するVPNに、第1のPE上にあり、CEに接続されたインターフェースをバインドする。例えば、図1に示されるように、PE1が一例として使用される。PE1上のPE1とCE1との間の接続インターフェースはVPN1にバインドされ、PE1上のPE1とCE2との間の接続インターフェースはVPN1にバインドされ、PE1上のPE1とCE5との間の接続インターフェースはVPN2にバインドされる。PE2が一例として使用される。PE2上のPE2とCE3との間の接続インターフェースは、VPN1にバインドされる。PE3が一例として使用される。PE3上のPE3とCE4との間の接続インターフェースはVPN1にバインドされ、PE3とCE6との間の接続インターフェースはVPN2にバインドされる。
【0100】
VPNが第1のPE上の第1のネットワークおよび第2のネットワークに対して構成され、第1のPEとCEとの間の接続インターフェース(すなわち、第1のPEと第1のCEとの間の接続インターフェース)が対応する第1のVPNにバインドされた後、第1のPEは、第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信する。任意選択で、第1のPEは、第1のPEと第1のCEとの間の接続インターフェースを介して、第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0101】
ステップ202:第1のPEが、受信された第1のBIERパケットに基づいて、第1のCEが属する第1のVPNを決定する。
【0102】
201に記載されるように、VPNが第1のPE上の第1のネットワークおよび第2のネットワークに対して構成された後、第1のPEは、対応する第1のVPNに、第1のPE上にあり、CEに接続されたインターフェースをバインドする。第1のPEは、第1のBIERパケットを受信するためのインターフェースにバインドされたVPNに基づいて、第1のCEが第1のVPNに属すると決定してもよく、また、第1のBIERパケット内の指示情報に基づいて、第1のCEが第1のVPNに属すると決定してもよい。したがって、可能な一実施態様では、第1のPEは、BIERパケットが受信されるインターフェースを決定し、次いで、対応するVPNを決定するために、インターフェースにバインドされたVPNを照会することができる。言い換えれば、第1のPEは、第1のPEと第1のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて、第1のCEが属する第1のVPNを決定する。
【0103】
ステップ203:第1のPEが、第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する。
【0104】
可能な一実施態様では、第1のPEが第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する実施態様は、第1のPEが、第1のVPNに基づいて対応関係を決定し、第1のVPNおよび対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信するステップ、を含む。
【0105】
対応関係は、第1のPEによって、第1のBIERパケットを転送するために使用される。例えば、対応関係は、転送エントリであってもよい。本出願のこの実施形態では、ネットワーク内の第1のBIERパケットを受信するCEの位置が異なるので、第1のPEは、異なる対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信する。以下は、対応関係が2つのケースに分類される、具体的には、対応関係が第1の関係および第2の関係を含む例を使用することによって説明を提供する。本出願のこの実施形態で提供される対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含み、対応関係は、宛先CEの位置に基づいて決定されることに留意されたい。
【0106】
第1の関係は、第1のPEによって、第1のネットワークで第1のBIERパケットを送信するために使用される。言い換えれば、第1のBIERパケットを受信する第2のCEは、第1のVPN内の第1のネットワーク(すなわちローカルサイト)に位置され、第2のCEは、第1のPEに接続されたサイト内のデバイスである。第1のPEに接続されたサイト内のデバイスは、第1のPEに直接接続されたCEを含み、第1のPEに間接的に接続されたCEも含む。第1の関係は、第1の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子との間の対応関係を含み、第1の転送ビットマスクは、第2のCEのBFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第1のPEによって、第1のVPNを識別するために使用される。
【0107】
第2の関係は、第1のPEによって、プロバイダネットワークを介して第1のBIERパケットを送信するために使用される。言い換えれば、第1のBIERパケットを受信する第3のCEは、第2のネットワーク(すなわちリモートサイト)に位置され、第3のCEは、第2のPEを介して第1のBIERパケットを受信する。言い換えれば、第3のCEは、第2のPEに接続されるサイト内のデバイスである。第2のPEに接続されたサイト内のデバイスは、第2のPEに直接接続されたCEを含み、第2のPEに間接的に接続されたCEも含む。第2の関係は、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子を含み、第2の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用される。
【0108】
本出願のこの実施形態では、対応関係取得方式は限定されない。例えば、第1のPEは、ローカルに記憶された情報から対応関係を読み取る。ローカルに記憶された対応関係は、第1のPEによって、別のデバイスによって告知されたBIER情報に基づいて取得されてもよい。第1のPEが別のデバイスによって告知されたBIER情報に基づいて対応関係を取得するプロセスについては、図20に示される以下の対応関係取得プロセスを参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0109】
例えば、対応関係が第1の関係を含む場合、第1のPEは、第1のVPNに基づいて第1のVPNと第1の転送ビットマスクとの間の対応関係を決定する。例えば、対応関係が第2の関係を含む場合、第1のPEは、第1のVPNに基づいて第1のVPNと第2の転送ビットマスクと第2の識別子との間の対応関係を決定する。
【0110】
対応関係が第1の関係を含むことが一例として使用される。第1のPEが第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する方式は、これに限定されないが、第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信すること、を含む。
【0111】
第1の関係は、第1のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。第1のPEは、第2のBIERパケットを取得するために、第1の関係において第1のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第1のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第1の関係における第1の転送ビットマスクに基づいて第2のBIERパケットを第2のCEに送信する。
【0112】
対応関係が第2の関係を含むことが一例として使用される。第1のPEが第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する方式は、これに限定されないが、第1のPEが、第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクおよび第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信すること、を含む。
【0113】
第2の関係は、第2のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。第1のPEは、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係において第2のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第3のBIERパケットは第2の識別子を含み、第2の関係における第2の転送ビットマスクに基づいて第3のBIERパケットを第2のPEに送信する。
【0114】
第2の関係に基づいて第1のBIERパケットを送信する方式では、パケットを続いて受信するPE(例えば、第2のPE)が、カプセル化されたBIERパケットが属するVPNを決定することができるようにするために、カプセル化されたBIERパケットは、第2の識別子、例えばBIERサービス識別子を搬送する。カプセル化されたBIERパケットが、BIERパケットを受信する必要がある第1のPEのリモートネイバ(例えば、第2のPE)に転送される場合、リモートネイバは、カプセル化されたBIERパケットで搬送された第2の識別子に基づいて、BIERパケットは、対応するVPN内にあり、BIERパケットを受信する必要があるCEに送信される必要があると決定することができ、リモートネイバは、BIERパケットを送信するために、対応関係を照会する。
【0115】
図1に示されるネットワークシナリオが一例として使用される。第1のPEは、第1のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置され、プロバイダネットワークは、第1のネットワークおよび第2のネットワークに接続されており、第1のCEは第1のネットワーク内に位置され、第2のPEは第2のネットワークに位置される。例えば、第1のネットワークと第2のネットワークとは同じVPNまたは異なるVPNに属し、第1のネットワークと第2のネットワークとは同じパケットカプセル化タイプを使用しても、異なるパケットカプセル化タイプを使用してもよい。同じVPN内の異なるsiteのパケットカプセル化タイプは、例えば、BIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチング(BIER multi protocol label switching、MPLS)/BIERオーバイーサネット(BIER ethernet、BIER ETH)/BIERv6(bit index explicit replication IPv6encapsulation、BIERv6)であってもよく、IPv6は、インターネットプロトコルバージョン6(internet protocol version 6)である。パケットカプセル化タイプは、使用のために柔軟に選択されてもよい。異なるsiteが同じパケットカプセル化タイプを使用してもよい。異なるsiteによって使用される同じパケットカプセル化タイプは同種である。異なるsiteが異なるパケットカプセル化タイプを使用する場合、異なるパケットカプセル化タイプは異種である。例えば、図1では、顧客ネットワーク1はBIERv6プロトコルを実行してもよく、顧客ネットワーク2はBIER MPLSプロトコルを実行してもよい。顧客ネットワーク2内の異なるsiteでは、いくつかのサイトはBIER MPLSを実行し、いくつかのサイトはBIER ETHを実行してもよい。BIER MPLSとBIER ETHとを組み合わせるポリシーおよび方式は、顧客ネットワークによって決定される。加えて、異なるVPNにおけるパケットカプセル化タイプは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト(BIER over IPv6)、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6(BIER over BIERv6)、BIERオーバIPv6マルチキャスト(BIER over IPv6)、BIERオーバインターネットプロトコルバージョン4ユニキャスト(BIER over internet protocol version 4、BIER over IPv4)、BIERオーバBIER(BIER over BIER)、BIERオーバIPv4マルチキャスト(BIER over IPv4)、またはBIERオーバMPLSマルチキャスト(BIER over MPLS)を含み、overは、2つのパケットヘッダの重畳されたカプセル化を指示する。例えば、BIER over BIERは、BIERヘッダが他のBIERヘッダと共にカプセル化されていることを指示する。
【0116】
前述のパケットカプセル化タイプは、本出願のこの実施形態では限定されず、適用シナリオに基づいて限定されうる。加えて、本出願のこの実施形態で提供されるBIER VPN(すなわち、BIERネットワークに展開されたVPN)技術フレームワークは、プロバイダキャリアネットワークで使用されるデータカプセル化形態を限定しない。ユニキャストまたはマルチキャストが使用されてもよいし、ネイティブIPv6(native IPv6)または非native IPv6が使用されてもよい。このように、適用性が強い。例えば、第2のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャスト、を含む。例えば、プロバイダネットワークがネイティブIPv6ネットワークである場合、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、およびBIERオーバIPv6マルチキャストなどの3つのパケットカプセル化タイプが使用されてもよい。プロバイダネットワークが非ネイティブIPv6ネットワークである場合、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャストが使用されてもよい。別の例として、プロバイダネットワークがデータをカプセル化して送信するためにユニキャストを使用する場合、BIERオーバIPv6ユニキャストおよびBIERオーバIPv4ユニキャストの2つのパケットカプセル化タイプが使用されてもよい。プロバイダネットワークがポイントツーマルチポイント(point 2 multiple point、P2MP)送信方式を使用する場合、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャストが使用されてもよい。
【0117】
本出願のこの実施形態では、異なる顧客ネットワークを区別するためにPE上にVPNが確立され、BIER情報を告知することによって1つの顧客ネットワーク内で対応関係が確立されるので、異なるサイトのCE間でBIERパケットが送信され、これはプロバイダネットワークを横断する。このようにして、プロバイダデバイスは、マルチキャストフロー状況を認識する必要がない。これはプロバイダデバイスの作業負荷を低減する。加えて、BIERドメインは同じVPN内のCE間で直接確立され、プロバイダネットワーク内にあることに限定されない。これは、プロバイダネットワークがアクセスできる顧客ネットワークの数を大幅に増加させ、ネットワーク展開およびスケーラビリティを向上させる。
【0118】
図2に関連して、図3は、本出願の一実施形態によるパケット送信方法のフローチャートである。方法は、図2に示される第2のPEに適用される。図3に示されるように、第2のPE上で、本出願のこの実施形態で提供されるパケット送信方法は、以下の複数のステップを含む。
【0119】
ステップ211:第2のPEが、第1のPEによって送信された第3のBIERパケットを受信する。
【0120】
図2に示されるパケット送信方法から、第1のPEによって送信され、第2のPEによって受信される第3のBIERパケットは第2の識別子を含み、第2の識別子は、第2のPEによって、第3のBIERパケットが属する第1のVPNを区別するために使用されることが知見されうる。
【0121】
ステップ212:第2のPEが、第2の識別子に基づいて、第3のBIERパケットが属するVPNが第1のVPNであると決定し、第1のVPNに基づいて第3の関係を決定する。
【0122】
第2のPEは、第3のBIERパケットで搬送された第2の識別子に基づいて、第3のBIERパケットが属する第1のVPNを決定する。第1のVPNを決定した後、第2のPEは、第1のVPNに基づいて第3の関係を決定する。第3の関係は、第2のPEによって、第2のPEによってアクセスされるサイトにおいてBIERパケットを送信するために使用される。言い換えれば、第2のPEによって送信されたBIERパケットを受信するデバイスは、第2のPEによってアクセスされるサイト内のデバイスである。
【0123】
第3の関係は、第3の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、およびパケットカプセル化タイプフィールドを含み、第3の転送ビットマスクは、第3のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第2のPEによって、第1のVPNを識別するために使用される。第3のCEは、第2のPEに接続されたサイト内のデバイスであり、言い換えれば、第3のCEは、第2のPEを介して第3のBIERパケットを受信する。
【0124】
ステップ213:第2のPEが第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信する。
【0125】
第2のPEが第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信するステップは、第2のPEが、第4のBIERパケットを取得するために、第3の関係においてパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化し、第3の関係における第3の転送ビットマスクに基づいて第4のBIERパケットを第3のCEに送信するステップであって、第3のCEが第2のPEを介して第3のBIERパケットを受信する、ステップ、を含む。例えば、第3のBIERパケットは、第1のPEが第2の関係に基づいて第2のカプセル化タイプを決定し、第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化した後に取得され、第3のBIERパケットは第2の識別子を含む。したがって、第2のPEが第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化する前に、方法は、これに限定されないが、第1のBIERパケットを取得するために、第3のBIERパケットをカプセル化解除し、次いで、第4のBIERパケットを取得するために、第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化するステップを含む。
【0126】
第3のカプセル化タイプは、BIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLS(BIER MPLS)、BIERオーバイーサネット(BIER ETH)、およびBIERv6のいずれか1つを含んでもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。例えば、第3のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャストを含む。
【0127】
図3に示される方法は図2に示される方法と組み合わされるので、BIERパケットは異なるサイトのCE間で送信されることができ、これはプロバイダネットワークを横断する。このようにして、プロバイダデバイスは、マルチキャストフロー状況を認識する必要がない。これは、プロバイダデバイスの作業負荷を低減し、また、プロバイダネットワークによってアクセスされることができる顧客ネットワークの数を大幅に増加させ、ネットワーク展開およびスケーラビリティを向上させる。
【0128】
図2および図3に示されるパケット送信方法に関連して、以下は、図4を例として使用して、本出願の実施形態で提供されるパケット送信方法を詳細に説明する。図4は、本出願の一実施形態によるパケット送信方法の概略図である。
【0129】
まず、図4に示されるデバイスの接続関係が説明される。図4に示されるように、PE1、PE2、PE3、P1、およびP2が位置されるネットワークはプロバイダネットワークであり、CE1、CE2、CE3、およびCE4が位置されるネットワークは顧客ネットワークであり、顧客ネットワーク内のCEはPEを介してプロバイダネットワークにアクセスする。図4に示されるように、PE1はCE1およびCE4に接続されており、CE1およびCE4はPE1を介してプロバイダネットワークにアクセスする。PE2はCE2に接続されており、CE2はPE2を介してプロバイダネットワークにアクセスする。PE3は、CE2およびCE3に接続されており、CE2は、PE3を介してプロバイダネットワークにアクセスし、CE3は、PE3を介してプロバイダネットワークにアクセスする。
【0130】
図4に示されるパケット送信パスから、CE1はパケットの送信元であり、CE2、CE3、およびCE4はすべて、CE1によって送信され、次いで別のデバイスによって転送されたパケットを受信するパケットの受信者として機能することが知見されうる。このバックグラウンドで、BIER技術がパケット送信パスに適用される。したがって、送信パスで送信されるすべてのパケットはBIERパケットであり、すべての顧客ネットワークは顧客BIERネットワークである。
【0131】
本出願のこの実施形態では、VPNが、図4に示されるBIERパケット送信パスに基づいて構成されており、送信パス内のすべてのCEが同じVPN内で構成されている。このようにして、本出願のこの実施形態におけるBIERパケット送信パスが実施される場合、送信パスは、別のVPNにおける送信パスから分離されうる。本出願のこの実施形態では、PE1に接続されたPE1およびCE1およびCE4が位置されるネットワークは第1のネットワークと呼ばれ、PE2に接続されたPE2およびCE2が位置されるネットワークは第2のネットワークと呼ばれ、PE3に接続されたPE3およびCE3が位置されるネットワークも第2のネットワークと呼ばれることに留意されたい。PE1について、第1のネットワークはPE1のローカルサイトであり、第2のネットワークはPE1のリモートサイトである。図4に関連して、本出願のこの実施形態で提供されるパケット送信方法は、以下のステップを含む。
【0132】
301:PE1が、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0133】
PE1がCE1によって送信された第1のBIERパケットを受信する前に、PE1は、第1のネットワークおよび第2のネットワークに対してVPNを構成する。この実施形態では、同じVPN、すなわち第1のVPNが、第1のネットワークおよび第2のネットワークに対して構成される。PE1が第1のネットワークおよび第2のネットワークに対して第1のVPNを構成した後、PE1は、第1のVPNに、PE1上の、CEに接続されたインターフェースをバインドする。図1に示されるように、PE1上のPE1とCE1との間の接続インターフェースはVPN1にバインドされ、PE1上のPE1とCE4との間の接続インターフェースはVPN1にバインドされる。
【0134】
PE1が、第1のVPNに、PE1上の、CEに接続されたインターフェースをバインドした後、PE1は、PE1とCE1との間の接続インターフェースを介して、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0135】
302:PE1が、受信された第1のBIERパケットに基づいて、CE1が属する第1のVPNを決定する。
【0136】
ステップ301から、PE1は、PE1とCE1との間の接続インターフェースを介して、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信し、PE1とCE1との間の接続インターフェースは、第1のVPNにバインドされることが知見されうる。したがって、PE1は、第1のBIERパケットを送信するCE1が第1のVPNに属することを識別することができる。
【0137】
303:PE1が、第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する。
【0138】
可能な一実施態様では、PE1が、第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップは、PE1が、第1のVPNに基づいて対応関係を決定し、第1のVPNおよび対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信するステップ、を含む。
【0139】
対応関係は、PE1によって、第1のBIERパケットを転送するために使用される。例えば、対応関係は、転送エントリであってもよい。本出願のこの実施形態では、ネットワーク内の第1のBIERパケットを受信するCEの位置が異なる(具体的には、ネットワーク内のCE2、CE3、およびCE4の位置が異なる)ので、PE1は、異なる対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信する。以下は、説明のために、対応関係が第1の関係および第2の関係を含む例を使用する。
【0140】
図5を参照されたい。表1は、PE間で告知されたBIER情報に基づいてPE1によって形成された情報リストを示しており、表2は、PE1に記憶された2つの対応関係の可能な実施態様を示している。対応関係内のキーフィールドは、ローカルVPN識別子(すなわち第1のVPNの識別子)、ビットマスク、およびリモートVPN識別子(すなわち第2の識別子)を含む。表2に示される対応関係は、表1に示される情報リストに基づいて取得される。
【0141】
CE1が属する第1のVPNを決定した後、PE1は、PE1によって第1のVPNを識別するために使用されるローカルVPN識別子に基づいて、PE1に記憶された対応関係を照会する。図5の表2に示されるように、ローカルVPN識別子が第1のVPNである対応関係は、PE1の照会結果である。
【0142】
PE1によってローカルVPN識別子に基づいて決定された対応関係は、第1の関係および第2の関係を含む。第1の関係が、まず説明される。図5に示されるように、第1の関係は、PE1によって、第1のネットワーク内(すなわちローカルサイト)で第1のBIERパケットを送信するために使用される。言い換えれば、第1のBIERパケットを受信するCEはCE4である。第1の関係は、第1の転送ビットマスク「1000」およびローカルVPN識別子を含む。パケットを受信するCE4はPE1のローカルサイト内にあるので、第1の関係では、リモートVPN識別子は必要とされず、言い換えれば、第2の識別子は存在しないことに留意されたい。加えて、第1の転送ビットマスクは、PE1によって、CE4のBFR IDに基づいて生成され、具体的なプロセスは後述される。第1のVPNに基づいて第1の関係を決定した後、PE1は、第1の関係における第1のVPNおよび第1の転送ビットマスク「1000」に基づいて、PE1とCE4との間のインターフェースを介してCE4に第1のBIERパケットを転送する。
【0143】
第2の関係は以下で説明される。図5に示されるように、第2の関係は、PE1によって、プロバイダネットワークを介して第1のBIERパケットを送信するために使用される。言い換えれば、第1のBIERパケットを受信するCEは第2のネットワーク(すなわちリモートサイト)に位置される。言い換えれば、BIERパケットを受信するCEは、CE2およびCE3である。第2の関係は、第2の転送ビットマスク、ローカルVPN識別子(すなわち第1のVPNの識別子)、およびリモートVPN識別子(第2の識別子)を含む。PE1からCE2へは、第2の転送ビットマスクは「0010」であり、第2の転送ビットマスクは、CE2のBFR IDに基づいて生成される。PE1からCE3へは、第2の転送ビットマスクは「0100」であり、第2の転送ビットマスクは、CE3のBFR IDに基づいて生成される。PE1は、CE2に直接接続されることができず、CE2のネイバPE2を介してCE2にパケットを転送する必要があることに留意されたい。したがって、PE1は、BIERパケットをPE2にまず転送する必要がある。同様に、PE1からCE3へは、PE1がBIERパケットをPE3にまず転送する必要がある。リモートVPN識別子、すなわち第2の識別子は、リモートPE2およびリモートPE3によって、BIERパケットが属するVPNを識別するために使用される。本出願の一実施形態では、リモートVPN識別子、すなわち第2の識別子はBIERサービス識別子である。BIERサービス識別子の詳細な説明については、図6を参照されたい。
【0144】
第2の関係を決定した後、PE1は、リモートVPN識別子を第1のBIERパケットにまずカプセル化し、次いで、第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクを決定し、第2の転送ビットマスクに基づいてカプセル化されたBIERパケットを転送する。図5に示されるように、第2の関係を決定した後、PE1は、複製によって2つの第1のBIERパケットを取得し、PE1からPE2へのBIERサービス識別子を第1のBIERパケットのうちの一方にカプセル化し、PE1からPE2への第2の転送ビットマスク「0010」に基づいて、カプセル化されたBIERパケットをPE2に送信する。PE1は、次いで、PE1からPE3へのBIERサービス識別子を、複製によって取得された他方の第1のBIERパケットにカプセル化し、PE1からPE3への第2の転送ビットマスク「0100」に基づいて、カプセル化されたBIERパケットをPE3に送信する。
【0145】
以下は、PE2およびPE3が、受信されたBIERパケットをCE2およびCE3に、対応して転送するプロセスを説明する。
【0146】
PE2が一例として使用される。PE1によって送信されたカプセル化されたBIERパケットを受信した後、PE2は、カプセル化されたBIERパケットで搬送されたリモートVPN識別子、すなわち第2の識別子に基づいて、BIERパケットが属するVPNを決定する。PE2は、PE2によって、BIERパケットを転送するために使用される対応関係をさらに記憶し、対応関係は第3の関係を含む。BIERパケットが属するVPNを決定した後、PE2は、PE2上のVPNの第3の関係を照会し、PE2上の第3の関係は、第3の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子を含み、第1のVPNの識別子は、PE2によって、VPNを識別するために使用され、第3の転送ビットマスクは、CE2のBFR IDに基づいて生成される。PE2は、見つかった第3の関係における第3の転送ビットマスクに基づいて、受信されたBIERパケットをCE2に送信する。PE3が受信されたBIERパケットをCE3に送信するプロセスは、PE2が受信されたBIERパケットをCE2に送信する前述のプロセスと同様であり、ここでは詳細は再度説明されない。
【0147】
パケット送信プロセスの前述の説明では、PE1、PE2、およびPE3が、対応関係によって指示されるパケットカプセル化タイプに基づいてパケットを各々カプセル化するプロセスは省略されていることに留意されたい。以下は、PE1を例として使用して、PE1がパケット送信プロセスにおいてカプセル化タイプに基づいてパケットをどのようにしてカプセル化するかを説明する。
【0148】
PE1からCE4へのパケット送信プロセスでは、前述の説明から、CE1とPE1との間の接続インターフェースを介して、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信した後、PE1は、PE1とCE1との間の接続インターフェースに基づいて第1のVPNを決定し、第1のVPNに対応する第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定することが知見されうる。PE1は、第2のBIERパケットを取得するために、第1の関係における第1のパケットカプセル化タイプフィールドに基づいて第1のカプセル化タイプを決定し、第1のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化する。例えば、PE1は、第1の関係における第1の転送ビットマスクに基づいて、第2のBIERパケットをCE4にさらに転送する。
【0149】
任意選択で、第1のカプセル化タイプは、本出願のこの実施形態では限定されず、例えば、BIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLS(BIER MPLS)、BIERオーバイーサネット(BIER ETH)、またはBIERv6であってもよい。例えば、第1のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャストであってもよい。
【0150】
PE1からPE2およびPE3へのパケット送信プロセスが以下でさらに説明される。前述の説明から、PE1は、第1のVPNに対応する第1のVPNの識別子に基づいて第2の関係を決定することが知見されうる。PE1は、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係における第2のパケットカプセル化タイプフィールドに基づいて第2のカプセル化タイプを決定し、第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化する。さらに、PE1は、第2の関係における第2の転送ビットマスクに基づいて、第3のBIERパケットをPE2およびPE3に転送する。PE1によってPE2に送信された第3のBIERパケットは、PE1からPE2へのBIERサービス識別子、すなわち第2の識別子と共にさらにカプセル化される。PE1によってPE3に送信された第3のBIERパケットは、PE1からPE3へのBIERサービス識別子、すなわち第2の識別子と共にさらにカプセル化される。
【0151】
任意選択で、第2のカプセル化タイプは、本出願のこの実施形態では限定されず、例えば、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャストであってもよい。
【0152】
以下は、PE2が第3のBIERパケットを受信した後にパケットをカプセル化することを説明する。前述の説明から、第3のBIERパケットを受信した後、PE2は、第3のBIERパケットで搬送されたBIERサービス識別子(すなわち第2の識別子)に基づいて、第3のBIERパケットが属するVPNを識別することが知見されうる。さらに、PE2は、VPN内のPE2上の第3の関係を照会する。PE2は、第4のBIERパケットを取得するために、第3の関係におけるパケットカプセル化タイプフィールドに基づいて第3のカプセル化タイプを決定し、第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化する。次いで、PE2は、第3の関係における第3の転送ビットマスクに基づいて、第4のBIERパケットをCE2に転送する。
【0153】
任意選択で、第3のカプセル化タイプは、本出願のこの実施形態では限定されず、例えば、BIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLS(BIER MPLS)、BIERオーバイーサネット(BIER ETH)、またはBIERv6であってもよい。例えば、第3のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャストであってもよい。本出願のこの実施形態では、第1のカプセル化タイプと第3のカプセル化タイプとは同じであっても異なっていてもよいことに留意されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0154】
図4では、CE1はマルチキャストソースに接続されており、CE2、CE3、およびCE4は各々、受信者に接続されており、PE1とPE2とPE3との間に展開されたBIER VPNプレフィックス告知ルートは、本出願のこの実施形態で提供されるBIER情報(これは、図21に示される実施形態において後述される)であることに留意されたい。XによるBIERプロトコル、すなわち、本出願のこの実施形態で提供される第1のシグナリングタイプは、PEと、PEが属するサイトのCEとの間に展開される。インターネットグループ管理プロトコル(internet group management protocol、IGMP)は、CEと受信者との間に展開される。PE1からPE2およびPE3に送信されたパケットは各々、送信のためにユニキャストトンネルにおいてカプセル化される。
【0155】
図6は、本出願の一実施形態によるBIERサービス識別子、すなわち第2の識別子の搬送方式の概略図である。BIERサービス識別子は、BIERサービス識別子属性で搬送され、属性構造は、少なくともBIERサービス識別子(BIER service identifier、BS-id)フィールドを含み、BS-idは、VPNを識別するために使用されるIPv6アドレスを含んでもよい。例えば、128ビットのIPv6アドレスがBS-idを識別する。1つのPE上で複数のVPNをサポートするには、複数のIPv6アドレスが構成される必要があり、複数のIPv6アドレスは1つのアドレスブロック内に割り当てられてもよい。代替的に、BS-idは、VPNを区別するために使用されるMPLSラベルであってもよい。この場合、1つのPE上で複数のVPNをサポートするには、複数のMPLSラベルが割り当てられる必要があり、複数のMPLSラベルは、MPLSラベル空間内に割り当てられてもよい。
【0156】
タイプ(type)は、新たに付加されたBIERサービス属性タイプを指示し、長さ(length)は、新たに付加されたBIERサービス属性タイプの長さを指示する。タイプ-長さ-値タイプ(tlv type)は、BIERサービスタイプ、例えばBIER IPv6、BIER MPLS、またはBIER ETHを識別し、長さ(length)はBIERサービスタイプの長さを指示し、reservedは予約フィールドを指示する。サブタイプ-長さ-値タイプ(sub-tlv type)は、BS-idタイプを識別する。プロバイダがネイティブIPv6ネットワークである場合、BS-idタイプはIPv6アドレスタイプである。プロバイダがIPv4ネットワークである場合、BS-idタイプはMPLSラベルタイプである。サブタイプ-長さ-値長さ(sub-tlv length)は、BS-idタイプの長さを指示する。sub-tlv typeがIPv6タイプである場合、BS-idフィールドは16バイトのIPv6アドレスである。sub-tlv typeがMPLSラベルタイプである場合、BS-idフィールドは4バイトのコンテンツであり、20番目のビット(bit)はMPLSラベルである。
【0157】
以下のいくつかのシナリオは、本出願の実施形態で提供されるパケット送信方法を説明するための例として使用される。図7に示されるBIERパケット送信パスは、以下のいくつかのシナリオの各々において一例として使用される。PE1およびCE1が位置される顧客BIERネットワークは第1のネットワークと呼ばれ、PE2、CE2、PE3、およびCE3が位置される顧客BIERネットワークは第2のネットワークと呼ばれる。CE1によって送信されたBIERパケットを受信するユーザ機器がPE1のローカルサイトに存在しないので、PE1は、対応関係における第2の関係に基づいて、CE1によって送信されたBIERパケットを転送する。加えて、図7に示されるネットワークシナリオでは、パブリックネットワークBIERデータフロー(すなわちパケット)の受信者PEは、データフロー内の第2の識別子に基づいて、BIERデータフローが属するVPNを決定する。パブリックネットワークデータフローがネイティブIPv6(native IPv6)カプセル化である場合、第2の識別子はIPv6宛先アドレスで搬送される。パブリックネットワークデータフローが非ネイティブIPv6(native IPv6)カプセル化である場合、第2の識別子はVPNラベルで搬送される。受信者PE(PE2またはPE3)は、IPv6ヘッダ(native IPv6カプセル化)またはMPLSヘッダ(非native IPv6カプセル化)を除去し、内側のBIERヘッダの第2の識別子に基づいて決定されたVPNにおける対応関係を照会し、引き続きBIERデータフローを複製して顧客ネットワークに転送する。BIERパケットを受信するPE(PE2またはPE3)は、対応するCE(CE2またはCE3)にBIERパケットを転送することに留意されたい。BIERパケットを受信するPE(PE2またはPE3)は、対応関係における第1の関係に基づいてBIERパケットを転送する。
【0158】
図7では、CE1はマルチキャストソースに接続されており、CE2およびCE3は各々、受信者に接続されており、PE1とPE2とPE3との間に展開されたBIER VPNプレフィックス告知ルートは、本出願のこの実施形態で提供されるBIER情報(これは、図20に示される実施形態において後述される)であることに留意されたい。XによるBIERプロトコル、すなわち、本出願のこの実施形態で提供される第1のシグナリングタイプは、PEと、接続されたサイト内のCEとの間に展開される。インターネットグループ管理プロトコル(internet group management protocol、IGMP)は、CEと受信者との間に展開される。図8図10図12図14図16、および図18は各々、図7の実施環境と同様の実施環境を有する。同じ部分について、以下の実施形態では詳細は再度説明されない。
【0159】
例えば、顧客ネットワークのBIERカプセル化タイプ、すなわちBIER MPLS、BIER IPv6、およびBIER ETHに基づいて、3つの実施形態が説明に使用される。以下のシナリオの実施形態は各々、BIER VPN内の異なるsiteのBIERカプセル化が同種であるケースに基づいて説明される。異種のケースは、ネイティブBIERネットワークに対して顧客ネットワークによって使用される異種組み合わせ処理ポリシーに依存する。本出願のこの実施形態では、詳細は説明されない。加えて、以下のシナリオの実施形態におけるBIER via Xは、PEとCEとの間で告知されたシグナリングタイプを指示する。以下のシナリオの実施形態において、Xは、一例として中間システム間(intermediate system to intermediate system、ISIS)プロトコルを使用することによって説明される。加えて、後述される第1のネットワークまたは第2のネットワークで動作するプロトコルは、第1のネットワークまたは第2のネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプを指示する。
【0160】
シナリオ1:図8に示されるように、第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIER MPLSプロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプは、ユニキャストIPv6カプセル化、例えば、BIER MPLS over IPv6 Tunnelである。この実施形態では、BIER MPLS情報は、Ipv4 BFR prefixで搬送される。PE1は、情報をPE2/PE3に告知し、その情報にVPNを区別するために使用されるルート識別子(route distinguisher、RD)および/またはルートターゲット(route target、RT)情報を含める。具体的には、PE1は、(CE1/CE2/CE3に対応する)顧客1のsub-domain 0のBIER MPLS情報を告知し、その情報にRDおよび/またはRTを含める。PE2およびPE3は、顧客1のsub-domain 0のBIER MPLSルーティングテーブルおよび転送エントリ、すなわち顧客1の対応関係を確立する。同様に、PE1は、(CE1b/CE2b/CE3bに対応する)顧客2のsub-domain 0のBIER MPLS情報を告知し、その情報にRDおよび/またはRTを含めてもよい。PE2およびPE3は、顧客2のsub-domain 0のBIER MPLSルーティングテーブルおよび転送エントリ、すなわち顧客2の対応関係を確立する。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0161】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.1 255.255.255.255
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 11::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 11::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 2::2 enable
Peer 3::3 enable
【0162】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.2 255.255.255.255
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 22::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 22::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 3::3 enable
【0163】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.3 255.255.255.255
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 33::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 33::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 2::2 enable
【0164】
前述の構成に基づいて、PE1がこの方法を行うことが一例として使用される。パケット送信方法は以下のステップを含む。
【0165】
ステップ401:PE1が、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0166】
例えば、前述の構成に基づいて、CE1によって送信されたBIERパケットを受信する前に、PE1は、第1のネットワークおよび第2のネットワークに対してVPNを構成し、第1のネットワークおよび第2のネットワークを同じVPN内で構成する。第1のネットワークおよび第2のネットワークに対してVPNを構成した後、PE1は、PE1とCE1との間のインターフェースをVPN1にバインドする。PE1がVPNを構成してバインドした後、PE1は、PE1とCE1との間のインターフェースを介して、CE1によって送信された第1のBIERパケットを受信する。
【0167】
ステップ402:PE1が、CE1が属するVPNを決定する。
【0168】
PE1は、インターフェースにバインドされたVPNに基づいて、BIERパケットを送信するCE1が属するVPNを決定する。
【0169】
ステップ403:PE1が、CE1が属するVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信する。
【0170】
図8に示されるシナリオでは、PE1が、CE1が属するVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップは、PE1が、CE1が属するVPNに基づいて対応関係を決定し、対応関係およびCE1が属するVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップ、を含む。
【0171】
対応関係およびCE1が属するVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するステップは、対応関係における第2の関係に基づいて第1のBIERパケットを送信するステップ、を含む。CE1が属するVPNに対応し、PE1上にある対応関係は、第2の転送ビットマスク、第2の識別子、およびパケットカプセル化タイプフィールドを含む。第2の転送ビットマスクは、BIERパケットを受信するCE2およびCE3を指示する。第2の識別子は、PE2およびPE3によって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを区別するために使用される。PE1は、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係においてパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第3のBIERパケットは第2の識別子を含む。PE1は、第2の関係における第2の転送ビットマスクに基づいて、第3のBIERパケットをPE2およびPE3に送信する。
【0172】
例えば、第2の関係は転送エントリである。PE1によって、転送エントリに基づいてBIERパケットを送信する方式は、PE1が、転送エントリに基づいて、プロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプがBIERオーバIPv6ユニキャストであると決定し、カプセル化されたBIERパケットを取得するために、パケットカプセル化タイプに基づいてBIERパケットをカプセル化し、カプセル化されたBIERパケットは第2の識別子を含み、転送エントリに基づいてカプセル化されたBIERパケットを送信すること、を含む。図9は、シナリオ1でマルチキャストソースによって送信されたトラフィックについてのPE1上のプライベートネットワークBIERフローカプセル化とパブリックネットワークカプセル化との間のマッピング関係を示している。図8においてプライベートネットワークは第1のネットワークであり、パブリックネットワークはプロバイダネットワークである。PE1によってプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいてBIERパケットをカプセル化した結果が図9に示されている。BS-idは第2の識別子を指示し、BS-idは、IPv6パケットヘッダの宛先アドレス(destination address、DA)フィールドに記憶されている。PE1からPE3に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に22::1が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に33::1が記入される。カプセル化IPv6送信元アドレス(source address、SA)には、PE1デバイスのローカルパブリックネットワークIPv6アドレスが記入される。加えて、新しいBIERヘッダを生成するために、リモートネクストホップラベル転送エントリ(next hop label forwarding entry、NHLFE)に基づいてBIERヘッダに対して計算が行われ、マルチキャストデータは不変のままである。
【0173】
新しいBIERヘッダにおいて、next headerは次のヘッダを指示し、Hdr Ext Lenは拡張ヘッダ長を指示し、option(OT)フィールドは、第1のネットワークにおけるBIERパケットのタイプ(例えば、BIER MPLSやBIER ETH)を指示し、option lengthはoptionフィールドの長さを指示し、BIFT-id(bit index forwarding table identifier)は転送テーブルを識別し、BIER MPLSカプセル化方式では、BIFT-idはMPLSラベルであり、TCはトラフィックタイプを指示し、Sはラベルスタック下部識別子を指示し、TTL(time-to-live)は生存時間指示し、nibbleは固定値であり、BIERカプセル化とMPLSの等コストマルチパス(equal cost multi path、ECMP)機能とを区別するために使用され、Ver(version)はバージョン番号を指示し、BSL(bitstring len)はビット列の長さを指示し、entropyはエントロピーを指示し、ECMPをサポートし、OAM(operations administration and maintenance)は省略されてもよく、Rev(reversed)は予約フィールドを指示し、差別化サービスコードポイント(differentiated service codepoint、DSCP)は、MPLSカプセル化では使用されず、非MPLSカプセル化で使用され、protoはパケット負荷のタイプを指示し、BFIR-idは、マルチキャストデータパケットがBIERネットワークに入る第1のBIERルータのBFR ID値を指示し、ビット列(bitstring)はBIERルータのグループを指示し、VPN labelはVPNラベルを指示し、これは任意選択である。
【0174】
シナリオ2:図10に示されるように、第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIER IPv6プロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプはユニキャストIPv6カプセル化である。例えば、パケットは、BIER MPLS over IPv6 Tunnelの形態でカプセル化される。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0175】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ipv6 address 2::1:1 128
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 11::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 11::1 acl 1
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 2::2 enable
Peer 3::3 enable
【0176】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2::1:2 128
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 22::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 22::1 acl 1
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 3::3 enable
【0177】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2::1:3 128
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 33::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 33::1 acl 1
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 2::2 enable
【0178】
PE1が一例として使用される。PE1によって行われるステップは、前述のシナリオ1でPE1によって行われるステップと同様であり、このシナリオでは詳細は説明されない。図11は、シナリオ2でマルチキャストソースによって送信されたトラフィックについてのPE1上のプライベートネットワークBIERフローカプセル化とパブリックネットワークカプセル化との間のマッピング関係を示している。図10においてプライベートネットワークは第1のネットワークであり、パブリックネットワークはプロバイダネットワークである。PE1によってプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいてBIERパケットをカプセル化した結果が図11に示されている。BS-idはVPNの識別子を指示し、BS-idは外側のIPv6パケットヘッダに記憶されている。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に22::1が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に33::1が記入される。カプセル化IPv6 SAアドレスには、PE1デバイスのローカルパブリックネットワークIPv6アドレスが記入される。加えて、出口BIER(End-BIER)は、リモートPE側のプライベートネットワークEnd-BIERで置き換えられ、送信元アドレス(Src-DT)は不変のままである。BIERヘッダに対してNHLFEベースの計算を行うことによって新しいBIERヘッダが生成され、宛先オプションヘッダ(destination option header、DOH)にカプセル化され、マルチキャストデータは不変のままである。
【0179】
シナリオ3:図12を参照されたい。第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIERイーサネット(ETH)プロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプはユニキャストIPv6カプセル化である。例えば、パケットは、BIER MPLS over IPv6 Tunnelの形態でカプセル化される。PE1が一例として使用される。PE1によって行われるステップは、前述のシナリオ1でPE1によって行われるステップと同様であり、このシナリオでは詳細は説明されない。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0180】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.1 255.255.255.255
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 11::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 11::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 2::2 enable
Peer 3::3 enable
【0181】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.2 255.255.255.255
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 22::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 22::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 3::3 enable
【0182】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.3 255.255.255.255
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIERサービス識別子アドレスプールを構成する;
Bier service-id addr-pool pool1 33::96
#パブリックネットワーク上のISISインスタンス内のアドレスプールを告知する;
Isis 0
Advertise bier service-id addr-pool pool1
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id pool1 33::1 acl 1
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1::1 enable
Peer 2::2 enable
【0183】
図13は、シナリオ3でプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいて、PE1によってBIERパケットをカプセル化した結果を示している。次のヘッダタイプ値が決定される(to be determined、TBD)。BS-idはVPNの識別子を指示し、BS-idはIPv6パケットヘッダの宛先アドレスフィールドに記憶されている。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に22::1が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に33::1が記入される。カプセル化IPv6 SAアドレスには、PE1デバイスのローカルパブリックネットワークIPv6アドレスが記入される。加えて、BIERヘッダに対してリモートNHLFEベースの計算を行うことによって新しいBIERヘッダが生成され、マルチキャストデータは不変のままである。
【0184】
新しいBIERヘッダにおいて、next headerは次のヘッダを指示し、Hdr Ext Lenは拡張ヘッダ長を指示し、option(OT)フィールドは、第1のネットワークにおけるBIERパケットのタイプ(例えば、BIER MPLSやBIER ETH)を指示し、option lengthはoptionフィールドの長さを指示し、BIFT-idは転送テーブルを識別し、BIER MPLSカプセル化方式では、BIFT-idはMPLSラベルであり、TCはトラフィックタイプを指示し、Sはラベルスタック下部識別子を指示し、TTLは生存時間指示し、nibbleは固定値であり、BIERカプセル化とMPLSのECMP機能とを区別するために使用され、Verはバージョン番号を指示し、BSLはビット列の長さを指示し、entropyはエントロピーを指示し、ECMPをサポートし、OAMは省略されてもよく、Revは予約フィールドを指示し、DSCPはMPLSカプセル化では使用されず非MPLSカプセル化で使用され、protoはパケット負荷のタイプを指示し、BFIR-idは、マルチキャストデータパケットがBIERネットワークに入る第1のBIERルータのBFR ID値を指示し、ビット列(bitstring)はBIERルータのグループを指示し、VPN labelはVPNラベルを指示し、これは任意選択である。
【0185】
シナリオ4:図14を参照されたい。第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIER MPLSプロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプは、ポイントツーポイント・マルチプロトコル・ラベル・ラベル・スイッチ・パス・カプセル化(BIER MPLS over point to point MPLS label switch path、BIER MPLS over P2P MPLS LSP)である。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0186】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.1 255.255.255.255
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 2.2.2.22 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0187】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.2 255.255.255.255
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0188】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.3 255.255.255.255
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type mpls bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 2.2.2.22 enable
【0189】
PE1が一例として使用される。PE1によって行われるステップは、前述のシナリオ1でPE1によって行われるステップと同様であり、このシナリオでは詳細は説明されない。図15は、シナリオ4でプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいて、PE1によってBIERパケットをカプセル化した結果を示している。BS-idはVPNの識別子を指示し、BS-idはイーサネットパケットヘッダのMPLSラベルに記憶されている。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に2001が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に3001が記入される。PE2が一例として使用される。データフローを受信した後、PE2は、ラベル2001に基づいて、データフローが属するBIER VPNを決定し、ラベル2001に基づいて、後続の転送挙動、すなわち、ラベル2001に続くBIERヘッダに基づいてBIER VPN内のBIER MPLS BIFTテーブルに照会し、CE側に送信されたBIERフローにBIER MPLSヘッダをカプセル化することを決定する。加えて、BIERヘッダに対してリモートNHLFEベースの計算を行うことによって新しいBIERヘッダが生成され、マルチキャストデータは不変のままである。
【0190】
新しいBIERヘッダにおいて、MPLS labelはMPLSラベルを指示し、TCはトラフィックタイプを指示し、Sはラベルスタック下部識別子を指示し、TTLは生存時間を指示し、nibbleは固定値であり、BIERカプセル化とMPLSの等コストマルチパス(ECMP)機能とを区別するために使用され、verはバージョン番号を指示し、BSLはビット列の長さを指示し、entropyはエントロピーを指示し、ECMPをサポートし、OAMは省略されてもよく、Revは予約フィールドを指示し、DSCPはMPLSカプセル化では使用されず非MPLSカプセル化で使用され、protoはパケット負荷のタイプを指示し、BFIR-idは、マルチキャストデータパケットがBIERネットワークに入る第1のBIERルータのBFR ID値を指示し、ビット列(bitstring)はBIERルータのグループを指示し、VPN labelはVPNラベルを指示し、これは任意選択である。
【0191】
シナリオ5:図16を参照されたい。第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIER IPv6プロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプは、ポイントツーポイント・マルチプロトコル・ラベル・ラベル・スイッチ・パス・カプセル化(BIER MPLS over point to point MPLS label switch path、BIER MPLS over P2P MPLS LSP)である。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0192】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ipv6 address 2::1:1 128
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 2.2.2.22 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0193】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2::1:2 128
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0194】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv6-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ipv6 enable
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2::1:3 128
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0 ipv6
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ipv6 bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv6-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 2.2.2.22 enable
【0195】
PE1が一例として使用される。PE1によって行われるステップは、前述のシナリオ1でPE1によって行われるステップと同様であり、このシナリオでは詳細は説明されない。図17は、シナリオ5でプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいて、PE1によってBIERパケットをカプセル化した結果を示している。BS-idはVPNの識別子を指示し、BS-idはIPv6パケットヘッダのMPLSラベルに記憶されている。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に2001が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に3001が記入される。PE2が一例として使用される。データフローを受信した後、PE2は、ラベル2001に基づいて、トラフィックが属するBIER VPNを決定し、MPLSラベルを除去した後、内側のIPv6ヘッダの宛先アドレスおよびDOHに基づいてBIER VPN内のBIERv6 BIFTテーブルに照会し、CE側に送信されたBIERフローにBIERv6ヘッダをカプセル化する。加えて、出口BIER(End-BIER)は、リモートPE側のプライベートネットワークEnd-BIERで置き換えられ、Src-DTは不変のままである。BIERヘッダに対してNHLFEベースの計算を行うことによって新しいBIERヘッダが生成され、マルチキャストデータは不変のままである。
【0196】
シナリオ6:図18を参照されたい。第1のネットワークおよび第2のネットワークはBIERイーサネットプロトコルを実行し、プロバイダネットワークにおけるBIERパケットカプセル化タイプは、ポイントツーポイント・マルチプロトコル・ラベル・ラベル・スイッチ・パス・カプセル化(BIER MPLS over point to point MPLS label switch path、BIER MPLS over P2P MPLS LSP)である。パケット送信が行われる前に、PE1、PE2、およびPE3に対して以下の構成が行われる。
【0197】
1.PE1に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.1 255.255.255.255
Interface PE1_to_CE1
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 2.2.2.22 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0198】
2.PE2に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.2 255.255.255.255
Interface PE2_to_CE2
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 3.3.3.33 enable
【0199】
3.PE3に対して以下の構成を行う:
#VPNインスタンスを構成する;
Ip vpn-instance bier_vpn
Ipv4-family
Route-distinguisher 1:1
Vpn-target 1:1 export-extcommunity
Vpn-target 1:1 import-extcommunity
#VPNインスタンスに、CEに接続されたインターフェースをバインドする;
Interface LoopBack 0
Ip binding vpn-instance bier_vpn
Ip address 2.1.1.3 255.255.255.255
Interface PE3_to_CE3
Ip binding vpn-instance bier_vpn
#ISISインスタンスを構成し、インスタンスをvpnにバインドする;
Isis 1 vpn-instance bier_vpn
Bier enable
#BIER VPNインスタンスを構成し、サービスIDを指定し、sub-domainを構成する;
Bier vpn-instance bier_vpn
Service-id apply mpls label
Sub-domain 0
Bfr-prefix interface LoopBack 0
Encapsulation-type ethernet bsl 64 max-si 255
Protocol Isis
Protocol bgp
#BIER VPN BGPアドレスファミリを使用可能にする;
Bgp 100
Ipv4-family bier-vpn
Peer 1.1.1.11 enable
Peer 2.2.2.22 enable
【0200】
PE1が一例として使用される。PE1によって行われるステップは、前述のシナリオ1でPE1によって行われるステップと同様であり、このシナリオでは詳細は説明されない。図19は、シナリオ6でプロバイダネットワークのパケットカプセル化タイプに基づいて、PE1によってBIERパケットをカプセル化した結果を示している。BS-idはVPNの識別子を指示し、BS-idはIPv6パケットヘッダのMPLSラベルに記憶されている。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に2001が記入される。PE1からPE2に送信されたデータのカプセル化のために、BS-id値に3001が記入される。イーサネットコード(code)は、送信中にab37から8847に調整される。PE2が一例として使用される。データフローを受信した後、PE2は、ラベル2001に基づいて、トラフィックが属するBIER VPNを決定し、ラベル2001に基づいて、後続の転送挙動、すなわち、ラベル2001に続くBIERヘッダに基づいてBIER VPN内のBIER ETH BIFTテーブルに照会し、CE側に送信されたBIERフローにBIER ETHヘッダをカプセル化することを決定する(イーサネットヘッダは8847からab37に戻るよう調整される)。加えて、BIERヘッダに対してNHLFEベースの計算を行うことによって新しいBIERヘッダが生成され、マルチキャストデータは不変のままである。
【0201】
新しいBIERヘッダにおいて、BIFT-idは転送テーブルを指示し、TCはトラフィックタイプを指示し、Sはラベルスタック下部識別子を指示し、TTLは生存時間を指示し、nibbleは固定値であり、BIERカプセル化とMPLSの等コストマルチパス(ECMP)機能とを区別するために使用され、Verはバージョン番号を指示し、BSLはビット列の長さを指示し、entropyはエントロピーを指示し、ECMPをサポートし、OAMは省略されてもよく、Revは予約フィールドを指示し、DSCPはMPLSカプセル化では使用されず非MPLSカプセル化で使用され、protoはパケット負荷のタイプを指示し、BFIR-idは、マルチキャストデータパケットがBIERネットワークに入る第1のBIERルータのBFR ID値を指示し、ビット列(bitstring)はBIERルータのグループを指示し、VPN labelはVPNラベルを指示し、これは任意選択である。
【0202】
以下は、対応関係取得方法を説明する。図4に示されるシナリオに関連して、図20に示されるように、第1のPEが対応関係取得方法を行う例が説明のために使用される。方法は以下のステップ1001およびステップ1002を含むが、これらに限定されない。
【0203】
ステップ1001:第1のPEがBIER情報を取得する。
【0204】
この実施形態では、BIER情報は、第1のBIER情報および第2のBIER情報の少なくとも一方を含む。第1のBIER情報は、第2のCEの学習されたBIER情報を含む。第2のBIER情報は、第2のPEによって送信される第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を含む。第2のCEおよび第3のCEは第1のVPN内のデバイスであり、第2のCEは、第1のPEに接続されたサイト内のデバイスであり、第3のCEは、第2のPEに接続されたサイト内のデバイスである。
【0205】
第2のCEのBIER情報はBFR IDを含む。任意選択で、第2のCEのBIER情報はBFRプレフィックスをさらに含む。第2のPEのBIER情報は第2の識別子を含む。第2のPEのBIER情報は、ルート識別子RDおよびルートターゲットRTの少なくとも一方をさらに含み、RDおよびRTはVPNを識別する。任意選択で、第2のPEのBIER情報はBFRプレフィックスをさらに含む。第3のCEのBIER情報は第3のCEのBFR IDを含む。任意選択で、第3のCEのBIER情報はBFRプレフィックスをさらに含む。
【0206】
ステップ1002:第1のPEがBIER情報に基づいて対応関係を決定する。
【0207】
対応関係は、第1のPEによって、BIERパケットを送信するために使用される。任意選択で、対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む。第1の関係は、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子を含み、第1の転送ビットマスクは、第2のCEのBFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第1のPEによって、第2のCEが属する第1のVPNを識別するために使用される。
【0208】
第2の関係は、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子を含み、第2の転送ビットマスクは、第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、BIERパケットが属するVPNを識別するために使用される。
【0209】
可能な一実施態様では、第1のPEがBIER情報に基づいて対応関係を決定するステップは、第1のPEが、第2のCEのBFR IDに基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1のPEと第2のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定するステップ、を含む。
【0210】
任意選択で、第1のPEがBIER情報に基づいて対応関係を決定するステップは、第1のPEが、第3のCEのBFR IDに基づいて第2の転送ビットマスクを決定し、RDまたはRTに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第2のPEのBIER情報に基づいて、第2のPEが第1のPEのリモートネイバであると決定し、リモートネイバのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子に基づいて第2の関係を決定するステップ、を含む。
【0211】
本出願のこの実施形態では、第2のPEのBIER情報に基づいてリモートネイバを決定する方式は限定されない。例えば、第2のPEのBIER情報は、第2のPEの発信元ルータインターネットプロトコル(internet protocol、IP)アドレスをさらに含む。第2のPEのBIER情報に基づいて、第2のPEが第1のPEのリモートネイバであると決定するステップは、第2のPEのBIER情報内の発信元ルータIPアドレスに基づく第1のPEのリモートネイバとして、第3のCEと同じ発信元ルータIPアドレスを搬送するBIER情報が属する第2のPEを決定するステップ、を含む。
【0212】
第1のPEから第2のPEへの第2の関係について、第2の関係のキーは、サブドメイン識別子、ビット列長さBSL、リモートネイバのBFRプレフィックス、およびVPNの識別子を含む。ビット列長さは、転送エントリにおける1つのビット列の長さ、すなわち第2の関係を制限するために使用され、ビット列は、BIERパケット送信パス上のBIERパケット送信をサポートするデバイスのグループを指示する。サブドメイン識別子は、BIERパケット送信のためのネットワークのサブドメインを識別する。この実施形態では、BIERパケット送信のためのネットワークはBIERドメインと呼ばれる。BIERネットワークの拡張性を向上させるために、BIERドメインはいくつかのサブドメインに分割され、サブドメイン識別子が割り当てられる。言い換えれば、サブドメイン識別子は、BIERパケットを受信するユーザ機器が属するBIERドメインを見つけるために使用される。この実施形態では、異なるVPNにおけるサブドメイン識別子は各々、分割によって独立して取得され、別のVPNによって影響されないことに留意されたい。
【0213】
可能な一実施態様では、第1のPEがBIER情報を取得した後、方法は、第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成するステップと、リンク状態データベースを第1のCEに告知するステップと、をさらに含む。
【0214】
第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成するステップは、第1のPEが、第3のCEのBFR IDが有効であることに基づいてリンク状態データベースを生成するステップ、を含む。
【0215】
任意選択で、リンク状態データベースを第1のCEに告知するステップは、第1のCEに第1のシグナリングを送信するステップであって、第1のシグナリングがリンク状態データベースを搬送し、第1のシグナリングが、ボーダゲートウェイプロトコル(border gateway protocol、BGP)によるBIERシグナリング、中間システム間(intermediate system to intermediate system、ISIS)によるBIERシグナリング、またはオープンショーテストパスファースト(open shortest path first、OSPF)によるBIERシグナリングを含む、ステップ、を含む。
【0216】
可能な一実施態様では、第1のPEがBIER情報を取得するステップは、第1のPEが、第2のPEによって送信された第2のシグナリングを受信するステップであって、第2のシグナリングが第2のBIER情報を搬送し、第2のシグナリングが、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む、ステップ、を含む。本出願のこの実施形態における様々なタイプのシグナリングは、様々なタイプのシグナリングに対応するパケットであることに留意されたい。例えば、BGPシグナリングはBGPパケットであり、ISISシグナリングはISISパケットであり、OSPFシグナリングはOSPFパケットである。
【0217】
任意選択で、第2のシグナリングがBGPによるBIERシグナリングを含む場合、第2の識別子は、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービス識別子属性で搬送され、第3のCEのBFR IDは、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービスカプセル化属性で搬送され、RTは、BGPによるBIERシグナリングにおいて拡張コミュニティ属性で搬送される。
【0218】
以下は、図4を例としてさらに使用して、図20に示される方法に関連して対応関係取得プロセスを説明する。まず、PE1は、PE1がPE1上の対応関係をどのように取得するかを説明するための例として使用される。
【0219】
311:PE1がBIER情報を取得する。
【0220】
図4に示される実施形態では、PE1によって取得されるBIER情報は、CE4およびCE1のBIER情報(第1のBIER情報とも呼ばれる)、PE2およびCE2のBIER情報(第2のBIER情報とも呼ばれる)、ならびにPE3およびCE3のBIER情報(第2のBIER情報とも呼ばれる)を含む。
【0221】
CE1のBIER情報は、PE1によってCE1から学習される。CE4のBIER情報は、PE1によってCE4から学習される。CE2のBIER情報は、CE2に接続されたPE2およびPE3によってPE1に送信され、PE1は、最適選択ポリシー(例えば、BGPパス最適選択ポリシー)に従って、PE2によって送信されたCE2のBIER情報を選択する。CE3のBIER情報は、CE3に接続されたPE3によってPE1に送信される。
【0222】
CE1のBIER情報は、CE1のBFR IDを含む。任意選択で、CE1のBIER情報は、BFRプレフィックスをさらに含む。CE1のBFRプレフィックスは、ネットワーク内のCE1の位置を指示し、CE1のBFR IDは、CE1を識別する。以下の説明で言及されるBFRプレフィックスおよびBFR IDの機能については、ここでの説明を参照されたく、詳細は以下で再度説明されない。
【0223】
CE4のBIER情報は、CE4のBFR IDを含む。任意選択で、CE4のBIER情報は、CE4のBFRプレフィックスをさらに含む。
【0224】
PE2のBIER情報は、第2の識別子(すなわち、図5のリモートVPN識別子)を含み、第2の識別子は、PE2によって構成され、PE2上で、パケットが属するVPNを区別するために使用される識別子であり、PE2のBIER情報は、RDおよびRTの少なくとも一方をさらに含む。RDおよびRTはVPNを識別する。任意選択で、PE2のBIER情報は、PE2のBFRプレフィックスをさらに含む。RD/RTは、PE2上に構成されているVPNを指示し、PE1が、どのVPNがPE2上に存在するかを知ることを可能にするために使用される。第2の識別子は、PE2によって構成され、PE1が将来BIERパケットにカプセル化する必要がある識別子であり、この識別子は、PE2によって、BIERパケットが属するVPNを区別するために使用される。任意選択で、第2の識別子の1つの構成方法のみが本明細書で説明される。具体的には、第2の識別子は、PE2によって構成される。いくつかの他の実施形態では、第2の識別子は、代替的に、PE1によって構成され、フラッディングによってPE2に告知されてもよい。
【0225】
CE2のBIER情報は、CE2のBFR IDを含む。任意選択で、CE2のBIER情報は、CE2のBFRプレフィックスをさらに含む。
【0226】
PE3のBIER情報は、第2の識別子(すなわち、図5のリモートVPN識別子)を含み、RDおよびRTの少なくとも一方をさらに含む。任意選択で、PE3のBIER情報は、PE3のBFRプレフィックスをさらに含む。PE3のBIER情報に含まれる第2の識別子およびRD/RTの機能および構成方法は、上述されたものと一致しており、ここでは詳細は再度説明されない。
【0227】
CE3のBIER情報は、CE3のBFR IDを含む。任意選択で、CE3のBIER情報は、CE3のBFRプレフィックスをさらに含む。
【0228】
上述されたように、CE2のBIER情報は、CE2に接続されたPE2およびPE3によってPE1に送信され、CE3のBIER情報は、CE3に接続されたPE3によってPE1に送信されることに留意されたい。したがって、PE1がCE2およびCE3のBIER情報を取得する前に、CE2はCE2のBIER情報をPE2およびPE3に送信する必要があり、CE3はCE3のBIER情報をPE3に送信する必要がある。CEに加えて、いくつかの中間ユーザ機器(すなわち、非エッジユーザ機器)が、PE2が位置される第2のネットワークおよびPE3が位置される第2のネットワーク内にさらに存在しうるので、中間ユーザ機器もまた、中間ユーザ機器のBIER情報をPE2およびPE3に告知しうる。BIER技術では、BFR IDは非エッジデバイスに対して、通常、構成されない。言い換えれば、中間顧客デバイスのBIER情報は有効なBFR IDを搬送しない。送信されるべきBIER情報の数を低減するために、PE2およびPE3は、PE1に、有効なBFR IDを搬送しないBIER情報のタイプを送信しない場合がある。
【0229】
CE1およびCE4によって送信されたBIER情報は、PE1によって、PE1とCE1との間およびPE1とCE4との間の第1のシグナリングを使用することによって受信され、第1のシグナリングは、CE1のBIER情報およびCE4のBIER情報を搬送することにさらに留意されたい。同様に、CE2のBIER情報もまた、PE2によって、PE2とCE2との間の第1のシグナリングを使用することによって受信され、CE3のBIER情報もまた、PE3によって、PE3とCE3との間の第1のシグナリングを使用することによって受信される。第1のシグナリングは、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0230】
PE2およびPE3によって送信されたBIER情報は、PE1によって、PE1とPE2との間およびPE1とPE3との間の第2のシグナリングを使用することによって受信され、第2のシグナリングは、PE2のBIER情報、PE3のBIER情報、CE2のBIER情報、およびCE3のBIER情報を搬送する。第2のシグナリングは、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む。
【0231】
312:PE1が、BIER情報に基づいて対応関係を決定する。
【0232】
対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む。まず、PE1が第1の関係を決定するプロセスが説明される。図4から、PE1上の第1の関係は、PE1からCE4への対応関係であることが知見されうる。PE1は、CE4のBIER情報内のBFR ID「4」に基づいて、対応する第1の転送ビットマスク「1000」を生成し、CE4によって送信されたCE4のBIER情報に基づいて、CE4がローカルに直接接続されたデバイスであり、第2の識別子が存在しないと決定し、PE1とCE4との間の接続インターフェースに対して構成されたVPNに基づいて、対応する第1のVPNの識別子を生成する。図5に示されるように、PE1は、生成された第1の転送ビットマスク「1000」および生成された第1のVPNの識別子に基づいて、PE1からCE4への第1の関係を取得する。
【0233】
PE1が第2の関係を決定するプロセスが、次に説明される。図4から、PE1上の第2の関係は、PE1からPE2への対応関係およびPE1からPE3への対応関係を含むことが知見されうる。PE1が、PE1からPE2への第2の関係を決定する例が以下で説明に使用される。PE1は、CE2のBIER情報内のBFR ID「2」に基づいて、対応する第2の転送ビットマスク「0010」を生成し、PE2によって送信されたCE2のBIER情報およびPE2のBIER情報に基づいて、CE2はリモートデバイスであると決定し、PE1からCE2の場合、PE1のリモートネイバはPE2であり、PE2のBIER情報内のRD/RTに基づいて対応する第1のVPNの識別子を生成し、PE2のBIER情報内の第2の識別子を第2の関係に付加する。図5に示されるように、PE1は、第2の転送ビットマスク「0010」、第1のVPNの識別子、および第2の識別子に基づいてPE1からPE2への第2の関係を取得する。
【0234】
PE1がPE1からPE3への第2の関係を決定するプロセスについては、PE1がPE1からPE2への第2の関係を決定するプロセスを参照することに留意されたい。本出願のこの実施形態では、詳細は説明されない。加えて、PE1が、PE1のリモートネイバはPE2であるとどのようにして決定するかが本明細書で説明される。PE2によってPE1に送信されるPE2のBIER情報およびCE2のBIER情報は、発信元ルータIPアドレスを各々搬送し、PE2のBIER情報は、PE2の発信元ルータIPアドレスを搬送する。しかしながら、PE2によってPE1に送信されたCE2のBIER情報において、PE2は、PE2の発信元ルータIPアドレスをCE2のBIER情報に付加するので、PE2のBIER情報とCE2のBIER情報とは同じ発信元ルータIPアドレスを搬送する。したがって、PE1は、その発信元ルータIPアドレスがCE2のBIER情報内のものと同じであるBIER情報に対応するPE2を見つけ、PE2をPE1のリモートネイバとして使用する。
【0235】
PE1が、PE2によって送信されたCE2のBIER情報およびPE3によって送信されたCE3のBIER情報を取得した後、PE1は、CE2のBIER情報およびCE3のBIER情報に基づいてリンク状態データベースをさらに生成し、リンク状態データベースを第1のシグナリングに含めることによって第1のシグナリングをCE1に送信するので、CE1は、リンク状態データベースに基づいてCE1上の対応関係を生成することができることにさらに留意されたい。
【0236】
図21は、本出願の一実施形態によるサブドメイン情報の搬送方式の概略図である。この実施形態では、サブドメイン情報は、ボーダゲートウェイプロトコル(border gateway protocol、BGP)シグナリングの拡張属性で搬送され、拡張属性は、BIERサービスカプセル化属性と呼ばれる。BIERサービスカプセル化属性は、サブタイプ-長さ-値(sub-tlv)フィールドで搬送される1つまたは複数のサブドメイン(sub domain)情報を含んでもよい。図21は、サブタイプ-長さ-値(sub-tlv)フィールドの具体的な内容を示している。このフィールドでは、各sub domainのsub-tlvが1つのビット転送ルータ識別子(BFR ID)を搬送しうる。任意選択で、sub domainのsub-tlvがBFR IDを搬送しない場合、BFR IDフィールドの値は事前設定された参照値である。例えば、sub domainがBFR IDを搬送しない場合、BFR ID値が記入された対応するフィールドは0に設定される。タイプ(type)は、新たに付加されたBIERサービス属性タイプを指示し、sub-typeは、BIERサブドメイン内のsub-tlvタイプを指示する。BIERサービスカプセル化属性は、0個以上のsub-sub-tlvフィールドをさらに含んでもよい。sub-sub-tlvフィールドについては、図22を参照されたい。加えて、図21において、BARはBIERアルゴリズムを指示し、IPAは内部ゲートウェイプロトコル(interior gateway protocols、IGP)改善アルゴリズムを指示し、マルチトポロジ識別子(multiple topology identifier、MT ID)は複数のトポロジの識別子を指示する。
【0237】
図22は、本出願の一実施形態による、sub-sub-tlvフィールド、すなわち、図21に提供されるsub-sub-tlvフィールドの概略図である。図22に示されるように、sub-sub-typeフィールドは、対応するsub domainおよびビット列長さ(BSLまたはBS Len)のカプセル化タイプを指示する。加えて、図22では、最大SIは最大サブドメイン識別子を指示し、BIFT-idは転送テーブル識別子を指示する。
【0238】
図23は、本出願の一実施形態による、別のsub-sub-tlvフィールド、すなわち、図21に提供されうる別のsub-sub-tlvフィールドの概略図である。図23に示されるように、顧客ネットワークがBIER IPv6を使用する場合、属性は、BIER IPv6ポリシーアドレスsub-sub-tlvをさらに含み、IPv6アドレス(address)フィールドはBIER IPv6ポリシーアドレスである。
【0239】
図24は、本出願の一実施形態による第2のシグナリングに含まれるいくつかのフィールドを示している。この実施形態に示される第2のシグナリングは拡張BGPシグナリングであり、拡張BGPシグナリングは、プロバイダネットワークのBIERパケットカプセル化タイプがBIERオーバIPv6ユニキャストまたはBIERオーバIPv4ユニキャストである場合に使用される。
【0240】
図24に示されるように、第2のシグナリングのいくつかのフィールドは、BIER情報で搬送されるルート識別子(RD)、BFRプレフィックス、および発信元ルータIPアドレスを含む。ルート識別子(RD)は、VPNを識別する。IPプレフィックス長(IP prefix length)は、顧客ネットワークにおけるBIER prefixのプレフィックス長を指示する。IPv4顧客ネットワークの場合、IPプレフィックス長の値は32であり、IPv6顧客ネットワークの場合、IPプレフィックス長の値は128である。IPプレフィックス(IP prefix)は、顧客ネットワークにおけるBFRプレフィックス、すなわち、BIER情報で搬送されるBFRプレフィックスを指示する。発信元ルータIPアドレス(originating router IP address)は、プロバイダネットワーク内でBIER情報を送信する第2のPEを識別する。任意選択で、プロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、値はIPv4アドレスであり、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、値はIPv6アドレスである。
【0241】
任意選択で、第2のシグナリングのいくつかのフィールドは、シグナリングで搬送されるBFRプレフィックスがシグナリングを送信するPEのローカルBFRプレフィックスであるかどうかを識別するのに使用されるルートフラグ(flags)をさらに含んでもよい。例えば、ルートフラグフィールドは1バイトの長さに設定され、L bitは1に設定され、これはシグナリングで搬送されるBFRプレフィックスがシグナリングを送信するPEのローカルBFRプレフィックスであることを指示する。
【0242】
以下は、図7に示されるネットワークシナリオを例として使用して、第1のPEがBIER情報を取得するプロセスを説明する。
【0243】
図7では、CE1、CE2、およびCE3のBIER情報において、BFR ID、sub-domain id、およびBFR prefixは、それぞれ、CE1(BFR ID=1、sub domain id=0、BFR prefix=1.1.1.1/32)、CE2(BFR ID=2、sub domain id=0、BFR prefix=1.1.1.2/32)、およびCE3(BFR ID=3、sub domain id=0、BFR prefix=1.1.1.3/32)である。PE1、PE2、およびPE3は、左側の顧客(例えば、CE1)および右側の顧客(例えば、CE2およびCE3)のBIERネットワーク間の接続を実施するように構成されている。
【0244】
PEのBFR prefixはそれぞれ、PE1(BFR-prefix=2.1.1.1/32)、PE2(BFR-prefix=2.1.1.2/32)、およびPE3(BFR-prefix=2.1.1.3/32)である。PE1、PE2、およびPE3は、BIER VPNに対してBIER VPN IDを構成する。本出願のこの実施形態で説明されるシナリオでは、BIER VPN IDは、プロバイダパブリックネットワークのグローバルIPアドレスであり、プロバイダネットワーク内の1つのPEを一意に識別するために使用される。例えば、図4において、PE1、PE2、およびPE3のBIER VPN IDは、それぞれ、PE1(パブリックネットワークIPv6 1::1またはパブリックネットワークIPv4 1.1.1.11)、PE2(パブリックネットワークIPv6 2::2またはパブリックネットワークIPv4 2.2.2.22)、およびPE3(パブリックネットワークIPv6 3::3またはパブリックネットワークIPv4 3.3.3.33)である。
【0245】
PE1、PE2およびPE3が、互いにPE1、PE2およびPE3のBIER情報を取得するプロセスが、まず説明される。一実施態様では、PE1、PE2、およびPE3は、BGPシグナリングを使用することによって互いにネイバ関係を確立する。別の実施態様では、PE1とPE2とPE3との間の相互接続は、ルートリフレクタを使用することによって代替的に実施されてもよい。このようにして、PE1、PE2、およびPE3は、PE1、PE2、およびPE3のBIER情報を互いに告知する。
【0246】
例えば、PE1は、BGPシグナリング(すなわち第2のシグナリング)を使用することによって、PE1のBIER情報をPE2およびPE3に告知し、BFR prefixは2.1.1.1/32であり、RDフィールドには、PE1によってVPNに対して構成されたRD値が記入される。flagsフィールド内のL bitは1に設定され、発信元ルータアドレスフィールドには、PE1上のBIER VPN IDが記入される(パブリックネットワークIPv6シナリオでは、フィールドに1::1が記入され、パブリックネットワークIPv4シナリオでは、フィールドに1.1.1.11が記入される)。BGPシグナリングフィールドは、BIERサービスカプセル化属性(BIER service encapsulation attribute)をさらに搬送し、属性内のMT-ID/IPA/BARなどの値は、PE1のVPNにおける対応するIGPプロトコル内の関連情報を継承する。PE1上にはPE1のBFR IDが構成されていないので、BGPシグナリングはBIERサービス識別子属性(BS-id Attribute)を搬送しない場合がある。
【0247】
加えて、PE1は、第1のシグナリングを使用することによってCE1からCE1のBIER情報を学習し、この情報は、CE1のBFR prefix(1.1.1.1/32)およびBFR ID「1」を含む。PEはまた、BGPシグナリング(すなわち第2のシグナリング)を使用することによって、CE1のBIER情報をPE2およびPE3に告知する。RDフィールドには、PE1によってVPNに対して構成されたRD値が記入される。flagsフィールド内のL bitは1に設定され、発信元ルータアドレスフィールドには、PE1上のBIER VPN IDが記入される(パブリックネットワークIPv6シナリオでは、フィールドに1::1が記入され、パブリックネットワークIPv4シナリオでは、フィールドに1.1.1.11が記入される)。BGPシグナリングは、BIERサービスカプセル化属性をさらに搬送する。関連するフィールド値は、CE1で学習されたBIER情報から取得される。BGPシグナリングは、第2の識別子、すなわちBIERサービス識別子(BS-id attribute)をさらに搬送する。本出願のこの実施形態で説明されるシナリオでは、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、属性内のBS-idフィールドはIPv6アドレスである。アドレスは、PE1上にあり、IPv6パブリックネットワークアドレスプール内でVPNにまたはVPN内のいくつかのBFR prefixに割り当てられた一意のサービス識別子である。例えば、図6では、PE1によってVPNに割り当てられたBS-idは11::1であり、PE2によってVPNに割り当てられたBS-idは22::1であり、PE3によってVPNに割り当てられたBS-idは33::1である。プロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、属性内のBS-idフィールドはMPLSラベルであり、MPLSラベルは、PE1上にあり、MPLSラベル空間内でローカルBIER VPNにまたはBIER VPN内のいくつかのBFR prefixに割り当てられた一意のサービス識別子である。例えば、前述の図に示されるように、PE1によってBIER VPNに割り当てられたBS-idは1001であり、PE2によってBIER VPNに割り当てられたBS-idは2001であり、PE3によってBIER VPNに割り当てられたBS-idは3001である。
【0248】
同様に、PE2は、BFR prefix:2.1.1.2/32(PE2のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)をPE1およびPE3に告知する。PE3は、BFR prefix:2.1.1.3/32(PE3のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を、PE2およびPE3に告知する。
【0249】
加えて、本出願のこの実施形態では、PE1は、受信されたBIER情報に対して最適選択をさらに行う。例えば、BGPルート最適選択ポリシーに従って、PE2によって告知されたCE2のBIER情報およびPE3によって告知されたCE3のBIER情報に対して、PE1は、PE2によって告知されたCE2のBIER情報を優先的に選択する。PE3によって告知されたCE3のBIER情報およびPE2によって告知されたCE3のBIER情報に対して、PE1は、PE3によって告知されたCE3のBIER情報を優先的に選択する。
【0250】
告知されるべきBIER情報の数を低減するために、PEによってCEから学習されたBIER情報内のsub-domainが有効なBFR IDを搬送しない場合、PEはそのようなBIER情報を別のPEに告知しない場合があることに留意されたい。
【0251】
図7に示される実施シナリオにおいて第1のPEがPE1であり、第2のPEはPE2およびPE3であることは、リンク状態データベース生成を説明するための例としてさらに使用される。
【0252】
PE1は、PE2から告知されたBFR prefix:2.1.1.2/32(PE2のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を受信する。PE1は、PE3から告知されたBFR prefixス:2.1.1.3/32(PE3のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を受信する。BGPルート最適選択ポリシーに従って、PE1は、PE2によって告知された1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)を優先的に選択し、PE3によって告知された1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を優先的に選択する。前述の最適選択を完了した後、PE1は、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を、VPN内のX(ISIS、OSPF、またはBGP)プロトコルに対応するリンク状態データベース(LSDB)に生成する。LSDB内のBFR prefixのカプセル化情報は、対応するBIER情報のBIERサービスカプセル化属性(BIER service encapsulation attribute)から継承され、PE1とCE1との間で第1のシグナリングを使用することによってCE1に告知される。LSDB内のクロスサイトBFR prefixの数を低減するために、BIER情報において、sub-domainが有効なBFR IDを搬送しない場合、LSDBはBIER情報のために生成される必要がないことに留意されたい。
【0253】
図4に示される実施シナリオは、第2の関係生成プロセスを説明するため一例としてさらに使用される。
【0254】
第1のPEは、図4に示される実施シナリオにおけるPE1であり、第2のPEは、PE2およびPE3である。PE1は、PE2から告知されたBFR prefix:2.1.1.2/32(PE2のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を受信する。PE1は、PE3から告知されたBFR prefixス:2.1.1.3/32(PE3のBFR prefix)、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)、および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を受信する。BGPルート最適選択ポリシーに従って、PE1は、PE2によって告知された1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)を優先的に選択し、PE3によって告知された1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を優先的に選択する。前述の最適選択を完了した後、PE1は、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)および1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)を、VPN内のX(ISIS、OSPF、またはBGP)プロトコルに対応するLSDBに生成する。LSDB内のBFR prefixのカプセル化情報は、対応するBIER情報のBIERサービスカプセル化属性から継承され、PE1とCE1との間で第1のシグナリングを使用することによってCE1に告知される。
【0255】
受信されたBIER情報に対して最適選択を行った後、PE1は、最適選択結果に基づいて、第2の関係、すなわち、第1のPEから各第2のPEへの転送エントリを生成する。転送エントリは、プロバイダネットワークを介してBIERトラフィック転送を誘導するために使用される。PE1は、優先的に選択されたBIER情報の発信元ルータIPアドレスを決定し、同じ発信元ルータIPアドレスを含み、そのflagsフィールド内のL bitが1に設定されているBIER情報を照会し、BIER情報内のBFR prefixをリモートネイバとして使用する。例えば、前述の原理によれば、PE1上で、1.1.1.2/32(CE2のBFR prefix)のリモートネイバは、BFR prefix2.1.1.2/3 2(PE2のBFR prefix)として計算され、1.1.1.3/32(CE3のBFR prefix)のリモートBFRネイバは、2.1.1.3/32のBFRプレフィックス(PE3のBFR prefix)として計算される。
【0256】
次いで、PE1は、その要因がキー(key)である4つの粒度、すなわち、sub-domain id、BSL、リモートBFRネイバ、およびBS-idに基づいて、転送エントリ内のビットマスク(bit mask)を計算する。例えば、PE1からPE2への転送エントリが計算される場合、転送エントリのkeyは以下の通りである:sub-domain id=0、BSL=64(すべてのPEおよびCEが64のBSLのみで構成されていると仮定する)、BFRネイバはBFR prefix2.1.1.2/32(PE2のBFR prefix)である、BS-id=IPv6アドレス22::1、またはMPLSラベル2001(PE2によってVPNに割り当てられたBIERサービス識別子)、bit maskは0010である(CE2のBFR IDは2であり、bit mask内の値が0である他のbitは省略される)。PE1からPE3への転送エントリが計算される場合、転送エントリのkeyは以下の通りである:sub-domain id=0、BSL=64(すべてのPEおよびCEが64のBSLのみで構成されていると仮定する)、BFRネイバはBFR prefix2.1.1.3/32(PE3のBFR prefix)である、BS-id=IPv6アドレス33::1、またはMPLSラベル3001(PE3によってVPNに割り当てられたBIERサービス識別子)、bit maskは0100である(CE3のBFR IDは3であり、bit mask内の値が0である他のbitは省略される)。
【0257】
PE1によって告知されたBIER情報を受信した後、同じ処理プロセスに基づいて、PE2およびPE3は、接続されたサイトのCEに、PE1によって告知されたBIER情報に基づいて取得されたLSDBを告知し、転送エントリを計算する。プロバイダネットワークにおけるBIERデータフローのカプセル化フォーマットは、顧客ネットワークのBIERカプセル化タイプに基づいて異なる表現形を有する。詳細については、図2に示されるパケット送信方法における関連する内容説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0258】
本出願のこの実施形態で提供される方法によれば、BIER仮想プライベートネットワークVPNおよびBGPシグナリング拡張が確立される。このようにして、対応関係を確立するために、顧客ネットワークにおけるBFRプレフィックス、BFR ID、およびBIERカプセル化タイプや、プロバイダネットワーク内のPE上に位置されるBIERサービス識別子(BS-id)などのキー情報が互いに告知され、PE間で学習される。これに基づいて、プロバイダネットワーク上のPEは、PEのパケットを受信し、第2の識別子に基づいて、顧客BIERパケットが属するVPNを決定し、顧客BIERパケットをVPNに対応するユーザ機器にさらに転送する。
【0259】
理解を容易にするために、図7に示される実施シナリオが、本出願のこの実施形態で提供される第2の関係取得プロセスを説明するための例として使用される。
【0260】
図7では、CE1、CE2、およびCE3はすべて同じ顧客ネットワーク内に位置されており、言い換えれば、CE1、CE2、およびCE3はすべて同じVPN内に位置されている。PE1とCE1との間のインターフェース、PE2とCE2との間のインターフェース、およびPE3とCE3との間のインターフェースは、各PE上のVPNに別々にバインドされている。図7に示されるBIERパケット送信パスから、顧客ネットワークにおいて、BIERパケットの第1の送信デバイスはCE1であり、BIERパケットの最後の2つの受信デバイスはCE2およびCE3であることが知見されうる。CE1は第1のCEとして使用され、PE1は第1のPEとして使用され、CE1およびPE1が属するネットワークは第1のネットワークとして使用される。第2のCEがCE2である場合、第2のネットワークは2つのサイトを含む。一方のサイトに対応する第2のPEはPE2であり、他方のサイトに対応する第2のPEはPE3である。第2のCEがCE3である場合、第2のネットワークは2つのサイトを含む。一方のサイトに対応する第2のPEはPE3であり、他方のサイトに対応する第2のPEはPE2である。第2のCEがCE2であるか第2のCEがCE3であるかにかかわらず、図20に示される実施形態で説明される方法は、第2の関係を取得するために使用されうる。
【0261】
この実施形態では、CE1、CE2、およびCE3の各々に対してビット転送ルータ識別子、サブドメイン識別子、およびBFRプレフィックスが構成される。CE1のビット転送ルータ識別子は1であり、サブドメイン識別子は0であり、BFRプレフィックスは1.1.1.1/32である。CE2のビット転送ルータ識別子は2であり、サブドメイン識別子は0であり、BFRプレフィックスは1.1.1.2/32である。CE3のビット転送ルータ識別子は3であり、サブドメイン識別子は0であり、BFRプレフィックスは1.1.1.3/32である。
【0262】
サブドメイン識別子は、PE1、PE2、およびPE3の各々に対して構成される。CE1、CE2、およびCE3が属するVPNでは、PE1、PE2、およびPE3は、CE1、CE2、およびCE3と同じサブドメイン識別子で構成される、すなわち、サブドメイン識別子は0である。各PEは、BIERパケット送信プロセスにおいてエッジノードとして機能しないので、VPN内の各PE上に有効なビット転送ルータ識別子が構成されない。BFRプレフィックスは、PE1、PE2、およびPE3に対して構成される。PE1のBFRプレフィックスは、2.1.1.1/32として構成され、PE2のBFRプレフィックスは、2.1.1.2/32として構成され、PE3のBFRプレフィックスは、2.1.1.3/32として構成される。PE1、PE2、およびPE3に対して発信元ルータIPアドレスが構成される。プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、PE1の発信元ルータIPアドレスは1::1であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE1の発信元ルータIPアドレスは、IPv4 1.1.1.11である。プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、PE2の発信元ルータIPアドレスは2::2であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE2の発信元ルータIPアドレスは、2.2.2.22である。プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、PE3の発信元ルータIPアドレスは3::3であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE3の発信元ルータIPアドレスは、3.3.3.33である。
【0263】
BIERサービス識別子属性は、PE1、PE2、およびPE3に接続されたサイトに対して構成される。プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、属性内のBS-idフィールドはIPv6アドレスである。PE1によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは11::1であり、PE2によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは22::1であり、PE3によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは33::1である。プロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、属性内のBS-idフィールドはMPLSラベルである。PE1によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは1001であり、PE2によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは2001であり、PE3によって接続サイトが位置されるVPNに割り当てられたBS-idは3001である。
【0264】
PE1、PE2、およびPE3は、第1のシグナリングを使用することによってBIER情報を告知する。任意選択で、第1のシグナリングは拡張BGPシグナリングであってもよい。PE1、PE2、およびPE3は、互いにBGPネイバ関係を直接確立してもよいし、ルートリフレクタを使用することによって互いに接続されてもよい。例えば、以下は、第2の関係、すなわち転送エントリを取得するプロセスを、第1のCEがCE1であり、第2のCEがCE2である例を使用することによって説明する。
【0265】
801:CE2が、CE2のBIER情報をPE2およびPE3に告知する。
【0266】
CE2のBIER情報は、CE2のBFRプレフィックスおよびBIERサービスカプセル化属性を搬送する。この例では、CE2のBIER情報で搬送されるBFRプレフィックスは1.1.1.2/32である。搬送されたBIERサービスカプセル化属性において、サブドメイン識別子は0であり、BIERビット転送ルータ識別子は2であり、ビット列長さは64である。
【0267】
802:PE2およびPE3が、CE2のBIER情報を受信する。
【0268】
PE2は、CE2のBIER情報で搬送されるBFRプレフィックス1.1.1.2/32およびBIERサービスカプセル化属性を不変のまま保持する。加えて、PE2は、CE2のBIER情報にルート識別子(すなわち、RD値)を付加し、flagsフィールド内のL bitを1に設定し、発信元ルータIPアドレスにPE2の発信元ルータIPアドレスフィールドを記入する。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、発信元ルータIPアドレスフィールドは2::2であるか、または、プロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE2の発信元ルータIPアドレスフィールドは2.2.2.22である。PE2は、CE2のBIER情報に、BIER情報が属するVPNのBIERサービス識別子をさらに付加する。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、BIERサービス識別子は22::1であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、BIERサービス識別子は2001である。
【0269】
PE3は、CE2のBIER情報内のBFRプレフィックスおよびBIERサービスカプセル化属性として、CE2のBIER情報で搬送されるBFRプレフィックス1.1.1.2/32およびBIERサービスカプセル化属性を使用する。加えて、PE3は、CE2のBIER情報にルート識別子(すなわち、RD値)を付加し、flagsフィールド内のL bitを1に設定し、発信元ルータIPアドレスにPE3の発信元ルータIPアドレスフィールドを記入する。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、発信元ルータIPアドレスフィールドは3::3であるか、または、プロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE2の発信元ルータIPアドレスフィールドは3.3.3.33である。PE3は、CE2のBIER情報に、CE2が属するサイトのBIERサービス識別子をさらに付加する。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、BIERサービス識別子は33::1であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、BIERサービス識別子は3001である。
【0270】
803:PE2が、PE2のBIER情報およびCE2のBIER情報をPE1に告知し、PE3が、PE3のBIER情報およびCE2のBIER情報をPE1に告知する。
【0271】
PE2は、PE2のBIER情報をPE1に告知し、PE2のBIER情報は、BFRプレフィックス2.1.1.2/32を搬送する。BIERサービスカプセル化属性について、属性内のMT-ID/IPA/BARなどの値は、VPNの対応するIGPプロトコルにおける関連情報を継承する。ルート識別子(すなわち、RD値)について、flagsフィールド内のL bitは1に設定される。発信元ルータIPアドレスには、PE2の発信元ルータIPアドレスフィールドが記入される。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、発信元ルータIPアドレスフィールドは、2::2であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE2の発信元ルータIPアドレスフィールドは2.2.2.22である。PE2上のVPNにおいてビット転送ルータ識別子が構成されていないので、PE2のBIER情報はBIERサービス識別子属性を搬送しない場合がある。
【0272】
PE2は、PE1に、ステップ802で取得されたCE2のBIER情報を告知する。
【0273】
PE3は、PE3のBIER情報をPE1に告知し、PE3のBIER情報は、BFRプレフィックス2.1.1.3/32を搬送する。BIERサービスカプセル化属性について、属性内のMT-ID/IPA/BARなどの値は、VPNの対応するIGPプロトコルにおける関連情報を継承する。ルート識別子(すなわち、RD値)について、flagsフィールド内のL bitは1に設定される。発信元ルータIPアドレスには、PE3の発信元ルータIPアドレスフィールドが記入される。言い換えれば、プロバイダネットワークがIPv6ネットワークである場合、発信元ルータIPアドレスフィールドは、3::3であるか、またはプロバイダネットワークがIPv4ネットワークである場合、PE3の発信元ルータIPアドレスフィールドは3.3.3.33である。PE3上のVPNにおいてビット転送ルータ識別子が構成されていないので、PE3のBIER情報はBIERサービス識別子属性を搬送しない場合がある。
【0274】
PE3は、PE1に、ステップ802で取得されたCE2のBIER情報を告知する。
【0275】
804:PE1が、複数のCE2のBIER情報を受信する。
【0276】
PE1は、PE2およびPE3によって告知された複数のCE2のBIER情報を受信する。BGPルート最適選択ポリシーに従って、PE1は、PE2によって告知されたCE2のBIER情報を優先的に選択し、CE2のBIER情報として、PE2によって告知されたCE2のBIER情報を使用する。
【0277】
805:PE1が、CE2のBIER情報、PE2のBIER情報、およびPE3のBIER情報に基づいて、PE1のリモートネイバを決定する。
【0278】
例えば、CE2のBIER情報について、PE1は、受信されたBIER情報から、同じ発信元ルータIPアドレスを含み、flagsフィールド内のL bitが1に設定されているBIER情報を照会し、BIER情報をPE1のリモートネイバとして使用する。この例では、PE1は、リモートネイバがPE2であると決定する。
【0279】
806:PE1が、CE2およびリモートネイバのBIER情報に基づいて、第2の関係を取得する。
【0280】
例えば、PE1は、CE2およびリモートネイバのBIER情報で搬送されるサブドメイン識別子、ビット列長さ、BIERサービス識別子、およびBFR IDに基づいて第2の関係を決定する。
【0281】
図20に示されるシナリオが一例として使用される。以下は、第1の関係生成プロセスを説明する。
【0282】
PE1は、CE4のBIER情報、例えば、CE4のBFRプレフィックスおよび第1のサブドメイン情報を学習し、第1のサブドメイン情報は、CE4のBFR IDを含む。第1のPEは、CE4のBFR IDに基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、PE1とCE4との間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、次いで、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定する。
【0283】
本出願のこの実施形態で提供される方法は、図25に示される実施シナリオにも適用可能であることに留意されたい。図25に示されるように、PE1は、顧客ネットワーク1に接続されていることに加えて、顧客ネットワーク2にさらに接続されている。PE1が異なる顧客ネットワークに接続されているので、確立された対応関係に含まれるVPN識別子は異なる。顧客1のBIERデータフローと顧客2のBIERデータフローの両方について、図2に示されるパケット送信方法を参照されたい。対応関係を確立するプロセスについては、図20に示される方法を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0284】
加えて、図25のBIER over Xは、プロバイダパブリックネットワークにおけるパケットカプセル化タイプを指示する。上述されたように、少なくとも6つのタイプのBIER over Xがある。本出願のこの実施形態では、詳細は再度説明されない。XによるBIERプロトコルは、本出願のこの実施形態で提供される第1のシグナリングタイプである。BIER VPNプレフィックス告知ルートは、本出願のこの実施形態で提供されるBIER情報である。関連する説明については、前述の実施形態を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0285】
本出願の本実施形態で提供される方法では、BIERがサービスとして顧客側に提供されるので、顧客ネットワークBIERはVPNサイトにまたがる相互接続およびインターワーキングを実施する。顧客ネットワークのフローごとのマルチキャスト転送状況は、プロバイダネットワーク内のいずれのノードでも認識される必要がなく、それによって、マルチキャストサービス展開の柔軟性および柔軟性を向上させる。
【0286】
図26は、本出願の一実施形態によるパケット送信装置の概略図である。第1のPEで使用される装置は、第1のPEによって行われるパケット送信方法を行うように構成されてもよい。例えば、装置は、図1のPE1であってもよいし、図2および図3の第1のPEであってもよく、パケット送信のステップおよび方法を行うための対応する機能を有する。
【0287】
可能な一実施態様では、装置は、以下のモジュールおよびモジュールの機能を含む:
第1のCEによって送信された第1のBIERパケットを受信するように構成された、受信モジュール2601;
受信された第1のBIERパケットに基づいて、第1のCEが属する第1のVPNを決定するように構成された、決定モジュール2602;および
第1のVPNに基づいて第1のBIERパケットを送信するように構成された、送信モジュール2603。
【0288】
可能な一実施態様では、送信モジュール2603は、第1のVPNに基づいて対応関係を決定し、対応関係に基づいて第1のBIERパケットを送信し、対応関係が、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含む、ように構成され、第1の関係は、第1のVPNの識別子と第1の転送ビットマスクとの間の対応関係を含み、第1の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第2のCEは、第1のVPN内のデバイスであり、第2の関係は、第2の転送ビットマスクと第1のVPNの識別子と第2の識別子との間の対応関係を含み、第2の転送ビットマスクは、第1のBIERパケットを受信する第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEは、第2のPEを介して第1のBIERパケットを受信する。
【0289】
可能な一実施態様では、送信モジュール2603は、第1のVPNおよび第1の関係に基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信する、ように構成される。
【0290】
可能な一実施態様では、送信モジュール2603は、第1のVPNおよび第2の関係に基づいて第2の転送ビットマスクおよび第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスクに基づいて第1のBIERパケットを送信する、ように構成される。
【0291】
可能な一実施態様では、第1の関係は、第1のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。送信モジュール2603は、第2のBIERパケットを取得するために、第1の関係において第1のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第1のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第1の転送ビットマスクに基づいて第2のBIERパケットを第2のCEに送信する、ように構成される。
【0292】
可能な一実施態様では、第2の関係は、第2のパケットカプセル化タイプフィールドをさらに含む。送信モジュール2603は、第3のBIERパケットを取得するために、第2の関係において第2のパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第2のカプセル化タイプに基づいて第1のBIERパケットをカプセル化し、第2の転送ビットマスクに基づいて第3のBIERパケットを第2のPEに送信し、第3のBIERパケットが第2の識別子を含む、ように構成される。
【0293】
可能な一実施態様では、第1のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む。
【0294】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバマルチプロトコルラベルスイッチングMPLSマルチキャスト、を含む。
【0295】
可能な一実施態様では、第2のカプセル化タイプがBIERオーバIPv6ユニキャストを含む場合、第3のBIERパケットの宛先アドレスフィールドが第2の識別子を含むか、または第2のカプセル化タイプがBIERオーバMPLSマルチキャストを含む場合、第3のBIERパケットのMPLSラベルが第2の識別子を含む。
【0296】
可能な一実施態様では、第1のPEは、第1のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置され、プロバイダネットワークは、第1のネットワークおよび第2のネットワークに接続されており、第1のCEは第1のネットワーク内に位置される。
【0297】
可能な一実施態様では、第2のPEは、第2のネットワークおよびプロバイダネットワーク内に位置される。
【0298】
図27は、本出願の一実施形態によるパケット送信装置の概略図である。装置は、第2のPEで使用され、第2のPEによって行われるパケット送信方法を行うことができる。例えば、装置は、図1のPE2であってもよいし、図2および図3の第2のPEであってもよく、パケット送信のステップおよび方法を行うための対応する機能を有する。
【0299】
可能な一実施態様では、装置は、以下のモジュールおよびモジュールの機能を含む:
第1のPEによって送信された第3のBIERパケットを受信するように構成された受信モジュール2701であって、第3のBIERパケットが第2の識別子を含み、第2の識別子が、第2のPEによって、第3のBIERパケットが属するVPNを区別するために使用される、受信モジュール2701;
第2の識別子に基づいて、第3のBIERパケットが属するVPNが第1のVPNであると決定し、第1のVPNに基づいて第3の関係を決定する、ように構成された、決定モジュール2702;および
第3の関係に基づいて第3のBIERパケットを送信するように構成された、送信モジュール2703。
【0300】
可能な一実施態様では、第3の関係は、第3の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、およびパケットカプセル化タイプフィールドを含み、第3の転送ビットマスクは、第3のBIERパケットを受信する第3のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第2のPEによって、第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEは、第2のPEを介して第3のBIERパケットを受信し、送信モジュール2703は、第4のBIERパケットを取得するために、第3の関係においてパケットカプセル化タイプフィールドによって指示される第3のカプセル化タイプに基づいて第3のBIERパケットをカプセル化し、第3の転送ビットマスクに基づいて第4のBIERパケットを第3のCEに送信する、ように構成される。
【0301】
可能な一実施態様では、第3のカプセル化タイプは、BIERオーバIPv6ユニキャスト、BIERオーバBIERマルチキャストBIERv6、BIERオーバIPv6マルチキャスト、BIERオーバIPv4ユニキャスト、BIERオーバBIER、BIERオーバIPv4マルチキャスト、またはBIERオーバMPLSマルチキャスト、を含む。
【0302】
図28は、本出願の一実施形態による対応関係取得装置の概略図である。装置は、第1のPEデバイスで使用されてもよく、第1のPEによって行われる対応関係取得方法を行うことができる。例えば、装置は、図1のPE1であってもよいし、図2および図3の第1のPEであってもよく、対応関係取得のステップおよび方法を行うための対応する機能を有する。装置は、以下のモジュールを含む:
BIER情報を取得するように構成された取得モジュール2801であって、BIER情報が、第1のBIER情報および第2のBIER情報の少なくとも一方を含み、第1のBIER情報が、第2のカスタマエッジCEのBIER情報を含み、第2のBIER情報が、第2のPEによって送信される第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を含み、第2のCEおよび第3のCEが第1のVPN内のデバイスである、取得モジュール2801;ならびに
BIER情報に基づいて対応関係を決定するように構成された決定モジュール2802であって、対応関係が、第1のPEによって、BIERパケットを送信するために使用される、決定モジュール2802。
【0303】
可能な一実施態様では、対応関係は、第1の関係および第2の関係の少なくとも一方を含み、第1の関係は、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子を含み、第1の転送ビットマスクは、第2のCEのビット転送ルータ識別子BFR IDに基づいて取得され、第1のVPNの識別子は、第1のPEによって、第2のCEが属する第1の仮想プライベートネットワークVPNを識別するために使用され、第2の関係は、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子を含み、第2の転送ビットマスクは、第3のCEのBFR IDに基づいて取得され、第2の識別子は、第2のPEによって、第1のBIERパケットが属する第1のVPNを識別するために使用され、第3のCEは、第2のPEを介してBIERパケットを受信する。
【0304】
可能な一実施態様では、第2のCEのBIER情報は第2のCEのBFR IDを含み、決定モジュール2802は、第2のCEのBFR IDに基づいて第1の転送ビットマスクを決定し、第1のPEと第2のCEとの間の接続インターフェースにバインドされたVPNに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第1の転送ビットマスクおよび第1のVPNの識別子に基づいて第1の関係を決定する、ように構成される。
【0305】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は第2の識別子を含み、第2のPEのBIER情報は、ルート識別子RDおよびルートターゲットRTの少なくとも一方をさらに含み、RDおよびRTはVPNを識別し、第3のCEのBIER情報は第3のCEのBFR IDを含み、決定モジュール2802は、第3のCEのBFR IDに基づいて第2の転送ビットマスクを決定し、RDまたはRTに基づいて第1のVPNの識別子を決定し、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定し、第2の転送ビットマスク、第1のVPNの識別子、および第2の識別子に基づいて第2の関係を決定する、ように構成される。
【0306】
可能な一実施態様では、第2のPEのBIER情報は、第2のPEの発信元ルータIPアドレスをさらに含む。決定モジュール2802は、第2のPEのBIER情報内の発信元ルータIPアドレスに基づいて、第2のPEが第1のPEのリモートネイバとして使用されると決定し、第2のPEが、第3のCEの発信元ルータIPアドレスと同じである発信元ルータIPアドレスを含み、第2のPEのBIER情報に基づいて第2の識別子を決定する、ように構成される。
【0307】
可能な一実施態様では、ビットインデックス明示的複製BIER情報を取得した後、取得モジュール2801は、第3のCEのBIER情報に基づいてリンク状態データベースを生成し、リンク状態データベースを第1のCEに告知するようにさらに構成される。
【0308】
可能な一実施態様では、取得モジュール2801は、第3のCEのBFR IDが有効であることに基づいてリンク状態データベースを生成するように構成される。
【0309】
可能な実施態様では、取得モジュール2801は、第1のCEに第1のシグナリングを送信し、第1のシグナリングがリンク状態データベースを搬送し、第1のシグナリングが、ボーダゲートウェイプロトコルBGPによるBIERシグナリング、中間システム間ISISによるBIERシグナリング、またはオープンショーテストパスファーストOSPFによるBIERシグナリングを含む、ように構成される。
【0310】
可能な一実施態様では、取得モジュール2801は、第2のPEによって送信された第2のシグナリングを受信し、第2のシグナリングが第2のBIER情報を搬送し、第2のシグナリングが、BGPによるBIERシグナリング、ISISによるBIERシグナリング、またはOSPFによるBIERシグナリングを含む、ように構成される。
【0311】
可能な一実施態様では、第2のシグナリングがBGPによるBIERシグナリングを含む場合、第2の識別子は、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービス識別子属性で搬送され、第3のCEのBFR IDは、BGPによるBIERシグナリングにおいてBIERサービスカプセル化属性で搬送され、RTは、BGPによるBIERシグナリングにおいて拡張コミュニティ属性で搬送される。
【0312】
図26から図28で提供される装置がその装置の機能を実施する場合、前述の機能モジュールの分割は、単に説明のための例として使用されることを理解されたい。実際の適用時には、前述の機能は、要件に従って実施するために異なる機能モジュールに割り当てられてもよい。言い換えれば、デバイスの内部構造は、上述された機能の全部または一部を実施するために異なる機能モジュールに分割される。加えて、前述の実施形態で提供される装置および方法実施形態は、同じ概念に属する。装置の具体的な実施プロセスについては、方法実施形態を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0313】
図29は、本出願の一例示的実施形態によるネットワークデバイス2000の構造の概略図である。図29に示されるネットワークデバイス2000は、パケット送信デバイスであってもよく、図2から図25に示されるパケット送信方法を行うように構成される。例えば、ネットワークデバイス2000は、図2から図25に示されるパケット送信方法における第1のPEおよび第2のPEのいずれか一方に関連する動作を行ってもよい。代替的に、ネットワークデバイス2000は、対応関係取得デバイスであり、対応関係取得方法を行うように構成される。ネットワークデバイス2000は、例えば、スイッチまたはルータであり、ネットワークデバイス2000は、一般的なバスアーキテクチャを使用することによって実施されてもよい。
【0314】
図29に示されるように、ネットワークデバイス2000は、少なくとも1つのプロセッサ2001と、メモリ2003と、少なくとも1つの通信インターフェース2004とを含む。
【0315】
プロセッサ2001は、例えば、汎用中央処理装置(central processing unit、CPU)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、グラフィックスプロセッシングユニット(graphics processing unit、GPU)、ニューラルネットワークプロセッシングユニット(neural-network processing unit、NPU)、データプロセッシングユニット(data processing unit、DPU)、マイクロプロセッサ、または本出願の解決策を実施するように構成された1つもしくは複数の集積回路である。例えば、プロセッサ2001は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device、PLD)もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせを含む。PLDは、例えば、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic、GAL)、またはこれらの組み合わせである。プロセッサは、本発明の実施形態に開示された内容に関連して説明されている様々な論理ブロック、モジュール、および回路を実施または実行しうる。代替的に、プロセッサは、計算機能を実施するプロセッサの組み合わせ、例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサの組み合わせや、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせであってもよい。
【0316】
任意選択で、ネットワークデバイス2000は、バスをさらに含む。バスは、ネットワークデバイス2000の構成要素間で情報を送信するように構成される。バスは、周辺機器相互接続(peripheral component interconnect、略称PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standard architecture、略称EISA)バスなどであってもよい。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどを含んでもよい。表現を容易にするために、図29には表現として1本の太線のみが使用されているが、これは、1本のバスまたは1つのタイプのバスしかないことを指示するものではない。
【0317】
メモリ2003は、例えば、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは静的情報および命令を記憶することができる別のタイプの静的記憶デバイス、別の例として、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を記憶することができる別のタイプの動的記憶デバイス、別の例として、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)もしくは他のコンパクトディスク記憶、光ディスク記憶(コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイ光ディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体であるが、これらに限定されない。例えば、メモリ2003は、独立して存在し、バスを使用することによってプロセッサ2001に接続される。代替的に、メモリ2003は、プロセッサ2001と一体化されてもよい。
【0318】
通信インターフェース2004は、トランシーバなどの任意の装置を使用し、別のデバイスまたは通信ネットワークと通信するように構成される。通信ネットワークは、イーサネット、無線アクセスネットワーク(RAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)などであってもよい。通信インターフェース2004は、有線通信インターフェースを含んでもよいし、無線通信インターフェースを含んでもよい。具体的には、通信インターフェース2004は、イーサネット(ethernet)インターフェース、高速イーサネット(fast ethernet、FE)インターフェース、ギガビットイーサネット(gigabit ethernet、GE)インターフェース、非同期転送モード(asynchronous transfer mode,ATM)インターフェース、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)インターフェース、セルラーネットワーク通信インターフェース、または、それらの組み合わせであってもよい。イーサネットインターフェースは、光インターフェース、電気インターフェース、またはこれらの組み合わせであってもよい。本出願のこの実施形態において、通信インターフェース2004は、ネットワークデバイス2000によって、他のデバイスと通信するために使用されうる。
【0319】
具体的な実施時に、一実施形態では、プロセッサ2001は、1つまたは複数のCPU、例えば、図29に示されるCPU0およびCPU1を含んでもよい。これらのプロセッサの各々は、シングルコアプロセッサ(single-CPU)であってもよいし、マルチコアプロセッサ(multi-CPU)であってもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0320】
具体的な実施時に、一実施形態では、ネットワークデバイス2000は、複数のプロセッサ、例えば、図29に示されるプロセッサ2001およびプロセッサ2005を含んでもよい。これらのプロセッサの各々は、シングルコアプロセッサ(single-CPU)であってもよいし、マルチコアプロセッサ(multi-CPU)であってもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0321】
いくつかの実施形態では、メモリ2003は、本出願の解決策を実行するためのプログラムコード2010を記憶するように構成され、プロセッサ2001は、メモリ2003に記憶されたプログラムコード2010を実行してもよい。言い換えれば、ネットワークデバイス2000は、プロセッサ2001およびメモリ2003内のプログラムコード2010を使用することによって、方法実施形態で提供されるパケット送信方法または対応関係取得方法を実施してもよい。プログラムコード2010は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含んでもよい。任意選択で、プロセッサ2001は、本出願の解決策を実行するためのプログラムコードまたは命令を、代替的に記憶してもよい。
【0322】
特定の実施形態において、本出願のこの実施形態におけるネットワークデバイス2000は、前述のパケット送信方法実施形態または対応関係取得方法実施形態における第1のPEに対応してもよく、ネットワークデバイス2000内のプロセッサ2001は、メモリ2003内の命令を読み出し、その結果、図29に示されるネットワークデバイス2000は、第1のPEによって行われる動作の全部または一部を行うことができる。
【0323】
具体的には、プロセッサ2001は、通信インターフェースを介して第2のデバイスに第2のパケットを送信し、第2のパケットが更新された第1の部分およびノードアドレスリストを含み、更新された第1の部分が、第2のデバイスのものであり、パケットを処理する次のデバイスの、ノードアドレスリストにおける位置を指示する、ように構成される。簡潔にするために、別の任意選択の実施態様はここでは再度説明されない。
【0324】
別の例として、本出願のこの実施形態におけるネットワークデバイス2000は、前述の方法実施形態における第2のPEに対応してもよい。ネットワークデバイス2000内のプロセッサ2001は、メモリ2003内の命令を読み出し、その結果、図29に示されるネットワークデバイス2000は、第2のPEによって行われる動作の全部または一部を行うことができる。
【0325】
具体的には、プロセッサ2001は、通信インターフェースを介して、第1のPEによって第2のPEに送信された第3のBIERパケットを受信し、第2のBIERパケットが第2の識別子を含む、ように構成される。簡潔にするために、別の任意選択の実施態様はここでは再度説明されない。
【0326】
ネットワークデバイス2000は、図26および図27に示されるパケット送信装置または図28に示される対応関係取得装置にさらに対応してもよい。パケット送信装置または対応関係取得装置内の各機能モジュールは、ネットワークデバイス2000のソフトウェアを使用することによって実施される。言い換えれば、パケット送信装置または対応関係取得装置に含まれる機能モジュールは、ネットワークデバイス2000のプロセッサ2001がメモリ2003に記憶されたプログラムコード2010を読み出した後に生成される。
【0327】
図2から図25に示されるパケット送信方法または対応関係取得方法のステップは、ネットワークデバイス2000のプロセッサ内のハードウェアの統合ロジック回路またはソフトウェアの形の命令を使用することによって完了される。本出願の実施形態に関連して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサを使用することによって直接行われ、完了されてもよいし、プロセッサ内でハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって行われ、完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能読み出し専用メモリ、電気的消去可能プログラム可能メモリ、またはレジスタなど、当技術分野の成熟した記憶媒体に配置されてもよい。記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサは、メモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと組み合わさって前述の方法のステップを完了する。繰り返しを避けるため、ここでは詳細は再度説明されない。
【0328】
図30は、本出願の別の例示的実施形態によるネットワークデバイス2100の構造の概略図である。図30に示されるネットワークデバイス2100は、パケット送信デバイスであってもよく、図2から図25に示されるパケット送信方法を行うように構成される。例えば、ネットワークデバイス2100は、図2から図25に示されるパケット送信方法における第1のPEおよび第2のPEのいずれか1つに関連する動作を行ってもよい。代替的に、ネットワークデバイス2100は、対応関係取得デバイスであり、対応関係取得方法を行うように構成される。ネットワークデバイス2100は、例えば、スイッチまたはルータであり、ネットワークデバイス2000は、一般的なバスアーキテクチャを使用することによって実施されてもよい。
【0329】
図30に示されるように、ネットワークデバイス2100は、主制御基板2110とインターフェース基板2130とを含む。
【0330】
主制御基板は、主処理装置(main processing unit、MPU)またはルートプロセッサカード(route processor card)とも呼ばれる。主制御基板2110は、ルート計算、デバイス管理、デバイス保守、およびプロトコル処理の機能を含む、ネットワークデバイス2100内の各構成要素を制御および管理する、ように構成される。主制御基板2110は、中央処理装置2111とメモリ2112とを含む。
【0331】
インターフェース基板2130は、ラインインターフェースユニットカード(line processing unit、LPU)、ラインカード(line card)、またはサービス基板とも呼ばれる。インターフェース基板2130は、様々なサービスインターフェースを提供し、データパケット転送を実施するように構成されている。サービスインターフェースは、イーサネットインターフェース、POS(packet over SONET/SDH)インターフェースなどを含むが、これらに限定されない。イーサネットインターフェースは、例えば、フレキシブルイーサネットサービスインターフェース(flexible ethernet clients、FlexE Clients)である。インターフェース基板2130は、中央処理装置2131と、ネットワークプロセッサ2132と、転送エントリメモリ2134と、物理インターフェースカード(physical interface card、PIC)2133と、を含む。
【0332】
インターフェース基板2130上の中央処理装置2131は、インターフェース基板2130を制御および管理し、主制御基板2110上の中央処理装置2111と通信する、ように構成されている。
【0333】
ネットワークプロセッサ2132は、パケット転送処理を実施するように構成されている。ネットワークプロセッサ2132の形態は、転送チップであってもよい。転送チップは、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)であってもよい。いくつかの実施形態では、転送チップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)によって実施されてもよい。具体的には、ネットワークプロセッサ2132は、転送エントリメモリ2134に記憶された転送エントリに基づいて、受信されたパケットを転送し、パケットの宛先アドレスフィールドがネットワークデバイス2100のアドレスである場合、CPU(例えば中央処理装置2131)による処理のためにパケットを上位層デバイスに引き続き送信するか、またはパケットの宛先アドレスフィールドがネットワークデバイス2100のアドレスではない場合、宛先アドレスフィールドに基づいて、転送エントリから、ネクストホップおよび宛先アドレスフィールドに対応するアウトバウンドインターフェースを見つけ、パケットを、宛先アドレスフィールドに対応するアウトバウンドインターフェースに転送する、ように構成されている。アップリンクパケットを処理することは、パケットのインバウンドインターフェースを処理し、転送エントリを検索することを含んでもよい。ダウンリンクパケットを処理することは、転送エントリを検索することなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、中央処理装置はまた、転送チップの機能を行ってもよく、例えば、汎用CPUに基づいてソフトウェア転送を実施してもよく、その結果、転送チップはインターフェース基板において必要とされない。
【0334】
物理インターフェースカード2133は、物理層相互接続を実施するように構成されており、そのため、元のトラフィックがインターフェース基板2130に入り、処理されたパケットが物理インターフェースカード2133から送出される。物理インターフェースカード2133は、サブカードとも呼ばれ、インターフェース基板2130上に設置されてもよく、光/電気信号をパケットに変換し、パケットに対して妥当性チェックを行い、次いで、パケットを処理のためにネットワークプロセッサ2132に転送する役割を果たす。いくつかの実施形態では、中央処理装置2131はまた、ネットワークプロセッサ2132の機能を行ってもよく、例えば、汎用CPUに基づいてソフトウェア転送を実施してもよい。したがって、ネットワークプロセッサ2132は物理インターフェースカード2133において必要とされない。
【0335】
任意選択で、ネットワークデバイス2100は、複数のインターフェース基板を含む。例えば、ネットワークデバイス2100は、インターフェース基板2140をさらに含む。インターフェース基板2140は、中央処理装置2141と、ネットワークプロセッサ2142と、転送エントリメモリ2144と、物理インターフェースカード2143とを含む。インターフェース基板2140内の構成要素の機能および実施態様は、インターフェース基板2130の機能および実施態様と同じかまたは同様であり、ここでは詳細は再度説明されない。
【0336】
任意選択で、ネットワークデバイス2100は、スイッチング基板2120をさらに含む。スイッチング基板2120は、スイッチファブリックユニット(switch fabric unit、SFU)と呼ばれることもある。パケット送信デバイスが複数のインターフェース基板を有する場合、スイッチング基板2120は、インターフェース基板間のデータ交換を完了するように構成される。例えば、インターフェース基板2130とインターフェース基板2140とは、スイッチング基板2120を使用することによって互いに通信してもよい。
【0337】
主制御基板2110は、インターフェース基板に結合されている。例えば、主制御基板2110、インターフェース基板2130、インターフェース基板2140、およびスイッチング基板2120は、インターワーキングを実施するために、システムバスを使用することによってシステムバックプレーンに接続されている。可能な一実施態様では、主制御基板2110とインターフェース基板2130とインターフェース基板2140との間に、プロセス間通信(inter-process communication、IPC)プロトコルチャネルが確立される。主制御基板2110は、IPCチャネルを介してインターフェース基板2130およびインターフェース基板2140と通信する。
【0338】
論理的には、ネットワークデバイス2100は、制御プレーンおよび転送プレーンを含む。制御プレーンは、主制御基板2110および中央処理装置2111を含む。転送プレーンは、転送を行う構成要素、例えば、転送エントリメモリ2134、物理インターフェースカード2133、ネットワークプロセッサ2132などを含む。制御プレーンは、ルータ、転送エントリの生成、シグナリングおよびプロトコルパケットの処理、ネットワークデバイス状態の構成および維持などの機能を行う。制御プレーンは、生成された転送エントリを転送プレーンに供給する。転送プレーンで、ネットワークプロセッサ2132は、制御プレーンによって供給された転送エントリに基づいて、物理インターフェースカード2133によって受信されたパケットを転送するためにテーブルを検索する。制御プレーンによって供給された転送エントリは、転送エントリメモリ2134に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、制御プレーンと転送プレーンとは完全に分離されていてもよく、同じネットワークデバイス上にはない。
【0339】
1つまたは複数の主制御基板があってもよく、複数の主制御基板がある場合、アクティブな主制御基板と、スタンバイ主制御基板とが存在しうることに留意されたい。1つまたは複数のインターフェース基板があってもよい。パケット送信デバイスのデータ処理能力がより強力であることは、提供されるより多くのインターフェース基板を指示する。インターフェース基板はまた、1つまたは複数の物理インターフェースカードを有することもできる。スイッチング基板がなくてもよいし、1つまたは複数のスイッチング基板があってもよい。複数のスイッチング基板がある場合、スイッチング基板は負荷分散モードで動作することができる。集中転送アーキテクチャでは、パケット送信デバイスはスイッチング基板である必要はなく、インターフェース基板はシステム全体のサービスデータを処理する。分散転送アーキテクチャでは、パケット送信デバイスは少なくとも1つのスイッチング基板を有していてもよく、複数のインターフェース基板間のデータ交換は、スイッチング基板を使用することによって実施され、それによって、大容量データ交換および処理能力を提供する。したがって、分散アーキテクチャにおけるパケット送信デバイスのデータアクセスおよび処理能力は、集中アーキテクチャにおけるパケット送信デバイスのデータアクセスおよび処理能力よりも大きい。任意選択で、パケット送信デバイスの形態は、代替的に、1つの基板しかない、すなわちスイッチング基板がなく、インターフェース基板および主制御基板の機能がその基板上に統合されているものであってもよい。この場合、インターフェース基板上の中央処理装置と主制御基板上の中央処理装置とは、2つの中央処理装置の重畳された機能を実行するために、組み合わせられて基板上の1つの中央処理装置としてもよい。この形態のパケット送信デバイス(例えば、ローエンドのスイッチやルータなどのネットワークデバイス)は、低いデータ交換および処理能力を有する。使用されるべき特定のアーキテクチャは特定のネットワーク展開シナリオに依存し、ここでは限定されない。
【0340】
特定の実施形態において、ネットワークデバイス2100は、図26に示される第1のPEで使用されるパケット送信装置に対応する。いくつかの実施形態では、図26に示されるパケット送信装置内の受信モジュール2601および送信モジュール2603は、ネットワークデバイス2100内の物理インターフェースカード2133と等価である。決定モジュール2602は、ネットワークデバイス2100内の中央処理装置2111またはネットワークプロセッサ2132と等価である。
【0341】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス2100は、図27に示される第2のPEで使用されるパケット送信装置にさらに対応する。いくつかの実施形態では、図27に示されるパケット送信装置内の受信モジュール2701および送信モジュール2703は、ネットワークデバイス2100の物理インターフェースカード2133と等価である。決定モジュール2702は、ネットワークデバイス2100内の中央処理装置2111またはネットワークプロセッサ2132と等価である。
【0342】
いくつかの実施形態では、ネットワークデバイス2100は、図28に示される第1のPEで使用される対応関係取得装置にさらに対応する。いくつかの実施形態では、図28に示される対応関係取得装置内の取得モジュール2801は、ネットワークデバイス2100内の物理インターフェースカード2133と等価である。決定モジュール2802は、ネットワークデバイス2100内の中央処理装置2111またはネットワークプロセッサ2132と等価である。
【0343】
図29および図30に示されるネットワークデバイスに基づいて、本出願の一実施形態は、パケット送信システムをさらに提供する。システムは、第1のPEと第2のPEとを含む。任意選択で、第1のPEは、図29に示されるネットワークデバイス2000または図30に示されるネットワークデバイス2100であり、第2のPEは、図29に示されるネットワークデバイス2000または図30に示されるネットワークデバイス2100である。
【0344】
第1のPEおよび第2のPEによって行われるパケット送信方法については、図2から図25に示される実施形態における第1のPEおよび第2のPEの関連する説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0345】
図29および図30に示されるネットワークデバイスに基づいて、本出願の一実施形態は、対応関係取得システムをさらに提供する。システムは、第1のPEと第2のPEとを含む。任意選択で、第1のPEは、図29に示されるネットワークデバイス2000または図30に示されるネットワークデバイス2100である。
【0346】
第1のPEによって行われるパケット送信方法については、図2から図25に示される実施形態における第1のPEの関連する説明を参照されたい。ここでは詳細は再度説明されない。
【0347】
本出願の一実施形態は、通信装置をさらに提供する。装置は、トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含む。トランシーバと、メモリと、プロセッサとは、内部接続パスを介して互いに通信する。メモリは、命令を記憶するように構成されている。プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するようトランシーバを制御し、信号を送信するようトランシーバを制御するように構成される。プロセッサがメモリに記憶された命令を実行すると、プロセッサは、第1のPEによって行われる必要があるパケット送信方法または対応関係取得方法を行うことを可能にされる。
【0348】
本出願の一実施形態は、通信装置をさらに提供する。装置は、トランシーバと、メモリと、プロセッサとを含む。トランシーバと、メモリと、プロセッサとは、内部接続パスを介して互いに通信する。メモリは、命令を記憶するように構成されている。プロセッサは、メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するようトランシーバを制御し、信号を送信するようトランシーバを制御するように構成される。プロセッサがメモリに記憶された命令を実行すると、プロセッサは、第2のPEによって実行される必要があるパケット送信方法を行うことを可能にされる。
【0349】
プロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってもよいし、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processing、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、または別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。プロセッサは、高度な縮小命令セットマシン(advanced RISC machines、ARM)アーキテクチャをサポートするプロセッサであってもよいことに留意されたい。
【0350】
さらに、任意選択の実施形態において、メモリは、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含み、プロセッサに命令およびデータを提供してもよい。メモリは、不揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含んでもよい。例えば、メモリは、デバイスタイプに関する情報をさらに記憶してもよい。
【0351】
メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってもよい。限定の記述ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が利用可能である。
【0352】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令またはコードを含む。命令またはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述のパケット送信方法のうちのいずれか1つを行うことを可能にされる。
【0353】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令またはコードを含む。命令またはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の対応関係取得方法のうちのいずれか1つを行うことを可能にされる。
【0354】
本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムまたはコードを含む。プログラムまたはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述のパケット送信方法のうちのいずれか1つを実施することを可能にされる。
【0355】
本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムまたはコードを含む。プログラムまたはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の対応関係取得方法のうちのいずれか1つを実施することを可能にされる。
【0356】
本出願の一実施形態は、チップをさらに提供し、チップは、チップがインストールされている通信デバイスが前述のパケット送信方法のうちのいずれか1つを行うことを可能にするために、メモリから、メモリに記憶された命令を呼び出し、命令を実行する、ように構成された、プロセッサを含む。
【0357】
本出願の一実施形態は、入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとを含む、別のチップをさらに提供する。入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとは、内部接続パスを介して互いに接続されている。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成されている。コードが実行されると、プロセッサは、前述のパケット送信方法のうちのいずれか1つを実施するように構成される。
【0358】
本出願の一実施形態は、チップをさらに提供し、チップは、チップがインストールされている通信デバイスが前述の対応関係取得方法のうちのいずれか1つを行うことを可能にするために、メモリから、メモリに記憶された命令を呼び出し、命令を実行する、ように構成された、プロセッサを含む。
【0359】
本出願の一実施形態は、入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとを含む、別のチップをさらに提供する。入力インターフェースと、出力インターフェースと、プロセッサと、メモリとは、内部接続パスを介して互いに接続されている。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成されている。コードが実行されると、プロセッサは、前述の対応関係取得方法のうちのいずれか1つを実施するように構成される。
【0360】
本出願の一実施形態は、パケット送信システムをさらに提供する。パケット送信システムは、第1のプロバイダエッジPEと、第2のPEとを含む。第1のPEは、図2から図25に示されるパケット送信方法における第1のPEに関連する動作を行う。第2のPEは、図2から図25に示される前述のパケット送信方法における第1のPEおよび第2のPEの任意のデバイスに関連する動作を行う。
【0361】
本出願の一実施形態は、対応関係取得システムをさらに提供する。対応関係取得システムは、第1のPEと第2のPEとを含む。第2のPEは、第2のPEのBIER情報および第3のCEのBIER情報を送信し、第3のCEは、第1の仮想プライベートネットワークVPN内のデバイスである。第1のPEは、図2から図25に示される前述の対応関係取得方法における第1のPEに関連する動作を行う。
【0362】
前述の実施形態の全部または一部が、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらの任意の組み合わせを使用することによって実施されてもよい。実施形態を実施するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされコンピュータ上で実行されると、本出願による手順または機能が全部または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよいし、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者線)方式で、または無線(例えば、赤外線、電波、もしくはマイクロ波)方式で送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を組み込んだ、サーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ)などであってもよい。
【0363】
本明細書に開示された実施形態で説明されている方法ステップおよびモジュールを参照して、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって、それらの方法ステップおよびモジュールが実施されることができることを、当業者は理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの間の互換性を明確に説明するために、実施形態のステップおよび構成物は、前述の説明において機能に関して一般的に説明されている。機能がハードウェアとソフトウェアのどちらを使用することによって行われるかは、技術的解決策の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実施しうるが、その実施態様は本出願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0364】
当業者は、前述の実施形態のステップの全部または一部が、ハードウェアを使用することによって実施されてもよいし、プログラムが関連するハードウェアに命令することによって実施されてもよいことを理解するであろう。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよい。上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0365】
実施形態を実施するためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全部または一部がコンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータプログラム命令を含む。一例では、本出願の実施形態による方法は、機械実行可能命令の文脈で説明されてもよい。例えば、機械実行可能命令は、ターゲットの実プロセッサまたは仮想プロセッサ上で実行するためのコンポーネント内にあるプログラムモジュールに含まれている。通常、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含み、特定のタスクを行うか、または特定の抽象データ構造を実施する。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、記載されるプログラムモジュール間で組み合わされても、分割されてもよい。プログラムモジュールのための機械実行可能命令は、ローカルに実行されても、分散デバイスにおいて実行されてもよい。分散型デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカルとリモート両方の記憶媒体に配置されてもよい。
【0366】
本出願の実施形態による方法を実施するために使用されるコンピュータプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語で書かれてもよい。コンピュータプログラムコードは、プログラムコードがコンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理装置によって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で指定された機能/動作が実施されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または別のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。プログラムコードは、完全にコンピュータ上で、部分的にコンピュータ上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にコンピュータ上および部分的にリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行されてもよい。
【0367】
本出願の実施形態の文脈では、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが、上述された様々な処理および動作を行うことができるように、任意の適切なキャリアで搬送されてもよい。キャリアの例は、信号、コンピュータ可読媒体などを含む。
【0368】
信号の例は、電気、光学、無線、音響、または搬送波や赤外線信号などの別の形態の伝搬信号を含んでもよい。
【0369】
機械可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスのための、またはそれらに関するプログラムを含むかまたは記憶する任意の有形の媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体であっても、機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより詳細な例は、1つまたは複数のワイヤとの電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含む。
【0370】
簡便な説明のために、前述のシステム、デバイス、およびモジュールの具体的な動作プロセスについて、前述の方法実施形態の対応するプロセスを参照することが、当業者には明確に理解されよう。ここでは詳細は再度説明されない。
【0371】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示のシステム、デバイス、および方法は、他の方式で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、記載されたデバイス実施形態は単なる例にすぎない。例えば、モジュールへの分割は、単なる論理的な機能分割にすぎず、実際の実施時には他の分割であってもよい。例えば、複数のモジュールまたはコンポーネントが組み合わされるか、または別のシステムに統合されてよいし、いくつかの特徴が無視されるか、または行われなくてもよい。加えて、表示または論じられた相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、デバイス、またはモジュールを介した間接結合または通信接続であってもよいし、電気的、機械的、または他の形態の接続で実施されてもよい。
【0372】
別々の部分として説明されたモジュールは、物理的に分離されていても分離されていなくてもよく、モジュールとして表示された部分は物理モジュールであっても物理モジュールでなくてもよく、1つの位置に位置されてもよいし、複数のネットワークモジュール上に分散されてもよい。モジュールの一部または全部が、本出願の実施形態における解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0373】
加えて、本出願の実施形態における機能モジュールは1つの処理モジュールに統合されてもよいし、各モジュールが物理的に単独で存在していてもよいし、2つ以上のモジュールは1つのモジュールに統合されてもよい。前述の統合モジュールは、ハードウェアの形態で実施されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。
【0374】
統合モジュールがソフトウェア機能モジュールの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、統合モジュールはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。この理解に基づいて、本出願の技術的解決策が本質的に、または先行技術に寄与する部分が、または技術的解決策のうちの全部もしくは一部が、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであってもよい)に、本出願の実施形態で説明された方法のステップの全部または一部を行うように命令するための複数の命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、またはコンパクトディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0375】
本出願において、「第1」および「第2」などの用語は、基本的に同じ役割および機能を有する同じ項目または類似の項目を区別するために使用される。「第1」と「第2」と「第n」との間に論理的または時間的順序の依存関係はないことを理解されたい。数および実行順序は限定されない。以下の説明は、様々な要素を説明するために第1、第2などの用語が使用しているが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことをさらに理解されたい。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するために単に使用されている。例えば、様々な記載の例の範囲から逸脱することなく第1の画像が第2の画像と呼ばれてもよく、同様に、第2の画像が第1の画像と呼ばれてもよい。第1の画像および第2の画像は両方とも画像であってもよく、場合によっては、別々の異なる画像であってもよい。
【0376】
本出願の様々な実施形態において前述のプロセスの連続番号は実行順序を意味しないことをさらに理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本出願の実施形態の実施プロセスに対する限定として解釈されるべきではない。
【0377】
本出願において、「少なくとも1つ」という用語は、1つまたは複数を意味し、本出願における「複数の」という用語は、2つ以上を意味する。例えば、複数の第2のパケットとは、2つ以上の第2のパケットを意味する。「システム」および「ネットワーク」という用語は、本明細書ではしばしば同義で使用されている。
【0378】
本明細書で様々な例の説明において使用されている用語は、単に具体例を説明することを意図されており、本出願を限定することを意図されてはいないことを理解されたい。様々な例の説明および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「1つ(「a」、「an」)」および「the」は、文脈において明確に特に規定されていない限り、複数形も含むことが意図されている。
【0379】
本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連付けられた列挙項目のうちの1つまたは複数のいずれかおよびあらゆる可能な組み合わせを指し、それらを含むことも理解されたい。「および/または」という用語は、関連付けられた対象間の関連関係であり、3つの関係が存在しうることを指示する。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する、という3つの場合を表しうる。加えて、本出願における記号「/」は、関連付けられた対象間の「または」の関係を、通常、表す。
【0380】
本明細書中で使用される場合、「含む」(「includes」、「including」、「comprises」、および/または「comprising」としても表現される)は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを規定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループが存在するか、または追加されることが除外されるものではないことをさらに理解されたい。
【0381】
「の場合」という用語は、「のとき」(「when」または「upon」)、「と決定したことに応答して」または「を検出したことに応答して」を意味すると解釈される場合があることをさらに理解されたい。同様に、文脈に応じて、「ことが決定された場合」または「[記載された条件もしくはイベント]が検出された場合」という句は、「と決定したとき」、「と決定したことに応答して」、「[記載された条件もしくはイベント]を検出したとき」、または「[記載された条件もしくはイベント]を検出したことに応答して」を意味すると解釈される場合がある。
【0382】
Aに基づいてBを決定することは、BがAのみに基づいて決定されることを意味せず、Bはまた、Aおよび/または他の情報に基づいて決定される場合もあることを理解されたい。
【0383】
本明細書全体にわたって言及されている「1つの実施形態」、「一実施形態」、および「可能な一実施態様」は、その実施形態または実施態様に関連する特定の特徴、構造、または特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することをさらに理解されたい。したがって、本明細書全体にわたって使用されている「1つの実施形態において」、「一実施形態において」、または「可能な一実施態様において」は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。加えて、これらの特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方式で組み合わされてもよい。
【0384】
前述の説明は、単に本出願の任意選択の実施形態にすぎず、本出願を限定することを意図されたものではない。本出願の趣旨および原理から逸脱することなくなされるあらゆる修正、同等の置換、または改善は、本出願の保護範囲内に入るものとする。
【符号の説明】
【0385】
2601 受信モジュール
2602 決定モジュール
2603 送信モジュール
2701 受信モジュール
2702 決定モジュール
2703 送信モジュール
2801 取得モジュール
2802 決定モジュール
2000 ネットワークデバイス
2001 プロセッサ
2003 メモリ
2004 通信インターフェース
2005 プロセッサ
2010 プログラムコード
2100 ネットワークデバイス
2110 主制御基板
2111 中央処理装置
2112 メモリ
2120 スイッチング基板
2130 インターフェース基板
2131 中央処理装置
2132 ネットワークプロセッサ
2133 物理インターフェースカード
2134 転送エントリメモリ
2140 インターフェース基板
2141 中央処理装置
2142 ネットワークプロセッサ
2143 物理インターフェースカード
2144 転送エントリメモリ
図1
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図3
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