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特許7528408二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/21 20140101AFI20240730BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20240730BHJP
   H01M 50/627 20210101ALI20240730BHJP
   H01M 50/103 20210101ALI20240730BHJP
   B23K 26/70 20140101ALI20240730BHJP
【FI】
B23K26/21 P
H01M50/169
H01M50/627
H01M50/103
B23K26/70
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023502967
(86)(22)【出願日】2021-08-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 KR2021010942
(87)【国際公開番号】W WO2022039488
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-01-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0103053
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジン スー
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ブ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヨン フン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヨン ゴン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジェオン ホ
(72)【発明者】
【氏名】パク、グン ヨン
【審査官】山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-065050(JP,A)
【文献】特開2005-040853(JP,A)
【文献】米国特許第06746798(US,B1)
【文献】特開2006-007237(JP,A)
【文献】特開2013-203056(JP,A)
【文献】特開2015-135736(JP,A)
【文献】特開昭63-152856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00 - 26/70
H01M 50/169
H01M 50/627
H01M 50/103
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側が開口した収容空間が設けられる本体ケースと、前記開口を密閉させるカバーとを溶接するための二次電池製造用溶接装置において、
前記本体ケースが位置する下部ジグと、
前記下部ジグと噛み合って前記本体ケースに前記カバーを加圧固定する上部ジグと、
前記本体ケースと前記カバーとからなる収容空間内に負圧を形成する真空発生部と、
前記本体ケースと前記カバーとを溶接して密閉する溶接部と、を含み、
前記下部ジグには、前記本体ケースの一側に備えられた電解液注液口と連通する真空ホールが形成され、
前記真空発生部は、前記真空ホールを介して前記本体ケースと前記カバーとからなる収容空間内に負圧を形成するものである、二次電池製造用溶接装置。
【請求項2】
上側が開口した収容空間が設けられる本体ケースと、前記開口を密閉させるカバーとを溶接するための二次電池製造用溶接装置において、
前記本体ケースが位置する下部ジグと、
前記下部ジグと噛み合って前記本体ケースに前記カバーを加圧固定する上部ジグと、
前記本体ケースと前記カバーとからなる収容空間内に負圧を形成する真空発生部と、
前記本体ケースと前記カバーとを溶接して密閉する溶接部と、を含み、
前記下部ジグには、前記本体ケースが載置される載置溝が具備され、
前記上部ジグは、前記本体ケースの開口を塞いで密閉させることができるように、前記下部ジグの上面に載せられた前記カバーの周縁を下方に加圧固定する、二次電池製造用溶接装置。
【請求項3】
前記本体ケースの開口周縁にフランジ部が形成され、
前記フランジ部は、前記下部ジグと上部ジグとが当接することとなる前記下部ジグの上面に係止配置されるものである、請求項1または2に記載の二次電池製造用溶接装置。
【請求項4】
前記上部ジグは、
アクチュエータを介在させて上下に昇降可能に設けられるものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の二次電池製造用溶接装置。
【請求項5】
前記真空ホールと前記電解液注液口との間には、
気密を保持するガスケット、が介在したことをさらに含む、請求項に記載の二次電池製造用溶接装置。
【請求項6】
前記溶接部は、前記本体ケースの開口周縁と当接した前記カバーの周縁に沿って溶接して、前記開口を密閉固定する、請求項1~のいずれか一項に記載の二次電池製造用溶接装置。
【請求項7】
前記溶接部は、レーザ溶接部で構成される、請求項1~のいずれか一項に記載の二次電池製造用溶接装置。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の二次電池製造用溶接装置を用いた溶接方法において、
電極組立体が収納された本体ケースを下部ジグの載置溝内に配置するステップと、
前記本体ケースの開口を塞いで密閉させることができるように、前記下部ジグの上面にカバーを配置するステップと、
前記上部ジグを下降させて、前記本体ケースの開口周縁に備えられたフランジ部に前記カバーの周縁を加圧固定するステップと、
前記真空発生部を介して前記本体ケースの収容空間内に負圧を形成して、前記カバーが膨らむのを防止するステップと、
前記溶接部を介して前記カバーの周縁に沿って溶接して、前記開口を密閉固定するステップと、を含む二次電池製造用溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2020年8月18日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2020-0103053号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本発明に組み込まれる。
【0002】
本発明は、二次電池の製造に際し、本体ケースの開口にカバーを密閉固定する過程での四方の圧力による製品の変形や、カバーの加圧不均一による溶接の不均一を防止できる二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池は、携帯電話、ノートパソコンなどのモバイル機器の電源として広く用いられている。特に、リチウム二次電池の使用は作動電圧が高く、単位重量あたりのエネルギー密度が高いという利点があり、需要が次第に増加している。
【0004】
このようなリチウム二次電池は、主に正極活物質としてリチウム系酸化物、負極活物質として炭素材を使用する。具体的には、使用される電解質の形態によって、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池およびリチウムポリマー電池に分類され、電池の外形によって、円筒形、角形およびパウチ型電池に分類されたりもする。
【0005】
最近は、モバイル機器の小型化によって長さに比べて小さい幅を有する角形電池とパウチ型電池が特に注目されている。このような二次電池は、要求する出力が増加するのに伴い、複数の電池セルを直列または並列に連結して用いている。
【0006】
図1および図2を参照すれば、前記のような二次電池のうち、角形電池の電池セルは、角形の本体ケース10内の収容空間Sに正極、負極および分離膜で構成された電極組立体1を収納する。
【0007】
そして、本体ケース10の上端にカバー20をレーザ溶接などにより装着した後、本体ケース10の一側に備えられた注液口13を通して内部収容空間Sに電解液を注入する。
【0008】
その後、金属ボールなどを用いて注液口13を密封することにより、電解液が本体ケース10の外部に漏れるのを防止する。
【0009】
しかし、前記本体ケース10とカバー20は、主にステンレス薄板を用いることにより、薄板のレーザ溶接のために、ジグ30(図2参照)を用いて本体ケース10の上部にカバー20を加圧固定する場合、変形が発生する恐れがある。
【0010】
すなわち、ジグ30を用いたカバー20の加圧固定時に、四方の圧力によってカバー20の中心が上側に膨らむ場合があり、これによって製品の変形が発生する問題点がある。
【0011】
この場合、前記カバー20が膨らむ問題点を解決するために、カバー20の中心部を下方に押圧する別の押圧構造を適用してもよいが、このような押圧構造の適用時に、カバー20の周縁に沿って閉曲線を描いて溶接を進行させる溶接部との干渉が発生しうる。
【0012】
また、溶接のためのカバー20の位置固定時に、加圧不均一による溶接の不均一が発生する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたものであって、二次電池の製造に際し、本体ケースの開口にカバーを密閉固定する過程で発生する四方の圧力による製品の変形や、カバーの加圧不均一による溶接の不均一を防止できるようにした二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述のような目的を実現するための、本発明による二次電池製造用溶接装置は、上側が開口した収容空間が設けられる本体ケースと、前記開口を密閉させるカバーとを溶接するための二次電池製造用溶接装置において、前記本体ケースが位置する下部ジグと、前記下部ジグと噛み合って前記本体ケースに前記カバーを加圧固定する上部ジグと、前記本体ケースと前記カバーとからなる収容空間内に負圧を形成する真空発生部と、前記本体ケースと前記カバーとを溶接して密閉する溶接部と、を含むことができる。
【0015】
この場合、前記下部ジグには、前記本体ケースが載置される載置溝が具備され、前記上部ジグは、前記本体ケースの開口を塞いで密閉させることができるように、前記下部ジグの上面に載せられた前記カバーの周縁を下方に加圧固定することができる。
【0016】
また、前記本体ケースの開口周縁にフランジ部が形成され、前記フランジ部は、前記下部ジグと上部ジグとが当接することとなる前記下部ジグの上面に係止配置される。
【0017】
また、前記上部ジグは、アクチュエータを介在させて上下に昇降可能に設けられる。
【0018】
また、前記下部ジグには、前記本体ケースの一側に具備された電解液注液口と連通する真空ホールが形成され、前記真空発生部は、前記真空ホールを介して前記本体ケースと前記カバーとからなる収容空間内に負圧を形成することができる。
【0019】
また、前記真空ホールと前記電解液注液口との間には、気密を保持するガスケット、が介在したことをさらに含むことができる。
【0020】
また、前記溶接部は、前記本体ケースの開口周縁と当接した前記カバーの周縁に沿って溶接して、前記開口を密閉固定することができる。
【0021】
また、前記溶接部は、レーザ溶接部で構成される。
【0022】
前記二次電池製造用溶接装置を用いた溶接方法において、電極組立体が収納された本体ケースを下部ジグの載置溝内に配置するステップと、前記本体ケースの開口を塞いで密閉させることができるように、前記下部ジグの上面にカバーを配置するステップと、前記上部ジグを下降させて、前記本体ケースの開口周縁に備えられたフランジ部に前記カバーの周縁を加圧固定するステップと、前記真空発生部を介して前記本体ケースの収容空間内に負圧を形成して、前記カバーが膨らむのを防止するステップと、前記溶接部を介して前記カバーの周縁に沿って溶接して、前記開口を密閉固定するステップと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のような構成の本発明による二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法は、二次電池の製造に際し、本体ケースの開口にカバーを溶接固定する過程で、真空発生部を介して電極組立体が収納される本体ケースの収容空間内に負圧を形成してカバー全体を同一の圧力で加圧可能にすることにより、四方の圧力による製品の変形や、カバーの加圧不均一による溶接の不均一を防止できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一般的な二次電池の組立構造を示す分解斜視図、
図2】従来の二次電池製造用溶接装置を示す概略側断面図、
図3】本発明による二次電池製造用溶接装置を示す概略側断面図、
図4図3の「A」部分詳細図、
図5A】本発明による二次電池製造用溶接装置を用いた溶接過程を示す図、
図5B】本発明による二次電池製造用溶接装置を用いた溶接過程を示す図、
図5C】本発明による二次電池製造用溶接装置を用いた溶接過程を示す図、
図6】従来の二次電池製造用溶接装置を用いて溶接を実施した結果、
図7】本発明による二次電池製造用溶接装置を用いて溶接を実施した結果、である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付した図面を参照して、本発明の具体的な実施例に対する構成および作用を詳細に説明する。
【0026】
ここで、各図面の構成要素に対して参照符号を付すにあたり、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号で表記されていることに留意しなければならない。
【0027】
図3は、本発明による二次電池製造用溶接装置を示す概略側断面図であり、図4は、図3の「A」部分詳細図である。
【0028】
図3および図4を参照すれば、本発明は、上側が開口した収容空間Sが設けられる本体ケース10と、前記開口を塞ぐカバー20とを溶接するためのものであって、このような本発明の好ましい一実施例による二次電池製造用溶接装置100は、下部ジグ110と、上部ジグ120と、真空発生部130と、溶接部140と、を含むことができる。
【0029】
このような本発明の構成について具体的に説明すれば、次の通りである。
【0030】
参照として、本発明では、溶接対象物である本体ケース10とカバー20が四角形のような角形に形成された場合の一例を挙げて図示して説明する。そして、本体ケース10の一側には、内部収容空間に電解液を注入できるように電解液注液口13が備えられる。
【0031】
まず、下部ジグ110は、溶接装置100の主なボディを構成するもので、溶接対象物である本体ケース10が載置できるように載置溝111が具備される。載置溝111は、本体ケース10に対応する形状と大きさに形成される。
【0032】
下部ジグ110の一側には、本体ケース10の電解液注液口13と後述する真空発生部130とが連結できるように真空ホール113が貫通形成される。
【0033】
一方、前記本体ケース10の開口周縁にはフランジ部11が形成される。これによって、本体ケース10の載置時に、下部ジグ110と後述する上部ジグ120とが当接することとなる下部ジグ110の上面にフランジ部11が係止配置された状態で載置できる。
【0034】
上部ジグ120は、下部ジグ110の上部にアクチュエータ(図示せず)を介在させて上下に昇降可能に設けられる。このような上部ジグ120は、本体ケース10の開口を塞いで密閉させることができるように、下部ジグ110の上面に載せられたカバー20の周縁を下方に加圧固定することができる。
【0035】
真空発生部130は、本体ケース10の収容空間S内に負圧を形成して、本体ケース10の上部に載せられたカバー20が膨らむのを防止することができる。
【0036】
具体的には、前記下部ジグ110の一側には、本体ケース10の電解液注液口13と連通する真空ホール113が形成され、前記真空発生部130は、真空ホール113を介して本体ケース10の収容空間S内に真空を発生させる真空ポンプ131が備えられる。これによって、前記収容空間S内に負圧を形成することができる。
【0037】
この場合、前記真空ホール113と電解液注液口13との間には、気密を保持するガスケットG(図4参照)が介在できる。好ましくは、前記ガスケットGは、下部ジグ110の載置溝111の内周面に一体に形成される。
【0038】
溶接部140は、本体ケース10の開口周縁と当接したカバー20の周縁に沿って溶接して、本体ケース10の開口を密閉固定することができる。溶接部140は、レーザ溶接を利用することができる。特に、金属材質の場合、レーザ溶接により加工精度を確保することができる。もちろん、これに限定されず、金属を含む多様な材質に適用することができ、本体ケース10とカバー20とを容易に溶接固定できる溶接であれば、多様な方式に変更適用が可能である。
【0039】
以下、以上のような構成の本発明による二次電池製造用溶接装置100を用いた溶接過程について、図5A図5Cを参照して説明する。
【0040】
図5Aを参照すれば、前記下部ジグ110の載置溝111内に電極組立体1が収納された本体ケース10を配置する。本体ケース10は、開口周縁に備えられたフランジ部11が下部ジグ110の上面に当接するように配置された状態である。この場合、本発明では、本体ケース10内に電極組立体1を先に収納した後、下部ジグ110の載置溝内に本体ケース10を配置する場合の一例を挙げて説明したが、これに限定されず、本体ケース10を下部ジグ110に先に載置させた後、収容空間Sに電極組立体1を収納する場合への変更を適用してもよい。
【0041】
その後、前記電極組立体1が収納された本体ケース10の開口を塞いで密閉させることができるように、下部ジグ110の上面にカバー20を配置する。すなわち、カバー20は、本体ケース10のフランジ部11と当接するように配置される。
【0042】
その後、図5Bのように、上部ジグ120を下降させて、本体ケース10のフランジ部11にカバー20の周縁を加圧固定する。
【0043】
上部ジグ120によってカバー20の周縁が本体ケース10のフランジ部11に密着すると、真空発生部130を介して本体ケース10の収容空間S内に負圧を形成する。これによって、上部ジグ120による四方の圧力によってカバー20が膨らむのを防止することができる。
【0044】
この状態で、図5Cのように、溶接部140を介してカバー20の周縁に沿ってレーザ溶接Wを実施して、本体ケース10の開口を密閉固定する。
【0045】
溶接Wにより本体ケース10の開口にカバー20が密閉固定されると、下部ジグ110から製品を引き出した後、注液口13を通して本体ケース10の内部収容空間Sに電解液を注入する(図示せず)。その後、金属ボール(図示せず)などを用いて注液口13を密封すれば、電解液が本体ケース10の外部に漏れるのを防止することができる。
【0046】
このような本発明による二次電池製造用溶接装置およびこれを用いた溶接方法は、二次電池の製造のための本体ケース10とカバー20との溶接固定時に、真空発生部130を介して電極組立体1が収納される本体ケース10の収容空間S内に負圧を形成することにより、本体ケース1の開口にカバー20を密閉固定する過程で発生する四方の圧力によってカバーが膨らんで、溶接後に製品が変形されることや、加圧不均一による溶接の不均一を防止することができる。そして、本体ケース10およびカバー20の材質に応じて真空発生部130に発生させる負圧の大きさを調節して加工精度を確保することができる。
【0047】
具体的には、図6に示されるように、従来の溶接装置の場合には、カバー20の加圧固定時に、四方の圧力によってカバー20の中心部が膨らんで、溶接後に変形が発生しうる。また、溶接のためのカバー20の固定時に、加圧不均一による溶接の不均一が発生しうる。
【0048】
これに対し、本発明は、図7に示されるように、真空発生部130を介して本体ケース10内に負圧を形成して、カバー20が膨らむなどの変形を防止することができる。これによって、位置偏差なしに製品の均一な溶接が可能であることを確認することができた。
【0049】
以上、本発明を特定の具体的な実施例を挙げて図示して説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様な変更と修正が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0050】
1:電極組立体
10:本体ケース
S:収容空間
11:フランジ部
13:電解液注液口
20:カバー
100:溶接装置
110:下部ジグ
111:載置溝
113:真空ホール
120:上部ジグ
130:真空発生部
131:真空ポンプ
140:溶接部
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6
図7