IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図10
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図11
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図12
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図13
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図14
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図15
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図16
  • 特許-情報処理装置、及び情報処理プログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20240730BHJP
【FI】
G06Q10/087
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019227671
(22)【出願日】2019-12-17
(65)【公開番号】P2021096658
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮田 健司
(72)【発明者】
【氏名】森村 貴志
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-120350(JP,A)
【文献】特開2017-157077(JP,A)
【文献】特開2013-202881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
少なくとも一人のユーザについて、対象物と数量とを含む生産に関する発注を受け付け、
前記対象物を生産する際に用いられる資源のうち、前記生産に用いられない部分が、あらかじめ定められた基準以下になるように、前記受け付けた発注の数量を変更し、
前記対象物が名刺である場合、前記ユーザが登録する、名刺交換により入手した他者の名刺の枚数から、前記ユーザの名刺の残数を推定し、
前記推定されたユーザの名刺の残数に基づき、前記ユーザの名刺の発注枚数を決定し、
前記決定されたユーザの名刺の発注枚数が、前記あらかじめ定められた数である、前記名刺を生産するために用いられる前記資源である印刷用紙から前記名刺を生産することができる数量の整数倍である数量のうち、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数に最も近い数量に等しくなるように、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数を増減させる、
情報処理システム。
【請求項2】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ユーザが登録する他者の名刺に基づいて前記ユーザの名刺の残数を推定し、
推定された前記残数に基づいて、前記ユーザの名刺の発注枚数を決定し、
前記名刺を生産するために用いられる印刷用紙1枚から生産される名刺の数量を取得し、
前記発注枚数が、前記印刷用紙1枚から生産される名刺の数量の整数倍である数量のうち、前記発注枚数に最も近い数量に等しくなるように前記発注枚数を変更する、
情報処理システム。
【請求項3】
コンピュータに、
少なくとも一人のユーザについて、対象物と数量とを含む生産に関する発注を受け付けさせ、
前記対象物を生産する際に用いられる資源のうち、前記生産に用いられない部分が、あらかじめ定められた基準以下になるように、前記受け付けた発注の数量を変更さ
前記対象物が名刺である場合、前記ユーザが登録する、名刺交換により入手した他者の名刺の枚数から、前記ユーザの名刺の残数を推定させ、
前記推定されたユーザの名刺の残数に基づき、前記ユーザの名刺の発注枚数を決定させ、
前記決定されたユーザの名刺の発注枚数が、前記あらかじめ定められた数である、前記名刺を生産するために用いられる前記資源である印刷用紙から前記名刺を生産することができる数量の整数倍である数量のうち、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数に最も近い数量に等しくなるように、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数を増減させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項4】
コンピュータに、
ユーザが登録する他者の名刺に基づいて前記ユーザの名刺の残数を推定させ、
推定された前記残数に基づいて、前記ユーザの名刺の発注枚数を決定させ、
前記名刺を生産するために用いられる印刷用紙1枚から生産される名刺の数量を取得させ、
前記発注枚数が、前記印刷用紙1枚から生産される名刺の数量の整数倍である数量のうち、前記発注枚数に最も近い数量に等しくなるように前記発注枚数を変更させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、名刺自動発注システムを開示する。名刺自動発注システムは、プロセッサーと、メモリーと、データベースとを含む。メモリーは、前記プロセッサーに通信可能に接続され、前記プロセッサーにより実行可能なモジュールを保存している。データベースは、前記プロセッサーに通信可能に接続され、ユーザーの名刺の残数を含むユーザーデータを保存している。
【0003】
上記したモジュールは、受信モジュールと、名刺残数更新モジュールと、名刺発注モジュールと、を含む。受信モジュールは、前記ユーザーから、他者の名刺に関する名刺データを受信する。名刺残数更新モジュールは、前記受信モジュールが前記名刺データを受信したとき、前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数を更新する。名刺発注モジュールは、前記データベース内に保存されている前記ユーザーデータの前記名刺の前記残数が予め定められた数以下になった場合、前記ユーザーの前記名刺を発注する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-157077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
名刺を所有するユーザは、名刺の残数が少なくなると、名刺の残数に基づき、名刺を自ら発注することもある。しかし、ユーザが発注する名刺の枚数が、例えば、名刺用の印刷用紙に印刷可能な名刺の枚数と一致しないとき、名刺用の印刷用紙に無駄が生じるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、受け付けた注文の通りに生産する場合と比較して、生産すべき対象物のために用いられる資源に無駄が生じることを抑制する情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決すべく、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、少なくとも一人のユーザについて、対象物と数量とを含む生産に関する発注を受け付け、前記対象物を生産する際に用いられる資源のうち、前記生産に用いられない部分が、あらかじめ定められた基準以下になるように、前記受け付けた発注の数量を変更する。
【0008】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記対象物は、印刷物であり、前記生産に用いられない部分は、予め定められた単位の用紙のうち、印刷画像が形成されない部分であり、前記プロセッサは、前記印刷画像が形成されない部分が、印刷物の部数の変更により増減する場合に、前記受け付けた発注の数量を変更する。
【0009】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記印刷画像が形成されない部分が発生しないように、前記受け付けた発注の数量を増減させる。
【0010】
第4態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記発注の数量が、あらかじめ定められた数量基準の整数倍である数量のうち、前記発注の数量に最も近い数量に等しくなるように、前記発注の数量を増減させる。
【0011】
第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記発注の数量が、前記あらかじめ定められた異なる複数の数量基準の整数倍である数量のうち、前記発注の数量に最も近い数量に等しくなるように、前記発注の数量を増減させる。
【0012】
第6態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記対象物は、印刷物であり、前記あらかじめ定められた数は、前記印刷物が予め定められた単位の用紙に印刷される面数である。
【0013】
第7態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、各ユーザの発注の数量を一纏めにし、一纏めにされた発注の数量の合計が、前記あらかじめ定められた数量基準の整数倍である数量のうち、前記一纏めにされた発注の数量の合計に最も近い数量に等しくなるように、前記各ユーザの発注の数量を増減させる。
【0014】
第8態様に係る情報処理装置は、第7態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記一纏めにされた対象物の数量の合計が、前記あらかじめ定められた異なる複数の数量基準の整数倍である数量のうち、前記一纏めにされた発注の数量の合計に最も近い数量に等しくなるように、前記各ユーザの発注の数量を増減させる。
【0015】
第9態様に係る情報処理装置は、第1態様から第8態様までのいずれかに係る情報処理装置において、前記対象物は、名刺であり、前記プロセッサは、前記ユーザが登録する、名刺交換により入手した他者の名刺の枚数から、前記ユーザの名刺の残数を推定し、前記推定されたユーザの名刺の残数に基づき、前記ユーザの名刺の発注枚数を決定する。
【0016】
第10態様に係る情報処理装置は、第9態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数が、前記あらかじめ定められた数量基準である、前記名刺を生産するために用いられる前記資源である印刷用紙から前記名刺を生産することができる数量の整数倍である数量のうち、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数に最も近い数量に等しくなるように、前記決定されたユーザの名刺の発注枚数を増減させる。
【0017】
第11態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、少なくとも一人のユーザについて、対象物と数量とを含む生産に関する発注を受け付け、前記対象物を生産する際に用いられる資源のうち、前記生産に用いられない部分があらかじめ定められた基準以下になるように、前記受け付けた発注の数量を変更する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0018】
第1態様に係る情報処理装置、及び第11態様に係る情報処理プログラムによれば、前記生産すべき対象物のために用いられる資源に無駄が生じることを抑制することができる。
【0019】
第2態様に係る情報処理装置によれば、前記印刷画像が形成されない部分の大きさを変更することができる。
【0020】
第3態様に係る情報処理装置によれば、印刷された全ての部分を使用するか否かに拘わらず、前記印刷画像が形成されない部分が存在しないようにすることができる。
【0021】
第4態様に係る情報処理装置によれば、前記対象物の生産を、前記あらかじめ定められた数量基準の観点から、前記資源に無駄を生じさせることなく行うことができる。
【0022】
第5態様に係る情報処理装置によれば、前記対象物の生産を、前記あらかじめ定められた異なる複数の数量基準の観点から、前記資源に無駄を生じさせることなく行うことができる。
【0023】
第6態様に係る情報処理装置によれば、予め定められた単位の用紙に印刷される面数を基準に、前記発注量を増減させることができる。
【0024】
第7態様に係る情報処理装置によれば、前記各ユーザの生産数量が一纏めにされた合計の数量の対象物を生産することを、前記あらかじめ定められた数量基準の観点から、前記資源に無駄を生じさせることなく行うことができる。
【0025】
第8態様に係る情報処理装置によれば、前記各ユーザの生産数量が一纏めにされた合計の数量の対象物を生産することを、前記あらかじめ定められた異なる複数の数量基準の観点から、前記資源に無駄を生じさせることなく行うことができる。
【0026】
第9態様に係る情報処理装置によれば、前記ユーザの名刺の発注枚数を、前記ユーザが恣意的に発注することに比して、的確な枚数に決定することができ、また、前記ユーザの名刺の発注枚数の決定を、前記ユーザが自発的に発注することに比して、適時に行うことができる。
【0027】
第10態様に係る情報処理装置によれば、前記ユーザの名刺の生産を、前記名刺を生産するための前記資源である印刷用紙に無駄を生じさせることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態1の印刷管理システムの構成を示す。
図2】実施形態1の印刷管理装置の構成を示す。
図3】実施形態1の残紙枚数データベースを示す。
図4】実施形態1の発注枚数データベースを示す。
図5】実施形態1の残紙限度枚数情報を示す。
図6図6(A)は、実施形態1の印刷用紙、及び印刷用紙の束を示す。図6(B)は、実施形態1の小箱を示す。図6(C)は、実施形態1の大箱を示す。
図7】実施形態1の発注基準枚数情報を示す。
図8】実施形態1の印刷管理装置の機能ブロック図である。
図9】実施形態1のユーザの端末装置の構成を示す。
図10】実施形態1のユーザの端末装置の機能ブロック図である。
図11】実施形態1の印刷業者の端末装置の構成を示す。
図12】実施形態1の印刷業者の端末装置の機能ブロック図である
図13】実施形態1の印刷管理システムの動作を示すフローチャートである。
図14】実施形態2の印刷管理システムの構成を示す。
図15】実施形態2の残紙枚数データベースを示す。
図16】実施形態2の発注枚数データベースを示す。
図17】実施形態2の印刷管理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る情報処理装置を含む情報処理システムの実施形態について説明する。情報処理システムの実施形態として、『情報処理装置』の一例である「印刷管理装置」を含む「印刷管理システム」について説明する。
【0030】
〈実施形態1〉
〈実施形態1の構成〉
図1は、実施形態1の印刷管理システムPKSの構成を示す。以下、実施形態の印刷管理システムPKSの構成について、図1を参照して説明する。
【0031】
実施形態1の印刷管理システムPKSは、図1に示されるように、印刷管理装置PKと、端末装置TMuと、端末装置TMpとを含む。印刷管理装置PK、端末装置TMu、及び端末装置TMpは、図1に示されるように、ネットワークNW(例えば、インターネット)を介して相互に接続されている。
【0032】
端末装置TMuは、図1に示されるように、他者TSと名刺MSr、MStを交換するユーザUSにより使用される。ユーザUSは、他者TSと名刺交換を行うべく、例えば、「100枚」の名刺MStを所有することを基本とする。
【0033】
ここで、「名刺」は、『対象物』の一例である。
【0034】
端末装置TMpは、図1に示されるように、印刷業者PGにより使用される。
【0035】
〈印刷管理装置の構成〉
図2は、実施形態1の印刷管理装置PKの構成を示す。
【0036】
実施形態1の印刷管理装置PKは、図2に示されるように、入力部11と、CPU12(Central Processing Unit)と、出力部13と、記憶媒体14と、メモリ15と、を含む。
【0037】
入力部11は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ネットワーク・ユニットから構成される。CPU12は、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。出力部13は、例えば、プリンタ、液晶モニター、ネットワーク・ユニットから構成される。記憶媒体14は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。メモリ15は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0038】
記憶媒体14は、プログラムPR、残紙枚数データベースZMDB、発注枚数データベースHMDB、残紙限度枚数情報ZGMJ、及び、発注基準枚数情報HKMJを記憶する。
【0039】
プログラムPRは、印刷管理装置PKが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。
【0040】
〈残紙枚数データベース〉
図3は、実施形態1の残紙枚数データベースZMDBを示す。残紙枚数データベースZMDBは、図3に示されるように、「ユーザ名」、及び「残紙枚数ZM」を含む。残紙枚数データベースZMDBは、図3に示されるように、例えば、ユーザ名「US」(図1に図示。)が所有する名刺MSt(図1に図示。)の残紙枚数ZMが、例えば、「31枚」から「26枚」になったことを示す。
【0041】
〈発注枚数データベース〉
図4は、実施形態1の発注枚数データベースHMDBを示す。発注枚数データベースHMDBは、図4に示されるように、「ユーザ名」、及び「発注枚数HM」を含む。発注枚数HMは、残紙枚数ZM(図3に図示。)が、後述される残紙限度枚数ZGM「30枚」(図5に図示。)より少なくなったとき、ユーザUSが所有する名刺MStの枚数が、上記した「100枚」に戻るために注文すべき枚数である。従って、例えば、ユーザUSの残紙枚数ZMが「26枚」であるとき、発注枚数HMは、本来的には、「74枚」である。
【0042】
〈残紙限度枚数情報〉
図5は、実施形態1の残紙限度枚数情報ZGMJを示す。残紙限度枚数情報ZGMJは、残紙枚数ZM(図3に図示。)が、残紙限度枚数ZGM(図5に図示。)より少なくなっときに、発注枚数HM(図4に図示。)を注文すべき旨を示す。残紙限度枚数ZGMは、図5に示されるように、例えば、「30枚」である。
【0043】
〈発注基準枚数情報〉
図6(A)は、実施形態1の印刷用紙PM、及び印刷用紙の束TBを示す。図6(B)は、実施形態1の小箱KBを示す。図6(C)は、実施形態1の大箱OBを示す。
【0044】
1シートの印刷用紙PMには、図6(A)に示されるように、『1シートの印刷用紙PMに印刷される面数』の一例である、24枚の名刺MStを印刷することができる。換言すれば、1シートの印刷用紙PMから、「24枚」の名刺MStを得ることができる。
【0045】
印刷用紙PMの束TBは、例えば、印刷用紙PMを印刷用紙メーカ(図示せず。)から購入するときの一単位であり、10シートの印刷用紙PMを含む。従って、印刷用紙PMの一つの束TBには、図6(B)に示されるように、「240枚」の名刺MStを印刷することができる。換言すれば、印刷用紙PMの一つの束TBから、240枚の名刺MStを得ることができる。
【0046】
小箱KBは、名刺MStを収納するための箱である。小箱KBには、図6(B)に示されるように、100枚の名刺MStを収納することができる。
【0047】
大箱OBは、小箱(図6(B)に図示。)を収納するための箱である。大箱OBには、図6(C)に示されるように、8個の小箱KBを収納することができる。換言すれば、一つの大箱には、800枚の名刺MStを収納することができる。
【0048】
ここで、印刷用紙PM、印刷用紙PMの束TB、小箱KB、及び大箱OBは、それぞれ、『資源』の一例である。
【0049】
図7は、実施形態1の発注基準枚数情報HKMJを示す。
【0050】
発注基準枚数情報HKMJは、名刺MStを注文するときの基準になる枚数である発注基準枚数HKMを示す。発注基準枚数HKMは、『あらかじめ定められた数量基準』の一例である。具体的には、発注基準枚数HKMは、図7に示されるように、「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」である。
【0051】
発注基準枚数HKM「24枚」は、上記した、1シートの印刷用紙PMから得ることができる名刺MSt「24枚」に対応する。
【0052】
発注基準枚数HKM「100枚」は、上記した、一つの小箱KBに収納することができる名刺MSt「100枚」に対応する。
【0053】
発注基準枚数HKM「240枚」は、上記した、印刷用紙PMの一つの束TBから得ることができる名刺MSt「240枚」に対応する。
【0054】
発注基準枚数HKM「800枚」は、上記した、一つの大箱OBに収納することができる名刺MSt「800枚」に対応する。
【0055】
〈印刷管理装置の機能〉
図8は、実施形態1の印刷管理装置PKの機能ブロック図である。
【0056】
印刷管理装置PKは、図8に示されるように、通信部21と、受付部22と、算出部23と、比較部24と、確定・リセット部25と、制御部26と、記憶部27と、を含む。
【0057】
印刷管理装置PKにおける、ハードウェアの構成(図2に図示。)と機能的構成(図8に図示。)との関係については、ハードウェア上で、CPU12が、記憶媒体14(記憶部27の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRを、メモリ15(記憶部27の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部26として、入力部11及び出力部13の動作を制御することにより、通信部21、受付部22、算出部23、比較部24、及び確定・リセット部25の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0058】
〈ユーザの端末装置の構成〉
図9は、実施形態1のユーザの端末装置TMuの構成を示す。
【0059】
端末装置TMuは、図9に示されるように、印刷管理装置PKの構成(図2に図示。)と同様に、入力部31と、CPU32と、出力部33と、記憶媒体34と、メモリ35と、を含む。
【0060】
入力部31は、印刷管理装置PKの入力部11と同様に、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ネットワーク・ユニットから構成される。
【0061】
CPU32は、印刷管理装置PKのCPU12と同様に、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。
【0062】
出力部33は、印刷管理装置PKの出力部13と同様に、例えば、プリンタ、液晶モニター、ネットワーク・ユニットから構成される。
【0063】
記憶媒体34は、印刷管理装置PKの記憶媒体14と同様に、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。
【0064】
メモリ35は、印刷管理装置PKのメモリ15と同様に、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0065】
記憶媒体34は、図9に示されるように、プログラムPRuを記憶する。プログラムPRuは、端末装置TMuが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。
【0066】
〈ユーザの端末装置の機能〉
図10は、実施形態1のユーザの端末装置TMuの機能ブロック図である。
【0067】
端末装置TMuは、図10に示されるように、通信部41と、処理部42と、制御部43と、記憶部44と、を含む。
【0068】
端末装置TMuにおける、ハードウェアの構成(図9に図示。)と機能的構成(図10に図示。)との関係については、ハードウェア上で、CPU32が、記憶媒体34(記憶部44の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRuを、メモリ35(記憶部44の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部43として、入力部31及び出力部33の動作を制御することにより、通信部41、及び処理部42の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0069】
〈印刷業者の端末装置の構成〉
図11は、実施形態1の印刷業者の端末装置TMpの構成を示す。
【0070】
端末装置TMpは、図11に示されるように、端末装置TMuの構成(図9に図示。)と同様に、入力部51と、CPU52と、出力部53と、記憶媒体54と、メモリ55と、を含む。
【0071】
入力部51は、端末装置TMuの入力部31と同様に、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ネットワーク・ユニットから構成される。
【0072】
CPU52は、端末装置TMuのCPU32と同様に、プロセッサの一例であり、ソフトウェアに従ってハードウェアを動作させる、よく知られたコンピュータの中核である。
【0073】
出力部53は、端末装置TMuの出力部33と同様に、例えば、プリンタ、液晶モニター、ネットワーク・ユニットから構成される。
【0074】
記憶媒体54は、端末装置TMuの記憶媒体34と同様に、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、ROM(Read Only Memory)から構成される。
【0075】
メモリ55は、端末装置TMuのメモリ35と同様に、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)から構成される。
【0076】
記憶媒体54は、図10に示されるように、プログラムPRpを記憶する。プログラムPRpは、端末装置TMpが実行すべき処理の内容を規定する命令群である。
【0077】
〈印刷業者の端末装置の機能〉
図12は、実施形態1の印刷業者の端末装置TMpの機能ブロック図である。
【0078】
端末装置TMpは、図12に示されるように、ユーザの端末装置TMuの機能(図10に図示。)と同様に、通信部61と、処理部62と、制御部63と、記憶部64と、を含む。
【0079】
端末装置TMpにおける、ハードウェアの構成(図11に図示。)と機能的構成(図12に図示。)との関係については、ハードウェア上で、CPU52が、記憶媒体54(記憶部64の一部の機能を実現する。)に記憶されたプログラムPRpを、メモリ55(記憶部64の他の一部の機能を実現する。)を用いつつ実行すると共に、必要に応じて、制御部63として、入力部51及び出力部53の動作を制御することにより、通信部61、及び処理部62の各部の機能を実現する。各部の機能については、後述する。
【0080】
〈実施形態1の動作〉
図13は、実施形態1の印刷管理システムPKSの動作を示すフローチャートである。以下、印刷管理システムPKSの動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
説明及び理解を容易にすべく、ユーザUSの残紙枚数ZMが、図3に示されるように、当初、「31枚」であり、その後に、「5人」の他者TSと名刺交換することにより、「26枚」に減少することを想定する。
【0082】
また、印刷用紙PM(図6(A)に図示。)のうち、名刺MStの印刷のために用いられないことが許容される部分(いわゆる、損紙、ヤレ紙に相当する部分)の大きさである「あらかじめ定められた許容基準」(『あらかじめ定められた基準』の一例である。)は、名刺MStに換算すると、「0枚」であることを想定する。換言すれば、名刺MStの発注枚数HM(図4に図示。)は、印刷用紙PMから得られる名刺MSt「24枚」の整数倍に一致することが望ましいことを想定する。
【0083】
ステップS10:ユーザUSは、端末装置TMuを用いて、「5人」の他者TSから受け取った「5枚」の名刺MSrを印刷管理装置PKに登録する。換言すれば、印刷管理装置PKでは、CPU12(図2に図示。)は、通信部21及び受付部22(図8に図示。)として、端末装置TMuの通信部41(図10に図示。)としてのCPU32から、ネットワークNWを介して、他者TSの名刺MSrの登録を受け付ける。
【0084】
ステップS11:ステップS10で、他者TSの「5枚」の名刺MSrの登録が受け付けられると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23(図8に図示。)として、残紙枚数データベースZMDB(図3に図示。)における、ユーザUSの残紙枚数ZMを減算する。これにより、残紙枚数ZMは、図3に示されるように、「31枚」から「26枚」に変更される。換言すれば、CPU12は、ユーザUSの名刺MStの残数が、「26枚」になったと推定する。
【0085】
ステップS12:ステップS11で、残紙枚数ZMが減算されると、印刷管理装置PKでは、CPU32は、比較部24(図8に図示。)として、残紙枚数ZMが、残紙限度枚数情報ZGMJ(図5に図示。)が示す残紙限度枚数ZGM「30枚」より小さいか否かを判断する。残紙枚数ZM「26枚」が、残紙限度枚数ZGM「30枚」より小さいことから、処理は、「YES」に進む。
【0086】
なお、残紙枚数ZMが、残紙限度枚数ZGMより小さくないときには、処理は、「NO」へ進む。
【0087】
ステップS13:ステップS12で、残紙枚数ZMが残紙限度枚数ZGMより小さいと判断されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23として、残紙枚数ZM「26枚」に基づき、発注枚数HMを算出する。ユーザUSが所有すべき名刺MStの枚数が、「100枚」であることから、CPU12は、発注枚数HMが「74枚」(=100-26)であることを算出する。換言すれば、CPU12は、名刺MStの発注枚数HM「74枚」を決定する。
【0088】
ステップS14:ステップS13で、発注枚数HMが算出されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、比較部24として、発注枚数HM「74枚」が、発注基準枚数情報HKMJ(図7に図示。)における、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」のいずれかの整数倍と一致するか否かを判断する。発注枚数HM「74枚」が、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」のいずれの整数倍とも一致しないことから、処理は、「NO」へ進む。
【0089】
なお、発注枚数HMが、発注基準枚数HKMのいずれかの整数倍と一致するときには、処理は、「YES」へ進む。
【0090】
ステップS15:ステップS14で、発注枚数HM「74枚」が、発注基準枚数HKMのいずれの整数倍とも一致しないと判断されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23として、発注枚数HMが、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」のいずれかの整数倍に一致するように、発注枚数HM「74枚」を変更し、即ち、増減させる。
【0091】
ここで、発注枚数HM「74枚」は、例えば、発注基準枚数HKM「24枚」の3倍である「72枚」に最も近い。そこで、CPU12は、算出部23として、発注枚数HMを「74枚」から「72枚」へ減算し、また、確定・リセット部25(図8に図示。)として、発注枚数HM「72枚」を確定する。
【0092】
ステップS16:ステップS15で、発注枚数HM「72枚」が確定すると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、通信部21(図8に図示。)として、発注枚数HM「72枚」をネットワークNWを介して、端末装置TMpを使用する印刷業者PGへ注文する。
【0093】
ステップS17:ステップS16で、発注枚数HM「72枚」の注文が完了すると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、確定・リセット部として、図3に示されるように、残紙枚数ZMを「26枚」から「98枚」(=26+72枚)へリセットする。
【0094】
〈変形例1:2つの発注基準枚数HKMの整数倍の一方へ一致〉
上記した「5人」の他者TSとの名刺交換に代えて、例えば、「29人」の他者TSと名刺交換を行ったことを想定する。前記した名刺交換の後に、上記したステップS11で、CPU12は、残紙枚数ZMを「31枚」から「2枚」へ変更する。残紙枚数ZMの変更の後に、処理は、上記したステップS12を経る。ステップS12の後に、上記したステップS13で、CPU12は、発注枚数HMが「98枚」(=100-2)であることを算出する。
【0095】
ステップS13の後、処理は、上記したステップS14を経る。ステップS14の後に、上記したステップS15で、発注枚数HM「98枚」は、例えば、発注基準枚数HKM「24枚」(図7に図示。)の4倍である「96枚」、及び、発注基準枚数HKM「100枚」(図7に図示。)の1倍である「100枚」の両方に最も近い。そこで、CPU12は、発注枚数HMを増減させることにより、発注枚数HMを「96枚」または「100枚」のいずれかに一致させた後に、確定しても良い。
【0096】
〈変形例2:2つの発注基準枚数HKMの整数倍の両方へ一致〉
上記した「5人」の他者TSと名刺交換を行ったか否かに拘わらず、ユーザUSが、例えば、近い将来に予定される大人数の他者TSとの名刺交換に備えることを想定する。ユーザUSが、端末装置TMuから、例えば、「250枚」の名刺MStの発注の依頼を印刷管理装置PKに指示すると、換言すれば、印刷管理装置PKが、ユーザUSから、発注枚数HM「250枚」の名刺MStの発注の依頼を受け付ける。前記した発注の依頼の受け付けの後に、処理は、上記したステップS10~S13を実行することなく、かつ、上記したステップS14を経る。
【0097】
上記したステップS15で、発注枚数HM「250枚」は、例えば、発注基準枚数HKM「24枚」(図7に図示。)の10倍である「240枚」、及び、発注基準枚数HKM「240枚」の1倍である「240枚」の両方に最も近い。そこで、CPU12は、発注枚数HMを減算することにより、発注枚数HMを「240枚」に一致させた後に、確定しても良い。
【0098】
〈変形例3:あらかじめ定められた許容基準のバリエーション〉
上記した『あらかじめ定められた許容基準』は、名刺MStに換算して、「0枚」であること代えて、例えば、「1枚」、「2枚」、「3枚」等の枚数であっても良い。また、『あらかじめ定められた許容基準』は、1シートの印刷用紙PMから得られる名刺MSt「24枚」を基準とする比率、例えば、「10%」(「2.4枚」相当)であっても良い。『あらかじめ定められた許容基準』が、例えば、「2枚」に設定されていることを想定すると、例えば、「90枚」の発注枚数HMを、「96枚」(=24枚×4)へ変更することに代えて、「94枚」(=96-2)へ変更しても良い。
【0099】
なお、『対象物』は、上記した「名刺」に代えて、例えば、「ちらし」、「広告」でもよい。
【0100】
〈変形例4:名刺を面付けで印刷する場合のバリエーション〉
変形例3に関連して、図6で、1枚の印刷用紙PMには、24枚の名刺MStを印刷することが望ましい。しかし、1枚の印刷用紙PMのうち、名刺MStが印刷されない部分(『生産に用いられない部分』、『印刷画像が形成されない部分』の一例である。)の大きさが、印刷すべき名刺MStの枚数(部数)により変更される。この場合、発注枚数HM「74枚」から「72枚」(=24枚×3)へ変更(減少)させることに代えて、印刷用紙PMのうち印刷されない部分が発生しないように、「96枚」(=24枚×4)へ増加させても良い。今回の発注については納品しない「22枚」(=96枚-74枚)を保存しておき、例えば、次回の発注を受けたときに、納品するようにしてもよい。
【0101】
〈実施形態2〉
〈実施形態2の構成〉
図14は、実施形態2の印刷管理システムPKSの構成を示す。以下、実施形態の印刷管理システムPKSの構成について、図14を参照して説明する。
【0102】
実施形態2の印刷管理システムPKSは、図14に示されるように、実施形態1の印刷管理システムPKS(図1に図示。)での1つの端末装置TMuに代えて、複数の端末装置TMuを含む。
【0103】
詳しくは、ある企業での事業所Aで、端末装置TMu1を使用するユーザUS1は、他者TS1との間で、ユーザUS1の名刺MSt1を手渡すこと、及び、他者TSの名刺MSr1を受け取ることを行う。他のユーザUS2~US4もまた、ユーザUS1と同様に、それぞれ、他者TS2~TS4との間で、ユーザUS2~US4の名刺MSt2~MSt4の手渡し及び他者TS2~TS4の名刺MSr2~MSr4の受け取りを行う。
【0104】
他の事業所B、Cもまた、上記した事業所Aと同様な構成を有する。
【0105】
〈印刷管理装置、ユーザの端末装置、印刷業者の端末装置の構成及び機能〉
実施形態2の印刷管理装置PK、ユーザUS1~US4、、、の端末装置TMu1~TMu4、、、並びに、印刷業者PGの端末装置TMpの構成及び機能は、実施形態1の印刷管理装置PK(図2図8に図示。)、端末装置TMu(図9図10に図示。)、及び端末装置TMp(図11図12に図示。)と同様である。
【0106】
〈残紙枚数データベース〉
図15は、実施形態2の残紙枚数データベースZMDBを示す。
【0107】
実施形態2の残紙枚数データベースZMDBは、実施形態1の残紙枚数データベースZMDB(図3に図示。)と相違して、複数の「ユーザ名」、及び、複数の「残紙枚数ZM」を含む。
【0108】
詳しくは、実施形態2の残紙枚数データベースZMDBは、ユーザ名「US1」、「US2」、「US3」、「US4」、、、(図14に図示。)の各々について、残紙枚数ZMが、例えば、「31枚」から、それぞれ、「21枚」、「24枚」、「26枚」、「28枚」、、、になったことを示す。
【0109】
〈発注枚数データベース〉
図16は、実施形態2の発注枚数データベースHMDBを示す。
【0110】
実施形態2の発注枚数データベースHMDBは、実施形態1の発注枚数データベースHMDB(図4に図示。)と相違して、複数の「ユーザ名」、及び、複数の「発注枚数HM」を含む。
【0111】
詳しくは、実施形態2の発注枚数データベースHMDBは、ユーザ名「US1」、「US2」、「US3」、「US4」、、、、(図14に図示。)の各々について、発注枚数HMが、本来的には、上述した残紙枚数ZM「21枚」、「24枚」、「26枚」、「28枚」に対応して、「79枚」(=100-21)、「76枚」(=100-24)、「74枚」(=100-26)、「72枚」(=100-28)、、、、であるべきことを示す。
【0112】
〈実施形態2の動作〉
図17は、実施形態2の印刷管理システムPKSの動作を示すフローチャートである。以下、実施形態2の印刷管理システムPKSについて、図17のフローチャートを参照して説明する。
【0113】
以下では、説明及び理解を容易にすべく、同一の事業所Aに所属するユーザUS1~US4が、それぞれ、「10人」の他者TS1、「7人」の他者TS2、「5人」の他者TS3、「3人」の他者TS4と名刺交換を行うことを想定する。
【0114】
ステップS20:実施形態1のステップS10と同様に、ユーザUS1は、端末装置TMu1を用いて、他者TS1から受け取った名刺MSr1を印刷管理装置PKに登録する。換言すれば、印刷管理装置PKでは、CPU12(図2に図示。)は、通信部21及び受付部22(図8に図示。)として、端末装置TMu1の通信部41(図10に図示。)としてのCPU32から、ネットワークNWを介して、他者TS1の名刺MSr1の登録を受け付ける。
【0115】
印刷管理装置PKでは、CPU12は、ユーザUS1と同様に、他のユーザUS2~US4が他者TS2~TS5から受け取った名刺MSr2~MSr4の登録を受け付ける。
【0116】
ステップS21:ステップS20で、他者TS1~TS4の名刺MSr1~TSr4の登録が受け付けられると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23(図8に図示。)として、残紙枚数データベースZMDB(図15に図示。)における、ユーザUS1~US4の残紙枚数ZMを減算する。これにより、ユーザUS1~US4の残紙枚数ZMは、図15に示されるように、「31枚」から、それぞれ「21枚」(=31-10)、「24枚」(=31-7)、「26枚」(=31-5)、「28枚」(=31-3)へ変更される。
【0117】
ステップS22:ステップS21で、ユーザUS1~US4の残紙枚数ZMが減算されると、印刷管理装置PKでは、CPU32は、比較部24(図8に図示。)として、ユーザUS1~US4の残紙枚数ZM「21枚」、「24枚」、「26枚」、「28枚」が、残紙限度枚数ZGM「30枚」(図5に図示。)より小さいか否かを判断する。残紙枚数ZM「21枚」、「24枚」、「26枚」、「28枚」が、残紙限度枚数ZGM「30枚」(図5に図示。)より小さいことから、処理は、「YES」へ進む。
【0118】
なお、残紙枚数ZMが、残紙限度枚数ZGMより小さくないとき、処理は、「NO」へ進む。
【0119】
ステップS23:ステップS22で、残紙枚数ZMが残紙限度枚数ZGMより小さいと判断されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23として、残紙枚数ZM「21枚」、「24枚」、「26枚」、「28枚」に基づき、発注枚数HMを算出する。CPU12は、ユーザUS1について、図16に示されるように、発注枚数HMが「79枚」(=100-21)であることを算出する。
【0120】
同様にして、CPU12は、図16に示されるように、ユーザUS2、US3、US4について、発注枚数HMが「76枚」(=100-24)、「74枚」(=100-26)、「72枚」(=100-26)であることを算出する。
【0121】
ステップS24:ステップS23で、発注枚数HMが算出されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、比較部24(図8に図示。)として、4つの発注枚数HMを一纏めにする。CPU12は、発注枚数HMの合計「301枚」(=79+76+74+72)が、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」(図7に図示。)のいずれかの整数倍と一致するか否かを判断する。発注枚数HMの合計「301枚」が、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」のいずれの整数倍とも一致しないことから、処理は、「NO」へ進む。
【0122】
なお、発注枚数HMの合計が、発注基準枚数HKMのいずれかの整数倍と一致するとき、処理は、「YES」へ進む。
【0123】
ステップS25:ステップS24で、残紙枚数ZMの合計「301枚」が、発注基準枚数HKMのいずれの整数倍とも一致しないと判断されると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、算出部23として、発注枚数HMの合計が、発注基準枚数HKMのいずれかの整数倍に一致するように、発注枚数HMの合計を増減させる。
【0124】
ここで、発注枚数HMの合計「301枚」は、発注基準枚数HKM「24枚」の13倍である「312枚」に最も近い。そこで、CPU12は、発注枚数HMの合計を「312枚」に一致させるべく、ユーザUS1~US4の発注枚数HMを増減させる。
【0125】
具体的には、CPU12は、発注枚数HMを「11枚」(=312-301)分だけ増加させるべく、4人のユーザUS1~US4の発注枚数HMを、それぞれ、例えば、「2枚」、「3枚」、「3枚」、「3枚」(≒11/4)増加させる。これにより、CPU12は、ユーザUS1~US4の発注枚数HMを、それぞれ、「81枚」(=79+2)、「79枚」(=76+3)、「77枚」(=74+3)、「75枚」(=72+3)へ変更し、また、確定・リセット部25(図8に図示。)として、発注枚数HMの合計「312枚」を確定する。
【0126】
ステップS26:ステップS25で、発注枚数HMの合計「312枚」が確定すると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、通信部21(図8に図示。)として、発注枚数HMの合計「312枚」をネットワークNWを介して、端末装置TMpへ注文する。より正確には、CPU12は、ユーザUS1~US4の発注枚数HM「81枚」、「79枚」、「77枚」、「75枚」を注文する。
【0127】
ステップS27:ステップS26で、発注枚数HMの合計「312枚」の注文が完了すると、印刷管理装置PKでは、CPU12は、確定・リセット部25として、ユーザUS1の残紙枚数ZMを「21枚」から「102枚」(=21+81)へリセットする。CPU12は、同様にして、ユーザUS2の残紙枚数ZMを「24枚」から「103枚」(=24+79)へリセットし、ユーザUS1の残紙枚数ZMを「26枚」から「103枚」(=26+77)へリセットし、ユーザUS1の残紙枚数ZMを「28枚」から「103枚」(=28+75)へリセットする。
【0128】
〈変形例1:大箱OBへの一致〉
ユーザUS1~US4が、各々の残紙枚数ZMに拘わらず、それぞれ、発注枚数HM「170枚」、「190枚」、「210枚」、「220枚」の発注の依頼を印刷管理装置PKに行うことを想定する。換言すれば、印刷管理装置PKでは、CPU12が、ユーザUS1~US4から、それぞれ、発注枚数HM「170枚」、「190枚」、「210枚」、「220枚」の発注の依頼を受け付けることを想定する。処理は、上記したステップS20~S23を実行することなく、ステップS24を経る。
【0129】
上記したステップS25で、印刷管理装置PKでは、CPU12は、発注枚数HMの合計「790枚」(=170+190+210+220)が、発注基準枚数HKM「24枚」、「100枚」、「240枚」、「800枚」のいずれかの整数倍に一致するように、発注枚数HMの合計を増減させる。
【0130】
ここで、発注枚数HMの合計「790枚」は、発注基準枚数HKM「800枚」の1倍である「800枚」に最も近い。しかも、発注枚数HMの合計を大箱OB「800枚」(図6(C)に図示。)に一致させるときには、発注枚数HMの各々が、小箱「100枚」の整数倍であることが望ましい。
【0131】
そこで、CPU12は、ユーザUS1~US4の発注枚数HMの合計を「790枚」から「800枚」(=800×1)へ加算する。しかも、CPU12は、ユーザUS1について、発注枚数HMを「170枚」から「200枚」(=100×2)へ加算する。CPU12は、また、ユーザUS2について、発注枚数HMを「190枚」から「200枚」(=100×2)へ変更する。CPU12は、また、ユーザUS3について、発注枚数HMを「210枚」から「200枚」(=100×2)へ減算する。CPU12は、さらに、ユーザUS4について、発注枚数HMを「220枚」から「200枚」(=100×2)へ減算する。CPU12は、また、確定・リセット部25(図8に図示。)として、発注枚数HMの合計「800枚」を確定する。
【0132】
〈変形例2:一人から複数人への一纏め〉
上記したように、事業所Aに所属する4人のユーザUS1~U4の残紙枚数ZMが発注基準枚数HKMを下回るときに、前記した4人のユーザUS1~U4の発注枚数HMを合計する。これに代えて、例えば、事業所Aに所属する1人のユーザUS1の残紙枚数ZMが発注基準枚数HKMを下回るときに、ユーザUS1と同一の事業所Aに所属する複数のUS1~US4の発注枚数HMを合計するようにしても良い。
【0133】
〈プロセッサ、プログラムの補足説明〉
上記した実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU: Central Processing Unit等)に加えて、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含む。
【0134】
上記した実施形態において、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって実現されてもよく、また、複数のプロセッサの協働によって実現されてもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、上記した実施形態における順序に限定されず、適宜変更してもよい。
【0135】
上記した実施形態において、プログラムPR、PRu、PRpは、それぞれ、記憶媒体14、34、54に予め記憶(インストール)されていることに代えて、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録されて提供されてもよく、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0136】
PKS 印刷管理システム
TMu 端末装置
US ユーザ
TS 他者
MSr 名刺
MSt 名刺
TMp 端末装置
PK 印刷管理装置
PG 印刷業者
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17