(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
B41J 13/00 20060101AFI20240730BHJP
B65H 5/00 20060101ALI20240730BHJP
B41J 29/13 20060101ALI20240730BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240730BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240730BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
B41J13/00
B65H5/00 B
B41J29/13
B41J29/38 350
B41J29/42 F
G03G21/16 133
G03G21/16 119
(21)【出願番号】P 2020067289
(22)【出願日】2020-04-03
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 恵亮
(72)【発明者】
【氏名】野本 伸寿
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-122954(JP,A)
【文献】特開2014-058352(JP,A)
【文献】特開2002-128299(JP,A)
【文献】特開2005-328374(JP,A)
【文献】特開2010-180002(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0344247(US,A1)
【文献】米国特許第08840107(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 13/00
B65H 5/00
B41J 29/13
B41J 29/38
B41J 29/42
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を傾斜姿勢で支持する傾斜支持部及び前記傾斜支持部に支持された媒体を送り出す
給送ローラーを備えた装置本体と、
前記装置本体の上部を開閉する開閉体と、を備え、
前記装置本体には、前記給送ローラーの周囲の上部を覆うカバー部材が設けられ、
前記開閉体を開くことにより、前記カバー部材が露出し、
前記カバー部材には、前記給送ローラーを露呈させる開口部が形成され、
前記カバー部材は前記給送ローラーの周囲の上部を覆っている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において
、前記給送ローラーから媒体を記録ヘッドに向けて
搬送する紙送り経路を有し、前記カバー部材は、前記紙送り経路の一部を覆うことを特徴
とする記録装置。
【請求項3】
請求項1に記載の記録装置において、前記開口部の縁が漏斗状に形成されている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1または請求項3に記載の記録装置において、前記開閉体は、前記カバー部材の
上面に対して35°以上の角度開くことができる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録装置において、前記開口部の中央部における、前記カバー部材と
前記開閉体との間隔が50mm以上である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の記録装置において、閉じた状態の前記開
閉体において前記装置本体と対向する位置に凹部が形成され、
前記凹部は、前記開閉体が開いた状態において前記開口部の上方に位置する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、前記カバー部材の上
面に沿った方向であるとともに前記給送ローラーの径方向である第1方向において、前記
開口部の中心位置が、前記給送ローラーの回転軸の領域内にあり、
前記第1方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの外径の1/2以上で
ある、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の記録装置において、前記給送ローラーの
幅方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの幅以上であり、
前記給送ローラーの幅方向における全域が前記開口部を介して露呈する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の記録装置において、媒体に記録を行う記
録ヘッドを備えるとともに媒体幅方向に移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジを支持するとともに前記キャリッジを前記媒体幅方向に案内するメイン
フレームと、を備え、
前記カバー部材が、前記メインフレームに隣接して設けられている、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の記録装置において、前記給送ローラーの
動力源であるモーターと、
前記モーターを制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記傾斜支持部に支持された媒体を前記給送ローラーに当接させるこ
となく前記給送ローラーを回転させる清掃モードを実行可能である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項11】
請求項10に記載の記録装置において、前記清掃モードには、前記給送ローラーの正転
動作と逆転動作とが含まれる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載の記録装置において、各種情報を表示する表示部と
、
前記開閉体が開いたことを検出する開閉検出手段と、を備え、
前記制御手段は、所定の条件を満たした状態で前記開閉体が開かれると、前記清掃モー
ドの実行をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項13】
請求項10または請求項11に記載の記録装置において、各種情報を表示する表示部を
備え、
前記制御手段は、前記傾斜支持部からの媒体の給送不良発生回数が予め定めた回数を超
えた場合、前記給送ローラーの清掃をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前
記表示部に表示させる、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体に記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録装置の一例であるプリンターにおいては、特許文献1に示される様にプリンター部の上部にスキャナー部を備えた、所謂複合機と呼ばれるものがある。この様な複合機では、スキャナー部はプリンター部に対して開閉可能であり、スキャナー部を開いてプリンター部を露呈させることで、インクタンクの交換や詰まった用紙の除去などの作業を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スキャナー部を開いた状態では、プリンター部内へのユーザーの不用意なアクセスを招く虞があり、また、プリンター部内への異物の侵入が発生し易い。従ってプリンター部には、上部を覆うカバー部材を設けることが好ましい。しかしながらプリンター部には、紙粉やインクミスト等の異物の付着に伴って性能が低下する構成要素、具体的には、用紙を給送する給送ローラーが設けられている。従って上記の様なカバー部材を設けると、給送ローラーへのアクセスが行えず、給送ローラーの清掃を行うことができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明の記録装置は、媒体を傾斜姿勢で支持する傾斜支持部及び前記傾斜支持部に支持された媒体を送り出す給送ローラーを備えた装置本体と、前記装置本体の上部を開閉する開閉体と、を備え、前記装置本体の上部には、前記傾斜支持部から送り出される媒体の給送経路の一部を覆うカバー部材が設けられ、前記カバー部材には、前記給送ローラーを露呈させる開口部が形成されていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】スキャナー部を閉じた状態のプリンターを前方から見た斜視図。
【
図2】スキャナー部を開いた状態のプリンターを前方から見た斜視図。
【
図3】スキャナー部を閉じた状態のプリンターをY-Z平面で切断した断面図。
【
図4】スキャナー部を開いた状態のプリンターをY-Z平面で切断した断面図。
【
図6】装置後方に設けられた給紙フレーム、給送ローラー、及び回転軸の斜視図。
【
図8】カバー部材の開口部をX-Z平面で切断した断面図。
【
図9】スキャナー部の底面に設けられた除電部材を示す斜視図。
【
図11】制御部が行う制御例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様に係る記録装置は、媒体を傾斜姿勢で支持する傾斜支持部及び前記傾斜支持部に支持された媒体を送り出す給送ローラーを備えた装置本体と、前記装置本体の上部を開閉する開閉体と、を備え、前記装置本体には、前記給送ローラーの周囲の上部を覆うカバー部材が設けられ、前記カバー部材には、前記給送ローラーを露呈させる開口部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、前記カバー部材には、前記給送ローラーを露呈させる開口部が形成されているので、前記装置本体内への異物の侵入を抑制しつつ、前記開口部を介して前記給送ローラーの清掃を行うことができる。
【0009】
第2の態様は、第1の態様において、前記開口部の縁が漏斗状に形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記開口部の縁が漏斗状に形成されているので、前記給送ローラーを清掃する為の清掃部材を前記開口部の内側にある前記給送ローラーに案内することができ、前記給送ローラーを清掃する際の作業性が向上する。
【0010】
第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記開閉体は、前記カバー部材の上面に対して35°以上の角度開くことができることを特徴とする。
本態様によれば、前記開閉体は、前記カバー部材の上面に対して35°以上の角度開くことができるので、この様な構成を備えない場合に比べて、前記開口部を介して前記給送ローラーを清掃する際の作業空間を確保でき、前記給送ローラーを清掃する際の作業性が向上する。
【0011】
第4の態様は、第3の態様において、前記開口部の中央部における、前記カバー部材と前記開閉体との間隔が50mm以上であることを特徴とする。
本態様によれば、前記開口部の中央部における、前記カバー部材と前記開閉体との間隔が50mm以上であるので、この様な構成を備えない場合に比べて、前記開口部を介して前記給送ローラーを清掃する際の作業空間を確保でき、前記給送ローラーを清掃する際の作業性が向上する。
【0012】
第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、閉じた状態の前記開閉体において前記装置本体と対向する位置に凹部が形成され、前記凹部は、前記開閉体が開いた状態において前記開口部の上方に位置することを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、閉じた状態の前記開閉体において前記装置本体と対向する位置に凹部が形成され、前記凹部は、前記開閉体が開いた状態において前記開口部の上方に位置するので、この様な構成を備えない場合に比べて、前記開口部を介して前記給送ローラーを清掃する際の作業空間を確保でき、前記給送ローラーを清掃する際の作業性が向上する。
【0014】
第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、前記カバー部材の上面に沿った方向であるとともに前記給送ローラーの径方向である第1方向において、前記開口部の中心位置が、前記給送ローラーの回転軸の領域内にあり、前記第1方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの外径の1/2以上であることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記第1方向において、前記開口部の中心位置が、前記給送ローラーの回転軸の領域内にあり、前記第1方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの外径の1/2以上であるので、この様な構成を備えない場合に比べて前記給送ローラーの外周面が広範囲に露呈し、前記給送ローラーをより適切に清掃することができる。
【0016】
第7の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記給送ローラーの幅方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの幅以上であり、前記給送ローラーの幅方向における全域が前記開口部を介して露呈することを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、前記給送ローラーの幅方向における前記開口部の開口幅は、前記給送ローラーの幅以上であり、前記給送ローラーの幅方向における全域が前記開口部を介して露呈するので、この様な構成を備えない場合に比べて前記給送ローラーの外周面が広範囲に露呈し、前記給送ローラーをより適切に清掃することができる。
【0018】
第8の態様は、第1から第7の態様のいずれかにおいて、媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるとともに媒体幅方向に移動可能なキャリッジと、前記キャリッジを支持するとともに前記キャリッジを前記媒体幅方向に案内するメインフレームと、を備え、前記カバー部材が、前記メインフレームに隣接して設けられていることを特徴とする。
【0019】
第9の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記給送ローラーの動力源であるモーターと、前記モーターを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記傾斜支持部に支持された媒体を前記給送ローラーに当接させることなく前記給送ローラーを回転させる清掃モードを実行可能であることを特徴とする。
【0020】
本態様によれば、前記制御手段は、前記傾斜支持部に支持された媒体を前記給送ローラーに当接させることなく前記給送ローラーを回転させる清掃モードを実行可能であるので、この様な構成を備えない場合に比べて、前記給送ローラーの外周面を容易に、周方向に沿って広範囲に清掃することができる。
【0021】
第10の態様は、第9の態様において、前記清掃モードには、前記給送ローラーの正転動作と逆転動作とが含まれることを特徴とする。
本態様によれば、前記清掃モードには、前記給送ローラーの正転動作と逆転動作とが含まれるので、この様な構成を備えない場合に比べて、前記給送ローラーの清掃効率を高めることができる。
【0022】
第11の態様は、第9のまたは第10の態様において、各種情報を表示する表示部と、前記開閉体が開いたことを検出する開閉検出手段と、を備え、前記制御手段は、所定の条件を満たした状態で前記開閉体が開かれると、前記清掃モードの実行をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0023】
本態様によれば、前記制御手段は、所定の条件を満たした状態で前記開閉体が開かれると、前記清掃モードの実行をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前記表示部に表示させるので、この様な構成を備えない場合に比べて、ユーザーの操作性が向上する。
【0024】
第12の態様は、第9のまたは第10の態様において、各種情報を表示する表示部を備え、前記制御手段は、前記傾斜支持部からの媒体の給送不良発生回数が予め定めた回数を超えた場合、前記給送ローラーの清掃をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0025】
本態様によれば、前記制御手段は、前記傾斜支持部からの媒体の給送不良発生回数が予め定めた回数を超えた場合、前記給送ローラーの清掃をユーザーに案内するユーザーインターフェースを前記表示部に表示させるので、この様な構成を備えない場合に比べて、ユーザーによって前記給送ローラーの性能を早期に回復させることが期待できる。
【0026】
以下、本発明を具体的に説明する。
以下では記録装置の一例としてインクジェットプリンター1について説明する。以下、インクジェットプリンター1を単にプリンター1という。
尚、各図において示すX-Y-Z座標系は、X軸方向が給送ローラー13(
図3、
図4参照)の回転軸線方向であり、また、搬送及び記録が行われる媒体の幅方向となる。またX軸方向は装置幅方向となり、ユーザーがプリンター1の前面と対面した際にユーザーから見て+X方向が左方向となり、-X方向が右方向となる。
Y軸方向は装置奥行方向であり、記録時の媒体送り方向に沿う方向である。+Y方向は装置背面から前面に向かう方向であり、-Y方向は装置前面から背面に向かう方向である。本実施形態ではプリンター1の周囲を構成する側面のうち、操作パネル6が設けられた側面が装置前面となる。
Z軸方向は鉛直方向に沿う方向であり、装置高さ方向である。+Z方向が鉛直上方向であり、-Z方向が鉛直下方向である。
尚、以下では媒体が送られていく方向を「下流」と称し、その逆方向を「上流」と称する場合がある。
【0027】
先ず、プリンター1の全体構成について概説する。
図1及び
図2においてプリンター1は、記録用紙に代表される媒体にインクジェット記録を行う装置本体2の上部に、開閉体の一例であるスキャナー部3を備えており、即ちインクジェット記録機能に加えて原稿読み取り機能を備える複合機として構成されている。
【0028】
スキャナー部3は、装置本体2に対して回転軸3a(
図3、
図4参照)を中心に回転可能に設けられており、回転することにより、装置本体2の上部を開閉する。本実施形態においてスキャナー部3の回転軸線は、X軸方向に平行である。
図1、
図3はスキャナー部3を閉じた状態であり、
図2、
図4はスキャナー部3を開いた状態である。尚、
図2、
図4に示すスキャナー部3の開放状態は、スキャナー部3を最も開いた状態、即ち全開状態である。スキャナー部3の全開状態は、不図示の姿勢保持手段によって維持される。この姿勢保持手段は、例えば公知のトルクヒンジ等を用いることができる。
【0029】
スキャナー部3は、原稿台3c(
図3参照)を開閉する原稿カバー5を備えている。スキャナー部3において原稿台3cの下には、原稿を読み取る読み取り部3d(
図3参照)が設けられている。読み取り部3dはY軸方向に延設されており、不図示のモーターから動力を受けて、X軸方向に移動しながら原稿台3cに載置された原稿を読み取る。
【0030】
装置本体2は、装置前面に、各種操作設定を行う操作部や、印刷設定内容や印刷画像のプレビュー表示などを行う表示部を備えて成る操作パネル6を備えている。この操作パネル6は、本実施形態ではスキャナー部3と一体に設けられており、
図2に示す様にスキャナー部3とともに回転する。
【0031】
装置前面には前面カバー4が設けられており、この前面カバー4を開くことで、
図3及び
図4に示されている媒体カセット10、媒体排出口34、媒体受けトレイ21などが露呈する。
装置後方上面には上部カバー8が設けられており、この上部カバー8を開くことで、
図2及び
図3に示されている傾斜支持部12が露呈する。傾斜支持部12は、給送する媒体を傾斜姿勢に支持する。
【0032】
続いて
図3を参照しつつプリンター1の媒体送り経路について説明する。プリンター1は、
図3に示す様に装置底部の媒体カセット10から媒体を送る場合の媒体送り経路T1、装置後方上部から媒体を送る場合の媒体送り経路T2、のこれら2つの媒体送り経路を有している。各媒体送り経路は、経路形成部材によって形成されているが、詳細についての説明は省略する。
【0033】
媒体送り経路T1では、媒体は媒体カセット10から、ピックローラー11によって送り出され、反転ローラー20によって反転させられ、送りローラー対32に向けて送られる。
媒体送り経路T2では、傾斜支持部12によって傾斜姿勢に支持された媒体が、給送ローラー13によって送りローラー30とニップローラー31に向けて送り出される。給送ローラー13は給送モーター52(
図10参照)を動力源とし、送りローラー30は搬送モーター53(
図10参照)を動力源とする。尚、送りローラー30を給送モーター52によって駆動しても構わない。ニップローラー31は、従動回転可能なローラーである。
傾斜支持部12に支持された媒体は、送りローラー30及びニップローラー31によって、送りローラー対32に向けて送られる。
【0034】
送りローラー対32は、搬送モーター53(
図10参照)から動力を受け、媒体を記録ヘッド17と対向する位置へ送る。
記録ヘッド17と対向する位置には媒体支持部18が配置されており、媒体支持部18は媒体を支持することにより、記録ヘッド17と媒体との間のギャップを規定する。
記録ヘッド17が設けられたキャリッジ16は、媒体幅方向に往復動可能に設けられているとともに、キャリッジモーター51(
図10参照)から動力を得て、媒体幅方向に移動する。
【0035】
符号25は、キャリッジ16を支持するとともにキャリッジ16をX軸方向にガイドするメインフレームである。本実施形態においてメインフレーム25は金属材料で形成されており、
図2にも示す様に装置本体2の内部を+Y方向の領域と-Y方向の領域とに隔てる。
【0036】
記録ヘッド17及び媒体支持部18の下流には、排出ローラー対33が設けられており、記録の行われた媒体は、排出ローラー対33によって装置外に向けて排出され、媒体受けトレイ21によって支持される。排出ローラー対33は、搬送モーター53(
図10参照)を動力源とする。
【0037】
続いて
図10を参照しつつプリンター1における制御系統について説明する。
制御手段としての制御部50は、媒体の給送、搬送、排出及び記録を含め、その他プリンター1の各種制御を行う。尚、
図10は媒体に記録を行う記録機能を実現する観点で記載したブロック図であり、制御部50は、以下では説明を省略するがスキャナー部3各種制御も行う。
制御部50には、操作パネル6からの信号が入力され、また、操作パネル6の表示、特にユーザーインターフェース(以下「UI」と言う)を表示する為の信号が制御部50から操作パネル6に送信される。
【0038】
制御部50は、キャリッジモーター51、給送モーター52、搬送モーター53、のこれら媒体送り動作及び記録動作に係わるモーターを制御する。本実施形態では各モーターはDCモーターである。
制御部50には、位置検出部57、回転検出部58、媒体検出部59、開閉検出部61、のこれら検出部からの検出信号も入力される。
位置検出部57はリニアエンコーダーであり、キャリッジ16のX軸方向における位置を検出する為の検出部である。回転検出部58はロータリーエンコーダーであり、搬送モーター53によって駆動されるローラーの回転量及び回転速度を検出する為の検出部である。
【0039】
開閉検出部61は、スキャナー部3の開閉状態を検出する検出部である。開閉検出部61は、接触式或いは非接触式のセンサーで構成することができる。開閉検出部61は、スキャナー部3が完全に閉じた状態であるか、或いはそれ以外即ち僅かでも開かれた状態であるかを検出する様に設けても良い。或いは開閉検出部61は、複数のセンサーの組み合わせにより、スキャナー部3が完全に閉じた状態であるか、完全に開いた状態であるか、完全に閉じた状態と完全に開いた状態との間の状態であるか、のこれら少なくとも3つの状態を検出可能に設けても良い。また或いは開閉検出部61は、ロータリーエンコーダー等を用いてスキャナー部3の回転角度を検出し、それに基づいて開閉状態を検出するように構成しても良い。
【0040】
媒体検出部59は送りローラー対32の上流近傍に設けられ、媒体の先端及び後端の通過を検出する為の検出部である。媒体検出部59は、接触式或いは非接触式のセンサーで構成することができる。制御部50は、媒体検出部59の検出情報に基づき、媒体カセット10や傾斜支持部12からの媒体の給送が正しく行われたか否か、具体的にはノンフィードが生じたか否かを把握することができる。
【0041】
制御部50は、CPU54、フラッシュROM55、及びRAM56を備えている。CPU54はフラッシュROM55に格納されたプログラムに従って各種演算処理を行い、プリンター1全体の動作を制御する。記憶手段の一例であるフラッシュROM55は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。また操作パネル6を介してユーザーが入力した各種設定情報も、フラッシュROM55に記憶される。記憶手段の一例であるRAM56には、一時的に各種情報が格納される。
また制御部50はインターフェース62を備えており、このインターフェース62を介して外部コンピューター90との通信が可能となっている。
【0042】
続いて傾斜支持部12に支持された媒体を送り出す給送ローラー13及びその周辺構成について更に説明する。
給送ローラー13は、
図3及び
図4に示した様に外周面の一部が平坦状に形成されており、即ち円弧部と平坦部とを備えており、円弧部において媒体と接し、円弧部が媒体に対し送り力を付与する。傾斜支持部12から媒体を給送する給送動作が完了した後は、
図3及び
図4に示す様に給送ローラー13の平坦部が傾斜支持部12と対向する状態に維持される。
【0043】
給送ローラー13は、
図6に示す様に本体部13aの外周にゴムやエラストマ等の高摩擦材13bが設けられて構成されている。本体部13aは、回転軸14と一体に形成されている。回転軸14及び本体部13aは、本実施形態では樹脂材料により形成されている。
【0044】
回転軸14は給紙フレーム29に対して回転可能に軸支されているとともに、両端部にカム部14aを備えている。傾斜支持部12は給紙フレーム29に回転軸12aを介して回転可能に支持されている。尚、
図6では傾斜支持部12に対して-X方向の端部に設けられた回転軸12aが表れているが、傾斜支持部12に対して+X方向の端部にも同様な回転軸12aが設けられ、給紙フレーム29によって支持されている。傾斜支持部12の回転軸線は、X軸方向に平行となる。
【0045】
傾斜支持部12において回転軸14のカム部14aと対向する位置にはカムフォロワ部12bが設けられており、カムフォロワ部12bがカム部14aと係合可能に構成されている。尚、
図6では傾斜支持部12に対して+X方向の端部に設けられたカムフォロワ部12bが表れているが、傾斜支持部12に対して-X方向の端部にも同様なカムフォロワ部12bが設けられ、カム部14aと係合可能となっている。
【0046】
傾斜支持部12は不図示の押圧部材、例えば圧縮ばねによってカムフォロワ部12bがカム部14aに押し当る方向に押圧されている。換言すれば傾斜支持部12は上記押圧部材により、支持した媒体を給送ローラー13に押し当てる方向に押圧されている。そして回転軸14が回転すると、カム部14aがカムフォロワ部12bを押し下げることで、傾斜支持部12に支持された媒体が給送ローラー13から離間し、或いは、カム部14aによるカムフォロワ部12bの押し下げが解除され、傾斜支持部12に支持された媒体が給送ローラー13に押し当る。
この様な構成において、カム部14aとカムフォロワ部12bとがX軸方向の両端部に設けられているので、傾斜支持部12の傾きや捻れが抑制される。
【0047】
尚、本実施形態では傾斜支持部12の回転領域に対してプランジャー(不図示)が進退するソレノイド49(
図10参照)が設けられている。ソレノイド49は、傾斜支持部12の回転領域にプランジャーが進出することで傾斜支持部12が給送ローラー13に向けて回転することを規制する規制状態と、傾斜支持部12の回転領域からプランジャーが退避することで傾斜支持部12の回転を許容する許容状態とを切り換える。これにより、傾斜支持部12に支持された媒体を給送ローラー13に当接させることなく、給送ローラー13を自在に回転させることが可能となっている。
【0048】
給送ローラー13の本体部13aには、側面にシート状の除電部材40が設けられている。除電部材40は、静電気を除去可能な公知の材料で形成された部材である。除電部材40の一例としては不織布が挙げられる。
図6では、本体部13aに対して-X方向の側面に設けられた除電部材40が表れているが、本体部13aに対して+X方向の側面にも同様な除電部材40が設けられている。この様に給送ローラー13に除電部材40が設けられていることで、給送ローラー13へのインクミストや紙粉等の付着が抑制される。尚、除電部材40は装置本体2を構成する金属フレーム等の導電性部材と電気的に接触する様に設け、即ち接地することも好適である。
【0049】
またこの様な除電部材は、
図7に示す様にローラーの外周面に接触する様に設けることもできる。
図7において符号41は、給送ローラー13の外周面に接触する除電部材であり、符号42は、送りローラー30の外周面に接触する除電部材である。除電部材41、42は、本実施形態では後に説明するカバー部材26に取り付けられている。除電部材41、42は、上述した除電部材40と同様な材料を用いることができる。また除電部材41、42も、装置本体2を構成する金属フレーム等の導電性部材と電気的に接触する様に設け、即ち接地することも好適である。この様な除電部材により、各ローラーへのインクミストや紙粉等の付着が抑制される。
【0050】
また、送りローラー30の上部には、送りローラー30の外周面の一部を覆う様にカバー部材45が設けられており、このカバー部材45により、送りローラー30の配置領域と給送ローラー13の配置領域とが隔てられた状態となっている。送りローラー30は給送ローラー13よりも、記録ヘッド17からインクが吐出されることで生じたインクミストが付着し易い位置にあり、この様な送りローラー30が回転すると、給送ローラー13にインクミストが流れ易くなる。しかしながらカバー部材45が設けられていることで、送りローラー30から給送ローラー13へのインクミストの流れを抑制できる。
【0051】
次に、メインフレーム25に対して-Y方向の領域上部、具体的には給送ローラー13の周囲の上部を覆うカバー部材26について説明する。メインフレーム25に対して-Y方向には、
図2に示す様にカバー部材26が設けられている。カバー部材26は、メインフレーム25に隣接して設けられている。カバー部材26は、本実施形態では樹脂材料で形成されるとともに給紙フレーム29(
図6参照)に固定される。尚、本実施形態では給紙フレーム29も樹脂材料で形成される。
【0052】
カバー部材26は、
図3~
図5、
図7、
図8に示す様に給送ローラー13の周囲の上部を覆い、特に傾斜支持部12から送り出される媒体の送り経路である媒体送り経路T2の一部を覆い、これにより装置本体2内への塵埃等の侵入が抑制される。
そしてカバー部材26には、
図5及び
図7に拡大して示す様に、給送ローラー13を露呈させる開口部26aが形成されている。この様にカバー部材26に、給送ローラー13を露呈させる開口部26aが形成されているので、装置本体2内への異物の侵入を抑制しつつ、開口部26aを介して給送ローラー13の清掃を行うことができる。
【0053】
また本実施形態において開口部26aの縁は漏斗状に形成されている。
図5において符号26b、26c、26d、26eは開口部26aの縁を構成する斜面であって、いずれの斜面も、開口部26aの中央に向かって下がり傾斜となる様に形成されている。この様に開口部26aの縁が漏斗状に形成されているので、給送ローラー13を清掃する為の清掃部材CL(
図7参照)を開口部26aの内側にある給送ローラー13に案内することができ、ユーザーが給送ローラー13を清掃する際の作業性が向上する。尚、清掃部材CLとしては繊維シートなど、給送ローラー13の外周面を清掃できるものであればどの様なものでも良い。
【0054】
また本実施形態においてスキャナー部3は、カバー部材26の上面に対して35°以上の角度開くことができる。
図4において符号αはスキャナー部3の開き角を示しており、この開き角αは、スキャナー部3が完全に閉じた状態では0°となり、完全に開いた状態では35°以上、具体的には45°となる。尚、開き角αは、一例として原稿台3cの原稿載置面と、カバー部材26の上面との間の角度を基準にすることができる。
この様にスキャナー部3は大きく開くことができるので、開口部26aを介して給送ローラー13を清掃する際の作業空間を確保でき、給送ローラー13を清掃する際の作業性が向上する。
【0055】
また開口部26aの中央部における、カバー部材26とスキャナー部3との間隔H1が、50mm以上確保されている。より具体的には、本実施形態において間隔H1は75mmに設定されている。尚、ここでの開口部26aの中央部とは、Y軸方向における開口部26aの中央部である。また間隔H1は、Z軸方向においてカバー部材26の上面位置から、全開状態にあるスキャナー部3の下面までの距離である。本実施形態においてカバー部材26の上面は水平面となっている。
以上により、開口部26aを介して給送ローラー13を清掃する際の作業空間を確保でき、給送ローラー13を清掃する際の作業性が向上する。
【0056】
また、
図3に示す様に閉じた状態のスキャナー部3において装置本体2と対向する位置に凹部3bが形成され、凹部3bは、
図4に示す様にスキャナー部3が開いた状態において開口部26aの上方に位置する。このことにより、開口部26aを介して給送ローラー13を清掃する際の作業空間を確保でき、給送ローラー13を清掃する際の作業性が向上する。
【0057】
また本実施形態では、
図7に示す様に、カバー部材26の上面に沿った方向であるとともに給送ローラー13の径方向である第1方向、具体的にはY軸方向において、開口部26aの中心位置Y1が、給送ローラー13の回転軸14の領域内にある。換言すれば、開口部26aは、給送ローラー13に対してセンタリングされた位置にある。そしてY軸方向における開口部26aの開口幅b2は、給送ローラー13の外径b1の1/2以上である。この様な構成により、給送ローラー13の外周面が開口部26aの内側において広範囲に露呈し、給送ローラー13をより適切に清掃することができる。
尚、Y軸方向において開口部26aの中心位置Y1が、給送ローラー13の回転軸14の軸中心と一致していることがより好ましいが、中心位置Y1が回転軸14の領域内にあれば、中心位置Y1が回転軸14の軸中心からずれていても良い。
【0058】
また本実施形態では、
図8に示す様に、給送ローラー13の幅方向即ちX軸方向における開口部26aの開口幅a1は、給送ローラー13の幅a2以上であり、給送ローラー13の幅方向における全域が開口部26aを介して露呈する構成である。このことにより、給送ローラー13をより適切に清掃することができる。
尚、本実施形態において開口部26aの縁の下端位置Z1より、給送ローラー13の外周面が下に位置しているが、給送ローラー13の外周面が下端位置Z1より高い位置にあることも好適である。これにより、給送ローラー13の外周面をより顕著に露呈し、より容易に給送ローラー13の外周面を清掃することができる。
【0059】
尚、
図9に示す様に、スキャナー部3の底面において開口部26aと対向する位置に除電部材43を設け、スキャナー部3を閉じた状態で除電部材43によって開口部26aを完全に、或いはある程度塞ぐ様に構成することも好適である。これにより開口部26aを介した、装置本体2の内部から外部へのインクミストの流出を抑制できる。
【0060】
次に
図11を参照して制御部50が行う制御について説明する。
制御部50は、給送ローラー13の清掃を行うべきタイミングであると判断すると(ステップS101においてYes)、その旨をユーザーへ報知する(ステップS102)。ユーザーへの報知は、例えば操作パネル6(
図1、
図2参照)へ「給送ローラーが汚れている可能性があります。スキャナー部を開いて清掃を行って下さい。」などのメッセージ表示により行うことができる。
【0061】
給送ローラー13の清掃を行うべきタイミングとしては、以下の(1)、(2)の少なくともいずれか、或いは(1)、(2)の双方に設定することができる。
(1)傾斜支持部12からの媒体のノンフィード発生回数が、予め定めた回数を超えた場合。尚、ノンフィードは、給送ローラー13の回転に拘わらず傾斜支持部12から媒体が給送されずに停滞することであり、傾斜支持部12からの媒体の給送不良の一例である。
(2)前回の清掃モード実行時(ステップS106)をゼロとして傾斜支持部12からの媒体の給送枚数をカウントしたカウント値が、予め定めた枚数を超えた場合。
尚、清掃モード(ステップS106)については後に説明する。
【0062】
次いで制御部50は、スキャナー部3が開かれたことを検出すると(ステップS103においてYes)、清掃モードの実行をユーザーに案内するUIを操作パネル6に表示させる(ステップS104)。このUIは、例えば「清掃の為に給送ローラーを回転させますか?(Yes/No)」などのメッセージ表示とすることができる。
このUIに対してユーザーが”Yes”を選択すると(ステップS105においてYes)、制御部50は清掃モードを実行する(ステップS106)。
【0063】
清掃モード(ステップS106)は、傾斜支持部12に支持された媒体を給送ローラー13に当接させることなく給送ローラー13を回転させるモードである。制御部50は、ソレノイド49(
図10参照)を制御して傾斜支持部12が給送ローラー13から最も離間した状態を維持し、その状態で給送ローラー13を回転させる。
このときの給送ローラー13の回転は、媒体を給送する際の回転速度よりも低速であることがより好適である。また給送ローラー13の回転動作には、正転動作と逆転動作とを含めることもできる。給送ローラー13の正転動作と逆転動作は、例えば、給送ローラー13を1回転以上連続で正転させ、次いでその正転と同じ量だけ逆転させても良いし、或いは小刻みに正転動作と逆転動作とを繰り返しながら正転方向或いは逆転方向に1回転或いはそれ以上回転させても良い。
【0064】
この様に制御部50は、傾斜支持部12に支持された媒体を給送ローラー13に当接させることなく給送ローラー13を回転させる清掃モードを実行可能であるので、ユーザーは給送ローラー13の外周面を容易に、給送ローラー13の周方向に沿って広範囲に清掃することができる。
【0065】
また清掃モードに給送ローラー13の正転動作と逆転動作とを含めることで、給送ローラー13の清掃効率を高めることができる。
【0066】
また制御部50は、傾斜支持部12からの媒体のノンフィード発生回数が予め定めた回数を超えた場合、給送ローラー13の清掃をユーザーに案内するUIを操作パネル6に表示させるので(ステップS101、ステップS102)ユーザーによって給送ローラー13の性能を早期に回復させることが期待できる。
【0067】
また制御部50は、所定の条件を満たした状態(ステップS101)でスキャナー部3が開かれると、清掃モードの実行をユーザーに案内するUIを操作パネル6に表示させる(ステップS104)。従ってユーザーは、操作パネル6に表示されたUIを例えばメインメニューから辿って行く必要がなく、清掃モードを実行する際のユーザーの操作性が向上する。
【0068】
本発明は上記において説明した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では装置本体2の上部に設けられる開閉体はスキャナー部3であるが、スキャナー部3に限られず、カバー等の開閉体であっても良い。
【符号の説明】
【0069】
1…インクジェットプリンター、2…装置本体、3…スキャナー部、3a…回転軸、3b…凹部、3c…原稿台、3d…読み取り部、4…前面カバー、5…原稿カバー、6…操作パネル、8…上部カバー、9…媒体排出口、10…媒体カセット、11…ピックローラー、12…傾斜支持部、12a…回転軸、12b…カムフォロワ部、13…給送ローラー、13a…本体部、13b…高摩擦材、14…回転軸、14a…カム部、15…分離ローラー、16…キャリッジ、17…記録ヘッド、18…媒体支持部、20…反転ローラー、21…媒体受けトレイ、25…メインフレーム、26…上部カバー、26a…開口部、26b、26c、26d、26e…案内面、29…給紙フレーム、30…送りローラー、31…ニップローラー、32…送りローラー対、33…排出ローラー対、34…媒体排出口、40、41、42、43…除電部材、45…カバー部材、49…ソレノイド、50…制御部、51…キャリッジモーター、52…給送モーター、53…搬送モーター、54…CPU、55…フラッシュROM、56…RAM、57…位置検出部、58…回転検出部、59…媒体検出部、61…開閉検出部、62…インターフェース