(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240730BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20240730BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
G03G21/16 176
G03G21/18 153
G03G15/08 348B
(21)【出願番号】P 2020113268
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2023-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【氏名又は名称】岡本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正吾
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-008064(JP,A)
【文献】特開2014-167661(JP,A)
【文献】特開2013-097000(JP,A)
【文献】特開2019-045720(JP,A)
【文献】特開2018-120012(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0062271(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体筐体と、
前記本体筐体内に装着可能なドラムカートリッジであって、第1方向に延びるドラム軸について回転可能な感光ドラムと、前記感光ドラムにトナーを供給可能な現像装置を有するドラムカートリッジと、
前記本体筐体内に装着可能なトナーカートリッジであって、前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記現像装置にトナーを供給可能なトナーカートリッジと、を備え、
前記トナーカートリッジは、
トナーを収容可能なトナー筐体であって、前記トナー筐体内のトナーを排出するためのトナー排出口を有するトナー筐体と、
前記トナー排出口を閉じるトナー閉位置と、前記トナー排出口が開くトナー開位置との間を移動可能なトナーシャッタと、を有し、
前記現像装置は、
前記第1方向に延びる現像軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラを支持し、前記第1方向と交差する第2方向において前記感光ドラムに対して移動可能な現像筐体であって、前記トナー排出口から排出されたトナーを受け入れるためのトナー受入口を有する現像筐体と、
前記トナー受入口を閉じる現像閉位置と、前記トナー受入口が開く現像開位置との間を移動可能な現像シャッタであって、前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記トナーカートリッジと係合する現像シャッタと、
前記現像筐体と前記現像シャッタとの間に位置
し、前記現像シャッタを支持するクッション部材と、を有し、
前記クッション部材は、
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着され、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置し、前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記現像筐体が前記感光ドラムに対して移動した場合に、前記現像シャッタが前記トナーカートリッジに係合した状態で、前記現像筐体が前記現像シャッタに対して移動することを許容することを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
本体筐体と、
前記本体筐体内に装着可能なドラムカートリッジであって、第1方向に延びるドラム軸について回転可能な感光ドラムと、前記感光ドラムにトナーを供給可能な現像装置を有するドラムカートリッジと、
前記本体筐体内に装着可能なトナーカートリッジであって、前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記現像装置にトナーを供給可能なトナーカートリッジと、を備え、
前記トナーカートリッジは、
トナーを収容可能なトナー筐体であって、前記トナー筐体内のトナーを排出するためのトナー排出口を有するトナー筐体と、
前記トナー排出口を閉じるトナー閉位置と、前記トナー排出口が開くトナー開位置との間を移動可能なトナーシャッタと、を有し、
前記現像装置は、
前記第1方向に延びる現像軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラを支持し、前記第1方向と交差する第2方向において前記感光ドラムに対して移動可能な現像筐体であって、前記トナー排出口から排出されたトナーを受け入れるためのトナー受入口を有する現像筐体と、
前記トナー受入口を閉じる現像閉位置と、前記トナー受入口が開く現像開位置との間を移動可能な現像シャッタであって、前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記トナーカートリッジと係合する現像シャッタと、
前記現像筐体と前記現像シャッタとの間に位置し、前記第1方向に延び、円筒形状を有するクッション部材と、を有し、
前記クッション部材は、
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着され、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置し、前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記現像筐体が前記感光ドラムに対して移動した場合に、前記現像シャッタが前記トナーカートリッジに係合した状態で、前記現像筐体が前記現像シャッタに対して移動することを許容することを特徴とする、画像形成装置。
【請求項3】
前記現像シャッタは、
前記現像シャッタが前記現像閉位置に位置した状態で前記トナー受入口と通じず、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置した状態で前記トナー受入口と通じる現像シャッタ開口を有し、
前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記トナー排出口は、前記現像シャッタ開口と通じることを特徴とする、請求項1
または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像シャッタは、前記トナーカートリッジとの係合により、前記トナーカートリッジに対して固定され、
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着され、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置し、前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記現像筐体が前記感光ドラムに対して移動した場合に、前記現像筐体は、前記現像シャッタが前記トナーカートリッジに固定された状態で、前記現像シャッタに対して移動することを特徴とする、請求項1
から請求項
3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記現像シャッタは、前記トナーシャッタと係合することを特徴とする、請求項1から請求
項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記クッション部材は、前記トナー受入口を囲み、前記現像シャッタが前記現像閉位置に位置した状態で、前記現像筐体と前記現像シャッタとの間をシールすることを特徴とする、請求項1から請求
項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記クッション部材は、前記現像筐体と接触する第1面と、前記現像シャッタと接触する第2面と、を有することを特徴とする、請求項1から請求
項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記現像シャッタは、前記現像閉位置と前記現像開位置との間を移動するときに、前記第2面と接触した状態で、前記第2面の上を滑ることを特徴とする、請求
項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記現像筐体は、
前記トナー受入口を有し、前記第1方向に延びる筒部であって、前記現像シャッタの内側に位置する筒部を有し、
前記クッション部材は、前記筒部と接触することを特徴とする、請求
項2に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記筒部は、前記第1方向における前記現像筐体の一端部に位置することを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記現像筐体は、
前記第1方向における前記現像筐体の一方の側壁であって、前記筒部が位置する側壁と、
前記筒部の周面に位置するフランジ部であって、前記第1方向において前記側壁から離れて位置するフランジ部と、有し、
前記現像シャッタは、前記第1方向において前記側壁と前記フランジ部との間に位置することを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記クッション部材は、前記現像シャッタと接触する第1層と、前記第1層と前記現像筐体との間に位置する第2層と、を有し、
前記第2層は、前記第1層よりも柔軟であることを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着され、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置し、前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記現像筐体が前記感光ドラムに対して移動した場合に、前記第1層は、変形せず、前記第2層は、弾性変形することを特徴とする、請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記トナーカートリッジは、さらに、前記トナーシャッタを移動させるためのハンドルを有することを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記ドラムカートリッジと前記トナーカートリッジとが前記本体筐体内に装着された状態で、前記トナー排出口は、前記トナー受入口よりも上方に位置することを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記トナーカートリッジは、前記ドラムカートリッジに装着可能であり、
前記トナーカートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態で、前記ドラムカートリッジは、前記本体筐体内に装着可能であり、
前記トナーカートリッジが前記ドラムカートリッジに装着された状態で、前記ドラムカートリッジが前記本体筐体内に装着されることにより、前記トナーカートリッジは、前記本体筐体内に装着されることを特徴とする、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記トナーカートリッジは、前記ドラムカートリッジに装着された状態で、前記ドラムカートリッジに対して位置決めされ、
前記ドラムカートリッジは、前記本体筐体内に装着された状態で、前記本体筐体に対して位置決めされることを特徴とする、請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記トナーカートリッジが前記ドラムカートリッジに装着され、前記現像シャッタが前記現像開位置に位置し、前記トナーシャッタが前記トナー開位置に位置した状態で、前記トナーカートリッジは、前記ドラムカートリッジに対してロックされることを特徴とする、請求項17に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、ドラムカートリッジと、トナーカートリッジとを備える。ドラムカートリッジは、感光ドラムと、現像装置とを有する。現像装置は、感光ドラムにトナーを供給可能である。トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに装着された状態で、現像装置にトナーを供給可能である。現像装置は、現像ローラと、現像筐体と、現像シャッタとを有する。現像筐体は、現像ローラを支持する。現像筐体は、トナー受入口を有する。トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着された状態で、トナー受入口は、トナーカートリッジからのトナーを受け入れ可能である。現像シャッタは、トナー受入口を開閉する。トナーカートリッジは、トナー筐体と、トナーシャッタとを有する。トナー筐体は、トナーを収容可能である。トナー筐体は、トナー排出口を有する。トナー排出口は、トナー筐体内のトナーを排出する。トナーシャッタは、トナー排出口を開閉する(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される画像形成装置において、感光ドラムに対する現像ローラの接触状態の変動を抑制するために、現像ローラと、現像ローラを支持する現像筐体とを、感光ドラムに対して移動可能にすることが考えられる。
【0005】
しかし、現像筐体が移動すると、トナーシャッタに対するトナー受入口の位置が変動し、トナーカートリッジから現像筐体に供給されるトナーが漏れる可能性がある。
【0006】
本開示の目的は、感光ドラムに対して移動可能な現像筐体に、トナーカートリッジからトナーを供給する構成において、トナーカートリッジから現像筐体に供給されるトナーが漏れることを抑制できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本開示の画像形成装置は、本体筐体と、ドラムカートリッジと、トナーカートリッジとを備える。
【0008】
ドラムカートリッジは、本体筐体内に装着可能である。ドラムカートリッジは、感光ドラムと、現像装置とを有する。感光ドラムは、ドラム軸について回転可能である。ドラム軸は、第1方向に延びる。現像装置は、感光ドラムにトナーを供給可能である。
【0009】
トナーカートリッジは、本体筐体内に装着可能である。トナーカートリッジは、ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着された状態で、現像装置にトナーを供給可能である。
【0010】
トナーカートリッジは、トナー筐体と、トナーシャッタとを有する。
【0011】
トナー筐体は、トナーを収容可能である。トナー筐体は、トナー排出口を有する。トナー排出口は、トナー筐体内のトナーを排出する。
【0012】
トナーシャッタは、トナー閉位置とトナー開位置との間を移動可能である。トナーシャッタがトナー閉位置に位置した状態で、トナーシャッタは、トナー排出口を閉じる。トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、トナー排出口は、開く。
【0013】
現像装置は、現像ローラと、現像筐体と、現像シャッタと、クッション部材とを有する。
【0014】
現像ローラは、現像軸について回転可能である。現像軸は、第1方向に延びる。
【0015】
現像筐体は、現像ローラを支持する。現像筐体は、第2方向において、感光ドラムに対して移動可能である。第2方向は、第1方向と交差する。現像筐体は、トナー受入口を有する。ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着された状態で、トナー受入口は、トナー排出口から排出されたトナーを受け入れ可能である。
【0016】
現像シャッタは、現像閉位置と現像開位置との間を移動可能である。現像シャッタが現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタは、トナー受入口を閉じる。現像シャッタが現像開位置に位置した状態で、トナー受入口は、開く。ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着された状態で、現像シャッタは、トナーカートリッジと係合する。
【0017】
クッション部材は、現像筐体と現像シャッタとの間に位置する。
【0018】
ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合に、クッション部材は、現像シャッタがトナーカートリッジに係合した状態で、現像筐体が現像シャッタに対して移動することを、許容する。
【0019】
このような構成によれば、クッション部材が、現像筐体と現像シャッタとの間に位置している。
【0020】
そのため、ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合に、現像筐体は、現像シャッタがトナーカートリッジに係合した状態で、現像シャッタに対して移動できる。
【0021】
これにより、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合でも、トナーカートリッジに対する現像シャッタの位置が変動することを、抑制できる。
【0022】
その結果、感光ドラムに対して移動可能な現像筐体に、トナーカートリッジからトナーを供給する構成において、トナーカートリッジから現像筐体に供給されるトナーが漏れることを、抑制できる。
【0023】
(2)現像シャッタは、現像シャッタ開口を有してもよい。現像シャッタが現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタ開口は、トナー受入口と通じない。現像シャッタが現像開位置に位置した状態で、現像シャッタ開口は、トナー受入口と通じる。トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、トナー排出口は、現像シャッタ開口と通じる。
【0024】
このような構成によれば、ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合に、トナー排出口に対する現像シャッタ開口の位置が変動することを抑制できる。
【0025】
その結果、感光ドラムに対して移動可能な現像筐体に、トナーカートリッジからトナーを供給する構成において、トナーカートリッジから現像筐体に供給されるトナーが漏れることを、より抑制できる。
【0026】
(3)現像シャッタは、トナーカートリッジとの係合により、トナーカートリッジに対して固定されてもよい。ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合に、現像筐体は、現像シャッタがトナーカートリッジに固定された状態で、現像シャッタに対して移動する。
【0027】
(4)ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着された状態で、現像シャッタは、トナーシャッタと係合してもよい。
【0028】
(5)クッション部材は、トナー受入口を囲んでもよい。現像シャッタが現像閉位置に位置した状態で、クッション部材は、現像筐体と現像シャッタとの間をシールしてもよい。
【0029】
このような構成によれば、クッション部材により、現像筐体と現像シャッタとの間からトナーが漏れることを、抑制できる。
【0030】
(6)クッション部材は、第1面と第2面とを有してもよい。第1面は、現像筐体と接触する。第2面は、現像シャッタと接触する。
【0031】
(7)現像シャッタは、現像閉位置と現像開位置との間を移動するときに、第2面と接触した状態で、第2面の上を滑ってもよい。
【0032】
このような構成によれば、現像シャッタが現像閉位置と現像開位置との間を移動するときに、現像シャッタとクッション部材との間からトナーが漏れることを、抑制できる。
【0033】
(8)現像シャッタは、第1方向に延びてもよい。現像シャッタは、円筒形状を有してもよい。
【0034】
このような構成によれば、現像シャッタを回転させることによって、現像シャッタを現像閉位置と現像開位置との間で移動させることができる。
【0035】
そのため、現像シャッタが移動するスペースを小さくすることができる。
【0036】
また、このような構成によれば、現像筐体が感光ドラムに対して移動しても、現像筐体が現像シャッタと干渉する虞が無い。
【0037】
(9)現像筐体は、筒部を有してもよい。筒部は、トナー受入口を有する。筒部は、第1方向に延びる。筒部は、現像シャッタの内側に位置する。クッション部材は、筒部と接触する。
【0038】
(10)筒部は、第1方向における現像筐体の一端部に位置してもよい。
【0039】
(11)現像筐体は、第1方向における現像筐体の一方の側壁と、フランジ部とを有してもよい。側壁には、筒部が位置する。フランジ部は、筒部の周面に位置する。フランジ部は、第1方向において側壁から離れて位置する。現像シャッタは、第1方向において側壁とフランジ部との間に位置してもよい。
【0040】
このような構成によれば、現像シャッタが、第1方向に移動して、筒部から抜けることを抑制できる。
【0041】
(12)クッション部材は、第1層と第2層とを有してもよい。第1層は、現像シャッタと接触する。第2層は、第1層と現像筐体との間に位置する。第2層は、第1層よりも柔軟である。
【0042】
このような構成によれば、第1層によって現像シャッタを支持しつつ、第2層によって、現像シャッタの移動を許容できる。
【0043】
(13)ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、現像筐体が感光ドラムに対して移動した場合に、第1層は、変形しなくてもよく、第2層は、弾性変形してもよい。
【0044】
このような構成によれば、第1層によって現像シャッタをより安定に支持しつつ、第2層によって、現像シャッタの移動を許容できる。
【0045】
(14)トナーカートリッジは、さらに、トナーシャッタを移動させるためのハンドルを有してもよい。
【0046】
このような構成によれば、ユーザーは、ハンドルを操作することにより、容易にトナーシャッタを移動させることができる。
【0047】
(15)ドラムカートリッジとトナーカートリッジとが本体筐体内に装着された状態で、トナー排出口は、トナー受入口よりも上方に位置してもよい。
【0048】
このような構成によれば、クッション部材が厚くなっても、トナーカートリッジ内のトナーを、重力を利用して現像装置に供給できる。
【0049】
(16)トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに装着可能であってもよい。トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着された状態で、ドラムカートリッジは、本体筐体内に装着可能であってもよい。トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着された状態で、ドラムカートリッジが本体筐体内に装着されることにより、トナーカートリッジは、本体筐体内に装着されてもよい。
【0050】
(17)トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに装着された状態で、ドラムカートリッジに対して位置決めされてもよい。ドラムカートリッジは、本体筐体内に装着された状態で、本体筐体に対して位置決めされてもよい。
【0051】
(18)トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに対してロックされてもよい。
【0052】
このような構成によれば、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジがドラムカートリッジから取り外されることを抑制できる。
【発明の効果】
【0053】
本開示の画像形成装置によれば、感光ドラムに対して移動可能な現像筐体に、トナーカートリッジからトナーを供給する構成において、トナーカートリッジから現像筐体に供給されるトナーが、トナーシャッタと現像シャッタとの間から漏れることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図2】
図2は、ドラムカートリッジが本体筐体外に取り外された状態を示す。
【
図3】
図3は、
図1に示すトナーカートリッジの斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3に示すトナーカートリッジの平面図である。
【
図5】
図5Aは、
図4に示すトナーカートリッジのA-A断面図である。
図5Bは、
図4に示すトナーカートリッジの側面図である。
【
図6】
図6は、
図1に示すドラムカートリッジの平面図である。
【
図7】
図7は、
図6に示すドラムカートリッジのB-B断面図であって、現像シャッタが現像閉位置に位置した状態を示す。
【
図8】
図8は、
図6に示すドラムカートリッジのB-B断面図であって、現像シャッタが現像開位置に位置した状態を示す。
【
図9】
図9は、トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着され、トナーカートリッジがドラムカートリッジから取り外し可能な状態を示す。
【
図10】
図10は、トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着され、トナーカートリッジがドラムカートリッジに対してロックされた状態を示す。
【
図11】
図11は、トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着され、現像シャッタが現像閉位置に位置し、トナーシャッタがトナー閉位置に位置した状態を示す。
【
図12】
図12は、トナーカートリッジがドラムカートリッジに装着され、現像シャッタが現像開位置に位置し、トナーシャッタがトナー開位置に位置した状態を示す。
【
図13】
図13は、第1の変形例を説明する説明図であり、ドラムカートリッジおよびトナーカートリッジが本体筐体内に装着された状態を示す。
【
図14】
図14は、ドラムカートリッジおよびトナーカートリッジが本体筐体外に取り出された状態を示す。
【
図15】
図15Aは、第2の変形例を説明する説明図である。
図15Bは、第3の変形例を説明する説明図である。
図15Cは、第4の変形例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
1.画像形成装置1
図1および
図2を参照して、画像形成装置1について説明する。
【0056】
画像形成装置1は、本体筐体2と、シートカセット3と、ドラムカートリッジ4と、トナーカートリッジ5と、露光装置6と、転写装置7と、定着装置8とを備える。
【0057】
1.1 本体筐体2
本体筐体2は、シートカセット3と、ドラムカートリッジ4と、トナーカートリッジ5と、露光装置6と、転写装置7と、定着装置8とを収容する。
【0058】
図2に示すように、本体筐体2は、開口21を有する。本体筐体2は、カバー22と、ガイド23と、ガイド24とを有する。
【0059】
開口21は、第1装着方向において、本体筐体2の一方の側壁に位置する。第1装着方向は、ドラムカートリッジ4が本体筐体2内に装着されるときのドラムカートリッジ4の移動方向である。具体的には、第1装着方向は、ガイド23が延びる方向である。
【0060】
カバー22は、閉位置(
図1参照)と、開位置(
図2参照)との間を移動可能である。カバー22が閉位置に位置した状態で、カバー22は、開口21を閉じる。カバー22が開位置に位置した状態で、開口21は、開く。
【0061】
ガイド23は、ドラムカートリッジ4の突起45A(
図6参照)をガイドする。突起45Aについては、後で説明する。ガイド23は、第1装着方向に延びる。ガイド23は、第1装着方向において、第1端部E1と、第2端部E2とを有する。カバー22が閉位置に位置した状態で、第1端部E1は、第1装着方向において、第2端部E2とカバー22との間に位置する。第2端部E2は、第1装着方向において、第1端部E1から離れて位置する。ガイド23は、溝である。なお、ガイド23は、リブでもよい。
【0062】
ガイド24は、ドラムカートリッジ4の突起46A(
図6参照)をガイドする。突起46Aについては、後で説明する。ガイド24は、ガイド23と並んで、第1装着方向に延びる。ガイド24は、第1装着方向において、第1端部E11と、第2端部E12とを有する。カバー22が閉位置に位置した状態で、第1端部E11は、第1装着方向において、第2端部E12とカバー22との間に位置する。第2端部E12は、第1装着方向において、第1端部E11から離れて位置する。ガイド24は、溝である。なお、ガイド24は、リブでもよい。
【0063】
1.2 シートカセット3
図1に示すように、シートカセット3は、シートSを収容可能である。シートカセット3内のシートSは、ドラムカートリッジ4の感光ドラム41に向けて搬送される。感光ドラム41については、後で説明する。
【0064】
1.3 ドラムカートリッジ4
ドラムカートリッジ4は、本体筐体2内に装着可能である。詳しくは、ドラムカートリッジ4は、カバー22が開位置に位置した状態で、開口21(
図2参照)を通って、本体筐体2内に装着される。ドラムカートリッジ4は、本体筐体2内に装着された状態で、本体筐体2に対して位置決めされる。詳しくは、ドラムカートリッジ4が本体筐体2内に装着された状態で、突起45A(
図6参照)は、ガイド23の第2端部E2に嵌まり、突起46A(
図6参照)は、ガイド24の第2端部E12に嵌まる。この状態で、ドラムカートリッジ4は、本体筐体2に対して位置決めされている。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、ドラムカートリッジ4は、本体筐体2内に装着可能である。ドラムカートリッジ4は、感光ドラム41と、帯電装置42と、現像装置43とを有する。
【0065】
1.3.1 感光ドラム41
感光ドラム41は、第1方向に延びる。第1方向は、第1装着方向と交差する。好ましくは、第1方向は、第1装着方向と直交する。感光ドラム41は、ドラム軸A1について回転可能である。ドラム軸A1は、第1方向に延びる。
【0066】
1.3.2 帯電装置42
帯電装置42は、感光ドラム41の表面を帯電させる。本実施形態では、帯電装置42は、帯電ローラである。帯電装置42は、感光ドラム41の表面と接触する。帯電装置42は、スコロトロン型の帯電装置であってもよい。
【0067】
1.3.3 現像装置43
現像装置43は、感光ドラム41にトナーを供給可能である。現像装置43は、現像ローラ431と、現像筐体432とを有する。
【0068】
現像ローラ431は、第1方向に延びる。現像ローラ431は、現像軸A2について回転可能である。現像軸A2は、第1方向に延びる。現像ローラ431は、現像筐体432内のトナーを感光ドラム41に供給可能である。本実施形態では、現像ローラ431は、感光ドラム41と接触する。現像ローラ431は、感光ドラム41から所定の間隔をあけて離れていてもよい。
【0069】
現像筐体432は、感光ドラム41に供給されるトナーを収容する。現像筐体432は、現像ローラ431を支持する。
【0070】
1.4 トナーカートリッジ5
トナーカートリッジ5は、本体筐体2内に装着可能である。本実施形態では、ドラムカートリッジ4が本体筐体2外に取り外された状態で、トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4に装着可能である。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、ドラムカートリッジ4が本体筐体2内に装着されることにより、トナーカートリッジ5は、本体筐体2内に装着される。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、トナーカートリッジ5は、現像ローラ431に対して、感光ドラム41の反対側に位置する。トナーカートリッジ5は、トナー筐体51を有する。
【0071】
トナー筐体51は、現像装置43に供給されるトナーを収容可能である。トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、現像装置43にトナーを供給可能である。
【0072】
1.5 露光装置6
ドラムカートリッジ4およびトナーカートリッジ5が本体筐体2に装着された状態で、露光装置6は、帯電装置42によって帯電された感光ドラム41の表面を、露光する。現像装置43は、露光された感光ドラム41の表面にトナーを供給する。本実施形態では、露光装置6は、レーザースキャンユニットである。露光装置6は、LEDヘッドでもよい。
【0073】
1.6 転写装置7
転写装置7は、感光ドラム41上のトナーをシートSに転写する。詳しくは、シートカセット3からのシートSは、転写装置7と感光ドラム41との間を通る。このとき、転写装置7は、感光ドラム41上のトナーをシートSに転写する。本実施形態では、転写装置7は、転写ローラである。ドラムカートリッジ4が本体筐体2に装着された状態で、転写装置7は、感光ドラム41と接触する。ドラムカートリッジ4が本体筐体2に装着された状態で、転写装置7は、感光ドラム41から所定の間隔をあけて離れていてもよい。
【0074】
1.7 定着装置8
定着装置8は、トナーをシートSに定着させる。本実施形態では、定着装置8は、トナーが転写されたシートSを加熱および加圧することにより、トナーをシートSに定着させる。定着装置8を通過したシートSは、本体筐体2の上面に排紙される。
【0075】
2.トナーカートリッジ5の詳細
次に、
図3から
図5B、
図11および
図12を参照して、トナーカートリッジ5の詳細について説明する。
【0076】
図3および
図4に示すように、トナーカートリッジ5は、上記したトナー筐体51と、オーガスクリュー53(
図4参照)と、シール部材52(
図12参照)と、トナーシャッタ54と、ハンドル55とを有する。
【0077】
2.1 トナー筐体51の詳細
トナー筐体51は、第1方向に延びる。トナー筐体51は、第1方向における一方の側面S1と、第1方向における他方の側面S2とを有する。
【0078】
図5Aに示すように、トナー筐体51は、トナー収容部512と、受け部516と、トナー搬送部514とを有する。
【0079】
2.1.1 トナー収容部512
トナー収容部512は、トナーを収容可能である。
【0080】
2.1.2 受け部516
トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、受け部516は、トナーシャッタ54を介して、現像シャッタ437を受ける(
図11参照)。受け部516は、現像シャッタ437の周面に沿う。現像シャッタ437については、後で説明する。
【0081】
受け部516は、第1方向と交差する方向において、トナー収容部512と並ぶ。受け部516は、トナーシャッタ54の移動方向に延びる。
【0082】
図3に示すように、受け部516は、第1方向に延びる。受け部516は、第1方向において、一端部E21と、他端部E22とを有する。受け部516の一端部E21は、側面S1から第1方向に突出する。受け部516の他端部E2は、側面S2から第1方向に突出する。
【0083】
図5Aに示すように、受け部516は、トナー排出口511を有する。言い換えれば、トナー筐体51は、トナー排出口511を有する。トナー排出口511は、トナー筐体51内のトナーを排出する。
【0084】
2.1.3 トナー搬送部514
トナー搬送部514には、トナー収容部512からトナー排出口511に向かうトナーが通る。トナー搬送部514は、受け部516とトナー収容部512との間に位置する。トナー搬送部514は、トナー収容部512および受け部516に接続される。トナー搬送部514は、第1方向に延びる。トナー搬送部514が、円筒形状を有する。トナー搬送部514の内部空間は、トナー収容部512の内部空間と通じる(
図1参照)。トナー搬送部514の内部空間は、トナー排出口511と通じる。
【0085】
2.2 オーガスクリュー53
オーガスクリュー53は、トナー搬送部514内のトナーを、トナー排出口511に向けて搬送する。オーガスクリュー53は、トナー搬送部514内に位置する。オーガスクリュー53は、第1方向に延びる。オーガスクリュー53は、軸について回転可能である。オーガスクリュー53の軸は、第1方向に延びる。
【0086】
2.3 シール部材52
図12に示すように、トナーシャッタ54がトナー閉位置に位置した状態で、シール部材52は、受け部516とトナーシャッタ54との間をシールし、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、シール部材52はその一部が、受け部516とトナーシャッタ54との間に挟まれる。シール部材52は、受け部516に対して、トナー搬送部514の反対側に位置する。シール部材52は、接着剤などにより、受け部516に貼り付けられていてもよい。シール部材52は、トナー排出口511を囲む。なお、
図5Aおよび
図11では、便宜上、シール部材52を省略する。
【0087】
2.4 トナーシャッタ54
図11および
図12に示すように、トナーシャッタ54は、トナー閉位置(
図11参照)とトナー開位置(
図12参照)との間を、受け部516に沿って移動可能である。
図11に示すように、トナーシャッタ54がトナー閉位置に位置した状態で、トナーシャッタ54は、トナー排出口511を閉じる。
図12に示すように、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナー排出口511は、開く。
【0088】
図3に示すように、トナーシャッタ54は、トナーシャッタ本体541と、突起542とを有する。
【0089】
2.4.1 トナーシャッタ本体541
トナーシャッタ本体541は、受け部516に沿う。トナーシャッタ本体541は、トナーシャッタ54の移動方向に延びる。トナーシャッタ本体541は、円弧形状の板である。トナーシャッタ本体541は、第1方向に延びる。トナーシャッタ本体541は、第1方向において、一端部E31と、他端部E32とを有する。トナーシャッタ54がトナー閉位置(
図11参照)とトナー開位置(
図12参照)との間を移動可能するときに、トナーシャッタ本体541の一端部E31が受け部516の一端部E21にガイドされるとともに、トナーシャッタ本体541の他端部E32が受け部516の他端部E22にガイドされる。
【0090】
トナーシャッタ本体541の一端部E31は、U字形状を有する。トナーシャッタ本体541の一端部E31には、受け部516の一端部E21が嵌まる。トナーシャッタ本体541の一端部E31には、シャッタギア544Aが設けられる(
図4参照)。シャッタギア544Aは、複数のギア歯を含む。
【0091】
トナーシャッタ本体541の他端部E32は、U字形状を有する。トナーシャッタ本体541の他端部E32には、受け部516の他端部E32が嵌まる。トナーシャッタ本体541の他端部E32には、シャッタギア544Bが、設けられる。シャッタギア544Bは、複数のギア歯を含む。
【0092】
2.4.2 突起542
突起542は、トナーシャッタ本体541に対して受け部516の反対側に位置する。突起542は、第1方向において、トナーシャッタ本体541の一端部E31と他端部E32との間に位置する。突起542は、トナーシャッタ本体541から、トナーシャッタ本体541の径方向に突出する。突起542は、トナーシャッタ本体541に取り付けられていてもよい。
【0093】
2.5 ハンドル55
図4に示すように、ハンドル55は、ユーザーによって操作されて、トナーシャッタ54を移動させる。ハンドル55は、板553Aと、突起552Aと、板553Bと、突起552Bと、ハンドル本体551とを備える。
【0094】
2.5.1 板553A
板553Aは、側面S1に配置される。板553Aは、トナー筐体51に支持される。
図9に示すように、板553Aは、円形状を有する。板553Aは、板553Aの径方向において、トナーシャッタ本体541の一端部E31と向かい合う。板553Aは、軸A3について回転可能である。軸A3は、第1方向に延びる。板553Aの周面の一部には、ハンドルギア554Aが設けられる。ハンドルギア554Aは、複数のギア歯を有する。ハンドルギア554Aは、シャッタギア544Aと噛み合う。
【0095】
2.5.2 突起552A
突起552Aは、板553Aに設けられる。突起552Aは、第1方向において、板553Aに対して側面S1の反対側に位置する(
図4参照)。突起552Aは、板553Aから第1方向に突出する(
図4参照)。突起552Aは、板553Aに取り付けられていてもよい。
【0096】
突起552Aは、板553Aの径方向に延びる。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、突起552Aは、ドラムカートリッジ4のガイド441Aに嵌まる。ガイド441Aについては、後で説明する。
【0097】
トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、トナーシャッタ54がトナー閉位置に位置した状態で、突起552Aは、第2装着方向に延びる。第2装着方向は、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着されるときのトナーカートリッジ5の移動方向である。第2装着方向は、第1方向と交差する。好ましくは、第2装着方向は、第1方向と直交する。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、突起552Aは、第1方向および第2装着方向と交差する方向に延びる(
図10参照)。
【0098】
2.5.3 板553B
図5Bに示すように、板553Bは、側面S2に配置される。板553Bは、板553Aと同様に説明される。板553Bは、板553Bの径方向において、トナーシャッタ本体541の他端部E32と向かい合う。板553Bの周面の一部には、ハンドルギア554Bが設けられる。ハンドルギア554Bは、複数のギア歯を有する。ハンドルギア554Bは、シャッタギア544Bと噛み合う。
【0099】
2.5.4 突起552B
突起552Bは、板553Bに設けられる。突起552Bは、第1方向において、板553Bに対して側面S2の反対側に位置する。突起552Bは、板553Bから第1方向に突出する。突起552Bは、板553Bに取り付けられていてもよい。突起552Bは、突起552Aと同じ形状を有する。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、突起552Bは、ドラムカートリッジ4のガイド441B(
図6参照)に嵌まる。ガイド441Bについては、後で説明する。
【0100】
2.5.5 ハンドル本体551
図3に示すように、ハンドル本体551は、U字形状を有する。ハンドル本体551は、第1端と、第2端とを有する。ハンドル本体551の第1端は、板553Aに接続される(
図9参照)。ハンドル本体551の第2端は、板553Bに接続される。
【0101】
ユーザーがハンドル本体551を操作すると、板553Aが回転するとともに、板553Bが回転する。このとき、ハンドルギア554A、554Bおよびシャッタギア544A、544Bは、トナーシャッタ本体541に、駆動力を伝達する。これによって、トナーシャッタ54は、トナー閉位置(
図11参照)とトナー開位置(
図12参照)との間を移動する。そのため、ユーザーは、ハンドル55を操作することにより、容易にトナーシャッタ54を移動させることができる。
【0102】
3.ドラムカートリッジ4の詳細
図6から
図12を参照して、ドラムカートリッジ4の詳細について説明する。
【0103】
図6に示すように、ドラムカートリッジ4は、上記した感光ドラム41と、上記した帯電装置42(
図7参照)と、上記した現像装置43と、ドラムフレーム44と、2つの突起45A、45Bと、2つの突起46A、46Bと、シャフト48と、押圧部材47(
図7参照)とを有する。
【0104】
3.1 ドラムフレーム44
ドラムフレーム44は、第1方向における一方の側板44Aと、第1方向における他方の側板44Bと、底板44Cとを有する。
【0105】
3.1.1 側板44A
側板44Aは、第1方向におけるドラムフレーム44の一端部に位置する。側板44Aは、第2装着方向に延びる。側板44Aは、第1方向において、内面S11と外面S12とを有する。内面S11は、第1方向において、外面S12と側板44Bとの間に位置する。側板44Aは、ガイド441Aを有する。
【0106】
図7に示すように、ガイド441Aは、現像装置43に対して、感光ドラム41の反対側に位置する。ガイド441Aは、第2装着方向に延びる。ガイド441Aは、突起552A(
図4参照)をガイドする。ガイド441Aは、溝である。なお、ガイド441Aは、リブでもよい。
【0107】
ガイド441Aは、第2装着方向において、第1端部E41と、第2端部E42とを有する。第1端部E41は、第2装着方向において、第2端部E42に対して現像装置43の反対側に位置する。第2端部E42は、第2装着方向において、第1端部E41から離れて位置する。
【0108】
図9に示すように、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、突起552Aは、ガイド441Aの第2端部E42に位置する。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、突起552Aがガイド441Aの第2端部E42に嵌まることにより、トナーカートリッジ5のトナー筐体51は、ドラムカートリッジ4に対して位置決めされる。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、第2端部E42は、軸A3についての突起552Aの回転を許容する(
図10参照)。第2端部E42は、第1ガイド面S31と、第2ガイド面S32と、第1ロック面S41と、第2ロック面S42とを有する。
【0109】
第1ガイド面S31および第2ガイド面S32は、第2装着方向に延びる。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、第1ガイド面S31は、軸A3に対して、第2ガイド面S32の反対側に位置する。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、トナーシャッタ54がトナー閉位置に位置した状態で、第2装着方向に延びる突起552Aは、第1ガイド面S31および第2ガイド面S32の間に位置し、第1ガイド面S31および第2ガイド面S32と第2装着方向と交差する方向に向かい合う。
【0110】
そのため、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、トナーシャッタ54がトナー閉位置に位置した状態で、トナーカートリッジ5は、ガイド441Aに沿って、ドラムカートリッジ4から取り外し可能である。
【0111】
第1ロック面S41および第2ロック面S42は、第2装着方向と交差する方向に延びる。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、第1ロック面S41は、軸A3に対して、第2ロック面S42の反対側に位置する。第1ロック面S41は、第1ガイド面S31と連続する。第2ロック面S42は、第2ガイド面S32と連続する。
【0112】
図10に示すように、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、第2装着方向と交差する方向に延びる突起552Aは、第1ロック面S41および第2ロック面S42の間に位置し、第1ロック面S41および第2ロック面S42と第2装着方向に向かい合う。
【0113】
これによって、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4に対してロックされる。なお、現像シャッタ437については後で説明する。
【0114】
「トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4にロックされる」とは、第2装着方向において、トナーカートリッジ5がドラムフレーム44に対して固定されることをいう。トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4にロックされた状態で、トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4に対して第2装着方向に移動できない。
【0115】
そのため、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4から取り外されることを抑制できる。
【0116】
3.1.2 側板44B
図6に示すように、側板44Bは、第1方向におけるドラムフレーム44の他端部に位置する。側板44Bは、第1方向において、側板44Aから離れている。側板44Bは、第2装着方向に延びる。側板44Bは、第1方向において、内面S21と外面S22とを有する。内面S21は、第1方向において、外面S22と側板44Aとの間に位置する。側板44Bは、ガイド441Bを有する。
【0117】
ガイド441Bは、ガイド441Aと同じ形状を有する。ガイド441Bは、トナーカートリッジ5の突起552B(
図4参照)をガイドする。
【0118】
3.1.3 底板44C
底板44Cは、第1方向において、側板44Aと側板44Bとの間に位置する。底板44Cは、第1方向に延びる。第1方向における底板44Cの一端部は、側板44Aと接続される。第1方向における底板44Cの他端部は、側板44Bと接続される。
【0119】
3.2 突起45A、45B、46A、46B
突起45Aは、側板44Aの外面S12に位置する。突起45Aは、第1方向に延びる。突起45Aは、円柱形状を有する。本実施形態では、突起45Aは、感光ドラム41を支持するシャフトの一端部である。突起45Aは、ドラム軸A1に沿って延びる。
【0120】
突起45Bは、側板44Bの外面S22に位置する。突起45Bは、第1方向に延びる。突起45Bは、円柱形状を有する。本実施形態では、突起45Bは、感光ドラム41を支持するシャフトの他端部である。突起45Bは、ドラム軸A1に沿って延びる。
【0121】
突起46Aは、側板44Aの外面S12に位置する。突起46Aは、第2方向Dにおいて、突起45Aから離れている。第2方向Dについては、後で説明する。突起46Aは、第1方向に延びる。突起46Aは、円柱形状を有する。
【0122】
突起46Bは、側板44Bの外面S22に位置する。突起46Bは、第2方向Dにおいて、突起45Bから離れている。突起46Bは、第1方向に延びる。突起46Bは、円柱形状を有する。
【0123】
3.2 シャフト48
シャフト48は、側板44Aおよび側板44Bに支持される。シャフト48は、第1方向に延びる。シャフト48は、円柱形状を有する。
図7に示すように、シャフト48は、軸A4について回転可能である。軸A4は、第1方向に延びる。シャフト48は、第2装着方向において、ガイド441Aの第2端部E42に対して、第1端部E41の反対側に位置する。
【0124】
3.3 押圧部材47
押圧部材47は、現像装置43を感光ドラム41に向けて押圧する。本実施形態では、押圧部材47は、トーションばねである。押圧部材47は、圧縮コイルばねであってもよい。
【0125】
3.4 現像装置43の詳細
図6に示すように、現像装置43は、上記した現像ローラ431と、上記した現像筐体432と、現像シャッタ437と、シール部材436(
図12参照)と、クッション部材438(
図7参照)とを有する。
【0126】
3.4.1 現像筐体432の詳細
現像筐体432は、第1方向において、側板44Aと側板44Bとの間に位置する。現像筐体432は、第1方向に延びる。
【0127】
現像筐体432は、収容部4321と、筒部4322(
図7参照)と、フランジ部4323と、2つの接続部4324、4325とを有する。
【0128】
3.4.1.1 収容部4321
収容部4321は、現像ローラ431を収容する。収容部4321は、第1方向における現像筐体432の一方の側壁43211と、第1方向における現像筐体432の他方の側壁43212とを有する。言い換えれば、現像筐体432は、側壁43211と、側壁43212とを有する。側壁43211は、第1方向において、側壁43212から離れている。側壁43211および側壁43212は、現像ローラ431を回転可能に支持する。
【0129】
3.4.1.2 筒部4322
筒部4322は、第1方向における現像筐体432の一端部に位置する。筒部4322は、第1方向において、側壁43211に対して側壁43212の反対側に位置する。筒部4322は、第1方向において、側壁43211と側板44Bとの間に位置する。筒部4322は、第1方向に延びる。筒部4322は、円筒形状を有する。
【0130】
図7に示すように、筒部4322は、トナー受入口433を有する。言い換えれば、現像筐体432は、トナー受入口433を有する。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、トナー受入口433は、トナー排出口511から排出されたトナーを受け入れ可能である(
図12参照)。
【0131】
3.4.1.3 フランジ部4323
図6に示すように、フランジ部4323は、筒部4322の周面に位置する。フランジ部4323は、筒部4322の周面から、筒部4322の径方向に突出する。フランジ部4323は、第1方向において側壁43211から離れて位置する。
【0132】
3.4.1.4 2つの接続部4324,4325
接続部4324は、側壁43211をシャフト48に接続する。接続部4325は、第1方向において、接続部4324から離れている。接続部4325は、側壁43212をシャフト48に接続する。これによって、
図7に示すように、現像筐体432は、シャフト48の軸A4について回動可能である。言い換えれば、現像筐体432は、回動方向である第2方向Dにおいて、感光ドラム41に対して移動可能である。第2方向Dは、第1方向と交差する。
【0133】
3.4.2 現像シャッタ437
現像シャッタ437は、現像閉位置(
図7参照)と現像開位置(
図8参照)との間を移動可能である。現像シャッタ437は、現像閉位置と現像開位置との間を、軸A5について回動可能である。軸A5は、第1方向に延びる。
図7に示すように、現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタ437は、トナー受入口433を閉じる。
図8に示すように、現像シャッタ437が現像開位置に位置した状態で、トナー受入口433は、開く。
【0134】
図6に示すように、現像シャッタ437は、第1方向に延びる。現像シャッタ437は、円筒形状を有する。そのため、現像シャッタ437を回転させることによって、現像シャッタ437を現像閉位置と現像開位置との間で移動させることができる。そのため、現像シャッタ437が移動するスペースを小さくすることができる。
【0135】
現像シャッタ437は、第1方向において、側壁43211とフランジ部4323との間に位置する。そのため、現像シャッタ437が、第1方向に移動して、筒部4322から抜けることを抑制できる。
図7に示すように、現像シャッタ437は、筒部4322の外側に位置する。言い換えれば、筒部4322は、現像シャッタ437の内側に位置する。筒部4322は、現像シャッタ437に対して、現像シャッタ437の径方向に離れている。現像シャッタ437は、現像シャッタ開口4371と、穴4372とを有する。
【0136】
3.4.2.1 現像シャッタ開口4371
現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371は、トナー受入口433から離れている。現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371の全ては、トナー受入口433と通じない。
【0137】
図8に示すように、現像シャッタ437が現像開位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371の少なくとも一部は、トナー受入口433と通じる。
【0138】
図12に示すように、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着された状態で、現像シャッタ437は、トナーカートリッジ5の受け部516に嵌まる。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナー排出口511は、現像シャッタ開口4371と通じる。これにより、トナー排出口511から排出されたトナーは、現像シャッタ開口4371およびトナー受入口433を通って、現像筐体432の筒部4322内に入る。
【0139】
ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、トナー排出口511は、トナー受入口433よりも上方に位置する。そのため、トナーカートリッジ5内のトナーを、重力を利用して現像装置43に供給できる。そして、トナー排出口511から排出されたトナーは、トナーシャッタ開口543およびトナー受入口433を通って、現像筐体432内に入る。
【0140】
3.4.2.2 穴4372
穴4372は、現像シャッタ437の周方向において、現像シャッタ開口4371から離れている。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、トナーシャッタ54の突起542が、穴4372に嵌まる。これによって、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、現像シャッタ437は、トナーカートリッジ5と係合する。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、現像シャッタ437は、トナーシャッタ54と係合する。現像シャッタ437は、トナーカートリッジ5のトナーシャッタ54との係合により、トナーカートリッジ5に対して固定される。
【0141】
「現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に対して固定される」とは、現像筐体432が感光ドラム41に対して第2方向Dに移動しても、現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に対して第2方向Dに移動しない状態である。
【0142】
そのため、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して第2方向Dに移動しても、トナー排出口511に対する現像シャッタ開口4371の位置が、第2方向Dに変動することを抑制できる。
【0143】
その結果、感光ドラム41に対して移動可能な現像筐体432に、トナーカートリッジ5からトナーを供給する構成において、トナーカートリッジ5から現像筐体432に供給されるトナーが漏れることを、より抑制できる。
【0144】
なお、現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に対して固定された状態で、現像シャッタ437は、トナーシャッタ54とともに、軸A5について回動可能である。
【0145】
3.3.3 シール部材436
図12に示すように、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置し、現像シャッタ437が現像開位置に位置した状態で、シール部材436は、シール部材52とともに、現像シャッタ437と受け部516との間をシールする。シール部材436は、現像シャッタ437の周面に位置する。シール部材436は、接着剤などにより、現像シャッタ437に貼り付けられていてもよい。シール部材436は、トナーシャッタ開口543を囲む。なお、
図7から
図11では、便宜上、シール部材436を省略する。
【0146】
3.5 クッション部材438
クッション部材438は、現像筐体432の筒部4322と現像シャッタ437との間に位置する。
【0147】
3.5.1 クッション部材438の材料
クッション部材438は、弾力を有する材料からなる。本実施形態では、クッション部材438は、スポンジからなる。クッション部材438は、わずかに圧縮された状態で、筒部4322と現像シャッタ437との間に位置する。
【0148】
ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、現像筐体432の筒部4322は、現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に固定された状態で、現像シャッタ437に対して移動する。このとき、クッション部材438は、弾性変形する。
【0149】
詳しくは、現像筐体432が感光ドラム41から離れる方向へ移動した場合、筒部4322は、感光ドラム41から離れる方向へ移動する。一方、現像シャッタ437は、トナーカートリッジ5に固定されているため、移動しない。
【0150】
すると、クッション部材438のうち、感光ドラム41と筒部4322との間に位置する部分P1は、圧縮状態から復元して、現像シャッタ437と筒部4322との間を埋める。一方、クッション部材438のうち、筒部4322に対して感光ドラム41の反対側に位置する部分P2は、現像シャッタ437と筒部4322との間で圧縮される。
【0151】
また、現像筐体432が感光ドラム41に近づく方向へ移動した場合、クッション部材438のうち、感光ドラム41と筒部4322との間に位置する部分P1は、現像シャッタ437と筒部4322との間で圧縮される。一方、クッション部材438のうち、筒部4322に対して感光ドラム41の反対側に位置する部分P2は、圧縮状態から復元して、現像シャッタ437と筒部4322との間を埋める。
【0152】
このように、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、クッション部材438は、現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に係合した状態で、現像筐体432の筒部4322が現像シャッタ437に対して移動することを、許容する。
【0153】
3.5.2 クッション部材438の配置および形状
本実施形態では、クッション部材438は、円筒形状を有する。クッション部材438は、第1方向において側壁43211とフランジ部4323との間に位置する(
図6参照)。そのため、クッション部材438が、第1方向に移動して、筒部4322と現像シャッタ437との間から抜けることを抑制できる。クッション部材438は、第1面S51と第2面S52とを有する。
【0154】
第1面S51は、クッション部材438の内面である。第1面S51は、現像筐体432の筒部4322の周面と接触する。言い換えると、クッション部材438は、筒部4322と接触する。クッション部材438は、接着剤などにより、筒部4322の周面に貼り付けられていてもよい。
【0155】
第2面S52は、クッション部材438の外面である。第2面S52は、現像シャッタ437の内面と接触する。これにより、クッション部材438は、現像シャッタ437を支持する。現像シャッタ437は、現像閉位置と現像開位置との間を移動するときに、第2面S52と接触した状態で、第2面S52の上を滑る。
【0156】
クッション部材438は、トナー受入口433を覆わない。これにより、クッション部材438は、トナー受入口433のトナーの受け入れを許容する。クッション部材438は、トナー受入口433を囲む。
図11に示すように、トナー受入口433を囲むクッション部材438が、第1面S51で筒部4322の周面と接触し、第2面S52で現像シャッタ437の内面と接触することにより、現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、クッション部材438は、現像筐体432の筒部4322と現像シャッタ437との間をシールする。これにより、現像筐体432と現像シャッタ437との間からトナーが漏れることを、抑制できる。
【0157】
4.作用効果
(1)画像形成装置1によれば、
図12に示すように、クッション部材438は、現像筐体432の筒部4322と、現像シャッタ437との間に位置している。
【0158】
そのため、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、現像筐体432は、現像シャッタ437がトナーカートリッジ5に係合した状態で、現像シャッタ437に対して移動できる。
【0159】
これにより、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合でも、トナーカートリッジ5に対する現像シャッタ437の位置が変動することを、抑制できる。
【0160】
その結果、感光ドラム41に対して移動可能な現像筐体432に、トナーカートリッジ5からトナーを供給する構成において、トナーカートリッジ5から現像筐体432に供給されるトナーが漏れることを、抑制できる。
【0161】
(2)画像形成装置1によれば、
図11に示すように、現像シャッタ437は、現像シャッタ開口4371を有する。現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371は、トナー受入口433と通じない。一方、
図12に示すように、現像シャッタ437が現像開位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371は、トナー受入口433と通じる。
【0162】
そして、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像シャッタ開口4371は、トナー排出口511と通じる。
【0163】
そのため、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、トナー排出口511に対する現像シャッタ開口4371の位置が変動することを抑制できる。
【0164】
その結果、感光ドラム41に対して移動可能な現像筐体432に、トナーカートリッジ5からトナーを供給する構成において、トナーカートリッジ5から現像筐体432に供給されるトナーが漏れることを、より抑制できる。
【0165】
(3)画像形成装置1によれば、
図11に示すように、現像シャッタ437が現像閉位置に位置した状態で、クッション部材438は、現像筐体432と現像シャッタ437との間をシールする。
【0166】
そのため、クッション部材438により、現像筐体432と現像シャッタ437との間からトナーが漏れることを、抑制できる。
【0167】
(4)画像形成装置1によれば、
図11および
図12に示すように、現像シャッタ437は、現像閉位置(
図11参照)と現像開位置(
図12参照)との間を移動するときに、クッション部材438の第2面S52と接触した状態で、第2面S52の上を滑る。
【0168】
これにより、現像シャッタ437がトナー閉位置とトナー開位置との間を移動するときに、現像シャッタ437とクッション部材438との間からトナーが漏れることを、抑制できる。
【0169】
(5)画像形成装置1によれば、
図11および
図12に示すように、現像シャッタ437は、第1方向に延びる。現像シャッタ437は、円筒形状を有する。
【0170】
そのため、現像シャッタ437を回転させることによって、現像シャッタ437を現像閉位置と現像開位置との間で移動させることができる。
【0171】
これにより、現像シャッタ437が移動するスペースを小さくすることができる。
【0172】
また、このような構成によれば、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動しても、現像筐体432が現像シャッタ437と干渉する虞が無い。
【0173】
(6)画像形成装置1によれば、現像シャッタ437は、第1方向において、側壁43211とフランジ部4323との間に位置する(
図6参照)。
【0174】
そのため、現像シャッタ437が、第1方向に移動して、筒部4322から抜けることを抑制できる。
【0175】
(7)画像形成装置1によれば、
図9および
図10に示すように、トナーカートリッジ5は、トナーシャッタ54を移動させるためのハンドル55を有する。
【0176】
そのため、ユーザーは、ハンドル55を操作することにより、容易にトナーシャッタ54を移動させることができる。
【0177】
(8)画像形成装置1によれば、
図12に示すように、ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着された状態で、トナー排出口511は、トナー受入口433よりも上方に位置する。
【0178】
そのため、クッション部材438が厚くなっても、トナーカートリッジ5内のトナーを、重力を利用して現像装置43に供給できる。
【0179】
(9)画像形成装置1によれば、
図10に示すように、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4に対してロックされる。
【0180】
これにより、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、トナーカートリッジ5がドラムカートリッジ4から取り外されることを抑制できる。
【0181】
5.変形例
以下、
図13から
図15Cを参照して、変形例について説明する。なお、以下の変形例において、上記した実施形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0182】
(1)
図13および
図14に示すように、トナーカートリッジ5は、ドラムカートリッジ4に装着されることなく、本体筐体2に直接装着されてもよい。また、開口21は、本体筐体2の上壁に位置してもよい。なお、
図13および
図14に示す画像形成装置1では、露光装置6は、LEDヘッドである。露光装置6は、カバー22に支持されていてもよい。
【0183】
(2)
図15Aに示すように、クッション部材438は、第1層4381と第2層4382とを有してもよい。
【0184】
第1層4381は、クッション部材438の外面に位置する。第1層4381は、接着剤などにより、第2層4382に貼り付けられていてもよい。第1層4381は、現像シャッタ437と接触する。第1層4381は、例えば、硬質の樹脂などの材料からなる。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、第1層4381は、変形しない。これにより、第1層4381によってトナーシャッタをより安定に支持できる。
【0185】
第2層4382は、第1層4381と現像筐体432の筒部4322との間に位置する。第2層4382は、接着剤などにより、筒部4322の周面に貼り付けられていてもよい。第2層4382は、第1層4381よりも柔軟である。第2層4382は、例えば、スポンジなどの弾力を有する材料からなる。ドラムカートリッジ4とトナーカートリッジ5とが本体筐体2内に装着され、現像シャッタ437が現像開位置に位置し、トナーシャッタ54がトナー開位置に位置した状態で、現像筐体432が感光ドラム41に対して移動した場合に、第2層4382は、弾性変形する。これにより、第2層4382によって、現像筐体432に対する現像シャッタ437の移動を許容できる。
【0186】
(3)クッション部材438は、円筒形状でなくてもよい。ドラムカートリッジ4は、複数のクッション部材438を有してもよい。
【0187】
詳しくは、
図15Bに示すように、ドラムカートリッジ4は、2つのクッション部材438A、438Bを有してもよい。クッション部材438Aは、トナー受入口433を囲む。クッション部材438Bは、筒部4322に対して、クッション部材438Aの反対側に位置する。この場合、クッション部材438A、438Bは、第1方向に延びる棒形状である。
【0188】
図15Cに示すように、ドラムカートリッジ4は、3つのクッション部材438A、438B、438Cを有してもよい。クッション部材438Aは、トナー受入口433を囲む。クッション部材438B、438Cは、筒部4322の周方向において、クッション部材438Aから離れて位置する。この場合、クッション部材438A、438B、438Cは、第1方向に延びる棒形状である。
【0189】
(4)筒部4322は、円筒形状でなくてもよい。筒部4322は、例えば、四角形、六角形、八角形などの角筒形状であってもよい。筒部4322が角筒形状である場合、クッション部材438は、筒部4322の外形と同じ形状の穴を有する筒であってもよい。その場合、クッション部材438は、筒部4322の周面に貼り付けられていなくてもよい。
【0190】
(5)現像筐体432は、感光ドラム41に対して、第2装着方向にスライド移動可能であってもよい。この場合、第2装着方向が、第2方向である。
【符号の説明】
【0191】
1 画像形成装置
2 本体筐体
4 ドラムカートリッジ
41 感光ドラム
43 現像装置
432 現像筐体
4322 筒部
4323 フランジ部
433 トナー受入口
437 現像シャッタ
4371 現像シャッタ開口
438 クッション部材
4381 第1層
4382 第2層
5 トナーカートリッジ
51 トナー筐体
511 トナー排出口
54 トナーシャッタ