(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】パウチ
(51)【国際特許分類】
B65D 30/20 20060101AFI20240730BHJP
B65D 30/16 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
B65D30/20 Z
B65D30/16 C
(21)【出願番号】P 2020129848
(22)【出願日】2020-07-31
【審査請求日】2023-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122529
【氏名又は名称】藤枡 裕実
(74)【代理人】
【識別番号】100135954
【氏名又は名称】深町 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100119057
【氏名又は名称】伊藤 英生
(74)【代理人】
【識別番号】100131369
【氏名又は名称】後藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100171859
【氏名又は名称】立石 英之
(72)【発明者】
【氏名】中田 清
(72)【発明者】
【氏名】石川 峻
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表平09-511477(JP,A)
【文献】実開平06-072848(JP,U)
【文献】実開昭58-171877(JP,U)
【文献】特開平10-147365(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/20
B65D 30/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面フィルムと第2面フィルムの間に、折り込まれた底面フィルムが挟まれて形成され、
底部ガセット部を有するパウチであって、
上縁部と、
前記上縁部と対向する下縁部と、
前記上縁部と前記下縁部の間に延びる第1側縁部および第2側縁部と、
前記第2側縁部に沿って形成された第2側縁部シール部と、
前記第2側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第1面フィルムの内面どうしが接合された第1上縁部シール部と、
前記第2側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第2面フィルムの内面どうしが接合された第2上縁部シール部と、
前記第1側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第1面フィルムと前記第2面フィルムが接合された第3上縁部シール部と、を有し、
前記第2側縁部シール部の一部が、前記第1上縁部シール部と前記第2上縁部シール部の間に配置されており、
前記第2側縁部は、前記上縁部に近付くにつれて前記第1側縁部に近付くように配置され
、
前記第1面フィルムと前記第2面フィルムの折り返し部分には、上縁部から下縁部に向かう方向に延びる折予定線が形成され、
前記折予定線は、前記第2側縁部シール部の内縁から、パウチ幅内寸の1/4以下の位置に形成されている、パウチ。
【請求項2】
前記折予定線は、前記上縁部寄りの位置にのみ形成されている、請求項
1に記載のパウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立性を高めたスタンディング形式のパウチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、底部ガセット部を備えて自立可能としたスタンディングパウチと呼ばれるパウチ(袋)が利用されている。さらに、自立性を高めるため、袋の上部、下部を所定の形状にカットしたパウチも提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のパウチでは、フィルムの形状自体をカットする等、加工が複雑になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、簡易に製造することができ、自立性を高めることが可能なパウチを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、
第1面フィルムと第2面フィルムの間に、折り込まれた底面フィルムが挟まれて形成され、底部ガセット部を有するパウチであって、
上縁部と、
前記上縁部と対向する下縁部と、
前記上縁部と前記下縁部の間に延びる第1側縁部および第2側縁部と、
前記第2側縁部に沿って形成された第2側縁部シール部と、
前記第2側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第1面フィルムの内面どうしが接合された第1上縁部シール部と、
前記第2側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第2面フィルムの内面どうしが接合された第2上縁部シール部と、
前記第1側縁部寄りの位置における前記上縁部に沿って形成され、前記第1面フィルムと前記第2面フィルムが接合された第3上縁部シール部と、を有し、
前記第2側縁部シール部の一部が、前記第1上縁部シール部と前記第2上縁部シール部の間に配置されており、
前記第2側縁部は、前記上縁部に近付くにつれて前記第1側縁部に近付くように配置されている、パウチを提供する。
【0007】
また、本発明のパウチは、
前記第1面フィルム、前記第2面フィルムの折り返し部分には、上縁部から下縁部に向かう方向に延びる折予定線が形成されていてもよい。
【0008】
また、本発明のパウチは、
前記折予定線は、前記上縁部寄りの位置にのみ形成されていてもよい。
【0009】
また、本発明は、
第1面フィルムと第2面フィルムの間に、折り込まれた底面フィルムが挟まれて形成され、底部ガセット部を有するパウチであって、
上縁部と、
前記上縁部と対向する下縁部と、
前記上縁部と前記下縁部の間に延びる第1側縁部と第2側縁部と、
前記第2側縁部に沿って形成された第2側縁部シール部と、を有し、
前記第2側縁部寄りの位置において、上縁部から下縁部に向かう方向に延びる折予定線が形成されている、パウチを提供する。
【0010】
また、本発明のパウチは、
前記折予定線は、上縁部寄りの位置にのみ形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易に製造することができ、自立性を高めることが可能なパウチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係るパウチ(中間体)を示す正面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るパウチ(中間体)の背面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るパウチの折加工時における正面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るパウチの折加工時における背面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るパウチの封止された状態における正面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るパウチの封止された状態における背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る中間体のパウチを示す正面図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るパウチの背面図である。また、
図3は、本発明の一実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。
図1、
図2に示した本実施形態のパウチは、中間体の状態(折加工前内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。本実施形態に係る中間体のパウチは、正面視において長方形状であり、互いに対向する上縁部4と下縁部5と、上縁部4と下縁部5の間に延びる第1側縁部6と第2側縁部7と、を含む。
【0014】
ここで、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったもの等、略長方形と考えられるものも含む概念である。また、パウチは、中間体のパウチ(
図1、
図2参照)と、折加工がされて充填前のパウチと、内容物が充填された後の最終形態のパウチ(
図6~
図9参照)も含む概念である。また、本実施形態のパウチは、下縁部5側に、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bを備えた底部ガセット部9を有している。底部ガセット部9を備えているため、上縁部4側を上方、下縁部5側を下方として載置することによりパウチを自立させることができる。
【0015】
本実施形態のパウチは、
図3に示すように、略長方形状の第1面フィルム1と、第1面フィルム1と同一形状の第2面フィルム2と、略長方形状の底面フィルム3の3枚の積層フィルムを用いて構成されている。本実施形態のパウチは、第1面フィルム1、第2面フィルム2、底面フィルム3の3枚のフィルムが所定の箇所においてヒートシール(熱融着)等により接合されることにより形成される。
【0016】
図3に示すように、底面フィルム3は、折込部3aにおいて2つ折りされており、折込部3aを境界にして第1部分3fと第2部分3gとに区分される。底面フィルム3には、側縁を切り欠くように4つの半円弧状の切り欠き部3b、3c、3d、3eが設けられており、切り欠き部3bと3c、および、切り欠き部3dと3eは2つ折りしたときに対応する位置に設けられている。この切り欠き部3b~3eを介して、後述する第2底部シール部15bが形成される。また、自立性を安定させる観点から、折込部3aと直交する方向における折込部3aからパウチの下縁部5までの距離は例えば35mm程度とすることが好ましい。折込部3aは、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bの境界でもある。
【0017】
<各シール部>
本実施形態のパウチは、
図1、
図2に示すように、中間体の状態において、底部シール部15と、第1側縁部シール部16と、第2側縁部シール部17と、を備え、上縁部4側は上縁部シール予定部14´が未シールの状態で、内容物の充填のための開口が形成されている。底部シール部15は、第1底部シール部15a、第2底部シール部15bと、を含んでいる。
図1、
図2においては、各シール部を斜線のハッチングで示している。
【0018】
第1側縁部シール部16、第2側縁部シール部17は、第1面フィルム1と第2面フィルム2がシールされて接合されたものである。第1側縁部シール部16は、第1側縁部6(
図1における左端、
図2における右端)を含むように、第1側縁部6に沿って形成されており、第2側縁部シール部17は、第2側縁部7(
図1における右端、
図2における左端)を含むように、第2側縁部7に沿って形成されている。第1側縁部シール部16、第2側縁部シール部17のシール幅は、例えば5mm以上15mm以下とすることが好ましい。なお、シール幅とは、シール部が延びる方向と直交する方向における幅である。
【0019】
底部シール部15は、折込部3aより下縁部5側(
図1、
図2における下側)に形成されるシール部であり、第1底部シール部15aと、第2底部シール部15bで構成されている。第1底部シール部15aは、第1面フィルム1と底面フィルム3の第1部分3f、および、第2面フィルム2と底面フィルム3の第2部分3gがシールされたものである。第2底部シール部15bは、第1面フィルム1と第2面フィルム2がシールされたものである。
図1に示すように、第1側縁部6、第2側縁部7に形成された第2底部シール部15bは、内側が円弧状の半円形状となっている。
【0020】
<底部ガセット部>
底面フィルム3の第1部分3fと、第1面フィルム1の底面フィルム3の第1部分3fに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第1ひだ部9aが形成されている。また、底面フィルム3の第2部分3gと、第2面フィルム2の底面フィルム3の第2部分3gに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第2ひだ部9bが形成されている。そして、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bとで、底部ガセット部9が形成されている。
図1の正面図においては、折込部3aより下方において、第1ひだ部9aが見える状態となっている。
図2の背面図においては、折込部3aより下方において、第2ひだ部9bが見える状態となっている。
【0021】
<折予定線>
図1、
図2に示すように、第1面フィルム1、第2面フィルム2には、それぞれ折予定線18、19が形成されている。折予定線18、19は、上縁部4と下縁部5を結ぶ方向に延びる線であり、好ましくは、第1側縁部6、第2側縁部7に平行な直線状の線分である。折予定線18、19の形態としては、特に限定されないが、本実施形態では、熱罫線加工によって形成された断面V字状の凹部である。本実施形態では、この凹部が、第1面フィルム1、第2面フィルム2のそれぞれ外面側、すなわち、第1面フィルム1、第2面フィルム2の互いに対向しない側に形成されている。
【0022】
折予定線18、19の形成範囲としても、特に限定はないが、本実施形態では、上縁部4から、上縁部4と下縁部5のちょうど中間となる位置まで形成されている。本実施形態では、下縁部5寄りにおいては、第2側縁部7側を大きく折り込む必要がないため、折予定線18、19も下縁部5寄りの位置においては重要性が低い。ただし、折予定線18、19が上縁部4から下縁部5まで形成されていてもよい。
【0023】
図1、
図2において、Wは、第1側縁部シール部16の内縁と第2側縁部シール部17の内縁との距離であり、収容部11の幅を示している。幅(距離)Wは、パウチのいわゆる内寸幅である。また、
図1において、CLは、仮想的な中央線を示している。この中央線CLは、第1側縁部シール部16の内縁、第2側縁部シール部17の内縁と等距離となる直線である。したがって、第1側縁部シール部16の内縁、第2側縁部シール部17の内縁それぞれと、中央線CLとの距離は、W/2である。本実施形態では、折予定線18、19は、中央線CLと第2側縁部シール部17の内縁と等距離となる位置に形成されている。したがって、中央線CL、第2側縁部シール部17それぞれと、折予定線18、19との距離は、W/4である。すなわち、折予定線18、19は、第2側縁部シール部17から、パウチ幅内寸の1/4の位置に形成されている。
【0024】
折り込まれた際、第2側縁部シール部17は、中央線CLより第1側縁部6側に近付かない位置とすることが好ましい。第2側縁部シール部17が中央線CLより第1側縁部6側に近付くと、第2側縁部シール部17の上縁部4側の端部が、第1側縁部6寄りの位置における上縁部4と離れてしまう。このため、パウチ形状のバランスが崩れ、逆に自立性を損ねてしまう。そのため、折予定線18、19は、第2側縁部シール部17の内縁から、パウチ幅内寸の1/4以下の位置に形成されていることが好ましい。また、第2側縁部シール部17が、大きく折り込まれないと、パウチの上縁側が狭くならず、自立性を十分に高めることが難しい。そのため、折予定線18、19は、第2側縁部シール部17の内縁から、パウチ幅内寸の1/8以上の位置に形成されていることが好ましい。
【0025】
中間体のパウチは、
図1、
図2に示したように、第1面フィルム1と第2面フィルム2の間に、折り込まれた底面フィルム3が挟まれて形成され、底部ガセット部9を有するパウチである。そして、
図1、
図2に示した中間体のパウチは、上縁部4と、上縁部4と対向する下縁部5と、上縁部4と下縁部5の間に延びる第1側縁部6と第2側縁部7と、第2側縁部7に沿って形成された第2側縁部シール部17と、を有し、第2側縁部7寄りの位置において、上縁部4から下縁部5に向かう方向に延びる折予定線18、19が形成されている、パウチである。さらに、
図1、
図2に示した中間体のパウチは、折予定線18、19は、上縁部4寄りの位置にのみ形成されているパウチである。
【0026】
<折込加工時>
図1、
図2に示したような中間体のパウチは、製品として出荷され、内容物を充填する充填者に納入することもできる。充填者とは、例えば、内容物が食品である場合、食品メーカーである。充填者は、納入された中間体のパウチに対して、内容物の充填を行うとともに追加の加工を行って、内容物が充填された封止されたパウチを得ることができる。
図4は、本発明の一実施形態に係るパウチの折加工時における正面図である。
図5は、本発明の一実施形態に係るパウチの折加工時における背面図である。
図4は、
図1の正面図に対応しており、
図1に示した中間体のパウチの第2側縁部7を第1側縁部6側に折り込んだ状態を示している。
図5は、
図2の背面図に対応しており、
図2に示した中間体のパウチの第2側縁部7を第1側縁部6側に折り込んだ状態を示している。
【0027】
折り込みは、折予定線18の上縁部シール予定部14´における部分である折予定線第1部分18a、折予定線19の上縁部シール予定部14´における部分である折予定線第1部分19aを固定して行う。具体的には、第1面フィルム1においては、折予定線第1部分18aを固定して、第1面フィルム1の内面どうしを重ね合わせるようにして折り込む。また、同様に、第2面フィルム2においては、折予定線第1部分19aを固定して、第2面フィルム2の内面どうしを重ね合わせるようにして折り込む。
【0028】
折り込む際、下縁部5寄りの第2側縁部7は、移動可能な程度に比較的弱い力で軽く保持しておく。このため、下縁部5寄りの第2側縁部7は、上縁部4寄りにおける折り込みに引っ張られて、わずかに移動する。折り込みは、第2側縁部シール部17の内縁と上縁部4が交差する位置が、中央線CLと重なる位置まで移動させることにより行う。この結果、パウチは、
図4、
図5に示したように、上縁部4側が狭く、下縁部5側が広い形状となる。内容物は、狭くなった上縁側における、第1側縁部シール部16の内縁と、第2側縁部シール部17の内縁の間から充填される。
【0029】
<収容部>
上縁部4側の開口を介して内容物が収容(充填)された後、
図4、
図5において14´と示されている上縁部シール予定部(一点鎖線より上側)に第1上縁部シール部14a、第2上縁部シール部14b、第3上縁部シール部14cが形成され、パウチが封止される(
図6、
図7参照)。
図6は、封止された状態のパウチの正面図である。
図7は、封止された状態のパウチの背面図である。
図8は、封止された状態のパウチの側面図である。
図8においては、
図6における矢印Eの方向から見た側面図を示している。
図9は、封止された状態のパウチの横断面図である。
図9において、
図9(a)は、
図6におけるA-A線における断面図であり、
図9(b)は、
図6におけるB-B線における断面図であり、
図9(c)は、
図6におけるC-C線における断面図であり、
図9(d)は、
図6におけるD-D線における断面図である。なお、図示の都合上、
図6~
図9においては内容物の図示は省略してある。
【0030】
図6に示すように、第1上縁部シール部14aは、上縁部4に沿って中央線CLから折予定線第1部分18aに亘って形成される。
図7に示すように、第2上縁部シール部14bは、上縁部4に沿って中央線CLから折予定線第1部分19aに亘って形成される。
図6、
図7に示すように、第3上縁部シール部14cは、上縁部4に沿って第1側縁部シール部16から中央線CLに亘って形成される。
図6の正面図においては、第2上縁部シール部14bは、第1上縁部シール部14aの背後に隠れており、
図7の背面図においては、第1上縁部シール部14aは、第2上縁部シール部14bに隠れている。第1上縁部シール部14aは、第1面フィルム1の内面どうしを接合したシール部である。第2上縁部シール部14bは、第2面フィルム2の内面どうしを接合したシール部である。第3上縁部シール部14cは、第1面フィルム1の内面と第2面フィルム2の内面を接合したシール部である。
【0031】
第1上縁部シール部14aにより接合された第1面フィルム1の一部は、第3ひだ部25aを形成し、第2上縁部シール部14bにより接合された第2面フィルム2の一部は、第4ひだ部25bを形成する。上縁部4付近に形成された第3ひだ部25aと第4ひだ部25bによりパウチの側部が一部ガセット状となる。第2側縁部シール部17の上縁部4寄りの端部は、第3ひだ部25aと第4ひだ部25bに挟まれた状態となる。
【0032】
収容部11は、第1側縁部シール部16の内縁と、第2側縁部シール部17の内縁と、第1底部シール部15aの内縁と、第3上縁部シール部14cの内縁と、で画成されている。したがって、第1側縁部シール部16の内縁、第2側縁部シール部17の内縁、第1底部シール部15aの内縁、第3上縁部シール部14cの内縁は、収容部11の外縁となる。
【0033】
<内容物>
内容物としては、特に限定されず、食品であっても、非食品であってもよい。また、内容物の形態は、固体であっても液体であってもよい。
【0034】
図6~
図9の例では、収容部11に内容物(調味料など)の充填後、第1上縁部シール部14a、第2上縁部シール部14b、第3上縁部シール部14cで封止する。上縁部4から第1側縁部6に亘って形成された開封予定線12からパウチを開封することができる。
図6~
図9に示したような封止されたパウチは、第1面フィルム1と第2面フィルム2の間に、折り込まれた底面フィルムが挟まれて形成され、底部ガセット部9を有するパウチである。そして、
図6~
図9に示したパウチは、上縁部4と、上縁部4と対向する下縁部5と、上縁部4と下縁部5の間に延びる第1側縁部6および第2側縁部7と、第2側縁部7に沿って形成された第2側縁部シール部17と、第2側縁部7寄りの位置における上縁部4に沿って形成され、第1面フィルム1の内面どうしが接合された第1上縁部シール部14aと、第2側縁部7寄りの位置における上縁部4に沿って形成され、第2面フィルム2の内面どうしが接合された第2上縁部シール部14bと、第1側縁部6寄りの位置における上縁部4に沿って形成され、第1面フィルム1と第2面フィルム2が接合された第3上縁部シール部14cと、を有し、第2側縁部シール部17の一部が、第1上縁部シール部14aと第2上縁部シール部14bの間に配置されており、第2側縁部7は、上縁部4に近付くにつれて第1側縁部6に近付くように配置されている、パウチである。
【0035】
また、
図6~
図9に示したパウチは、第1面フィルム1、第2面フィルム2の折り返し部分には、上縁部4から下縁部5に向かう方向に延びる折予定線18、19が形成されているパウチである。さらに、
図6~
図9に示したパウチは、折予定線18、19は、上縁部4寄りの位置にのみ形成されているパウチである。
【0036】
<フィルムの詳細>
パウチの第1面フィルム1、第2面フィルム2、底面フィルム3としては、積層フィルムを用いることができる。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層(例えばバリア層)、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。また、これらの各層を積層するために接着剤層を用いることもできる。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。本実施形態に係るパウチは、熱に対する耐性を有していてもよい。この場合、基材層は、耐熱性をもつ材料からなることが好ましい。例えば、基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm~50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
【0037】
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
【0038】
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋してパウチとするときの最も容器の内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。シーラント層の厚みは、30μm以上150μm以下である。シーラント層は未延伸であることが好ましい。
【0039】
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。その他にも、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
【0040】
積層フィルムの層構成の具体例としては、例えば、基材層が1層のものとして以下のようなものが挙げられる。もちろん以下に限定されるものではない。
・透明蒸着延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/接着剤/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)120μm(総厚139μm)
・透明蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/接着剤/LLDPE100μm(総厚116μm)
【0041】
また、基材層が2層のものとして以下のようなものが挙げられる。
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/LLDPE100μm(総厚134μm)
・ONY15μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/LLDPE100μm(総厚134μm)
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/CPP50μm(総厚84μm)
・PET12μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/CPP60μm(総厚91μm)
【0042】
<開封予定線と開封開始手段>
図1に示したように、本実施形態では、上縁部4から第1側縁部6に亘って開封予定線12が定義されている。開封予定線12は、開封が予定される開封予定位置である。開封予定線12は、上縁部4と第1側縁部6を結ぶ方向に形成されている。本実施形態では、上縁部シール予定部14´、第1側縁部シール部16にそれぞれ開封開始手段13が形成されている。開封開始手段13は、ノッチとも呼ばれる切り込みや切り欠きにより実現することができる。本実施形態では、開封開始手段13は、上縁部4、第1側縁部6から延びる切り込みである。本実施形態では、開封予定線12は、現実に形成されたものではなく、2つの開封開始手段13を結ぶ直線として定義される。
【0043】
開封開始手段13が形成されていない場合、開封予定線12は、基材層を貫通し、且つ、シーラント層を貫通しないハーフカット線により実現できる。ハーフカット線の場合、開封予定線12は、刃物を用いて形成してもよいし、レーザー加工により形成してもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、連続的に延びる線であってもよいし、断続的に延びる線であってもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、パウチの上縁部4から第1側縁部6に至るように設けてもよいし、パウチの上縁部4、第1側縁部6には達しないように設けてもよい。
【0044】
開封予定線12は、直進カット性フィルムで実現されていてもよい。直進カット性フィルムは、一方の方向に直線状に引き裂くことが可能なフィルムである。直進カット性フィルムは、MD方向(フィルムの流れ方向)における引張強度がTD方向(MD方向と直交する方向)における引張強度より大きくなっている。開封予定線12を直進カット性フィルムで実現する場合には、基材層およびシーラント層の少なくともいずれかに直進カット性フィルムを用いる。基材層に直進カット性フィルムを用いる場合、基材層として、例えば、ユニチカ株式会社製のエンブレット(登録商標)PCやエンブレム(登録商標)NCを用いることができる。なお、エンブレット(登録商標)PCのMD方向における引張強度は200MPaであり、TD方向における引張強度は180MPaである。また、シーラント層に易カット性フィルムを用いる場合、シーラント層として、例えば、フタムラ化学株式会社製のLL-MTNSTを用いることができる。
【0045】
直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、上縁部4に沿った方向であれば、どの位置であっても開封することができる。このため、表示がなされていない場合には、どこから切るべきかの判断が難しい。そこで、直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、開封予定線の表示を印刷により行う。例えば、
図1に一点鎖線で示した開封予定線の位置に、実際に線を印刷する等して、開封予定線12の位置を定めることができる。
【0046】
開封予定線12として、ハーフカット線、直進カット性フィルム、印刷表示がない場合であっても、ノッチのような開封開始手段が、上縁部4、第1側縁部6の少なくとも一方に形成されている場合は、開封開始手段を通って上縁部4と第1側縁部6を結ぶ方向に沿った線が開封予定線として定義される。
【0047】
<使用方法>
図6~
図9に示したような本実施形態に係るパウチの使用方法について説明する。
図6~
図9に示したパウチは、内容物が充填され、上縁部が封止された状態のパウチである。例えば、内容物として液体が収容されたパウチを用いたものとする。まず、開封予定線12に沿って、上縁部4と第1側縁部6が交差する隅部を切り取り、パウチを開封する。これにより、収容部11に開口を形成する。そして、この開口から、液体の内容物を使用のため注出する。使用のために内容物を注出するごとに、下方である下縁部5側の底面フィルム3上で保持される内容物の量が減る。これにより、自立させたときのパウチの安定性は徐々に失われていく。
【0048】
本実施形態に係るパウチでは、第2側縁部7寄りの位置における上縁部4に沿って形成され、第1面フィルム1の内面どうしが接合された第1上縁部シール部14aと、第2側縁7部寄りの位置における上縁部4に沿って形成され、第2面フィルム2の内面どうしが接合された第2上縁部シール部14bと、を有する。この第1上縁部シール部14aと第2上縁部シール部14bが、
図8に示すように、上縁部4側において、水平方向に開くため、内容物が減少しても、パウチが萎むことを妨げ、長く自立性が確保される。
【0049】
本実施形態に係るパウチでは、
図6~
図9に示すように、第2側縁部シール部17の一部が、第1上縁部シール部14aと第2上縁部シール部14bの間に配置されており、第2側縁部7は、上縁部4に近い程、第1側縁部6に近くなるように配置されている。このため、上縁部4に近い程、パウチの水平方向の幅が狭くなり、下縁部5に近い程、パウチの水平方向の幅が広くなる。これにより、底部ガセット部9が安定し、内容物が少なくなった場合でも、安定して自立することができる。
【0050】
本実施形態に係るパウチでは、
図6~
図9に示すように、第2側縁部シール部17の一部が、第1上縁部シール部14aと第2上縁部シール部14bの間に配置されている。これにより、第3ひだ部25a、第2側縁部シール部17、第4ひだ部25bが3枚ガセットと呼べるような形態となる。そして、第3ひだ部25a、第4ひだ部25bとともに、第2側縁部シール部17が柱の役割を果たし、パウチが倒れることを抑止することができる。
【0051】
<実施例1>
第1基材層として厚み12μmのPETフィルム、バリア層として7μmのアルミニウム(ALM)箔、第2基材層として厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルム、シーラント層として厚み80μmのLLDPEフィルムを用いた。具体的には、まず、基材層となる厚み12μmのPETフィルムの内面側に印刷層を形成した。印刷層としては、開封予定線12の位置を示す線分の印刷も含まれている。その後、接着剤層を介して印刷層側の面と厚み7μmのアルミニウム箔を貼り合わせた。そして、接着剤層を介してアルミニウム箔側の面と厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルムを貼り合わせた。さらに、接着剤層を介してONYフィルム側の面と厚み80μmのLLDPEフィルムを貼り合わせた。この結果、PET12μm/印刷層/接着剤層/ALM7μm/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/LLDPE80μmの層構成となる積層フィルムである包装材料が得られた。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
【0052】
得られた包装材料である積層フィルムを、230mm×130mmに切り出して第1面フィルム1と第2面フィルム2を形成した。第1面フィルム1と第2面フィルム2には、開封予定線12を定義する開封開始手段13としての切込みを、上縁部4と第1側縁部6に形成した。次に、第1面フィルム1、第2面フィルム2のそれぞれ外面となる側に、熱罫線加工を行い、断面V字状の凹部である折予定線18、19を形成した。具体的には、折予定線18、19を、第1側縁部6、第2側縁部7に平行な直線状にして、第1側縁部シール部16の内縁、第2側縁部シール部17の内縁となる予定位置の距離を1としたときに、第2側縁部シール部17の内縁となる予定位置から1/4となる位置に形成した。続いて、積層フィルムを、130mm×70mmに切り出して底面フィルム3を形成した。
【0053】
続いて、第1面フィルム1、第2面フィルム2、底面フィルム3を用いて
図1に示した中間体のパウチ(第1上縁部シール部14a、第2上縁部シール部14b、第3上縁部シール部14cが形成されていない状態のパウチ)を形成した。その後、上縁部4側の開口から収容部11に内容物として水300mlを充填した。
【0054】
そして、折予定線第1部分18a、折予定線第1部分19aを固定して、第2側縁部7を第1側縁部6側に折り込んだ。この際、第1面フィルム1においては、折予定線第1部分18aを固定して、第1面フィルム1の内面どうしを重ね合わせるようにして折り込み、第2面フィルム2においては、折予定線第1部分19aを固定して、第2面フィルム2の内面どうしを重ね合わせるようにして折り込んだ。その後、上縁部4側の開口を介して内容物である液体を充填した。そして、上縁部シール予定部14´に第1上縁部シール部14a、第2上縁部シール部14b、第3上縁部シール部14cを形成し、
図6~
図9に示したようなパウチを得た。
【0055】
第1上縁部シール部14a、第2上縁部シール部14b、第3上縁部シール部14cのシール幅を10mm、第1底部シール部15aと下縁部5の距離が最短となる位置のシール幅を5mm、第1側縁部シール部16、第2側縁部シール部17のシール幅を5mmとした。折込部3aからパウチの下縁部5までの距離は35mm、上縁部4と下縁部5の距離は230mm、第1側縁部シール部16の内縁と第2側縁部シール部17の距離Wは120mm、とした。
【0056】
<実施例2>
第1基材層として厚み12μmのPETフィルム、第2基材層として厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルム、シーラント層として厚み100μmのLLDPEフィルムを利用し、PET12μm/印刷層/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/LLDPE100μmの層構成となる積層フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、
図6~
図9に示したようなパウチを形成した。
【0057】
<実施例3>
基材層として厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルム、シーラント層として厚み120μmのLLDPEフィルムを利用し、ONY15μm/接着剤層/LLDPE120μmの層構成となる積層フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、
図6~
図9に示したようなパウチを形成した。
【0058】
<比較例1>
折予定線18、19を形成しない以外は、実施例1と同様にして、
図1に示したようなパウチを製造した。その後、上縁部4側の開口から内容物である液体を充填し、上縁部シール予定部14´において、第1面フィルム1と第2面フィルム2の内面どうしを接合して、封止されたパウチを得た。
【0059】
<比較例2>
折予定線18、19を形成しない以外は、実施例2と同様にして、
図1に示したようなパウチを製造した。その後、上縁部4側の開口から内容物である液体を充填し、上縁部シール予定部14´において、第1面フィルム1と第2面フィルム2の内面どうしを接合して、封止されたパウチを得た。
【0060】
<比較例3>
折予定線18、19を形成しない以外は、実施例3と同様にして、
図1に示したようなパウチを製造した。その後、上縁部4側の開口から内容物である液体を充填し、上縁部シール予定部14´において、第1面フィルム1と第2面フィルム2の内面どうしを接合して、封止されたパウチを得た。
【0061】
<自立性試験>
実施例1~3と比較例1~3のパウチについて、収容部11内における内容物である液体の量を変化させながら、自立性の試験を行った。具体的には、まず、収容部内に最大容量の半分の水を入れた状態で底部ガセット部9を下方にして平面に置いて自立させた。この初期状態では、実施例1~3と比較例1~3の全てのパウチが自立した。次に、開封開始手段13からパウチの隅を切り取って開口を形成し、この開口から50mlの水を排出して、自立させた。実施例1~3と比較例1~3の各パウチについて、50mlずつ水を排出して自立させる作業を繰り返し行った。実施例1~3、比較例1~3を比較すると、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3のいずれの組み合わせにおいても、比較例のパウチが自立を保てず倒れてしまった量と同量の水が入った実施例のパウチは、自立した状態を保っていた。
【0062】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第1面フィルム1、第2面フィルム2、底面フィルム3を、それぞれ3枚の別体のフィルムとしてパウチを構成するようにしたが、2枚や1枚のフィルムで構成してもよい。例えば、第1面フィルム1と底面フィルム3と第2面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いてもよいし、第1面フィルム1を構成するフィルムと、第2面フィルム2と底面フィルム3が連設されたフィルムの計2枚のフィルムを用いてもよい。第1面フィルム1と底面フィルム3と第2面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いた場合、下縁部5においてシール部を形成せず、1枚のフィルムを下縁部5で2回、折込部3aで1回折り返すことにより、底部ガセット部9を形成することができる。
【0063】
また、上記実施形態においては、第1面フィルム1と第2面フィルム2は、お互いを区別するため、説明の便宜上、「第1面」と「第2面」を定めたものである。第1面フィルム1と第2面フィルム2は、互いに対称であるため、どちらを「第1面」として、どちらを「第2面」としてもよい。また、第1側縁部6と第2側縁部7も、お互いを区別するため、説明の便宜上、「第1」と「第2」を定めたものである。第1側縁部6と第2側縁部7は、互いに対称であるため、どちらを「第1」として、どちらを「第2」としてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1・・・第1面フィルム
2・・・第2面フィルム
3・・・底面フィルム
3a・・・折込部
3f・・・底面フィルムの第1部分
3g・・・底面フィルムの第2部分
4・・・上縁部
5・・・下縁部
6・・・第1側縁部
7・・・第2側縁部
9・・・底部ガセット部
9a・・・第1ひだ部
9b・・・第2ひだ部
11・・・収容部
12・・・開封予定線
13・・・開封開始手段
14a・・・第1上縁部シール部
14b・・・第2上縁部シール部
14c・・・第3上縁部シール部
14´・・・上縁部シール予定部
15・・・底部シール部
15a・・・第1底部シール部
15b・・・第2底部シール部
16・・・第1側縁部シール部
17・・・第2側縁部シール部
18、19・・・折予定線
18a、19a・・・折予定線第1部分
25a・・・第3ひだ部
25b・・・第4ひだ部