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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】照明装置および照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20240730BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20240730BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/175
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020164522
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022056660
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 将人
(72)【発明者】
【氏名】森山 厳與
(72)【発明者】
【氏名】水谷 有輝
(72)【発明者】
【氏名】加藤 聖
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-093204(JP,A)
【文献】特開2007-018773(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0290130(US,A1)
【文献】特開2015-018823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/125
H05B 47/175
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラが撮影する撮影範囲を複数の領域に区画し、区画した複数の領域の画像に映り込む照明対象が前記領域間を移動する前記照明対象の行動パターンおよび隣接機器情報に基づいて自装置と通信可能な他の照明装置の照明態様を制御する制御部と;
前記撮影範囲の少なくとも一部を照明する光源と;
を具備する照明装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記照明対象の移動方向を推定し、推定した前記移動方向に隣り合う他の照明装置が有する光源を点灯させる請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記照明対象の移動方向を推定した場合、前記制御部は、推定した前記移動方向とは異なる方向に隣り合う他の照明装置が有する光源を消灯する請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記カメラが撮影する前記撮影範囲から前記照明対象が離れた場合、前記制御部は、自装置の前記光源を消灯する請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記光源を有する照明ユニットと;
前記カメラを有するカメラユニットと;
を具備する請求項1~4のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項6】
複数のカメラと;
前記複数のカメラがそれぞれ撮影する撮影範囲の少なくとも一部をそれぞれ照明するとともに、互いに通信可能な複数の照明装置と;
を具備し、
前記照明装置は、
前記カメラが撮影する撮影範囲を複数の領域に区画する画像処理部と;
前記画像処理部が区画した複数の領域の画像に映り込む照明対象が前記領域間を移動する前記照明対象の行動パターンおよび隣接機器情報に基づいて前記照明対象の移動方向を推定する推定部と;
前記推定部が推定した前記移動方向に隣り合う他の照明装置が有する光源を点灯させる報知部と;
を具備する照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置および照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人感センサによる検知結果に応じて、複数の照明装置を制御する照明システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-216356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ユーザの利便性を向上させる点において改善の余地があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザの利便性を向上させることができる照明装置および照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明装置は、制御部と光源とを具備する。制御部は、カメラが撮影する撮影範囲を複数の領域に区画し、区画した複数の領域の画像に映り込む照明対象が領域間を移動する照明対象の行動パターンおよび隣接機器情報に基づいて自装置と通信可能な他の照明装置の照明態様を制御する。光源は、撮影範囲の少なくとも一部を照明する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上させることができる照明装置および照明システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る照明システムの一例を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る照明装置の一例を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、区画情報に基づいて区画された複数の領域の一例を示す図である。
図5図5は、行動パターンの一例を示す説明図である。
図6図6は、行動パターンの他の例を示す説明図である。
図7図7は、隣接機器情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態に係る照明装置および照明システムを説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する照明装置および照明システムは、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。
【0010】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、制御部40と光源31とを具備する。制御部40は、カメラ21が撮影する撮影範囲の画像に映り込む照明対象5の行動パターンに基づいて自装置と通信可能な他の照明装置1の照明態様を制御する。光源31は、撮影範囲の少なくとも一部を照明する。
【0011】
以下に説明する実施形態に係る制御部40は、照明対象5の移動方向を推定し、推定した移動方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を点灯させる。
【0012】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、照明対象5の移動方向を推定した場合、制御部40は、推定した移動方向とは異なる方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を消灯する。
【0013】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、カメラ21が撮影する撮影範囲から照明対象5が離れた場合、制御部40は、自装置の光源31を消灯する。
【0014】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、光源31を有する照明ユニット30と、カメラ21を有するカメラユニット20を具備する。
【0015】
以下に説明する実施形態に係る照明システム100は、複数のカメラ21と、複数の照明装置1とを具備する。複数の照明装置1は、複数のカメラ21がそれぞれ撮影する撮影範囲の少なくとも一部をそれぞれ照明するとともに、互いに通信可能である。また、照明装置1は、推定部43と報知部44とを具備する。推定部43は、カメラ21が撮影する撮影範囲の画像に映り込む照明対象5の行動パターンに基づいて照明対象5の移動方向を推定する。報知部44は、推定部43が推定した移動方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を点灯させる。
【0016】
[実施形態]
[照明システム]
まず、図1を用いて、実施形態に係る照明システム100の適用例を説明する。図1は、実施形態に係る照明システムの一例を示す説明図である。
【0017】
図1に示す照明システム100は、互いに通信可能な複数の照明装置1を備える。照明装置1は、例えば、フロア2の天井に設置され、点灯によりフロア2の床面を照明する照明装置である。ここで、照明装置1について、図2を用いて説明する。
【0018】
図2は、実施形態に係る照明装置の一例を示す斜視図である。実施形態に係る照明装置1は、天井直付けタイプの照明装置であり、いわゆるベースライトである。図2に示す例において、照明装置1は、カメラユニット20と照明ユニット30とを有する。なお、照明装置1は、ベースライトに限られず、シーリングライトやダウンライト、スポットライトなどであってもよい。
【0019】
カメラユニット20は、照明装置1の周囲の所定の領域を撮影する撮影装置である。照明ユニット30は、光源の点灯によりカメラユニット20の撮影領域の少なくとも一部を照明する照明装置である。すなわち、カメラユニット20の撮影領域と、照明ユニット30が照明する範囲とは一致してもよく、一致しなくてもよい。また、カメラユニット20は、照明ユニット30と一体に配設されていなくてもよく、カメラユニット20と照明ユニット30との間に空間を設けて配設されてもよい。
【0020】
図1に戻り、複数の照明装置1は、カメラユニット20の撮影領域が隣り合うようにそれぞれ配置されている。例えば、フロア2は、第1方向に隣り合う領域3-1~3-3、領域3-6~3-4にそれぞれ区画されている。領域3-1と領域3-6、領域3-2と領域3-5、領域3-3と領域3-4は、第1方向に交差する第2方向に隣り合うようにそれぞれ配置されている。
【0021】
また、領域3-1~3-6には、照明装置1-1~1-6がそれぞれ配置されている。領域3-1~3-6は、照明装置1-1~1-6がそれぞれ有するカメラユニット20(図2参照)の撮影領域に対応している。なお、領域3-1~3-6の境界は、例えば、壁や仕切などの配置による物理的な区画であってもよく、カメラユニット20の撮影領域に基づく仮想的な区画であってもよい。
【0022】
また、フロア2は、例えば、フロア2の利用者などの照明対象5が出入りする出入口2aを有している。出入口2aは、例えば、領域3-5に面している。照明システム100は、領域3-5に位置する照明対象5の移動に応じた態様で照明装置1-1~1-6による照明を制御する。なお、領域3-5に配置された照明装置1-5は、出入口2aからの照明対象5の入退場に応じて点灯/消灯するものとする。
【0023】
図1に示した照明システム100は、照明装置1-5のカメラユニット20(図2参照)で撮影された画像中に対象画像5Aとして映り込んだ照明対象5の行動パターンに基づき、照明対象5の移動方向を推定する(ステップS11)。次いで、照明システム100は、推定した照明対象5の移動方向に隣り合う照明装置1を点灯させる(ステップS12)。図1に示す例では、照明対象5が現在存在する領域3-5に配置されている照明装置1-5が、領域3-2を照明する照明装置1-2を点灯させる。
【0024】
さらに、照明システム100は、照明装置1-2のカメラユニット20(図2参照)で撮影された画像中に対象画像5Aとして映り込んだ照明対象5の行動パターンに基づき、照明対象5の移動方向を推定する(ステップS13)。次いで、照明システム100は、推定した照明対象5の移動方向に隣り合う照明装置1を点灯させる(ステップS14)。図1に示す例では、照明対象5が現在存在する領域3-2に配置されている照明装置1-2が、領域3-3を照明する照明装置1-3を点灯させる。
【0025】
そして、照明システム100は、照明装置1-2が推定した移動方向とは異なる方向に隣り合う他の照明装置1を消灯させる(ステップS15)。図1に示す例では、照明装置1-2は、領域3-5を照明する照明装置1-5を消灯させる。このように、照明システム100によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。以下、実施形態に係る照明装置1について、詳細に説明する。
【0026】
[照明装置の構成]
次に、照明装置1の構成例について説明する。図3は、実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。図3に示すように、照明装置1は、通信部10と、カメラユニット20と、照明ユニット30と、制御部40と、記憶部50とを有する。
【0027】
通信部10は、他の照明装置1との間で情報の送受信をそれぞれ行う。通信部10は、例えば、所定の通信回路またはNIC(Network Interface Card)等によって実現される。自装置と他の照明装置1との通信方式は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの無線通信であってよい。なお、自装置と他の照明装置1との通信方式は、任意の通信方式であってよく、例えば、有線通信、赤外線通信等であってもよい。
【0028】
カメラユニット20は、カメラ21と、カメラ制御部22と、記憶部23とを有する。カメラ21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子を備え、所定の画角を撮影して画像データを生成する。なお、画像データは、動画データであってもよく、静止画データであってもよい。
【0029】
カメラ制御部22は、カメラ21による撮影を制御する。また、カメラ制御部22は、カメラ21の撮影により生成した画像データを制御部40に出力する。
【0030】
記憶部23は、カメラユニット20の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部23は、カメラ21が撮影した画像、またはカメラ21の撮影により生成した画像データを記憶してもよい。記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。
【0031】
照明ユニット30は、光源31と、照明制御部32と、記憶部33とを有する。光源31は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を有する。光源31は、照明制御部32から出力された制御信号に応じた態様で点灯または消灯する。
【0032】
照明制御部32は、光源31の点灯および消灯を制御する。照明制御部32は、消灯する光源31を点灯し、あるいは点灯する光源31を消灯する。光源31の調光が可能な照明ユニット30の場合、照明制御部32は、光源31の調光度を制御してもよい。
【0033】
記憶部33は、照明ユニット30の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。なお、記憶部33は、後述する記憶部50に設けられていてもよい。
【0034】
記憶部50は、制御部40の各種制御を実現するためのプログラムを記憶する。記憶部50は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部50には、区画情報51、パターン情報52、隣接機器情報53が記憶される。
【0035】
区画情報51は、後述する画像処理部41で区画する複数の領域の位置および範囲に関する情報である。画像処理部41は、区画情報51に基づいて、カメラ21で撮影された画像3Aを、複数の領域に区画することができる。ここで、区画情報51に基づいて区画された複数の領域について、図4を用いて説明する。
【0036】
図4は、区画情報に基づいて区画された複数の領域の一例を示す図である。図4は、例えば、カメラユニット20で生成された画像3Aである。図4では、画像3Aを、第1方向および第2方向にそれぞれ3分割した9つの領域R01~R09に区画している。なお、画像処理部41が区画する領域の数、配置および形状は、図示した例に限られない。また、画像3Aは、複数の領域のいずれにも属しない部分を有してもよい。
【0037】
パターン情報52は、画像3Aに映り込む照明対象5の行動パターンと、行動パターンに応じて推定される照明対象5の移動方向とを対応付けた情報である。図5は、行動パターンの一例を示す説明図である。図6は、行動パターンの他の例を示す説明図である。
【0038】
図5に示す画像3Aには、領域R08→領域R05→領域R02に移動する照明対象5の行動パターン5Pが示されている。かかる場合、後述する推定部43は、例えば、図5に示す方向D01~D04のうち、方向D01に照明対象5が移動すると推定する。
【0039】
また、図6に示す画像3Aには、領域R08→領域R05→領域R06に移動する照明対象5の行動パターン5Pが示されている。かかる場合、後述する推定部43は、例えば、方向D01~D04のうち、方向D02に照明対象5が移動すると推定する。
【0040】
隣接機器情報53は、自装置である照明装置1に隣接する他の照明装置1に関する情報である。例えば、図1に示す照明システム100において、照明装置1-2に隣接する隣接機器は、照明装置1-1、1-3、1-5である。同様に、照明装置1-3に隣接する隣接機器は、照明装置1-2、1-4である。
【0041】
図7は、隣接機器情報の一例を示す図である。隣接機器情報53には、例えば、「機器ID」、「位置」が含まれる。「機器ID」は、複数の照明装置1を識別するための識別情報を示す。「機器ID」は、例えば、SSID(Service Set Identifier)である。「機器ID」は、例えば、Mac(Media Access Control)アドレスなどであってもよい。「位置」は、例えば、照明装置1の座標を示す情報である。「位置」は、例えば、照明装置1の絶対位置に関する情報であってもよく、照明装置1が設置されている領域に関する情報であってもよい。また、隣接機器情報53には、例えば、隣接する他の照明装置1の点灯/消灯の情報が含まれていてもよい。
【0042】
制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。
【0043】
制御部40は、カメラユニット20で撮影された画像を処理し、所定の処理を実行する。制御部40は、画像処理部41と、抽出部42と、推定部43と、報知部44と、受付部45を有する。
【0044】
画像処理部41は、カメラユニット20から出力された画像データを取得する。画像処理部41は、記憶部50に記憶された区画情報51に基づいて画像3Aを区画する(図4参照)。
【0045】
抽出部42は、画像3Aに映り込む照明対象5を抽出する。抽出部42は、例えば、画像処理部41で処理した画像データに基づき、画像3Aに映り込む照明対象3を抽出する。抽出部42による照明対象5の抽出処理には、任意の画像認識処理を適用することができる。
【0046】
抽出部42が認識する照明対象5は、例えば、フロア2を移動する人および動物である。また、照明対象5は、フロア2を自律的に移動するロボットその他の移動体を含んでもよい。
【0047】
また、抽出部42は、画像処理部41が処理した複数の領域のうち、抽出部42が抽出した照明対象5が映り込む領域を特定する。抽出部42は、照明対象5であると特定された部分の全面積のうち50%超、例えば、75%以上が位置する領域を、照明対象5が映り込む領域と特定することができる。なお、抽出部42は、複数の領域を特定してもよい。
【0048】
推定部43は、抽出部42が抽出した照明対象5の移動方向を推定する。推定部43は、例えば、記憶部50に記憶されたパターン情報52(図3参照)に基づいて照明対象5の移動方向を推定する。
【0049】
報知部44は、推定部43が推定した照明対象5の移動方向に基づき、自装置と移動方向に隣り合う他の照明装置1の光源31を点灯させる。また、報知部44は、推定部43が推定した照明対象5の移動方向に基づき、移動方向とは異なる方向に自装置と隣り合う他の照明装置1の光源31を消灯させる。なお、報知部44による他の照明装置1の点灯および消灯は、記憶部50に記憶された隣接機器情報53に基づいて行うことができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0050】
受付部45は、自装置と隣り合う他の照明装置1から報知された光源31を点灯させる制御指示を受け付ける。受付部45は、自装置と隣り合う他の照明装置1から報知された光源31を消灯させる制御指示を受け付ける。
【0051】
なお、制御部40は、パターン情報52を学習する学習部をさらに有してもよい。これにより、推定部43が実行する照明対象5の移動方向の推定精度が向上する。
【0052】
[変形例]
上記した実施形態では、照明装置1がカメラユニット20を有するとして説明したが、これに限らず、照明装置1とは別体のカメラユニット20を有してもよい。かかる場合、例えば画像処理部41の機能を、カメラユニット20を有する撮像装置(不図示)が有してもよい。
【0053】
また、上記した実施形態では、複数の照明装置1は、カメラ21の撮影領域が互いに隣り合うように配置されるとして説明したが、これに限られない。複数の照明装置1は、例えば、撮影領域の一部が重畳してもよい。
【0054】
また、上記した実施形態では、照明システム100は、互いに通信可能な複数の照明装置1を備えるとして説明したが、これに限られない。照明システム100は、例えば、領域3-1~3-6を照明する照明装置1とともに領域3-1~3-6内に配置され、対応する照明装置1からの制御信号に応じた点灯により各領域3-1~3-6内を照明する照明器具を有してもよい。
【0055】
また、上記した実施形態では、照明対象5は、例えば、オペレータなどの人であるとして説明したが、これに限らない。照明対象5は、フロア2内を自律的に移動するロボットその他の移動体であってもよい。
【0056】
また、図1に示した例では、照明装置1(照明装置1-2)は、照明対象5の移動方向とは異なる方向に隣り合う他の照明装置1(照明装置1-5)が有する光源を消灯する(ステップS15)として説明したが、これに限らない。例えば、照明装置1-5は、カメラ21が撮影する撮影範囲(領域3-5)から照明対象5が離れた場合、自装置である照明装置1-5の光源を消灯してもよい。
【0057】
以上説明したように、実施形態に係る照明装置1は、制御部40と光源31とを具備する。制御部40は、カメラ21が撮影する撮影範囲の画像に映り込む照明対象5の行動パターンに基づいて自装置と通信可能な他の照明装置1の照明態様を制御する。光源31は、撮影範囲の少なくとも一部を照明する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0058】
また、実施形態に係る制御部40は、照明対象5の移動方向を推定し、推定した移動方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を点灯させる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0059】
また、実施形態に係る制御部40は、照明対象5の移動方向を推定し、推定した移動方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を点灯させる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0060】
また、実施形態に係る照明装置1は、照明対象5の移動方向を推定した場合、制御部40は、推定した移動方向とは異なる方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を消灯させる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0061】
また、実施形態に係る照明装置1は、カメラ21が撮影する撮影範囲から照明対象5が離れた場合、制御部40は、自装置の光源31を消灯する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0062】
また、実施形態に係る照明装置1は、光源31を有する照明ユニット30と、カメラ21を有するカメラユニット20を具備する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0063】
また、実施形態に係る照明システム100は、複数のカメラ21と、複数の照明装置1とを具備する。複数の照明装置1は、複数のカメラ21がそれぞれ撮影する撮影範囲の少なくとも一部をそれぞれ照明するとともに、互いに通信可能である。また、照明装置1は、推定部43と報知部44とを具備する。推定部43は、カメラ21が撮影する撮影範囲の画像に映り込む照明対象5の行動パターンに基づいて照明対象5の移動方向を推定する。報知部44は、推定部43が推定した移動方向に隣り合う他の照明装置1が有する光源31を点灯させる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0065】
1 照明装置
2 フロア
20 カメラユニット
21 カメラ
30 照明ユニット
31 光源
41 画像処理部
42 抽出部
43 推定部
44 報知部
45 受付部
51 区画情報
52 パターン情報
53 隣接機器情報
100 照明システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7