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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】空気入りタイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 13/00 20060101AFI20240730BHJP
   B60C 13/02 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
B60C13/00 D
B60C13/00 C
B60C13/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020172635
(22)【出願日】2020-10-13
(65)【公開番号】P2022064108
(43)【公開日】2022-04-25
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】川ノ上 貴裕
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-006342(JP,A)
【文献】特開2016-084044(JP,A)
【文献】特開平02-88310(JP,A)
【文献】特表2017-509534(JP,A)
【文献】国際公開第2009/133892(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 13/00
B60C 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のサイドウォール部を有する空気入りタイヤであって、
前記一対のサイドウォール部の少なくとも一方の外面には、タイヤ周方向に帯状に延びる模様部が構成され、
前記模様部は、タイヤ周方向に並んだ複数の平滑部と、前記平滑部を画定する境界部とを含み、
前記境界部は、前記平滑部の外表面よりもタイヤ外側に突出して前記平滑部の周りを延びる一対のリブと、前記一対のリブの間に設けられた凹凸部とを含み、
前記平滑部の外表面には、スピューが設けられていない、
空気入りタイヤ。
【請求項2】
前記凹凸部は、前記一対のリブの間を延びる複数のリッジを含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記模様部は、前記平滑部を3つ以上含む、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記凹凸部は、前記一対のリブと面一となる頂面を有する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記一対のリブの間の領域の深さは、前記境界部の最大高さよりも小さい、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記複数の平滑部は、タイヤ周方向の一方側に向かってその面積が小さくなっている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
前記境界部は、タイヤ周方向に沿って延びる第1境界部を含み、
前記第1境界部の前記一対のリブは、外側リブと、前記外側リブのタイヤ半径方向内側に配された内側リブとを含み、
前記内側リブの基準サイドウォール面からの最大高さは、前記外側リブの前記基準サイドウォール面からの最大高さよりも大きい、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【請求項8】
前記第1境界部には、スピューが形成されている、請求項7に記載の空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、タイヤのサイドウォール部は、厚さが小さいゴムで覆われている。このため、サイドウォール部の外面には、タイヤの内部構造材であるカーカスの継ぎ目等により、バルジやデントと呼ばれる局部的な凹凸が現れ易い。このため、例えば、下記特許文献1には、 前記凹凸が目立つのを防ぐために、サイドウォール部の外面に装飾模様を有するタイヤが提案されている。
【0003】
他方、タイヤ成形用の加硫金型には、金型キャビティ内からガスを排出するためのベントホールが多数設けられている。これらのベントホールは、金型キャビティ内から空気や加硫中に生じるガスを排出することで空気入りタイヤの成形不良を抑制するのに役立つ一方、空気入りタイヤのサイドウォール部に対応する位置に設けられたベントホールは、ガスととも可塑化したゴムを吸い上げ、ヒゲ状のいわゆるスピューを形成する(例えば、下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-131763号公報
【文献】特開2002-264145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サイドウォール部の外面に、より装飾部を際立たせるために、装飾部と平滑部とを形成することが考えられる。この場合、加硫金型の前記平滑部に対応する位置に多くのベントホールが設けられると、サイドウォール部の平滑部には、多くのスピューが形成される。このようなスピューは、タイヤ回転時に空気抵抗を生じさせ、ひいてはタイヤの転がり抵抗を増加させる傾向があった。
【0006】
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、サイドウォール部の外面に装飾部が構成された空気入りタイヤにおいて、加硫成形不良を抑制しつつ、転がり抵抗を小さくすることを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対のサイドウォール部を有する空気入りタイヤであって、前記一対のサイドウォール部の少なくとも一方の外面には、タイヤ周方向に帯状に延びる模様部が構成され、前記模様部は、タイヤ周方向に並んだ複数の平滑部と、前記平滑部を画定する境界部とを含み、前記境界部は、前記平滑部の外表面よりもタイヤ外側に突出して前記平滑部の周りを延びる一対のリブと、前記一対のリブの間に設けられた凹凸部とを含み、前記平滑部の外表面には、スピューが設けられていない。
【0008】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記凹凸部は、前記一対のリブの間を延びる複数のリッジを含むのが望ましい。
【0009】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記模様部は、前記平滑部を3つ以上含むのが望ましい。
【0010】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記凹凸部は、前記一対のリブと面一となる頂面を有するのが望ましい。
【0011】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記一対のリブの間の領域の深さは、前記境界部の最大高さよりも小さいのが望ましい。
【0012】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記複数の平滑部は、タイヤ周方向の一方側に向かってその面積が小さくなっているのが望ましい。
【0013】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記境界部は、タイヤ周方向に沿って延びる第1境界部を含み、前記第1境界部の前記一対のリブは、外側リブと、前記外側リブのタイヤ半径方向内側に配された内側リブとを含み、前記内側リブの基準サイドウォール面からの最大高さは、前記外側リブの前記基準サイドウォール面からの最大高さよりも大きいのが望ましい。
【0014】
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記第1境界部には、スピューが形成されているのが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を採用したことによって、加硫成形不良を抑制しつつ、転がり抵抗を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態のタイヤのサイドウォール部の外面の拡大図である。
図2図1の平滑部及び境界部の拡大斜視図である。
図3図1のA-A線断面図である。
図4図1のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)1を側面視したときのサイドウォール部3の外面の拡大図である。図1において、円弧状に延びる輪郭が、トレッド部2の外面2sに相当する。図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、乗用車用タイヤであり、トレッド部2の両側に一対のサイドウォール部3を有している。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、自動二輪車用タイヤや重荷重用タイヤに適用されても良い。
【0018】
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定されたものである。「正規状態」とは、各種の規格が定められた空気入りタイヤの場合、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも、無負荷の状態である。各種の規格が定められていないタイヤや、非空気式タイヤの場合、前記正規状態は、タイヤの使用目的に応じた標準的な使用状態であって無負荷の状態を意味する。
【0019】
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
【0020】
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
【0021】
本実施形態のタイヤ1において、一対のサイドウォール部3の少なくとも一方の外面には、タイヤ周方向に帯状に延びる模様部5が構成されている。模様部5は、タイヤ周方向に並んだ複数の平滑部8と、平滑部8を画定する境界部10とを含む。
【0022】
図2には、平滑部8及び境界部10の拡大斜視図が示されている。図2に示されるように、境界部10は、平滑部8の外表面よりもタイヤ外側に突出して平滑部8の周りを延びる一対のリブ15と、一対のリブ15の間に設けられた凹凸部18とを含む。また、平滑部8の外表面には、スピューが設けられていない。なお、本明細書において、スピューとは、金型に設けられたベントホールによって加硫成形時に吸い上げられたヒゲ状の細いゴム片を意味する。
【0023】
本発明のタイヤ1は、上記の構成を採用したことにより、加硫成形不良を抑制しつつ、転がり抵抗を小さくすることができる。その理由としては、以下のメカニズムが推察される。
【0024】
従来では、サイドウォール部に複数の平滑部と、それらを確定する境界部とを設ける場合、境界部を平滑部よりも凹ませる場合が多い。これは、前記平滑部及び境界部に対応する加硫金型の成形面の加工性や、メンテナンス性を考慮して決定されていたものと推察される。一方、発明者らは、このような従来の事情や、境界部が凹んでいること、及び、平滑部にスピューが設けられていることの影響について再度検討し、本発明を完成させるに至った。
【0025】
本発明では、境界部10のリブが平滑部8よりも突出しているため、対応する金型の成形面では、境界部10を構成する領域が凹となる。このため、加硫成形時、平滑部8では空気溜まりが発生し難い。また、空気溜まりによるベアが発生する場合でも、一対のリブ15の間で発生するため、タイヤの外観への影響が小さい。したがって、加硫成形不良が抑制される。
【0026】
また、一般に、タイヤ回転時、サイドウォール部に構成された平滑な部分は、その表面上を比較的高速で空気が流れるため、タイヤの空気抵抗への影響が大きいと考えられる。本発明では、平滑部8にスピューが設けられていないため、タイヤの空気抵抗を小さくでき、ひいてはタイヤの転がり抵抗を小さくできると考えられる。
【0027】
以下、本実施形態のさらに詳細な構成が説明される。なお、以下で説明される各構成は、本実施形態の具体的態様を示すものである。したがって、本発明は、以下で説明される構成を具えないものであっても、上述の効果を発揮し得るのは言うまでもない。また、上述の特徴を具えた本発明のタイヤに、以下で説明される各構成のいずれか1つが単独で適用されても、各構成に応じた性能の向上は期待できる。さらに、以下で説明される各構成のいくつかが複合して適用された場合、各構成に応じた複合的な性能の向上が期待できる。
【0028】
図1に示されるように、サイドウォール部3の模様部5は、例えば、平滑部8を3つ以上含む。また、複数の平滑部8は、タイヤ周方向の一方側に向かってその面積が小さくなっている。このような平滑部8を有する模様部5は、サイドウォール部3のバルジ・デントを確実に目立たなくすることができる(以下、このような作用効果を「目隠し性能が向上する」という場合がある。)。
【0029】
より望ましい態様として、平滑部8は、タイヤ周方向の長さが比較的大きい大型平滑部8aと、タイヤ周方向の長さが比較的小さい小型平滑部8bとを含む。本実施形態の大型平滑部8aのタイヤ周方向の長さは、例えば、トレッド部2の接地面の全周長さの4%~7%である。本実施形態の小型平滑部8bのタイヤ周方向の長さは、例えば、トレッド部2の接地面の全周長さの3%以下である。また、本実施形態では、1つの大型平滑部8aのタイヤ周方向の一方側に、5~15個の小型平滑部8bが並んでいる。このような平滑部8の配置により、目隠し性能がより一層向上する。
【0030】
境界部10は、タイヤ周方向に沿って延びる2つの第1境界部11と、これらの間に連なる複数の第2境界部12とを含む。2つの第1境界部11は、タイヤ半径方向に距離を隔てて互いに平行に延びている。複数の第2境界部12は、タイヤ周方向に距離を隔てて設けられている。各第2境界部12は、例えば、タイヤ周方向に対して傾斜して延びている。本実施形態では、2つの第1境界部11及び2つの第2境界部12によって、1つの平滑部8が画定されている。
【0031】
複数の第2境界部12は、例えば、そのタイヤ周方向に対する角度が、タイヤ周方向の一方側に向かってが大きくなるように配置されている。すなわち、1つの模様部5に含まれる複数の第2境界部12は、タイヤ周方向の一方側に位置するもの程、タイヤ周方向に対する角度が大きい。また、複数の第2境界部12は、2つの第2境界部12の間のタイヤ周方向の距離が、タイヤ周方向の一方側に向かって小さくなるように、配置されている。これにより、目隠し性能がより一層向上する。
【0032】
図3には、境界部10の一例を示す断面図として、図1のA-A線断面図が示されている。図3に示されるように、境界部10の基準サイドウォール面3sからの最大高さh1は、例えば、0.2~1.0mmである。境界部10の幅W1は、例えば、2.0~5.0mmである。但し、境界部10は、このような寸法の範囲に限定されるものではなく、境界部10は、タイヤが静止した状態で通常の注意力でサイドウォール部3を観察したときに、平滑部8を画定できるものであれば良い。
【0033】
境界部10の一対のリブ15は、例えば、タイヤ外面側に頂面15tを有する扁平した三角形状である。頂面15tの幅W2は、例えば、0.2~0.4mmである。これにより、境界部10の加硫成形不良が抑制され、かつ、境界部10の空気抵抗を小さくすることができる。
【0034】
一対のリブ15の間の領域の深さd1は、例えば、境界部10の最大高さh1よりも小さく、望ましくは前記最大高さh1の70%~90%である。これにより、加硫成形不良が抑制され、かつ、前記領域と平滑部8とのコントラストが大きくなる。
【0035】
図2に示されるように、一対のリブ15の間に設けられた凹凸部18は、一対のリブ15の間を延びる複数のリッジ25を含む。リッジ25は、例えば、タイヤ外面側に頂面を有する。これにより、境界部10と平滑部8とのコントラストが大きくなり、優れた目隠し性能が得られる。但し、凹凸部18は、平滑部8とのコントラストが生じる態様であれば良く、例えば、柱状の凸部が複数配置されるものでも良い。
【0036】
図3に示されるように、凹凸部18は、一対のリブ15と面一となる頂面18tを有するのが望ましい。なお、この構成は、リブ15の頂面と凹凸部18の頂面18tとが、基準サイドウォール面3sに対して同じ高さで配されている態様を意味する。これにより、各頂面18tとそれ以外との部分のコントラストがさらに大きくなり、目隠し性能がより一層向上する。
【0037】
図4には、境界部10の他の態様を示す断面図として、図2のB-B線断面図が示されている。図4に示されるように、第1境界部11の一対のリブ15は、外側リブ16と、外側リブ16のタイヤ半径方向内側に配された内側リブ17とを含む。
【0038】
内側リブ17の基準サイドウォール面3sからの最大高さh3は、外側リブ16の基準サイドウォール面3sからの最大高さh2よりも大きい。具体的には、内側リブ17の前記最大高さh3は、外側リブ16の前記最大高さh2の110%~140%である。このような内側リブ17及び外側リブ16を有する第1境界部11は、加硫成形時の離型性が高く、加硫成形不良を効果的に抑制することができる。
【0039】
図2に示されるように、模様部5にスピューを配置する場合、境界部10にスピューが設けられているのが望ましい(図2において、スピューは省略されている。)。換言すれば、加硫金型の成形面のうち、境界部10を成形する箇所にベントホールが設けられているのが望ましい。これにより、スピューの本数を少なくしつつ、ベアの発生を抑制することができる。
【0040】
また、第1境界部11は、タイヤ周方向に大きな長さを有しているため、この領域にベントホールを設けるとガスの排気効率が高い。また、第1境界部11に配されたスピューは、第2境界部12に配されたスピューよりも空気抵抗が小さい傾向がある。このような観点から、より望ましい態様では、第1境界部11にスピューが形成されており、第2境界部12にはスピューが形成されていないのが望ましい。これにより、加硫成形不良を確実に抑制し、かつ、転がり抵抗をより一層小さくすることができる。
【0041】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【実施例
【0042】
図1に示されるサイドウォール部を含むサイズ225/55R19のタイヤが製造された。比較例として、平滑部が境界部よりも突出し、平滑部にスピューが配されたタイヤが製造された。比較例のタイヤは、上記の事項を除き、実施例のタイヤと実質的に同一である。各テストタイヤの加硫成形不良の有無及び転がり抵抗がテストされた。テストタイヤの共通仕様及びテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:19×7J
タイヤ内圧:200kPa
【0043】
<加硫成形不良の有無>
各テストタイヤについて、加硫成形不良によるサイドウォール部の凹み(B/S)の発生状況が評価された。結果は、下記の5段階で評価された。
A:目視及び触診によっても、B/Sは検出されない
B:目視にて、B/Sは検出されない
C:目視にて、B/Sは検出されるが、ほとんど目立たない
D:目視にて、B/Sが検出される
E:B/Sが非常に目立ち、改善が必要である。
【0044】
<転がり抵抗>
ドラム試験機にて各テストタイヤを一定速度で走行させたときの転がり抵抗が測定された。結果は、比較例の転がり抵抗の逆数を100とする指数で示されており、数値が大きい程、転がり抵抗が低く、良好であることを示す。
テストの結果が表1に示される。
【0045】
【表1】
【0046】
表1に示されるように、テストの結果、実施例のタイヤは、加硫成形不良を抑制しつつ、転がり抵抗が小さくなっていることが確認できた。
【符号の説明】
【0047】
3 サイドウォール部
5 模様部
8 平滑部
10 境界部
15 リブ
18 凹凸部
図1
図2
図3
図4