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特許7528733認証システム、認証装置、認証方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】認証システム、認証装置、認証方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/37 20200101AFI20240730BHJP
【FI】
G07C9/37
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020188991
(22)【出願日】2020-11-12
(65)【公開番号】P2022077916
(43)【公開日】2022-05-24
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】高田 穂高
(72)【発明者】
【氏名】青柳 博久
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-211510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00 - 9/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定エリアの利用者を認証する認証システムであって、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置された電子錠と、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されたカメラと、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置されたガイダンス出力装置と、
前記カメラの撮影画像を用いて、前記所定エリアに入室しようとする利用者あるいは前記所定エリアから退室しようとする利用者を認証する認証装置と、を備え、
前記認証装置は、
前記カメラの撮影画像から顔画像を検出して、当該顔画像の特徴量を、当該顔画像のサイズおよび座標を特定可能な情報とともに抽出する顔画像検出手段と、
前記所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報が記憶された顔認証情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と前記顔認証情報記憶手段に記憶されている顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施する顔認証手段と、
前記所定エリアの利用者として認識する顔画像のサイズである有効化面積および座標範囲である有効化座標範囲が記憶された有効化情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証手段による認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証手段による認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否を評価する評価手段と、
前記電子錠および前記ガイダンス出力装置に対するアクションに紐付けられて、顔認証成立数、顔認証不成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数のパターンが、判定パターンとして記憶された判定パターン記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを前記判定パターン記憶手段から検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられた前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御するアクション制御手段と、を有する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項2】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数1以上、顔認証不成立数0、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項3】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数1、顔認証不成立数0、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項4】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数2以上、顔認証不成立数0、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数2以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数2以上とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項5】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数1以上、顔認証不成立数1以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠拒否および不正に入室あるいは退室しようとする者がいる旨のガイダンスの前記ガイダンス出力装置からの出力を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項6】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数1以上、顔認証不成立数1以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数1以上、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠および一緒に入室あるいは退室しようとする者がいる旨のガイダンスの前記ガイダンス出力装置からの出力を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項7】
請求項1に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
顔認証成立数1、顔認証不成立数1、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数0、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数1、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1とする前記判定パターンが、前記電子錠の解錠および一緒に入室あるいは退室しようとする者がいる旨のガイダンスの前記ガイダンス出力装置からの出力を含む前記アクションに紐付けられて記憶されている
ことを特徴とする認証システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の認証システムであって、
前記アクション制御手段は、
前記カメラの複数の撮影画像各々に対して、前記判定パターン記憶手段から検索された前記判定パターンが所定回数連続して同一であった場合に、当該判定パターンに紐付けられている前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか一項に記載の認証システムであって、
前記判定パターン記憶手段には、
前記電子錠および前記ガイダンス出力装置に対する前記アクションに紐付けられた前記判定パターンが適用時間帯とともに記憶されており、
前記アクション制御手段は、
現在時刻を含む適用時間帯に対応付けられて前記判定パターン記憶手段に記憶されている前記判パターンのなかから、前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられた前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか一項に記載の認証システムであって、
前記所定エリアは複数あり、
前記電子錠は、前記所定エリア毎に、当該所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置されており、
前記カメラは、前記所定エリア毎に、当該所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されており、
前記ガイダンス出力装置は、前記所定エリア毎に、当該所定エリアの入口あるいは出口に設置されており、
前記顔認証情報記憶手段には、前記所定エリア毎に、当該所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報が記憶されており、
前記有効化情報記憶手段には、前記所定エリア毎に、前記有効化面積および前記有効化座標範囲が記憶されており、
前記判定パターン記憶手段には、
前記所定エリア毎に、当該所定エリアに設置された前記電子錠および前記ガイダンス出力装置に対する前記アクションに紐付けられて、顔認証成立数、顔認証不成立数、顔画像が前記有効化面積以上の顔認証成立数、顔画像が前記有効化面積以上の顔認証不成立数、および、顔画像が前記有効化座標範囲内にある顔認証成立数が、前記判定パターンとして記憶されており、
前記顔認証手段は、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と当該カメラが設置された前記所定エリアに対応付けられて前記顔認証情報記憶手段に記憶されている顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施し、
前記評価手段は、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証手段による認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、当該カメラが設置された前記所定エリアに対応付けられて前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、当該所定エリアに対応付けられて前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証手段による認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが、当該カメラが設置された前記所定エリアに対応付けられて前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否を評価し、
前記アクション制御手段は、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを、当該カメラが設置された前記所定エリアに対応付けられて前記判定パターン記憶手段に記憶されている前記判定パターンのなかから検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられている前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項11】
所定エリアの利用者を認証する認証装置であって、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から顔画像を検出して、当該顔画像の特徴量を、当該顔画像のサイズおよび座標を特定可能な情報とともに抽出する顔画像検出手段と、
前記所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報が記憶された顔認証情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と前記顔認証情報記憶手段に記憶されている顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施する顔認証手段と、
前記所定エリアの利用者として認識する顔画像のサイズである有効化面積および座標範囲である有効化座標範囲が記憶された有効化情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証手段による認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証手段による認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否を評価する評価手段と、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置された電子錠およびガイダンス出力装置に対するアクションに紐付けられて、顔認証成立数、顔認証不成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数のパターンが、判定パターンとして記憶された判定パターン記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを前記判定パターン記憶手段から検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられた前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御するアクション制御手段と、を有する
ことを特徴とする認証装置。
【請求項12】
認証装置を用いて所定エリアの利用者を認証する認証方法であって、
前記認証装置は、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から顔画像を検出して、当該顔画像の特徴量を、当該顔画像のサイズおよび座標を特定可能な情報とともに抽出し、
前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と、予め登録された、前記所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施し、
前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証の認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記所定エリアの利用者として認識する顔画像のサイズである有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、前記所定エリアの利用者として認識する顔画像の座標範囲である有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証の認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが前記有効化面積以上であるか否を評価し、
予め判定パターンとして登録された、顔認証成立数、顔認証不成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数のパターンのなかから、前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々に対する前記顔認証の認証結果、前記有効化面積の評価結果、および、前記顔認証が成立した場合における前記有効化座標範囲の評価結果に合致する前記判定パターンを検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられて予め登録されているアクションを実行するように、前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置された電子錠およびガイダンス出力装置を制御する
ことを特徴とする認証方法。
【請求項13】
コンピュータを所定エリアの利用者を認証する認証装置として機能させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、
前記コンピュータを、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から顔画像を検出して、当該顔画像の特徴量を、当該顔画像のサイズおよび座標を特定可能な情報とともに抽出する顔画像検出手段、
前記所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報が記憶された顔認証情報記憶手段、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と前記顔認証情報記憶手段に記憶されている顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施する顔認証手段、
前記所定エリアの利用者として認識する顔画像のサイズである有効化面積および座標範囲である有効化座標範囲が記憶された有効化情報記憶手段、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証手段による認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証手段による認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否を評価する評価手段、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置された電子錠およびガイダンス出力装置に対するアクションに紐付けられて、顔認証成立数、顔認証不成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数のパターンが、判定パターンとして記憶された判定パターン記憶手段、および、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを前記判定パターン記憶手段から検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられた前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御するアクション制御手段として、機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証技術に関し、特に、入退室管理に好適な認証技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、入退場時の利便性を損なわずに入退場を管理することができる入退場管理装置が開示されている。
【0003】
この入退場管理装置は、入退場扉前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から入退場予定者を検出し、その人数を入退場予定者数に設定する。また、所定の対人距離内に位置する複数の入退場予定者を入退場候補群とし、この入退場候補群に属する入退場予定者の人数を入退場候補数に設定する。つぎに、入退場候補群が入退場したならば、その直後の上記カメラの撮影画像から入退場予定者を検出して、その人数を未入退場者数に設定する。そして、入退場予定者数から入退場候補数を差し引いた値が未入退場者数より大きい場合、不正な入退場、いわゆる共連れが発生したと判定する。これにより、入退場時の利便性を損なわずに共連れの発生を検出して、セキュリティを向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-211510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の入退場管理装置は、共連れの発生を検出することはできるが、共連れを未然に防止することはできない。また、予め登録された人物しか入室が許可されない研究施設、サーバルームや、予め登録されていない人物(例えば、患者、被介護者)の同伴が起き得る病院、介護施設等、様々なセキュリティレベルが要求されるエリアの入退室管理を考慮していない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、様々なセキュリティレベルが要求されるエリアの入退室管理に好適な認証技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、入口前あるいは出口前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から顔画像を検出して、顔画像毎に、顔画像の特徴量を抽出するとともに、顔画像のサイズ、座標を特定する。そして、顔画像毎に、顔画像の特徴量を用いて顔認証処理を実施し、顔認証成立であるならば、顔画像のサイズが、予め登録されている有効化面積以上であるか否か、および、顔画像の座標が、予め登録されている有効化座標範囲内に位置しているか否かを評価する。一方、顔認証不成立であるならば、顔画像のサイズが有効化面積以上であるか否かを評価する。それから、各顔画像の顔認証結果およびサイズ、座標の評価結果が、予め登録されている判定パターンに合致するか否かを判断し、合致するならば、この判定パターンに紐付けられている入退室に関するアクションを実行する。
【0008】
例えば、本発明は、
所定エリアの利用者を認証する認証システムであって、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置された電子錠と、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドア前を撮影するように設置されたカメラと、
前記所定エリアの入口あるいは出口のドアに設置されたガイダンス出力装置と、
前記カメラの撮影画像を用いて、前記所定エリアに入室しようとする利用者あるいは前記所定エリアから退室しようとする利用者を認証する認証装置と、を備え、
前記認証装置は、
前記カメラの撮影画像から顔画像を検出して、当該顔画像の特徴量を、当該顔画像のサイズおよび座標を特定可能な情報とともに抽出する顔画像検出手段と、
前記所定エリアの利用が許可された利用者の顔認証情報が記憶された顔認証情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、当該顔画像から抽出された特徴量と前記顔認証情報記憶手段に記憶されている顔認証情報とに基づいて、顔認証を実施する顔認証手段と、
前記所定エリアの利用者として認識する顔画像のサイズである有効化面積および座標範囲である有効化座標範囲が記憶された有効化情報記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像毎に、前記顔認証手段による認証結果が顔認証成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、当該顔画像の座標が、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化座標範囲内であるか否かを評価し、前記顔認証手段による認証結果が顔認証不成立であるならば、当該顔画像のサイズが、前記有効化情報記憶手段に記憶されている前記有効化面積以上であるか否を評価する評価手段と、
前記電子錠および前記ガイダンス出力装置に対するアクションに紐付けられて、顔認証成立数、顔認証不成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数、前記有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数、および、前記有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数のパターンが、判定パターンとして記憶された判定パターン記憶手段と、
前記顔画像検出手段により前記カメラの撮影画像から検出された顔画像各々の前記顔認証手段による顔認証結果および前記評価手段による評価結果に合致する前記判定パターンを前記判定パターン記憶手段から検索し、検索した前記判定パターンに紐付けられた前記アクションを実行するように前記電子錠および前記ガイダンス出力装置を制御するアクション制御手段と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、入口前あるいは出口前を撮影するように設置されたカメラの撮影画像から検出された顔画像毎に顔認証処理を実施し、顔認証成立であるならば、顔画像のサイズが有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、顔画像の座標が有効化座標範囲内に位置しているか否かを評価し、顔認証不成立であるならば、顔画像のサイズが有効化面積以上であるか否かを評価する。そして、各顔画像の顔認証結果およびサイズ、座標の評価結果に合致する判定パターンに紐付けられている入退室のアクションを実行する。
【0010】
したがって、本発明によれば、有効化面積、有効化座標範囲、および判定パターンを変更することにより、様々なセキュリティレベルが要求されるエリアの入退室管理に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る認証システムの概略構成図である。
図2図2は、認証装置1の概略機能構成図である。
図3図3は、有効化情報記憶部104の登録内容例を模式的に表した図である。
図4図4は、判定パターン記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
図5図5(A)および図5(B)は、判定パターンを説明するためのカメラ3の撮影画像30の例を示す図である。
図6図6(A)および図6(B)は、判定パターンを説明するためのカメラ3の撮影画像30の例を示す図である。
図7図7は、適用情報記憶部107の登録内容例を模式的に表した図である。
図8図8は、認証装置1の動作を説明するためのフロー図である。
図9図9は、図8に示す適用パターン検索処理S16を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る認証システムの概略構成図である。
【0014】
ここでは、本実施の形態に係る認証システムを、複数のエリア5-1~5-n(以下、単にエリア5とも呼ぶ)を備えた施設において、各エリア5-1~5-nの入室管理に適用した例を示している。
【0015】
図示するように、本実施の形態に係る認証システムは、認証装置1と、エントランス、応接室、会議室、事務室、研究室、サーバルーム、介護施設用エントランス等の様々なセキュリティレベルが要求されるエリア5-1~5-nの入口のドアに設置されたオートロック2-1~2-n(以下、単にオートロック2とも呼ぶ)と、エリア5-1~5-nの入口前を撮影するように設置されたカメラ3-1~3-n(以下、単にカメラ3とも呼ぶ)と、エリア5-1~5-nの入口に設置され、ガイダンスを出力するガイダンス出力装置4-1~4-n(以下、単にガイダンス出力装置4とも呼ぶ)と、を備えている。
【0016】
ここで、オートロック2、カメラ3、およびガイダンス出力装置4は、図示していない有線ネットワークおよび/または無線ネットワークを介して認証装置1に接続されている。なお、オートロック2、カメラ3には、ネットワーク通信機能を備えた既存のオートロック、監視カメラを利用することができる。また、ガイダンス出力装置4には、ディスプレイおよび/またはスピーカを備えた既存のネットワーク端末を利用することができる。
【0017】
認証装置1は、カメラ3の撮影画像に含まれている顔画像を用いて、このカメラ3が設置されているエリア5-1~5-nに入室しようとしている利用者を認証することにより、エリア5-1~5-nへの入室を管理する。
【0018】
図2は、認証装置1の概略機能構成図である。
【0019】
図示するように、認証装置1は、ネットワーク通信部100と、顔画像検出部101と、顔認証情報記憶部102と、顔認証部103と、有効化情報記憶部104と、評価部105と、判定パターン記憶部106と、適用情報記憶部107と、適用パターン検索部108と、アクション制御部109と、解錠命令送信部110と、ガイダンス出力命令送信部111と、を備えている。
【0020】
ネットワーク通信部100は、図示していない有線ネットワークおよび/または無線ネットワークを介してオートロック2、カメラ3、およびガイダンス出力装置4と通信するためのインターフェースである。
【0021】
顔画像検出部101は、ネットワーク通信部100を介してカメラ3から受信した撮影画像に含まれているすべての顔画像を検出して、検出した顔画像毎に、顔画像の特徴量を抽出するとともに、この顔画像の左下隅に位置する画素の座標(以下、左下隅座標と呼ぶ)および右上隅に位置する画素の座標(以下、右上隅座標と呼ぶ)を抽出する。
【0022】
顔認証情報記憶部102には、カメラ3の識別情報であるカメラID毎に、このカメラ3が設置されたエリア5への入室が許可された利用者各々の顔認証情報(顔画像の特徴量)が記憶されている。
【0023】
顔認証部103は、顔画像検出部101によってカメラ3の撮影画像から検出された顔画像毎に、この顔画像から抽出された特徴量と顔認証情報記憶部102とを用いて顔認証を実施する。具体的には、このカメラ3のカメラIDに紐付けられて顔認証情報記憶部102に記憶されている顔認証情報のなかから、この顔画像から抽出された特徴量と整合する顔認証情報を検索する。そして、整合する顔認証情報が検出されたならば顔認証成立と判断し、検出されなかったならば顔認証不成立と判断する。
【0024】
有効化情報記憶部104には、カメラ3毎に、カメラ3の撮影画像からこのカメラ3が設置されたエリア5に入室しようとする利用者として認識する顔画像のサイズ(以下、有効化面積と呼ぶ)および座標範囲(以下、有効化座標範囲)が記憶されている。
【0025】
図3は、有効化情報記憶部104の登録内容例を模式的に表した図である。
【0026】
図示するように、有効化情報記憶部104には、カメラ3毎に、有効化面積および有効化座標範囲(以下、これらを有効化情報とも呼ぶ)のレコード1040が記憶されている。有効化情報のレコード1040は、カメラ3のカメラIDが登録されたフィールド1041と、カメラ3が設置されたエリア5の種類が登録されたフィールド1042と、有効化面積が登録されたフィールド1043と、有効化座標範囲が登録されたフィールド1044と、を有する。ここで、有効化面積は画素数を用いて表記されており、有効化座標範囲は、顔画像の左下隅座標および右上隅座標を用いて表記されている。なお、図3では、カメラ3の撮影画像サイズが640×480画素である場合を例示しており、有効化座標範囲が(000,000)、(640,480)である場合、カメラ3の撮影画像全体が有効化座標範囲であることを示している。
【0027】
評価部105は、顔画像検出部101によってカメラ3の撮影画像から検出された顔画像毎に、顔画像から抽出した左下隅座標および右上隅座標に基づいて、この顔画像のサイズ(左下隅座標および右上隅座標により特定される矩形エリアの画素数)および中心座標(左下隅座標および右上隅座標を結ぶ直線の中心座標)を特定する。それから、この顔画像のサイズおよび中心座標と有効化情報記憶部104とを用いて、この顔画像が、このカメラ3が設置されたエリア5に入室しようとする利用者として認識すべきものであるか否かを評価する。
【0028】
具体的には、顔認証部103による認証結果が顔認証成立である顔画像について、この顔画像のサイズが、この顔画像を撮影したカメラ3のカメラIDに紐付けられて有効化情報記憶部104に記憶されている有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、この顔画像の中心座標が、このカメラIDに紐付けられて有効化情報記憶部104に記憶されている有効化座標範囲内にあるか否かを評価する。また、顔認証部103による認証結果が顔認証不成立である顔画像について、この顔画像のサイズが、この顔画像を撮影したカメラ3のカメラIDに紐付けられて有効化情報記憶部104に記憶されている有効化面積以上であるか否かを評価する。
【0029】
判定パターン記憶部106には、顔認証部103による認証結果および評価部105による評価結果のパターンが、判定パターンとして、オートロック2およびガイダンス出力装置4に対するアクションとともに複数記憶されている。
【0030】
図4は、判定パターン記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
【0031】
図示するように、判定パターン記憶部106には、判定パターン毎に判定パターンのレコード1060が記憶されている。判定パターンのレコード1060は、判定パターンの識別情報であるパターンIDが登録されたフィールド1061と、カメラ3の撮影画像から検出された顔画像各々に対する顔認証部103における顔認証成立数が登録されたフィールド1062と、これらの顔画像各々に対する顔認証部103における顔認証不成立数が登録されたフィールド1063と、これらの顔画像のうち、評価部105により有効化面積以上と評価された顔画像各々に対する顔認証部103における顔認証成立数が登録されたフィールド1064と、これらの顔画像のうち、評価部105により有効化面積以上と評価された顔画像各々に対する顔認証部103における顔認証不成立数が登録されたフィールド1065と、これらの顔画像のうち、評価部105により有効化座標範囲内にあると評価された顔画像各々に対する顔認証部103における顔認証成立数が登録されたフィールド1066と、オートロック2およびガイダンス出力装置4に対するアクションが登録されたフィールド1067と、を有する。
【0032】
図5(A)、図5(B)、図6(A)、および図6(B)は、判定パターンを説明するためのカメラ3の撮影画像30の例を示す図である。ここで、一点鎖線で囲まれた範囲31は、カメラ3の撮影画像30から検出された顔画像を示しており、点線で囲まれた範囲32は有効化面積の大きさ(顔画像31との比較)を示しており、そして、二点鎖線で囲まれた範囲33は、有効化座標範囲を示している。
【0033】
図5(A)に示す例では、撮影画像30の全体が有効化座標範囲33に設定されている。この例では、撮影画像30から1つの顔画像31のみが検出され、この顔画像31のサイズは有効化面積32以上であり、かつその中心座標は有効化座標範囲33内である。
【0034】
この顔画像31の顔認証結果が顔認証成立である場合、顔認証成立数「1」、顔認証不成立数「0」、有効化面積以上の顔認証成立数「1」、有効化面積以上の顔認証不成立数「0」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「1」となり、フィールド1061にパターンID「A」が登録されているレコード1060の判定パターンおよびフィールド1061にパターンID「F」が登録されているレコード1060の判定パターンにそれぞれ合致する。
【0035】
一方、この顔画像31の顔認証結果が顔認証不成立である場合、顔認証成立数「0」、顔認証不成立数「1」、有効化面積以上の顔認証成立数「0」、有効化面積以上の顔認証不成立数「1」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「0」となり、フィールド1061にパターンID「E」が登録されているレコード1060の判定パターンに合致する。
【0036】
パターンID「A」の判定パターンは、例えば、社員用エントランス、会議室などにおいて、社員以外の第三者がいないことを条件に複数の社員の入室をまとめて許可する場合に適している。また、パターンID「F」の判定パターンは、研究室などの高いセキュリティレベルが要求されるエリア5において、利用者が単独で入室することを要求する場合に適している。そして、パターンID「E」の判定パターンは、入室が許可されていない利用者のみでの入室を拒否するものであり、様々なセキュリティレベルのエリア5において利用することができる。
【0037】
図5(B)に示す例では、撮影画像30の全体が有効化座標範囲33に設定されている。この例では、撮影画像30から2つの顔画像31が検出され、これらの顔画像31のサイズは両者とも有効化面積32以上であり、かつそれらの中心座標は両方ともに有効化座標範囲33内である。
【0038】
これらの顔画像31の顔認証結果が両方とも顔認証成立である場合、顔認証成立数「2」、顔認証不成立数「0」、有効化面積以上の顔認証成立数「2」、有効化面積以上の顔認証不成立数「0」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「2」となり、フィールド1061にパターンID「A」が登録されているレコード1060の判定パターンおよびフィールド1061にパターンID「G」が登録されているレコード1060の判定パターンにそれぞれ合致する。また、一方の顔画像31の顔認証結果が顔認証成立であり、他方の顔画像31の顔認証結果が顔認証不成立である場合、顔認証成立数「1」、顔認証不成立数「1」、有効化面積以上の顔認証成立数「1」、有効化面積以上の顔認証不成立数「1」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「1」となり、フィールド1061にパターンID「C」が登録されているレコード1060の判定パターンに合致する。
【0039】
パターンID「G」の判定パターンは、サーバルーム、書庫室などの高いセキュリティレベルが要求されるエリア5において、入室が許可された職員等の入室を、入室が許可された責任者等の同伴を条件に許可する場合に適している。また、パターンID「C」の判定パターンは、応接室などにおいて、入室を許可された職員等が、職員以外の入室を許可されていない第三者を同伴して入室することを許可する場合に適している。
【0040】
図6(A)に示す例では、撮影画像30の全体が有効化座標範囲33に設定されている。この例では、撮影画像30から2つの顔画像31が検出され、これらの顔画像31の中心座標は両方とも有効化座標範囲33内であるが、それらのサイズは、一方が有効化面積32以上であるのに対して、他方は有効化面積32未満である。
【0041】
有効化面積32以上の顔画像31の顔認証結果が顔認証成立であり、有効化面積32未満の顔画像31の顔認証結果が顔認証不成立である場合、顔認証成立数「1」、顔認証不成立数「1」、有効化面積以上の顔認証成立数「1」、有効化面積以上の顔認証不成立数「0」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「1」となり、フィールド1061にパターンID「B」が登録されているレコード1060の判定パターンに合致する。
【0042】
パターンID「B」の判定パターンは、いわゆる共連れの可能性がある場合には、エリア5への入室が許可された利用者でも入室を規制する場合に適用される。
【0043】
図6(B)に示す例では、撮影画像30の中央上部に有効化座標範囲33が設定されている。この例では、撮影画像30から2つの顔画像31が検出され、これらの顔画像31のサイズおよび中心座標は、一方が有効化面積32未満かつ有効化座標範囲33内であり、他方が有効化面積32以上かつ有効化座標範囲33外である。
【0044】
有効化面積32未満かつ有効化座標範囲33内の顔画像31の顔認証結果が顔認証成立であり、有効化面積32以上かつ有効化座標範囲33外の顔画像31の顔認証結果が顔認証不成立である場合、顔認証成立数「1」、顔認証不成立数「1」、有効化面積以上の顔認証成立数「0」、有効化面積以上の顔認証不成立数「1」、有効化座標範囲内の顔認証成立数「1」となり、フィールド1061にパターンID「D」が登録されているレコード1060の判定パターンに合致する。
【0045】
パターンID「D」の判定パターンは、介護施設等において、入室が許可された介護者が、入室を許可されていない車椅子の要介護者を同伴して入室する場合に適している。
【0046】
なお、適用するエリア5のセキュリティレベルによっては、同じ判定パターンであっても、異なるアクションに紐付けられる場合がある。このような場合には、判定パターンに異なるパターンIDが付与される。
【0047】
図2に戻って説明を続ける。
【0048】
適用情報記憶部107には、カメラ3毎に、カメラ3が設置されたエリア5に適用する判定パターンを含む適用情報が記憶されている。
【0049】
図7は、適用情報記憶部107の登録内容例を模式的に表した図である。
【0050】
図示するように、適用情報記憶部107には、カメラ3毎に、適用情報のレコード1070が記憶されている。適用情報のレコード1070は、カメラ3のカメラIDが登録されたフィールド1071と、カメラ3が設置されたエリア5に対する入室許可のパターンが登録されたフィールド1072と、このエリア5に適用する少なくとも一つの判定パターンのパターンIDが優先順位とともに登録されたフィールド1073と、このエリア5に設置されたオートロック2の識別情報であるオートロックIDおよびガイダンス出力装置4の識別情報であるガイダンス出力装置IDがそれぞれ登録されたフィールド1074、1075と、を有する。
【0051】
なお、フィールド1073に複数のパターンIDを登録する場合、例えばパターンIDは異なるが、判定パターンの内容自体が同じもの(紐付けられるアクションが異なる)が、同じフィールド1073に登録されるといった矛盾が生じないように注意する。
【0052】
適用パターン検索部108は、判定パターン記憶部106を参照し、顔画像検出部101によってカメラ3の撮影画像から検出された顔画像各々の顔認証部103による顔認証結果および評価部105の評価結果に合致する判定パターン(以下、適用パターンと呼ぶ)を、このカメラ3に紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070にパターンIDが登録されている判定パターンのなかから検索する。
【0053】
アクション制御部109は、適用パターン検索部108により検索された適用パターンのパターンIDに紐付けられて判定パターン記憶部106に記憶されている判定パターンのレコード1060からオートロック2およびガイダンス出力装置4に対するアクションを特定するとともに、顔画像検出部101によって顔画像が検出された撮像画像の送信元のカメラ3のカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070から、このカメラ3と同じエリア5に設置されているオートロック2およびガイダンス出力装置4を特定する。そして、特定したオートロック2およびガイダンス出力装置4に対して、特定したアクションを実行するように、解除命令送信部110およびガイダンス出力命令送信部111を制御する。
【0054】
解錠命令送信部110は、アクション制御部109の指示に従い、オートロック2に解除命令を送信する。
【0055】
ガイダンス出力命令送信部111は、アクション制御部109の指示に従い、ガイダンス出力装置4に各種ガイダンスの出力命令を送信する。
【0056】
上述の認証装置1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。あるいは、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置と、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)アダプタ等の通信インターフェースと、を備えたPC(Personal Computer)等の少なくとも1台の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
【0057】
図8は、認証装置1の動作を説明するためのフロー図である。
【0058】
このフローは、顔画像検出部101がネットワーク通信部100を介して各カメラ3から送られてくる撮影画像を監視し、いずれかのカメラ3の撮影画像から所定時間(例えば2秒)継続して顔画像を検出することにより開始される。
【0059】
まず、顔画像検出部101は、カメラ3の撮影画像から所定時間継続して検出した顔画像毎に、顔画像の特徴量、左下隅座標、および右上隅座標を抽出する(S10)。そして、各顔画像の特徴量、左下隅座標および右上隅座標を、この撮影画像に付加された撮影元カメラ3のカメラIDとともに顔認証部103に渡す。
【0060】
これを受けて、顔認証部103は、各顔画像の特徴量に対して、撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて顔認証情報記憶部102に記憶されている顔認証情報を用いて顔認証を実施する(S11)。そして、各顔画像の顔認証結果、左下隅座標および右上隅座標を撮影元カメラ3のカメラIDとともに評価部105に渡す。
【0061】
これを受けて、評価部105は、各顔画像の左下隅座標および右上隅座標を用いて、各顔画像のサイズ(左下隅座標および右上隅座標により特定される矩形エリアの画素数)を特定する(S12)。それから、各顔画像について、そのサイズが撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて有効化情報記憶部104に記憶されている有効化情報のレコード1040に登録されている有効化面積以上であるか否かを評価する(S13)。
【0062】
また、評価部105は、顔認証結果が顔認証成立である各顔画像の左下隅座標および右上隅座標を用いて、これらの顔画像各々の中心座標(左下隅座標および右上隅座標を結ぶ直線の中心座標)を特定する(S14)。それから、顔認証結果が顔認証成立である各顔画像について、その中心座標が、撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて有効化情報記憶部104に記憶されている有効化情報のレコード1040に登録されている有効化座標範囲内であるか否かを評価する(S15)。
【0063】
つぎに、評価部105は、各顔画像の顔認証結果と、各顔画像の有効化面積以上であるか否かの評価結果と、顔認証結果が顔認証成立である各顔画像の有効化座標範囲内であるか否かの評価結果とを、撮影元カメラ3のカメラIDとともに適用パターン検索部108に渡す。これを受けて、適用パターン検索部108は、後述の適用パターン検索処理を実施して、撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070にパターンIDが登録されている判定パターンのなかから適用パターンを検索する(S16)。
【0064】
つぎに、適用パターン検索部108は、適用パターンの検索に失敗したならば(S17でNO)、このフローを終了する。一方、適用パターンの検索に成功したならば(S17でYES)、この適用パターンのパターンIDに紐付けられて判定パターン記憶部106に記憶されている判定パターンのレコード1060からオートロック2およびガイダンス出力装置4に対するアクションを特定する(S18)。また、撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070からオートロックIDおよびガイダンス出力装置IDを特定する(S19)。それから、適用パターン検索部108は、オートロック2およびガイダンス出力装置4に対するアクションを、オートロックIDおよびガイダンス出力装置IDとともにアクション制御部109に渡す。
【0065】
これを受けて、アクション制御部109は、オートロックIDおよびガイダンス出力装置IDにより特定されるオートロック2およびガイダンス出力装置4に対して所定のアクションを実行するように、解除命令送信部110およびガイダンス出力命令送信部111を制御する(S20)。
【0066】
具体的には、アクション制御部109は、オートロック2に対するアクションが「解除」であるならば、オートロックIDを伴う解除命令送信指示を解除命令送信部110に通知し、オートロック2に対するアクションが「解除拒否」であるならば解除命令の送信指示を解除命令送信部110に通知しない。解除命令送信部110は、オートロックIDを伴う解除命令送信指示をアクション制御部109から受け取ったならば、ネットワーク通信部100を介してこのオートロックIDにより特定されるオートロック2に解除命令を送信して、このオートロック2を解錠させる。
【0067】
また、アクション制御部109は、ガイダンス出力装置4に対するアクションで指定されているガイダンス種別を、ガイダンス出力装置IDとともにガイダンス出力命令送信部111に通知する。これを受けて、ガイダンス出力命令送信部111は、ネットワーク通信部100を介してこのガイダンス出力装置IDにより特定されるガイダンス出力装置4に、指定されたガイダンス種別の出力命令を送信して、このガイダンス種別のガイダンスをガイダンス出力装置4に出力させる。
【0068】
例えば、ガイダンス種別が「入室許可」ならば、「ドアが開きます。入室してください。」といった入室許可メッセージをガイダンス出力装置4に表示および/または音声出力させ、ガイダンス種別が「入室許可・同伴注意」ならば、「ドアが開きます。同伴の方と一緒に入室してください。」といった同伴者との入室を促す入室許可メッセージをガイダンス出力装置4に表示および/または音声出力させる。また、ガイダンス種別が「入室拒否」ならば、「入室が拒否されました。ドアは開きません。」といった入室拒否メッセージをガイダンス出力装置4に表示および/または音声出力させ、ガイダンス種別が「入室拒否・共連れ注意」ならば、「入室は拒否されました。不正に入室する可能性のある者に注意してください。」といった共連れに注意を促す入室拒否メッセージをガイダンス出力装置4に表示および/または音声出力させる。
【0069】
図9は、図8に示す適用パターン検索処理S16を説明するためのフロー図である。
【0070】
まず、適用パターン検索部108は、評価部105から撮影元カメラ3のカメラIDとともに受け取った、各顔画像の顔認証結果、各顔画像の有効化面積以上であるか否かの評価結果、および、顔認証結果が顔認証成立である各顔画像の有効化座標範囲内であるか否かの評価結果から、顔認証成立数、顔認証不成立数、有効化面積以上の顔認証成立数、有効化面積以上の顔認証不成立数、および有効化座標範囲内の顔認証成立数を集計する(S160)。
【0071】
つぎに、適用パターン検索部108は、カウンタ値Nを1に設定する(S161)。それから、評価部105から受け取った撮影元カメラ3のカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070から優先順位Nの判定パターンのパターンIDを特定し、さらに、特定したパターンIDに紐付けられて判定パターン記憶部106に記憶されているレコード1060から優先順位Nの判定パターンを特定する(S162)。
【0072】
つぎに、適用パターン検索部108は、S160の集計結果(顔認証成立数、顔認証不成立数、有効化面積以上の顔認証成立数、有効化面積以上の顔認証不成立数、および、有効化座標範囲内の顔認証成立数)が、優先順位Nの判定パターンに合致するか否かを判断する(S163)。
【0073】
そして、S160の集計結果が優先順位Nの判定パターンに合致するならば(S163でYES)、適用パターン検索部108は、この判定パターンを適用パターンとして検出する(S164)。一方、S160の集計結果が優先順位Nの判定パターンに合致しないならば(S163でNO)、適用パターン検索部108は、カウンタ値Nを一つインクリメントして(S165)、評価部105から受け取った撮影元カメラのカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070に、優先順位Nの判定パターンのパターンIDが登録されているか否かを判断する(S166)。優先順位Nの判定パターンのパターンIDが登録されているならば(S166でYES)、S162に戻り、登録されていないならば(S166でNO)、適用パターンとして検出することなく、このフローを終了する。
【0074】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0075】
本実施の形態では、エリア5の入口前を撮影するように設置されたカメラ3の撮影画像から検出された顔画像毎に顔認証処理を実施し、顔認証成立であるならば、顔画像のサイズが有効化面積以上であるか否かを評価するとともに、顔画像の中心座標が有効化座標範囲内に位置しているか否かを評価し、顔認証不成立であるならば、顔画像のサイズが有効化面積以上であるか否かを評価する。そして、各顔画像の顔認証結果およびサイズ、中心座標の評価結果に合致する判定パターンに紐付けられているアクションを、エリア5に設置されたオートロック2およびガイダンス出力装置4に対して実行する。
【0076】
したがって、本実施の形態によれば、有効化面積、有効化座標範囲、および判定パターンを変更することにより、様々なセキュリティレベルが要求されるエリア5への入室管理に適用することができる。
【0077】
例えば、本実施の形態では、顔認証成立数1以上、顔認証不成立数0、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とするパターンID「A」の判定パターンを、オートロック2の解錠およびガイダンス出力装置4の入室許可メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、例えば、社員用エントランス、会議室などにおいて、社員以外の第三者がいないことを条件に複数の社員の入室をまとめて許可するエリア5に本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0078】
また、本実施の形態では、顔認証成立数1、顔認証不成立数0、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1とするパターンID「F」の判定パターンを、オートロック2の解錠およびガイダンス出力装置4の入室許可メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、研究室などの高いセキュリティレベルが要求され、利用者が単独で入室することを要求するエリア5に、本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0079】
また、本実施の形態では、顔認証成立数2以上、顔認証不成立数0、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数2以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数2以上とするパターンID「G」の判定パターンを、オートロック2の解錠およびガイダンス出力装置4の入室許可メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、サーバルーム、書庫室などの高いセキュリティレベルが要求され、入室が許可された職員等の入室を、入室が許可された責任者等の同伴を条件に許可するエリア5に、本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0080】
また、本実施の形態では、顔認証成立数1以上、顔認証不成立数1以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数0、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とするパターンID「B」の判定パターンを、オートロック2の解錠拒否および共連れ注意を促す伴う入室拒否メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、いわゆる共連れの可能性がある場合には、エリア5への入室が許可された利用者でも入室を規制するエリア5に、本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0081】
また、本実施の形態では、顔認証成立数1以上、顔認証不成立数1以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数1以上、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数1以上、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1以上とするパターンID「C」の判定パターンを、オートロック2の解錠およびガイダンス出力装置4の同伴者との入室を促す入室許可メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、入室を許可された職員等が職員以外の入室を許可されていない第三者を同伴して入室することを許可する応接室などのエリア5に、本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0082】
また、本実施の形態では、顔認証成立数1、顔認証不成立数1、有効化面積以上の顔画像の顔認証成立数0、有効化面積以上の顔画像の顔認証不成立数1、および、有効化座標範囲内の顔画像の顔認証成立数1とするパターンID「D」の判定パターンを、オートロック2の解錠およびガイダンス出力装置4の同伴者との入室を促す入室許可メッセージ出力に紐付けて記憶しているので、介護施設等において、入室が許可された介護者が入室を許可されていない車椅子の要介護者を同伴して入室することを許可するエリア5に、本実施の形態に係る認証システムを利用することができる。
【0083】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0084】
例えば、上記の実施の形態では、顔画像検出部101がネットワーク通信部100を介して各カメラ3から送られてくる撮影画像を監視し、いずれかのカメラ3の撮影画像から所定時間継続して顔画像を検出した場合に、図8に示すフローを実施することにより、適用パターンを検索して、撮影画像の送信元のカメラ3と同じエリア5に設置されているオートロック2およびガイダンス出力装置4に対して、適用パターンに紐付けられたアクションを実施している。しかし、本発明はこれに限定されない。カメラ3の撮影画像から所定時間継続して顔画像を検出する毎に、図8に示すフローのS10~S17を実施することにより適用パターンを検索し、所定回数連続して、同じカメラ3の撮影画像から同じ適用パターンが検出された場合に、この適用パターンに対して図8に示すフローのS18~S20を実施することにより、撮影画像の送信元のカメラ3と同じエリア5に設置されているオートロック2およびガイダンス出力装置4に対して、適用パターンに紐付けられたアクションを実施してもよい。このようにすることにより、適用パターンの検索精度を高めて、オートロック2およびガイダンス出力装置4に対して所望のアクションをより正しく実施することができる。
【0085】
また、上記の実施の形態において、適用情報記憶部107のフィールド1073に、適用時間帯毎にサブフィールドを設けて、各サブフィールドに、少なくとも一つの判定パターンのパターンIDを優先順位とともに登録し、図9に示すフローのS162において、評価部105から受け取った撮影元カメラのカメラIDに紐付けられて適用情報記憶部107に記憶されている適用情報のレコード1070のフィールド1073から、現在時刻を含む適用時間帯のサブフィールドに登録されている優先順位Nの判定パターンのパターンIDを特定し、さらに、特定したパターンIDに紐付けられて判定パターン記憶部106に記憶されているレコード1060の優先順位Nの判定パターンを特定するようにしてもよい。このようにすることで、同じエリア5でも、例えば日中と夜間とで適用するセキュリティレベルを変更することができる。
【0086】
また、上記の実施の形態では、本実施の形態に係る認証システムを、複数のエリア5を備えた施設において、各エリア5の入室管理に適用した例を示しているが、本発明は、エリア5の入室および/または退室管理に広く適用することができる。なお、本発明をエリア5の退室管理に適用する場合、オートロック2をエリア5の出口のドアに設置し、カメラ3をエリア5の出口前を撮影するように設置し、そして、ガイダンス出力装置4をエリア5の出口に設置する。
【符号の説明】
【0087】
1:認証装置 2-1~2-n:オートロック
3-1~3-n:カメラ 4-1~4-n:ガイダンス出力装置
5-1~5-n:エリア 100:ネットワーク通信部
101:顔画像検出部 102:顔認証情報記憶部
103:顔認証部 104:有効化情報記憶部
105:評価部 106:判定パターン記憶部
107:適用情報記憶部 108:適用パターン検索部
109:アクション制御部 110:解除命令送信部
111:ガイダンス出力命令送信部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9