(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20240730BHJP
G03G 21/14 20060101ALI20240730BHJP
G03G 15/20 20060101ALI20240730BHJP
【FI】
G03G21/00 530
G03G21/00 370
G03G21/14
G03G15/20 510
(21)【出願番号】P 2020202898
(22)【出願日】2020-12-07
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒田 龍朗
(72)【発明者】
【氏名】安藤 賢志
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-031580(JP,A)
【文献】特開2007-256567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 21/14
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にトナー像を形成する画像形成部と、
前記記録媒体の搬送方向に対し前記画像形成部の下流側に配置され、加熱装置により加熱される被加熱回転体と、前記被加熱回転体に当接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、で構成される定着部材を有し、前記定着ニップ部を通過する前記記録媒体を加熱および加圧することにより前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
前記被加熱回転体の表面温度である定着温度を検知する定着温度センサーと、
前記定着部材を含む前記記録媒体の搬送部材を駆動させる駆動装置と、
印字枚数を累積してカウントする印字枚数カウント部と、
前記加熱装置に電圧を印加する定着電圧電源と、
前記駆動装置および前記定着電圧電源を制御する制御部と、
を備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置外部の温度である機外温度を検知する機外温度センサーを備え、
前記制御部は、基準速度での連続印字枚数が上限枚数を超えたときに、単位時間当たりの印字枚数を段階的に低下させて前記画像形成装置内部の温度である機内温度の上昇を抑制するクーリングモードを実行可能であり、
前記制御部は、前記定着温度センサーにより検知された前記定着温度と、前記機外温度センサーにより検知された前記機外温度との温度差に基づいて前記上限枚数を設定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、直前の印字動作終了から前記加熱装置へ電圧を印加しない状態が一定時間継続したとき、前記定着温度と前記機外温度との温度差に基づいて前記上限枚数を再設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記クーリングモードは、単位時間当たりの印字枚数が異なる複数のモードを有し、
前記制御部は、前記機外温度が高いほど前記クーリングモードのうち単位時間当たりの印字枚数が少ないモードを選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記記録媒体のサイズが小さいほど前記クーリングモードのうち単位時間当たりの印字枚数が少ないモードを選択することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記基準速度での連続印字枚数が前記上限枚数を超えたとき、前記記録媒体の搬送速度を前記基準速度よりも低下させて前記クーリングモードを実行することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記基準速度での連続印字枚数が前記上限枚数を超えたとき、所定枚数の印字後に印字動作を所定時間停止させる間欠印字動作により前記クーリングモードを実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、直前の印字動作終了からの経過時間が所定時間よりも短いとき、または前記記録媒体のサイズが所定サイズよりも小さいとき、前記定着温度と前記機外温度の温度差に基づいて設定された前記上限枚数から減算して前記上限枚数を再設定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、印字動作1回当たりの実印字枚数に仮想の印字分を加算した加算印字枚数をカウントする印字枚数加算処理を実行し、前記上限枚数を前記加算印字枚数で除算して算出された印字回数に前記実印字枚数を乗算した減算印字枚数を前記上限枚数として再設定することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体上に転写されたトナー像を定着する定着装置を備えた複写機、プリンター等の画像形成装置に関し、特に、部品点数を追加することなく、装置内部の温度上昇を抑制する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置においては、帯電装置により均一に帯電された感光体ドラム等の像担持体上に露光装置からレーザー照射を行うことにより、帯電を部分的に減衰させた所定の静電潜像を形成し、現像装置により静電潜像にトナーを付着させてトナー像とした後、転写手段を用いてトナー像を用紙(記録媒体)上に転写し、定着装置により未定着トナーを加熱、加圧して永久像とする画像形成プロセスが実行される。
【0003】
ところで、定着装置からの放熱により画像形成装置の機内温度が高くなると、画像形成装置の動作不良が発生するおそれがある。従来は、機内温度を検出し、検出結果に応じて印字動作の停止や冷却ファンによる冷却を行うなどして機内温度の上昇を抑制していた。
【0004】
例えば特許文献1には、装置本体の電源のON又はOFFを切り替える電源切替手段と、発熱素子を備え、発熱素子への通電に基づいて印刷媒体に印刷を行うサーマルヘッドと、装置本体の電源がON又はOFFのいずれの状態にあるかにかかわらず、前回サーマルヘッドによる印刷を行った時点からの時間経過に従ってカウント値をカウントする経過時間カウント手段と、経過時間カウント手段によりカウントされたカウント値が所定値に到達した場合に、次回のサーマルヘッドによる印刷を許可する印刷許可手段と、を有する印刷装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、被印字テープに印字形成する1つの単位印字データを取得し、取得された単位印字データに対応した単位印字イメージを搬送速度と同期した印刷速度で搬送方向に沿って複数個繰り返して形成するように、サーマルヘッド及び搬送ローラーを連携して制御し、印刷物の作成を指示する作成指示信号を入力し、装置の配置された環境温度と、1つの単位印字データにおける印字率と、作成される1つの印刷物長さと、に応じて印刷速度を可変することにより、サーマルヘッドの温度上昇を回避してクーリング実行を回避するようにした印刷物作成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-274437号公報
【文献】特開2016-13638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2の方法は、いずれもサーマルヘッドを用いた感熱印刷方式の画像形成装置について記載されており、印字停止時間を設けたり印字速度を低下させたりすることでサーマルヘッドの温度上昇を回避している。しかし、ユーザーの使用性を考慮すると、機械が故障しない範囲で印字停止や印字速度の低下を回避して、なるべく生産性を高く確保する必要があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、機内温度の上昇による動作不良や画像不良を抑制するとともに、一定の生産性を維持可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、画像形成部と、定着装置と、定着温度センサーと、駆動装置と、印字枚数カウント部と、定着電圧電源と、制御部と、機外温度センサーと、を備えた画像形成装置である。画像形成部は、記録媒体にトナー像を形成する。定着装置は、記録媒体の搬送方向に対し画像形成部の下流側に配置され、加熱装置により加熱される被加熱回転体と、被加熱回転体に当接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、で構成される定着部材を有し、定着ニップ部を通過する記録媒体を加熱および加圧することによりトナー像を記録媒体に定着させる。定着温度センサーは、被加熱回転体の表面温度である定着温度を検知する。駆動装置は、定着部材を含む記録媒体の搬送部材を駆動させる。印字枚数カウント部は、印字枚数を累積してカウントする。定着電圧電源は、加熱装置に電圧を印加する。制御部は、駆動装置および定着電圧電源を制御する。機外温度センサーは、画像形成装置外部の温度である機外温度を検知する。制御部は、基準速度での連続印字枚数が上限枚数を超えたときに、単位時間当たりの印字枚数を段階的に低下させて画像形成装置内部の温度である機内温度の上昇を抑制するクーリングモードを実行可能である。制御部は、定着温度センサーにより検知された定着温度と、機外温度センサーにより検知された機外温度との温度差に基づいて上限枚数を設定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の構成によれば、クーリングモードに移行するまでの基準速度での連続印字の上限枚数が定着温度と機外温度との温度差に基づいて設定されるため、定着温度が十分に低くなっている場合は上限枚数を緩和して画像形成装置の処理効率(生産性)を適正に変更することができる。また、機外温度は機外温度センサーにより、定着温度は定着温度センサーにより検知され、クーリングモードへの適切な移行によって画像形成装置内部が十分に冷却される。そのため、機内温度を検知するための温度センサーや冷却ファン等の冷却機構を別途設ける必要がなく、画像形成装置の小型化、低コスト化にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の側面断面図
【
図2】画像形成装置100に搭載される定着装置15の側面断面図
【
図3】画像形成装置100の制御経路の一例を示すブロック図
【
図4】本実施形態の画像形成装置100におけるクーリングモードの設定変更制御例を示すフローチャート
【
図5】
図4におけるクーリングモードの設定手順の一例を示すフローチャート
【
図6】
図4におけるクーリングモードの実行までに基準速度で印字可能な上限枚数の設定手順の一例を示すフローチャート
【
図7】印字動作中におけるクーリングモードの決定制御例を示すフローチャート
【
図8】
図7における印字枚数加算の設定手順の一例を示すフローチャート
【
図9】クーリンドモードの1パターンである第2モードの実行手順を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の側面断面図である。画像形成装置(例えばモノクロプリンター)100内には、帯電、露光、現像および転写の各工程によりモノクロ画像を形成する画像形成部Pが配設されている。画像形成部Pには、感光体ドラム5の回転方向(
図1の時計回り方向)に沿って、帯電装置4、露光装置(レーザー走査ユニット等)7、現像装置8、転写ローラー14、クリーニング装置19が配設されている。
【0013】
画像形成動作を行う場合、メインモーター(
図3参照)により時計回り方向に回転する感光体ドラム5の表面が帯電装置4によって均一に帯電される。そして、原稿画像データに基づく露光装置7からのレーザービームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像装置8により静電潜像に現像剤(以下、トナーという)が付着されてトナー像が形成される。この現像装置8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお、画像データはパソコン(図示せず)等から送信される。また、感光体ドラム5の回転方向に対しクリーニング装置19の下流側には、感光体ドラム5表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)が設けられている。
【0014】
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙(記録媒体)が給紙カセット10または手差し用紙トレイ11から用紙搬送路12およびレジストローラー対13を経由して搬送され、転写ローラー14(画像転写部)により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着装置15に搬送されてトナー像が定着される。定着装置15を通過した用紙は、用紙搬送路16により画像形成装置100の上部に搬送され、排出ローラー対17により排出トレイ18に排出される。
【0015】
図2は、
図1の画像形成装置100に搭載される定着装置15の側面断面図である。定着装置15は、定着ローラー対20と、定着進入ガイド23と、用紙検知センサー24と、分離板25と、定着温度センサー33とを備えている。なお、
図2においては定着装置15のハウジングは記載を省略している。
【0016】
定着ローラー対20は、定着駆動モーター(
図3参照)により
図2において時計回り方向に回転する定着ローラー21と、定着ローラー21に従動して反時計回り方向に回転する加圧ローラー22とで構成される。加圧ローラー22は図示しない付勢手段により所定の圧力で定着ローラー21に圧接されて定着ニップ部Fを形成しており、定着ニップ部Nを通過する用紙上の未定着トナーを定着させる。
【0017】
本実施形態に用いる定着ローラー21の構成としては、例えば、直径30mm、厚さ0.6mm、クラウン量(軸方向中央部と両端部の直径差)0.1mmの円筒状のアルミニウム製の芯金の外周面にPFA樹脂(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)のコート層(離型層)を積層したものが挙げられる。また、加圧ローラー22の構成としては、アルミニウム製の芯金にシリコーンゴム層(弾性層)を積層し、PFAチューブ(離型層)で被覆したものが挙げられる。
【0018】
定着ローラー21内にはヒーター26が内蔵されている。なお、本実施形態ではヒーター26としてハロゲンヒーターを用いているが、ハロゲンヒーターに代えて、励磁コイルとコアとを有する誘導加熱部を備えたIHヒーターを用いて定着ローラー21の外部から加熱する構成としても良い。
【0019】
用紙搬送方向(
図2の右から左方向)に対し定着ニップ部Fの上流側には、用紙を定着ニップ部Fへ案内するための定着進入ガイド23が設けられている。また、定着ニップ部Fの下流側には、用紙の通過を検知する用紙検知センサー24が配置されている。用紙検知センサー24は、例えば、用紙搬送路上に突出して用紙の通過により揺動する定着アクチュエーターと、定着アクチュエーターの揺動によりONまたはOFFされるPI(フォトインタラプター)センサーとで構成される。
【0020】
定着ローラー21の回転方向(時計回り方向)に対し定着ニップ部Fの下流側には、定着ローラー21から用紙を分離する分離板25が配置されている。分離板25は、定着ローラー21の軸方向に延びる板状部材であり、定着処理後の用紙を定着ローラー21の表面から分離する。
【0021】
用紙搬送方向に対し分離板25の上流側端部(
図2では右下端部)であって幅方向(
図2の紙面と垂直な方向)の両端縁には、一対の間隔規制部材27が固定されている。間隔規制部材27が定着ローラー21の外周面の軸方向両端部に当接することにより、分離板25の上流側端部と定着ローラー21の表面との間隔が所定間隔に設定される。
【0022】
転写ローラー14(
図1参照)によりトナー像が転写された用紙は
図2の左方向に進み、ハウジングの上流側開口部より定着装置15内に搬入され、定着進入ガイド23に沿って定着ローラー対20の定着ニップ部Fに案内される。用紙が定着ニップ部Fを通過するとき、所定の温度および圧力により加熱、加圧され、用紙上のトナー像が永久像とされる。その後、用紙は分離板25により定着ローラー21から分離されてハウジングの下流側開口部より定着装置15の外部に搬送され、排出ローラー対17(
図1参照)から画像形成装置100の外部に排出される。
【0023】
定着ローラー21の回転方向に対し定着ニップ部Fの上流側には、サーミスター等から成る定着温度センサー33が配置されている。定着温度センサー33は、定着ローラー21の軸方向中央部に対向配置され、定着ローラー21の表面温度を非接触状態で検知する。
【0024】
定着ローラー21の回転方向に対し定着ニップ部Fの下流側にはサーモスタット35が配置されている。サーモスタット35は定着ローラー21の軸方向中央部に対向配置され、所定温度以上になった場合にヒーター26への通電を遮断する。
【0025】
定着温度センサー33による検知結果は制御部90(
図3参照)に送信され、ヒーター26に流れる電流をON/OFFすることにより定着温度の制御を行う。また、温度センサー33の検知結果に基づいて、後述するように画像形成装置100のクーリングモードの実行条件を変更する。
【0026】
図3は、画像形成装置100の制御経路を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。また、既に説明した部分については説明を省略する。
【0027】
画像入力部40は、画像形成装置100にパソコン等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部40より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。メインモーター41は、感光体ドラム5を回転駆動する。定着駆動モーター43は、定着装置15の定着ローラー21を回転駆動する。
【0028】
電圧制御回路51は、帯電電圧電源52、現像電圧電源53、転写電圧電源54、定着電圧電源55と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。これらの各電源は、電圧制御回路51からの制御信号によって、帯電電圧電源52は帯電装置2a~2d内の帯電ローラー20に、現像電圧電源53は現像装置3a~3d内の現像ローラー30およびトナー供給ローラー31に、転写電圧電源54は一次転写ローラー6a~6dおよび二次転写ローラー9に、定着電圧電源55は定着ローラー21内のヒーター26に、それぞれ所定の電圧を印加する。
【0029】
機外温度センサー60は、画像形成装置100外部の温度を検知するものであり、例えば発熱部分の影響を受けにくい
図1の給紙カセット10側方の吸気ダクト(図示せず)近辺に設置される。
【0030】
操作部70には、液晶表示部71、各種の状態を示すLED72が設けられており、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。画像形成装置100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
【0031】
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、カウンター95、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。
【0032】
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
【0033】
一時記憶部94は、画像入力部40より入力され、デジタル信号に変換された画像信号を一時的に記憶する。カウンター95は、印字枚数を累積してカウントする。
【0034】
上述したように、連続印字時における定着装置15からの放熱により画像形成装置100の機内温度が高くなると、現像装置8内の現像剤の現像性が低下し、画像不良が発生するおそれがあった。また、現像装置8内のトナーやクリーニング装置19内の廃トナーが凝集し、トナーの搬送不良が発生するおそれもあった。
【0035】
そこで、本実施形態の画像形成装置100では、基準速度で連続印字可能な上限枚数を設定するとともに、連続印字枚数が上限枚数を超えたときに、生産性(単位時間当たりの印字枚数)を段階的に低下させて画像形成装置100内部の温度(機内温度)の上昇を抑制するクーリングモードを実行可能としている。以下、本実施形態の画像形成装置100におけるクーリングモードの設定および制御について詳細に説明する。
【0036】
図4は、本実施形態の画像形成装置100におけるクーリングモードの設定変更制御例を示すフローチャートである。必要に応じて
図1~
図3、および後述する
図5、
図6を参照しながら、
図4のステップに沿ってクーリングモードの設定手順について説明する。
【0037】
画像形成装置100の電源がオンされると、制御部90は、機外温度センサー60により検知された機外温度Aおよび定着温度センサー33により検知された定着温度Bを取得する(ステップS1)。次に、制御部90は取得された機外温度Aに基づいてクーリングモードの設定を行う(ステップS2)。
【0038】
図5は、
図4におけるクーリングモードの設定手順の一例を示すフローチャートである。制御部90は、機外温度Aが29℃未満であるか否かを判定する(ステップS21)。A<29である場合は(ステップS21でYes)、用紙サイズがA4グループであるときクーリングモードを第1モードに設定し、用紙サイズが小サイズグループであるときクーリングモードを第2モードに設定する(ステップS22)。具体的には、第1モードは感光体ドラム5、定着ローラー対20、レジストローラー対13、排出ローラー対17を含む搬送ローラーの線速(以下、プロセス線速という)を基準速度(全速モード)の3/4に低下させる。第2モードはプロセス線速を基準速度の3/4に低下させるとともに、2枚印字毎に20秒間印字動作を停止させる。
【0039】
用紙サイズによってクーリングモードを変更する理由は、幅方向サイズが所定値以下である場合は連続通紙によって定着ローラー21の非通紙領域の温度上昇が発生し、機内温度が上昇し易くなるためである。即ち、用紙サイズが小さい場合はより冷却効果の高いクーリングモードに設定する。なお、ここでいう「A4グループ」とは、A4Rサイズ、LTRサイズ、LGLサイズ、A5Eサイズ、16Kサイズ。Folioサイズの用紙である。「小サイズグループ」とは、B5Rサイズ、A5Rサイズ、Exectiveサイズの用紙である。用紙サイズは画像形成装置100に設けられた用紙サイズ検知センサー(図示せず)によって検知されるか、或いは操作部70やパソコンから入力される。
【0040】
機外温度Aが29℃以上である場合は(ステップS21でNo)、制御部90は機外温度Aが34℃未満であるか否かを判定する(ステップS23)。29≦A<34である場合は(ステップS23でYes)、用紙サイズがA4グループであるときクーリングモードを第2モードに設定し、用紙サイズが小サイズグループであるときクーリングモードを第3モードに設定する(ステップS22)。具体的には、第3モードはプロセス線速を基準速度の3/4に低下させるとともに、1枚印字毎に25秒間印字動作を停止させる。
【0041】
機外温度Aが34℃以上である場合は(ステップS23でNo)、制御部90は機外温度Aが38℃未満であるか否かを判定する(ステップS25)。34≦A<38である場合は(ステップS23でYes)、用紙サイズがA4グループ、小サイズグループの両方でクーリングモードを第4モードに設定する(ステップS26)。具体的には、第4モードはプロセス線速を基準速度の3/4に低下させるとともに、1枚印字毎に120秒間印字動作を停止させる。
【0042】
機外温度Aが38℃以上である場合は(ステップS25でNo)、制御部90は印字動作を停止する(ステップS27)。機外温度Aおよび用紙サイズに応じて設定されるクーリングモードをまとめると、表1のようになる。
【0043】
【0044】
図4に戻って、制御部90は取得された機外温度Aおよび定着温度Bに基づいて、基準速度で印字可能な上限枚数の設定を行う(ステップS3)。
図6は、
図4におけるクーリングモードの実行までに基準速度で印字可能な上限枚数の設定手順の一例を示すフローチャートである。制御部90は、定着温度Bと機外温度Aとの温度差Cを算出する(ステップS31)。
【0045】
次に、制御部90は温度差Cが10℃以下であるか否かを判定する(ステップS32)。C≦10である場合は(ステップS32でYes)、制御部90は上限枚数Xを300枚に設定する(ステップS33)。温度差Cが10℃を超える場合は(ステップS32でNo)、制御部90は温度差Cが20℃以下であるか否かを判定する(ステップS34)。10<C≦20である場合は(ステップS34でYes)、制御部90は上限枚数Xを150枚に設定する(ステップS33)。
【0046】
温度差Cが20℃を超える場合は(ステップS34でNo)、制御部90は温度差Cが40℃以下であるか否かを判定する(ステップS36)。20<C≦40である場合は(ステップS36でYes)、制御部90は上限枚数Xを50枚に設定する(ステップS37)。温度差Cが40℃を超える場合は(ステップS36でNo)、制御部90は上限枚数Xを0枚に設定する(ステップS38)。
【0047】
なお、クーリングモードと同様に上限枚数Xも用紙サイズによって変更される。具体的には、小サイズグループの上限枚数XはA4グループの1/2とする。温度差Cおよび用紙サイズに応じて設定される上限枚数をまとめると、表2のようになる。
【0048】
【0049】
図4に戻って、制御部90はReady状態に移行し(ステップS4)、ヒーター26のOFF状態からの経過時間T(秒)を計測する(ステップS5)。そして、制御部90は印字命令が入力されたか否かを判定する(ステップS6)。印字命令が入力された場合は印字動作を実行する(ステップS7)。その後、ステップS4に戻り経過時間Tをリセット(T=0)し、次のReady状態に移行する。クーリングモードへの移行を含む印字動作については後述する。
【0050】
ステップS6で印字命令が入力されない場合は(ステップS6でNo)、制御部90は経過時間Tが1200秒(=20分)以上となったか否かを判定する(ステップS7)。T<1200である場合は(ステップS7でNo)、ヒーター26に通電されたか否かを判定する(ステップS8)。ヒーター26に通電されなかった場合は(ステップS8でNo)ステップS5に戻り、そのまま経過時間Tの計測および印字命令の待機状態を継続する。ヒーター26に通電された場合は(ステップS8でYes)ステップS4に戻り、経過時間Tをリセットして次のReady状態に移行する。
【0051】
ステップS7においてT≧1200である場合は(ステップS7でYes)ステップS1に戻り、機外温度Aおよび定着温度Bを再取得してクーリングモードおよび上限枚数の再設定を行った後、上記と同様の制御を実行する(ステップS1~S6)。
【0052】
ステップS7で20分毎に機外温度Aおよび定着温度Bを再取得して温度差Cを算出する目的は、ヒーター26へ通電がオフされてからの定着装置15周辺の温度低下を監視するためである。定着装置15周辺が十分冷却されていれば、温度差Cは0に近づき、基準速度で連続印字可能な上限枚数Xを緩和できるためである。
【0053】
図7は、印字動作中におけるクーリングモードの決定制御例を示すフローチャートである。後述する
図8、
図9を参照しながら、
図7のステップに沿ってクーリングモードを含む印字動作の実行手順について説明する。印字命令が入力されると(
図4のステップS6)、制御部90は直前の印字終了時からの経過時間(JOB間の時間)、および用紙サイズに基づいて印字枚数加算設定を行う(ステップS41)。
【0054】
図8は、
図7における印字枚数加算の設定手順の一例を示すフローチャートである。制御部90は、直前の印字終了時からの経過時間Tint(秒)が30秒未満であるか否かを判定する(ステップS411)。Tint<30である場合は(ステップS411でYes)、実際の印字1枚につき仮想の印字分3枚を加算して印字枚数をカウントする(3枚加算)。即ち、JOB1回当たりの実際の印字枚数をZ、加算処理された印字枚数をZ1とすると、Z1=Z+3となる(ステップS412)。
【0055】
ステップS411でTint≧30である場合は(ステップS411でNo)、制御部90は用紙サイズが小サイズグループであるか否かを判定する(ステップS413)。用紙サイズが小サイズグループである場合は(ステップS413でYes)、実際の印字1枚につき仮想の印字分2枚を加算して印字枚数をカウントする(1枚加算)。即ち、JOB1回当たりの実際の印字枚数(実印字枚数)をZ、加算処理された印字枚数(加算印字枚数)をZ1とすると、Z1=Z+2となる(ステップS414)。
【0056】
ステップS413で用紙サイズが小サイズグループでない場合は(ステップS413でNo)、印字枚数加算処理を行わずに処理を終了する。印字枚数加算処理なし、3枚加算、および1枚加算の場合の、JOB1回当たりの印字枚数Z、印字回数N、上限枚数Xの関係を表3~表5に示す。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
表3は、印字枚数加算なしの場合のJOB1回当たりの印字枚数Z、印字回数N、上限枚数Xの関係を示しており、直前の印字終了時からの経過時間Tintが30秒以上であって用紙サイズがA4グループである場合に対応する。この場合、累積印字枚数は実印字枚数Z×印字回数Nである。従って、上限枚数は実印字枚数Zによらず300枚に設定される。
【0061】
表4は、3枚加算の場合のJOB1回当たりの印字枚数Z、印字回数N、上限枚数Xの関係を示しており、直前の印字終了時からの経過時間Tintが30秒未満である場合に対応する。この場合、計算上の累積印字枚数は加算印字枚数Z1(実印字枚数Z+3)×印字回数Nとなるが、実際の印字枚数はZ×Nである。
【0062】
例えば、JOB1回当たりの実印字枚数Zが1枚である場合、加算印字枚数Z1は1+3=4(枚)であるから、印字回数N(X/Z1)=300/4=75となり、実際の累積印字枚数(減算印字枚数)はZ×N=1×75=75(枚)となる。また、JOB1回当たりの印字枚数Zが3枚である場合、加算後の印字枚数Z1は3+3=6(枚)であるから、印字回数N=300/6=50となり、減算印字枚数はZ×N=3×50=150(枚)となる。
【0063】
表5は、2枚加算の場合のJOB1回当たりの印字枚数Z、印字回数N、上限枚数Xの関係を示しており、用紙サイズが小サイズグループである場合に対応する。この場合、計算上の累積印字枚数は加算印字枚数Z1(実印字枚数Z+2)×印字回数Nとなるが、実際の印字枚数はZ×Nである。
【0064】
例えば、JOB1回当たりの実印字枚数Zが1枚である場合、加算印字枚数Z1は1+2=3(枚)であるから、印字回数N(X/Z1)=300/3=100となり、減算印字枚数はZ×N=1×100=100(枚)となる。また、JOB1回当たりの実印字枚数Zが3枚である場合、加算印字枚数Z1は3+2=5(枚)であるから、印字回数N=300/5=60となり、減算印字枚数はZ×N=3×60=180(枚)となる。
【0065】
経過時間Tintが30秒未満である場合、用紙サイズが小サイズグループである場合は、上記のように算出された減算印字枚数を上限枚数Xに設定するため、上限枚数XはJOB1回当たりの実印字枚数Zによって変動する。
【0066】
図7に戻って、制御部90は累積印字枚数ΣZが上限枚数Xを超えたか否かを判定する(ステップS42)。ΣZ≦Xである場合は(ステップS42でNo)プロセス線速を基準速度に維持して印字動作を行い、処理を終了する。ΣZ>Xである場合は(ステップS42でYes)クーリングモードに移行する。制御部90はメインモーター41、定着駆動モーター43に制御信号を送信し、プロセス線速を3/4速(基準速度の3/4)に変更する(ステップS43)。
【0067】
次に、制御部90は機外温度Aが29℃未満であるか否かを判定する(ステップS44)。A<29である場合は(ステップS43でYes)、用紙サイズが小サイズグループであるか否かを判定する(ステップS45)。用紙サイズが小サイズグループである場合は(ステップS45でYes)印字2枚毎に20秒間印字動作を停止させる第2モードでクーリングモードを実行する(ステップS46)。用紙サイズがA4グループである場合は(ステップS45でNo)3/4速で連続印字を行う第1モードでクーリングモードを実行する(ステップS47)。
【0068】
図9は、クーリンドモードの1パターンである第2モードの実行手順を示すフローチャートである。第2モードが実行されると、制御部90は第2モード中の連続印字枚数Zaをカウントする(ステップS461)。そして、連続印字枚数Zaが2を超えるか否かを判定する(ステップS462)。Za>2(Za=3)である場合は(ステップS462でYes)印字動作を停止し、停止時間Taを計測する(ステップS463)。次に、停止時間Taが20秒を超えたか否かを判定し(ステップS464)、20秒を超えている場合は(ステップS463でYes)Zaをリセット(Za=0)し(ステップS465)、印字が終了したか否かを判定する(ステップS466)。
【0069】
一方、ステップS462でZa≦2である場合は(ステップS462でNo)印字動作を停止せずに印字が終了したか否かを判定する(ステップS466)。印字が終了している場合は(ステップS466でYes)第2モードを終了する。印字が継続している場合は(ステップS466でNo)ステップS461に戻り、以下同様の手順を繰り返す(ステップS461~S466)。なお、後述する第3モードおよび第4モードについても、連続印字枚数Zaの上限および停止時間Taが異なる以外は第2モードと同様の手順で実行される。
【0070】
図7に戻って、ステップS44でA≧29である場合は(ステップS44でNo)、機外温度Aが34℃未満であるか否かを判定する(ステップS48)。29≦A<34である場合は(ステップS48でYes)、用紙サイズが小サイズグループであるか否かを判定する(ステップS49)。用紙サイズが小サイズグループである場合は(ステップS49でYes)印字1枚毎に25秒間印字動作を停止させる第3モードでクーリングモードを実行する(ステップS50)。用紙サイズがA4グループである場合は(ステップS49でNo)印字2枚毎に20秒間印字動作を停止させる第2モードでクーリングモードを実行する(ステップS51)。
【0071】
ステップS48でA≧34である場合は(ステップS48でNo)、機外温度Aが38℃未満であるか否かを判定する(ステップS52)。34≦A<38である場合は(ステップS52でYes)、用紙サイズに係わらず印字1枚毎に120秒間印字動作を停止させる第4モードでクーリングモードを実行する(ステップS53)。ステップS52でA≧38である場合は(ステップS52でNo)印字動作を停止する(ステップS54)。
【0072】
上記の制御例によれば、クーリングモードに移行するまでの基準速度での連続印字の上限枚数Xが定着温度Bと機外温度Aとの温度差Cに基づいて設定されるため、定着温度Bが十分に低くなっている場合は上限枚数Xを緩和して画像形成装置100の処理効率(生産性)を適正に変更することができる。また、機外温度Aは機外温度センサー60により、定着温度Bは定着温度センサー33により検知され、クーリングモードへの適切な移行によって画像形成装置100の内部が十分に冷却される。そのため、機内温度を検知するための温度センサーや冷却ファン等の冷却機構を別途設ける必要がなく、画像形成装置100の小型化、低コスト化にも寄与する。
【0073】
また、機外温度Aおよび用紙サイズに基づいてクーリングモードを第1~第4モードに変更することにより、画像形成装置100の機内温度の上昇を抑制しつつ、生産性を極力維持することができる。さらに、機外温度が一定温度(38℃)以上である場合は印字動作を停止することで、機内温度の上昇による動作不良や画像不良を未然に防止することができる。なお、ここではクーリングモードを4段階に変更したが、3段階或いは5段階以上に変更してもよい。
【0074】
さらに、直前の印字終了時からの経過時間Tintおよび用紙サイズに基づいて、実際の印字枚数に仮想の印字分を加算して印字枚数をカウントする印字枚数加算処理を実行することにより、経過時間Tintが短い場合や用紙サイズが小さい場合等、機内温度が上昇し易い場合はクーリングモードに移行するまでの上限枚数を少なくすることができる。
【0075】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、定着ローラー21と加圧ローラー22とで形成される定着ニップ部Fに未定着トナー画像を担持した用紙を挿通することによってトナーを定着する熱ローラー定着方式の定着装置15を例に挙げて説明したが、定着ローラー21に代えて無端状の定着ベルトを備え、定着ベルトとこれに圧接される加圧部材とで形成される定着ニップ部に未定着トナー画像を担持した用紙を挿通することによってトナーを定着するベルト定着方式の定着装置にも適用可能である。
【0076】
また、上記実施形態では、プロセス線速を基準速度から3/4速に低下させるとともに、所定枚数の印字毎に印字動作を所定時間停止させる間欠印字動作を組み合わせることによりクーリングモードを実行したが、プロセス線速の低下、または間欠印字動作のみでクーリングモードを実行してもよい。
【0077】
また、本発明は
図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、カラープリンター、モノクロおよびカラー複写機、デジタル複合機、或いはファクシミリ等、定着装置を備えた他の画像形成装置にも適用できるのはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、定着ローラーや加圧ローラー等の定着部材を備えた定着装置に利用可能である。本発明の利用により、機内温度の上昇による動作不良や画像不良を抑制するとともに、一定の生産性を維持可能な画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0079】
15 定着装置
20 定着ローラー対(定着部材)
21 定着ローラー(被加熱回転体)
22 加圧ローラー(加圧部材)
26 ヒーター(加熱装置)
33 定着温度センサー
41 メインモーター(駆動装置)
43 定着駆動モーター(駆動装置)
55 定着電圧電源
60 機外温度センサー
71 液晶表示部
90 制御部
95 カウンター(印字枚数カウント部)
100 画像形成装置
P 画像形成部