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特許7528788情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20240730BHJP
【FI】
G06Q10/0631
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021001668
(22)【出願日】2021-01-07
(65)【公開番号】P2022106573
(43)【公開日】2022-07-20
【審査請求日】2023-02-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【弁理士】
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 豊和
(72)【発明者】
【氏名】田中 由里香
(72)【発明者】
【氏名】坂本 匠司
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐介
(72)【発明者】
【氏名】岡部 耕太郎
(72)【発明者】
【氏名】中西 弘忠
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】尾谷 大喜
【審査官】板垣 有紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-204319(JP,A)
【文献】特開2013-073252(JP,A)
【文献】特開2020-077105(JP,A)
【文献】特開2001-351170(JP,A)
【文献】特開平08-329389(JP,A)
【文献】特開2018-026069(JP,A)
【文献】特開2004-059213(JP,A)
【文献】再公表特許第2019/155856(JP,A1)
【文献】特開2014-044072(JP,A)
【文献】副業完全ガイド ,株式会社晋遊舎 沢井 竜太,2019年10月01日,p.54
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車車両に関する駐車車両情報に基づいて前記駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザの存在を検出し、前記待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を端末装置に出力する制御部を備え
前記制御部は、
前記端末装置を用いて前記待機ユーザが所定の人物から受信したメッセージに含まれる前記所定の人物の到着時間に関する情報に基づいて、前記待機ユーザが待機する時間を推定し、
前記待機ユーザが待機する時間に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記待機ユーザが待機している間に実行できる作業を、前記待機ユーザに紹介する作業として決定する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記待機ユーザに紹介する作業は、前記待機ユーザが前記駐車車両を動かさずに実行する作業である、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記待機ユーザに依頼可能な作業に関する情報を含む依頼情報を取得し、前記依頼情報に基づいて、前記待機ユーザに紹介する作業を決定する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記待機ユーザに依頼可能な作業の対象の属性情報に更に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記待機ユーザの属性情報に更に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記依頼情報として物品の配達作業に関する情報を取得する、請求項4から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、店舗に対する商品の注文情報を取得し、前記店舗から前記商品を配達する作業に関する情報を出力する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記依頼情報として、人の移動を補助する作業、及び、荷物の運搬を補助する作業のうち少なくとも1つの作業に関する情報を取得する、請求項からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、所定領域に所定時間以上駐車している車両を前記駐車車両として検出する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか一項に記載の情報処理装置と、前記端末装置とを備える情報処理システム。
【請求項12】
情報処理装置が、駐車している駐車車両に関する駐車車両情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記駐車車両情報に基づいて、前記駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザの存在を検出することと、
前記情報処理装置が、端末装置を用いて前記待機ユーザが所定の人物から受信したメッセージに含まれる前記所定の人物の到着時間に関する情報に基づいて、前記待機ユーザが待機する時間を推定することと、
前記待機ユーザが待機する時間に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定することと、
前記情報処理装置が、前記待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を前記端末装置に出力することと
を含む、情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置が、前記待機ユーザが待機している間に実行できる作業を前記待機ユーザに紹介する作業として決定することを更に含む、請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記待機ユーザに紹介する作業は、前記待機ユーザが前記駐車車両を動かさずに実行する作業である、請求項12又は13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記情報処理装置が、前記待機ユーザに依頼可能な作業に関する情報を含む依頼情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記依頼情報に基づいて、前記待機ユーザに紹介する作業を決定することと
を更に含む、請求項12から14までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記情報処理装置が、前記待機ユーザに依頼可能な作業の対象の属性情報に更に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定することを更に含む、請求項15に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置が、前記待機ユーザの属性情報に更に基づいて前記待機ユーザに紹介する作業を決定することを更に含む、請求項16に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記情報処理装置が、前記依頼情報として物品の配達作業に関する情報、人の移動を補助する作業、及び、荷物の運搬を補助する作業のうち少なくとも1つの作業に関する情報を取得することを含む、請求項15から17までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザに対して情報を出力する出力部と、
情報処理装置と通信可能に構成され、前記待機ユーザが所定の人物から受信した前記所定の人物の到着時間に関する情報を含むメッセージを前記情報処理装置に出力し、前記所定の人物の到着時間に関する情報に基づいて、前記待機ユーザが待機している間に実行できるように前記情報処理装置が決定した前記待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を前記情報処理装置から取得して前記紹介情報を前記出力部に出力させる制御部と
を備える、端末装置。
【請求項20】
前記待機ユーザの入力を受け付ける入力部を更に備え、
前記制御部は、前記待機ユーザが前記紹介情報に基づいて作業を請け負う意思を表示する入力を前記入力部から取得した場合、受諾情報を前記情報処理装置に出力する、請求項19に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、位置情報システムを利用し、リアルタイムに、その場に居合わせている労働提供者をスポットで雇用できる市場を作るシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-24156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のシステムは、労働提供者の現在位置と労働場所との間の距離と、現在時刻と労働開始時刻との差とに基づいて所定時刻までに労働場所に到着できる労働提供者を選択している。労働提供者の現在位置と現在時刻だけに基づいて労働の提供を依頼する労働提供者を選択する場合、選択した労働提供者が労働を請け負うことができない状態であれば、労働の提供を他の労働提供者に依頼しなおす必要が生じる。労働を請け負ってくれる人を手配しやすくすることが求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、労働を請け負ってくれる人を手配しやすくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、駐車している駐車車両に関する駐車車両情報に基づいて前記駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザの存在を検出し、前記待機ユーザに作業を紹介する紹介情報を端末装置に出力する制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理システムは、前記情報処理装置と、前記端末装置とを備える。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、駐車している駐車車両に関する駐車車両情報を取得することと、前記駐車車両情報に基づいて前記駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザの存在を検出することと、前記待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を端末装置に出力することとを含む。
【0009】
本開示の一実施形態に係る端末装置は、出力部と、制御部とを備える。前記出力部は、駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザに対して情報を出力する。前記制御部は、情報処理装置と通信可能に構成され、前記待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を前記情報処理装置から取得して前記紹介情報を前記出力部に出力させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び端末装置によれば、労働を請け負ってくれる人が手配されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す模式図である。
図2】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
図3】端末装置の構成例を示すブロック図である。
図4】一実施形態に係る情報処理方法の手順例を示すフローチャートである。
図5】一実施形態に係る端末制御方法の手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(情報処理システム1の構成例)
図1及び図2に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、サーバ10と、端末装置20とを備える。
【0013】
本実施形態に係る情報処理システム1において、サーバ10は、駐車領域52に駐車している車両40の中又は周囲で待機しているユーザ42に対して、ユーザ42が待機中に実行できる作業を紹介できる。駐車領域52に駐車している車両40は、駐車車両とも称される。駐車車両の中又は周囲で待機しているユーザ42は、待機ユーザとも称される。駐車車両の周囲で待機している待機ユーザは、例えば喫煙したり電話で通話したりするために一時的に駐車車両の外に出ているユーザ42を含むとする。
【0014】
サーバ10は、待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を生成して端末装置20に出力する。端末装置20が紹介情報を待機ユーザに通知することによって、待機ユーザに作業を紹介できる。サーバ10は、紹介情報を通知した待機ユーザが作業を請け負ってくれる場合、待機ユーザに作業の実行を指示する。作業は、労働とも言い換えられる。作業を請け負う待機ユーザは、労働提供者とも称される。
【0015】
駐車領域52は、店舗50の駐車場を含んでよい。駐車領域52は、コインパーキング、パーキングメータ等で駐車時間を管理される駐車スペース、又は、駅前ロータリーの駐車スペース等の種々の駐車スペースを含んでよい。駐車領域52は、タクシー又はハイヤー等の乗客を輸送する車両40が乗客を待つために駐車するスペースを含んでよい。
【0016】
待機ユーザは、例えば、以下に説明する状況で生じ得る。例えば、駐車領域52が店舗50の駐車場である場合又は店舗50の近隣に位置する場合、ユーザ42は、駐車領域52に車両40を駐車して店舗50を利用する。車両40に複数のユーザ42が乗車してきた場合、一部のユーザ42が駐車車両から降りて店舗50を利用している間、車両40に残ったユーザ42が駐車車両の中又は周囲で待機することがある。この場合において、車両40の中又は周囲で待機するユーザ42が待機ユーザに該当する。待機ユーザは、車両40を駐車領域52まで運転してきた運転者を含んでもよいし、車両40を運転せずに同乗してきた人を含んでもよい。
【0017】
また、例えば、駐車領域52が鉄道の駅又はバスの停留所の近隣に位置している場合、ユーザ42は、鉄道又はバスを利用する家族等を出迎えるために車両40を駐車領域52に駐車して待機することがある。また、例えば、車両40が乗客を輸送するタクシー又はオンデマンドバス等の輸送車両である場合、車両40の運転者であるユーザ42は、乗客が来るまで車両40を駐車領域52に駐車して待機することがある。これらの場合において、車両40の中又は周囲で待機するユーザ42が待機ユーザに該当する。他にも種々の場合において、車両40の中又は周囲で待機するユーザ42が待機ユーザに該当し得る。
【0018】
<サーバ10>
サーバ10は、サーバ制御部12と、サーバインタフェース14とを備える。サーバインタフェース14は、サーバI/F14とも称される。
【0019】
サーバ制御部12は、サーバ10の各構成部を制御する。サーバ制御部12は、単に制御部とも称される。サーバ制御部12は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部12は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部12は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0020】
サーバ10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。記憶部は、サーバ制御部12に含まれてもよい。
【0021】
サーバI/F14は、サーバ制御部12から情報又はデータ等を出力したり、サーバ制御部12に情報又はデータ等を入力したりする。サーバI/F14は、単にインタフェース又はI/Fとも称される。
【0022】
サーバI/F14は、ネットワーク30を介して端末装置20等の他の機器と通信可能に構成される通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応してよい。通信モジュールは、LAN(Local Area Network)等の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、有線又は無線の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、これらに限られず、種々の通信規格に対応してよい。サーバI/F14は、通信モジュールに接続可能に構成されてもよい。
【0023】
サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。サーバ10は、情報処理装置とも称される。
【0024】
<端末装置20>
図3に示されるように、端末装置20は、端末制御部21と、端末インタフェース22とを備える。端末インタフェース22は、端末I/F22とも称される。
【0025】
端末制御部21は、端末装置20の各構成部を制御する。端末制御部21は、単に制御部とも称される。端末制御部21は、サーバ10のサーバ制御部12と同一又は類似に構成されてよい。端末制御部21は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。端末制御部21は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えば、FPGA又はASICを含んでよい。端末制御部21は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0026】
端末装置20は、記憶部を更に備えてよい。端末装置20の記憶部は、サーバ10の記憶部と同一又は類似に構成されてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、端末装置20の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。記憶部は、端末制御部21に含まれてもよい。
【0027】
端末I/F22は、端末制御部21から情報又はデータ等を出力したり、端末制御部21に情報又はデータ等を入力したりする。端末I/F22は、単にインタフェース又はI/Fとも称される。
【0028】
端末I/F22は、サーバI/F14と同一又は類似に構成されてよい。端末I/F22は、ネットワーク30を介してサーバ10等の他の機器と通信可能に構成される通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G又は5G等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。端末I/F22は、通信モジュールに接続可能に構成されてもよい。
【0029】
端末装置20は、入力部24を更に備える。入力部24は、ユーザ42から情報又はデータ等の入力を受け付ける入力デバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、例えば、タッチパネル若しくはタッチセンサ、又はマウス等のポインティングデバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、物理キーを含んで構成されてもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んで構成されてもよい。
【0030】
入力部24は、端末装置20自身又はユーザ42の位置情報を取得可能に構成されてよい。入力部24は、衛星測位システムに対応する受信機を含んで構成されてよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等を含んでもよい。
【0031】
入力部24は、カメラを含んで構成されてもよい。入力部24は、周囲をカメラで撮影することによって、周囲に存在するユーザ42に関する情報を取得してよい。入力部24は、端末装置20が車両40に搭載されている場合、車両40に乗車しているユーザ42に関する情報を取得してよい。
【0032】
入力部24は、取得した情報を端末I/F22を介してサーバ10に出力してよい。端末制御部21は、入力部24で取得した情報を端末I/F22に出力させてよい。
【0033】
端末装置20は、出力部23を更に備える。出力部23は、ユーザ42に対して情報又はデータ等を出力する出力デバイスを含んで構成される。出力デバイスは、例えば、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報を出力する表示デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイ、又は、PDP(Plasma Display Panel)等を含んで構成されてよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)又はLD(Laser Diode)等の発光デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。出力デバイスは、例えば、音声等の聴覚情報を出力するスピーカ等の音声出力デバイスを含んでよい。出力デバイスは、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでよい。
【0034】
出力部23は、端末I/F22を介してサーバ10から取得した情報を出力してよい。端末制御部21は、端末I/F22で取得した情報を出力部23に出力させてよい。
【0035】
情報処理システム1が備える端末装置20の数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。端末装置20は、車両40に搭載されている車載端末20aを含んでよい。車載端末20aは、車両40のナビゲーション機能を提供するカーナビゲーション装置として構成されてよい。端末装置20は、ユーザ42によって所持されているユーザ端末20bを含んでよい。ユーザ端末20bは、スマートフォン若しくはタブレット等の携帯端末、又は、ノートPC(Personal Computer)若しくはタブレットPC等のPCを含んで構成されてよい。端末装置20は、これらの例に限られず、種々の機器を含んで構成されてよい。
【0036】
ユーザ42のユーザ端末20bは、ユーザ42が乗車する車両40に関連づけられていてもよい。ユーザ42のユーザ端末20bは、ユーザ42が乗車する車両40に搭載されている車載端末20aに関連づけられていてもよい。
【0037】
<他の構成>
情報処理システム1は、必須ではないが監視カメラ54を更に備える。監視カメラ54は、駐車領域52に駐車されている車両40を撮影し、撮影した画像をサーバ10に出力する。後述するように、サーバ10は、監視カメラ54が撮影した画像に基づいて、待機ユーザの存在を検出してよい。
【0038】
情報処理システム1は、必須ではないが店舗50に設置されている店舗サーバ56を更に備える。店舗サーバ56は、サーバ10と同一又は類似に構成されてよい。後述するように、店舗50は、商品の配達等の作業を依頼することがある。店舗50が作業を依頼する場合、店舗サーバ56が作業依頼情報を出力してよい。
【0039】
(情報処理システム1の動作例)
本実施形態に係る情報処理システム1は、駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザに対して紹介情報を通知する。紹介情報は、待機ユーザが待機している間に実行可能な作業として待機ユーザに紹介する作業に関する情報を含む。以下、情報処理システム1のサーバ10及び端末装置20が待機ユーザに対して紹介情報を通知するための動作例が説明される。
【0040】
<駐車車両及び待機ユーザの検出>
サーバ制御部12は、駐車車両の中又は周囲で待機している待機ユーザを検出するために、駐車車両に関する情報を取得する。駐車車両に関する情報は、駐車車両情報とも称される。サーバ制御部12は、駐車車両情報に基づいて駐車車両の中又は周囲で待機している待機ユーザを検出する。
【0041】
サーバ制御部12は、駐車車両を検出する。例えば、サーバ制御部12は、駐車車両情報として駐車領域52を監視カメラ54で撮影した画像を取得してよい。サーバ制御部12は、取得した画像に基づいて、駐車領域52に駐車されている車両40を駐車車両として検出してよい。サーバ制御部12は、車両40に搭載されている車載端末20aの位置情報に基づいて、車両40が駐車領域52に駐車されているか判定してよい。サーバ制御部12は、車両40が駐車領域52に駐車されている場合、その車両40を駐車車両として検出してよい。サーバ制御部12は、駐車領域52に設置されているパーキングメータ等の車両40を検出する装置の検出結果に基づいて、車両40が駐車領域52に駐車されているか判定してもよい。サーバ制御部12は、これらの例に限られず種々の情報に基づいて、車両40が駐車領域52に駐車されているか判定してよい。
【0042】
サーバ制御部12は、駐車車両情報に基づいて、駐車車両の中又は周囲で待機している待機ユーザを検出する。例えば、サーバ制御部12は、駐車車両情報として、駐車車両を監視カメラ54で撮影した画像を取得してよい。サーバ制御部12は、取得した画像に基づいて駐車車両の中又は周囲に存在するユーザ42を待機ユーザとして検出してよい。
【0043】
サーバ制御部12は、駐車車両として検出した車両40に搭載されている車載端末20aが出力する情報を駐車車両情報として取得してよい。サーバ制御部12は、車載端末20aから駐車車両内の画像を取得し、その画像に基づいて駐車車両の中に存在するユーザ42を待機ユーザとして検出してよい。
【0044】
サーバ制御部12は、駐車車両として検出した車両40又は駐車車両に搭載されている車載端末20aに関連づけられているユーザ端末20bが出力する情報を駐車車両情報として取得してよい。サーバ制御部12は、ユーザ端末20bからユーザ42の位置情報を取得し、ユーザ42の位置情報に基づいてユーザ42が駐車車両の中又は周囲にとどまっていると判定した場合、ユーザ42を待機ユーザとして検出してよい。
【0045】
サーバ制御部12は、ユーザ42が所持しているユーザ端末20bが車両40又は車両40に搭載されている車載端末20aに関連づけられている場合、ユーザ42の位置情報を駐車車両情報としてユーザ端末20bから取得してよい。サーバ制御部12は、ユーザ42の位置情報に基づいてユーザ42が駐車領域52内にいると判定した場合、ユーザ42が待機ユーザに該当すると判定してよい。つまり、サーバ制御部12は、ユーザ端末20bから取得したユーザ42の位置情報に基づいて、待機ユーザの存在を検出してよい。サーバ制御部12は、ユーザ42の車載端末20aに関連づけられている車両40又はユーザ端末20bの位置情報に基づいて車両40が駐車領域52に駐車されていると判定した場合、ユーザ42が待機ユーザに該当すると判定してもよい。つまり、サーバ制御部12は、ユーザ42の車載端末20aに関連づけられている車両40又はユーザ端末20bの位置情報に更に基づいて、待機ユーザの存在を検出してよい。
【0046】
サーバ制御部12は、駐車車両の中又は周囲に所定時間以上とどまっているユーザ42を待機ユーザとして検出してもよい。サーバ制御部12は、駐車車両から所定距離以内にとどまっているユーザ42を待機ユーザとして検出してもよい。
【0047】
車両40がタクシーである場合、サーバ制御部12は、例えばタクシーとしての車両40が空車の状態となっている場合に、その車両40の運転者であるユーザ42を待機ユーザとして検出してもよい。
【0048】
サーバ制御部12は、上述の例に限られず、所定領域に所定時間以上駐車している車両40を駐車車両として検出してよい。
【0049】
<依頼情報の取得>
サーバ制御部12は、待機ユーザに作業を紹介するために、待機ユーザに依頼可能な作業に関する情報を含む依頼情報を取得する。
【0050】
サーバ制御部12は、依頼情報として、物品の配達作業に関する情報を取得してよい。物品の配達作業は、例えば、店舗50で注文を受けた商品を店舗50から配達する作業を含んでよい。店舗50からの配達作業に関する情報は、店舗50の店舗サーバ56から出力されてよい。配達作業に関する情報は、配達する商品の種類又は数量を含んでよい。配達作業に関する情報は、商品の配達元と配達先とに関する情報を含んでよい。配達作業に関する情報は、配達を完了するまでにかかると推定される時間を含んでよい。
【0051】
サーバ制御部12は、依頼情報として、例えば、人の移動を補助する作業に関する情報を取得してよい。人の移動を補助する作業は、高齢者又は障碍者等の補助対象の歩行を補助することを含んでよい。歩行の補助は、補助対象の手を引いて誘導することを含んでよい。歩行の補助は、補助対象の周囲に人が近づかないように保護しながら一緒に歩行することを含んでもよい。人の移動を補助する作業は、車いすの走行を補助する作業を含んでもよい。車いすの走行を補助する作業は、歩道の段差等のバリアフリーに対応していない場所で車いすを押す作業を含んでよい。人の移動を補助する作業は、歩行器又はベビーカー等の移動を補助する作業を含んでもよい。人の移動を補助する作業は、電車又はバス等の乗降を補助することを含んでもよい。
【0052】
サーバ制御部12は、依頼情報として、例えば、荷物の運搬を補助する作業に関する情報を取得してよい。荷物の運搬を補助する作業は、乳幼児連れの親、高齢者又は障碍者等の補助対象が持ち歩いている荷物を代わりに持って一緒に歩くことを含んでよい。荷物の運搬を補助する作業は、歩行器又はベビーカー等の運搬を補助することを含んでもよい。
【0053】
依頼情報が人の移動を補助する作業又は荷物の運搬を補助する作業等の補助作業を含む場合、依頼情報は、補助を受ける人が所持する端末装置20からサーバ10に出力されてもよい。サーバ制御部12は、サーバ制御部12自身で補助を必要とする人を検出し、依頼情報を生成してもよい。例えば、サーバ制御部12は、街に設置されている監視カメラ54から画像を取得してよい。サーバ制御部12は、取得した画像に映っている人の様子に基づいて補助を受ける必要がある人を検出してよい。サーバ制御部12は、補助を受ける必要がある人に対する補助作業に関する情報を依頼情報として生成してよい。
【0054】
依頼情報は、依頼した作業を実行した人に対して付与する報酬に関する情報を含んでもよい。報酬に関する情報は、報酬情報とも称される。報酬は、作業を依頼する主体によって決定されてよいし、サーバ制御部12によって決定されてもよい。報酬を負担する主体は、作業を依頼する主体であってよい。サーバ制御部12が依頼情報を生成する場合、報酬を負担する主体は、情報処理システム1の運用主体であってよい。
【0055】
<紹介情報の生成及び出力>
サーバ制御部12は、駐車車両の中又は周囲で待機している待機ユーザを検出した場合、待機ユーザに対して紹介する作業に関する情報を含む紹介情報を生成し、端末装置20に出力する。サーバ制御部12は、取得した依頼情報に基づいて、待機ユーザに紹介する作業を決定し、紹介情報を生成してよい。依頼情報が報酬情報を含む場合、サーバ制御部12は、報酬情報を含む紹介情報を生成してよい。
【0056】
<<作業を紹介する待機ユーザの選択>>
サーバ制御部12は、複数の待機ユーザを検出した場合、取得した依頼情報に基づいて、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。サーバ制御部12は、選択した待機ユーザに作業を紹介する紹介情報を生成し、選択した待機ユーザの端末装置20に紹介情報を出力する。サーバ制御部12は、各待機ユーザが作業を実行できるか判定し、作業を実行できると判定した待機ユーザの中から作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。
【0057】
サーバ制御部12は、各待機ユーザが待機する時間に基づいて、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。言い換えれば、サーバ制御部12は、各待機ユーザに紹介する作業を決定してよい。また、サーバ制御部12は、各待機ユーザが待機する時間で作業を実行できるか判定し、作業を実行できると判定した待機ユーザの中から作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。言い換えれば、サーバ制御部12は、待機ユーザに対してその待機ユーザが待機する時間で実行できる作業を紹介できるように紹介情報を生成してよい。サーバ制御部12は、端末装置20から待機ユーザが待機する時間に関する情報を取得してもよい。
【0058】
サーバ制御部12は、待機ユーザが待機する時間を推定し、推定した待機時間に基づいて作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。サーバ制御部12は、具体的に以下に説明されるように待機ユーザが待機する時間を推定してよい。例えば、サーバ制御部12は、端末装置20に待機ユーザが入力した情報、又は、端末装置20から待機ユーザに通知する情報に基づいて、待機ユーザが待機する時間を推定してよい。端末装置20に待機ユーザが入力した情報、又は、端末装置20から待機ユーザに通知する情報は、端末情報とも称される。
【0059】
端末装置20は、待機ユーザがメッセージを送受信するメッセージアプリケーションを動作させてよい。端末装置20は、メッセージアプリケーションで待機ユーザが送受信するメッセージを端末情報としてサーバ10に出力してよい。サーバ制御部12は、待機ユーザが送受信するメッセージを端末情報として取得し、取得したメッセージの内容に基づいて待機ユーザが待機する時間を推定してよい。例えば、待機ユーザが所定の人物を車両40で迎えに来ている場合、サーバ制御部12は、待機ユーザが所定の人物から受信したメッセージに含まれる到着時間の情報に基づいて待機ユーザが待機する時間を推定してもよい。具体的に、サーバ制御部12は、待機ユーザが所定の人物からX時頃に到着する旨のメッセージを受信した場合、待機ユーザがX時頃まで待機する場合に待機する時間を算出してよい。サーバ制御部12は、待機ユーザが所定の人物からY分程度遅れる旨のメッセージを受信した場合、待機ユーザが待機する時間をY分だけ長い時間として算出してもよい。サーバ制御部12は、待機ユーザと所定の人物との間で送受信されたメッセージの内容に基づいて、待機ユーザが待機する時間を推定してもよい。
【0060】
サーバ制御部12は、駐車車両が乗客を輸送する車両40であり、かつ、待機ユーザが駐車車両に乗客を乗せるまで待機する場合、乗客の出現を予測する情報に基づいて、待機ユーザが待機する時間を推定してよい。サーバ制御部12は、乗客の出現を予測する情報を、乗客予測サーバ等の他のサーバ装置から取得してもよい。乗客予測サーバは、例えば所定のアルゴリズムに基づいて乗客の出現を予測してもよいし、深層学習による学習済みモデルに基づいて乗客の出現を予測してもよい。乗客の出現を予測する情報は、所定時刻に乗客が出現する確率を含んでよいし、乗客が出現する時刻の期待値を含んでもよい。乗客の出現を予測する情報は、種々の位置に乗客が出現する確率を含んでもよい。
【0061】
サーバ制御部12は、待機ユーザに関する情報に基づいて、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。待機ユーザに関する情報は、例えば、待機ユーザの年齢層又は性別等の属性情報を含んでよい。サーバ制御部12は、駐車車両に搭載されている車載端末20aから、待機ユーザに関する情報を取得してよい。サーバ制御部12は、待機ユーザが所持しているユーザ端末20bから、待機ユーザに関する情報を取得してよい。待機ユーザに関する情報に基づいて作業を紹介する待機ユーザを選択することによって、待機ユーザが紹介された作業を請け負ってくれる可能性が高められ得る。
【0062】
サーバ制御部12は、例えば依頼された作業が介助等の人間を対象とする作業である場合、作業の対象の属性情報に基づいて、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。サーバ制御部12は、例えば、介助される人間の性別と作業を紹介する待機ユーザの性別とを一致させるように、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。
【0063】
サーバ制御部12は、依頼された作業を実行するために必要な能力に基づいて、作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。サーバ制御部12は、例えば、依頼された作業を実行するために所定の重量以上の物体を動かす力が必要である場合、待機ユーザの体力に関する情報に基づいて待機ユーザを選択してもよい。また、サーバ制御部12は、作業に力が必要である場合、男性の待機ユーザを選択してもよいし、例えば20歳代から40歳代までの所定の年齢層の待機ユーザを選択してもよい。
【0064】
サーバ制御部12は、作業を紹介する待機ユーザを種々の基準で選択してよい。言い換えれば、サーバ制御部12は、待機ユーザに紹介する作業を種々の基準で決定してよい。サーバ制御部12は、依頼された作業を実行するまでにかかる時間が短くなるように、依頼された作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。サーバ制御部12は、紹介した作業が受諾される可能性が高くなるように、依頼された作業を紹介する待機ユーザを選択してよい。
【0065】
<紹介情報を取得した端末装置20の動作例>
端末装置20は、サーバ10から紹介情報を取得した場合、待機ユーザに紹介情報を通知することによって、待機ユーザに作業を紹介する。具体的には、端末装置20の端末制御部21は、端末I/F22で紹介情報を取得する。端末制御部21は、出力部23に紹介情報を出力させることによって、待機ユーザに紹介情報を通知する。
【0066】
待機ユーザは、紹介された作業を請け負うか断るか判断する。例えば、待機ユーザは、紹介された作業が待機している間に終わらないと考えて作業を断るかもしれない。待機ユーザは、紹介情報が報酬情報を含む場合、紹介された作業の内容に対して報酬が少ないと考えて作業を断るかもしれない。一方で、待機ユーザは、紹介された作業を請け負うかもしれない。待機ユーザが紹介された作業を請け負うか断るかの判断は、端末装置20からサーバ10に送信されてよい。具体的に、端末制御部21は、入力部24によって待機ユーザから紹介された作業を請け負うか断るかの判断結果の入力を受け付ける。端末制御部21は、待機ユーザが紹介された作業を請け負うと判断した場合、待機ユーザが紹介を受諾して作業を請け負うことを表す受諾情報をサーバ10に出力する。端末制御部21は、待機ユーザが紹介された作業を断る場合、待機ユーザが作業を断ることを表す拒絶情報をサーバ10に出力してよい。
【0067】
<紹介が受諾された場合のサーバ10の動作例>
サーバ制御部12は、端末装置20から受諾情報を取得した場合、作業を紹介した待機ユーザが紹介を受諾して作業を請け負うと認識する。サーバ制御部12は、作業を請け負う待機ユーザの端末装置20に対して、作業の具体的な内容又は具体的な実行手順を含む作業指示を出力してよい。サーバ制御部12が作業指示を出力した場合、端末装置20は、作業指示を待機ユーザに通知する。待機ユーザは、作業指示に従って作業を実行する。待機ユーザは、作業を請け負うと判断した後、紹介情報に含まれる作業に関する情報に基づいて作業を実行してもよい。
【0068】
作業が配達作業である場合、作業を請け負った待機ユーザは、図1に配達員62として例示されるように配達作業を実行してよい。作業が補助作業である場合、作業を請け負った待機ユーザは、図1に補助者64として例示されるように車いすの走行補助作業を実行してよい。
【0069】
待機ユーザが作業を完了した場合、作業を依頼した人が完了報告をサーバ10に送信してよい。作業を依頼した人が端末装置20を所持している場合、完了報告は、端末装置20からサーバ10に送信されてよい。
【0070】
作業が店舗50から依頼された配達作業である場合、完了報告は、店舗サーバ56からサーバ10に送信されてよい。作業が配達作業である場合、配達された商品を受け取った人が完了報告をサーバ10に送信してよい。商品を受け取った人が端末装置20を所持している場合、完了報告は、端末装置20からサーバ10に送信されてよい。
【0071】
作業が補助作業である場合、補助を受けた人が完了報告をサーバ10に送信してよい。補助を受けた人が端末装置20を所持している場合、完了報告は、端末装置20からサーバ10に送信されてよい。作業が補助作業である場合、サーバ制御部12は、監視カメラ54の画像に基づいて補助作業が完了したことを認識し、サーバ制御部12自身で完了報告を生成してもよい。
【0072】
完了報告は、実行された作業に対する評価を表す情報を含んでもよい。作業に対する評価を表す情報は、評価情報とも称される。評価情報は、作業の対象となった人の満足度に対応してもよい。作業が配達作業である場合、評価情報は、例えば、配達された商品の状態に関する評価を含んでよいし、配達の速さに関する評価を含んでもよい。作業が補助作業である場合、評価情報は、例えば、補助作業がスムーズに実行されたかに関する評価を含んでもよい。
【0073】
サーバ制御部12は、完了報告を取得した場合、作業を実行した待機ユーザに報酬を付与してよい。サーバ制御部12は、報酬として、例えばポイントを付与してよい。サーバ制御部12は、報酬として、関連店舗又は他の店舗50において提供されている有価物又は有償サービスと交換可能なポイントを付与してもよい。サーバ制御部12は、報酬として電子マネーを付与してもよい。サーバ制御部12は、報酬として現金を支払う決済情報を出力してもよい。
【0074】
サーバ制御部12は、あらかじめ依頼情報に含まれている報酬に関する情報に基づいて報酬を付与してよい。サーバ制御部12は、完了報告に含まれる評価情報に基づいて報酬の大きさを変化させてよい。例えば、サーバ制御部12は、実行した作業が高く評価されている場合、報酬を大きくしてよい。
【0075】
<作業が断られた場合のサーバ10の動作例>
サーバ制御部12は、端末装置20から拒絶情報を取得した場合、作業を紹介した待機ユーザから作業を断られたと認識する。サーバ制御部12は、端末装置20に紹介情報を出力した後、所定時間にわたって端末装置20から受諾情報を取得できない場合にも、作業を紹介した待機ユーザから作業を断られたと認識してよい。サーバ制御部12は、作業を紹介した待機ユーザから作業を断られた場合、他の待機ユーザを選択しなおして、選択しなおした待機ユーザに作業を紹介する新たな紹介情報を生成してよい。
【0076】
<情報処理方法の手順例>
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理システム1は、待機ユーザに紹介情報を通知し、待機ユーザに作業を紹介できる。サーバ10のサーバ制御部12は、例えば図4に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してよい。サーバ制御部12は、例示される情報処理方法を実行することによって、駐車車両の中の待機ユーザに通知する紹介情報を生成して出力できる。情報処理方法は、サーバ制御部12に実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0077】
サーバ制御部12は、駐車車両情報を取得する(ステップS1)。サーバ制御部12は、駐車車両情報に基づいて待機ユーザを検出する(ステップS2)。サーバ制御部12は、依頼情報を取得する(ステップS3)。サーバ制御部12は、検出した待機ユーザに通知する紹介情報を生成し端末装置20に出力する(ステップS4)。
【0078】
サーバ制御部12は、待機ユーザの端末装置20から受諾情報を取得したか判定する(ステップS5)。サーバ制御部12は、受諾情報を取得しなかった場合(ステップS5:NO)、ステップS4の手順に戻る。
【0079】
サーバ制御部12は、受諾情報を取得した場合(ステップS5:YES)、作業指示を出力する(ステップS6)。サーバ制御部12は、完了報告を取得する(ステップS7)。サーバ制御部12は、作業を実行した待機ユーザに報酬を付与する(ステップS8)。サーバ制御部12は、ステップS8の手順の実行後、図4のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0080】
<端末制御方法の手順例>
端末装置20の端末制御部21は、例えば図5に例示されるフローチャートの手順を含む端末制御方法を実行してよい。端末制御部21は、例示される端末制御方法を実行することによって、駐車車両の中の待機ユーザに紹介情報を通知し、待機ユーザに作業を受諾して実行させることができる。端末制御方法は、端末制御部21に実行させる端末制御プログラムとして実現されてもよい。
【0081】
端末制御部21は、サーバ10から紹介情報を取得し、表示する(ステップS11)。端末制御部21は、入力部24によって受け付けた待機ユーザの入力に基づいて、待機ユーザが作業を請け負うか判定する(ステップS12)。具体的には、端末制御部21は、待機ユーザが作業を請け負う意思を表示する入力を入力部24で受け付けることによって、待機ユーザが紹介を受諾して作業を請け負うと判定する。端末制御部21は、待機ユーザが作業を請け負わない場合(ステップS12:NO)、図5のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0082】
端末制御部21は、待機ユーザが作業を請け負う場合(ステップS12:YES)、サーバ10に受諾情報を出力する(ステップS13)。端末制御部21は、受諾情報を取得したサーバ10で生成された作業指示を取得して表示する(ステップS14)。端末制御部21は、作業指示に基づいて待機ユーザが作業を実行したことを表す情報を完了報告として生成しサーバ10に出力する(ステップS15)。端末制御部21は、完了報告を取得したサーバ10から付与された報酬を取得し(ステップS16)、図5のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0083】
<小括>
以上述べてきたように、情報処理システム1は、駐車車両の中又は周囲で待機する待機ユーザに作業を紹介する紹介情報を通知する。待機ユーザは、待機している間に作業を実行する余地を有する可能性が高い。作業を実行する余地を有する可能性が高い待機ユーザに作業を紹介することによって、紹介した作業が請け負ってもらいやすくなる。その結果、作業を請け負ってくれる待機ユーザの手配が容易になり得る。
【0084】
(他の実施形態)
以下、他のいくつかの実施形態が説明される。
【0085】
<注文の受付>
サーバ制御部12は、店舗50に対して商品を注文する情報を取得してよい。店舗50に対して商品を注文する情報は、注文情報とも称される。サーバ制御部12は、注文情報を店舗サーバ56に出力してよい。サーバ制御部12は、店舗50又は店舗サーバ56から商品の配達作業に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて紹介情報を生成してよい。サーバ制御部12は、注文情報に基づいて店舗50からの商品の配達作業が生じることを予測し、店舗50から依頼される配達作業に関する情報を含む依頼情報を生成してもよい。
【0086】
サーバ制御部12は、待機ユーザから端末装置20に入力された注文情報を取得してもよい。サーバ制御部12は、店舗50から待機ユーザへの商品の配達作業に関する情報を取得し、他の待機ユーザに紹介情報を通知してよい。注文情報を入力する待機ユーザは、第1待機ユーザとも称される。第1待機ユーザの注文情報に基づく配達作業の紹介を受ける待機ユーザは、第2待機ユーザとも称される。サーバ制御部12は、第1待機ユーザの端末装置20から注文情報を取得し、第1待機ユーザの注文情報に基づいて生じる配達作業の紹介情報を第2待機ユーザの端末装置20に出力してよい。
【0087】
サーバ制御部12は、駐車車両が駐車している駐車領域52に関連づけられている店舗50の店舗サーバ56から依頼情報を取得してもよい。駐車領域52に関連づけられている店舗50は、関連店舗とも称される。サーバ制御部12は、関連店舗に商品を注文する注文情報を取得してもよい。
【0088】
<サーバ装置の構成>
サーバ10は、動作毎に異なるサーバ装置を含んで構成されてよい。例えば、サーバ10は、待機ユーザを検出するサーバ装置と、依頼情報を生成するサーバ装置と、依頼情報に基づいて紹介情報を生成するサーバ装置とをそれぞれ別の装置として含んで構成されてもよい。
【0089】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理システム
10 サーバ(12:サーバ制御部、14:サーバI/F)
20 端末装置(20a:車載端末、20b:ユーザ端末、21:端末制御部、22:端末I/F、23:出力部、24:入力部)
30 ネットワーク
40 車両
42 ユーザ(62:配達員、64:補助者)
50 店舗(56:店舗サーバ)
52 駐車領域
54 監視カメラ
図1
図2
図3
図4
図5