(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20240730BHJP
【FI】
G06Q10/02
(21)【出願番号】P 2021087228
(22)【出願日】2021-05-24
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】利根 優太
(72)【発明者】
【氏名】飯 潔倫
(72)【発明者】
【氏名】田中 唯之
(72)【発明者】
【氏名】石塚 真規
(72)【発明者】
【氏名】矢野 佑一郎
(72)【発明者】
【氏名】天野 成章
(72)【発明者】
【氏名】前田 優介
(72)【発明者】
【氏名】矢崎 圭
(72)【発明者】
【氏名】濱田 優
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-118653(JP,A)
【文献】特開2002-150040(JP,A)
【文献】特開2020-035020(JP,A)
【文献】特開2005-004240(JP,A)
【文献】特開2019-021012(JP,A)
【文献】特開2009-163386(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0010276(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
前記第一の車両から前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第一の予約に関する情報を生成することと、
前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第二の予約に関する情報を生成することと、
を実行する制御部を備え、
前記制御部は、前記第一の予約に係る第一の予約希望日時が前記第二の予約に係る第二の予約希望日時よりも前になり、かつ、前記第一の予約希望日時から前記第二の予約希望日時までの時間が最小となるように、前記第一の予約に関する情報及び前記第二の予約に関する情報を生成する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第一の車両と前記第二の車両との組み合わせを生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第一の車両に対応する時間枠の終了時点から、前記第二の車両に対応する時間枠の開始時点までの時間が長くなるほど、前記第二のユーザに請求する料金が高くなるように、前記第二のユーザに請求する料金に関する情報を生成する、
請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第一の車両からの前記構成要素の取り外しと、前記第二の車両への前記構成要素の取り付けとに対応する前記所定の施設に関する情報を記憶する記憶部を更に備える、
請求項1から
3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記所定の施設の予約可能時間を記憶する、
請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記第一の車両からの前記構成要素の取り外しに要する時間、及び、前記第二の車両への前記構成要素の取り付けに要する時間を記憶する、
請求項
4または
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記構成要素は、前記第二の車両へ移動させる前よりも前記第二の車両へ移動させた後のほうが、前記第二の車両の性能が高くなる構成要素である、
請求項1から
6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記構成要素は、前記第一の車両の製造時に前記第一の車両に取り付けられる構成要素である、
請求項1から
7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記構成要素は、前記第一の車両の新車購入時にメーカオプションによって選択可能な構成要素である、
請求項1から
8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが、
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
前記第一の車両から前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第一の予約に関する情報を生成することと、
前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第二の予約に関する情報を生成することと、
を実行
し、
前記コンピュータが、前記第一の予約に係る第一の予約希望日時が前記第二の予約に係る第二の予約希望日時よりも前になり、かつ、前記第一の予約希望日時から前記第二の予約希望日時までの時間が最小となるように、前記第一の予約に関する情報及び前記第二の予約に関する情報を生成する、
情報処理方法。
【請求項11】
前記コンピュータが、
前記第一の車両と前記第二の車両との組み合わせを生成する、
請求項
10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記コンピュータが、
前記第一の車両に対応する時間枠の終了時点から、前記第二の車両に対応する時間枠の開始時点までの時間が長くなるほど、前記第二のユーザに請求する料金が高くなるように、前記第二のユーザに請求する料金に関する情報を生成する、
請求項
10または11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記構成要素は、前記第一の車両の製造時に前記第一の車両に取り付けられる構成要素である、
請求項
10から
12の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記構成要素は、前記第一の車両の新車購入時にメーカオプションによって選択可能な構成要素である、
請求項
10から
13の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
前記第一の車両から前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第一の予約に関する情報を生成することと、
前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる前記所定の施設を予約するための第二の予約に関する情報を生成することと、
を実行させるためのプログラム
であって、
前記コンピュータに、前記第一の予約に係る第一の予約希望日時が前記第二の予約に係る第二の予約希望日時よりも前になり、かつ、前記第一の予約希望日時から前記第二の予約希望日時までの時間が最小となるように、前記第一の予約に関する情報及び前記第二の予約に関する情報を生成させる、
プログラム。
【請求項16】
前記構成要素は、前記第一の車両の製造時に前記第一の車両に取り付けられる構成要素である、
請求項
15に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電子コントロールユニット(ECU)のソフトウェアをアップデートする技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、車両間での構成要素の移動を促進させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の一つは、
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置である。
【0006】
本開示の態様の一つは、
コンピュータが、
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
を実行する情報処理方法である。
【0007】
本開示の態様の一つは、
コンピュータに、
第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、
第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、
を実行させるためのプログラムである。
【0008】
また、本開示の他の態様は、上記のプログラムを非一時的に記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、車両間での構成要素の移動を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係るシステムを構成するサーバ、ユーザ端末、及び、施設端末のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】構成要素情報DBに格納される構成要素情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図5】施設情報DBに格納される施設情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図6】売却情報DBに格納される売却情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図7】購入情報DBに格納される売却情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図8】予約情報DBに格納される予約情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図11】システムの全体の処理を示すシーケンス図である。
【
図12】第1実施形態に係るサーバにおける予約処理のフローチャートである。
【
図13】ステップS102において実行される組み合わせ生成処理のフローを示したフローチャートである。
【
図14】ステップS105において実行される施設選定処理のフローを示したフローチャートである。
【
図17】システムの全体の処理を示すシーケンス図である。
【
図18】第2実施形態に係るサーバが売却要求を受信したときの処理のフローチャートである。
【
図19】第2実施形態に係るサーバが購入要求を受信したときの処理のフローチャートである。
【
図20】第3実施形態に係るサーバにおける処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の態様の一つである情報処理装置は、第一のユーザからの要求であって第一の車両に含まれる構成要素を前記第一の車両から移動させる要求を取得することと、第二のユーザからの要求であって前記構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、前記第一のユーザからの要求に基づいて、前記構成要素を移動させる所定の施設を予約可能な時間を決定することと、を実行する制御部を備える。
【0012】
第一の車両は、例えば第一のユーザが所有する車両である。第二の車両は、例えば第二のユーザが所有する車両である。例えば、第一のユーザが第一の車両に含まれる構成要素を売却したいと考えている場合に、構成要素を第一の車両から移動させる要求を、第一のユーザの端末から送信してもよい。また、第二のユーザは、例えば、構成要素を購入して車両に取り付けたいと考えている場合に、構成要素を第二の車両に移動させる要求を、第二のユーザの端末から送信してもよい。
【0013】
構成要素は、例えば、第一の車両に固定されている装置または部品である。また、構成要素には、ソフトウェアを含むことができる。また、構成要素は、一般的なユーザが他の車両に移動させることが困難な構成要素であってもよい。第一の車両から構成要素を取り外すとき、又は、第二の車両に構成要素を取り付けるときに、例えば、車両の分解を必要としたり、特殊工具を必要としたり、ソフトウェアの更新を必要としたりする場合には、第一のユーザ自身及び第二のユーザ自身が作業することに困難を伴う。
【0014】
構成要素を第一の車両から移動させることには、例えば、第一の車両に固定されている
構成要素を第一の車両から取り外すことを含む。また、構成要素を第一の車両から移動させることには、例えば、第一の車両にインストールされているソフトウェアを消去すること、または、第一の車両にインストールされているソフトウェア若しくは第一の車両に取り付けられているハードウェアの使用権を抹消することを含む。
【0015】
構成要素を第二の車両に移動させることには、例えば、第二の車両に構成要素を固定すること、及び第二の車両に構成要素を取り付けることを含む。また、構成要素を第二の車両から移動させることには、例えば、第二の車両にソフトウェアをインストールすること、または、第二の車両にインストールされているソフトウェア若しくは第二の車両に取り付けられているハードウェアの使用権を付与することを含む。
【0016】
所定の施設は、例えば、車両間での構成要素を移動させることが可能な設備が整っており、且つ、構成要素を移動させることができる作業員が存在する場所である。ユーザによる付け替えが困難な構成要素であっても、所定の施設において第一の車両から第二の車両に移動させることができる。
【0017】
制御部は、第二のユーザからの要求であって構成要素を第二の車両に移動させる要求に対し、第一のユーザからの要求に基づいて、予約可能な時間を決定する。予約可能な時間には、異なる日時が複数含まれていてもよい。また、制御部は、決定した時間にしたがって予約を行ってもよいし、決定した複数の予約可能な時間の中から第二ユーザに予約する時間を選択させてもよい。第二のユーザからの要求に対する予約可能な時間は、第一のユーザからの要求に基づいて決定する。第一の車両から第二の車両に構成要素を移動させる場合には、第二の車両に構成要素を移動させる前に、第一の車両からの構成要素の移動が完了している必要がある。したがって、例えば、第一の車両からの構成要素の移動が完了するよりも後に、第二の車両へ構成要素が移動可能となるように、予約可能な時間を決定してもよい。
【0018】
第二の車両のユーザは、予約した時間に所定の施設において構成要素を第二の車両に移動させることができる。このようにして、所定の施設において、構成要素を第一の車両から第二の車両に移動させることができる。
【0019】
例えば、構成要素を売却したいユーザと、構成要素を購入したいユーザとを組み合わせることにより構成要素を売買することができる。すなわち、第一の車両と第二の車両との組み合わせを生成することにより、構成要素の売買が可能となる。したがって、車両間での構成要素の移動を促進させることができる。
【0020】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
【0021】
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係るシステム1の概略構成を示す図である。
図1の例では、システム1が、サーバ30、第一ユーザ端末40A、第二ユーザ端末40B、及び、施設端末50を含む。システム1は、施設において第一車両10から第二車両20へ構成要素100を移動させるサービスの予約をするシステムである。第一車両10は、第一ユーザが所有する車両であり、第二車両20は、第二ユーザが所有する車両である。第一車両10は、構成要素100を元々備えている車両である。一方、第二車両20は、構成要素100を備えていない車両である。なお、第二車両20は、構成要素100と交換可能な構成要素であって、構成要素100よりも性能が劣る構成要素を備えている車両であってもよい。構成要素100は、第二車両20に取り付けることにより、例えば、第二車両20の性能
が高くなる構成要素である。
【0022】
性能が高くなることには、性質又は能力が高くなること、及び、見た目が良くなることを含む。例えば、第二車両20の古いシートを第一車両10に取り付けてあった同種の新しいシートに交換すること、又は、第二車両20のファブリックシートを第一車両10に取り付けてあった本革シートに交換することが想定される。また、例えば、構成要素100としてサンルーフを第一車両10から第二車両20へ付け替えることも想定される。また、例えば、マイナーチェンジ後またはフルモデルチェンジ後の車両である第一車両10から、マイナーチェンジ前またはフルモデルチェンジ前の車両である第二車両20へ、マイナーチェンジ後またはフルモデルチェンジ後の構成要素100を付け替えることも想定される。
【0023】
また、構成要素100の例として、先進安全システム(衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制制御装置、車間距離制御装置、車線逸脱抑制装置、後側方接近車両注意喚起装置、または、前照灯自動切替装置など)を挙げることができる。例えば、第一車両10に最新の先進安全システムが装備されており、第二車両20に一世代前の先進安全システムが装備されている場合に、第二車両20に第一車両10から取り外した最新の先進安全システムを取り付けることで、第二車両20の性能が向上するといえる。同様に、例えば、第一車両10に一世代前の先進安全システムが装備されており、第二車両20に二世代前の先進安全システムが装備されている場合に、第二車両20に第一車両10から取り外した一世代前の先進安全システムを取り付けることで、第二車両20の性能が向上するといえる。この場合、一世代前の先進安全システムの製造をメーカが終了している場合もあり、一世代前の先進安全システムを新たに装備することが困難な場合もあるが、中古部品であれば入手可能である。
【0024】
なお、実施形態では、構成要素100を物理的な形を有する物として説明するが、物理的な形を有さないソフトウェアであっても同様に適用することができる。また、例えば、車両を制御するECUを付け替えることにも適用可能である。この場合、ハードウェアごと付け替えてもよいし、ソフトウェアだけを移動させてもよい。また、ソフトウェアの使用権利を第一車両10から第二車両20へ移動させることで、第二車両20においてソフトウェアを使用可能、または、ダウンロード可能にしてもよい。
【0025】
また、構成要素100は、例えば、第一車両10の新車購入時にメーカオプションから選択することで第一車両10に装備された構成要素、または、第一車両10の製造時に第一車両10に装備された構成要素であってもよい。メーカオプションから選択されて取り付けられる構成要素は、例えば、自動車メーカによる第一車両10の製造工程で第一車両10に装着される。したがって、メーカオプションから選択されて取り付けられた構成要素100は、車両完成後に装着することが困難な場合がある。本実施形態によれば、このような構成要素100を付け替えることも可能となる。
【0026】
構成要素100の付け替えを行う施設は、例えば、自動車の製造メーカ、自動車整備工場、自動車修理工場、自動車販売店、自動車部品販売店、自動車用品販売店、または、ホームセンターなどである。作業員は、例えば、整備士または施設の従業員である。
【0027】
第一ユーザは、第一ユーザ端末40Aを利用して、構成要素100の取り外しをサーバ30に要求する。また、第一ユーザは、構成要素100の売却を要求するユーザでもある。一方、第二ユーザは、第二ユーザ端末40Bを利用して、構成要素100の取り付けをサーバ30に要求する。また、第二ユーザは、構成要素100の購入を要求するユーザでもある。第一ユーザ端末40Aは、第一ユーザが所持している端末であってもよく、自動車販売店の端末であってもよい。また、第二ユーザ端末40Bは、第二ユーザが所持して
いる端末であってもよく、自動車販売店の端末であってもよい。なお、以下では第一ユーザ端末40Aと第二ユーザ端末40Bとを区別しない場合には、単にユーザ端末40という。また、第一ユーザと第二ユーザとを区別しない場合には、単にユーザという。同じ端末が、構成要素100の取り外し時には第一ユーザ端末40Aにもなり得るし、構成要素100の取り付け時には第二ユーザ端末40Bにもなり得る。
【0028】
構成要素100の取り外しの要求を行う第一ユーザは、第一車両10の所有者であってもよく、この所有者に依頼された自動車販売店の従業員等であってもよい。また、構成要素100の取り付けの要求を行う第二ユーザは、第二車両20の所有者であってもよく、この所有者に依頼された自動車販売店の従業員等であってもよい。
【0029】
ユーザ端末40からの要求にしたがって、サーバ30は、例えば、構成要素100の売却及び取り外しを希望する第一ユーザの第一車両10と、構成要素100の購入及び取り付けを希望する第二ユーザの第二車両20との組み合わせを決定する。例えば、構成要素100、第一ユーザの売却希望価格、第二ユーザの購入希望価格、及び、各ユーザの所在地などに関する情報に基づいて、第一車両10と第二車両20との組み合わせを決定する。サーバ30は、施設端末50に対して、第一車両10から構成要素100を取り外す予約、及び、第二車両20に構成要素100を取り付ける予約を行う。
【0030】
第一車両10から構成要素100を取り外すために予約された時間になると、第一ユーザは、第一車両10を施設に入庫させる。そして、施設において作業員が構成要素100を取り外す。構成要素100を取り外した第一車両10には、代わりの構成要素を取り付けておいてもよい。この代わりの構成要素は、例えば構成要素100を取り外した空間の開口部を覆うカバーであってもよい。構成要素100を取り外した第一車両10は、第一ユーザが施設から出庫させる。取り外した構成要素100は、施設において保管される。このときに、第一ユーザは施設に対して、構成要素100を取り外した工賃、及び、構成要素100の保管料を支払ってもよい。これらの料金は、例えば、構成要素100に応じて予め定められていてもよい。
【0031】
次に、第二車両20へ構成要素100を取り付けるために予約された時間になると第二ユーザは、第二車両20を施設に入庫させ、施設において作業員が構成要素100を取り付ける。第二車両20に構成要素100が取り付けられると、第二ユーザは第二車両20を出庫させる。このときに、第二ユーザは施設に対して、構成要素100を取り付けた工賃、及び、構成要素100の保管料を支払ってもよい。これらの料金は、例えば、構成要素100に応じて予め定められていてもよい。また、例えば、第二ユーザは、施設またはサーバ30を介して、第一ユーザに対し、構成要素100の代金を支払ってもよい。別法として、構成要素100の代金を、第二ユーザ端末40Bから第一ユーザ端末40Aに電子マネーで直接送金してもよい。
【0032】
このようにして、第二ユーザは第二車両20に構成要素100を取り付けることにより、第二車両20の性能を高めることができる。また、第一ユーザは、今まで使っていた構成要素100を売却することができるため、利益を得ることができる。また、構成要素100が製造時に取り付けられた構成要素である場合には、ユーザ自身が交換することが困難な場合もあるが、そのような構成要素であっても施設で作業員が交換可能である。
【0033】
サーバ30、第一ユーザ端末40A、第二ユーザ端末40B、及び、施設端末50は、ネットワークN1によって相互に接続されている。なお、ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を含んでもよい。
【0034】
次に、
図2に基づいて、サーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50のハードウェア構成について説明する。
図2は、実施形態に係るシステム1を構成するサーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0035】
サーバ30は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ30は、ユーザ及び作業員に対してサービスを提供する。サーバ30は、プロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び、通信部304を有する。これらは、バスにより相互に接続される。なお、サーバ30は、情報処理装置の一例である。また、プロセッサ301は、制御部の一例である。また、主記憶部302または補助記憶部303は、記憶部の一例である。
【0036】
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。プロセッサ301は、サーバ30を制御し、様々な情報処理の演
算を行う。主記憶部302は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶部303は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハ
ードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等である。
補助記憶部303には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。補助記憶部303に格納されたプログラムをプロセッサ301が主記憶部302の作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて各構成部等が制御される。これにより、所定の目的に合致した機能をサーバ30が実現する。主記憶部302および補助記憶部303は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。なお、サーバ30は、単一のコンピュータであってもよいし、複数台のコンピュータが連携したものであってもよい。また、補助記憶部303に格納される情報は、主記憶部302に格納されてもよい。また、主記憶部302に格納される情報は、補助記憶部303に格納されてもよい。
【0037】
通信部304は、ネットワークN1経由でユーザ端末40及び施設端末50と通信を行う手段である。通信部304は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、ネットワークN1に接続される。
【0038】
次に、ユーザ端末40について説明する。ユーザ端末40は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。第一ユーザ端末40A及び第二ユーザ端末40Bは同じ構成を有する。
【0039】
ユーザ端末40は、プロセッサ401、主記憶部402、補助記憶部403、入力部404、ディスプレイ405、及び、通信部406を有する。これらは、バスにより相互に接続される。なお、第一ユーザ端末40Aと第二ユーザ端末40Bとを区別する場合には、第一ユーザ端末40Aが、プロセッサ401A、主記憶部402A、補助記憶部403A、入力部404A、ディスプレイ405A、及び、通信部406Aを有するものとし、第二ユーザ端末40Bが、プロセッサ401B、主記憶部402B、補助記憶部403B、入力部404B、ディスプレイ405B、及び、通信部406Bを有するものとする。このように、第一ユーザ端末40Aの構成には、符号にAを付し、第二ユーザ端末40Bの構成には、符号にBを付す。ユーザ端末40のプロセッサ401、主記憶部402、及び、補助記憶部403については、サーバ30のプロセッサ301、主記憶部302、及び、補助記憶部303と同様であるため、説明を省略する。
【0040】
入力部404は、ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード、または、マイク等である。ディスプレイ405は、ユーザに対して情報を提示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または、EL(Electroluminescence)パネル等である。なお、入力部404及びディスプレイ
405は、1つのタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。
【0041】
通信部406は、ユーザ端末40をネットワークN1に接続するための通信手段である。通信部406は、例えば、移動体通信サービス(例えば、5G(5th Generation)、4G(4th Generation)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)等の
電話通信網)、または、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を利用して、ネットワークN1経由で他の装置(例えばサーバ30等)と通信を行うための回路である。
【0042】
次に、施設端末50について説明する。施設端末50は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。
【0043】
施設端末50は、プロセッサ501、主記憶部502、補助記憶部503、入力部504、ディスプレイ505、及び、通信部506を有する。これらは、バスにより相互に接続される。施設端末50のプロセッサ501、主記憶部502、補助記憶部503、入力部504、ディスプレイ505、及び、通信部506は、ユーザ端末40のプロセッサ401、主記憶部402、補助記憶部403、入力部404、ディスプレイ405、及び、通信部406と同様であるため、説明を省略する。
【0044】
次に、サーバ30の機能について説明する。
図3は、サーバ30の機能構成を例示した図である。サーバ30は、機能構成要素として、制御部31、構成要素情報DB32、施設情報DB33、売却情報DB34、購入情報DB35、及び、予約情報DB36を備える。サーバ30のプロセッサ301は、主記憶部302上のコンピュータプログラムにより、制御部31の処理を実行する。なお、制御部31の処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。
【0045】
構成要素情報DB32、施設情報DB33、売却情報DB34、購入情報DB35、及び、予約情報DB36は、プロセッサ301によって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、補助記憶部303に記憶されるデータを管理することで構築される。構成要素情報DB32、施設情報DB33、売却情報DB34、購入情報DB35、及び、予約情報DB36は、例えば、リレーショナルデータベースである。
【0046】
制御部31は、第一車両10に含まれる構成要素100を売却及び取り外す要求を、第一ユーザ端末40Aから受ける。この要求を以下では売却要求ともいう。売却要求には、制御部31が施設を予約するために必要な情報、及び、第二車両20と組み合わせるために必要な情報が含まれる。売却要求には、例えば、第一ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第一ユーザが構成要素100の取り外しを希望する地域に関する情報、構成要素100に関する情報、第一車両10に関する情報、構成要素100の売値に関する情報、構成要素100の状態に関する情報、及び、構成要素100の取り外しを希望する日時に関する情報が含まれる。
【0047】
ユーザIDは、ユーザに対してサーバ30が予め付与する。ユーザIDは、売却時及び購入時で共通のIDである。地域に関する情報は、第一ユーザが構成要素100の取り外
しを望む市町村などの行政区画に基づいた情報であってもよく、メッシュで分割された情報であってもよい。別法として、地域に関する情報は、第一ユーザの住所など第一ユーザの所在地に関する情報であってもよい。そして、第一ユーザの所在地を含む所定の領域を、第一ユーザが構成要素100の付け替えを希望する地域としてもよい。
【0048】
第一車両10に関する情報は、例えば、車種、第一車両10の色、及び、グレードなどに関する情報である。構成要素100の売値に関する情報は、例えば、第一ユーザが希望する構成要素100の売値である。構成要素100の状態に関する情報は、例えば、構成要素100の傷または汚れ等に関する情報であり、例えば、レベル1からレベル5の5段階で示される。例えば、レベル5が最も良い状態を示し、レベル1が最も悪い状態を示す。構成要素100の状態は、予め定められた評価基準にしたがって第一ユーザが決定する。また、別法として、サーバ30から示される複数の質問に第一ユーザが答えることで、サーバ30が構成要素100の状態を判断してもよい。
【0049】
構成要素100の取り外しを希望する日時に関する情報は、第一ユーザが構成要素100の取り外しを希望する日時に関する情報である。取り外しを希望する日時には、複数の日時を含むことができる。また、取り外しを希望する日時は、予め定められた時間枠の中から選択されたものであってもよい。これらの情報を含む売却要求は、第一ユーザ端末40Aからサーバ30へ送信される。制御部31は、売却要求を受信すると、売却要求に含まれる情報を後述する売却情報DB34に格納する。
【0050】
また、制御部31は、構成要素100を購入及び取り付ける要求を、第二ユーザ端末40Bから受ける。この要求を以下では購入要求ともいう。購入要求には、制御部31が施設を予約するために必要な情報、及び、第一車両10と組み合わせるために必要な情報が含まれる。購入要求には、例えば、第二ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第二ユーザが構成要素100の取り付けを希望する地域に関する情報、構成要素100に関する情報、第二車両20に関する情報、構成要素100の買値に関する情報、構成要素100の状態に関する情報、及び、構成要素100の取り付けを希望する日時に関する情報が含まれる。
【0051】
地域に関する情報は、第二ユーザが構成要素100の取り付けを望む市町村などの行政区画に基づいた情報であってもよく、メッシュで分割された情報であってもよい。別法として、地域に関する情報は、第二ユーザの住所など第二ユーザの所在地に関する情報であってもよい。そして、第二ユーザの所在地を含む所定の領域を、第二ユーザが構成要素100の付け替えを希望する地域としてもよい。
【0052】
第二車両20に関する情報は、例えば、車種、第二車両20の色、及び、グレードなどに関する情報である。構成要素100の買値に関する情報は、例えば第二ユーザが希望する構成要素100の買値である。なお、買値は、ある程度の幅を有していてもよい。構成要素100の状態に関する情報は、第二ユーザが購入を希望する構成要素100の状態に関する情報であり、売却要求と同様に、例えば、レベル1からレベル5の5段階で示される。なお、購入要求に係る構成要素100の状態は、ある程度の幅を有していてもよい。例えば、第二ユーザが希望する複数のレベルが含まれていてもよい。
【0053】
構成要素100の取り付けを希望する日時に関する情報は、第二ユーザが構成要素100の取り付けを希望する日時に関する情報である。取り付けを希望する日時には、複数の日時を含むことができる。また、取り付けを希望する日時は、予め定められた時間枠の中から選択されたものであってもよい。これらの情報を含む購入要求は、第二ユーザ端末40Bからサーバ30へ送信される。制御部31は、購入要求を受信すると、購入要求に含まれる情報を後述する購入情報DB35に格納する。
【0054】
また、制御部31は、第一車両10と第二車両20と施設との組み合わせを生成する。制御部31は、売却情報DB34に格納されている地域、構成要素ID、売値、状態、及び、希望日時と、購入情報DB35に格納されている地域、構成要素ID、買値、状態、及び、希望日時とを比較する。そして、制御部31は、売却情報DB34に格納されている地域、構成要素ID、売値、及び、状態と、購入情報DB35に格納されている地域、構成要素ID、買値、及び、状態とが一致し、且つ、売却情報DB34に格納されている希望日時よりも、購入情報DB35に格納されている希望日時のほうが後になる第一車両10及び第二車両20の組み合わせを生成する。この組み合わせは、複数存在し得る。
【0055】
なお、売却情報DB34に格納されている地域、構成要素ID、売値、及び、状態と、購入情報DB35に格納されている地域、構成要素ID、買値、及び、状態とが完全に一致する必要は必ずしもない。例えば、地域が異なっていてもユーザにとっては許容範囲内の場合もある。例えば、第一ユーザは、構成要素100が高く売れるのであれば、より遠方の地域まで移動可能な場合もある。同様に、第二ユーザは、構成要素100が安く買えるのであれば、より遠方の地域まで移動可能な場合もある。また、例えば、売値と買値とが異なっていても、第一ユーザまたは第二ユーザの何れかが妥協する場合も考えれる。したがって、第一ユーザまたは第二ユーザに問い合わせを行って、ユーザが了承した場合に組み合わせを生成してもよい。
【0056】
また、制御部31は、選定した第一車両10及び第二車両20の組み合わせに基づいて、構成要素100の取り外し及び取り付けの予約が可能な施設を選定する。ここで、制御部31は、施設端末50から予約可能日時についての情報を随時受信している。予約可能日時は、施設において予約の空きがある日時であり、構成要素100の取り付け可能日時及び取り外し可能日時である。予約可能日時に関する情報は、例えば作業員によって施設端末50に入力され、施設端末50からサーバ30へ送信される。なお、施設についての情報は、施設情報DB33に記憶されている。施設情報DB33については後述する。
【0057】
制御部31は、構成要素100の取り付け及び取り外しに対応する空きの時間枠が存在するか否か判定することにより施設を選定する。構成要素100の付け替えに必要となる時間は構成要素情報DB32に格納されている。構成要素情報DB32については後述する。制御部31は、施設を選定すると、第一車両10から第二車両20へ構成要素100を付け替える施設を予約するための情報を生成する。そして、制御部31は、生成した情報を施設端末50へ送信する。このときに施設端末50へ送信する情報には、第一ユーザ、第二ユーザ、構成要素100、第一車両10、第一車両10から構成要素100を取り外す日時、第二車両20、及び、第二車両に構成要素100を取り付ける日時の夫々に関する情報が含まれる。第一ユーザ及び第二ユーザに関する情報には、ユーザの氏名、及び、連絡先(電話番号またはEメールアドレスなど)に関する情報が含まれていてもよい。
【0058】
また、制御部31は、施設を選定すると、ユーザ端末40へ予約が完了したことを示す情報を送信する。このときに制御部31は、第一ユーザ端末40Aへ、施設に関する情報と、構成要素100の取り外し日時に関する情報とを送信する。また、制御部31は、第二ユーザ端末40Bへ、施設に関する情報と、構成要素100の取り付け日時に関する情報とを送信する。さらに、制御部31は、予約が完了した場合に、予約に関する情報(以下、予約情報ともいう。)を予約情報DB36に格納する。予約情報DB36については後述する。
【0059】
図4は、構成要素情報DB32に格納される構成要素情報のテーブル構成を例示した図である。構成要素情報DB32は、制御部31が、構成要素100の取り付け及び取り外しに要する時間を検索するときに用いるデータベースである。構成要素情報テーブルは、
構成要素ID、取り外し時間、及び、取り付け時間の各フィールドを有する。構成要素IDフィールドには、構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。構成要素IDは、制御部31によって構成要素100毎に付与される。取り外し時間フィールドには、構成要素100の取り外しに要する時間に関する情報が入力される。取り付け時間フィールドには、構成要素100の取り外しに要する時間に関する情報が入力される。取り付けに要する時間及び取り外しに要する時間は、標準的な工数で表してもよい。また、構成要素100が同じであっても車種によって取り付け時間及び取り外し時間が異なる場合もあるため、構成要素IDは、車種毎に設定してもよい。構成要素情報DB32に格納される各情報は、例えばサーバ30の管理者または施設の作業員によって予め入力される。
【0060】
図5は、施設情報DB33に格納される施設情報のテーブル構成を例示した図である。施設情報DB33は、制御部31が、構成要素100に対応した施設を検索するときに用いるデータベースである。施設情報テーブルは、施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の各フィールドを有する。施設IDフィールドには、施設を特定するための情報(施設ID)が入力される。施設IDは、制御部31によって施設毎に付与される。構成要素IDフィールドには、施設が取り付け及び取り外しに対応する構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。所在地フィールドには、施設の所在地に関する情報(例えば、住所、地域、メッシュコード、または、座標に関する情報)が入力される。予約可能日時フィールドには、施設において構成要素100を取り外し可能な日時、または、取り付け可能な日時に関する情報が入力される。予約可能日時に関する情報は、所定の時間毎に施設端末50から送信されてもよく、施設端末50に所定の入力が行われた場合に施設端末50から送信されてもよく、制御部31からの要求により施設端末50から送信されてもよい。予約可能日時は、時間枠で表してもよい。
【0061】
図6は、売却情報DB34に格納される売却情報のテーブル構成を例示した図である。売却情報DB34は、制御部31が取得した売却要求に関する情報が格納されるデータベースである。売却情報テーブルは、ユーザID、地域、構成要素ID、第一車両、売値、状態、及び、希望日時の各フィールドを有する。ユーザIDフィールドには、第一ユーザを特定するための情報(ユーザID)が入力される。地域フィールドには、第一ユーザが構成要素100の取り外しを望む地域に関する情報が格納される。構成要素IDフィールドには、第一ユーザが売却及び取り外しを希望する構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。第一車両フィールドには、第一車両10を特定するための情報が入力される。第一車両10を特定するための情報として、例えば、車種及びグレードを挙げることができる。売値フィールドには、第一ユーザが希望する構成要素100の売値に関する情報が入力される。状態フィールドには、構成要素100の状態に関する情報が入力される。
図6に示した例では、状態を例えば、レベル1からレベル5の5段階で示している。希望日時に関する情報には、第一ユーザが構成要素100の取り外しを希望する日時に関する情報が入力される。
【0062】
図7は、購入情報DB35に格納される売却情報のテーブル構成を例示した図である。購入情報DB35は、制御部31が取得した購入要求に関する情報が格納されるデータベースである。購入情報テーブルは、ユーザID、地域、構成要素ID、第二車両、買値、状態、及び、希望日時の各フィールドを有する。ユーザIDフィールドには、第二ユーザを特定するための情報(ユーザID)が入力される。地域フィールドには、第二ユーザが構成要素100の取り付けを望む地域に関する情報が格納される。構成要素IDフィールドには、第二ユーザが購入及び取り付けを希望する構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。第二車両フィールドには、第二車両20を特定するための情報が入力される。第二車両20を特定するための情報として、例えば、車種及びグレードを挙げることができる。買値フィールドには、第二ユーザが希望する構成要素100
の買値に関する情報が入力される。状態フィールドには、第二ユーザが希望している構成要素100の状態に関する情報が入力される。
図7に示した例では、状態を例えば、レベル1からレベル5の5段階で示している。希望日時に関する情報には、第二ユーザが構成要素100の取り付けを希望する日時に関する情報が入力される。
【0063】
図8は、予約情報DB36に格納される予約情報のテーブル構成を例示した図である。予約情報DB36は、制御部31が行った予約に関する情報が格納されるデータベースである。予約情報テーブルは、第一ユーザID、第二ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両、取り外し日時、第二車両、及び、取り付け日時の各フィールドを有する。第一ユーザIDフィールドには、第一ユーザを特定するための情報(ユーザID)が入力される。第二ユーザIDフィールドには、第二ユーザを特定するための情報(ユーザID)が入力される。施設IDフィールドには、施設を特定するための情報(施設ID)が入力される。構成要素IDフィールドには、構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。第一車両フィールドには、第一車両10を特定するための情報が入力される。取り外し日時フィールドには、第一車両10から構成要素100を取り外すために予約した日時に関する情報が入力される。第二車両フィールドには、第二車両20を特定するための情報が入力される。取り付け日時フィールドには、第二車両20に構成要素100を取り付けるために予約した日時に関する情報が入力される。
【0064】
次に、ユーザ端末40の機能について説明する。
図9は、ユーザ端末40の機能構成を例示した図である。ユーザ端末40は、機能構成要素として、制御部41を備える。ユーザ端末40のプロセッサ401は、主記憶部402上のコンピュータプログラムにより、制御部41の処理を実行する。第一ユーザ端末40Aおよび第二ユーザ端末40Bは同じ機能構成を有する。制御部41には、売却部4101及び購入部4102が含まれる。
【0065】
売却部4101は、主に、構成要素100の売却のための処理を実行する。売却部4101は、入力部404へのユーザの入力にしたがって、構成要素100を売却及び取り外す要求(売却要求)を送信する。売却部4101は、所定のアプリケーションソフトウェアを実行することで、売却要求を生成するために必要となる情報の入力を求める画面をディスプレイ405に表示させる。売却要求には、第一ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第一ユーザが構成要素100の取り外しを希望する地域、構成要素100、第一車両10、構成要素100の売値、構成要素100の状態、及び、構成要素100の取り外しを希望する日時の夫々に関する情報が含まれる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、売却部4101は、売却要求を生成して、その売却要求を通信部406を介してサーバ30へ送信する。
【0066】
なお、売却要求は、例えばインターネットのホームページを介してサーバ30へ送ってもよい。この場合、売却部4101は、ユーザの入力にしたがってWebブラウザで所定のホームページにアクセスする。所定のホームページにアクセスすると、第一ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第一ユーザが構成要素100の取り外しを希望する地域、構成要素100、第一車両10、構成要素100の売値、構成要素100の状態、及び、構成要素100の取り外しの希望日時の入力が求められる。売却部4101は、ディスプレイ405にこれらの情報の入力を促す画面を表示させる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、売却部4101は、売却要求を生成して、その売却要求を通信部406を介してサーバ30へ送信する。
【0067】
また、売却部4101は、サーバ30から予約が完了したことに関する情報を受信すると、その情報に含まれる、施設に関する情報、及び、構成要素100の取り外し日時に関する情報を補助記憶部403Aに記憶する。例えば、第一ユーザは、入力部404Aを介して所定の操作を行うことにより、予約に関する情報をディスプレイ405Aを介して閲
覧することができる。
【0068】
購入部4102は、主に、構成要素100の購入のための処理を実行する。購入部4102は、入力部404へのユーザの入力にしたがって、構成要素100を購入及び取り付ける要求(購入要求)を送信する。購入部4102は、所定のアプリケーションソフトウェアを実行することで、購入要求を生成するために必要となる情報の入力を求める画面をディスプレイ405に表示させる。購入要求には、第二ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第二ユーザが構成要素100の取り付けを希望する地域、構成要素100、第二車両20、構成要素100の買値、第二ユーザが購入を希望する構成要素100の状態、及び、構成要素100の取り付けを希望する日時の夫々に関する情報が含まれる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、購入部4102は、購入要求を生成して、その購入要求を通信部406を介してサーバ30へ送信する。
【0069】
なお、購入要求は、例えばインターネットのホームページを介してサーバ30へ送ってもよい。この場合、購入部4102は、ユーザの入力にしたがってWebブラウザで所定のホームページにアクセスする。所定のホームページにアクセスすると、第二ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、第二ユーザが構成要素100の取り付けを希望する地域、構成要素100、第二車両20、構成要素100の買値、第二ユーザが購入を希望する構成要素100の状態、及び、構成要素100の取り付けを希望する日時の入力が求められる。購入部4102は、ディスプレイ405にこれらの情報の入力を促す画面を表示させる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、購入部4102は、購入要求を生成して、その購入要求を通信部406を介してサーバ30へ送信する。
【0070】
また、購入部4102は、サーバ30から予約が完了したことに関する情報を受信すると、その情報に含まれる、施設に関する情報、及び、構成要素100の取り付け日時に関する情報を補助記憶部403Bに記憶する。例えば、第二ユーザは、入力部404Bを介して所定の操作を行うことにより、予約に関する情報をディスプレイ405Bを介して閲覧することができる。
【0071】
次に、施設端末50の機能について説明する。
図10は、施設端末50の機能構成を例示した図である。施設端末50は、機能構成要素として、制御部51を備える。施設端末50のプロセッサ501は、主記憶部502上のコンピュータプログラムにより、制御部51の処理を実行する。
【0072】
制御部51は、作業員が施設情報を入力すると、その施設情報をサーバ30へ送信する。施設情報には、対応可能な構成要素100の構成要素ID、施設ID、及び、予約可能な日時(空いている日時)に関する情報が含まれる。この施設情報の入力は、例えばインターネットのホームページで行ってもよい。この場合、制御部51は、作業員の入力にしたがってWebブラウザで所定のホームページにアクセスする。所定のホームページにアクセスすると、施設ID、構成要素100、及び、予約可能日時の入力が求められる。制御部51は、ディスプレイ505にこれらの情報の入力を促す画面を表示させる。作業員が、これらの情報を入力部504を介して入力すると、制御部51は、通信部506を介してサーバ30へ送信する。
【0073】
また、制御部51は、サーバ30から予約が完了したことに関する情報を受信すると、その情報に含まれる、第一ユーザ、第二ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報を補助記憶部503に記憶させる。例えば、作業員は、入力部504を介して所定の操作を行うことにより、予約が完了したことに関する情報をディスプレイ505を介して閲覧することができる。
【0074】
次に、システム1の全体の処理について説明する。
図11は、システム1の全体の処理を示すシーケンス図である。なお、構成要素情報DB32には、構成要素情報が既に格納されているものとして説明する。
図11において、作業員が施設端末50に、施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を入力すると、施設端末50は、施設情報を取得する(S10)。施設端末50は、その施設情報をサーバ30へ送信する(S11)。施設情報を取得したサーバ30は、施設情報に応じて施設情報DB33を更新する(S12)。なお、
図11では、最初に施設端末50が施設情報を送信しているが、施設情報はサーバ30へ適宜送信することができる。
【0075】
次に、第一ユーザが第一ユーザ端末40Aに売却要求に係る情報を入力する。そうすると、第一ユーザ端末40Aは、売却要求を生成する(S13)。第一ユーザ端末40Aが生成した売却要求は、サーバ30へ送信される(S14)。売却要求を受信したサーバ30は、売却要求に含まれる情報を売却情報DB34に格納する(S15)。また、第二ユーザが、第二ユーザ端末40Bに購入要求に係る情報を入力する。そうすると、第二ユーザ端末40Bは、購入要求を生成する(S16)。第二ユーザ端末40Bが生成した購入要求は、サーバ30へ送信される(S17)。購入要求を受信したサーバ30は、購入要求に含まれる情報を購入情報DB35に格納する(S18)。
【0076】
サーバ30は、売却情報DB34及び購入情報DB35に格納されている情報に基づいて、第一車両10と第二車両20との組み合わせを生成する(S19)。サーバ30は、売却情報DB34に格納されている地域、構成要素ID、売値、及び、状態と、購入情報DB35に格納されている地域、構成要素ID、買値、及び、状態とが一致し、且つ、売却情報DB34に格納されている希望日時よりも、購入情報DB35に格納されている希望日時のほうが後になる第一車両10及び第二車両20の組み合わせを生成する。
【0077】
さらに、サーバ30は、生成した第一車両10及び第二車両20の組み合わせに対応する施設を、構成要素情報DB32及び施設情報DB33に格納されている情報に基づいて選定する(S20)。このときにサーバ30は、例えば、構成要素情報DB32から構成要素100に対応する取り付け時間及び取り外し時間を抽出する。これらの時間と、施設情報DB33に格納されている予約可能日時とを比較して、構成要素100の取り外し及び取り付けが可能な空き時間のある施設を抽出する。その施設の中から、さらに、施設の所在地が、第一ユーザ及び第二ユーザの希望する地域内の施設を選定する。
【0078】
施設を選定すると、サーバ30は、予約完了情報を生成する(S21)。この予約完了情報は、ユーザ端末40に対して予約が完了したことを伝えるための情報と、施設端末50に対して予約が完了したことを伝えるための情報とが含まれる。施設端末50に対しては、第一ユーザ、第二ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が送信される(S22)。第一ユーザ端末40Aに対しては、施設及び取り外し日時の夫々に関する情報が送信される(S23)。第二ユーザ端末40Bに対しては、施設及び取り付け日時の夫々に関する情報が送信される(S24)。
【0079】
そして、サーバ30は、予約情報(ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報)を予約情報DB36に格納することにより予約情報DB36を更新する(S25)。
【0080】
なお、
図11に示した例では、S19においてサーバ30が売却情報及び購入情報に基づいて組み合わせを生成した後に、すぐに予約を完了させているが、別法として、第一ユーザ及び第二ユーザに予約してもよいか否かの確認を行い、第一ユーザ及び第二ユーザから了承を得られた場合に、予約を完了させてもよい。例えば、第二ユーザ端末40Bへ、
第一ユーザの属性(年齢、及び、性別など)に関する情報、構成要素100の画像データ、構成要素100を第二車両20に取り付ける日時、または、施設に関する情報(例えば、作業実績、口コミ、または、場所などに関する情報)を送信し、第二ユーザが確認後に予約を了承する旨の情報を第二ユーザ端末40Bからサーバ30へ送信する。同様に、第一ユーザ端末40Aへ、構成要素100を第一車両10から取り外す日時、または、施設に関する情報(例えば、作業実績、口コミ、または、場所などに関する情報)を送信し、第一ユーザが確認後に予約を了承する旨の情報を第一ユーザ端末40Aからサーバ30へ送信する。そして、両ユーザから了承が得られた場合に限り、予約完了情報を生成して予約を完了させてもよい。
【0081】
次に、サーバ30における処理について説明する。
図12は、第1実施形態に係るサーバ30における予約処理のフローチャートである。
図12に示した予約処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、施設端末50から施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を随時受信しているものとして説明する。また、ユーザ及び施設は予めサーバ30に登録されているものとして説明する。
【0082】
ステップS101において制御部31は、ユーザ端末40から売却要求を受信したか否
か判定する。例えば、売却情報DB34に新たな入力があった場合に、制御部31は、売却要求を受信したと判定してもよい。ステップS101において肯定判定された場合にはステップS102へ進み、否定判定された場合にはステップS103へ進む。また、ステップS103において制御部31は、ユーザ端末40から購入要求を受信したか否か判定する。例えば、購入情報DB35に新たな入力があった場合に、制御部31は、購入要求を受信したと判定してもよい。ステップS103において肯定判定された場合にはステップS102へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。制御部31は、ステップS101およびステップS103において、売却要求及び購入要求の少なくとも一方を受信しているか否か判定している。
【0083】
ステップS102において制御部31は、第一車両10と第二車両20との組み合わせを生成する。ここで、
図13は、ステップS102において実行される組み合わせ生成処理のフローを示したフローチャートである。ステップS201において制御部31は、第一車両10と第二車両20との組み合わせの生成を、全ての売却要求について繰り返し行うことを開始する。
【0084】
ステップS202では、制御部31が、売却要求に係る構成要素IDと、購入要求に係る構成要素IDとが一致する購入要求を抽出する。ステップS203では、制御部31が、ステップS202で抽出した購入要求のうち、売却要求に係る地域と、購入要求に係る地域とが一致する購入要求を抽出する。ステップS204では、制御部31が、ステップS203で抽出した購入要求のうち、売却要求に係る売値と、購入要求に係る買値とが一致する購入要求を抽出する。ステップS205では、制御部31が、ステップS204で抽出した購入要求のうち、売却要求に係る状態と、購入要求に係る状態とが一致する購入要求を抽出する。なお、さらに、売却要求に係る状態が、購入要求に係る状態よりも良いものを抽出してもよい。
【0085】
ステップS206では、制御部31が、ステップS205で抽出した購入要求のうち、売却要求に係る売却希望日時よりも、購入要求に係る購入希望日時が後の購入要求を抽出する。ステップS207では、制御部31が、売却要求に係る第一車両10と、ステップS206で抽出された購入要求に係る第二車両20との組み合わせを補助記憶部303に記憶させる。このときには、複数の組み合わせが記憶される場合もある。このようにして、売却要求と購入要求とを総当たりで比較して、条件の合った組み合わせを生成する。
【0086】
図12に戻って、ステップS104において制御部31は、ステップS102において組み合わせが生成されたか否か判定する。ステップS104で肯定判定された場合にはステップS105へ進み、否定判定された場合にはステップS106へ進む。ステップS106において制御部31は、組み合わせなし通知をユーザ端末40へ送信する。組み合わせなし通知は、対応する第一車両10または第二車両20が存在しないことを示す旨の通知である。このユーザ端末40は、ステップS101において受信が判定された売却要求、または、ステップS103において受信が判定された購入要求を送信したユーザ端末40である。このように、対応する構成要素100が存在しない場合には、サーバ30に登録だけされて、対応する構成要素100が見つかるまでユーザは待つことになる。
【0087】
ステップS105において制御部31は、施設を選定する。ここで、
図14は、ステップS105において実行される施設選定処理のフローを示したフローチャートである。ステップS301において制御部31は、施設の選定を、ステップS102で生成した全ての組み合わせについて繰り返し行うことを開始する。
【0088】
ステップS302では、制御部31が、組み合わせに係る構成要素IDと、施設に係る構成要素IDとが一致する施設を抽出する。ステップS303では、制御部31が、ステップS302で抽出した施設のうち、組み合わせに係る地域と、施設に係る地域とが一致する施設を抽出する。ステップS304では、ステップS303で抽出した施設のうち、組み合わせに係る売却希望日時に空きがある施設を抽出する。ステップS305では、制御部31が、ステップS304で抽出した施設のうち、組み合わせに係る購入希望日時に空きがある施設を抽出する。
【0089】
ステップS306では、制御部31が、ステップS305で抽出した施設のうち、売却希望日時から購入希望日時までの時間が最小となる施設を抽出する。ここで、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20へ構成要素100を取り付けるまでの間は、例えば、施設において構成要素100が保管される。そのため、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20へ構成要素100を取り付けるまでの時間が短いほど、施設に構成要素100を保管する期間が短くなる。そこで、構成要素100を保管する期間が最も短くなるように、制御部31が、ステップS305で抽出した施設のうち、売却希望日時から購入希望日時までの時間が最小となる施設を抽出している。
【0090】
ステップS307では、制御部31が、第一車両10及び第二車両20の組み合わせと、ステップS306で抽出された施設との組み合わせを、補助記憶部303に記憶させる。このようにして、第一車両10及び第二車両20の組み合わせと、施設とを総当たりで比較して、条件の合った施設を選定する。
【0091】
図12に戻って、ステップS107において制御部31は、ステップS105において施設が選定されたか否か判定する。ステップS107で肯定判定された場合にはステップS108へ進み、否定判定された場合にはステップS111へ進む。ステップS111において制御部31は、施設なし通知をユーザ端末40へ送信する。施設なし通知は、対応する施設が存在しないことを示す通知である。このユーザ端末40は、ステップS101において受信が判定された売却要求、または、ステップS103において受信が判定された購入要求を送信したユーザ端末40である。このように、対応する施設が存在しない場合には、サーバ30に登録だけされて、対応する施設が見つかるまでユーザは待つことになる。
【0092】
ステップS108において制御部31は、予約完了情報を生成する。予約完了情報は、
予約が入ったことを作業員に伝えるための情報、及び、予約が完了したことをユーザに伝えるための情報である。施設端末50へ送る予約完了情報には、第一ユーザID、第二ユーザID、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が含まれる。第一ユーザ端末40Aへ送る予約完了情報には、施設に関する情報、及び、構成要素100を取り外す日時に関する情報が含まれる。第二ユーザ端末40Bへ送る予約完了情報には、施設に関する情報、及び、構成要素100を取り付ける日時に関する情報が含まれる。
【0093】
ステップS109において制御部31は、予約完了情報をユーザ端末40及び施設端末50へ送信する。そして、ステップS110において制御部31は、予約情報DB36を更新する。すなわち、第一ユーザID、第二ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報を予約情報DB36に格納する。
【0094】
以上説明したように第1実施形態によれば、第一ユーザが第一車両10からの構成要素100の取り外し及び売却を望み、第二ユーザが第二車両20への構成要素100の取り付け及び購入を望む場合に、サーバ30が施設を予約する。この予約にしたがって第一車両10及び第二車両20を施設に入庫させれば、構成要素100の移動が可能となる。また、第一ユーザは、構成要素100の売却により利益を得ることができる。また、第二ユーザは入手が困難な構成要素100を取得することができる。また、ユーザにとっては付け替えが困難な構成要素100であっても、施設において付け替えを行うことができる。さらに、中古部品を有効活用することができる。
【0095】
なお、
図12に示した処理では、売却要求及び購入要求に基づいて施設を選定した場合には、予約がすぐに確定している。別法として、第一ユーザ端末40A、第二ユーザ端末40B、または、施設端末50に対して、予約してもよいか否か確認するための情報を送信してもよい。そして、第一ユーザ端末40A、第二ユーザ端末40B、または、施設端末50から、予約してもよい旨の返信があった場合に限り、施設を予約してもよい。
【0096】
また、
図12に示した処理では、ステップS102において、複数の組み合わせを生成し、ステップS105において、保管時間が最も短くなる施設を選定している。一方、別法として、ステップS102において、売却希望日時から購入希望日時までの時間が最小となる第一車両10及び第二車両20の組み合わせを生成し、その組み合わせに対応する施設をステップS105において選定してもよい。この場合、対応する施設が存在しない場合には、売却希望日時から購入希望日時までの時間が2番目に短い組み合わせを生成し、その組み合わせに対応する施設をステップS105において選定してもよい。このようなことを繰り返すことにより、対応する施設が見つかるまで第一車両10及び第二車両20の組み合わせを生成してもよい。
【0097】
<第2実施形態>
第1実施形態では、サーバ30が構成要素100の取り外し日時及び取り付け日時を決定している。一方、第2実施形態では、ユーザが複数の日時の中から構成要素100の取り外し日時または取り付け日時を選択可能とする。なお、そのときに、複数の施設の中から利用する施設を選択可能としてもよい。また、例えば、第二ユーザは、複数の構成要素100の中から、例えば状態に基づいて、第二車両20に取り付ける構成要素100を選択してもよい。また、例えば、構成要素100に対する売値が第一ユーザによって異なる場合には、売値を第二ユーザに提示してもよい。さらに、例えば、第一車両10から構成要素100を取り外す日時が分かっている場合には、その取り外し日時を第二ユーザに提示してもよい。また、施設によって工賃または構成要素100の保管料が異なる場合には、その料金を第二ユーザに提示してもよい。これらにより、ユーザの利便性を向上させる
。
【0098】
サーバ30の制御部31は、例えば、第一ユーザ端末40Aから売却要求を受信すると、売却要求に対応する施設のリスト(以下、施設リストともいう。)を生成する。施設リストは、第一ユーザが施設を選定するための情報である。なお、第2実施形態では、第一ユーザが構成要素100を取り外す日時を後で選択するために、売却要求に希望日時を含む必要はない。また、売却要求に含まれる構成要素100の状態に関する情報には、構成要素100を撮像したデータが含まれていてもよい。
【0099】
図15は、施設リストの一例を示した図である。施設リストには、施設ID、施設の所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報が含まれる。この施設リストは、売却要求に含まれる構成要素100に対応する施設を施設情報DB33から抽出したデータである。施設リストは、サーバ30から第一ユーザ端末40Aに送信され、第一ユーザ端末40Aのディスプレイ405Aに施設リストに対応する画像が表示される。施設リストでは、同一の施設に対応する複数の予約可能日時が提示され得る。
【0100】
第一ユーザは、施設リストの中から構成要素100の取り外しを希望する施設及び予約可能日時を選択する。このときには、例えば、ディスプレイ405Aに表示されている施設IDをタップすることにより、施設及び予約可能日時を選択する。第一ユーザが施設及び予約可能日時を選択すると、選択した施設及び予約可能日時に関する情報が第一ユーザ端末40Aからサーバ30へ送信される。サーバ30の制御部31は、第一ユーザが選択した施設及び予約可能日時を予約情報DB36に格納することにより、
図8に示した予約情報DB36を更新する。このときには、第二ユーザIDに関する情報は空欄になる。
【0101】
また、サーバ30の制御部31は、例えば、第二ユーザ端末40Bから購入要求を受信すると、購入要求に対応する構成要素100の売却リストを生成する。売却リストは、第二ユーザが構成要素を選定するための情報である。
【0102】
図16は、売却リストの一例を示した図である。売却リストには、施設ID、施設の所在地、構成要素の売値、構成要素の状態、及び、構成要素を第二車両20に取り付けるための予約可能日時の夫々に関する情報が含まれる。この売却リストは、予約情報DB36において第二ユーザIDが空欄のレコードの中から、購入要求と条件が一致するレコードに基づいて生成されるデータである。売却リストの生成時には、制御部31が、施設情報DB33、売却情報DB34、購入情報DB35、及び、予約情報DB36を参照する。売却リストでは、同一の施設に対応する複数の予約可能日時が提示される。
【0103】
この売却リストに掲載される構成要素100には、例えば、第一車両10から既に取り外されて施設に保管されている構成要素100、及び、第一車両10から外される予定がある構成要素100を含む。このリストに含まれる施設IDは、構成要素100の取り外し及び保管が行われる施設に対応している。売却リストは、サーバ30から第二ユーザ端末40Bに送信され、第二ユーザ端末40Bのディスプレイ405Bに売却リストに対応する画像が表示される。なお、構成要素100の状態に関する情報として、画像データを用いることもできる。
【0104】
第二ユーザは、売却リストの中から構成要素100の取り付けを希望する施設及び予約可能日時を選択する。このときには、例えば、ディスプレイ405Bに表示されている施設IDをタップすることにより、施設及び予約可能日時を選択する。第二ユーザが施設及び予約可能日時を選択すると、選択した施設及び予約可能日時に関する情報が第二ユーザ端末40Bからサーバ30へ送信される。サーバ30の制御部31は、第二ユーザが選択した施設及び予約可能日時を予約情報DB36の対応レコードに格納することにより、予
約情報DB36を更新する。
【0105】
次に、システム1の全体の処理について説明する。
図17は、システム1の全体の処理を示すシーケンス図である。なお、構成要素情報DB32には、構成要素情報が既に格納されているものとして説明する。S14までの処理は、
図11と同様のため説明及び一部の図示を省略する。サーバ30は、売却要求を受信すると、売却情報DB34の各フィールドに情報を入力することで、売却情報DB34を更新する(S30)。次に、サーバ30は、施設リストを生成する(S31)。サーバ30は、生成した施設リストを第一ユーザ端末40Aへ送信する(S32)。
【0106】
第一ユーザ端末40Aでは、ディスプレイ405Aに施設リストに関する情報が表示される。第一ユーザが、入力部404Aを介して施設及び予約可能時間を選定すると、第一ユーザ端末40Aは選定した施設及び予約可能時間に関する情報を取得し(S33)、その選定した施設及び予約可能時間に関する情報が、第一ユーザ端末40Aからサーバ30へ送信される(S34)。
【0107】
第一ユーザ端末40Aから選定した施設及び予約時間に関する情報を受信したサーバ30は、予約完了情報を生成する(S35)。この予約完了情報には、第一ユーザ端末40Aに対して予約が完了したことを伝えるための情報と、施設端末50に対して第一ユーザの予約が完了したことを伝えるための情報とが含まれる。施設端末50に対しては、第一ユーザ、構成要素100、第一車両10、及び、取り外し日時の夫々に関する情報が送信され、第一ユーザ端末40Aに対しては、施設及び取り外し日時の夫々に関する情報が送信される(S36)。
【0108】
そして、サーバ30は、第一ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両10、取り外し日時の夫々に関する情報を予約情報DB36に格納することにより予約情報DB36を更新する(S37)。なお、このときには対応する第二ユーザIDフィールド、第二車両フィールド、及び、取り付け日時フィールドは空欄になる。
【0109】
また、サーバ30は、第二ユーザ端末40Bから購入要求を受信して(S17)、購入情報DB35を更新すると、(S18)、売却リストを生成する(S40)。サーバ30は、生成した売却リストを第二ユーザ端末40Bへ送信する(S41)。第二ユーザ端末40Bでは、ディスプレイ405Bに売却リストに関する情報が表示させる。第二ユーザが、入力部404Bを介して売却リストの中から施設及び予約可能時間を選定すると、第二ユーザ端末40Bは選定した施設及び予約可能時間に関する情報を取得し(S42)、その選定した施設及び予約可能時間に関する情報が、第二ユーザ端末40Bからサーバ30へ送信される(S43)。
【0110】
第二ユーザ端末40Bから選定した施設及び予約可能時間に関する情報を受信したサーバ30は、予約完了情報を生成する(S44)。この予約完了情報には、第二ユーザ端末40Bに対して予約が完了したことを伝えるための情報と、施設端末50に対して第二ユーザの予約が完了したことを伝えるための情報とが含まれる。施設端末50に対しては、第一ユーザ、第二ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が送信され、第二ユーザ端末40Bに対しては、施設及び取り付け日時の夫々に関する情報が送信される(S45)。
【0111】
そして、サーバ30は、第二ユーザID、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報を、S37において空欄であった予約情報DB36の各フィールドに格納することにより予約情報DB36を更新する(S46)。
【0112】
次に、サーバ30が売却要求を受信したときの処理について説明する。
図18は、第2実施形態に係るサーバ30が売却要求を受信したときの処理のフローチャートである。
図18に示した処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、施設端末50から施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を随時受信しているものとして説明する。また、ユーザ及び施設は予めサーバ30に登録されているものとして説明する。
【0113】
ステップS401において制御部31は、第一ユーザ端末40Aから売却要求を受信し
たか否か判定する。ステップS401において肯定判定された場合にはステップS402へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。ステップS402において制御部31は、売却情報DB34を更新する。すなわち、
図6に示した売却情報DB34の各フィールドに情報を入力することで売却情報DB34を更新する。
【0114】
ステップS403において制御部31は、施設リストを生成する。制御部31は、ステップS401において受信した売却要求に含まれる構成要素IDと、施設情報DB33に格納されている各施設に対応する構成要素IDとを比較し、これらが一致する施設を抽出する。なお、売却要求に含まれる地域に関する情報に基づいて、施設リストに含む施設を制限してもよい。例えば、売却要求に含まれる地域内の施設、または、その地域から所定の距離内の施設に限ってもよい。また、売却要求に希望日時が含まれる場合には、その希望日時に空き枠がある施設に限ってもよい。そして、抽出した施設に対応する施設ID、所在地、及び、予約可能日時に基づいて、
図15に示した施設リストを生成する。そして、ステップS404において制御部31は、生成した施設リストを第一ユーザ端末40Aへ送信する。この施設リストに係る情報は、第一ユーザ端末40Aのディスプレイ405Aに表示される。
【0115】
ステップS405において制御部31は、第一ユーザ端末40Aから選定施設に関する情報を受信したか否か判定する。この選定施設に関する情報には、第一ユーザが選定した施設の施設ID、及び、売却希望日時(予約可能日時)に関する情報が含まれる。なお、所定の時間待っても第一ユーザ端末40Aから選定施設に関する情報を受信しなかった場合、または、施設を選択しない旨の情報を受信した場合には、選定施設に関する情報を受信しなかったと判定される。ステップS405で肯定判定された場合にはステップS406へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0116】
ステップS406において制御部31は、予約完了情報を生成する。ここでいう予約完了情報は、予約が入ったことを作業員に伝えるための情報、及び、予約が完了したことを第一ユーザに伝えるための情報である。施設端末50へ送る予約完了情報には、第一ユーザ、構成要素100、第一車両10、及び、取り外し日時の夫々に関する情報が含まれる。第一ユーザ端末40Aへ送る予約完了情報には、施設に関する情報、及び、構成要素100を取り外す日時に関する情報が含まれる。
【0117】
ステップS407において制御部31は、予約完了情報を第一ユーザ端末40A及び施設端末50へ送信する。そして、ステップS408において制御部31は、予約情報DB36を更新する。すなわち、第一ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両10、及び、取り外し日時の夫々に関する情報を予約情報DB36に格納する。
【0118】
次に、サーバ30が購入要求を受信したときの処理について説明する。
図19は、第2実施形態に係るサーバ30が購入要求を受信したときの処理のフローチャートである。
図19に示した処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、施設端末50から施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を随時受信しているものとして説明する。また、ユーザ及び施設は予めサ
ーバ30に登録されているものとして説明する。
図19に示したルーチンは、
図18に示したルーチンとは独立して実行可能である。
【0119】
ステップS501において制御部31は、第一ユーザ端末40Aから購入要求を受信し
たか否か判定する。ステップS501において肯定判定された場合にはステップS502へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。ステップS502において制御部31は、購入情報DB35を更新する。すなわち、
図7に示した購入情報DB35の各フィールドに情報を入力することで購入情報DB35を更新する。
【0120】
ステップS503において制御部31は、売却リストを生成する。制御部31は、ステップS501において受信した購入要求に含まれる構成要素IDと、予約情報DB36に格納されている構成要素IDとを比較し、これらが一致するレコードを抽出する。このときに、制御部31は、第二ユーザIDが空欄のレコードを抽出する。なお、購入要求に含まれる地域に関する情報に基づいて、売却リストに含む構成要素100を制限してもよい。例えば、購入要求に含まれる地域内の施設、または、その地域から所定の距離内の施設で取り外しが行われる構成要素100に限ってもよい。また、購入要求に希望日時が含まれる場合には、その希望日時に空き枠がある施設で取り外しが行われる構成要素100に限ってもよい。
【0121】
さらに、制御部31は、抽出したレコードに対応するユーザID及び構成要素IDと、売却情報DB34に格納されている情報とから、構成要素100の売値及び状態を抽出する。また、制御部31は、抽出したレコードに対応する施設IDと、施設情報DB34に格納されている情報とから、施設の所在地、及び、構成要素100の取り付けを行うための予約可能日時を抽出する。そして、制御部31は、施設ID、施設の所在地、構成要素100の売値、構成要素100の状態、及び、予約可能日時に基づいて
図16に示した売却リストを生成する。
【0122】
そして、ステップS504において制御部31は、生成した売却リストを第二ユーザ端末40Bへ送信する。この売却リストに係る情報は、第二ユーザ端末40Bのディスプレイ405Bに表示される
【0123】
ステップS505において制御部31は、第二ユーザ端末40Bから選定施設に関する情報を受信したか否か判定する。この選定施設に関する情報には、第二ユーザが選定した施設の施設ID、及び、購入希望日時(予約可能日時)に関する情報が含まれる。なお、所定の時間待っても第二ユーザ端末40Bから選定施設に関する情報を受信しなかった場合、または、施設を選択しない旨の情報を受信した場合には、選定施設に関する情報を受信しなかったと判定される。ステップS505で肯定判定された場合にはステップS506へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0124】
ステップS506において制御部31は、予約完了情報を生成する。ここでいう予約完了情報は、予約が入ったことを作業員に伝えるための情報、及び、予約が完了したことを第二ユーザに伝えるための情報である。施設端末50へ送る予約完了情報には、第一ユーザ、第二ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が含まれる。第二ユーザ端末40Bへ送る予約完了情報には、施設に関する情報、及び、構成要素100を取り付ける日時に関する情報が含まれる。
【0125】
ステップS507において制御部31は、予約完了情報を第二ユーザ端末40B及び施設端末50へ送信する。そして、ステップS508において制御部31は、予約情報DB36を更新する。すなわち、第二ユーザID、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々
に関する情報を予約情報DB36の対応するレコードに格納する。
【0126】
以上説明したように第2実施形態によれば、第一ユーザが第一車両10からの構成要素100の取り外し及び売却を望み、第二ユーザが第二車両20への構成要素100の取り付け及び購入を望む場合に、サーバ30が施設を予約する。第一ユーザは、第一車両10から構成要素100を取り外す施設、及び、構成要素100を取り外す日時を選択することができる。また、第二ユーザは、第二車両20に取り付ける構成要素100、構成要素100を取り付ける施設、及び、構成要素100を取り付ける日時を選択することができる。したがって、ユーザにとって選択の幅が広がり、中古部品をより有効に活用することができる。
【0127】
<第3実施形態>
第3実施形態では、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20に構成要素100を取り付けるまでの構成要素100の保管料を第二ユーザに請求する。ここで、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20に構成要素100を取り付けるまで、例えば、施設において構成要素100が保管される。この場合、例えば、構成要素100を保管するための場所を施設が用意する必要がある。また、構成要素100を作業員が管理する必要も生じる。これらに対する費用を第二ユーザに請求する。例えば、構成要素100を保管する時間が長いほど、保管料を高くする。この場合、基本料金に保管時間に応じた保管料を上乗せしてもよい。なお、別法として、構成要素100を保管する時間が短いほど、保管料を安くしてもよい。この場合、保管時間が短いほど、基本料金からディスカウントする金額を大きくしてもよい。さらに別法として、構成要素100を保管する時間が短いほど、第二ユーザに与えるインセンティブを多くしてもよい。インセンティブは、例えば、施設で使用可能な割引券などである。
【0128】
保管料は、例えば、日数に応じて設定してもよく、時間に応じて設定してもよい。また、構成要素100の取り外しと取り付けが所定日数以内であったり、所定時間以内であったりした場合には、保管料を請求しなくてよい。
【0129】
また、第2実施形態で説明した
図16の売却リストに、保管料に関する情報を含んでいてもよい。すなわち、売却リストの中の各構成要素100について、売却日時と、予約可能日時とに基づいて保管料を算出して、売却リストに表示させてもよい。例えば、
図18のステップS403において施設リストを生成するときに、第一車両10の予約日時の終わりの時点から、施設の予約可能日時の始まりの時点までの時間を算出し、その時間に応じた保管料を算出する。そして、売却リストに保管料を含めて第二ユーザ端末40Bへ送信する。そうすると、第二ユーザが売値と保管料との総計に基づいて構成要素100を選択することもできる。
【0130】
次に、サーバ30における処理について説明する。
図20は、第3実施形態に係るサーバ30における処理のフローチャートである。
図20に示した処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0131】
ステップS601において制御部31は、第二車両20への構成要素100の取り付けが完了したか否か判定する。制御部31は、例えば、作業が完了したことを示す情報を施設端末50から取得することで、構成要素100の取り付けが完了したと判定してもよい。また、例えば、第二車両20へ構成要素100を取り付ける予約時間が過ぎた場合に、構成要素100の取り付けが完了したと判定してもよい。ステップS601で肯定判定された場合にはステップS602へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0132】
ステップS602において制御部31は、予約時間を取得する。制御部31は、構成要素100の保管時間を計算するために、第一車両10及び第二車両20の夫々についての予約時間を取得する。ステップS603において制御部31は、予約時間に応じて保管料を算出する。制御部31は、第一車両10から構成要素100を取り外す予約時間の終わりの時点から、第二車両20へ構成要素100を取り付ける予約時間の始まりの時点までの時間を保管時間として算出し、更にその保管時間に応じて保管料を算出する。保管時間と保管料との関係は予め補助記憶部303に記憶させておく。例えば、保管時間が長くなるほど、保管料が高くなる。制御部31は、算出した保管料に応じて、保管料に関する情報を生成する。
【0133】
ステップS604において制御部31は、保管料に関する情報を第二ユーザ端末40B及び施設端末50に送信する。この情報を受信した第二ユーザ端末40B及び施設端末50では、ディスプレイ405B及びディスプレイ505に保管料を表示させることで第二ユーザ及び作業員に保管料を通知する。このときに、構成要素100の取り付けの工賃に関する情報も併せて、第二ユーザ端末40B及び施設端末50に送信してもよい。
【0134】
なお、第二ユーザは、構成要素100の購入代金、構成要素100を取り付ける工賃、及び、構成要素100の保管料を支払う。この支払は、例えば、第二車両20への構成要素100の取り付けが完了した後にオンラインで行ってもよく、施設において支払ってもよい。また、第二ユーザが支払った構成要素100の購入代金を、サーバ30が第一ユーザに送金してもよい。また、第一ユーザは、構成要素100の購入代金を、第二車両20への構成要素100の取り付けが完了した後に受け取ってもよく、第一車両10から構成要素100を取り外したときに施設から受け取ってもよい。
【0135】
以上説明したように第3実施形態によれば、構成要素100の保管時間に応じて第二ユーザに保管料を請求することにより、第二ユーザが予約時間を早めることを促進できる。これにより、保管場所の空きが不足することを抑制できる。また、施設にとっては構成要素100を保管したことに対する対価を受け取ることができる。
【0136】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0137】
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0138】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。例えば、サーバ30の機能の一部または全部を施設端末50が有していてもよい。
【0139】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メ
モリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0140】
1 システム
10 第一車両
20 第二車両
30 サーバ
40 ユーザ端末
50 施設端末
100 構成要素
301 プロセッサ
302 主記憶部
303 補助記憶部
304 通信部