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  • 特許-無線通信ハンドオーバのためのデバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】無線通信ハンドオーバのためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20240730BHJP
   H04W 4/00 20180101ALI20240730BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20240730BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240730BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20240730BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W4/00 110
H04W84/10 110
H04W84/12
H04W84/18
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022168072
(22)【出願日】2022-10-20
(62)【分割の表示】P 2020560939の分割
【原出願日】2019-05-28
(65)【公開番号】P2022191444
(43)【公開日】2022-12-27
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】18175289.0
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【弁理士】
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】ベールンセン ヨハネス アーノルドス コルネルス
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ラール フランシスクス アントニウス マリア
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-127455(JP,A)
【文献】特表2008-521309(JP,A)
【文献】特開2014-107859(JP,A)
【文献】特開2004-336256(JP,A)
【文献】特表2008-535332(JP,A)
【文献】特開2017-034654(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0327138(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04L 12/28
H04L 12/44-12/46
H04M 1/00
H04M 1/72- 1/72516
H04M 11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの通信プロトコルに従う無線通信のために構成されたデバイスであって、前記通信プロトコルは、無線送受信およびプロトコルメッセージを定義し、さらにハンドオーバプロトコルを定義し、前記ハンドオーバプロトコルは、デバイスが、第1の通信プロトコルによって更なるデバイスに接続されつつ、代替通信プロトコルによって前記更なるデバイスとの新たな接続を確立することを可能にし、
新たな接続のために使用されるべき要求側デバイスによりサポートされる1つまたは複数の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示を有するハンドオーバ要求メッセージ、ならびに
前記ハンドオーバ要求メッセージに応答する前記更なるデバイスにより前記新たな接続のために選択された前記代替通信プロトコル示す選択指示を含むハンドオーバ選択メッセージ、
を定義し、
当該デバイスは、
前記第1の通信プロトコルに従う最初の送受信、および、少なくとも1つの代替通信プロトコルに従う代替送受信のために構成されたトランシーバ、
前記ハンドオーバプロトコルに従ってハンドオーバシーケンスを実行するように構成されたプロセッサ、
を有し、
前記ハンドオーバシーケンスは、選択された代替通信プロトコルに従う新たな接続を確立し、
前記ハンドオーバシーケンスを実行するように構成された前記プロセッサが、
初期プロトコル指示を含む初期ハンドオーバ要求メッセージを、前記第1の通信プロトコルを介して、受信すること、および、初期チャネル指示を受信することに応じて、
前記初期プロトコル指示に基づく選択された代替通信プロトコルを介して、前記新たな接続が確立されるべきかを決定し、
確立されるべき場合には、初期ハンドオーバ選択メッセージを送信することにより前記ハンドオーバシーケンスをさらに実行し、
確立されるべきでない場合には、
第2のプロトコル指示、および、前記新たな接続のために用いられるべき少なくとも1つの更なるチャネルを示す、前記初期チャネル指示とは異なる第2のチャネル指示を決定し、
前記第2のプロトコル指示および前記第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージを送信する、デバイス。
【請求項2】
前記初期チャネル指示に基づく選択されたチャネルを介して前記新たな接続が確立されるべきではないとの決定に応じて、代替通信プロトコルが選択されなかったことを示す選択指示を含む第1のハンドオーバ選択メッセージを送信する、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1のハンドオーバ選択メッセージの送信が、前記第2のハンドオーバ要求メッセージの送信前に実行される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1のハンドオーバ選択メッセージが、前記第2のハンドオーバ要求メッセージと結合され、単一の結合メッセージとして送信される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2のチャネル指示がチャネルのリストを有し、当該リストは、前記初期チャネル指示の少なくとも1つのチャネルを含まない、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第2のチャネル指示は、複数のチャネル、および、当該チャネルの少なくとも1つに対する、前記新たな接続のために使用されるべきチャネルの優先順位を示す、優先度を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第2のプロトコル指示が、最初の前記ハンドオーバ要求メッセージにおける前記代替通信プロトコルとは異なる1つまたは複数の代替通信プロトコルを示す、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の通信プロトコルが、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記代替通信プロトコルが、Wi-Fi, Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P), Wi-Fi Device Provisioning Protocol (DPP), Wi-Fi Simple Config (WSC), Bluetooth, Zigbeeのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
少なくとも1つの通信プロトコルに従う無線通信のためのデバイスにおける使用のための方法であって、
前記通信プロトコルは、無線送受信およびプロトコルメッセージを定義し、さらにハンドオーバプロトコルを定義し、前記ハンドオーバプロトコルは、デバイスが、第1の通信プロトコルによって更なるデバイスに接続されつつ、代替通信プロトコルによって前記更なるデバイスとの新たな接続を確立することを可能にし、
新たな接続のために使用されるべき要求側デバイスによりサポートされる1つまたは複数の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示を有するハンドオーバ要求メッセージ、ならびに
前記ハンドオーバ要求メッセージに応答する前記更なるデバイスにより前記新たな接続のために選択された前記代替通信プロトコル示す選択指示を含むハンドオーバ選択メッセージ、
を定義し、
当該方法は、
前記ハンドオーバプロトコルに従ってハンドオーバシーケンスを実行し、
前記ハンドオーバシーケンスは、
選択された代替通信プロトコルに従う新たな接続を確立し、
初期プロトコル指示を含む初期ハンドオーバ要求メッセージを、前記第1の通信プロトコルを介して、受信すること、および、初期チャネル指示を受信することに応じて、
前記初期プロトコル指示に基づく選択された代替通信プロトコルを介して、前記新たな接続が確立されるべきかを決定し、
確立されるべき場合には、初期ハンドオーバ選択メッセージを送信することにより前記ハンドオーバシーケンスをさらに実行し、
確立されるべきでない場合には、
第2のプロトコル指示、および、前記新たな接続のために用いられるべき少なくとも1つの更なるチャネルを示す、前記初期チャネル指示とは異なる第2のチャネル指示を決定し、
前記第2のプロトコル指示および前記第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージを送信する、方法。
【請求項11】
コンピュータにより実行されて、当該コンピュータに請求項10に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの通信プロトコルに従って他のデバイスと無線通信するように構成された装置に関する。
【0002】
本発明は近距離無線通信システム、例えば、モバイルデバイスを使用する屋内通信の分野に関し、より詳細には、ピアツーピア無線接続をセットアップするためのデバイスおよび方法、ならびに対応するコンピュータプログラムを提供する。
【背景技術】
【0003】
2つの無線デバイスが通信を保護する必要がある場合、通常は通信を暗号化する。ただし、これには両方の無線デバイスが同じ鍵を知っている必要がある。
【0004】
Diffie-Hellman(参考文献[DH])は、2者間で秘密鍵を確立するための周知の技術であり、秘密鍵を確立するための当事者間の通信が、確立される秘密鍵に関するいかなる情報も第三者に開示しない。2つの当事者はそれぞれ、自身の公開/秘密鍵ペアを使用し、公開鍵を互いに交換する。各当事者は、自身の秘密鍵と相手の公開鍵、および場合によっては各当事者からのナンス(乱数)などの他の情報を使用して秘密鍵を計算することができる。各当事者はDiffie-Hellmanを実行するたびに、または古い鍵ペアを再利用するたびに、新しい鍵ペアを生成することができる。
【0005】
Wi-Fi AllianceのDevice Provisioning Protocol(DPP)は(参考文献[DPP])、Diffie-Hellmanを使用して、設定されたいDPP EnrolleeとDPP Enrolleeを設定できるDPP Configuratorという2つのデバイス間で秘密鍵を確立し、これらは、DPP対応ネットワークへのアクセスを取得したり、アクセスポイント(AP)としてDPP対応ネットワークを設定したりすることができる(参考文献 [802.11])。
【0006】
ネットワーク上でDiffie-Hellmanを実行するとき、Diffie-Hellmanを実行するための公開鍵を受信するデバイスは、この公開鍵がどのデバイスからのものであるかを知らない。これは、いわゆる中間者攻撃において、攻撃者によって悪用される可能性がある。攻撃者Eは、デバイスAが接続することを望む実際のデバイスBを装う可能性がある。攻撃者EはデバイスAとDiffie-Hellmanを実行し、デバイスAと秘密鍵Kaeを確立する。同様に、攻撃者は、デバイスBに対してデバイスAに偽装し、デバイスBとの間で秘密鍵Kbeを確立する。デバイスAまたはBのいずれかからメッセージが受信されると、攻撃者は、一方の秘密鍵でメッセージを復号し、もう一方で暗号化して、他方のデバイスに転送する。このようにして、デバイスA及びBは、幾分かの余分な遅延を除いて、それらの通信において何らかの不思議なことに気付かない。別の通信方法で同じ情報を送信し、その結果を比較することによって通信をチェックする場合、彼らは、彼らの通信のいかなる改竄にも気付かない。しかし、攻撃者は、彼らが何を通信するかについて完全な知識を得る。
【0007】
中間者攻撃を防止する1つの方法は、公開鍵、または公開鍵のハッシュを交換するために、追加の短距離通信プロトコル、いわゆるOut-Of-Band(OOB)通信を使用することである。このようにして、デバイスのユーザは、OOBで受信された公開鍵が短距離通信プロトコルの動作範囲内のデバイスからのものであることを知る。公開鍵のハッシュをOOBで交換した場合、デバイスは、暗号化が必要な通信プロトコルを介して受信された公開鍵がOOBで受信されたハッシュと同じハッシュとなるかどうかを確認することができる。本明細書における通信プロトコルという用語の使用は、送受信のための物理層を含むISO-OSIモデルの複数の層を包含することに留意されたい。このような通信プロトコルの例は、Wi-Fi[802.11]、Bluetooth[BT]、802.15.4 [802.15.4]、ZigBee[ZIGBEE]、近距離無線通信[NFC]である。
【0008】
様々なチャネルが、通信プロトコルに従う前記送受信のために使用されることができ、例えば、802.15.4は、以下の3つの可能な無認可周波数帯域のうちの1つで動作する:
? 868.0-868.6MHz: ヨーロッパ. 1 つの通信チャネルを許可(2003、2006、2011[4])
? 902-928MHz:北米. 最大10チャンネル(2003年)、最大30チャンネルに拡張(2006年)
? 2400-2483.5MHz:全世界での使用. 最大16 チャンネル(2003、2006)。
802.15.4デバイスは、1つのチャネル内で動作することができ、必要な場合または要求される場合、別のチャネルに切り替えることができる。送信のために光波を使用する別の例は、例えば802.15.7で定義されているようにLi-Fiと呼ばれ、異なる周波数(すなわち光の色)がそれぞれのチャネルを構成することができる。
【0009】
DPPでは、いくつかのOOB方法が定義されており、その1つが近距離無線通信(NFC)である。OOB通信が完了すると、別の無線通信プロトコルへのハンドオーバが実行される。NFCは比較的短い距離、例えば10-20cmにわたって無線で通信する技術であり、NFCおよび接続ハンドオーバの使用を記載する参考文献[NFC]を参照されたい。公開鍵を交換するためのOOB通信としてNFCを使用してもよい。NFCを使用するとき、ユーザは、NFCを介して受信された公開鍵が自分のデバイスから10-20cm以内のデバイス、つまり自分がNFC「タッチ」を実行したデバイスから来たことを知る。NFCをピアツーピアモードで使用する場合、他のデバイスも、ユーザのデバイスから公開鍵を受信したことを確認することができる。NFC接続ハンドオーバ仕様 [NFC-CH]は、NFCをOOB方式として使用し、通信キャリアとも呼ばれる、代替通信プロトコルに従う別の種類の無線通信を起動する方法を規定する。ハンドオーバのいくつかの異なる方法が規定される。これらの方法の1 つは、2 つのピアツーピアNFCデバイスが代替の(非NFC) 通信プロトコルをネゴシエートできる「ネゴシエートされたハンドオーバ」である。
【0010】
NFCピアツーピアを使用する2つのNFCデバイスがNFC接触すると、これらのうちの1つは、NFCハンドオーバ要求メッセージをNFCを介して他のデバイスに送信することによって、NFCハンドオーバリクエスタになることができる。このメッセージは、要求側デバイスによってサポートされる一つ以上の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示を含むことがある。プロトコル指示は、それぞれが付随するキャリア構成レコードとゼロ以上の補助データレコードとを参照することがある、いわゆる代替キャリアレコードによって実装されることがある。代替キャリアレコードは、「Wi-Fi」または「Bluetooth」のレベルであることができる(参考文献[NFC-BT])。
【0011】
一般に、代替キャリアレコードは、アプリケーション定義のMIMEタイプを含むキャリア設定レコードを指し示す。DPPの場合、代替キャリアレコードは、DPPとDPPブートストラッピング Uniform Resource Identifier(URI)を示すために「application/vnd.wfa.DPP」を含むキャリア設定レコードを指し示し(参考文献[RTD-URI])、これには、公開ブートストラッピング鍵が含まれており、MACアドレスとWi-Fi専用チャネルリストが含まれている場合がある。代替キャリアレコードは、Wi-Fi P2P[P2P]、Wi-Fi Simple Configuration[WSC]、Bluetooth[BT]、802.15.4 [802.15.4]、ZigBee[ZIGBEE]、Thread[TR-ZIG] などの他の技術を示すために使用されることができる。Threadは、安全な低電力802.15.4メッシュネットワーク用に設計されたオープンスタンダード上に構築されたIPv6ネットワーキングプロトコルである。Wi-Fi規格802.15.4(参考文献[802.15])は、Zigbee(http://www.zigbee.org/)とTread(https://www.threadgroup.org/)の両方のMAC/PHY層である。
【0012】
NFCハンドオーバ要求メッセージを受信するデバイスは、NFCハンドオーバセレクタと呼ばれる。それは、受信されたメッセージを解析し、受信されたメッセージにリストされた代替キャリアのうちのどれをサポートし、例えば、組み込みポリシーによって、またはユーザに尋ねることによって、使用する意思があるかを判断する。受信デバイスが提供された代替キャリアの1 つ以上をサポートし、それらを使用することを望んでいる場合、NFCハンドオーバ選択メッセージに選択された代替キャリアを含め、NFCハンドオーバリクエスタに応答する。NFCハンドオーバセレクタは、それ自体の設定データをキャリア設定レコードに含めることができる。しかしながら、これは、NFCハンドオーバリクエスタが問題なく代替通信を設定できるようなものでなければならない。例えば、NFC 接続ハンドオーバ仕様は第 2.2 節で次のように規定している:"ハンドオーバ選択デバイスが代替キャリアの空でないリストを返す場合、ハンドオーバプロトコルは正常に完了し、通信の確立は選択された キャリアに依存する"。受信されたNFCハンドオーバ選択メッセージにおいて代替キャリアの空でないリストを受信した後、NFCハンドオーバリクエスタは、例えば、内蔵ポリシーによって、またはユーザに尋ねることによって、このリストからキャリアを選択し、選択されたキャリア(例えば、Bluetooth)を使用して、NFCハンドオーバセレクタとの通信を開始する。
【0013】
NFCハンドオーバセレクタが、受信されたNFCハンドオーバ要求メッセージに記載されている代替キャリアのいずれも使用できない場合、または何らかの理由でそれらのいずれも使用することを望まない場合、代替キャリアの空のリストを含むNFCハンドオーバ選択メッセージを返す。NFC接続ハンドオーバは、この場合、NFCハンドオーバリクエスタが新しい別のNFCハンドオーバ要求メッセージで再試行することを規定する。
【0014】
US2015/0249946は、帯域外チャネルとしてNFCを使用するネットワーク接続方法を開示しており、要求デバイスは、ハンドオーバ要求メッセージを送信し、第2のネットワークシステムにおいてグループを形成するための許可に関する条件情報を受信するためにNFCを使用した。要求デバイスは、ハンドオーバ選択メッセージに含まれる情報に従って、第2のネットワーキングシステムを接続するための追加情報を送受信する。
【0015】
EP 2 914 047は、WiFiダイレクトサービス通信のための接続設定を許可するための方法を開示しており、この方法は、帯域外チャネルとしてNFCを使用してデバイス発見を実行するステップpfを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ハンドオーバ要求メッセージ中で代替通信プロトコルを示す場合には、チャネル指示も含まれてもよい。チャネル指示は、それぞれの代替通信プロトコルに従う新しい接続のために使用される少なくとも1つのチャネル、すなわち、選択された代替通信プロトコルの送受信システムに従って送信および/または受信するためのチャネルを示すことができる。上記の例では、代替キャリアレコードで参照されるキャリア設定データまたは補助データが、そのようなチャネル指示を含むように拡張され得る。
【0017】
しかしながら、チャネル指示が問題のあるチャネル、または複数の問題のあるチャネル、例えば、サポートされていないチャネル、利用可能でないチャネル、干渉を有するチャネルなどを示すリスクがある。このような場合、新たな接続を設定することは問題となり得る。
【0018】
本発明の目的は、チャネル指示が問題のあるチャネルを示す場合であっても、帯域外通信プロトコルを介したハンドオーバメカニズムを使用して、デバイスと更なるデバイスとの間の新しい無線接続を確実に設定するためのシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この目的のために、添付の特許請求の範囲に定義されるようなデバイスおよび方法が提供される。本発明の一態様によれば、請求項1に記載のデバイスが提供される。本発明のさらなる態様によれば、請求項10に定義される方法が提供される。本発明のさらなる態様によれば、ネットワークからダウンロード可能であり、ならびに/またはコンピュータ可読媒体および/もしくはマイクロプロセッサ実行可能媒体に記憶されたコンピュータプログラムが提供され、このプログラムは、コンピュータ上で実行されたときに上記の方法を実施するためのプログラムコード命令を含む。
【0020】
上記デバイスは、少なくとも1つの通信プロトコルに従う無線通信のために構成される。通信プロトコルは、無線送受信およびプロトコルメッセージを定義し、さらにハンドオーバプロトコルを定義する。ハンドオーバプロトコルは、第1の通信プロトコルに従って更なるデバイスに接続されている間に、代替の通信プロトコルに従って更なるデバイスとの新しい接続をデバイスが確立することを可能にする。ハンドオーバプロトコルはさらに、以下を定義する

- 要求デバイスによってサポートされている1つ以上の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示と、新しい接続に使用される少なくとも1つのチャネルを示すチャネル指示とを有するハンドオーバ要求メッセージ、及び
- ハンドオーバ要求メッセージに応答する更なるデバイスによって新たな接続のために選択された代替通信プロトコルを示す選択指示を含むハンドオーバ選択メッセージ。
デバイスは、第1の通信プロトコルに従って最初に送受信し、少なくとも1つの代替通信プロトコルに従って代替送受信するように構成されたトランシーバと、ハンドオーバプロトコルに従ってハンドオーバシーケンスを実行するように構成されたプロセッサとを有することができる。ハンドオーバシーケンスは、ハンドオーバ要求メッセージを送信し、ハンドオーバ選択メッセージを受信し、選択された代替通信プロトコルに従って新しい接続を確立することを含むことができる。
【0021】
ハンドオーバシーケンスは、初期プロトコル指示および初期チャネル指示を含む第1のハンドオーバ要求メッセージを受信すると、初期プロトコル指示に基づいて、選択された代替通信プロトコルを介して、そして初期チャネル指示に基づいて、選択されたチャネルを介して、新しい接続が確立されるべきかどうかを決定し、確立されるべき場合、第1のハンドオーバ選択メッセージを送信することによってハンドオーバシーケンスをさらに実行することをさらに含むことができる。そうでない場合、すなわち、初期プロトコル指示に基づいて、選択された代替通信プロトコルを介して、そして初期チャネル指示に基づいて、選択されたチャネルを介して、新しい接続が確立されるべきでないと決定すると、ハンドオーバシーケンスは。第2のプロトコル指示、および、新しい接続のために使用されるべき少なくとも1つのさらなるチャネルを指示する、前記初期チャネル指示とは異なる第2のチャネル指示を決定し、第2のプロトコル指示および第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージを送信することによって、進行する。
【0022】
事実上、セレクタの役割を果たす受信デバイスが、初期プロトコル指示に基づいて代替プロトコルを選択しながら、前記初期チャネル指示に基づくチャネルのいずれも使用することができないか、または使用したくない場合、要求デバイス(リクエスタ)および選択デバイス(セレクタ)の役割が交換され、現在はリクエスタである元のセレクタが、第2のプロトコル指示、および、使用する準備ができたチャネルに関する第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージを送信する。
【0023】
したがって、第2のチャネル指示は、初期チャネル指示とは異なる。第2のプロトコル指示は、例えば、新しいリクエスタによってサポートされていない、または優先されていない代替プロトコルを除外することによって、最初のプロトコル指示とは異なる可能性がある。しかしながら、第2のプロトコル指示は初期プロトコル指示と同じであってもよく、一方、第2のチャネル指示は常に初期チャネル指示とは異なる。
【0024】
したがって、元のリクエスタは第2のハンドオーバ要求メッセージを受信し、解析する。現在セレクタの役割を有する元のリクエスタは、1つまたは複数のチャネルを使用する意思がある場合、第2のプロトコル指示に基づく選択されたプロトコルのために、第2のチャネル指示に基づいて、1つまたはいくつかのチャネルを選択することができる。
【0025】
新しいセレクタは、選択された1つまたは複数のチャネルに関するハンドオーバ選択メッセージを作成し、これを、新しいリクエスタ、すなわち元のハンドオーバセレクタに応答として送信する。新しいリクエスタは、選択された代替通信プロトコルを使用して選択されたチャネルのリスンを開始し、新しい接続を確立する。
【0026】
一実施形態では、ハンドオーバシーケンスは、初期チャネル指示に基づいて、選択されたチャネルを介して新しい接続が確立されるべきでないことを決定すると、代替通信プロトコルが選択されていないことを示す選択指示を含む第1のハンドオーバ選択メッセージを送信することを含む。したがって、元のセレクタは、第2のハンドオーバ要求メッセージを送信する前に、最初に空のハンドオーバ選択メッセージを送信することができる。有利には、レガシーデバイスは、ハンドオーバプロトコルに従って期待されるハンドオーバ選択メッセージを受信する。
【0027】
一実施形態では、第2のチャネル指示は、複数のチャネルと、新しい接続のために使用されるべきチャネルの優先度を示すチャネルのうちの少なくとも1つに対する優先度を含む。有利には、新しいリクエスタは、優先順位を含めることによって実際に使用されるチャネルを制御することができる。
【0028】
本発明による方法は、コンピュータで実施される方法として、または専用ハードウェアで、または両方の組合せで、コンピュータ上で実施されることができる。本発明による方法の実行可能なコードは、コンピュータプログラム製品に記憶されてもよい。コンピュータプログラム製品の例には、メモリスティックなどのメモリデバイス、光ディスクなどの光記憶デバイス、集積回路、サーバ、オンラインソフトウェアなどが含まれる。コンピュータプログラム製品は、前記プログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに本発明による方法を実行するための、コンピュータ可読媒体上に記憶された非一時的プログラムコードを含むことができる。一実施形態では、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるとき、本発明による方法のすべてのステップまたはステージを実行するように構成されたコンピュータプログラムコードを含む。好ましくは、コンピュータプログラムがコンピュータ可読媒体上に具現化される。ネットワークからダウンロード可能な、および/またはコンピュータ可読媒体および/またはマイクロプロセッサ実行可能媒体に記憶されたコンピュータプログラムが提供され、このプログラムは、コンピュータ上で実行されるとき、上述の方法を実施するためのプログラムコード命令を含む。
【0029】
本発明の別の態様は、コンピュータプログラムをダウンロードに利用可能にする方法を提供する。この態様は、コンピュータプログラムが、例えば、アップルのApp store、グーグルのプレイストア、またはマイクロソフトのウィンドウズストアにアップロードされるとき、そしてコンピュータプログラムがそのようなストアからダウンロードできるときに、使用される。
【0030】
本発明によるデバイスおよび方法のさらなる好ましい実施形態は添付の特許請求の範囲に与えられ、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】ハンドオーバプロトコルを含む通信プロトコルのためのデバイスを示す図。
図2】ハンドオーバプロトコルを含む通信プロトコルによるデバイスと他のデバイスとの間の無線通信のための方法を示す図。デバイスは最初にハンドオーバセレクタの役割を果たす。
図3】最初にハンドオーバリクエスタの役割を有するデバイスのための方法を示す図。
図4a】コンピュータ可読媒体を示す図。
図4b】プロセッサシステムの概略図。 図面は純粋に概略的であり、縮尺通りには描かれていない。図面において、既に説明された要素に対応する要素は、同じ参照番号を有する場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ハンドオーバプロトコルを含む通信プロトコルによる無線通信のための拡張システムにおける主要な要素は、以下のように例示される。通信プロトコルは、例えば、参考文献[NFC-CH]に記載されているようにWi-Fiへのハンドオーバを含むNFCの実施形態であってもよいし、無線通信のための同様のプロトコルであってもよい。この例では、NFCハンドオーバセレクタが代替キャリアのいずれかにリストされたチャネルのいずれも使用できないか、または使用したくない場合、NFCの役割が交換される。
【0033】
それに対して、元のNFCセレクタは、それが使用する準備ができているチャネルを有する代替キャリアを含む第2のNFCリクエスタメッセージを送信する。任意選択で、それは、最初に空のNFCハンドオーバ選択メッセージを送信することができる。元のNFCハンドオーバリクエスタ(現在のセレクタ)は、第2のNFCハンドオーバ要求メッセージを受信し、解析する。1つまたは複数のチャネルを使用する意思がある場合、それは、好ましくは1つ、せいぜい数個のチャネルを代替キャリアのチャネルリストから選択し、選択された数個のチャネルを有する代替キャリアを作成し、これを、NFCセレクタメッセージ内のハンドオーバ選択応答として、元のNFCハンドオーバセレクタ、ここではリクエスタに送信する。
【0034】
その間、新しいセレクタは、選択されたキャリアを使用して、選択されたチャネル上でリスニングを開始し、選択されたキャリアを使用して、新しいリクエスタとの通信を開始する。DPPの場合、新しい接続を確立するには、Wi-Fi経由のDPP認証および設定プロトコルが必要である。しかしながら、NFCの役割を交換することは、他のアプリケーションにおいても同様に有用であり得る。
【0035】
図1は、ハンドオーバプロトコルを含む通信プロトコルに従う無線通信および接続を確立するためのデバイスを示す。無線通信のためのシステム100はデバイスDと呼ばれるデバイス110と、さらなるデバイス120とを含み、これらのデバイスは距離140で物理的に離れている。この距離は、NFCプロトコルのような第1の無線通信プロトコルの範囲内であると仮定される。デバイスは概略的に示されており、上述したように、無線通信に関してピアを構成している。デバイスDは、トランシーバ111及びプロセッサ112を有する。同様に、他の各デバイスは、トランシーバ121およびプロセッサ122を有することができる。各デバイスは、形状130、および、トランシーバ111、121を接続する矢印によって概略的に示されるように、無線通信のための機能を備えている。デバイスは、通信プロトコルに従う無線通信のために構成される。
【0036】
図1において、デバイスDはまた、少なくとも1つのユーザ入力要素115を備えるユーザインターフェース113を有する場合がある。例えば、ユーザ入力要素は、タッチスクリーン、様々なボタン、マウス又はタッチパッド等を含むことができる。ボタンは、従来の物理的ボタン、タッチセンサ、又は、例えばタッチスクリーン上の仮想ボタン、あるいは、マウスを介して起動されるアイコンとすることができる。ユーザインターフェースは、リモートユーザインターフェースであってもよい。プロセッサ112は、無線通信プロトコルに従う接続シーケンスを実行し、無線範囲内の少なくとも1つの他のデバイスを発見し、データを交換するために発見されたデバイスに接続するように構成されることができる。
【0037】
通信プロトコルは、無線送受信システムとプロトコルメッセージを定義し、さらにハンドオーバプロトコルを定義する。ハンドオーバプロトコルは、デバイスが第1の通信プロトコルに従ってさらなるデバイスに接続されている間に、代替の通信プロトコルに従ってさらなるデバイスとの新しい接続を確立することを可能にする。そこで、ハンドオーバプロトコルは、要求デバイスによってサポートされる1つ以上の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示と、新しい接続のために使用されるべき少なくとも1つのチャネルを示すチャネル指示と、新しい接続のために応答デバイスによって選択された代替通信プロトコルを示す選択指示を含むハンドオーバ選択メッセージとを含む、ハンドオーバ要求メッセージを定義する。そのような通信プロトコルおよび接続ハンドオーバの例は、参考文献[NFC-CH]に記載されている。
このデバイスでは、トランシーバ111が、第1の通信プロトコルに従って最初に送受信し、少なくとも1つの代替通信プロトコルに従って代替送受信するように構成される。プロセッサ112は、ハンドオーバプロトコルに従ってハンドオーバシーケンスを実行するように構成され、ハンドオーバシーケンスは、ハンドオーバ要求メッセージを送信し、ハンドオーバ選択メッセージを受信し、ハンドオーバ選択メッセージが実行可能な代替通信プロトコルを示していることが分かったときに、選択された代替通信プロトコルに従って新しい接続を確立することを含む。
ハンドオーバシーケンスには、一連のアクションが含まれる。ハンドオーバを起動する前に、無線通信範囲内の各デバイスと通信することにより、第1の通信プロトコルに従って接続が確立される。第1のハンドオーバ要求メッセージがシステム内の別のデバイス120によって送信され、他のデバイスは、接続ハンドオーバリクエスタの役割を果たす。ハンドオーバシーケンスは、第1のハンドオーバ要求メッセージを受信すると、デバイスDによって開始され、デバイスDは、最初に、ハンドオーバプロトコルにおけるセレクタの役割をする。最初のハンドオーバ要求メッセージは、初期プロトコル指示および初期チャネル指示を含む。次に、プロセッサは、初期プロトコル指示に基づいて、選択された代替通信プロトコルを介して、そして初期チャネル指示に基づいて、選択されたチャネルを介して、新しい接続が確立されるべきかどうかを決定する。実質的には、セレクタの役割において、プロセッサは、ここで、代替通信プロトコルおよびチャネルを選択する。代替通信プロトコルおよびチャネルを正常に選択すると、ハンドオーバシーケンスは、第1のハンドオーバ選択メッセージを送信することによって、通常はさらに実行される。
【0038】
しかしながら、プロセッサが、適切な代替通信プロトコルがなく、前記指示に基づいて選択可能な適切なチャネルがないと判断した場合、新しいハンドオーバ要求メッセージが生成される。それに対して、第2のプロトコル指示と、新しい接続のために使用される少なくとも1つの更なるチャネルを示す、前記初期チャネル指示とは異なる第2のチャネル指示とが生成される。次に、第2のプロトコル指示と第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージが送信される。実際には、デバイスDはここで通信ハンドオーバのリクエスタの役割を引き継ぎつつ、セレクタの役割を引き継ぎ、前記第2のハンドオーバ要求メッセージに基づいて選択を実行するように元のリクエスタに提案する。
一実施形態では、デバイスD内のプロセッサが以下のようにハンドオーバシーケンスを実行するように構成される。初期チャネル指示に基づいて選択されたチャネルを介して新しい接続が確立されるべきではないと決定すると、代替通信プロトコルが選択されていないことを示す選択指示を含む第1のハンドオーバ選択メッセージが送信される。リクエスタの役割をする他のデバイスは、要求されたように接続ハンドオーバが実行されないことを通知される。例えば、第1のハンドオーバ選択メッセージは、第2のハンドオーバ要求メッセージを送る前に、例えば別個のメッセージとして送られる。オプションとして、第1のハンドオーバ選択メッセージは、第2のハンドオーバ要求メッセージと結合され、単一の結合メッセージとして送信される。
【0039】
一実施形態では、デバイスD内のプロセッサが以下のようにハンドオーバシーケンスを実行するように構成される。第2のハンドオーバ要求メッセージは、チャネルのリストを含む第2のチャネル指示を有する。このリストは、初期チャネル指示によって示される少なくとも1つのチャネルを除外することができる。任意選択で、第2のチャネル指示は、チャネルのうちの少なくとも1つの優先度を示しながら、複数のチャネルを有することができる。優先度は、チャネルが新しい接続に使用されるべき優先度を示す。
【0040】
一実施形態では、デバイスD内のプロセッサが以下のようにハンドオーバシーケンスを実行するように構成される。第2のプロトコル指示は、第1のハンドオーバ要求における代替通信プロトコルとは異なる一つ以上の代替通信プロトコルを示す。任意選択で、第1のハンドオーバ要求の代替通信プロトコルのうちの1つまたは複数が含まれることができ、その一方で、それらの通信プロトコルのための異なるチャネルを示すことができる。
一実施形態では、第1の通信プロトコルは近距離無線通信(NFC)である。さらに、代替通信プロトコルは、[802.11]に従うWi-Fi、[P2P]に従うWi-Fiピアツーピア、[DPP]に従うWi-Fiデバイスプロビジョニングプロトコル、[WSC]に従うWi-Fi Simple Config、[BT]に従うBluetooth、[ZIGBEE]に従うZigbeeのうちの少なくとも1つを含む。例えば、[DPP]の5.2章では、OOB方法を介して交換されるブートストラップ情報が定義され、5.4章では短距離OOB技術としてのNFCが説明され、5.4.2章では接続ハンドオーバにNFCを使用し、5.5章はブルートゥースを説明する。
【0041】
また、[WSC]の第10章: NFC帯域外インタフェース仕様は、Wi-Fi Simple Configurationの帯域外チャネルとしてNFCを使用する仕様を定義する。この章は、図14を参照してWi-Fiハンドオーバ要求メッセージを、図15を参照してWi-Fiハンドオーバ選択メッセージを説明する。WLAN設定プロビジョニングの使用モデルでは、表27 に設定データを含むレコードが定義されている。
【0042】
[NFC-CH]によるNFCを使用する実際の実施形態では、以下のステージがリクエスタデバイスおよびセレクタデバイス内のそれぞれのプロセッサによって実行される。NFCハンドオーバリクエスタは、それがサポートし、使用することを望んでいる一つ以上の代替キャリアタイプを含み、少なくとも一つの代替キャリアのための、それがサポートし、使用することを望んでいるチャネルのリストを含む、NFCハンドオーバ要求メッセージを送信する。任意選択で、チャネル指示は、NFCハンドオーバセレクタが使用することを望まないか、または使用することができないことをリクエスタが知っているチャネルを含まない。
たとえば、DPPでは、代替キャリアレコードは、DPPが使用されていることを示す代替キャリアタイプ「application/vnd.wfa.DPP」と、NFCハンドオーバリクエスタの公開ブートストラップ鍵を含むDPP仕様で定義されているブートストラップURIとを含む付随するキャリア設定レコード、DPP認証と設定プロトコルのためにサポートし、使用する予定のWi-Fiチャネルのリスト、およびNFCハンドオーバリクエスタのWi-Fi MACアドレスへの参照を含む場合がある。
【0043】
第2の段階では、NFCハンドオーバセレクタは、受信されたNFCハンドオーバ要求メッセージ内の代替キャリアのリストを検査し、NFCハンドオーバセレクタがサポートし、使用する意思のある代替キャリアを見つけることを試みる。
【0044】
第3の段階では、NFCハンドオーバセレクタがチャネルリストなしで代替キャリアを選択する場合、両方のデバイスは、レガシーNFC接続ハンドオーバ仕様に従ってステップを続行する。以下の説明では、NFCハンドオーバセレクタが、チャネル指示、例えばチャネルリストを有する代替キャリアを選択する場合について説明する。
【0045】
第4の段階では、NFCハンドオーバセレクタは、受信されたNFCハンドオーバ要求メッセージ内の選択された代替キャリアのチャネルリストを検査し、それがサポートし、使用する意思がある好ましくは1つ、せいぜい数個のチャネルを見つけることを試みる。
【0046】
第5のステージでは、NFCハンドオーバセレクタが1つまたは複数の適切なチャネルを見つけた場合、ハンドオーバシーケンスは、第6の段階で継続し、見つけない場合、ハンドオーバシーケンスは第8のス段階で継続する。第6と第7の段階は、通常のハンドオーバフローの一部であり、例えば、 NFC接続ハンドオーバ仕様[NFC-CH] で規定される。
【0047】
第6の段階では、NFCハンドオーバセレクタは、そのNFCハンドオーバ選択メッセージにおいて、選択された代替キャリアおよび任意選択で選択されたチャネルをリストし得る。その後、選択された代替通信技術を使用して、それぞれのチャネル上でリスニングを開始する。例えば、DPPが代替キャリアとして使用される場合、そのNFCハンドオーバ選択メッセージ内の代替キャリアレコードは、DPPが使用されることを示す代替キャリアタイプを含む付随するキャリア設定レコードへの参照「application/vnd.wfa.DPP」と、NFCハンドオーバセレクタのパブリックブートストラッピング鍵を含むDPP仕様によって定義されるブートストラッピングURIと、それがサポートし、DPP認証および設定プロトコルのために使用することを望む選択されたWiFiチャネルと、NFCハンドオーバセレクタのWiFi MACアドレスとを含み得る。NFCハンドオーバセレクタデバイスは、リストされたWi-FiチャネルでDPP認証要求メッセージのリスニングを開始する。
【0048】
第7の段階では、NFCハンドオーバリクエスタがNFCハンドオーバ選択メッセージを受信し、示されたチャネル上でNFCハンドオーバ選択デバイスによって選択された代替通信技術を使用して、NFCハンドオーバ選択デバイスとの通信を開始する。NFCハンドオーバセレクタデバイスによって代替キャリアとしてDPPが選択された場合、NFCハンドオーバ要求デバイスは、受信されたNFCハンドオーバセレクタメッセージ内のWi-FiチャネルをDPPに使用し、DPP認証プロトコルをDPPイニシエータとして開始する。NFCハンドオーバリクエスタは、DPP認証プロトコルとDPP設定プロトコルの残りの部分を続行する。
【0049】
第8の段階では、ここで提案されるように、NFCハンドオーバセレクタはハンドオーバ要求メッセージに示されるチャネルのいずれかを介して通信することを望まないと決定する。デバイスは、代替キャリアレコードのない空のNFCハンドオーバ選択メッセージを作成できる。空のハンドオーバ選択メッセージは、適切なNFCエラーレコードを含むことがある。NFCハンドオーバリクエスタは、選択された代替キャリアを含まない空のNFCハンドオーバ選択メッセージを受信することができる。
【0050】
第9の段階では、NFCハンドオーバ要求側およびNFCハンドオーバセレクタが両方のNFCの役割をすでに試みた場合に停止する。それ以外の場合は、NFCハンドオーバリクエスタとNFCハンドオーバセレクタは、NFCの役割を交換する。元々セレクタであったデバイスは、第1段階でハンドオーバシーケンスを再開する。前のNFCハンドオーバセレクタは、DPPハンドオーバリクエスタの役割を担い、第2の新しいNFCハンドオーバ要求メッセージを生成し、送信する。第2のハンドオーバ要求メッセージは、前記空のNFCハンドオーバ選択メッセージによって先行されてもよいし、第1のハンドオーバ要求メッセージを受信した直後に送信されてもよい。
【0051】
図2は、ハンドオーバプロトコルを含む通信プロトコルによるデバイスと他のデバイスとの間の無線通信のための方法を示す。デバイスは最初に、ハンドオーバセレクタの役割をする。この方法は例えば、固定またはモバイルコンピューティングデバイス内のプロセッサ内の回路およびソフトウェアによって実行されることができる。以上、通信プロトコルについて説明した。図3は、ハンドオーバセレクタと協働することができるハンドオーバリクエスタの役割を最初に有するデバイスのための方法を示すことに留意されたい。
【0052】
この方法では、ハンドオーバプロトコルによるハンドオーバシーケンスがノードSTART 301で開始する。第1のステージRC-HRQ1 302において、初期プロトコル指示および初期チャネル指示を含む第1のハンドオーバ要求メッセージが受信される。
【0053】
次の段階のDET-CH303では、初期プロトコル表示に基づいた選択された代替通信プロトコルを介して、そして初期チャネル表示に基づいた選択されたチャネルまたは選択された複数のチャネルを介して、新たな接続が確立されるべきかを決定する。確立される場合、ハンドオーバシーケンスは、選択された代替通信プロトコル、およびオプションで1つ以上の選択されたチャネルを含む第1のハンドオーバ選択メッセージを送信することによって、ステージTR-HS1 304において、さらに通常通り実行される。その後、段階CONN1 305において、選択されたチャネルを使用して、選択された通信プロトコルに従って新しい接続が確立される。第1の通信プロトコルによる古い接続は終了されてもよく、ハンドオーバシーケンスはその後、ステージEND 308において終了される。
【0054】
しかしながら、段階DET-CHにおいて、前記指示に基づいて選択され得る適切な代替通信プロトコルに対する適切なチャネルが存在しないことが決定される場合がある。例えば、示されるチャネルがサポートされていない場合があり、占有されている場合があり、または干渉などのために信号品質が低い場合がある。その場合、ハンドオーバシーケンスは、新しいハンドオーバ要求メッセージが生成されるステージTR-HRQ2 306において継続する。任意選択で、空のハンドオーバ選択メッセージが、DET-CH 303とTR-HRQ2 306との間のオプションの中間ステージTR-HSE(図示せず)において最初に送信される。次に、第2のプロトコル指示と、新しい接続に使用される少なくとも1つの更なるチャネルを示す、前記初期チャネル指示とは異なる第2のチャネル指示とが生成される。次に、第2のプロトコル指示と第2のチャネル指示を含む第2のハンドオーバ要求メッセージが送信される。これに応答して、ステージRC-HS2 307において、第2のハンドオーバ選択メッセージが受信され得る。最後に、ステージCONN2 309において、第2のハンドオーバ選択メッセージが実行可能な代替通信プロトコルおよび実行可能なチャネルを示すことを見つけると、選択された通信プロトコルに従って新しい接続が確立され、一方、第1の通信プロトコルによる古い接続は終了され得る。次に、ハンドオーバシーケンスは、段階END 308で終了する。事実上、ステージTR-HRQ2において、デバイスは、通信ハンドオーバのリクエスタの役割を引き継ぐ。
【0055】
さらに、段階DET-CHにおいて、適切な代替通信プロトコルが存在せず、前記指示に基づいて選択することができる適切なチャネルが存在しないことを決定すると、デバイスは同じハンドオーバシーケンス内でハンドオーバリクエスタの役割を以前にすでに実行しているが、さらなる役割変更は実行されず、ハンドオーバシーケンスは、ノードEND 308への矢印によって示されるように、直接終了される。その場合、接続ハンドオーバを確立することができない、および/または役割変更が利用可能でないことを示す更なるプロトコルメッセージが他のデバイスに送信されてもよい。
【0056】
図3は、ハンドオーバリクエスタの役割を最初に有するデバイスのための方法を示す。本方法は、図2に従って制御されるデバイスと協働しながら、ハンドオーバリクエスタの役割を最初に有するデバイスのために、ハンドオーバプロトコルに従ってハンドオーバシーケンスを実行することを含む。単一のデバイスが、適切な場合に、ハンドオーバリクエスタの役割またはハンドオーバセレクタの役割を実行するように、両方の方法を実行するように構成され得る。
【0057】
この方法は、ノードSTART 401から開始する。ハンドオーバシーケンスは、第1のステージTR-HRQ1 402において第1のハンドオーバ要求メッセージを生成し、送信することを含む。通常の応答では、段階RC-HS1 403で、選択された代替通信プロトコル、および任意選択で、選択されたチャネルを示すハンドオーバ選択メッセージが受信されることができる。その後、段階CONN1 404で、選択された代替通信プロトコルおよび選択されたチャネルを使用する新しい接続を確立することができ、一方、第1の通信プロトコルによる古い接続を終了することができる。次に、ハンドオーバシーケンスは、段階END 408で終了する。
【0058】
通常のハンドオーバ選択メッセージを受信する代わりに、ステージRC-HRQ2 405において、第2のハンドオーバ要求メッセージが受信されることができる。オプションとして、空のハンドオーバ選択メッセージが、オプションのステージRC-HSE(図示せず)において、第2のハンドオーバ要求を受信する前に、最初に受信されてもよい。第2のハンドオーバ要求メッセージを受信すると、本方法は、ハンドオーバリクエスタの初期役割をハンドオーバセレクタの役割に切り替えるようにデバイスを制御する。ステージTR-HS2 406において、本方法は、第2の代替プロトコル指示および第2のチャネル指示を有する第2のハンドオーバ選択メッセージを生成し、送信することによって進行する。その後、ステージCONN2 407において、デバイスは、選択された通信プロトコルに従って、選択されたチャネルを介して更なるプロトコルメッセージを受信するのを待つ。そのように受信された場合、選択された通信プロトコルに従って新しい接続が確立され、一方で、最初の通信プロトコルに従った古い接続は終了されることができる。次に、ハンドオーバシーケンスは、段階END 408で終了する。
【0059】
最後に、段階TR-HRQ1においてハンドオーバ要求メッセージを送信する際に応答が受信されない場合、ノードEND 408への矢印によって示されるように、ハンドオーバシーケンスは、新たな接続を直接確立することなく終了される。
【0060】
当業者には明らかなように、本方法を実施する多くの異なる方法が可能である。例えば、ステージまたはステップの順序を変更することができ、またはいくつかのステージを並列に実行することができる。さらに、ステップの間に、他の方法ステップが挿入されてもよい。挿入されたステップは本明細書で説明されるような方法の改良を表すことができ、または方法とは無関係である場合がある。
【0061】
ネットワークからダウンロード可能であり、かつ/またはコンピュータ可読媒体および/またはマイクロプロセッサ実行可能媒体上に記憶された、コンピュータデバイス上で実行されるときに、上記の方法、接続シーケンス、セキュリティプロセス、およびさらなる動作を実現するためのプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。したがって、本発明による方法は、プロセッサシステムにそれぞれの方法を実行させるための命令を含むソフトウェアを使用して実行されることができる。
【0062】
典型的には、デバイスDおよびハンドオーバシーケンスを実行するために相互作用する他のデバイスがそれぞれ、デバイスに格納された適切なソフトウェアコードを含むメモリに結合されたプロセッサを備える。例えば、ソフトウェアは対応するメモリ、例えば、RAMのような揮発性メモリまたはフラッシュのような不揮発性メモリ(図示せず)にダウンロードおよび/または格納されていてもよい。デバイスは例えば、マイクロプロセッサおよびメモリ(図示せず)を備えることができる。あるいは、デバイスは、全体としてまたは部分的に、プログラマブルロジック、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として実装されてもよい。デバイスおよびサーバは全体的または部分的に、いわゆる特定用途向け集積回路(ASIC)、すなわち、それらの特定の使用のためにカスタマイズされた集積回路(IC)として実装され得る。例えば、回路は例えば、Verilog、VHDLなどのハードウェア記述言語を使用して、CMOSで実装されてもよい。
【0063】
ソフトウェアには、システムの特定のサブエンティティによって実行されるステップのみが含まれる場合がある。ソフトウェアは、ハードディスク、フロッピー、メモリ等の適当な記憶媒体に記憶されることができる。ソフトウェアは有線、無線、またはデータネットワーク(例えば、インターネット)を使用して、信号として送信され得る。ソフトウェアは、ダウンロードおよび/またはサーバ上でのリモート使用に対して利用可能にされることができる。本発明による方法は、この方法を実行するために、プログラマブルロジック、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を構成するように構成されたビットストリームを使用して実行さることができる。ソフトウェアは、ソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形式のコード中間ソースおよびオブジェクトコードの形式、または本発明による方法の実施に使用するのに適した他の任意の形式とすることができることを理解されたい。コンピュータプログラム製品に関する実施形態は、記載された方法のうちの少なくとも1つの処理ステップのそれぞれに対応するコンピュータ実行可能命令を備える。これらの命令は、サブルーチンに分割されてもよく、および/または静的または動的にリンクされることができる1つ以上のファイルに格納されてもよい。コンピュータプログラム製品に関する別の実施形態は、記載されたシステムおよび/または製品のうちの少なくとも1つの手段のそれぞれに対応するコンピュータ実行可能命令を備える。
【0064】
図4aは、コンピュータプログラム1020を含む書き込み可能部分1010を有するコンピュータ読み取り可能媒体1000を示し、コンピュータプログラム1020は、図1-3を参照して説明したように、プロセッサシステムに上記の方法およびプロセスのうちの1つ以上を実行させるための命令を含む。コンピュータプログラム1020は、物理マークとして、またはコンピュータ可読媒体1000の磁気化によって、コンピュータ可読媒体1000上に実施されてもよい。しかしながら、任意の他の適切な実施形態も考えられる。さらに、コンピュータ可読媒体1000は、ここでは光ディスクとして示されているが、コンピュータ可読媒体1000は、ハードディスク、固体メモリ、フラッシュメモリなどの任意の適切なコンピュータ可読媒体であってもよく、記録不可能または記録可能であってもよいことが理解されよう。コンピュータプログラム1020は、プロセッサシステムに上記方法を実行させるための命令を含む。
【0065】
図4bは、図1乃至3を参照して説明したようなデバイスまたは方法の実施形態によるプロセッサシステム1100の概略図を示す。プロセッサシステムは回路1110、例えば、1つまたは複数の集積回路を備えることができる。回路1110のアーキテクチャを図に概略的に示す。回路1110は一実施形態による方法を実行し、かつ/またはそのモジュールもしくはユニットを実装するためにコンピュータプログラムコンポーネントを実行するための処理ユニット1120、例えばCPUを備える。回路1110は、プログラミングコード、データなどを記憶するためのメモリ1122を備える。メモリ1122の一部は、読み出し専用であってもよい。回路1110は、通信素子1126、例えば、アンテナ、トランシーバ、コネクタまたはその両方などを含んでもよい。回路1110は、方法で定義された処理の一部または全部を実行するための専用集積回路1124を含んでもよい。プロセッサ1120、メモリ1122、専用IC 1124、および通信素子1126は、相互接続1130、たとえばバスを介して互いに接続されることができる。プロセッサシステム1110は、それぞれコネクタおよび/またはアンテナを使用して、有線および/または無線通信のために構成され得る。
【0066】
明確にするために、上記の説明は、異なる機能ユニットおよびプロセッサを参照して本発明の実施形態を説明することが理解されるであろう。しかし、本発明から逸脱することなく、異なる機能ユニットまたはプロセッサ間の機能の任意の適切な分散を使用することができることは明らかであろう。例えば、別個のユニット、プロセッサまたはコントローラによって実行されることが示されている機能は、同じプロセッサまたはコントローラによって実行されてもよい。したがって、特定の機能ユニットへの言及は、厳密な論理的または物理的構造または編成を示すのではなく、記載された機能を提供するための適切な手段への言及としてのみ見なされるべきである。本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せを含む任意の適切な形態で実施することができる。
【0067】
本明細書において、単語「有する」は列挙されたもの以外の要素またはステップの存在を排除せず、要素に先行する単語「a」または「an」は複数のそのような要素の存在を排除せず、任意の参照符号は特許請求の範囲を限定せず、本発明はハードウェアおよびソフトウェアの両方によって実装されてもよく、いくつかの「手段」または「ユニット」は、ハードウェアまたはソフトウェアの同じアイテムによって表されてもよく、プロセッサはおそらくハードウェア要素と協働して、1つまたは複数のユニットの機能を満たしてもよいことに留意されたい。さらに、本発明は実施形態に限定されるものではなく、本発明は上述した、または相互に異なる従属請求項に記載された、すべての新規な特徴または特徴の組み合わせにある。
【0068】
要約すると、無線通信システムは、更なるデバイスとの新しい接続を確立するためにハンドオーバシーケンスを実行するプロセッサを有する無線通信のために構成されたデバイスを有する。ハンドオーバ要求メッセージは、要求側によってサポートされる一つ以上の代替通信プロトコルを示すプロトコル指示と、新しい接続のために使用されるべき少なくとも一つのチャネルを示すチャネル指示とを有する。初期プロトコル指示および初期チャネル指示を含む最初のハンドオーバ要求メッセージを受信すると、初期プロトコル指示に基づいて、および初期チャネル指示に基づいて選択されたチャネルを介して、新しい接続が確立されるかどうかが決定される。確立されない場合、プロセッサは、第2のプロトコル指示と、新しい接続に使用されるべき少なくとも1つの更なるチャネルを示す第2のチャネル指示とを決定し、第2のハンドオーバ要求メッセージを送信する。有効に、ハンドオーバリクエスタおよびハンドオーバセレクタの役割が切り替えられる。
【0069】
参考文献
[802.11] IEEE Computer Society, "IEEE Standard for Information Technology- Telecommunications and Information Exchange Between Systems - Local and Metropolitan Area Networks - Specific requirements Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications," (IEEE Std. 802.11-2016), December 2016
[802.15.4] IEEE Standard for Local and metropolitan area networks - Part 15.4: Low-Rate Wireless Personal Area Networks (LR-WPANs), IEEE Std 802.15.4(tm) ‐ 2011, (Revision of IEEE Std 802.15.4-2006)
[BT] Bluetooth Core Specification, v5.0, https://www.bluetooth.com/specifications/bluetooth-core-specification/bluetooth5, December 2016.
[DH] Diffie, W.; Hellman, M. (1976), "New directions in cryptography", IEEE Transactions on Information Theory, 22 (6): 644-654
[DPP] Device Provisioning Protocol - Technical Specification - Version 0.2.14, Wi-Fi Alliance, 2018. (Work in progress)
[NFC] Connection Handover User Experience Recommendations - NFC Forum, 2014; NFC Specifications:
https://nfc-forum.org/our-work/specifications-and-application-documents/specifications/nfc-forum-technical-specifications/
[NFC-BT] Bluetooth(登録商標) Secure Simple Pairing Using NFC - Application Document NFC ForumTM, NFC Forum-AD-BTSSP_1_1, 2014-01-09
[NFC-CH] NFC Forum Connection Handover Candidate Technical Specification, December 2015, (http://nfc-forum.org/product/nfc-forum-connection-handover-candidate-technical-specification-version-1-4/)
[P2P] Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P) - Technical Specification - Version 1.5, Wi-Fi Alliance, 2014.
[RTD-URI] URI Record Type Definition - Technical Specification, NFC ForumTM, RTD-URI 1.0, NFCForum-TS-RTD_URI_1.0, 2006-07-24
[TR-ZIG] Thread vs Zigbee, https://www.link-labs.com/blog/thread-vs-zigbee-for-iot-engineers
[WSC] Wi-Fi Simple Configuration - Technical Specification - Version 2.0.5, "Specification for easy, secure setup and introduction of devices into WPA2-enabled 802.11 networks", Wi-Fi Alliance, 2014.
[ZIGBEE] ZigBee Specification, ZigBee Standards Organization, 2007 - 2012, http://www.zigbee.org/download/standards-zigbee-specification/
図1
図2
図3
図4a
図4b