(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-29
(45)【発行日】2024-08-06
(54)【発明の名称】電力変換回路、及び電力変換器の製造方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20240730BHJP
【FI】
H02M3/28 E
(21)【出願番号】P 2022579211
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(86)【国際出願番号】 JP2021003907
(87)【国際公開番号】W WO2022168199
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099933
【氏名又は名称】清水 敏
(74)【代理人】
【識別番号】100124028
【氏名又は名称】松本 公雄
(74)【代理人】
【識別番号】100145207
【氏名又は名称】酒本 裕明
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【氏名又は名称】上代 哲司
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【氏名又は名称】神野 直美
(72)【発明者】
【氏名】岡川 裕典
(72)【発明者】
【氏名】氏丸 智彰
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-188022(JP,A)
【文献】特開2004-40923(JP,A)
【文献】特開平5-49248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、
前記第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、
前記第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、
前記第1の端子と前記第3の端子との組み合わせ、及び前記第1の端子と前記第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方の組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む、電力変換回路。
【請求項2】
一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、
前記第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、
前記第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、
前記第1の端子と前記第3の端子との組み合わせ、及び前記第1の端子と前記第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方の2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む、電力変換回路。
【請求項3】
前記第2の端子と直列に接続された第3のインダクタと、
前記第3の端子及び前記第4の端子のうち、前記第2のインダクタが接続されていない端子に直列に接続された第4のインダクタとをさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の電力変換回路。
【請求項4】
前記第1のインダクタと前記第3のインダクタ、及び前記第2のインダクタと前記第4のインダクタの少なくとも一方が磁気結合している、請求項3に記載の電力変換回路。
【請求項5】
前記第2の端子と、前記第3の端子及び前記第4の端子の中で前記第2のインダクタが接続されている端子でない端子とのいずれにもインダクタが接続されていない、請求項1又は請求項2に記載の電力変換回路。
【請求項6】
前記第1の回路はフルブリッジ回路を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力変換回路。
【請求項7】
前記第2の回路はフルブリッジ回路を含む、請求項6に記載の電力変換回路。
【請求項8】
前記トランスは、二次側に第1のコイル及び第2のコイルを持ち、
前記第3の端子及び前記第4の端子は前記第1のコイルへの接続端子であり、
前記電力変換回路はさらに、前記第2のコイルに接続された第3の回路を含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換回路。
【請求項9】
前記トランスは、前記第2のコイルの端子として第5及び第6の端子を持ち、
前記第1の端子と前記第5の端子との組み合わせ、及び前記第1の端子と前記第6の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方、及び当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方、のいずれかの組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第3及び第4のインダクタとを含む、請求項
8に記載の電力変換回路。
【請求項10】
電力変換器の製造方法であって、
一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、
前記第1の端子及び前記第2の端子の各々と、前記第3及び前記第4の端子の各々との間の最小インピーダンスを測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された前記最小インピーダンスが最も高い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む、電力変換器の製造方法。
【請求項11】
電力変換器の製造方法であって、
一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、
前記第1の端子及び前記第2の端子の各々と、前記第3の端子及び前記第4の端子の各々との間の最小共振周波数を測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された最小共振周波数が最も低い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む、電力変換器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、電力変換回路、及び電力変換器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
直流電力を電圧の異なる直流電力に変換する回路として、トランスを用いる絶縁型の電力変換回路がある。こうした電力変換回路では、一次側の回路に含まれるスイッチであるFET(Field Effect Transistor)のオン及びオフの切替を制御することでトランスの一次側に流れる電流を制御し、トランス及び二次側の回路を介して二次側に異なる電圧の直流電圧を供給する。
【0003】
こうした回路では、一次側のスイッチングにより発生したノイズが、トランスの一次側及び二次側の間の寄生容量を介して二次側に伝搬される経路が存在する。
【0004】
こうした問題を解決するための一つの提案が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている技術は、二次側にコンデンサを追加して一次側にノイズを帰還させることでノイズを抑えるようにしている。特許文献1の開示の全体をここに参照により援用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【0006】
この開示の第1の局面に係る電力変換回路は、一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方の組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0007】
この開示の第2の局面に係る電力変換回路は、一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方の2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0008】
この開示の第3の局面に係る電力変換器の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3及び第4の端子の各々との間の最小インピーダンスを測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小インピーダンスが最も高い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む。
【0009】
この開示の第4の局面に係る電力変換器の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3の端子及び第4の端子の各々との間の最小共振周波数を測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小共振周波数が最も低い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】
図1Aは、この開示の第1の実施形態に係る変換回路の構成の1態様を示す回路ブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、この開示の第1の実施形態に係る変換回路の構成の他の態様を示す回路ブロック図である。
【
図2A】
図2Aは、
図1Aに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図2B】
図2Bは、
図1Aに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図2C】
図2Cは、
図1Aに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図2D】
図2Dは、
図1Aに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図3A】
図3Aは、
図1Bに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図3B】
図3Bは、
図1Bに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図3C】
図3Cは、
図1Bに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図3D】
図3Dは、
図1Bに示す変換回路において、インダクタの挿入位置を決める手順を説明するための模式図である。
【
図4】
図4は、この開示の第2の実施形態に係る変換回路の構成を示す回路ブロック図である。
【
図5】
図5は、この開示の第1の実施形態及び第2の実施形態において、インダクタの挿入位置を決める手順を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、この開示の第1の実施形態及び第2の実施形態において、インダクタの挿入位置を決める他の手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、この開示の第3の実施形態に係る変換回路の構成を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[この開示が解決しようとする課題]
特許文献1に開示の技術は、トランスの二次側にコンデンサを追加した上、二次側から一次側にノイズを帰還させている。そのため、コンデンサという部品を追加する必要がある上、ノイズを帰還させるために一次側と二次側とを接続する配線も必要となる。そのため部品点数が増加し、コストが高くなるという問題がある。
【0012】
したがってこの開示は、少ない部品でノイズを抑えることができる電力変換回路、及び電力変換器の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
[この開示の効果]
この開示によれば、少ない部品でノイズを抑えることができる電力変換回路、及び電力変換器の製造方法を提供できる。
【0014】
この開示の上記及び他の目的、特徴、局面及び利点は、添付の図面と関連して理解されるこの開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0015】
[この開示の実施形態の説明]
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。なお、以下の開示の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0016】
(1)この開示の第1の局面に係る電力変換回路は、一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方の組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0017】
この構成により、トランス内でのノイズの主たる伝搬経路のインピーダンスが高くなり、増加部品の点数を抑えながら効率的にノイズの伝搬を低減できる。
【0018】
(2)この開示の第2の局面に係る電力変換回路は、一次側の第1及び第2の端子と、二次側の第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1及び第2の端子に接続された第1の回路と、第3及び第4の端子に接続された第2の回路と、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方の2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0019】
この構成により、トランス内でのノイズの主たる伝搬経路のインピーダンスが高くなり、増加部品の点数を抑えながら効率的にノイズの伝搬を低減できる。
【0020】
(3)電力変換回路は、第2の端子と直列に接続された第3のインダクタと、第3の端子及び第4の端子のうち、第2のインダクタが接続されていない端子に直列に接続された第4のインダクタとをさらに含んでもよい。
【0021】
この構成により、トランス内でのノイズの伝搬経路の全てについてインピーダンスが高くなり、増加部品の点数を抑えながら効率的にノイズの伝搬を低減できる。
【0022】
(4)第1のインダクタと第3のインダクタ、及び第2のインダクタと第4のインダクタの少なくとも一方が磁気結合していてもよい。
【0023】
この構成により、ノイズ低減のためのインダクタを配置する領域を節約しながらトランス内のノイズの伝搬を効率的に低減できる。
【0024】
(5)第2の端子と、第3の端子及び第4の端子の中で第2のインダクタが接続されている端子ではない端子とのいずれにもインダクタが接続されていないようにしてもよい。
【0025】
この構成により、増加部品の点数を抑えながらトランス内の主たるノイズの伝搬経路を介したノイズの伝搬を効率的に低減できる。
【0026】
(6)第1の回路はフルブリッジ回路を含んでもよい。
【0027】
フルブリッジ回路ではスイッチングのためにノイズが発生する。このノイズがトランスを介して二次側の回路に伝搬することを効率的に防止できる。
【0028】
(7)第2の回路はフルブリッジ回路を含んでもよい。
【0029】
二次側回路がフルブリッジ回路の場合、一次側からノイズの伝搬があると、出力電圧に損失が生じる。増加部品の点数を抑えながらノイズを効率的に防止することにより、電力損失を低減できる。
【0030】
(8)トランスは、二次側に第1のコイル及び第2のコイルを持ち、第3の端子及び第4の端子は第1のコイルへの接続端子であり、電力変換回路はさらに、第2のコイルに接続された第3の回路を含んでもよい。
【0031】
トランスの二次側に2個目の回路である第3の回路が接続されていても、増加部品の点数を抑えながら、第1の回路と第2の回路との間のノイズの伝搬を効率的に低減できる。
【0032】
(9)トランスは、第2のコイルの端子として第5及び第6の端子を持ち、第1の端子と第5の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第6の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方、及び当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方、のいずれかの組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第3及び第4のインダクタとを含んでもよい。
【0033】
第3の回路についても第1の回路からのノイズの伝搬を低減できる。そのために必要な増加部品は2個のインダクタであり、ノイズ低減とは別の目的のために使用されることが前提となっている場合がある。そうした場合には、増加部品なしで第3の回路へのノイズ伝搬を低減できる。もともとインダクタが使用されていない場合にも2個のインダクタを適切に配置することで第3の回路へのノイズの伝搬が効率的に低減できる。
【0034】
(10)この開示の第3の局面に係る電力変換器の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3及び第4の端子の各々との間の最小インピーダンスを測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小インピーダンスが最も高い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む。
【0035】
このような手順によって電力変換器を製造することにより、トランスの一次側回路から二次側回路へのノイズの伝搬を効果的に低減できる。
【0036】
(11)この開示の第4の局面に係る電力変換器の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスを準備する準備ステップと、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3の端子及び第4の端子の各々との間の最小共振周波数を測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小共振周波数が最も低い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれインダクタを直列に接続するステップとを含む。
【0037】
このような手順によって電力変換器を製造することにより、電力変換器の一次側回路から二次側回路へのノイズの伝搬を効果的に低減できる。
【0038】
[この開示の実施形態の詳細]
この開示の実施形態に係る電力変換回路、及び電力変換器の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、この開示はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0039】
<第1の実施形態>
電力変換回路の回路方式によっては、トランスとコイルとが直列接続され、一次側、二次側ともにインダクタを採用する場合がある。その場合、トランスのどの端子とインダクタとを接続するかについては自由に設計できる。しかし、インダクタを設ける位置を決定する際に、ノイズを抑制するという観点は採用されていない。以下に説明する実施形態では、インダクタを採用する場合に、一次側から二次側へのノイズの伝搬経路を考慮することで、部品点数の増加なく、又は部品点数の増加を抑えながらノイズを低減する。
【0040】
図1A及び
図1Bはこの開示の第1の実施形態に係る変換回路の概略構成を示す。
図1Aに示す変換回路50と
図1Bに示す変換回路120とはいずれもこの開示の実施形態であり、基本的に同じ構成を持つ。しかし、トランスと一次側回路及び二次側回路との間に挿入されるインダクタの位置という点で両者は相違する。その理由については後述する。
【0041】
図1Aを参照して、変換回路50は、トランス64と、トランス64の一次側に接続される一次側フルブリッジ回路60と、トランス64の二次側に接続される二次側フルブリッジ回路62とを含む。
【0042】
一次側フルブリッジ回路60は図示しない直流電源の正極及び負極の間に接続されるコンデンサ80と、同じく直流電源の正極及び負極の間に接続される、フルブリッジ回路を構成するFET82、84、86及び88とを含む。FET82のソース電極とFET84のドレイン電極との接続ノードはインダクタ66を介してトランス64の第1端子100に接続される。FET86のソース電極とFET88のドレイン電極との接続ノードはトランス64の第2端子102に接続される。
【0043】
二次側フルブリッジ回路62は、図示しない負荷の2つの端子の間に接続されるコンデンサ98と、同じ負荷に接続される、フルブリッジ回路を構成するFET90、92、94及び96とを含む。FET90のソース電極とFET92のドレイン電極との接続ノードは、トランス64の第3端子104に接続される。FET94のソース電極とFET96のドレイン電極との接続ノードはインダクタ68を介してトランス64の第4端子106に接続される。
【0044】
すなわち、インダクタ66及びインダクタ68はトランス64の一次側コイル及び二次側コイルの逆極性の端子にそれぞれ直列に接続されている。これらがこの位置に配置されている理由及びその効果については後述する。
【0045】
一方、
図1Bを参照して、変換回路120は、変換回路50と同様に一次側フルブリッジ回路60、トランス64、及び二次側フルブリッジ回路62を含む。FET82のソース電極とFET84のドレイン電極との接続ノードがインダクタ66を介してトランス64の第1端子100に接続されているのも変換回路50と同様である。しかし変換回路120の場合、変換回路50と異なり、FET94のソース電極とFET96のドレイン電極との接続ノードは、第4端子106に直接に接続されている。一方、FET90のソース電極とFET92のドレイン電極とは、インダクタ122を介してトランス64の第3端子104に接続されている。すなわち、インダクタ66とインダクタ122とは、トランス64の一次側コイル及び二次側コイルの同極性の端子にそれぞれ直列に接続されている。
【0046】
変換回路50と変換回路120とでこのようにインダクタの接続位置が異なるのは以下の理由による。トランス64の一次側コイルの両極性の端子と、二次側コイルの両極性の端子との間には、寄生容量による接続がある。トランスの場合、このような寄生容量が存在することはよく知られている。
【0047】
図1Aの変換回路50の場合には、第1端子100と第3端子104との間、及び第2端子102と第4端子106との間の寄生容量による接続が支配的であり、第1端子100と第4端子106との間、及び第2端子102と第3端子104との間の寄生容量による接続より大きい。そのため、ノイズは主として第1端子100から第3端子104の経路、及び第2端子102から第4端子106の経路を経て二次側に伝わる。このため、変換回路50の場合にはこれらの経路の双方にインダクタ66及びインダクタ68を設けることで一次側のノイズが二次側に伝わることを抑制する。
【0048】
一方、
図1Bの変換回路120の場合には、第1端子100と第4端子106との間、及び第2端子102と第3端子104との間の寄生容量による接続が支配的であり、第1端子100と第3端子104との間、及び第2端子102と第4端子106との間の寄生容量による接続より大きい。そのため、ノイズは主として第1端子100から第4端子106の経路、及び第2端子102から第3端子104の経路を経て二次側に伝わる。したがって、変換回路120の場合にはこれらの経路の双方にインダクタ66及びインダクタ122を設けることで一次側のノイズが二次側に伝わることを抑制する。
【0049】
【0050】
図2Aは、
図1Aに示す変換回路50のように第1端子100から第3端子104及び第2端子102から第4端子106の経路の接続が支配的な場合に関する。この場合、
図2Bに等価回路として示すように、例えば第1端子100と第3端子104との間は寄生容量150のみが存在する。一方、第1端子100と第4端子106との間の経路には、
図2Cの等価回路で示すように、寄生容量150に加えて、二次側のコイル152が存在する。そのため、第1端子100から第4端子106への経路はいわゆるLCの直列接続のように振る舞う。したがって、この2つの経路の|Z|特性を測定し、最小共振周波数又は最小インピーダンスを比較することで2つの経路について、
図2Bのような関係か、
図2Cのような関係かを判定できる。
【0051】
具体的には、
図1Aに示すトランス64のような場合には、
図2Dを参照して、第1端子100と第3端子104との間の|Z|属性のグラフはインピーダンス特性グラフ170のようになり、第1端子100と第4端子106との間の|Z|属性のグラフはインピーダンス特性グラフ172のようになる。インピーダンス特性グラフ170の最小共振周波数及び最小インピーダンスをそれぞれf1及びZ1、インピーダンス特性グラフ172の最小共振周波数及び最小インピーダンスをそれぞれf2及びZ2とする。最小インピーダンスの高い方にインダクタを設ければよい。ここではZ2>Z1なので、インピーダンス特性グラフ172のほうが最小インピーダンスは高い。したがって、インピーダンス特性グラフ172に対応する第1端子100と第4端子106(及び第2端子102と第3端子104)に直列にインダクタを設ける。また
図2Dから分かるように、最小共振周波数が低いほうが最小インピーダンスは高くなる。この例ではf2<f1である。したがって、最小共振周波数を基準とする場合にもインピーダンス特性グラフ170に対応する第1端子100と第4端子106との間にインダクタを設ければよいことが分かる。
【0052】
一方、
図3Aは、
図1Bに示す変換回路120のように、第1端子100から第4端子106及び第2端子102から第3端子104の経路の接続が支配的な場合に関する。この場合、
図3Bに等価回路として示すように、第1端子100と第3端子104との間は寄生容量150とコイル152とが存在する。一方、第1端子100と第4端子106との間の経路には、
図3Cの等価回路で示すように、寄生容量150のみが存在する。そのため、第1端子100から第3端子104への経路はいわゆるLCの直列接続のように振る舞う。したがって、変換回路50と同様、この2つの経路の|Z|特性を測定し、最小共振周波数又は最小インピーダンスを比較することで2つの経路について、
図3Bのような関係か、
図3Cのような関係かを判定できる。
【0053】
具体的には、
図1Bに示すトランス64のような場合には、
図3Dを参照して、第1端子100と第3端子104との間の|Z|属性のグラフはインピーダンス特性グラフ180のようになり、第1端子100と第4端子106との間の|Z|属性のグラフはインピーダンス特性グラフ182のようになる。インピーダンス特性グラフ180の最小共振周波数及び最小インピーダンスをそれぞれf1及びZ1、インピーダンス特性グラフ182の最小共振周波数及び最小インピーダンスをそれぞれf2及びZ2とする。ここでは、最小インピーダンスの高い方にインダクタを設ければよい。この場合にはZ2<Z1なので、インピーダンス特性グラフ180の最小インピーダンスの方が高い。したがってインピーダンス特性グラフ180に対応する第1端子100と第3端子104(及び第2端子102と第4端子106)に直列にインダクタを設ける。また
図3Dから分かるように、最小共振周波数が低いほうが最小インピーダンスは高くなる。この例ではf2>f1である。したがって、最小共振周波数を基準とする場合にもインピーダンス特性グラフ180に対応する第1端子100と第3端子104と直列にインダクタを設ければよいことが分かる。
【0054】
以上のように、この実施形態では、ノイズが伝搬されやすい経路にインダクタを設ける。したがって、上のようにすることでノイズが軽減されることが理論的に予測される。また実験によってもノイズの低減効果が確認できた。例えば、
図1Bのようにインダクタを設けるべきところ、
図1Aのようにインダクタを設けた場合には、ノイズの伝搬を低減できることが実測により確認できた。
【0055】
上記実施形態では、第1端子100を起点として第3端子104及び第4端子106との間の最小インピーダンス又は最小共振周波数を測定している。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。第2端子102を起点として第3端子104及び第4端子106との間で上記処理を行ってもよい。また、第3端子104又は第4端子106を起点として第1端子100及び第2端子102との間で上記処理を行ってもよい。
【0056】
なお、上記実施形態の場合、
図1Aでは第1端子100及び第4端子106にのみインダクタが接続され、第2端子102にも第3端子104にもインダクタが接続されていない。
図1Bでは、第1端子100及び第3端子104のみにインダクタが接続され、第2端子102及び第4端子106にはインダクタが接続されていない。この結果、支配的なノイズの伝搬経路がある場合に、その双方に1個ずつインダクタが配置されることになる。したがって、少ないインダクタで効率的にノイズの伝搬を低減できるという効果がある。また、上記実施形態では一次側及び二次側の双方ともフルブリッジ回路である。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。一次側から二次側へのノイズの伝搬が問題となるような回路であれば、一次側及び二次側の少なくとも一方または双方がフルブリッジ回路以外の回路でもよい。例えばハーフブリッジ回路でもよい。これは以下に記載する他の実施形態についても同様である。
【0057】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では2つのインダクタを用いてノイズの伝搬を低減している。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。インダクタを4個使用することが前提であれば、
図4に示すような構成も考えられる。
図4に示す変換回路200が
図1A(B)に示す変換回路50及び変換回路120と異なるのは、トランス64の一次側の2つの端子と一次側フルブリッジ回路60との間にそれぞれインダクタ66及びインダクタ124が、二次側の2つの端子と二次側フルブリッジ回路62との間にそれぞれインダクタ122とインダクタ68とが接続されていることである。このように各端子に直列にインダクタを接続することで、支配的な容量結合がどのような形態の場合でもノイズの伝搬を低減できる。実際に、第1の実施形態の場合と比較してさらに効果的にノイズの伝搬を低減できることが実測により確認できた。
【0058】
またこの場合にも、第1の実施形態と同様、トランスの容量結合のうち支配的なものを判定し、その経路のインピーダンスが高くなるようにインダクタを配置できる。この場合、インダクタを4個使用することが前提であれば、部品点数を増加させることなく、効果的にノイズの伝搬を低減できる。インダクタを4個使用することが前提でない場合でも、ノイズの伝搬の低減が主たる目的であれば、効果的にその目的を達成できる。
【0059】
<インダクタの配置位置の決定手順>
図5は、第1の実施形態においてインダクタの配置位置を|Z|属性の最小共振周波数により決定するための手順を示すフローチャートである。この手順は、トランスの第1端子と第3端子(
図1Aの場合、第1端子100と第3端子104)の間の|Z|属性を測定することでその最小共振周波数f1を求めるステップ220と、第1端子と第4端子(
図1Aの場合、第1端子100と第4端子106)の間の|Z|属性を測定することで最小共振周波数f2を求めるステップ222と、f1<f2が成立するか否かを判定し、その結果により手順の流れを分岐させるステップ224とを含む。
【0060】
この手順はさらに、ステップ224の判定が肯定のときに、トランスの第1端子及び第3端子と、一次側回路及び二次側回路との間にそれぞれインダクタを直列に接続することを決定してトランス及び電力変換回路の設計を終了するステップ226と、ステップ224の判定が否定のときに、トランスの第1端子及び第4端子と、一次側回路及び二次側回路との間にそれぞれインダクタを直列に接続することを決定してトランス及び電力変換回路の設計を終了するステップ228とを含む。
【0061】
図6は、第1の実施形態においてインダクタの配置位置を|Z|属性の最小インピーダンスにより決定するための手順を示すフローチャートである。この手順は、トランスの第1端子と第3端子(
図1Aの場合、第1端子100と第3端子104)の間の|Z|属性を測定することでその最小インピーダンスZ1を求めるステップ250と、第1端子と第4端子(
図1Aの場合、第1端子100と第4端子106)の間の|Z|属性を測定することで最小インピーダンスZ2を求めるステップ252と、Z1<Z2が成立するか否かを判定し、その結果により手順の流れを分岐させるステップ254とを含む。
【0062】
この手順はさらに、ステップ254の判定が肯定のときに、トランスの第1端子及び第4端子と、一次側回路及び二次側回路との間にそれぞれインダクタを直列に接続することを決定してトランス及び電力変換回路の設計を終了するステップ256と、ステップ254の判定が否定のときに、トランスの第1端子及び第3端子と、一次側回路及び二次側回路との間にそれぞれインダクタを直列に接続することを決定してトランス及び電力変換回路の設計を終了するステップ258とを含む。
【0063】
以上のように上記したいずれの手順によっても、第1の実施形態に関する説明のとおり、一次側から二次側へのノイズの伝搬を効果的に低減できるトランス及び電力変換回路が得られる。
【0064】
なお
図4に示す変換回路200では、インダクタ66及びインダクタ124、並びにインダクタ122及びインダクタ68がそれぞれ独立している。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。例えばインダクタ66とインダクタ124とが磁気結合(コアを共有)していてもよいし、インダクタ122とインダクタ68とが磁気結合していてもよい。もちろん、双方とも磁気結合していてもよい。この場合には、ノイズの伝搬を低減しながら、そのためのインダクタの配置に必要な領域が節約できる。
【0065】
<第3の実施形態>
上記第1の実施形態及び第2の実施形態のいずれにおいても、二次側の回路は1個のみ(二次側フルブリッジ回路62)であった。したがってノイズ低減のための二次側のインダクタも一つのみ設けられている。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。二次側の回路が2個以上ある場合も、2個目の回路とトランスとの間にインダクタを配置してノイズを効果的に低減できる。
【0066】
図7を参照して、第3の実施形態に係る変換回路300は、
図1Bに記載のトランス64に代えて、一次側に一次側コイル330、二次側に二次側コイル332及び二次側コイル334を持つトランス312を含む。一次側フルブリッジ回路60及び二次側フルブリッジ回路62は、
図1Bと同様、それぞれインダクタ66及びインダクタ68を介してトランス312の第1の端子及びトランス312の第4の端子に接続されている。一次側フルブリッジ回路60及び二次側フルブリッジ回路62の残りの端子はいずれもインダクタを介さずトランス312の第2の端子及び第
3の端子にそれぞれ接続されている。
【0067】
変換回路300はさらに、二次側の第2の二次側コイル334と、二次側コイル334に接続された二次側フルブリッジ回路310を含む。二次側フルブリッジ回路310は、フルブリッジ回路を構成するFET350、352、354及び356と、FET350及びFET354のドレイン端子及び図示しない負荷の第1の端子、並びにFET352及びFET356のソース端子及び図示しない負荷の第2の端子の間に接続されたコンデンサ358とを含む。
【0068】
FET350のソース端子とFET352のドレイン端子との接続ノードは二次側コイル334の第1の端子(トランス312の第5の端子に相当)に接続されている。FET354のソース端子及びFET356のドレイン端子の接続ノードはインダクタ314を介して二次側コイル334の第2の端子(トランス312の第6の端子に相当)に接続されている。
【0069】
この場合のインダクタ66及びインダクタ68の配置も、例えば一次側コイル330のインダクタ66に接続された端子(
図1Bの第1端子100に相当)と、二次側コイル332の2つの端子(
図1Bの第3端子104及び第4端子106に相当)との間の最小共振周波数又は最小インピーダンスに基づいて定めればよい。同様に、インダクタ314の配置も、一次側コイル330のインダクタ66に接続された端子と、二次側コイル334の2つの端子との間の最小共振周波数又は最小インピーダンスに基づいて定めればよい。
【0070】
このような構成によれば、増加部品の点数を抑えながら、一次側フルブリッジ回路60から二次側の二次側フルブリッジ回路62及び二次側フルブリッジ回路310の双方へのノイズの伝搬を効果的に低減できる。
【0071】
なお、
図7では二次側フルブリッジ回路62とともに二次側フルブリッジ回路310を第2の二次側回路として配置している。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。第2の二次
側回路としてはトランスを介して一次側から電力を受ける回路としてどのようなものを用いてもよい。例えば全波整流回路を第2の二次
側回路としてもよい。
【0072】
さらに、
図7では、二次側フルブリッジ回路62と二次側フルブリッジ回路310の双方とも、トランスとの間にインダクタが配置されている。しかしこの開示はそのような実施形態には限定されない。二次側フルブリッジ回路62のみ、又は二次側フルブリッジ回路310のみがインダクタを介してトランスに接続されてもよい。
【0073】
上記開示に関する他の可能な構成を以下に付記する。
【0074】
(付記1) 電力変換装置の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスと、前記トランスの一次側及び二次側にそれぞれ接続される一次側回路及び二次側回路とを含む電力変換装置の製造方法であって、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3及び第4の端子の各々との間の最小インピーダンスを測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小インピーダンスが最も高い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれ直列にインダクタを配置して、一次側回路及び二次側回路をトランスに接続するステップとを含む。
【0075】
(付記2) 電力変換装置の製造方法は、一次側に第1及び第2の端子、二次側に第3及び第4の端子をそれぞれ持つトランスと、前記トランスの一次側及び二次側にそれぞれ接続される一次側回路及び二次側回路とを含む電力変換装置の製造方法であって、第1の端子及び第2の端子の各々と、第3及び第4の端子の各々との間の最小共振周波数を測定する測定ステップと、測定ステップで測定された最小共振周波数が低い組み合わせとなる2つの端子にそれぞれ直列にインダクタを配置して、一次側回路及び二次側回路をトランスに接続するステップとを含む。
【0076】
(付記3) 電力変換器は、一次側コイル及び二次側コイルを含み、一次側コイルの第1及び第2の端子と、二次側コイルの第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小インピーダンスが他より高い方の組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0077】
(付記4) 電力変換器は、一次側コイル及び二次側コイルを含み、一次側コイルの第1及び第2の端子と、二次側コイルの第3及び第4の端子とを持つトランスと、第1の端子と第3の端子との組み合わせ、及び第1の端子と第4の端子との組み合わせのいずれかであって、当該組み合わせを構成する2つの端子間の最小共振周波数が他より低い方の組み合わせを構成する2つの端子にそれぞれ直列に接続された第1及び第2のインダクタとを含む。
【0078】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この開示の範囲は、開示の詳細な説明の記載により示されるわけではなく、請求の範囲の各請求項によって示され、請求の範囲の文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
50、120、200、300 変換回路
60 一次側フルブリッジ回路
62、310 二次側フルブリッジ回路
64、312 トランス
66、68、122、124、314 インダクタ
80、98、358 コンデンサ
82、84、86、88、90、92、94、96、350、352、354、356 FET
100 第1端子
102 第2端子
104 第3端子
106 第4端子
150 寄生容量
152 コイル
170、172、180、182 インピーダンス特性グラフ
220、222、224、226、228、250、252、254、256、258 ステップ
330 一次側コイル
332、334 二次側コイル